JP5951928B2 - 光出力の領域制御を提供する光抽出構造体を有する光ガイド - Google Patents

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Description

本発明は、光ガイド、光ガイドを組み込んだ装置、及び光ガイドの製造プロセスに関する。
多くの電子デバイスが、ディスプレー及びその他構成要素の照明を提供するためにバックライトを使用している。バックライトは、一般に、光源からの光をバックライトの長さに沿って透過させる光ガイドを使用する。バックライトは、観察可能な欠陥をほとんど有さずに実質的に均一な輝度を表示画面に提供するのが望ましい。輝度の非均一性及びその他欠陥を和らげ又はマスキングするために、ディフューザーなどの光散乱素子を用いてもよい。しかしながら、そのような散乱素子は、通常、好ましい視軸から遠ざけるように光を方向付け、かつ同じレベルの輝度を得るためにより高い出力を必要とする。
バッテリー駆動携帯機器の照明は機器のパワーバジェットの比較的大きな割合を消費するので、キーパッド及びディスプレーを照明する光の有効利用は、バッテリー駆動携帯機器において特に重要である。光ガイドから光を抽出し、かつ光ガイドの輝度の均一性を高めるために光抽出器が使用されてきた。
照度を高め、観察可能な欠陥を低減し、及び/又は様々な機器の所要電力を削減することができる光ガイドが必要である。本発明は、これら及びその他の要求を満たし、先行技術に勝る他の利点を提供する。
本発明の実施形態は、光ガイド、光ガイドを組み込んだバックライト及び機器、並びに光ガイドの製造プロセスを目的とする。本発明の一実施形態は、光ガイドの表面上にパターンで配置された光抽出器を有する光ガイドを目的とする。光抽出器のパターンは、光ガイドの表面全域の光出力の均一性を増強させ、かつ観察可能な欠陥を減少させるように構成される。光抽出器の面密度は実質的に一定であるか、又はその光抽出器の抽出効率に逆比例して変化する。
本発明の別の実施形態は、光源と光ガイドとを含むバックライトに関する。光抽出器は、光ガイドの表面上にパターンで配置される。抽出器のパターンは、光ガイドの表面全域の光出力の均一性を高めるように構成される。光抽出器の面密度は実質的に一定であるか、又は光源からの照度の作用に応じて減少する。
本発明の更に別の実施形態は、点灯したキーパッドを有する機器を目的とする。キーパッドは、キーと、キーに関連して配置されるスイッチマトリックスとを含む。キーパッドは、光源と、光源に関連して配置される光ガイドとを更に含む。光ガイドは、光源の比較的近くに位置付けられた第1のキーを照明するように構成された第1の領域と、光源の比較的遠くに位置付けられた第2のキーを照明するように構成された第2の領域と、を含む。光抽出器は光ガイドの表面上にパターンで配置される。光抽出器は、第1及び第2の領域の光ガイドの光出力の均一性を高めるように構成される。光抽出器は、第2の領域よりも第1の領域においてより高い面密度とより低い抽出効率とを有する。
更なる実施形態は、光ガイドの製造プロセスを目的とする。プロセスは、光反応性組成物を提供して光ガイドのマスター型を形成することを含む。光反応性組成物は、酸又はラジカル開始化学反応を行うことが可能な少なくとも1つの反応性種と、少なくとも1つの多光子光開始剤系とを含む。組成物の少なくとも一部が少なくとも2つの光子を同時に吸収させるのに十分な光に撮像的に露光され、これにより組成物が光に露光された場所に少なくとも1つの酸又はラジカル開始化学反応を誘発し、撮像的露光は、光抽出構造体のパターンの少なくとも表面を画定するのに有効なパターンで行われ、光抽出構造体のそれぞれは、少なくとも1つの形状因子を有し、光抽出構造体のパターンは、均一又は不均一な分布を有する。光ガイドのマスター型を使用して光ガイドを形成する。光ガイドの少なくとも1つの第1の領域は光源の比較的近くに位置付けられるように構成され、光ガイドの少なくとも1つの第2の領域は光源の比較的遠くに位置付けられるように構成される。光抽出器は、光ガイドの表面上に、第1及び第2の領域の光ガイドの光出力の均一性を増強し、かつこれら領域の少なくとも一方における欠陥の隠蔽を増強するように構成されたパターンで配置される。光抽出器は、第2の領域よりも第1の領域においてより高い面密度とより低い抽出効率とを有する。
上記の、「課題を解決するための手段」は、本発明の各実施形態又はあらゆる実施を説明することは意図しない。本発明の利点及び効果、並びに本発明に対する一層の理解は、以下に記載する「発明を実施するための形態」及び「特許請求の範囲」を添付図面と併せて参照することによって明らかになり、理解されるに至るであろう。
光ガイドに対して配置された光源を含むアセンブリの一部を示す図。 光ガイドに対して配置された複数の照明光源を含むアセンブリの一部を示す図。 光ガイドの領域内の光の差異。 本発明の実施形態による光抽出器の様々な形状。 本発明の実施形態による光抽出器の様々な形状。 本発明の実施形態による光抽出器の様々な形状。 本発明の実施形態による光抽出器の様々な形状。 本発明の実施形態による光抽出器の様々な形状。 本発明の実施形態による光抽出器の様々な形状。 本発明の実施形態による光ガイド上の光抽出器のアレイの走査電子顕微鏡写真。 本発明の実施形態による光抽出の効率を制御するのに使用され得る形状特性。 本発明の実施形態による光抽出の効率を制御するのに使用され得る形状特性。 本発明の実施形態による光ガイドの表面の全域に、間隔が実質的に均一な光抽出器のパターンを有する、光ガイドの平面図。 本発明の実施形態による光ガイドの表面全域に、一般に、減少する面密度と増加する抽出効率とを有する光抽出器のパターンを有する光ガイド構成。 本発明の実施形態による光ガイドの表面全域の照度の作用に応じて減少する面密度と増加する抽出効率とを有する光抽出器のパターンを有する更に別の光ガイド構成。 本発明の実施形態によるキー照明用の光抽出器を有する光ガイドを有するキーパッドの断面図。 本発明の実施形態によるキーパッドのキーを照明するのに使用される光ガイドの2つの構成の平面図。 本発明の実施形態によるキーパッドのキーを照明するのに使用される光ガイドの2つの構成の平面図。 本発明の実施形態による光ガイドを作製するためのマスター型を製造するためのフォトリソグラフィー工程で使用される露光系の図。 本発明の実施形態による光ガイドの設計プロセスのフローチャート。
本発明は様々な変更例及び代替形状が可能であるが、その具体例を一例として図面に示すと共に詳細に説明する。ただし、本発明は記載される特定の実施形態に限定されるものではないことを理解されたい。逆に、添付の請求の範囲に記載した発明の範囲を逸脱することなく、あらゆる変更、均等物、及び代替物が含まれることを意図している。
以下に示す例示の実施形態の説明において、本明細書の一部をなすとともに、本発明を実施し得る各種の実施形態を例として示す添付図面を参照する。他の実施形態が利用されてもよく、また、構造的又は機能的な変更が、本発明の範囲から逸脱することなくなされてもよいことが理解される。
光ガイドは、多くの場合、液晶表示装置(LCD)などのディスプレーを照明するバックライトに使用される。ディスプレー用途では、連続した表示面上に光ガイドからの均一な光出力を維持することが通常望ましい。携帯電話又はその他の携帯機器のキーパッドなどのキーパッドを照明するためにも光ガイドを使用することができる。キーパッド用途では、キーの下の領域で光出力が主に発生するのが望ましく、その理由は、他のエリアからの光出力は無駄になるか、又はキーパッドへの照明があまり効果的でないからである。キーパッドの照度が、キーごとに(別のキーより明らかに明るいキーがない)及び各キー領域内で均一であるのが更に望ましい。
本明細書に記載の光ガイドは、光ガイドからの光出力を制御して、観察可能な欠陥の少ない増強された均一性を提供するために使用することができる光抽出器特徴を含む。本発明の実施形態は、光抽出器を有する光ガイド、光ガイドを組み込んだ機器、及び光ガイドの製造プロセスを目的とする。
エッジ照明用の光ガイドは、1つ以上の光源と共に、光ガイドの1つ以上の端部又はコーナーに配置されてもよい。受端部に結合される光源からの光は、光が光源から光ガイドの遠端部に向かって伝播すると、全内部反射(TIR)によって光ガイド内に閉じ込められる。
光抽出構造体は、光ガイドから光を抽出し、かつ光ガイドの表面全域の光出力の均一性を高めるように構成されることができる。光ガイドからの光抽出のなんらかの制御プロセスがないと、光ガイドのより光源に近い領域は、光源から遠い領域より明るく見える。光抽出特徴は、光源の近くでは光抽出を少なくし、光源から遠いところでは光抽出を多くするようにするために配置される。分散した光抽出特徴を使用する実装では、光抽出器のパターンは面密度に関して不均一であってもよく、面密度は単位面積内の抽出器の数又は単位面積内の抽出器の寸法によって決定されてもよい。
光源近くの光散乱は最小であり、光が光ガイドを下って伝播するにつれて増加する。散乱が最小の領域の光源の近くで小さな抽出器及び/又は密度の低い抽出器のパターンを使用することで、バックライトに観察可能な欠陥が引き起こされ得る。これらの欠陥は光抽出器の面密度が低い場合に発生し、見る人は個々の抽出器を解像しかつ検出することができる。ディフューザーを使用して、これらの観察可能な欠陥をマスキングする更なる散乱を提供することができるが、しかしながら、ディフューザーの使用は、それに伴う効率の低下が理由で望ましくない。バッテリー駆動機器では、バックライトの効率が特に重要である。
本発明の実施形態による光ガイドでは、光抽出器の面密度は、光ガイドの全域で一定であることができ、光源からの光の伝播方向に沿って減少することができ、及び/又は光源の近く若しくは複数の光源から伝搬する光の交差するコーン内のような高照度の領域では減少することができる。個々の抽出器の1つ以上の形状因子変化を用いて抽出器の光抽出効率を制御するので、これらの構成が可能である。
光ガイドの設計の際の抽出器のパターンは、個々の抽出器を解像かつ検出する見る人の能力を妨げるのに必要な最小フィルファクタによって制限される。本明細書に記載の光ガイドの実施形態は、光源に近い領域又は高照度区域の抽出器の面密度を高くして、欠陥の隠蔽を強化することができる。抽出器の形状因子を使用して抽出器の効率の制御を提供するので、これらの構成が可能である。1つ以上の形状因子を介して抽出器の効率を制御することにより、抽出器の最小フィルファクタを上回る抽出器の面密度を有する光抽出器のパターンをより簡単に得ることができる。
図1Aは、光ガイド120に対して配置された光源110を含むアセンブリを図示している。光源110は少なくとも1つのランプ111を含み、ランプ111は、発光ダイオード(LED)、蛍光ランプ、又は他の種類のランプであってもよく、ランプ111からから出射された光を光ガイド120の受端部121に方向付ける反射体112を含んでもよい。光源110は複数のランプを含むことができるが、しかしながら、携帯機器では、電池残量を節約するためにランプの数は少ないことが望ましい。ランプ111からの光は受端部121において光ガイド120と結合する。ランプ111からの光出力はランベルトであってもよく、通常、光ガイド120を通る光伝播のコーン115となる。図1Aの光ガイド120はまた、出射面150の領域131〜143を示している。領域131〜143は、キーパッド(図示せず)に対して配置されて、キーパッドのキーを照明することができる。
同じ抽出効率の光抽出器を表面150上に一定の面密度で配置すると、伝播のコーン115内の光ガイド120の光出力は、光が強力でない光源110からより遠い領域、例えば、領域138と比べて、光が最も強力な光源110に近い領域内、例えば、領域135の方で大きくなることが理解されよう。領域131、132、139、及び140などの伝播のコーン115の部分的に又は完全に外側にある領域の光出力は、これらの領域が比較的光源110に近いにもかかわらず低下することが理解されよう。可変的な光入力を補償するために、光ガイド120の出射面150の全域に制御された光抽出効率を用いることが有益であり、それにより出射面150の全域の光出力の均一性が増強される。
