JP4776428B2 - 眼科撮影装置 - Google Patents

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    • A61B3/156Arrangements specially adapted for eye photography with means for aligning, spacing or blocking spurious reflection ; with means for relaxing for blocking

Description

本発明は、眼科撮影装置に係り、特に、高倍率眼底画像と低倍率眼底画像を同時に撮影できることを特徴とする眼科撮影装置に関する。
従来、本出願人により次のような技術が開示されている。例えば、被測定眼の収差を補償光学部によって補償し、補償された後の微小な収差を精密に測定する眼特性測定装置が開示されている(例えば、特許文献1〜3参照)。また、眼底画像の質を向上させるように被測定眼から反射された光束を補正し、最適な画像を取得する眼底観察装置が開示されている(例えば、特許文献4参照)。さらに、被測定眼の変位を検出し、検出したずれ位置に基づき、波面補正素子を移動して波面を補正させる眼底像観察装置が開示されている(例えば、特許文献5参照)。
特開2004−113405号公報 特開2004−159779号公報 特開2004−159784号公報 特開2004−329282号公報 特開2006−006362号公報
しかしながら、従来の光学装置では、高倍率系と低倍率系の画像を取得する場合には、例えば、別波長の光源を用いたり、光学系を別に用意し、ミラーなどで光学系の切り替えを行うなどがなされているが、同時にかつ同波長で低倍率・高倍率の像を得ることはできなかった。また、従来のAdaptive Opticsを眼底カメラに適用した場合、細胞を観測できる高解像(高倍率)で画像を取得できるものの、倍率が高すぎるために眼底上のどの部位を測定しているのかを検証することが非常に困難である。
本発明は、以上の点に鑑み、低倍率・高倍率の像を同時に取得することができる眼科撮影装置を提供することを目的とする。本発明は、高倍率の像の位置が低倍率の像により特定することができ、病原の詳細な位置を特定することが可能な眼科撮影装置を提供することを目的とする。本発明は、偏光と穴あきミラーを用い、穴あきミラーの穴径を例えば観測したい細胞や血管の大きさに合わせ設計し、所望の観察対象の像を得ることを目的のひとつとする。
本発明の第1の解決手段によると、
眼底を照明するための照明光を発光する光源部と、
該光源部からの照明光束の一部を瞳と共役位置において中心部に開口がある第1の絞りを通して照明する第1経路と、該光源部からの照明光束の一部を瞳と共役位置において周辺部に開口がある第2の絞りを通して照明する第2経路とにより、被測定眼眼底を照明する照明光学系と、
測定された収差に基づき、眼底からの反射光束に収差を打ち消すような補正を行う収差補正部と、
被測定眼を照明し、該照明による被測定眼からの反射光束を上記収差補正部を介して受光し、該反射光束の収差を測定する収差測定部と、
瞳と共役位置において中心部に開口があり、中心部の光束は該開口を通過し及び周辺部の光束は反射する反射部を有し、上記収差補正部で収差が補正され該反射部の開口を通過した眼底からの反射光束により、第1の倍率の眼底像を得るための第3経路と、上記収差補正部で収差が補正され該反射部の開口の周辺部で反射された眼底からの反射光束により、第2の倍率の眼底像を得るための第4経路とにより、被測定眼眼底の第1及び第2の倍率の像を得るための撮影光学系と、
第3経路を通過した光束を受光する第1受光部と、
第4経路を通過した光束を受光する第2受光部と
を備え、上記第1受光部と上記第2受光部により倍率の異なる像を得る眼科撮影装置が提供される。
本発明によると、低倍率・高倍率の像を同時に取得することができる眼科撮影装置を提供することができる。本発明によると、高倍率の像の位置が低倍率の像により特定することができ、病原の詳細な位置を特定することが可能な眼科撮影装置を提供することができる。本発明によると、偏光と穴あきミラーを用い、穴あきミラーの穴径を例えば観測したい細胞や血管の大きさに合わせ設計し、所望の観察対象の良質な像を得ることができる。
1.概略
本実施の形態は、高倍率眼底画像と低倍率眼底画像を同時に撮影できることを特徴とするAdaptive Optics眼底カメラに関する。本実施の形態では、偏光と瞳分割を用いることで高解像度に眼底観察ができるAdaptive Optics系からの像と、広範囲に像を取得できるファインダー系からの像を同時に取得することを可能とするものである。なお、本実施の形態において、高倍率、低倍率とは、相対的な倍率であり、異なる2つの倍率(第1の倍率、第2の倍率)を表す。例えば、低倍率は眼底全体の像を得る倍率であり、高倍率は眼底の局所的な位置な像を得る倍率とすることができるが、これに限られない。
2.光学配置
図1に、眼科撮影装置の光学配置図を示す。
