JP4491268B2 - 分散補償量設定方法,受信端局および波長多重光伝送システム - Google Patents

分散補償量設定方法,受信端局および波長多重光伝送システム Download PDF

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Description

本発明は、例えばWDM(Wavelength Division Multiplexing:波長分割多重)線形中継伝送システム(以下、WDM伝送システムと称する。)において、非線形光学効果によって生じる波形歪みの補償と波長分散の補償とに用いて好適な、分散補償量設定方法,受信端局および波長多重光伝送システムに関する。
一般に、波長多重光の伝送は、光増幅器を用いたWDM伝送システム(WDM光通信システム)が、回線コストの低減のために有効である。このWDM伝送システムにおいては、ビットレートを高くし、かつ波長密度を向上させることが、伝送容量拡大に不可欠である。
(i)伝送容量の拡大
よく知られているように、伝送容量の拡大方法は、特定の波長帯域内における伝送光の波長数を増加させるもの(波長数の高密度化)と、波長帯域を広くして波長数を増加するもの(波長帯域の広範化)とがある。波長数の高密度化は、波長が近接する複数の伝送光の干渉を招き、また、光ファイバの非線形光学効果が顕著になる。従って、伝送容量が拡大する半面、波形歪みが生じ、長距離伝送が困難になる。
一方、波長帯域の広範化は、EDFA(Erbium-Doped Optical Fiber Amplifier:エルビウム添加光ファイバ増幅器)等のデバイス自身の増幅特性によって制限される。すなわち、デバイスの増幅可能な波長帯域幅が制限されるので、波長帯域を広範にすることが困難である。
(ii)長距離伝送
一般に、光増幅器を用いたWDM伝送システムにおいては、伝送路中の非線形光学効果のために伝送するチャネル自身の強度変化に応じた位相変調を受ける自己位相変調(Self Phase Modulation:以下、自己位相変調SPMと称する。)による波形劣化と同時に、波長の異なるチャネルの強度変化に応じて位相変調を受ける相互位相変調(Cross Phase Modulation:以下、相互位相変調XPMと称する。)による波形劣化を生じる。各位相変調成分は分散とあいまって波形歪みに変換される。従って、分散と非線形光学効果とを抑制することにより、光信号の伝送距離が長くなる。
(iii)分散補償器
分散を抑制するために、分散補償器が光ファイバ伝送路に設けられており、また、分散量の不均一を考慮して中継ノード(中継器,中継局,中継装置又は光増幅中継装置)の内部又は光ファイバ伝送路に設けられている。そして、「どの位置に、どの程度の補償をするか」は、分散補償マネジメントと呼ばれ、分散補償器の配置等が、種々検討される。
中継ノードの間隔は、光ファイバ伝送路が海底である場合、ほぼ等間隔にすることができる一方、光ファイバ伝送路が陸上に設けられている場合、各中継ノードの間隔を一定にすることは、コスト的に困難であり、各中継スパン(中継区間)に必要な分散補償量は、必ずしも一定ではない。
(iv)線形中継伝送システム
WDM伝送システムにおいて分散補償を行なう場合、管理者は、光ファイバ伝送路条件(例えば光ファイバの分散および光ファイバ伝送路にて発生する非線形型光学効果の影響)を考慮して分散補償器の配置およびその分散補償量を決定する。一般的には、与えられた光ファイバ伝送路の各種の特性に応じて、中継伝送のシミュレーションを行なって分散補償器の配置およびその分散補償量を決定する。
なお、光伝送システムにおける波形歪みの改善方法として、位相変調の影響を補償する方法が提案されている(例えば特許文献1参照)。
特許文献1記載の伝送システムは、有意な相互位相変調XPMが生じる振幅変調されたトラヒックを伝達するWDM伝送システムにおいて、個別のチャネル毎に送信器側で、他の各チャネルに適用された振幅変調のレプリカ又はローパスフィルタを通されたレプリカを用いてプレチャープされる。自己位相変調SPMの補償を行なうため、付加的又は代替的に、個別のチャネル毎にそのチャネルに適用された振幅変調のレプリカを用いたプレチャープを使用してもよい。これにより、相互位相変調および/又は自己位相変調SPMの悪影響の少なくとも一部を打ち消すため補償が設けられた伝送システムが提供される。
また、特許文献2記載の光伝送システムは、送信側が、隣接チャネル(波長)の信号光に互いに異なる波長分散を与える分散付与部をそなえ、受信部が送信部で各チャネルの信号光に与えた波長分散および光ファイバ伝送路の波長分散を補償する分散補償器をそなえている。これにより、隣接チャネルからの漏話を効果的に抑圧し、波長間隔を近接させて帯域の有効利用が図れる。
特開平11−149064号公報 特開2000−183815号公報
しかしながら、光増幅器を用いたWDM伝送システムにおいて、伝送光は、自己位相変調SPMとともに相互位相変調XPMによって位相変調される。そして、多重数が例えばi(iは自然数を表す。)の場合、j(jはi以下の自然数を表す。)番目の波長光(チャネル#j)は、波長光j自身による自己位相変調SPMと、この自己位相変調SPMおよび波長光jを除く(i−1)本の各波長光による相互位相変調XPMと、分散との各要因が相乗した波形歪みが生じる。
さらに、自己位相変調SPMについての有効な補償と、相互位相変調XPMについての有効な補償とを個別に補償する方法は種々のものが知られている半面、これらの両方をともに補償する方法は設計上困難である。
さらに、クロストーク(異なるチャネル間のXPM)の発生を抑圧するために、事前に上記シミュレーション等を行なう等して分散補償器の配置を決定するが十分に最適化するためには、精度が高い詳細な検討を要し、また、実際の伝送環境が設計時に想定した条件と異なる場合、設計時のそれよりも伝送品質が劣化するという課題がある。
これに加えて、光ファイバ,光増幅器等の性能についてのばらつきを考慮するために、最適化を実現できず、管理者は、波長数を減らし、又は距離を短くする等の性能に関するパフォーマンスが劣化する可能性があるという課題がある。
一方、上記の特許文献1は、送信器の後で第1のスパンに導入されたXPMを補償することができるが、関連した増幅器によって昇圧された光の強度の結果として第2以降のスパンにおける非線形光学効果によって発生されたXPMを補償しない。さらに、分散補償量を可変設定することができない。
また、特許文献2は、各チャネルの信号光にプリチャープを与えてピーク強度を小さくしているものであり、光ファイバ伝送路中における非線形光学効果の影響を抑圧するためのものである。従って、自己位相変調SPMおよび相互位相変調XPMの両方を考慮した形態ではない。
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、WDM伝送システムにおいて、
効果的に分散量を補償し、伝送品質および信頼性を向上させ、自己位相変調SPMによる波形歪みと相互位相変調XPMによる波形歪みとを分離評価でき、部品コストの低廉化を促進でき、また、伝送性能又はパフォーマンスを維持するために要する波長数又は距離等についての検討労力を軽減可能な、分散補償量設定方法,受信端局および波長多重光伝送システムを提供することを目的とする。
