JP4683148B2 - 電気機器 - Google Patents

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Description

本発明は、ユーザの身体に装着されて使用される電気機器に関する。
従来、ユーザの身体に装着されて使用される電気機器としては、指に装着されて使用される入力インタフェースが知られている。
例えば、ユーザの人差し指に装着される環状の基台上に、周方向に長尺な縦スクロール用のタッチパッドを備えると共に、タッチパッドに隣接して、横スクロール用のタクトスイッチを備えた入力インタフェースが知られている(特許文献1参照)。この入力インタフェースでは、基台が装着される人差し指と隣り合う親指にて、タッチパッド及びタクトスイッチが操作される。
その他、ユーザの身体に装着されて使用される入力インタフェースとしては、机などの任意の支持物体上での打鍵動作を検知可能な入力インタフェースであって、衝撃センサ、音センサ、加速度センサ、又は筋電センサ等の検出装置の検出信号に基づいて、ユーザが支持物体を指先で叩いたタイミングを解析し、入力情報を決定するものが知られている(特許文献2参照)。
特開2006−302204号公報 特開平7−121294号公報
しかしながら、従来の入力インタフェースでは、次のような問題があった。
例えば、特許文献1記載の入力インタフェースでは、人差し指に取り付けられた小型のタッチパッドやタクトスイッチを親指で操作しなければならないため、操作性が悪く、更には、親指を細かく正確に動かす必要があるため、親指に負担がかかるといった問題があった。
また、特許文献2記載の入力インタフェースは、ユーザが支持物体を叩く動作を検知して、入力情報を決定するものであるため、叩く動作がメインとなるキーボード入力などにおいては活用可能であるが、叩く以外の動作例えば長押し等を検出できず、入力パターンが限られるため、その他の用途には不向きであるといった問題があった。
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、新規な手法で、ユーザの身体運動を検知する技術、及び、当該技術を利用した利便性の高い電気機器(特に、入力インタフェース)を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するためになされた本発明の電気機器は、ユーザの身体に装着されて使用される電気機器であって、ユーザの身体運動によって、二つの身体部位が接触/離間したことを検知するものである。
この電気機器は、接触及び離間可能なニつの身体部位の身体表面を通じた接触(親指と人差し指との接触や、右手と左手との接触等)により、閉環状の閉じた導体路が形成される身体部位の表面に、導体路に沿って装着される一対の印加用電極を有し、一対の印加用電極に挟まれた身体部位に電気信号を印加する印加手段を備える。
また、上記導体路が形成される身体部位は、上記二つの身体部位が接触した際に、当該二つの身体部位の接触点が介在した状態で上記一対の印加用電極に挟まれる身体部位としての第一閉環形成部位、及び、接触点を介さずに上記一対の印加用電極に挟まれる身体部位としての第二閉環形成部位に分けられるが、当該電気機器は、上記第一閉環形成部位に生じる電気信号の物理量を計測する計測手段を備える。
そして、この電気機器では、検知手段が、計測手段によって計測された電気信号の物理量に基づき、ユーザの身体運動による上記二つの身体部位の接触及び離間を検知する。
上記二つの身体部位が離間した状態においては、第一閉環形成部位に該当する身体部位は二つに離間され絶縁された状態にあるので、印加手段によって一対の印加用電極間に印加された電気信号は、一部の漏れ信号を除いて基本的に、第一閉環形成部位を伝播することはない。
これに対し、上記二つの身体部位が接触した状態においては、第一閉環形成部位に該当する二つの身体部位が互いに導通された状態にあるので、印加手段によって第一閉環形成部位にも信号が印加されることになる。
従って、計測手段により第一閉環形成部位に生じる電気信号の物理量を計測すれば、結果として、上記二つの身体部位の接触及び離間を検知することができるのである。
このような構成の電気機器によれば、検知手段の検知結果に基づき、実行する処理を切り替えることで、例えば、指の接触/離間、両手の接触/離間に応じた処理を実行することができる。よって、ユーザは、簡単な身体運動で機器を操作することができる。
また、本発明の電気機器によれば、二つの身体部位が接触している時間や離間している時間を計測することで、アナログの入力インタフェースとして機能することができる。この他、接触/離間の時間的なパターンを検知するように電気機器を構成すれば、モールス信号のように、多くの情報入力を、電気機器を通じて実現することができる。
また、この発明によれば、タッチパッドやタクトスイッチを備える従来装置と比較して、特定の場所に指を運ぶ等の細やかな指の動作が不要で、操作性が良好であると共に、使用にかかるユーザの負担も少なくて済む。更には、ユーザが物を摘んだり放したりするような操作を検知することができるので、新しい操作感覚の入力インタフェースを提供することが可能である。
また、グローブ等を装着しなくても、ユーザの指の細やかな動作を検知することができて、使用感が良好である。この他、装置構成が簡単であるので、製品を小型に構成することができる。
ところで、計測手段は、上記物理量として、第一閉環形成部位に生じる電流を計測する構成にすることができる。この場合、検知手段は、計測手段による電流の計測値(交流信号の場合には例えば実効値)が基準値を上回ると、接触を検知し、計測手段による電流の計測値が基準値を下回ると、離間を検知する構成にすることができる(請求項2)。尚、理想的な状態においては、上記二つの身体部位が離間した状態にある場合、計測手段によって計測される電流はゼロになる。
また、計測手段は、第一閉環形成部位に生じる電流によって発生する磁束に作用されて第一閉環形成部位に生じる電流を計測する構成にすることができる。例えば、計測手段は、ホール素子によって磁束を検出し、第一閉環形成部位に生じる電流を計測する構成にすることができる。その他、印加手段によって交流信号を印加する場合、計測手段は、第一閉環形成部位に生じる交流電流によって発生する磁束の変化を利用して、コイルを通じ第一閉環形成部位に生じる電流を計測する構成にすることができる。
具体的に、磁束を利用して第一閉環形成部位に生じる電流を計測する場合には、計測手段に、磁束を捕捉するための環状体を設け、当該環状体を次のように配置すればよい。即ち、環状体を、第二閉環形成部位及び「印加手段を構成する電気回路」を結んでなる上記ニつの身体部位の非接触時に電気信号が流れる第一の閉回路には鎖交しない位置であって、第一閉環形成部位及び「印加手段を構成する電気回路」を結んでなる上記ニつの身体部位の接触時に電気信号が流れる第二の閉回路には鎖交する位置、に設ければよい(請求項3)。
このように、環状体を配置して計測手段を構成すれば、環状体により捕捉された磁束を利用して第一閉環形成部位に生じる電流を計測することができ、ニつの身体部位の接触及び離間を検知することができる。
また、計測手段は、上記物理量として、第一閉環形成部位における特定地点の電圧を計測する構成にされてもよい。この場合、検知手段は、計測手段による電圧の計測値と基準値との大小関係に基づいて、上記接触及び離間を検知する構成にすることができる(請求項4)。
具体的に、計測手段は、電圧計測地点に計測用電極を有し、印加手段が有する印加用電極を基準として、当該基準とする印加用電極と計測地点との間に生じる電圧を計測することにより、上記特定地点の電圧を計測する構成にすることができる。
