JP5448597B2 - ガスタービン及びこの運転方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ガスタービン及びこの運転方法について、特に、堆積物の増加の抑制に関するものである。
一般に、燃料を燃焼するガスタービンにおいて、燃料に含まれる不純物は、高温の燃焼ガスによって溶解されガスタービン内部に衝突した際に冷却されて堆積物が生成される。堆積物の付着量が多くなると、その一部が剥離しガスタービンの部品に衝突することによって損傷を与えるおそれがある。堆積物の影響について、特許文献1には、堆積物がタービン翼に付着することにより翼の冷却を阻んでいることが開示されている。特許文献2には、燃料ノズルに付着した未燃料の堆積物によって逆火による火災や自己着火が発生することが開示されている。特許文献3には、粗悪燃料を使用した際に、タービン翼に付着した堆積物によりガスタービンの連続運転が困難となることが開示されている。
特許第3973772号公報 特開平11−210492号公報 特開平11−82065号公報
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に記載の発明には、堆積物を防止する対策は開示されていない。また、特許文献3には、運転停止直後の堆積物除去方法についての発明は開示されているが、堆積物の付着状況の確認をガスタービンの定期点検時に目視確認により行う必要があるという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、ガスタービンの運転中に堆積物の付着状況を把握することができ、また、堆積物の増加を抑制することができるガスタービン及びこの運転方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のガスタービン及びこの運転方法は以下の手段を採
用する。
すなわち、本発明にかかるガスタービンは、尾筒と、前記尾筒に備えられているバイパスダクトと、前記バイパスダクトに備えられているバイパス弁とを有し、燃料と前記燃料に供給される燃焼用空気とを混合して燃焼ガスを生成する燃焼器を備えたガスタービンにおいて、燃料の燃焼によって前記燃焼器内に付着する堆積物の増加を計測する前記尾筒の外側に設置された温度センサと、前記温度センサの計測情報に応じて堆積物の増加を把握し、前記バイパス弁の開度を絞るように制御し、火炎に供給される前記燃焼用空気の流量を増加させ、堆積物の発生を抑制することを特徴とする。
ガスタービン運転中に堆積物の増加状況を把握し、堆積物が増加している場合にはガスタービンの運転を中止することができる。したがって、堆積物の剥離によるガスタービンの損傷を防止することができる。
また、バイパス弁の開度を絞った場合には、火炎に供給される燃焼用の空気量が増加し燃空比が下がる。そのため、燃焼温度が低下し燃料中に含まれる不純物が溶解しにくくなり、堆積物の発生量が減少する。したがって、堆積物の発生を抑制することができる。
また、燃焼用の空気量を増加させることによって燃空比が下がり、燃焼温度が低下する。そのため燃料中に含まれる不純物が溶解しにくくなり堆積物の発生量が減少する。したがって、堆積物の発生を抑制することができる。
なお、燃焼温度は、燃料中に含まれる不純物の融点以下となることが好ましい。不純物としては、例えば、鉄、酸化鉄、硫化鉄などがあげられる。
また、通過する燃焼ガスの温度が同じ場合には、堆積物が増えると共に計測位置の外側において計測される温度が低下する。したがって、温度センサの温度情報によって堆積物の量を監視することが可能となる。
さらに、本発明にかかるガスタービンは温度センサの計測情報に応じて前記燃焼器が備える燃料ノズルに供給される燃料の供給量が制御されることを特徴とする。
燃料ノズルに供給される燃料の供給量が減少すると、燃焼温度が低下し燃料中に含まれる不純物が溶解しにくくなるので堆積物の発生量が減少する。また、供給される燃料が減るので、燃料に含まれる不純物の量も減少する。したがって、堆積物の発生を抑制することができる。
