JP5772727B2 - レジスト組成物及びパターン形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、酸反応性の特定のアミノ基を有するスルホニウム塩を含有するレジスト組成物及びこれを用いるパターン形成方法に関する。
近年、LSIの高集積化と高速度化に伴い、パターンルールの微細化が求められている中、現在汎用技術として用いられている光露光では、光源の波長に由来する本質的な解像度の限界に近づきつつある。レジストパターン形成の際に使用する露光光として、1980年代には水銀灯のg線(436nm)もしくはi線(365nm)を光源とする光露光が広く用いられた。更なる微細化のための手段として、露光波長を短波長化する方法が有効とされ、1990年代の64Mビット(加工寸法が0.25μm以下)DRAM(ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリー)以降の量産プロセスには、露光光源としてi線(365nm)に代わって短波長のKrFエキシマレーザー(248nm)が利用された。しかし、更に微細な加工技術(加工寸法が0.2μm以下)を必要とする集積度256M及び1G以上のDRAMの製造には、より短波長の光源が必要とされ、10年ほど前からArFエキシマレーザー(193nm)を用いたフォトリソグラフィーが本格的に検討されてきた。当初ArFリソグラフィーは180nmノードのデバイス作製から適用されるはずであったが、KrFリソグラフィーは130nmノードデバイス量産まで延命され、ArFリソグラフィーの本格適用は90nmノードからである。更に、NAを0.9にまで高めたレンズと組み合わせて65nmノードデバイスが量産された。次の45nmノードデバイスには露光波長の短波長化が推し進められ、波長157nmのF2リソグラフィーが候補に挙がった。しかしながら、投影レンズに高価なCaF2単結晶を大量に用いることによるスキャナーのコストアップ、ソフトペリクルの耐久性が極めて低いためのハードペリクル導入に伴う光学系の変更、レジスト膜のエッチング耐性低下等の種々問題により、F2リソグラフィーの開発が中止され、ArF液浸リソグラフィーが導入された。
ArF液浸リソグラフィーにおいては、投影レンズとウエハーの間に屈折率1.44の水がパーシャルフィル方式によって挿入され、これによって高速スキャンが可能となり、NA1.3級のレンズによって45nmノードデバイスの量産が行われている。
32nmノードのリソグラフィー技術としては、波長13.5nmの真空紫外光(EUV)リソグラフィーが候補に挙げられている。EUVリソグラフィーの問題点としてはレーザーの高出力化、レジスト膜の高感度化、高解像度化、低エッジラフネス(LER、LWR)化、無欠陥MoSi積層マスク、反射ミラーの低収差化等が挙げられ、克服すべき問題が山積している。
32nmノードのもう一つの候補の高屈折率液浸リソグラフィーは、高屈折率レンズ候補であるLUAGの透過率が低いことと、液体の屈折率が目標の1.8に届かなかったことによって開発が中止された。
ここで最近注目を浴びているのは、1回目の露光と現像でパターンを形成し、2回目の露光で1回目のパターンの丁度間にパターンを形成するダブルパターニングプロセスである。ダブルパターニングの方法としては多くのプロセスが提案されている。例えば、1回目の露光と現像でラインとスペースが1:3の間隔のフォトレジストパターンを形成し、ドライエッチングで下層のハードマスクを加工し、その上にハードマスクをもう1層敷いて1回目の露光のスペース部分にフォトレジスト膜の露光と現像でラインパターンを形成してハードマスクをドライエッチングで加工して初めのパターンのピッチの半分のラインアンドスペースパターンを形成する方法である。また、1回目の露光と現像でスペースとラインが1:3の間隔のフォトレジストパターンを形成し、下層のハードマスクをドライエッチングで加工し、その上にフォトレジスト膜を塗布してハードマスクが残っている部分に2回目のスペースパターンを露光し、ハードマスクをドライエッチングで加工する。いずれも2回のドライエッチングでハードマスクを加工する。
レジストパターンあるいはレジストパターンをエッチングによって加工したハードマスクの側壁にSiO2膜をCVDによってつけて、両側の側壁のSiO2膜を使ってレジストパターンを倍化するサイドウォールスペーサーダブルパターニング(SADP)が行われている。SADP法はCVDによる膜のデポジションとエッチングによる加工を複数回行うために複雑なプロセスになるが、2回の露光によって生じるアライメント誤差による位置ずれの問題が無いため、最初には回路パターンが単純なNANDフラッシュメモリーに適用され22nmのNANDが量産されている。更には、複雑な回路パターンのDRAMやロジックメモリーにもSADPが適用されつつあり、NANDにはSADPを2回行うSAQPが検討され始めている。
ArFリソグラフィーの限界解像は40nm〜38nmLSであり、ダブルパターニングによってこの寸法の半分のパターンの加工が行われるため、レジストパターンのエッジラフネスの向上要求は年々高まっている。
化学増幅型レジスト組成物中の酸の拡散を抑制し、脱保護反応のコントラストを向上させるためにアミンクエンチャーの添加は効果的であり、様々なアミンクエンチャーが開発された(特許文献1,2:特許第3546927号公報、特許第3751518号公報)。アミンクエンチャーの長所は前述のようにコントラストの向上であり、レジストパターンの矩形性の向上とフォーカスマージン等のマージン拡大に効果的であった。しかしながら、微細化に伴うエッジラフネス(LWR)の向上に対して、アミンクエンチャーの添加では適用できなくなってきた。
α位がフッ素化されたアルカンスルホン酸やフッ素化されたアリールスルホン酸のスルホニウム塩又はヨードニウム塩と、カルボン酸又はフルオロカルボン酸のスルホニウム塩又はヨードニウム塩の両方を添加したポジ型レジスト組成物が提案されている(特許文献3,4:特開2008−158339号公報、特許第3991462号公報)。α位がフッ素化されていないスルホン酸、カルボン酸のオニウム塩と、α位がフッ素化されたスルホン酸、イミド酸、メチド酸のオニウム塩とを共存させると、光照射によってα位がフッ素化されていないスルホン酸あるいはカルボン酸と、α位がフッ素化されたスルホン酸、イミド酸、メチド酸の両方の酸が発生する。一方、露光量の少ない部分には分解していない多くのオニウム塩が存在している。酸強度の強いα位がフッ素化されたスルホン酸、イミド酸、メチド酸は脱保護反応を引き起こすための触媒として機能するが、α位がフッ素化されていないスルホン酸あるいはカルボン酸は脱保護反応を起こすことはない。酸強度の強いα位がフッ素化されたスルホン酸、イミド酸、メチド酸は、α位がフッ素化されていないスルホン酸あるいはカルボン酸のオニウム塩とイオン交換し、α位がフッ素化されたスルホン酸、イミド酸、メチド酸のオニウム塩となり、α位がフッ素化されていないスルホン酸あるいはカルボン酸が放出される。即ち、α位がフッ素化されていないスルホン酸あるいはカルボン酸のオニウム塩は、イオン交換によって、脱保護反応触媒のα位がフッ素化されたスルホン酸、イミド酸、メチド酸を中和することによってクエンチャーとして機能する。
露光中にα位がフッ素化されたスルホン酸、イミド酸、メチド酸の発生と、α位がフッ素化されていないスルホン酸あるいはカルボン酸のオニウム塩との塩交換が数限りなく繰り返される。露光の最後にα位がフッ素化されたスルホン酸、イミド酸、メチド酸が発生する場所は、最初のα位がフッ素化されたスルホン酸、イミド酸、メチド酸のオニウム塩が存在している場所とは異なっている。光による酸の発生と塩交換と酸の発生のサイクルが何度も繰り返されることによって酸の発生ポイントが平均化され、これによって現像後のレジストパターンのエッジラフネスが小さくなる。
α位がフッ素化されていないスルホン酸あるいはカルボン酸のオニウム塩と、α位がフッ素化されたスルホン酸、イミド酸、メチド酸のオニウム塩のブレンドは、エッジラフネス(LWR)を低減するが、α位がフッ素化されていないスルホン酸、カルボン酸のオニウム塩のイオン交換反応が遅いためにフォトレジスト膜のコントラストを向上する効果が低いという問題があった。レジスト膜の溶解コントラストが低いと、ダイポール照明露光のような高コントラストな光学イメージで露光した場合はLWRが小さくて綺麗なラインパターンを得ることができるが、これよりも低コントラストな光学イメージとなる輪帯照明や4重極照明などではLWRが大きくなってしまい、トレンチパターンなどのマージンが狭くなってしまう問題点があった。アミンクエンチャーのように添加することによってレジスト膜のコントラストを高め、かつ2種類の酸強度が異なる酸が発生するオニウム塩の併用のようにLWRを低減することができる両方の特性を持ったクエンチャーの開発が望まれている。
特許第3546927号公報 特許第3751518号公報 特開2008−158339号公報 特許第3991462号公報
α位がフッ素化されていないスルホン酸あるいはカルボン酸のオニウム塩と、α位がフッ素化されたスルホン酸、イミド酸、メチド酸のオニウム塩のブレンドは、LWRを低減させる溶解コントラストが低い問題がある。アミン化合物のクエンチャーは、溶解コントラストが高いがLWRを低減させる効果が低い。溶解コントラストが高く、かつLWRを低減させるクエンチャーの開発が望まれている。
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、ポジ型現像のアルカリ現像においてもポジ型現像の有機溶剤現像においても溶解コントラストが大きく、かつLWRを小さくできるレジスト組成物及びこれを用いるパターン形成方法を提供することを目的とするものである。
本発明者らは上記目的を達成するため、鋭意検討を重ねた結果、特定の構造の酸反応性基を有するスルホニウム塩を用いることによってLWRが小さく、コントラストが高いフォトレジスト膜を得ることができることを見出した。
従って、本発明は、下記のレジスト組成物及びパターン形成方法を提供する。
〔1〕
カルボキシル基及び/又はヒドロキシ基の水素原子が酸不安定基で置換されている繰り返し単位を有する重量平均分子量が1,000〜500,000の範囲である高分子化合物と、下記一般式(1)で示されるスルホニウム塩を含有することを特徴とするレジスト組成物。
Figure 0005772727
(式中、R1、R2は炭素数1〜12の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、アルケニル基、オキソアルキル基又はオキソアルケニル基、炭素数6〜20のアリール基、又は炭素数7〜12のアラルキル基又はアリールオキソアルキル基を示し、これらの基はエーテル基、エステル基、カルボニル基、カーボネート基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、ハロゲン原子、シアノ基、アミド基、ニトロ基、スルトン基、スルホン酸エステル基、スルホン基、又はスルホニウム塩を有していてもよく、R1とR2が結合して環を形成してもよい。R3は炭素数2〜4のアルキレン基、R4 は酸不安定基である。R5は水素原子、炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、アルコキシ基、アシロキシ基、カルボニルアルキル基、ニトロ基、シアノ基又はハロゲン原子である。M-は非求核性対向イオンを表す。Arをかこむ円は炭素数6〜16のアリーレン基である。mは1〜4の整数である。)
〔2〕
非求核性対向イオンM-が下記一般式(2)で示されるM1、M2、M3、M4であるスルホン酸イオン、イミド酸イオン、メチド酸イオン、カルボン酸イオンのいずれかであることを特徴とする〔1〕に記載のレジスト組成物。
Figure 0005772727
