JP4857670B2 - 無機粉末含有ペースト - Google Patents

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Description

本発明は無機粉末含有ペースト及びそれを用いた、ディスプレイ用部材の製造方法に関する。
プラズマディスプレイパネル(以下PDPと称する)は、液晶パネルに比べて高速の表示が可能であり、また大型化が容易であることからOA機器および広報表示装置などの分野に浸透している。さらに、高品位テレビジョンの分野などでの進展が非常に期待されており、低消費電力で、高画質なPDPパネルを低コストで製造することが望まれている。
PDPは、前面ガラス基板と背面ガラス基板との間に備えられた放電空間内で電極間にプラズマ放電を生じさせ、上記放電空間内に封入されているガスから発生した紫外線を放電空間内の蛍光体に当てることにより表示を行うものであるが、前面ガラス基板の放電空間に面した誘電体層表面には主として酸化マグネシウムからなる保護膜が形成されている。前記保護膜はその性状いかんにより、PDPパネルの性能を大きく左右するため、製造方法について様々に検討されている。例えば、気相成長法として、電子ビーム蒸着法(以下EB法と称する)、スパッタ法、CVD法が知られているが、これらの方法では製膜タクトが長く、生産性が芳しくないほか、設備費用がかかるという問題がある。そのため、別の方法として酸化マグネシウムを含むペーストを塗布し低コストに保護膜を形成する方法が提案されているが(例えば、特許文献1)、一般に、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムの金属酸化物もしくは、複合酸化物はペースト化したときに、ゲル化、粉末凝集が起こりやすく(例えば、特許文献2)、具体的に用いたペースト材料の組成について言及されておらず、これまでにガラスペーストのゲル化を防止する方法としてペーストにアミン化合物を添加する方法が知られていたが(例えば、特許文献3)、アミン化合物の構造特異性なゲル化及び粉末凝集抑制効果については知られていない。また、同じ塗布法としてゾルーゲル法による保護膜の形成も報告されているが、ゾル溶液はゾル溶液中の膜形成用材料の重量比を多くした場合、沈殿が生じるため膜形成用材料を多くできず、適切な膜厚の形成が難しい。
さらに、近年、背面板ガラス基板上に立設された隔壁表面に酸化マグネシウムを主成分とする二次電子放出膜を形成することによって、PDPの駆動電圧を低く設定できること及び、封入する希ガスの濃度を高め輝度と寿命を向上できることが提案されているが(例えば、特許文献4)、ゾルーゲル法により酸化マグネシウム層が形成しており、使用するゾル溶液に水、アンモニアなど揮発性の物質を用いること、凝集により沈殿が生成するため安定に二次電子放出膜を形成することが困難であるという問題があった。
そのため、ゲル化、及び粉末凝集がおこらない塗布安定性に優れたマグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムの金属酸化物もしくは、複合酸化物を含むペーストの実現が望まれている。
特開2002−75173号広報(第2〜5頁) 特開平9−310033号広報(第2〜5頁) 特開平10―53433号広報(第2〜9頁) 特開平11−213902号広報(第2〜6頁)
そこで、本発明は、上記従来技術に鑑みて、ゲル化、粉末凝集が起こりにくい保存安定性に優れた無機粉末含有ペースト及び、それを用いたディスプレイ用部材の製造方法を提供することである。
すなわち本発明は、無機粉末と有機成分からなる無機粉末含有ペーストであって、無機粉末がBET比表面積が8m 2 /g以下の酸化マグネシウムであり、有機成分は、モノアミン化合物およびバインダー樹脂を含有し、モノアミン化合物は、下記一般式(1)で表示され、分子量が160〜500の範囲であって、沸点が200℃以上であり、モノアミン化合物の含有量が無機粉末に対して5〜20重量%であり、バインダー樹脂はセルロース骨格を有する、無機粉末含有ペースト。
123N (1)
(式中、R1は炭素数12〜18のアルキル基を表し、R2、R3はR1と同じであっても異なってもよい炭素数1〜18のアルキル基、水素原子、アリール基より選ばれたものである。)
本発明によれば、ゲル化、粉末凝集が起こりにくい保存安定性に優れた無機粉末含有ペーストにより基板の所望の位置にマグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムの酸化物もしくは複合酸化物からなる無機粉末層を形成したディスプレイ用部材を製造できる。
