JP5317566B2 - カテーテル組立体 - Google Patents

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Description

本発明は、カテーテル組立体、特に、頭部の血管に挿入して用いられる(頭部用の)カテーテル組立体に関するものである。
例えば、頭部の血管の治療には、血管内に挿入される処置用カテーテル(処置用デバイス)が用いられる。この処置用カテーテルは、一般に、細径であるために、カテーテルを基端側(手元側)から押し進める力(プッシャビリティ)や、回転させるトルクが座屈や曲折により先端側に伝達し難い。
そこで、処置用カテーテルの挿入に先立ち、ガイディングカテーテルを治療を行う部位のある頭部の血管に連通する頚動脈内に挿入し、その頚動脈にガイディングカテーテルの先端部を係合させ、ガイディングカテーテルをその位置(目的部位)で動かないように固定する。この固定をエンゲージと言う。
そして、ガイディングカテーテルがエンゲージされた後、ガイディングカテーテル内にガイドワイヤーと処置用カテーテルとを挿入し、処置用カテーテルをガイディングカテーテルの先端から突出させ、頭部の血管内に挿入する。
ここで、頭部の血管や頚動脈は、心臓の血管に比べ、外力に対して弱く、非常に損傷し易いので、ガイディングカテーテルの先端部は、柔軟性に富んでいることが好ましい。なお、ガイディングカテーテルの先端部の柔軟性が不十分であると、血管を損傷させてしまう虞がある。
しかしながら、柔軟性に富む先端部を有する従来のガイディングカテーテルでは、下記(1)および(2)のような問題がある。
(1) ガイディングカテーテルの基端部を先端方向に押し込んで、ガイディングカテーテルを先端方向に移動させたとき、その先端部が、撓んでしまい、基端部の押し込み距離に対し、先端部の移動距離が短くなり、このため操作性が悪い。
(2) 留置されたガイディングカテーテルに対し、処置用カテーテルを挿入したり、引き抜いたりする際、そのガイディングカテーテルの先端部の頚動脈への係合が外れてしまい、ガイディングカテーテルが目的部位から抜けてしまう虞がある。
ところで、主に、心臓の血管に挿入して用いられる(心臓用の)ものではあるが、特許文献1〜3には、それぞれ、外カテーテル本体および外カテーテルハブを有する外カテーテルと、その外カテーテル本体内に挿入し得る内カテーテル本体および内カテーテルハブを有する内カテーテルとを備えるカテーテル組立体が開示されている。これらのカテーテル組立体は、それぞれ、外カテーテルハブと内カテーテルハブとが連結(嵌合)した組立状態(以下、単に「組立状態」と言う)で、血管内に挿入される。
しかしながら、特許文献1に記載されているカテーテル組立体では、組立状態で、内カテーテルの先端部が、外カテーテルの先端から僅かに突出するだけであり、このため、内カテーテルは、血管の損傷を防止する機能しか有していない。
また、内カテーテル本体は、補強材層を有していないので、操作性が劣り、例えば、内カテーテル単体では、その向きを変更することが困難である。
また、特許文献2に記載されているカテーテル組立体では、内カテーテルは、その内カテーテル本体の先端まで補強材層が設けられているので、その先端部の柔軟性が不十分である。
また、特許文献3に記載されているカテーテル組立体では、内カテーテルの先端部は、外カテーテルの先端部よりも剛性が大きく、外カテーテルの先端から突出していない(互いの先端が一致している)ので、血管の損傷を阻止する効果が低い。
また、内カテーテル本体は、補強材層を有していないので、操作性が劣り、例えば、内カテーテル単体では、その向きを変更することが困難である。
国際公開第2005/056100号パンフレット 特開2005−553号公報 特開2004−357805号公報
本発明の目的は、簡単な操作で安全かつ確実に目的部位まで挿入することができるとともに、その目的部位に留置された外カテーテルを目的部位に確実に固定(保持)することができるカテーテル組立体を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(17)の本発明により達成される。
(1) 外カテーテル本体と、前記外カテーテル本体の基端部に設けられた外カテーテルハブとを有する外カテーテルと、
前記外カテーテル本体内に挿入し得る内カテーテル本体と、前記内カテーテル本体の先端部に設けられた柔軟性に富むソフトチップと、前記内カテーテル本体の基端部に設けられ、前記外カテーテルハブに連結可能な内カテーテルハブとを有する内カテーテルとを備えるカテーテル組立体であって、
前記内カテーテル本体は、先端に前記ソフトチップを接続する柔軟部と、
前記柔軟部の基端側に設けられた物性移行部と、
前記物性移行部の基端側に設けられた第1の本体部と、
前記第1の本体部の基端側に設けられ、前記第1の本体部よりも曲げ剛性が大きく、補強材層を有する第2の本体部とを備え、
前記第1の本体部は、内層および外層を有し、前記補強材層を有しておらず、
前記物性移行部は、前記補強材層を有しておらず、
前記柔軟部は、前記内層および前記補強材層を有しておらず、
温度37℃の水中における前記内カテーテル本体の前記柔軟部の曲げ剛性をσ1[gf]、前記物性移行部の先端部の曲げ剛性をσ2X[gf]、前記物性移行部の基端部の曲げ剛性をσ2Y[gf]、前記第1の本体部の曲げ剛性をσ3[gf]としたとき、1<σ2X/σ1≦2、1<σ3/σ2Y≦2となる関係を満足し、
前記外カテーテル本体内に前記内カテーテル本体が挿入され、前記外カテーテルハブと前記内カテーテルハブとが連結した状態を組立状態としたとき、前記組立状態で、前記第2の本体部の先端部が、前記外カテーテル本体の先端から突出し、
前記外カテーテル本体の先端部の曲げ剛性は、前記第2の本体部の曲げ剛性よりも大きいことを特徴とするカテーテル組立体。
(2) 前記柔軟部の長さは、前記物性移行部の長さよりも長い上記(1)に記載のカテーテル組立体。
(3) 前記物性移行部は、曲げ剛性が互いに異なる複数の単位物性移行部で構成されており、
前記各単位物性移行部の曲げ剛性は、基端側の前記単位物性移行部ほど大きい上記(1)または(2)に記載のカテーテル組立体。
(4) 隣接する2つの前記単位物性移行部のうち、基端側に位置する前記単位物性移行部の温度37℃の水中における曲げ剛性は、先端側に位置する前記単位物性移行部の温度37℃の水中における曲げ剛性よりも大きく、かつ2倍以下である上記(3)に記載のカテーテル組立体。
(5)記第2の本体部は、内層および外層を有し、前記内層と前記外層との間に前記補強材層が設けられている上記(1)ないし(4)のいずれかに記載のカテーテル組立体。
(6) 前記ソフトチップおよび前記内カテーテル本体の外表面に、親水性潤滑層が設けられている上記(1)ないし(5)のいずれかに記載のカテーテル組立体。
(7) 前記組立状態で、前記内カテーテル本体の前記外カテーテルの先端から突出した部位に、前記親水性潤滑層が設けられている上記(6)に記載のカテーテル組立体。
