JP4566401B2 - 光波長測定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、入射される被測定光の波長を測定する光波長測定装置に関し、特に、被測定光の波長を干渉計を用いて高速に測定する光波長測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来技術における光波長計の構成と波形を図22(a)、(b)に示す。
図22(a)に示す光波長計101は、被測定光及び波長が既知である基準光が入力される光路上に配置されるビームスプリッタ102と、ビームスプリッタ102により二つの光に分波される一方の光の光路上に固定して配置される固定鏡103と、ビームスプリッタ102により二つの光に分波される他方の光の光路上に移動可能に配置される移動鏡104とを備えて概略構成される。
【0003】
上記構成による光波長計101では、被測定光及び波長が既知である基準光がビームスプリッタ102へ入力され、固定鏡103及び移動鏡104へ入力される。固定鏡103及び移動鏡104へ入射された各々の光は、折り返されて再びビームスプリッタ102へ入射され、分波された二つのビームが再び合波される。移動鏡104を移動すると、合波された基準光Rと被測定光Sは、図22(b)に示す波形のように、正弦波状にパワーが変化する。
【0004】
光路差(分波してから合波されるまでの二光路の長さの差)をx、屈折率をn、入力光の波長をλとすると、合波された光パワーには、cos(nx/λ)の干渉光成分を生じる。
【0005】
そして、図23に示すように、基準レベルをクロスする波数kを、基準光Rおよび被測定光S各々について計数し、この波数の比および既知である基準光波長の値から被測定光の波長を計算し、その計算結果を出力している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の光波長計101では、移動鏡104を所定距離移動し、基準光と被測定光の干渉縞の波数比を求める必要があるため、移動鏡104の移動完了後にはじめて測定結果が得られることになる。
【0007】
したがって、従来の光波長計101では、移動鏡104を移動するための時間が必要不可欠であるため、測定時間を短縮できないという欠点があった。
【0008】
ところで、二光束干渉計の出力光パワーは、移動鏡104が移動した時のみならず、入力光波長が変化した場合においても図24に示すように正弦波状に変化する。
【0009】
この事を利用し、従来の光波長計101においても、測定時間を短縮する目的から、移動鏡104を固定し、入力光波長の変化に伴う干渉光パワーの変化を検出することにより、入力光波長の変化量を測定する事が考えられる。
【0010】
しかしながら、図24に示すように、 例えば点Aに示す波長においては短波長方向に波長が変化した場合でも長波長方向に波長が変化した場合でもどちらの場合でもパワーは小さくなる。逆に、点Bに示す波長においては短波長方向に波長が変化した場合でも長波長方向に波長が変化した場合でもどちらの場合でもパワーは大きくなる。その結果、波長がどちらに変化しているのかが区別できないという欠点がある。
【0011】
そこで、本発明は、上記問題点を鑑みてなされたものであり、移動鏡を移動しなくても、波長がどちらにどれだけ移動したかをリアルタイムに測定することができる光波長測定装置を提供することを第一の目的とし、さらに、第一の目的を達成するにあたって生ずる各々の問題点を解消することができる光波長測定装置を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、入力光を二つに分波し、この分波された光を再び合波して出力する二光束干渉計を備えた光波長測定装置において、
前記二光束干渉計が、分波されてから再び合波されるまでの二光束間の光路差が固定されており、且つ、少なくとも1つ以上の出力光が互いに異なる偏波状態を有する二光束の合波光である事を特徴とし、
更に、前記合波光の偏波状態を検出する偏波状態検出手段を備え、前記偏波状態から、前記入力光の波長を出力することを特徴とする。
【0013】
請求項2の発明は、請求項1の光波長測定装置において、
前記二光束干渉計の分波後から合波されるまでの2光路中のうち少なくとも一方の光路中に、入力された光を異なる偏波状態に変換する光学素子が挿入されていることを特徴とする。
【0014】
請求項3の発明は、請求項1または請求項2の光波長測定装置において、
前記二光束干渉計に用いられている光合波/分波器が、偏光ビームスプリッタであることを特徴とする。
【0015】
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかの光波長測定装置において、
光波長測定装置を構成する各光学部品は、前記二光束干渉計により分波されてから合波されるまでの光路の間に密着して配置されており、
前記各光学部品の温度を一定に保つ温度調節機構を備えたことを特徴とする。
【0016】
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれかの光波長測定装置において、
波長が安定化された基準波長光を被測定光とほぼ同様の光路にて該被測定光と同時に前記二光束干渉計に入力し、
前記二光束干渉計から出力される被測定光の合波光と共に基準光の合波光の偏波状態を検出する偏波状態検出手段を備え、
前記偏波状態から、被測定光偏波状態に含まれる光路長変動量を補正することを特徴とする。
【0017】
請求項6の発明は、入力光を二つに分波し、この分波された光を再び合波して出力する二光束干渉計を備えた光波長測定装置において、少なくとも1つ以上の出力光が互いに異なる偏波状態を有する二光束の合波光であり、前記二光束干渉計から出力される被測定光の合波光と共に基準光の合波光の偏波状態を検出する偏波状態検出手段と、前記二光束の光路のうち少なくとも一方の光路の長さをわずかに変化せしめるアクチュエータとを備え、波長が安定化された基準波長光を被測定光とほぼ同様の光路にて該被測定光と同時に前記二光束干渉計に入力し、前記偏波状態から、前記入力光の波長を測定するとともに被測定光偏波状態に含まれる光路長変動量を補正し、前記二光束干渉計から出力される基準光および被測定光の合波光のうち、どちらか一方の偏波状態あるいは干渉光成分を前記アクチュエータへフィードバック制御することを特徴とする。
【0018】
請求項7の発明は、請求項5あるいは請求項6のいずれかの光波長測定装置において、
入力された光のうちある特定波長の光を吸収する光吸収セルを有し、
前記特定波長にロックされた光を前記基準波長光として出力する基準波長光源を備えたことを特徴とする。
【0019】
請求項8の発明は、請求項の光波長測定装置において、
前記基準波長光源は、前記特定波長にロックされた状態で出力光が周波数変調をかけられており、
前記光路長を可変制御するための各回路の周波数応答が、前記変調周波数よりも十分に低い周波数に設定されていることを特徴とする。
【0020】
請求項9の発明は、請求項7の光波長測定装置において、
前記基準波長光源は、前記特定波長にロックされた状態で出力光が周波数変調をかけられており、
