JP4578920B2 - 地盤改良方法 - Google Patents

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本発明は、地盤改良方法に関し、特に、粉塵を発生させることなく原位置混合方式による地盤浅層の改良を行うことができる地盤改良方法に関する。
軟弱地盤の改良において、地盤浅層を原位置混合方式による改良は、水硬性組成物を用いた地盤改良固化材を土壌に散布し、次いで固化材と土壌浅層を混合し、必要に応じて敷均し・仮転圧・仮置を経て転圧するという手順により行われている。
このとき、固化材を散布する際や土壌と攪拌混合する際に当該固化材が粉塵となって飛散する場合がある。
このような地盤改良方法において、粉塵発生を抑制するために様々な手法が提案されてきた。
かかる問題を解決するために、例えば、地盤改良方法に用いる固化材の粒子の大きさを調整する手法が提案されている。
特開平7−305059号公報には、焼結し、それを粉砕することによって製造されるセメント類であって、粉砕の程度を比表面積で2500cm/g以下にした土壌改良材が開示されており、具体的には、セメントの比表面積を、セメント製造時の粉砕行程で調整して一定以下のものとし、飛散を抑制するものである。
さらに、特開平10−265777号公報には、有機汚泥と石灰石水洗ケーキとに、アルミニウム含有廃棄物および石炭灰からなる群より選ばれた少なくとも一種を混合し、その混合物を1000〜1400℃の温度で焼成した地盤改良材であって、調合した原料を1〜10mmに造粒してから焼成する地盤改良材が開示されている。当該地盤改良材中の遊離酸化カルシウムの含有量は10〜30重量%で、地盤改良材中の鉱物としては、酸化カルシウム(CaO)、アルミン酸カルシウム(C12)、ケイ酸カルシウム(β−CS)、アルミノケイ酸カルシウム(CAS)が含有されることが記載されている。
しかし、このような固化材の粒子の大きさを調整する手法は、粉塵抑制には効果があるものの、固化材の粒子の比表面積が小さくなるために、水和反応が進行して粒子が崩壊することを待たなければ内部の水和が進行せず、従って、特に初期強度発現性の面で固化材本来の性能を発揮することが困難であった。
特許第2514668号には、セメント、スラグ、石膏のうち少なくとも一種からなる水硬性組成物5〜95重量部、生石灰または苦土石灰またはその混合物5〜95重量部、更に上記水硬性組成物に対して、崩壊助剤0.5〜1.5重量%を混合し、加圧して、ブリケットに成形する成形体が開示されている。
また、特許第2980752号には、10μm以下の微粒子を含有するセメント材料の攪拌・混合工程中や粉砕工程中に、低炭素数の飽和アルキレンオキシドから構成される分子量が1000以下で、低粘性液体のポリアルキレングリコールを噴霧するセメント材料の製造方法が開示されており、発塵の原因となる粉体の微粒子がポリアルキレングリコールに捕捉され、他の粒子に付着しあるいは微粒子どうしが結合して比較的大きな粒子となることにより、低発塵性の製品が得られることが記載されている。
このように固化材に含まれる微粉に別途処理を施して、地盤改良における粉塵を抑制する手法によると、固化材の初期強度発現性に影響を与えることなく粉塵を抑制することが可能となる。
しかし、このような固化材を製造するには、加圧成形の工程やポリアルキレングリコールを噴霧する工程など、粉塵抑制のための処理工程を更に必要とするので、一般の固化材よりも製造に手間がかかるものであり、従って、これらの固化材を用いる地盤改良方法は経済的なものではなかった。
特開平7−305059号公報 特開平10−265777号公報 特許第2514668号公報 特許第2980752号公報
本発明の目的は、上記問題を解決し、製造が容易でかつ初期強度が損なわれることのない新たな無粉塵固化材を用い、原位置混合方式による地盤浅層改良時における固化材粉体の粉塵の発生を確実に防止することができる地盤改良方法を提供することである。
