JP6808383B2 - 光干渉断層撮影装置、その制御方法および光干渉断層撮影システム - Google Patents

光干渉断層撮影装置、その制御方法および光干渉断層撮影システム Download PDF

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Description

本発明は、被検眼の眼底などの断層画像の取得に用いられる光干渉断層撮影装置、その制御方法、および光干渉断層撮影システム、に関する。
現在、低コヒーレント光による干渉を利用した光干渉断層法(OCT:OpticalCoherence Tomography)を用いる撮像装置(以下、OCT装置とも呼ぶ。)が実用化されている。該OCT装置は、被検査物の断層画像を高解像度で撮影することができる。
OCT装置において、光源からの光は、ビームスプリッタなどにより、測定光と参照光とに分けられる。測定光は、測定光路を介して眼などの被検査物に照射される。そして、被検査物からの戻り光は参照光と合波され、干渉光として検出光路を介して検出器に導かれる。なお、ここで述べる戻り光とは、被検査物に対する光の照射方向における界面に関する情報などが含まれる反射光や散乱光のことである。戻り光と参照光との干渉光を検出器で検出し、解析することによって被検査物の断層画像を得ることができる。
ここで、OCT装置において高解像な断層画像を得るには、この測定光路と参照光路とにおける光学系の分散量を合わせる必要がある。分散量が異なると断層画像にボケが生じ、深さ方向の解像力が劣化する。このため、OCT装置においては、参照光路に分散補償用ガラスを配して参照光に対する分散の補償を行う構成が知られている。また、装置に配されている種々の光学部材の機差によって生じる分散の差に対しては、信号処理によってこの補償を行う装置が知られている(特許文献1参照)。
特開2011−214968号公報
特許文献1に開示される構成では、参照光路に分散補償用ガラスを配置することにより、被検眼および走査光学系を測定光が往復したときの分散を参照光に対して補償している。さらに、断層画像から位相ずれ量を求めることにより、信号処理で測定光と参照光との分散の差に対して補償を行っている。
一方、眼底検査では、疾患により、眼底の周辺部まで含むよう広範囲を撮影することや、眼底の特定の部位を高解像で撮影することが求められている。ここで、対物レンズを異なる焦点距離のレンズに交換することによって、撮影範囲と横方向の解像力を切り替えることができる。即ち、より短い焦点距離の対物レンズを用いることにより低倍率で広い範囲を撮影したり、より長い焦点距離の対物レンズを用いることにより高倍率で狭い範囲を高解像で撮影したりすることができる。
しかし、測定光路に配置された対物レンズを交換すると、交換前後の対物レンズのもつ分散の差により測定光路の分散量が変わり、測定光路と参照光路とで分散に差が生じてしまう。分散に差が生じると前述のように断層画像にボケが生じ、深さ方向の解像力が劣化してしまう。この分散の差を補正するために、対物レンズごとに分散補償用ガラスの厚みを変更すると、そのための機構が別途必要になり装置が複雑化する。また、この分散の差を計算処理で補正する場合は、対物レンズごとに計算処理を行うため計算負荷が増加してしまう。
本発明は以上の状況に鑑みて為されたものであって、簡単な光学系で、かつ、分散補償計算の計算負荷を増加させることなく、対物レンズ交換による光学倍率の切り替えを可能とする光干渉断層撮影装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係る光干渉断層撮影装置は、
光を発生させる光源と、
前記光源からの光を参照光と測定光とに分割する光分割手段と、
前記測定光を照射した被検査物からの戻り光と前記参照光とを合波して得た合波光の強度を検出する検出手段と、
前記検出された強度に基づいて前記被検査物の断層画像を形成する画像形成手段と、
焦点距離が異なると共に光軸上の分散量が同一である複数の対物レンズのいずれかを選択的に、前記被検査物に対向する前記測定光の光路上の位置に配置する配置手段と、
備えることを特徴とする。
本発明によれば、簡単な光学系で、かつ、分散補償計算の計算負荷を増加させることなく、対物レンズ交換による光学倍率の切り替えを行うことができる。
本発明の第1の実施形態における眼底画像取得装置の概略を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態における信号の形状を示す図である。 本発明の第1の実施形態における出力信号を示す図である。 本発明の第1の実施形態の断層画像を示す図である。 本発明の第1の実施形態における低倍率(広画角)光学系の構成を示す図である。 本発明の第1の実施形態における高倍率(狭画角)光学系の構成を示す図である。 本発明の第1の実施形態において断層画像の取得に至る工程を説明するフローチャートである。 本発明の第1の実施形態において対物レンズを交換した際に行われる処理を説明するフローチャートである。 対物レンズの焦点距離と画角およびNAとの関係を説明する図である。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態について図面を参照しながら、以下に詳細に説明する。本実施形態の装置により撮影できるものは、例えば、人間の網膜などの断層画像である。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に関わる本発明を限定するものではなく、また、本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