本発明は、無機粉末と有機成分からなる無機粉末含有ペーストであって、無機粉末がマグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムのうちのいずれか一種の酸化物、もしくは少なくとも2種の複合酸化物であり、有機成分が下記一般式(1)で表示されるモノアミン化合物を含有することを特徴とする無機粉末含有ペーストにより、ゲル化、粉末凝集が起こりにくい保存安定性に優れたペーストとなり、該無機粉末含有ペーストにより基板の所望の位置に無機粉末層を形成したディスプレイ用部材の製造が可能となる。
N (1)
(式中、Rは炭素数12〜18のアルキル基を表し、R、RはRと同じであっても異なってもよい炭素数1〜18のアルキル基、水素原子、アリール基より選ばれたものであり、アルキル基およびアリール基はさらにエチレン性不飽和基やエーテル基や水酸基が置換されていても良い。)
本発明において用いられるマグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムの酸化物もしくは複合酸化物として、具体的にはMgO、CaO、BaO、(Ca・Sr)O等が挙げることができる。
これら以外にも、MgOに希土類金属を付活し、MgOの含有量が90%以上である無機粉末も挙げられる。
本発明において、これらの無機粉末は最大粒子径Dmaxが10μm以下、平均粒子径D50が3μm以下であることが好ましい。最大粒子径Dmaxが10μmよりも大きい、平均粒子径D50が3μmよりも大きい粉末を用いたペーストを塗布した際に粗大粒子が存在し、緻密な膜面の形成を阻害する。
また、無機粉末のBET比表面積が8m/gより小さいことが好ましい。BET比表面積が8m/gを越えるとゲル化、粉末凝集がしやすい。より好ましくは比表面積が5m/gより小さい無機粉末である。
本発明におけるマグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムの酸化物もしくは複合酸化物はペースト化する前に300度以上で乾燥しておくことが好ましい。さらに好ましくは減圧下で加熱する方法により乾燥することである。
これらの無機粉末のペースト中への含有量は10〜80重量%が好ましく、より好ましくは10〜50重量%である。無機粉末が10重量%より小さい含有量であれば、1度の塗布で十分な膜厚を得ることができず、50重量%より大きければペースト化が困難であり、80重量%を越えるとペースト化できない。
次に、本発明において用いられる、モノアミン化合物は鋭意検討された結果、下記一般式(1)で示されるアミン化合物を添加することが好ましい。
N (1)
(式中、Rは炭素数12〜18のアルキル基を表し、R、RはRと同じであっても異なってもよい炭素数1〜18のアルキル基、水素原子、アリール基より選ばれたものであり、アルキル基およびアリール基はさらにエチレン性不飽和基やエーテル基や水酸基が置換されていても良い。)
また、モノアミン化合物は化合物の揮発性、取り扱い性を考慮し、分子量が160〜500で沸点が200℃以上のものが好ましい。
かかるモノアミン化合物の添加量は、モノアミン化合物が無機粉末に対し5〜20重量%含有することが好ましく、より好ましくは10〜15重量%である。モノアミン化合物の添加量が無機粉末に対し5重量%より少なければ無機粉末含有ペーストの粉末凝集抑制、ゲル化防止に効果はなく、20重量%を越えるとペーストの粘度コントロールが困難となる。
無機粉末含有ペーストにモノアミン化合物を添加することによる粉末凝集抑制、ゲル化防止作用は次のように説明できる。
まず、無機粉末含有ペーストのモノアミン化合物を添加による粉末凝集抑制効果はマグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムの酸化物もしくは複合酸化物の性質を考慮することにより理解できる。マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムの酸化物もしくは複合酸化物は水中に懸濁した際にアルカリ性を示す物質として知られており、粉末の表面は大気雰囲気下の水蒸気、二酸化炭素、さらには溶媒等に不純物として含まれる水などにより水酸化物、炭酸塩となりやすい。表面が水酸化物、炭酸塩となった粉末は水由来のプロトン(H)が介在する水素結合、静電引力等により粉末同士での結合生成しやすく粉末凝集がおこりやすいと考えられる。一方、モノアミン化合物を添加した際は、粉末表面が水酸化物、炭酸塩となってもモノアミン化合物が粉末表面に水素結合、静電相互作用などで結合する。そのため、モノアミン化合物が粉末表面を覆う分量添加される場合は粉末同士の相互作用が抑制され、ペースト中で粉末凝集が起こらない。