眼底観察装置(眼科撮影装置)は、波面補正系1と、高倍率眼底照明系2−1と、低倍率眼底照明系2−2と、眼底観察系3と、前眼部観察系4と、前眼部照明用光源45と、固視系5と、補償光学部70と、瞳移動量演算部14−2と、撮像素子演算・制御装置(眼底像形成部)14−3と、第2光源部(照明用光源)21と、偏光ビームスプリッタ(Polarization Beam Splitter、以下、PBSと記す)27及び28とを備える。
波面補正系(収差測定部)1は、第1照明光学系11、第1受光光学系12、点像受光部13を備える波面測定系10と、収差量測定補正量計算用演算装置(収差演算部、以下演算装置と記す)14−1と、波面補正素子制御装置15とを有する。なお、演算装置14−1と、瞳移動量演算部14−2と、眼底像形成部14−3は、例えばひとつ又は複数の演算部に備えることができる。被測定眼60については、図中、網膜(眼底)61、角膜(前眼部)62が示されている。
第1照明光学系(点像投影光学系)11は、例えば第1光源部(例えば、波面測定用光源)17を備え、第1光源部17からの光束で被測定眼眼底上で微小な領域(又はターゲット)を照明するためのものである。また、第1照明光学系11は、例えば、集光レンズ、リレーレンズを備える。
第1光源部17は、空間コヒーレンスが高く、時間コヒーレンスは高くないものが望ましい。ここでは、一例として、第1光源部17には、SLD(スーパールミネセンスダイオード)が採用されており、輝度が高い点光源を得ることができる。なお、第1光源部17は、SLDに限られるものではなく、レーザー光源の様に空間、時間ともコヒーレンスが高いものでも、回転拡散板などを挿入することにより、適度に時間コヒーレンスを下げることで利用できる。そして、LEDの様に、空間、時間ともコヒーレンスが高くないものでも、光量さえ充分であれば、ピンホール等を光路の光源の位置に挿入することで、使用可能になる。また、照明用の第1光源部17の第1波長は、例えば、赤外域の波長、例えば860nm又は780nmを使用することができる。
第1受光光学系(点像受光光学系)12は、例えば、被測定眼網膜から反射して戻ってきた光束を受光し、点像受光部(例えば、波面イメージセンサ)13に導くためのものである。第1受光光学系12は、リレーレンズと、ビームスプリッタと、反射光束を少なくとも17本のビームに変換するための変換部材(分割素子、例えばハルトマン板)とを備える。ビームスプリッタは、第1光源部17からの光束を反射し、被測定眼60の網膜で反射しアフォーカルレンズ81を介して戻ってくる反射光束を透過するミラー(例えば、偏光ビームスプリッタ)で構成されている。変換部材は、反射光束を複数のビームに変換する波面変換部材である。なお、変換部材には、光軸と直交する面内に配置された複数のマイクロフレネルレンズを用いることができる。眼底61からの反射光は、変換部材を介して点像受光部13上に集光する。
点像受光部13は、変換部材を通過した第1受光光学系12からの光を受光し、第1信号を生成するためのものである。
第1照明光学系11と第1受光光学系12とは、第1光源部17からの光束が集光する点で反射されたとして、その反射光による点像受光部13での信号ピークが最大となる関係を維持して、点像受光部13での信号ピークが強くなる方向にプリズム72が移動し、強度が最大となる位置で停止することができる。この結果、第1光源部17からの光束が、被測定眼上で集光することとなる。
高倍率眼底照明系2−1は、例えば、視野絞り22と、開口絞り23−1と、集光レンズとを備える。低倍率眼底照明系2−2は、例えば、視野絞り22と、開口絞り(リング)23−2と、集光レンズとを備える。高倍率眼底照明系2−1の開口絞り23−1と低倍率眼底照明系2−2の開口絞り23−2は、それぞれ瞳と共役である。
第2光源部(照明用光源)21は、クリプトンランプなどの低コヒーレンスのものが望ましいが、レーザーダイオードやガスレーザーなど高コヒーレンス光源でも光路中に拡散板などを高速に回転することで使用可能である。また、例えば、ハルトマン測定用の第1光源部17の波長が840nm、前眼部照明用光源45の波長が赤外又は近赤外光である850〜930nm(現状では、例えば、860〜880nm)等の適宜の波長を選択することができる。ビームスプリッタ82は、例えば、第2光源部21からの光束を反射し、被測定眼60で反射して戻ってくる光束を透過するようなビームスプリッタを用いることができる。
PBS27及び28は、照明用光源21を、例えば、S偏光とP偏光とに分割する。例えば、PBS27及び28は、高倍率眼底照明系2−1をP偏光に、低倍率眼底照明系2−2をS偏光に分け、それぞれに開口絞り23−1、23−2を用いて中心照明、リング照明にする。それぞれの開口絞り23−1、23−2のサイズは、後で2つを合成したときに交わらないサイズにする。
図1のように、瞳の内側から入射光を入れ、角膜及び水晶体の共役点に光を遮る板(例えば、図では穴あきミラーを使用)等を挿入し、角膜等のノイズ(有害反射)をカットできる。また、高倍率眼底照明系2−1の開口絞り23−1及び低倍率眼底照明系2−2の開口絞り23−2は、瞳との共役点付近に配置し、ノイズ光を後述する角膜反射除去ミラー33で除去できるような光学系にすることができる。視野絞り22は、眼底の共役点に配置する。これにより細胞等を観察する場合でも範囲を限定して光を当てることができ、被検者への負担が少なくできる。