更に具体的に言えば、計測手段は、印加手段が有する一対の印加用電極の内、上記二つの身体部位の接触点を介さずに上記導体路に沿う経路において計測用電極と隣り合う印加用電極と、当該計測用電極との間の電圧計測を行う構成にすることができる。この場合、検知手段は、計測手段による電圧の計測値(交流信号の場合には例えば実効値)が基準値を上回ると、接触を検知し、計測手段による電圧の計測値が基準値を下回ると、離間を検知する構成にすることができる。
この他、印加手段により上記電気信号として交流信号を印加する場合、計測手段は、上記第一閉環形成部位の特定地点に生じる電気信号の上記印加手段が印加した交流信号に対する位相遅れを計測する構成にされてもよい。この場合、検知手段は、計測手段により計測された位相遅れが基準値を上回ると、接触を検知し、計測手段により計測された位相遅れが基準値を下回ると、離間を検知する構成にすることができる(請求項5)。
また、上記電気機器は、手足装着用の電気機器として構成することができ、この場合、印加手段は、上記一対の印加用電極として、ユーザの手足表面に装着される一対の環状電極を有し、この一対の環状電極に挟まれた身体部位に電気信号を印加する構成にすることができる。この他、上記物理量として電流を計測する場合、計測手段は、環状の電流センサによって構成することが可能である。
また、上記物理量として電圧又は位相遅れを計測する場合、計測手段は、上記一対の印加用電極が装着されるユーザの手足表面であって、上記一対の印加用電極に隣接する第一閉環形成部位の表面に装着される環状電極を、計測用電極として有し、計測用電極に入力される電気信号に基づき、この領域に生じる電気信号の物理量(電圧又は位相遅れ)を計測する構成にすることができる。
また、上述した一対の印加用電極(環状電極)及び電流センサの組、又は、一対の印加用電極及び計測用電極の組については、指輪や腕輪などの環状体として一体に形成することができる。このように電気機器を構成すれば、ユーザは、簡単に本発明の電気機器を手足に装着して、当該電気機器を利用することが可能である。
この他、電気機器は、接触及び離間可能なニつの身体部位の身体表面を通じた接触により、閉環状の閉じた導体路が形成される身体部位の表面に、この導体路に沿って装着される一対の計測用電極を有し、一対の計測用電極に挟まれた身体部位間のインピーダンスを計測するインピーダンス計測手段と、インピーダンス計測手段によるインピーダンスの計測値に基づき、ユーザの身体運動による二つの身体部位の接触及び離間を検知する検知手段と、を備えた構成にされてもよい(請求項6)。
上記二つの身体部位の接触/離間により、上記電極間のインピーダンス(印加する電気信号が直流信号である場合には抵抗)は変化するので、このような電気機器の構成によっても、検知手段は、上記二つの身体部位の接触及び離間を検知することができる。
尚、この場合、検知手段は、計測手段により計測されたインピーダンスが基準値を下回ると、接触を検知し、計測手段により計測されたインピーダンスが基準値を上回ると、離間を検知する構成にすることができる(請求項7)。
但し、単純に上記計測用電極間のインピーダンスを計測するだけであると、接触/離間時のインピーダンスの変化量が小さく、検知精度が悪くなる場合がある。従って、電気機器は、次のように構成されるのが好ましい。
即ち、電気機器は、上記印加手段と、上記第一閉環形成部位の表面に装着される計測用電極を有し、更には、『印加手段が有する一対の印加用電極の内、上記導体路に沿う経路において二つの身体部位の接触点を介さずに計測用電極と隣り合う印加用電極を計測用電極に接続するための線路であって、これら電極間を等電位に保持するための線路』を有し、当該線路を流れる電流を計測する電流計測手段と、この電流計測手段による電流の計測値に基づき、ユーザの身体運動による上記二つの身体部位の接触及び離間を検知する検知手段と、を備えた構成にされるとよい(請求項8)。
このように構成された電気機器では、上記線路で接続された電極間が正に等電位であるとすると、上記二つの身体部位が接触された状態において計測手段により計測される電流Iと上記一対の印加用電極間の電圧Vとの比V/Iは、計測用電極と末端の印加用電極(上記線路に接続されていないほうの印加用電極)との間のインピーダンスに等しくなる。一方、上記二つの身体部位が離間された状態においては、計測手段による電流の計測値がゼロとなるため、見かけ上のインピーダンスは、無限大となり、インピーダンスに大きな変化が生じる。
従って、このような手法で電極間のインピーダンスを計測して、上記二つの身体部位の接触及び離間を検知すれば、その検知精度が向上する。
尚、この電気機器において、検知手段は、計測手段により計測された電流と、上記一対の印加用電極間の電圧との比により導出されるインピーダンスが基準値を下回ると、接触を検知し、インピーダンスが基準値を上回ると、離間を検知する構成にすることができる(請求項9)。
この他、上述した本発明の電気機器は、検知手段の検知結果に基づいて、検知結果に対応した処理を実行する処理実行手段を備えた構成にされてもよいし、検知手段の検知結果に基づき、ユーザの身体運動に対応した操作信号を、外部装置に対して出力する操作信号出力手段を備えた構成にされてもよい(請求項10)。
本発明の電気機器に上記操作信号出力手段を設ければ、この電気機器を、外部装置を操作可能な利便性の高い入力インタフェースとして構成することができる。尚、外部装置と電気機器とは有線接続されてもよいが、無線接続されるのが、利便性の点から好ましい。
身体装着型入力装置1の透過斜視図(a)及び電極等の配置態様を表す説明図(b)である。 身体装着型入力装置1の概略断面図である。 身体装着型入力装置1の使用例及び動作原理に関する説明図である。 身体装着型入力装置1における計測系の等価回路図である。 身体装着型入力装置1及び遠隔操作システム100の詳細構成を表すブロック図である。 電流センサ13の詳細構成を表すブロック図である。 制御部17が実行する処理を表すフローチャートである。 身体装着型入力装置1を腕輪として使用する例を示した図である。 身体装着型入力装置2の構成を表すブロック図(a)及び各電極の配置態様を表す説明図(b)である。 身体装着型入力装置2における計測系の等価回路図である。 身体装着型入力装置3の構成を表すブロック図である。 身体装着型入力装置3における指の接触/離間の判定原理を表す説明図である。 身体装着型入力装置4の構成を表すブロック図(a)及び身体装着型入力装置4における指の接触/離間の判定原理を表す説明図(b)である。 身体装着型入力装置5の構成を表すブロック図である。 身体装着型入力装置5における計測系の等価回路図である。 身体装着型入力装置6の構成を表す図である。 指離間時の印加信号の伝播態様(a)及び指接触時の印加信号の伝播態様(b)を示した図である。 指接触時の圧力と計測値との対応関係及びスライド方向と計測値との対応関係を表す説明図である。
以下に本発明の実施例について、図面と共に説明する。
[第一実施例]
図1(a)は、本実施例の身体装着型入力装置1の概略構成を表す透過斜視図であり、図1(b)は、身体装着型入力装置1における電極等の配置態様を説明した図である。また、図2(a)(b)は、身体装着型入力装置1の概略断面図である。
図1に示すように、本実施例の身体装着型入力装置1は、ユーザの指に装着されるものであり、環状電極で構成される一対の印加用電極11a,11bと電流センサ13とが、装着される指の軸線に沿って互いに所定間隔空けられた状態で、並列配置されたものである。具体的に、電流センサ13(詳細には電流センサ13を構成する電流トランス13a(図5参照))は、一対の印加用電極11a,11bに囲まれる領域Xの外部領域に配置される位置関係で、身体装置型入力装置1内に設けられている。
尚、図1(b)において、電流センサ13は、一対の印加用電極11a,11bよりも指の先端側に配置されているが、一対の印加用電極11a,11bよりも指の根元側に配置されてもよい。即ち、身体装着型入力装置1を指に装着して使用するに当たって、身体装着型入力装置1の向きは不問である。