前記吸収セルから出力される光を検出する光検出器と、該光検出器の出力信号、あるいは、該出力信号の微分信号が、ある特定レベルと一致したときにトリガを発生するトリガ発生回路を備え、
該トリガ発生と同期して測定光波長を出力することを特徴とする。
【0021】
請求項10の発明は、入力光を二つに分波し、この分波された光を再び合波して出力する二光束干渉計を備えた光波長測定装置において、少なくとも1つ以上の出力光が互いに異なる偏波状態を有する二光束の合波光であり、前記合波光の偏波状態を検出する偏波状態検出手段と、前記二光束の光路の少なくとも一方の光路の光路長を可変する光路長可変機構を備え、
前記偏波状態から、前記入力光の波長を測定し、
前記光路長を規定距離だけ変化させたときに生じる前記合波光の偏波状態変化量、及び、前記光路長を固定した時の前記被測定光波長変化に伴う前記合波光の偏波状態変化量より、前記被測定光の絶対波長をリアルタイムに測定することを特徴とする。
【0022】
請求項11の発明は、請求項1〜10のいずれかの光波長測定装置において、
入力された光を互いに垂直な偏光成分に分離させる複像偏光素子が、前記二光束干渉計の入射部に設置されており、
前記複像偏光素子により分離された前記二光束干渉計からの出力光の偏波状態から、前記被測定光の波長を測定することを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1は請求項1の発明に係る光波長測定装置のブロック図である。
【0024】
図1に示すように、請求項1の発明に係わる光波長測定装置は、二光束干渉計1、偏波状態検出部2、電気回路3を備えて概略構成される。二光束干渉計1は、被測定光を入力光とし、この入力信号光を二つに分波し合波させて干渉信号を得るものである。偏波状態検出部2は、二光束干渉計1から出力された干渉光の偏波状態を電気信号に変換し出力するものである。電気回路3は、この電気信号を受け、入力光の波長に変換し出力している。
【0025】
上記光波長測定装置では、光路差xを固定し、合波光偏波状態から、被測定光波長を計算し出力している。
【0026】
ここで、入力光波長変化と合波光の偏波状態変化について従来の光波長計でも用いられているマイケルソン干渉計を用いて説明する。
【0027】
図2にマイケルソン干渉計を示す。ビームスプリッタ(BS)に入力された入力光は光路1及び光路2へ各々分波され、折り返しミラー1および2により再びビームスプリッタ(BS)へ入力され合波される。
【0028】
ビームスプリッタ(BS)は、一般的に偏波特性を有しており、ここでは、例えば反射率がPおよびS偏光成分で各々20%、80%のビームスプリッタを仮定し、入力光として方位45°の直線偏光が入射された場合について考える。また、簡単のため、反射/透過に伴う位相変化量は、P/S成分共に等しく、損失はないものと仮定する。
【0029】
この系において、出力ポート2から出力される光について注目する。最初に、BSにて2回の反射された光路1からの光の偏波状態を考える。この光は、P偏光成分が入射時パワーの4%、S偏光成分は入射時パワーの64%、となる。両偏光成分間の位相差は等しく、入射光が45度直線偏光であるので、この光の偏波状態は76°の直線偏光状態となる。
【0030】
次に、BSにて2回の透過を受けた光路2からの光について考える。この光は、前述の光とは逆に、P偏光成分が64%、S偏光成分は4%となるため、方位14°の直線偏光状態となる。
【0031】
また、入力光が45度直線偏光である為、これら光路1および光路2からの各光パワーは共に等しい。
【0032】
この様な二つの直線偏光が合波された光の偏光状態は、二光束間の位相差Δθ(P/S両偏光成分に共通する位相差であり、以下、「Δθ=光路1からの光の位相−光路2からの光の位相」と定義する)によって変化する。
【0033】
たとえば位相差Δθが0の場合は、方位45度の元の直線偏光状態に戻る。位相差Δθが90度である場合は、方位角45度で楕円率角31度の右回り楕円偏光状態となる。
【0034】
合波光の偏光状態を、ストークスパラメータS={I Q U V}を用い表現すると、下記式1のようになる。
【0035】
【数1】
Figure 0004566401
【0036】
式1においてIinは、入力された45度直線偏光の被測定光パワーである。
図4に位相差Δθと合波光偏光状態の関係を示す。式1及び図4から判るように、位相差Δθの変化に伴い、合波光の偏波状態は、UV平面上の楕円軌道を描き、合波光パワー(原点からの距離)も位相差Δθの変化と共に変化する。
【0037】
ところで、この二光束間の位相差Δθは、二光束干渉計の光路長差により生じるため、Δθ=2π(n・x)/λ…(式2)なる関係式が成り立つ。
【0038】
式2から判るとおり、位相差Δθは入力光波長λの関数である。すなわち、入力光波長λの変化に伴い、二光束の位相差Δθが式2に基づき変化する。位相差Δθが変化すると、マイケルソン干渉計の出力ポート2から出力される合波光偏光状態がUV平面上にて楕円の軌道を描きながら変化する事となる。
【0039】
なお、図2のマイケルソン干渉計の出力ポート1から出力される合波光は、光路1および光路2からの光が共に同一の偏波状態(45度直線偏光)であるため、入力光波長が変化した場合においても、偏波状態は変化せず、パワーが変化するのみである。
【0040】
次に、一般的な場合について考える。すなわち、互いに偏波状態が異なる任意の二光束の合波光について、位相差Δθの変化と偏波状態について考える。偏波状態が互いに異なる任意の二つの光1および光2のストークスパラメータをS1 ={I1 1 1 1 }およびS2 ={I2 2 2 2 }、I成分にて各々規格化した単位ベクトルをベクトルk1 ={Q1 /I1 1 /I1 1 /I1 }およびベクトルk2 ={Q2 /I2 2 /I2 2 /I2 }と定義する。ここで、ベクトルk1 +ベクトルk2 の絶対値≠0の場合(二光束が互いに直交していない場合)に、下記式3の3つの直交する単位ベクトルを行成分とする行列R(下記式4)を用いると、合波光のストークスパラメータS12={I12、Q12、U12、V12}は、下記式5と表される。
【0041】
【数2】
Figure 0004566401
【0042】
【数3】
Figure 0004566401
【0043】
【数4】
Figure 0004566401
【0044】
但し式5のΔβは、ベクトルkqとベクトルk1 (あるいはベクトルk2 )の成す角であり、0<Δβ≦π/2の値をとる。また、光1と光2が互いに直交する偏波状態の場合には、ベクトルkvに垂直な任意な単位ベクトルをベクトルkqと定義すると、式5が適用できる。行列Rは原点を中心とする回転変換である。Δβ及び行列Rは、二光束干渉計および入力光偏波状態により決定される定数(あるいは定数を成分とする行列)である。
【0045】
式5から明らかな様に、偏波状態が互いに異なる任意の二光束の合波光偏波状態は、位相差Δθの変化に伴い、{Q U V}空間内のある平面上に楕円状の軌跡を描く。この様子を図3に示す。
【0046】
