JP5205461B2 - 車両の作動音制御装置及び制御方法 - Google Patents

車両の作動音制御装置及び制御方法 Download PDF

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Description

この発明は車両の動力音の制御に関する。
日本国特許庁が2008年に発行したJP2008−37133Aは、電動モータと減速機を備えるインホイールモータで個々の駆動輪を駆動する電動車両のビート音防止装置を提案している。
ビート音は複数のインホイールモータの作動音の重なりにより生じる。従来技術は各インホイールモータの電動モータや減速機の作動音の周波数を車輪ごとに変化させることでビート音の発生を抑制する。
電動モータを動力源とする車両においては、一般に静粛性が重視されてきた。しかしながら、ドライバは必ずしもすべての走行条件において静粛性を好むとは限らない.
内燃エンジンを駆動源とする車両においては、加速のためにドライバがアクセルペダルを踏み込むと、内燃エンジンの作動音が変化するので、ドライバはエンジン音から車両の加速を体感することができる。
電動モータを駆動源とする車両においては、しかしながら、加速時に内燃エンジンを駆動源とする車両のような作動音の変化を電動モータから得ることはできない。
この発明の目的は、したがって、電動モータを駆動源とする車両の加速時の作動音を改善することである。
以上の目的を達成するために、この発明は電動モータを動力源とする車両の作動音制御装置において、車両の加速時に電動モータの回転速度に比例した作動音発生次数、に近接する次数成分を持つ作動音を発生させることで、ビート音を生成するビート音生成機構を備えている。
この発明は、また電動モータを動力源とする車両の作動音制御方法において、車両の加速時に電動モータの回転速度に比例した作動音発生次数、に近接する次数成分を持つ作動音を発生させることで、ビート音を生成している。
車両の加速時にこのようなビート音を生成することにより、定常走行時の静粛性を確保しつつ、ドライバは作動音から車両の加速を体感することができる。
この発明の詳細並びに他の特徴や利点は、明細書の以降の記載の中で説明されるとともに、添付された図面に示される。
図1はこの発明の第1の実施形態による作動音制御装置を適用する電動車両の概略構成図である。
図2は発明者らが実施した、車両の定常走行と加速走行におけるビート音の音質の意味尺度法(SD法)による評価結果を示すダイアグラムである。
図3Aと3Bはビート音の発生原理を説明するダイアグラムである。
図4A−4Cは作動音制御装置が実行する高次電流重畳により発生するビート音の特性を説明するダイアグラムである。
図5はこの発明を適用する電動モータの横断面図である。
図6Aと6Bは電動モータの基本駆動電流と作動音制御装置が付加する高次電流の波形を示すダイアグラムである。
図7Aと7Bは作動音制御装置が基本駆動電流に付加する高次電流の電気角次数と、その結果生じる加振力の特性を説明するダイアグラムである。
図8Aと8Bは作動音制御装置による高次電流の付加により発生するビート音の特性を説明するダイアグラムである。
図9は発明者らが実施した、周波数の異なるビート音の音質に関してSD法による評価結果を示すダイアグラムである。
図10A−10Cはこの発明の第2の実施形態による作動音制御装置が生成する駆動電流を説明するダイアグラムである。
図11Aと11Bはこの発明の第2の実施形態による作動音制御装置が基本駆動電流に付加する高次電流の電気角次数と、その結果生じる加振力の特性を説明するダイアグラムである。
図12A−12Cは係数pの違いによるビート音特性の変化を説明するダイアグラムである。
図13A−13Cは係数qの違いによるビート音特性の変化を説明するダイアグラムである。
図14Aと14Bはこの発明の第2の実施形態による作動音制御装置が電動モータの高回転時に実行する高次電流の処理を説明するダイアグラムである。
図15Aと15Bはこの発明の第2の実施形態による作動音制御装置が電動モータの低回転時に実行する高次電流の処理を説明するダイアグラムである。
図16はこの発明の第3の実施形態による作動音制御装置が備える外部操作パネルの正面図である。
図17はこの発明の第4の実施形態による作動音制御装置を適用する電動車両の概略構成図である。
図18はこの発明の第4の実施形態による電動モータユニットの概略構成図である。
図19Aと19Bは電動モータユニットが備える遊星歯車機構のプラネットギアの噛み合い位相と加振力との関係を説明するダイアグラムである。
図20Aと20Bはこの発明の第4の実施形態による作動音制御装置が備える噛み合い位相可変機構を示す、遊星歯車機構の概略横断面図と概略縦断面図である。
図21はこの発明の第4の実施形態による作動音制御装置がもたらすプラネットギアの噛み合い位相差を示すダイアグラムである。
図22Aと22Bはこの発明の第4の実施形態による噛み合い位相可変機構がもたらす減速機の回転次数と加振力との関係を示すダイアグラムである。
図23Aと23Bはこの発明の第4の実施形態による噛み合い位相可変機構がもたらすビート音特性を示すダイアグラムである。
図24A−24Cはこの発明の第5の実施形態による作動音制御装置が備える噛み合い位相可変機構を示す、遊星歯車機構の概略横断面図と概略縦断面図である。
図25Aと25Bはこの発明の第5の実施形態による噛み合い位相可変機構がもたらす減速機の回転次数と加振力と位相差との関係を示すダイアグラムである。
図26Aと26Bはこの発明の第6の実施形態による作動音制御装置が備える噛み合い位相可変機構を示す、遊星歯車機構の概略横断面図と概略縦断面図である。
図27はこの発明の第6の実施形態による噛み合い位相可変機構がもたらすプラネットギアの噛み合い位相差を示すダイアグラムである。
図28Aと28Bはこの発明の第6の実施形態による噛み合い位相可変機構がもたらす減速機の回転次数と加振力と位相差との関係を示すダイアグラムである。
図面の図1と2、図3Aと3B、図4A−4C、図5、図6Aと6B、図7Aと7B、図8Aと8B、及び図9を参照して、この発明の第1の実施形態を説明する。
図1を参照すると、この発明による作動音制御装置を適用する車両1はバッテリ2に蓄電された電力を用いて、電動モータ5が駆動輪を回転駆動することで走行する。バッテリ2への蓄電はあらかじめ外部からの電力供給により行なわれる。