さらに、本発明にかかるガスタービンは、前記温度センサの前記計測情報に応じて供給される燃料の供給量が前記燃料ノズル毎又は複数本毎に制御されることを特徴とする。
供給される燃料の供給量が燃料ノズル毎又は複数本毎に制御されるので、堆積物が局所的に増加している場所に対応した燃料ノズルに供給される燃料の供給量を減らすことができる。そのため、燃料供給量が減じられた燃料ノズルでは燃焼温度が低下し燃料中に含まれる不純物が溶解しにくくなる。また、供給される燃料が減るので、燃料中に含まれる不純物の量も減少する。したがって、局所的な堆積物の発生を抑制することができる。
さらに、本発明にかかるガスタービンの温度センサの計測位置は、前記燃焼器を流れる燃焼ガスの流れ方向が変化する位置に設置されることを特徴とする。
燃料中に含まれる不純物は、燃焼中に融解され、その後燃焼ガスに随伴してタービン内部を流れる。燃焼ガスがタービン内部に衝突した際に燃焼ガス内に含まれている不純物が冷却されて堆積する。そのため、燃焼ガスの流れ方向が変化する場所では、燃焼ガスがタービン内部に衝突し堆積物が付着する。したがって、流れ方向が変化する位置を計測することによって、堆積物の量を監視することが可能となる。
さらに、本発明にかかるガスタービンの前記温度センサの計測位置は、燃焼ガス空間を形成する壁部の角部(隅部)であることを特徴とする。
燃焼ガス空間を形成する壁部の角部(隅部)においては、燃焼ガスの流れがよどむために堆積物が付着する。したがって、燃焼ガス空間を形成する壁部の角部(隅部)を計測することによって、堆積物の量を監視することが可能となる。
さらに、本発明にかかるガスタービンの前記温度センサの計測位置は、前記燃焼器内の火炎を複数の前記燃焼器に伝播させる管であることを特徴とする。
火炎を伝播させる管内を高温の燃焼ガスが通過する際に、燃料中に含まれて融解した不純物が火炎を伝播させる管の内部に衝突し冷却されて堆積物として付着する。ガスタービン起動時には、一つまたは二つの点火栓によって一つまたは二つの燃焼器が点火されると、火炎が連結管内を伝播し未着火の他の燃焼器が点火される。そのため、火炎を伝播させる管を計測し堆積物を監視することによって、ガスタービン起動時の抵抗が大きくなることを防ぎ起動時の熱量の伝達が不十分になることを防止することができる。
さらに、本発明にかかるガスタービンの前記温度センサは、熱電対であることを特徴とする。
また、本発明にかかるガスタービンの運転方法は、尾筒と、前記尾筒に備えられているバイパスダクトと、前記バイパスダクトに備えられているバイパス弁とを有し、燃料と前記燃料に供給される燃焼用空気とを混合して燃焼ガスを生成する燃焼器を備えたガスタービンの運転方法において、燃料の燃焼によって前記燃焼器内に付着する堆積物の増加計測するため前記尾筒の外側の温度を計測し、計測された温度に応じて堆積物の増加を把握し、前記バイパス弁の開度を絞るように制御し、火炎に供給される前記燃焼用空気の流量を増加させ、堆積物の発生を抑制することを特徴とする。
タービン運転中に、堆積物の増加状況を把握することができるので、堆積物の増加状況に応じたガスタービンの運転をすることができる。
本発明によると、ガスタービン運転中に堆積物の増加状況を把握し、堆積物が増加している場合には、ガスタービンの運転を中止することができる。したがって、堆積物の剥離によるガスタービンの損傷を防止することができる。
本発明の第1実施形態にかかるガスタービンの燃焼器を示す概略構成図である。 図1に示す本発明の第1実施形態にかかる燃焼器を、燃料ノズル、内筒、および尾筒に分解して示した斜視図である。 図1に示す本発明の第1実施形態にかかる燃焼器の尾筒の縦断面図である。 図3に示す本発明の第1実施形態にかかる熱電対と、尾筒と、堆積物と、燃焼ガスとの位置関係を示し、(A)はその拡大図であり、(B)は熱電対の指示温度と堆積量との関係を示したグラフである。 本発明の第3実施形態にかかる燃焼器の尾筒と、燃料ノズルとを示し、(A)は尾筒の図1のA−A部における横断面図であり、(B)は燃料ノズルの図1のB−B部における横断面図である。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態にかかるガスタービンの燃料ノズルを備えた燃焼器とガスタービンについて、図1及び図2を参照しながら説明する。