回転拡散板は、拡散板を高速に回転することで高コヒーレンス光源(例えば、レーザー)のスペックルを軽減する。露光時間にもよるが、一例として概ね10000rpm以上の回転数で回転させるのが望ましい。
眼底観察系3は、高倍率眼底観察系31−2と、低倍率眼底観察系31−1と、高倍率眼底撮影用撮像素子(第2受光部)32−2と、低倍率眼底撮影用撮像素子(第1受光部)32−1と、角膜反射除去ミラー(穴あきミラー)33と、アフォーカルレンズ81と、ビームスプリッタ35とを有する。
高倍率眼底観察系31−2は、例えば、第2偏光子34−2と、高倍率の集光レンズ(光学系)とを備える。高倍率眼底観察系31−2は、眼底61で反射し補償光学部70で収差が補正された光を高倍率眼底撮影用撮像素子32−2に導く。高倍率眼底撮影用撮像素子32−2は、高倍率眼底観察系31−2で形成された眼底像を受光し、信号を生成する。また、高倍率眼底撮影用撮像素子32−2は、照明用光源21からの第2波長(例えば、赤色光)に感度を有する受光素子で形成することができる。
低倍率眼底観察系31−1は、例えば、第1偏光子34−1と、低倍率の集光レンズとを備える。低倍率眼底観察系31−1は、眼底61で反射し補償光学部70で収差が補正された光を低倍率眼底撮影用撮像素子32−1に導く。低倍率眼底撮影用撮像素子32−1は、低倍率眼底観察系31−1で形成された眼底像を受光し、信号を生成する。また、低倍率眼底撮影用撮像素子32−1は、第2波長に感度を有する受光素子で形成することができる。
角膜反射除去ミラー33は、瞳を共役にするため浅い角度で使用するのが望ましい。ビームスプリッタ35は、例えば、第1波長の光束を反射し、第2波長の光束を通過するダイクロイックミラーで構成されている。また、本実施の形態において、アフォーカルレンズ81、ビームスプリッタ35等は、便宜上眼底観察系3に備えられるものとしているが、第1受光光学系12に備えられるものとしても同様である。また、眼底観察系3では角膜反射除去ミラー(穴あきミラー)33を開口絞り23−1及び23−2と共役、もしくは、共役に近い位置に配置する。
高倍率眼底照明光の角膜での反射光束は、角膜反射除去ミラー33の中心を通るため、角膜反射除去ミラー33を反射した眼底からの光はフレアのない良好な像が得られる。同様に、低倍率眼底照明光の角膜での反射光束は、角膜反射除去ミラー33により反射するので、穴の中心を通った眼底からの光はフレアのない良好な像を得ることができる。なお、瞳分割の高倍率系が角膜反射除去ミラーの中心となっても良いが、光学系の特性から角膜反射除去ミラーで反射された系を使用したほうが良い。
偏光子34−1および34−2は、高倍率眼底観察系31−2および低倍率眼底観察系31−1それぞれの系の光が入ってこないように挿入される。本実施の形態の場合、高倍率眼底観察系31−2には、第2偏光子34−2をP偏光が透過するような方向に配置する。一方、低倍率眼底観察系31−1には、第1偏光子34−1をS偏光を透過する方向に配置する。これにより両者の光が影響を及ぼさないようにする。
図8は、偏光と反射光束の説明図である。
分割手段(PBS)27及び28は、光源部21からの照明光束を、第1偏光(P偏光)の光束と、第2偏光(S偏光)の光束とに分割する。また、第1偏光の光束を第1経路(高倍率眼底照明系2−1)に導く。第2偏光の光束を第2経路(低倍率眼底照明系2−2)に導く。第1偏光の光束は、瞳と共役で中心が開口した開口絞り23−1を通過し、角膜では、瞳中心付近で反射する。また、眼底でも反射する。一方、第2偏光の光束は、瞳と共役で周辺部が開口した開口絞り23−2を通過し、角膜では、瞳中心の周りで反射する。また、眼底でも反射する。
第1偏光子34−1は、反射部(穴あきミラー)33を通過した、角膜で反射された第1偏光の光束と眼底で反射された第2偏光の光束とを含む光束のうち、第2偏光の光束を通過させて眼底での反射光束を受光部32−1に導く。第2偏光子34−2は、反射部33を反射した、角膜で反射された第2偏光の光束と眼底で反射された第1偏光の光束とを含む光束のうち、第1偏光の光束を通過させて眼底での反射光束を受光部32−2に導く。
補償光学部(収差補正部)70は、測定光の収差を補償する適応光学系(アダプティブオプティクス、Adaptive Optics)などの波面補正素子71と、光軸方向に移動して球面成分を補正する移動プリズム(ディオプター調整用プリズム)72及び/又は球面レンズとを有する。補償光学部70は、第1受光光学系12、高倍率眼底観察系31−2及び低倍率眼底観察系31−1中に配置され、例えば、被測定眼60から反射して戻ってくる反射光束の収差を補償する。また、補償光学部70は、第1光源部17から発した光束に対して収差を補償し、収差補償された光束で被測定眼眼底上の微小な領域を照明するようにしてもよい。
波面補正素子71としては、例えば、可変形鏡(ディフォーマブルミラー、可変鏡)や液晶等の空間光変調器を用いることができる。なお、その他、測定光の収差を補償可能な適宜の光学系を用いてもよい。可変形鏡は、鏡の内部に備えられたアクチュエイターによって鏡を変形させることで、光束の反射方向を変化させる。また、静電容量によって変形させる方法や、ピエゾを用いて変形させる方法等もあるが、これ以外にも適宜の方法を用いることができる。液晶空間光変調器は、液晶の配光性を利用して位相を変調させるもので、鏡と同様に反射させて使用する場合が多い。なお、液晶空間変調器を用いる場合、光路の途中で偏光子が必要な場合がある。また、波面補正素子71は、反射させて使用するもの以外に、透過型の光学系を用いてもよい。波面補正素子71は、波面補正素子制御装置15からの出力に従い、例えば変形等することで収差を補償する。