これら一対の印加用電極11a,11b及び電流センサ13は、身体装着型入力装置1の外形を構成する環状体としての指輪本体10内に、指輪本体10とは絶縁された状態で設けられて、一体化されている。また、印加用電極11a,11bは、身体装着型入力装置1が指に装着された際にユーザの身体表面(指表面)に接触するように、環の内側を向く内面が指輪本体10に対し露出された状態で、指輪本体10内に納められている。
また、電流センサ13は、印加用電極11a,11bを通じた信号印加(電圧印加)により、当該身体装着型入力装置1が装着される身体部位(指)の軸方向を流れる電流が発生させる磁場(磁束)を利用して、当該身体部位を軸方向に流れる電流を計測する構成にされている。
具体的に、電流センサ13は、コア130にコイル131が巻回された電流トランス13a(図5参照)を備え、電磁誘導により電流トランス13aのコイル131両端に生じる電圧に基づき、当該電流トランス13aに包囲された身体部位(指)を軸方向に流れる電流を計測する。
尚、電流センサ13が、このように構成されているのは、本実施例の身体装着型入力装置1では、印加用電極11a,11bを通じて交流信号が印加されるためである。但し、印加用電極11a,11b間には、直流信号を印加してもよく、この場合、電流センサ13は、ホール素子を用いて構成することができる。具体的に、電流センサ13は、切れ目を有する環状のコアの当該切れ目に、ホール素子が配置されてなるセンサとすることができ、切れ目を構成するコアの両端間に生じる磁場がホール素子に作用することを利用して、上記身体部位(指)を軸方向に流れる電流を計測する構成にすることができる。
続いて、身体装着型入力装置1の詳細構成を説明する前に、図3を用いて、身体装着型入力装置1の動作原理を説明する。図3は、身体装着型入力装置1の使用例及び動作原理を説明した図である。
本実施例の身体装着型入力装置1は、当該身体装着型入力装置1が装着された指の先端部が、同一ユーザのその他の身体部位に接触/離間したことを検知して、この検知結果を外部装置110への入力情報に変換するものである。
ここで、図3に示すように、身体装着型入力装置1が、人差し指に装着された状態で、ユーザの身体運動により、人差し指と親指とが接触/離間される場合を考える。
この場合、人差し指と親指とが離間された状態では、印加用電極11a,11b間に信号を印加しても、印加信号は、基本的に、印加用電極11a,11bに挟まれた身体部位(図1に示される領域X)を流れるのみで、電流センサ13での電流計測値はゼロになる。
一方、人差し指と親指とが接触した状態では、親指、人差し指、並びに、親指及び人差し指の根元で親指と人差し指とを結ぶ身体部位によって、閉環状の閉じた導体路が形成され、電流センサ13は、親指と人差し指との接触点が介在した状態で電気的に印加用電極11a,11bと挟まれた状態となる。よって、電流センサ13の計測地点には印加信号が流れて、電流センサ13の電流計測値(実効値)は、ゼロより大きい値となる。
本実施例では、このような現象を利用して、電流センサ13の電流計測値に基づき、ユーザの身体運動によって指が接触/離間したことを検知する。
尚、図4は、身体装着型入力装置1における計測系の等価回路図である。但し、図4では、印加用電極11a,11bにて印加される交流信号が伝播する身体部位の抵抗を、説明を簡単するため集中定数系で表現する。
具体的に、図4に示す抵抗R11は、印加用電極11aと指との間の接触抵抗を表し、抵抗R12は、印加用電極11bと指との間の接触抵抗を表す。また、抵抗R13は、印加用電極11a,11bに囲まれる領域X(図1参照)に対応する身体部位表面の電気抵抗を表し、抵抗R14は、電流センサ13による計測地点から印加用電極11aまでの身体部位表面の電気抵抗を表す。
この他、抵抗R15は、身体内部を通じて印加用電極11aよりも電流センサ13側に回りこみながら印加用電極11a,11b間を伝播する電気信号の当該伝播経路(身体内部)の電気抵抗を表し、抵抗R16は、印加用電極11bから親指の先端までの身体部位の電気抵抗を表し、抵抗R17は、人差し指の先端から電流センサ13の計測地点までの身体部位の電気抵抗を表す。また、スイッチSW1は、人差し指と親指との接触/離間を表現したものであり、電流計は、電流センサ13に対応する。
また、図4に示す一点鎖線は、人差し指と親指との接触/離間に拘らず、常に印加用電極11a,11b間を伝播する電気信号Aの流れを示したものであり、破線は、人差し指と親指とが接触した際に、印加用電極11a,11b間を伝播する電気信号Bの流れを示したものである。
本実施例の身体装着型入力装置1を人差し指に装着して、親指との接触/離間を行うと、このように電気信号の伝播態様は変化し、電流センサ13にて計測される電流の計測値も変化する。本実施例の身体装着型入力装置1は、このように変化する計測値に基づき、ユーザの身体運動によって指が接触/離間したことを検知する。
尚、以上には、身体装着型入力装置1が装着された人差し指の先端部を、親指に接触/離間する例を説明したが、身体装着型入力装置1が装着された人差し指の先端部は、親指に限らず、中指に接触させたり、他方の手のひらに接触させたり、胴体に接触させたりしてもよい。このような身体運動が行われても、電流センサ13近辺においては、同様の電流変化が起こり、二つの身体部位間の接触/離間が検知されることになる。
即ち、ユーザは、身体装着型入力装置1を装着した身体部位よりも、末端側(指先側)の身体部位を、その他の身体部位に接触/離間することにより、当該身体装着型入力装置1を利用して外部装置を操作することができる。
続いて、身体装着型入力装置1の詳細構成及び身体装着型入力装置1を用いた遠隔操作システム100の構成について、図5を用いて説明する。図5は、身体装着型入力装置1及び遠隔操作システム100の詳細構成を示したブロック図である。
図5に示すように、本実施例の身体装着型入力装置1は、一対の印加用電極11a,11bと、電流センサ13と、印加部15と、制御部17と、無線送信部19とを備える。
印加部15は、印加用電極11a,11bに挟まれた身体部位に交流信号(交流電圧)を印加するものであり、定電圧駆動又は定電流駆動される。尚、印加信号は、三角波にされてもよいし、正弦波、矩形波、ノコギリ波などにされてもよい。
また、電流センサ13は、上述したように、環状の電流トランス13aに包囲された身体部位(指)を軸方向に流れる電流を計測し、この電流計測値を、制御部17に入力する。尚、図6(a)は、本実施例の電流センサ13の詳細構成を表すブロック図である。図6(a)に示すように、本実施例の電流センサ13は、電流トランス13aの他、電流トランス13aのコイル131両端に接続されて、コイル131両端から入力される信号の差分を増幅し、この増幅信号を出力する差動増幅回路13bと、差動増幅回路13bの出力信号(交流信号)を整流して直流信号に変換する整流器13cと、を備え、整流器13cからの出力信号を、電流計測値として出力する。
このようにして、電流センサ13からは、電流トランス13aのコイル131両端に生じる電圧の実効値が、電流トランス13aが装着される身体部位の軸方向に流れる電流計測値(実効値)に変換されて出力される。
尚、本実施例の電流センサ13では、コイル131両端から入力される信号の差分を増幅しているため、コイル131両端から入力される同相のノイズをカットすることができるが、差動増幅回路13bと整流器13cとの間には、図6(b)に示すように、印加用電極11a,11b間に印加される信号と同周波数の信号のみを通過させるフィルタ13dを設けて、電流センサ13を、差動増幅回路13bでも取り除けないノイズ信号を取り除くことが可能な構成にすると一層好ましい。尚、図6(b)は、第一変形例の電流センサ13の構成を表すブロック図である。
また、電流センサ13は、図6(c)に示すように構成されてもよい。図6(c)は、第二変形例の電流センサ13の構成を表すブロック図である。