(装置構成)
本実施形態に係る光干渉断層撮影システムの一態様としての眼底画像取得システムについて、図1を用いて説明する。なお、当該眼底画像取得システムは、以降に詳述する光干渉断層撮影装置と、交換可能な複数の対物レンズ、さらには該対物レンズを測定光の光路上の所定の位置に対して選択的に配置する配置手段とより構成される。
本実施形態における光源1は、光(低コヒーレンス光)を発生させるための光源である。光源1には、中心波長850nm、帯域50nmの光を発するSLD(Super Luminescent Diode)光源を用いる。なお、光源1には、ASE(Amplified Spontaneous Emission)光源も適用することができる。また、光源1には、チタンサファイアレーザなどの超短パルスレーザ光源も適用することができる。このように、光源1は、低コヒーレンス光を発生させることのできるものなら何でも良い。さらに、光源1から発生する光の波長は、特に制限されるものではないが、被検査物に応じて400nmから2μmの範囲で選択される。波長の帯域は広いほど縦分解能がよくなる。一般的に中心波長が850nmの場合、50nmの帯域では6μmの縦分解能、100nmの帯域では3μmの縦分解能である。
光源1と後述するサンプルアーム1001、参照アーム1002および分光器1003は光ファイバー等で構成される導光部2、4、10、14で接続される。光源1を発した光束は、導光部2により光分割部3に導かれる。本実施形態における光分割手段である光分割部3は、ファイバーカプラなどを適用することができる。なお、分割の比率は被検査物に合わせて適切なものを選択する。
光分割部3により導光部4側に分岐された光路上には、コリメータレンズ5、フォーカスレンズ6、光走査部7、波長分岐ミラー8、および対物レンズ9が配置され、サンプルアーム1001を構成する。本実施形態における配置手段である対物レンズ取り付け部(不図示)は、対物レンズ9を異なる焦点距離の対物レンズ9’と交換可能に構成されている。光走査部7は、光軸方向に隣接して配置(タンデム配置)された互いに直交するX、Y方向に光をそれぞれ走査するガルバノミラー又は共振ミラー等が適用される。波長分岐ミラー8は、光源1を発した光(波長:λ=800〜900nm)を透過し、前眼部照明の光(λ=940nm)を反射する。導光部4に導かれた光は、サンプルアーム1001を通り被検眼Eの眼底Efに達する。
光分割部3により導光部10側に分岐された光路上にはコリメータレンズ11、参照ミラー12が配置され参照アーム1002を構成する。参照ミラー12は、直動ステージ13上に配置され、直動ステージ13を光軸方向に移動することにより、参照アーム1002の光路長を調整する。
コリメータレンズ15、分光部16、結像レンズ17、および撮像部18は、分光器1003を構成する。分光部16は、回折格子であるグレーティングやプリズム等で構成される。撮像部18は、本実施形態における検出手段でありCMOSやCCD等の光電変換素子を有する。光分割部3からの光は、該光分割部3に接続された導光部14により分光器1003に導かれる。
本撮像装置を制御する制御手段たる制御部19は、光走査部7、直動ステージ13、撮像部18等の制御を行う。また、制御部19には、表示部20、メモリー24、マウス等のポインティングデバイス25が接続されている。
対物レンズ9の周りには、前眼部照明光源21a、21bが配置されている。これらの光源により照明された被検眼Eの前眼部の像は、対物レンズ9を通り、波長分岐ミラー8により反射され、レンズ22により二次元の撮像部23の撮像面に結像する。
(測定方法)
次にこのような構成の装置を用いて、被検眼Eの眼底Efの網膜の断層画像を撮像する方法について図7にその工程を示すフローチャートを用いて説明する。
被検眼Eを本装置の前に配置すると、被検眼Eの前眼部は前眼部照明光源21a、21bの発した光により照明される。このように照明された前眼部の像は、対物レンズ9を通り、波長分岐ミラー8により反射されて、レンズ22により、撮像部23の撮像面に結像する。撮像部23からの映像信号は、制御部19に入力されデジタルデータにリアルタイムに変換され、前眼部画像が生成される(ステップS1)。制御部19は、この被検眼Eの前眼部画像のうちの特に虹彩の模様より、被検眼Eの偏心およびピントの状態を判定する。撮像面の中心とサンプルアーム1001の光学系の光軸が一致するように調整されている。このため、撮像部23で撮像された前眼部画像の瞳孔中心と撮像中心との偏心量が、被検眼Eとサンプルアーム1001の光学系の偏心量に相当する。
サンプルアーム1001の光学系は、被検眼Eに対し、上下左右、さらに光軸方向に位置調整可能に不図示のステージ上に配置されている。したがって、前述の通り、瞳孔中心と光軸が一致するように、上下左右の位置を調整し、虹彩の模様のコントラストが最も高くなるように、光軸方向の位置調整を行う(ステップS2)。これにより、虹彩と同一面である被検眼Eの瞳孔とサンプルアーム1001の光学系の対物レンズ9との距離(ワーキングディスタンス)は一定に保たれている。前眼部画像は、表示部20の前眼表示領域20aに表示され、操作者は、この画像により光軸偏心を確認することができる。