このため、本発明の分散補償量設定方法は、送信端局と受信端局とをそなえ波長多重光を伝送する波長多重光伝送システムにおける分散補償量設定方法であって、送信端局が、連続波光と、変調パターン信号で変調した連続波光の波長と異なる波長を有する変調光とを送信する送信ステップと、受信端局が、受信分散補償量を変化させて、送信ステップにて送信された連続波光の強度の変動量検出する検出ステップと、受信端局が、検出ステップにて検出された連続波光の強度の変動量が最も小さくなる受信分散補償量に当該受信端局での受信分散補償量を設定する分散補償量設定ステップとをそなえたことを特徴としている
また、本発明の分散補償量設定方法は、送信端局と受信端局とをそなえ波長多重光を伝送する波長多重光伝送システムにおける分散補償量設定方法であって、送信端局が、強度一定光と、強度一定光の波長と異なる波長を有する強度変調光とを送信する送信ステップと、受信端局が、受信分散補償量を変化させて、送信ステップにて送信された強度一定光の強度の変動量を検出する検出ステップと、受信端局が、検出ステップにて検出された強度一定光の強度の変動が最も小さくなる受信分散補償量に当該受信端局での受信分散補償量を設定する分散補償量設定ステップとをそなえたことを特徴としている
さらに、本発明の受信端局は、送信端局と受信端局とをそなえ波長多重光を伝送する波長多重光伝送システムにおける受信端局であって、送信端局が送信した強度一定光と、強度一定光の波長と異なる波長を有する強度変調光とを受信する受信部と、受信部にて受信された強度一定光と強度変調光とのうちの強度一定光の強度の変動量を検出する検出部と、検出部にて検出された強度一定光の強度の変動が最も小さくなる受信分散補償量に当該受信端局での受信分散補償量を設定する分散補償量設定部とをそなえたことを特徴としている
ここで、受信分散補償量を設定され受信光の分散を補償する分散補償器をそなえ、該分散補償量設定部、複数の受信分散補償量ごとに測定した強度一定光の強度の変動量のうちの最小の変動量に対応する信分散補償量を分散補償器に設定するように構成することができる
また、本発明の波長多重光伝送システムは、波長多重光を伝送する波長多重光伝送システムであって、強度一定光と、強度一定光の波長と異なる波長を有する強度変調光とを送信する第1の伝送局と、受信分散補償量を変化させて、第1の伝送局から送信された強度一定光の強度の変動量を検出し、受信分散補償量を、強度一定光の強度の変動が最も小さくなる受信分散補償量に設定する第2の伝送局とをそなえて構成されたことを特徴としている
本発明の分散補償量設定方法によれば、相互位相変調XPMによる影響が小さくなるように受信分散補償量を設定できるので、可変分散補償器を受信端局に設けることにより、効果的に分散量を補償できる
本発明の分散補償量設定方法によれば、相互位相変調XPMの発生量を直接評価した上で分散補償量を設定することが可能になるため、相互位相変調XPMの影響を回避する最適な分散補償構成を実現できる
さらに、本発明の受信端局によれば、保守および管理の煩雑さが回避され、また、光ファイバ伝送路の伝送品質および信頼性が向上する
そして、変調光をモニタすることで自己位相変調SPMによる波形歪みと相互位相変調XPMによる波形歪みを分離して評価することが可能となる
さらに、本発明の波長多重光伝送システムによれば、波形歪みを抑制することにより、光増幅器のNF(Noise Figure:雑音指数)あるいは送受信器の特性を設計上緩和することができる。この結果、光増幅器および送受信器を構成するデバイスおよび部品の仕様上の制限を緩和でき、部品コストの低廉化を促進できる。さらに、管理者は、波長多重光の波長数の減少又は距離の短縮等を考慮することなく伝送性能又はパフォーマンスを維持できる
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
(A)本発明の第1実施形態の説明
図1は本発明の第1実施形態に係るWDM伝送システムの概略的な構成図である。この図1に示すWDM伝送システム100は、送信ターミナルノード(送信端局,送信ノード又は送信端局装置)12と受信ターミナルノード(受信端局,受信ノード又は受信端局装置)14とをそなえ例えばnチャネル(nは自然数を表す。)の異なる波長が多重された波長多重光(波長多重信号光)を伝送するものである。
(1)WDM伝送システム100
(1−1)WDM伝送システム100の概略的な構成
本発明のWDM伝送システム100の一例は、基幹系ネットワークシステムとしてのものである。例えば東京,ハワイおよびロサンゼルス等の広範な地域にそれぞれ設けられた各ノード間が、光ファイバを介して接続され、高速かつ大容量のパケットが送受信されている。WDM伝送システム100は、送信ターミナルノード12と、受信ターミナルノード14と、例えば4個の中継ノード(中継器,中継局,中継装置又は光増幅中継装置)13とが設けられ、これらの各ノード(送信ターミナルノード12,受信ターミナルノード14および4個の中継ノード13)が、それぞれ、光ファイバ伝送路50を介して接続されて構成されている。
(1−2)光ファイバ伝送路50
光ファイバ伝送路50は、各ノードの装置状態を通知する監視制御信号(OSC[Optical Service Channel])と、音声,画像およびテキスト等の情報データを含む主信号により変調された主信号光を波長多重伝送させる伝送路である。一般に、波長多重光を構成する各チャネル光は伝搬するときに、分散(波長分散)と非線形光学効果とに起因する位相変調を受け、波形歪みが発生する。
送信ターミナルノード12と受信ターミナルノード14との間(Term−Term間:以下、ターミナルノード間と称する。)の距離が長いので、伝送による劣化量が累積される。なお、劣化量の累積については、分散マップ(図10)を参照して後述する。
(1−3)全体分散量に対する総補償量
このため、管理者は、その全体分散量に対する総補償量を予め各ノードに配分(割り当て)し、各ノードは、配分された補償量を補償するようになっている。また、各分散補償器の設置間隔,分散補償器から出力される伝送光の強度等についても、詳細に決められている。
特に、設置間隔は、「スパン(区間)」と呼ばれており、分散補償器は各ノード等の装置に設けられているので、各スパンの前後に分散補償器を配置することになる。さらに、4個の中継ノード14等の間隔が一定でない場合は、スパンごとに分散補償量を高精度に最適化する必要がある。図1に示すWDM伝送システム100は、S1〜S5と付された5スパンS1〜S5から構成されている。また、送信ターミナルノード12と受信ターミナルノード14との間は、3R(Retiming, Regenerating, Reshaping)スパンと呼ばれる。換言すれば、送信ターミナルノード12と受信ターミナルノード14との間の3Rスパンは、5スパンS1〜S5から構成されている。
これにより、各ノードにおける分散補償器が、総補償量のうちの一部の補償量を補償することにより、WDM伝送システム100全体の分散と非線形光学効果とが抑制される。
(1−4)分散補償量設定フェーズと主信号伝送フェーズ