図1Bは、光ガイド120に対して配置された複数の照明光源160を含むバックライトサブシステムの一部を図示している。光源160は、ランプA161とランプB162とを含む。ランプA161及びランプB162からの光は、光ガイド120の受端部121で光ガイド120に結合する。ランプA161からの光出力は光伝播の第1のコーン163を生成し、ランプB162からの光出力は光伝播の第2のコーン164を生成する。図1Bの光ガイド120はまた、キーパッドのキーを照明するためにキーパッドに対して配置され得る光ガイドの出射面150の領域131〜143を示している。本発明のいくつかの実施形態では、図1Bに示されるように、ランプ161、162の1つ以上は、光ガイド120の受端部121に対して角度を有して配向されて、光をより良好に分配し、かつ光ガイド120内により均一な光束を得ることができる。
同じ抽出効率の光抽出器が表面上に一定の面密度で配置されると、ランプ161、162の少なくとも一方に近接した領域、例えば、領域135内、及び第1及び第2のコーン163、164の交点165内の光ガイド120の光出力は、最も高い光出力となることが予測される。ランプから遠くに位置付けられた領域、例えば、領域134、138、及び143、又は第1及び第2のコーン163、164の交点165の部分的に又は完全に外側にある領域、例えば、領域131、132、139、及び140の光出力は、低い光出力を有することが予測される。伝播163、164の第1及び第2のコーンの両方の部分的に又は完全に外側にある領域131及び139は、それらが光源160に近いにも関わらず、低い光出力を有する。
図1Cの領域132の拡大図に示されるように、光出力は1つの領域内でも様々であり得る。図1Cは、光源160から領域132に伝播する小区域への光入力に従って、領域132を小区域171〜174に分割することができることを示している。小区域171〜174は、光源160からの伝播の第1のコーン163内にあるが第2のコーン164内にない小区域172と、第2のコーン164内にあるが第1のコーン163内にない小区域174と、両方のコーン163、164内にある小区域173と、両方の伝播コーン163、164の外側の小区域171と、を含む。様々な小区域171〜174への光入力が異なるので、一定の面密度で配置された同じ効率を有する光抽出器は、この領域から均一な光出力を生成しない。光源からの光入力が不均等な領域、例えば領域132からの均一な光出力を増強するために、制御された光抽出を提供することが望ましい。
本発明の実施形態による光抽出器を有する光ガイドを使用して、光ガイドの表面全域、又は光ガイドの特定領域内の光出力の増強された均一性を提供することができる。本明細書に記載の光抽出器を製造するのに使用するマスター型は、多光子フォトリソグラフィー工程を用いて形成することができ、当該工程は以下に説明がなされ、かつ、同一出願人による米国仮出願第S/N60/747,609号(2006年5月18日出願)により完全に記載されており、当該特許は参照により本明細書に組み込まれる。
本明細書に記載の光抽出器は、例えば、凸型及び凹型構造体の両方を含む様々な寸法、幾何学的形状、及び表面形状に形成され得る。光抽出器は、高さ及び/又は傾斜角などの少なくとも1つの形状因子の変化が、光抽出器の光抽出効率を制御するように形成され得る。抽出器の高さは、抽出器底面の中心から抽出器頂部の中心までの抽出器の主軸に沿った高さである。
傾斜角は、主軸と底面との間の角度である。本発明の実施形態による光抽出器は、光ガイド上に同じ底面占有領域を有しながら、形状因子に応じて変化する量の抽出効率を有することができる。光抽出の効率を制御するために形状因子を変化させることで、光ガイドの表面上又は領域内に光出力の増強された均一性を提供し、かつ増強された欠陥の隠蔽も提供する光抽出器のパターンを可能とする。増強された均一性及び/又は欠陥の隠蔽を提供する様々な光ガイドの実施形態において、抽出器の面密度は一定の最小フィルファクタを上回る、例えば、フィルファクタ約28%を上回る、より好ましくはフィルファクタ約33%を上回る。最小フィルファクタを下回ると、見る人は個々の光抽出器を解像及び観測することができる場合があり、これは望ましくない。
本発明の実施形態による光ガイドにおいて、面密度は光ガイドの全域で一定であってもよく、光源からの光の伝播方向に沿って減少してもよく、及び/又は光源の近く若しくは複数の光源から伝播する光の交差するコーン内などの高照度領域では減少してもよい。個々の抽出器の1つ以上の形状因子の変化を用いて抽出器の光抽出効率を制御するので、これらの構成が可能である。上述のように、光ガイドの設計の際の抽出器のパターンは、個々の抽出器を解像かつ検出する見る人の能力を妨げるのに必要な最小フィルファクタによって制限される。本明細書に記載の光ガイドの実施形態は、光源に近い領域又は高照度エリアの抽出器の面密度を高くして、欠陥の隠蔽を強化することができる。これらのエリアで低減された抽出器の効率を提供するように形状因子が制御されるので、これらの構成が可能である。1つ以上の形状因子を介して抽出器の効率を制御することにより、抽出器の最小フィルファクタを上回る抽出器の面密度を有する光抽出器のパターンを、より簡単に得ることができる。
多光子工程を用いて製造された光抽出構造体は、光抽出器の面密度を有利に高くして、又は一定にかつ光源に最も近い領域の最小フィルファクタを上回るように保って、光出力の増強された均一性及び光源近くの観察可能な欠陥の減少の両方を提供することが可能である。
多光子工程は、構築される形状因子の変化を介して効率が制御される光抽出器を可能とする。光ガイドのマスター型は、光抽出器構造体のアレイを有する二光子工程を使用して形成することができ、当該構造体は、高さ(又は凹型構造体の場合は深さ)が約5マイクロメートル〜約300マイクロメートル、約50〜約200マイクロメートル、若しくは約75〜約150マイクロメートルの範囲内、並びに/又は最大長及び/若しくは最大幅が約5マイクロメートル〜約500マイクロメートル、約50〜約300マイクロメートル、若しくは約100〜約300マイクロメートルの範囲内の凸型又は凹型構造体であってもよい。広範囲のフィルファクタ(100パーセントまで)を達成できる。多くの用途では、約1パーセント〜約100パーセント、又は約5パーセント〜約75パーセントのフィルファクタが有効であり得る。好ましくは、見る人の個々の抽出器の観測を妨げるために、フィルファクタは約28%を上回る。マスター型の光抽出器のパターンを有するモノリシック光ガイドが、マスター型から製造され得る。
図2A〜図2Fに示されるように、様々な実施形態による光抽出器は、錐体(図2A)、又は非球面体(図2E)、例えば略放物体(図2C)若しくは双曲構造体、切頭錐体(図2B)又は切頭非球面体(図2F)、例えば切頭略放物体(図2D)若しくは双曲構造体、あるいはこれらの組み合わせのような、非対称又は対称の幾何学的形状を有してもよい。図2Bに示されるように、切頭形状は、底面210と、平坦な上面220を形成することができる頭端切断部分との両方を有する。形状は複雑であってもよい(例えば、非球面体及び錐体又はピラミッドを積み重ねて組み合わせたものなど、単一構造に複数の形状の部分を併せ持つ形状)。図2Gの走査電子顕微鏡写真に示されるように、任意の形状の光抽出器をアレイに配置してもよい。
図3Aに示されるように、光抽出器の幾何学的形状は、底面310、例えば、側壁を形成する1つ以上の側面330、及び頭端切断部分によって形成される平面であってもよいし、又は、例えば点であってもよい頂部320などの要素を含んでもよい。光抽出器の要素は、本質的にあらゆる形状をとることができる。例えば、底面、側面、及び頂部は、円形、楕円形、又は多角形(規則的又は不規則的)であってもよく、その結果得られる側壁は、略放物線状、双曲線状、直線状、又はそれらの組み合わせの(底面に対して垂直な)縦断面を特徴としてもよい。好ましくは、側壁は構造体の底面に垂直ではない。例えば、側壁は、底面において約10度〜約80度の垂直な接線角を有してもよい。上述のように、光抽出器は、底面310の中心と頂部320の中心を結ぶ主軸340を有する。図3Bに示されるように、抽出器の傾斜角350は主軸340と底面310との間の角度である。所望の輝度及び視野に応じて、傾斜角350は最大約80度であってもよい。
形状因子、例えば、光ガイドの表面上の抽出器の高さ及び/又は傾斜角は、輝度及び均一性を制御するように変化してもよい。例えば、光抽出器のこれらの形状因子が、抽出器の光源からの距離に従って、又は光源による抽出器の位置における照度に従って変化するように、抽出器をパターン内に配置することができる。形状因子の変化を用いて、光ガイドの全表面にわたる光出力、又は光ガイドの特定領域内の光出力の所望の均一性を作り出すことができる。光抽出器のパターンは規則的又はランダムであってよく、概ね均一な面密度を有してもよく、又は、例えば、照度と共に減少する非均一な面密度を有してもよい。
図4Aは、光ガイド410の面411の全域に、間隔が実質的に均一な光抽出器パターン405を有する、光ガイド410の平面図である。光抽出器は、実質的に同じ寸法の底面占有領域425を有するが、形状因子は異なる。この構成は、光ガイドの一部の領域と光源とが近接しているにもかかわらず、光ガイドの表面の全域に一定の面密度を有するが、光出力の均一性を提供する光抽出器のパターンを示している。光抽出器のパターン405は、一定の面密度、及び光源490からの距離に応じて増加する光抽出器の抽出効率を提供する。光抽出器の抽出効率は、光源490による抽出器の位置における照度に従って減少し得る。
図4Aの光抽出器は、光抽出器の抽出効率を制御する高さ又は傾斜角などの少なくとも1つの形状因子が、光源490からの距離、又は光源による照度によって変化して、光出力の均一性を高めるように製造される。したがって、光源490に近い光抽出器401の光ガイドからの光の抽出は、光源490から最も遠い光抽出器449よりも効率的でない。形状因子を介した光抽出器の効率の制御によって、本明細書に記載の様々な光ガイド構成は、光出力の均一性を約+/−10%未満まで制御することができる。
図4Bの光ガイド構成は、光ガイド表面455の全域の形状因子を変化させた結果、一般的に、減少する面密度と増加する抽出効率とを有する光抽出器のパターン455を示す。この構成では、光抽出器の面密度は、光源490からの光の伝播方向に向かって減少する。この実施形態では、光抽出器の抽出効率は、光源からの距離に応じて増加し、占有領域の寸法に応じて減少する。例えば、光源から遠い光抽出器499はより小さな底面占有領域476を有し、底面占有領域475を有しかつ光源490により近い光抽出器451に比べた場合、より高い抽出効率を有する。光源に近い光抽出器の高い面密度は、一般に最も必要な場所に増強された欠陥の隠蔽を提供する。
図4Cは、光ガイド460の表面461の全域の照度の作用に応じて、最小フィルファクタを超える範囲で面密度が減少しかつ抽出効率が増加する光抽出器のパターン465を有する、更なる別の光ガイド460を示す。この構成では、光抽出器のそれぞれは、光ガイド460の表面461の上に実質的に同じ底面占有領域485を有する。光抽出器の面密度は、光源490からの距離又は光源490による照度の作用に応じて減少している。例えば、図4Cに示されるような光ガイド構成において、光源による光ガイド460の照度が光の伝播方向に沿って減少する場合、光の伝播方向に沿って光抽出器の面密度は減少してもよく、かつ抽出効率は増加してもよい。光抽出器は、高さ又は傾斜角などの少なくとも1つの形状因子が光源による照度に伴って変化し、抽出効率を制御して光出力の均一性を高めるように製造される。上述のように、光源に近い抽出器の高い面密度は、増強された欠陥の隠蔽を提供する。