(式中、R6、R12は炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、アルケニル基、オキソアルキル基又はオキソアルケニル基、炭素数6〜20のアリール基、又は炭素数7〜12のアラルキル基又はアリールオキソアルキル基を示し、これらの基はエーテル基、エステル基、カルボニル基、カーボネート基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、ハロゲン原子、シアノ基、アミド基、アミノ基、−NH(=O)−O−、ニトロ基、スルトン基、スルホン酸エステル基、スルホン基を有していてもよい。R7、R9、R10、R11は炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、アルケニル基、オキソアルキル基又はオキソアルケニル基、炭素数6〜20のアリール基、又は炭素数7〜12のアラルキル基又はアリールオキソアルキル基を示し、これらの基はエーテル基、エステル基、カルボニル基、カーボネート基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、ハロゲン原子、シアノ基、アミノ基、アミド基、ニトロ基、スルトン基、スルホン酸エステル基又はスルホン基を有していてもよい。R8は水素原子、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、炭素数2〜12の直鎖状、分岐状又は環状のアルケニル基、又は炭素数6〜10のアリール基で、エーテル基、エステル基、カルボニル基、アミノ基、アミド基、ヒドロキシ基、カルボキシル基又はスルホン基を有していてもよく、R7と結合して環を形成していてもよい。)
〔3〕
カルボキシル基及び/又はヒドロキシ基の水素原子が酸不安定基で置換されている繰り返し単位が下記一般式(3)で示されるa1〜a6であることを特徴とする〔1〕又は〔2〕に記載のレジスト組成物。
Figure 0005772727
(式中、R13、R15、R19、R22は水素原子又はメチル基である。R14、R18、R21、R23は酸不安定基を表す。Y1は単結合、エステル基、エーテル基又はラクトン環を有する炭素数1〜12の連結基、フェニレン基、又はナフチレン基である。Y2は単結合、−C(=O)−O−、又は−C(=O)−NH−である。R16は単結合、又は炭素数1〜6の直鎖状又は分岐状のアルキレン基であり、R17は水素原子、フッ素原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、又は炭素数1〜6の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基であり、pは1又は2であり、qは0〜4の整数である。R20は炭素数1〜16の直鎖状、分岐状又は環状の2〜5価の脂肪族炭化水素基であり、エーテル基又はエステル基を有していてもよい。rは1〜4の整数である。R24〜R27、R28〜R31はそれぞれ独立に水素原子、シアノ基、炭素数1〜6の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、オルガノキシカルボニル基、又はエーテル基又はラクトン環を有する基であり、R24〜R27、R28〜R31の内少なくとも一つは酸不安定基で置換されたヒドロキシ基を有する。sは0又は1である。0≦a1<1.0、0≦a2<1.0、0≦a3<1.0、0≦a4<1.0、0≦a5<1.0、0≦a6<1.0、0<a1+a2+a3+a4+a5+a6≦1.0の範囲である。)
〔4〕
高分子化合物が、更にヒドロキシ基、シアノ基、カルボニル基、エステル基、エーテル基、ラクトン環、カルボキシル基、カルボン酸無水物基、スルホン酸エステル基、ジスルホン基、カーボネート基から選ばれる密着性基を有するモノマーに由来する繰り返し単位を有する〔3〕に記載のレジスト組成物。
〔5〕
高分子化合物が、更に下記一般式(c1)、(c2)、(c3)のいずれかの繰り返し単位を含有する〔3〕又は〔4〕に記載のレジスト組成物。
Figure 0005772727
(式中、R70、R74、R78は水素原子又はメチル基、R71は単結合、フェニレン基、−O−R82−、又は−C(=O)−Y−R82−である。Yは酸素原子又はNH、R82は炭素数1〜6の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基、アルケニレン基又はフェニレン基であり、カルボニル基(−CO−)、エステル基(−COO−)、エーテル基(−O−)又はヒドロキシ基を含んでいてもよい。R72、R73、R75、R76、R77、R79、R80、R81は同一又は異種の炭素数1〜12の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基であり、カルボニル基、エステル基又はエーテル基を含んでいてもよく、又は炭素数6〜12のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基又はチオフェニル基を表す。Z0は単結合、メチレン基、エチレン基、フェニレン基、フッ素化されたフェニレン基、−O−R83−、又は−C(=O)−Z1−R83−である。Z1は酸素原子又はNH、R83は炭素数1〜6の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基、アルケニレン基又はフェニレン基であり、カルボニル基、エステル基、エーテル基又はヒドロキシ基を含んでいてもよい。M1 -は非求核性対向イオンを表す。0≦c1≦0.3、0≦c2≦0.3、0≦c3≦0.3、0≦c1+c2+c3≦0.3の範囲である。)
〔6〕
一般式(1)で示される酸発生剤と一般式(3)で示される高分子化合物に加えて、有機溶剤、界面活性剤、又は塩基性化合物を含有する化学増幅型レジスト組成物であることを特徴とする〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載のレジスト組成物。
〔7〕
一般式(1)で示される酸発生剤と一般式(3)で示される高分子化合物に加えて、一般式(1)で示される酸発生剤とは異なる構造のスルホニウム塩を含有する化学増幅型レジスト組成物であることを特徴とする〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載のレジスト組成物。
〔8〕
式(1)の酸発生剤と異なる構造のスルホニウム塩が、下記式
Figure 0005772727
(式中、R1、R2、R5、m、Arをかこむ円は上記の通り。K-は非求核性対向イオンを表す。)
である〔7〕に記載のレジスト組成物。
〔9〕
式(1)のスルホニウム塩が、α位がフッ素化されていないスルホン酸イオン、イミド酸イオン、又はカルボン酸イオンをアニオンとして用いたものであり、式(1)の酸発生剤と異なる構造のスルホニウム塩が、α位がフッ素化されたスルホン酸、イミド酸又はメチド酸のオニウム塩である〔7〕又は〔8〕に記載のレジスト組成物。
〔10〕
式(1)のスルホニウム塩が、α位がフッ素化されているスルホン酸イオン、イミド酸イオン、又はメチド酸イオンをアニオンとして用いたものであり、式(1)の酸発生剤と異なる構造のスルホニウム塩が、α位がフッ素化されていないスルホン酸イオン、イミド酸イオン又はカルボン酸イオンをアニオンとするスルホニウム塩である〔7〕又は〔8〕に記載のレジスト組成物。
〔11〕
〔1〕〜〔10〕のいずれかに記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程と、加熱処理後、高エネルギー線で露光する工程と、現像液を用いて現像する工程とを含むことを特徴とするパターン形成方法。
〔12〕
現像液がアルカリ水であり、現像後にポジ型パターンを形成することを特徴とする〔11〕に記載のパターン形成方法。
〔13〕
現像液が有機溶剤であり、現像後にネガ型パターンを形成することを特徴とする〔11〕に記載のパターン形成方法。
〔14〕
有機溶剤の現像液が、2−オクタノン、2−ノナノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、2−ヘキサノン、3−ヘキサノン、ジイソブチルケトン、メチルシクロヘキサノン、アセトフェノン、メチルアセトフェノン、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸アミル、酢酸ブテニル、酢酸イソアミル、酢酸フェニル、蟻酸プロピル、蟻酸ブチル、蟻酸イソブチル、蟻酸アミル、蟻酸イソアミル、吉草酸メチル、ペンテン酸メチル、クロトン酸メチル、クロトン酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチル、乳酸イソブチル、乳酸アミル、乳酸イソアミル、2−ヒドロキシイソ酪酸メチル、2−ヒドロキシイソ酪酸エチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、酢酸ベンジル、フェニル酢酸メチル、蟻酸ベンジル、蟻酸フェニルエチル、3−フェニルプロピオン酸メチル、プロピオン酸ベンジル、フェニル酢酸エチル、酢酸2−フェニルエチルから選ばれる1種以上であることを特徴とする〔13〕に記載のパターン形成方法。
〔15〕
高エネルギー線による露光が、波長248nmのKrFエキシマレーザーリソグラフィー、波長193nmのArFエキシマレーザーリソグラフィー、波長13.5nmのEUVリソグラフィー、又は電子ビームであることを特徴とする〔11〕乃至〔14〕のいずれかに記載のパターン形成方法。
特定の構造の酸反応性基を有するスルホニウム塩を含むフォトレジスト膜は、溶解コントラストが高いために、アルカリ現像におけるポジパターン及び有機溶剤現像におけるネガパターンに優れた解像性と広いフォーカスマージンを有し、LWRが小さい特徴を有する。
本発明に係るポジ型のパターニング方法を説明するもので、(A)は基板上にフォトレジスト膜を形成した状態の断面図、(B)はフォトレジスト膜に露光した状態の断面図、(C)はアルカリ水溶液で現像した状態の断面図である。 本発明に係るネガ型のパターニング方法を説明するもので、(A)は基板上にフォトレジスト膜を形成した状態の断面図、(B)はフォトレジスト膜に露光した状態の断面図、(C)は有機溶剤で現像した状態の断面図である。
本発明は、上述したように、特定の構造の酸反応性基を有するスルホニウム塩と酸不安定基で置換されたカルボキシル基及び/又はヒドロキシ基の繰り返し単位を含む高分子化合物を含有するレジスト組成物を塗布し、プリベークにより不要な溶剤を除去してレジスト膜を形成し、高エネルギー線を露光し、露光後加熱し、アルカリ水で現像してポジ型パターン又は有機溶剤現像液で現像してネガ型パターンを得ることを特徴とするパターン形成方法及びこれに用いるレジスト組成物を提供するものである。
本発明の特定の構造の酸反応性基を有するスルホニウム塩は、アミノ基を有しているために、アミンクエンチャーと同様に酸との中和反応によって酸拡散を抑えコントラストを向上させる効果がある。但し、通常のアミンクエンチャーとして異なる点は、酸によって塩基性を失う点である。例えば、後述する式(1)に包含される下記式(3)−1、(3)−2、(3)−3に示すように、酸によって酸不安定基が脱離し、環を巻いてラクタムを形成する。窒素原子の隣に芳香族基を有するラクタムは塩基性がほとんど無く、クエンチャーとしての機能がない。酸の発生量が多い露光部分はクエンチャーとしての機能を失うために相対的に露光部分の酸の量が増大する。通常のアミンクエンチャーに比べて未露光部分と露光部分の実効的な酸の量の差が大きくなることによって、より一層コントラストを増大させる効果がある。
Figure 0005772727
本発明のスルホニウム塩は光照射によって酸を発生する酸発生剤であるが、同時にアミノ基を有するためにクエンチャーでもある。酸発生剤として本発明のスルホニウム塩だけを使った場合、酸発生剤と同量のクエンチャーが添加されているのと同じことになり、発生した酸はすぐさまクエンチされてしまう。これによってベースポリマーの脱保護反応が起こらなくなる。脱保護反応を進行させるためには発生した酸の量がクエンチャーの量よりも多くならなければならない。よって、本発明のスルホニウム塩とは別に酸発生剤を添加し、あるいは主鎖に酸発生剤が共重合されているベースポリマーを使うことが望ましい。発生した酸の量が少しでも多い場合は、露光後のベーク中に式(3)−1〜(3)−3で示すようにラクタム生成によるクエンチャー量の減少が起きて酸の濃度が急激に増す。
次に、弱酸のオニウム塩がクエンチャーとして働く機構と、これによる効果を記載する。