(8) 前記内カテーテルは、その基端側に、前記外カテーテルハブと前記内カテーテルハブとが連結した状態を保持するロック手段を有する上記(1)ないし(7)のいずれかに記載のカテーテル組立体。
(9) 前記柔軟部は、その曲げ剛性が前記ソフトチップよりも大きくなるように、前記ソフトチップを構成する材料よりも高い硬度を有する材料で構成されている上記(1)ないし(8)のいずれかに記載のカテーテル組立体。
(10) 前記物性移行部は、その曲げ剛性が前記柔軟部よりも大きくなるように、前記柔軟部を構成する材料よりも高い硬度を有する材料で構成されている上記(1)ないし(9)のいずれかに記載のカテーテル組立体。
(11) 前記第1の本体部は、その曲げ剛性が前記物性移行部よりも大きくなるように、前記物性移行部を構成する材料よりも高い硬度を有する材料で構成されている上記(1)ないし(10)のいずれかに記載のカテーテル組立体。
(12) 前記第2の本体部は、前記補強材層を有することにより、その曲げ剛性が前記第1の本体部よりも大きいものとなっている上記(1)ないし(11)のいずれかに記載のカテーテル組立体。
(13) 前記組立状態で、ポリ塩化ビニル製の頚動脈と前記頚動脈の基端に接続された大動脈とで構成された頚動脈・大動脈モデルに対し、前記大動脈内で、前記大動脈と前記頚動脈の分岐点から前記大動脈に沿って120mm離間した位置に前記外カテーテルの先端を配置し、前記頚動脈内に前記内カテーテルの先端を配置し、この状態から、当該カテーテル組立体の基端を100mm/分の移動速度で50mm先端方向に押し込んだときの、当該カテーテル組立体の基端の押し込み距離をL1(50mm)、前記内カテーテルの先端の移動距離をL2としたとき、その誤差((L1−L2)/L1×100)が、10%以下となる伝達特性を有する上記(1)ないし(12)のいずれかに記載のカテーテル組立体。
(14) 前記外カテーテル本体の内径と前記内カテーテル本体の外径との差が、0.1〜0.2mmである上記(1)ないし(13)のいずれかに記載のカテーテル組立体。
(15) 前記内カテーテル本体の内径は、該内カテーテル本体の長手方向に沿って一定である上記(1)ないし(14)のいずれかに記載のカテーテル組立体。
(16) 前記外カテーテル本体の内径は、該外カテーテル本体の長手方向に沿って一定である上記(1)ないし(15)のいずれかに記載のカテーテル組立体。
(17) 前記外カテーテル本体の先端部の曲げ剛性は、その基端側の曲げ剛性よりも小さい上記(1)ないし(16)のいずれかに記載のカテーテル組立体。
本発明によれば、内カテーテル本体は、先端に柔軟性に富むソフトチップを接続する柔軟部を有し、その基端側に、順次、物性移行部、第1の本体部および補強材層を有する第2の本体部を備え、組立状態で第2の本体部の先端部が外カテーテル本体の先端から突出するように構成されており、組立状態での各部の境界における曲げ剛性の変化が小さい。これにより、体内への挿入操作に際しての折れ曲がり(キンク)を防止することができ、また、カテーテル組立体を基端側(手元側)から先端側に向って押し進める力(プッシャビリティ)や、回転させるトルクが先端側に伝達し易く、操作性が良く、また、体内への挿入操作の際に、血管内壁を傷つけることもなく、安全性が高い。
これによって、簡単な操作で安全かつ確実に目的部位まで挿入することができる。
また、外カテーテル本体の先端部の曲げ剛性は、比較的大きく、これにより、目的部位に留置された外カテーテルをその目的部位に確実に固定(保持)することができる。
以下、本発明のカテーテル組立体を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明のカテーテル組立体(組立体状態)の実施形態を示す平面図、図2は、図1に示すカテーテル組立体の外カテーテルを示す平面図、図3は、図1に示すカテーテル組立体の内カテーテルを示す平面図、図4は、図1に示すカテーテル組立体の外カテーテルの先端側を示す縦断面図、図5は、図1に示すカテーテル組立体の内カテーテルの先端側を示す縦断面図、図6は、図1に示すカテーテル組立体(組立体状態)の先端側を示す縦断面図、図7は、頚動脈・大動脈モデルを模式的に示す平面図、図8は、頚動脈・大動脈モデルを用いて評価を行うときの状態を模式的に示す平面図である。
なお、本明細書では、図1〜図6中の右側を「基端(手元側)」、左側を「先端」とし、基端に近い側を「近位」、遠い側「遠位」として説明する。また、図7および図8中の上側を「基端(手元側)」、下側を「先端」として説明する。また、図4〜図6では、それぞれ、理解が容易になるように、あえて、外カテーテルおよび内カテーテルを真直ぐにした状態が図示されている。
これらの図に示すカテーテル組立体1は、頭部の血管に挿入して用いられる(頭部用の)カテーテル組立体であり、その外カテーテル2は、処置用カテーテルを治療を行う部位まで誘導するガイディングカテーテルとして用いられるものである。
図1に示すように、カテーテル組立体1は、外カテーテル2と、内カテーテル6とを備えている。
図2に示すように、外カテーテル2は、外カテーテル本体3と、外カテーテル本体3の先端部に設けられた柔軟性に富むソフトチップ4と、外カテーテル本体3の基端部に設けられたハブ(外カテーテルハブ)5とを有している。
図3に示すように、内カテーテル6は、外カテーテル本体3内に挿入し得る内カテーテル本体7と、内カテーテル本体7の先端部に設けられた柔軟性に富むソフトチップ8と、内カテーテル本体7の基端部に設けられ、ハブ5に連結可能なハブ(外カテーテルハブ)9とを有している。
ここで、図1に示すように、外カテーテル本体3内に内カテーテル本体7が挿入され、ハブ5とハブ9とが連結(嵌合)した状態が、外カテーテル2と内カテーテル6とが組立てられた状態(以下、単に「組立状態」と言う)である。この組立状態では、内カテーテル本体7の先端側が外カテーテル2のソフトチップ4の先端から突出する。
まず、外カテーテル2について説明する。
外カテーテル本体3は、可撓性を有するチューブ(管状体)で構成されており、そのほぼ中心部には、外カテーテル本体3の全長にわたって、ルーメン37が形成されている。ルーメン37は、ソフトチップ4の先端に開放している。すなわち、ソフトチップ4には、ルーメン37に連通する先端開口41が形成されている。
図4に示すように、外カテーテル本体3を構成するチューブは、内層34、外層35および内層34と外層35との間に位置する補強材層36の3層を積層した積層体を有している。
外層35は、第1の領域351と、第1の領域351より基端側に位置する(設けられた)第2の領域352と、第2の領域352より基端側に位置する第3の領域353とを有している。
すなわち、外カテーテル本体3は、第1の部位(先端部)381と、第1の部位381より基端側に位置する(設けられた)第2の部位382と、第2の部位382より基端側に位置する第3の部位383とを有している。これら第1の部位381、第2の部位382および第3の部位383は、それぞれ、第1の領域351、第2の領域352および第3の領域353に対応している。