即ち、電流センサ13は、差動増幅回路13bと整流器13cとの間に同期検波器13eを備え、同期検波器13eにより、印加用電極11a,11b間に印加される信号を参照信号として同期検波を行い、同期検波器13eの出力信号を、整流器13cに入力して、電流計測値を出力する構成にされてもよい。このように電流センサ13を構成すれば、印加信号の出力周波数が変化してしまう場合にも動的に対応してノイズ信号を除去することができる。また、参照信号は、必要に応じて位相調整器13fにより位相調整されるとよい。
この他、制御部17は、電流センサ13から入力される電流計測値に基づき、指の接触/離間を判定し、外部装置110に対する操作信号として、この判定結果に基づいたコマンドを、無線送信部19を通じて、外部装置110に入力する構成にされている。
尚、制御部17は、例えば、図7(a)に示す処理を定期的に繰返し実行する構成にすることができる。即ち、制御部17は、電流センサ13から入力される電流計測値が、予め定められた閾値を超えているか否かを判断し(S110)、閾値を超えていると判断すると(S110でYes)、指が接触していると判定して、指の接触時に外部装置110に対して送信すべき予め定められた第一のコマンドを、無線送信部19を通じて外部装置110に送信し(S120)、電流センサ13から入力される電流計測値が、上記閾値以下であると判断すると(S110でNo)、指が離間していると判定して、指の離間時に外部装置110に対して送信すべき予め定められた第二のコマンドを、無線送信部19を通じて外部装置110に送信する(S130)構成にすることができる。尚、制御部17は、S130の処理を実行しない構成にされてもよい。
また、外部装置110は、無線受信部111及び制御部113を備え、身体装着型入力装置1から無線の形態で送信されてくる上記コマンドを、無線受信部111を通じて受信し、制御部113において、上記コマンドに対応した処理を実行する。例えば、外部装置110は、身体装着型入力装置1から入力されるコマンドに基づいて、バーチャル空間にて物を掴んだり離したりする映像信号を、表示画面(図示せず)を通じて出力する構成にすることができる。
また、制御部17は、図7(b)に示す処理を定期的に繰返し実行する構成にされてもよい(変形例)。
即ち、制御部17は、電流センサ13から入力される電流計測値が、予め定められた閾値を超えているか否かを判断し(S210)、電流計測値が閾値以下である場合には(S210でNo)、指の接触/離間を表す状態フラグを、指が離間していることを表すオフに設定し(S220)、電流計測値が閾値を超えていると判断すると(S210でYes)、状態フラグがオフであるか否かを判断することにより、指が接触した直後であるか否かを判断し(S230)、状態フラグがオフであれば(S230でYes)、外部装置110の電源をオン/オフするような所定のコマンドを、無線送信部19を通じて出力して外部装置110を遠隔操作すると共に(S240)、状態フラグを、指が接触していることを表すオンに切り替え(S250)、状態フラグがオンであれば(S230でNo)、コマンドを送信せずに状態フラグをオンに維持する処理を実行する構成にされてもよい。
このように制御部17を構成すれば、例えば、人差し指と親指を接触させる動作を行う程度で、外部装置110の電源をオン/オフすることが可能となる。
この他、制御部17は、電流計測値が閾値を超えている時間を計測することで、指の接触時間を計測し、指の接触時間に応じて、外部装置110に入力するコマンドを切り替える構成にされてもよい。また、指の接触/離間のパターンを記録して、入力されたパターンに対応するコマンドを外部装置110に出力する構成にされてもよい。電流センサ13から入力される電流計測値に基づいて、外部装置110に入力するコマンドを決定するアルゴリズムについては適宜変更可能である。
また、本実施例においては、身体装着型入力装置1を指に装着するための指輪形状としたが、身体装着型入力装置1は、大型化して腕に装着可能な腕輪形状とされてもよい。この場合には、図8に示すように、例えば、両手を繋ぐ動作及び離す動作により、外部装置110を遠隔操作することが可能である。
以上、第一実施例について説明したが、「特許請求の範囲」に記載の電気機器は、本実施例において身体装着型入力装置1に対応し、印加手段は、一対の印加用電極11a,11b及び印加部15及び印加用電極11a,11bと印加部15とを結ぶ線路に対応する。また、第一の閉環形成部位は、図3に示す例の場合、印加用電極11bから人差し指の根元に延びる身体部位、人差し指の根元から親指の先端に延びる身体部位、親指の先端に接触される人差し指の先端から印加用電極11aまでの身体部位に対応し、第二の閉環形成部位は、印加用電極11a,11bに囲まれる領域Xの身体部位に対応する。また、計測手段は、電流センサ13に対応する。この他、検知手段は、制御部17(特に、制御部17が実行するS110又はS210の処理)に対応し、操作信号出力手段は、制御部17が実行するS120,S130,S240等の処理に対応する。
[第二実施例]
続いて、第二実施例の身体装着型入力装置2について説明する。但し、第二実施例の身体装着型入力装置2は、第一実施例の身体装着型入力装置1において電流センサ13が電流計測を行う地点で、電流計測に代えて電圧計測を行う程度のものである。従って、以下では、第二実施例の身体装着型入力装置2について、第一実施例と同一の構成部位には、第一実施例と同一の符号を付し、これら同一構成部位の説明を適宜省略する。
図9(a)は、第二実施例の身体装着型入力装置2の構成を示したブロック図であり、図9(b)は、この身体装着型入力装置2を構成する各電極の配置態様を示した説明図である。
本実施例の身体装着型入力装置2は、環状電極で構成される一対の印加用電極11a,11bと、同じく環状電極で構成される計測用電極23とが、装着される指の軸線に沿って互いに所定間隔空けられた状態で、並列配置された構成にされている。換言すれば、身体装着型入力装置2は、電流センサ13に代えて計測用電極23を備えた構成にされている。
この計測用電極23は、電流センサ13と同様、一対の印加用電極11a,11bに囲まれる領域Xの外部領域に配置される位置関係で、身体装置型入力装置2内に設けられており、印加用電極11a,11bと同様、身体装着型入力装置2が指に装着された際にユーザの身体表面(指表面)に接触するように、環の内側を向く内面が指輪本体10に対し露出された状態で、指輪本体10内に納められている。
また、この身体装着型入力装置2は、印加部15、電圧計測部25、制御部27、及び、無線送信部19を備え、印加部15にて第一実施例と同様に印加用電極11a,11b間に交流信号を印加する一方、電圧計測部25にて、印加用電極11aと計測用電極23との間に生じる電圧(実効値)を計測し、その電圧計測値を制御部27に入力する。
そして、制御部27は、電圧計測部25から入力される電圧計測値に基づいて、電圧計測値が、予め定められた閾値を超えていると、指が接触していると判定し、電圧計測値が、閾値以下であると、指が離間していると判定する。
具体的に、制御部27は、図7に示す処理において、S110(又はS210)の判断ステップを、『電圧計測部25から入力される電圧計測値が、予め定められた閾値を超えているか否かを判断する』ステップに置き換えた内容の処理を実行する構成にすることができる。そして、本実施例の身体装着型入力装置2は、このような制御部27の動作により、無線送信部19を通じて、外部装置110にコマンドを送信する。
図10は、第二実施例の身体装着型入力装置2における計測系の等価回路図である。図10に示す抵抗R21は、印加用電極11aと指との間の接触抵抗を表し、抵抗R22は、印加用電極11bと指との間の接触抵抗を表し、抵抗R28は、計測用電極23と指との間の接触抵抗を表す。