なお、これら波面補正素子71には、それに限られるわけではないが、平行光束を入射させるようにしたほうがよい。例えば、被測定眼60が無収差の場合、波面補正素子71には被測定眼60の網膜からの反射光束が平行光として入射する。また、例えば、第1光源部17からの光束は平行光として波面補正素子71に入射するようになっている。
移動プリズム72は、演算装置14−1からの出力に基づき光軸方向に移動する。例えば、移動プリズム72は、適宜の駆動部により駆動される。移動プリズム72が移動することで球面成分の補償を行うことができる。なお、移動プリズム72を移動させる以外にも球面レンズを用いて補償することもできる。
なお、瞳移動量演算部14−2で求められる瞳の移動量に追随して、モーター制御回路の出力に応じて波面補正素子71を移動させるモーター付きステージをさらに備えることができる。例えば、波面補正素子71を光軸に対して横切る方向、又は、法線に垂直な平面方向に移動させる。これにより、波面補正素子71のある一点(例えば中心)が、瞳のある一点(例えば瞳中心)と常に共役となり、安定した波面補正を行うことができる。
前眼部照明用光源45は、被測定眼60の前眼部を照明する。例えば、プラチドリング又はケラトリング等を用いて前眼部を所定パターンで照射してもよい。ケラトリングの場合、ケラト像により角膜の曲率中心付近だけのパターンを得ることができる。なお、前眼部照明用光源45から発せられる光束の波長は、例えば、第1波長(ここでは、860nm又は780nm)と異なると共に、長い波長を選択できる(例えば、940nm)。
前眼部観察系4は、集光レンズと、前眼部イメージセンサ41とを備える。前眼部観察系4は、前眼部照明用光源45から発せられ被測定眼60の角膜62から反射して戻ってくる光束を前眼部イメージセンサ41に導く。なお、光源部としては、前眼部照明用光源45以外にも被測定眼60を照明する適宜の光源を用いても良い。また、前眼部観察系4は、被測定眼60に照明された適宜のパターン(例えば、プラチドリング)が、被測定眼60の前眼部又は角膜62から反射して戻ってくる光束を、前眼部イメージセンサ41に導くこともできる。この時、前眼部イメージセンサ41は、前眼部像を得ることができる。なお、前眼部観察系4は、アライメントに用いることもできる。アライメントに使用する光束の波長は、例えば、第1波長(ここでは、780nm)と異なる長い波長を選択できる(例えば、940nm)。
第3照明用光学系(固視系)5は、例えば、被測定眼60の固視や雲霧をさせる為の視標を投影する光路を含むものであって、第3光源部(例えば、ランプ)51、固視標52、リレーレンズを備える。第3光源部51からの光束で固視標52を眼底61に照射することができ、被測定眼60にその像を観察させる。
波面補正素子制御装置15は、演算装置14−1からの出力に基づいて波面補正素子71を変形させる。波面補正素子制御装置15は、例えば、演算装置14−1により測定された波面収差に基づき、又は、演算装置14−1により求められた補正量に基づき、波面補正素子71の各素子を変形させるための制御信号(例えば、電圧値など)を形成し、形成された制御信号を波面補正素子71に出力して波面を補正させる。
演算装置14−1は、点像受光部13からの出力に基づき、被測定眼60の、又は、被測定眼60で反射され補償光学部70で収差が補正された光束の、高次収差を含む光学特性を求める。なお、演算装置14−1は、点像受光部13からの出力以外にも、少なくとも被測定眼60の波面収差を示す波面測定データを受け取り、光学特性を求めても良い。また、演算装置14−1は、求められた光学特性に基づき、波面補正素子の補正量を決定して、補正量を波面補正素子制御装置15に出力する。
瞳移動量演算部14−2は、前眼部イメージセンサ41で形成された前眼像から被測定眼の変位(例えば、瞳の移動量)を測定する。なお、瞳移動量演算部14−2は、被測定眼の変位として瞳中心の移動量を求めることができるが、これに限らず、例えば角膜頂点等の被測定眼の適宜の位置の移動量を求めてもよい。眼底像形成部14−3は、高倍率眼底撮影用撮像素子32−2及び低倍率眼底撮影用撮像素子32−1で形成された眼底像を取得し、眼底像を表示又は出力する。
(共役関係)
被測定眼60の眼底61、固視系5の固視標52、第1光源部17、点像受光部13が共役である。また、被測定眼60の眼の瞳(虹彩)、第1受光光学系12の変換部材(ハルトマン板)開口絞り23−1、23−2、穴あきミラー33が共役である。回転拡散板24は、瞳と共役であり(瞳で結像)、眼底61の大部分を全体的に一様に照明可能である。
(アライメント調整)
次に、アライメント調整について説明する。アライメント調整は、例えば、前眼部観察系4により実施されることができる。
アライメント調整は、被測定眼60の角膜62を照明する前眼部照明用光源45(光源部)による被測定眼60の像が前眼部イメージセンサ41上に形成されるので、この像を利用して瞳中心が光軸と一致するようにするとよい。
