JP5419378B2 - 火炎検出器の取付構造 - Google Patents
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このような火炎検出器は、車室ケーシングに設けた取付座を介して車室に固定されている。
そのため、火炎検出器に用いるセンサとして、高温に耐えられるセンサを選定した上で、火炎検出器の温度を下げる冷却構造を採用する必要があった。
本発明の火炎検出器の取付構造は、燃焼器の内部と連通された取付管に接続され、内部の中心軸に沿って配置された石英ガラスを有するフランジ部と、前記フランジ部における前記取付管と反対側の端部に接続される放熱部と、該放熱部よりも伝熱性の低い材料から形成され、前記放熱部の端部に接続される断熱部と、前記放熱部と前記断熱部とを締結する第1締結部と、該第1締結部から離間して配置され、前記断熱部と火炎検出器とを締結する第2締結部と、が設けられ、前記第1締結部は、前記断熱部の中心軸線に対して周方向に等間隔に配置され、前記第2締結部は、前記中心軸線に対して周方向に等間隔に配置されるとともに、前記第1締結部とは異なる位相に配置されていることを特徴とする。
つまり、取付管と火炎検出器との間に断熱部が配置することにより、燃焼器から取付管に伝わった熱は、火炎検出器に伝わりにくくなる。さらに、取付管と接触する第1締結部と、火炎検出器と接触する第2締結部とが離間しているため、第1締結部から第2締結部へ熱が伝達されにくくなる。また、第1締結部および第2締結部の配置位相を異なる位相とすることにより、取付管の中心軸線に沿う方向に離間させる方法と比較して、第1締結部と第2締結部との離間距離を容易に確保することができる。
図1は、本実施形態に係る火炎検出装置が取り付けられたガスタービンの燃焼器の構成を説明する模式図である。
本実施形態では、本発明をガスタービンにおける燃焼器100内の火炎を検出する火炎検出装置1に適用して説明する。
火炎検出装置1は、略C字状に接続された燃焼器100のうちの両端部に配置された各燃焼器100に一対が配置されている。言い換えると、点火装置102が備えられた燃焼器100と対向する位置に配置された燃焼器100に設けられている。
燃焼器100には、図2に示すように、燃料を噴射するノズル部111と、内部で燃料が燃焼する内筒112と、生成された燃焼ガスを希釈しつつ下流に導く尾筒113と、が設けられている。
ノズル部111は、外部から供給された燃料を内筒112の内部に噴射するものである。
内筒112には、図1および図2に示すように、隣接する燃焼器100に火炎を伝達させる連結管101と、内筒112内の火炎を検出する一対の火炎検出装置1と、が設けられている。
火炎検出装置1には、図3に示すように、燃焼器100と火炎検出器3との間に配置され、火炎検出器3が取り付けられる取付部(取付構造)2と、燃焼器100内の火炎を検出する火炎検出器3と、が設けられている。
取付部2には、図2および図3に示すように、燃焼器100の内筒112と接続される取付管11およびフランジ部12と、取付管11等から伝わってきた熱を外部に放熱する放熱スペーサ(放熱部)13と、放熱スペーサ13と火炎検出器3との間に熱の伝達を遮断する断熱アダプタ(断熱部)14と、が設けられている。
取付管11とフランジ部12とは、ボルト81により締結されている。ボルト81としては、例えば六角穴付きボルトであってロックワイヤ付きのボルトを用いることができるが、これに限定するものではない。
フランジ部12と取付管11との間にはガスケット15が配置され、燃焼器100から取付管11内に流入した燃焼ガスなどの流出が防止されている。
放熱スペーサ13とフランジ部12との間には、燃焼器100の周囲の雰囲気と、火炎検出器3の周囲の雰囲気とを仕切るとともに、両雰囲気の間の伝熱ならびに燃焼器100からの輻射熱を遮断する遮熱板31と、両雰囲気の流通を遮断するパッキン32と、が配置されている。
放熱スペーサ13には、図4および図5に示すように、フランジ部12側に配置された第1円板部41と、断熱アダプタ14側に配置された第2円板部42と、両円板部41,42の間に配置された放熱部43と、が設けられている。
さらに、第1円板部41には、フランジ部12との締結に用いられるボルト82が挿通されるボルト孔44が設けられている。一方、第2円板部42には、断熱アダプタ14との締結に用いられるボルト83が噛み合わされるネジ孔45が設けられている。
放熱部43には、第1円板部41および第2円板部42に形成された検出用孔71Cを繋ぐ中央円筒部43Aと、中央円筒部43Aの周囲に等間隔に配置された側方円筒部43Bと、中央円筒部43Aおよび側方円筒部43Bとの間を繋ぐ放熱板43Cと、が設けられている。
本実施形態では、4つの側方円筒部43Bが配置されている例に適用して説明するが、側方円筒部43Bの数は、4つよりも多くても少なくてもよく、特に限定するものではない。
断熱アダプタ14としては、伝熱性の低い材料、言い換えると熱伝導率の低い断熱材料などを用いることができる。
断熱アダプタ14には、図6および図7に示すように、火炎検出に用いられる紫外線が通過する検出用孔71Dと、検出用孔71Dを中心として周方向に等間隔に配置されたボルト孔(第1締結部)51と、検出用孔71Dを中心として周方向に等間隔に配置されるとともにボルト孔51とは異なる位相で配置された挿入孔(第2締結部)52と、が設けられている。
本実施形態では、4つのボルト孔51が形成された例に適用して説明するが、ボルト孔51の数は、4つよりも多くても少なくてもよく、特に限定するものではない。