図3(b)は、ベクトルk1 、ベクトルk2 、ベクトルkq、ベクトルku、及びベクトルkvの関係を示した図である。図3(a)は、S1 、S2 、および、位相差Δθの変化に伴う合波光S12の楕円状軌跡の関係を示している。楕円の中心は、ベクトルS1 、S2 の和が示す点であり、この点を通りベクトルkvに垂直な平面H上に楕円軌道が存在する。楕円の長軸は、ベクトルkqに平行な方向で、振幅が2(I1 ・I2 1/2 である。楕円の短軸は、ベクトルkuに平行な方向で、振幅が2(I1 ・I2 1/2 sinΔβである。
【0047】
以上、互いに異なる偏波状態を有する任意の二光束の合波光は、位相差Δθの変化に伴い、{Q、U、V}空間にて楕円状の軌道を描きながらその偏光状態を変化させることを説明した。
【0048】
次に、一般的な二光束干渉計を用いた場合を考えると、使用している光学部品の偏波特性により、容易に「互いに異なる偏波状態の2光束の合波光」を得られる事が判る。
【0049】
本発明は、上記原理を用い、入力光波長の変動量測定を実現している。すなわち、互いに異なる偏波状態の2光束の合波光を出力する二光束干渉計の出力光偏波状態を、偏波状態検出部2により検出し、前記楕円軌道上での角度を電気信号に変換する。電気回路3においては、前記電気信号を積分し、初期位相差からのトータルの位相差として計算し、この値を前記式2に適用し被測定光波長に変換する。このようにして、従来の波長計の様に移動鏡を移動させる事なく、波長変化量をその変化方向も含めリアルタイムに測定することができる。
【0050】
次に、図1に示す請求項1の発明に係る光波長測定装置の具体的な構成について説明する。図5は実施例1における光波長測定装置を示している。二光束干渉計1には、前述のマイケルソン干渉計(図2)を使用する。
【0051】
マイケルソン干渉計の入射部に方位45度にて設置された偏光子により、被測定光は、45度の直線偏光に変換される。
【0052】
二光束干渉計1にて分波・合波された二つの合波光は、偏波状態検出部2へ入力される。偏波状態検出部2は、必ずしも完全なストークスアナライザである必要がなく、実施例1においては、1/4波長板、偏波ビームスプリッタ(PBS)、及び三つの受光器により概略構成される。
【0053】
二光束干渉計1の出力ポート2から出力される合波光は、偏波状態検出部2内の1/4波長板にて偏光状態の変化を受ける。この1/4波長板は方位45度にて設置されており、入力光は、ポアンカレ球上にてU軸周りに90度の回転(Q軸をV軸方向に回す方向)を受ける。よって、1/4波長板からの出力光のストークスパラメータは下記式6となり、QU平面上の楕円軌道に変換される。
【0054】
【数5】
Figure 0004566401
【0055】
この光は、偏波ビームスプリッタにて水平直線偏光成分と垂直直線偏光成分に分岐され、受光器1および受光器2により各々電気信号に変換され、電気回路3へ出力される。
【0056】
また、二光束干渉計1の出力ポート1から出力された光は、偏波状態検出部2内の受光器3により電気信号に変換され電気回路3へ出力される。
【0057】
電気回路3においては、偏光状態検出部2から入力された電気信号が、アナログ/デジタル変換部によりデジタル信号に変換され、制御部により読みとられる。
【0058】
ここで、受光器1〜2への入力光パワーを各々Ia、Ibとすると、下記式7のようになる。
【0059】
【数6】
Figure 0004566401
【0060】
また、受光器3への入力パワーをIcとすると、エネルギー保存則からIa+Ib+Ic=Iinだから、行列を用いて書き直すと、下記式8のようになる。
但し、下記式9となる。
【0061】
【数7】
Figure 0004566401
【0062】
【数8】
Figure 0004566401
【0063】
この場合、行列Mの逆行列が存在し、よって、下記式10と解く事ができる。
【0064】
【数9】
Figure 0004566401
【0065】
電気回路3内の制御部は、受光器1〜3の電気信号からIa、Ib、Icを求め、上記演算式10及び逆正接関数(tan-1)をもちいて、Δθ/2πの小数部分を随時計算する。
【0066】
Δθ/2πの整数部分は、初期値としてあらかじめ制御部内に保存されている値(あるいは、ユーザにより入力された被測定光の初期波長λiniを計算式をλini/(2π・n・x)を用いて計算した初期位相差の整数部分の値)が用いられる。そして、入力光波長変化に伴う小数部分のオーバーフローまたはアンダーフローに対応して、整数部分のカウント値が+1または−1され、位相差が積分される。この整数部分は先の少数部分と合わせられ、トータルの位相差Δθが、随時計算される。
【0067】
最後に、λ=2π(n・x/Δθ)…式11を計算し、被測定光の波長を出力する。なお、屈折率n及び光路差xは、既知の値として、制御部内にデータが保存されている。
【0068】
上記制御部によるデータの読みとり/演算/出力の動作は、極短時間にて終了する。
【0069】
以上説明したように、実施例1の光波長測定装置によれば、被測定光波長を、リアルタイムに測定することが可能となる。
【0070】
なお、二光束干渉計1の構成は、図2に示したマイケルソン干渉計に限らず、マッハ・ツェンダー干渉計など他のあらゆる二光束干渉計を用いる事もできる。
この場合、前記説明の通り「少なくとも1つ以上の出力光が、偏波状態が互いに異なる二つの光束を合波する事により得られた合波光である」という条件を満たしておれば良い。
【0071】
更に、偏波状態検出部2の構成も図5に示した限りではない。例えば波長板の位相差は必ずしもλ/4である必要はなく、方位角も45度に限った訳ではない。PBSの設置方位角も、0度に限らず他の角度でも差し支えない。また、PBSを用いなくとも、図6に示す様に、安価なビームスプリッタにて光を2分岐した後、互いに異なる方位角に設置した二つの検光子を用いて、異なる偏波方向の光パワーを測定する構成でも良い。偏波状態検出部2の構成において必要な条件は、位相差Δθを算出する前記演算式8における行列Mの逆行列が存在する事である。
【0072】
また、偏波状態検出部2として、ストークスアナライザを用いると、前記条件を満たすあらゆる二光束干渉計に対応できる。すなわち、ストークスアナライザにより得られたストークスパラメータS12={I12121212}を式5に適用して解いた下記式12において、行列RおよびΔβは、二光束干渉計固有の既知の値であるため、上式12から位相差Δθを計算することができる。
【0073】
【数10】
Figure 0004566401
【0074】
次に、請求項2について説明する。
【0075】
請求項1の発明に係わる光波長測定装置においては、二光束干渉計に使用されている光学部品の偏波特性を利用している為、被測定光の波長によっては精度良く波長測定ができない欠点がある。すなわち、式12において、Δβの値が0に近い場合や、合波されるパワーの比率=(I1 −I2 )/(I1 +I2 )の絶対値が小さい場合には、測定誤差が大きくなる。
【0076】
以下に説明する請求項2の発明に係わる光波長測定装置では、上述した問題を解消するため、二光束干渉計の分波されてから合波されるまでの二光路中の少なくとも一方の光路中に、入力された光を異なる偏波状態に変換する光学素子を挿入することにより、二光束の偏波状態を積極的に互いに異なる様にすることができ、従って、測定波長精度を高く維持することを可能とする。