また、前眼部観察系4に集光レンズ、ビームスプリッタ、アフォーカルレンズ81を介して被測定眼60を平行な光束で照明するような光源を追加すれば、被測定眼60の角膜62で反射した反射光束は、あたかも角膜62の曲率半径の1/2の点から射出したような発散光束として射出される。この発散光束は、アフォーカルレンズ81、ビームスプリッタ及び集光レンズを介して、前眼部イメージセンサ41にスポット像として受光される。ここで、この前眼部イメージセンサ41上のスポット像が光軸上から外れている場合、眼底観察装置本体を、上下左右に移動調整し、スポット像を光軸上と一致させる。このように、スポット像が光軸上と一致すると、アライメント調整は完了する。
3.電気系構成
図3に、眼科撮影装置の電気系のブロック図を示す。図2に、眼科撮影装置の信号の説明図を示す。
眼科撮影装置の電気系の構成は、演算部600と、制御部610と、表示部700と、メモリ800と、第1駆動部910と、第2駆動部911と、第3駆動部912と、第4駆動部913とを備える。なお、眼科撮影装置は、入力部をさらに備えてもよい。入力部としては、表示部700に表示された適宜のボタン、アイコン、位置、領域等を指示するためのポインティングデバイス、各種データを入力するためのキーボード等を備えることができる。
演算部600は、例えば、瞳移動量演算部14−2と、撮像素子演算・制御装置14−3とを含む。なお、演算装置14−1をさらに含んでもよい。演算部600には、高倍率眼底撮影用撮像素子32−2からの信号(12)と、低倍率眼底撮影用撮像素子32−1からの信号(13)と、前眼部観察系4からの信号(7)と、演算装置14−1からの信号とが入力される。
演算部600は、前眼部観察系4からの信号(7)を入力し、例えば、アライメントの調整等を行う。演算部600は、これらの処理に応じた信号又は他の信号・データを、電気駆動系の制御を行う制御部610と、表示部700と、メモリ800と、演算装置14−1とにそれぞれ適宜出力する。
制御部610は、演算部600からの制御信号に基づいて、照明用光源21、第1光源部17、第3光源部51及び前眼部照明用光源45の点灯、消灯を制御したり、第1駆動部910、第3駆動部912及び第4駆動部913等を制御するためのものである。制御部610は、例えば、演算部600での演算結果に応じた信号に基づいて、第1光源部17に対して信号(1)を出力し、前眼部照明用光源45に対して信号(6)を出力し、第3光源部51に対して信号(11)を出力し、高倍率眼底撮影用撮像素子32−2に対して信号(12)を出力し、低倍率眼底撮影用撮像素子32−1に対して信号(13)を出力し、さらに、第1駆動部910、第3駆動部912及び第4駆動部913に対して信号を出力する。また、制御部610は、照明用光源21に対して、信号(8)を出力する。
収差量測定補正量計算用演算装置14−1には、点像受光部13からの第1信号(2)が入力される。演算装置14−1は、入力された信号に基づいて、被測定眼60の収差、収差量等の光学特性、波面補正素子71により補正させるための補正量等の演算を行う。演算装置14−1は、これら演算結果に応じた信号又は他の信号・データを、演算部600と、波面補正素子制御装置15と、第2駆動部911にそれぞれ適宜出力する。なお、演算装置14−1は、演算部600内に含むこともできる。また、第2駆動部911は、制御部610を介して信号を入力することもできる。
波面補正素子制御装置15は、演算装置14−1から入力された信号に基づいて、信号(3)を出力して、波面補正素子71を制御し、収差を補正させる。
表示部700は、撮影結果(眼底像等)を表示する。メモリ800は、測定された収差、取り込んだ画像及び時刻等、予め設定された像の取得枚数N、撮像素子の露光時間等の設定値を必要に応じて適宜記憶する。演算部600は、メモリ800から適宜データを読み出し、及び、メモリ800にデータを書込みする。
第1駆動部910は、少なくとも眼底イメージセンサ32の動作中に信号(5)を出力し、ロータリープリズム16を回転させる。第2駆動部911は、例えば、信号(4)を出力して、移動プリズム72の移動手段を駆動することで、移動プリズム72を光軸方向に移動させるものである。第3駆動部912は、例えば、信号(9)を出力して、高倍率眼底照明系2−1の回転拡散板を高速に回転させる。第4駆動部913は、例えば、信号(10)を出力して、低倍率眼底照明系2−2の回転拡散板を高速に回転させる。
4.収差測定
次に、収差測定(ゼルニケ解析)について説明する。一般に知られているゼルニケ多項式からゼルニケ係数c 2j−iを算出する方法について説明する。ゼルニケ係数c 2j−iは、例えば、ハルトマン板などの変化部材を介して点像受光部13で得られた光束の傾き角に基づいて被測定眼60の光学特性を把握するための重要なパラメータである。
被測定眼60の波面収差W(X,Y)は、ゼルニケ係数c 2j−i、ゼルニケ多項式Z 2j−iを用いて次式で表される。
Figure 0004776428
ただし、(X,Y)はハルトマン板の縦横の座標である。