次に、無機粉末含有ペーストのモノアミン化合物の添加によるゲル化防止効果もマグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムの酸化物もしくは複合酸化物がアルカリ性を示すことを考慮することにより理解できる。ペーストに用いられる多数のカルボキシル基、水酸基を含むバインダー樹脂は酸アルカリの相互作用により反応し、粉末同士がバインダー樹脂により架橋された流動性のない巨大物質がペースト中に生成する。その巨大物質がペースト中に生成することによりペーストがゲル化する。一方、モノアミン化合物を添加した際は、粉末表面に存在するアミン化合物が粉末表面に水素結合、静電相互作用などで結合する。そのため、モノアミン化合物が粉末表面を覆う分量添加される場合はバインダー樹脂と粉末表面の相互作用がモノアミン化合物にブロックされ、ゲル化が防止されると推測される。
また、モノアミン化合物の替わりにジアミン化合物等の2つ以上のアミノ基を有する化合物を用いた場合、ジアミン化合物が粉末間を架橋し、ペーストがゲル化し易い。
すなわち本発明は、無機粉末含有ペーストが、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムの酸化物もしくは複合酸化物から選ばれる少なくとも1種を含有し、有機成分としてモノアミン化合物を含有することが重要である。
バインダー樹脂としては400〜550℃程度の比較的低温で焼成される熱可塑性樹脂が好ましく、このような低温で焼成できる樹脂成分として、メチルセルロース、エチルセルロース、プロピルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシルエチルセルロース、ヒドロキシルプロピルセルロース、ヒドロキシルエチルプロピルセルロース等のセルロース系樹脂が好ましい。また、セルロース系樹脂を用いたペーストはディスペンサーなどを用いる塗布では塗布膜が緻密に形成できる。
無機粉末含有ペーストに用いる溶媒としては樹脂成分と分離しない有機溶媒であればよく、アルコール類、エーテル類、エステル類が好ましい。具体的にはエチレングリコール、ヘキシレングリコール、2−ヘプタノール、4−メチルー2−ペンタノール、シクロヘキサノール、1−メチルシクロヘキサノール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、γ−ブチロラクトン、ブチルカルビトールアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジオキサン、ジエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルアセテート、α−テルピネオール、ベンジルアルコールが好ましく、これらの混合液でも良い。
無機粉末と樹脂成分の含有量は、乾燥状態のペーストに対して、無機粉末が40〜80重量%と樹脂成分20〜60重量%であることが好ましい。ここで、樹脂成分とは樹脂を溶媒に溶解させる前の固形分を指す。
樹脂成分が少なすぎる場合には、ペースト中の無機粉末の分散安定性、ペーストの粘度や流動性、塗布膜の膜厚保持性などを得ることができなくなる傾向にある。また、樹脂成分が多すぎると、焼成による樹脂成分の除去が不完全になり残渣として残りパネルの性能が低下する傾向にあり、また焼成で有機成分を除去するのに時間を要する傾向にある。
本発明の無機粉末含有ペーストは、さらに必要に応じて、高級脂肪族系アルコール、可塑剤(例えば、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ポリエチレングリコール、グリセル等)等を含有してもよい。また、ペーストの糸引きや塗布形状の観点から、必要に応じチキソトロピー性付与剤を添加してもよい。例えば、シリカ微粒子(例えば、日本アエロジル製“380”、“R974”)である。
さて、本発明による無機粉末含有ペーストの作製方法は、まず、無機粉末を溶媒に分散させた後、アミン化合物を添加し、無機粉末、溶媒、及びモノアミン化合物からなるスラリー溶液を作製する。さらに、スラリー溶液中に撹拌機を用いてバインダー樹脂をスラリー溶液中に加熱溶解(通常80℃程度)した後、例えば3本ロール、ボールミル、ビーズミル等の分散機を用いて混練することで混連し、ペーストを製造することができる。より好ましくは、アミン化合物を添加した後に無機粉末、溶媒、及びモノアミン化合物からなるスラリー溶液を超音波などで分散処理を行うことである。