第2の領域352は、第3の領域353より柔軟性に富んでおり、第1の領域351は、第2の領域352より柔軟性に富んでいる。すなわち、第2の部位382の曲げ剛性(曲げ応力)は、第1の部位381の曲げ剛性よりも大きく、第3の部位383の曲げ剛性は、第2の部位382の曲げ剛性よりも大きい。このような構成とすることにより、外カテーテル本体3は、先端方向に向かって徐々に柔軟性が増し、血管への挿入操作の際に、プッシャビリティや先端側へのトルク伝達性を十分に確保しつつ、血管に対しより安全に挿入することができる。
また、第1の部位381の曲げ剛性は、後述する内カテーテル本体7のうち、曲げ剛性が最も大きい部位である第2の本体部784の曲げ剛性よりも大きい。すなわち、第1の部位381の曲げ剛性は、比較的大きく、これにより、目的部位に留置された外カテーテル2に対し、処置用カテーテルを挿入したり、引き抜いたりする際、外カテーテル本体3の頚動脈への係合が外れて外カテーテル2が目的部位から抜けてしまうのを防止することができ、外カテーテル2をその目的部位に確実に固定(保持)することができる。
第1の領域351、第2の領域352および第3の領域353を構成する材料としては、それぞれ、例えば、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、トランスポリイソプレン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマー等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組合せたもの(ポリマーアロイ、ポリマーブレンド、積層体等)を用いることができる。
内層34の構成材料は、特に限定されないが、ルーメン37内(外カテーテル本体3内)に内カテーテル本体7を挿入する際に、少なくとも内カテーテル本体7と接する部分が低摩擦材料で構成されているのが好ましい。これにより、外カテーテル本体3に対し内カテーテル本体7をより小さい摺動抵抗で長手方向に移動または回転することができ、操作性の向上に寄与する。
この低摩擦材料としては、例えば、ポリアミド、ポリエーテルポリアミド、ポリエステルポリアミド、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリウレタン、軟質ポリ塩化ビニル、ABS樹脂、AS樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素系樹脂等の各種樹脂材料が挙げられる。
補強材層36は、外カテーテル本体3を補強する単数または複数の補強線(線状体)で構成された補強材を有している。この補強材としては、例えば、補強線をらせん状や網状にしたものが挙げられる。補強線は、各種金属または硬質樹脂等で構成されている。具体例を挙げると、外カテーテル本体3の径方向の肉厚が薄くなるように、ステンレス鋼の線を平板状(帯状)に潰し加工し、それをらせん状にしたものや、編んだもの(編組体)等が挙げられる。
このような補強材層36を有することにより、外カテーテル本体3の壁厚を増大することなく、すなわち内径(ルーメン37の径)を比較的大きくとりつつ、十分な剛性と強度を確保することができる。その結果、比較的大きい外径の内カテーテル本体7が挿通可能であり、かつ、プッシャビリティおよびトルク伝達性に優れ、キンクや潰れが生じ難い外カテーテル2が得られる。
また、外カテーテル本体3の内径は、その長手方向に沿って一定であるのが好ましい。これにより、比較的大きい外径のものが挿通可能になる。
また、外カテーテル本体3の内径は、特に限定されないが、1.2〜2.4mm程度であるのが好ましく、1.45〜1.90mm程度であるのがより好ましく、また、外カテーテル本体3の外径は、特に限定されないが、1.3〜2.7mm程度(4Fr〜8Frのサイズ)であるのが好ましく、1.6〜2.2mm程度(5Fr〜6Frのサイズ)であるのがより好ましい。
なお、外カテーテル本体3を構成する層の数や各層の構成材料、補強材の有無等は、外カテーテル本体3の長手方向に沿って異なっていてもよい。例えば、外カテーテル本体3の先端側の部分(例えば第1の部位381)は、より柔軟性を持たせるために、層の数を減らしたり、より柔軟な材料を用いたり、当該部分にのみ補強材を配置しなかったりすることができる。
カテーテル組立体1の体内への挿入は、X線透視下でその位置を確認しつつ行われるため、外層35の構成材料中には、X線不透過材料(X線造影剤)が配合されているのが好ましい。X線不透過材料としては、例えば、硫酸バリウム、酸化ビスマス、タングステン等が使用可能である。さらに、X線不透過材料を当該外層35の構成材料に配合する割合としては、30〜80wt%が好ましい。
また、このようなX線不透過材料は、外カテーテル本体3の全長にわたって存在している場合に限らず、外カテーテル本体3の一部、例えば、第1の部位381またはこれを含む部分のみや、ソフトチップ4のみに存在していてもよい。
また、内層34は、前述したように、内カテーテル本体7と接する部分が低摩擦材料で構成されていることに限定せず、内層34全体が低摩擦材料で構成されていてもよい。
このような外カテーテル本体3は、長手方向には、基端側から、ほぼ直線状に延びる直線部31と、所望の屈曲形状や湾曲形状をなしている変形部32とを有している。変形部32は、頚動脈に係合させる操作(エンゲージの操作)がし易いような形状、あるいは頚動脈に係合した状態(エンゲージ)をより確実に維持し得るような形状をなしているのが好ましい。
また、外カテーテル本体3の先端、すなわち、第1の部位381の先端には、さらにソフトチップ4が接続されている。このソフトチップ4は、柔軟性に富む材料で構成されており、その先端が好ましくは丸みを帯びた形状をなしている。このようなソフトチップ4を設けることにより、湾曲、屈曲、分岐した血管内でも、円滑かつ安全に走行させることができる。
ソフトチップ4の構成材料としては、例えば、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、スチレン−ブタジエンゴム等の各種ゴム材料や、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、トランスポリイソプレン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマーが挙げられる。
また、ソフトチップ4の構成材料中には、前述したようなX線不透過材料(X線造影剤)が配合されていてもよい。
ソフトチップ4の長さは、特に限定されないが、通常、0.5〜3mm程度が好ましく、1〜2mm程度がより好ましい。
また、ソフトチップ4の内周面(内側面)には、内層42が設けられている。内層42の構成材料は、特に限定されないが、内層34と同様、低摩擦材料で構成されているのが好ましい。この低摩擦材料としては、前記内層34における低摩擦材料と同様のものを用いることができる。なお、内層42が全く存在しないか、または部分的にしか存在しないソフトチップを用いてもよい。
