JP5347425B2 - 血栓吸引カテーテル組立体 - Google Patents

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本発明は、血栓吸引カテーテル組立体に関する。
従来から、経皮的に体内に導入され、血管内に生成した血栓、遊離したアテローマ等のデブリスを体外に吸引除去するために、種々の血栓吸引カテーテル組立体が開発されている。
このような血栓吸引カテーテル組立体のうち、オーバーザワイヤ型填め込み式カテーテルとして、図6Aに示すカテーテル50が提案されている(例えば、特許文献1)。
このカテーテル50は、先端に吸引孔51及びスリット52を備えた吸引カテーテル53と、回収カテーテル54と、脈管フィルタ55をその先端部に配置したガイドワイヤ56とから構成されている。
この血栓吸引カテーテル組立体50を使用する際、まず、図6Aに示すように、血栓が存在する部位に血栓吸引カテーテル組立体50を進め、脈管フィルタ55を押し出して、塞栓57を捕捉する。
また、図6Bに示すように、吸引カテーテル53を脈管フィルタ55内に進め、吸引カテーテル53基端部から吸引することにより、フィルタ55内の塞栓を吸引する。
この血栓吸引カテーテル組立体50を回収する場合には、図6Cに示すように、吸引カテーテル50と脈管フィルタ55とがともに回収カテーテル54内に後退し、収納される。その後、吸引カテーテル53およびガイドワイヤ56ならびに脈管フィルタ55は、患者の血管内から除去される。
また、ラピッドエクスチェンジ型のカテーテルも提案されている。
特表2004−535885号公報
上述した従来の血栓吸引カテーテル組立体は、血栓吸引のためのシングルルーメン構造の吸引カテーテル53内に、ガイドワイヤ56を挿通させ、吸引カテーテル53の先端から突出させた脈管フィルタ55内に吸引カテーテル53の先端を配置する構造を採用している。従って、吸引カテーテル53を、脈管フィルタ55内まで的確にガイドワイヤに沿わせるための部分構造と、吸引を行うための吸引口の構造とを、ともに吸引カテーテル53に設定する必要がある。このため、前者を実現する部分構造とするために、吸引カテーテル53の先端部分のルーメンを小さくせざるを得ない。一方、吸引カテーテル53のルーメンを小さくすることは、ガイドワイヤ操作の効率化に相反して吸引能力の低下を招くという問題がある。
また、この文献のラピッドエクスチェンジ型のカテーテルでは、ガイドワイヤが、吸引カテーテル外部に取り出すためのガイドワイヤポートの存在により、吸引カテーテル内部の気密性が保持できず、効率的な血栓吸引ができないという課題もある。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、ガイドワイヤ等に沿って、屈曲した血管の末梢側に容易に到達させることができるとともに、血栓吸引を効率的に行うことができる血栓吸引カテーテル組立体を提供することを一目的とする。
本発明の血栓吸引カテーテル組立体は、外側シャフトと、
該外側シャフトの先端において、軸方向に突出及び退行可能に、前記外側シャフト内に収容される内側シャフトとを備え、
該内側シャフトは、少なくとも先端において血栓吸引ルーメンとガイドワイヤルーメンとを有していることを特徴の一つとする。
このような血栓吸引カテーテル組立体では、外側シャフトは、先端近傍に少なくとも一つの側孔が設けられており、内側シャフトの突出及び退行により、前記側孔が閉塞又は開口されることが好ましい。
内側シャフトは、基端側に、ガイドワイヤポートと、減圧手段接続ポートとを有するオーバーザワイヤ型シャフトであることが好ましい。
また、別の形態として、内側シャフト及び外側シャフトの先端側に、ガイドワイヤポートを有するラピッドエクスチェンジ型であることが好ましい。
さらに、内側シャフトのガイドワイヤルーメンに挿通され、先端部に血栓捕捉部材を有する血栓捕捉ワイヤ及び/又はカテーテルを備え、
前記外側シャフトは、その内部に前記内側シャフトを退行させた際、前記血栓捕捉部材の少なくとも一部が取り込み可能な内径を有することが好ましい。
血栓捕捉部材は、弾性変形によって、前記内外側シャフトの径方向外方に拡張するとともに、軸心方向に縮小し得るワイヤ部材によって形成されてなることが好ましい。
外側シャフト及び内側シャフトの少なくとも一部に、親水性のコーティングが付与されてなることが好ましい。
外側シャフト及び/又は内側シャフトの少なくとも一部に、X線不透過性材料が付与されてなることが好ましい。