また、本発明による無機粉末含有ペーストの粘度はせん断速度が1.2s−1での粘度が5〜200Pa・s/25℃であることが好ましい。無機粉末含有ペーストの粘度が5Pa・s/25℃より小さい場合はディスペンサー法で塗布する前に、ペーストがディスペンサーより垂れてくるなどの問題が生ずる。一方、無機粉末含有ペーストの粘度が200Pa・s/25℃を超えるとディスペンサー法でペーストを塗布する場合には、ペーストの押し出し圧が高くなるなどの問題を生ずる。
次に、本発明による無機粉末含有ペーストを用いたPDPの作成方法について説明する。
(背面板)
背面板に用いる基板としては、ソーダガラスの他にPDP用の耐熱ガラスである旭硝子社製の“PD200”や日本電気硝子社製の“PP8”を用いることができる。
基板を好ましくは洗浄したのち、電極を形成する。電極の形成には、例えば、銀、銅などを含有する導電性ペーストを用いることができる。
電極の形成方法としては、例えば、導電性ペーストをスクリーンパターン印刷して形成する方法、感光性導電ペーストをスクリーン印刷したのち電極パターン露光し、現像し形成する方法などが好ましく用いられる。
導電性ペーストは導電性粉末、ガラスフリットを含有するものであることが好ましい。ガラスフリットを含有することで焼成後の接着性が良くなる。ガラスフリットの種類や添加割合は特に限定されるものではなく、電極パターンによって適宜選択される。例えば、酸化物換算表記で酸化ビスマスを30〜95重量%含有するものが使用される。1例を挙げれば、
酸化ビスマス 30〜85重量%
酸化珪素 5〜30重量%
酸化ホウ素 5〜20重量%
酸化ジルコニウム 3〜10重量%
酸化アルミニウム 1〜 5重量%
の組成範囲からなるものを80重量%以上含有し、かつ酸化ナトリウム、酸化リチウムを実質的に含有しない組成のガラスフリットなどが使用される。なお、ペーストの溶媒および樹脂成分も特に限定されるものでなく、適用する電極パターンによって適宜選択されるものである。
導電性ペーストの導電性粉末としては、ガラス基板上に600℃以下の温度で焼き付けできる低抵抗の導体粉末であることが好ましい。例えば、銀、銅、金、パラジウム、ニッケルおよび白金の群から選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましい。これらは、単独または混合粉末として用いる事ができる。混合粉末としては例えば銀(80〜98)−パラジウム(20〜2)、銀(88〜96)−パラジウム(10〜2)−白金(2〜10)、銀(85〜98)−白金(15〜2)(()内の数は重量%を表す)などの3元系或いは2元系の混合貴金属粉末が用いられる。これらの導電性粉末は、その平均粒子径が好ましくは0.1〜5.0μm、より好ましくは0.5〜4.0μmであるものが用いられる。平均粒子径を0.1μm以上とすることで凝集を抑え、均質なペーストとすることができる。また、平均粒子径を5.0μm以下とすることで、電極層中の導電性粒子の充填性が向上し、抵抗を小さくすることができ、また凹凸を小さくし電極パターンの表面粗さを抑えることができる。
導電性粉末の形状は、粒状(粒子状)、多面体状、球状のものなど、特に限定することなく使用することができるが、単分散粒子で、凝集がなく、球状に近い形状であることが好ましい。
導電性ペーストに用いる有機バインダーとしては、エチルセルロース、メチルセルロース等に代表されるセルロース系化合物、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソブチルアクリレート等のアクリル系化合物等を用いることができる。また、ガラスペースト中に、溶媒、可塑剤等の添加剤を加えても良い。溶媒としては、テルピネオール、ブチロラクトン、トルエン、メチルセロソルブ等の汎用溶媒を用いることができる。また、可塑剤としてはジブチルフタレート、ジエチルフタレート等を用いることができる。また、感光性ペーストとする場合には、重合性官能基を持つモノマーやポリマーを用いてもよい。重合性官能基を持つモノマーとしては、トリメチロールプロパントリアクリレートやトリエチレングリコールジメタクリレート等のアクリル系モノマーを用いることができる。その他、ペースト調整に際し、有機溶媒などで粘度を適宜調整して用いても良い。
PDP用背面板の電極は、電極厚みが1〜20μmであることが好ましく、2〜15μmであることがさらに好ましい。電極の厚みを1μm以上とすることで、導体膜が薄くなりすぎずピンホール等が発生するのを抑え、また、比抵抗値も低くなる。電極の厚みを20μm以下とすることで、電極上に絶縁のための誘電体層を形成した場合に電極の凸凹や熱膨張係数の違いによる熱応力が抑えられ、従って誘電体層に亀裂が発生したり、誘電体層に凹凸が生じるのを防ぐことができる。