【0077】
図7に、請求項2の発明に係る二光束干渉計の例を示す。図7(a)〜(c)は、入力された光を異なる偏光状態に変換する光学素子として波長板、偏光子、傾斜して設置したガラス板を用いた二光束干渉計の例である。この例の様に、出力される偏光状態が元の偏光状態と異なっていれば、どのような光学素子を用いても良い。図7(d),(e)には、光カップラを用いたマッハ・ツェンダー干渉計の例が示されている。図7(d)は、コイル状に巻いたSMファイバにより、ファイバコアに発生する応力によって偏波状態が変化する事を利用した例である。図7(e)は、片方の光路中に偏波保持ファイバを用いることにより、偏波状態を異なる様にした例である。
【0078】
次に、請求項3について説明する。被測定光の光パワーを有効に利用し、最大の測定精度を得るためには、前記Δβが90度で、且つ、前記パワー比率が0の場合である。請求項1及び2の発明に係わる光波長測定装置においては、光学素子の波長特性により、広い波長範囲にわたってこの条件を維持することは困難である。請求項3の発明に係わる光波長測定装置においては、上記問題を解決するため、二光束干渉計に用いられている合/分波器として、広い波長範囲にわたって偏波特性が維持されている偏波ビームスプリッタを用いることを特徴とする。
図8に例を示す。図8に示すとおり、45度直線偏光の被測定光が入力され、パワーの等しい水平および垂直直線偏光に分波され、再び合波される。合波光は1つのみとなり、位相差Δθの変化に伴い、合波光の偏光状態はUV平面上の原点を中心とした円周上を周回する。式12は、下記式13となり、全パワーを測定に寄与させる事ができ、従って、広い波長範囲において精度の高い波長測定を実現できる。
【0079】
【数11】
Figure 0004566401
【0080】
次に、請求項4の発明に係る光波長測定装置について説明する。
【0081】
前述した請求項1〜3の発明に係る光波長測定装置では、以下の様な問題点がなお存在する。式2に示すように、偏波状態検出部にて検出される位相差Δθは、被測定光の波長のみならず、二光路中の屈折率n及び光路長差xの関数でもある。従って、これらの値が変化すると、波長測定において誤差が発生する問題が存在する。下記(1)、(2)に、屈折率n及び光路長差xの変動に起因する波長測定への影響を各々説明する。
【0082】
(1)気圧の影響
干渉計中の光路差に、空気層が含まれる場合、気圧の変動が測定値に影響を与える。例として、光路差に相当する部分が全て空気である場合を考える。
【0083】
標準空気(炭酸ガス0.03%を含む15℃、1気圧の乾燥空気)の波長1.30μm(真空中の値)の光に対する屈折率は1.0002735であるから、標準空気中では約0.36nm程度波長が短くなる。気圧が0.1気圧変化すれば、0.36nmの約10%、すなわち、0.036nmの測定誤差が生じる事となる。0.1気圧の変動は、通常の気象現象として頻繁に生じるものである。
【0084】
(2)温度の影響
光路差となる部分を全てガラスなどの固体にて充填した系においては、気圧変化は測定値にほぼ影響を与えなくなる。しかしながら、光学部品の熱膨張が及ぼす影響は避けることができない。
【0085】
例えばガラスは20℃において、8〜10×10-6/℃程度の線膨張率を有しており、温度が1℃変化すると、測定結果に8〜10ppm程度の影響を与える。
【0086】
そこで、請求項4の発明に係る光波長測定装置では、前述した請求項1〜3の発明に係る光波長測定装置において、入力光が分波されてから合波されるまでの光路の間に、空気層ができるだけ少なくなるように、各々の光学部品を密着して配置するとともに、各光学部品の温度を一定に保っている。
【0087】
図9は請求項4の発明に係る光波長測定装置の一構成例を示している。
【0088】
この光波長測定装置では、各光学部品間、すなわち、分波器4及び合波器5をなすビームスプリッタBSと位相子6(6a、6b)との間、位相子6(6a、6b)と内部反射用コーティングを施した折り返し光学系28(28a、28b)との間にマッチングオイル(光学部品の屈折率に等しいグリス)を挟み込み、光路差となる部分が全てガラスなどの固体で充填されるように各光学部品を密着配置している。
【0089】
これにより、密着させた各光学部品の面での不要な反射光が防止できるとともに、気圧変化に伴う空気の屈折率変化による測定誤差を低減することができる。
【0090】
また、図9に示す光波長測定装置は、各光学部品を一定温度に保つための温度調節機構30を備えている。この温度調節機構30は、電流―熱変換素子であるペルチェ素子31、サーミスタ素子32、増幅器33、駆動回路34を有している。そして、分波から合波に至る全ての光学部品はペルチェ素子31上に設置され、温度によって抵抗値が変化することを利用したサーミスタ素子32をもちいて光学部品の温度をモニタし、このモニタ時の検出信号(増幅器33により所定の増幅度で増幅された信号)に基づいてペルチェ素子31に与える電流を駆動回路34によりフィードバック制御している。これにより、各光学部品が一定温度に保たれ、光学部品の熱膨張が及ぼす影響を防ぐことができる。
【0091】
なお、請求項4の発明には触れていないが、空気中の気圧変化等に起因する屈折率変動を防止する他の方法として、二光束干渉計全体を気密封止する方法が考えられる。しかしながら、気圧変動が及ぼす測定誤差が問題となる様な、高精度波長測定を目的とする二光束干渉計においては、ある程度光路差を長くする必要から、干渉計の大きさが大きなものとなり、従って、気密封止を行う上で、技術的困難が発生する。
【0092】
また、光学部品の熱膨張による光路差の変動を防止する他の方法として、熱膨張係数の小さい材質の光学部品を用い二光束干渉計を構成する方法が考えられる。しかしながら、そのような材質を用いた光学部品は一般的に高価であり、コスト面で問題となる。
【0093】
次に、以下に説明する請求項5および請求項6の発明に係る光波長測定装置は、前述の請求項4に係る光波長測定装置とは別の方法により、二光束干渉計光路中の屈折率変動および光路差の変動が及ぼす波長測定誤差を解決するものであり、波長が安定化された基準波長光を被測定光と共に二光束干渉計に入力する事を特徴とする。
【0094】
まず、請求項5の発明に係る光波長測定装置について説明する。
【0095】
図10に、請求項5の発明に係る光波長測定装置の実施例として、マイケルソン干渉計の一方の光路中に位相子を挿入した例を示す。二光束干渉計1には、波長が安定化された基準波長光を、被測定光とほぼ同様の光路にて入力し、各々の合波光が偏波状態検出部2へ出力される。偏波状態検出部2においては、前記両合波光を電気信号に変換後、位相差信号として各々出力する。
【0096】
ここで、基準光より得られた位相差をΔθr、同波長をλr、被測定光より得られた位相差をΔθs、同波長をλsと各々定義すると、前記式2より下記式1となり、光路長差xを消去できる。
【0097】
【数12】
Figure 0004566401
