JP5627130B2 - 正イオンを含有したエレクトレットの形成方法 - Google Patents

正イオンを含有したエレクトレットの形成方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5627130B2
JP5627130B2 JP2012190350A JP2012190350A JP5627130B2 JP 5627130 B2 JP5627130 B2 JP 5627130B2 JP 2012190350 A JP2012190350 A JP 2012190350A JP 2012190350 A JP2012190350 A JP 2012190350A JP 5627130 B2 JP5627130 B2 JP 5627130B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ions
electret
comb
electrode
substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2012190350A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014050196A (ja
Inventor
鈴木 雅人
雅人 鈴木
林 宏樹
宏樹 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aoi Electronics Co Ltd
Original Assignee
Aoi Electronics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aoi Electronics Co Ltd filed Critical Aoi Electronics Co Ltd
Priority to JP2012190350A priority Critical patent/JP5627130B2/ja
Priority to EP13182059.9A priority patent/EP2704170A2/en
Priority to US14/013,858 priority patent/US9263192B2/en
Publication of JP2014050196A publication Critical patent/JP2014050196A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5627130B2 publication Critical patent/JP5627130B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES OR LIGHT-SENSITIVE DEVICES, OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G7/00Capacitors in which the capacitance is varied by non-mechanical means; Processes of their manufacture
    • H01G7/02Electrets, i.e. having a permanently-polarised dielectric
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES OR LIGHT-SENSITIVE DEVICES, OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G7/00Capacitors in which the capacitance is varied by non-mechanical means; Processes of their manufacture
    • H01G7/02Electrets, i.e. having a permanently-polarised dielectric
    • H01G7/025Electrets, i.e. having a permanently-polarised dielectric having an inorganic dielectric
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02NELECTRIC MACHINES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H02N1/00Electrostatic generators or motors using a solid moving electrostatic charge carrier
    • H02N1/06Influence generators
    • H02N1/08Influence generators with conductive charge carrier, i.e. capacitor machines

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Micromachines (AREA)
  • Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)