α位がフッ素化されていないスルホン酸イオン、イミド酸イオン、更にはカルボン酸イオンのオニウム塩と、α位がフッ素化されたスルホン酸、イミド酸、メチド酸のオニウム塩とを共存させると、光照射によってα位がフッ素化されていないスルホン酸、イミド酸、更にはカルボン酸と、α位がフッ素化されたスルホン酸、イミド酸、メチド酸の両方の酸が発生する。一方、露光量の少ない部分には分解していない多くのオニウム塩が存在している。酸強度の強いα位がフッ素化されたスルホン酸、イミド酸、メチド酸は脱保護反応を引き起こすための触媒として機能するが、α位がフッ素化されていないスルホン酸、イミド酸、カルボン酸は脱保護反応を起こすことはない。又、酸強度の強いα位がフッ素化されたスルホン酸、イミド酸、メチド酸は、α位がフッ素化されていないスルホン酸、イミド酸、更にはカルボン酸のオニウム塩とイオン交換し、α位がフッ素化されたスルホン酸、イミド酸、メチド酸のオニウム塩となり、α位がフッ素化されていないスルホン酸、イミド酸、更にはカルボン酸が放出される。即ち、α位がフッ素化されていないスルホン酸、イミド酸、更にはカルボン酸のオニウム塩は、イオン交換によって、脱保護反応触媒のα位がフッ素化されたスルホン酸、イミド酸、メチド酸を中和することによってクエンチャーとして機能するのである。
露光の間中、α位がフッ素化されたスルホン酸、イミド酸、メチド酸の発生と、α位がフッ素化されていないスルホン酸、イミド酸、更にはカルボン酸のオニウム塩との塩交換が数限りなく繰り返される。露光の最後の瞬間にα位がフッ素化されたスルホン酸、イミド酸、メチド酸が発生する場所は、最初のα位がフッ素化されたスルホン酸、イミド酸、メチド酸のオニウム塩が存在している場所とは異なっている。光による酸の発生と塩交換と酸の発生のサイクルが何度も繰り返されることによって酸の発生ポイントが平均化され、これによって現像後のレジストパターンのエッジラフネスが小さくなるのである。
本発明のスルホニウム塩として、α位がフッ素化されていないスルホン酸イオン、イミド酸イオン、更にはカルボン酸イオンをアニオンとして用いた場合、別途添加したα位がフッ素化されたスルホン酸、イミド酸、メチド酸のオニウム塩から発生したα位がフッ素化されたスルホン酸、イミド酸、メチド酸とアニオン交換を起こすことによってクエンチャーとして機能する。このスルホニウム塩は光分解性があるために、光強度が強い部分のクエンチ能が低下すると共にα位がフッ素化されたスルホン酸、イミド酸、メチド酸の濃度が増加する。これによって露光部分の脱保護反応のコントラストが向上する。
本発明のスルホニウム塩の場合は、前述の酸による塩基性消失に加えて、光照射によるクエンチャー能の低下が相まって、更なるコントラスト向上効果を得ることができる。更には、露光中の酸の多くの交換反応が繰り返されることによってエッジラフネスも低減される効果も併せ持つ。
本発明のスルホニウム塩としてα位がフッ素化されているスルホン酸イオン、イミド酸イオン、メチド酸イオンをアニオンとして用いた場合は、これらのイオンは脱保護反応を引き起こすのに十分な酸強度を持っている。この場合は、α位がフッ素化されていないスルホン酸イオン、イミド酸イオン、更にはカルボン酸イオンをアニオンとするスルホニウム塩をクエンチャーとして別途添加してもよい。
ベースポリマーの酸不安定基がアセタールなどの脱保護反応の活性化エネルギーが低い保護基の場合は、α位がフッ素化されていないスルホン酸、イミド酸によっても脱保護反応が進行する場合がある。この場合は、クエンチャーとして添加するスルホニウム塩としてはカルボン酸のスルホニウム塩が適当である。この時のカルボン酸はフッ素化されていてもいなくてもよい。
本発明のスルホニウム塩によるコントラスト向上効果は、アルカリ水現像によるポジティブパターン形成においても、有機溶剤現像におけるネガティブパターン形成のどちらにおいても有効である。
以下、本発明のレジスト組成物成分について更に詳述する。
本発明のスルホニウム塩は、下記一般式(1)に示される。
Figure 0005772727
(式中、R1、R2は炭素数1〜12の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、アルケニル基、オキソアルキル基又はオキソアルケニル基、炭素数6〜20のアリール基、又は炭素数7〜12のアラルキル基又はアリールオキソアルキル基を示し、これらの基はエーテル基、エステル基、カルボニル基、カーボネート基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、ハロゲン原子、シアノ基、アミド基、ニトロ基、スルトン基、スルホン酸エステル基、スルホン基、又はスルホニウム塩を有していてもよく、R1とR2が結合して環を形成してもよい。R3は炭素数2〜4のアルキレン基、R4は水素原子又は酸不安定基である。R5は水素原子、炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、アルコキシ基、アシロキシ基、カルボニルアルキル基、ニトロ基、シアノ基又はハロゲン原子である。M-は非求核性対向イオンを表す。Arをかこむ円は炭素数6〜16のアリーレン基である。mは1〜4の整数である。)
一般式(1)に示されるスルホニウム塩のカチオン部分は、具体的には下記に例示される。ここで、M-は非求核性対向イオン、R4は水素原子又は酸不安定基を表す。
Figure 0005772727
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非求核性対向イオンM-は、下記一般式(2)で示されるM1、M2、M3、M4であるスルホン酸イオン、イミド酸イオン、メチド酸イオン、カルボン酸イオンのいずれかであることが好ましい。
Figure 0005772727
(式中、R6、R12は炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、アルケニル基、オキソアルキル基又はオキソアルケニル基、炭素数6〜20のアリール基、又は炭素数7〜12のアラルキル基又はアリールオキソアルキル基を示し、これらの基はエーテル基、エステル基、カルボニル基、カーボネート基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、ハロゲン原子、シアノ基、アミド基、アミノ基、−NH(=O)−O−、ニトロ基、スルトン基、スルホン酸エステル基、スルホン基を有していてもよい。R7、R9、R10、R11は炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、アルケニル基、オキソアルキル基又はオキソアルケニル基、炭素数6〜20のアリール基、又は炭素数7〜12のアラルキル基又はアリールオキソアルキル基を示し、これらの基はエーテル基、エステル基、カルボニル基、カーボネート基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、ハロゲン原子、シアノ基、アミノ基、アミド基、ニトロ基、スルトン基、スルホン酸エステル基又はスルホン基を有していてもよい。R8は水素原子、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、炭素数2〜12の直鎖状、分岐状又は環状のアルケニル基、又は炭素数6〜10のアリール基で、エーテル基、エステル基、カルボニル基、アミノ基、アミド基、ヒドロキシ基、カルボキシル基又はスルホン基を有していてもよく、R7と結合して環を形成していてもよい。)
なお、α位がフッ素化されたスルホン酸、イミド酸、メチド酸のM1、M2、M3は脱保護反応を引き起こすことができ、α位がフッ素化されていないM1、M2、M3及びα位がフッ素化されているカルボン酸、α位がフッ素化されていないカルボン酸のM4はクエンチャーとして機能する。M1〜M4を脱保護反応を起こすための強酸として用いたり、クエンチャーとしての弱酸として用いたりして用途に応じて使いわけることができる。
スルホン酸イオンとしては、具体的には下記に例示することができる。
Figure 0005772727
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ここで、RAは酸不安定基である。
Figure 0005772727
ここで、RAは酸不安定基である。
Figure 0005772727
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イミド酸イオンとしては、具体的には下記に例示することができる。
Figure 0005772727
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メチド酸イオンとしては、具体的には下記に例示することができる。
Figure 0005772727
カルボン酸イオンとしては、具体的には下記に例示することができる。
Figure 0005772727
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ここで、RAは酸不安定基である。
一般式(1)で示される本発明のスルホニウム塩の合成方法としては、下記に示すようにアミノ基を有するスルホニウム塩と酸不安定基で置換されたカルボキシル基を有するハロゲン化物との反応によって得ることができる。
Figure 0005772727
ここで、M-は上記の通りである。
本発明の一般式(1)で示される酸発生剤を添加するレジスト組成物におけるベースポリマーとしては、下記式(3)で示されるカルボキシル基及び/又はヒドロキシ基の水素原子が酸不安定基で置換されている繰り返し単位を必須とする。
Figure 0005772727
(式中、R13、R15、R19、R22は水素原子又はメチル基である。R14、R18、R21、R23は酸不安定基を表す。Y1は単結合、エステル基、エーテル基又はラクトン環を有する炭素数1〜12の連結基、フェニレン基、又はナフチレン基である。Y2は単結合、−C(=O)−O−、又は−C(=O)−NH−である。R16は単結合、又は炭素数1〜6の直鎖状又は分岐状のアルキレン基であり、R17は水素原子、フッ素原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、又は炭素数1〜6の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基であり、pは1又は2であり、qは0〜4の整数である。R20は炭素数1〜16の直鎖状、分岐状又は環状の2〜5価の脂肪族炭化水素基であり、エーテル基又はエステル基を有していてもよい。rは1〜4の整数である。R24〜R27、R28〜R31はそれぞれ独立に水素原子、シアノ基、炭素数1〜6の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、オルガノキシカルボニル基、又はエーテル基又はラクトン環を有する基であり、R24〜R27、R28〜R31の内少なくとも一つは酸不安定基で置換されたヒドロキシ基を有する。sは0又は1である。0≦a1<1.0、0≦a2<1.0、0≦a3<1.0、0≦a4<1.0、0≦a5<1.0、0≦a6<1.0、0<a1+a2+a3+a4+a5+a6≦1.0の範囲である。)
カルボキシル基が酸不安定基で置換された繰り返し単位a1は、具体的には下記に例示することができる。
Figure 0005772727
フェノール性水酸基が酸不安定基で置換された繰り返し単位a2は、具体的には下記に例示することができる。
Figure 0005772727
a3の繰り返し単位において−R20−(OR21rのrは1〜4の整数であり、従ってR20は、2〜5価の基であり、エーテル基又はエステル基を有していてもよい炭化水素基であって、エーテル基又はエステル基を有してもよい直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基等の1価炭化水素基よりr個の水素原子が脱離した基である。−R20−(OR21rはこの脱離した水素原子の代わりにOR21基が導入した基である。この場合、R20はエステル基(−C(=O)−O−基)を有してもよいものであるが、このエステル基−O−基に対し、直接、又は直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキレン基又は−R0−COO−基(R0は単結合又は直鎖状、分岐状もしくは環状のエーテル結合を含んでもよいアルキレン基)を介して結合した下記環状構造(但し、結合位置C1は環状構造のいずれの炭素原子であってもよい)のいずれかの基に更にr個のOR21又は−R00−OR21(R00はエーテル結合を含んでもよいアルキレン基)が結合した基(但し、結合位置C2は上記結合位置C1以外のいずれの炭素原子でもよい)であることが好ましい。