外カテーテル本体3の基端には、ハブ5が装着(固定)されている。このハブ5には、ルーメン37と連通する内腔が形成されている。この内腔は、ルーメン37の内径とほぼ等しい内径を有し、ルーメン37の基端部内面に対し、段差等を生じることなく連続している。
このようなハブ5からは、例えば、ガイドワイヤー、処置用カテーテル類(例えば、バルーンカテーテル、マイクロカテーテル、ステント、拡張用カテーテル、血栓除去カテーテル、塞栓物導入用カテーテル)、内視鏡、超音波プローブ、温度センサー等の長尺物(線状体)を挿入または抜去したり、造影剤(X線造影剤)、薬液、生理食塩水等の各種液体を注入することができる。また、ハブ5は、例えば、血圧測定等の際に他の器具と接続することもできる。
また、外カテーテル本体3とハブ5とを接続している部分に、補強機能を有し、弾性材料による被覆部材(耐キンクプロテクター)51が設けられている。これにより、当該部分の付近での折れ曲がり(キンク)を防止することができる。
次に、内カテーテル6について説明する。
内カテーテル本体7は、可撓性を有するチューブ(管状体)で構成されており、そのほぼ中心部には、内カテーテル本体7の全長にわたって、ルーメン77が形成されている。ルーメン77は、ソフトチップ8の先端に開放している。すなわち、ソフトチップ8には、ルーメン77に連通する先端開口81が形成されている。
図5に示すように、内カテーテル本体7を構成するチューブは、先端にソフトチップ8を接続する柔軟部781と、柔軟部の基端側に位置する(設けられた)物性移行部782と、物性移行部782の基端側に位置する第1の本体部783と、第1の本体部783の基端側に位置する第2の本体部784とを有している。これらの曲げ剛性は、互いに異なっている。すなわち、その曲げ剛性は、基端側に位置するものほど大きい。
物性移行部782は、曲げ剛性が互いに異なる複数の単位物性移行部、本実施形態では、第1の単位物性移行部782aと、第1の単位物性移行部782aの基端側に位置する第2の単位物性移行部782bとで構成されている。その曲げ剛性は、基端側に位置するものほど大きい。すなわち、先端側に位置する第2の単位物性移行部782bの曲げ剛性は、基端側に位置する第1の単位物性移行部782aの曲げ剛性よりも大きい。
このような構成とすることにより、内カテーテル本体7は、先端方向に向かって徐々に柔軟性が増し、血管への挿入操作の際に、プッシャビリティや先端側へのトルク伝達性を十分に確保しつつ、血管に対しより安全に挿入することができる。また、血管への挿入操作の際の抵抗も小さい。
第1の本体部783は、内層74および外層75の2層を積層した積層体で構成されている。
また、第2の本体部784は、内層74、外層75および内層74と外層75との間に位置する補強材層76の3層を積層した積層体で構成されている。第2の本体部784の長さは、内カテーテル本体7の長さ全体の大部分、例えば、80〜95%程度(好ましくは、85〜90%程度)を占めるので、その第2の本体部784が補強材層76を有することにより、トルク伝達性が十分に確保され、ハブ9を把持して内カテーテル本体7を周方向に容易に回転(回動)させることができ、その向きを容易に変更することができ、これによって操作性が向上する。
ここで、前記各部の曲げ剛性の調整方法(設定方法)は、それぞれ、特に限定されないが、柔軟部781は、その曲げ剛性がソフトチップ8よりも大きくなるように、ソフトチップ8を構成する材料よりも高い硬度(ショア高度)を有する材料で構成されているのが好ましい。
また、第1の単位物性移行部782aは、その曲げ剛性が柔軟部781よりも大きくなるように、柔軟部781を構成する材料よりも高い硬度を有する材料で構成されているのが好ましい。
また、第2の単位物性移行部782bは、その曲げ剛性が第1の単位物性移行部782aよりも大きくなるように、第1の単位物性移行部782aを構成する材料よりも高い硬度を有する材料で構成されているのが好ましい。
また、第1の本体部783は、その曲げ剛性が第2の単位物性移行部782bよりも大きくなるように、第2の単位物性移行部782bを構成する材料よりも高い硬度を有する材料で構成されているのが好ましい。
また、第2の本体部784は、補強材層76を有することにより、その曲げ剛性が第1の本体部783よりも大きいものとなっているのが好ましい。
柔軟部781、第1の単位物性移行部782a、第2の単位物性移行部782b、内層74および外層75を構成する材料としては、それぞれ、例えば、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、トランスポリイソプレン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマー等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組合せたもの(ポリマーアロイ、ポリマーブレンド、積層体等)を用いることができる。
なお、同じ樹脂材料においても、その樹脂材料を構成しているハードセグメントとソフトセグメントとの比率を調整(変更)することにより、その樹脂材料の硬度を調整することができる。
柔軟部781、第1の単位物性移行部782a、第2の単位物性移行部782b、第1の本体部783および第2の本体部783の長さは、それぞれ、特に限定されないが、柔軟部781の長さは、第1の単位物性移行部782aおよび第2の単位物性移行部782bのそれぞれの長さよりも長く設定されるのが好ましく、第1の単位物性移行部782aの長さと第2の単位物性移行部782b長さの合計値よりも長く設定されるのがより好ましい。具体的には、柔軟部781の長さは、30〜120mm程度であるのが好ましく、45〜80mm程度であるのがより好ましい。これにより、血管に対し、極めて安全に挿入することができる。
補強材層76は、第2の本体部784を補強する単数または複数の補強線(線状体)で構成された補強材を有している。この補強材としては、例えば、補強線をらせん状や網状にしたものが挙げられる。補強線は、各種金属または硬質樹脂等で構成されている。具体例を挙げると、第2の本体部784の径方向の肉厚が薄くなるように、ステンレス鋼の線を平板状(帯状)に潰し加工し、または、そのような加工をせずにそのまま、断面が円形のステンレス鋼の線をらせん状にしたものや、編んだもの(編組体)等が挙げられる。
このような補強材層76を有することにより、第2の本体部784の壁厚を増大することなく、すなわち内径(ルーメン77の径)を比較的大きくとりつつ、十分な剛性と強度を確保することができる。その結果、比較的大きい外径の処置用カテーテルでも挿通可能であり、かつ、プッシャビリティおよびトルク伝達性に優れ、キンクや潰れが生じ難い内カテーテル6が得られる。