本発明の実施形態に従って製造された抽出器を組み込んだ光ガイドは、キーパッドのキーを照明するのに特に有用である。光抽出器を使用して、キーパッドのキーに関連する領域の間及び/又は領域内の光出力を制御することができる。キーパッド500の断面図が図5Aに示されている。キーパッド500は、光源504と、キー505の下方の領域506に位置付けられた光抽出器503を有する光ガイド502とを含む。キー505の全表面、又はキー505の一部は、光ガイド502によって照明されることができる。一部構成では、キー505は、点灯された数字、文字、又は他のしるしによって識別される。キー505と整列されたスイッチのマトリックス510がプリント基板512上に実装されている。マトリックス510は、プリント基板512の上に配置される導電性スイッチ接点515と、スイッチ接点515の上方に設置される導電性ドーム型接点517とを含む。キー505が押し下げられると、力が、光ガイド502を介してキーの下のドーム型接点517に伝達される。光ガイドは、多数回にわたるキーの押し下げに壊れることなく耐えるために十分な可撓性を有する材料で作製される薄い平面構造体である。十分な可撓性を提供するのに好適な光ガイドの材料は、既に参照により本明細書に組み込まれている、米国仮出願第S/N60/747,609号に記載されている。ドーム型接点517は曲がって、プリント基板512上の対応するスイッチ接点515と電気的接触を形成する。
図5Bは、キー505の下方に位置付けられた領域506a〜506lを示す、図5Aの光源504及び光ガイド502の平面図である。キー505(図5Bには示されず)は、主として、領域506からの光出力で照明される。したがって、キー領域506の光出力を最大にし、かつキーを照明する役割のない周辺領域509の光出力を最小にすることが望ましい。更に、各キー領域506の全域及び領域間(即ち、キー間)で均一な照度を提供するのが望ましい。
図5Bの光ガイド502の領域506は、領域506のそれぞれに均一な面密度を有する光抽出器507群を含む。光抽出器のそれぞれは、実質的に同じ寸法の底面占有領域525を有する。この構成は、光ガイド502の一部の領域506と光源504とが近接しているにもかかわらず、領域506のそれぞれに一定の面密度を有するが、光出力の均一性を提供する光抽出器のパターンを示している。領域506の光抽出器のパターンは、一定の面密度、及び光源504からの距離に応じて増加する光抽出器507a〜507lの抽出効率を提供する。抽出器の効率は、光源504による照度に逆比例して変化する。
図5Bの光抽出器は、光抽出器507の抽出効率を制御する高さ又は傾斜角などの少なくとも1つの形状因子が、光源504からの距離、又は光源504による照度によって変化して、光出力の均一性を高めるように製造される。したがって、光源504に近いか、又は光源504による照明が高い光抽出器(光抽出器507e)は、光源504から遠い(光抽出器507d又は507l)か、又は光源による照明が低い(光抽出器507a及び507i)光抽出器よりも、光ガイド502からの光の抽出が効率的でない。形状因子を変化させることで光抽出器の効率を制御する能力は、増強された欠陥の隠蔽を有利に提供する高い抽出器面密度を光源の近くに有する光ガイドの設計を可能とする。
図5Cの光ガイド構成は、キーパッドのキーの下方に位置付けられるように構成された領域526a〜526lを有する光ガイド520を示している。領域526a〜526lのそれぞれは、光抽出器527a〜527lをそれぞれ含む。光抽出器527a〜527lは、通常、光ガイド520の表面全域に減少する面密度と増加する抽出効率とを有する。この構成では、光抽出器527a〜527lの面密度は、光源524からの光の伝播方向に減少している。光抽出器の抽出効率は、光源からの距離に応じて増加し、かつ光源による照度の作用に応じて減少する。例えば、光源から遠い光抽出器、例えば、光抽出器527hは、光源504に近い抽出器、例えば、光抽出器527eよりも小さな底面占有領域529と高い抽出効率とを有する。
上述のように、領域内には光源からの異なるレベルの照度が存在し得るので、領域並びに領域間の光出力を均一にすることが望ましい。図1Cは、領域が光源で均一に照明されていない状態を示している。光源からの照度の不均一性は、抽出効率が対応して反比例する不均一性を有する抽出器を使用することで補償され得る。
領域内の抽出器の抽出効率を制御して、キーを照明する領域内の光出力の均一性を高めるために、本発明の実施形態による光抽出器を使用することができる。例えば、最も効率の低い光抽出器を、光源からの照度が最も高い場所に配置してもよい。領域内の光抽出器の抽出効率は、光抽出器が受ける照度量に従って異なってもよい。
複製ツールを使用して本明細書に記載の光ガイドを製造してもよい。金属、シリコン、又はその他の好適な材料を含んでもよい複製ツールは、隆起した又は窪んだ光抽出器を含む光ガイド特徴のネガ型を含む。金属製の複製ツールは、ニッケルなどの金属をマスター型に電気メッキ又は電鋳した後、マスター型を取り外すことにより、マスター型から製造可能である。シリコーン製の複製ツールは、マスター型にシリコーン樹脂を硬化させた後、マスター型を取り外すことにより製造可能である。
マスター型は、参照により本明細書に組み込まれた、同一出願人による米国仮出願第60/747,609号に記載の多光子フォトリソグラフィー工程により作製してもよい。多光子フォトリソグラフィー工程は、少なくとも2つの光子を同時に吸収させるのに十分な光に反応性組成物の少なくとも一部を撮像的に露光する工程を含み、これにより、組成物が光に露光した場所に少なくとも1つの酸又はラジカル開始化学反応を誘発し、撮像的露光は、複数の光抽出構造体の少なくとも表面を画定するのに有効なパターンで行われる。
反応種
光反応組成物内で使用するのに好適な反応種には、硬化性の化学種と非硬化性の化学種の双方が挙げられる。硬化性の化学種が一般に好ましく、又硬化性の化学種には、例えば、付加重合性モノマー及びオリゴマーと付加架橋性ポリマー(例えばアクリレート、メタクリレート、及びスチレンなどの特定のビニル化合物を含む、ラジカル重合性又は架橋性のエチレン系不飽和の化学種)、更には、カチオン重合性モノマー及びオリゴマーとカチオン架橋性ポリマー(この化学種は最も一般的には酸開始されており、またこの化学種には、例えばエポキシ、ビニルエーテル、シアネートエステルなどが挙げられる)、その他同種のもの、並びにそれらの混合物が挙げられる。
好適なエチレン系不飽和の化学種は、例えば、パラッツォット(Palazzotto)らの米国特許第5,545,676号、第1欄、65行目〜第2欄、26行目に記載されており、モノ−、ジ−、ポリ−アクリレート及びメタクリレート(例えば、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−アクリル酸ヘキシル、ステアリルアクリレート、アリルアクリレート、グリセロールジアクリレート、グリセロールトリアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、1,3−プロパンジオールジアクリレート、1,3−プロパンジオールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、1,2,4−ブタントリオールトリメタクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ソルビトールヘキサアクリレート、ビス[1−(2−アクリロキシ)]−p−エトキシフェニルジメチルメタン、ビス[1−(3−アクリロキシ−2−ヒドロキシ)]−p−プロポキシフェニルジメチルメタン、トリスヒドロキシエチル−イソシアヌレートトリメタクリレート、分子量約200〜500のポリエチレングリコールのビス−アクリレート及びビス−メタクリレート、米国特許第4,652,274号に記載のもののようなアクリレートモノマーの共重合性混合物、及び米国特許第4,642,126号に記載のもののようなアクリレートオリゴマー);不飽和アミド(例えば、メチレンビス−アクリルアミド、メチレンビス−メタクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビス−アクリルアミド、ジエチレントリアミントリス−アクリルアミド、及びβ−メタクリルアミノエチルメタクリレート);ビニル化合物(例えば、スチレン、ジアリルフタレート、ジビニルスクシナート、ジビニルアジパート、及びジビニルフタレート);等;及びこれらの混合物を含む。好適な反応性ポリマーには、例えば1から約50のアクリル(メタクリート)基をポリマー鎖ごとに有する、ペンダントアクリレート(メタクリレート)基を有するポリマーが挙げられる。このようなポリマー類の例としては、サートマー(Sartomer)から入手可能なサーボックス(Sarbox)(商標)樹脂類(例えばサーボックス(Sarbox)(商標)400、401、402、404及び405)などの芳香族酸(メタ)アクリレート半エステル樹脂類が挙げられる。フリーラジカル化学によって硬化可能な他の有用な反応性ポリマーには、ヒドロカルビル主鎖と、米国特許第5,235,015号(アリ(Ali)ら)において記載されているものなど、ラジカル重合可能な官能性を付与されたペンダントペプチド基とを有するポリマーが挙げられる。2つ以上のモノマー、オリゴマー、及び/又は反応性高分子の混合物を、所望に応じて使用することができる。好ましいエチレン不飽和性の化学種には、アクリレート、芳香族酸(メタクリレート)アクリレート半エステル樹脂、及び、ヒドロカルビル主鎖と、ラジカル重合化可能な官能性を付与されたペンダントペプチド基とを有するポリマーが挙げられる。
好適なカチオン反応性の化学種については、例えばオクスマン(Oxman)らによって米国特許第5,998,495号及び同第6,025,406号において記載されており、又この化学種はエポキシ樹脂を含んでいる。そのような材料は、概してエポキシドと呼ばれるものであり、低分子量のエポキシ化合物と高分子量型のエポキシドとがあり、脂肪族、脂環式、芳香族、又は複素環式となり得る。これらの材料は一般に、平均して、分子1個当たり少なくとも1個(好ましくは少なくとも約1.5個、より好ましくは少なくとも約2個)の重合可能なエポキシ基を有している。ポリマーエポキシドには、末端エポキシ基を有する線状ポリマー(例えば、ポリオキシアルキレングリコールのジグリシジルエーテル)、骨格オキシラン単位を有するポリマー(例えば、ポリブタジエンポリエポキシド)、ペンダントエポキシ基を有するポリマー(例えば、グリシジルメタクリレートポリマー又はコポリマー)が挙げられる。エポキシドは、純粋化合物とすることができ、また、分子1個当たり1個、2個、又はそれ以上のエポキシ基を含有する化合物の混合物とすることができる。これらのエポキシ含有材料は、主鎖及び置換基の種類において、非常に多様となり得る。例えば、主鎖は任意の種類とすることができ、また、その主鎖上の置換基は、カチオン硬化を室温で実質的に妨げることのない任意の基とすることができる。許容し得る置換基の実例としては、ハロゲン、エステル基、エーテル、スルホネート基、シロキサン基、ニトロ基、ホスフェート基などが挙げられる。エポキシ含有材料の分子量は、約58から約100,000以上まで様々となり得る。
有用な他のエポキシ含有材料には、以下の式のグリシジルエーテルモノマーが挙げられる。
Figure 0005951928
(式中、R’はアルキル又はアリールであり、nは1〜8の整数である)。例は、多価フェノールをエピクロロヒドリンなどの過剰クロロヒドリンと反応させて得る多価フェノールのグリシジルエーテル(例えば、2,2−ビス−(2,3−エポキシプロポキシフェニル)−プロパンのジグリシジルエーテル)である。この種のエポキシドの更なる例が、米国特許第3,018,262号に、また、「エポキシ樹脂ハンドブック(Handbook of Epoxy Resins)」、リー及びネビル(Lee and Neville)著、McGraw−Hill Book Co.、ニューヨーク(1967年)に記載されている。