Description

本発明は、正イオンを含有したエレクトレットの形成方法に関する。
エレクトレットの形成は、一般的に絶縁膜にコロナ放電で電荷を注入することによって行われている。しかしながら、この方法で製造されたエレクトレットでは、絶縁膜での電荷密度が小さく、また長期間の使用による電荷の減少の問題があるので、より電荷密度の高いかつ長寿命のエレクトレットの構造が望まれていた。
特許文献1には、アルカリガラスをガラス転移点未満の温度で加熱しつつ、これに約500V〜約1000Vの電圧をかける、いわゆるBT処理(Bias-Temperature Treatment)を行って、このアルカリガラス中のアルカリイオンを移動させてアルカリイオン空乏域を形成したものから、平面型櫛歯電極のエレクトレットを形成した構造が開示されている。
近年、MEMSの技術を利用し、櫛歯電極を立体的な構造とすることで、対向する電極間の静電容量を増加させた小型の発電素子が作成されている。例えば特許文献2に開示されている発電素子では、このような立体的な対向する櫛歯電極が用いられており、シリコン酸化膜がエレクトレットを形成する絶縁膜に用いられ、エレクトレット電荷はこの絶縁膜にコロナ放電によって生成されている。
特開2010−068643号公報 特開2010−011547号公報
従来のエレクトレットの形成方法では、大きな電荷密度を長期間維持することができるエレクトレットを製造することができなかった。また、立体的に対向する小型の櫛歯電極に高密度の電荷を持つエレクトレットを形成することができなかった。
請求項1に記載の発明は、加熱したSi基板に正の電荷を有するイオンを含む水蒸気を触れさせて、Si基板の上に、当該イオンを含む酸化膜を形成する第1の工程と、当該酸化膜においてSi基板と接していない側を負側とし、当該Si基板において酸化膜に接していない側を正側とする電界を印加するとともに、酸化膜を形成した当該Si基板を水素雰囲気中で加熱し、酸化膜に含まれるイオンを当該酸化膜においてSi基板に接していない側に移動させる第2の工程と、この第2の工程に続いて、不活性ガス雰囲気中で、酸化膜が形成されたSi基板を撥水性の化学吸着単分子膜を形成する化学物質を含む水蒸気に接触させて、当該酸化膜の表面に撥水性の被膜を形成する第3の工程を含み、この第2の工程と第3の工程は、1つの共通な容器の中で続けて行われることを特徴とする正イオンを含有したエレクトレットの形成方法である。
本発明による正イオンを含有したエレクトレットの形成方法を用いて、大きな電荷密度を長期間維持することが可能なエレクトレットを製造することができる。またこのエレクトレットの形成方法により、立体型櫛歯電極にも容易にエレクトレットを形成することができ、高出力の発電機を製造することができる。
本発明による正イオンを含有したエレクトレットの形成方法の原理を示す図である。(a)は、エレクトレット電極の製造処理を開始する前のSi基板を示す。(b)は、K+イオンを含有したSiO層を形成したSi基板状態Aを示す。(c)は基板状態AのSi基板を加熱しながら、上下に設けた電極から電圧を印加するBT処理により、K+イオンをSiO層の表面に移動させる工程を示す。(d)は、K+イオンの移動が完了し、加熱を中止し、また電極を取り外した、本発明の方法によるエレクトレット膜を備えたSi基板の状態Bを示す。(e)は、K+イオンの移動が完了し、形成されたエレクトレット膜(SiO)の表面にさらに保護用の撥水膜を形成した、Si基板の状態Cを示す。 図1(b)のK+イオンを含むSiO層の形成に用いるウェット酸化法の概略図である。 水素雰囲気でBT処理を用いてエレクトレット電極を作製する装置の概略図である。 窒素雰囲気でエレクトレット電極に保護用の撥水膜を形成する装置の概略図である。 本発明による正イオンを含有したエレクトレットの形成方法を用いて作製された、立体型櫛歯エレクトレット電極を備えた振動発電素子の全体概略図である。 図5に示す振動発電素子の櫛歯電極に形成されたエレクトレットの構造を示す概略図である。 本発明の方法による正イオンを含有したエレクトレットの形成方法を用いた立体型櫛歯エレクトレット電極の製造方法において、BT処理を用いて可動櫛歯電極の櫛歯部にエレクトレットを形成する方法を説明するための概略図である。 図7に示す状態から、バイアス電圧VBをプルイン電圧まで増加して可動櫛歯電極21がプルイン状態となった場合の図である。 バイアス電圧VBに、プルイン電圧と、プルイン状態を解除するために印加するプルイン電圧より低い電圧のプルイン解除電圧とを交互に印加することにより、可動櫛歯電極21の櫛歯部23が対向する固定櫛歯電極の2つの櫛歯部24に交互にプルインする現象を示す概略図である。 図7に示すような、ABT法によりプルイン電圧とプルイン解除電圧を交互に印加した場合に、可動櫛歯電極21の櫛歯部23に発生するエレクトレット電圧を示す図である。 ABT処理における水素雰囲気の効果を示す図である。
以下図1〜図11を参照して本発明の一実施形態を説明する。
本発明による正イオンを含有したエレクトレットの形成方法(以下本発明の方法と略称する)とこれを用いた立体型櫛歯エレクトレット電極の製造方法の原理を説明するために、基本的な製造過程を簡単に説明し、さらに個々の製造工程につき更に詳細に説明する。次にエレクトレット電極の性能を改善する方法について説明する。その後、本発明の方法を用いて立体型櫛歯エレクトレット電極を製造する方法ついて説明し、最後にこの立体型櫛歯エレクトレット電極での本方法の効果について説明する。
なお、以下では説明のため、正イオンとしてK+イオンを用いた場合の例について説明する。
(エレクトレット電極の構造および作製方法の原理)
図1(a)〜(e)は、本発明の方法におけるエレクトレット電極の製造方法の原理を示す製造ステップを示す。すなわち図1では、簡単のため平面型のエレクトレットの構造で説明している。
まず、Si基板(ウェハ)1を準備(図1(a))し、このSi基板1の表面に後述のウェット酸化によりK+イオンを含むSiO層2を形成する(図1(b))。この状態の基板を基板Aとする。なお、図1では、SiO層の厚さを誇張して記載している。また実際は、多数のエレクトレット電極を同時にウェハ上に形成するが、図では説明のため単純化して示している。
次に、図1(b)の状態の基板Aを上下から電極3、4で挟み、ヒーター5で加熱しながらバイアス電圧VBを印加する(図1(c))。これはいわゆるBT処理(Bias-Temperature Treatment)と呼ばれているもので、基板を高温にして、イオンが移動し易い状態で電圧を印加し、基板中のイオンを移動させる方法である。
K+イオンがSiO層表面に充分移動したら、加熱を停止し、基板温度が室温程度まで低下したのち、バイアス電圧印加を停止する。この後、電極3、4を取り外す(図1(d))。この状態の基板を基板Bとする。
以上により、K+イオンを含むSiO層のエレクトレットを備えた、エレクトレット基板Bが形成される。
(エレクトレット電極の保護膜形成)
上記で説明したエレクトレット基板Bには、K+イオンが注入されたSiO層が形成されているが、この櫛歯電極を長時間空気中に曝すと、空気中の水分とK+イオンが反応して次第に中和され、エレクトレットとしての機能が低下する。
このようなK+イオンの中和を防ぐために、SiO層の表面にさらに撥水性被膜6を形成する(図1(e))。この状態の基板を基板Cとする。
