JP5250288B2 - 体液浄化システムの作動方法 - Google Patents

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Description

本発明は、血液、血漿、血清などの体液から、病気の原因となる液性因子や細胞などを除去する体液浄化システムの作動方法に関する。
アフェレシス治療は、体外循環によって血中から抗体、炎症性サイトカインなどの免疫関連物質、代謝物質、中毒物質などの病気の原因となる液性因子やリンパ球、顆粒球などの細胞を除去し、病態の改善を図る治療法である(非特許文献1)。
アフェレシス治療では一般的にいろいろな合成材料が用いられる。例えば特定の液性因子の除去を目的としたアフェレシス治療では、セルロースやポリビニルアルコールなどの親水性の架橋多孔質粒子やポリスチレン誘導体などの繊維状の水不溶性担体に、病因と推定される物質に親和性の高い各種リガンドを固定化したアフィニティ吸着材が実用化され大きな効果をあげている。LDLを除去する目的ではデキストラン硫酸をリガンドとした吸着材が選択されるし、エンドトキシンを除去する目的ではポリミキシンBをリガンドとした吸着材が選択される。また、抗アセチルコリン受容体等の抗体の除去を目的とした場合には、トリプトファンやフェニルアラニンといった疎水性アミノ酸をリガンドとした吸着材が広く使用されている。
これらの中でとくに陰性荷電を持つリガンドを固定化した吸着材で血漿を処理する際、内因子血液凝固系の初期接触相が活性化され、その際カリクレイン・キニン系も活性化を受けてブラジキニン量が増加することが知られている(非特許文献2)。
例えばブラジキニン量の多い血漿が生体に投与された場合、アナフィラキシー様ショック症状を誘発する可能性があることが知られており、血漿中のブラジキニン量が増加する事は実用上の大きな問題点であった。
この対策として、現状では抗凝固剤としてタンパク分解酵素阻害薬であるメシル酸ナファモスタットを使用する処置や、ブラジキニンを分解するアンジオテンシン変換酵素の阻害剤の服用している場合は予めその服用を中止しアンジオテンシン受容体拮抗薬に変更する等の処置が行われている(非特許文献3)。
特許文献1では、吸着材を使用した血液の浄化方法において、血液または血漿を冷却して吸着材に接触させる、免疫グロブリンおよび免疫複合体の除去方法が開示されている。この方法は、自己抗体や免疫複合体の吸着効率を著しく向上させ、さらに血液の凝固線溶系を活性化しない等の優れた特徴を有する方法であるが、血液または血漿中のブラジキニン濃度の上昇抑制に関しては記載がない。
澁谷 統寿ら、アフェレシスマニュアル、P17、日本アフェレシス学会編集、秀潤社 Artificial Organ 5(4)、1991 小嶋 俊一、アフェレシスマニュアル、P181、日本アフェレシス学会編集、秀潤社 特開昭58−173552号公報
本発明は、トリプトファンを、遊離カルボキシル基を有する状態で水不溶性担体の表面に結合させた吸着材を体液の入口と出口を有する容器に収納した吸着手段を備えた体液浄化システムの使用にあたり、体液中のブラジキニン濃度を上昇させることなく体液の浄化を行うことができる、体液浄化システムの作動方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、吸着手段及び/または前記体液を加温して、前記吸着材と体液の接触温度を38℃以上41℃以下にすることでブラジキニン濃度の上昇を簡便に抑制できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下に関する。
(1)トリプトファンを、遊離カルボキシル基を有する状態で水不溶性担体の表面に結合させた吸着材を体液の入口と出口を有する容器に収納した吸着手段を備えた体液浄化システムの作動方法であって、
該体液浄化システムは加温手段を有し、
該加温手段が前記吸着手段及び/または前記体液を加温して、前記吸着材と体液の接触温度を38℃以上41℃以下にすることを特徴とする
体液浄化システムの作動方法。
(2)前記体液が血液、血漿、血清からなる群より選択される一の体液であることを特徴とする(1)に記載の体液浄化システムの作動方法。
(3)トリプトファンを、遊離カルボキシル基を有する状態で水不溶性担体の表面に結合させた吸着材を体液の入口と出口を有する容器に収納した吸着手段を用いた体液浄化方法であって、前記吸着材と体液の接触温度を38℃以上41℃以下とすることを特徴とする体液浄化方法。