複数の商業的に入手可能なエポキシモノマー又は樹脂を使用することができる。容易に入手可能なエポキシドには、オクタデシレンオキシド、エピクロロヒドリン、スチレンオキシド、ビニルシクロヘキセンオキシド、グリシドール、グリシジルメタクリレート、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル(例えば、オハイオ州コロンバス(Columbus)のヘキシオンスペシャルティケミカルズ社(Hexion Specialty Chemicals, Inc.)から「EPON 815C」、「EPON 813」、「EPON 828」、「EPON 1004F」、及び「EPON 1001F」の商品名で入手可能なもの)、及びビスフェノールFのジグリシジルエーテル(例えば、スイス国バーゼル(Basel)のチバスペシャルティケミカルズホールディング社(Ciba Specialty Chemicals Holding Company)から「ARALDITE GY281」の商品名で、又は、ヘキシオンスペシャルティケミカルズ社(Hexion Specialty Chemicals, Inc.)から「EPON 862」の商品名で入手可能なもの)が挙げられるが、これらに限定するものではない。他の芳香族エポキシ樹脂には、マサチューセッツ州ニュートン(Newton, MA)のマイクロケム社(MicroChem Corp.)から入手可能なSU−8樹脂が挙げられる。
他の例示的なエポキシモノマーには、ビニルシクロヘキセンジオキシド(ペンシルベニア州ウェストチェスター(West Chester)のSPIサプライズ社(SPI Supplies)から入手可能)、4−ビニル−1−シクロヘキセンジオキシドジエポキシド(ウィスコンシン州ミルウォーキー(Milwaukee)のアルドリッチケミカル社(Aldrich Chemical Co.)から入手可能)、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキセン(例えば、ミシガン州ミッドランド(Midland)のダウケミカル社(Dow Chemical Co.)から商品名「CYRACURE UVR−6110」として入手可能なもの)、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−6−メチル−シクロヘキサンカーボネート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート(例えば、ダウケミカル社(Dow Chemical Co.)から商品名「CYRACURE UVR−6128」として入手可能なもの)、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、及びジペンテンジオキシドが挙げられる。
更に別の例示的なエポキシ樹脂としては、エポキシ化ポリブタジエン(例えば、商品名「POLY BD 605E」で米国ペンシルベニア州エクストン(Exton)のサートマー社(Sartomer Co., Inc.,)から入手可能なもの);エポキシシラン(例えば、米国ウィスコンシン州ミルウォーキー(Milwaukee)のアルドリッチケミカル社(Aldrich Chemical Co.)から市販されている3,4−エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシシラン及び3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン);難燃性エポキシモノマー(例えば、米国ミシガン州ミッドランド(Midland)のダウケミカル社(Dow Chemical Co.)の臭化ビスフェノール型エポキシモノマーである商品名標「DER−542」で入手可能なもの);1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル(例えば、商品名「アラルダイト(ARALDITE)RD−2」でチバ・スペシャルティ・ケミカルズ(Ciba Specialty Chemicals)から入手可能なもの);水素化ビスフェノールA−エピクロルヒドリン系エポキシモノマー(例えば、商品名「エポネックス(EPONEX)1510」でヘキソン・スペシャルティ・ケミカルズ社(Hexion Specialty Chemicals, Inc.)から入手可能なもの);フェノール−ホルムアルデヒドノボラックのポリグリシジルエーテル(例えば、商品名「DEN−431」及び「DEN−438」でダウケミカル社(Dow Chemical Co.)から入手可能なもの);並びに商品名「VIKOLOX」及び「VIKOFLEX」でアトフィナケミカルズ(Atofina Chemicals)(米国ペンシルベニア州フィラデルフィア(Philadelphia))から入手可能なエポキシ化アマニ油及び大豆油などのエポキシ化植物油が挙げられる。
更なる好適なエポキシ樹脂には、ヘキシオンスペシャルティケミカルズ社(Hexion Specialty Chemicals, Inc.)(オハイオ州コロンバス(Columbus))から商品名「ヘロキシ(HELOXY)」で市販のアルキルグリシジルエーテルが挙げられる。例示的なモノマーには、「ヘロキシモディファイア7(HELOXY MODFIER 7)」(C〜C10アルキルグリシジルエーテル)、「ヘロキシモディファイア8」(C12〜C14アルキルグリシジルエーテル)、「ヘロキシモディファイア61」(ブチルグリシジルエーテル)、「ヘロキシモディファイア62」(クレジルグリシジルエーテル)、「ヘロキシモディファイア65」((p−第三級−ブチルフェニルグリシジルエーテル)、「ヘロキシモディファイア67」(1,4−ブタンジオールのジグリシジルエーテル)、ヘロキシ68(HELOXY 68)」(ネオペンチルグリコールのジグリシジルエーテル)、「ヘロキシモディファイア107」(シクロヘキサンジメタノールのジグリシジルエーテル)、「ヘロキシモディファイア44」(トリメチロールエタントリグリシジルエーテル)、「ヘロキシモディファイア48」(トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル)、「ヘロキシモディファイア84」(脂肪族ポリオールのポリグリシジルエーテル)、及び「ヘロキシモディファイア32」(ポリグリコールジエポキシド)が挙げられる。
他の有用なエポキシ樹脂は、グリシドールのアクリル酸エーテル(グリシジルアクリレート及びグリシジルメタクリレートなど)と1つ以上の共重合性ビニル化合物とのコポリマーを含んでいる。そのようなコポリマーの例が、1:1のスチレン−グリシジルメタクリレート及び1:1のメチルメタクリレート−グリシジルアクリレートである。他の有用なエポキシ樹脂は、周知であり、エピクロロヒドリン、アルキレンオキシド(例えば、プロピレンオキシド)、スチレンオキシド、アルケニルオキシド(例えば、ブタジエンオキシド)及びグリシジルエステル(例えば、エチルグリシデート(glycidate)のようなエポキシドを含有するものを含む。
有用なエポキシ官能性ポリマーには、ゼネラルエレクトリック社(General Electric Company)から商業的に入手可能な、米国特許第4,279,717号(エクバーグ(Eckberg)ら)に記載されているものなどのエポキシ官能性シリコーンが挙げられる。これらは、シリコン原子の1モル%〜20モル%がエポキシアルキル基(好ましくは、米国特許第5,753,346号(レイア(Leir)ら)に記載されているように、エポキシシクロヘキシルエチル)で置換されたポリジメチルシロキサンである。
また、種々のエポキシ含有材料の配合物を利用することもできる。そのような配合物は、エポキシ含有化合物(低分子量(200未満)、中分子量(約200から1000)、及び高分子量(約1000超)など)の2つ以上の重量平均分子量分布を備えていてもよい。その代わりに又はそれに加えて、エポキシ樹脂は、異なる化学的性質(脂肪族及び芳香族など)又は官能性(極性及び無極性など)を有するエポキシ含有材料の配合物を含むことができる。他のカチオン反応性ポリマー(ビニルエーテル及び同種のものなど)を、所望に応じて更に混和することができる。
好ましいエポキシには、芳香族グリシジルエポキシ(例えば、ヘキシオンスペシャルティケミカルズ社(Hexion Specialty Chemicals, Inc.)から入手可能なEPON樹脂、及びマイクロケム社(MicroChem Corp.)(マサチューセッツ州ニュートン)から入手可能なXP KMPR 1050ストリッパブルSU−8(XP KMPR 1050 strippable SU-8)などのSU−8樹脂)、及びこれらの混合物が挙げられる。より好ましいのは、SU−8樹脂及びこれらの混合物である。
また、好適なカチオン反応性の化学種には、ビニルエーテルモノマー、オリゴマー、及び反応性ポリマー(例えば、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル(ニュージャージー州ウェイン(Wayne)のインターナショナルスペシャルティプロダクツ社(International Specialty Products)から入手可能なRAPI−CURE DVE−3)、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、及びノースカロライナ州グリーンズボロ(Greensboro)のモーフレックス社(Morflex, Inc.)によるVECTOMERジビニルエーテル樹脂(例えば、VECTOMER 1312、VECTOMER 4010、VECTOMER 4051、及びVECTOMER 4060、並びに他の製造業者から入手可能なそれらの等価物)、並びにそれらの混合物が挙げられる。また、1つ以上のビニルエーテル及び/又は1つ以上のエポキシ樹脂の(任意の比率における)配合物を利用することもできる。また、ポリヒドロキシ官能性材料(例えば米国特許第5,856,373号(カイサキ(Kaisaki)ら)に記載されているものなど)を、エポキシ−及び/又はビニルエーテル官能性材料と共に利用することもできる。
非硬化性の化学種には、例えば、酸又はラジカル誘起反応の際に溶解度が増加し得る反応性ポリマーが挙げられる。そのような反応性ポリマーには、例えば、光生成した酸によって可溶性の酸基へと変換され得るエステル基を持つ非水溶性ポリマー(例えば、ポリ(4−t−ブトキシカルボニルオキシスチレン))が挙げられる。非硬化性種としては、「化学増幅型フォトレジスト用途向けの高性能アクリルポリマー(High Performance Acrylic Polymers for Chemically Amplified Photoresist Applications)」、J.Vac.Sci.Technol.B、9巻、3357頁(1991年)にR.D.アレン(R. D.Allen)、G.M.ウオールラフ(G. M. Wallraff)、W.D.ヒンズバーグ(W. D. Hinsberg)及びL.L.シンプソン(L. L. Simpson)により記載された化学増幅型フォトレジスト類が挙げられる。化学増幅フォトレジストの構想は、特に0.5サブマイクロメートル(又は更に0.2サブマイクロメートル)の機構を伴うマイクロチップ製造に、現在では広く用いられている。そのようなフォトレジスト系においては、触媒性の化学種(典型的には水素イオン)を照射によって生成することができ、この照射によって化学反応の電子なだれが誘発される。この電子なだれは、より多くの水素イオン又は他の酸性の化学種を生成する反応を水素イオンが開始し、それによって反応速度が増幅されるときに発生する。典型的な酸触媒化学増幅型フォトレジスト系としては、脱保護(例えば、米国特許番号第4,491,628号に記載されているようなt−ブトキシカルボニルオキシスチレンレジスト、テトラヒドロピラン(THP)メタクリレート系物質、米国特許番号第3,779,778号に記載されたものなどのTHPフェノール系物質、Proc.SPIE 2438、474頁(1995年)にR.D.アレン(R. D Allen)らにより記載されたものなどのt−ブチルメタクリレート系物質等);解重合(例えば、ポリフタルアルデヒド系物質);及び転位(例えば、ピナコール転位に基づく物質)が挙げられる。
所望により、異なる種類の反応種の混合物を光反応性組成物中に利用してもよい。例えば、ラジカル反応種とカチオン反応種の混合物も又有用である。
光開始剤系
この光開始剤系は多光子光開始剤系であるが、これは、そのような系を使用することにより、光の集束ビームの焦点領域に重合作用を制限又は限定することが可能となるからである。そのような系は好ましくは、少なくとも1つの多光子光増感剤と、少なくとも1つの光開始剤(又は電子受容体)と、任意選択による少なくとも1つの電子供与体とを含む二成分又は三成分系である。そのような多成分系は感度の向上をもたらすことができ、光反応をより短い期間で成し遂げることが可能であり、それによって、サンプル及び/又は露光系の1つ以上の成分の動きに起因する問題が生じる可能性が減じられる。