Figure 0005772727
一般式(3)で示される繰り返し単位a3、a4を得るためのモノマーは、具体的には下記に例示することができる。
Figure 0005772727
Figure 0005772727
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Figure 0005772727
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Figure 0005772727
一般式(3)で示される繰り返し単位a5、a6を得るためのモノマーは、具体的には下記に例示することができる。ここで、Rは酸不安定基である。
Figure 0005772727
Figure 0005772727
上記に示した繰り返し単位a1〜a4中のR14、R18、R21、R23で示される酸不安定基、繰り返し単位a5、a6のR24〜R27、R28〜R31の中のヒドロキシ基を置換した酸不安定基R、一般式(1)中に示されるR4の酸不安定基、アニオンの例示中に示されるRAの酸不安定基は種々選定され、互いに同一であっても異なっていてもよいが、特に下記式(AL−10)で示される基、下記式(AL−11)で示されるアセタール基、下記式(AL−12)で示される三級アルキル基、炭素数4〜20のオキソアルキル基等が挙げられる。
Figure 0005772727
式(AL−10)、(AL−11)において、R51、R54は炭素数1〜40、特に1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基等の1価炭化水素基であり、酸素、硫黄、窒素、フッ素等のヘテロ原子を含んでもよい。R52、R53は水素原子、又は炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基等の1価炭化水素基であり、酸素、硫黄、窒素、フッ素等のヘテロ原子を含んでもよく、a5は0〜10、特に1〜5の整数である。R52とR53、R52とR54、又はR53とR54はそれぞれ結合してこれらが結合する炭素原子又は炭素原子と酸素原子と共に炭素数3〜20、好ましくは4〜16の環、特に脂環を形成してもよい。
55、R56、R57はそれぞれ炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基等の1価炭化水素基であり、酸素、硫黄、窒素、フッ素等のヘテロ原子を含んでもよい。あるいはR55とR56、R55とR57、又はR56とR57はそれぞれ結合してこれらが結合する炭素原子と共に炭素数3〜20、好ましくは4〜16の環、特に脂環を形成してもよい。
式(AL−10)に示される酸不安定基を具体的に例示すると、tert−ブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニルメチル基、tert−アミロキシカルボニル基、tert−アミロキシカルボニルメチル基、1−エトキシエトキシカルボニルメチル基、2−テトラヒドロピラニルオキシカルボニルメチル基、2−テトラヒドロフラニルオキシカルボニルメチル基等、また下記一般式(AL−10)−1〜(AL−10)−10で示される置換基が挙げられる。
Figure 0005772727
式(AL−10)−1〜(AL−10)−10中、R58は同一又は異種の炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、又は炭素数7〜20のアラルキル基を示す。R59は水素原子、又は炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を示す。R60は炭素数6〜20のアリール基、又は炭素数7〜20のアラルキル基を示す。a5は上記の通りである。
前記式(AL−11)で示されるアセタール基を(AL−11)−1〜(AL−11)−112に例示する。
Figure 0005772727
Figure 0005772727
Figure 0005772727
Figure 0005772727
Figure 0005772727
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また、酸不安定基として、下記一般式(AL−11a)あるいは(AL−11b)で表される基が挙げられ、該酸不安定基によってベース樹脂が分子間あるいは分子内架橋されていてもよい。
Figure 0005772727
上記式中、R61、R62は水素原子、又は炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を示す。又は、R61とR62は互いに結合してこれらが結合する炭素原子と共に環を形成してもよく、環を形成する場合にはR61、R62は炭素数1〜8の直鎖状又は分岐状のアルキレン基を示す。R63は炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基、b5、d5は0又は1〜10の整数、好ましくは0又は1〜5の整数、c5は1〜7の整数である。Aは、(c5+1)価の炭素数1〜50の脂肪族もしくは脂環式飽和炭化水素基、芳香族炭化水素基又はヘテロ環基を示し、これらの基は酸素、硫黄、窒素等のヘテロ原子を介在してもよく、又はその炭素原子に結合する水素原子の一部が水酸基、カルボキシル基、カルボニル基又はフッ素原子によって置換されていてもよい。Bは−CO−O−、−NHCO−O−又は−NHCONH−を示す。
この場合、好ましくはAは2〜4価の炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基、アルカントリイル基、アルカンテトライル基、又は炭素数6〜30のアリーレン基であり、これらの基は酸素、硫黄、窒素等のヘテロ原子を介在していてもよく、またその炭素原子に結合する水素原子の一部が水酸基、カルボキシル基、アシル基又はハロゲン原子によって置換されていてもよい。また、c5は好ましくは1〜3の整数である。
一般式(AL−11a)、(AL−11b)で示される架橋型アセタール基として、具体的には下記式(AL−11)−113〜(AL−11)−120に示すものが挙げられる。
Figure 0005772727
次に、前記式(AL−12)に示される三級アルキル基としては、tert−ブチル基、トリエチルカルビル基、1−エチルノルボニル基、1−メチルシクロヘキシル基、1−エチルシクロペンチル基、tert−アミル基等、あるいは下記一般式(AL−12)−1〜(AL−12)−16で示される基を挙げることができる。
Figure 0005772727
上記式中、R64は同一又は異種の炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、又は炭素数7〜20のアラルキル基を示し、R64同士が結合してこれらが結合する炭素原子と共に炭素数3〜20、好ましくは4〜16の環、特に脂環を形成してもよい。R65、R67は水素原子、又は炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を示す。R66は炭素数6〜20のアリール基、又は炭素数7〜20のアラルキル基を示す。
更に、酸不安定基として、下記式(AL−12)−17に示す基が挙げられ、2価以上のアルキレン基、又はアリーレン基であるR68を含む該酸不安定基によってベース樹脂が分子内あるいは分子間架橋されていてもよい。式(AL−12)−17のR64は前述と同様、R68は単結合、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基、又はアリーレン基を示し、酸素原子や硫黄原子、窒素原子等のヘテロ原子を含んでいてもよい。b6は0〜3の整数である。式(AL−12)−17は上記酸不安定基の全てに適用される。
Figure 0005772727
なお、上述したR64、R65、R66、R67は酸素、窒素、硫黄等のヘテロ原子を有していてもよく、具体的には下記式(AL−13)−1〜(AL−13)−7に示すことができる。
Figure 0005772727
本発明のパターン形成方法に用いられるレジスト組成物のベースとなる高分子化合物は、一般式(1)で示される繰り返し単位a1〜a6を有することが好ましいが、更にはヒドロキシ基、シアノ基、カルボニル基、エステル基、エーテル基、ラクトン環、カルボキシル基、カルボン酸無水物基、スルホン酸エステル基、ジスルホン基、カーボネート基等の密着性基を有するモノマーに由来する繰り返し単位bを共重合させてもよい。これらの中で、ラクトン環やヒドロキシ基を密着性基として有するものが最も好ましく用いられる。
繰り返し単位bを得るためのモノマーとしては、具体的に下記に挙げることができる。
Figure 0005772727
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Figure 0005772727
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更に、下記一般式で示されるスルホニウム塩(c1)〜(c3)のいずれかを共重合することもできる。
Figure 0005772727
(式中、R70、R74、R78は水素原子又はメチル基、R71は単結合、フェニレン基、−O−R82−、又は−C(=O)−Y−R82−である。Yは酸素原子又はNH、R82は炭素数1〜6の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基、アルケニレン基又はフェニレン基であり、カルボニル基(−CO−)、エステル基(−COO−)、エーテル基(−O−)又はヒドロキシ基を含んでいてもよい。R72、R73、R75、R76、R77、R79、R80、R81は同一又は異種の炭素数1〜12の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基であり、カルボニル基、エステル基又はエーテル基を含んでいてもよく、又は炭素数6〜12のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基又はチオフェニル基を表す。Z0は単結合、メチレン基、エチレン基、フェニレン基、フッ素化されたフェニレン基、−O−R83−、又は−C(=O)−Z1−R83−である。Z1は酸素原子又はNH、R83は炭素数1〜6の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基、アルケニレン基又はフェニレン基であり、カルボニル基、エステル基、エーテル基又はヒドロキシ基を含んでいてもよい。M1 -は非求核性対向イオンを表す。0≦c1≦0.3、0≦c2≦0.3、0≦c3≦0.3、0≦c1+c2+c3≦0.3の範囲である。)
上記繰り返し単位以外には、特開2008−281980号公報に記載の非脱離性炭化水素基を有する繰り返し単位dを挙げることができる。特開2008−281980号公報に記載されていない非脱離性炭化水素基としてはスチレン類、ビニルナフタレン類、ビニルアントラセン類、ビニルビフェニル類、インデン類、インドール類、ベンゾチオフェン類、アセナフチレン類、ノルボルナジエン類、クロモン類を重合体として挙げることができる。非脱離性炭化水素基を有する繰り返し単位dを共重合することによって、有機溶剤現像液への溶解性を向上させることができる。
更には、オキシラン環又はオキセタン環を有する繰り返し単位eを共重合することもできる。オキシラン環又はオキセタン環を有する繰り返し単位eを共重合することによって、露光部が架橋するために、露光部分の残膜特性とエッチング耐性が向上する。
オキシラン環、オキセタン環を有する繰り返し単位eは、具体的には下記に例示される。なお、下記例中、R85は水素原子又はメチル基である。
Figure 0005772727
Figure 0005772727
