JP5077564B2 - 保護されたカルボキシル基を有する化合物を含む平坦化膜形成組成物 - Google Patents

保護されたカルボキシル基を有する化合物を含む平坦化膜形成組成物 Download PDF

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Description

本発明は、新規なリソグラフィー用下層膜形成組成物、該組成物より形成される下層膜、及び該下層膜を用いたフォトレジストパターンの形成方法に関するものである。また、本発明は、半導体装置製造のリソグラフィープロセスにおいて半導体基板上に塗布されたフォトレジスト層への露光照射光の基板からの反射を軽減させる下層反射防止膜、凹凸のある半導体基板を平坦化するための平坦化膜、及び加熱焼成時などに半導体基板から発生する物質によるフォトレジスト層の汚染を防止する膜等として使用できるリソグラフィー用下層膜、該下層膜を形成するための下層膜形成組成物及び該下層膜の形成方法に関するものである。また、本発明は、半導体基板に形成されたホールを埋め込むために使用することができるリソグラフィー用下層膜形成組成物に関するものである。
本発明は、とりわけ、平坦化膜形成組成物に関する。
従来から半導体デバイスの製造において、フォトレジストを用いたリソグラフィーによる微細加工が行われている。前記微細加工はシリコンウエハー等の半導体基板上にフォトレジストの薄膜を形成し、その上に半導体デバイスのパターンが描かれたマスクパターンを介して紫外線などの活性光線を照射し、現像し、得られたフォトレジストパターンを保護膜として基板をエッチング処理することにより、基板表面に、前記パターンに対応する微細凹凸を形成する加工法である。ところが、近年、半導体デバイスの高集積度化が進み、使用される活性光線もKrFエキシマレーザー(248nm)からArFエキシマレーザー(193nm)へと短波長化される傾向にある。これに伴い活性光線の基板からの乱反射や定在波の影響が大きな問題となってきた。そこで、この問題を解決すべく、フォトレジストと基板の間に反射防止膜(Bottom Anti−Reflective Coating、BARC)を設ける方法が広く検討されている。かかる反射防止膜としては、その使用の容易さなどから、吸光性物質と高分子化合物等とからなる有機反射防止膜について数多くの検討が行われており、例えば、架橋反応基であるヒドロキシル基と吸光基を同一分子内に有するアクリル樹脂型反射防止膜や架橋反応基であるヒドロキシル基と吸光基を同一分子内に有するノボラック樹脂型反射防止膜等が挙げられる(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。
有機反射防止膜に要求される特性としては、光や放射線に対して大きな吸光度を有すること、フォトレジスト層とのインターミキシングが起こらないこと(フォトレジスト溶剤に不溶であること)、加熱焼成時に反射防止膜から上層のフォトレジストへの低分子物質の拡散が生じないこと、フォトレジストに比べて大きなドライエッチング速度を有すること等がある(例えば、非特許文献1、非特許文献2、非特許文献3参照。)。
また、近年、半導体装置のパターンルールの微細化の進行に伴い明らかになってきた配線遅延の問題を解決するために、配線材料として銅を使用する検討が行われている。そして、それと共に半導体基板への配線形成方法としてデュアルダマシンプロセスの検討が行われている。そして、デュアルダマシンプロセスではビアホールが形成され、大きなアスペクト比を有する基板に対して反射防止膜が形成されることになる。そのため、このプロセスに使用される反射防止膜に対しては、ホールを隙間なく充填することができる埋め込み特性や、基板表面に平坦な膜が形成されるようになる平坦化特性などが要求されている。
しかし、有機系反射防止膜用材料を大きなアスペクト比を有する基板に適用することは難しく、近年、埋め込み特性や平坦化特性に重点をおいた材料が開発されるようになってきた(例えば、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6参照。)。
また、半導体などのデバイス製造において、誘電体層によるフォトレジスト層のポイズニング効果を減少させるために、架橋可能なポリマー等を含む組成物より形成されるバリ
ア層を誘電体層とフォトレジスト層の間に設けるという方法が開示されている(例えば、特許文献7参照。)。
このように、近年の半導体装置の製造においては、反射防止効果をはじめ、さまざまな効果を達成するために、半導体基板とフォトレジスト層の間、すなわちフォトレジスト層の下層として、有機化合物を含む組成物から形成される有機系の下層膜が配置されるようになってきている。
下層膜にはインターミキシングを起こさないことが要求されるため、下層膜の形成には架橋反応が利用されることが多い。そして、そのような架橋性下層膜を形成するための組成物としては、ポリマー、架橋剤及び架橋触媒としてのスルホン酸化合物よりなるものが使用されている(例えば、特許文献1、特許文献3、特許文献4、特許文献6参照。)。しかし、スルホン酸化合物という強酸を含んでいるため、これらの組成物には保存安定性に問題があると考えられている。
そのため、強酸触媒を必要としない架橋反応を利用して形成される下層膜、及びそのための組成物が望まれていた。
ところで、強酸触媒を必要としない架橋システムを利用していると思われる反射防止膜用の組成物が知られている(例えば、特許文献8、特許文献9、特許文献10、特許文献11参照)。
米国特許第5919599号明細書 米国特許第5693691号明細書 特開2000−294504号公報 特開2002−47430号公報 特開2002−190519号公報 国際公開第02/05035号パンフレット 特開2002−128847号公報 米国特許第6686124号明細書 特開2001−192411号公報 特開2000−264921号公報 特開平7−316268号公報 トム・リンチ(Tom Lynch)他3名、「プロパティアンドパーフォーマンスオブニアーUVリフレクティビティコントロールレーヤー(Properties and Performance of Near UV Reflectivity Control Layers)」、(米国)、インアドバンスインレジストテクノロジーアンドプロセシングXI(in Advances in Resist Technology and Processing XI)、オムカラム・ナラマス(Omkaram Nalamasu)編、プロシーディングスオブエスピーアイイー(Proceedings of SPIE)、1994年、第2195巻(Vol.2195)、p.225−229 ジー・テイラー(G.Taylor)他13名、「メタクリレートレジストアンドアンチリフレクティブコーティングフォー193nmリソグラフィー(Methacrylate Resist and Antireflective Coatings for 193nm Lithography)」、(米国)、インマイクロリソグラフィー1999:アドバンスインレジストテクノロジーアンドプロセシングXVI(in Microlithography 1999:Advances in Resist Technology and Processing XVI)、ウイル・コンレイ(Will Conley)編、プロシーディングスオブエスピーアイイー(Proceedings of SPIE)、1999年、第3678巻(Vol.3678)、p.174−185 ジム・ディー・メーダー(Jim D.Meador)他6名、「リセントプログレスイン193nmアンチリフレクティブコーティングス(Recent Progress in 193nm Antireflective Coatings)」、(米国)、インマイクロリソグラフィー1999:アドバンスインレジストテクノロジーアンドプロセシングXVI(in Microlithography 1999:Advances in Resist Technology and Processing XVI)、ウイル・コンレイ(Will Conley)編、プロシーディングスオブエスピーアイイー(Proceedings of SPIE)、1999年、第3678巻(Vol.3678)、p.800−809
本発明の目的は、半導体装置の製造に用いることのできるリソグラフィー用下層膜形成組成物並びに平坦化膜形成組成物を提供することにある。そして、上層に塗布、形成されるフォトレジスト層とのインターミキシングを起こさず、フォトレジスト層に比較して大きなドライエッチング速度を有するリソグラフィー用下層膜及び該下層膜を形成するためのリソグラフィー用下層膜形成組成物を提供することである。また、本発明は、強酸触媒を必要としない架橋反応を利用して形成される下層膜並びに平坦化膜、これらの膜の形成方法及びそのためのリソグラフィー用下層膜形成組成物並びに平坦化膜形成組成物を提供することである。
さらに、本発明の目的は、半導体装置製造のリソグラフィープロセスにおいて、半導体基板上に形成されたフォトレジスト層への露光照射光の基板からの反射を軽減させる下層反射防止膜、凹凸のある半導体基板を平坦化するための平坦化膜、及び加熱焼成時などに半導体基板から発生する物質によるフォトレジスト層の汚染を防止する膜等として使用できるリソグラフィー用下層膜並びに平坦化膜及びこれらの膜を形成するためのリソグラフィー用下層膜形成組成物並びに平坦化膜形成組成物を提供することである。そして、下層膜形成組成物を用いたリソグラフィー用下層膜の形成方法、及びフォトレジストパターンの形成方法を提供することにある。
こうした現状に鑑み本発明者等は鋭意研究を重ねた結果、保護されたカルボキシル基を有する化合物とカルボキシル基と反応可能な基を有する化合物を用いることにより、又は保護されたカルボキシル基とカルボキシル基と反応可能な基とを有する化合物を用いることにより下層膜並びに平坦化膜を形成できることを見出し、本発明を完成したものである。
本発明は、第1観点として、式(1):
Figure 0005077564
(式中、R1、R2及びR3は、それぞれ、水素原子または炭素原子数1〜10のアルキル
基を表し、R4は炭素原子数1〜10のアルキル基を表し、また、R3とR4は互いに結合
して環を形成していてもよい。)で表される保護されたカルボキシル基を分子内に少なくとも二つ有し分子量が200〜2000の化合物、カルボキシル基と反応可能な基を有す
る化合物、及び溶剤を含み、前記式(1)で表される保護されたカルボキシル基を有する化合物と前記カルボキシル基と反応可能な基を有する化合物の組成比が質量比で1/10〜10/1である平坦化膜形成組成物。
第2観点として、カルボキシル基と反応可能な基と上記式(1)で表される保護されたカルボキシル基とを有する化合物であって、該化合物が式(1)で表される保護されたカルボキシル基を含む付加重合性モノマーと、カルボキシル基と反応可能な基を有する付加重合性モノマーを質量比で1/10〜10/1の割合で反応させてなる化合物、及び溶剤を含む平坦化膜形成組成物。
第3観点として、前記カルボキシル基と反応可能な基が、エポキシ基、オキセタニル基、オキサゾリン基、シクロカーボネート基、アルコキシシリル基、アミノメチロール基、アジリジニル基、メチロール基、水酸基、イソシアネート基、アルコキシメチルアミノ基、及びヒドロキシシリル基からなる群から選ばれる基である、第1観点又は第2観点に記載の平坦化膜形成組成物。
第4観点として、前記カルボキシル基と反応可能な基を有する化合物が、少なくとも二つの式(3):
Figure 0005077564
(式中、R5は水素原子、炭素原子数1〜6のアルキル基または−CH2OR7(式中R7は水素原子又は炭素原子数1〜10のアルキル基を表す)を表し、R6は水素原子又は炭素
原子数1〜10のアルキル基を表す。)で表される基を有する化合物である、第1観点に記載の平坦化膜形成組成物。
第5観点として、前記カルボキシル基と反応可能な基を有する化合物が、式(4)、式(5)、式(6)、式(7)、式(8)及び式(9):
Figure 0005077564
(式中、Pはポリマーの主鎖を構成する結合基を表し、Qは直接結合又は連結基を表し、R8、R9、R10及びR11は、それぞれ、水素原子または炭素原子数1〜6のアルキル基を表し、xは0または1を表す。)からなる群から選ばれる少なくとも一種の単位構造を含
み、上記式(2)で表される単位構造の含有割合と、上記式(4)乃至式(9)からなる群から選ばれる少なくとも一種の単位構造の含有割合が質量比で10:1〜1:10であるポリマーである、第1観点に記載の平坦化膜形成組成物。
第6観点として、前記カルボキシル基と反応可能な基と上記式(1)で表される保護されたカルボキシル基とを有する化合物が、式(2)
Figure 0005077564
(式中、Lはポリマーの主鎖を構成する結合基を表し、Mは直接結合又は連結基を表す。R1、R2、R3及びR4はそれぞれ、第1観点で定義されたと同じ意味を有する。)で表される単位構造と、上記式(4)、上記式(5)、上記式(6)、上記式(7)、上記式(8)及び上記式(9)からなる群から選ばれる少なくとも一種の単位構造とを含み、上記式(2)で表される単位構造を含む付加重合性モノマー、上記式(4)ないし(9)からなる群から選ばれる少なくとも一種の単位構造を含む付加重合性モノマーとを質量比で10:1〜1:10の割合で反応させてなるポリマーである、第2観点に記載の平坦化膜形成組成物。
第7観点として、前記カルボキシル基と反応可能な基と上記式(1)で表される保護されたカルボキシル基とを有する化合物が式(10)及び式(11):
Figure 0005077564
(式中、R12及びR13は、それぞれ、水素原子またはメチル基を表し、R14は水素原子、
メチル基またはエチル基を表し、yは0または1を表し、s1及びs2はポリマーを構成する各単位構造のモル比を表し、s1は0.05〜0.95であり、s2は0.05〜0.95であり、但し、0.1≦s1+s2≦1である。)で表される単位構造を含むポリマーである、第2観点に記載の平坦化膜形成組成物。
第8観点として、前記カルボキシル基と反応可能な基と上記式(1)で表される保護されたカルボキシル基とを有する化合物が式(12)、式(13)及び式(14):
Figure 0005077564
(式中、R12、R13及びR14は第7観点で定義されたと同じ意味を有し、R15は水素原子またはメチル基を表し、R16は水素原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、フェニル基、ナフチル基またはアントリル基を表し、t1、t2及びt3はポリマーを構成する各単位構
造のモル比を表し、t1は0.05〜0.90であり、t2は0.05〜0.90であり、t3は0.05〜0.90であり、但し、0.15≦t1+t2+t3≦1である。)で表される単位構造を含むポリマーである、第2観点に記載の平坦化膜形成組成物。
第9観点として、吸光性化合物を更に含む、第1観点乃至第8観点のいずれか1項に記載の平坦化膜形成組成物。
本発明は、強酸触媒を必要としない架橋反応を利用して形成される下層膜並びに平坦化膜及び該下層膜並びに平坦化膜を形成するためのリソグラフィー用下層膜形成組成物並びに平坦化膜形成組成物に関する。
本発明のリソグラフィー用下層膜形成組成物並びに平坦化膜形成組成物は、強酸触媒成分を含まないため、保存安定性に優れたものである。
本発明の下層膜形成組成物並びに平坦化膜形成組成物がポリマー同士の反応により架橋構造を形成する系では、従来、汎用されていた低分子架橋剤やスルホン酸化合物等の低分子化合物を含まないため、焼成中に生じる昇華物量を低減でき、昇華物に由来するパーティクルや異物による半導体基板やクリーンルームの汚染を回避できる。
本発明のリソグラフィー用下層膜形成組成物並びに平坦化膜形成組成物により、ボイド(隙間)を発生することなくホール内部の高い充填性を達成できる。また、ホールを有する基板の凹凸を埋めて平坦化することができるため、その上に塗布、形成されるフォトレジスト等の膜厚の均一性を上げることができる。そのため、ホールを有する基板を用いたプロセスにおいても、良好なフォトレジストのパターン形状を形成することができる。
本発明のリソグラフィー用下層膜形成組成物により、フォトレジストと比較して大きな
ドライエッチング速度を有し、更にフォトレジストとのインターミキシングが起こさない、優れた下層膜を提供することができる。
そして、本発明の下層膜は、反射防止膜、平坦化膜及びフォトレジスト層の汚染防止膜等として用いることができる。これにより、半導体装置製造のリソグラフィープロセスにおけるフォトレジストパターンの形成を、容易に、精度良く行うことができるようになる。
本発明の平坦化膜形成組成物は式(1)で表される保護されたカルボキシル基を有する化合物、カルボキシル基と反応可能な基を有する化合物、及び溶剤を含むものである。また、本発明の平坦化膜形成組成物はカルボキシル基と反応可能な基と式(1)で表される保護されたカルボキシル基とを有する化合物、及び溶剤を含むものである。そして、本発明の平坦化膜形成組成物は、任意成分として、吸光性化合物、界面活性剤等を含有するものである。
本発明の平坦化膜形成組成物における固形分の割合は、各成分が均一に溶解している限りは特に限定はないが、例えば0.1〜70質量%であり、また、例えば0.5〜50質量%であり、または1〜30質量%であり、または5〜25質量%である。ここで固形分とは、平坦化膜形成組成物の全成分から溶剤成分を除いたものである。そして、固形分中での式(1)で表される保護されたカルボキシル基を有する化合物及びカルボキシル基と反応可能な基を有する化合物の割合としては70質量%以上であり、例えば80〜100質量%であり、また、80〜99質量%であり、または90〜99質量%である。また固形分中でのカルボキシル基と反応可能な基と式(1)で表される保護されたカルボキシル基とを有する化合物の割合としては70質量%以上であり、例えば80〜100質量%であり、また、80〜99質量%であり、または90〜99質量%である。
本発明の平坦化膜形成組成物は式(1)で表される保護されたカルボキシル基を有する化合物、カルボキシル基と反応可能な基を有する化合物、及び溶剤を含む。
式(1)中、R1、R2及びR3は、それぞれ、水素原子または炭素原子数1〜10のア
ルキル基を表し、R4は炭素原子数1〜10のアルキル基を表し、また、R3とR4は互い
に結合して環を形成していてもよい。炭素原子数1〜10のアルキル基としては、メチル基、エチル基、ノルマルブチル基、ノルマルオクチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。また、R3とR4は互いに結合して環を形成してもよく、そのようにして形成される環としては、テトラヒドロフラン環、テトラヒドロピラン環などが挙げられる。
式(1)で表される保護されたカルボキシル基を有する化合物は、カルボキシル基を有する化合物に式(15)で表されるビニルエーテル化合物を反応させ、製造することができる。
Figure 0005077564
カルボキシル基を有する化合物とビニルエーテル化合物の反応は、例えば、日本接着学会誌第34巻(Vol.34)、352〜356頁に記載されているように、リン酸を触媒とし、室温で攪拌することにより行なうことができる。
式(15)で表されるビニルエーテル化合物としては、例えば、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、ノルマルブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、tert−ブチルビニルエーテル、及びシクロヘキシルビニルエーテル等の脂肪族ビニルエーテル化合物や、2,3−ジヒドロフラン、4−メチル−2,3−ジヒドロフラン、及び2,3−ジヒドロ−4H−ピラン等の環状ビニルエーテル化合物が挙げられる。
式(15)で表されるビニルエーテル化合物と反応させるカルボキシル基を有する化合物としては、カルボキシル基を有する化合物であれば特に制限はない。
カルボキシル基を有する化合物としては、例えば、安息香酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ピロメリット酸、1,2,4−トリメリット酸、アジピン酸、マレイン酸、ブタンテトラカルボン酸、トリス(2−カルボキシエチル)イソシアヌレート、ナフタレン−2−カルボン酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、パモイック酸(Pamoic Ac
id)、ピレン−1−カルボン酸、1,6−ジブロモ−2−ヒドロキシナフタレン−3−カルボン酸、1,1'−ビナフタレン−2,2'−ジカルボン酸、アントラセン−9−カルボン酸、アントラセン−9,10−ジカルボン酸、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、グルタル酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、及び1,2,3,3−シクロペンタンテトラカルボン酸等が挙げられる。これらの化合物から製造された、式(1)で表される保護されたカルボキシル基を有する化合物の分子量としては200以上であることが好ましい。分子量がこれより小さい場合には、平坦化膜形成のための焼成時に昇華するという問題を生じることがある。分子量としては、例えば200〜2000であり、また、例えば、400〜2000である。また、式(1)で表される保護されたカルボキシル基を有する化合物は、強固な平坦化膜を形成するという観点から、式(1)で表される保護されたカルボキシル基を二つ以上有することが好ましい。
式(15)で表されるビニルエーテル化合物と反応させるカルボキシル基を有する化合物としては、また、カルボキシル基を有するポリマーを挙げることができる。そのようなポリマーとしては特に限定はないが、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、ビニル安息香酸及びマレイン酸等のカルボキシル基を有する付加重合性モノマーを単位構造として含むポリマーが挙げられる。
本発明において、式(1)で表される保護されたカルボキシル基を有する化合物としては、また、式(2)で表される単位構造を含むポリマーを挙げることができる。式中、Lはポリマーの主鎖を構成する結合基を表し、Mは直接結合又は連結基を表す。Lとしてはポリマーの主鎖を構成する結合基であれば特に制限はない。Mとしては、フェニレン基、−C(=O)−、−CH2−、−NH−及び−O−から選ばれる少なくとも一つの連結基
を含む連結基又は直接結合を挙げることができる。
式(2)で表される単位構造としては、例えば、式(16)〜(20)の構造を挙げることができる。
Figure 0005077564
式(2)で表される単位構造を含むポリマーは、カルボキシル基を有するポリマーと式(15)で表されるビニルエーテル化合物との反応によって製造することができる。
式(2)で表される単位構造を含むポリマーは、また、式(1)で表される保護されたカルボキシル基を有する付加重合性モノマーを使用した重合反応によって製造することができる。式(1)で表される保護されたカルボキシル基を有する付加重合性モノマーとしては、例えば、1−メトキシエチルメタクリレート、1−エトキシエチルメタクリレート、1−イソプロポキシエチルメタクリレート、1−ノルマルヘキシルオキシエチルメタクリレート、テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル−メタクリレート等のメタクリル酸ヘ
ミアセタールエステル化合物、1−メトキシエチルアクリレート、1−tert−ブトキシエチルアクリレート、1−イソプロポキシエチルアクリレート、1−ノルマルブトキシエチルアクリレート、テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル−アクリレート等のアクリル酸ヘミアセタールエステル化合物、1−エトキシエチル−4−ビニルベンゾエート、ビス(1−エトキシエチル)マレエート、及びメチル(1−エトキシエチル)マレエート等が挙げられる。
式(2)で表される単位構造を含むポリマーの製造には、上記付加重合性モノマーの一種のみが使用される場合と、二種以上の付加重合性モノマーが組み合わせて使用される場合とがある。
また、式(2)で表される単位構造を含むポリマーの製造には、式(1)で表される保護されたカルボキシル基を有する上記の付加重合性モノマー以外に、他の付加重合性モノマーを併せて、使用することができる。そのような他の付加重合性モノマーとしては、アクリル酸エステル化合物、メタクリル酸エステル化合物、アクリルアミド化合物、メタクリルアミド化合物、ビニル化合物、スチレン化合物、マレイミド化合物、マレイン酸無水物、及びアクリロニトリル等が挙げられる。
アクリル酸エステル化合物としては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルアクリレート、ベンジルアクリレート、ナフチルアクリレート、アントリルアクリレート、アントリルメチルアクリレート、フェニルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、イソボルニルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、3−メトキシブチルアクリレート、2−メチル−2−アダマンチルアクリレート、2−エチル−2−アダマンチルアクリレート、2−プロピル−2−アダマンチルアクリレート、2−メトキシブチル−2−アダマンチルアクリレート、8−メチル−8−トリシクロデシルアクリレート、8−エチル−8−トリシクロデシルアクリレート、及び5−アクリロイルオキシ−6−ヒドロキシノルボルネン−2−カルボキシリック−6−ラクトン等が挙げられる。
メタクリル酸エステル化合物としては、エチルメタクリレート、ノルマルプロピルメタクリレート、ノルマルペンチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、ナフチルメタクリレート、アントリルメタクリレート、アントリルメチルメタクリレート、フェニルメタクリレート、2−フェニルエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート、2,2,2−トリクロロエチルメタクリレート、メチルアクリレート、イソブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、イソデシルメタクリレート、ノルマルラウリルメタクリレート、ノルマルステアリルメタクリレート、メトキシジエチレングリコールメタクリレート、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート、tert−ブチルメタクリレート、イソステアリルメタクリレート、ノルマルブトキシエチルメタクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−メチル−2−アダマンチルメタクリレート、2−エチル−2−アダマンチルメタクリレート、2−プロピル−2−アダマンチルメタクリレート、2−メトキシブチル−2−アダマンチルメタクリレート、8−メチル−8−トリシクロデシルメタクリレート、8−エチル−8−トリシクロデシルメタクリレート、5−メタクリロイルオキシ−6−ヒドロキシノルボルネン−2−カルボキシリック−6−ラクトン、及び2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチルメタクリレート等が挙げられる。
また、アクリル酸エステル化合物、メタクリル酸エステル化合物としては下式(21)〜(23)で表される化合物を挙げることもできる。
Figure 0005077564
アクリルアミド化合物としては、アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−ベンジルアクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、及びN,N−ジメチルアクリルアミド等が挙げられる。
メタクリル酸アミド化合物としては、メタクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、N−ベンジルメタクリルアミド、N−フェニルメタクリルアミド、及びN,N−ジメチルメタクリルアミド等が挙げられる。
ビニル化合物としては、ビニルエーテル、メチルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル、及びプロピルビニルエーテル等が挙げられる。
スチレン化合物としては、スチレン、メチルスチレン、クロロスチレン、ブロモスチレン、及びヒドロキシスチレン等が挙げられる。
マレイミド化合物としては、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−フェニルマレイミド、及びN−シクロヘキシルマレイミド等が挙げられる。
上記の付加重合性モノマーを使用したポリマーの製造は、有機溶剤に付加重合性モノマー及び必要に応じて添加される連鎖移動剤(モノマーの質量に対して10%以下)を溶解した後、重合開始剤を加えて重合反応を行い、その後、重合停止剤を添加することにより製造することができる。重合開始剤の添加量としてはモノマーの質量に対して1〜10質量%であり、重合停止剤の添加量としては0.01〜0.2質量%である。使用される有機溶剤としてはプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、乳酸エチル、及びジメチルホルムアミド等が、連鎖移動剤としてはドデカンチオール及びドデシルチオール等が、重合開始剤としてはアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビスシクロヘキサンカルボニトリル等が、そして、重合停止剤としては4−メトキシフェノール等が挙げられる。反応温度としては30〜100℃、反応時間としては1〜24時間から適宜選択される。
上記の付加重合性モノマーを使用した、式(2)で表される単位構造を含むポリマーの製造において、式(1)で表される保護されたカルボキシル基を有する付加重合性モノマーと他の付加重合性モノマーとが使用される場合、その使用割合としては、質量比で、式(1)で表される保護されたカルボキシル基を有する付加重合性モノマー/他の付加重合性モノマー、として例えば、20/1〜1/20であり、10/1〜1/10であり、好ましくは5/1〜1/5であり、または3/1〜1/3である。また、その使用割合としては、モル比で、式(1)で表される保護されたカルボキシル基を有する付加重合性モノマー:他の付加重合性モノマー、として例えば、0.95:0.05〜0.05:0.95であり、または0.90:0.10〜0.10:0.90であり、または0.80:0.20〜0.20:0.80であり、または0.70:0.30〜0.30:0.70である。
本発明の平坦化膜形成組成物に使用される、式(2)で表される単位構造を含むポリマーの重量平均分子量としては、例えば1000〜500000であり、また例えば、1000〜200000であり、または、3000〜150000であり、または、3000〜50000である。
本発明の平坦化膜形成組成物において式(2)で表される単位構造を含むポリマーを使用する場合、一種のポリマーのみを使用することができ、また、二種以上のポリマーを組み合わせて用いることもできる。
本発明の平坦化膜形成組成物に使用される式(2)で表される単位構造を含むポリマーは、ランダム重合体、ブロック重合体あるいはグラフト重合体のいずれであってもよい。そして、そのようなポリマーはラジカル重合、アニオン重合、カチオン重合などの方法により製造することができる。また、その形態は溶液重合、懸濁重合、乳化重合、塊状重合等の方法が挙げられる。
本発明の平坦化膜形成組成物に含まれるカルボキシル基と反応可能な基を有する化合物としては、カルボキシル基と反応して化学結合を形成するような基を有する化合物であれば特に制限はない。
カルボキシル基と反応可能な基としては、例えば、エポキシ基、オキセタニル基、オキサゾリン基、シクロカーボネート基、アルコキシシリル基、アルコキシアルキル基、アジリジニル基、メチロール基、水酸基、イソシアネート基、アセタール基、ヒドロキシシリル基、ケタール基、ビニルエーテル基、アミノメチロール基、アルコキシメチルアミノ基及びイミノ基等が挙げられる。
このような化合物としては、例えば、トリグリシジル−p−アミノフェノール、テトラグリシジルメタキシレンジアミン、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、テトラグリシジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、ビスフェノール−A−ジグリシジルエーテル、ビスフェノール−S−ジグリシジルエーテル、レゾルシノールジグリシジルエーテル、フタル酸ジグリシジルエステル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、クレゾールノボラックポリグリシジルエーテル、テトラブロモビスフェノール−A−ジグリシジルエーテル、ビスフェノールヘキサフルオロアセトンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールジグリシジルエーテル、トリス−(2,3−エポキシプロピル)−イソシアヌレート、モノアリルジグリシジルイソシアヌレート、及びグルシジルメタクリレート等のエポキシ基を有する化合物が挙げられる。
また、シクロカーボネート基を有する化合物としては、例えば、前記エポキシ基を有する化合物と二酸化炭素の反応により得られるシクロカーボネート基を有する化合物、1,2−プロピレンカーボネート、フェニルジオキソロン、ビニルエチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、テトラクロロエチレンカーボネート、クロロエチレングリコールカーボネート、4−クロロメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、1,2−ジクロロエチレンカーボネート、4−(1−プロペニルオキシメチル)−1,3−ジオキソラン−2−オン、グリセリンカーボネート、(クロロメチル)エチレンカーボネート、1−ベンジルグリセロール−2,3−カーボネート、4,4−ジメチル−5−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−オン、及び3,3,3−トリフルオロプロピレンカーボネート等が挙げられる。
イソシアネート基を有する化合物としては、例えば、p−フェニレンジイソシアネート、ビフェニルジイソシアネート、メチレンビス(フェニルイソシアネート)、2−イソシアネートエチルメタクリレート、1,4−シクロヘキシルジイソシアネート、1,3,5−トリス(6−イソシアネートヘキシル)トリアジントリオン、1−イソシアネートナフタレン、1,5−ナフタレンジイソシアネート、1−ブチルイソシアネート、シクロヘキシルイソシアネート、ベンジルイソシアネート、4−クロロフェニルイソシアネート、イソシアネートトリメチルシラン、及びヘキシルイソシアネート等が挙げられる。
アルコキシシリル基を有する化合物としては、例えば、トリエトキシオクチルシラン、トリス[3−(トリメトキシシリル)プロピル]イソシアヌレート、3−(トリメトキシシリル)−N−[3−(トリメトキシシリル)プロピル]−1−プロパンアミン、3−(トリメトキシシリル)プロピルメタクリレート、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、1,4−ビス(トリメトキシシリルエチル)ベンゼン、フェニルトリエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、(3−トリメトキシシリルプロピル)マレエート、3−(2−アミノエチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、トリメトキシ−2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルシラン、3−トリメトキシシリルプロピルメタクリレート、トリメトキシプロピルシラン、4−(クロロメ
チル)フェニルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、トリエトキシ−n−ドデシルシラン及び2−メルカプトエチルトリエトキシシラン等が挙げられる。
本発明の平坦化膜形成組成物に含まれるカルボキシル基と反応可能な基を有する化合物としては、また、少なくとも二つの式(3)で表される基を有する化合物を使用することができる。式(3)中、R5は水素原子、炭素原子数1〜6のアルキル基または−CH2OR7(式中R7は水素原子又は炭素原子数1〜10のアルキル基を表す)を表し、R6は水
素原子又は炭素原子数1〜10のアルキル基を表す。アルキル基としては、メチル基、エチル基、ノルマルブチル基、ノルマルオクチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、2−エチルヘキシル基、及びシクロヘキシル基等が挙げられる。
このような化合物としては、アミノ基の水素原子がメチロール基またはアルコキシメチル基で置換されたメラミン化合物、尿素化合物、グリコールウリル化合物及びベンゾグアナミン化合物等が挙げられる。具体例としては、ヘキサメトキシメチルメラミン、テトラメトキシメチルベンゾグアナミン、1,3,4,6−テトラキス(ブトキシメチル)グリコールウリル、1,3,4,6−テトラキス(ヒドロキシメチル)グリコールウリル、1,3−ビス(ヒドロキシメチル)尿素、1,1,3,3−テトラキス(ブトキシメチル)尿素、1,1,3,3−テトラキス(メトキシメチル)尿素、1,3−ビス(ヒドロキシメチル)−4,5−ジヒドロキシ−2−イミダゾリノン、及び1,3−ビス(メトキシメチル)−4,5−ジメトキシ−2−イミダゾリノン等が挙げられ、また、三井サイテック(株)製メトキシメチルタイプメラミン化合物(商品名サイメル300、サイメル301、サイメル303、サイメル350)、ブトキシメチルタイプメラミン化合物(商品名マイコート506、マイコート508)、グリコールウリル化合物(商品名サイメル1170、パウダーリンク1174)等の化合物、メチル化尿素樹脂(商品名UFR65)、ブチル化尿素樹脂(商品名UFR300、U−VAN10S60、U−VAN10R、U−VAN11HV)、大日本インキ化学工業(株)製尿素/ホルムアルデヒド系樹脂(高縮合型、商品名ベッカミンJ−300S、ベッカミンP−955、ベッカミンN)等を挙げることができる。また、アミノ基の水素原子がメチロール基またはアルコキシメチル基で置換されたメラミン化合物、尿素化合物、グリコールウリル化合物及びベンゾグアナミン化合物を縮合させて得られる化合物であってもよい。例えば、米国特許6323310号に記載されている、メラミン化合物(商品名サイメル303)とベンゾグアナミン化合物(商品名サイメル1123)から製造される高分子量の化合物を挙げることができる。
本発明の平坦化膜形成組成物に含まれる、少なくとも二つの式(3)で表される基を有する化合物としては、また、N−ヒドロキシメチルアクリルアミド、N−メトキシメチルメタクリルアミド、N−エトキシメチルアクリルアミド、及びN−ブトキシメチルメタクリルアミド等のヒドロキシメチル基またはアルコキシメチル基で置換されたアクリルアミド化合物またはメタクリルアミド化合物を使用して製造されるポリマーを用いることができる。そのようなポリマーはヒドロキシメチル基またはアルコキシメチル基で置換されたアクリルアミド化合物またはメタクリルアミド化合物のみから製造することができ、また、前記のアクリル酸エステル化合物、メタクリル酸エステル化合物、アクリルアミド化合物、メタクリルアミド化合物、ビニル化合物、スチレン化合物、マレイミド化合物、マレイン酸無水物、及びアクリロニトリル等の他の付加重合性モノマーとの組み合わせにより製造することもできる。ポリマーの製造において、他の付加重合性モノマーが使用される場合、その使用割合としては、質量比で、ヒドロキシメチル基またはアルコキシメチル基で置換されたアクリルアミド化合物またはメタクリルアミド化合物/他の付加重合性モノマー、として例えば、20/1〜1/20であり、10/1〜1/10であり、好ましくは5/1〜1/5であり、または3/1〜1/3である。また、その使用割合としては、モル比で、ヒドロキシメチル基またはアルコキシメチル基で置換されたアクリルアミド化
合物またはメタクリルアミド化合物:他の付加重合性モノマー、として例えば、0.95:0.05〜0.05:0.95であり、または0.90:0.10〜0.10:0.90であり、または0.80:0.20〜0.20:0.80であり、または0.70:0.30〜0.30:0.70である。
そのようなポリマーとしては、例えば、ポリ(N−ブトキシメチルアクリルアミド)、N−ブトキシメチルアクリルアミドとスチレンの共重合体、N−ヒドロキシメチルメタクリルアミドとメチルメタクリレートの共重合体、N−エトキシメチルメタクリルアミドとベンジルメタクリレートの共重合体、及びN−ブトキシメチルアクリルアミドとベンジルメタクリレートと2−ヒドロキシプロピルメタクリレートの共重合体等を挙げることができる。このようなポリマーの重量平均分子量としては、例えば1000〜500000であり、また例えば、1000〜200000であり、または、3000〜150000であり、または、3000〜50000である。ポリマーは、一種のポリマーのみを使用することができ、また、二種以上のポリマーを組み合わせて用いることもできる。
本発明の平坦化膜形成組成物に含まれる、カルボキシル基と反応可能な基を有する化合物としては、また、式(4)、式(5)、式(6)、式(7)、式(8)及び式(9)からなる群から選ばれる少なくとも一種の単位構造を含むポリマーを使用することができる。式中、Pはポリマーの主鎖を構成する結合基を表し、Qは直接結合又は連結基を表し、R8、R9、R10及びR11は、それぞれ、水素原子または炭素原子数1〜6のアルキル基を表し、xは0または1を表す。Pとしてはポリマーの主鎖を構成する結合基であれば特に制限はない。Pとしては、例えば、下記の式(P−1)〜式(P−4)を挙げることができる。Qとしては、フェニレン基、−C(=O)−、−CH2−、−NH−及び−O−か
ら選ばれる少なくとも一つの連結基を含む連結基又は直接結合を挙げることができる。Qの具体例としては、例えば、フェニレン基、−C(=O)−O−及び−C(=O)−O−CH2−、等である。
Figure 0005077564
このようなポリマーはエポキシ基、オキセタニル基、オキサゾリン基、シクロカーボネート基、アルコキシシリル基またはイソシアネート基を有する付加重合性モノマーを使用して製造することができる。そして、ポリマーの製造においては、前記のアクリル酸エステル化合物、メタクリル酸エステル化合物、アクリルアミド化合物、メタクリルアミド化合物、ビニル化合物、スチレン化合物、マレイミド化合物、マレイン酸無水物、及びアクリロニトリル等の他の付加重合性モノマーを組み合わせて用いることができる。ポリマーの製造において、他の付加重合性モノマーが使用される場合、その使用割合としては、質量比で、エポキシ基、オキセタニル基、オキサゾリン基、シクロカーボネート基、アルコキシシリル基またはイソシアネート基を有する付加重合性モノマー/他の付加重合性モノマー、として例えば、20/1〜1/20であり、10/1〜1/10であり、好ましくは5/1〜1/5であり、または3/1〜1/3である。また、その使用割合としては、モル比で、エポキシ基、オキセタニル基、オキサゾリン基、シクロカーボネート基、アルコキシシリル基またはイソシアネート基を有する付加重合性モノマー:他の付加重合性モノマー、として例えば、0.95:0.05〜0.05:0.95であり、または0.9
0:0.10〜0.10:0.90であり、または0.80:0.20〜0.20:0.80であり、または0.70:0.30〜0.30:0.70である。
エポキシ基を有する付加重合性モノマーとしては、例えば、グリシジルアクリレート、及びグリシジルメタクリレート等を挙げることができる。
オキセタニル基を有する付加重合性モノマーとしては、例えば、(3−エチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレート、オキセタン−3−イルメチルアクリレート、(3−メチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレート、オキセタン−2−イルメチルアクリレート、及びオキセタン−2−イルメチルメタクリレート等を挙げることができる。
オキサゾリン基を有する付加重合性モノマーとしては、例えば、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン等を挙げることができる。
シクロカーボネート基を有する付加重合性モノマーとしては、例えば、ビニルエチレンカーボネート等を挙げることができる。
アルコキシシリル基を有する付加重合性モノマーとしては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、及び3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等を挙げることができる。
イソシアネート基を有する付加重合性モノマーとしては、例えば、2−イソシアネートエチルメタクリレート、及びアリルイソシアネート等を挙げることができる。
式(4)の単位構造を含むポリマーとしては、また、水酸基を有するポリマーとエピクロルヒドリン、グリシジルトシレート等のエポキシ基を有する化合物との反応により製造することができる。例えば、フェノールノボラックとエピクロルヒドリンから製造されるエポキシフェノールノボラックや、その他エポキシクレゾールノボラック、及びエポキシナフトールノボラック等が挙げられる。
式(4)、式(5)、式(6)、式(7)、式(8)及び式(9)からなる群から選ばれる少なくとも一種の単位構造を含むポリマーの重量平均分子量としては、例えば1000〜500000であり、また例えば、1000〜200000であり、または、3000〜150000であり、または、3000〜50000である。ポリマーは、一種のポリマーのみを使用することができ、また、二種以上のポリマーを組み合わせて用いることもできる。
本発明の平坦化膜形成組成物において、式(1)で表される保護されたカルボキシル基を有する化合物とカルボキシル基と反応可能な基を有する化合物の含有割合としては、質量比で、式(1)で表される保護されたカルボキシル基を有する化合物/カルボキシル基と反応可能な基を有する化合物、として例えば10/1〜1/10であり、好ましくは5/1〜1/5であり、または3/1〜1/3であり、または2/1〜1/2である。
本発明の平坦化膜形成組成物は、カルボキシル基と反応可能な基と式(1)で表される保護されたカルボキシル基とを有する化合物、及び溶剤を含む。
カルボキシル基と反応可能な基としては、前記と同様の基が挙げられる。
そのような化合物としては、例えば、オレフィン部分とカルボキシル基を有する化合物から製造することができる、式(1)で表される保護されたカルボキシル基とエポキシ基と
を有する化合物が挙げられる。カルボキシル基を式(15)の化合物と反応させた後、オレフィン部分をエポキシ化することにより式(1)で表される保護されたカルボキシル基とエポキシ基とを有する化合物を製造することができる。
また、カルボキシル基と反応可能な基と式(1)で表される保護されたカルボキシル基とを有する化合物としては、式(1)で表される保護されたカルボキシル基と式(3)で表される基とを有するポリマーを挙げることができる。このようなポリマーは、例えば、1−メトキシエチルメタクリレート、1−エトキシエチルメタクリレート、1−イソプロポキシエチルメタクリレート、1−ノルマルヘキシルオキシエチルメタクリレート、及びテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル−メタクリレート等のメタクリル酸ヘミアセタールエステル化合物、1−メトキシエチルアクリレート、1−tert−ブトキシエチルアクリレート、1−イソプロポキシエチルアクリレート、1−ノルマルブトキシエチルアクリレート、及びテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル−アクリレート等のアクリル酸ヘミアセタールエステル化合物、1−エトキシエチル−4−ビニルベンゾエート、ビス(1−エトキシエチル)マレエート、及びメチル(1−エトキシエチル)マレエート等の式(1)で表される保護されたカルボキシル基を有する付加重合性モノマーと、N−ヒドロキシメチルアクリルアミド、N−メトキシメチルメタクリルアミド、N−エトキシメチルアクリルアミド、及びN−ブトキシメチルメタクリルアミド等のヒドロキシメチル基またはアルコキシメチル基で置換されたアクリルアミド化合物またはメタクリルアミド化合物との重合反応によって製造することができる。ポリマーの製造においては、必要に応じ、前記のような、他の付加重合性モノマーを使用することができる。ポリマーの製造に使用される、前記、式(1)で表される保護されたカルボキシル基を有する付加重合性モノマーとヒドロキシメチル基またはアルコキシメチル基で置換されたアクリルアミド化合物またはメタクリルアミド化合物との割合は質量比で、式(1)で表される保護されたカルボキシル基を有する付加重合性モノマー/ヒドロキシメチル基またはアルコキシメチル基で置換されたアクリルアミド化合物またはメタクリルアミド化合物、として例えば、20/1〜1/20であり、10/1〜1/10であり、好ましくは5/1〜1/5であり、または3/1〜1/3である。また、その使用割合としては、モル比で、式(1)で表される保護されたカルボキシル基を有する付加重合性モノマー:ヒドロキシメチル基またはアルコキシメチル基で置換されたアクリルアミド化合物またはメタクリルアミド化合物、として例えば、0.95:0.05〜0.05:0.95であり、または0.90:0.10〜0.10:0.90であり、または0.80:0.20〜0.20:0.80であり、または0.70:0.30〜0.30:0.70である。
そして、前記の他の付加重合性モノマーが使用される場合、その割合は、ポリマーの製造に使用される全モノマー中、例えば、0.5〜80質量%であり、また、1〜70質量%であり、または、5〜50質量%である。このようなポリマーは、例えば、重合開始剤を使用した前記の方法によって製造することができる。このようなポリマーの重量平均分子量としては、例えば1000〜500000であり、また例えば、1000〜200000であり、または、3000〜150000であり、または、3000〜50000である。ポリマーは、一種のポリマーのみを使用することができ、また、二種以上のポリマーを組み合わせて用いることもできる。
カルボキシル基と反応可能な基と式(1)で表される保護されたカルボキシル基とを有する化合物としては、また、式(2)で表される単位構造と、式(4)、式(5)、式(6)、式(7)、式(8)及び式(9)からなる群から選ばれる少なくとも一種の単位構造とを含むポリマーを使用することができる。このようなポリマーは、例えば、前記の式(1)で表される保護されたカルボキシル基を有する付加重合性モノマーと、前記のエポキシ基、オキセタニル基、オキサゾリン基、シクロカーボネート基、アルコキシシリル基またはイソシアネート基を有する付加重合性モノマーとの重合反応によって製造すること
ができる。ポリマーの製造においては、必要に応じ、前記のような他の付加重合性モノマーや、前記のヒドロキシメチル基またはアルコキシメチル基で置換されたアクリルアミド化合物またはメタクリルアミド化合物を併せて使用することができる。
ポリマーの製造に使用される、前記、式(1)で表される保護されたカルボキシル基を有する付加重合性モノマーとエポキシ基、オキセタニル基、オキサゾリン基、シクロカーボネート基、アルコキシシリル基またはイソシアネート基を有する付加重合性モノマーとの割合は質量比で、式(1)で表される保護されたカルボキシル基を有する付加重合性モノマー/エポキシ基、オキセタニル基、オキサゾリン基、シクロカーボネート基、アルコキシシリル基またはイソシアネート基を有する付加重合性モノマー、として例えば、20/1〜1/20であり、10/1〜1/10であり、好ましくは5/1〜1/5であり、または3/1〜1/3である。また、その使用割合としては、モル比で、式(1)で表される保護されたカルボキシル基を有する付加重合性モノマー:エポキシ基、オキセタニル基、オキサゾリン基、シクロカーボネート基、アルコキシシリル基またはイソシアネート基を有する付加重合性モノマー、として例えば、0.95:0.05〜0.05:0.95であり、または0.90:0.10〜0.10:0.90であり、または0.80:0.20〜0.20:0.80であり、または0.70:0.30〜0.30:0.70である。
そして、前記の他の付加重合性ポリマーやヒドロキシメチル基またはアルコキシメチル基で置換されたアクリルアミド化合物またはメタクリルアミド化合物が使用される場合、その割合は、ポリマーの製造に使用される全モノマー中、例えば、0.5〜80質量%であり、また、1〜70質量%であり、または、5〜50質量%である。このようなポリマーは、例えば、重合開始剤を使用した前記の方法によって製造することができる。
カルボキシル基と反応可能な基と式(1)で表される保護されたカルボキシル基とを有する化合物としては、また、式(10)及び式(11):
Figure 0005077564
で表される単位構造を含むポリマーを挙げることができる。式中、R12及びR13は、それぞれ、水素原子またはメチル基を表す。R14は水素原子、メチル基またはエチル基を表す。yは0または1を表し、s1及びs2はポリマーを構成する各単位構造のモル比を表す。s1は0.05〜0.95であり、または0.10〜0.90であり、または0.20〜
0.80であり、または0.30〜0.70である。s2は0.05〜0.95であり、
または0.10〜0.90であり、または0.20〜0.80であり、または0.30〜0.70である。但し、0.1≦s1+s2≦1であり、または0.2≦s1+s2≦1であり、または0.4≦s1+s2≦1であり、または0.6≦s1+s2≦1である。
式(10)及び式(11)で表される単位構造を含むポリマーは、前記のメタクリル酸ヘミアセタールエステル化合物またはアクリル酸ヘミアセタールエステル化合物と、前記のエポキシ基を有する付加重合性モノマーまたはオキセタニル基を有する付加重合性モノマーより製造することができる。
また、式(10)及び式(11)で表される単位構造を含むポリマーの製造においては、前記のアクリル酸エステル化合物、メタクリル酸エステル化合物、アクリルアミド化合物、メタクリルアミド化合物、ビニル化合物、スチレン化合物、マレイミド化合物、マレイン酸無水物、及びアクリロニトリル等の他の付加重合性モノマーを、共に使用することができる。他の付加重合性モノマーが使用される場合、式(10)及び式(11)で表される単位構造のポリマー中での割合(モル比)が、前記s1及びs2を満たす範囲において使用される。
本発明の平坦化膜形成組成物に含まれる式(10)及び式(11)で表される単位構造を含むポリマーとしては、式(10)及び式(11)で表される単位構造のみからなるポリマーである場合がある。
また、本発明の平坦化膜形成組成物に含まれる式(10)及び式(11)で表される単位構造を含むポリマーとしては、式(10)及び式(11)で表される単位構造のほか、式(10)及び式(11)で表される単位構造のポリマー中での割合(モル比)が、前記s1及びs2を満たす範囲において、他の付加重合性モノマーに由来する他の単位構造を含むポリマーである場合がある。例えば、ポリマー中、式(10)の単位構造の割合(モル比)が0.10であり、式(11)の単位構造の割合(モル比)が0.60であり、そして他の単位構造の割合(モル比)が0.30であるポリマーのような場合である。また、例えば、ポリマー中、式(10)の単位構造の割合(モル比)が0.50であり、式(11)の単位構造の割合(モル比)が0.40であり、そして他の単位構造の割合(モル比)が0.10であるポリマーのような場合である。
カルボキシル基と反応可能な基と式(1)で表される保護されたカルボキシル基とを有する化合物としては、また、式(12)、式(13)及び式(14):
Figure 0005077564
で表される単位構造を含むポリマーを挙げることができる。式中、R12、R13及びR14は前述したとおりの意味を有し、R15は水素原子またはメチル基を表し、R16は水素原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、フェニル基、ナフチル基またはアントリル基を表す。t1、t2及びt3はポリマーを構成する各単位構造のモル比を表す。t1は0.05〜0.90であり、または0.15〜0.80であり、または0.25〜0.60である。t2
0.05〜0.90であり、または0.15〜0.80であり、または0.25〜0.60である。t3は0.05〜0.90であり、または0.05〜0.70であり、または
0.15〜0.50である。但し、0.15≦t1+t2+t3≦1であり、または0.3
5≦t1+t2+t3≦1であり、または0.65≦t1+t2+t3≦1である。炭素原子数1〜6のアルキル基の具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、ノルマルヘキシル基、及びシクロペンチル基等である。
式(12)、式(13)及び式(14)で表される単位構造を含むポリマーは、前記のメタクリル酸ヘミアセタールエステル化合物またはアクリル酸ヘミアセタールエステル化合物と、前記のエポキシ基を有する付加重合性モノマーまたはオキセタニル基を有する付加重合性モノマーと、式(14)の単位構造をもたらすモノマー、とから製造することができる。式(14)の単位構造をもたらすモノマーとしては、例えば、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ノルマルヘキシルメタクリレート、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、ナフチルメチルメタクリレート、アントリルメチルアクリレート及びアントリルメチルメタクリレート等が挙げられる。
また、式(12)、式(13)及び式(14)で表される単位構造を含むポリマーの製造においては、前記のアクリル酸エステル化合物、メタクリル酸エステル化合物、アクリルアミド化合物、メタクリルアミド化合物、ビニル化合物、スチレン化合物、マレイミド化合物、マレイン酸無水物、及びアクリロニトリル等の他の付加重合性モノマーを、共に使用することができる。他の付加重合性モノマーが使用される場合、式(12)、式(13)及び式(14)で表される単位構造のポリマー中での割合(モル比)が、前記t1
2及びt3を満たす範囲において使用される。
本発明の平坦化膜形成組成物に含まれる式(12)、式(13)及び式(14)で表される単位構造を含むポリマーとしては、式(12)、式(13)及び式(14)で表され
る単位構造のみからなるポリマーである場合がある。
また、本発明の平坦化膜形成組成物に含まれる式(12)、式(13)及び式(14)で表される単位構造を含むポリマーとしては、式(12)、式(13)及び式(14)で表される単位構造に加えて、式(12)、式(13)及び式(14)で表される単位構造のポリマー中での割合(モル比)が、前記t1、t2及びt3を満たす範囲において、他の
付加重合性モノマーに由来する他の単位構造を含むポリマーである場合がある。例えば、ポリマー中、式(12)の単位構造の割合(モル比)が0.25であり、式(13)の単位構造の割合(モル比)が0.35であり、式(14)の単位構造の割合(モル比)が0.05であり、そして他の単位構造の割合(モル比)が0.35であるポリマーのような場合である。また、例えば、ポリマー中、式(12)の単位構造の割合(モル比)が0.35であり、式(13)の単位構造の割合(モル比)が0.45であり、式(14)の単位構造の割合(モル比)が0.15であり、そして他の単位構造の割合(モル比)が0.05であるポリマーのような場合である。
このようなポリマーの重量平均分子量としては、例えば1000〜500000であり、また例えば、1000〜200000であり、または、3000〜150000であり、または、3000〜50000である。ポリマーは、一種のポリマーのみを使用することができ、また、二種以上のポリマーを組み合わせて用いることもできる。
本発明の平坦化膜形成組成物に含まれる、カルボキシル基と反応可能な基と式(1)で表される保護されたカルボキシル基とを有する化合物としては、例えば、式(24)〜式(52)のポリマーを挙げることができる(式中p1、p2、p3、及びp4はポリマーにおける各単位構造の割合(モル比)を表す)。
Figure 0005077564
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本発明の平坦化膜形成組成物に、吸光性化合物、界面活性剤、レオロジー調整剤、及び接着補助剤等を添加することができる。
吸光性化合物としては、平坦化膜の上に設けられるフォトレジスト層中の感光成分の感光特性波長領域における光に対して高い吸収能を有し、基板からの反射によって生じる定在波や基板表面の段差による乱反射を防げるものであれば特に制限なく使用することができる。
そのような吸光性化合物としては、例えば、ベンゾフェノン化合物、ベンゾトリアゾール化合物、アゾ化合物、ナフタレン化合物、アントラセン化合物、アントラキノン化合物、トリアジン化合物、トリアジントリオン化合物、キノリン化合物などを使用することができる。ナフタレン化合物、アントラセン化合物、トリアジン化合物、トリアジントリオン化合物が用いられる。そして、吸光性化合物としては、カルボキシル基又はフェノール性水酸基を有する化合物が好ましく使用される。具体例としては、例えば、1−ナフタレンカルボン酸、2−ナフタレンカルボン酸、1−ナフトール、2−ナフトール、ナフチル酢酸、1−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボン酸、3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボン酸、3,7−ジヒドロキシ−2−ナフタレンカルボン酸、6−ブロモ−2−ヒドロキシナフタレン、2,6−ナフタレンジカルボン酸、9−アントラセンカルボン酸、10−ブロモ−9−アントラセンカルボン酸、アントラセン−9,10−ジカルボン酸、1−アントラセンカルボン酸、1−ヒドロキシアントラセン、1,2,3−アントラセントリオール、2,7,9−アントラセントリオール、安息香酸、4−ヒドロキシ安息香酸、4−ブロモ安息香酸、3−ヨード安息香酸、2,4,6−トリブロモフェノール、2,4,6−トリブロモレゾルシノール、3,4,5−トリヨード安息香酸、2,4,6−トリヨード−3−アミノ安息香酸、2,4,6−トリヨード−3−ヒドロキシ安息香酸、2,4,6−トリブロモ−3−ヒドロキシ安息香酸、等を挙げることができる。また、吸光性化合物としては、例えば、下記式(53)、(54)または(55)で表される単位構造を有するポリマーや、式(56)で表される化合物などが挙げられる。式(56)中、Arは、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数1〜5のアルコキシ基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ニトロ基、シアノ基、水酸基、チオール基、炭素原子数1〜5のチオアルキル基、カルボキシル基、フェノキシ基、アセチル基、炭素原子数1〜5のアルコキシカルボニル基またはビニル基で置換されていてもよいベンゼン環、ナフタレン環又はアントラセン環を表す。
Figure 0005077564
これら吸光性化合物は一種のみを用いることもできるが、二種以上を組み合わせて用いることもできる。本発明の平坦化膜形成組成物に吸光性化合物が含まれる場合その添加量は、固形分中、30質量%以下であり、例えば1〜20質量%であり、又は1〜10質量%である。
本発明の平坦化膜形成組成物は界面活性剤を含むことが出来る。界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオ
キシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタントリステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等のノニオン系界面活性剤、エフトツプEF301、EF303、EF352((株)トーケムプロダクツ製)、メガファックF171、F173(大日本インキ化学工業(株)製)、フロラードFC430、FC431(住友スリーエム(株)製)、アサヒガードAG710、サーフロンS−382、SC101、SC102、SC103、SC104、SC105、SC106(旭硝子(株)製)等のフッ素系界面活性剤、及びオルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製)等を挙げることができる。これらの界面活性剤の配合量は、本発明の平坦化膜形成組成物の全成分中、通常0.2質量%以下、好ましくは0.1質量%以下である。これらの界面活性剤は単独で添加してもよいし、また2種以上の組み合せで添加することもできる。
本発明の平坦化膜形成組成物には、リソグラフィー工程で上層に被覆されるフォトレジストと平坦化膜との酸性度を一致させる為に、光酸発生剤を添加することが出来る。光酸発生剤としては、オニウム塩化合物、スルホンイミド化合物、及びジスルホニルジアゾメタン化合物等が挙げられる。
オニウム塩化合物としてはジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフエート、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムカンファースルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムカンファースルホネート及びビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート等のヨードニウム塩化合物、及びトリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムカンファースルホネート及びトリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート等のスルホニウム塩化合物等が挙げられる。
スルホンイミド化合物としては、例えばN−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(ノナフルオロ−n−ブタンスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(カンファースルホニルオキシ)スクシンイミド及びN−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)ナフタルイミド等が挙げられる。
ジスルホニルジアゾメタン化合物としては、例えば、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(p−トルエンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2,4−ジメチルベンゼンスルホニル)ジアゾメタン、及びメチルスルホニル−p−トルエンスルホニルジアゾメタン等が挙げられる。
これらの光酸発生剤は一種のみを使用することができ、または二種以上を組み合わせて使用することができる。光酸発生剤が使用される場合その含有量としては、平坦化膜形成組成物の固形分中で例えば、20質量%以下であり、0.01〜10質量%であり、または0.1〜5質量%であり、または0.5〜3質量%である。
本発明の平坦化膜形成組成物は、その他必要に応じてレオロジー調整剤、接着補助剤等を含んでいてもよい。
レオロジー調整剤としては、例えば、ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジイソブチルフタレート、ジヘキシルフタレート、ブチルイソデシルフタレート、ジノルマルブチルアジペート、ジイソブチルアジペート、ジイソオクチルアジペート、オクチルデシルアジペート、ジノルマルブチルマレート、ジエチルマレート、ジノニルマレート、メチルオレート、ブチルオレート、テトラヒドロフルフリルオレート、ノルマルブチルステアレート、及びグリセリルステアレート等を挙げることができる。これらのレオロジー調整剤は、平坦化膜形成組成物の固形分中、通常10質量%未満の割合で添加される。
接着補助剤としては、例えば、トリメチルクロロシラン、ジメチルビニルクロロシラン、メチルジフェニルクロロシラン、クロロメチルジメチルクロロシラン、トリメチルメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、メチルジメトキシシラン、ジメチルビニルエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、N,N'−ビス(トリメ
チルシリル)ウレア、ジメチルトリメチルシリルアミン、トリメチルシリルイミダゾール、ビニルトリクロロシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ベンゾトリアゾール、ベンズイミダゾール、インダゾール、イミダゾール、2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、ウラゾール、チオウラシル、メルカプトイミダゾール、メルカプトピリミジン、1,1−ジメチルウレア、1,3−ジメチルウレア及びチオ尿素等を挙げることができる。これらの接着補助剤は、平坦化膜形成全組成物の固形分中、通常2質量%未満の割合で添加される。
本発明の平坦化膜形成組成物において、溶剤としては、種々の溶剤を使用することができる。そのような溶剤としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、及びN−メチルピロリドン等を用いることができる。これらの溶剤は単独または2種以上の組み合せで使用することができる。さらに、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート等の高沸点溶剤を混合して使用することができる。
以下、本発明の平坦化膜形成組成物の使用について説明する。
半導体基板(例えば、シリコン/二酸化シリコン被覆基板、シリコンナイトライド基板、ガラス基板、及びITO基板等)の上に、スピナー、コーター等の適当な塗布方法により本発明の平坦化膜形成組成物が塗布され、その後、焼成することにより平坦化膜が形成される。焼成する条件としては、焼成温度80℃〜250℃、焼成時間0.3〜60分間
の中から適宜、選択される。好ましくは、焼成温度130℃〜250℃、焼成時間0.5〜5分間である。ここで、平坦化膜の膜厚としては、例えば0.01〜3.0μmであり、また、例えば0.03〜1.0μmであり、または0.05〜0.50μmである。
本発明の平坦化膜形成組成物は前記のように、式(1)で表される保護されたカルボキシル基を有する化合物、カルボキシル基と反応可能な基を有する化合物を含むものであり、または、カルボキシル基と反応可能な基と式(1)で表される保護されたカルボキシル基とを有する化合物を含むものである。
この組成物が半導体基板上に塗布され、焼成により平坦化膜が形成される際に、式(1)で表される保護されたカルボキシル基の熱による分解が起こりカルボキシル基を与える(式(EQ1))。そして、そのようにして生じたカルボキシル基が、焼成中に、エポキシ基、オキセタニル基、アルコキシシリル基、アミノメチロール基、アルコキシメチルアミノ基及びイソシアネート基等の前記のカルボキシル基と反応可能な基と反応する。この反応により、平坦化膜形成組成物に含まれる化合物同士が結合することになる。例えばエポキシ基とは、式(EQ2)のように反応すると考えられる。
Figure 0005077564
また、オキセタニル基、イソシアネート基、アルコキシシリル基、アルコキシメチルアミノ基、オキサゾリン基及びシクロカーボネート基とは、それぞれ式(EQ3)〜式(EQ8)のように反応すると考えられる。
Figure 0005077564
Figure 0005077564
特に、二つ以上の式(1)で表される保護されたカルボキシル基と二つ以上のカルボキシル基と反応可能な基を有する化合物が使用された場合には、カルボキシル基とカルボキシル基と反応可能な基との反応により、化合物間の結びつきが連続したものとなる。そして、そのような連続した化合物間の結びつきのため、形成される平坦化膜は強固なものとなる。その結果、平坦化膜は、その上層に塗布されるフォトレジスト組成物に一般的に使用されている有機溶剤、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート、トルエン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ピルビン酸メチル、乳酸エチル及び乳酸ブチル等に対する溶解性が低いものとなる。このため、本発明の平坦化膜形成組成物より形成される平坦化膜はフォトレジストとのインターミキシングを起こさないものとなる。また、多くの反応部位を有する化合物が使用される場合に、形成される平坦化膜がより強固になると考えられる。特に、式(1)で表される保護されたカルボキシル基またはカルボキシル基と反応可能な基を有するポリマーが使用された場合、焼成中の反応により架橋構造が形成され、平坦化膜がより強固なものになると考えられる。そのため、本発明の平坦化膜形成組成物は、式(1)で表される保護されたカルボキシル基を有するポリマー、カルボキシル基と反応可能な基を有するポリマー、または、カルボキシル基と反応可能な基と式(1)で表される保護されたカルボキシル基とを有するポリマーを含んでいることが好ましい。
また、式(1)で表される保護されたカルボキシル基の熱分解によるカルボキシル基の生成、及びそのようにして生じたカルボキシル基とエポキシ基、オキセタニル基、オキサゾリン基、アルコキシシリル基、アミノメチロール基及びイソシアネート基等との反応は焼成条件下で容易に進行するため、触媒を必要としない。そのため、本発明の平坦化膜形
成組成物には、従来の架橋性平坦化膜を形成するための組成物に架橋触媒として汎用されていたスルホン酸化合物等の強酸を添加することを必要としないものである。さらに、本発明の平坦化膜形成組成物がポリマー同士の反応により架橋構造を形成する系では、従来、汎用されていた低分子架橋剤を含まないため、焼成中に生じる昇華物量を低減でき、昇華物に由来するパーティクルや異物による半導体基板やクリーンルームの汚染を回避できる。
次いで、平坦化膜の上に、フォトレジストの層が形成される。フォトレジストの層の形成は、周知の方法、すなわち、フォトレジスト組成物溶液の平坦化膜上への塗布及び焼成によって行なうことができる。
本発明の平坦化膜の上に塗布、形成されるフォトレジストとしては露光光に感光するものであれば特に限定はなく、また、ネガ型フォトレジスト及びポジ型フォトレジストのいずれも使用できる。ノボラック樹脂と1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステルとからなるポジ型フォトレジスト、酸により分解してアルカリ溶解速度を上昇させる基を有するバインダーと光酸発生剤からなる化学増幅型フォトレジスト、酸により分解してフォトレジストのアルカリ溶解速度を上昇させる低分子化合物とアルカリ可溶性バインダーと光酸発生剤とからなる化学増幅型フォトレジスト、酸により分解してアルカリ溶解速度を上昇させる基を有するバインダーと酸により分解してフォトレジストのアルカリ溶解速度を上昇させる低分子化合物と光酸発生剤からなる化学増幅型フォトレジストなどがあり、例えば、シプレー社製商品名APEX−E、住友化学工業(株)製商品名PAR710、信越化学工業(株)製商品名SEPR430等が挙げられる。
次に、所定のマスクを通して露光が行なわれる。露光には、KrFエキシマレーザー(波長248nm)、ArFエキシマレーザー(波長193nm)及びF2エキシマレーザー(波長157nm)等を使用することができる。露光後、必要に応じて露光後加熱(PEB:Post Exposure Bake)を行なうこともできる。露光後加熱は、加熱温度70℃〜150℃、加熱時間0.3〜10分間から適宜、選択される。
次いで、フォトレジスト用現像液によって現像が行なわれる。これにより、例えばポジ型フォトレジストが使用された場合は、露光された部分のフォトレジストが除去され、フォトレジストのパターンが形成される。
フォトレジスト用現像液としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化物の水溶液、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、コリンなどの水酸化四級アンモニウムの水溶液、エタノールアミン、プロピルアミン、エチレンジアミンなどのアミン水溶液等のアルカリ性水溶液を例として挙げることができる。さらに、これらの現像液に界面活性剤などを加えることもできる。現像の条件としては、温度5〜50℃、時間10〜300秒から適宜選択される。
そして、このようにして形成されたフォトレジストのパターンを保護膜として、平坦化膜の除去及び半導体基板の加工が行なわれる。平坦化膜の除去は、テトラフルオロメタン、パーフルオロシクロブタン(C48)、パーフルオロプロパン(C38)、トリフルオロメタン、一酸化炭素、アルゴン、酸素、窒素、六フッ化硫黄、ジフルオロメタン、三フッ化窒素及び三フッ化塩素等のガスを用いて行われる。
半導体基板上に本発明の平坦化膜が形成される前又は後に有機系反射防止膜層が塗布、形成されることもできる。そこで使用される反射防止膜組成物としては特に制限はなく、これまでリソグラフィープロセスにおいて慣用されているものの中から任意に選択して使用することができ、また、慣用されている方法、例えば、スピナー、コーターによる塗布及び焼成によって反射防止膜を形成することができる。反射防止膜組成物としては、例えば、吸光性化合物、ポリマー及び溶剤を主成分とするもの、化学結合により連結した吸光
性基を有するポリマー、架橋剤及び溶剤を主成分とするもの、吸光性化合物、架橋剤及び溶剤を主成分とするもの、及び吸光性を有する高分子架橋剤及び溶剤を主成分とするもの等が挙げられる。これらの反射防止膜組成物はまた、必要に応じて、酸成分、酸発生剤成分、レオロジー調整剤等を含むことができる。吸光性化合物としては、反射防止膜の上に設けられるフォトレジスト中の感光成分の感光特性波長領域における光に対して高い吸収能を有するものであれば用いることができ、例えば、ベンゾフェノン化合物、ベンゾトリアゾール化合物、アゾ化合物、ナフタレン化合物、アントラセン化合物、アントラキノン化合物、トリアジン化合物等が挙げられる。ポリマーとしては、ポリエステル、ポリイミド、ポリスチレン、ノボラック樹脂、ポリアセタール、アクリルポリマー等を挙げることができる。化学結合により連結した吸光性基を有するポリマーとしては、アントラセン環、ナフタレン環、ベンゼン環、キノリン環、キノキサリン環、チアゾール環といった吸光性芳香環構造を有するポリマーを挙げることができる。
また、本発明の平坦化膜形成組成物が塗布される半導体基板は、その表面にCVD法などで形成された無機系の反射防止膜を有するものであってもよく、その上に本発明の平坦化膜を形成することもできる。
本発明の平坦化膜形成組成物より形成される平坦化膜は、また、リソグラフィープロセスにおいて使用される露光光の波長によっては、その光に対する吸収を有することがあり、そのような場合には、基板からの反射光を防止する効果を有する層、すなわち、反射防止膜として使用することができる。
平坦化膜をKrFエキシマレーザー(波長248nm)を使用したリソグラフィープロセスで反射防止膜として使用する場合、平坦化膜形成組成物固形分中には、アントラセン環又はナフタレン環を有する成分が含まれていることが好ましい。そして、平坦化膜をArFエキシマレーザー(波長193nm)を使用したリソグラフィープロセスで反射防止膜として使用する場合、平坦化膜形成組成物固形分中には、ベンゼン環を有する化合物が含まれていることが好ましい。また、平坦化膜をF2エキシマレーザー(波長157nm)を使用したリソグラフィープロセスで反射防止膜として使用する場合、平坦化膜形成組成物固形分中には、臭素原子又はヨウ素原子を有する化合物が含まれていることが好ましい。
さらに、本発明の平坦化膜は、基板とフォトレジストとの相互作用の防止するための層、フォトレジストに用いられる材料又はフォトレジストへの露光時に生成する物質の基板への悪作用を防ぐ機能とを有する層、加熱焼成時に基板から生成する物質の上層フォトレジストへの拡散、悪作用を防ぐ機能を有する層、及び半導体基板誘電体層によるフォトレジスト層のポイズニング効果を減少させるためのバリア層等として使用することも可能である。
平坦化膜形成組成物より形成される平坦化膜は、デュアルダマシンプロセスで用いられるビアホールが形成された基板に適用され、ホールを隙間なく充填することができる埋め込み材として使用でき、また、基板表面を平坦化するための平坦化材として使用することもできる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、これによって本発明が限定されるものではない。
合成例1
Figure 0005077564
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート76gに、式(57)の1−エトキシエチルメタクリレート(本州化学工業(株)製品)10gとグルシジルメタクリレート9gを溶解させ、溶液中に窒素を30分流した後、70℃に昇温した。反応溶液を70℃に保ちながらアゾビスイソブチロニトリル0.38gと1−ドデカンチオール0.38gを添加した。窒素雰囲気下、70℃で8時間撹拌後、4−メトキシフェノール0.1gを添加し、1−エトキシエチルメタクリレートとグルシジルメタクリレートの共重合ポリマーを含む溶液を得た。得られたポリマーのGPC分析を行ったところ、数平均分子量Mnは7600、重量平均分子量(標準ポリスチレン換算)Mwは23000であった。
合成例2
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート126.6gに、式(57)の1−エトキシエチルメタクリレート(本州化学工業(株)製品)10g、グルシジルメタクリレート9g、及びメチルメタクリレート12.7gを溶解させ、溶液中に窒素を30分流した後、70℃に昇温した。反応溶液を70℃に保ちながらアゾビスイソブチロニトリル0.63gと1−ドデカンチオール0.63gを添加した。窒素雰囲気下、70℃で8時間撹拌後、4−メトキシフェノール0.1gを添加し、1−エトキシエチルメタクリレートとグルシジルメタクリレートとメチルメタクリレートの共重合ポリマーを含む溶液を得た。得られたポリマーのGPC分析を行ったところ、数平均分子量Mnは5500、重量平均分子量(標準ポリスチレン換算)Mwは12000であった。
合成例3
Figure 0005077564
酢酸ブチル38.0gに、式(58)の1−シクロヘキシルオキシエチルメタクリレート(本州化学工業(株)製品)15gとグルシジルメタクリレート10gを溶解させ、溶液中に窒素を30分流した後、70℃に昇温した。反応溶液を70℃に保ちながらアゾビスイソブチロニトリル0.25gと1−ドデカンチオール0.25gを添加した。窒素雰囲気下、70℃で8時間撹拌後、4−メトキシフェノール0.1gを添加し、1−シクロヘキシルオキシエチルメタクリレートとグルシジルメタクリレートの共重合ポリマーを含む溶液を得た。得られたポリマーのGPC分析を行ったところ、数平均分子量Mnは90
00、重量平均分子量(標準ポリスチレン換算)Mwは50000であった。
合成例4
Figure 0005077564
乳酸エチル128gに、式(59)の1−ブトキシエチルメタクリレート10.5g、グリシジルメタクリレート8.0g、ベンジルメタクリレート9.9g、及び式(60)のブチロラクトンメタクリレート3.2gを溶解させ、溶液中に窒素を30分流した後、70℃に昇温した。反応溶液を70℃に保ちながらアゾビスイソブチロニトリル0.25gと1−ドデカンチオール0.25gを添加した。窒素雰囲気下、70℃で8時間撹拌後、4−メトキシフェノール0.1gを添加し、1−ブトキシエチルメタクリレートとグルシジルメタクリレートとベンジルメタクリレートとブチロラクトンメタクリレートの共重合ポリマーを含む溶液を得た。得られたポリマーのGPC分析を行ったところ、数平均分子量Mnは7000、重量平均分子量(標準ポリスチレン換算)Mwは21000であった。
合成例5
Figure 0005077564
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート36.77gに、式(57)の1−エトキシエチルメタクリレート(本州化学工業(株)製品)7.0gと式(61)の(3−エチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレート(大阪有機化学工業(株)製品)8.15gを溶解させ、溶液中に窒素を30分流した後、70℃に昇温した。反応溶液を70℃に保ちながらアゾビスイソブチロニトリル0.303gと1−ドデカンチオール0.303gを添加した。窒素雰囲気下、70℃で8時間撹拌後、4−メトキシフェノール0.1gを添加し、1−エトキシエチルメタクリレートと(3−エチル−3−オキセタニ
ル)メチルメタクリレートの共重合ポリマーを含む溶液を得た。得られたポリマーのGPC分析を行ったところ、数平均分子量Mnは4300、重量平均分子量(標準ポリスチレン換算)Mwは7900であった。
合成例6
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート78.88gに、式(57)の1−エトキシエチルメタクリレート(本州化学工業(株)製品)8.0g、式(61)の(3−エチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレート(大阪有機化学工業(株)製品)9.32g、及びメチルメタクリレート15.19gを溶解させ、溶液中に窒素を30分流した後、70℃に昇温した。反応溶液を70℃に保ちながらアゾビスイソブチロニトリル0.650gと1−ドデカンチオール0.650gを添加した。窒素雰囲気下、70℃で8時間撹拌後、4−メトキシフェノール0.1gを添加し、1−エトキシエチルメタクリレートと(3−エチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレートとメチルメタクリレートの共重合ポリマーを含む溶液を得た。得られたポリマーのGPC分析を行ったところ、数平均分子量Mnは5000、重量平均分子量(標準ポリスチレン換算)Mwは9200であった。
合成例7
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート44.64gに、式(57)の1−エトキシエチルメタクリレート(本州化学工業(株)製品)3.43g、式(61)の(3−エチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレート(大阪有機化学工業(株)製品)4.0g、及びベンジルメタクリレート3.28gを溶解させ、溶液中に窒素を30分流した後、70℃に昇温した。反応溶液を70℃に保ちながらアゾビスイソブチロニトリル0.22gと1−ドデカンチオール0.22gを添加した。窒素雰囲気下、70℃で8時間撹拌後、4−メトキシフェノール0.1gを添加し、1−エトキシエチルメタクリレートと(3−エチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレートとベンジルメタクリレートの共重合ポリマーを含む溶液を得た。得られたポリマーのGPC分析を行ったところ、数平均分子量Mnは22000、重量平均分子量(標準ポリスチレン換算)Mwは37000であった。
合成例8
Figure 0005077564
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート46.4gに、式(59)の1−ブトキシエチルメタクリレート5.00g、グリシジルメタクリレート3.81g、式(62)の9−アントリルメチルメタクリレート2.97g、及びメチルメタクリレート6.99gを溶解させ、反応液中に窒素を30分流した後、80℃に昇温した。反応溶液を80℃に保ちながらアゾビスイソブチロニトリル0.936gと1−ドデカンチオール0.187gを添加した。窒素雰囲気下、80℃で8時間撹拌後、4−メトキシフェノール0.10gを添加し、1−ブトキシエチルメタクリレートとグルシジルメタクリレートと
9−アントラセンメチルメタクリレートとメチルメタクリレートの共重合ポリマーを含む溶液を得た。得られたポリマーのGPC分析を行ったところ、数平均分子量Mnは3100、重量平均分子量(標準ポリスチレン換算)Mwは8400であった。
実施例1
合成例1で得たポリマーを含む溶液(固形分濃度20.6質量%)10gに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート1.35g、及び乳酸エチル3.97gを加え、13.5質量%溶液とした後、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過し、本発明の平坦化膜形成組成物の溶液を調製した。
実施例2
合成例2で得たポリマーを含む溶液(固形分濃度20.6質量%)10gに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート1.35g、及び乳酸エチル3.97gを加え、13.5質量%溶液とした後、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過し、本発明の平坦化膜形成組成物の溶液を調製した。
実施例3
合成例3で得たポリマーを含む溶液(固形分濃度40.0質量%)10gに、酢酸ブチル12.0g、及び乳酸エチル7.72gを加え、13.5質量%溶液とした後、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過し、本発明の平坦化膜形成組成物の溶液を調製した。
実施例4
合成例4で得たポリマーを含む溶液(固形分濃度20.6質量%)10gに、乳酸エチル1.35g、及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート3.97gを加え、13.5質量%溶液とした後、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過し、本発明の平坦化膜形成組成物の溶液を調製した。
実施例5
合成例5で得たポリマーを含む溶液(固形分濃度30質量%)10gに、乳酸エチル6.52g、及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート5.80gを加え、13.5質量%溶液とした後、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過し、本発明の平坦化膜形成組成物の溶液を調製した。
実施例6
合成例6で得たポリマーを含む溶液(固形分濃度30質量%)10gに、乳酸エチル6.52g、及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート5.80gを加え、13.5質量%溶液とした後、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過し、本発明の平坦化膜形成組成物の溶液を調製した。
実施例7
合成例7で得たポリマーを含む溶液(固形分濃度20質量%)10gに、乳酸エチル1.01g、及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート3.86gを加え、13.5質量%溶液とした後、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過し、本発明の平坦化膜形成組成物の溶液を調製した。
実施例8
合成例8で得たポリマーを含む溶液(固形分濃度30質量%)50gに、乳酸エチル30.4g、及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート36.0gを加え、13.5質量%溶液とした後、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用
いて濾過し、本発明の平坦化膜形成組成物の溶液を調製した。
フォトレジスト溶剤への溶出試験
実施例1〜8で得た本発明の平坦化膜形成組成物の溶液をスピナーにより、半導体基板(シリコンウエハー)上に塗布した。ホットプレート上で205℃1分間焼成し、平坦化膜(膜厚0.22μm)を形成した。この平坦化膜をフォトレジストに使用する溶剤、例えば乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、及びプロピレングリコールモノメチルエーテルに浸漬し、その溶剤に不溶であることを確認した。
フォトレジストとのインターミキシングの試験
実施例1〜8で得た本発明の平坦化膜形成組成物の溶液をスピナーにより、シリコンウエハー上に塗布した。ホットプレート上で205℃1分間焼成し、平坦化膜を形成した(膜厚0.50μm)。この平坦化膜の上層に、市販のフォトレジスト溶液(富士写真フィルム(株)製、商品名GARS8105G1及び信越化学工業(株)製、商品名SEPR430を使用)をスピナーにより塗布した。ホットプレート上で90℃又は110℃で1.5分間焼成した。フォトレジストを露光後、露光後加熱を90℃で1.5分間行なった。フォトレジストを現像させた後、平坦化膜の膜厚を測定し、平坦化膜とフォトレジストとのインターミキシングが起こっていないことを確認した。
平坦化率、充填性の試験
実施例1〜8で得た本発明の平坦化膜形成組成物の溶液をスピナーにより、ホール(直径0.18μm、深さ1.0μm)を有するSiO2ウエハー基板上に塗布した。使用し
た基板は図1に示すようなホールのIso(粗)とDense(密)パターンを有するSiO2ウエハー基板である。Isoパターンは、ホール中心から隣のホール中心までの間
隔が、当該ホールの直径の5倍であるパターンである。また、Denseパターンは、ホール中心から隣のホール中心までの間隔が、当該ホールの直径の1倍であるパターンである。ホールの深さは1.0μmであり、ホールの直径は0.18μmである。
塗布後、ホットプレート上で205℃1分間焼成し、平坦化膜を形成した。膜厚は、ホールパターンが近傍に無いオープンエリアで0.50μmであった。走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、実施例1〜8で得た本発明の平坦化膜形成組成物を塗布したホールを有するSiO2ウエハー基板の断面形状を観察することにより、平坦化膜による平坦化率
を評価した。平坦化率は、下式に従い求めた。基板上のホールを完全に平坦化できたときの平坦化率は100%である。
平坦化率={1−(ホール中心部での平坦化膜の凹み深さa)/(ホールの深さb)}×100
ホール内部にボイド(隙間)は観察されず、ホール内部が平坦化膜で充填されていることが観察された。
Figure 0005077564
実施例1〜8において、Iso(粗)とDense(密)のパターン上の平坦化膜の膜厚差(Bias)を小さくすることができた。これは、基板上の単位面積当たりのホール数(ホール密度)が、Iso部に比べ大きいDense部においても、それら多数のホールに本発明の平坦化膜形成組成物の溶液がスムーズに流れ込み、一定の膜厚が得られるためであり、その結果、Iso部とDense部の膜厚差が小さく、かつ平坦化率が大きくなったものと考えられる。また、実施例1〜8の本発明の平坦化膜形成組成物を使用することによって、Iso部とDense部に関わらず、平坦化することができた。
光学パラメータの測定
実施例4で調製した本発明の平坦化膜形成組成物溶液をスピナーにより、シリコンウェハー上に塗布した。ホットプレート上で205℃1分間焼成し、平坦化膜(膜厚0.20μm)を形成した。そして、この平坦化膜を分光エリプソメーターにより、波長193nmでの屈折率(n値)及び減衰係数(k値)を測定したところ、屈折率(n値)は1.83であり、減衰係数(k値)は0.40であった。
実施例7で調製した本発明の平坦化膜形成組成物溶液をスピナーにより、シリコンウェハー上に塗布した。ホットプレート上で205℃1分間焼成し、平坦化膜(膜厚0.20μm)を形成した。そして、この平坦化膜を分光エリプソメーターにより、波長193nmでの屈折率(n値)及び減衰係数(k値)を測定したところ、屈折率(n値)は1.81であり、減衰係数(k値)は0.38であった。
実施例8で調製した本発明の平坦化膜形成組成物溶液をスピナーにより、シリコンウェハー上に塗布した。ホットプレート上で205℃1分間焼成し、平坦化膜(膜厚0.50μm)を形成した。そして、これらの平坦化膜を分光エリプソメーターにより、波長193nmでの屈折率(n値)及び減衰係数(k値)を測定したところ、屈折率(n値)は1.66であり、減衰係数(k値)は0.08であった。また、波長248nmでの屈折率(n値)及び減衰係数(k値)を測定したところ、屈折率(n値)は1.50であり、減衰係数(k値)は0.26であった。
ドライエッチング速度の試験
実施例1〜8で得た本発明の平坦化膜形成組成物の溶液をスピナーによりシリコンウエハー上に塗布した。ホットプレート上で205℃1分間焼成し、平坦化膜(膜厚0.22μm)を形成した。そしてこれらを、日本サイエンティフィック製RIEシステムES401を用い、ドライエッチングガスとしてCF4を使用した条件下でドライエッチング速
度を測定した。結果を表2に示す。ドライエッチング選択性は、KrFレーザーリソグラ
フィー用のフォトレジスト(信越化学工業(株)製、商品名SEPR430)のドライエッチング速度を1.00とした時の、平坦化膜のドライエッチング速度を示したものである。
Figure 0005077564
実施例1〜8の本発明の平坦化膜形成組成物から得られた平坦化膜のエッチング速度は、フォトレジストに比較して大きいことが確認された。平坦化膜のドライエッチング速度がフォトレジストのドライエッチング速度よりも高いことの必要性は、平坦化膜上に形成されたフォトレジストを現像し、その後でドライエッチングにより基板の下地を露出させる工程で、平坦化膜のドライエッチング速度の方がフォトレジストのドライエッチング速度よりも高くなる事により、フォトレジストが削り取られる前に平坦化膜が除去されるので、現像されたフォトレジストのパターンを正確に基板に転写する事ができるためである。
図1はホールを有する基板に形成された平坦化膜の断面模式図であり、図中の符号aはホール中心での平坦化膜の凹み深さであり、bは使用した基板における当初のホールの深さであり、cは平坦化膜であり、dは基板である。

Claims (4)

  1. 式(1):
    Figure 0005077564
    (式中、R1、R2及びR3は、それぞれ、水素原子または炭素原子数1〜10のアルキル
    基を表し、R4は炭素原子数1〜10のアルキル基を表し、また、R3とR4は互いに結合
    して環を形成していてもよい。)で表される保護されたカルボキシル基を分子内に少なくとも二つ有し分子量が200〜2000の化合物、カルボキシル基と反応可能な基を有する化合物、及び溶剤を含み、前記カルボキシル基と反応可能な基はエポキシ基、オキセタニル基、オキサゾリン基、シクロカーボネート基、アルコキシシリル基、アミノメチロール基、アジリジニル基、メチロール基、水酸基、イソシアネート基、アルコキシメチルアミノ基及びヒドロキシシリル基からなる群から選択され、前記式(1)で表される保護されたカルボキシル基を有する化合物と前記カルボキシル基と反応可能な基を有する化合物の組成比が質量比で1/10〜10/1である平坦化膜形成組成物。
  2. カルボキシル基と反応可能な基と下記式(1)で表される保護されたカルボキシル基とを有する化合物であって、該化合物が式(1)で表される保護されたカルボキシル基を含む付加重合性モノマーと、カルボキシル基と反応可能な基を有する付加重合性モノマーを質量比で1/10〜10/1の割合で反応させてなる化合物、及び溶剤を含み、前記カルボ
    キシル基と反応可能な基はエポキシ基、オキセタニル基、オキサゾリン基、シクロカーボネート基、アルコキシシリル基、アミノメチロール基、アジリジニル基、メチロール基、水酸基、イソシアネート基、アルコキシメチルアミノ基及びヒドロキシシリル基からなる群から選択される、平坦化膜形成組成物。
    Figure 0005077564
    (式中、R1、R2及びR3は、それぞれ、水素原子または炭素原子数1〜10のアルキル
    基を表し、R4は炭素原子数1〜10のアルキル基を表し、また、R3とR4は互いに結合
    して環を形成していてもよい。)
  3. 前記カルボキシル基と反応可能な基を有する化合物が、少なくとも二つの式(3):
    Figure 0005077564
    (式中、R5は水素原子、炭素原子数1〜6のアルキル基または−CH2OR7(式中R7は水素原子又は炭素原子数1〜10のアルキル基を表す)を表し、R6は水素原子又は炭素
    原子数1〜10のアルキル基を表す。)で表される基を有する化合物である、請求項1に記載の平坦化膜形成組成物。
  4. 前記カルボキシル基と反応可能な基を有する化合物が、式(5)、式(6)、式(7)、式(8)及び式(9):
    Figure 0005077564
    (式中、Pはポリマーの主鎖を構成する結合基を表し、Qは直接結合又は連結基を表し、R8、R9、R10及びR11は、それぞれ、水素原子または炭素原子数1〜6のアルキル基を表す。)からなる群から選ばれる少なくとも一種の単位構造を含むポリマーである、請求項1に記載の平坦化膜形成組成物。
JP2008151048A 2003-07-30 2008-06-09 保護されたカルボキシル基を有する化合物を含む平坦化膜形成組成物 Active JP5077564B2 (ja)

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