図1に示す燃焼器10を有したガスタービンは、燃焼器10の他、圧縮機(図示せず)と、タービン(図示せず)とを備えている。ガスタービンは、一般に複数の燃焼器10を有しており、圧縮機により圧縮された空気と、燃焼器10に供給された燃料(例えばBFGガス)を混合させ、各々の燃焼器10内で燃焼させて高温の燃焼ガスを発生させる。この高温の燃焼ガスは、タービンへ供給され、タービン回転軸(図示せず)を回転駆動させるタービン翼(図示せず)を回転駆動させる。
燃焼器10は、燃焼器ケーシング11内に環状に複数個配置されている(図1では1個のみ示している)。これらの複数の燃焼器10は、燃焼器10の内筒15が連結管25により互いに連結されており、図示しない一つまたは二つの点火栓によって燃焼器10の内筒15内部に点火すると、未着火の他の燃焼器10との差圧により連結管25内を火炎が伝播することにより、他の燃焼器10へ点火することができるようになっている。すなわち、連結管25は、燃焼器10の着火装置または火炎維持装置の役割を有している。
これら複数の燃焼器10を有している燃焼器ケーシング11とガスタービンケーシング12とには圧縮空気が充満し、車室13を形成する。この車室13には、圧縮機により圧縮された空気が導入される。導入された圧縮空気は、燃焼器10の上流部に設けられた空気流入口14から、燃焼器10の内部に入る。燃焼器10の燃焼バーナ16の内筒15の内部では、燃焼バーナ16から供給された燃料と圧縮空気とが混合され燃焼する。燃焼によって生じた燃焼ガスは、燃焼バーナ16の尾筒17を通ってタービンへ供給され、タービン翼を回転駆動させる。
バイパス弁(抑制手段)23は、尾筒17の周方向に備えられているバイパスダクト24の入口に設けられている。バイパス弁23は、車室13内の空気を尾筒17に流入させるバイパス空気によって燃料と火炎とに供給される燃焼用空気の流量の調整を行う。この調整は、低負荷時の燃焼用空気が少量の場合には、バイパス弁23の開度を増加するように行われる。これによって、火炎に供給される余剰な燃焼用空気量の一部を逃がすように、バイパスダクト24から車室13内の尾筒17へとバイパス空気が流入される。また、定格時には、バイパス弁23は開度を絞って通常の燃焼が行なわれる。
図2には、燃焼バーナ16と、燃焼バーナ16の内筒15と、燃焼バーナ16の尾筒17とが分離して示されている。
燃焼バーナ16は、複数本のガスタービンの主燃焼バーナ18と、1本のパイロット燃焼バーナ19とを有している。燃焼バーナ16には、燃料供給装置(図示せず)から主燃焼バーナ18とパイロット燃焼バーナ19とに燃料が供給される。
複数本の主燃焼バーナ18は、燃焼バーナ16の内筒15の内部で、かつ、パイロット燃焼バーナ19の周囲を囲むように配置されている。主燃焼バーナ18から噴射された燃料は、供給された空気と混合され燃焼バーナ16の内筒15の内部で燃焼する。
主燃焼バーナ18は、メインノズル21と、主バーナ筒22とを主に備えている。主バーナ筒22は、メインノズル21を囲繞する状態で配置されている。このため、メインノズル21の外周面と主バーナ筒22の内周面との間に、空気通路が形成され、この空気通路には、その上流側から下流側に向かって圧縮空気が流通する。メインノズル21から噴射された燃料は、圧縮空気と混合されて、燃焼バーナ16の内筒15の内部空間に送られて燃焼することとなる。
パイロット燃焼バーナ19は、パイロットノズル31と、パイロットバーナ筒32とを主に備えている。パイロットバーナ筒32は、パイロットノズル31に対して同心状で、かつ、パイロットノズル31の先端部を囲繞する状態で配置されている。このため、パイロットノズル31の先端部とパイロットバーナ筒32との間には、リング状の空気通路が形成され、この空気通路には、その上流側から下流側に向かって圧縮空気が流通する。
図3には、図1に示したバイパス弁23を備えた燃焼器10の尾筒17の縦断面図が示されている。