バッテリ2から供給される直流電流はインバータ4において3相交流に変換された後に、電動モータ5に入力される。電動モータ5は同期交流モータで構成される。電動モータ5の回転は、減速機6とデファレンシャル7を介して駆動輪8に伝達される。インバータ4はコントローラ3からの指令信号に基づき電流の変換を行う。
コントローラ3は、車両の運転状態に応じて駆動電流指示値を演算し、駆動電流指示値と各相に流れている実際の電流値を検出する電流センサ9が検出した実際の電流値との比較に基づき、所定の3層交流がインバータ4から出力されるように電流のフィードバック制御を行う。
コントローラ3は中央演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)及び入出力インタフェース(I/Oインタフェース)を備えたマイクロコンピュータで構成される。コントローラを複数のマイクロコンピュータで構成することも可能である。
車両の加速は、一般にドライバが積極的な加速意思を持つことを意味する。そこで車両の加速時には、駆動源である電動モータ5の作動音を加速を実感させる音質へと変化させ、ドライバに積極的に聞かせることにより、車両の運転フィーリングを改善することができる。
電動モータ5の作動音をこのようにして積極的に発生させることで、電動モータ5がもともと発していた作動音が目立たなくなる。その結果、例えば遮音カバーのような作動音低減部材を不要にする効果も期待できる。
図2は、電動車両の定常走行音と加速走行音にビート音を加えた場合の音質を、発明者らがドライバを被験者として意味尺度法(SD法)により評価した結果を示す。音質評価へのSD法の適用は、「音の評価のための心理学的測定方法」(難波精一郎、桑野園子著 コロナ社,ISBN:978−4−339−01104−3)107−133ページにより公知である。
図において、SD法評点は基準となるビート音無しと同等な場合を4点とし、値が小さいほど肯定的回答を示す。定常走行音に関しては一定周波数の電動モータ音に一定のビート周波数でビート音を発生させた。加速走行音に関しては加速に伴う電動モータの回転上昇とともにビート周波数が高くなるようなビート音を発生させた。図に示される結果は様々な条件でビート音を発生させた場合の評価の平均をとったものである。
定常走行音と加速走行音を比較すると、全体的に加速走行音の方がビート音を加えることで評点が良くなっている。被験者は特に「楽しい」「面白い」「わくわくする」「独創的な」「斬新な」等の感覚を強く感じていることが分かる。また定常走行音で感じる「不快な」感じを、加速走行音では感じない。このように電動車両の加速時にビート音を発生させることは、今までに無い斬新で楽しい加速感覚をもたらす。
一方、ドライバが積極的な操作意思をあまり持たない定常走行時においては、一定周波数の電動モータ音にビート音を加えてより積極的に作動音をドライバに聞かせることは、ドライバに不快感を与える恐れがある。
作動音制御装置は、電動モータ5が車両の加速走行時にはビート音を発生させ、定常走行時にはビート音を発生させないようにするビート音生成機構を備える。ビート音生成機構は電動モータ5と、電動モータ5に交流電流を供給するインバータ4と、交流電流の電圧、周波数、及び波形を制御するコントローラ3とで構成される。
図3Aと3Bを参照すると、ビート音は近接した周波数の2つの音が重なり合う結果として、図4Cに示すように2つの音の周波数差の周波数で音圧が強弱を繰り返すことにより生じる。電動モータの作動音にビート音を付加するためには、電動モータの作動音の周波数と近接し、かつ一致しない周波数の音を加える必要がある。
そのために、コントローラ3は、電動モータ5の駆動電流の基本電流に基本電流の高次成分を付加して、電流指示値を計算する。コントローラ3は、電流指示値をインバータ4に出力することで、主要な作動音周波数に近接した周波数の音を電動モータ5に発生させ、それによりビート音を生成する。
図5を参照すると、電動モータ5はステータ10とロータ12を備える。ステータ10はU,V,Wの3相を交互にティース8に巻いた、12個のコイル9を備える。コイル9は集中巻きとする。ロータ12は外周に沿って等しい角度間隔で配置された8個の永久磁石11を備える。外周側をN極と着磁した永久磁石と外周側をS極に着磁した永久磁石とを交互に配置することで、永久磁石11は4極対の永久磁石を構成する。
以上の構成により、4極対12スロットの集中巻き電動モータ5が構成される。4極対電動モータの場合、機械角90度においてステータ10の3個のスロットにロータ12の1極対の永久磁石11が対応する。
図6Aを参照すると、電動モータ5は機械角90度を1周期とする正弦波の基本電流をコイル9に印加することで駆動される。つまり、電動モータ5の機械角90度が電気角360度に相当する。
このときロータ12の極数2とステータ10のスロット数3の最小公倍数である電気角6次、機械角24次の周波数ではロータ12とステータ10間に作用する電磁力の半径方向成分が、全てのティースに同位相で作用する、いわゆる円環0次モードとなる。円環0次モードにおいては、ステータ10がラジアル方向に一様に伸縮する、最も音になりやすい呼吸球状の振動をするため最も作動音が大きくなる。
図6Bを参照すると、電動モータ5の駆動電流に高次成分を付加すると、電流が電磁気的に変換される結果、発生する電磁加振力の次数は、駆動電流に含まれる高次成分の次数に対して、±1次の次数となる。この作動音制御装置は、電動モータ作動音の主要次数である電気角6次の電磁加振力に対して、6.05次の電磁加振力を発生させる。
図7Aを参照すると、コントローラ3はそのために電動モータ5の駆動電流に7.05次成分を付加する。この処理の結果、図7Bに示す様に、6.05次の加振力が発生する。
具体的には、運転条件より定まる振幅I、位相θの基本電流に対して、次式(1)による7.05次成分を付加することで、コントローラ3はインバータ4への電流指示値I,I,IWを計算する。
Figure 0005205461
θは電気角θが次のサイクルに移り、値が2πから0になったときに高次成分電流が不連続とならないようにするための補正値であり、電気角で1サイクル前の補正値θn−1より、次式(2)で与えられる。
θ=7.05・2π+θn−1 (2)
で与えられる。
この作動音制御装置では、高次成分電流の振幅I1を次式(3)で与える。
=0.2・I (3)
インバータ4がこの電流を電動モータ5に供給すると、電動モータ5には元々持っている電気角6次の加振力に加えて、電気角6.05次の加振力が発生する。