オートアライメントにより瞳孔中心と撮像中心との偏心量が所定の値以下になると光源1を点灯し、アライメント用の断層画像の撮像を開始する(ステップS3)。光源1からの光は、導光部2により光分割部3に導かれ、導光部4と導光部10に導かれる光量の比が、例えば1:9になるように分割される。導光部4側に導かれた光は、ファイバー端4aに達する。ファイバー端4aを点光源として発した光は、測定光としてコリメータレンズ5により平行光に変換され、フォーカスレンズ6を透過する。フォーカスレンズ6透過後の測定光は、光走査部7を介して波長分岐ミラー8を透過し対物レンズ9により被検眼Eの瞳孔より眼底Efに至り、照射される。その際、該測定光は、光走査部7のXスキャンミラーの動作によって眼底Ef上で走査される。
測定光は、眼底Efの網膜を構成する複数の層で反射・散乱され、戻り光として入射時と同一の光路を戻る。すなわち、該戻り光は、コリメータレンズ5を経てファイバー端4aより導光部4に入り、光分割部3に導かれる。
光分割部3より導光部10に導かれた光は、参照アーム1002に至り、ファイバー端10aから出射されコリメータレンズ11により平行光に変換され参照ミラー12に向かう。参照ミラー12は、平行光と垂直に、また、光軸方向に移動可能に直動ステージ13上に配置されている。これにより異なる眼軸長の被検眼Eに対しても、測定光の光路長と参照光路の光路長とを合わせることができる。操作者は表示部20上のコヒーレンスゲート調整表示領域20dを、ポインティングデバイス25を操作してカーソルで指示することにより、参照ミラー12の位置を調整することができる。参照ミラー12で反射された参照光は、コリメータレンズ11により導光部10のファイバー端10aに集光され、導光部10により光分割部3に導かれる。
戻り光および参照光は、光分割部3にて合波されて合波光もしくは干渉光を生成する。光分割部3では、導光部2と導光部14に導かれる光量の比が1:9になるように分割される。このときの分割比は、被検眼Eからの戻り光とは逆である。導光部14を経て分光器1003に至った干渉光は、ファイバー端14aを出射する。該干渉光は、さらにコリメータレンズ15により平行光に変換され、分光部16に入射する。分光部16には、光の波長に近い寸法の回折格子が等間隔に数多く形成されており、入射した光を回折により分光する。
回折角度は波長により異なるため、回折された光は、結像レンズ17により線像として撮像部18のライン状の撮像領域に結像する。すなわちファイバー端14aを出射した光は、分光されたスリット像として結像する。したがって撮像部18からは、波長毎の強度に対応した信号が出力される。撮像部18からの信号は、本実施形態における画像形成手段である制御部19に入力され、断層画像が生成され、表示部20の断層画像表示領域20bに表示される(ステップS4)。
操作者は、この断層画像を観察し、該断層画像が最も明るくなるようにポインティングデバイス25を用いてカーソルでフォーカス調整表示領域20cのボタンを操作してフォーカス調整を行う。また、同様に、断層画像表示領域20bの所望の領域内に関心部位の断層像が全て入るようにコヒーレンスゲート調整表示領域20dのボタンを操作して参照ミラー12の位置調整(コヒーレンスゲート調整)を行う。コヒーレンスゲート調整表示領域20dにより参照ミラー12の位置調整が指示されると制御部19は、直動ステージ13の位置を指示された方向に移動させる(ステップS5)。同時に、メモリー24に記憶している直動ステージ13の制御位置情報を移動量に応じて変更する。
直動ステージ13は、不図示のステッピングモータにより駆動制御されており、直動ステージ13の位置は、ステッピングモータに指示するステップ数と対応している。例えば、60mmのストロークを60000ステップで駆動する場合1ステップあたりの移動量は1μmになる。0−60000までのステップ数が、直動ステージの0から60mmの位置に対応する。またこの直動ステージ13の基準位置からコリメータレンズ11までの距離は設計的に精度よく配置されておりこの基準位置と前記ステージ位置の関係も設計的に明らかであるため、このステップ数より参照光路長を計算することができる。
このように参照ミラー12の位置の変化と共に、参照光路の光路長が変化する。これにより断層画像表示領域20b内の断層画像の表示位置が変化する。このように、参照ミラー12の位置は常にメモリー24に記憶されている。以上の撮像準備の後、撮像ボタン20eが押圧されると、断層画像の静止画の撮像のための後述する干渉強度(合波光の強度)の検出が行われる(ステップS6)。干渉強度が取得されると、該干渉強度に基づいて断層画像(後述するBスキャン画像)の生成(ステップS7)が行われる。生成された断層画像は、メモリー24に記憶される。
(断層画像生成)
次に断層画像の生成について説明する。
断層画像撮影時には、導光部14には、被検眼Eの眼底Efからの戻り光と、参照ミラー12から反射された参照光との合波光が導かれる。光分割部3から眼底Efまでの光路長と、光分割部3から参照ミラー12までの光路長の差により、光分割部3で合波されるとき戻り光と参照光とは、位相差を有する。断層画像はこの位相差に基づく干渉信号の強度を検出し、この検出結果に基づいて形成される。