また、波面収差W(X,Y)は、点像受光部13の縦横の座標を(x、y)、ハルトマン板と点像受光部13の距離をf、点像受光部13で受光される点像の移動距離を(△x、△y)とすると、次式の関係が成り立つ。
Figure 0004776428
ここで、ゼルニケ多項式Z 2j−iは、以下の数式で表される(より具体的な式は、例えば特開2002−209854を参照)。
Figure 0004776428
Figure 0004776428
なお、ゼルニケ係数c 2j−iは、以下の数式で表される自乗誤差を最小にすることにより具体的な値を得ることができる。
Figure 0004776428
ただし、W(X、Y):波面収差、(X、Y):ハルトマン板座標、(△x、△y):点像受光部13で受光される点像の移動距離、f:ハルトマン板と点像受光部13との距離。
演算装置14−1は、ゼルニケ係数c 2j−iを算出し、これを用いて球面収差、コマ収差、非点収差等の眼光学特性を求める。また、演算装置14−1は、ゼルニケ係数c 2j−iを用いて次式により収差量RMS 2j−iを算出する。
Figure 0004776428
5.穴あきミラー
図4に、角膜反射除去ミラー(穴あきミラー)33の説明図を示す。
例えば、図4(a)に、細胞観察用の穴あきミラー、図4(b)に、白血球観察用の穴あきミラー、図4(c)に、血管観察用の穴あきミラーをそれぞれ示す。
図示するように、穴あきミラー33には、開口絞りの大きさに対応した穴(開口)を中心部にあける。穴の大きさは所望の解像度によって変えると良い。また、穴あきミラー33は、瞳と共役な位置に置かれる。
瞳との倍率をαとするときに瞳の中心からφh[mm]の部分を低倍率系として使用する場合、穴の径は例えばα×h[mm]とする。ただし、一般にはミラー33は、傾きを持って設置するので、図示するように楕円形状を取ることが多い。
図5は、穴あきミラー33の径による光学系のMTF(Modulation Transfer Function)の変化を示す図である。
図5(a)は、穴あきミラー33の径による高倍率眼底観察系31−2(ミラー反射光)のMTF(コントラスト、contrast)の変化を示す図である。また、図5(b)は、穴あきミラー33の径による低倍率眼底観察系31−1(穴あき通過光)のMTFの変化を示す図である。
光学系の角膜反射除去ミラー33で反射したものが高倍率眼底観察系31−2の撮像素子(CCD)32−2に結像し、角膜反射除去ミラー33の穴を通過した系が低倍率眼底観察系31−1を通り、低倍率系の撮像素子(CCD)32−1に結像する。
空間周波数の値は、観察したい対象物の大きさにより決まる。例えば、観察したい対象物の大きさが2μm程度であれば空間周波数が300[lines/mm]程度であり、対象物の大きさが10μm程度であれば空間周波数が60[lines/mm]程度であり、対象物の大きさが30μm程度であれば空間周波数が20[lines/mm]程度である。
コントラストの値は、信号の存在する部分と存在しない部分の比と考えられ、実際には0.1でも分離はできる。画像のようなものであればコントラストが0.3ほどで画像処理なしに詳細に観測できるため、本実施の形態では一例として0.3を選んでいる。なお、これ以外の値でもよい。
図5の2つのグラフは、図5(a)のグラフが角膜反射除去ミラー33を反射したもののグラフで、図5(b)が角膜反射除去ミラー33の穴を通ったもののグラフである。図5(a)が示すように、対象物が細かいもの(例えば、2μmなど)のときは穴の径はなるべく小さいほうがよいが、図5(b)が示すように、その場合には低倍率の像質が劣化することになる。本実施の形態では、取りたいもの(観察対象)に対応して最適な穴径を選定することができる。
例えば、瞳径がφ6mmの場合で細胞レベル(2μm程度)の解像度を所望する場合、反射した光で高倍率観察するには、図5(a)において空間周波数300[lines/mm]でcontrast(コントラスト)が0.3程度あると良いので、穴の径は瞳換算でφ2mm以下が望ましい。
一方、低倍率光学系31−1では、φ1mmでも血管など大まかな部分を解像するには十分な解像度を得られるが、光量が少なくなるのでS/N(Signal−to−Noise ration、信号対雑音比)は悪くなる。図5(b)に示すように、φ1mmではφ2mmに比べてコントラストが低く、像質が劣化する。従って、例えば、φ2mmを選択することができる。同様に、白血球レベル(10μm程度)、血管レベル(30μm程度)など、観察する対象に応じて穴あきミラーを交換すると良い。このように、高倍率系のコントラストと低倍率系のコントラストの双方を考慮して、角膜反射除去ミラー33の穴径を決定することができる。
なお、高倍率系のコントラストの値が、0.1程度を選び画像に画像処理を施せば、観測可能な高倍率像を取得できる。例えば、対象物の大きさが2μmであれば、空間周波数300[lines/mm]、コントラスト0.1として穴径φ4mmを用いることができる。この場合、コントラスト0.3を選んだ場合に比べて、質の良い低倍率の画像を取得することができる。
6.動作
図6に、本実施の形態の全体フローチャートを示す。