好ましくは、多光子光開始剤系は、光化学的に効果的な量の、(a)少なくとも2個の光子を同時に吸収することが可能であり、任意選択であるが好ましくはフルオロセインよりも大きな二光子吸収断面を有する、少なくとも1つの多光子光増感剤と、(b)多光子光増感剤とは異なるものであり、電子励起状態の光増感剤に電子を供与することが可能な、任意選択による少なくとも1つの電子供与体化合物と、(c)電子励起状態の光増感剤から電子を受容することによって光増感することが可能であり、結果として、少なくとも1つのラジカル及び/又は酸を形成する、少なくとも1つの光開始剤と、を含んでいる。
あるいは、多光子光開始剤系は、少なくとも1つの光開始剤を含んだ一成分系とすることもできる。一成分型多光子光開始剤系として有用な光開始剤としては、アシルホスフィンオキシド(例えば、チバ(Ciba)により商標名イルガキュア(Irgacure)(商標)819として販売されるもの並びにBASF社(BASF Corporation)により商標名ルシリン(Lucirin)(商標)TPO−Lとして販売される2,4,6トリメチルベンゾイルエトキシフェニルホスフィンオキシド)及び共有結合スルホニウム塩部分を有するスチルベン誘導体類(例えば、科学(Science)296、1106頁(2002年)にW.ゾウ(W. Zhou)らにより記載されたもの)が挙げられる。ベンジルケタールなど、他の従来の紫外線(UV)光開始剤を利用することもできるが、それらの多光子光開始感度は一般に比較的低いものとなる。
二成分及び三成分多光子光開始剤系において有用な多光子光増感剤、電子供与体、及び光開始剤(又は電子受容体)について以下で説明する。
(1)多光子光増感剤
光反応組成物の多光子光開始剤系における使用に好適な多光子光増感剤は、十分な光に露光されると少なくとも2つの光子を同時に吸収し得るものである。好ましくは、光増感剤は、フルオレセインよりも大きい(即ち、3’,6’−ジヒドロキシスピロ[イソベンゾフラン−1(3H),9’−[9H]キサンテン]3−オンよりも大きい)二光子吸収断面積を有している。一般に、好ましい断面は、C.ズ(Xu)及びW.W.ウェブ(W. W. Webb)によりJ.Opt.Soc.Am.B、13巻、481頁(1996年)(それは、マーダー(Marder)及びペリー(Perry)によりPCT国際公開特許第WO 98/21521号、85頁18〜22行に引用されている)に記載された方法で測定される約50×10−50cm秒/光子を超えることができる。
より好ましくは、光増感剤の二光子吸収断面は、フルオレセインの約1.5倍を超え(又は、あるいは、上記方法で測定される約75×10−50cm秒/光子を超える);更により好ましくはフルオレセインの約2倍を超え(又は、あるいは、約100×10−50cm秒/光子を超える);最も好ましくはフルオレセインの約3倍を超える(又は、あるいは、約200×10−50cm秒/光子を超える)。
好ましくは、光増感剤は、反応種への可溶性を有するか(反応種が液体である場合)、あるいは、反応種との、又組成物中に含められた任意の結合剤(以下で説明する)との相溶性を有している。最も好ましくは、光増感剤はまた、米国特許第3,729,313号に記載の手法を使用して、2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジンを、光増感剤の一光子吸収スペクトルと重なり合う波長範囲(一光子吸収条件)における連続照射下で増感させることもできる。
好ましくは、光増感剤はまた、幾分かは貯蔵性の考慮に基づいて選択することもできる。したがって、特定の光増感剤の選択は、利用する特定の反応種に(更に、電子供与体化合物及び/又は光開始剤の選定に)ある程度依存し得るものである。
特に好ましい多光子光増感剤には、大きな多光子吸収断面積を示すもの、例えば、ローダミンB(即ち、N−[9−(2−カルボキシフェニル)−6−(ジエチルアミノ)−3H−キサンテン−3−イリデン]−N−エチルエタンアミニウムクロライド、又はヘキサフルオロアンチモン酸)、及び例えばマーダー(Marder)及びペリー(Perry)らによる、国際公開特許第WO 98/21521号及び同第WO 99/53242号に記載の4つの種別の光増感剤が挙げられる。4つの種別は次のように説明することができる:(a)2つの供与体が共役π(pi)−電子架橋に結合された分子;(b)2つの供与体が1つ以上の電子求引基で置換された共役π(pi)−電子架橋に結合された分子;(c)2つの受容体が共役π(pi)−電子架橋に結合された分子;及び(d)2つの受容体が1つ以上の電子供与性基で置換されたπ(pi)−電子架橋に結合された分子(ここで、「架橋」は、2つ以上の化学基を接続する分子断片を意味し、「供与体」は、共役π(pi)−電子架橋に結合され得る低イオン化ポテンシャルを有する原子又は原子団を意味し、及び「受容体」は、共役π(pi)−電子架橋に結合され得る高電子親和力を有する原子又は原子団を意味する)。
上述の4つの種別の光増感剤は、標準ウィッティヒ条件下でアルデヒドをイリドと反応させることによって、又は、国際特許公開第WO 98/21521号に詳述されているマクマリー反応を使用することによって調製することができる。
その他の化合物が、大きな多光子吸収断面積を有するものとして、ラインハート(Reinhardt)らによって述べられているが(例えば、米国特許第6,100,405号、同第5,859,251号、及び同第5,770,737号)、それらの断面積は上記以外の方法で決定されたものである。
好ましい光増感剤には、以下の化合物(及びそれらの混合物)が挙げられる。
Figure 0005951928
(2)電子供与体化合物
光反応性組成物の多光子光開始剤系に有用な電子供与体化合物は、電子を光増感剤の電子励起状態に供与できるこれらの化合物(光増感剤自身以外)である。そのような化合物は、任意選択により、光開始剤系の多光子感光性を増大させ、それによって光反応性組成物の光反応を成し遂げるのに必要な露光を減少させるために使用することができる。電子供与体化合物は好ましくは、ゼロより大きくかつp−ジメトキシベンゼンの酸化電位以下である酸化電位を有している。好ましくは、酸化電位は、標準飽和カロメル電極(「S.C.E.」)に対して約0.3〜1ボルトである。
電子供与体化合物はまた、好ましくは反応種への可溶性を有しており、(上述のように)幾分かは貯蔵性の考慮に基づいて選択される。好適な供与体は一般に、望ましい波長の光に露光されると、光反応性組成物の硬化速度又は画像濃度を増加させることが可能である。
カチオン反応性の化学種を扱う場合、電子供与化合物は、もしも有意な塩基性の場合、カチオン反応に悪影響を及ぼし得ることは当業者には理解されよう。(例えば、米国特許第6,025,406号(オクスマン(Oxman)ら)の第7欄、62行目〜第8欄、49行目の考察を参照のこと。)
一般に、特定の光増感剤及び光開始剤と共に使用するのに好適な電子供与体化合物は、(例えば、米国特許第4,859,572号(ファリド(Farid)ら)において述べられている)3つの成分の酸化電位及び還元電位を比較することによって選択することができる。このような電位は、実験的に測定でき(例えば、R.J.コックス(Cox)、写真感光(Photographic Sensitivity)、15章、アカデミックプレス(Academic Press)(1973年)により記載された方法によって)、又はN.L.ウェインバーグ(Weinburg)編集、有機電気化学合成の技術、II部、化学の技術(Technique of Electroorganic Synthesis Part II Techniques of Chemistry)、V巻(1975年)、並びにC.K.マン(Mann)及びK.K.バーネス(Barnes)、非水性系の電気化学反応(Electrochemical Reactions in Nonaqueous Systems)(1970年)などの参照から得ることができる。これらの電位は、相対的なエネルギー関係を反映するものであり、電子供与体化合物を選択する指針として使用することができる。
好適な電子供与体化合物には、例えば、D.F.イートン(D. F. Eaton)により光化学の進歩(Advances in Photochemistry)(B.ボーマン(B. Voman)ら編、第13版、427〜488頁、ジョン・ウィリー・アンド・サンズ(John Wiley and Sons)、ニューヨーク(1986)に記載されているようなもの;オクスマン(Oxman)らによって米国特許第6,025,406号の第7欄、42〜61行目に記載されているようなもの;及びパラッツォット(Palazzotto)らによって米国特許第5,545,676号、第4欄、14行目〜第5欄、18行目に記載されているようなものが挙げられる。このような電子供与体化合物には、アミン(トリエタノールアミン、ヒドラジン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、トリフェニルアミン(及びその、トリフェニルホスフィン及びトリフェニルアルシン類似体)、アミノアルデヒド、及びアミノシランを含む)、アミド(ホスホルアミドを含む)、エーテル(チオエーテルを含む)、尿素(チオ尿素を含む)、スルフィン酸及びその塩、ヘキサシアノ鉄酸塩の塩、アスコルビン酸及びその塩、ジチオカルバミド酸及びその塩、キサントゲン酸塩の塩、エチレンジアミン四酢酸の塩、(アルキル)(アリール)ホウ酸塩(n+m=4)の塩(テトラアルキルアンモニウム塩が好ましい)、様々な有機金属の化合物、例えばSnR化合物(式中、Rは独立してアルキル、アラルキル(特に、ベンジル)、アリール、及びアルカリル基から選択される)(例えば、n−CSn(CH、(アリル)Sn(CH、及び(ベンジル)Sn(n−Cなどの化合物)、フェロセン等、及びこれらの混合物が挙げられる。電子供与体化合物は、未置換とすることができ、また、1つ以上の非妨害置換基で置換することもできる。特に好ましい電子供与体化合物は、電子供与体原子(窒素原子、酸素原子、リン原子、又はイオウ原子など)と、電子供与体原子に対してアルファ位置にある炭素原子又はシリコン原子に結合された除去可能な水素原子とを含んでいる。
好ましいアミン電子供与体化合物としては、アルキル、アリール、アルカリル及びアラルキルアミン類(例えば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、トリエタノールアミン、アミルアミン、ヘキシルアミン、2,4−ジメチルアニリン、2,3−ジメチルアニリン、o−、m−及びp−トルイジン、ベンジルアミン、アミノピリジン、N,N’−ジメチルエチレンジアミン、N,N’−ジエチルエチレンジアミン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、N,N’−ジエチル−1,3−プロパンジアミン、N,N’−ジエチル−2−ブテン−1,4−ジアミン、N,N’−ジメチル−1,6−ヘキサンジアミン、ピペラジン、4,4’−トリメチレンジピペリジン、4,4’−エチレンジピペリジン、p−N,N−ジメチル−アミノフェンエタノール(aminophenethanol)及びp−N−ジメチルアミノベンゾニトリル);及びアミノアルデヒド類(例えば、p−N,N−ジメチルアミノベンズアルデヒド、p−N,N−ジエチルアミノベンズアルデヒド、9−ジュロリジンカルボキシアルデヒド(carboxaldehyde)及び4−モルフォリノベンズアルデヒド);アミノシラン類(例えば、トリメチルシリルモルホリン、トリメチルシリルピペリジン、ビス(ジメチルアミノ)ジフェニルシラン、トリス(ジメチルアミノ)メチルシラン、N,N−ジエチルアミノトリメチルシラン、