本発明者らは、特定の材料を特定の条件で比較的低温焼成することにより得られる焼成体(セメントクリンカ)は、一般的なセメントクリンカのように硬く焼き締められたものとは異なり、ボールミル等による粉砕を実施しなくとも容易に解砕可能であることを見出し、該焼成体を粉砕することなく固化材として用いれば、使用前には成形時の形状を保持して固化材の粉塵発生を抑制できるとともに、使用時には容易に解砕することにより活性の高い破断面が現れて水和反応が速やかに進行することで固化材としての性能を発揮することができるという知見を得て、本発明に到達した。
本発明の地盤改良方法は、原位置混合方式により地盤浅層を改良する方法であって、セメントクリンカ焼成用原料と石膏とを含有する粉末材料を成形して得られる成形材料体を、カルシウムアルミネートを固相反応で生成しかつ石膏が分解しない温度で焼成してなる無粉塵固化材を土壌表面に散布し、次いで混合処理機により前記固化材を解砕しながら固化材と土壌とを混合することを特徴とする。
好適には、本発明の地盤改良方法は、前記無粉塵固化材として、焼成温度が600〜1200℃で焼成したものを用いることを特徴とする。
本発明の地盤改良方法は、特定の原料をもちいて得られた成形材料体を焼成してなる、成形体としての形状を維持したままの無粉塵固化材を用いるので、現地の作業環境において粉塵を発生せず、環境を極めて良好に保持することができるとともに、粉砕を別途行う必要がなく、混合処理機による土壌との混合と同時に当該固化材を解砕させ、活性の高い破断面から水和反応を速やかに進行させるので、初期強度発現性を犠牲にすることなく固化材の性能を良好に発揮させた地盤改良を容易に行うことができる。
また、本発明の地盤改良方法は、カルシウムアルミネートを多く含む無粉塵固化材を用いるので、普通ポルトランドセメント系では固化が難しい高有機質土壌の改良にも良好な固化性能を発揮し、種々の対象土壌に対して有効な強度発現性を実現することができる。
本発明を次の好適例により説明するが、これらに限定されるものではない。
1.本発明の地盤改良方法に用いる無粉塵固化材
本発明に用いる無粉塵固化材は、セメントクリンカ焼成用原料と石膏とを含有する粉末材料を成形して得られる成形材料体を、カルシウムアルミネートを固相反応で生成しかつ石膏が分解しない温度で焼成してなるものである。
固化材に一般的に用いられるポルトランドセメントでは、セメントクリンカを焼成した後、セメントクリンカと石膏を混合・粉砕して製造されるが、本発明に用いる無粉塵固化材においては、セメントクリンカ焼成用原料に予め石膏を添加したものを焼成しているので、焼成体(セメントクリンカ)自体に石膏が含有されるものである。
また、カルシウムアルミネートを固相反応で生成させるものであるので、普通ポルトランドセメントクリンカ等よりも低い温度での焼成が可能であり、石膏が分解しない低温度での焼成を実現させることができる。
更に前記無粉塵固化材は、石膏が分解しない温度において、カルシウムアルミネートを、4CaO・Al・Fe等の融液相をほとんど必要とせずに、固相反応で生成させるものである。このような焼成においては、例えば普通ポルトランドセメントクリンカ焼成時のように、反応が急速に進行することはなく、巨視的に不均質な焼成体を得ることとなる。
また更に、系全体の反応も比較的ゆっくり反応することにより、原料に不可避的に含まれる炭酸カルシウムから二酸化炭素が分解・脱離したり、脱水が生じたりして生じる孔がそのまま残留するので、得られる焼成体、即ち固化材が多孔質化する。
前記無粉塵固化材の製造に用いるセメントクリンカ焼成用原料は、カルシウム原料、アルミニウム原料を必須とし、これにシリカ原料、鉄原料が少量含まれていても良く、これらの原料は公知のものを用いることができる。
セメントクリンカ焼成用原料の配合は、焼成により生成させようとするカルシウムアルミネートの鉱物組成に整合するようにカルシウム原料及びアルミニウム原料の比率を定めればよく、例えば特許第2872867号、特許第3179702号、特開平8−169734号等に記載されたものやアルミナセメントクリンカ、アーウィンセメントクリンカの焼成用原料配合と同様の配合とすることもできる。