図8Aと8Bを参照すると、これらの2つの加振力により、電気角0.05次、機械角0.2次の周波数のビート音が発生する。
ビート音のビート周波数は電動モータ5の回転速度に比例するため、回転速度の上昇とともにビート周波数も上昇する。しかし、2つの音の周波数差が大きくなると、ビートとしては聞こえなくなり、2音の和音として聞こえるようになる。この直前の、ビート音から和音に遷移する領域では、不快感を与える音となってしまう。
図9を参照すると、発明者らはビート音に関するSD法の音質評価結果の中で、ビート周波数が20ヘルツ(Hz)になるまでの音と、その後の回転速度の上昇によりビート周波数が40Hzになるまでの音の評価結果を比較した。「快適な/不快な」という形容詞対の評価結果に関しては、20Hzまでの音ではビートを加えない場合とほぼ同等である。一方、40Hzまでの音では評価結果は「不快な」の側に振れている。この事実から、ビート周波数が20Hzから40Hzに至る間に被験者が不快と感じる境界があることが分かる。
ここで、ビート周波数は電気角6.05次の電磁加振力と電気角6次の電磁加振力との周波数差に相当する。この周波数差は電動モータ5の回転速度6000回転/分(rpm)において、2420Hz‐2400Hz=20Hzとなる。以上の結果を踏まえて、コントローラ3は、ビート周波数が20Hz以上となる電動モータ5の回転速度6000rpm以上においては、式(1)の高次成分電流の振幅Iをゼロに向けて減少させ、最終的に高次成分電流の付加を停止する。
その結果、図8Aと8Bに示すように電動モータ5の回転速度が6000rpm以上の高速回転領域ではビート音が急減する。
一方,極低周波数では、共振周波数が低く振幅の大きな車体の振動モードをビート音が励起し、ビートによる加振力の振幅増加が車体の振動を活発化する可能性がある。この作動音制御装置においては、車体振動が問題となる電気角6次、機械角24次の加振力周波数が50Hzまでの極低振動周波数では、加振力の振幅増加を抑制する。すなわち、電気角6次、機械角24次の加振力周波数50Hzに対応する電動モータ5の回転速度125rpmで高次成分電流の振幅Iが式(3)で得られる振幅となるように、電動モータ5の回転速度0rpmで振幅0から電動モータ5の回転速度125rpmでの振幅Iまで、電動モータ5回転速度に対してリニアに振幅Iの値を増大させる。
車両の加速時以外の運転条件では、前述のようにビート音が不快感を与えてしまう場合があるため、作動音制御装置は高次成分電流の付加を行わず、ビート音を発生させない。
以上により、作動音制御装置は電動モータ5の所定の加速領域でのみビート音を発生させることにより、不快感をもたらす音質悪化や振動悪化を防止しつつ、斬新で楽しい電動車両の加速音を創出する。
図10A−10C、図11Aと11B、図12A−12C、図13A−13C、図14Aと14B、及び図15Aと15Bを参照してこの発明の第2の実施形態を説明する。
この実施形態は第1の実施形態とハードウェアの構成は同一であり、高次成分電流の付加方法のみが異なる。
図10A−10Cを参照すると、この実施形態では、コントローラ3は電動モータ5の駆動電流に関して、図10Aに示す基本電流に対して、図10B及び次式(4)で表される補正係数Kを乗算することで、図10Cに示す電流指示値を計算する。電流指示値に対応する駆動電流を電動モータ4のコイルに印加する。
=1+q・sin{(6+p)・θ+θ} (4)
ただし、θ=2π・(6+p)+θn−1
θ=電気角、
p,q=車両運転条件に応じて定める係数。
補正係数Kは、式(4)から分かるように、1とsin関数との和であり、時間平均が1となる性質をもつ。
このように基本電流に6+p次の高次成分を乗算補正することにより、駆動電流に図11Aに示す6+p±1次の高次成分電流が付加される。その結果、電動モータ5に発生する加振力には図11Bに示すように電気角6+p次の成分が新たに現れる。このようにして、作動音制御装置は電動モータ5の所定の加速領域で、第1の実施形態と同様にビート音を発生させ、不快感をもたらす音質悪化や振動悪化を防止しつつ、斬新で楽しい電動車両の加速音を創出する。
図12Aと12Bを参照すると係数pが大きいほどビート周波数が大きくなる。つまり、係数pの値の設定によりビート周波数を任意に設定可能である。
図13Aと13Bを参照すると、係数qが大きいほどビートの変動振幅、つまりビートの強さが大きくなる。つまり、係数qの値の設定によりビートの強さを任意に設定可能である。このように、係数pと係数qの組み合わせにより任意のビート音を創り出すことができる。
この実施形態では、車両のアクセル開度に応じて係数pと係数qを設定する。すなわち、アクセル開度が大きいほど係数pを大きく設定して電動モータ5の回転速度の上昇に対して、ビート周波数の上昇を速くし、加速感を向上させる。また、アクセル開度が大きいほど、係数qを大きく設定してビート感をより強調する。
この実施形態でもビート周波数が20Hz以上になった場合に不快感を与えるのを防止するため、電動モータ5の高速回転領域では高次成分電流の付加を停止する。電動モータ5の回転速度Nm(rpm)におけるビート周波数は、4極対の電動モータ5では、Nm×p/60×4となる。
そこで、図14Aと14Bに示すように、コントローラ3は電動モータ5の回転速度の上昇によりNm×pが300を超えると係数qをゼロに向けて減少させることで、高次成分電流の付加を停止し、ビート音が発生しないようにする。
また電磁加振力のラジアル方向成分と同様に、電磁加振力の円周方向成分に関して電気角6次の加振力が加わることでトルクリップルが発生する。高次成分電流の付加により発生するトルクリップルも同様にビート音を発生させる。具体的にはトルクリップルによって車体が加振され、車体の振動に伴って発生する振動音が車室内に響くビート音に寄与する。しかし、極低周波数のビート音は、共振周波数が低く振幅の大きな車両の振動を励起するので、ビート音による加振力の振幅増加が車両の振動を悪化させてしまう。このような振動モードのうち特に問題となるのは、駆動軸のねじり共振モードである。トルクリップルは駆動軸のねじり共振を励起する。ねじり共振が車輪で前後振動に変換されると、車体の前後振動が激しくなる。駆動軸のねじり共振モードは10Hzに存在する。
この共振周波数付近での振動悪化を防止するため、コントローラ3は図15Aと15Bに示すように、電気角6次、機械角24次の周波数が16Hzとなる電動モータ5の回転速度40rpmまでは高次電流成分の付加を行わず、その後係数qの値を0から本来の設定値まで増加させる。