【0098】
上記式14中λ=λs時のnおよびλ=λr 時のnは、被測定光波長および基準光波長における、二光束干渉計光路の屈折率である。
【0099】
電気回路3においては、実施例1と同様の方法にて、基準光および被測定光の位相差を各々求め、上記式14により被測定光波長を計算し、出力する。
【0100】
なお、基準光の波長を被測定光波長に近いものを選ぶと、λ=λs時のn/λ=λr 時のn=1と近似して、両位相差の比と基準光波長との積より被測定光波長を得ることができる。また、前記近似誤差が無視できない場合においては、ある条件下(例えば標準空気中)の屈折率比λ=λs時のn/λ=λr 時のnの値を用いる。この場合、実際の測定条件が仮定と異なっても、各々の屈折率の変化率はほぼ同じであり、屈折率比は変化せず、従って、測定誤差が生じない。この様にして、請求項5の発明に係る光波長測定装置では、基準光を用いることにより、屈折率変化や光路長差の変動の影響を受けることなく、高精度の波長測定が可能となる。
【0101】
次に、請求項6の発明に係る光波長測定装置について説明する
【0102】
請求項6の発明に係る光波長測定装置は、請求項5の発明に係る光波長測定装置において、二光束干渉計の少なくとも一方の光路長をわずかに変化させうるアクチュエータを備えている。
【0103】
図11に、請求項6の発明に係る光波長測定装置の実施例を示す。この実施例は、アクチュエータとして、印可電圧に応じて厚みを変化させるピエゾ素子を使用したものである。
【0104】
偏波状態検出部2から得られた基準光位相差信号Δθrの変動は、二光束干渉計の光路中の屈折率変化および光路差変化に対応する。そこで、電気回路3は、この信号Δθrの変動を光路長変動補正信号としてピエゾ素子ドライバへ出力する。ピエゾ素子ドライバは、前記補正信号をピエゾ素子駆動信号に変換し、ピエゾ素子へ出力する。ピエゾ素子は、前記駆動信号に従い、素子の厚みを変化させ、従って、二光束干渉計の光路長差が変化する。光路長差が変化すると、先のΔθrも変化する。前記光路長補正信号は、検出したΔθrの変化をうち消す方向に加えられる。このフィードバックループによりΔθrが変動しないように制御され、よって、光路差と屈折率の積が一定値に保たれる。
【0105】
電気回路3は、このほかに、実施例1と同様の方法により、被測定光位相差信号から被測定光波長を計算し出力する。
【0106】
この様に、請求項6の発明に係る光波長測定装置では、前記フィードバック制御により、屈折率nと光路長差xの積は一定に保たれ、従って、高精度の波長測定が可能となる。
【0107】
なお、上記例においては、基準光位相差信号Δθrをピエゾ素子へフィードバックしているが、被測定光合波光より得られる被測定光位相差信号Δθsをピエゾ素子へフィードバックしても良い(不図示)。この場合、電気回路3は、式14中の被測定光位相差Δθsが既知である一定値として同式をもちいて被測定光波長を計算する。
【0108】
更に、フィードバックに用いる信号として、合波光パワー(干渉光パワー)を用いることが可能である(不図示)。この場合、干渉光パワーの極大値あるいは極小値となる位相以外の位相となるように、フィードバック制御を行う。フィードバック制御の周波数応答を十分に高くすることにより、極大値あるいは極小値を飛び越え、異なる位相にロックされることを防ぐことができる。
【0109】
フィードバック信号として用いない方の合波光(基準光合波光あるいは被測定光合波光)は、偏波状態検出部にて位相差を検出し、被測定光波長の測定に使用される。
【0110】
干渉光に対応する入力光パワー(基準波長光パワーあるいは被測定光パワー)が変化する場合には、入力光パワーと干渉光パワーの比をフィードバック信号として使用する。
【0111】
以上のフィードバック信号として干渉光パワーを用いる実施例では、両方の偏波状態を検出する前記実施例と比較して、受光器の数を少なくすることが可能である。
【0112】
次に、請求項7の発明に係る光波長測定装置について説明する。
請求項7の発明に係る光波長測定装置は、前述した請求項5または請求項6の発明に係る光波長測定装置において、基準光を得るための光源装置として、入力された光のうちある特定波長の光を吸収する吸収セルを有し、前記特定波長にロックされた光を基準波長光として出力する基準波長光源を用いたものである。
【0113】
図12は基準波長光源の一構成例を示している。図12に示すように、基準波長光源61は、半導体レーザダイオード62、吸収セル63、光検出器64、駆動回路65を備えて構成される。吸収セル63は、例えば1.53μmに吸収波長帯を持つアセチレンガスが封入されたものである。吸収セル63は、半導体レーザダイオード62の一方の出力面から光が入射されると、吸収波長の光成分を吸収し、他の波長成分の光を通過させる。光検出器64は、吸収セル63を通過して入射される光を受光検出し、その検出信号を電気信号に変換して駆動回路65に出力している。駆動回路65は、光検出器64からの電気信号に基づき、吸収セル63の吸収波長(特定波長)にロックされた出力光を基準波長光として半導体レーザダイオード62の他方の出射面から出射されるべく、半導体レーザダイオード62のバイアス電流を制御している。
【0114】
ところで、一般的な吸収セルを備えた基準波長光源を用いる場合、以下に説明するような問題がある。
【0115】
例えばアセチレンガスを封入した吸収セルは、図13の様な吸収スペクトラムを有している。そして、このような吸収スペクトラムを有する吸収セルを備えた基準波長光源では、出力光波長が吸収セルのある特定の吸収線のピークに一致するように制御される。
【0116】
ここで、出力光波長を吸収セルのある特定の吸収線のピークにロックさせる手法としては、次のような方法が一般的に用いられている。なお、図12に示す基準波長光源61も同様の方法が採用されている。
【0117】
光源の出力光波長に周波数変調をかけ、吸収セルを通過した光パワーを光/電気変換器にて電気信号(電圧)に変換し、この信号をさらに微分回路に通した信号を考えると、光源の出力波長がピーク波長となるタイミングにおいて0ボルトとクロスする(符号が反転する)事が図14から判る。吸収セルを用いた波長安定化光源では、この微分回路の出力電圧の平均値が0ボルトとなるように、光源のバイアスを制御している。
【0118】
このように、吸収セルを用いた波長安定化光源は、半導体レーザダイオードからの出力光波長を特定の吸収線にロックさせるために、該出力光に周波数変調をかけ、時間平均の波長を安定化させている。このため、このような光を二光束干渉計の基準波長光源としてそのまま用いると、実際には変化していない光路長が変化しているように検出されてしまうため、測定精度が劣化するという欠点がある。
【0119】
なお、図12において、音響光学素子などを用いた外部変調器を、半導体レーザダイオードと吸収セルの間に配置し、半導体レーザダイオードから出力される光のうち吸収セルへ入力される光のみに周波数変調を行う方式がある。この場合には、基準波長光源から出力される出力光は、変調されていないため、前記欠点は無い。しかしがら、この様なタイプの基準波長光源は、一般に高価になる欠点がある。
【0120】