さらに、内側シャフト及び/又は外側シャフトの基端側に、閉塞部材を備えることが好ましい。
内側シャフトの先端部が、前記外側シャフトの先端部よりもショアD硬度が低い材料で形成されていることが好ましい。
本発明の血栓吸引カテーテル組立体の一実施形態によれば、ガイドワイヤ等に沿って、屈曲した血管の末梢側に容易に到達させることができる。同時に、血栓吸引を効率的に行うことができる。
本発明の血栓吸引カテーテル組立体10は、主として、図1A及び図1Bに示すように、外側シャフト11と、内側シャフト12とを備える。
外側シャフト11は、血栓吸引及び内側シャフト12、任意に後述するガイドワイヤ又はカテーテル等を収容するためのものであって、屈曲及び蛇行した血管に良好に追従するような柔軟性及び可撓性を有する管状部材であり、さらに生体適合性を有することが好ましい。この外側シャフト11は、通常、経皮的血管形成術に使用する部材を構成する材料により形成することができる。例えば、ポリウレタン、ポリアミドエラストマー、ポリイミド、ポリエチレン、ポリエステルエラストマー、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフッ化ビニリデン等の合成樹脂、ステンレス鋼、ニッケル−チタン合金等の金属材料及びこれらの組み合わせにより形成することができる。
外側シャフト11は、その軸方向において硬度変化を有していることが好ましい。例えば、先端部11aがそれ以外の部分よりも硬度が低い、つまり柔らかい材料で形成されていることが好ましい。このような構成により、血管内壁に損傷を与えることなく、目的の部位に容易にその先端を到達させることができる。
具体的には、外側シャフト11基端側から先端側にかけて、ARKEMA社のPebax7233(ショアD硬度:72)、Pebax6333(ショアD硬度:63)、Pebax5533(ショアD硬度:55)、Pebax4033(ショアD硬度:40)、Pebax3533(ショアD硬度:35)等を用いて、基端から先端にかけて複数の樹脂にて段階的に硬度傾斜させたものが好適である。
ここで、ショアD硬度とは、ASTM(米国材料試験協会)によるD2240試験方法によって決定される硬質ゴム及びプラスチックの硬度を意味する。
外側シャフト11は、後述する内側シャフト12を、シャフト内において軸方向に突出及び退行可能なように、つまり、相対的に移動可能に挿通されている。よって、内側シャフト12よりも大きな内径を有している。具体的には、0.5〜1.5mm程度が例示される。特に、外側シャフト11は、後述するように、その内部に内側シャフト12の先端部を退行させた際、例えば、内側シャフト12のガイドワイヤルーメン14に挿通する血栓捕捉部材17の少なくとも一部が取り込み可能(図2(B)参照)な内径を有することが好ましい。これにより、血栓吸引とともに、血栓捕捉部材17の回収をも同時に行うことができ、手技を簡便化し、ひいては患者の負担を軽減することができる。
また、外側シャフト11の先端部11aは、テーパー形状であることが好ましい。例えば、先端部5〜30mm程度の範囲で、外径部分の直径が0.5〜1.5mm程度変化する程度のテーパー形状が例示される。このような構造により、血栓吸引時に、内側シャフトを外側シャフト先端から突出させて吸引した場合においても、内外側シャフトとの間の隙間を塞ぎ、効率的に血栓吸引を行うことができる。
外側シャフト11の先端部11a近傍には、1以上の側孔15が形成されていることが好ましい。また、この側孔15は、後述する内側シャフト12の突出により閉塞及び内側シャフト12の退行により開口される位置に形成されていることが好ましい。例えば、側孔の位置は、外側シャフトの先端近傍、具体的には、先端から50mm程度の範囲内が例示される。これにより、内側シャフト12の先端部を、吸引する血栓の近傍まで突出させて効率的に血栓を吸引させることができるとともに、内側シャフト12の先端部を退行させた場合でも、さらに、外側シャフト11の先端部11aが血栓捕捉部材によって塞がっている状態でも、側孔15から効率的に血栓を吸引することができる。
側孔15の数及び大きさは特に限定されず、外側シャフト11の直径等によって適宜調整することができる。
外側シャフト11の基端部近傍には、減圧手段を接続させるための減圧手段接続ポート19が設けられていてもよい(図1A及び1B参照)。