電極の線幅については、10〜200μmであることが好ましく、20〜180μmであることがさらに好ましい。10μm以上とすることで、断線欠陥が生じ難くなり、また比抵抗値も低くできる。また、200μm以下とすることで焼成収縮を抑え、断面形状で観察した場合、焼成後にエッジ部に角が出たような形になるのを防ぐことができる。
次に、電極を覆う形で誘電体層が好ましく形成される。誘電体層の形成は、基板上に直接、後述する隔壁を形成する場合に比べて隔壁の密着性が増大して剥がれが抑制されたり後述する蛍光体の劣化が防止できるため好ましい。
誘電体層の厚みは、2〜20μm、さらには3〜18μmであることが均一な誘電体層の形成のために好ましい。厚みが厚すぎると、焼成の際、脱バインダーが困難でクラックが生じやすく、また基板にかかる応力が大きくなり基板が反る等の問題が生じる傾向にある。また、薄すぎると厚みの均一性を保持するのが困難な傾向にある。
誘電体層には酸化ビスマス、酸化鉛、酸化亜鉛のうち少なくとも1種類、さらに好ましくは酸化ビスマスを10〜60重量%含むガラスを用いることによって熱軟化温度、熱膨張係数のコントロールを容易に行うことができる。特に、酸化ビスマスを10〜60重量%含有するガラスを用いることは、ペーストの安定性などの利点がある。酸化ビスマス、酸化鉛、酸化亜鉛の添加量は多すぎるとガラスの耐熱温度が低くなり過ぎてガラス基板上への焼き付けが難しくなる傾向にある。
具体的なガラス組成の例としては、例えば酸化物換算表記で以下の組成を含むものが挙げられる。
酸化ビスマス 10〜60重量%
酸化珪素 3〜50重量%
酸化ホウ素 10〜40重量%
酸化バリウム 5〜20重量%
酸化亜鉛 10〜20重量%
誘電体層中に含有する無機材料としては、酸化チタン、アルミナ、シリカ、チタン酸バリウム、ジルコニア等の白色フィラーが用いられる。ガラスを50〜95重量%、フィラーを5〜50重量%含有する無機材料が用いられる。フィラーを上記範囲に含有することによって誘電体層の反射率を向上させ、高輝度のプラズマディスプレイが得られる。
誘電体層は、無機材料粉末と有機バインダーからなる誘電体ペーストをガラス基板上に塗布または積層し、焼成することによって形成できる。誘電体層用ペーストに用いる無機材料粉末の量は、無機材料粉末と有機成分の和に対して50〜95重量%であるのが好ましい。無機粉末の量が少なすぎると、誘電体層の緻密性、表面の平坦性が欠如する傾向にあり、多すぎるとペースト粘度が上昇し、塗布時の厚みムラが大きくなる傾向にある。
アドレス電極層を形成したガラス基板上に、電極層と平行に位置した隔壁をサンドブラスト法、型転写法、フォトリソグラフィー法等によって形成する。次いで、隔壁パターンを形成する。隔壁パターンの形成には、スクリーン印刷法やサンドブラスト法、感光性ペースト法、プレス成型法等が用いられる。パターンの高精細化や工程の簡略化が可能である点から、感光性ペースト法が特に好ましい。以下に、感光性ペースト法の手順について説明する。
誘電体ペースト塗布膜の上に、感光性隔壁ペーストを全面に、もしくは部分的に塗布する。感光性ペーストの塗布は、スクリーン印刷法、バーコーター法、ロールコータ法、ドクターブレード法などの一般的な方法で行うことができる。塗布厚さは、所望の隔壁の高さとペーストの焼成による収縮率を考慮して決めることができる。通常、焼成後の隔壁の好ましい高さは60〜170μmの範囲であり、焼成収縮を考慮すると塗布する隔壁ペースト塗布膜の厚さは80〜220μmの範囲内であることが好ましい。
塗布された感光性隔壁ペーストは、乾燥され、露光される。露光に使用される活性光線は、紫外線が最も好ましく、その光源として、例えば、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ハロゲンランプなどが使用される。超高圧水銀灯を光源とした平行光線を用いる露光機が一般的である。
露光後、露光部分と未露光部分の現像液に対する溶解度差を利用して、現像を行い、隔壁パターンを形成する。現像には、浸漬法、スプレー法、ブラシ法などが用いられる。現像液には、感光性隔壁ペースト中の有機成分、特にポリマーが溶解可能な溶液を用いるとよく、アルカリ水溶液で現像することが好ましい。隔壁のパターニングは、焼成による収縮を考慮して行うとよい。焼成後の隔壁のサイズとしては、ピッチが100〜250μmの範囲、高さが60〜170μmの範囲、幅が15〜60μmの範囲内であることが好ましい。