本発明の方法を用いて立体型櫛歯エレクトレット電極を製造する場合も、基本的に上記で説明した製造方法を用いて製造されている。Si基板から立体的な構造(図6参照)を形成するには、図1(a)のステップと図1(b)のステップの間でエッチング等により構造形成を行うステップを設ける(たとえば特願2012−036247号参照)が、ここでは省略する。
以上で、正イオンを含有したエレクトレットの形成方法とこれを用いた立体型櫛歯エレクトレット電極の製造方法の原理を分かり易いように、その全製造過程を簡単に説明した。以下では、上記で説明した個々の製造ステップで、本発明の方法の特徴となる部分についてさらに詳細に説明する。
(ウェット酸化によるK+イオンを含むSiO層の形成方法)
図2は、図1(a)のSi基板に、K+イオンを拡散したSiO層2を形成し、基板Aとするためのウェット酸化法の原理を簡単に示す。この方法は、熱酸化によってSi基板にSiO層を形成する方法を利用して、K+イオンを含有したSiO層を形成する方法である。
純水にKOHを溶解した水溶液11にNガスを通過させ、このNガスにK+イオンを含んだ水蒸気を含有させる。この水蒸気を加熱炉12に流し、この加熱炉12内に設置したSi基板1上に、K+イオンを含んだSiO層を形成させる。このウェット酸化方法によって、図1(b)に示す、K+イオンを含むSiO層が形成されたSi基板Aが形成される。
(水素雰囲気でのBT処理)
図1(c)で説明したBT処理を水素雰囲気で行うと、K+イオンの移動によって生じるエレクトレット電圧を更に高くすることができる。図3は、水素雰囲気でBT処理を行うための処理装置(H−BT装置と略称)40の概略図である。
このH−BT処理装置は、真空チャンバ41を備え、真空チャンバ41には圧力計42と真空ポンプ43が接続されている。図1(b)に示す製造ステップで製造された基板A(ウェハ)、あるいは基板Aに対し図5に示すような立体的櫛歯電極を形成したものをサンプル44として真空チャンバ41内に設置する。一旦真空チャンバ41を真空にしてから、希釈水素45を真空チャンバ41に導入する。サンプル44は、上記のBT処理を行うため、ヒータ5で加熱され、真空チャンバ41内の設置されたプローバ(不図示)のプローバ針48からバイアス電圧VBが印加される。
上記で使用している希釈水素は5%の水素と95%の窒素から構成されているが、基板Aと反応しない不活性ガスであれば、窒素以外の不活性ガスを用いて水素を希釈したガスを使用してもよい。したがって、希釈ガスとして窒素の代わりにアルゴンやキセノンあるいはヘリウムなどの不活性ガスを用いてもよい。なお、希釈水素を用いるのは静電気の放電等による水素爆発の可能性を排除するためである。
後述するが、図5に示す立体型可動櫛歯電極21の櫛歯部23に、上記で説明したようなエレクトレットを形成する場合は、立体的可動櫛歯電極21と固定櫛歯電極22の間にバイアス電圧VBを印加する。このため、プローバ針48を可動櫛歯電極21と固定櫛歯電極22にコンタクトする際には、観察窓46から顕微鏡47で観察しながら行う。プローバ針48を可動櫛歯電極21と固定櫛歯電極23にコンタクトするために、可動櫛歯電極21と固定櫛歯電極23にはコンタクト用の金属パッド(不図示)が設けられている。このコンタクト用の金属パッドは、図5のような形状の可動櫛歯電極21および固定櫛歯電極22を作製する半導体プロセス(たとえば特願2012−036247号参照)の中で適当な金属を用いて形成しておく。
なお、実際には、図5に示すような立体的櫛歯電極構造が多数形成された基板Aに対してBT処理あるいはH−BT処理を行うので、このコンタクト用のパッドはウェハの外側に設け、この外側に設けたコンタクト用のパッドから、ウェハ上の多数の櫛歯電極に電圧を供給するように、半導体プロセスで配線してもよい。
(エレクトレット電極保護用の撥水膜形成方法)
エレクトレット電極製造の最後のステップ(図1(e))で形成する撥水膜には、たとえば特開2008−110436号公報で記載されているような化学吸着単分子膜を用いる。この方法では、SiO層の上に、たとえばフッ化炭素基と炭化水素基とアルコキシシリル基とを主成分とする化学物質を用いて、化学吸着単分子膜を容易に形成することができる。
図4に、この化学吸着単分子膜からなる撥水膜を形成するための装置50の概略を示す。BT処理あるいはH−BT処理後に、大気に触れさせることなく連続して撥水膜を形成するので、図3に示すH−BT処理の装置の真空チャンバとこの撥水膜形成装置の真空チャンバは共用となっている。
図4の撥水膜形成装置50には、真空チャンバ41に、撥水膜を形成する化学物質を溶解した撥水膜処理液51の蒸気が導入される。撥水膜処理液51にNガス52を導入してバブリングすることによって、撥水膜処理液51の蒸気を含んだNガスが真空チャンバ41に導入される。
サンプル53は、図1(d)の基板B、あるいは上記で説明したように多数の立体型櫛歯電極が形成された状態の基板Bである。このサンプル53を、チャンバ41内に設置し、化学吸着単分子膜を形成する撥水膜処理液51の蒸気を含むNガスを導入する。SiO膜は、この蒸気に曝されると、その表面に上記化学物質からなる化学吸着単分子膜が形成される。この化学吸着単分子膜は上記化学物質の蒸気によって形成されるため、可動櫛歯電極21と固定櫛歯電極22の間にも容易に蒸気が侵入し、可動櫛歯電極21の櫛歯部23の表面全体に渡り化学吸着単分子膜が形成される。
上記のような撥水膜の形成は、BT処理あるいはH−BT処理後に、基板を大気に触れさせることなく連続して行われる。上記の化学吸着単分子膜からなる撥水膜は、SiO層表面に移動したK+イオンが大気中の水分等により中和されることを防止する。
上述した化学吸着単分子膜を形成する化学物質として、たとえば、フッ化炭素基と炭化水素基とアルコキシシリル基とを主成分とするものを用いることができる。この例の化学物質の主成分としては、CF(CF)n(CHSi(OA),[CF(CF(CHSi(OA),あるいは[CF(CF(CHSiOA(nは整数、Aはメチル基、エチル基、プロピル基等の短鎖アルキル基)があげられる。具体的には、CFCHO(CH15Si(OCH、CF(CHSi(CH(CH2)15Si(OCHなどがある。
以上のように形成したK+イオンを含むSiO層のエレクトレットは電荷の保持期間が非常に長く、従って寿命の長いエレクトレットを備えた小型発電機を製造することができる。
(立体型櫛歯電極を備えた振動発電素子の概略構造)
以下で本発明の方法を用いて立体型櫛歯電極にエレクトレットを形成する方法を説明する。
図5は、本発明の方法を用いて形成されたエレクトレットを備えた立体型櫛歯電極からなる振動発電素子20の全体構造を簡略化して示したものである。櫛歯電極の櫛歯の数は振動発電素子の出力の仕様に対応して適宜増減して作製される。
この振動発電素子20は立体型の可動櫛歯電極21と立体型の固定櫛歯電極22を備える。可動櫛歯電極21と固定櫛歯電極22は、それぞれ複数の櫛歯部23、24を備える。なお、詳細な説明は省略するが、図5に示すような可動櫛歯電極21および固定櫛歯電極22は、1枚のSi基板からエッチング等の半導体プロセスにより形成される(たとえば特願2012−036247号参照)。図5、6では、可動櫛歯電極21を可動に支持するバネ部(図7〜9に簡略して記載)が省略されているが、このバネ部も半導体プロセスで同時に形成され、可動櫛歯電極21は、外部からの振動によって振動する。