より詳細には、この位相差は波長により異なるため、撮像部18の受光領域上に現れる分光強度分布には干渉縞が生じる。また、網膜には複数の層があり、それぞれの層境界からの戻り光はそれぞれ異なる光路長を有するため、干渉縞には、異なる周波数の干渉縞が含まれる。この強度分布に含まれる干渉縞の周波数とその強度より、反射物体の位置とその位置からの反射・散乱に対応した明るさを求めることができる。
眼底上の1ラインをスキャンするBスキャンモードにおいては、制御部19は、光走査部7のX、Yのスキャンミラーの一つ、例えば、Xスキャンミラーだけを駆動しながら、撮像部18からの出力を読み出す。光走査部7からは、スキャンミラーの角度を示すデータが出力されており、読み出された信号は光が被検眼に入射する入射角度θiに変換され、さらにデジタルデータに変換された後、メモリー24に記憶される。スキャンミラーの角度と光線の入射角度θiは、対応しており、光学系の設計値より求める。
図2は、入射角度θiをスキャンミラーの角度とした場合の各角度における撮像部18上の光の強度分布を示す。横軸は、撮像部18上のセンサー位置であり、波長に対応する。縦軸は、信号強度である。ここでは、中心波長λ0、半値幅δλの強度分布に対して、干渉縞による波形が重なっている。
この波形の強度情報を読み出し、A/D変換器によりデジタルデータに変換し、メモリー24に記憶する。このデータを波数変換し、周波数変換すると図3に示すような強度分布が得られる。これはh1、h2、h3の距離(コヒーレンスゲートからの距離)のところの干渉強度がI1、I2、I3であることを示す。したがって、スキャンミラーの角度としたθiを、θsからθeまで変化させながら、干渉強度を測定する。このように取得した干渉強度I(θi,hj)を、θを横軸、hを縦軸にして表示することにより図4に示すように眼底のBスキャン画像(光学的な距離に基づく画像)を表示することができる。
(光学倍率変更)
次に光学系の倍率変更方法について説明する。なお、倍率変更に際して制御部19等において実行される処理については、図8に示すフローチャートを参照して説明する。
図5および図6は、第1の実施形態におけるサンプルアーム1001の光学系の概略の構成を示している。なお、図5および図6では、ファイバー端4aから光源1側の光路および波長分岐ミラー8は省略して示している。図5と図6では、対物レンズとその位置およびフォーカスレンズ位置が異なっており、図5が低倍率(広画角)撮影時の光学系の構成および配置、図6が高倍率(狭画角)撮影時の光学系の構成および配置を示している。
図5および図6には、軸上および最軸外の光束が模式的に示されている。図5において、ファイバー端4aから出射した光はコリメータレンズ5、フォーカスレンズ6を透過し、光走査部7によって走査される。光走査部7によって偏向させられた光束は、対物レンズ9Aを透過して被検眼Eの眼底Efに集光される。このとき、フォーカスレンズ6の光軸上の位置は、眼底Efで反射され逆光路を通ってファイバー端4aに入射する戻り光の光量が最大になり、表示部20に表示される断層像の明るさが最大になるように設定される。
ここで、図9に、対物レンズの焦点距離と、画角およびNAとの関係を示す。図9(a)には、被検眼へ入射する軸上光束が実線で模式的に示されており、最軸外光束が破線で模式的に示されている。図9に示したように、対物レンズの焦点距離が短いと、対物レンズから被検眼の瞳までの距離(ワーキングディスタンス)が短くなり、最軸外の光束が瞳へ入射する角度(画角)が大きくなる。これにより、眼底上の撮影範囲が広くなる。一方、瞳結像倍率が縮小方向に変わるため、瞳上の光束径が小さくなる。これにより、眼底上へ入射する光束のNAが小さくなり、眼底上に結像するスポット径が大きくなるため、横方向の解像力は低下する。逆に、対物レンズの焦点距離が長いと、ワーキングディスタンスが長くなり、画角が小さくなる。これにより、眼底上の撮影範囲が狭くなる。また、瞳結像倍率が拡大方向に変わるため、瞳上の光束径が大きくなる。これにより、眼底上へ入射する光束のNAが大きくなり、眼底上に結像するスポット径が小さくなるため、横方向の解像力は向上する。これらの関係をまとめて表としたものを図9(b)として示す。同表に記載されるように、対物レンズに焦点距離が短いものを使用した場合、NAは小さくなり且つ広画角となる。また対物レンズに焦点距離が長いものを使用した場合、NAは大きくなり且つ狭画角となる。
次に、被検眼に対向して配置される対物レンズ交換による倍率変更方法について述べる。まず対物レンズ取り付け部(不図示)から対物レンズ9Aを取り外し、対物レンズ9Aとは異なる焦点距離の対物レンズ9A’を取り付ける(ステップS21)。このとき、対物レンズの光軸上の位置が所定の設計位置になるように構成された対物レンズ鏡筒(不図示)を対物レンズ取り付け部(不図示)に取り付ける。取り付け機構としては、バヨネット式など公知のマウント機構を用いることができる。
次に、対物レンズ取り付け部に配置されたセンサー(不図示)は、取り付けられた対物レンズ9A’を検知する。対物レンズの検知は、例えば、対物レンズ鏡筒に反射鏡などの被検知物を配置し、対物レンズ取り付け部のセンサーで被検知物を検知してもよい。また、対物レンズ鏡筒に突起物を配置し、対物レンズ取り付け部に配置されたスイッチボタン(センサー)を押すことによって検知してもよい。センサーで検知された対物レンズの情報は制御部19に送信される(ステップS22)。これらセンサーは、対物レンズの情報を取得するレンズ情報取得手段を構成する。