また、抵抗R23は、印加用電極11a,11bに囲まれる領域Xに対応する身体部位表面の電気抵抗を表し、抵抗R24は、印加用電極11a及び計測用電極23に囲まれる領域Y(図9参照)に対応する身体部位表面の電気抵抗を表し、抵抗R25は、印加用電極11a,11b間に印加された信号が身体内部を通じて計測用電極23側に漏れ出る経路の電気抵抗を表す。
この他、抵抗R26は、第一実施例と同様に身体装着型入力装置2が人差し指に装着され人差し指と親指とが接触/離間される状況を想定した場合(図3参照)、印加用電極11bから人差し指の根元を通って親指の先端までの身体部位の電気抵抗を表し、抵抗R27は、人差し指の先端から計測用電極23が装着された身体部位までの電気抵抗を表す。また、電圧計は、電圧計測部25に対応する。
この等価回路図を用いて、第二実施例における指の接触/離間の判定原理について説明すると、抵抗R25は、印加用電極11a,11b間に印加された信号が身体内部を通じて計測用電極23側に漏れ出る経路の電気抵抗を表すものであるため、印加用電極11a−計測用電極23間の設置間隔にもよるが、他の身体部位に対して非常に大きな抵抗値を示す。従って、指が離間されている状態(スイッチSW2がオフの状態)では、電圧計測部25にて計測され出力される電圧計測値Voffは、限りなくゼロに近い値となる。一方、指が接触している状態(スイッチSW2がオンの状態)では、抵抗R25よりも十分小さい抵抗R26,R27を通じて信号が流れるため、電圧計測部25にて計測され出力される電圧計測値Vonは、Voffより十分大きな値となる。
従って、本実施例では、電圧計測部25から入力される電圧計測値が、予め定められた閾値を超えているか否かを判断することにより、指が接触しているか否かを判定することができるのである。
尚、本実施例では、印加部15から交流信号を印加用電極11a,11bに印加する例を示したが、第一実施例と同様、印加部15からは直流信号を印加してもよい。
また、本実施例の身体装着型入力装置2と「特許請求の範囲」記載の発明との対応関係は、次の通りである。即ち、印加手段は、印加用電極11a,11b及び印加部15に対応し、計測手段は、電圧計測部25に対応し、検知手段は、制御部27に対応する。
[第三実施例]
続いて、第三実施例の身体装着型入力装置3について説明する。但し、第三実施例の身体装着型入力装置3は、第二実施例の身体装着型入力装置2において電圧計測部25に代えて、位相計測部35を設けた程度のものである。従って、以下では、第三実施例の身体装着型入力装置3について、上記実施例と同一の構成部位には、上記実施例と同一の符号を付し、これら同一構成部位の説明を適宜省略する。
図11は、第三実施例の身体装着型入力装置3の構成を示したブロック図である。本実施例の身体装着型入力装置3は、一対の印加用電極11a,11b、計測用電極23、印加部15、位相計測部35、制御部37、及び、無線送信部19を備え、一対の印加用電極11a,11b及び計測用電極23は、第二実施例の身体装着型入力装置2と同様の配置で、当該身体装着型入力装置3の指輪本体10に設けられている。
この身体装着型入力装置3は、第一及び第二実施例と同様、印加部15により印加用電極11a,11b間に交流信号を印加する一方、位相計測部35にて、印加用電極11aと計測用電極23との間に生じる電圧(交流信号)に基づき、計測用電極23から入力される交流信号の、印加用電極11a,11b間に印加された交流信号に対する位相遅れ(即ち、遅れ方向を正値とした位相差)を計測する。
具体的に、この位相計測部35は、印加用電極11a,11b間に印加された交流信号を、印加部15から参照信号として取得し、この参照信号に対する位相遅れを計測する。そして、この位相遅れ計測値を制御部37に入力する。
また、制御部37は、位相計測部35から入力される位相遅れ計測値に基づいて、位相遅れ計測値が、予め定められた閾値を超えていると、指が接触していると判定し、位相遅れ計測値が、閾値以下であると、指が離間していると判定する。
具体的に、制御部37は、図7に示す処理において、S110(又はS210)の判断ステップを、『位相計測部35から入力される位相遅れ計測値が、予め定められた閾値を超えているか否かを判断する』ステップに置き換えた内容の処理を実行する構成にすることができる。そして、このような制御部37の動作により、本実施例の身体装着型入力装置3では、無線送信部19を通じて、外部装置110にコマンドを送信する。
ここで、図12を用いて、身体装着型入力装置3における指の接触/離間の判定原理を説明する。第二実施例等でも説明したが、指(例えば人差し指と親指)が離間されている状態においても、印加用電極11a,11b間に印加された信号の一部は、身体内部を通じて計測用電極23に入力される。従って、指が離間されている状態においては、位相計測部35で、この信号A(図12参照)についての位相遅れδθoffが計測される。
一方、指が接触された状態においては、計測用電極23に上記信号Aが入力されると共に、指の接触点を経由して印加用電極11a,11b間で伝播する信号Bが入力されることになる。このときの信号Bの位相遅れは、伝播経路が長いことから、信号Aよりも位相の遅れが広がる。
従って、指が接触された状態において、位相計測部35が計測する信号Aと信号Bとの合成信号の位相遅れδθonは、指が離間されている状態で計測される位相遅れδθoffよりも大きくなる。即ち、不等式δθon>δθoffが成立する。
このような現象が生じるため、制御部37では、上述したように、位相計測部35から入力される位相遅れ計測値が、予め定められた閾値を超えていると、指が接触していると判定し、位相遅れ計測値が、閾値以下であると、指が離間していると判定する。
以上、第三実施例について説明したが、「特許請求の範囲」記載の印加手段は、本実施例において、印加用電極11a,11b及び印加部15に対応し、計測手段は、位相計測部35に対応し、検知手段は、制御部37に対応する。
[第四実施例]
続いて、第四実施例の身体装着型入力装置4について説明する。但し、以下では、第四実施例の身体装着型入力装置4について、先に説明した実施例と同一の構成部位には、上記先に説明した実施例と同一の符号を付し、これら同一構成部位の説明を適宜省略する。
図13(a)は、第四実施例の身体装着型入力装置4の構成を表すブロック図である。本実施例の身体装着型入力装置4は、第一実施例の印加用電極11a,11bと同様の環状電極41a,41bと、これら一対の環状電極41a,41b間のインピーダンスを計測して、このインピーダンス計測値を制御部47に入力するインピーダンス計測部45と、インピーダンス計測部45から入力されるインピーダンス計測値(絶対値)に基づいて、指の接触/離間を判定し、判定結果に従うコマンドを無線送信部19を通じて外部装置110に送信する制御部47と、外部装置110へのコマンドを無線出力する無線送信部19と、を備える。
この身体装着型入力装置4において、インピーダンス計測部45は、周知の計測器と同様、環状電極41a,41b間に交流信号を印加すると共に、これによって生じる電流を計測して、環状電極41a,41b間のインピーダンスを計測する。
尚、指が接触されている状態でインピーダンス計測部45により計測されるインピーダンスZonは、図13(b)に示すように、指の接触点を介さずに印加信号が伝播する環状電極41a,41b間の経路のインピーダンスZ1と、指の接触点を介して印加信号が伝播する環状電極41a,41b間の経路のインピーダンスZ2とを、並列接続したときのインピーダンスZ1・Z2/(Z1+Z2)に等しくなる(Zon=Z1・Z2/(Z1+Z2))。図13(b)は、第四実施例の身体装着型入力装置4における指の接触/離間の判定原理を説明した図である。
これに対し、指が離間している状態でインピーダンス計測部45により計測されるインピーダンスZoffは、上記インピーダンスZ1に等しくなる(Zoff=Z1)。