尾筒17は、燃焼器ケーシングからタービン回転軸に向かってタービン回転軸に接近するように傾斜をもって配置されている。尾筒17の下端の一部は、タービン回転軸と平行となるように形成されている。
熱電対(温度センサ)33は、尾筒17(計測位置)を形成する外壁(外側)に設けられている。熱電対33は、尾筒17内を流れる燃焼ガスとバイパス空気との流れが、燃焼器ケーシングからタービン回転軸に向う傾斜方向からタービン回転軸と平行な平行部へと変化する場所に設けられている。さらに、熱電対33は、燃焼ガスとバイパス空気との流れが変化し、燃焼ガスとバイパス空気との流れに対して遠心力が働く位置に設置されている。この設置されている熱電対33によって、尾筒17の内側に付着した堆積物の表層を通過する燃焼ガスの温度が計測される。
図4(A)には、図3に示した熱電対33と、尾筒17と、堆積物と、燃焼ガスとの位置関係を表した拡大図が示されている。また、図4(B)には、熱電対33の指示温度と堆積物の付着量との関係を表したグラフが示されている。
図4(A)に示すように、熱電対33は尾筒17の形成する外壁に設けられている。尾筒17の内側には堆積物が付着している。燃焼ガスは、付着した堆積物の表層を通過している。一般に、燃焼ガスの熱量と、堆積物の厚みと、計測位置である尾筒17の外側において計測される温度変化との関係は、次に示す式で表すことができる。
熱量(q)=熱伝導係数(λ)×温度変化(dT)/堆積物の厚さ(dx)
この式から、熱伝導係数(λ)が一定で、かつ、燃焼ガスの熱量が一定の場合には、尾筒17の外側に設けられている熱電対33により計測される温度から堆積物の厚さを把握することができる。
図4(B)は、上記の式に関して、縦軸に熱電対33の指示温度を示し、横軸に堆積物の厚さを示したグラフを表している。燃焼ガスの熱量が一定の場合には、堆積量の厚さが増加すると共に熱電対33の指示温度が低下している。
次に、本実施形態におけるガスタービンの運転方法について図3に基づいて説明する。
ガスタービンは、尾筒17に設置されている熱電対33の温度情報によって、尾筒17のバイパスダクト24に設けられているバイパス弁23が制御される。熱電対33の温度情報によって堆積物が増加している場合には、尾筒17に設けられているバイパス弁23の開度を絞るように制御される。バイパス弁23の開度が絞られることによって、火炎に供給される燃焼用空気の流量が増加する。
以上の通り、本実施形態に係るガスタービンによれば、以下の作用効果を奏する。
ガスタービン運転中に堆積物の増加状況を把握し、堆積物が増加している場合にはガスタービンの運転を中止することができる。したがって、堆積物の剥離によるガスタービンの損傷を防止することができる。
さらに、ガスタービン運転中に堆積物の増加状況を把握し、堆積物が増加している場合には、バイパス弁23によって堆積物の発生を抑制することができる。
さらに、燃焼用空気の流量を増加させることによって燃空比が下がり、燃焼温度が低下する。そのため燃料中に含まれる不純物が溶解しにくくなり堆積物の発生量が減少する。したがって、堆積物の発生を抑制することができる。
なお、燃焼温度は、燃料中に含まれる不純物の融点以下となることが好ましい。不純物としては、例えば、鉄、酸化鉄、硫化鉄などが挙げられる。
さらに、バイパス弁23の開度を絞った場合には、火炎に供給される燃焼用空気の流量が増加し燃空比が下がる。そのため、燃焼温度が低下し不純物が溶解しにくくなり、堆積物の発生量が減少する。したがって、堆積物の発生を抑制することができる。
さらに、燃料中に含まれる不純物は、燃焼中に融解され、その後燃焼ガスに随伴して燃焼器の尾筒17内部(タービン内部)を流れる。燃焼ガスが尾筒17内部に衝突した際に燃焼ガス内に含まれている不純物が冷却されて堆積する。そのため、燃焼ガスの流れ方向が変化する場所では、燃焼ガスが尾筒17内部に衝突し堆積物が付着する。したがって、尾筒17内の燃焼ガスの流れ方向が変化する位置を計測することによって、堆積物の量を監視することが可能となる。