また車両の加速時以外の運転条件では、前述のようにビート音が不快感を与えてしまう場合があるため、この実施形態においても、第1の実施形態と同様にコントローラ3は高次成分電流の付加を行わず、ビート音を発生させない。
以上により、この実施形態による作動音制御装置はアクセル開度に応じたビート音の制御により、不快感をもたらすような音質の悪化や振動悪化を防止しつつ、ビート音を発生させることで斬新で楽しい電動車両の加速音を創り出す。
図16を参照してこの発明の第3の実施形態を説明する。
この実施形態は、第2の実施形態によるヒート音生成機構に、ビート音の設定を運転者が任意に設定可能な、外部操作パネル13をさらに備えたものに相当する。
外部操作パネル13は車両1の運転席近くに設けられる。外部操作パネル13は、ビート音のON/OFFスイッチ14と、ビート周波数変更つまみ15と、ビート強さ変更つまみ16とを備える。
ビートON/OFFスイッチ14は、OFF/AUTO/MANUALの3つのポジションを選択可能に構成される。ビート周波数変更つまみ15は、式(4)の係数pを設定するつみまである。ビート強さ変更つまみ16は式(4)の係数qを設定するつみまである。
ビートON/OFFスイッチ14に関して、ドライバがOFFポジジョンを選択すると、コントローラ3は駆動電流への高次線分電流の付加を行わず、ビート音は発生しない。
ドライバがAUTOポジジョンを選択すると、コントローラ3は、第2の実施形態と同様の駆動電流制御を行なう。その結果、電動モータ5はビート音を発生させる。
ドライバがMANUALポジジョンを選択すると、コントローラ3はビート周波数変更つまみ15によって設定された係数pと、ビート強さ変更つまみ16によって制定された係数qに基づきビート音を発生させる。ビート周波数変更つまみ15は時計回りに回すほど係数pが大きくなり、ビート周波数が大きくなるように設定される。ビート強さ変更つまみ16はを右に回すほど係数qが大きくなり、ビート強さが大きくなるように設定される。
以上のようにビート音のマニュアル設定を可能とすることにより、ドライバが好みのビート音を創り出すことが可能となる。これにより、好みの作動音のもとで車両を運転することが可能となる。
図17と18、図19Aと19B、図20Aと20B、図21、図22Aと22B、及び図23Aと23Bを参照して、この発明の第4の実施形態を説明する。
図17を参照すると,車両17は2つの後輪18のそれぞれに電動モータユニット19を備えたインホイールモータ車両である。車両17は外部電源から供給される電力を蓄電する1個のバッテリ20と、バッテリ20の直流電流をコントローラ21の指令に基づき3相交流電流に変換する2個のインバータ22と、インバータ22から供給される3相交流電流によりそれぞれ回転駆動される2個の電動モータユニット19とを備える。
図18を参照すると、各電動モータユニット19は電動モータと減速機24で構成される。減速機24は遊星歯車機構で構成される。遊星歯車機構は、減速機ケース26に固定されたリングギア25と、電動モータのロータ軸28に固定されたサンギア27と、リングギア25とサンギア27の間に介在する3個のプラネットギア29を支持するプラネットキャリア30とを備える。プラネットキャリア30の回転が出力軸31を介して後輪18へ伝達される。
プラネットギア29は同一のプラネットギア軸34上に構成された小径ピニオン32と大径ピニオン33とからなる。小径ピニオン32はリングギア25と噛み合い、大径ピニオン33がサンギア27と噛み合うことにより、減速機24は大きな減速比を実現する。プラネットキャリア30は、3個のプラネットギア29をそれぞれ回転自由に等しい角度間隔で保持する。
この実施形態では、電動モータユニット19に組み込まれる減速機24の作動音の周波数を、電動モータが発する作動音と近接させることにより、ビート音を発生させる。
この実施形態では、リングギア25の歯数を63、サンギア27の歯数を21に設定し、プラネットギア29の小径ピニオン32の歯数を18、大径ピニオン33の歯数を36に設定する。この設定により減数機24の減速比は7、出力軸31の回転に対するリングギア25の噛み合い次数は63次、サンギア27の噛み合い次数は126次となる。電動モータはロータ18極、ステータ57スロットで構成され、電動モータが発生する作動音は電動モータ回転18次とその高調波に対応する。
第1の実施形態では機械角90度におけるロータ12の極数2とステータ10のスロット数3の最小公倍数に相当する電気角6次、機械角24次の周波数で円環0次モードとなり、この次数に対応する電磁加振力が最大の作動音を発生させるようになっていた。一方,この実施形態では円環0次モードとなる最小公倍数が342次とかなり高次のため、円環0次モードでの電磁加振力は小さく、作動音はあまり問題とならない。代わりに、ロータ極数で決まるより低次の加振力が問題となり、最も低次の電動モータ回転18次の加振力が最も大きくなる。電動モータ回転18次の加振力は減速機24による減速後の出力軸31の回転においては126次となる。この値は、前記のサンギア27の噛み合い次数126と一致する。
ギアは歯の噛み合いによりトルクを伝達するが、噛み合い部にはトルクとなる回転方向の力だけでなく、ラジアル方向の力も作用する。この力はギアの噛み合いのたびに発生するため噛み合う周期で変動する。
図19Aを参照すると、3個のプラネットギア29が120度で等間隔に配置されていて、同時にリングギア25及びサンギア27と噛み合う場合、同位相で回転方向力35とラジアル方向力36がプラネットギア29に作用する。ここで、3個のプラネットギア29の各々に回転方向力35がもたらすトルクは同位相の力の足し算となり、噛み合いの周波数成分を持つ。一方、ラジアル方向力36については、3個のプラネットギア29が同位相の噛み合いのもとで発生する力のベクトル和となり、お互いに打ち消しあうため、ラジアル方向力36の合力は0になる。
図19Bを参照すると、3個のプラネットギア29の噛み合いが同位相ではなく、3個が噛み合い位相で120度づつ、つまり歯幅で1/3ピッチづつずれていると、回転方向力37によるトルクについては噛み合い周波数成分は3つが互いに打ち消しあい0となる一方、ラジアル方向力38は位相のずれのためベクトル和は0とならず、変動成分が発生する。この変動成分の周波数は、回転しているプラネットキャリア30上の回転座標では噛み合い周波数となるが、静止しているリングギア25、あるいはサンギア27の軸受、を基準とする静止座標で見ると、プラネットキャリア30の回転周波数で変調されるため、噛み合い周波数±プラネットキャリア30の回転周波数、つまり噛み合い次数±1次のいずれかになる。