WDM伝送システム100は、送信ターミナルノード12が受信ターミナルノード14に対して主信号を含む波長多重光を伝送する主信号伝送フェーズと、この主信号伝送フェーズよりも前に、光ファイバ伝送路50において発生する非線形光学効果のうちの自己位相変調SPMと相互位相変調XPMとの各量を測定しその各量を補償する分散補償量設定フェーズとの両フェーズで動作する。
分散補償量設定フェーズにおいては、例えばWDM伝送システム100の構築,拡張,変更又はメインテナンス等のWDM伝送システム100を起動(又は稼働)する直前に、管理者が手動又は一部自動(半自動)で、受信ターミナルノード14に設けられた受信側分散補償器の補償量を設定する。
主信号伝送フェーズにおいては、各ノードは、主信号を含む波長多重光を送受信する。なお、各ノードにおける主信号の送受信機能については、一般的に知られた方法が用いられる。
WDM伝送システム100は、分散補償量設定フェーズにおいて、送信ターミナルノード12又は受信ターミナルノード14が、受信ターミナルノード14における受信分散補償量の最小値(後述する図11(b)参照)をサーチして、そのサーチにより得られた最小値を受信ターミナルノード14の分散補償器(図1のDCR9b)に設定する。以下、受信分散補償量が最小になる方法について、送信ターミナルノード12および受信ターミナルノード14のそれぞれの場合を詳述する。
(1−5)CW光および変調光の説明
図2は本発明の第1実施形態に係るCW光および変調光を説明するための図である。この図2に示すn個の送信部10(#1〜#nと付したもの)からの出力光の波長λ1〜λnは、相互に異なり、光周波数(光波長の逆数)軸上において一定間隔になるように配置されている。そして、送信ターミナルノード12は、強度一定のCW光(Continuous Wave Light:連続波光)を発生させる。このCW光は、比較的簡素な回路を用いて生成でき、また、CW光は他の信号光に与える影響が小さい。さらに、送信ターミナルノード12は、CW光と、周期Tの強度変調を加えた変調光とを生成して送信する。この周期Tの強度変調は例えば「1010」の交番パターン(交番パターン信号)等を用いる。
また、送信ターミナルノード12からの送信光はCW光だけであることが望ましい。また、CW光は、図3等を参照して後述するように、例えばLN光変調器(ニオブ酸リチウム光変調器)の外部変調器によって生成される。一方、LN光変調器は、CW光を、低周波信号(低周波信号成分)で変調した低周波変調光を生成する場合があるので、WDM伝送システム100は、CW光の送受信と低周波変調光の送受信とのいずれをも用いることができる。
まず、送信側について説明する。
上述したように、送信ターミナルノード12は、送信にあたり(送信ステップ)、CW光又はCW光を低周波変調信号で変調した低周波変調光を送信する。WDM伝送システム100においては、CW光(又は低周波変調光)を波長λ1(チャネル#1)とし、変調光を波長λ1と隣接する波長λ2(チャネル#2)とする。これらのチャネル#1,#2の各光が波長多重伝送されると、変調光には、変調光自身の強度変化に比例した自己位相変調SPMが発生し、また、CW光については、変調光の強度変調に比例した相互位相変調XPMが発生する。
一方、受信側については、図14を参照して詳述するように、受信ターミナルノード14は、受信ターミナルノード14自身の分散補償器(DCR9b)の受信分散補償量を、所望量にいったん設定して、CW光と変調光とをモニタする。具体的には、受信ターミナルノード14は、CW光の強度変調量を測定する。このCW光の強度変調量の測定は、相互位相変調XPMに起因する物理量を取得することを意味する。なお、強度変調量とは、CW光が受ける平均強度の変動量を表しフォトダイオードにて受光された後のパワー検出回路によって取得される。受信ターミナルノード14は、CW光の強度変調量とともに、変調光の強度変調量をも測定する。この変調光の強度変調量の測定は、自己位相変調SPMによる波形歪みの大きさを取得することを意味する。
受信ターミナルノード14は、受信分散補償量を設定した量とは別の受信分散補償量に設定して、再度、CW光および変調光の各強度変調量を測定する。そして、受信ターミナルノード14は、受信分散補償量の設定操作と、CW光および変調光の強度変動量の測定操作とを例えば5回等の複数回数繰り返し、振幅変動に起因する強度変動幅の最小値を、受信分散補償量をパラメータとして抽出し、この最小値を最適値として分散補償器の受信分散補償量を設定する。
なお、分散補償量設定フェーズにおいては、送信部#3〜#nは、いずれも伝送光を出力しない。そして、受信ターミナルノード14が分散補償量を設定した後、主信号伝送フェーズが開始し、送信部#1〜#nは各チャネルの光を出力し合波されて波長多重光が伝送される。
以上をまとめると、本分散補償量設定方法は、まず、送信ターミナルノード12が、CW光と、変調パターン信号で変調したCW光の波長と異なる波長を有する変調光とを送信する(送信ステップ)。
次に、受信ターミナルノード14が、送信ステップにて送信されたCW光の強度の変動量に基づいて、送信ターミナルノード12と受信ターミナルノード14との間における相互位相変調XPMに起因する物理量を検出する(検出ステップ)。
そして、受信ターミナルノード14が、検出ステップにて検出された物理量の変動量に基づいて、受信分散補償量を設定する(分散補償量設定ステップ)。
また、検出ステップは、CW光の振幅変動によって送信ターミナルノード12と受信ターミナルノード14との間において発生する変調光の相互位相変調XPMに関する量を物理量として検出する。
ここで、送信されるCW光,変調光は、それぞれ、強度一定光,強度変調光であるので、上記の本分散補償量設定方法は、送信ターミナルノード12が、強度一定光と、強度一定光の波長と異なる波長を有する強度変調光とを送信し(送信ステップ)、受信ターミナルノード14が、送信ステップにて送信された強度一定光の振幅変動に起因する物理量を検出し(検出ステップ)、この検出ステップにて検出された物理量に基づいて、受信分散補償量を設定する(分散補償量設定ステップ)。
さらに、分散補償量設定ステップは、受信ターミナルノード12が、受信ターミナルノード12に設けられた分散補償器の分散補償量を変化させて、例えば5回測定した5種類の受信分散補償量ごとの振幅変動に起因する各物理量を測定(測定ステップ)し、受信ターミナルノード12が、測定ステップにて測定した5個の物理量のうちの最小の物理量に対応する受信分散補償量を分散補償器に設定する(最小分散補償量設定ステップ)。
このように、受信ターミナルノード14が、実際に伝送されたモニタ光(CW光および変調光)を受光して、相互位相変調XPMに基づく適切な分散補償量を取得できる。例えば、伝送環境が設計時に想定した条件と異なる場合、および光ファイバ,光増幅器等の性能についてのばらつきが顕著な場合のいずれにおいても、適切な分散補償量を設定できる。
また、検出ステップは、受信ターミナルノード14が、CW光と変調光とを受信し(受信ステップ)、受信ステップにて受信されたCW光が受ける強度変調量に基づいて、相互位相変調XPMに起因する物理量を検出する(強度変調モニタステップ)。
以下、各ノードの構成について詳述する。
(2)送信ターミナルノード12