さらにこの形状の可動櫛歯電極21および固定櫛歯電極22を図2に示すウェット酸化法で酸化して、櫛歯表面にK+イオンを含むSiO層を形成する。さらに前述したBT処理を行って、このSiO層のK+イオンを表面に移動させて、エレクトレットを形成する。
なお、以下では説明のため、BT処理を用いて可動櫛歯電極にK+イオンからなるエレクトレットを形成する場合を説明する。したがって、可動櫛歯電極21の櫛歯部23のSiO層のK+イオンを表面に移動させるように、可動櫛歯電極21および固定櫛歯電極22の間に電圧VBを印加する。K+イオンからなるエレクトレットを固定櫛歯電極22に形成することも可能であり、この場合は、可動櫛歯電極21および固定櫛歯電極22の間に以下の説明とは正負を逆にした電圧VBを印加する。
以上のようにエレクトレット層が形成された立体型可動電極21が振動すると、出力端子25と26の間に出力電圧が出力される。なお、出力を電流として利用する場合は、例えば出力抵抗27の代わりに、整流回路を接続し、さらに整流後のDC電流を蓄えるコンデンサを用いる。
図6は、図5の振動発電素子20の上面図であり、立体型可動櫛歯電極21の櫛歯部23の表面に形成されたSiOエレクトレット層の構造を概略的に示したものである。図1、図5と対応する部分については同じ参照番号で示してある。可動櫛歯電極21の櫛歯部23でのK+イオンの分布と、固定櫛歯電極22の櫛歯部24でのK+イオンの分布は異なるが、これは以下に説明するように、本発明の方法を用いた立体的櫛歯電極にエレクトレットの形成方法によるものである。可動櫛歯電極21の櫛歯部23ではK+イオンが表面近くに移動し、この移動したK+イオンがエレクトレット電荷として機能する。
(立体型櫛歯電極へのエレクトレットの形成方法)
図7は、図6と同様に、図5に示す振動発電素子20を上面から見た図である。本発明の方法を用いて立体型櫛歯電極にエレクトレットを形成する方法を分かり易く説明するため、立体型櫛歯電極の可動櫛歯電極21は1個の櫛歯部23のみを、また固定櫛歯電極22では2個の櫛歯部24のみを示している。
上記の説明および図7から分かるように、K+イオンを含むSiO層は可動櫛歯電極21および固定櫛歯電極の表面全てにわたり形成されている。図3に示すように可動櫛歯電極21と固定櫛歯電極22をヒータ5で加熱しながら、これら電極の間に電圧を印加する、いわゆるBT処理を用いると、図6に示すように、可動櫛歯電極21の櫛歯部23のSiO層のK+イオンは表面側に移動し、固定櫛歯電極22の櫛歯部24のSiO層のK+イオンは櫛歯部内部に向かって移動する。このように可動櫛歯電極21の櫛歯部23でSiO層の表面に移動したK+イオンがエレクトレット電荷として機能する。
可動櫛歯電極21の櫛歯部23と、固定櫛歯電極22の櫛歯部24との間隔(g1、g2)は、数μm程度であり、櫛歯部23、24の幅方向の厚みはそれぞれ20μm程度である。櫛歯部23、24の幅や間隔は、目標とするエレクトレットの性能、すなわち表面電荷量により変わるので、この櫛歯部23、24の幅や間隔は一例である。また、櫛歯部23、24の高さ方向の厚みも、エレクトレットの性能により変更され、数十μmから数百μm程度である。
上記のような形状の立体型櫛歯電極を、ヒータ5で400℃以上に加熱し、さらに可動櫛歯電極21と固定櫛歯電極22の間に可動櫛歯電極21を正側として200V程度のバイアス電圧VBを印加する。このようにして、可動櫛歯電極21の櫛歯部23のSiO層で、K+イオンが表面側に移動し、エレクトレットとして機能する立体型の可動櫛歯電極となる。
(BT処理での可動櫛歯電極のプルイン現象を利用したエレクトレットの形成)
しかしながら、上記のような形状の立体型櫛歯電極に100V程度以上のバイアス電圧VBを印加すると、可動櫛歯電極21の櫛歯部23と固定櫛歯電極22の櫛歯部24の間の電界による引力で、可動櫛歯電極の櫛歯部23が固定櫛歯電極の櫛歯部24に引き寄せられて接触した状態となってしまうプルイン現象が発生する。図8では、固定櫛歯電極22の下側の櫛歯部24aにプルインされた状態を示す。
なお、このプルイン現象が発生するか否かは、立体型櫛歯電極の形状やバイアス電圧VBと可動櫛歯電極の櫛歯部23と固定櫛歯電極の櫛歯部24の間隔で決まるこれら櫛歯間の静電引力と、バネ部30のバネ力とに依存する。ここで説明するエレクトレット電極の製造方法は、このプルイン現象が発生するように、バイアス電圧の設定やバネ部30を含む立体型櫛歯電極の構造を設計して、このプルイン現象を積極的に利用するものである。
このプルイン現象では、可動櫛歯電極の櫛歯部23が、図7において、最初に固定櫛歯電極22の上下のどちらの櫛歯部24に引き寄せされるかは、間隔g1およびg2の僅かな差や、櫛歯部23、24の表面の荷電状態の僅かな差に依存するものと思われる。図8に示すプルイン状態で、バイアス電圧VBをある程度下げると、バネ部30のバネ力によりプルイン状態は解除されて図7のような状態に戻る。このプルイン状態になるときのバイアス電圧をプルイン電圧と呼び、プルイン状態が解除される電圧をプルイン解除電圧と呼ぶ。
図8のようにプルイン状態となった後、バイアス電圧をプルイン解除電圧以下としてプルインを解除し、ふたたびバイアス電圧VBを増加する。上記のプルイン状態で接触状態となった固定櫛歯電極22の櫛歯部24aと別の櫛歯部、すなわち上側の櫛歯部24bに引き寄せられてプルイン状態となる。これは、前回のプルインで可動櫛歯部23が固定櫛歯電極23の下側の櫛歯部24aと接触したときに、可動櫛歯電極21の櫛歯部23の表面に生成された分極電荷が固定櫛歯電極22の櫛歯部24aの表面の分極電荷と中和し、可動櫛歯電極21の櫛歯部23の接触面での電荷が減少したためと考えられる。可動櫛歯電極21の櫛歯部23と固定櫛歯電極22の櫛歯部24a、24bとの距離g1、g2は、VBを印加しない状態ではほぼ同じ(g1≒g2)であり、可動櫛歯電極21および固定櫛歯電極22それぞれの櫛歯部23、24の表面の電荷の変化によって引力が変化したために、このような固定櫛歯電極22の櫛歯部24a、24bの間で交互にプルイン現象が生じると考えられる。
このように、プルイン状態となるバイアス電圧の印加とこのプルイン状態を解除するようなバイアス電圧の減少を繰り返すと、可動櫛歯電極21の櫛歯部23は対向している固定櫛歯電極22の2つの櫛歯部24a、24bに交互にプルインされるような動作を繰り返す。
この様子を図9に示す。最初のプルイン電圧をVBP1とし、このプルイン解除電圧をVBR1とする。VBP1>VBR1となっている。以後、印加するバイアス電圧をVBP2→VBR2→VBP3→VBR3...と変えながら印加する。プルインとプルイン解除を繰り返すたびに、プルイン電圧およびプルイン解除電圧は少しずつ上昇して行く(図10参照)。したがって、VBP1≦VBP2≦VBP3...となり、VBP1>VBR1、VBP2>VBR2、VBP3>VBR3、...となるようにバイアス電圧VBを可動櫛歯電極21と固定櫛歯電極22の間に印加する。
実際には図10に示すように、プルイン状態となるまでバイアス電圧を増加し、プルイン状態となった時の電圧を数分間維持して、このプルイン状態を維持する。次に、このプルイン状態が解除されるまでバイアス電圧を減少する。このようなバイアス電圧の増加と減少を繰り返す。なお、ここで作製した立体型櫛歯電極では、2回目のプルイン電圧VBP2は、1回目のプルイン電圧に対し約+30Vとすれば十分であり、これ以降のプルイン電圧も同様に前回のプルイン電圧に対し約+30Vとすれば十分であった。