このように、噛み合い位相の違いにより、ギア噛み合いによる加振力は回転方向力についてのみ発生する場合と、ラジアル方向力についてのみ発生する場合とを生じさせることができる。それぞれの加振力の周波数にはプラネットキャリア30の回転1次の周波数相当の相違がある。また回転方向力とラジアル方向力を比較すると、ラジアル方向力の方が構造的に振動を励起しやすく、発生する作動音も大きくなる。
この実施形態では、加速走行時にのみビート音を発生させるために、電動モータの主たる作動音の次数と減速機24の噛み合い次数とを一致させておく。これにより、一定速走行等の電動モータ負荷の小さい運転においては、プラネットギア29の間で噛み合い位相が一致し、電動モータの作動音と減速機24の作動音の周波数を一致させ、ビート音が発生しないようにする。
一方、電動モータの負荷が大きくなると、プラネットギア29の間の噛み合い位相をずらすことで、減速機音の周波数を電動モータ音の周波数からずらしてビート音を発生させる。減速機24はこの処理のための噛み合い位相可変機構を備える。
図20Aと20Bを参照すると、プラネットキャリア30は3層構造のプラネットギア軸保持面41A−41Cを備える。各プラネットギア軸保持面41A−41Cは1個のプラネットギア29のプラネットギア軸34を支持する。プラネットギア軸保持面41A−41Cは互いに相対回転可能に構成される。出力軸31に結合する第1のプラネットギア軸保持面41Aと、これに隣接する第2のプラネットギア軸保持面41Bとの間、及び第2のプラネットギア軸保持面41Bと、これに隣接する第3のプラネットギア軸保持面41Cとの間には、あらかじめ圧縮して予圧を与えたプラネットギア間ばね42がそれぞれ介装される。第1のプラネットギア軸保持面41Aと第3のプラネットギア軸保持面41Cとの間にはプラネットギア間ばね42は介装されない。したがって、プラネットギア間ばね42の総数は2個である。プラネットギア29とプラネットキャリア30とプラネットギア間ばね42とが噛み合い位相可変機構を構成する。第1のプラネットギア軸保持面41Aは3層のプラネットギア軸保持面41A−41Cのうち最も内側に配置される。
各プラネットギア29の大径ピニオン33と小径ピニオン32は相対回転可能に支持され、大径ピニオン33と小径ピニオン32の間に、あらかじめ圧縮して予圧を与えたピニオン間ばね46が介装される。
電動モータから回転トルクが減速機24に入力すると、2個のプラネットギア間ばね42にトルク伝達のための力が加わる。この力が予圧を超えない限り、プラネットギア間ばね42は変形せず、与圧を超えるとプラネットギア間ばね42の変形が起こる。さらに伝達トルクが増大してプラネットギア間ばね42の変形が大きくなると、プラネットギア軸34がストッパに当たり、それ以上のプラネットギア間ばね42の変形は阻止される。一方、ギア33と32の間のピニオン間ばね46においても同様の変形が起こる。ばね42と46はほぼ同じ伝達トルクで変形が始まり、ほぼ同じ伝達トルクでネットギア軸34がストッパに当たるように予圧とばね定数をあらかじめ設定する。
図21を参照すると、電動モータの出力トルクが100Nmでばね42と46が変形を開始し、120Nmでストッパがそれ以上の変形を規制するようにばね42,46の予圧とばね定数をあらかじめ設定する。また、ストッパに規制されたばね42と46の最大変形状態では、1個のプラネットギア軸34はサンギア27の歯ピッチに対して1/3ピッチ変位し、もう1個のプラネットギア軸34はサンギア27の歯ピッチに対して2/3ピッチ変位する。この変位により、サンギア27とプラネットギア29の噛み合い位相について、3個のプラネットギア29の間に120度ずつのずれを生じさせる。つまり、1個のプラネットギア29を基準にした噛み合い位相差は0度、120度、240度であり、噛み合い位相差の総和は360度となる。この実施形態に限らず,奇数個のプラネットギアを備えた遊星歯車機構では、噛み合い位相差の総和は360度の整数倍となる。例えば5個のプラネットギアを備えた遊星歯車機構では、噛み合い位相差は0度、72度、144度、216度、288度であり、噛み合い位相差の総和は720度、すなわち360度の2倍になる。また、隣接するプラネットギア間の噛み合い位相差は、360度をプラネットギアの総数で除した値の整数倍となる。
ここで、プラネットギア軸保持面41Aと41B及びプラネットギア軸保持面41Aと41Cの間に介装されるプラネットギア間ばね42のばね定数の設定方法について述べる。2つのプラネットギア軸保持面41はサンギア27の歯ピッチに対して1/3ピッチずつ変位する。その変位角は2π/63radである。この変位が電動モータの出力トルクが20Nm増大する間、言い換えれば出力軸31のトルクが140Nm増大する間に起こる。3つのプラネットギア軸34がこのトルクの1/3ずつを負担するので、各プラネットギア軸保持面41A−41Cの変位は出力軸31のトルクが140/3Nm増大する間に起こる。
ここで、出力軸31に結合していない外側のプラネットギア軸保持面41Cと中間のプラネットギア軸保持面41Bの間の外側のプラネットギア間ばね42には1軸分のトルクのみが作用するが、出力軸31に結合した内側のプラネットギア軸保持面41Aと中間のプラネットギア軸保持面41Bとをつなぐ内側のプラネットギア間ばね42には2軸分のトルクが作用する。そのため、外側のプラネットギア間ばね42のねじりばね定数は468Nm/rad、内側のプラネットギア間ばね42のねじりばね定数は936Nm/radとなる。図21に示すように、プラネットギア間ばね42が電動モータの出力トルクが100Nmに達するまで変位を始めないようにするために、ぱね42に予圧として与える初期変位は、内側ばねも外側ばねもともに0.10radとなる。
以上の設定のもとで、電動モータが120Nm以上の出力トルクで加速する場合、減速機24はより音を発しやすいラジアル方向力により、図22Aに示すようにサンギア27の噛み合い次数に対して1次小さな125次の作動音を発する。この作動音と、電動モータの126次の作動音とが合成される結果、図23Aと23Bに示すビート音が生成される。