上記繰り返し単位a1、a2、a3、a4、a5、a6、b、c1、c2、c3、d、e、において、繰り返し単位の比率は、0≦a1<1.0、0≦a2<1.0、0≦a3<1.0、0≦a4<1.0、0≦a5<1.0、0≦a6<1.0、0<a1+a2+a3+a4+a5+a6<1.0、0<b<1.0、0≦c1<0.3、0≦c2<0.3、0≦c3<0.3、0≦c1+c2+c3≦0.3、0≦d≦0.4、0≦e≦0.6、好ましくは0≦a1≦0.9、0≦a2≦0.9、0≦a3≦0.9、0≦a4≦0.9、0≦a5≦0.9、0≦a6≦0.9、0.1≦a1+a2+a3+a4+a5+a6≦0.9、0.1≦b≦0.9、0≦c1≦0.2、0≦c2≦0.2、0≦c3≦0.2、0≦c1+c2+c3≦0.2、0≦d≦0.3、0≦e≦0.5の範囲である。なお、a1+a2+a3+a4+a5+a6+b+c1+c2+c3+d+e=1である。
本発明のパターン形成方法に用いられるレジスト組成物のベース樹脂となる高分子化合物は、テトラヒドロフラン(THF)溶液によるゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量が1,000〜500,000、特に2,000〜30,000であることが好ましい。重量平均分子量が小さすぎると有機溶剤現像時に膜減りを生じ易くなったり、大きすぎると有機溶剤への溶解性が低下し、パターン形成後に裾引き現象が生じ易くなる可能性がある。
更に、本発明のパターン形成方法に用いられるレジスト組成物のベース樹脂となる高分子化合物においては、分子量分布(Mw/Mn)が広い場合は低分子量や高分子量のポリマーが存在するために露光後、パターン上に異物が見られたり、パターンの形状が悪化したりするおそれがある。それ故、パターンルールが微細化するに従ってこのような分子量、分子量分布の影響が大きくなり易いことから、微細なパターン寸法に好適に用いられるレジスト組成物を得るには、使用する多成分共重合体の分子量分布は1.0〜2.0、特に1.0〜1.5と狭分散であることが好ましい。
これら高分子化合物を合成するには、1つの方法としては繰り返し単位a1、a2、a3、a4、a5、a6、b、c1、c2、c3、d、eを得るための不飽和結合を有するモノマーを有機溶剤中、ラジカル開始剤を加えて加熱重合を行う方法があり、これにより高分子化合物を得ることができる。重合時に使用する有機溶剤としては、トルエン、ベンゼン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン等が例示できる。重合開始剤としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、ベンゾイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド等が例示でき、好ましくは50〜80℃に加熱して重合できる。反応時間としては2〜100時間、好ましくは5〜20時間である。酸不安定基は、モノマーに導入されたものをそのまま用いてもよいし、重合後保護化あるいは部分保護化してもよい。
また、組成比率や分子量分布や分子量が異なる2つ以上のポリマーをブレンドしたりすることも可能である。更には、アルカリ現像によって露光部が溶解する従来型の(メタ)アクリレートポリマー、ポリノルボルネン、シクロオレフィン無水マレイン酸共重合体、ROMPなどをブレンドすることも可能であるし、アルカリ現像によって露光部は溶解しないが、有機溶剤現像でネガパターンを形成することができるヒドロキシ基が酸不安定基で置換された(メタ)アクリレートポリマー、ポリノルボルネン、シクロオレフィン無水マレイン酸共重合体、ROMPなどをブレンドすることもできる。
上記ポジ型レジスト組成物は、上述したように、基板上に塗布してレジスト膜を形成し、加熱処理後に高エネルギー線をこのレジスト膜の所用部分に照射、露光し、加熱処理後にアルカリ水現像液を用いて現像することによって、上記レジスト膜の未露光部分が残膜し、露光部分が溶解することによってポジパターンを得ることができ、一方有機溶剤の現像液を用いて上記レジスト膜の未露光部分を溶解する一方、露光部分が膜として残り、ホールやトレンチ等のネガティブトーンのレジストパターンを形成する。
本発明のパターン形成方法に用いられるレジスト組成物は、有機溶剤、高エネルギー線に感応して酸を発生する化合物(酸発生剤)、必要に応じて溶解制御剤、塩基性化合物、界面活性剤、アセチレンアルコール類、その他の成分を含有することができる。
本発明のレジスト組成物は、特に化学増幅ポジ型レジスト組成物として機能させるために一般式(1)以外の酸発生剤を含んでも含んでいなくてもよく、含んでいる場合は例えば、活性光線又は放射線に感応して酸を発生する化合物(光酸発生剤)を含有してもよい。この場合、光酸発生剤の配合量はベース樹脂100質量部に対し0.5〜30質量部、特に1〜20質量部とすることが好ましい。光酸発生剤の成分としては、高エネルギー線照射により酸を発生する化合物であればいずれでも構わない。好適な光酸発生剤としては上記式(1)以外のスルホニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニルジアゾメタン、N−スルホニルオキシイミド、オキシム−O−スルホネート型酸発生剤等がある。これらは単独であるいは2種以上混合して用いることができる。酸発生剤から発生してくる酸としては、スルホン酸、イミド酸、メチド酸を挙げることができる。これらの中でα位がフッ素化されたスルホン酸が最も一般的に用いられるが、酸不安定基が脱保護し易いアセタール基の場合は必ずしもα位がフッ素化されている必要はない。
上記式(1)以外のスルホニウム塩としては、下記式で示されるものが好ましい。
Figure 0005772727
(式中、R1、R2、R5、m、Arをかこむ円は上記の通り。K-は非求核性対向イオンを表す。)
なお、K-として具体的には、トリフレート、ノナフレート等のパーフルオロアルカンスルホン酸、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、ビス(パーフルオロエチルスルホニル)イミド、ビス(パーフルオロブチルスルホニル)イミド等のイミド酸、トリス(トリフルオロメチルスルホニル)メチド、トリス(パーフルオロエチルスルホニル)メチド等のメチド酸、更には下記一般式(K−1)に示されるα位がフルオロ置換されたスルホネート、下記一般式(K−2)に示されるα位がフルオロ置換されたスルホネートが挙げられる。
Figure 0005772727
上記一般式(K−1)中、R102aは水素原子、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基又はアシル基、炭素数2〜20のアルケニル基、又は炭素数6〜20のアリール基又はアリーロキシ基であり、エーテル基、エステル基、カルボニル基、又はラクトン環を有していてもよく、又はこれらの基の水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換されていてもよい。上記一般式(K−2)中、R102bは水素原子、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、又は炭素数6〜20のアリール基である。
更に、添加型の酸発生剤だけでなくベースポリマーとして酸発生剤の繰り返し単位c1、c2、c3を共重合してもよい。
有機溶剤の具体例としては、特開2008−111103号公報の段落[0144]〜[0145]に記載のシクロヘキサノン、メチル−2−n−アミルケトン等のケトン類、3−メトキシブタノール、3−メチル−3−メトキシブタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール等のアルコール類、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、乳酸エチル、ピルビン酸エチル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、酢酸tert−ブチル、プロピオン酸tert−ブチル、プロピレングリコールモノtert−ブチルエーテルアセテート等のエステル類、γ−ブチロラクトン等のラクトン類及びその混合溶剤が挙げられる。アセタール系の酸不安定基を用いる場合は、アセタール基の脱保護反応を加速させるために高沸点のアルコール系溶剤、具体的にはジエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール等を加えることもできる。
本発明は、特定の構造を有するスルホニウム塩を含有することを特徴とするが、発生する酸が酸不安定基を脱保護させる場合と脱保護しない場合がある。発生する酸としてα位がフッ素化されたスルホン酸、イミド酸、メチド酸の場合は脱保護反応を引き起こすのに十分な酸強度を持っているが、発生する酸のα位がフッ素化されたスルホン酸、イミド酸、メチド酸ではない場合、脱保護反応を引き起こすのに十分な酸強度ではない時があり、この場合は本発明のスルホニウム塩とは別に、またあるいは本発明のスルホニウム塩でα位がフッ素化されたスルホン酸、イミド酸、メチド酸が発生する酸発生剤を添加する必要がある。酸不安定基がアセタールなどの酸に対して非常に敏感な保護基の場合はα位がフッ素化されていないスルホン酸でも脱保護反応が進行する場合があり、この場合は別途α位がフッ素化されたスルホン酸、イミド酸、メチド酸が発生する酸発生剤を添加する必要はない。
本発明のスルホニウム塩は、アミノ基を有しているカチオン部分がクエンチャーとしての機能を有するが、式(3)−1〜(3)−3に示すように発生した酸によってラクタムを形成して塩基性を失う。更には、本発明のスルホニウム塩がα位がフッ素化されていないスルホン酸、イミド酸、メチド酸あるいはカルボン酸と、α位がフッ素化されたスルホン酸、イミド酸、メチド酸を発生する酸発生剤とブレンドした場合は、光によって発生した強酸と、弱酸の本発明のスルホニウム塩との塩交換が起こることによって本発明のスルホニウム塩はクエンチャーとしての機能を有する。この場合は、光によるスルホニウム塩の分解によって塩交換が起こらなくなることによる現象と、酸によって塩基性が低下することによるクエンチャー能の低下の2重の効果でクエンチャー能が低下する。露光部分のクエンチャー能が低下すると、相対的にこの部分の酸の濃度が増加するので、未露光部分と露光部分の酸の濃度差が大きくなり、より大きなコントラストを得ることができる。
本発明のスルホニウム塩は、アミノ基を有しているカチオン部分がクエンチャーとしての機能を有するが、従来型の塩基性化合物のクエンチャーを添加することもできる。
塩基性化合物としては、特開2008−111103号公報の段落[0146]〜[0164]に記載の1級、2級、3級のアミン化合物、特にはヒドロキシ基、エーテル基、エステル基、ラクトン環、シアノ基、スルホン酸エステル基を有するアミン化合物あるいは特許第3790649号公報に記載のカルバメート基を有する化合物を挙げることができる。
また、特開2008−158339号公報に記載されているα位がフッ素化されていないスルホン酸、特許第3991462号公報、特開2008−158339号公報に記載のカルボン酸のスルホニウム塩、ヨードニウム塩、アンモニウム塩等のオニウム塩をクエンチャーとして併用することもできる。
酸不安定基が酸に対して特に敏感なアセタール基である場合は、保護基を脱離させるための酸は必ずしもα位がフッ素化されたスルホン酸、イミド酸、メチド酸でなくてもよく、α位がフッ素化されていないスルホン酸でも脱保護反応が進行する場合がある。この時のクエンチャーとしてはスルホン酸のオニウム塩を用いることができないため、このような場合は本発明のイミド酸のオニウム塩単独で用いることが好ましい。
界面活性剤は特開2008−111103号公報の段落[0165]〜[0166]、溶解制御剤は特開2008−122932号公報の段落[0155]〜[0178]、アセチレンアルコール類は特開2008−122932号公報の段落[0179]〜[0182]に記載のものを用いることができる。