隔壁パターンは、主としてストライプ状に形成されるが、特に限定されず、格子状である場合もある。本発明の誘電体ペーストを用いると、格子状の隔壁を形成した場合でも、誘電体層に亀裂が生じることはない。隔壁が格子状である場合、後の前面板との封着工程において排気がスムーズに行えるように、補助隔壁の高さを主隔壁より低くすることが好ましい。補助隔壁の高さは、主隔壁の10〜90%であることが好ましく、より好ましくは30〜90%、さらに好ましくは60〜90%である。
隔壁パターンを形成した後に、電極パターン、誘電体ペースト塗布膜および隔壁パターンを同時に焼成して、電極層、誘電体層および隔壁層を形成する。焼成雰囲気や温度は、ペーストや基板の特性によって異なるが、通常は空気中で焼成される。焼成炉としては、バッチ式の焼成炉やベルト式の連続型焼成炉を用いることができる。バッチ式の焼成の場合、誘電体ペースト塗布膜の上に隔壁パターンが形成されたガラス基板を、室温から500℃程度まで数時間掛けてほぼ等速で昇温した後、さらに焼成温度として設定された500〜580℃に30〜40分間で上昇させて、15〜30分間保持して焼成を行うことが好ましい。
焼成温度を580℃以下、焼成時間を15〜30分の範囲に設定することで、焼成残渣や隔壁のダレなどを抑制することができる。
電極層、誘電体層および隔壁層を形成したガラス基板上の隔壁に挟まれたセル内に、本発明による無機粉末含有ペーストを用いて、二次電子放出膜を形成する。
無機粉末含有ペーストはディスペンサー法、スクリーン印刷法等によって塗布できる。ペースト塗布後、ペーストの乾燥を100〜200℃で行う。乾燥は、ペースト中の溶媒が揮散する温度及び時間で行えば良く、例えば、100〜200℃で30〜2時間程度行えば十分である。その後、400〜550℃で焼成することによってバインダー樹脂成分を熱分解させ、二次電子放出膜を作製する。
次に、形成された二次電子放出膜上に、蛍光体粉末、有機バインダーおよび有機溶媒を主成分とする蛍光体ペーストを塗布することにより、蛍光体層を形成することができる。その方法としては、スクリーン印刷版を用いてパターン印刷するスクリーン印刷法、吐出ノズルの先端から蛍光体ペーストをパターン吐出するディスペンサー法、また、感光性を有する有機成分を有機バインダーとする感光性蛍光体ペーストを用いる感光性ペースト法等を採用することができる。ペースト塗布後、ペーストの乾燥を100〜200℃で行う。乾燥は、ペースト中の溶媒が揮散する温度及び時間で行えば良く、例えば、100〜200℃で30〜2時間程度行えば十分である。
その後400〜550℃で焼成し、本発明のディスプレイ用部材の製造方法の一例としてプラズマディスプレイ用の背面板を作製することができる。
なお、本発明による無機粉末含有ペーストを隔壁に挟まれたセル内に塗布、乾燥した後に蛍光体粉末、有機バインダーおよび有機溶媒を主成分とする蛍光体ペーストを塗布し、乾燥後、蛍光体塗布膜を形成した基板を必要に応じて、400〜550℃で焼成し、本発明のディスプレイ用部材の製造方法の一例としてプラズマディスプレイ用の背面板を作製してもよい。
また、ディスプレイの表示区域外であれば、蛍光体層上に本発明による無機粉末含有ペーストを塗布、乾燥して無機粉末層を形成してもよい。
(前面板)
次いでプラズマディスプレイ用の前面板は、まず、基板上に所定のパターンで透明電極、バス電極、誘電体層を形成して作製する。
透明電極の組成としては、ITOが好ましく用いることができる。透明電極の形成方法としては、所望のパターンを有したマスクを介在させた蒸着・スパッタリング法や、基板上の所望のパターン領域を含むエリアに、各種コーティング法や蒸着・スパッタリング法等により透明導電層をベタ形成した後、レジスト層を形成し、その後フォトプロセスによるレジスト層のパターン化、エッチング、レジスト層の剥離により所望のパターンを得る方法などを用いることができる。
バス電極の形成については、前述した背面板の電極と同様に形成することができる。誘電体層の形成については、前述した背面板の誘電体層と同様に形成することができる。
次に、本発明による無機粉末含有ペーストを用いて、保護膜を形成する。誘電体ペースト塗布膜の上に、本発明による無機粉末含有ペーストを全面に、もしくは部分的に塗布する。無機粉末含有ペーストの塗布は、スクリーン印刷法、バーコーター法、ロールコータ法、ドクターブレード法などの一般的な方法で行うことができる。また、このとき、前面板の誘電体層は焼成してあっても、なくてもどちらでも良い。ペースト塗布後、ペーストの乾燥を100〜200℃で行う。乾燥は、ペースト中の溶媒が揮散する温度及び時間で行えば良く、例えば、100〜200℃で30〜2時間程度行えば十分である。その後、400〜550℃で焼成することによってバインダー樹脂成分を熱分解させ、保護膜を作製する。