また前記無粉塵固化材の製造に使用することができる石膏は、特に限定されないが、例えば二水石膏、半水石膏、無水石膏、石膏廃材等が挙げられる。ここで、石膏廃材とは、石膏廃棄物中の回収石膏を意味するものとし、石膏を含む廃材であれば特に限定されず種々のものを用いることができ、例えば建物の新築時や解体時に発生する石膏ボードや、石膏ボード製造時の廃材等から回収された石膏廃材を使用することができる。
かかる石膏のブレーン比表面積は、1000〜15000cm/g、好ましくは2500〜7000cm/gであることが望ましい。これは、1000cm/g未満であると、溶解速度が遅く、石膏中に含有される硫酸イオンの供給が不足し、一方、15000cm/gを超えると、微粉末のため混合や取り扱いが困難となるからである。
本発明に用いる無粉塵固化材は、上記セメントクリンカ焼成用原料と、上記石膏からなる粉末原料を用いて成形した成形材料体を焼成してなるものである。
成形材料体を焼成する温度としては、600〜1200℃、好ましくは700〜1000℃が好適であり、これは、含有される石膏が分解しない状態を保持するとともに、カルシウムアルミネート相を固相として生成することができるようにするためである。
このように低温で焼成するため、液相がほとんど生成しないこととなる。また、反応がゆっくり進行し、成形材料体中に含まれる炭酸カルシウムから、二酸化炭素の分解脱離や脱水による孔が生成しやすくなり、巨視的に不均質な多孔質焼成体、即ち多孔質な無粉塵固化材が得られる。これにより、得られた焼成体は、容易に解砕することが可能となる。
反応としては、焼成温度を上昇させていくと、まず、成形体材料中に含有される付着水や結晶水が飛散し、次いで成形体材料中に微量含有される鉄分が溶融して微量の液相が生成し、含有される炭酸カルシウムが分解し、カルシウムアルミネート相が生成する反応が生じる。
焼成温度が600℃未満の場合は、カルシウムアルミネート相の生成反応が不十分となり好ましくない。
また、焼成温度が1200℃を超える場合は、石膏が分解してしまい、かつ反応が進行しすぎて強固な焼結体となり解砕しにくくなるので好ましくない。
このようにして得られた焼成体、即ち無粉塵固化材は、カルシウムアルミネート及び石膏を主成分とするものとなる。
含有される上記カルシウムアルミネートは、得られる焼成体中に20重量%以上の量で含有されることが好ましく、より好ましくは24重量%以上の量で含有されることが望ましい。
20重量%以上の量とすることにより、地盤改良材として用いたときに必要な強度を確保することができるからである。
また、石膏の含有量は、得られる焼成体中、5〜50重量%、好ましくは30〜40重量%であることが好ましい。
石膏が5重量%未満であると、固化材の水和反応時に生成するエトリンガイト量が少なくなるので、良好な強度発現性を得にくくなり、また、固化材の解砕性が低下するので好ましくない。
一方、50重量%を超えると地盤改良材として用いたときに十分な強度を得にくくなり好ましくない。
上記含有量で添加された石膏は、固化材使用時にカルシウムアルミネートと反応し、エトリンガイトを豊富に生成する。生成したエトリンガイトは水分捕捉効果が高いので、水分を多量に含んだ土壌を迅速に安定処理して、早期強度の発現を実現する機能を有することとなる。
固相としてのカルシウムアルミネート相は、かかるカルシウムアルミネートが前記固化材中に結晶相として存在しているものであり、その種類は特に限定されないが、例えば、11CaO・7Al・CaF、11CaO・7Al・CaCl、3CaO・Al、12CaO・7Al、CaO・Al、CaO・2Al、4CaO・3Al・SO等が挙げられる。
好適には、安定した製造並びに優れた水和特性から、12CaO・7Al系カルシウムアルミネートが望ましい。