ここで、減圧手段としては、外側シャフト11及び/又は後述する内側シャフト12内を減圧させることにより、外側シャフト11及び/又は内側シャフト12の先端部に、血栓を吸引させるための吸引力を付与し得るデバイスであれば、どのようなものでも用いることができる。例えば、シリンジ、吸引ポンプ等が例示される。
内側シャフト12は、少なくとも、その先端側において、血栓吸引ルーメン13と、ガイドワイヤルーメン14とのダブルルーメン構造を有している。このダブルルーメン構造は、軸方向全体にわたっている(図1A及び1B参照)ことが好ましいが、例えば、図3C及び3Dに示すように、内側シャフト32’、12’先端の一部、例えば、5〜30mm程度の長さのみにおいて、血栓吸引ルーメン33’、13’とともにガイドワイヤルーメン34’、14’が配置されたダブルルーメン構造となっていてもよい。この場合の先端部以外の内側シャフト32’、12’では、ガイドワイヤルーメン34’、14’が、血管吸引ルーメン33’、13’と一体化(図3C、3D)していることが好ましい。
なお、内側シャフト12の先端においては、ガイドワーヤールーメン14と血栓吸引ルーメン13との先端部が一致していてもよいが、図1A及び1Bに示したように、ガイドワイヤルーメン14が若干突出していることが好ましい。狭窄によって細くなった血管に進行させやすく、血管に対する通過性を向上させることができる。また、通常、予め患者に挿入されたガイドワイヤの基端を、発明の血栓吸引カテーテル組立体の先端に入れて血管に送ることから、ガイドワイヤルーメン14の先端に、ガイドワイヤの基端を容易に挿入させることができる。
ダブルルーメン構造のシャフトは、例えば、特開2008−55102号公報、WO2006−62026号公報、特開2004−222946号公報、特開2007−7388号公報等に記載のものなど、公知のいずれを利用してもよい。
また、内側シャフト12の血栓吸引ルーメン13及びガイドワイヤルーメン14の先端部は、いずれも、軸方向に垂直な端面を有していてもよいが、特に血栓吸引ルーメン13は、その吸引面積を確保するために、図1Aに示したように、軸方向に対して斜めの端面を有していることが好ましい。さらに、図3A及び3Bにそれぞれ示したように、内側シャフト32、42の吸引ルーメン33、43の先端部(吸引口)の縦断面形状が、放物線状、2段階の放物線状に形成されていることが好ましい(上述の公報参照)。
内側シャフト12のダブルルーメン構造は、図4Bに示すように、一方のルーメンを取り囲むように他方のルーメンが配置されていてもよいが、図4A又は4Cに示すように、双方のルーメンを構成する一部の内壁又は外壁を共通にする形状であってもよい。
内側シャフト12は、外側シャフト11に対して移動可能に構成されており、その機構は、特に限定されるものではない。このような機構は、外側シャフト11に対するスライド機構であってもよいし、例えば、コネクタ部分近傍において、外側シャフト11を蛇腹機構とするものであってもよい。
また、内側シャフト12は、血栓吸引及びガイドワイヤの連通のためのものであり、蛇行血管追従性が良好な柔軟性及び可撓性を有する部材で形成されていることが好ましい。この内側シャフト12は、外側シャフト11と同様に、経皮的血管形成術に使用する部材と同様の材料により形成することができる。特に、内側シャフト12の先端部は、外側シャフト11の先端部11aよりもショアD硬度が低い材料で形成されていることが好ましい。これにより、内側シャフト12を突出させた状態で血管内に挿入される場合においても、血管内壁に損傷を与えることなく、目的の部位に容易に到達させることができる。
具体的には、編祖体である外側シャフト11の先端部において、外層樹脂がPebax3533、Pebax4033又はPebax5533(ショアD硬度:35〜55程度)で形成されており、内側シャフト13自体がPebax5533(ショアD硬度:55)、内側シャフト13の先端部がPebax3533又はPebax4033(ショアD硬度:35〜40程度)によって形成されているものが例示される。このような構成により、屈曲した血管の抹消側に、内側シャフト13の先端部を、的確に、容易に到達させることができる。
内側シャフト12のガイドワイヤルーメン14は、ガイドワイヤ、経皮的血管形成術で使用される各種のカテーテル又はワイヤ(例えば、血栓捕捉ワイヤ、血栓捕捉カテーテル、バルーンカテーテル、デリバリーカテーテル、アテレクトミーカテーテル、薬剤注入用カテーテル、超音波診断用カテーテル等)等を挿通するために用いられる。