メモリー24には、交換された対物レンズ固有の情報としての対物レンズ情報、例えば各対物レンズに応じたワーキングディスタンス、フォーカスレンズ位置等のテーブルが保存されている。制御部19は、必要に応じて、取り付けられた対物レンズの情報とワーキングディスタンスのテーブルとからワーキングディスタンスの変更(ステップS23)を行う。また、取り付けられた対物レンズの情報とフォーカスレンズ位置のテーブルとから、フォーカスレンズ6の光軸方向の位置を変更する(ステップS24)。このフォーカスレンズ位置のテーブルは、設計値から予め算出して求めておいてもよいし、製造された装置ごとに予め各対物レンズでのフォーカスレンズ位置を記録して求めておいてもよい。該制御部19は、測定光の光路に配置されてフォーカス位置が調整されるフォーカスレンズの位置を制御し、該フォーカスレンズ位置は対物レンズ、より詳細にはセンサーにより取得された対物レンズ情報に応じて駆動、制御される。これら操作の終了後、上述した断層画像の生成および取得の工程(ステップS25)が実行される。
本実施形態では、対物レンズ9A’は対物レンズ9Aと、同じ厚みで、かつ、同じ硝材で設計されている。また、異なる曲率半径にすることによって異なる焦点距離に設計されている。ここで光軸上の分散量は、硝材の群速度分散vと硝材の光軸上の厚みdとの掛け算v・dで算出され、群速度分散vは以下の(8)式で定義される。
v=−λ・(dN/dλ) …(8)
ただし、(8)式において、λは光の波長であり、Nは硝材の屈折率である。本実施形態では、対物レンズ9A’を対物レンズ9Aと同じ硝材とすることで群速度分散を同じにすることができ、かつ、厚みを同じにすることで、分散量を同じにすることができている。
よって、対物レンズを交換しても光学系の光軸上の分散量が変わらないため、対物レンズごとに計算処理などによる分散補償の補正処理を変更することなく、高画質な断層画像を得ることができる。
また、本実施形態では、ファイバー端4aから眼底Efまでの光軸上の光路長、即ち光学距離が変わらないように、対物レンズ9A’の焦点距離に応じて、対物レンズから被検眼Eまでの距離(ワーキングディスタンス)を変更している。これにより、対物レンズを交換してもサンプルアーム1001の光路長が変わらないように構成されている。よって、対物レンズごとに参照ミラー12の位置も変えることなく撮影でき、対物レンズ交換に対応するために参照ミラー12の移動範囲を増やす必要がない。このため参照ミラー12の移動スペースを増やす必要がなく、装置の大型化を防ぐことができる。
また、対物レンズ9Aおよび9A’は、光軸上よりも周辺部で曲率が小さくなる非球面を含んでもよい。対物レンズの焦点距離を短くして低倍率(広画角)にしていくと、レンズ球面収差により瞳上の収差が増大する。瞳上の収差が増大すると、全ての画角の光束を瞳孔から眼底へ入射させることが難しくなり、撮影時のアライメントが困難になる。光軸上よりも周辺部で曲率が小さくなる非球面を含むことにより、球面収差を低減させることができ、瞳上の収差を低減させることができる。
このように本実施形態によれば、対物レンズ9Aと対物レンズ9A’の厚みを略等しくし、硝材を同じにすることで、光軸上の分散量を合わせることができる。よって、倍率変更時に計算処理などによる分散補償の補正が必要ないまま、ボケの小さい高画質な断層画像を得ることができる。
なお、対物レンズは単体として扱うことも可能であるが、一般的には被検眼側と取付け側とがレンズ様の部材にて封止されてその内部に実質的に対物レンズとしての機能を果たすレンズが固定されるレンズユニットとして扱われる。当該レンズユニットでは、二つのレンズ様の封止部材の中心を結ぶ光軸上の所定位置にレンズが配置される。この所定位置は、該レンズユニットを装置側のマウントに固定すると自動的に、ファイバー端4aから眼底Efまでの光軸上の光路長を変えずに対物レンズから被検眼までの距離を対物レンズの焦点距離とすることができる位置とされる。
また、複数の対物レンズから撮影範囲に応じたものを選択し、該選択された対物レンズの焦点距離に応じた配置に対する自動的な挿脱を可能とした構成とすることもできる。この場合、予め各々の対物レンズの焦点距離に応じた取付け部を光軸上に複数配置しておき、選択された対物レンズを対応する取付け部に自動挿脱することとなる。このような自動挿脱を行う構成は、本発明における配置手段の一態様に含まれる。即ち、本実施形態における配置手段は、焦点距離が異なると共に光軸上の分散量が同一である複数の対物レンズを、被検査物に対向する測定光の光路上の位置に選択的に配置する。
なお、本実施形態では、複数の対物レンズにおける分散量を等しくさせることによって、分散補償の補正の必要性を低減している。しかし計算処理が必要となる場合であっても、これら対物レンズにおける分散量の差が所定量以下の場合には、計算負荷の増加を抑制する効果が得られる。なお、この所定量は断層画像を形成する際の分散補償計算が必要となる量であり、本実施形態ではこの所定量として60なる分散量の差が得られている。60という分散量は、屈折率N=1.509、ν=0.030μm−1の硝材の厚みに換算すると2mmに相当する量である。前述したように、分散量が異なると深さ方向の点像強度分布にボケが生じ、深さ方向の解像力が劣化する。しかし、分散量の差が前述の硝材の厚みに換算して2mm以下であれば、点像強度分布に及ぼす影響は実質的に無く、深さ方向の解像力が劣化することはない。よって、本実施形態では、分散量の差が60である所定量以下であれば効果が得られる。そこで、本発明における「分散量が同一である複数の対物レンズ」とは、対物レンズの分散量の差がゼロの場合だけでなく、60以下の場合であれば含まれるものとする。また、複数の対物レンズの各々の光路長の差についても同様であって、本実施形態ではこれらを等しくしている。しかし、光路長差が1mm以下であれば、参照ミラーの移動範囲を小さく抑えることができる。また、本実施形態では、光軸上の分散量が同一である複数の対物レンズを用いているが、対物レンズの光軸外を通る測定光では分散量は同一ではない。この分散量の違いに対しては、測定光が対物レンズの周辺(光軸外)を通る際に計算で分散補償しても良い。