図1に示す送信ターミナルノード12は、n個の送信部(光送信器)10と、合波部(MUX:Multiplexing)11aと、EDFA(光増幅器)12aと、送信用分散補償器(DCT:Dispersion Compensator for Transmitting)9aと、制御部(分散補償量設定部)88とをそなえて構成されている。
(2−1)送信部10,制御部88
図3は本発明の第1実施形態に係る送信部10のブロック図である。この図3に示すn個の送信部10は、波長λ1〜λn(チャネル#1〜#n)のCW光と、1波以上の変調パターン信号で変調した波長λ1〜λnのうちのいずれかの波長λkを有する変調光とを出力するものである。送信部10は、具体的には、波長λ1〜λnのCW光を出力可能な出力波長固定型の発光デバイスを設け、n個の送信部10間で相異なる波長λ1〜λnを有するCW光を出力可能になっている。なお、上述したとおり、CW光の代わりに、十分に低い周波数で変調された変調光を用いてもよい。
また、制御部88(図1参照)は、「どのチャネルがCW光を出力し、どのチャネルが変調光を出力するか」等のチャネル割り当てを主に制御するものである。換言すれば、制御部88は、n個の送信部10のうちのCW光および変調光をそれぞれ出力する送信部10を割り当てるのである。
以下、波長λk(kは1からnの値の自然数を表す。)を出力する送信部10を送信部#kと称する。例えば「#1」と付された送信部10はチャネル#1(すなわち、波長λ1)を出力するもの(送信部#1)であり、「#2」と付された送信部10はチャネル#2(波長λ2)のCW光を出力するもの(送信部#2)である。制御部88は、後述する図14に示すように、各送信部10の出力波長λkを、受信側における強度変調量の測定結果に基づいて決定することにより割り当て処理を行なう。
図3に示す送信部#1は、チューナブルレーザーダイオード(LD)60bと、変調器60cと、パターン発生器60dと、主信号出力部63aと、モニタ信号出力部63bと、変調回路(変調部)63dと、スイッチ63cと、変調切替制御部63eとをそなえて構成されている。
ここで、チューナブルレーザーダイオード60bは、波長λ1〜λnのCW光を出力する光源であって、発振波長を変化させて出力可能なチューナブルレーザーダイオード(チューナブルレーザーダイオードモジュール)を用いることができる。起動後の発振波長は、所望の値を設定することができ、例えば、CW光および変調光は、それぞれチャネル#1,#2に設定される。
このCW光の強度は発振時において一定であり、この一定強度のCW光は、伝送により、隣接するチャネルの変調光の相互位相変調XPMにより波形歪みを生じる。受信ターミナルノード14において、その波形歪みを受けたCW光の強度がモニタされ、受信光(伝送光)の安定度がモニタされる。
また、上述したように、変調器60cとしての外部変調器が出力するCW光に低周波信号が変調される場合があるので、本分散補償量設定方法は、低周波変調光を用いてもよい。すなわち、分散補償量設定方法は、CW光を送信する場合と、低周波変調光を送信する場合とのいずれの方法を用いることができる。
また、パターン発生器60d(図3)は、1又は複数の電気的周波数領域の変調パターン信号(波形パターン信号)を発生するものであり、交番パターン,PN(Pseudo Noise:疑似雑音)パターン等の変調パターン信号を発生する(後述する図4(a)〜図4(g)参照)。
モニタ信号出力部63bは、パターン発生器60dからの変調パターン信号の例えばタイミング等を整えるものであり、主信号出力部63aは、音声,画像およびテキスト等の情報データをパケット化した主信号を例えば他の光ネットワーク(図示省略)から受信して変調回路63dに出力するものである。
さらに、変調器60cは、チューナブルレーザーダイオード60b側からのCW光を、パターン発生器60dからの変調パターン信号で変調するものである。この変調器60cの機能は、例えばLN光変調器(ニオブ酸リチウム光変調器)により実現される。このLN光変調器は、マッハツェンダ干渉計を用いて電気信号を光の強度信号に変換するものであって、変調光の生成時に発生する波長変動成分が非常に小さい。ここで、マッハツェンダ干渉計は、入力光を2分岐し、分岐された2本の光経路の屈折率を、入力される電気信号の「1」および「0」に対応させて変化させるものである。
そして、スイッチ63cは、主信号出力部63a又はモニタ信号出力部63bを選択するものであり、変調回路63dは、主信号出力部63a又はモニタ信号出力部63bからの電気信号を用いて変調器60cを駆動(ドライブ)する駆動回路である。
また、変調切替制御部63eは、通常時は、主信号を出力し、また、本発明の適用時は、必要に応じて、CW光又は変調光を出力するように制御するものである。
これにより、n個の送信部#1〜#nのうちのいずれかの送信部#k(例えば送信部#1)が出力するCW光はそのまま光ファイバ伝送路50に出力され、送信部#k以外の他の送信部#k′(k′はkと異なる1からnの値の自然数を表す。)(例えば送信部#2〜#n)が出力するCW光は、「1010」等の交番パターン信号によって変調され、その変調されたCW光が光ファイバ伝送路50に出力される。
(2−2)パターン発生器60dからの変調パターン信号および変調光
次に、パターン発生器60dが出力する1波以上の変調パターン信号と変調光とについて詳述する。
図4(a)〜図4(g)はそれぞれ本発明の第1実施形態に係る変調パターン信号の一例を示す図である。この図4(a)に示す波形は、平坦な変調パターン信号であり、変調器60cにおいて、この変調パターン信号が波長λkのCW光に変調され、波長λkの変調光が出力される。すなわち、変調光は、1波の変調パターン信号で変調されている。また、変調パターン信号は、図4(c)に示す矩形パルス(又はNRZ[Non Return to Zero]非ゼロ復帰)のようなパターンを用いることもできる。
また、変調光は、図4(b)に示す複数(例えば4波)の変調パターン信号で変調されたものでもよく、あるいは、変調光は、図4(d)に示す複数(例えば2波)の変調パターン信号で変調されたものでもよい。
さらに、変調パターン信号は、図4(e),図4(f),図4(g)にそれぞれ示すように、「1010」を繰り返す交番パターン,PNパターン,約5GHzの正弦波パターン等を用いることができる。なお、「1010」の交番パターンのビットレートは、主信号光の伝送ビットレートBと同程度の値又は伝送ビットレートBの約半分の値が好ましく、例えば10Gbps(ギガビット毎秒)が用いられる。
このように、励起光に変調される変調パターン信号は、1又は波長の異なる複数種類のものによって変調される。
従って、送信ターミナルノード12(図1)は、送信にあたり(送信ステップ)、CW光と変調光とのうちの変調光について、例えば交番パターン信号又はPNパターン信号で変調した変調光を、受信ターミナルノード14に対して送信する。そして、各変調パターン信号は、変調器60cにおいて、CW光に変調され、変調光が光ファイバ伝送路50に出力されるのである。従って、送信ターミナルノード12は、1又は波長の異なるk本の変調パターン信号で変調した変調光を送信している。
(2−3)合波部11a(図1,図2参照)
また、合波部11aは、全ての波長λ1〜λnのCW光を合波して波長多重光を出力するものである。