なお、保護膜形成後、前期保護膜をレーザーまたはランプを用いた高温の加熱処理により膜改質してもよい(例えば、特許文献2参照)。
以下に、本発明を実施例を用いて、具体的に説明する。但し、本発明はこれに限定されない。なお、実施例中の濃度は、断りのない限り重量%である。
本実施例において使用したアミン化合物および溶媒はそれぞれ以下に示す表1、2に示す。
試料1
(1)酸化マグネシウムの乾燥
酸化マグネシウム(宇部マテリアルズ社製2000A、BET比表面積7m2/g、最大粒子径Dmax=2μm、平均粒子径D50=0.2μm)を減圧乾燥機中で120℃で3時間乾燥した。なお、粉末のBET比表面積は比表面積測定装置(島津製作所社製、ジェミニV2380)で77Kにおける窒素吸着量からBET式を用いて求めた。
(2)酸化マグネシウム含有ペーストの作製
ペースト成分として用いたバインダー樹脂、溶媒、およびアミン化合物は次のとおりである。
バインダー樹脂:エチルセルロース(ハーキュリース社製)
アミン化合物:ドデシルアミン(東京化成社製、アミンa)
溶媒:ベンジルアルコール(東京化成社製、溶媒a)
まず、乾燥した酸化マグネシウム20gをベンジルアルコール59gとドデシルアミン1gの溶液に分散させ、スラリー溶液を作製した。このスラリー溶液をホモジナイザー(ソニックス(SONICS)社製、“vibro cell MODEL CV33”)で、酸化マグネシウムの超音波分散処理した。続いて、エチルセルロース20gをスラリー溶液に80℃で加熱しながら溶解し混合物を得た。さらに、混合物を三本ローラーで混練することにより、ペーストを得た。このペーストを室温で、1ヶ月放置したが、ゲル化や粘度変化は観測されなかった。また、ペーストを40μmの網目があるフィルターでろ過したが、粉末の凝集物は確認されなかった。結果を表3に示す。表3では無機粉末含有ペーストを作製し、1週間後にゲル化、粉末凝集が起こっていない場合は○、起こっている場合を×、複数回の実施でゲル化、粉末凝集が発生するときがある場合を△として評価を行った。
Figure 0004857670
Figure 0004857670
Figure 0004857670
(3)ディスプレイ用部材(背面板)の製造
ガラス基板(旭硝子社製“PD200”)上に、感光性銀ペーストを乾燥後厚みが5μmになるように、スクリーン印刷法(印刷版:SUS#325)により塗布し、乾燥した。乾燥後、ピッチ300μm、線幅50μmのストライプパターンを有するフォトマスクをセットして露光した。露光後、0.5%のエタノールアミン水溶液中で現像して、ピッチ300μm、線幅60μmのストライプ状電極パターンを得た。その後、熱風乾燥機を用いて200℃、15分のキュアを行った。
その電極パターン付きガラス基板上に誘電体ペーストを乾燥後厚み15μmになるように、スクリーン印刷法(印刷版:SUS#325)により塗布し、熱風乾燥機を用いて150℃、15分キュアした。
次に、隔壁ペーストを乾燥後厚み90μmになるように塗布し、乾燥した。乾燥後、ピッチ1000μm、線幅50μmのストライプパターンを有するフォトマスクをアドレス電極と直交するような配置でセットして露光した。露光した後、隔壁ペーストをさらに塗布し、乾燥して乾燥厚さ90μmの塗布膜を形成した。この塗布膜の上に、ピッチ300μm、線幅50μmのストライプパターンを有するフォトマスクをアドレス電極と平行になるような配置でセットして露光した。露光後、0.5%のエタノールアミン水溶液中で現像し、ピッチ300μm、線幅40μm、高さ180μmのストライプ状隔壁パターンとピッチ1000μm、線幅50μm、高さ90μmの補助隔壁パターンからなる格子状隔壁パターンを得ることができた。
このように電極パターン、誘電体ペースト塗布層、隔壁パターンを形成した後に、これらを同時に焼成した。焼成にはローラーハース式焼成炉を用い、焼成温度570℃で15分間焼成した。ピッチ300μm、線幅50μm、厚み3μmのストライプ状電極、厚み10μmの誘電体層、ピッチ300μm、線幅40μm、高さ120μmのストライプ状隔壁とピッチ1000μm、線幅50μm、高さ60μmの補助隔壁からなる格子状隔壁が得られた。
この隔壁形成した基板に(2)で作製した無機粉末含有ペーストをディスペンサー法で乾燥後膜厚が10μmになるように塗布し、熱風乾燥機を用いて150℃、60分乾燥した。