また、温度37℃の水中における、ソフトチップ4の曲げ剛性をσ[gf]、内カテーテル本体7の柔軟部781の曲げ剛性をσ[gf]、第1の単位物性移行部782aの曲げ剛性をσ2a[gf](物性移行部782の先端部の曲げ剛性σ2X[gf]に相当)、第2の単位物性移行部782bの曲げ剛性をσ2b[gf](物性移行部782の基端部の曲げ剛性σ2Y[gf]に相当)、第1の本体部783の曲げ剛性をσ[gf]、第2の本体部784の曲げ剛性をσ[gf]としたとき、1<σ2a/σ≦2、1<σ2b/σ2a≦2、1<σ/σ2b≦2となる関係を満足するよう構成されている(1<σ2Y/σ2X≦2)。
σ2a/σ、σ2b/σ2a、σ/σ2b(、σ2Y/σ2X)が、前記上限値を超えると、物性差が大きすぎて、血管への挿入操作に際し、プッシャビリティが不十分となる虞や、折れ曲がり(キンク)が生じる虞がある。また、血管への挿入操作の際の抵抗も高くなる。また、σ2a/σ、σ2b/σ2a、σ/σ2b(、σ2Y/σ2X)が、前記下限値を下回ると(≦1)、カテーテル組立体1を血管に押し込むことができない。
そして、特に、1.3≦σ2a/σ≦2.0、1.3≦σ2b/σ2a≦2.0、1.3≦σ/σ2b≦2.0となる関係を満足するのがより好ましく、1.3≦σ2a/σ≦1.8、1.3≦σ2b/σ2a≦1.8、1.3≦σ/σ2b≦1.8となる関係を満足するのがさらに好ましい。
また、ソフトチップ4の曲げ剛性σは、0.5〜3gf程度であるのが好ましく、1〜2.5gf程度であるのがより好ましい。
また、柔軟部781の曲げ剛性σは、1〜5gf程度であるのが好ましく、2〜4gf程度であるのがより好ましい。
また、第1の単位物性移行部782aの曲げ剛性σ2aは、2〜8gf程度であるのが好ましく、3〜6gf程度であるのがより好ましい。
また、第2の単位物性移行部782bの曲げ剛性σ2bは、3〜9gf程度であるのが好ましく、4〜8gf程度であるのがより好ましい。
また、第1の本体部783の曲げ剛性σは、4〜15gf程度であるのが好ましく、8〜12gf程度であるのがより好ましい。
また、第2の本体部784の曲げ剛性σは、10〜30gf程度であるのが好ましく、15〜25gf程度であるのがより好ましい。
上記の上限を満足することにより、血管への挿入操作の際に、プッシャビリティや先端側へのトルク伝達性をさらに向上させつつ、血管に対しさらに安全に挿入することができる。
なお、物性移行部782は、本実施形態のように2つ(複数)に分割されておらず、単一のものでもよく、この場合は、温度37℃の水中におけるその物性移行部782の曲げ剛性をσ[gf]としたとき、1<σ/σ≦2、1<σ/σ≦2となる関係を満足するよう構成する(σ2X=σ2Y)。
そして、特に、1.6≦σ/σ≦2、1.6≦σ/σ≦2となる関係を満足するのがより好ましい。
また、物性移行部782の曲げ剛性σは、2〜9gf程度であるのが好ましく、5〜6gf程度であるのがより好ましい。
なお、内カテーテル本体7およびソフトチップ8の内周面(内表面)には、低摩擦材料で構成された層が設けられていないのが好ましい。その理由は、このような層を設けても効果がないとともに、その層を設けてしまうと、曲げ剛性が増大し、柔軟性が失われ、また、内カテーテル本体7やソフトチップ8の内径が減少してしまうためである。
また、内カテーテル本体7の内径は、その長手方向に沿って一定であるのが好ましい。これにより、比較的大きい外径のものが挿通可能になる。
また、内カテーテル本体7の外径と前記外カテーテル本体3の内径との差は、0.1〜0.2mm程度であるのが好ましい。これにより、外カテーテル本体3に対して内カテーテル本体7を周方向に円滑に回転(回動)させることができ、これによって操作性が向上する。
また、内カテーテル本体7の内径は、特に限定されないが、0.8〜1.8mm程度であるのが好ましく、0.9〜1.6mm程度であるのがより好ましく、また、内カテーテル本体7の外径は、特に限定されないが、1.1〜2.3mm程度であるのが好ましく、1.3〜2.0mm程度であるのがより好ましい。
なお、内カテーテル本体7を構成する層の数や各層の構成材料等は、内カテーテル本体7の長手方向に沿って異なっていてもよい。
内カテーテル本体7の体内への挿入は、X線透視下でその位置を確認しつつ行われるため、外層75の構成材料中には、X線不透過材料(X線造影剤)が配合されているのが好ましい。X線不透過材料としては、例えば、硫酸バリウム、酸化ビスマス、タングステン等が使用可能である。さらに、X線不透過材料を当該外層75の構成材料に配合する割合としては、30〜80wt%が好ましい。
また、このようなX線不透過材料は、内カテーテル本体7の全長にわたって存在している場合に限らず、内カテーテル本体7の一部、例えば、柔軟部781またはこれを含む部分のみや、ソフトチップ8のみに存在していてもよい。
このような内カテーテル本体7は、長手方向には、基端側から、ほぼ直線状に延びる直線部71と、所望の屈曲形状や湾曲形状をなしている変形部72とを有している。
この変形部72は、柔軟部781により構成されている(柔軟部781に含まれている)のが好ましい。
また、内カテーテル本体7の先端、すなわち、柔軟部781の先端には、さらにソフトチップ8が接続されている。このソフトチップ8は、柔軟性に富む材料で構成されており、その先端が好ましくは丸みを帯びた形状をなしている。これにより、内カテーテル6の頚動脈への挿入時に、血管(頚動脈内壁)に対しより安全に挿入することができる。また、このようなソフトチップ8を設けることにより、湾曲、屈曲、分岐した血管内を円滑に走行させることができる。
ソフトチップ8の構成材料としては、例えば、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、スチレン−ブタジエンゴム等の各種ゴム材料や、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、トランスポリイソプレン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマーが挙げられる。
また、ソフトチップ8の構成材料中には、前述したようなX線不透過材料(X線造影剤)が配合されていてもよい。
ソフトチップ8の長さは、特に限定されないが、通常、0.5〜3mm程度が好ましく、1〜2mm程度がより好ましい。
内カテーテル本体7の基端には、ハブ9が装着(固定)されている。このハブ9には、ルーメン77と連通する内腔が形成されている。この内腔は、ルーメン77の内径とほぼ等しい内径を有し、ルーメン77の基端部内面に対し、段差等を生じることなく連続している。
このようなハブ9からは、例えば、ガイドワイヤーを挿入または抜去したり、造影剤(X線造影剤)、薬液、生理食塩水等の各種液体を注入することができる。また、ハブ9は、例えば、血圧測定等の際に他の器具と接続することもできる。
また、図示されていないが、内カテーテル本体7とハブ9とを連結している部分に、補強機能を有し、弾性材料による被覆部材(耐キンクプロテクター)を設けることもできる。これにより、当該部分の付近での折れ曲がり(キンク)を防止することができる。