これにより、送受信ターミナルノード12,14間において、チャネル#1について、分散補償量のモニタリングが行なわれ、受信ターミナルノード14にてチャネル#1について所望の補償量が起動前に設定される。続いて、チャネル#2,#3,…,#nについて、それぞれ、分散補償量が起動前に設定される。
このように、各チャネル#kについて分散量が補償された後に主信号伝送フェーズが開始されるので、伝送劣化が抑制され、また、長距離伝送が可能となる。
(2−4)EDFA12aとDCT9a(図1)
さらに、EDFA12aは、入力された波長多重光を増幅するものである。また、DCT9aは、EDFA12aから出力される波長多重光に所定の分散量を補償するものである。このDCT9aの機能は、例えば図5(b)に示す固定のものにより実現される。この図5(b)に示すDCT9aは、DCF(Dispersion Compensator Fiber:分散補償ファイバ)34aが、入力光を増幅する光増幅器34bを介して複数段(例えば3段)接続されて構成されている。そして、各DCF34aの補償量は、それぞれ(図中下方のものから)、例えば−100,−200,−400(ps/nm)であり、入力光は、これらの3段のDCF34aを通過すると、−700(ps/nm)の補償量を受けるようになっている。
また、送信ターミナルノード12も、WDM伝送システム100全体の総分散量のうちの一部の分散量を補償するようになっている。なお、EDFA12aは、後述する図9に示すように、可変型のものを用いることもできる。
図5(a)はEDFA12aを用いた増幅処理の一例を説明するための図である。この図5(a)に示すEDFA12aは、前段EDFA112a,DCT9a,後段EDFA112bをそなえ、前段EDFA112aのEDF(エルビウム添加光ファイバ)32aにレーザーダイオード(LD:励起光源)32bからの励起光が入力され、その入力された励起光がエルビウムを励起させ、その励起エネルギがEDF32aを通過する信号光を増幅する。この増幅された信号光は、DCT9aに入力されて、DCT9a自体を伝送後、分散補償された信号光が出力され、後段EDFA112bにて増幅されてから出力される。
これにより、送信部#1〜#nから入力されるCW光又は変調光は、合波部11aを介して、前段EDFA112a,後段EDFA112bの各々において増幅され、また、DCT9aにおいて所定の分散量が付加され、光ファイバ伝送路50に伝送される。
次に、受信ターミナルノード14について説明する。
(3)受信ターミナルノード14
図1に示す受信ターミナルノード14は、光ファイバ伝送路50からのCW光および変調光(情報データの伝送時には主信号光も含む。)を受信し復調するものであって、EDFA(光増幅器)12aと、受信用分散補償器(DCR)9bと、分波部11bと、n個の受信部(光受信器)30と、制御部(分散補償量設定部)89とをそなえて構成されている。ここで、受信部#1〜#nと表示したものは、いずれも、同一構成の受信部30を表す。
(3−1)分波部11b
分波部11bは、波長多重光を各単波長光に分波するものである。
(3−2)制御部89
制御部89(図1)は、パワー検出回路(検出部)61d(後述する図6)にて検出された物理量に基づいて、受信分散補償量を設定するものであって、分散補償量設定部として機能する。この制御部89(図1)は、受光処理部(図6に示す直流成分除去部61b,パワー検出回路61d,直流成分抽出部61c)において検出されるCW光(連続波光)の強度揺らぎと、変調光から抽出される変調成分とを検出し、強度揺らぎと変調成分との変動量に基づいて受信分散補償量を計算する。
制御部89(図1)は、波形歪みを、各中継ノード13に設けられたインラインアンプ13aの入力残留分散量と出力残留分散量(受信光に含まれる分散量の目標値)との差に基づいて計算し、各波形歪の同時測定による両者の波形歪が最小になるようにDCR9bの分散補償量を設定する。そして、DCR9bと制御部89とが協働することによって、測定,検出および補償等の各機能が実現される。
(3−3)DCR9b
DCR9bは、受信分散補償量を設定され受信光の分散を補償する分散補償器である。このDCR9bは、前段のEDFA12aから出力される波長多重光に所定の分散量を付加して出力するものであり、外部からの設定により分散量を調整および変更可能なデバイスである。DCR9bの調整方法は、管理者による手動調整や、外部からの制御信号による自動調整等を用いることができる。このDCR9bの機能は、エタロンタイプ,VIPA(Virtually Imaged Phased Array)型又はFBG(Fiber Bragg Grating)等の分散補償器等によって発揮される。ここで、エタロンタイプは、エタロン型のフィルタを用いたものである。また、FBGは、石英等に屈折率が周期的に異なる光導波路を形成し光を制御する光導波路である。
そして、制御部(分散補償量設定部)89が、例えばnチャネルの受信分散補償量ごとに測定した振幅変動に起因するn個の物理量のうちの最小の物理量に対応する受信分散補償量をDCR9bに設定するようになっている。
ここで、図9はVIPAの構成例を示す図である。この図9に示すVIPA型の分散補償器65は、幅薄のVIPAガラス板65dの両面に、反射率100%の光反射膜65gをコーティングした波長分散デバイスの一種であって、入射光を一方向に通過させる集光レンズ65b,65c,65eと、光反射膜65gを入力側の上部半面にコーティングし下部半面は透過率100%に加工されたVIPAガラス板65dと、3次元ミラー(反射ミラー)65fとを設けている。入射されたWDM光がVIPAガラス板65dの内部媒質中の内側壁に反射を繰り返すことにより各単波長光を分離する。この分離された各単波長光について、正の分散補償量および負の分散補償量をそれぞれ与える場合、集光レンズ65eからの単波長光をX軸の正方向,負方向にそれぞれ集光するようになっている。
なお、この分散補償機能は、波長多重光を例えばDCF自体を伝送させることによっても実現可能である。
これにより、受信ターミナルノード12(図1等)の受信部#1〜#nは、それぞれ、CW光および変調光を同時にモニタし、CW光の強度変調量を測定することにより、相互位相変調XPMによる波形歪みを取得し、相互位相変調XPMの影響を最小にするように分散補償量を決定する。
ここで、DCR9bおよび制御部89が、ともに、自己位相変調SPMおよび相互位相変調XPMの両方を同時にモニタする理由はこれらの波形歪み量が異なるからである。具体的には、分散量を最適化する場合に、制御部89が自己位相変調SPM又は相互位相変調XPMの一方の波形歪みが最小になるように補償量を決定すると、他方の波形歪みが最適点からずれる。従って、DCR9bは、自己位相変調SPMによる波形歪みと相互位相変調XPMによる波形歪みとを、システム仕様で定められる範囲を維持しつつ、ほどよい大きさに設定するようになっている。
(4)受信部#1〜#n
図6は本発明の第1実施形態に係る受信部#1〜#nのブロック図である。この図6に示す受信部#1〜#nは、それぞれ、主信号の受信処理を行なうとともに、WDM伝送システム100における送信ターミナルノード12から出力された波長λ1のCW光と1波以上の変調パターン信号で変調した波長λkの変調光とを受信処理するものであって、受光デバイスとしてのフォトダイオード(PD)61aと、直流成分除去部(直流カット部)61bと、スイッチ63cと、パワー検出回路(パワー検出部)61dと、直流成分抽出部61cと、主信号復調部(主信号復調回路)61eとをそなえて構成されている。