以下に説明する請求項8、9の発明に係る光波長測定装置は、上記問題を解消するためになされたものである。
【0121】
請求項8の発明に係る光波長測定装置は、請求項6の発明に係る光波長測定装置の基準波長光源として、前述の欠点を抱える吸収セルの特定波長にロックされた光を用いたものであり、以下の方法により、前記課題を解決している。すなわち、請求項6の発明に係る光波長測定装置のアクチュエータ駆動に関するフィードバックループの周波数応答が、前記基準波長光の変調周波数よりも十分に低い周波数に設定されている。これにより、基準波長光の周波数変調が二光束干渉計の光路長制御に影響を及ぼさないようになり、従って、高精度な波長測定を可能としている。(不図示)
【0122】
次に、請求項9の発明に係る光波長測定装置について説明する。
【0123】
図15に請求項9の発明に係る光波長測定装置の具体的実施例を示す。基準波長光源内部の光検出器の出力信号は、トリガ発生回路にて、ある基準レベルと比較され、トリガ信号が電気回路3へ出力される。図14に示すように、光検出器出力信号は、基準波長光源の出力光波長に対応しており、従って、基準波長光源から出力される出力光がある基準波長と一致した瞬間に、トリガが発生される。
電気回路3においては、トリガが発生された時点での合波光位相差信号を用いて被測定光波長を計算し出力する。この結果、常にある基準波長と一致した基準波長光を用いることとなり、前記課題を解消し、高精度の波長測定を可能としている。
【0124】
なお、トリガ発生回路の他の例として、図14から判るように、光検出器出力信号を微分した信号も、基準波長光源の出力波長に対応しているので、この微分信号がある規定レベルと一致したときにトリガを発生させる回路を用いることができる。(不図示)
【0125】
ところで、今まで説明した請求項1〜9の発明に係る光波長測定装置においても、なお、次のような問題がある。
【0126】
すなわち、請求項1の発明に係る光波長測定装置の実施例の説明では、合波光の位相差Δθを求める課程において、Δθ/2πの整数部分をあらかじめ制御部内に保存されている値(あるいは、ユーザにより入力された初期波長から求めた値)を使用するとしている。従って、計算に用いたΔθ/2πの整数部分の値が実際のものと異なる場合には、測定した波長も実際の波長と異なることとなる。
【0127】
被測定光の相対的な波長変動量をリアルタイムに測定することが重要であり、絶対波長確度が重視されない使用においては、上記測定誤差は問題とならない。
しかしながら、波長変動量のリアルタイム測定と共に、絶対波長確度も重視される使用においては問題となる。
【0128】
次に説明する、請求項10の発明に係る光波長測定装置は、上記課題を解消するものである。
【0129】
図16に、請求項10の発明に係る光波長測定装置の実施例を示す。
【0130】
PBSを用いたマイケルソン干渉計の折返しミラー2が、光軸方向に直線移動可能な移動ステージ上に設置されている。そして、基板上に設置された二つの位置検出器1及び2が、移動ステージの通過信号を電気回路3へ送出する。
【0131】
位置検出器1は、移動ステージが位置検出器1の場所の時にマイケルソン干渉計の光路差が0となる位置に設置されている。
【0132】
位置検出器2は、移動ステージが位置検出器2の場所の時にマイケルソン干渉計の光路差が規定光路差xとなる位置に設置されいる。
【0133】
移動ステージは、ドライバ回路により駆動されるリニアモータが接続されており、電気回路3の駆動信号に従い移動する。
【0134】
電気回路3は、ユーザの測定開始の指示を受けると、移動ステージを位置検出器1の方向へ移動させる。電気回路3には、Δθ/2πの整数部分をカウントするカウンタ(不図示)が内蔵されており、該カウンタは、位置検出器1から出力される通過信号をトリガとして0にリセットされる。電気回路3は、該カウンタがリセットされたのを確認後、移動ステージを位置検出器2の方向へ移動させる。
【0135】
電気回路3は、上記移動の間、偏波状態検出部2から送出される合波光偏光状態を元に、Δθ/2πの少数部分をリアルタイムに計算し、オーバーフローあるいはアンダーフローに従って、前記整数部カウンタのカウント値を+1あるいは−1させる。
【0136】
電気回路3は、位置検出器2からの通過信号を受けると、移動ステージの移動を停止させる。Δθ/2πの整数部分のカウント値およびリアルタイムにモニタしている該少数部分の値結合してトータルの位相差とし、これを式11に適用し、被測定光の絶対波長を随時出力する。
【0137】
駆動機構のバックラッシュなどの原因により、移動ステージを位置検出器2の位置に正確に停止できない場合においては、位置検出器2から出力される通過信号を受ける毎に移動ステージ移動方向を反転させ、移動ステージが常に位置検出器2付近に位置するように制御する。そして、該通過信号をトリガとしてラッチした、Δθ/2πの整数部分のカウント値、および、該少数部分の値を用い、前記と同様に被測定光の絶対波長を計算し、該トリガ受信毎に随時結果を出力する。
【0138】
このようにして、Δθ/2πの整数部分を正確に測定し、従って、リアルタイムの高確度波長測定を可能としている。
【0139】
なお、位置検出器1の位置は二光束の光路差が0の位置でない場合でも、その値が既知であれば問題ない。この場合、移動ステージが位置検出器1の場所にある時の光路差をx0 とすると、式11においてxの代わりに(x−x0 )を適用し絶対波長を計算する。
【0140】
以上説明した位置検出器を用いた本実施例においては、位置検出器の設置位置を高精度・高安定に保つ必要があるが、次に示す請求項10の発明に係る光波長測定装置の第二の実施例は、前記問題を解決したものである。
【0141】
図17に、請求項10の発明に係る光波長測定装置の第二の実施例を示す。
【0142】
PBSを分/合波器として用いるマイケルソン干渉計において、先の実施例と同様に、折返しミラー2が移動ステージ上に設置されており、リニアモータおよびドライバ回路にて、光軸方向へ移動可能な構造となっている。
【0143】
45度直線偏光の被測定光および基準波長光は入力ポート2および入力ポート1から各々PBSへ入射される。PBSは、P偏光成分が透過し、S偏光成分は反射される特性を持つとする。PBSにて反射された被測定光S偏光成分と、PBSを透過する基準光P偏光成分は、光路1を通り、折返しミラー1にて再びPBSへ入射される。同様に、PBSを透過した被測定光P偏光成分と、PBSにて反射された基準光S偏光成分は、光路2を通り、折返しミラー2にて再びPBSへ入射される。光路1および光路2における被測定光および基準光の光束がぴったり重なるように、各光の入射位置/角度が調整されている。
【0144】
PBSへ再び入射され合波された被測定光合波光および基準光合波光は、出力ポート2および1から各々出力され、偏波状態検出部2へ入力される。偏波状態検出部に入力された各合波光は、偏波状態が検出され、電気信号として電気回路3へ各々出力される。
【0145】
電気回路3は、ユーザからの測定開始の指令を受けると、移動ステージを光路差0付近へ移動させ、偏波状態検出部から送られてくる基準光合波光パワーの値を読みとる。
【0146】