また、ハブ9には、そのハブ9と外カテーテル2のハブ5とが連結した状態を保持するロック手段(固定部)として、ルアーロックコネクタ91が設けられている。すなわち、内カテーテル6は、その基端部(基端側)に、ルアーロックコネクタ91を有している。このルアーロックコネクタ91は、その内周面(内表面)に、外カテーテル2のハブ5のフランジに係合(螺合)する螺子溝を有しており、ルアーロックコネクタ91を所定方向に回転させることにより、締め込まれ、ハブ9とハブ5とが連結した状態が固定される。これにより、内カテーテル6と外カテーテル2とが相対的に回転および移動しないように、互いに固定され、術者(使用者)は、ハブ9とハブ5のうちのいずれか一方を把持して操作することで、組立状態のカテーテル組立体1を操作することができる。
内カテーテル本体7の長さは、外カテーテル本体3の長さより長く設定されており、組立状態で、内カテーテル本体7のうちの曲げ剛性が最も大きい部位である第2の本体部784の先端部が、外カテーテル本体3のうちの曲げ剛性が最も小さい部位である第1の部位381の先端(外カテーテル本体3の先端)、実際には、外カテーテル2(ソフトチップ4)の先端から突出する。
これにより、組立状態のカテーテル組立体1における外カテーテル本体3(外カテーテル2)の先端での曲げ剛性の変化を小さくすることができ、これによって、血管への挿入操作に際してのキンクを防止するこができる。
内カテーテル本体7の長さは、外カテーテル本体3の長さより100〜300mm程度長いのが好ましく、150〜250mm程度長いのがより好ましい。
すなわち、図6に示す組立状態での外カテーテル2の先端からの内カテーテル6の突出長aは、50〜250mm程度であるが好ましく、100〜200mm程度であるのがより好ましい。
また、図6に示す組立状態での外カテーテル2の先端からの第2の本体部784の突出長bは、3〜100mm程度であるが好ましく、5〜50mm程度であるのがより好ましい。
また、ソフトチップ8および内カテーテル本体7の外周面(外表面)に、親水性潤滑層が設けられているのが好ましい。この親水性潤滑層は、組立状態で、内カテーテル本体7の外カテーテル2の先端、すなわち、ソフトチップ4の先端から突出した部位に、設けられているのが好ましい。
親水性潤滑層の構成材料(親水性材料)としては、例えば、セルロース系高分子物質、ポリエチレンオキサイド系高分子物質、無水マレイン酸系高分子物質(例えば、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体のような無水マレイン酸共重合体)、アクリルアミド系高分子物質(例えば、ポリアクリルアミド、ポリグリシジルメタクリレート−ジメチルアクリルアミド(PGMA−DMAA)のブロック共重合体)、水溶性ナイロン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。
このような親水性材料は、多くの場合、湿潤(吸水)により潤滑性を発揮し、摩擦抵抗(摺動抵抗)を低減する。
また、カテーテル組立体1は、組立状態で、図7に示すポリ塩化ビニル製の頚動脈10(内径10mm)と頚動脈10の基端に接続された大動脈20(内径30mm)とで構成された頚動脈・大動脈モデルに対し、大動脈20内で、大動脈20と頚動脈10の分岐点Aから大動脈20に沿って120mm離間した位置(120mm基端側に離間した位置)Bに外カテーテル2の先端を配置し、頚動脈10内に内カテーテルの先端を配置し、この状態(初期状態)から、カテーテル組立体1の基端を100mm/分の移動速度で50mm先端方向に押し込んだときの(移動させたときの)、カテーテル組立体1の基端の押し込み距離をL1(50mm)、内カテーテルの先端(ソフトチップ8の先端)の移動距離をL2としたとき、その誤差((L1−L2)/L1×100)が、10%以下、特に、2〜10%程度となる伝達特性を有するのが好ましい。これにより、操作性がさらに向上する。
なお、前記初期状態における内カテーテル6の先端の位置は、内カテーテル6の突出長aによって異なる。図示の構成では、内カテーテル6の先端は、分岐点Aから頚動脈10に沿って30mm先端側に離間した位置Cに配置される。
また、カテーテル組立体1は、組立状態で、前記と同様の頚動脈・大動脈モデルに対し、前記と同様の状態から、カテーテル組立体1の基端を周方向に所定角度回転(回動)させたときの、カテーテル組立体1の基端を回転させた角度をθ1、ソフトチップ8が回転した角度をθ2としたとき、その誤差(θ1−θ2)が、0〜90°(90°以下)、特に、0〜60°程度となる伝達特性を有するのが好ましい。これにより、操作性がさらに向上する。
次に、カテーテル組立体1の使用方法の一例について簡単に説明する。
セルジンガー法によりカテーテルイントロデューサーを例えば右大腿動脈、右上腕動脈または右橈骨動脈のような動脈(導入部位)に穿刺し、そのカテーテルイントロデューサーのシース内に、ルーメン77内にガイドワイヤーを挿入したカテーテル組立体1を挿入し、ガイドワイヤーを先行させ、組立状態のカテーテル組立体1の先端部をシースの先端開口から動脈内へ挿入する。
次に、カテーテル組立体1をガイドワイヤーを先行させて徐々に送り、カテーテル組立体1の先端部、すなわち、内カテーテル6の先端部を、外カテーテル2の先端部を挿入・留置する部位(目的部位)である頚動脈に向けて進めて行く。この際、カテーテル組立体1の先端部が血管の湾曲部(屈曲部)を円滑に通過するため、または血管の分岐を適正に選択するために、カテーテル組立体1に対するガイドワイヤーの出し入れ、カテーテル組立体1の前進・後退および回転を適宜組み合わせた操作を行う。なお、ガイドワイヤーを用いなくてもよい。
カテーテル組立体1の先端部が目的部位に到達したら、次に、ルアーロックコネクタ91を所定方向に回転させ、ハブ9とハブ5の連結を外し、外カテーテル2を押し込み、その変形部32を頚動脈に係合させ、外カテーテル2をその位置(目的部位)で動かないように固定する。
次に、内カテーテル6を抜去する。内カテーテル6を抜き去ると、外カテーテル2のみが残され、その先端部(変形部32)が頚動脈に係合した状態となる。この状態では頚動脈より遠位の頭部の血管にアクセスが可能となるので、外カテーテル2の基端部のハブ5から処置用カテーテルを挿入することにより、所定の目的を達成することができる。
以上、本発明のカテーテル組立体を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。
なお、前記実施形態のカテーテル組立体は、頭部の血管に挿入して用いられるものであるが、本発明のカテーテル組立体の用途は、これに限定されるものではない。
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
(実施例1)