また、図10には示していないが、プルイン電圧とプルイン解除電圧は、上記のようなバイアス電圧印加を繰り返すたびに増加するものの、次第にある一定値に近づいてゆく。したがってプルイン電圧の上限値は、この一定値以下とするか、あるいは可動櫛歯電極21と固定櫛歯電極22の間で放電が発生する電圧以下とする。
なお、上記のプルイン状態を維持する時間は、立体型櫛歯電極に形成されたK+イオンを含むSiO層の厚さとこのSiO層への加熱温度とバイアス電圧VBに依存する。ここで作製した立体型櫛歯電極を上記のような条件のBT法で処理した場合では、図10で説明したように数分間プルイン状態を維持することでK+イオンが十分移動した。
上記で図9および図10を参照して説明したようにバイアス電圧VBを増減しながら印加すると、可動櫛歯電極21の櫛歯部23のエレクトレット電圧、すなわち表面電位VEが次第に増加してゆく。このエレクトレット電圧VEの増加の様子も図10に示す。なお、このようにプルイン電圧とプルイン解除電圧を交互にバイアス電圧VBとして印加して行うBT処理を、以下ではABT処理(Alternating Bias-Temperature Treatment)と略称する。
従来は、最初にプルイン状態となった時点で、それ以上のSiO層のK+イオンの移動はできず、上記で説明した立体型櫛歯電極のエレクトレット電圧はそれ以上増加しないと思われていた。しかしながら図10に示すように、プルインとプルイン解除を繰り返すことにより、大きなエレクトレット電圧を持つエレクトレットを備えた立体型櫛歯電極を製造できることが分かった。
(水素雰囲気でABT処理を行った場合の効果)
図11は、ABT処理を水素雰囲気で行った場合の効果を示す例である。
水素雰囲気でない場合、すなわち単に真空ポンプ43で真空チャンバを真空、たとえば2kPaにした状態では、最終的なバイアス電圧VB(=プルイン電圧)を200Vとした場合に得られるエレクトレット電圧VEは95Vとなった。
これに対し、希釈水素を真空チャンバに導入して真空チャンバ内を6kPa程度の圧力とした場合には、同じ最終的なバイアス電圧VB=200Vでのエレクトレット電圧は200Vとなった。
バイアス電圧の印加は、図8に示す場合と同様に行っているが、エレクトレット電圧の増加も、図10に示す場合に比べ約2倍であった。なお、図10に示すデータは、大気中でABT処理を行った場合のものである。
水素雰囲気でABT処理を行った場合に、得られるエレクトレット電圧が大気中での処理に比べて高くなる理由としては、水素がSiO表面付近に多数存在するダングリングボンドを終端するためと考えられる。水素雰囲気でない場合は、ABT処理によってSiO表面付近に移動したK+イオンがこのダングリングボンドと結合し、K+イオンの有効電荷が減少する可能性があるためである。
なお、この水素雰囲気での処理によって大きなエレクトレット電圧が得られる効果は、ABT処理に限らず通常のBT処理においても同様に得られる。したがって、図1を参照した上記の説明から分かるように、H−BT処理を用いて平面型エレクトレットを製造する場合にもこの効果が得られる。
以上のような水素雰囲気でのABT処理を行った後に続けて、エレクトレット電荷を保護するために、図4を参照して説明したように撥水膜を形成する。
以上説明したように、本発明による正イオンを含有したエレクトレットの形成方法は、加熱したSi基板に正の電荷を有するイオンを含む水蒸気を触れさせて、このSi基板の上に、当該イオンを含む酸化膜を形成する第1の工程と、この酸化膜においてSi基板と接していない側を負側とし、Si基板においてこの酸化膜に接していない側を正側とする電界を印加するとともに、この酸化膜を形成したSi基板を水素雰囲気中で加熱し、この酸化膜に含まれる前記イオンをこの酸化膜においてSi基板に接していない側に移動させる第2の工程と、この第2の工程に続いて、不活性ガス雰囲気中で、酸化膜が形成されたSi基板を撥水性の化学吸着単分子膜を形成する化学物質を含む水蒸気に接触させて、酸化膜の表面に撥水性の被膜を形成する第3の工程を含む。この第2の工程と第3の工程は、1つの共通な容器の中で続けて行われ、エレクトレット電圧の大きな正イオンを含有したエレクトレットを形成することができる。
以上で説明したような正イオンを含有したエレクトレットの形成方法により、小型で表面電荷密度が高く、かつ電荷保持期間の長い、すなわち寿命の長いエレクトレットを備えた立体型櫛歯電極ならびに振動発電素子を作製することができる。
上記で説明したように、この立体型櫛歯電極の櫛歯の数は、振動発電素子として要求される発電量(電圧、電流)に対応して適宜決定される。また当然ながら、各々の櫛歯の大きさ(長さ、高さ)も、この要求される発電量に対応して適宜設計可能である。
なお、上記の実施形態では、エレクトレット膜を形成するためのイオンとしてK+イオンを使用した例を説明したが、K+イオン以外の正イオンであっても本発明の方法を用いて立体型櫛歯エレクトレット電極を製造することができる。正イオンの中でも、イオン半径の大きいアルカリイオンを用いると、エレクトレット形成後のイオン移動が少なく、従って表面電位の保持期間の長いエレクトレット膜とすることができる。この場合、上記で説明したウェット酸化で、水酸化カリウム水溶液の代わりに、K+イオン以外の正イオンやアルカリイオンを含むような水溶液を用いて行う。
また、上記では、立体型櫛歯エレクトレット電極を1枚のSi基板から製造するように説明したが、複数の基板から製造することも可能である。たとえば、正イオンを含むSiO基板あるいはSiO層を含む基板を別の基板に貼り合わせて図1(b)の基板Aの状態とし、以降の製造工程を行うことも可能である。
本発明による正イオンを含有したエレクトレットの形成方法を用いてエレクトレットを形成した立体型櫛歯電極は、振動発電素子として様々な装置に使用することができる。たとえば、マイクロフォン、小型スピーカー、などのトランスデューサーや時計用の発電素子などとして応用が可能である。
以上の説明は本発明の実施形態の例であり、本発明はこれらの実施形態や実施例に限定されない。当業者であれば、本発明の特徴を損なわずに様々な変形実施が可能である。とりわけ、水素雰囲気中でのBT処理は、図1で示したような平面型エレクトレットだけでなく、上記で説明したように立体型櫛歯電極の製造に適用できる。また上記の説明から明らかなように、や平面型櫛歯電極の製造にも適用可能である。
1・・・Si基板
2・・・SiO
3・・・電極
4・・・電極
5・・・ヒーター
6・・・撥水性被膜
10・・・Nガス
11・・・水酸化カリウム溶液
12・・・加熱炉
13・・・ヒーター
20・・・振動発電素子
21・・・立体型可動櫛歯電極
22・・・立体型固定櫛歯電極
23・・・立体型可動櫛歯電極櫛歯部
24、24a、24b・・・立体型固定櫛歯電極櫛歯部
25・・・出力端子
26・・・出力端子
27・・・出力抵抗
30・・・バネ部
31・・・バイアス電源
40・・・H−BT処理装置
41・・・真空チャンバ
42・・・圧力計
43・・・真空ポンプ
44・・・サンプル
45・・・希釈水素ガス
46・・・観察窓
47・・・顕微鏡
48・・・プローバ針
50・・・撥水膜形成装置
51・・・撥水膜処理液
52・・・Nガス
53・・・サンプル