続いて、無機粉末含有ペーストの乾燥膜上に蛍光体ペーストをディスペンサー法により塗布した。蛍光体ペーストは乾燥後膜厚が15μmになるように塗布し、熱風乾燥機を用いて150℃、60分乾燥した。その後、ローラーハース式焼成炉を用い、焼成温度570℃で15分間焼成した。走査型電子顕微鏡による観察の結果、酸化マグネシウム層は3μmで形成されていた。
かくして、ディスプレイ用部材として、プラズマディスプレイの背面板を作製した。
(4)ディスプレイ用部材(前面板)の製造
ガラス基板(旭硝子社製“PD200”)上に、ITOを用いて、ピッチ375μm、線幅150μmのスキャン電極を形成した。また、その基板上に感光性銀ペーストを塗布した後に、フォトマスクを介したマスク露光、0.3%炭酸ナトリウム水溶液を用いた、現像、580℃15分の焼成工程を経て、線幅50μm、厚み3μmのバス電極を形成した。
次に、酸化鉛を75重量%含有する低融点ガラスの粉末を70%、エチルセルロース20%、テルピネオール10%を混練して得られた誘電体ペーストをスクリーン印刷により、50μmの厚みで塗布した。その後、熱風乾燥機を用いて200℃、60分の乾燥を行った。
続いて、誘電体ペーストの乾燥膜上に(2)で作製した無機粉末含有ペーストをスクリーン印刷法で塗布した。無機粉末含有ペーストは乾燥後膜厚が7μmになるように塗布し、熱風乾燥機を用いて150℃、60分乾燥した。その後、ローラーハース式焼成炉を用い、焼成温度570℃で15分間焼成した。走査型電子顕微鏡による観察の結果、酸化マグネシウム層は2μmで形成されており、誘電体層と強固に密着していた。
かくして、ディスプレイ用部材として、プラズマディスプレイの前面板を作製した。
試料2〜7
アミン化合物にアミンb〜gを用いる以外は試料1と同様に行った。アミンb〜eでは試料1と同様にペーストのゲル化、粉末の凝集は確認されず、ディスプレイ用部材を作製できた。しかしながら、アミンf、gを用いた場合はゲル化、粉末凝集が発生した。結果を表3に示す。
試料8、9
溶媒に溶媒b、cを用いる以外は試料1と同様に行った。試料1と同様にペーストのゲル化、粉末の凝集は確認されず、ディスプレイ用部材を作製できた。結果を表1に示す。
試料10〜12
無機粉末にCaO、BaO、(Ca、Sr)Oを用いる以外は試料1と同様に行った。試料1と同様にペーストのゲル化、粉末の凝集は確認されず、ディスプレイ用部材を作製できた。結果を表1に示す。
試料13〜15
BET比表面積の異なるMgOを用いる以外は試料1と同様に行った。BET比表面積が8m2/gより小さい場合では試料1と同様にペーストのゲル化、粉末の凝集は確認されず、ディスプレイ用部材を作製できた。しかしながら、BET比表面積が8m2/gより大きい場合は複数回の実施でペーストのゲル化、粉末凝集が発生するときがあった。結果を表3に示す。
試料16〜18
アミン化合物の添加量を変える以外は試料1と同様に行った。添加量が粉末の5重量%以上では試料1と同様にペーストのゲル化、粉末の凝集は確認されず、ディスプレイ用部材を作製できた。しかしながら、添加量が粉末の5重量%より小さい場合は複数回の実施でペーストのゲル化、粉末凝集が発生するときがあった。結果を表3に示す。
試料19〜22
アミン化合物を用いなかった他は、試料1、10〜12と同様に行った。ぺ−ストはゲル化が起こり、ディスペンサー法、スクリーン印刷法による塗布では、塗布膜厚が安定しなかった。また、ペースト塗布膜を走査型電子顕微鏡で観察した結果、20μm程度の粉末凝集物が観測され、緻密な膜の形成ができなかった。結果を表3に記す。
試料23、24
アミン化合物にアミンh、iを用いる以外は試料1と同様に行った。アミンh、iを用いた場合、ペースト塗布膜に20μm程度の粉末凝集物が観測され、緻密な膜の形成ができなかった。結果を表3に記す。
以上のうち、試料1〜5、8、9、13、18が本発明に相当する。

Claims (1)

  1. 無機粉末と有機成分からなる無機粉末含有ペーストであって、無機粉末がBET比表面積が8m2/g以下の酸化マグネシウムであり、
    前記有機成分は、モノアミン化合物およびバインダー樹脂を含有し、
    前記モノアミン化合物は、下記一般式(1)で表示され、分子量が160〜500の範囲であって、沸点が200℃以上であり、
    前記モノアミン化合物の含有量が無機粉末に対して5〜20重量%であり、
    前記バインダー樹脂はセルロース骨格を有する、無機粉末含有ペースト。
    123N (1)
    (式中、R1は炭素数12〜18のアルキル基を表し、R2、R3はR1と同じであっても異なってもよい炭素数1〜18のアルキル基、水素原子、アリール基より選ばれたものである。
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