下記条件の外カテーテルおよび内カテーテルを備えるカテーテル組立体(図1〜図6に示す形状)を作製した。
[外カテーテル本体]
全長:1000mm
外径:2.06mm
内径(ルーメン径):1.80mm
ソフトチップの長さ:1mm
ソフトチップの材質:ポリエステルエラストマー(ショア硬度=29D)
ソフトチップの内層の材質:PTFE
ソフトチップの曲げ剛性:6gf
第1の部位の長さ:70mm
第1の部位の外層の材質:ポリエステルエラストマー(ショア硬度=52D)
第1の部位の内層の材質:PTFE
第1の部位の補強材層:断面形状が平板状(35×110μm)のステンレス鋼(SUS304WPB)製の線材で形成した編組体
第1の部位の曲げ剛性:36gf
第2の部位の長さ:20mm
第2の部位の外層の材質:ポリエステルエラストマー(ショア硬度=57D)
第2の部位の内層の材質:PTFE
第2の部位の補強材層:断面形状が平板状(35×110μm)のステンレス鋼(SUS304WPB)製の線材で形成した編組体
第2の部位の曲げ剛性:47gf
第3の部位の長さ:850mm
第3の部位の外層の材質:ポリエステルエラストマー(ショア硬度=68D)
第3の部位の内層の材質:PTFE
第3の部位の補強材層:断面形状が平板状(35×110μm)のステンレス鋼(SUS304WPB)製の線材で形成した編組体
第3の部位の曲げ剛性:56gf
なお、各部の曲げ剛性は、温度37℃の水中において測定したものである。
[内カテーテル本体]
全長:1200mm
外径:1.70mm
内径(ルーメン径):1.22mm
ソフトチップの長さ:2mm
ソフトチップの材質:ポリウレタンエラストマー(ショア硬度=85A)
ソフトチップの曲げ剛性:2.2gf
柔軟部の長さ:60mm
柔軟部の材質:ポリウレタンエラストマー(ショア硬度=53D)
柔軟部の曲げ剛性:3.2gf
第1の単位物性移行部の長さ:5mm
第1の単位物性移行部の材質:ポリウレタンエラストマー(ショア硬度=58D)
第1の単位物性移行部の曲げ剛性:4.5gf
第2の単位物性移行部の長さ:5mm
第2の単位物性移行部の材質:ポリウレタンエラストマー(ショア硬度=62D)
第2の単位物性移行部の曲げ剛性:7.0gf
第1の本体部の長さ:80mm
第1の本体部の外層の材質:ポリウレタンエラストマー(ショア硬度=62D)
第1の本体部の内層の材質:ポリアミドエラストマー(ショア硬度=63D)と、ポリウレタンエラストマー(ショア硬度=74D)との混合物(重量比で、ポリアミドエラストマー:ポリウレタンエラストマー=7:3)(混合物のショア硬度=70D)
第1の本体部の曲げ剛性:10.4gf
外カテーテルのソフトチップの先端からの第2の本体部の突出長b:5mm
第2の本体部の外層の材質:ポリウレタンエラストマー(ショア硬度=62D)
第2の本体部の内層の材質:ポリアミドエラストマー(ショア硬度=63D)と、ポリウレタンエラストマー(ショア硬度=74D)との混合物(重量比で、ポリアミドエラストマー:ポリウレタンエラストマー=7:3)(混合物のショア硬度=70D)
第2の本体部の補強材層:断面形状が円形(外径50μm)のステンレス鋼製の2本の線材で形成した編組体
第2の本体部の曲げ剛性:22.6gf
(比較例1)
内カテーテル本体において、第1の単位物性移行部および第2の単位物性移行部を設けず、第1の本体部の長さ=90mmとした以外は、実施例1と同様のカテーテル組立体を作製した。
(比較例2)
内カテーテルを設けない他は、実施例1と同様のカテーテル組立体(外カテーテルのみ)を作製した。
前記実施例1、比較例1および2を下記表1に示す。
Figure 0005317566
<評価(伝達特性、抵抗)>
温度37℃の水中において、図7に示すポリ塩化ビニル製のチューブで構成された頚動脈・大動脈モデルに対し、実施例1のカテーテル組立体の伝達特性を評価した。使用した頚動脈・大動脈モデルは、内径が10mmの頚動脈10と、頚動脈10の基端に接続された内径が30mmの大動脈20とで構成されている。大動脈20は、内側の曲率半径が15mm(大動脈同士の間隙距離が30mm)となるように湾曲した湾曲部を有しており、頚動脈10は、その湾曲部に対して略垂直な方向に沿って延在している。
まず、図8に示すように、頚動脈・大動脈モデルの大動脈20の心臓側(基端側)から挿入したカテーテル組立体の内カテーテルの先端を、ガイドワイヤー100に沿って、大動脈20を通して大動脈20と頚動脈10の分岐点Aまで進めた。
次いで、カテーテル組立体の内カテーテルの先端を頚動脈10内に進めて分岐点Aから頚動脈10の頭部側(末梢側)(先端側)に伸ばした。このときカテーテル組立体の外カテーテルの先端は、分岐点Aから心臓側に120mmの位置B(大動脈20内)に配置された(−120mmと表記する)。同時にカテーテル組立体の内カテーテルの先端は、分岐点Aから末梢側(先端側)に30mmの位置C(頚動脈10内)に配置された(+30mmと表記する)。
この状態から、カテーテル組立体の基端を押し込み、その基端を100mm/分の移動速度で50mm先端方向に進めた。このときの最大抵抗をオートグラフで測定した。また、カテーテル組立体の内カテーテルの先端の移動距離を測定した。
また、比較例1のカテーテル組立体(外カテーテルおよび内カテーテル)について、前記実施例1と同様にして、最大抵抗およびカテーテル組立体の内カテーテルの先端の移動距離を測定した。
また、比較例2のカテーテル組立体(内カテーテルがなく外カテーテルのみ)については、外カテーテルの先端を、分岐点Aから末梢側(先端側)に30mm進めた位置C(頚動脈10内)に配置し(+30mmと表記する)、この状態から、カテーテル組立体の基端を押し込み、その基端を100mm/分の移動速度で50mm先端方向に進めたときの最大抵抗およびカテーテル組立体の外カテーテルの先端の移動距離を測定した。
これらの結果を下記表2に示す。
Figure 0005317566
実施例1のカテーテル組立体は、手元(カテーテル組立体の基端)で50mm押し込んだときに先端(カテーテル組立体の先端)で49mm移動したのに対し、比較例1のカテーテル組立体は、40mmしか移動しなかった。このことより、実施例1のカテーテル組立体の基端と先端の伝達特性の誤差は、2%であり、非常に小さいことが判る。なお、比較例2のカテーテル組立体は、その先端で25mmしか移動しなかった。
また、実施例1のカテーテル組立体を押し込んだときの最大抵抗は、50gfであったのに対し、比較例1のカテーテル組立体の最大抵抗は、75gfであった。このことより、実施例1のカテーテル組立体は、押込み抵抗が小さく、また、手元の押込み距離と先端の移動距離がほぼ一致するためカテーテルによる血管損傷が少なく、かつカテーテルを安全に目的部位に送り込むことができることが判る。なお、比較例2のカテーテル組立体の最大抵抗は、72gfであった。
以上により、本発明のカテーテル組立体は、頚動脈への進入において頭部用カテーテルとして適していることが明らかとなった。