トリス(ジメチルアミノ)フェニルシラン、トリス(メチルシリル)アミン、トリス(ジメチルシリル)アミン、ビス(ジメチルシリル)アミン、N,N−ビス(ジメチルシリル)アニリン、N−フェニル−N−ジメチルシリルアニリン、及びN,N−ジメチル−N−ジメチルシリルアミン);並びにそれらの混合物が挙げられる。三級芳香族アルキルアミン、特に、少なくとも1つの電子求引性基を芳香環上に有するものが、とりわけ良好な貯蔵性をもたらすことが判明している。また、良好な貯蔵性は、室温で固体となるアミンを使用しても得られている。良好な写真感度は、1つ以上のジュロリジニル部分を含んでいるアミンを使用して得られている。
好ましいアミド電子供与体化合物には、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N−メチル−N−フェニルアセトアミド、ヘキサメチルホスホルアミド、ヘキサエチルホスホルアミド、ヘキサプロピルホスホルアミド、トリモルホリノホスフィンオキシド、トリピペリジノホスフィンオキシド、及びそれらの混合物が挙げられる。
好ましいアルキルアリールボレート塩には、次のものが挙げられる。
Ar(n−C)N(C
Ar(n−C)N(CH
Ar(n−C)N(n−C
Ar(n−C)Li
Ar(n−C)N(C13
Ar−(C)N(CH(CHCO(CHCH
Ar−(C)N(CH(CHOCO(CHCH
Ar−(sec−C)N(CH(CHCO(CHCH
Ar−(sec−C)N(C13
Ar−(C)N(C17
Ar−(C)N(CH
(p−CHO−C(n−C)N(n−C
Ar−(C)N(CH(CHOH
ArB(n−C(CH
ArB(C(CH
Ar(n−C(CH
Ar(C)N(C
Ar(C
ArB(CH(CH
(n−C(CH
Ar(C)P(C
(式中、Arは、フェニル、ナフチル、置換(好ましくは、フッ素置換)フェニル、置換ナフチル及び複数の縮合芳香環を有するその類の基)加えて、テトラメチルアンモニウムn−ブチルトリフェニルホウ酸塩及びテトラブチルアンモニウムn−ヘキシル−トリス(3−フルオロフェニル)ホウ酸塩、並びにこれらの混合物が挙げられる。
好適なエーテル電子供与体化合物には、4,4’−ジメトキシビフェニル、1,2,4−トリメトキシベンゼン、1,2,4,5−テトラメトキシベンゼン、その他同種のもの、及びそれらの混合物が挙げられる。好適な尿素系電子供与体化合物には、N,N’−ジメチル尿素、N,N−ジメチル尿素、N,N’−ジフェニル尿素、テトラメチルチオ尿素、テトラエチルチオ尿素、テトラ−n−ブチルチオ尿素、N,N−ジ−n−ブチルチオ尿素、N,N’−ジ−n−ブチルチオ尿素、N,N−ジフェニルチオ尿素、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジエチルチオ尿素、その他同種のもの、及びそれらの混合物が挙げられる。
ラジカル誘起反応に対する好ましい電子供与体化合物には、1つ以上のジュロリジニル部分を含んだアミン、アルキルアリールボレート塩、及び芳香族スルフィン酸の塩が挙げられる。しかしながら、そのような反応では、電子供与体化合物を、所望により(例えば、光反応性組成物の貯蔵性を改善するために、又は、分解能、コントラスト、及び相反性を修正するために)、除外することもできる。酸誘起反応のための好ましい電子供与体化合物には、4−ジメチルアミノ安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、3−ジメチルアミノ安息香酸、4−ジメチルアミノベンゾイン、4−ジメチルアミノベンズアルデヒド、4−ジメチルアミノベンゾニトリル、4−ジメチルアミノフェネチルアルコール、及び1,2,4−トリメトキシベンゼンが挙げられる。
(3)光開始剤
光反応性組成物の反応種に好適な光開始剤(即ち、電子受容体化合物)は、電子励起状態の多光子光増感剤から電子を受容し、結果として、少なくとも1つのフリーラジカル及び/又は酸が形成されることによって感光化することが可能な光開始剤である。そのような光開始剤には、ヨードニウム塩(例えば、ジアリールヨードニウム塩)、スルホニウム塩(例えば、所望によりアルキル基又はアルコキシ基で置換されており、また任意選択により、隣接アリール部分を橋渡ししている2,2’オキシ基を有するトリアリールスルホニウム塩)、その他同種のもの、及びそれらの混合物がある。
光開始剤は、好ましくは反応種への可溶性を有しており、また好ましくは貯蔵性を有している(即ち、光増感剤及び電子供与体化合物の存在下で、反応種中に溶解したとき、反応種の反応を自発的に促進しない)。したがって、特定の光開始剤の選択は、上述のように、選定する特定の反応種、光増感剤、及び電子供与体化合物にある程度依存し得るものである。反応種が、酸開始化学反応を受け得る場合、光開始剤はオニウム塩(例えば、ヨードニウム塩又はスルホニウム塩)である。
好適なヨードニウム塩には、パラッツォット(Palazzotto)らにより米国特許第5,545,676号の第2欄、28〜46行目に記載のものが挙げられる。好適なヨードニウム塩はまた、米国特許第3,729,313号、同第3,741,769号、同第3,808,006号、同第4,250,053号、及び同第4,394,403号に記載されている。ヨードニウム塩は、単塩(例えば、Cl、Br、I又はCSO などのアニオン含有)又は金属錯塩(例えば、SbF 、PF 、BF 、テトラキス(ペルフルオロフェニル)ホウ酸塩、SbFOH又はAsF 含有)であることができる。所望により、ヨードニウム塩の混合物を使用することができる。
有用な芳香族ヨードニウム錯塩光開始剤には、ジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、ジ(4−メチルフェニル)ヨードニウムテトラフルオロボレート、フェニル−4−メチルフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、ジ(4−ヘプチルフェニル)ヨードニウムテトラフルオロボレート、ジ(3−ニトロフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジ(4−クロロフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジ(ナフチル)ヨードニウムテトラフルオロボレート、ジ(4−トリフルオロメチルフェニル)ヨードニウムテトラフルオロボレート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジ(4−メチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロヒ酸塩、ジ(4−フェノキシフェニル)ヨードニウムテトラフルオロボレート、フェニル−2−チエニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、3,5−ジメチルピラゾリル−4−フェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモン酸塩、2,2’−ジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、ジ(2,4−ジクロロフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジ(4−ブロモフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジ(4−メトキシフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジ(3−カルボキシフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジ(3−メトキシカルボニルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジ(3−メトキシスルホニルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジ(4−アセトアミドフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジ(2−ベンゾチエニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、及びジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモン酸塩、その他同種のもの、並びにそれらの混合物が挙げられる。芳香族ヨードニウム錯塩は、ベーリンガー(Beringer)らのJ.Am.Chem.Soc.81、342(1959年)の教示に従って、対応する(例えば、ジフェニルヨードニウム重硫酸塩などの)芳香族ヨードニウム単塩のメタセシスによって調製することができる。
好ましいヨードニウム塩には、ジフェニルヨードニウム塩(ジフェニルヨードニウムクロライド、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、及びジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレートなど)、ジアリールヨードニウムヘキサフルオロアンチモン酸塩(例えば、サートマー社(Sartomer Co., Inc.)から入手可能なSarCat(商標)SR 1012)、及びそれらの混合物が挙げられる。
有用なスルホニウム塩には、米国特許第4,250,053号(スミス(Smith))の第1欄66行目〜第4欄2行目に記載されているスルホニウム塩が挙げられ、このスルホニウム塩は次の式で表すことができる。
Figure 0005951928
(式中、R1、R2、及びR3は各々、約4個〜約20個の炭素原子を有する芳香族基(例えば、置換又は未置換のフェニル、ナフチル、チェニル、及びフラニルであり、ここで、置換は、アルコキシ、アルキルチオ、アリールチオ、ハロゲンなどのような基と行うことができる)、及び1個〜約20個の炭素原子を有するアルキル基からそれぞれ選ばれる。)本明細書で使用する時、「アルキル」は、置換されたアルキル(例えば、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ又はアリールなどの基で置換された)を含む。R1、R2及びR3の少なくとも1つは、芳香族であり、好ましくは、それぞれが独立して芳香族である。Zは、共有結合、酸素、硫黄、−S(=O)−、−C(=O)−、−(O=)S(=O)−、及び−N(R)−からなる群から選択され、Rは、アリール(フェニルなど、約6個〜約20個の炭素のもの)、アシル(アセチル、ベンゾイルなど、約2個〜約20個の炭素のもの)、炭素−炭素結合、又は−(R4−)C(−R5)−であり、R4とR5は別個に、水素と、1個〜約4個の炭素原子を有するアルキル基と、約2個〜約4個の炭素原子を有するアルケニル基とからなる群より選択される。X−は、以下に述べるようなアニオンである。
スルホニウム塩に(また他の種類の光開始剤のいずれかに)好適なアニオンXには、例えば、イミド、メチド、ホウ素中心、リン中心、アンチモン中心、ヒ素中心、及びアルミニウム中心のアニオンなど、様々なアニオンの種類が挙げられる。
実例として、限定するものではないが、好適なイミド及びメチドアニオンとしては、(C2F5SO2)2N−、(C4F9SO2)2N−、(C8F17SO2)3C−、(CF3SO2)3C−、(CF3SO2)2N−、(C4F9SO2)3C−、(CF3SO2)2(C4F9SO2)C−、(CF3SO2)(C4F9SO2)N−、((CF3)2NC2F4SO2)N−、(CF3)2NC2F4SO2C−(SO2CF3)2、(3、5−bis(CF3)C6H3)SO2N−SO2CF3、C6H5SO2C−(SO2CF3)2、C6H5SO2N−SO2CF3、及びその類が挙げられる。この種類の好ましいアニオンには、式(RSOで示されるものが挙げられ、ここで、Rは、1個〜約4個の炭素原子を有するパーフルオロアルキルラジカルである。