本発明に係るトリプトファンを、遊離カルボキシル基を有する状態で水不溶性担体の表面に結合させた吸着材を体液の入口と出口を有する容器に収納した吸着手段を用いた体液浄化システムの作動方法によれば、特別な薬剤を使用することなく、簡便な方法で体液中のブラジキニン濃度の上昇を抑制することができるので、ブラジキニンに起因する副作用を起こすことなく、安全に体液浄化を行うことができる。
以下、本発明について詳細に述べる。
本発明でいう加温手段とは、吸着材と体液の接触温度を38℃以上41℃以下に調節しうる機能を備えた手段をいう。加温手段は、吸着材と体液の接触温度を38℃以上41℃以下に調節することができればどこに設置されていても良い。加温手段は、吸着手段の体液入口手前の体液回路に設置されていても(図2参照)、吸着手段の容器を直接加温するように設置されていても(図3参照)良く、あるいは両者を加温するように設置されていても(図4参照)良い。
体液回路を加温する具体的方法としては、電熱線等により加熱された金属プレートで該体液回路の一部を挟みこむ方法、加熱された金属の外周形状に沿って該体液回路の一部を巻く方法、または温風により加温された閉鎖空間や温水の中に該体液回路を通過させる方法等が例示できる。
吸着手段を加温する具体的方法としては、電熱線等により加熱された金属プレートで該吸着手段の一部または全体を挟みこむ方法、熱風により加温された閉鎖空間や温水の中に該吸着手段を置く方法、温水等の液体を流動させた回路を該吸着手段の外周形状に沿って巻き回すなどの方法等が例示できる。
吸着材と体液の接触温度は、38℃以上41℃以下でなければならない。吸着材と体液の接触温度が38℃以上41℃以下である時、吸着手段の体液出口直後における体液の温度も38℃以上41℃以下となる。吸着材と体液の接触温度は、より好ましくは、39℃以上41℃以下である。38℃よりも低い温度ではブラジキニンの濃度が上がってしまうし、41℃よりも高い温度では血漿中のタンパク質や血液中の細胞が失活するリスクが生じる。
本発明でいう水不溶性担体とは、吸着材が血液に接触した際に血液中に溶け出さない程度に、水に溶け難い担体のことをいう。
トリプトファンを固定化する際に使用する担体としては、親水性の表面を有し、かつトリプトファンのカルボキシル基は遊離のまま、トリプトファンとの間で共有結合を形成させるために利用し得るアミノ基、カルボキシル基、水酸基などの反応性の官能基を有するものが好ましいが、カルボキシル基を有する担体を使用する場合には、トリプトファン固定化後に担体由来の遊離カルボキシル基が残らないように反応系を設計する必要がある。また、上記の水不溶性担体は吸着させ得る有効表面積が広い多孔性であるものが望ましい。
担体は粒子状、繊維状、シート状、中空糸状などの任意の形状を用いることができるが、リガンドの保持量や吸着材としての取扱い性を考慮すると、粒子状のものが好ましい。球状または、粒子状担体の平均粒径は、25μm〜2500μmのものを利用できるが、その比表面積(吸着材としての吸着能力)と体液の流通性を考慮すると、50μm〜1500μmのものが好ましい。
使用できる担体としては、セルロース系ゲル、デキストラン系ゲル、アガロース系ゲル、ポリアクリルアミド系ゲル、ビニルポリマーゲル等の有機または無機の多孔体が使用でき、通常のアフィニティクロマトグラフィーに用いられる担体用の材料はすべて用いることができる。
これらの担体を例示すると、旭化成マイクロキャリア(旭化成(株)社製)、CM−セルロファイン(登録商標)CH(排除限界タンパク質分子量:約3×10、生化学工業(株)販売)などのセルロース系担体、CM−トヨパール(登録商標)650C(排除限界タンパク質分子量:5×10、東ソー(株)製)などのポリビニルアルコール系担体、CM−トリスアクリルM(CM−Trisacryl M)〔排除限界タンパク質分子量:1×10、スウェーデン国ファルマシア−LKB(Pharmacia−LKB)社製〕などのポリアクリルアミド系担体、セファロースCL−4B(SepharoseCL−4B)〔排除限界タンパク質分子量:2×10、スウェーデン国ファルマシア−LKB(Pharmacia−LKB)社製〕などのアガロース系担体などの有機質担体、が挙げられる。
重合体組成は、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ビニル化合物の重合体等、多孔性構造をとりうる公知の重合体を用いることができるが、特に親水性モノマーにより親水化したビニル化合物系多孔性重合体が好ましい結果を与える。