Claims (3)

  1. 加熱したSi基板に正の電荷を有するイオンを含む水蒸気を触れさせて、前記Si基板の上に、前記イオンを含む酸化膜を形成する第1の工程と、
    前記酸化膜において前記Si基板と接していない側を負側とし、前記Si基板において前記酸化膜に接していない側を正側とする電界を印加するとともに、前記酸化膜を形成した前記Si基板を水素雰囲気中で加熱し、前記酸化膜に含まれる前記イオンを前記酸化膜において前記Si基板に接していない側に移動させる第2の工程と、
    前記第2の工程に続いて、不活性ガス雰囲気中で、前記酸化膜が形成された前記Si基板を撥水性の化学吸着単分子膜を形成する化学物質を含む水蒸気に接触させて、前記酸化膜の表面に撥水性の被膜を形成する第3の工程を含み、
    前記第2の工程と前記第3の工程は、1つの共通な容器の中で続けて行われることを特徴とする正イオンを含有したエレクトレットの形成方法。
  2. 請求項1に記載の正イオンを含有したエレクトレットの形成方法において、
    前記正イオンは、アルカリイオンであることを特徴とする正イオンを含有したエレクトレットの形成方法。
  3. 請求項2に記載の正イオンを含有したエレクトレットの形成方法において、
    前記アルカリイオンは、K+イオンであることを特徴とする正イオンを含有したエレクトレットの形成方法。