好適なホウ素中心のアニオンの例示的でかつ非限定的な例には、F4B、(3,5−bis(CF3)C6H3)4B−、(C6F5)4B−、(p−CF3C6H4)4B−、(m−CF3C6H4)4B−、(p−FC6H4)4B−、(C6F5)3(CH3)B−、(C6F5)3(n−C4H9)B−、(p−CH3C6H4)3(C6F5)B−、(C6F5)3FB−、(C6H5)3(C6F5)B−、(CH3)2(p−CF3C6H4)2B−、(C6F5)3(n−C18H37O)B−、その他同種のものが挙げられる。好ましいホウ素中心のアニオンは一般に、ホウ素に付随した3つ以上のハロゲン置換芳香族炭化水素ラジカルを含んでおり、フッ素が最も好ましいハロゲンである。好ましいアニオンの例示的でかつ非限定的な例には、(3,5−bis(CF3)C6H3)4B−、(C6F5)4B−、(C6F5)3(n−C4H9)B−、(C6F5)3FB−、及び(C6F5)3(CH3)B−が挙げられる。
他の金属又は半金属中心を含有する好適なアニオン類としては、例えば、(3,5−ビス(CF3)C6H3)4Al−、(C6F5)4Al−、(C6F5)2F4P−、(C6F5)F5P−、F6P、(C6F5)F5Sb、F6Sb、(HO)F5Sb、及びF6Asが挙げられる。他の有用なホウ素中心の非求核塩、並びに他の金属又は半金属を含んだ他の有用なアニオンが、当業者には(前述の一般式から)容易に明らかとなるため、前述の列挙は全てを網羅しようとしたものではない。
好ましくは、アニオンXは、テトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロヒ酸塩、ヘキサフルオロアンチモン酸塩、及びヒドロキシペンタフルオロアンチモン酸塩から選択される(例えば、エポキシ樹脂などのカチオン反応性の化学種と共に使用するため)。
好適なスルホニウム塩光開始剤の例には:
トリフェニルスルホニウムテトラフルオロボラート
メチルジフェニルスルホニウムテトラフルオロボラート
ジメチルフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート
トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート
トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモナート
ジフェニルナフチルスルホニウムヘキサフルオロアルセナート
トリトリスルホニウムヘキサフルオロホスフェート
アニシルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモナート
4−ブトキシフェニルジフェニルスルホニウムテトラフルオロボラート
4−クロロフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート
トリ(4−フェノキシフェニル)スルホニウムヘキサフルオロホスフェート
ジ(4−エトキシフェニル)メチルスルホニウムヘキサフルオロアルセナート
4−アセトニルフェニルジフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート
4−チオメトキシフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート
ジ(メトキシスルホニルフェニル)メチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート
ジ(ニトロフェニル)フェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート
ジ(カルボメトキシフェニル)メチルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート
4−アセタミドフェニルジフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート
ジメチルナフチルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート
トリフルオロメチルジフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート
p−(フェニルチオフェニル)ジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート
10−メチルフェノキサチイニウムヘキサフルオロホスフェート
5−メチルチアントレニウムヘキサフルオロホスフェート
10−フェニル−9,9−ジメチルチオキサンテニウムヘキサフルオロホスフェート
10−フェニル−9−オキソチオキサンテニウム(oxothioxanthenium)テトラフルオロボレート
5−メチル−10−オキソチアントレニウムテトラフルオロボレート
5−メチル−10,10−ジオキソチアントレニウムヘキサフルオロホスフェート
好ましいスルホニウム塩には、トリアリールスルホニウムヘキサフルオロアンチモン酸塩(例えば、サートマー社(Sartomer Company)から入手可能なSarCat(商標)SR1010)、トリアリールスルホニウムヘキサフルオロホスフェート(例えば、サートマー社から入手可能なSarCat(商標)SR1011)、及びトリアリールスルホニウムヘキサフルオロホスフェート(例えば、サートマー社から入手可能なSarCat(商標))KI85)などのトリアリール置換塩が挙げられる。
好ましい光開始剤には、ヨードニウム塩(より好ましくはアリールヨードニウム塩)、スルホニウム塩、及びそれらの混合物が挙げられる。より好ましいのは、アリールヨードニウム塩及びそれらの混合物である。
光反応性組成物の調製
反応種、多光子光増感剤、電子供与体化合物、及び光開始剤は、上述の方法によって又は当該技術分野において既知の他の方法で調製することができ、また、複数のものが商業的に入手可能である。これらの4つの構成成分は、「安全光」の条件下で、混合の任意の順序及び方法を使用して(任意選択的に、かき混ぜ又は攪拌を用いて)混合することができるが、ときには(貯蔵寿命及び熱的安定性の観点から)光開始剤を最後に(かつ、他の構成成分の溶解を促進するために任意選択で用いられる加熱工程の後に)添加するのが好ましい。溶媒を組成物の構成成分と相当に反応しないように選定するという条件で、所望により溶媒を使用することができる。好適な溶媒には、例えば、アセトン、ジクロロメタン、及びアセトニトリルが挙げられる。また、反応種自体が、ときには他の構成成分の溶媒として働くことができる。
光開始剤系の3つの成分は、光化学的に効果的な量(上記で定義した)で存在する。一般に、その組成物は、固体の総重量(即ち、溶媒以外の構成成分の総重量)に基づいて、少なくとも約5重量%(好ましくは、少なくとも約10重量%、より好ましくは、少なくとも約20重量%)から約99.79重量%まで(好ましくは約95重量%まで、より好ましくは約80重量%まで)の1つ以上の反応種と、少なくとも約0.01重量%(好ましくは少なくとも約0.1重量%、より好ましくは少なくとも約0.2重量%)から約10重量%まで(好ましくは約5重量%まで、より好ましくは約2重量%まで)の1つ以上の光増感剤と、任意選択による約10重量%まで(好ましくは約5重量%まで)の1つ以上の電子供与体化合物(好ましくは少なくとも約0.1重量%、より好ましくは約0.1重量%から約5重量%)と、約0.1重量%から約10重量%の1つ以上の電子受容体化合物(好ましくは約0.1重量%から約5重量%)とを含むことができる。
種々様々な補助剤を、望まれる最終用途に応じて光反応性組成物に含めることができる。好適な補助剤には、溶媒、希釈剤、樹脂、結合剤、可塑剤、顔料、染料、無機又は有機の補強又は増量充填剤(組成物の総重量に基づいて約10重量%から90重量%の好ましい量)、チキソトロープ剤、指示薬、阻害剤、安定化剤、紫外線吸収剤、その他同種のものが挙げられる。そのような補助剤の量及び種類、並びにそれらの補助剤を組成物に添加する方式は、当業者なら周知であろう。
非反応性高分子結合剤を組成物に、例えば、粘度を制御するために、またフィルム形成能をもたらすために含めることは、本発明の範囲内となる。そのような高分子結合剤は一般に、反応種と相溶性を有するように選定することができる。例えば、反応種に使用されているものと同じ溶媒に可溶であり、反応種の反応過程に悪影響を及ぼし得る官能基のない高分子結合剤を利用することができる。結合剤は、所望のフィルム形成性及び溶液レオロジーを達成するのに好適な分子量であることができる(例えば、約5,000〜1,000,000ダルトン、好ましくは約10,000〜500,000ダルトン、より好ましくは約15,000〜250,000ダルトンの分子量)。好適な高分子結合剤には、例えば、ポリスチレン、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(スチレン)−co−(アクリロニトリル)、セルロースアセトブチレート、その他同種のものが挙げられる。
露光に先立って、結果として生じた光反応性組成物を、所望により、当業者に既知の種々のコーティング方法(例えば、ナイフコーティング及びスピンコーティングを含む)のうちのいずれかを用いて基板上にコーティングすることができる。基板は、種々様々なフィルム、シート、及び他の表面材(シリコンウエハー及びガラスプレートを含む)から、特定の用途及び利用する露光の方法に応じて選定することができる。好ましい基板は一般に、均一な厚さを有する光反応性組成物の層を調製し得るように十分に平坦なものである。コーティングがさほど望ましくない用途の場合、光反応性組成物を、別法としてバルク形式で露光させることができる。
露光システム及びその使用
発明の方法を実施するにあたり、光反応性組成物は、多光子吸収が行われる条件で光に露光され、それにより露光前の光反応性組成物と比べて異なる溶解度特性(例えば、特定の溶媒中でより小さい又はより大きい溶解度)の領域をもたらす。このような露光は、十分な光の強度を得ることができる任意の既知の手段で達成できる。
使用することができるシステムの1つの代表的なタイプが図6に示されている。図1を参照すると、製造システム10は、光源12と、最終光学素子15(任意に、ビーム広がりを制御するガルバノミラー及び望遠鏡を含む)を備える光学系14と、移動可能ステージ16とを含む。ステージ16は、一次元、二次元、又はより典型的には三次元で移動可能である。ステージ16に実装される基材18は、その上に光反応性組成物24の層20を有する。光源12から生ずる光線26は、光学系14を通過し、最終光学素子15を通って離れ、それを層20内の点Pに集中させる、それにより光の強度の三次元空間分布を組成物内に制御し、点Pの付近の光反応性組成物24の少なくとも一部をそれが光線26に露光直前よりも少なくとも1つの溶媒中でより可溶性に又はより可溶性でなくする。
光学系14の1つ以上の要素の移動と組合せてステージ16を移動又は光線26を向ける(例えば、ガルボミラー(galvo-mirror)及び望遠鏡を使用してレーザー光線を移動する)ことにより、焦点Pを走査でき又は所望の形状に対応する三次元パターンに形を変えることができる。次に、生じた光反応性組成物24の反応又は部分的に反応した部分が、所望の形状の三次元構造体を製作する。例えば、単一通過で1つ以上の光抽出構造体の表面輪郭(約1容量ピクセル又はボクセルの厚さに相当する)を露光又は撮像でき、それの現像により光抽出構造体の表面を形成できる。
表面輪郭の撮像的露光は、所望の三次元構造体の平面スライスの少なくとも周辺を走査し、次に複数個の好ましくは平行の平面スライスを走査し、構造体を仕上げることにより行うことができる。スライス厚さは、光学品質の光抽出構造体を提供するために、十分低レベルの表面粗さを実現するよう制御可能である。例えば、より小さいスライス厚さは、より大きい構造テーパの領域で望ましく、高い構造忠実度の実現に役立つことができるが、より大きいスライス厚さは、より小さい構造テーパの領域で利用され、有用な製造時間の維持に役立つことができる。このように、スライス厚さ未満の表面粗さ(好ましくは、スライス厚さの約1/2未満、より好ましくはスライス厚さの約1/4未満)は、製造速度(処理能力又は単位時間当たりに製造される構造体の数)を犠牲にすることなく達成できる。