さらに、通過する燃焼ガスの温度が同じ場合には、堆積物が増えると共に尾筒17を形成する外壁において計測される温度が低下する。したがって、熱電対33の温度情報によって堆積物の量を監視することが可能となる。
また、タービン運転中に、堆積物の増加状況を把握することができるので、堆積物の増加状況に応じたガスタービンの運転をすることができる。
なお、本実施形態では、堆積物の増加を計測する監視手段として熱電対33を用いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、温度を計測するものであればよい。
また、燃料としてBFGガス(Blast Furnace Gas:高炉ガス)を用いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば重油などとしても良い。
[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態のガスタービンの構成は、第1実施形態と同様である。したがって、同一の構成については同一符号を付し、その説明を省略する。また、本実施形態は、熱電対の温度情報に応じて燃料供給装置からメインノズルに供給される燃料の供給量が制御される点で第1実施形態と相違している。
ここで、本実施形態におけるガスタービンの運転方法を説明する。
バイパス弁の開度は閉状態となっている。尾筒に設置された熱電対の温度情報によって、温度が低下する共に燃料供給装置からメインノズル(燃料ノズル)に供給される燃料の供給量が減少するように制御される。
以上の通り、本実施形態に係るガスタービンによれば、以下の作用効果を奏する。
メインノズルに供給される燃料の供給量が減少すると、燃焼温度が低下し燃料中に含まれる不純物が溶解しにくくなるので堆積物の発生量が減少する。また、供給される燃料が減るので、燃料中に含まれる不純物の量も減少する。したがって、堆積物の発生を抑制することができる。
なお、本実施形態は、第1実施形態におけるバイパス弁の開度を絞ることによっても、さらに堆積物が増加する場合に限って実施される。
[第3実施形態]
以下、本発明の第3実施形態について図5を参照しながら説明する。本実施形態の燃焼器の構成は、熱電対の設置場所が燃焼器の尾筒を形成する壁部の角部(隅部)である点において第1実施形態と相違し、そのほかは同様である。したがって、同一の構成については同一符号を付し、その説明を省略する。また、本実施形態は、熱電対の温度情報に応じて燃料供給装置からメインノズル毎又は複数本毎に供給される燃料の供給量が制御される点において第1実施形態と相違している。
図5(A)には、図1に示したA−A部における燃焼器の尾筒17の横断面図が示されている。尾筒17は燃焼ガス空間を形成する壁部を有している。尾筒17の壁部は、燃焼ガスの流れ方向と直交する断面が四角形状を形成している。この四角形状の尾筒17の内壁の角部(隅部)には、尾筒17内を通過する燃焼ガスの流れがほとんど無いよどみ領域が生じる。このよどみ領域では、燃焼ガスの流れがないために堆積物が付着する。熱電対34は、尾筒17の角部であって、尾筒17を形成する壁部の外壁の各1箇所に設置されている。
図5(B)には、図1に示したB−B部の燃焼バーナ16の横断面図が示されている。メインノズル21は、破線で示されているように2本毎に4つの領域に分割されている。これらの各領域は、尾筒17の内壁の角部に対応するように分割されている。
次に、本実施形態におけるガスタービンの運転方法について説明する。
尾筒17の内壁の角部に設置されている熱電対34の温度情報によって、燃料供給装置からメインノズル21へ供給される燃料が領域毎(2本のメインノズル毎)に制御される。燃料供給装置は、尾筒17(燃焼ガス空間を形成する壁部)の4個所の角部のうちで最も温度が低下している角部に対応する領域に設けられている2本のメインノズル21に供給される燃料を減少するように制御される。
以上の通り、本実施形態に係るガスタービンによれば、以下の作用効果を奏する。