本発明の一実施形態では、ガイドワイヤルーメン14には、先端部に血栓捕捉部材17を備えたガイドワイヤ16を挿通して使用することができる。
この血栓捕部材17は、血栓及びプラーク等を捕捉するためのものである。血栓捕捉部材17は、弾性変形によって、ガイドワイヤ16の径方向外方に拡張するとともに、軸心方向に縮小するワイヤ部材によって形成することができる。このような形状を実現するために、例えば、ワイヤ部材として、複数のワイヤが螺旋状に巻かれ、中間部分で径方向外方に膨らみ、先端部及び基端部に向かって径方向内方に収束した紡錘形状のものが例示される(図1A及び1B参照)。
血栓捕捉部材17の外径(例えば、最も膨らんでいる中間部分)は、特に限定されるものではないが、通常、3.0〜8.0mm程度とすることができ、病変部、つまり、血管狭窄部の血管内径に応じて、その外径を適宜調整することが好ましい。その長さは、経皮的血管形成術における病変部の血栓等の量に応じて、適宜調整することができる。
ワイヤ部材は、例えば、形状記憶合金により形成することができ、一般に、Ni−Ti系合金、In−Ti系合金、Cu−Znl系合金、Cu−Zn−Al系合金等が挙げられる。ワイヤ部材を構成するワイヤは、例えば、8〜16本程度使用される。
また、血栓捕捉部材17は、ワイヤ部材の中間部分から先端部への移行部分で血栓等を捕捉し、体液を通過させることができるフィルタ(図示せず)を備えていることが好ましい。このようなフィルタは、生体適合材料により形成することができ、そのような材料として、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等の合成樹脂等が例示される。
フィルタは、ワイヤ部材の復元形状に対応して形成されていることが好ましく、例えば、不織布又は織編物等により形成することができる。
なお、本発明の血栓吸引カテーテル組立体10を用いて血栓捕捉部材17を回収するためには、血栓捕捉部材17は、ガイドワイヤ16に固定されていることが好ましいが、必ずしもガイドワイヤ16に固定されていなくてもよい。例えば、血栓捕捉部材17がシャフト又はガイドワイヤルーメン14の先端に固定され、このシャフト内をカイドワイヤ16が挿通する構成であってもよい。
また、上述した減圧手段による吸引力を確保するため及び/又は止血弁としての役割を果たすために、例えば、図1A及び1Bに示すように、内側シャフト12及び/又は外側シャフト11の基端側には、ルーメンを閉塞する閉塞部材18が設けられていることが好ましい。
閉塞部材18は、図1Bに示すように、外側シャフト11のルーメンのみを閉塞していてもよい。
また、図1Aに示すように、内側シャフト12及び/又は外側シャフト11の基端側にコネクタ21が連結され、このコネクタ21を介して閉塞部材18が設けられていてもよい。
さらに、後述するように、閉塞部材18は、外側シャフト11の基端部のみならず、内側シャフト11の基端部も、ともに閉塞されるように形成されていてもよい。
また、閉塞部材18は、例えば、ねじ機構により回転可能に形成されていてもよく、ねじの締め/緩めによって、ガイドワイヤが挿通している孔を締め/緩めすることができる構造とすることが適している。ねじの締め/緩めによって、ガイドワイヤの進退を制限することができる。
閉塞部材18は、例えば、ポリプロピレン、ABS樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、シリコン等の合成樹脂等で形成することができる。
また、血栓吸引カテーテル組立体10の基端側には、図1Aに示すように、コネクタ21が連結されていてもよい。
このようなコネクタ21は、例えば、外側シャフト11の基端側に連結される外側コネクタ21aと、その内側を進退することができる内側コネクタ21bとの二重管構造のものが挙げられる。外側コネクタ21a内を内側コネクタ21bが進退することにより、先端側の内側シャフト12が、外側シャフト11先端より突出/退行させることができる。
このコネクタ21は、後述するワイヤ又はカテーテル等を挿入するポート22、吸引のための減圧手段接続ポート19、上述した閉塞部材18のいずれか1つ以上、好ましくは全て、形成されていることが適している。このような構造を有することにより、吸引を行う際には、閉塞部材18を締めることによってシャフト基端を閉塞し、シャフト先端からの吸引を行い、吸引を行わない場合には、閉塞部材18を緩めることによって、内側シャフト12内に導入されたガイドワイヤ16を進退させることができる。