基準波長光源は、図18に示すように、信号波長成分以外のノイズ成分を有している。これにより、マイケルソン干渉計の光路差を変化させると、図19に示すように、光路差0の位置において、干渉光パワー(基準光合波光パワー)が最大となる。
【0147】
電気回路3には、被測定光用および基準光用のΔθ/2πの整数部分をカウントする整数部カウンタ(不図示)が各々内蔵されており、該両カウンタは、前記基準光合波光パワーが最大となった瞬間に、0にリセットされる。
【0148】
電気回路3は、前記基準光合波光パワーが最大となったのを確認後、基準光用位相差Δθrがある規定の値となるまで、移動ステージを移動させる。
【0149】
この移動の間も、前の実施例と同様にして、基準光および被測定光の位相差が少数部分も含めカウントされる。
【0150】
基準光用位相差Δθrが、ある規定値となると、電気回路3は、移動ステージの移動を停止させ、引き続き両位相差をカウントする。
【0151】
電気回路3は、前記カウントした両位相差を式14に適用し、随時、被測定光絶対波長を計算し、結果を出力する。
【0152】
この様にして、請求項10の発明に係る光波長測定装置の第二の実施例を用いると、前記問題点を解決し、高確度絶対波長測定をリアルタイムに行うことができる。
【0153】
以上、請求項10の発明に係る光波長測定装置の二つの具体的実施例を説明した。
【0154】
これら、光路差を大きく変化させうる実施例においては、得られた光路差と合波光偏光状態の関係を電気回路3が逆フーリエ変換を行うことにより、被測定光のスペクトラムを出力する事が可能である。
【0155】
これまで説明した請求項1〜10の発明に係る光波長測定装置においても、以下の様な課題がある。
【0156】
請求項1〜10の発明に係る光波長測定装置においては、入力光の偏波状態が変化する使用においては、合波光偏光状態も変化し、測定誤差が生じる。二光束干渉計の入射部に偏光子などを設置すれば、合波光の偏光状態の変化を防止することができるが、該偏光子の透過軸に対し垂直な偏光成分のみを有する光に対しては、合波光パワーが0となり、測定不可能となってしまう。
【0157】
以下に説明する請求項11の発明に係る光波長測定装置においては、前記課題を解決したものである。
【0158】
図20は、請求項15の発明に係る光波長測定装置の二光束干渉計1の具体的実施例である。
【0159】
複像偏光素子としての方解石の平板が二光束干渉計の入射部に設置されている。入射された入力光は、互いに垂直な偏波成分の常光Poおよび異常光Peに分離され、PBSを分/合波器とするマイケルソン干渉計へ入力される。
【0160】
該複像偏光素子は、常光および異常光の偏波方向が、水平及び垂直軸に対し±45度となる角度に設置されている。マイケルソン干渉計から出力される常光および異常光の合波光は、偏波状態検出部へ出力される。
【0161】
偏波状態検出へ入力される常光および異常光の合波光は、位相差変化に伴い原点を中心とするUV平面上の円周軌道を180度の位相差を伴いながら描くように偏波状態が変化する。
【0162】
図21に偏波状態検出部の一構成例を示す。
【0163】
偏波状態検出部2へ入力された異常光合波光は、方位45度の1/2波長板を通過し、常光合波光と同一の偏波状態に変換され、常光合波光とともに方位45度の1/4波長板によって、位相差変化に伴い原点を中心とするQU平面上の円周軌道を描く偏波状態に変換される。
【0164】
前記偏波状態が変換された合波光は、無偏向ビームスプリッタNPBSにより分波される。
【0165】
前記分波された光は、透過軸が0度および45度に設置された検光子により検波され、光検出器にて電気信号に変換される。
【0166】
図21に示すように、検波後の異常光および合波光は各々の光束が重なり合わない距離を保ちつつ光検出器へ入力され、従って、干渉によるパワー変動を防止し、それぞれの光パワーの和が電気信号として出力される。
【0167】
入力光の偏波状態が変化したとしても、常光および異常光の光パワーは相補的に変化するため、光検出器へ入力される光パワーは変化しない。
【0168】
光検出器にて電気信号に変換された電気信号は、電気回路3へ出力される。電気回路3においては、請求項1の発明に係る光波長測定装置の実施例にて説明した方法と同様の方法を用い、前記電気信号から被測定光の波長を計算し、結果を出力する。
【0169】
なお、前記検波後の常光および異常光を別々の光検出器にて電気信号に変換後に、それらの和信号を用いることもできる(不図示)。当然ながら、常光合波光および異常光合波光を、各々別の偏波状態検出部にて位相差を求め、光パワーの大きい方の位相差を用いて入力光波長を求めることも可能である(不図示)。
【0170】
また、基準波長光源を有する光波長測定装置において、前記方法を基準波長光に対して適用すれば、偏波状態が安定でない基準波長光を用いても、高確度波長測定が可能となる(不図示)。
【0171】
このように、請求項11の発明に係る光波長測定装置においては、入力光の偏波状態変化に伴う波長測定誤差を防止し、正確な波長測定を可能とする。
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明の光波長測定装置によれば、従来のように移動鏡を移動しなくても、波長がどちらにどれだけ移動したかをリアルタイムに測定することができる。
【0172】
請求項2の光波長測定装置によれば、どのような波長の被測定光であっても、高精度の波長測定を行う光波長測定装置を提供することができる。
【0173】
請求項3の光波長測定装置によれば、広い波長範囲にわたって高精度の波長測定を行うことができる。
【0174】
請求項4の光波長測定装置によれば、密着させた各光学部品の面での不要な反射光が防止できるとともに、気圧の変化に伴う空気の屈折率の変化による測定誤差を低減することができる。各光学部品が一定温度に保たれるので、光学分品の熱膨張が及ぼす影響を防ぐことができる。
【0175】
請求項5の光波長測定装置によれば、二光束干渉計の屈折率変化や光路差の変動の影響を防ぐことができる。
【0176】
請求項6の光波長測定装置によれば、二光束干渉計の光路差を一定に保つことができ、被測定光の高精度波長測定を可能とする。
【0177】
請求項8の光波長測定装置によれば、基準波長光源出力光の周波数変調に影響されず、光路長差を一定に保つことが可能となり、被測定光の高精度波長測定を可能とする。
【0178】
請求項9の光波長測定装置によれば、周波数変調された基準波長光源出力光がある特定の波長となったときの合波光偏波状態を用いて、被測定光波長を計算している。これにより、被測定光の高精度波長測定を可能とする。
【0179】
請求項10の光波長測定装置によれば、被測定光の絶対波長を高確度にリアルタイムに測定することができる。
【0180】
請求項11の光波長測定装置によれば、被測定光の偏波状態の変動が、測定結果に影響を及ぼすことを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明に係る光波長測定装置のブロック図
【図2】マイケルソン干渉計から出力される合波光の偏波状態を示す図