まず、所望の解像度に合わせた穴あきミラー33を設置する(S101)。例えば、予め用意された複数の穴あきミラー33のひとつを眼底観察系3に挿入するようにしてもよい。また、演算部600は、予め用意された複数の穴あきミラー33のひとつを、入力部からの入力により選択してもよい。次に、演算部600は、像の取得枚数N、高倍率眼底撮影用撮像素子32−2及び低倍率眼底撮影用撮像素子32−1の露光時間を設定する(S103)。なお、像の取得枚数N、高倍率用眼底撮像素子32−2及び低倍率用眼底撮像素子32−1は、適宜の入力装置等から入力してもよいし、予めメモリ800に記憶された値を読み出してもよい。
次に、演算部600は、眼のアライメントをする(S105)。眼のアライメントには、別光源でアライメント用のスポットを用いても良い。本実施の形態では、例えば、前眼部に投影した光束の反射光束を前眼部イメージセンサ41に入射させ、前眼部の中心が前眼部イメージセンサ41の原点となるように、操作者により装置全体又は眼を移動させ、眼のアライメントを行うことができる。なお、眼のアライメントは、適宜のタイミングで行ってもよい。
演算装置14−1は、被測定眼(眼球)の収差測定を行う(S107)。次に、演算装置14−1は、眼球の収差量Rを計算する(S109)。例えば、演算装置14−1は、ステップS107で得た収差測定の測定結果(例えば、ゼルニケ係数c 2j−i)を基に眼球の収差量Rを計算し、計算結果をメモリ800に記憶する。収差量Rは測定結果の理想波面(無収差)との標準偏差として計算できるが、例えば、ゼルニケ係数を用いれば、次式で簡易的に求めることができる。式中のorderはゼルニケ係数の次数を表しており、例えばorder=4やorder=6などと設定する。
Figure 0004776428
次に、演算装置14−1は、収差量Rが十分に小さいか否かの判断をする(S111)。例えば、収差量Rが予め定められた閾値よりも小さいか否かを判断する。収差量Rが十分に小さくない場合(S111)、演算装置14−1は、収差補正処理を行う(S112)。例えば、演算装置14−1により第2駆動部911を介して移動プリズム72を移動させ、及び、波面補正素子制御装置15を介して波面補正素子71を制御することで、測定された収差を打ち消すように収差を補正する。その後、ステップS107へ戻る。
一方、収差量Rが十分に小さい場合(S111)、演算部600は、初期設定をする(S113)。例えば、演算部600は、パラメータiをi=1とする。ここでiは、像の取得回数又は撮像回数を示す。演算部600は、制御部610により照明用光源21を点灯する(S115)。
次に、演算部600は、パラメータiがN以下か判断する(S117)。すなわち、N枚の像の取得を行ったか否かの判断を行う。演算部600は、パラメータiがN以下の場合(S117)、フラグの初期設定を行う(S119)。例えば、演算部600は、フラグFをF=0、フラグFをF=0とする。なお、本実施の形態のフラグFは、例えば、高倍率眼底撮影用撮像素子32−2の状態を判断するためのフラグであり、1:眼底像取得完了、0:眼底像取得未完了とする。また、フラグFは、例えば、低倍率眼底撮影用撮像素子32−1の状態を判断するためのフラグであり、1:眼底像取得完了、0:眼底像取得未完了とする。なお、これら以外にも適宜用いてもよい。
次に、演算部600は、高倍率の眼底像の取得処理(ステップS121M〜ステップS127M)及び低倍率の眼底像の取得処理(ステップS121W〜ステップS127W)を並行して行う。高倍率の眼底像の取得処理では、演算部600は、制御部610により高倍率眼底撮影用撮像素子32−2の露光を開始する(S121M)。演算部600は、高倍率眼底撮影用撮像素子32−2の露光終了を待つ(S123M)。例えば、ステップS103で設定された露光時間待機する。ステップS123Mで高倍率眼底撮影用撮像素子32−2の露光が終了すると、演算部600は、高倍率眼底撮影用撮像素子32−2から画像データを読み出して、メモリ800にパラメータiに対応した画像データIMiとして保存する(S125M)。また、演算部600は、フラグFをF=1とし(S127M)、ステップS129へ移行する。
一方、低倍率の眼底像の取得処理では、演算部600は、制御部610により低倍率眼底撮影用撮像素子32−1の露光を開始する(S121W)。演算部600は、低倍率眼底撮影用撮像素子32−1の露光終了を待つ(S123W)。ステップS123Wで低倍率眼底撮影用撮像素子32−1の露光が終了すると、演算部600は、低倍率眼底撮影用撮像素子32−1から画像データを読み出して、メモリ800にパラメータiに対応した画像データIWiとして保存する(S125W)。また、演算部600は、フラグFをF=1とし(S127W)、ステップS129へ移行する。
演算部600は、フラグFがF=1かつフラグFがF=1となるまで待つ(S129)。すなわち、高倍率及び低倍率の双方の画像がメモリに保存されるまで待つ。演算部600は、ステップS129でF=1かつF=1と判断すると(S129)、iの値を加算し(例えば、i=i+1)(S131)、ステップS117へ戻る。
以上のように、演算部600は、ステップS117〜S131の処理を繰り返し行う。所定の枚数の像を取得すると(S117:No)、演算部600は、制御部610により照明用光源21を消灯する(S133)。演算部600は、上述の処理で得られた高倍率及び低倍率の眼底像等のデータを表示部700に表示する(S135)。なお、演算部600は、適宜のデータをメモリ800に保存してもよい。