また、受信部#1〜#nは、CW光および変調光の処理回路を、必ずしも、全波長λ1〜λnについて設ける必要はない。この点については、送信部#1〜#n(図3参照)も同様である。
(4−1)フォトダイオード61a
フォトダイオード61aは、受信光の強度(パワー)に応じた電気信号を出力するものであって、出力する電気信号の電流値は、各単波長光の帯域とは無関係であって、受光強度に依存する。
フォトダイオード61aは、分波部11b(図1)から出力されたチャネルの伝送光を受光して電気信号を出力するものであり、出力された電気信号の概略的な波形(図6に示すC点参照)は、直流成分と揺らぎ成分とを含む。そして、フォトダイオード61aは、送信ターミナルノード12のレーザーダイオード60aが出力する発振波長成分のみについて受光する。
送信ターミナルノード12からの波長λ1のCW光は、受光後、直流成分除去部61bに入力され、波長λkの変調光は直流成分抽出部61cに入力される。
(4−2)直流成分除去部61b
直流成分除去部61bは、フォトダイオード61aからの電気信号に含まれる直流成分をカットした電気信号を出力するものであって、その出力波形は、直流成分のみが除去され、相互位相変調XPMによる強度揺らぎ成分だけが出力されるようになっている。すなわち、直流成分除去部61bは、隣接チャネルの強度変調成分によって発生した変調成分を切り出し、変調成分のみを検出するようになっている。これにより、送信ターミナルノード12にて生成された変調パターンが復調され、例えば「1010」等の交番パターンや、PNパターン又は約5GHzの正弦波パターン等が復調される。
(4−3)パワー検出回路61d
そして、パワー検出回路61dは、受信部#1〜#nにて受信されたCW光と変調光とに基づいて、送信ターミナルノード12と受信ターミナルノード14との間における相互位相変調XPMに起因する物理量を検出するものである。換言すれば、パワー検出回路61dは、受光処理部(直流成分除去部61b,直流成分抽出部61c,パワー検出回路61d)として機能している。
パワー検出回路61dは、直流成分除去部61bから出力された変調成分について時間平均して得た平均値を受信強度(受信光強度)として出力する。CW光は、送信ターミナルノード12から強度一定で出力されるので、受信強度と一定強度との差分を計算することにより、揺らぎ成分の振幅変動量(強度変調量)を容易に取得できる。そして、このパワー検出回路61dにて得られた強度変調量が、制御部89によってモニタされるのである。
パワー検出回路61dは、さらに、受光処理部(61b,61c,61d)にて受光処理されたCW光(強度一定光)を低周波変調信号光で変調した低周波変調光の振幅変動について、低周波変調光自身の強度変化に比例して発生する変調光の自己位相変調SPMによる振幅変動と、低周波変調光の強度変調に比例して発生する低周波変調光の相互位相変調XPMによる振幅変動とを、それぞれ、独立して検出するようになっている。
なお、パワー検出回路61dの機能は例えば2乗回路によって発揮され、2乗値が強度変調量としてモニタされる。
(4−4)直流成分抽出部61c
さらに、直流成分抽出部61cは、フォトダイオード61aにて受光されて得られた電気信号に含まれる直流成分を抽出するものである(例えばE点参照)。
そして、直流成分除去部61bと、直流成分抽出部61cと、パワー検出回路61dとが協働することにより、送信ターミナルノード12が送信した強度一定光と、強度一定光の波長と異なる波長を有する強度変調光とを受光処理する受光処理部として機能している。
(4−5)主信号復調部61e
主信号復調部61eは、主信号伝送フェーズの場合に、波長多重光に含まれる主信号を復調するものである。
(4−6)スイッチ63c
スイッチ63cは、送信されたCW光の波長に対応する受信部#kにおいて、フォトダイオード61aからの信号を、直流成分除去部61b,直流成分抽出部61cに切り替えるとともに、対応する波長チャネルが、主信号の伝送用の場合は、主信号復調部61e側に切り替えるものである。
(4−7)モニタ処理の説明
これにより、図6において、波長λ1のCW光は直流成分除去部61bにおいて直流成分が除去され、揺らぎ成分がパワー検出回路61dに入力され、パワーの変動成分が測定される。また、変調パターン信号で変調された変調光は、直流成分抽出部61cにて直流成分が抽出され、直流成分のパワーが測定される。
図7(a)〜図7(e)はそれぞれ本発明の第1実施形態に係るWDM伝送システム100を説明するための図である。ここで、送信部10のチャネル#kが変調光を出力し、チャネル#mがCW光を出力するように設定されている。そして、DCR9bには、特定の分散補償量が設定される(図7(b))。この図7(a)に示す送信ターミナルノード12のA点から出力されるチャネル#kの強度は、変調パターンにしたがって、「1」および「0」にそれぞれに対応して山および谷が周期Tで変化している。一方、チャネル#mの強度は、無変調又は低周波信号で変調されておりほぼ一定である。
ここで、図7(c)に示すように、チャネル#kは、自己位相変調SPMによる位相変調を受けて、チャネル#mはチャネル#kに基づいて相互位相変調XPMの影響を受ける。
受信ターミナルノード14は、DCR9bの分散補償量を変化させて、チャネル#mの光パワー変動量を測定する。これにより、相互位相変調XPMが小さくなるので受信ターミナルノード14における符号間干渉の発生が防止される。
従って、例えばシミュレーション又は設計において、設計者は、分散補償器を光ファイバ伝送路50の特定位置に配置する必要がなくなり、また、光ファイバ伝送路50の途中に分散補償器を設けて各分散補償器についての調整作業が不要となる。このため、WDM伝送システム100の保守および管理の煩雑さが回避され、また、光ファイバ伝送路50の伝送品質および信頼性が向上する。
(4−8)受信部#2〜#n(図1)
また、受信部#2〜#nは、それぞれ、送信ターミナルノード12から出力された波長λ1のCW光と1波以上の変調パターン信号で変調した波長λ2〜λnの変調光とを受信処理するものである。この受信強度として利用可能なパラメータは、受光された信号の強度変調度を用いることができ、このようにすれば、一層、高精度の受信強度を得られる。
なお、受信部#2〜#nは、受信チャネルがチャネル#1と異なる点以外は、チャネル#1についての受信部#1と同一構成なので、重複説明を省略する。また、図7に示す受信ターミナルノード14のうちの送信ターミナルノード12に設けられたものと同一符号を有するものは、それらと同一のもの又は同様の機能を有する。
(4−9)ピーク/ボトム検出部
ここで、ピーク/ボトム検出について説明する。
図8は本発明の第1実施形態に係るピーク/ボトム検出機能を設けた受信部のブロック図である。この図8に示す受信部30aは、CW光を受光するフォトダイオード61aと、CW光および変調光の両方を受光するフォトダイオード61gと、受信光の振幅のピーク値と振幅のボトム値とを検出するピーク/ボトム検出部61fをそなえて構成されており、また、ピーク/ボトム検出部61fは、DCR9b(図1)の分散補償量を設定する制御部89が接続されている。また、これら以外のもので、上述したものと同一符号を有するものはそれらと同一のものを表す。