12CaO・7Al系カルシウムアルミネートは、12CaO・7Al及びハロゲンを添加した11CaO・7Al・CaX(但し、Xは、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン元素を示す)単独、若しくは11CaO・7Al・CaXと12CaO・7Alの混合物等が好ましい。
また、融液相として4CaO・Al・Fe等が共存しても良い。
更に、本発明に用いる無粉塵固化材を製造する方法を詳細に説明する。
前記無粉塵固化材を製造するに、セメントクリンカ焼成用原料及び石膏を混合して粉末材料を調整し、次いで当該粉末材料を成形し、得られた成形体を、石膏が分解せずかつカルシウムアルミネートが固相反応で生成する温度で焼成する工程を含むものである。
具体的には、まず、前記無粉塵固化材に用いる原材料である上記セメントクリンカ焼成用原料と上記石膏とを粉砕して粉末化し、かつ、所定の混合割合で混合して粉末材料を調整する。調整の方法としては、セメントクリンカ焼成用原料と石膏を同時粉砕することにより混合粉末を得るようにしても良いし、セメントクリンカ焼成用原料と石膏を別々に粉砕してから混合しても良い。
セメントクリンカ焼成用原料と石膏とを同時粉砕する場合には、得られる混合粉体の粉末度を上記した石膏の粉末度の好適条件と同様とすることが好ましい。
セメントクリンカ焼成用原料と石膏を別々に粉砕する場合は、セメントクリンカ焼成用原料の粉末度をブレーン比表面積1000〜3000cm/g(平均粉末径200μm以下、より好ましくは90μm以下)、石膏の粉末度を上記した好適条件とすることが好ましい。なお、セメントクリンカ焼成用原料の粉末度は焼成後の無粉塵固化材の解砕され易さには特に影響を及ぼすものではない。
また、その混合方法は特定されず、均一に混合できれば、公知の任意の方法を用いて混合してもかまわない。
次いで得られた混合粉末材料体を成形する。これは、成形体とすることにより、固化材の粉塵が使用時に飛散することを防止し、また取り扱いを容易にするためである。
具体的には、成形方法としては、加圧成形法を用いることができるが、これらに限定されるものではなく、公知の任意の成形方法を用いることができる。
成形方法として加圧成形を用いる場合には、得られた上記セメントクリンカ焼成用原料と石膏との混合物、即ち混合粉体材料を、附型用冶具、例えば押出し成形機の材料搬送スクリューやダイス部分、またはプレス機の金型等に投入し、例えば約5000kg/cm以下の成形圧力によって押出して附型・密実化して、成形体を得る。なお、成形時の圧力は、焼成後の無粉塵固化材の解砕し易さには特に影響しない。
次いで、得られた成形体を焼成するが、その温度は上記したように、600〜1200℃、好ましくは700〜1000℃であり、低温で焼成を行うものである。これにより、上記したような本発明に用いる無粉塵固化材を得ることができる。
焼成させる方式として、ロータリーキルンによる製造法の他に、赤外線加熱炉、反射炉、電気炉、トンネルキルン、ガス炉などによる製造法も使用することができる。
2.本発明の地盤改良方法
本発明の地盤改良方法は、原位置混合方式により地盤浅層を改良する方法であって、上述の無粉塵固化材を土壌表面に散布し、次いで混合処理機により前記固化材を解砕しながら固化材と土壌とを混合するものである。
無粉塵固化材の土壌表面への散布については、その散布方法に特に制限はなく、公知の方法を用いて行うことができる。
具体的には、袋物を人力にて配置・解体してレーキにて敷き均す方法、クレーン等で吊り下げたフレコンバックの底を開口して材料を落下させてレーキにて敷き均す方法、不整地走行車に材料を積み移動先でダンプアップした後レーキにて敷き均す方法、固化材専用散布機にて敷き均す方法、タンクローリーからクレーン等で吊り下げた材料受箱やサイクロンへ材料を圧送しつつ移動しながらレーキにて敷き均す方法等が挙げられる。
固化材と土壌との混合についても、その混合方法に特に制限はなく、公知の混合処理機を用いて行うことが可能である。固化材と土壌との混合を行う際、混合を均一に行えば、無粉塵固化材は混合による負荷により容易に解砕するので、別途粉砕処理を施す必要はない。