[第2の実施形態]
次に、本発明の光学系の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態は第1の実施形態と異なり、各々の対物レンズを対物レンズ9Bと対物レンズ9B’と定義した場合に、それぞれ異なる硝材を用いた2枚接合レンズとしている。これら対物レンズ各々は、光軸上の分散量と接合レンズの中心厚が同じになるように、各レンズの硝材と中心厚が設定されている。
ここで、対物レンズ9Bの2枚のレンズ9B1、9B2の屈折率をそれぞれN1、N2、群速度分散をそれぞれν1、ν2、中心厚をそれぞれd1、d2とする。また、対物レンズ9B’の2枚のレンズ9B1’、9B2’の屈折率をそれぞれN3、N4、群速度分散をそれぞれν3、ν4、中心厚をそれぞれd3、d4とする。
対物レンズ9Bと対物レンズ9B’の光軸上の分散量が等しいとき、以下の(1)式を満たす。
ν1・d1+ν2・d2=ν3・d3+ν4・d4 …(1)
また、対物レンズ9Bと対物レンズ9B’の中心厚が等しいとき、以下の(2)式を満たす。
d1+d2=d3+d4 …(2)
対物レンズ9Bの硝材、中心厚を決定し、色消し設計を行って対物レンズ9B’の硝材を決定したとき、分散と中心厚を等しくするには、d3、d4は、それぞれ以下の(3)式、(4)式を満たす必要がある。
d3={(ν1−ν4)・d1+(ν2−ν4)・d2}/(ν3−ν4) …(3)
d4={(ν1−ν3)・d1+(ν2−ν3)・d2}/(ν4−ν3) …(4)
ここで、本実施形態では、レンズ9B1の硝材はN1=1.595、ν1=−0.037μm−1、d1=18.7mmである。またレンズ9B2の硝材はN2=1.781、ν2=−0.133μm−1、d2=2.2mmである。このように、レンズ9B1を低分散の凸レンズ、レンズ9B2を高分散の凹レンズとすることで、色収差も補正している。
また、レンズ9B1’の硝材はN3=1.556、ν3=−0.036μm−1、d3=18.1mmである。レンズ9B2’の硝材はN4=1.734、ν4=−0.115μm−1、d4=2.8mmである。このようにレンズ9B1’を低分散の凸レンズ、レンズ9B2’を高分散の凹レンズとすることで、色収差も補正している。
なお、レンズ9B1’の厚さd3は式(3)を満たしており、レンズ9B2’d4は式(4)を満たしている。これにより、レンズ9Bとレンズ9B’は各々の分散量が−977で等しくなっており、中心厚もいずれも20.9mmで等しくなっている。このように分散を等しくすることにより、対物レンズごとに分散補償の計算処理を行う必要がなく、計算負荷を低減できている。
[第3の実施形態]
次に、本発明の光学系の第3の実施形態について説明する。第3の実施形態は第1の実施形態と異なり、各々の対物レンズを対物レンズ9Cと対物レンズ9C’と定義した場合に、それぞれ異なる硝材を用いた2枚接合レンズとしている。これら対物レンズは、各々光軸上の分散量と接合レンズの内部における光軸上の光路長即ち光学距離が同じになるように、各レンズの硝材と中心厚が設定されている。
ここで、対物レンズ9Cの2枚のレンズ9C1、9C2の屈折率をそれぞれN1、N2、群速度分散をそれぞれν1、ν2、中心厚をそれぞれd1、d2とする。また、対物レンズ9C’の2枚のレンズ9C1’、9C2’の屈折率をそれぞれN3、N4、群速度分散をそれぞれν3、ν4、中心厚をそれぞれd3、d4とする。対物レンズ9Cと対物レンズ9C’の光軸上の分散が等しいとき、上記(1)式を満たす。
また、対物レンズ9Cと対物レンズ9C’の光軸上の光路長が等しいとき、以下の(5)式を満たす。
N1・d1+N2・d2=N3・d3+N4・d4 …(5)
対物レンズ9Cの硝材、中心厚を決定し、色消し設計を行って対物レンズ9C’の硝材を決定したとき、分散と光軸上の光路長を等しくするには、d3、d4は、それぞれ以下の(6)式、(7)式を満たす必要がある。
d3={(N1・d1+N2・d2)・ν4−(ν1・d1+ν2・d2)・N4}
/(N3・ν4−N4・ν3) …(6)
d4={(N1・d1+N2・d2)・ν3−(ν1・d1+ν2・d2)・N3}
/(N4・ν3−N3・ν4) …(7)
ここで本実施形態では、レンズ9C1の硝材はN1=1.595、ν1=−0.037μm−1、d1=18.7mmである。またレンズ9C2の硝材はN2=1.781、ν2=−0.133μm−1、d2=2.2mmである。このように、レンズ9C1を低分散の凸レンズ、レンズ9C2を高分散の凹レンズとすることで、色収差も補正している。
また、レンズ9C1’の硝材はN3=1.556、ν3=−0.036μm−1、d3=18.8mmである。レンズ9C2’の硝材はN4=1.734、ν4=−0.115μm−1、d4=2.6mmである。