従って、指が離間されている状態でインピーダンス計測部45により計測されるインピーダンスZoffと、指が接触されている状態でインピーダンス計測部45により計測されるインピーダンスZonとの間には、不等式Zoff>Zonが成立する。
以上の理由から、制御部47では、インピーダンス計測部45から入力されるインピーダンス計測値が、予め定められた閾値を超えていると、指が離間していると判定し、電圧計測値が、閾値以下であると、指が接触していると判定する。
具体的に、制御部47は、図7に示す処理において、S110(又はS210)の判断ステップを、『インピーダンス計測部45から入力されるインピーダンス計測値が、予め定められた閾値以下であるか否かを判断する』ステップに置き換えた内容の処理を実行する構成にすることができる。そして、本実施例の身体装着型入力装置4では、このような制御部47の動作により、無線送信部19を通じて、外部装置110にコマンドを送信する。
以上、第四実施例の身体装着型入力装置4について説明したが、第四実施例の身体装着型入力装置4と「特許請求の範囲」記載の発明との対応関係は次の通りである。即ち、請求項5記載のインピーダンス計測手段は、本実施例の環状電極41a,41b及びインピーダンス計測部45に対応し、検知手段は、制御部47に対応する。
また、以上には環状電極間41a,41bに交流電圧を印加してインピーダンスを計測する例を示したが、環状電極間41a,41bには直流電圧を印加して上記インピーダンスとしての抵抗を計測するようにしてもよい。
この他、本実施例のように、単純に環状電極41a,41b間のインピーダンスを計測するだけであると、接触/離間時のインピーダンスの変化量が小さく、判定精度が悪くなる可能性があるので、身体装着型入力装置は、第五実施例のように構成されると一層好ましい。
[第五実施例]
続いて、第五実施例の身体装着型入力装置5について説明する。但し、第五実施例の身体装着型入力装置5について、先に説明した実施例と同一の構成部位には、上記先に説明した実施例と同一の符号を付し、以下では、これら同一構成部位の説明を適宜省略する。
図14は、第五実施例の身体装着型入力装置5の構成を示したブロック図である。本実施例の身体装着型入力装置5は、第四実施例の身体装着型入力装置4に対し、インピーダンスの計測手法を変更したものである。
この身体装着型入力装置5は、環状電極41a,41b,51、インピーダンス計測部55、制御部47、及び、無線送信部19を備え、環状電極41a,41bの間に、同様の環状電極51が配置された構成にされている。即ち、この身体装着型入力装置5は、環状電極41a、環状電極51、及び、環状電極41bが、装着される指の軸線に沿って互いに所定間隔空けられた状態で、順に並列配置されて、環の内側を向く内面がユーザの身体に接触するように露出された状態で、指輪本体10内に納められている。
一方、インピーダンス計測部55は、第四実施例とは異なり、印加部55aにて、環状電極41b,51間に交流信号を印加し、電流計測部55bにて、環状電極41aから入力される電流を計測することにより、環状電極41a,41b間のインピーダンスを計測する構成にされている。
尚、環状電極41aと環状電極51との間には、電流計測部55bが備える電流計測用の微小抵抗を介在した線路が設けられており、環状電極41a及び環状電極51は、上記線路を通じて、略等電位となるように接続されている。即ち、インピーダンス計測部55は、環状電極41bと環状電極51との間に生じる電圧Vを、電流計測部55bにて計測される電流Iにて除算することにより近似的に、環状電極41a,41b間のインピーダンスを求め、このインピーダンス計測値を制御部47に出力する構成にされている。
図15は、第五実施例の身体装着型入力装置5における計測系の等価回路図である。図15に示す抵抗R31は、環状電極41aと指との間の接触抵抗を表し、抵抗R32は、環状電極41bと指との間の接触抵抗を表し、抵抗R38は、環状電極51と指との間の接触抵抗を表す。
また、抵抗R33は、環状電極51,41bに囲まれる領域に対応する身体部位表面の電気抵抗を表し、抵抗R34は、環状電極41a,51に囲まれる領域に対応する身体部位表面の電気抵抗を表し、抵抗R35は、環状電極51,41b間に印加された信号が身体内部を通じて環状電極41a側に漏れ出る経路の電気抵抗を表す。
この他、抵抗R36は、身体装着型入力装置5が人差し指に装着され人差し指と親指とが接触/離間される状況を想定した場合(図3参照)、環状電極41bから人差し指の根元を通って親指の先端までの身体部位の電気抵抗を表し、抵抗R37は、人差し指の先端から環状電極41aが装着された身体部位までの電気抵抗を表す。
このように構成された身体装着型入力装置5では、抵抗R35が大きいため、指が離間されている状態(スイッチSW3がオフの状態)において、環状電極51,41b間に印加された信号が身体内部を通じて環状電極41a側に漏れ出る電流量は小さく、インピーダンス計測部55により計測されるインピーダンスZoff(絶対値)は、非常に大きな値を示す。
従って、指が離間されている状態でインピーダンス計測部55により計測されるインピーダンスZoffと、指が接触されている状態でインピーダンス計測部55により計測されるインピーダンスZonとの差は、非常に大きなものとなり、結果として、第四実施例の身体装着型入力装置4と比較して、高精度に、指の接触/離間を判定できることになる。
第五実施例の身体装着型入力装置5が備える制御部47は、このようにインピーダンスを計測するインピーダンス計測部55から入力されるインピーダンス計測値に基づいて、第四実施例と同様の処理を実行する。そして、無線送信部19は、制御部47から入力されるコマンドを、外部装置110に無線出力する。
以上、第五実施例の身体装着型入力装置5について説明したが、この身体装着型入力装置5と「特許請求の範囲」に記載の発明との対応関係は、次の通りである。即ち、請求項7記載の印加手段は、印加部55a及び環状電極41b,51に対応し、電流計測手段は、電流計測部55b及び環状電極41a及び環状電極41a,51間を接続する線路に対応し、検知手段は、制御部47に対応する。
また、本実施例では、印加部55aを通じて交流信号を環状電極41b,51間に印加する例を示したが、印加部55aは、交流信号に代えて、直流信号を印加する構成にされてもよい。
[第六実施例]
続いて、第六実施例の身体装着型入力装置6について説明する。但し、第六実施例の身体装着型入力装置6は、第一実施例の身体装着型入力装置1において、印加用電極11a,11b及び電流センサ13の配列順を変更した程度のものである。従って、以下では、第一実施例の身体装着型入力装置1からの変更点を選択的に説明する。
図16(a)は、身体装着型入力装置6における印加用電極11a,11b及び電流センサ13の配置態様を示した図であり、図16(b)は、身体装着型入力装置6の電気的構成を示したブロック図である。また、図17(a)は、指離間時の印加信号の伝播態様を示した図であり、図17(b)は、指接触時の印加信号の伝播態様を示した図である。
図16(a)に示すように、本実施例の身体装着型入力装置6は、第一実施例と同様、指輪本体10内において、印加用電極11a,11bと電流センサ13とが指輪本体10の軸線に沿って並列配置された構成にされている。但し、本実施例の身体装着型入力装置6は、第一実施例とは異なり、電流センサ13(詳細には電流センサ13を構成する電流トランス13a)が、指輪本体10内で印加用電極11a,11bの間に設けられた構成にされている。
即ち、身体装着型入力装置6は、図17(b)に示すように、二つの指の接触時に印加信号が伝播する経路である人差し指の印加用電極11bが接触する領域から人差し指の根元及び親指の根元を通って親指の先端に到達するまでの身体部位及び親指の先端に接触する人差し指の先端から印加用電極11aに接触する領域に到達するまでの身体部位(以下、第一伝播経路という。)、及び、指の接触・離間に拘らず印加信号が伝播する経路である上記二つの指の接触点を介さずに印加用電極11a,11bに囲まれる身体部位(以下、第二伝播経路という。)の内、第二伝播経路に、電流トランス13aが設けられた構成にされている。