スピンコート後のレジスト表面の撥水性を向上させるための高分子化合物を添加することもできる。この添加剤はトップコートを用いない液浸リソグラフィーに用いることができる。このような添加剤は特定構造の1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール残基を有し、特開2007−297590号公報、特開2008−111103号公報に例示されている。レジスト組成物に添加される撥水性向上剤は、現像液の有機溶剤に溶解する必要がある。前述の特定の1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール残基を有する撥水性向上剤は、現像液への溶解性が良好である。撥水性の添加剤として、アミノ基やアミン塩を繰り返し単位として共重合した高分子化合物は、PEB中の酸の蒸発を防いで現像後のホールパターンの開口不良を防止する効果が高い。撥水性向上剤の添加量は、レジスト組成物のベース樹脂100質量部に対して0.1〜20質量部、好ましくは0.5〜10質量部である。
なお、有機溶剤の配合量はベース樹脂100質量部に対し100〜10,000質量部、特に300〜8,000質量部とすることが好ましい。また、塩基性化合物の配合量はベース樹脂100質量部に対し0.0001〜30質量部、特に0.001〜20質量部とすることが好ましい。
また、溶解制御剤、界面活性剤、アセチレンアルコール類の配合量は、その配合目的に応じて適宜選定し得る。
本発明に係るパターニング方法は、図1、図2に示される。この場合、図1(A)に示したように、本発明においては基板10上に形成した被加工基板20に直接又は中間介在層30を介してポジ型レジスト組成物を基板上に塗布してレジスト膜40を形成する。レジスト膜の厚さとしては、10〜1,000nm、特に20〜500nmであることが好ましい。このレジスト膜は、露光前に加熱(プリベーク)を行うが、この条件としては60〜180℃、特に70〜150℃で10〜300秒間、特に15〜200秒間行うことが好ましい。
なお、基板10としては、シリコン基板が一般的に用いられる。被加工基板20としては、SiO2、SiN、SiON、SiOC、p−Si、α−Si、TiN、WSi、BPSG、SOG、Cr、CrO、CrON、MoSi、低誘電膜及びそのエッチングストッパー膜が挙げられる。中間介在層30としては、SiO2、SiN、SiON、p−Si等のハードマスク、カーボン膜による下層膜と珪素含有中間膜、有機反射防止膜等が挙げられる。
次いで、図1(B)に示すように露光50を行う。ここで、露光は波長140〜250nmの高エネルギー線、波長13.5nm、6.7nmのEUV、電子ビーム(EB)が挙げられるが、中でもArFエキシマレーザーによる193nmの露光が最も好ましく用いられる。露光は大気中や窒素気流中のドライ雰囲気でもよいし、水中の液浸露光であってもよい。ArF液浸リソグラフィーにおいては液浸溶剤として純水、又はアルカン等の屈折率が1以上で露光波長に高透明の液体が用いられる。液浸リソグラフィーでは、プリベーク後のレジスト膜と投影レンズの間に、純水やその他の液体を挿入する。これによってNAが1.0以上のレンズ設計が可能となり、より微細なパターン形成が可能になる。液浸リソグラフィーはArFリソグラフィーを45nmノードまで延命させるための重要な技術である。液浸露光の場合は、レジスト膜上に残った水滴残りを除去するための露光後の純水リンス(ポストソーク)を行ってもよいし、レジスト膜からの溶出物を防ぎ、膜表面の滑水性を上げるために、プリベーク後のレジスト膜上に保護膜を形成させてもよい。液浸リソグラフィーに用いられるレジスト保護膜を形成する材料としては、例えば、水に不溶でアルカリ現像液に溶解する1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール残基を有する高分子化合物をベースとし、炭素数4以上のアルコール系溶剤、炭素数8〜12のエーテル系溶剤、又はこれらの混合溶剤に溶解させた材料が好ましい。この場合、保護膜形成用組成物は、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール残基を有する繰り返し単位等のモノマーから得られるものが挙げられる。保護膜は有機溶剤の現像液に溶解する必要があるが、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール残基を有する繰り返し単位からなる高分子化合物は前述の有機溶剤現像液に溶解する。特に、特開2007−25634号公報、特開2008−3569号公報に例示の1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール残基を有する保護膜材料の有機溶剤現像液に対する溶解性は高い。
保護膜形成用組成物にアミン化合物又はアミン塩を配合あるいはアミノ基又はアミン塩を有する繰り返し単位を共重合した高分子化合物を用いることは、フォトレジストの露光部から発生した酸の未露光部分への拡散を制御し、ホールの開口不良を防止する効果が高い。アミン化合物を添加した保護膜材料としては特開2008−3569号公報に記載の材料、アミノ基又はアミン塩を共重合した保護膜材料としては特開2007−316448号公報に記載の材料を用いることができる。アミン化合物、アミン塩としては、上記フォトレジスト添加用の塩基性化合物として詳述したものの中から選定することができる。アミン化合物、アミン塩の配合量は、保護膜形成用組成物のベース樹脂100質量部に対して0.01〜10質量部、特に0.02〜8質量部が好ましい。
フォトレジスト膜形成後に、純水リンス(ポストソーク)を行うことによってレジスト膜表面からの酸発生剤等の抽出、あるいはパーティクルの洗い流しを行ってもよいし、露光後に膜上に残った水を取り除くためのリンス(ポストソーク)を行ってもよい。PEB中に露光部から蒸発した酸が未露光部に付着し、未露光部分の表面の保護基を脱保護させると、現像後のホールの表面がブリッジして閉塞する可能性がある。特にネガティブ現像におけるホールの外側は、光が照射されて酸が発生している。PEB中にホールの外側の酸が蒸発し、ホールの内側に付着するとホールが開口しないことが起きる。酸の蒸発を防いでホールの開口不良を防ぐために保護膜を適用することは効果的である。更に、アミン化合物又はアミン塩を添加した保護膜は、酸の蒸発を効果的に防ぐことができる。一方、カルボキシル基やスルホ基等の酸化合物を添加、あるいはカルボキシル基やスルホ基を有するモノマーを共重合したポリマーをベースとした保護膜を用いた場合は、ホールの未開口現象が起きることがあり、このような保護膜を用いることは好ましくない。
このように、本発明においては、酸不安定基で置換された一般式(1)で示される特定のヒドロキシ基を有する繰り返し単位を含有する高分子化合物と、酸発生剤と、有機溶剤とを含むレジスト組成物を基板上に塗布し、加熱処理後に保護膜を形成し、高エネルギー線でレジスト膜を露光、好ましくは液浸露光し、加熱処理後に有機溶剤による現像液を用いて保護膜と未露光部を溶解させ、露光部が溶解しないネガ型パターンを得ることが好ましく、この場合、保護膜を形成する材料として、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール残基を有する高分子化合物をベースとしてアミノ基又はアミン塩を有する化合物を添加した材料、あるいは前記高分子化合物中にアミノ基又はアミン塩を有する繰り返し単位を共重合した材料をベースとし、炭素数4以上のアルコール系溶剤、炭素数8〜12のエーテル系溶剤、又はこれらの混合溶剤に溶解させた材料を用いることが好ましい。
1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール残基を有する繰り返し単位としては、[化102]、[化103]、[化104]で示したモノマーの内、ヒドロキシ基を有するモノマーを用いて得られたものを挙げることができる。
アミノ基を有する化合物としては、フォトレジスト組成物に添加される特開2008−111103号公報の段落[0146]〜[0164]に記載のアミン化合物を用いることができる。
アミン塩を有する化合物としては、前記アミン化合物のカルボン酸塩又はスルホン酸塩を用いることができる。
炭素数4以上のアルコール系溶剤としては、1−ブチルアルコール、2−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、tert−アミルアルコール、ネオペンチルアルコール、2−メチル−1−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、3−メチル−3−ペンタノール、シクロペンタノール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノール、2,3−ジメチル−2−ブタノール、3,3−ジメチル−1−ブタノール、3,3−ジメチル−2−ブタノール、2−エチル−1−ブタノール、2−メチル−1−ペンタノール、2−メチル−2−ペンタノール、2−メチル−3−ペンタノール、3−メチル−1−ペンタノール、3−メチル−2−ペンタノール、3−メチル−3−ペンタノール、4−メチル−1−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、4−メチル−3−ペンタノール、シクロヘキサノール、1−オクタノールを挙げることができる。
炭素数8〜12のエーテル系溶剤としては、ジ−n−ブチルエーテル、ジイソブチルエーテル、ジ−sec−ブチルエーテル、ジ−n−ペンチルエーテル、ジイソペンチルエーテル、ジ−sec−ペンチルエーテル、ジ−tert−アミルエーテル、ジ−n−ヘキシルエーテルを挙げることができる。
露光における露光量は1〜200mJ/cm2程度、好ましくは10〜100mJ/cm2程度となるように露光することが好ましい。次に、ホットプレート上で60〜150℃、1〜5分間、好ましくは80〜120℃、1〜3分間ポストエクスポージャベーク(PEB)する。
次に現像によってパターンを形成するが、図1(C)ではアルカリ水の現像液によってポジ型パターン、図2(C)では有機溶剤現像によってネガ型パターンを得る。アルカリ水としてはテトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、テトラペンチルアンモニウムヒドロキシド、コリンヒドロキシド、アンモニア、トリエチルアミン、モルホリン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウムなどの0.01〜10質量%の水溶液を用いることができ、0.1〜3分間、好ましくは0.5〜2分間、浸漬(dip)法、パドル(puddle)法、スプレー(spray)法等の常法により現像することによりポジパターンを得る。
有機溶剤の現像液としては、2−オクタノン、2−ノナノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、2−ヘキサノン、3−ヘキサノン、ジイソブチルケトン、メチルシクロヘキサノン、アセトフェノン、メチルアセトフェノン等のケトン類、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸アミル、酢酸ブテニル、酢酸イソアミル、酢酸フェニル、蟻酸プロピル、蟻酸ブチル、蟻酸イソブチル、蟻酸アミル、蟻酸イソアミル、吉草酸メチル、ペンテン酸メチル、クロトン酸メチル、クロトン酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチル、乳酸イソブチル、乳酸アミル、乳酸イソアミル、2−ヒドロキシイソ酪酸メチル、2−ヒドロキシイソ酪酸エチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、酢酸ベンジル、フェニル酢酸メチル、蟻酸ベンジル、蟻酸フェニルエチル、3−フェニルプロピオン酸メチル、プロピオン酸ベンジル、フェニル酢酸エチル、酢酸2−フェニルエチル等のエステル類を好ましく用いることができる。
現像の終了時には、リンスを行う。リンス液としては、アルカリ水の現像においては水が好ましく用いられる。有機溶剤現像においては、リンスを行わないかあるいは現像液と混溶し、レジスト膜を溶解させない溶剤を用いることが好ましい。このような溶剤としては、炭素数3〜10のアルコール、炭素数8〜12のエーテル化合物、炭素数6〜12のアルカン、アルケン、アルキン、芳香族系の溶剤が好ましく用いられる。