トリプトファンの水不溶性担体への固定化方法としては、その様式を問わないが、共有結合が好ましい。例えば、担体がアミノ基を有する場合にはグルタルアルデヒドを先ず反応させ、その後にトリプトファンのアミノ基を反応させる方法が挙げられる。担体がカルボキシル基を有する場合には、1−エチル−3−(3ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸を反応させ、その後にトリプトファンのアミノ基を反応させる方法が挙げられる。また、担体が水酸基を有する場合には、臭化シアンなどのハロゲン化シアンを担体に作用させ、トリプトファンのアミノ基の部分で反応させる方法やエピクロロヒドリンなどのエポキシドを担体に作用させ、トリプトファンのアミノ基の部分で反応させる方法等が挙げられる。
さらに、必要に応じて水不溶性担体とトリプトファンとの間に任意の長さの分子(スペーサー)を導入して使用することもできる。スペーサー分子としては、ポリメチレン鎖、ポリエチレングリコール鎖、アミノ酸等が挙げられる。
本発明で担体に結合させるトリプトファンの量、すなわち、リガンドの保持量は、担体1ml当り10μmolないしは200μmolの範囲であり、より好ましくは10μmolないしは100μmolの範囲である。保持量が10μmol未満の場合は、抗体の吸着能の低下が起こり、200μmolを超える場合は、血漿有用成分の非特異吸着が起こり好ましくない。
図1において、1は、吸着材を体液の入口と出口を有する容器に収納した吸着手段の一例を示すものであり、円筒2の一端開口部に、内側にフィルター3を張ったパッキン4を介して体液の入口5を有するキャップ6をネジ嵌合し、円筒2の他端開口部に内側にフィルター3’を張ったパッキン4’を介して体液導出口7を有するキャップ8をネジ嵌合して容器を形成し、フィルター3および3’の間隙に吸着材を充填保持させて吸着材床9を形成してなるものである。
吸着材床9には、トリプトファンをリガンドとした吸着材を単独で充填してもよく、他の吸着材と混合もしくは積層してもよい。他の吸着材としては、例えばDNA等の他の悪性物質(抗原)の吸着材や、幅広い吸着能を有する活性炭等を用いることができる。これにより吸着材の相乗効果による広範な臨床効果が期待できる。吸着材床9の容積は、体外循環に用いる場合、50ml〜400ml程度が適当である。
体液浄化の方法には、大きく次の二通りの方法がある。一つには、体内から取り出した血液を遠心分離機もしくは膜型血漿分離器を使用して、血漿成分と血球成分とに分離した後、血漿成分を該体液浄化システムに通過させ、浄化した後、血球成分と合わせて体内にもどす方法であり、他の一つは、体内から取り出した血液を直接該体液浄化システムに通過させ、浄化する方法である。
体液の通過方法としては、臨床上の必要に応じ、あるいは設備の装置状況に応じて、連続的に通液しても良いし、また断続的に通液使用しても良い。
[実施例]
以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[トリプトファンを固定化した吸着材の作製]
1.吸着材の作製方法
ポリ酢酸ビニル製の球状の多孔質体(旭硝子株式会社製、平均粒径100μm、排除限界分子量約100万以上、樹脂1mLに充填できる分子量4万のプルランの量が0.20mL/mL以上)100gを、ジメチルスルフォキシド(和光純薬株式会社製)1Lに投入し、水酸化ナトリウム(和光純薬株式会社製)120g、エピクロルヒドリン(和光純薬株式会社製)780mL、水素化ホウ素ナトリウム(和光純薬株式会社製)750mgを用いて30℃で5時間反応させてエポキシ基を導入した。反応後、メタノール(和光純薬株式会社製)で洗浄し、その後、純水で洗浄して活性化多孔質体を得た。
得られた多孔質体に導入されたエポキシ基の量は110μeq/mL gel以上である事を、滴定法(1.3mmol/Lチオ硫酸ナトリウム水溶液(和光純薬株式会社製)4mLと活性化担体 2mLに1%フェノールフタレインエタノール溶液(和光純薬株式会社製)2滴を滴下し、70℃下で、赤色の呈色が確認されなくなるまで0.1N塩酸を加え、「活性化量(エポキシ基の量)=(塩酸滴定量/樹脂量)×100」の式により、導入されたエポキシ基の量を求め、110μeq/mL gel以上である事を確認した。
2.固定化反応
次にpH9.3の炭酸緩衝液(和光純薬株式会社製、炭酸ナトリウム/炭酸水素ナトリウム)を溶媒とし、50μeq/mL gelの固定量が得られるようにL−トリプトファン(和光純薬株式会社製)を溶解した。作製したL−トリプトファン溶液と担体を、50℃で16時間反応させて、L−トリプトファンのアミノ基と多孔質体のエポキシ基とを共有結合させて吸着材を得た。固定化量はL−トリプトファン溶液の波長280nmの吸光度スペクトルを測定し、反応前後の差から1mLゲルあたりの固定量(μeq/mL gel)を算出した。