但し、電流トランス13aの設置位置を、第一実施例で採用された第一伝播経路から、第二伝播経路に置き換えただけでは、指の接触及び離間を検知することができない。
このため、本実施例の身体装着型入力装置6では、印加部15と印加用電極11aとを結ぶ線路L1及び印加部15と印加用電極11bとを結ぶ線路L2のいずれか一方を、電流トランス13a(図5参照)の環内側を通るように、設けている。具体的に、図16(b)及び図17では、線路L1を電流トランス13aの環内側を通るように、設けている。
本実施例では、このように、線路L1,L2を配置することにより、第一実施例と同様、電流トランス13aを、指の非接触時においても印加信号が流れる第一閉回路には鎖交しない位置であって、指の接触時のみに印加信号が流れる第二閉回路には鎖交する位置に設け、指の接触及び離間を検知できるようにしている。
ここでいう第一閉回路は、印加部15、線路L2、印加用電極11b、第二伝播経路、印加用電極11a、及び、線路L1を結ぶ閉回路C1(図17(a)(b)破線参照)のことであり、第二閉回路は、印加部15、線路L2、印加用電極11b、第一伝播経路、印加用電極11a、及び、線路L1を結ぶ閉回路C2(図17(b)一点鎖線参照)のことである。
このように構成された身体装着型入力装置6では、上記二つの指が離間している状態でも、印加部15からの印加信号が電流トランス13aの内側を第二伝播経路及び線路L1を通じて流れることになるが(図17(a))、印加用電極11bから電流トランス13aの方向に流れる電流I1、及び、印加用電極11aから線路L1を通じて印加部15に流れる電流I2は、基本的にその量が等しい(I1=I2)。しかも、これらの電流は伝播方向が逆である。
従って、電流トランス13aでは、第二伝播経路の電流I1によって発生する磁場及び線路L1の電流I2によって発生する磁場が相殺され、電流トランス13aのコア130(図5参照)には、殆ど磁束が捕捉されないことになる。
結果、身体装着型入力装置6では、電流トランス13aの内側を印加信号が流れるものの、二つの指が離間されている状態では、電流センサ13から得られる電流計測値は、第一実施例と同様、略ゼロとなる。
一方、身体装着型入力装置6では、上記二つの指が接触している状態で、印加用電極11bから第一伝播経路を通じて印加用電極11aに流れる印加信号と、印加用電極11bから第二伝播経路を通じて印加用電極11aに流れる印加信号とが発生する。即ち、印加用電極11bから第一伝播経路側に流れる電流をI3とし、印加用電極11bから第二伝播経路側に流れる印加信号の電流I4としたとき、電流トランス13aの内側を通って印加用電極11aに伝播する印加信号の電流はI4となるが、印加用電極11aから電流トランス13aの内側を通る線路L1を通じて印加部15に伝播する印加信号の電流I5は、I5=I3+I4となる。
従って、電流トランス13aのコア130には、第一伝播経路に流れる印加信号の電流I3に対応した磁束が捕捉され、電流センサ13では、電流I3が計測されることになる。
結果、本実施例の身体装着型入力装置6によれば、第一実施例と同様に、制御部17で電流センサ13から入力される電流計測値と閾値とに基づき、指の接触/離間を判定することにより、正確に、指の接触/離間を判定することができ、第一実施例の身体装着型入力装置1と、等価な機能を果たすことができるのである。
尚、「特許請求の範囲」記載の「磁束を捕捉するための環状体」は、本実施例において、電流トランス13aのコア130に対応する。この対応関係については、第一実施例についても同様である。
[効果]
以上に、本発明の実施例について説明したが、上記実施例の身体装着型入力装置1〜6によれば、指の接触/離間といった簡単な身体運動で、外部装置110を操作することができて、ユーザにとっては、外部装置110の操作が簡単である。また、小さなタクトスイッチ等を操作しなくて済むので、ユーザが身体装着型入力装置1〜6を長時間使用しても、疲労が溜まりにくいといった利点がある。
また、指の接触/離間という状態を検知できるため、上記実施例によれば、ユーザが物を摘んだり放したりするような操作を検知することができて、新しい操作感覚の入力インタフェースをユーザに提供することができる。
[その他]
また、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、種々の態様を採ることができる。例えば、上記実施例では、指の接触/離間によって、外部装置110に送信するコマンドを切り替える例を説明したが、各実施例の計測値(電圧、電流、位相遅れ、及びインピーダンス)は、指が接触しているときの、指の押圧力によっても変化するので、制御部17,27,37,47は、外部装置110に送信するコマンドを、指の押圧力に応じて切り替える構成にされてもよい。
尚、図18(a)は、指接触時の圧力と、計測値との対応関係を示した図である。例えば、第一実施例のようにして電流計測を行う場合には、接触時の圧力が高くなる程、電流センサ13にて計測される電流が大きくなる。同様に、第二実施例のように電圧計測を行う場合には、接触時の圧力が高くなる程、電圧計測部25で計測される電圧が高くなる。
また、第三実施例のように位相遅れの計測を行う場合には、接触時の圧力が高くなる程、位相計測部35で計測される位相遅れが大きくなり、第四及び第五実施例のようにインピーダンス計測を行う場合には、接触時の圧力が高くなる程、インピーダンス計測部45,55で計測されるインピーダンスが小さくなる。
また、各実施例の計測値は、指の接触位置と、身体装着型入力装置1〜6との位置関係によっても変化する。従って、制御部17,27,37,47は、ユーザが身体装着型入力装置1〜6から指を遠ざける方向にスライドさせているか近づける方向にスライドさせているのかを、計測値に基づき判別して、外部装置110に送信するコマンドを切り替える構成にされてもよい。
尚、図18(b)は、スライド方向と、計測値との対応関係を示した図である。例えば、第一実施例のようにして電流計測を行う場合には、接触位置が装置から離れる程、電流センサ13にて計測される電流が小さくなることが予想される。同様に、第二実施例のように電圧計測を行う場合には、接触位置が装置から離れる程、電圧計測部25で計測される電圧が下がることが予想される。また、第三実施例のように位相遅れの計測を行う場合には、接触位置が装置から離れる程、位相遅れが広がり、第四及び第五実施例のようにインピーダンス計測を行う場合には、接触位置が装置から離れる程、インピーダンス計測部45,55で計測されるインピーダンスが大きくなることが予想される。
この他、以上には説明しなかったが、外部装置110を操作するための入力インタフェースは、複数の身体装着型入力装置1〜6で構成されてもよい。
即ち、入力インタフェースを構成する複数の身体装着型入力装置1〜6を夫々、異なるコマンドを外部装置110に送信する構成にして、ユーザの複数本の指に、これら入力インタフェースを構成する複数の身体装着型入力装置1〜6を装着させれば、多数のコマンドを、簡単な指の接触/離間動作で、外部装置110に送信できるように、入力インタフェースを構成することができる。
この他、第一実施例の身体装着型入力装置1は、単一の装置として構成される必要はなく、機能毎に分離した装置として構成されてもよい。即ち、第一実施例の身体装着型入力装置1において、印加用電極11a,11b及び印加部15は、それ以外の構成部位から電気的に独立した構成にされているので、身体装着型入力装置1は、印加用電極11a,11b及び印加部15からなる第一装置と、それ以外の構成部位からなる第二装置と、に分離されてもよい。