ただし、定常走行時のように電動モータの出力トルクが100Nm以下の場合には、減速機24は図22Bに示すように音になりにくい回転方向力によりレベルの小さな126次の作動音を発する。この場合には減速機24の作動音は電動モータの作動音と次数が一致し、ビート音は生成されない。
以上のように、コントローラ3による電子的な制御を用いることなく、減速機24の構成により電動モータの加速時にビート音を発生させることが可能である。
図24A−24Cと図25Aと25Bを参照して、この発明の第5の実施形態を説明する。
図24A−24Cを参照すると、この実施形態は第4の実施形態の3個のプラネットギア29に代えて4個のプラネットギア47を用いる。各プラネットギア47はリングギア25と噛み合う第1ピニオン52と、サンギア27と噛み合う第2ピニオン53を備える。第1ピニオン52と第2ピニオン53は共通のプラネットギア軸56により同軸的に支持される。第1ピニオン52と第2ピニオン53の間には相対回転を弾性的に規制する、あらかじめ圧縮して予圧を与えたピニオン間ばね46が介装される。
第1ピニオン52と第2ピニオン53の歯数はともに24に設定する。リングギア25の歯数は72、サンギア27の歯数を24とする。
4個のプラネットギア47を支持するプラネットキャリア62は4層構造のプラネットギア軸保持面61A−61Dを備える。各プラネットギア軸保持面61A−61Dはそれぞれ1個のプラネットギア47のプラネットギア軸56を支持する。プラネットギア軸保持面61A−61Dは互いに相対回転可能に構成される。出力軸31に結合する第1のプラネットギア軸保持面61Aと、これに隣接する第2のプラネットギア軸保持面61Bとの間には、あらかじめ圧縮して予圧を与えたプラネットギア間ばね42が介装される。第2のプラネットギア軸保持面61Bと、これに隣接する第3のプラネットギア軸保持面61Cとの間にも、あらかじめ圧縮して予圧を与えたプラネットギア間ばね42が介装される。第3のプラネットギア軸保持面61Cと、これに隣接する第4のプラネットギア軸保持面61Dとの間にも、あらかじめ圧縮して予圧を与えたプラネットギア間ばね42が介装される。第1のプラネットギア軸保持面61Aと第4のプラネットギア軸保持面61Dとの間にはプラネットギア間ばね42は介装されない。したがって、プラネットギア間ばね42の総数は3個である。これらのばね42が噛み合い位相可変機構を構成する。4層のプラネットギア軸保持面61A−61Dのうち第1のプラネットギア軸保持面61Aが最も内側に位置する。
減速機24の他の構成は、第4の実施形態と同一である。
この実施形態では、電動モータの出力トルクが100Nmでばね42と46が変形を開始し、120Nmでストッパがそれ以上の変形を規制するようにばね42,46の予圧とばね定数をあらかじめ設定する。
ストッパに規制されたばね42と46の最大変形状態では、1個のプラネットギア軸56はサンギア27の歯ピッチに対して1/4ピッチ変位し、もう1個のプラネットギア軸56はサンギア27の歯ピッチに対して2/4ピッチ変位し、もう1個のプラネットギア軸56はサンギア27の歯ピッチに対して3/4ピッチ変位する。この変位により、サンギア27とプラネットギア47の噛み合い位相について、4個のプラネットギア47の間に90度ずつのずれを生じさせる。つまり、噛み合い位相差は0度、90度、180度、270度であり、噛み合い位相差の総和は540度、すなわち180度の3倍となる。この実施形態に限らず、偶数個のプラネットギアを備えた遊星歯車機構においては、噛み合い位相差の総和は180度の奇数倍となる。例えば6個のプラネットギアを備えた遊星歯車機構では、噛み合い位相差は0度、60度、120度,180度、240度、300度であり、噛み合い位相差の総和は900度、すなわち180度の5倍になる。また、隣接するプラネットギア間の噛み合い位相差は、360度をプラネットギアの総数で除した値の整数倍となる。
以上の構成により、減速機24の減速比は4、出力軸31に対する噛み合い次数はリングギア25、サンギア27ともに72次となる。電動モータユニット19の電動モータに関しては、第4の実施形態と同様にロータ18極、ステータ57スロットで構成され、電動モータが発生する作動音は電動モータ回転18次とその高調波に対応する。最も大きな作動音は電動機回転18次、減速後の出力回転72次であり、これは噛み合い次数72と一致する。
ここで、プラネットギア間ばね42のばね定数の設定方法について述べる。2つの隣接するプラネットギア軸保持面はサンギア27の歯ピッチに対して1/4ピッチずつ変位する。その変位角は2π/288radである。この変位が電動モータの出力トルクが20Nm増大する間、言い換えれば出力軸31のトルクが80Nm増大する間に起こる。4つのプラネットギア軸56がこのトルクの1/4ずつを負担するので、各プラネットギア軸保持面61A−61Dの変位は出力軸31のトルクが20Nm増大する間に起こる。
ここで、プラネットギア軸保持面61A−61Dの間のプラネットギア間ばね42にかかるトルクは最も外側の第4のプラネットギア軸保持面61Dと第3のプラネットギア軸保持面61Cのプラネットギア間ばね42には1軸分のトルクのみが作用する。第3のプラネットギア軸保持面61Cと第2のプラネットギア軸保持面61Bとの間のプラネットギア間ばね42には2軸分のトルクが作用する。第2のプラネットギア軸保持面61Bと第1のプラネットギア軸保持面61Aの間のプラネットギア間ばね42には3軸分のトルクが作用する。
各プラネットギア間ばね42のねじりばね定数は917Nm/rad、1833Nm/rad、2750Nm/radとなる。
プラネットギア間ばね42が電動モータの出力トルクが100Nmに達するまで変位を始めないようにするために、プラネットギア間ぱね42に予圧として与える初期変位は、内側ばねも外側ばねもともに0.11radとなる。
以上の設定のもとで、電動モータが120Nm以上の出力トルクで加速する場合、減速機24はより音を発しやすいラジアル方向力により、図25Aに示すようにリングギア25の噛み合い次数に対して1次小さな71次の作動音を発する。この作動音と、電動モータの72次の作動音とが合成される結果、ビート音が生成される。
定常走行のような、100Nm以下の低トルクでの電動モータの駆動時には、減速機24はより音になりにくい回転方向力により図25Bに示すようにレベルの小さな72次の音を発するため、電動機の音と次数が一致し、ビート音は発生しない.