健常人ドナー2名から採血し、それぞれの血液を遠心し血漿を調製した。抗凝固剤としてヘパリン(三菱ウェルファーマ社製)を濃度5,000IU/Lとなるように添加した。さらにアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤としてカプトプリル(シグマ社製)を濃度500ng/mLとなるように添加して、血漿を41℃に加温した。
血漿温度を41℃に保持したまま、該血漿と上記で作製したトリプトファンを固定化した吸着材とを40分振とう混和した。血漿と吸着材またはガラスビーズとの混合比率は6:1とした(血漿:1.5 mL、吸着材:0.25 mL)。吸着材の秤量には、1mLディスポーザブルシリンジ(テルモ社製)の先端にメッシュフィルター(開孔径36μm)をつけたものを使用した。アスピレータでシリンジを吸引しながら、吸着材の懸濁液を少しずつシリンジに追加して所望の容量を秤量した。
次に、インヒビター溶液(80mg/mL EDTA 60μLと2mg/mLメシル酸ナファモスタット75μLの混合溶液、4℃)を添加した。
次に、遠心分離(1,500g x 10分、4℃)により吸着材と血漿とを分離し、下記キット付属の除タンパク液100μL(4℃)を添加した。
さらに遠心分離(1,500g x 10分、4℃)した後、上清のブラジキニンおよびIgG濃度測定を行った。ブラジキニン濃度測定は、「マーキットMブラジキニン測定キット」(大日本住友製薬社製)を使用した。IgG濃度測定は株式会社エスアールエルに依頼した。
実験前のドナー1、2のブラジキニン濃度はそれぞれ93.6と16.8 pg/mL、IgG濃度はそれぞれ1131、1121 mg/mLであった。
予めACE阻害剤を添加した血漿を40℃に加温した以外は実施例1と同様の操作を行った。
予めACE阻害剤を添加した血漿を39℃に加温した以外は実施例1と同様の操作を行った。
予めACE阻害剤を添加した血漿を38℃に加温した以外は実施例1と同様の操作を行った。
[比較例1]
予めACE阻害剤を添加した血漿を37℃に加温した以外は実施例1と同様の操作を行った。
[比較例2]
予めACE阻害剤を添加した血漿を35℃に加温した以外は実施例1と同様の操作を行った。
[比較例3]
トリプトファンを固定化した吸着材の代わりにガラスビーズを使用した以外は、すべて実施例1と同様の操作を行った。
[比較例4]
トリプトファンを固定化した吸着材の代わりにガラスビーズを使用した以外は、すべて実施例2と同様の操作を行った。
[比較例5]
トリプトファンを固定化した吸着材の代わりにガラスビーズを使用した以外は、すべて実施例3と同様の操作を行った。
[比較例6]
トリプトファンを固定化した吸着材の代わりにガラスビーズを使用した以外は、すべて実施例4と同様の操作を行った。
[比較例7]
トリプトファンを固定化した吸着材の代わりにガラスビーズを使用した以外は、すべて比較例1と同様の操作を行った。
[比較例8]
トリプトファンを固定化した吸着材の代わりにガラスビーズを使用した以外は、すべて比較例2と同様の操作を行った。
〔結果〕
上記実施例、比較例のブラジキニン濃度(pg/mL)を表1に、IgGの吸着率(%)を表2に示す。IgGの吸着率(%)は実験前のIgG濃度と吸着実験後のIgG濃度の差から算出した。吸着材と血漿の温度が38℃以上41℃以下のときに、高いIgG吸着率を保持したままブラジキンン濃度の上昇を抑制することができた。
本発明によれば、トリプトファンを、遊離カルボキシル基を有する状態で水不溶性担体の表面に結合させた吸着材を体液の入口と出口を有する容器に収納した吸着手段を用いた体液浄化を、ブラジキニンに起因する副作用を起こすことなく、安全に実施することができる。
吸着手段の実施態様の例を示す模式図である。 加温手段の実施態様の例を示す模式図である。 加温手段の実施態様の別の例を示す模式図である。 加温手段の実施態様の別の例を示す模式図である。
符号の説明
1 吸着手段
2 円筒
3、3’ フィルター
4、4’ パッキン
5 体液の入口
6、8 キャップ
7 体液の出口
9 吸着材床
10 加温手段
11 体液回路

Claims (1)

  1. トリプトファンを、遊離カルボキシル基を有する状態で水不溶性担体の表面に結合させた吸着材を体液の入口と出口を有する容器に収納した吸着手段を備えた体液浄化システムであって、
    該体液浄化システムは加温手段を有し、
    該加温手段が前記吸着手段及び/または体内から取り出された体液を加温して、前記吸着材と前記体内から取り出された体液の接触温度を38℃以上41℃以下に
    前記体液が血液、血漿、血清からなる群より選択される一の体液である
    ことを特徴とする体液浄化システム。
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