ここで、制御部89は、ピーク/ボトム検出部61fにて抽出された振幅についてのピーク値とボトム値との間の振幅変動量を計算し、この計算結果を振幅の強度変動幅として保持し、そして、受信分散補償量と強度変動幅との関係をグラフ化する。さらに、制御部89は、曲線のうちの強度変化が最小になる部分を検出するようにもなっている。
これにより、チャネル#1の発振波長成分のみを有するCW光は、受信部30aのフォトダイオード61aにて受光され、電気信号が出力され、直流成分除去部61bにて、その電気信号の直流成分がカットされ、変動成分のみがパワー検出回路61dに入力される。
そして、このパワー検出回路61dにて、直流成分除去部61bから出力された変調成分が時間平均され、その平均値が受信強度として出力される。
(5)中継ノード13
図1に示す各中継ノード13は、それぞれ、受信光を増幅するとともに、WDM伝送システム100全体の総分散量のうちの予め配分された適切な分散補償量を補償するものであって、この機能は、ILA(In Line Amplifier:インラインアンプ,光増幅器)13aと、DCL(Dispersion Compensator for Lines:線路側分散補償器,伝送路分散補償器)13bとによって発揮される。このDCL13bは、光ファイバ伝送路50における波長多重光の分散を補償するものである。
また、各DCL13bの配置は、光ファイバ伝送路50の物理的特性,分散補償器の位置,設置間隔および分散補償器から出力される伝送光の強度等の各種の要素に基づいて決定される。ここで、配置とは、各中継ノード13に配置する分散補償器の性能,種別および分散補償量の配置方法を意味する。従って、各中継ノード13により、WDM伝送システム100全体の総分散量のうちの一部の分散量が補償される。
従って、波長多重光を伝送するWDM伝送システム100は、CW光(強度一定光)と、CW光の波長と異なる波長を有する強度変調光(変調光)とを送信する送信ターミナルノード12と、この送信ターミナルノード12から送信された強度一定光の振幅変動に起因する物理量を検出し物理量に基づいて受信分散補償量を設定する受信ターミナルノード14とをそなえて構成されている。
また、送信ターミナルノード12および受信ターミナルノード14間に設けられ送信ターミナルノード12から送信された強度一定光の振幅変動に起因する物理量を検出し物理量に基づいて受信分散補償量を設定するILA13aをさらにそなえて構成されている。
このように、分散補償量の設定を、送信ターミナルノード12および受信ターミナルノード14間に設けられたILA13aが行なうことにより、一層適切な分散量が補償される。
(6)分散補償量設定方法の説明
以下、図10〜図15を参照して本発明の第1実施形態に係る波長多重光の分散補償方法および分散補償値の設定方法の一例について詳述する。
(6−1)分散マップ
図10は本発明の第1実施形態に係る分散マップの一例を示す図である。この図10に示す分散マップは、各スパン(中継ノード13)に入力されたときの入力光の分散量と、各スパンから出力されるときの出力光の分散量とを表すものである。ここで、円で囲んだ部分は、中継ノード13を表し、伝送光が、図1に示す4個の中継ノード13を含む多数の中継ノード13を介して伝送するときの分散量の変動が示されている。この分散量は、光ファイバ伝送路50の単位長さにおける時間遅延によって表され、波長多重光が使用する帯域のうちの中心部分の波長(中心波長)を用いて表される。これにより、WDM伝送システム100についての分散マップが作成される。
例えば、伝送端における入力光の分散量は−300ps/nm(P1参照)である。この光が伝送すると、相互位相変調XPMによる位相変調の影響を受けて、最初の中継ノード13における分散量は300ps/nm上がって−0ps/nm(P2参照)となる。最初の中継ノード13は、伝送光を増幅し、また、分散補償を行ない、再度、−300ps/nm(P3参照)の伝送光を出力する。
分散量は、通常、スパン毎に比較的小幅に補償されるので、各中継ノード13が補償量を大きく調整することは困難である。従って、送信ターミナルノード12のDCT9aと受信ターミナルノード14のDCR9bとが、大きな分散量を補償し、分散量の改善に大きく寄与する。
なお、分散量の増加と分散量の補償とが繰り返され、伝送距離の増加にともなって、中継ノード13の入力光の分散量も徐々に大きくなっている。一般に、波長多重光の波形歪みは、総分散量によって異なる。具体的には、受信ターミナルノード14が、例えば伝送距離約500kmに設けられた場合と、伝送距離約1100kmに設けられた場合とにおける各波形歪み量は異なる。
次に、図11(a),図11(b)を参照して相互位相変調XPMについての受信分散補償量と強度変化量との関係を説明し、図12(a),図12(b)を参照して自己位相変調SPMについての受信分散補償量と強度変化量との関係を説明し、また、図13(a)〜図13(c)をそれぞれ参照して相互位相変調XPMおよび自己位相変調SPMの両方を考慮した分散補償値の設定方法を説明する。
(6−2)相互位相変調XPMについての受信分散補償量と強度変化量との関係
図11(a)は本発明の第1実施形態に係る受光波形の一例を示す図であり、受信分散補償量を−900ps/nmから+300ps/nmまで変化させたときの相互位相変調XPMの変化が表示されている。この図11(a)に示す5本の波形は、受信ターミナルノード14における「波形そのもの」を表し、図10に示す分散マップにおける中心波長付近にチャネル#1を設定した場合のものである。また、5本の波形は、受信ターミナルノード14の受信分散補償量が、−900,−600,−300,0および+300ps/nmの各場合を表す。そして、5本の波形のうちの受信分散補償量が−900,+300ps/nmのものは、振幅変動が大きく強度変動が大きい。一方、分散補償量が−300ps/nmのものは、振幅変動が小さく強度変動が小さい。
これらの受信分散補償量と強度変動の大小とは、一旦、システムが構築された後は、伝送条件に応じて適応的に補償量を設定することが困難である。
これに対して、本分散補償量設定方法は、送信ターミナルノード12側が、以下に述べる受信分散補償量をパラメータとして種々の量に変化させ、受信ターミナルノード14側が、受信分散補償量ごとに、受信光の物理量を測定し、そして、測定した複数の受信分散補償量のうちの最小となる受信分散補償量を決定するようになっている。WDM伝送システム100は、システム構築前において、振幅変動の大小に関するデータを取得することができない。例えば、図11(a)に示す5種類の受信分散補償量のうちの受信分散補償量が−300ps/nmのものが最も振幅変動が小さいというデータが得られない。
このため、本分散補償量設定方法は、受信ターミナルノード14側が、例えば5種類の受信分散補償量を種々変化させて相互位相変調XPMによる波形歪みの変動幅が最小になる条件を取得するようになっている。