本発明のカテーテル組立体(組立体状態)の実施形態を示す平面図である。 図1に示すカテーテル組立体の外カテーテルを示す平面図である。 図1に示すカテーテル組立体の内カテーテルを示す平面図である。 図1に示すカテーテル組立体の外カテーテルの先端側を示す縦断面図である。 図1に示すカテーテル組立体の内カテーテルの先端側を示す縦断面図である。 図1に示すカテーテル組立体(組立体状態)の先端側を示す縦断面図である。 頚動脈・大動脈モデルを模式的に示す平面図である。 頚動脈・大動脈モデルを用いて評価を行うときの状態を模式的に示す平面図である。
符号の説明
1 カテーテル組立体
2 外カテーテル
3 外カテーテル本体
31 直線部
32 変形部
34 内層
35 外層
351 第1の領域
352 第2の領域
353 第3の領域
36 補強材層
37 ルーメン
381 第1の部位
382 第2の部位
383 第3の部位
4 ソフトチップ
41 先端開口
42 内層
5 ハブ
51 被覆部材
6 内カテーテル
7 内カテーテル本体
71 直線部
72 変形部
74 内層
75 外層
76 補強材層
77 ルーメン
781 柔軟部
782 物性移行部
782a 第1の単位物性移行部
782b 第2の単位物性移行部
783 第1の本体部
784 第2の本体部
8 ソフトチップ
81 先端開口
9 ハブ
91 ルアーロックコネクタ
10 頚動脈
20 大動脈
100 ガイドワイヤー

Claims (17)

  1. 外カテーテル本体と、前記外カテーテル本体の基端部に設けられた外カテーテルハブとを有する外カテーテルと、
    前記外カテーテル本体内に挿入し得る内カテーテル本体と、前記内カテーテル本体の先端部に設けられた柔軟性に富むソフトチップと、前記内カテーテル本体の基端部に設けられ、前記外カテーテルハブに連結可能な内カテーテルハブとを有する内カテーテルとを備えるカテーテル組立体であって、
    前記内カテーテル本体は、先端に前記ソフトチップを接続する柔軟部と、
    前記柔軟部の基端側に設けられた物性移行部と、
    前記物性移行部の基端側に設けられた第1の本体部と、
    前記第1の本体部の基端側に設けられ、前記第1の本体部よりも曲げ剛性が大きく、補強材層を有する第2の本体部とを備え、
    前記第1の本体部は、内層および外層を有し、前記補強材層を有しておらず、
    前記物性移行部は、前記補強材層を有しておらず、
    前記柔軟部は、前記内層および前記補強材層を有しておらず、
    温度37℃の水中における前記内カテーテル本体の前記柔軟部の曲げ剛性をσ1[gf]、前記物性移行部の先端部の曲げ剛性をσ2X[gf]、前記物性移行部の基端部の曲げ剛性をσ2Y[gf]、前記第1の本体部の曲げ剛性をσ3[gf]としたとき、1<σ2X/σ1≦2、1<σ3/σ2Y≦2となる関係を満足し、
    前記外カテーテル本体内に前記内カテーテル本体が挿入され、前記外カテーテルハブと前記内カテーテルハブとが連結した状態を組立状態としたとき、前記組立状態で、前記第2の本体部の先端部が、前記外カテーテル本体の先端から突出し、
    前記外カテーテル本体の先端部の曲げ剛性は、前記第2の本体部の曲げ剛性よりも大きいことを特徴とするカテーテル組立体。
  2. 前記柔軟部の長さは、前記物性移行部の長さよりも長い請求項1に記載のカテーテル組立体。
  3. 前記物性移行部は、曲げ剛性が互いに異なる複数の単位物性移行部で構成されており、
    前記各単位物性移行部の曲げ剛性は、基端側の前記単位物性移行部ほど大きい請求項1または2に記載のカテーテル組立体。
  4. 隣接する2つの前記単位物性移行部のうち、基端側に位置する前記単位物性移行部の温度37℃の水中における曲げ剛性は、先端側に位置する前記単位物性移行部の温度37℃の水中における曲げ剛性よりも大きく、かつ2倍以下である請求項3に記載のカテーテル組立体。
  5. 記第2の本体部は、内層および外層を有し、前記内層と前記外層との間に前記補強材層が設けられている請求項1ないし4のいずれかに記載のカテーテル組立体。
  6. 前記ソフトチップおよび前記内カテーテル本体の外表面に、親水性潤滑層が設けられている請求項1ないし5のいずれかに記載のカテーテル組立体。
  7. 前記組立状態で、前記内カテーテル本体の前記外カテーテルの先端から突出した部位に、前記親水性潤滑層が設けられている請求項6に記載のカテーテル組立体。
  8. 前記内カテーテルは、その基端側に、前記外カテーテルハブと前記内カテーテルハブとが連結した状態を保持するロック手段を有する請求項1ないし7のいずれかに記載のカテーテル組立体。
  9. 前記柔軟部は、その曲げ剛性が前記ソフトチップよりも大きくなるように、前記ソフトチップを構成する材料よりも高い硬度を有する材料で構成されている請求項1ないし8のいずれかに記載のカテーテル組立体。
  10. 前記物性移行部は、その曲げ剛性が前記柔軟部よりも大きくなるように、前記柔軟部を構成する材料よりも高い硬度を有する材料で構成されている請求項1ないし9のいずれかに記載のカテーテル組立体。
  11. 前記第1の本体部は、その曲げ剛性が前記物性移行部よりも大きくなるように、前記物性移行部を構成する材料よりも高い硬度を有する材料で構成されている請求項1ないし10のいずれかに記載のカテーテル組立体。
  12. 前記第2の本体部は、前記補強材層を有することにより、その曲げ剛性が前記第1の本体部よりも大きいものとなっている請求項1ないし11のいずれかに記載のカテーテル組立体。
  13. 前記組立状態で、ポリ塩化ビニル製の頚動脈と前記頚動脈の基端に接続された大動脈とで構成された頚動脈・大動脈モデルに対し、前記大動脈内で、前記大動脈と前記頚動脈の分岐点から前記大動脈に沿って120mm離間した位置に前記外カテーテルの先端を配置し、前記頚動脈内に前記内カテーテルの先端を配置し、この状態から、当該カテーテル組立体の基端を100mm/分の移動速度で50mm先端方向に押し込んだときの、当該カテーテル組立体の基端の押し込み距離をL1(50mm)、前記内カテーテルの先端の移動距離をL2としたとき、その誤差((L1−L2)/L1×100)が、10%以下となる伝達特性を有する請求項1ないし12のいずれかに記載のカテーテル組立体。
  14. 前記外カテーテル本体の内径と前記内カテーテル本体の外径との差が、0.1〜0.2mmである請求項1ないし13のいずれかに記載のカテーテル組立体。
  15. 前記内カテーテル本体の内径は、該内カテーテル本体の長手方向に沿って一定である請求項1ないし14のいずれかに記載のカテーテル組立体。
  16. 前記外カテーテル本体の内径は、該外カテーテル本体の長手方向に沿って一定である請求項1ないし15のいずれかに記載のカテーテル組立体。
  17. 前記外カテーテル本体の先端部の曲げ剛性は、その基端側の曲げ剛性よりも小さい請求項1ないし16のいずれかに記載のカテーテル組立体。
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