供給される燃料の供給量がメインノズル21毎又は複数本毎に制御されるので、堆積物が尾筒17の角部(局所的に増加している場所)に対応したメインノズル21に供給される燃料の供給量を減らすことができる。そのため、燃料供給量が減じられたメインノズル21では燃焼温度が低下し燃料中に含まれる不純物が溶解しにくくなる。また、供給される燃料が減るので、燃料中に含まれる不純物の量も減少する。したがって、尾筒17の角部における堆積物の発生を抑制することができる。
尾筒17の角部(隅部)においては、燃焼ガスの流れがよどむために堆積物が付着する。したがって、燃焼ガス空間が形成される尾筒17の角部(隅部)を計測することによって、堆積物の量を監視することが可能となる。
なお、本実施形態において、監視手段の計測情報として尾筒17の角部に設けられている熱電対34の温度情報を用いるとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、尾筒17内の堆積物が付着しない又は少ないと想定される場所と尾筒17の角部とに熱電対34を設けてそれらの温度差を計測することとしてもよい。
[第4実施形態]
以下、本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態の燃焼器の構成は、熱電対の設置場所が燃焼器間を接続している連結管である点において第1実施形態と相違し、そのほかは同様である。したがって、同一の構成については、その説明を省略する。また、本実施形態の運転方法については、第1実施形態と同様であるためその説明を省略する。
連結管(火炎を伝播させる管)は、複数の燃焼器の間を接続し、燃焼器内の火炎を複数の燃焼器に伝播させている。熱電対は、連結管の外側に設けられている。
以上の通り、本実施形態に係るガスタービンによれば、以下の作用効果を奏する。
連結管内を高温の燃焼ガスが通過する際に、燃料中に含まれて融解した不純物が連結管の内部に衝突し冷却されて堆積物として付着する。ガスタービン起動時には、一つまたは二つの点火栓によって一つまたは二つの燃焼器が点火されると、火炎が連結管内を伝播し未着火の他の燃焼器が点火される。そのため、連結管を計測することによって堆積物を監視し、ガスタービン起動時の抵抗が大きくなることを防ぎ起動時の熱量の伝達が不十分になることを防止することができる。
[第1参考実施形態]
以下、本発明の第1参考実施形態について説明する。本参考実施形態の燃焼器及びタービンの構成は、熱電対がタービン翼に設けられている点において第1実施形態と相違し、そのほかは同様である。したがって、同一の構成については同一符号を付し、その説明を省略する。また、本参考実施形態の運転方法については、第1実施形態と同様であるためその説明を省略する。
熱電対は、燃焼器からの燃焼ガスによって駆動され、燃焼ガスの流れ方向の上流側に設けられているタービン翼に埋設されている。
以上の通り、本参考実施形態に係るガスタービンによれば、以下の作用効果を奏する。
タービンに導かれた高温の燃焼ガス内に融解している不純物は、タービン翼に衝突することによって冷却されて堆積物としてタービン翼に付着する。そのため、タービン翼の温度を計測することによって、堆積物の量を監視することが可能となる。
[第2参考実施形態]
以下、本発明の第2参考実施形態について説明する。本参考実施形態の燃焼器及びタービンの構成は、熱電対の代わりに燃焼ガスが通過する流路の流路抵抗を計測する流量計が設けられている点において第1実施形態と相違し、そのほかは同様である。したがって、同一の構成についてはその説明を省略する。また、本参考実施形態の運転方法については、第1実施形態と同様であるためその説明を省略する。
タービン内を通過する燃焼ガスの流路内には流量計が設けられている。流路抵抗は、燃焼ガスの流路内の上流側と下流側とに設けられた流量計によって計測される流量の差から求めることができる。
以上の通り、本参考実施形態に係るガスタービンによれば、以下の作用効果を奏する。
堆積量が増加すると通過する燃焼ガスの流路における流路抵抗が増加する。したがって、流路抵抗を計測することによって堆積物の増加状況を監視することが可能となる。