ここで、先端部において、内側シャフト12が外側シャフト11より突出している場合(図2A)には、内側シャフト12の減圧手段接続ポート19からの陰圧が、内側シャフト12先端にも伝えられて、内側シャフト12の先端部で吸引を行うことができる。一方、内側シャフト12が外側シャフト11内に収納されている場合(図2B)には、内側シャフト12先端に伝わっている陰圧が、さらにその先の外側シャフト11にも伝わり、見かけ上、外側シャフト11に吸引させることができる。
内側シャフト12は、上述したように、その基端側に、ガイドワイヤポート(図示せず)と、減圧手段接続ポート(図示せず)とを有するオーバーザワイヤ型シャフトであってもよく、その場合には、これらのポート自体は、内側シャフト13の側面に形成されていてもよいし、基端部の端面が各ポートの役割を果たしてもよい。
また、血栓吸引カテーテル組立体は、図5Aから5Dに示すように、内側シャフト12及び外側シャフト11にガイドワイヤポートを有するラピッドエクスチェンジ型であってもよい。
つまり、内側シャフト12のガイドワイヤルーメン14の先端側、例えば、先端から5〜300mm、好ましくは200〜250mm程度の位置に、長孔25が形成され(図5Aのa−a’線断面図である図5C参照)、ガイドワイヤ16端がその長孔22から外側に引き出せる構造とする。外側シャフト11には、適当な位置、例えば、外側シャフト11の先端から5〜300mm、好ましくは150〜250mm程度の位置に、円孔26を形成し、内側シャフト12から出したガイドワイヤ16端を、この円孔26から引き出せる構造とする。長孔25の長さは、内側シャフト12の可動長さに対応する長さ、例えば、150〜300mm程度とすることが適している。
また、内側シャフトにおいて長孔の無い部分は、ダブルルーメン構造を形成する(図5Bのb−b’線断面図である図5D参照)。
なお、図5Aから5Dのようなラピッドエクスチェンジ型のカテーテル構造の場合には、外側シャフトと内側シャフトとの回転によって長孔と円孔との位置がずれないよう、コネクタ21aと21bとは回転することなく、軸方向のスライドのみ行われるコネクタ構造を採用することが適している。
外側シャフト11及び内側シャフト12の少なくとも一部、特に先端部の約300mm程度までの一部には、親水性のコーティングが付与されていることが好ましい。親水性のコーティングとしては、例えば、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。これにより、血管での血栓吸引カテーテル組立体10の進退をより円滑に行うことができる。
さらに、外側シャフト11及び/又は内側シャフト12の少なくとも一部、例えば、先端部近傍に、X線不透過性材料20が付与されていることが好ましい。このような材料を付与することにより、血栓吸引カテーテル組立体の挿入位置を容易に確認することができる。このような材料は、例えば、白金イリジウム合金等が挙げられる。このような材料は、特に限定されることなく、どのように付与してもよいが、例えば、白金イリジウム合金からなる環を外側シャフト11及び/又は内側シャフト12の先端部近傍にかしめて巻きつける方法が挙げられる。このとき、外側シャフト及び内側シャフトの両方にX線不透過性材料が用いることにより、X線透視下において、シャフト同士の位置関係が明瞭となり、シャフトを所望の位置に容易に移動させることができるため、より好適である。
このように構成された血栓吸引カテーテル組立体を使用して、血管狭窄部から血栓、プラークを除去する経皮的血管形成術について説明する。
まず、血栓捕捉部材17を先端に備えたガイドワイヤ16を、デリバリーカテーテルとともに血管内に導入し、目的とする血管の狭窄部を越えた位置に配置する。
次いで、デリバリーカテーテルを抜去して、血栓捕捉部材17を拡張させる。
バルーンカテーテル及び/又はステント等を任意に用いた所定の血管形成術の前又は後に、ガイドワイヤ16に沿って、上述した血栓吸引カテーテル組立体10を血管内に導入し、血栓吸引カテーテル組立体10の先端部を、血栓捕捉部材17の近傍に配置する。ここで、血栓吸引カテーテル組立体10は、外側シャフト11の先端部から、その先端部よりもショア硬度の低い先端部を備える内側シャフト12を突出させた状態で血管内に導入する。カテーテルを挿通させる血管の蛇行状態及び狭窄状態により、例えば、図1Aに示す、手元側の二重管コネクタの内側コネクタ21bを突出/退行させ、外側シャフトから突出する柔軟な内側シャフト長さを適宜変更させてもよい。