さらに、挿入孔52は、隣接するボルト孔51に対して略中央となる位相に配置されている。
火炎検出器3は、図2に示すように、燃焼器100内の火炎を検出するものであって、本実施形態では火炎から発せられる紫外線を検出して火炎の有無を検出するものに適用して説明する。
火炎検出器3には、図8に示すように、火炎の検出を行うセンサ部61と、センサ部61を内部に収納するケーシング62と、が設けられている。
本実施形態では、火炎で発生した紫外線を検出することにより火炎の有無を検出するセンサに適用して説明するが、他の形式のセンサを用いてもよく、特に限定するものではない。
ケーシング62には、センサ部61を収納する空間を形成するケーシング本体63およびケーシングフランジ64と、センサ部61と接続される電線などが挿通される引出し口65と、紫外線をセンサ部61に導く凸レンズ66と、が設けられている。
ケーシング本体63の円周面には径方向に突出する引出し口65が設けられ、内部に配置されたセンサ部61に接続される電線などが挿通されている。
ケーシング本体63およびケーシングフランジ64には、断熱アダプタ14との締結に用いられるボルト84が挿通されるボルト孔67が設けられている。
まず、燃焼器100における着火および火炎の伝播について図1を用いて説明する。
そのため、最初は点火装置102が設けられた燃焼器100について着火され、図2に示すように、内筒112内に火炎が形成される。
このような、火炎の伝播が繰り返され、略C字状配置の端部に配置された燃焼器100においても火炎が形成される。
言い換えると、全ての燃焼器100は連結管101で接続されているため、火炎検出装置1により一部の燃焼器100における火炎の有無を検出することにより、全ての燃焼器100における火炎の有無を検出することになる。
燃焼器100の内筒112において火炎が形成されると、火炎によって熱や可視光の他に、紫外線も発せられる。火炎から発せられた紫外線は、図3に示すように、内筒112から取付管11の検出用穴71A、フランジ部12の検出用孔71Bおよび石英ガラス22、放熱スペーサ13の検出用孔71C、断熱アダプタ14の検出用孔71Dを介して火炎検出器3に入射する。
内筒112は火炎から発せられた熱により加熱され温度が上昇する。図2に示すように、内筒112の熱は、内筒112に接続された取付管11に伝達され取付管11も加熱される。
また、取付管11は、火炎に近接して配置されているため、火炎により直接加熱される場合もある。
つまり、図4および図5に示すように、フランジ部12から第1円板部41に伝達された熱は、さらに中央円筒部43A、側方円筒部43Bおよび放熱板43Cに伝達され、その熱の一部が両円筒部43A,43Bおよび放熱板43Cから雰囲気に放熱される。
断熱アダプタ14は、断熱性を有する材料から形成されているため、放熱スペーサ13との接触部や、ボルト83との接触部から断熱アダプタ14に熱が伝達されにくく、放熱スペーサ13から火炎検出器3への熱伝達が遮断される。
そのため、燃焼器100から火炎検出器3へ伝達される熱量が大幅に低減される。
そのため、燃焼器100から火炎検出器3への伝熱を大幅に低減することができ、火炎検出器3の温度を下げることができる。これにより、火炎検出器3に求められる耐熱温度が低くなり、熱に比較的弱い安価なセンサ部61を用いて火炎検出器3の製造コストの低減ならびに半導体センサの採用等、適用センサの種類に多様性を持たせることができる。
さらに、火炎検出器3を冷却する設備が不要になるため、設備の設置費用が不要になる。
例えば、上記の実施の形態においては、取付部2に放熱スペーサ13と断熱アダプタ14とが含まれる例に適用して説明したが、放熱スペーサ13および断熱アダプタ14の両者が含まれるものに限られることなく、取付管11とフランジ部12と断熱アダプタ14とが含まれるもの、言い換えると、放熱スペーサ13が含まれない取付部2に適用してもよく、特に限定するものではない。
2 取付部(取付構造)
3 火炎検出器
11 取付管
13 放熱スペーサ(放熱部)
14 断熱アダプタ(断熱部)
51 ボルト孔(第1締結部)
52 挿入孔(第2締結部)
53 インサートナット(第2締結部)
83 ボルト(第1締結部)
84 ボルト(第2締結部)
100 燃焼器
Claims (2)
- 燃焼器の内部と連通された取付管に接続され、内部の中心軸に沿って配置された石英ガラスを有するフランジ部と、
前記フランジ部における前記取付管と反対側の端部に接続される放熱部と、
該放熱部よりも伝熱性の低い材料から形成され、前記放熱部の端部に接続される断熱部と、
前記放熱部と前記断熱部とを締結する第1締結部と、
該第1締結部から離間して配置され、前記断熱部と火炎検出器とを締結する第2締結部と、が設けられ、
前記第1締結部は、前記断熱部の中心軸線に対して周方向に等間隔に配置され、
前記第2締結部は、前記中心軸線に対して周方向に等間隔に配置されるとともに、前記第1締結部とは異なる位相に配置されていることを特徴とする火炎検出器の取付構造。 - 前記放熱部は、前記中心軸線と同軸に延在する円筒形状とされた中央円筒部と、
前記中央円筒部に対して周方向に等間隔に配置される側方円筒部と、を備え、
前記中央円筒部と前記側方円筒部との間には、板状の放熱板が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の火炎検出器の取付構造。
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