JP2012190350A 2012-08-30 2012-08-30 正イオンを含有したエレクトレットの形成方法 Expired - Fee Related JP5627130B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012190350A JP5627130B2 (ja) 2012-08-30 2012-08-30 正イオンを含有したエレクトレットの形成方法
EP13182059.9A EP2704170A2 (en) 2012-08-30 2013-08-28 Method for forming electret containing positive ions
US14/013,858 US9263192B2 (en) 2012-08-30 2013-08-29 Method for forming electret containing positive ions

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012190350A JP5627130B2 (ja) 2012-08-30 2012-08-30 正イオンを含有したエレクトレットの形成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014050196A JP2014050196A (ja) 2014-03-17
JP5627130B2 true JP5627130B2 (ja) 2014-11-19

Family

ID=49110995

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012190350A Expired - Fee Related JP5627130B2 (ja) 2012-08-30 2012-08-30 正イオンを含有したエレクトレットの形成方法

Country Status (3)

Country Link
US (1) US9263192B2 (ja)
EP (1) EP2704170A2 (ja)
JP (1) JP5627130B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016129597A1 (ja) * 2015-02-13 2016-08-18 国立大学法人 東京大学 エレクトレット素子、電気機械変換器およびエレクトレット素子の製造方法
JP2019180236A (ja) * 2019-07-25 2019-10-17 国立大学法人 東京大学 エレクトレット素子、電気機械変換器およびエレクトレット素子の製造方法
US11387749B2 (en) 2018-10-15 2022-07-12 Saginomiya Seisakusho, Inc. Vibration energy harvester
US11722074B2 (en) 2018-11-16 2023-08-08 The University Of Tokyo Vibration-driven energy harvesting element

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6554742B2 (ja) 2014-10-22 2019-08-07 国立大学法人静岡大学 エレクトレット素子、当該エレクトレット素子を搭載したマイクロフォン、及び、当該エレクトレット素子の製造方法
JP6678526B2 (ja) * 2016-06-20 2020-04-08 シチズン時計株式会社 電気機械変換器
JP7329493B2 (ja) 2020-12-17 2023-08-18 株式会社鷺宮製作所 振動発電素子およびその製造方法
JP7365996B2 (ja) 2020-12-17 2023-10-20 株式会社鷺宮製作所 振動発電素子およびその製造方法