混合処理機は、車輪式や履帯式等、対象土壌での作業環境に応じたタイプのベースマシンを用いることができ、混合機本体も、攪拌用アタッチメントを装備した特殊バックホウ、スタビライザ、トレンチャー式混合装置等どのような形式のものであってもよい。
以上の処理を行った後、必要に応じて公知の方法により敷均し・仮転圧・仮置を経て転圧を行えばよい。
上記したような本発明に用いる無粉塵固化材は、砂土、砂壌土、ローム、シルト、泥水、粘土等の様々な土壌の地盤改良に用いることができるが、特に、軟弱地盤や、高含水・高有機質の建設発生土の改良に好適に用いることができる。
これは、高含水土壌には、カルシウムアルミネートと石膏が反応してエトリンガイトが生成し、また、高有機質土壌には、焼成の不均質性に起因して生成する酸化カルシウムがアルカリ物質として作用して凝集機能を呈することができるからである。
また、本発明に用いる無粉塵固化材の土壌への添加量としては、土壌の種類によって異なるものの、例えば、土壌1mあたり50〜600Kg程度が好適に使用できる。
本発明を次の実施例、比較例及び試験例により説明する。
実施例1
表1に示す配合で調整した原料粉末5gと二水石膏5gとを混合した後、一軸圧縮成型機を用いて、10t/cmの圧力で成形して、直径30mmのペレット状成形体を得た。当該ペレットを1000℃で一時間焼成して、無粉塵固化材を得た。
Figure 0004578920
比較例1
焼成温度が1300℃であること以外は実施例1と同様の条件で焼成して、固化材を得た。
比較例2
普通ポルトランドセメントクリンカ焼成用原料を、実施例1と同様の条件で焼成して、固化材を得た。
試験例1
上記実施例1及び比較例1で得られた固化材を、それぞれ直径100mm、高さ100mmのめのう製容器に、直径100mmのめのう製ボール4個と共に入れ、遊星型ボールミル装置(フリッチ(Fritch)社製)を用いて200rpmで10分間粉砕した。
実施例1で得られた無粉塵固化材の場合には、得られた粉末は、1mmの目の篩の通過率が100%であった。
比較例1で得られた固化材の場合には、粉砕処理後においても、固化材はほとんど粉砕されておらず、1mmの目の篩の通過率は1%未満であった。
なお、比較例2の焼成体は非常に脆く、指でつまむと崩壊してしまうものであったので、上記試験は行わなかった。
試験例2
試料土として、浚渫土(湿潤密度;1.194g/cm、含水比;250.
4%、Ig.loss;14.9%、奈良県産)及び高有機質土(湿潤密度;1.189g/cm、含水比;279.0%、Ig.loss;29.1%、高知県産)を使用した。
かかる試料土1mに、上記実施例1及び比較例1で得られた固化材を300kgを添加して、混合処理し、処理土の材齢7日目における強度を測定した。その結果を表2に示す。
但し、強度は、一軸圧縮試験:JISA 1216「土の一軸圧縮試験方法」
に準拠して測定した。
Figure 0004578920
表1及び表2より、本発明の地盤改良方法によって、原位置混合方式による地盤浅層改良時における固化材粉体の粉塵の発生を確実に防止することができ、強度発現性が優れることが明らかである。
本発明の地盤改良方法は、砂土、砂壌土、ローム、シルト、泥水、粘土質の土壌や、軟弱地盤、高含水・高有機質の建設発生土等の様々な土壌の地盤改良に有効に適用することができる。

Claims (2)

  1. 原位置混合方式により地盤浅層を改良する方法であって、セメントクリンカ焼成用原料と石膏とを含有する粉末材料を成形して得られる成形材料体を、カルシウムアルミネートを固相反応で生成しかつ石膏が分解しない温度で焼成してなる無粉塵固化材を土壌表面に散布し、次いで混合処理機により前記固化材を解砕しながら固化材と土壌とを混合することを特徴とする地盤改良方法。
  2. 請求項1記載の地盤改良方法において、前記無粉塵固化材として、焼成温度が600〜1200℃で焼成したものを用いることを特徴とする地盤改良方法。

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