この場合、第二装置に対して、複数の第一装置を用意し、各第一装置からは、互いに周波数の異なる交流信号を印加用電極11a,11b間に印加するようにし、第二装置には、電流トランス13aを通じて得られた交流信号を周波数毎に分離する手段を設ければ、第二装置にて、複数の指の接触/離間を検知することができ、結果として、より多くのコマンドを外部装置110に送信することができる。
例えば、第二装置を親指に装着し、第一装置を人差し指と中指に装着すれば、人差し指と親指との接触/離間動作、及び、中指と親指との接触/離間動作によって、多数のコマンドを外部装置110に送信することができる。
また、上記実施例の身体装着型入力装置1〜6において、電極は、環状電極とする必要はなく、円環の一部が欠けた開環形状の電極にされてもよいし、その他の形状の電極にされてもよい。この他、身体装着型入力装置1〜6を安定動作させるためには、電極と身体部位とが十分な面積で接触しているのが好ましく、このために、電極は表面積の大きい電極を採用されると好ましい。また、電極外部から圧力をかけるような構造を採用して、電極と身体表面とを密着させるようにしてもよい。
また、上記実施例では、身体装着型入力装置1〜6から外部装置110へコマンドを無線出力するようにしたが、身体装着型入力装置1〜6は、有線にて外部装置110へコマンドを出力する構成にされてもよい。
1〜6…身体装着型入力装置、10…指輪本体、11a,11b…印加用電極、13…電流センサ、13a…電流トランス、130…コア、131…コイル、13b…差動増幅回路、13c…整流器、13d…フィルタ、13e…同期検波器、13f…位相調整器、15,55a…印加部、17,27,37,47,113…制御部、19…無線送信部、23…計測用電極、25…電圧計測部、35…位相計測部、41a,41b,51…環状電極、45,55…インピーダンス計測部、55b…電流計測部、100…遠隔操作システム、110…外部装置、111…無線受信部、L1,L2…線路、C1,C2…閉回路

Claims (10)

  1. ユーザの身体に装着されて使用される電気機器であって、
    接触及び離間可能なニつの身体部位の身体表面を通じた接触により、閉環状の閉じた導体路が形成される身体部位の表面に、前記導体路に沿って装着される一対の印加用電極を有し、前記一対の印加用電極に挟まれた身体部位に電気信号を印加する印加手段と、
    前記二つの身体部位が接触した際に、前記導体路に沿う経路において、前記二つの身体部位の接触点が介在した状態で前記一対の印加用電極に挟まれる身体部位としての第一閉環形成部位、及び、前記接触点を介さずに前記一対の印加用電極に挟まれる身体部位としての第二閉環形成部位の内、前記第一閉環形成部位に生じる電気信号の物理量を計測する計測手段と、
    前記計測手段により計測された前記電気信号の物理量に基づき、ユーザの身体運動による前記二つの身体部位の接触及び離間を検知する検知手段と、
    を備えることを特徴とする電気機器。
  2. 前記計測手段は、前記電気信号の物理量として、前記第一閉環形成部位に生じる電流を計測し、
    前記検知手段は、前記計測手段による電流の計測値が基準値を上回ると、前記接触を検知し、前記計測手段による電流の計測値が基準値を下回ると、前記離間を検知する構成にされていること
    を特徴とする請求項1記載の電気機器。
  3. 前記計測手段は、
    前記第二閉環形成部位及び前記印加手段を構成する前記一対の印加用電極を含む電気回路を結んでなる前記ニつの身体部位の非接触時に前記電気信号が流れる第一の閉回路には鎖交しない位置であって、前記第一閉環形成部位及び前記印加手段を構成する前記一対の印加用電極を含む電気回路を結んでなる前記ニつの身体部位の接触時に前記電気信号が流れる第二の閉回路には鎖交する位置、に設けられた磁束を捕捉するための環状体
    を備え、前記環状体が捕捉する前記第一閉環形成部位に生じる電流によって発生する磁束に作用されて、前記第一閉環形成部位に生じる電流を計測する構成にされていること
    を特徴とする請求項2記載の電気機器。
  4. 前記計測手段は、前記電気信号の物理量として、前記第一閉環形成部位における特定地点の電圧を計測し、
    前記検知手段は、前記計測手段による電圧の計測値と基準値との大小関係に基づいて、前記接触及び離間を検知する構成にされていること
    を特徴とする請求項1記載の電気機器。
  5. 前記印加手段は、前記一対の印加用電極に挟まれた身体部位に前記電気信号として交流信号を印加し、
    前記計測手段は、前記電気信号の物理量として、前記第一閉環形成部位の特定地点に生じる電気信号の前記印加手段が印加した交流信号に対する位相遅れを計測する構成にされ、
    前記検知手段は、前記計測手段により計測された位相遅れが基準値を上回ると、前記接触を検知し、前記計測手段により計測された位相遅れが基準値を下回ると、前記離間を検知する構成にされていること
    を特徴とする請求項1記載の電気機器。
  6. ユーザの身体に装着されて使用される電気機器であって、
    接触及び離間可能なニつの身体部位の身体表面を通じた接触により、閉環状の閉じた導体路が形成される身体部位の表面に、前記導体路に沿って装着される一対の計測用電極を有し、前記一対の計測用電極に挟まれた身体部位間のインピーダンスを計測するインピーダンス計測手段と、
    前記インピーダンス計測手段によるインピーダンスの計測値に基づき、ユーザの身体運動による前記二つの身体部位の接触及び離間を検知する検知手段と、
    を備えることを特徴とする電気機器。
  7. 前記検知手段は、前記計測手段により計測されたインピーダンスが基準値を下回ると、前記接触を検知し、前記計測手段により計測されたインピーダンスが基準値を上回ると、前記離間を検知する構成にされていること
    を特徴とする請求項6記載の電気機器。
  8. ユーザの身体に装着されて使用される電気機器であって、
    接触及び離間可能なニつの身体部位の身体表面を通じた接触により、閉環状の閉じた導体路が形成される身体部位の表面に、前記導体路に沿って装着される一対の印加用電極を有し、前記一対の印加用電極に挟まれた身体部位に電気信号を印加する印加手段と、
    前記二つの身体部位が接触した際に、前記導体路に沿う経路において、前記二つの身体部位の接触点が介在した状態で前記一対の印加用電極に挟まれる身体部位としての第一閉環形成部位、及び、前記接触点を介さずに前記一対の印加用電極に挟まれる身体部位としての第二閉環形成部位の内、前記第一閉環形成部位の表面に装着される計測用電極を有し、更には、前記印加手段が有する一対の印加用電極の内、前記二つの身体部位の接触点を介さずに前記導体路に沿う経路において前記計測用電極と隣り合う印加用電極、を前記計測用電極に接続するための線路であって、これら電極間を等電位に保持するための線路を有し、当該線路を流れる電流を計測する電流計測手段と、
    前記電流計測手段による電流の計測値に基づき、ユーザの身体運動による前記二つの身体部位の接触及び離間を検知する検知手段と、
    を備えることを特徴とする電気機器。
  9. 前記検知手段は、前記計測手段により計測された電流と、前記一対の印加用電極間の電圧との比により導出されるインピーダンスが基準値を下回ると、前記接触を検知し、前記インピーダンスが基準値を上回ると、前記離間を検知する構成にされていること
    を特徴とする請求項8記載の電気機器。
  10. 前記検知手段の検知結果に基づき、ユーザの身体運動に対応した操作信号を、外部装置に対して出力する操作信号出力手段
    を備えることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれかに記載の電気機器。
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