このように、レンズ9C1’を低分散の凸レンズ、レンズ9C2’を高分散の凹レンズとすることで、色収差も補正している。なお、レンズ9C1’の厚さd3は式(6)を満たしており、レンズ9C2’の厚さd4は式(7)を満たしている。
これにより、レンズ9C1’とレンズ9C2’は分散量がいずれも−977で等しくなっており、光軸上の光路長もいずれも33.7mmで等しくなっている。分散を等しくすることにより、対物レンズごとに分散補償の計算処理が必要なく、計算負荷を低減できている。また、光軸上の光路長も等しくすることにより、参照ミラーの位置調整も必要なく、参照ミラーの移動範囲を小さく抑えることができる。
[その他の実施形態]
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。上述した第1の実施形態では、焦点距離の異なる2種類の対物レンズの交換について述べているが、対物レンズは2種類に限るものではなく、3種類以上の対物レンズを交換可能に構成してもよい。また、上述した実施形態では、異なる対物レンズを各々有するレンズユニットを交換する構成について主に詳述している。例えば配置手段に対して、複数の対物レンズ単体を配置手段によって自動的に選択し、該選択した対物レンズに応じた光軸上の位置に自動的に配置する機能を付与することも可能である。この場合、該配置手段は、複数の対物レンズより選択された対物レンズを、光路に対して自動的に挿入或いは離脱させることとなる。なお、具体的な機構としては、異なるレンズを光路に対して挿入或いは離脱させる撮像装置における公知のものを採用することが可能である。
また、上述した配置手段は、焦点距離が異なる複数の対物レンズを、測定光の光路において、選択された対物レンズの焦点距離に応じた被検査物からの距離に選択的に配置するように構成してもよい。或いは、焦点距離が異なると共に断層画像の縦分解能が同一となる複数の対物レンズを、被検査物に対向する測定光の光路上の位置に選択的に配置するように構成してもよい。或いは、焦点距離が異なる複数の対物レンズを、被検査物に対向する測定光の光路上の位置に選択的に配置するように構成してもよい。また、対物レンズは、複数の対物レンズ、該対物レンズに応じた測定光路上の焦点距離、該対物レンズを用いて得られる断層画像の縦分解能の同一性、該対物レンズの被検査物に対向する光路上の位置、の任意の条件を満たすこととしてもよい。配置手段が対物レンズをこのような条件を任意に満たすように配置することでも、本発明の目的は少なくとも部分的に達成される。さらには、配置手段により配置される対物レンズと、該対物レンズが配置される光断層撮影装置とによる光断層撮影システムとして本発明を構築してもよい。
また、第1の実施形態では、取り付けられた対物レンズの情報である例えば焦点距離に基づいてフォーカスレンズ位置を決定しているが、フォーカスレンズ位置の決定方法はそれには限らない。例えば、対物レンズ交換後に、断層像の明るさをみながらフォーカスレンズ位置を合わせ直してもよい。また、例えば、レーザ走査により被検眼を撮影する走査レーザ検眼鏡(SLO:Scanning Laser Ophthalmoscope)の光学系を別に構成して、SLO画像のコントラストや輝度からフォーカス位置情報を取得し、その情報に基づいてフォーカスレンズ位置を決定してもよい。
また、第1の実施形態では、断層画像を取得するシステムとして広帯域光源と分光器を用いたSD−OCT(Spectral−domain OCT)システムを適用しているが、波長可変光源を用いたSS−OCT(Swept−Source OCT)システムを適用してもよい。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
また、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変形、変更して実施することができる。例えば、上述した実施形態では、被検査物が眼の場合について述べているが、眼以外の皮膚や臓器等の被検査物に本発明を適用することも可能である。この場合、本発明は眼底画像取得装置或いはシステム以外の、例えば内視鏡等の医療機器としての態様を有する。したがって、本発明は眼底画像取得装置に例示される断層画像取得装置或いはシステムとして把握され、被検眼は被検査物の一態様として把握されることが望ましい。

Claims (19)

  1. 光を発生させる光源と、
    前記光源からの光を参照光と測定光とに分割する光分割手段と、
    前記測定光を照射した被検査物からの戻り光と前記参照光とを合波して得た合波光の強度を検出する検出手段と、
    前記検出された強度に基づいて前記被検査物の断層画像を形成する画像形成手段と、
    焦点距離が異なると共に光軸上の分散量が同一である複数の対物レンズのいずれかを選択的に、前記被検査物に対向する前記測定光の光路上の位置に配置する配置手段と、
    備えることを特徴とする光干渉断層撮影装置。
  2. 前記複数の対物レンズは、異なる曲率半径を有することを特徴とする請求項1に記載の光干渉断層撮影装置。
  3. 前記複数の対物レンズの各々の前記光軸上の光学距離が同一であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光干渉断層撮影装置。