具体的に、炭素数6〜12のアルカンとしては、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、メチルシクロペンタン、ジメチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロノナンなどが挙げられる。炭素数6〜12のアルケンとしては、ヘキセン、ヘプテン、オクテン、シクロヘキセン、メチルシクロヘキセン、ジメチルシクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテンなどが挙げられ、炭素数6〜12のアルキンとしては、ヘキシン、ヘプチン、オクチンなどが挙げられ、炭素数3〜10のアルコールとしては、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、1−ブチルアルコール、2−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、tert−アミルアルコール、ネオペンチルアルコール、2−メチル−1−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、3−メチル−3−ペンタノール、シクロペンタノール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノール、2,3−ジメチル−2−ブタノール、3,3−ジメチル−1−ブタノール、3,3−ジメチル−2−ブタノール、2−エチル−1−ブタノール、2−メチル−1−ペンタノール、2−メチル−2−ペンタノール、2−メチル−3−ペンタノール、3−メチル−1−ペンタノール、3−メチル−2−ペンタノール、3−メチル−3−ペンタノール、4−メチル−1−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、4−メチル−3−ペンタノール、シクロヘキサノール、1−オクタノールなどが挙げられる。
炭素数8〜12のエーテル化合物としては、ジ−n−ブチルエーテル、ジイソブチルエーテル、ジ−sec−ブチルエーテル、ジ−n−ペンチルエーテル、ジイソペンチルエーテル、ジ−sec−ペンチルエーテル、ジ−tert−アミルエーテル、ジ−n−ヘキシルエーテルから選ばれる1種以上の溶剤が挙げられる。
前述の溶剤に加えてトルエン、キシレン、エチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、tert−ブチルベンゼン、メシチレン等の芳香族系の溶剤を用いることもできる。また、リンスを行わずに、現像液をスピンドライとベークによって乾燥させることもできる。
ポジ現像あるいはネガ現像で形成したホールパターンやトレンチパターンをRELACSTM技術でシュリンクすることもできる。ホールパターンやトレンチパターン上にシュリンク剤を塗布し、ベーク中のレジスト層からの酸触媒の拡散によってレジストの表面でシュリンク剤の架橋が起こり、シュリンク剤がホールパターンの側壁に付着する。ベーク温度は70〜180℃、好ましくは80〜170℃で、時間は10〜300秒であり、余分なシュリンク剤を除去しホールパターンを縮小させる。シュリンク剤の除去は水、現像液、アルコール溶剤又はこれらの混合物が用いられる。
ネガティブトーン現像によってホールパターンを形成する場合、X、Y方向の2回のラインパターンのダイポール照明による露光を行うことが最もコントラストが高い光を用いることができる。ダイポール照明に併せてs偏光照明を加えると、更にコントラストを上げることができる。X、Y方向の2回のラインの代わりに、格子状のパターンのマスクを使ったX、Y方向の2回のダブルダイポール露光又は1回の露光、あるいはドットパターンのマスクを使ったX、Y方向の2回のダブルダイポール露光又は1回の露光と有機溶剤現像を組み合わせてホールパターンを形成することもできる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例等に制限されるものではない。なお、下記例において、分子量及び分散度はテトラヒドロフラン(THF)溶液のゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより確認した。なお、分子量及び分散度はGPCによるポリスチレン換算重量平均分子量を示す。
[合成例]
対応するアミノ基を有するスルホニウム塩と対応する酸不安定基で置換されたカルボキシル基を有するハロゲン化物とを用い、常法により、下記PAG1−1〜PAG1−17の酸発生剤を合成した。
Figure 0005772727
Figure 0005772727
レジスト組成物に用いる高分子化合物として、各々のモノマーを組み合わせてラジカル共重合反応を行い、メタノールに晶出し、更にヘキサンで洗浄を繰り返した後に単離、乾燥して、以下に示す組成の高分子化合物(レジストポリマー1〜11)を得た。
得られた高分子化合物の組成は1H−NMR、分子量及び分散度はゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより確認した。
レジストポリマー1
分子量(Mw)=7,600
分散度(Mw/Mn)=1.76
Figure 0005772727
レジストポリマー2
分子量(Mw)=8,900
分散度(Mw/Mn)=1.68
Figure 0005772727
レジストポリマー3
分子量(Mw)=7,400
分散度(Mw/Mn)=1.88
Figure 0005772727
レジストポリマー4
分子量(Mw)=7,100
分散度(Mw/Mn)=1.85
Figure 0005772727
レジストポリマー5
分子量(Mw)=7,300
分散度(Mw/Mn)=1.66
Figure 0005772727
レジストポリマー6
分子量(Mw)=8,600
分散度(Mw/Mn)=1.87
Figure 0005772727
レジストポリマー7
分子量(Mw)=8,600
分散度(Mw/Mn)=1.87
Figure 0005772727
レジストポリマー8
分子量(Mw)=7,400
分散度(Mw/Mn)=1.88
Figure 0005772727
レジストポリマー9
分子量(Mw)=6,700
分散度(Mw/Mn)=1.59
Figure 0005772727
レジストポリマー10
分子量(Mw)=33,700
分散度(Mw/Mn)=1.94
Figure 0005772727
レジストポリマー11
分子量(Mw)=6,100
分散度(Mw/Mn)=1.64
Figure 0005772727
ポジ型レジスト組成物、アルカリ可溶性保護膜形成用組成物の調製
上記合成例で得た高分子化合物(レジストポリマー1,2)及び撥水性ポリマーを用いて下記表1に示す組成で溶解させた溶液、及び下記表2に示す組成で溶解させた保護膜形成用組成物溶液をそれぞれ0.2μmのテフロン(登録商標)フィルターで濾過して各溶液を調製した。
下記表中の各組成は次の通りである。
酸発生剤:PAG2−1〜PAG2−7(下記構造式参照)
Figure 0005772727
保護膜ポリマー1
分子量(Mw)=9,200
分散度(Mw/Mn)=1.72
Figure 0005772727
撥水性ポリマー1
分子量(Mw)=7,700
分散度(Mw/Mn)=1.77
Figure 0005772727
撥水性ポリマー2
分子量(Mw)=8,600
分散度(Mw/Mn)=1.86
Figure 0005772727
塩基性化合物:クエンチャー1,2(下記構造式参照)
Figure 0005772727
有機溶剤:PGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)
CyH(シクロヘキサノン)
PGME(プロピレングリコールモノメチルエーテル)
Figure 0005772727
Figure 0005772727
[実施例及び比較例]
ArF露光パターニング評価(1)
表1に示すに示すレジスト組成物を、シリコンウエハーに信越化学工業(株)製スピンオンカーボン膜ODL−50(カーボンの含有量が80質量%)を200nm、その上に珪素含有スピンオンハードマスクSHB−A940(珪素の含有量が43質量%)を35nmの膜厚で成膜したトライレイヤープロセス用の基板上にスピンコーティングし、ホットプレートを用いて100℃で60秒間ベークし、レジスト膜の厚みを100nmにした。保護膜を使う場合は、その上に保護膜材料を塗布し、ホットプレートを用いて90℃で60秒間ベークし、保護膜の厚みを50nmにした。これをArFエキシマレーザー液浸スキャナー((株)ニコン製、NSR−610C、NA1.30、σ0.98/0.78、クロスポール開口35度、Azimuthally偏光照明、6%ハーフトーン位相シフトマスクで200nmピッチ、50nmのトレンチパターンをフォーカス位置と露光量を変えて露光し、露光後表3に示す温度で60秒間ベーク(PEB)し、2.38質量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液で30秒間パドル現像した。
現像後のトレンチパターンが50nm±10nmになっているフォーカスマージンと、ベストフォーカスのエッジラフネス(LWR)を(株)日立ハイテクノロジーズ製TDSEM(CG−4000)で測定した。その結果を表3に示す。
本発明のレジスト組成物はトレンチパターンのフォーカスマージンに優れ、LWRが小さい特徴を示す。
Figure 0005772727
ArF露光パターニング評価(2)
表4に示すに示すレジスト組成物を、シリコンウエハーに信越化学工業(株)製スピンオンカーボン膜ODL−50(カーボンの含有量が80質量%)を200nm、その上に珪素含有スピンオンハードマスクSHB−A940(珪素の含有量が43質量%)を35nmの膜厚で成膜したトライレイヤープロセス用の基板上にスピンコーティングし、ホットプレートを用いて80℃で60秒間ベークし、レジスト膜の厚みを100nmにした。これをArFエキシマレーザー液浸スキャナー((株)ニコン製、NSR−610C、NA1.30、σ0.98/0.78、クロスポール開口35度、Azimuthally偏光照明、6%ハーフトーン位相シフトマスクで200nmピッチ、50nmのトレンチパターンをフォーカス位置と露光量を変えて露光し、露光後表5に示す温度で60秒間ベーク(PEB)し、表5に示す現像液で30秒間パドル現像し、4−メチル−2−ペンタノールでリンスした。
現像後のトレンチパターンが50nm±10nmになっているフォーカスマージンと、ベストフォーカスのエッジラフネス(LWR)を(株)日立ハイテクノロジーズ製TDSEM(CG−4000)で測定した。その結果を表5に示す。
本発明のレジスト組成物はトレンチパターンのフォーカスマージンに優れ、LWRが小さい特徴を示す。
Figure 0005772727
Figure 0005772727
電子ビーム描画評価
表6に示すに示すレジスト組成物を、直径6インチφのヘキサメチルジシラザン(HMDS)ベーパープライム処理したSi基板上に、クリーントラックMark 5(東京エレクトロン(株)製)を用いてスピンコートし、ホットプレート上で110℃で60秒間プリベークして100nmのレジスト膜を作製した。これに、(株)日立製作所製HL−800Dを用いてHV電圧50kVで真空チャンバー内描画を行った。
描画後、直ちにクリーントラックMark 5(東京エレクトロン(株)製)を用いてホットプレート上で表6に示す温度で60秒間ポストエクスポージャベーク(PEB)を行い、2.38質量%のTMAH水溶液で30秒間パドル現像を行い、ポジ型のパターンを得た。
得られたレジストパターンを次のように評価した。
100nmのラインアンドスペースを1:1で解像する露光量における、最小の寸法を解像力とし、100nmLSのエッジラフネス(LWR)をSEMで測定した。
レジスト組成とEB露光における感度、解像度の結果を表6に示す。
Figure 0005772727
EUV露光評価
上記で合成した高分子化合物を用いて、表7に示される組成で溶解させた溶液を、0.2μmサイズのフィルターで濾過してポジ型レジスト組成物を調製した。
得られたポジ型レジスト組成物をヘキサメチルジシラザン(HMDS)ベーパープライム処理した直径4インチφのSi基板上にスピンコートし、ホットプレート上で105℃で60秒間プリベークして40nmのレジスト膜を作製した。これに、NA0.3、ダイポール照明でEUV露光を行った。
露光後直ちにホットプレート上で60秒間ポストエクスポージャベーク(PEB)を行い2.38質量%のTMAH水溶液で30秒間パドル現像を行い、ポジ型のパターンを得た。