なお、本参考実施形態では、監視手段として流量計として説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、燃焼ガスが通過する流路内の流路抵抗を計測するものであればよい。
[第3参考実施形態]
以下、本発明の第3参考実施形態について説明する。本参考実施形態の燃焼器及びタービンの構成は、熱電対の代わりに燃焼ガスが通過する流路の圧力損失を計測する圧力計が設けられている点において第1実施形態と相違し、そのほかは同様である。したがって、同一の構成についてはその説明を省略する。また、本参考実施形態の運転方法については、第1実施形態と同様であるためその説明を省略する。
タービン内を通過する燃焼ガスの流路内には圧力計が設けられている。圧力損失は、燃焼ガスの流路内の圧力を連続的に監視する圧力計によって計測される圧力差から求めることができる。
以上の通り、本参考実施形態に係るガスタービンによれば、以下の作用効果を奏する。
堆積量が増加すると通過する燃焼ガスの圧力損失が増加する。したがって、圧力損失を計測することによって堆積物の増加状況を監視することが可能となる。
なお、本参考実施形態では、監視手段として圧力計として説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、燃焼ガスの流路内の圧力損失を計測できるものであればよい。
10 燃焼器
33 熱電対(監視手段)

Claims (8)

  1. 尾筒と、前記尾筒に備えられているバイパスダクトと、前記バイパスダクトに備えられているバイパス弁とを有し、
    燃料と前記燃料に供給される燃焼用空気とを混合して燃焼ガスを生成する燃焼器を備えたガスタービンにおいて、
    燃料の燃焼によって前記燃焼器内に付着する堆積物の増加を計測する前記尾筒の外側に設置された温度センサと、
    前記温度センサの計測情報に応じて堆積物の増加を把握し、前記バイパス弁の開度を絞るように制御し、火炎に供給される前記燃焼用空気の流量を増加させ、堆積物の発生を抑制することを特徴とするガスタービン。
  2. 前記温度センサの計測情報に応じて前記燃焼器が備える燃料ノズルに供給される燃料の供給量が制御されることを特徴とする請求項に記載のガスタービン。
  3. 前記温度センサの前記計測情報に応じて供給される燃料の供給量が前記燃料ノズル毎又は複数本毎に制御されることを特徴とする請求項2に記載のガスタービン。
  4. 前記温度センサの計測位置は、前記燃焼器を流れる燃焼ガスの流れ方向が変化する位置に設置されることを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載のガスタービン。
  5. 前記温度センサの計測位置は、燃焼ガス空間を形成する壁部の角部(隅部)であることを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載のガスタービン。
  6. 前記温度センサの計測位置は、前記燃焼器内の火炎を複数の前記燃焼器に伝播させる管であることを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載のガスタービン。
  7. 前記温度センサは、熱電対であることを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載のガスタービン。
  8. 尾筒と、前記尾筒に備えられているバイパスダクトと、前記バイパスダクトに備えられているバイパス弁とを有し、
    燃料と前記燃料に供給される燃焼用空気とを混合して燃焼ガスを生成する燃焼器を備えたガスタービンの運転方法において、
    燃料の燃焼によって前記燃焼器内に付着する堆積物の増加計測するため前記尾筒の外側の温度を計測し、
    計測された温度に応じて堆積物の増加を把握し、前記バイパス弁の開度を絞るように制御し、火炎に供給される前記燃焼用空気の流量を増加させ、堆積物の発生を抑制することを特徴とするガスタービンの運転方法。
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