図7は、本実施の形態の結果の表示例を示す図である。
図は、像の取得枚数NがN=1のときの例である。図示のように細胞が観測できるほど高倍率な画像(図中、右側)と、広範囲な画像(図中、左側)を同時に観測、表示できる。なお、固視標52を動かすことにより固視標52を観察する眼球を動かし、所望の位置の高倍率像を得るようにしてもよい。
本発明は、例えば、眼科用の眼底像の撮影装置等に利用可能である。
本実施の形態の光学配置図。 本実施の形態の信号の説明図。 本実施の形態の電気系のブロック図。 角膜反射除去ミラー(穴あきミラー)33の説明図。 穴あきミラー33の径によるMTFの変化を示す図。 本実施の形態の全体フローチャート。 本実施の形態の結果の表示例を示す図。 偏光と反射光束の説明図。
符号の説明
1 波面補正系
2−1 高倍率眼底照明系
2−2 低倍率眼底照明系
3 眼底観察系
4 前眼部観察系
5 固視系
11 第1照明光学系
12 第1受光光学系
13 点像受光部(波面イメージセンサ)
14−1 収差量測定補正量計算用演算装置(演算装置)
14−2 瞳移動量演算部
14−3 撮像素子演算・制御装置(眼底像形成部)
15 波面補正素子制御装置
16 ロータリープリズム
21 第2光源部(照明用光源)
22 視野絞り
23−1 開口絞り
23−2 開口絞り(リング)
27、28 PBS
31−1 低倍率眼底観察系(低倍率受光系)
31−2 高倍率眼底観察系(高倍率受光系)
32−1 低倍率眼底撮影用撮像素子(第1受光部)
32−2 高倍率眼底撮影用撮像素子(第2受光部)
33 角膜反射除去ミラー(穴あきミラー)
34−1、34−2 偏光子
41 前眼部イメージセンサ
45 前眼部照明用光源
51 第3光源部(ランプ)
52 固視標
60 被測定眼
61 網膜(眼底)
62 角膜(前眼部)
70 補償光学部
71 可変形鏡(波面補正素子)
72 移動プリズム
600 演算部
610 制御部
700 表示部
800 メモリ
910 第1駆動部
911 第2駆動部
912 第3駆動部
913 第4駆動部

Claims (6)

  1. 眼底を照明するための照明光を発光する光源部と、
    該光源部からの照明光束の一部を瞳と共役位置において中心部に開口がある第1の絞りを通して照明する第1経路と、該光源部からの照明光束の一部を瞳と共役位置において周辺部に開口がある第2の絞りを通して照明する第2経路とにより、被測定眼眼底を照明する照明光学系と、
    測定された収差に基づき、眼底からの反射光束に収差を打ち消すような補正を行う収差補正部と、
    被測定眼を照明し、該照明による被測定眼からの反射光束を上記収差補正部を介して受光し、該反射光束の収差を測定する収差測定部と、
    瞳と共役位置において中心部に開口があり、中心部の光束は該開口を通過し及び周辺部の光束は反射する反射部を有し、上記収差補正部で収差が補正され該反射部の開口を通過した眼底からの反射光束により、第1の倍率の眼底像を得るための第3経路と、上記収差補正部で収差が補正され該反射部の開口の周辺部で反射された眼底からの反射光束により、第2の倍率の眼底像を得るための第4経路とにより、被測定眼眼底の第1及び第2の倍率の像を得るための撮影光学系と、
    第3経路を通過した光束を受光する第1受光部と、
    第4経路を通過した光束を受光する第2受光部と
    を備え、上記第1受光部と上記第2受光部により倍率の異なる像を得る眼科撮影装置。
  2. 上記反射部は、眼底上の所望の観察対象の相違により、開口の大きさが変更可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の眼科撮影装置。
  3. 上記光源部からの照明光束を、第1偏光の光束と第2偏光の光束とに分割し、第1偏光の光束を上記第1経路に導き及び第2偏光の光束を上記第2経路に導く分割手段
    をさらに備え、
    上記撮影光学系は、
    上記第3経路上に、上記反射部を通過した、角膜で反射された第1偏光の光束と眼底で反射された第2偏光の光束とを含む光束のうち、第2偏光の光束を通過させて眼底での反射光束を上記第1受光部に導くための第1偏光子を有し、及び、
    上記第4経路上に、上記反射部を反射した、角膜で反射された第2偏光の光束と眼底で反射された第1偏光の光束とを含む光束のうち、第1偏光の光束を通過させて眼底での反射光束を上記第2受光部に導くための第2偏光子を有する請求項1に記載の眼科撮影装置。
  4. 上記第1偏光及び第2偏光は、P偏光及びS偏光である請求項3に記載の眼科撮影装置。
  5. 上記撮影光学系は、
    上記第3経路上に第1の倍率の光学系を有し、
    上記第4経路上に第2の倍率の光学系を有し、
    第2の倍率は、第1の倍率に対して高倍率である請求項1に記載の眼科撮影装置。
  6. 上記第1受光部による第1の倍率の眼底像と、上記第2受光部による第2の倍率の眼底像をそれぞれ表示する表示部をさらに備えた請求項1に記載の眼科撮影装置。
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