得られたレジストパターンを次のように評価した。
25nmのラインアンドスペースを1:1で解像する露光量における、最小の寸法を解像力とし、25nmLSのエッジラフネス(LWR)をSEMで測定した。
レジスト組成とEUV露光における感度、解像度の結果を表7に示す。
Figure 0005772727
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
10 基板
20 被加工基板
30 中間介在層
40 レジスト膜
40a 非露光部分

Claims (15)

  1. カルボキシル基及び/又はヒドロキシ基の水素原子が酸不安定基で置換されている繰り返し単位を有する重量平均分子量が1,000〜500,000の範囲である高分子化合物と、下記一般式(1)で示されるスルホニウム塩を含有することを特徴とするレジスト組成物。
    Figure 0005772727
    (式中、R1、R2は炭素数1〜12の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、アルケニル基、オキソアルキル基又はオキソアルケニル基、炭素数6〜20のアリール基、又は炭素数7〜12のアラルキル基又はアリールオキソアルキル基を示し、これらの基はエーテル基、エステル基、カルボニル基、カーボネート基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、ハロゲン原子、シアノ基、アミド基、ニトロ基、スルトン基、スルホン酸エステル基、スルホン基、又はスルホニウム塩を有していてもよく、R1とR2が結合して環を形成してもよい。R3は炭素数2〜4のアルキレン基、R4 は酸不安定基である。R5は水素原子、炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、アルコキシ基、アシロキシ基、カルボニルアルキル基、ニトロ基、シアノ基又はハロゲン原子である。M-は非求核性対向イオンを表す。Arをかこむ円は炭素数6〜16のアリーレン基である。mは1〜4の整数である。)
  2. 非求核性対向イオンM-が下記一般式(2)で示されるM1、M2、M3、M4であるスルホン酸イオン、イミド酸イオン、メチド酸イオン、カルボン酸イオンのいずれかであることを特徴とする請求項1に記載のレジスト組成物。
    Figure 0005772727
    (式中、R6、R12は炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、アルケニル基、オキソアルキル基又はオキソアルケニル基、炭素数6〜20のアリール基、又は炭素数7〜12のアラルキル基又はアリールオキソアルキル基を示し、これらの基はエーテル基、エステル基、カルボニル基、カーボネート基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、ハロゲン原子、シアノ基、アミド基、アミノ基、−NH(=O)−O−、ニトロ基、スルトン基、スルホン酸エステル基、スルホン基を有していてもよい。R7、R9、R10、R11は炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、アルケニル基、オキソアルキル基又はオキソアルケニル基、炭素数6〜20のアリール基、又は炭素数7〜12のアラルキル基又はアリールオキソアルキル基を示し、これらの基はエーテル基、エステル基、カルボニル基、カーボネート基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、ハロゲン原子、シアノ基、アミノ基、アミド基、ニトロ基、スルトン基、スルホン酸エステル基又はスルホン基を有していてもよい。R8は水素原子、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、炭素数2〜12の直鎖状、分岐状又は環状のアルケニル基、又は炭素数6〜10のアリール基で、エーテル基、エステル基、カルボニル基、アミノ基、アミド基、ヒドロキシ基、カルボキシル基又はスルホン基を有していてもよく、R7と結合して環を形成していてもよい。)
  3. カルボキシル基及び/又はヒドロキシ基の水素原子が酸不安定基で置換されている繰り返し単位が下記一般式(3)で示されるa1〜a6であることを特徴とする請求項1又は2に記載のレジスト組成物。
    Figure 0005772727
    (式中、R13、R15、R19、R22は水素原子又はメチル基である。R14、R18、R21、R23は酸不安定基を表す。Y1は単結合、エステル基、エーテル基又はラクトン環を有する炭素数1〜12の連結基、フェニレン基、又はナフチレン基である。Y2は単結合、−C(=O)−O−、又は−C(=O)−NH−である。R16は単結合、又は炭素数1〜6の直鎖状又は分岐状のアルキレン基であり、R17は水素原子、フッ素原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、又は炭素数1〜6の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基であり、pは1又は2であり、qは0〜4の整数である。R20は炭素数1〜16の直鎖状、分岐状又は環状の2〜5価の脂肪族炭化水素基であり、エーテル基又はエステル基を有していてもよい。rは1〜4の整数である。R24〜R27、R28〜R31はそれぞれ独立に水素原子、シアノ基、炭素数1〜6の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、オルガノキシカルボニル基、又はエーテル基又はラクトン環を有する基であり、R24〜R27、R28〜R31の内少なくとも一つは酸不安定基で置換されたヒドロキシ基を有する。sは0又は1である。0≦a1<1.0、0≦a2<1.0、0≦a3<1.0、0≦a4<1.0、0≦a5<1.0、0≦a6<1.0、0<a1+a2+a3+a4+a5+a6≦1.0の範囲である。)
  4. 高分子化合物が、更にヒドロキシ基、シアノ基、カルボニル基、エステル基、エーテル基、ラクトン環、カルボキシル基、カルボン酸無水物基、スルホン酸エステル基、ジスルホン基、カーボネート基から選ばれる密着性基を有するモノマーに由来する繰り返し単位を有する請求項3に記載のレジスト組成物。
  5. 高分子化合物が、更に下記一般式(c1)、(c2)、(c3)のいずれかの繰り返し単位を含有する請求項3又は4に記載のレジスト組成物。
    Figure 0005772727
    (式中、R70、R74、R78は水素原子又はメチル基、R71は単結合、フェニレン基、−O−R82−、又は−C(=O)−Y−R82−である。Yは酸素原子又はNH、R82は炭素数1〜6の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基、アルケニレン基又はフェニレン基であり、カルボニル基(−CO−)、エステル基(−COO−)、エーテル基(−O−)又はヒドロキシ基を含んでいてもよい。R72、R73、R75、R76、R77、R79、R80、R81は同一又は異種の炭素数1〜12の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基であり、カルボニル基、エステル基又はエーテル基を含んでいてもよく、又は炭素数6〜12のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基又はチオフェニル基を表す。Z0は単結合、メチレン基、エチレン基、フェニレン基、フッ素化されたフェニレン基、−O−R83−、又は−C(=O)−Z1−R83−である。Z1は酸素原子又はNH、R83は炭素数1〜6の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基、アルケニレン基又はフェニレン基であり、カルボニル基、エステル基、エーテル基又はヒドロキシ基を含んでいてもよい。M1 -は非求核性対向イオンを表す。0≦c1≦0.3、0≦c2≦0.3、0≦c3≦0.3、0≦c1+c2+c3≦0.3の範囲である。)
  6. 一般式(1)で示される酸発生剤と一般式(3)で示される高分子化合物に加えて、有機溶剤、界面活性剤、又は塩基性化合物を含有する化学増幅型レジスト組成物であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のレジスト組成物。
  7. 一般式(1)で示される酸発生剤と一般式(3)で示される高分子化合物に加えて、一般式(1)で示される酸発生剤とは異なる構造のスルホニウム塩を含有する化学増幅型レジスト組成物であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のレジスト組成物。
  8. 式(1)の酸発生剤と異なる構造のスルホニウム塩が、下記式
    Figure 0005772727
    (式中、R1、R2、R5、m、Arをかこむ円は上記の通り。K-は非求核性対向イオンを表す。)
    である請求項7に記載のレジスト組成物。
  9. 式(1)のスルホニウム塩が、α位がフッ素化されていないスルホン酸イオン、イミド酸イオン、又はカルボン酸イオンをアニオンとして用いたものであり、式(1)の酸発生剤と異なる構造のスルホニウム塩が、α位がフッ素化されたスルホン酸、イミド酸又はメチド酸のオニウム塩である請求項7又は8に記載のレジスト組成物。
  10. 式(1)のスルホニウム塩が、α位がフッ素化されているスルホン酸イオン、イミド酸イオン、又はメチド酸イオンをアニオンとして用いたものであり、式(1)の酸発生剤と異なる構造のスルホニウム塩が、α位がフッ素化されていないスルホン酸イオン、イミド酸イオン又はカルボン酸イオンをアニオンとするスルホニウム塩である請求項7又は8に記載のレジスト組成物。
  11. 請求項1乃至10のいずれか1項に記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程と、加熱処理後、高エネルギー線で露光する工程と、現像液を用いて現像する工程とを含むことを特徴とするパターン形成方法。
  12. 現像液がアルカリ水であり、現像後にポジ型パターンを形成することを特徴とする請求項11に記載のパターン形成方法。
  13. 現像液が有機溶剤であり、現像後にネガ型パターンを形成することを特徴とする請求項11に記載のパターン形成方法。
  14. 有機溶剤の現像液が、2−オクタノン、2−ノナノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、2−ヘキサノン、3−ヘキサノン、ジイソブチルケトン、メチルシクロヘキサノン、アセトフェノン、メチルアセトフェノン、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸アミル、酢酸ブテニル、酢酸イソアミル、酢酸フェニル、蟻酸プロピル、蟻酸ブチル、蟻酸イソブチル、蟻酸アミル、蟻酸イソアミル、吉草酸メチル、ペンテン酸メチル、クロトン酸メチル、クロトン酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチル、乳酸イソブチル、乳酸アミル、乳酸イソアミル、2−ヒドロキシイソ酪酸メチル、2−ヒドロキシイソ酪酸エチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、酢酸ベンジル、フェニル酢酸メチル、蟻酸ベンジル、蟻酸フェニルエチル、3−フェニルプロピオン酸メチル、プロピオン酸ベンジル、フェニル酢酸エチル、酢酸2−フェニルエチルから選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項13に記載のパターン形成方法。
  15. 高エネルギー線による露光が、波長248nmのKrFエキシマレーザーリソグラフィー、波長193nmのArFエキシマレーザーリソグラフィー、波長13.5nmのEUVリソグラフィー、又は電子ビームであることを特徴とする請求項11乃至14のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
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