光反応性組成物をボクセル高さと同じ又はそれ以上の寸法規模である程度の非平面性を示す基材にコーティングする場合、光学的又は物理的に不良の構造体を回避するため非平面性の補償をするのが望ましい場合がある。これは、基材と曝露される光反応性組成物の部分の間の境界面の位置を位置決めし(例えば、共焦点境界面ロケータシステム、干渉法又は蛍光境界面ロケータシステムを使用して)、次に光学系14の位置を適切に調節し、光線26を境界面に集中させることにより達成できる。(この手順は、同時係属中及び同時出願の、代理人整理番号61438US002により詳細に記載されており、当該特許出願の記述は参照により本明細書に組み込まれる)。好ましくは、この手順は、アレイの20個の構造体ごとの中から少なくとも1個の構造体について(より好ましくはアレイの10個ごとの中から少なくとも1個、最も好ましくは構造体ごとに)踏襲されてもよい。
光源12は、多光子吸収を行うのに十分な光の強度を製造するいかなる光源であってもよい。好適な光源としては、例えば、アルゴンイオンレーザー(例えば、カリフォルニア州サンタクララ(Santa Clara)のコヒラント(Coherent)から商品名「イノバ(INNOVA)」として入手可能なもの)により励起されるフェムト秒近赤外チタンサファイア発振器(例えば、コヒラント(Coherent)から商品名「ミラオプティマ(MIRA OPTIMA)900−F」として入手可能なもの)が挙げられる。76MHzで操作するこのレーザーは、200フェムト秒未満のパルス幅を有し、700〜980ナノメートルで同調可能であり、1.4ワットまでの平均出力を有する。別の有用なレーザーが、カリフォルニア州マウンテンビュー(Mountain View)のスペクトラフィジックス(Spectra-Physics)から商品名「マイタイ(MAI TAI)」として入手でき、750〜850ナノメートルの範囲内で同調可能であり、80メガヘルツの反復周波数、約100フェムト秒(1×10−13秒)のパルス幅、1ワットまでの平均出力を有する。
しかし、光反応性組成物に使用される多光子吸収剤に適した波長で多光子吸収を行うのに十分な強度を備える任意の光源(例えば、レーザー)を利用できる。この波長は、一般に約300〜約1500ナノメートルの範囲内、好ましくは約400〜約1100ナノメートル、より好ましくは約600〜約900ナノメートル、より好ましくは約750〜約850ナノメートルまでであってよい。典型的に、光フルエンス(例えば、パルス化レーザーのピーク強度)は、約10W/cmを超える。光フルエンスの上限は、一般に光反応性組成物のアブレーション閾値により規定される。例えば、Q−スイッチNd:YAGレーザー(例えば、スペクトラフィジックス(Spectra-Physics)から商品名「クウオンタ−レイプロ(QUANTA-RAY PRO)」として入手可能なもの)、可視波長染料レーザー(例えば、スペクトラフィジックス(Spectra-Physics)から商品名「クウオンタ−レイプロ」を有するQ−スイッチNd:YAGレーザーにより励起される、スペクトラフィジックス(Spectra-Physics)から商品名「シラー(SIRAH)」として入手可能なもの)及びレーザーで励起されるQ−スイッチダイオード(例えば、スペクトラフィジックス(Spectra-Physics)から商品名「FCBAR」として入手可能なもの)も利用されてよい。
好ましい光源は、約10−8秒未満(より好ましくは約10−9秒未満、最も好ましくは約10−11秒未満)のパルス長を有する近赤外パルス化レーザーである。上記のピーク強度及びアブレーション閾値が満たされる限り他のパルス長が使用されてもよい。例えば、パルス化放射線は、約1キロヘルツから約50メガヘルツまで又は更にそれ以上のパルス周波数を有する。連続波レーザーも使用されてよい。
光学系14は、例えば、屈折光学素子(例えば、レンズ又はマイクロレンズアレイ)、反射光学素子(例えば、再帰反射器又は集束ミラー)、回折光学素子(例えば、回折格子、相マスク及びホログラム)、分散形光学素子(例えば、プリズム及び回折格子)、拡散板、ポッケルスセル、導波路等を含むことができる。このような光学素子は、集束、ビーム送達、ビーム/モード整形、パルス整形及びパルスタイミングに有用である。一般に、光学素子の組合せが利用でき、他の適切な組合せが、当業者により認識されることになる。最終光学素子15は、例えば、1つ以上の屈折、反射及び/又は回折光学素子を含むことができる。一実施形態において、例えば顕微鏡に使用されるものなどの対物レンズは、例えば、ニューヨーク州ソーンウッド(Thornwood)のカールツァイス北アメリカ(Carl Zeiss, North America)などの市販源から便利に得られ、最終光学素子15として使用されてもよい。例えば、製造システム10は、0.75開口数(NA)対物レンズ(例えば、カールツァイス北アメリカ(Carl Zeiss, North America)から商品名「20Xフルアー(20X FLUAR)」として入手可能なものなど)を備えた走査共焦点顕微鏡(例えば、カリフォルニア州ハーキュレス(Hercules)のバイオ−ラッドラボラトリーズ(Bio-Rad Laboratories)から商品名「MRC600」として入手可能なもの)を含むことができる。
高集束光を提供するため、しばしば比較的大きい開口数を有する光学系を使用することが望ましい場合がある。しかし、所望の強度特性(及びその空間配置)を提供する光学素子の任意の組合せが利用できる。
一般に露光時間は、光反応性組成物内で反応性種の反応を引き起こすために使用される露光システムの種類(及び開口数、光強度空間分布の形状、レーザーパルス時のピーク光の強度(ほぼピーク光の強度に相当するより高い強度及びより短いパルス持続時間)などのそれに伴う変数)並びに光反応性組成物の性質により決まる。一般に、焦点近辺でのより高いピーク光の強度は、ほかの全てが同じである場合、より短い露光時間を可能にする。一般に一次元撮像又は「書込み」速度は、約10−8〜10−15秒(例えば、約10−11〜10−14秒)及び約10〜10パルス/秒(例えば、約10〜10パルス/秒)のレーザーパルス持続時間の使用により約5〜100,000マイクロメートル/秒であることができる。
露光された光反応性組成物の溶媒現像を容易にし、製造された光抽出構造体を得るため、光の閾値投与量(すなわち、閾値投与量)が利用できる。この閾値投与量は、典型的にプロセス固有であって、例えば、波長、パルス周波数、光の強度、具体的な光反応性組成物、製造された具体的な構造体又は溶媒現像に使用されるプロセスなどの変数により決めることができる。したがって、それぞれの組のプロセスパラメーターは、典型的に閾値投与量により特徴付けることができる。閾値より高い光の投与量が使用でき、有益である場合があるが、より高い投与量(閾値投与量を超える1回)は、典型的により遅い書込み速度及び/又はより高い光の強度の状態で使用できる。
光の投与量の増加は、プロセスにより発生するボクセルの容量及びアスペクト比を増加させる傾向がある。したがって、低アスペクト比のボクセルを得るため、一般に、閾値投与量の約10倍未満、好ましくは閾値投与量の約4倍未満、より好ましくは閾値投与量の約3倍未満である光投与量を使用することが好ましい。低アスペクト比のボクセルを得るため、光線26の放射状強度特性は、好ましくはガウス形である。
多光子吸収によって、光線26は、非露光光反応性組成物のものと異なる溶解特性を有する物質の容積領域を製造する光反応性組成物内の反応を誘発する。次に、生じた異なる溶解度のパターンは、例えば露光又は非露光領域のいずれかを取り除くことで従来の現像方法により実現できる。
露光された光反応性組成物は、例えば、露光された光反応性組成物を溶媒中に定置し、より高い溶媒溶解度の領域を溶解し、溶媒ですすぎ、蒸発させ、酸素プラズマエッチングし、他の既知の方法及びそれらの組合せにより現像されてもよい。露光された光反応性組成物を現像するために使用することができる溶媒としては、例えば、水(例えば、1〜12の範囲内のpHを有する)水と有機溶媒類(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、アセトン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、その類及びこれらの混合物)の相溶性ブレンド、及び有機溶媒などの水性溶媒が挙げられる。代表的な有用な有機溶媒としては、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール及びプロパノール)、ケトン類(例えば、アセトン、シクロペンタノン及びメチルエチルケトン)、芳香族類(例えば、トルエン)、ハロカーボン類(例えば、塩化メチレン及びクロロホルム)、ニトリル類(例えば、アセトニトリル)、エステル類(例えば、エチルアセテート及びプロピレングリコールメチルエーテルアセテート)、エーテル類(例えば、ジエチルエーテル及びテトラヒドロフラン)、アミド類(例えば、N−メチルピロリドン)、その類及びそれらの混合物が挙げられる。
多光子吸収条件下で光への露光後であるが溶媒現像前で、任意選択の焼付けが、例えば、エポキシ型反応性種などの一部の光反応性組成物に有用な場合がある。典型的な焼付け条件としては、約40℃〜約200℃の範囲内の温度、約0.5分〜約20分の範囲内の時間が挙げられる。
所望により、光抽出構造体アレイの表面輪郭だけの露光、好ましくはそれに次いで溶媒現像の後、化学線を使用した非撮像的露光を行い、残りの未反応光反応性組成物の反応を行ってもよい。このような非撮像的露光は、好ましくは一光子法を使用して行うことができる。
複雑な三次元の光抽出構造体及び光抽出構造体アレイは、この方法で調製可能である。
キーパッドなどの特定の機器構成のための光ガイドの設計は、光出力の所望レベルの均一性を得るための光抽出器の最適値を決定するシミュレーションを用いて達成してもよい。図7は、キーパッドの光抽出器のパターンの設計工程を示すフローチャートである。光ガイドの概要及びキーの位置を決定する(705)。キーのスポット照明又は区域全体のバックライトが必要かどうかを決定する。スポット照明が必要な場合、各キー領域の抽出器の最小寸法を決定する(710)。全領域内で同一の抽出器(一定の面密度及び形状因子)を用いて初期化シミュレーションを行う(712)。前回の類似モデルの平均に近いテストラン用の抽出器形状及び密度を選択する。設計要件に基づき、最適なランプの位置及びランプの配向を決定する(715)。
出力エリアの明暗を識別するために光線追跡を行う(720)。光線追跡シミュレーションに基づき、抽出器領域、抽出器の形状、及び抽出器の初期密度を再設計する(725)。光源に最も近い区域から始めて光源から最も遠い区域に進み、光ガイドの各区域の光束の均一性を区域ごとに最適化する(730)。
上記工程は初期最適化を提供する。初期最適化において、抽出器の形状、寸法、及び/又は密度の選択が不十分であった場合は、新しい初期選択を行い、最適化を再実行する。初期最適化が要件に近い光束の均一性をもたらした場合、個々の抽出器、又は抽出器群のパラメータを調整し、各変更後にキーの全ての出力光束が仕様内となるまでシミュレーションを実行する。
本発明の様々な実施形態の上述の説明を、例証及び説明の目的で提示してきた。これまでの記述は、包括的であることも、開示されたそのままの形態に本発明を限定することも意図する領域ではない。以上の教示を考慮すれば、多くの修正形態及び変形形態が可能である。本発明の範囲は、この詳細な説明によってではなく、むしろ添付の特許請求の範囲によって限定されるものとする。

Claims (2)

  1. 光ガイドであって、該光ガイドの表面上にパターンで配置された複数の光抽出器を備え、
    前記光抽出器の各々は、前記光ガイドの表面上に、閉じられた底面占有領域を画定し、前記光ガイド内を伝搬する光源からの光は、該光抽出器を通って、該光ガイドから抽出され、
    前記パターンは、前記光ガイドの表面全域の光出力の均一性を高めるように構成され、
    前記光抽出器の面密度は、前記光源からの光の伝搬方向に減少する一方、その減少と逆比例して、前記光抽出器の抽出効率は、前記光源からの光の伝搬方向に向かうにつれて増加する、光ガイド。
  2. 光を生成するように構成された光源と、
    前記光源からの光を導光する請求項1に記載の光ガイドと、を備え、バックライト。
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