図26Aと26B、図27、及び図28Aと28Bを参照して、この発明の第6の実施形態を説明する。
この実施形態は第4の実施形態の減速機24と噛み合い位相可変機構の構成を変更した実施形態に相当する。他の構成は第4の実施形態と同一である。
図26Aと26Bを参照すると、この実施形態による減速機24においては、遊星歯車機構が備えるリングギア25の歯数を72、サンギア27の歯数を24に設定する。
遊星歯車機構は4個のプラネットギア47と、プラネットキャリア48とを備える。各プラネットギア47は第5の実施形態と同様に、リングギア25と噛み合う第1ピニオン52と、サンギア27と噛み合う第2ピニオン53とピニオン間ばね46とを備える。第1ピニオン52と第2ピニオン53の歯数はともに24に設定する。この減速機24は、したがって、減速比は4、出力軸31の回転に対する噛み合い次数はリングギア25とサンギア27ともに72次となる。
電動モータは第4の実施形態と同様にロータ18極、ステータ57スロットで構成する。電動モータが発生する作動音は電動モータ回転18次とその高調波に対応する。減速後の出力軸31の回転だと72次となる。この値は、前記のリングギア25とサンギア27の噛み合い次数72と一致する。
プラネットキャリア48は2層構造のプラネットギア軸保持面49Aと49Bを備える。各プラネットギア軸保持面49Aと49Bは隣り合う2個のプラネットギア47のプラネットギア軸56をそれぞれ支持する。2つのプラネットギア軸保持面49Aと49Bは相対回転可能に構成される。2つのプラネットギア軸保持面49Aと49Bの間にはあらかじめ圧縮して予圧を与えた一対のプラネットギア間ばね42が介装される。この実施形態では、プラネットギア47とプラネットキャリア48とプラネットギア間ばね42とが噛み合い位相可変機構を構成する。内側のプラネットギア軸保持面49Aは出力軸31に結合する。
プラネットギア47を構成する第1ピニオン52と第2ピニオン53とは同一軸上に相対回転可能に支持され、第1ピニオン52と第2ピニオン53の間に、あらかじめ圧縮して予圧を与えたピニオン間ばね46が介装される。
電動モータの出力トルクが減速機24に入力すると、一対のプラネットギア間ばね42にトルク伝達のための力が加わるが、この力が予圧を超えない限り、一対のプラネットギア間ばね42は変形せず、予圧を超えると一対のプラネットギア間ばね42は変形を開始する。さらに伝達トルクが増大してプラネットギア間ばね42の変形が大きくなると、プラネットギア軸56がストッパに当たり、それ以上のプラネットギア間ばね42の変形は阻止される。一方,第1ピニオン52と第2ピニオン53の間のピニオン間ばね46においても同様の変形が起こる。ばね42と46はほぼ同じ伝達トルクで変形が始まり、ほぼ同じ伝達トルクでストッパに当たるように、予圧とばね定数をあらかじめ設定する。
図27を参照すると、電動モータの駆動トルクが100Nmでばね42と46が変形を始め、電動モータの最大出力トルクである200Nmでストッパに当たるように予圧とばね定数をあらかじめ設定する。また、ストッパに規制されたばね42と46の最大変形状態では、プラネットギア軸56はリングギア25の歯ピッチに対して1/2ピッチ変位する。この変位によりリングギア25とプラネットギア47の噛み合い位相が、180度ずれるようにする。
この場合に、プラネットギア軸保持面49Aと49Bの間に介装する一対のプラネットギア間ばね42のばね定数の設定方法について述べる。プラネットギア軸保持面49Aと49Bはリングギア25の歯ピッチに対して1/2ピッチ変位するので、その変位角は2π/144radである。この変位が、電動モータの出力トルクで100Nm増加する間、つまり出力軸31の出力トルクが400Nm増加する間に生じる。4個のプラネットギア軸56に加わる伝達トルクはそれぞれこの1/4となるため、2つのプラネットギア軸56を保持する1つのプラネットギア軸保持面49A(49B)に加わるトルクは200Nmとなる。そのため、プラネットギア間ばね42のねじりばね定数は4584Nm/radとなる。プラネットギア間ばねが電動モータの出力トルクが100Nmに達するまで変位を始めないようにするために、プラネットギア間ばね42に予圧として与える初期変位は0.044radとなる。
以上の設定のもとで、電動モータが200Nmの最大トルクで加速する場合、減速機24はより音を発しやすいラジアル方向力のみを発生する。その結果、サンギア27の噛み合い次数に対して図28Aに示すように、±1次異なる回転72±1次の音が発生し、この音と回転72次の電動モータの作動音とが合成される結果、ビート音が発生する。
ただし、定常走行時のように電動モータの出力トルクが100Nm以下の場合には、減速機24は図26Bに示すように、より音になりにくい回転方向力によりレベルの小さな回転72次の作動音を発する。この場合には減速機24の作動音は電動モータの作動音と次数が一致し、ビート音は生成されない。
100Nmから200Nmの間では、電動モータの出力トルクの増大とともに噛み合い位相差が大きくなっていくため、図26Aに示すように回転72±1次のラジアル方向力が増大する。一方、回転72次の回転方向力は図28Bに示すように小さくなる。そのため、回転72±1次の減速機音と、回転72次の電動モータ音の合成によって生まれるビート音は、電動モータの出力トルクの増大とともにそのビートの変動振幅が大きくなり、電動モータが加速するにつれてビート感が強くなる。
この実施形態によれば、第4の実施形態より構成部品数が少なく簡易な構造の噛み合い位相可変機構を用いて、加速時に加速の強さに応じたビート音を発生させることができる。より斬新で楽しい電動車の加速音を創り出すことが出来る。
以上、この発明をいくつかの特定の実施形態を通じて説明して来たが、この発明は上記の各実施形態に限定されるものではない。当業者にとっては、クレームの技術範囲でこれらの実施形態にさよざまな修正あるいは変更を加えることが可能である。
例えば、上記の各実施形態は外部からの電力供給によりバッテリに蓄電する電気車両にこの発明を適用した実施形態であるが、発電設備を搭載する例えばハイブリッド駆動電気車両にもこの発明は適用可能である。
以上のように、この発明は電動モータを駆動源とする車両において、電動モータの加速時の作動音を改善するのに好ましい効果をもたらす。
この発明の実施形態が包含する排他的性質あるいは特長は以下のようにクレームされる。

Claims (18)

  1. 電動モータ (5) を動力源とする車両 (1, 17)、の作動音制御装置において、
    車両の加速に伴ってビート周波数が高くなるようにビート音を生成するビート音生成機構を備えるとともに、
    前記ビート音生成機構は、前記電動モータ (5) に駆動電流を供給するインバータ (4) と、前記駆動電流を制御するコントローラ (3) とを備え
    前記コントローラ (3) は車両の加速時に限って、動力源の回転速度に比例した作動音の発生次数、に近接する次数成分を持つ第 2 の作動音を発生させるよう、前記駆動電流を制御することを特徴とする、車両の作動音制御装置。
  2. 請求項1の作動音制御装置において、前記コントローラ (3) は電動モータ (5) の回転速度が第 1 の所定速度以上となった場合に、前記第 2 の作動音の発生を停止するように構成された作動音制御装置。
  3. 請求項2の作動音制御装置において、前記コントローラ (3) は電動モータ (5) の回転速度がゼロから、第 1 の所定速度より低い第 2 の所定速度に至る間に、前記第 2 の作動音の振幅を増大させるように構成された作動音制御装置。