このような状態で、血栓吸引カテーテル組立体10の基端側の減圧手段を操作して、減圧し、血栓捕捉部材17に捕捉されず、血栓捕捉部材17の手前部分で浮遊している血栓、血栓捕捉部材17の手前部分で血管壁に付着している血栓を、内側シャフト12の血栓吸引ルーメン13の吸引口13aから吸引する(図2A参照)。
血栓吸引を十分に行った後、図2Bに示すように、内側カテーテル12を外側カテーテル11内で退行させることにより、外側カテーテル11内に収容するとともに、外側カテーテル11の先端部に、血栓捕捉部材17を収縮させた状態で、少なくともその一部、好ましくは全部を収容する。
この際、外側カテーテル11の側孔15は、内側カテーテル12の退行により、開口した状態となり、必要であれば、さらに減圧することにより、この側孔15から、血栓を吸引することができる。
その後、内部に血栓捕捉部材17を収容した血栓吸引カテーテル組立体10を、同時に抜去する。
このように、この実施形態の血栓吸引カテーテル組立体を用いることにより、より簡便な操作にて、血栓吸引と血栓捕捉部材との回収を、さらには血栓捕捉部材回収後にも血栓吸引を行うことが可能となる。
本発明の血栓吸引カテーテル組立体の全体を示す概略断面図である。 本発明の別の血栓吸引カテーテル組立体の全体を示す概略断面図である。 本発明の血栓吸引カテーテル組立体を示す要部の概略断面図である。 本発明の血管吸引カテーテルにおける内側シャフトの先端部を示す図である。 図1BのA−A線断面図である。 本発明のさらに別の血栓吸引カテーテル組立体を示す要部の概略断面図である。 従来の血栓吸引カテーテルを示す概略図である。
符号の説明
10 血栓吸引カテーテル組立体
11 外側シャフト
11a 先端部
12、12’、22、22’32、32’42 内側シャフト
13、13’、23、23’、33、33’、43 血栓吸引ルーメン
13a 吸引口
14、14’、24、24’、34’ ガイドワイヤルーメン
15 側孔
16 ガイドワイヤ
17 血栓捕捉部材
18 閉塞部材
19 減圧手段接続ポート
20 X線不透過性材料
21 コネクタ
21a 外側コネクタ
21b 内側コネクタ
25 長孔
26 円孔

Claims (9)

  1. 外側シャフトと、
    該外側シャフトの先端において、軸方向に突出及び退行可能に、前記外側シャフト内に収容される内側シャフトとを備え、
    該内側シャフトは、少なくとも先端において血栓吸引ルーメンとガイドワイヤルーメンとを有しており、
    外側シャフトは、先端近傍に少なくとも一つの側孔が設けられ、内側シャフトの突出及び退行により、前記側孔が閉塞又は開口されることを特徴とする血栓吸引カテーテル組立体。
  2. 内側シャフトは、基端側に、ガイドワイヤポートと、減圧手段接続ポートとを有するオーバーザワイヤ型である請求項1に記載の血栓吸引カテーテル組立体。
  3. 内側シャフト及び外側シャフトの先端側に、ガイドワイヤポートを有するラピッドエクスチェンジ型である請求項1又は2に記載の血栓吸引カテーテル組立体。
  4. さらに、内側シャフトのガイドワイヤルーメンに挿通され、先端部に血栓捕捉部材を有する血栓捕捉ワイヤ及び/又はカテーテルを備え、
    前記外側シャフトは、その内部に前記内側シャフトを退行させた際、前記血栓捕捉部材の少なくとも一部が取り込み可能な内径を有する請求項1から3のいずれか1つに記載の血栓吸引カテーテル組立体。
  5. 血栓捕捉部材は、弾性変形によって、前記内外側シャフトの径方向外方に拡張するとともに、軸方向に縮小し得るワイヤ部材によって形成されてなる請求項4に記載の血栓吸引カテーテル組立体。
  6. 外側シャフト及び内側シャフトの少なくとも一部に、親水性のコーティングが付与されてなる請求項1から5のいずれか1つに記載の血栓吸引カテーテル組立体。
  7. 外側シャフト及び/又は内側シャフトの少なくとも一部に、X線不透過性材料が付与されてなる請求項1から6のいずれか1つに記載の血栓吸引カテーテル組立体。
  8. さらに、内側シャフト及び/又は外側シャフトの基端側に、閉塞部材を備えてなる請求項1から7のいずれか1つに記載の血栓吸引カテーテル組立体。
  9. 内側シャフトの先端部が、前記外側シャフトの先端部よりもショアD硬度が低い材料で形成されている請求項1から8のいずれか1つに記載の血栓吸引カテーテル組立体。
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