【図3】(a)偏波状態が互いに異なる任意の二光束の合波光の、位相差と偏波状態の関係を示す図、(b)式3中の各ベクトルの関係を示す図
【図4】図2のマイケルソン干渉計の出力ポート2から出力される合波光の、位相差と合波光偏光状態の関係を示す図
【図5】実施例1における光波長測定装置
【図6】実施例1の偏波状態検出部2の別の構成例
【図7】請求項2の発明に係る二光束干渉計の例、(a)〜(c)偏光素子として波長板、偏光子、ガラス平板を用いた例、(d)コイル状に巻いたSMファイバと光カップラを組み合わせたマッハ・ツェンダー干渉計の例、(e)偏波保持ファイバと光カプラを組み合わせたマッハ・ツェンダー干渉計の例
【図8】請求項3の発明に係る二光束干渉計の例
【図9】請求項4の発明に係る二光束干渉計の例
【図10】請求項5の発明に係る光波長測定装置の実施例
【図11】請求項6の発明に係る光波長測定装置の実施例
【図12】請求項10の発明に係る光波長測定装置の基準波長光源の一構成例を示す図
【図13】基準波長光源の吸収セルに封入されるアセチレンガスの吸収スペクトラムを示す図
【図14】基準波長光源の吸収セルの吸収線のピークに半導体レーザダイオードの出力光波長をロックさせる際の、出力光波長と光検出器電圧および同微分信号の関係を示す図
【図15】請求項12の発明に係る光波長測定装置の実施例
【図16】請求項14の発明に係る光波長測定装置の実施例
【図17】請求項14の発明に係る光波長測定装置の第二の実施例。
【図18】基準光のスペクトラムを示す図
【図19】基準光合波光の光路差0付近における、光路差と干渉光パワーの関係を示す図
【図20】請求項15の発明に係る光波長測定装置の二光束干渉計の一構成例を示す図
【図21】請求項15の発明に係る光波長測定装置の偏波状態検出部2の一構成例を示す図
【図22】(a)従来技術における光波長計の構成図、(b)合波された被測定光と基準光の波形図
【図23】図22の光波長計による光路差と干渉光パワーを示す図
【図24】光路差を固定した時の、入力光波長と干渉光パワーの関係を示す図
【符号の説明】
1…二光束干渉計、2…偏波状態検出部、3…電気回路、4…分波器、5…合波器、6(6a,6b)…位相子、7…受光器、8…偏光子、28(28a,28b)…折り返し光学系、30…温度調節機構、31…ペルチェ素子、32…サーミスタ素子、33…増幅器、34…駆動回路、61…基準波長光源、62…半導体レーザダイオード、63…吸収セル、64…光検出器、65…駆動回路。

Claims (11)

  1. 入力光を二つに分波し、この分波された光を再び合波して出力する二光束干渉計を備えた光波長測定装置において、前記二光束干渉計が、分波されてから合波されるまでの二光束間の光路の差が固定されており、且つ、少なくとも1つ以上の出力光が互いに異なる偏波状態を有する二光束の合波光であることを特徴とし、更に、前記合波光の偏波状態を検出する偏波状態検出手段を備え、前記偏波状態から、前記入力光の波長を測定する光波長測定装置。
  2. 前記二光束干渉計の分波後から合波されるまでの2光路中のうち少なくとも一方の光路中に、入力された光を異なる偏波状態に変換する光学素子が挿入されていることを特徴とする請求項1記載の光波長測定装置。
  3. 前記二光束干渉計に用いられている光合波/分波器が、偏光ビームスプリッタであることを特徴とする請求項1または請求項2記載の光波長測定装置。
  4. 前記二光束干渉計に用いられている光学部品が、分波されてから再び合波されるまでの光路の間に密着して配置されており、前記各光学部品の温度を一定温度に保つ温度調節機構を備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光波長測定装置。
  5. 波長が安定化された基準波長光を被測定光とほぼ同様の光路にて該被測定光と同時に前記二光束干渉計に入力し、前記二光束干渉計から出力される被測定光の合波光と共に基準光の合波光の偏波状態を検出する偏波状態検出手段を備え、前記偏波状態から、被測定光偏波状態に含まれる光路長変動量を補正することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光波長測定装置。
  6. 入力光を二つに分波し、この分波された光を再び合波して出力する二光束干渉計を備えた光波長測定装置において、少なくとも1つ以上の出力光が互いに異なる偏波状態を有する二光束の合波光であり、前記二光束干渉計から出力される被測定光の合波光と共に基準光の合波光の偏波状態を検出する偏波状態検出手段と、前記二光束の光路のうち少なくとも一方の光路の長さをわずかに変化せしめるアクチュエータとを備え、波長が安定化された基準波長光を被測定光とほぼ同様の光路にて該被測定光と同時に前記二光束干渉計に入力し、前記偏波状態から、前記入力光の波長を測定するとともに被測定光偏波状態に含まれる光路長変動量を補正し、前記二光束干渉計から出力される基準光および被測定光の合波光のうち、どちらか一方の偏波状態あるいは干渉光成分を前記アクチュエータへフィードバック制御することを特徴とする光波長測定装置。
  7. 入力された光のうちある特定波長の光を吸収する光吸収セルを有し、前記特定波長にロックされた光を前記基準波長光として出力する基準波長光源を備えたことを特徴とする請求項5あるいは6のいずれかに記載の光波長測定装置。
  8. 前記基準波長光源は、前記特定波長にロックされた状態で出力光が周波数変調をかけられており、
    前記光路長を可変制御するための各回路の周波数応答が、前記変調周波数よりも十分に低い周波数に設定されていることを特徴とする請求項記載の光波長測定装置。
  9. 前記基準波長光源は、前記特定波長にロックされた状態で出力光が周波数変調をかけられており、
    前記吸収セルから出力される光を検出する光検出器と、該光検出器の出力信号、あるいは、該出力信号の微分信号が、ある特定レベルと一致したときにトリガを発生するトリガ発生回路を備え、該トリガ発生と同期して測定光波長を出力することを特徴とする請求項7記載の光波長測定装置。
  10. 入力光を二つに分波し、この分波された光を再び合波して出力する二光束干渉計を備えた光波長測定装置において、少なくとも1つ以上の出力光が互いに異なる偏波状態を有する二光束の合波光であり、前記合波光の偏波状態を検出する偏波状態検出手段と、前記二光束の光路の少なくとも一方の光路の光路長を可変する光路長可変機構を備え、
    前記偏波状態から、前記入力光の波長を測定し、
    前記光路長を規定距離だけ変化させたときに生じる前記合波光の偏波状態変化量、及び、前記光路長を固定した時の前記被測定光波長変化に伴う前記合波光の偏波状態変化量より、前記被測定光の絶対波長をリアルタイムに測定することを特徴とする光波長測定装置。
  11. 入力された光を互いに垂直な偏光成分に分離させる複像偏光素子が、前記二光束干渉計の入射部に設置されており、前記複像偏光素子により分離された前記二光束干渉計からの出力光の偏波状態から、前記被測定光の波長を測定する請求項1〜10のいずれかに記載の光波長測定装置。
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