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0653301A (ja) 1992-07-29 1994-02-25 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 半導体ウエハのbt処理装置
FR2700414B1 (fr) 1993-01-14 1995-03-17 Jacques Lewiner Perfectionnements apportés aux procédés de fabrication des électrets en SiO2 et aux électrets obtenus.
JPH10154733A (ja) 1996-11-25 1998-06-09 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 半導体ウェハのbt処理装置
JPH11111565A (ja) 1997-10-03 1999-04-23 Yazaki Corp エレクトレット素子作製方法およびその作製装置
JP2003282360A (ja) 2002-03-26 2003-10-03 Uchitsugu Minami エレクトレット及びエレクトレット製造方法
JP4746291B2 (ja) * 2004-08-05 2011-08-10 オリンパス株式会社 静電容量型超音波振動子、及びその製造方法
JP2006050385A (ja) * 2004-08-06 2006-02-16 Matsushita Electric Ind Co Ltd 耐熱型エレクトレットコンデンサマイクロホン
JP4390796B2 (ja) 2006-10-30 2009-12-24 三洋電機株式会社 エレクトレット素子および静電動作装置
JP4712671B2 (ja) 2006-10-31 2011-06-29 アオイ電子株式会社 ナノピンセットおよびその製造方法
JP5237705B2 (ja) 2008-06-24 2013-07-17 パナソニック株式会社 発電デバイス
JP5305797B2 (ja) 2008-09-11 2013-10-02 日本信号株式会社 静電誘導式発電デバイス及びその製造方法
EP2335258B1 (en) 2008-09-12 2012-05-09 Imec Patterned electret structures and methods for manufacturing patterned electret structures
JP5126038B2 (ja) 2008-12-08 2013-01-23 オムロン株式会社 静電誘導型のエネルギー変換素子
JP2011072070A (ja) 2009-09-24 2011-04-07 Casio Computer Co Ltd 発電装置および発電機器
JP5648359B2 (ja) 2010-08-04 2015-01-07 東レ株式会社 樹脂組成物

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016129597A1 (ja) * 2015-02-13 2016-08-18 国立大学法人 東京大学 エレクトレット素子、電気機械変換器およびエレクトレット素子の製造方法
JP2016149914A (ja) * 2015-02-13 2016-08-18 国立大学法人 東京大学 エレクトレット素子、電気機械変換器およびエレクトレット素子の製造方法
KR101938506B1 (ko) * 2015-02-13 2019-01-14 고쿠리츠다이가쿠호우진 도쿄다이가쿠 일렉트릿 소자, 전기기계 변환기 및 일렉트릿 소자의 제조방법
US10833607B2 (en) 2015-02-13 2020-11-10 The University Of Tokyo Electret element, electromechanical converter and method for manufacturing electret element
US11387749B2 (en) 2018-10-15 2022-07-12 Saginomiya Seisakusho, Inc. Vibration energy harvester
US11722074B2 (en) 2018-11-16 2023-08-08 The University Of Tokyo Vibration-driven energy harvesting element
JP2019180236A (ja) * 2019-07-25 2019-10-17 国立大学法人 東京大学 エレクトレット素子、電気機械変換器およびエレクトレット素子の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014050196A (ja) 2014-03-17
EP2704170A2 (en) 2014-03-05
US9263192B2 (en) 2016-02-16
US20140065318A1 (en) 2014-03-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5763023B2 (ja) 立体型櫛歯エレクトレット電極の製造方法
JP5627130B2 (ja) 正イオンを含有したエレクトレットの形成方法
JP5676377B2 (ja) エレクトレット膜およびこれを用いた振動発電素子
JP5474977B2 (ja) パターン化エレクトレット構造およびパターン化エレクトレット構造の製造方法
US10405103B2 (en) Electret element, microphone having electret element mounted therein and electret element manufacturing method
CN107251402B (zh) 驻极体元件、机电转换器以及驻极体元件的制造方法
US20160118912A1 (en) Electrostatic Induction Type Electromechanical Transducer and Nano Tweezers
ITUB20159497A1 (it) Dispositivo piezoelettrico mems e relativo procedimento di fabbricazione
JP2016209935A (ja) エレクトレットの形成方法、mems装置
EP3882211A1 (en) Method for manufacturing comb-toothed element
JP2017028868A (ja) 半導体装置およびその製造方法、および発電システム
JP5931457B2 (ja) エレクトレットの製造方法、エレクトレット、発電装置
US9202764B2 (en) Apparatus and method for removing defect
US11722074B2 (en) Vibration-driven energy harvesting element
KR20130043392A (ko) 결함 제거 장치 및 결함 제거 방법
JPH11219852A (ja) エレクトレット素子
US20220324697A1 (en) Electrostatic Device, Electrostatic Device Intermediate Body and Production Method
KR20130035703A (ko) 레이저 리프트오프를 이용한 플렉서블 박막 나노제너레이터 제조방법 및 이에 의하여 제조된 플렉서블 박막 나노제너레이터
CN110085673B (zh) 杂质原子阵列晶体管及其制备方法
JP6020358B2 (ja) シリコン単結晶ウェーハの評価方法
JP2021132462A (ja) 振動素子の製造方法、振動発電素子の製造方法、振動素子、および振動発電素子
KR20130006839A (ko) 결함 제거 장치 및 결함 제거 방법
KR20100072609A (ko) 반도체 장치의 제조 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140530

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140903

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140924

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140929

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5627130

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees