JP4753018B2 - 付加重合性樹脂を含むリソグラフィー用反射防止膜形成組成物 - Google Patents
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第2観点として、炭素と炭素との多重結合を含有する繰り返し単位(A)が、少なくとも1つの二重結合を側鎖に含有する繰り返し単位である第1観点に記載のリソグラフィー用反射防止膜形成組成物、
第3観点として、炭素と炭素との多重結合を含有する繰り返し単位(A)が、α,β−不飽和カルボニル結合を側鎖に含有する繰り返し単位である第1観点に記載のリソグラフィー用反射防止膜形成組成物、
第4観点として、付加重合性樹脂が、熱硬化性を有する炭素と炭素との多重結合を含有する繰り返し単位(A)と、吸光性を有する芳香族環を含有する繰り返し単位(B)とを含み、樹脂を構成する全単位構造中に繰り返し単位(A)がモル比で0.01以上含有するものである第1観点乃至第3観点のいずれか一つに記載のリソグラフィー用反射防止膜形成組成物、
第5観点として、付加重合性樹脂が、更にドライエッチング速度を調節するための非芳香族系有機基を含有する繰り返し単位(C)を含むものである第4観点に記載のリソグラフィー用反射防止膜形成組成物、
第6観点として、付加重合性樹脂が、熱硬化性アクリル系樹脂、熱硬化性ノボラック系樹脂、又は熱硬化性メラミン系樹脂である第1観点乃至第5観点のいづれか一つに記載のリソグラフィー用反射防止膜形成組成物、
第7観点として、第1観点乃至第6観点のいずれか一つに記載の付加重合性樹脂と溶媒とを含むリソグラフィー用反射防止膜形成組成物、
第8観点として、更に光酸発生剤を含有するものである第1観点乃至第7観点のいずれか一つに記載のリソグラフィー用反射防止膜形成組成物、
第9観点として、第1観点乃至第8観点のいずれか一つに記載のリソグラフィー用反射防止膜形成組成物を半導体基板上に塗布し130〜280℃で焼成することにより得られる反射防止膜、
第10観点として、第1観点乃至第9観点のいずれか一つに記載のリソグラフィー用反射防止膜形成組成物を半導体基板上に塗布し130〜280℃で焼成して反射防止膜を形成する工程、前記反射防止膜上にフォトレジスト層を形成する工程、前記反射防止膜層と前記フォトレジスト層で被覆された半導体基板を露光する工程、露光後にフォトレジスト層を現像する工程を含む半導体装置の製造に用いるフォトレジストパターンの形成方法、及び
第11観点として、第10観点のフォトレジストパターンの形成工程を含む半導体装置の製造方法である。
式(15)におけるn2は2〜2000の繰り返し単位を示し、繰り返し単位(A)と繰り返し単位(B)を合わせた当該付加重合性樹脂の重量平均分子量は1000〜1000000、又は10000〜500000である。
繰り返し単位(A)及び(B)を含む樹脂では、樹脂を構成する全単位構造中に繰り替えし単位(A)がモル比で0.01以上、好ましくは0.01〜0.8含有し、また繰り返し単位(B)がモル比で0.1以上、好ましくは0.1〜0.8含有する。但し、樹脂の全構成単位を1.0とする。
例えば、繰り返し単位(B)に相当するものを以下に例示する。
式(29)におけるn3は2〜2000の繰り返し単位を示し、繰り返し単位(A)と繰り返し単位(B)と繰り返し単位(C)を合わせた当該付加重合性樹脂の重量平均分子量は1000〜1000000、又は10000〜500000である。
繰り返し単位(A)、(B)及び(C)を含む樹脂では、樹脂を構成する全単位構造中に繰り替えし単位(A)がモル比で0.01以上、好ましくは0.01〜0.6含有し、また繰り返し単位(B)がモル比で0.01以上、好ましくは0.01〜0.4含有し、繰り返し単位(C)がモル比で0.2以上、好ましくは0.2〜0.9含有する。但し、樹脂の全構成単位を1.0とする。
例えば、繰り返し単位(C)に相当するものを以下に例示する。
ベンジルメタクリレート13.2g(0.08モル)、ヒドロキシプロピルメタクリレート8.0g(0.07モル)、グリシジルメタクリレート18.8g(0.15モル)をプロピレングリコールモノメチルエーテル131.6gに溶解させた後、70℃へ昇温した。溶液が70℃で安定化したところで、アゾビスイソブチロニトリル0.4gを30gのプロピレングリコールモノメチルエーテルに溶解した溶液を滴下して加えた。滴下終了後、24時間、70℃で撹拌してポリマーを含む溶液を得た。得られたポリマーのGPC分析を行ったところ、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量は47000であった。
ヒドロキシプロピルメタクリレート8.0g(0.07モル)、グリシジルメタクリレート8.0g(0.06モル)をプロピレングリコールモノメチルエーテル44.64gに溶解させた後、70℃へ昇温した。溶液が70℃で安定化したところで、アゾビスイソブチロニトリル0.16gを20gのプロピレングリコールモノメチルエーテルに溶解した溶液を滴下して加えた。滴下終了後、24時間、70℃で撹拌してポリマーを含む溶液を得た。得られたポリマーのGPC分析を行ったところ、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量は48000であった。
合成例1で得たポリマー80.0g、ソルビン酸5.66g、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド0.31g、プロピレングリコールモノメチルエーテル23.89gを加えて100℃で4時間反応させ、ポリマーを含む溶液を得た。得られたポリマーのGPC分析を行ったところ、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量は80000であった。
合成例2で得たポリマー33.0g、ソルビン酸2.71g、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド0.14g、プロピレングリコールモノメチルエーテル11.40gを加えて100℃で4時間反応させ、ポリマーを含む溶液を得た。得られたポリマーのGPC分析を行ったところ、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量は130000であった。
上記合成例3で得たポリマーを含む溶液15gにプロピレングリコールモノメチルエーテル35.4g、及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート18.6gを加えた。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過し、更に、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過してリソグラフィー用反射防止膜形成組成物の溶液を調製した。
実施例1と同様に、合成例4で得たポリマーを含む溶液15gにプロピレングリコールモノメチルエーテル35.4g、及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート18.6gを加えた。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過し、更に、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過してリソグラフィー用反射防止膜形成組成物の溶液を調製した。
実施例1、2で調製したリソグラフィー用反射防止膜形成組成物の溶液を、それぞれ、スピナーにより、半導体基板(シリコンウェハー)上に塗布した。ホットプレート上、205℃で1分間焼成し、反射防止膜(膜厚0.6〜0.8μm)を形成した。これらの反射防止膜をフォトレジストに使用する溶剤、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに浸漬し、それらの溶剤に不溶であることを確認した。試験結果を表1に示す。
[表1]
表1
―――――――――――――――――――――――――――――――――
塗布後膜厚(nm) 溶剤処理後膜厚(nm)
―――――――――――――――――――――――――――――――――
実施例1 87.8 86.8
実施例2 67.0 66.7
―――――――――――――――――――――――――――――――――
フォトレジストとのインターミキシングの試験
実施例1、2で調製したリソグラフィー用反射防止膜形成組成物の溶液を、それぞれ、スピナーにより、シリコンウェハー上に塗布した。ホットプレート上、205℃で1分間焼成し、反射防止膜(膜厚0.10μm)を形成した。この反射防止膜の上層に、市販のフォトレジスト溶液(シプレー社製、商品名UV113)をスピナーにより塗布した。ホットプレート上、120℃で1分間焼成してフォトレジストの層を形成した。フォトレジストを露光後、露光後加熱(postexposure bake)を115℃で1.5分間行った。フォトレジストを現像させた後、反射防止膜の膜厚を測定し、反射防止膜とフォトレジストとのインターミキシングが起こっていないことを確認した。
実施例1、2で調製したリソグラフィー用反射防止膜形成組成物の溶液を、それぞれ、スピナーにより、シリコンウェハー上に塗布した。ホットプレート上、205℃で1分間焼成し、反射防止膜(膜厚0.60μm)を形成した。そして、これらの反射防止膜を分光エリプソメーター(J.A.Woollam社製、VUV−VASE VU−302)を用い、波長193nmでの屈折率(n値)及び減衰係数(k値)を測定した。結果を表2に示す。
実施例1、2で調製した反射防止膜形成組成物の溶液をスピナーにより、それぞれ、シリコンウェハー上に塗布した。ホットプレート上、205℃で1分間焼成し、反射防止膜を形成した。そして日本サイエンティフィック製RIEシステムES401を用い、ドライエッチングガスとしてCF4を使用した条件下でドライエッチング速度(単位時間当たりの膜厚の減少量)を測定した。
[表2]
表2
――――――――――――――――――――――――――――
n値 k値 選択比
――――――――――――――――――――――――――――
実施例1 1.78 0.28 1.2
実施例2 1.61 0.05 1.3
――――――――――――――――――――――――――――
表1、2より、架橋材を用いることなく十分な溶剤耐性が付与された反射防止膜をえることができるといえる。そのため、ベーク時の架橋材の昇華が原因のディフェクト発生という好ましくない現象を抑制することができるといえる。
Claims (8)
- 炭素と炭素の二重結合からなるα,β−不飽和カルボニル結合を側鎖に含有する繰り返し単位(A)と、吸光性を有する芳香族環を含有する繰り返し単位(B)とを含み、樹脂を構成する全単位構造中に繰り返し単位(A)がモル比で0.01以上含有する付加重合性樹脂を含むリソグラフィー用反射防止膜形成組成物。
- 付加重合性樹脂が、更にドライエッチング速度を調節するための非芳香族系有機基を含有する繰り返し単位(C)を含むものである請求項1に記載のリソグラフィー用反射防止膜形成組成物。
- 付加重合性樹脂が、熱硬化性アクリル系樹脂、熱硬化性ノボラック系樹脂、又は熱硬化性メラミン系樹脂である請求項1又は請求項2に記載のリソグラフィー用反射防止膜形成組成物。
- 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の付加重合性樹脂と溶媒とを含むリソグラフィー用反射防止膜形成組成物。
- 更に光酸発生剤を含有するものである請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のリソグラフィー用反射防止膜形成組成物。
- 請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のリソグラフィー用反射防止膜形成組成物を半導体基板上に塗布し130〜280℃で焼成することにより得られる反射防止膜。
- 請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のリソグラフィー用反射防止膜形成組成物を半導体基板上に塗布し130〜280℃で焼成して反射防止膜を形成する工程、前記反射防止膜上にフォトレジスト層を形成する工程、前記反射防止膜層と前記フォトレジスト層で被覆された半導体基板を露光する工程、露光後にフォトレジスト層を現像する工程を含む半導体装置の製造に用いるフォトレジストパターンの形成方法。
- 請求項7のフォトレジストパターンの形成工程を含む半導体装置の製造方法。
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