  4. 請求項3の作動音制御装置において、前記第 2 の所定速度は車体の前後振動の共振周波数に対応する作動音制御装置。
  5. 請求項1から4のいずれかの作動音制御装置において、前記コントローラ (3) は電動モータ (5) の作動音の周波数の駆動電流周波数に対する次数に対して、1 より小さな絶対値を持つ値を加えた次数を有するとともに、1 を加えた次数と 1 を差し引いた次数のいずれかに相当する高次成分電流を駆動電流に付加した電流指示値を計算し、電流指示値に基づく電流をインバータ (4) から出力することで、前記第 2 の作動音を発生させるように構成された作動音制御装置。
  6. 請求項1から4のいずれかの作動音制御装置において、前記コントローラ (3) は電動モータ (5) の作動音の周波数の駆動電流周波数に対する次数に対して、1 より小さな絶対値を持つ値を加えた次数を有するとともに、時間平均が 1 となる補正係数を計算し、運転条件により定まる基本電流に補正係数を乗じることで、電流指示値を計算し、電流指示値に基づく電流をインバータ (4) から出力することで、第 2 の作動音を発生させるように構成された作動音制御装置。
  7. 請求項6の作動音制御装置において、前記ビート音生成機構は、車両 (1) のドライバが第 2 の作動音の発生と停止とを指示する外部操作パネル (13) を備え前記コントローラ (3) は外部操作パネル (13) を介した指示に応じて第 2 の作動音の発生と停止とを行なうように構成された作動音制御装置。
  8. 請求項6の作動音制御装置において、前記ビート音生成機構は、第 2 の作動音を発生させることで生成されるビート音の周波数と強さとを、車両 (1) のドライバが設定する外部操作パネル (13) を備え、コントローラ (3) は外部操作パネル (13) を通じて設定されたビート音の周波数と強さに基づき補正係数を設定するように構成された作動音制御装置。
  9. 同期式の交流電動モータ (19) を動力源とする車両 (1, 17)、の作動音制御装置において、
    車両の加速に伴ってビート周波数が高くなるようにビート音を生成するビート音生成機構を備えるとともに、
    前記ビート音生成機構は、電動モータの回転を複数の歯車 (25, 27, 32, 33, 52, 53) の噛み合いにより減速して車両の車輪に伝達する減速機 (24) を備え、
    減速機 (24) は、サンギア (27) と、リングギア (25) と、サンギア (27) とリングギア (25) の双方とそれぞれ噛み合う複数のプラネットギア (29, 47) と、プラネットギア (29, 47) を円周方向に間隔をあけて、それぞれ回転自由に支持するプラネットキャリア (30, 48, 62) とを備えた遊星歯車機構と、前記複数のプラネットギア (29, 47) の円周方向の相対位置を、複数のプラネットギア (29, 47) の伝達トルクに応じて変化させる噛み合い位相可変機構と、を備え、
    前記噛み合い位相可変機構は、電動モータの回転速度に比例した作動音の発生次数に近接する次数成分を持つ第 2 の作動音を発生させるように、前記複数のプラネットギア (29, 47) の円周方向の相対位置を変化させる、ことを特徴とする車両の作動音制御装置。
  10. 請求項9の作動音制御装置において、前記噛み合い位相可変機構による前記複数のプラネットギア (29, 47) の円周方向の相対位置の変化は、プラネットギア (29, 47) と、サンギア (27) とリングギア (25) のいずれかとの噛み合い位相に関して、複数のプラネットギア (29, 47) の間に噛み合い位相差を創出する作動音制御装置。
  11. 請求項10の作動音制御装置において、前記複数のプラネットギア (29, 47) は同軸上に構成されたふたつのピニオン (32, 33, 52, 53) と、ふたつのピニオン (32, 33, 52, 53) の相対回転をピニオン (32, 33, 52, 53) 間の伝達トルクに応じて変化させるピニオン間ばね (46) とを備え、前記噛み合い位相可変機構は前記複数のプラネットギア (29, 47) の円周方向の相対位置を、前記複数のプラネットギア (29, 47) の伝達トルクに応じて変化させるプラネットギア間ばね (42) を備えた作動音制御装置。
  12. 請求項11の作動音制御装置において、前記プラネットギア間ばね (42) は前記複数のプラネットギア (29, 47) の円周方向の相対位置を、前記複数のプラネットギア (29, 47) の伝達トルクが第 1 の所定トルクを上回るまで、変化させないように、予め予圧される作動音制御装置。
  13. 請求項12の作動音制御装置において、前記複数のプラネットギア (29, 47) の伝達トルクが第 1 のトルクより大きい第 2 の所定トルクに達した時に前記複数のプラネットギア (29, 47) の間に創出される噛み合い位相差の総和が所定角度に等しくなるように、前記プラネットギア間ばね (42) の特性が設定される作動音制御装置。
  14. 請求項 13の作動音制御装置において、前記複数のプラネットギア (29, 47) の数は奇数であり、所定角度は 360 度の整数倍であり、かつ隣接するプラネットギア (29, 47) 間に創出される噛み合い位相差は、360 度を前記複数のプラネットギア (29, 47) の数で除した値の整数倍である作動音制御装置。
  15. 請求項13の作動音制御装置において、前記複数のプラネットギア (29, 47) の数は偶数であり、所定角度は 180 度の奇数倍であり、かつ隣接するプラネットギア (29, 47) 間に創出される噛み合い位相差は、360 度を前記複数のプラネットギア (29, 47) の数で除した値の整数倍である作動音制御装置。
  16. 請求項12の作動音制御装置において、前記複数のプラネットギア (29, 47) の数は偶数であり、前記複数のプラネットギア (29, 47) の伝達トルクが第 1 のトルクより大きい第 2 の所定トルクに達した時に対向するプラネットギア (29, 47) に創出される噛み合い位相差が 180 度に等しくなる作動音制御装置。
  17. 請求項11から16のいずれかの作動音制御装置において、前記プラネットキャリア (30, 48, 62) は前記複数のプラネットギア (29, 47) を個別に支持する、円周方向に相対変位可能な状態で軸方向に積層された複数のプラネットギア軸保持面 (41A-41C, 49A, 49B, 62A-62D) を備え、前記プラネットギア間ばね (42) は特定のプラネットギア軸保持面 (41A, 49A, 62A) と他のプラネットギア軸保持面 (41B, 49B, 62B) との間に介装される作動音制御装置。
  18. 請求項 9から12のいずれかの作動音制御装置において、前記複数のプラネットギア (29, 47) は偶数のプラネットギア (29, 47) であり、前記噛み合い位相可変機構は対向するプラネットギア (29, 47) の間に、他のギア (25, 27) との噛み合い位相差が存在する状態と存在しない状態とを、前記複数のプラネットギア (29, 47) の円周方向の相対位置の変化により実現するように、構成される作動音制御装置。
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