  4. 前記複数の対物レンズには、前記分散量の差が60以下となるように構成されることにより、前記分散量の差が略同一となるように構成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光干渉断層撮影装置。
  5. 光を発生させる光源と、
    前記光源からの光を参照光と測定光とに分割する光分割手段と、
    前記測定光を照射した被検査物からの戻り光と前記参照光とを合波して得た合波光の強度を検出する検出手段と、
    前記検出された強度に基づいて前記被検査物の断層画像を形成する画像形成手段と、
    焦点距離が異なる複数の対物レンズのいずれかを選択的に、前記被検査物に対向する前記測定光の光路上の位置に配置する配置手段と、
    備え、
    前記複数の対物レンズの分散量の差は60以下であることを特徴とする光干渉断層撮影装置。
  6. 前記分散量の差は、対物レンズの硝材の厚みに換算して2mm以下であることを特徴とする請求項4又は5に記載の光干渉断層撮影装置。
  7. 前記複数の対物レンズの各々は、同じ硝材で構成され、
    前記複数の対物レンズの各々の光軸上の中心厚が等しいことを特徴とする請求項4乃至6のいずれか一項に記載の光干渉断層撮影装置。
  8. 前記複数の対物レンズの各々は、各々異なる硝材からなる2枚のレンズを接合した2枚接合レンズから成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の光干渉断層撮影装置。
  9. 前記複数の対物レンズの少なくとも1つは、光軸上よりも周辺部で曲率が小さくなる少なくとも1つの非球面を含むことを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の光干渉断層撮影装置。
  10. 前記複数の対物レンズの各々は、前記測定光の光路における前記被検査物から前記配置される対物レンズまでの距離が前記配置される対物レンズの焦点距離となるように、前記配置手段によって配置されることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の光干渉断層撮影装置。
  11. 前記測定光の光路に配置されてフォーカス位置を調整するフォーカスレンズと、前記フォーカスレンズの位置を制御する制御手段と、を更に備え、
    前記制御手段は、前記配置される対物レンズの情報に応じて、前記フォーカスレンズの光軸上の位置を駆動させることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の光干渉断層撮影装置。
  12. 前記対物レンズの情報は、前記対物レンズの焦点距離を含むことを特徴とする請求項11に記載の光干渉断層撮影装置。
  13. 前記光軸上の位置に選択的に配置されることに応じて前記対物レンズの情報を取得するレンズ情報取得手段を更に備え
    前記レンズ情報取得手段は前記取得した対物レンズの情報を前記制御手段に伝えることを特徴とする請求項11又は12に記載の光干渉断層撮影装置。
  14. 前記配置手段は、前記複数の対物レンズより選択した対物レンズを、前記測定光の光路に対して自動的に挿入或いは離脱することを特徴とする請求項1乃至13のいずれか一項に記載の光干渉断層撮影装置。
  15. 前記測定光を前記被検査物で走査する走査手段を更に備え、
    前記複数の対物レンズのいずれかが配置された場合と、他の対物レンズが配置された場合とで、前記焦点距離に対するワーキングディスタンスが異なることにより、前記走査手段により走査される前記測定光の前記被検査物における走査範囲が異なることを特徴とする請求項1乃至14のいずれか一項に記載の光干渉断層撮影装置。
  16. 前記複数の対物レンズのいずれかが配置された場合と、他の対物レンズが配置された場合とで、前記焦点距離に対応するワーキングディスタンスが異なることにより、前記測定光が前記被検査物に照射するスポット径が異なることを特徴とする請求項1乃至15のいずれか一項に記載の光干渉断層撮影装置。
  17. 前記被検査物は、被検眼であることを特徴とする請求項1乃至16のいずれか一項に記載の光干渉断層撮影装置。
  18. 光を発生させる光源と、前記光源からの光を参照光と測定光とに分割する光分割手段と、前記測定光を照射した被検査物からの戻り光と前記参照光とを合波して得た合波光の強度を検出する検出手段と、前記検出された強度に基づいて前記被検査物の断層画像を形成する画像形成手段と、を有する光干渉断層撮影装置と
    点距離が異なると共に光軸上の分散量が略同一である複数の対物レンズであって、前記被検査物に対向する前記測定光の光路上の位置に、いずれかが選択的に配置可能な複数の対物レンズと、
    備えることを特徴とする光干渉断層撮影システム。
  19. 光を発生させる光源と、前記光源からの光を参照光と測定光とに分割する光分割手段と、前記測定光を照射した被検査物からの戻り光と前記参照光とを合波して得た合波光の強度を検出する検出手段と、前記検出された強度に基づいて前記被検査物の断層画像を形成する画像形成手段と、を有する光干渉断層撮影装置と、
    焦点距離が異なると共に分散量の差が60以下である複数の対物レンズのいずれかを選択的に、前記被検査物に対向する前記測定光の光路上の位置に配置する配置手段と、
    を備えることを特徴とする光干渉断層撮影システム。
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