次に、この受信分散補償量をパラメータとして振幅変動を表示したものを図11(b)に示す。制御部89は、受信分散補償量を、−900(ps/nm)から+300(ps/nm)までインクリメントすることにより、図11(b)に示す各データを測定し、相互位相変調XPMによる波形歪みの特性を取得する。これにより、制御部89は、受信分散補償量が−300(ps/nm)の分散補償を行なった場合に強度変化が最小になることを知る。従って、相互位相変調XPMに起因する物理量のスイープにより、相互位相変調XPMによる波形歪みの変動幅が最小になる条件が得られる。
このように、本分散補償量設定方法によれば、制御部89は、相互位相変調XPMが小さくなるような受信分散補償量(例えば−300ps/nm)を特定できる。従って、分散補償器を、伝送端の受信ターミナルノード14に設けることにより、効果的に分散量を補償でき、また、保守および管理の作業効率が大幅に改善される。
なお、このスイープの具体例については後述する図14を用いて説明する。
(6−3)自己位相変調SPMについての受信分散補償量と強度変動幅との関係
図11(a),図11(b)に示すものは、いずれも、相互位相変調XPMによる最適条件をサーチして調整する方法を説明するためのものである。
次に、相互位相変調XPMとあわせて自己位相変調SPMによる最適条件を、受信分散補償量をパラメータとしてサーチする方法について説明する。
図12(a)は本発明の第1実施形態に係る受光波形の一例を示す図であり、相互位相変調XPMについてのものである。また、図12(b)は本発明の第1実施形態に係る受信分散補償量と強度変動幅との関係を示す図である。ここで、強度変動幅とは、波形歪みを定量化したものであって、具体的には、受信光の振幅のピーク値と振幅のボトム値との間の振幅変動量に相当する。
制御部89(図1等)は、この図12(a)に示す5本の受光波形のうちの最大値と最小値とを検出する。例えば、受信分散補償量が+300ps/nmの場合の振幅変動は、最大0.005,最小0である。制御部89は、5本の受信分散補償量について、それぞれ、最小値と最大値とを検出する。図12(b)に示す3種類のラインは、最大値,平均値および最小値をそれぞれ表しており、図12(a)に示す波形の用いたものである。これらの最小値と最大値とは、受信分散補償量に応じて異なる。
次に、相互位相変調XPMおよび自己位相変調SPMの両方を考慮した分散補償値の設定方法を説明する。
制御部89とパワー検出回路61dとが協働することにより、n本のチャネル#1〜#nのうちの最短波長側と最長波長側とにおいて、それぞれ、相互位相変調XPMによる波形歪みを測定する。そして、制御部89は、最短波長側および最長波長側においてそれぞれ測定された波形歪みのうちの波形歪みが大きい方の波形歪みが小さくなるように、最適な条件をサーチする。また、伝送後波形としては、最小側が0に近いほうのものが優先される。
従って、パワー検出回路61dが、n本の波長チャネル#kのうちの最短波長チャネル側における歪み(第1波形歪み)と最長波長チャネル側における歪み(第2波形歪み)とを測定するとともに、制御部(分散補償量設定部)89が、パワー検出回路61dにて測定された最短波長チャネル側における歪み又は最長波長チャネル側における歪みの発生が小さくなる条件を取得することにより、分散補償量が設定される。
さらに、パワー検出回路61dが、受光処理部にて受信された低周波変調光の強度変調に比例した波形歪み(相互位相変調XPM)を測定するとともに、制御部89が、変調光の自己位相変調SPMを測定し、これらの波形歪みのうちの波形歪みが大きい方の波形歪みが小さくなるように、分散補償量を設定する。すなわち、分散補償量設定部としての制御部89が、パワー検出回路61dにおいて物理量として検出された相互位相変調XPMに関する量が小さくなるように受信分散補償量を設定するようになっている。
図12(a)に示す受信分散補償量の波形は、受信分散補償量により波形のピークとボトムとが変化し、各波形のうちの+300ps/nmが最も強度変化量が大きく、また、−300ps/nmが最も強度変化量が小さい。特に、ボトム値が大きくなることは、伝送後の消光比を劣化させ、伝送劣化を大きくもたらす。また、伝送後波形のピークとボトムとを別途検出することにより、ボトム値が大きくならないように、受信分散補償量は−300ps/nm以上を設定することが好ましい。
これにより、各ノードは、それぞれ、伝送光波形の最大値(Max)と最小値(Min)との両方を検出する。ここで、受信分散補償量に起因して、最大値と最小値との値は異なる。このため、伝送後の波形は、好ましくは、最小値に近い側の値が0ps/nmに近いものが選択される。
また、このように、図12(a),図12(b)においても、制御部89は、受信分散補償量を、−900(ps/nm)から+300(ps/nm)までインクリメントすることにより、図12(b)に示すデータが得られる。
(6−4)相互位相変調XPMとあわせて自己位相変調SPMによる最適条件
相互位相変調XPMによる波形歪みの影響をモニタするためには、変調を加えるチャネル#k側の受信波形をモニタすることにより可能である。送信ターミナルノード12は、消光比を十分高く設定する必要があるので、チャネル#kに、WDM伝送システム100が用いるビットレートに相当する「1010」の交番パターン、又は正弦波の強度変調パターン信号を変調する。これらの交番パターン又は正弦波の強度変調パターン信号は、チャネル#kに隣接するチャネル#を伝送するCW光に対してクロストークを発生させ、また、これと同時に、強度変調信号自身も自己位相変調SPMによって波形歪みを生じる。
このように、本WDM伝送システム100によれば、相互位相変調XPMの発生量を直接評価した上で分散補償量を設定でき、相互位相変調XPMの影響を回避する最適な分散補償構成を実現できる。また、分散補償量は、変調光をモニタすることにより、自己位相変調SPMによる波形歪みと相互位相変調XPMによる波形歪みとを分離して評価するので、精度が向上する。
従って、管理者は、最も強度変動量が少なくなるように受信分散補償量を設定でき、手動の作業を不要とすることができ、伝送効率が向上する。
また、受信部#1〜#nの機能は、特定の受信機能を試験,維持,管理又は測定等に特化された治具(工具,装置)により実現される。
(6−5)送信ターミナルノード12と受信ターミナルノード14と間の残留分散量の設定方法
図13(a)〜図13(c)はそれぞれ本発明の第1実施形態に係る残留分散量の設定方法を説明するための図である。ここで、図13(a)に示す受信分散補償量は自己位相変調SPMについてのものであり、また、図13(b)に示す受信分散補償量は相互位相変調XPMについてのものであり、これにより、自己位相変調SPMの観点からの受信分散補償量と、相互位相変調XPMの観点からの受信分散補償量とが表示されている。なお、受信分散補償量のパラメータは図11(a),図11(b)に示すものと同一のものである。
そして、図13(a)に示す自己位相変調SPMの観点からは、受信分散補償量が−300ps/nm以上を必要とし、また、図13(b)に示す相互位相変調XPMの観点からは、−300ps/nmに近ければ近いほどよい。このため、自己位相変調SPMおよび相互位相変調XPMの両方を満足させる条件は、−300ps/nmに設定すればよい。ここで、受信分散補償量は約−300ps/nmであり、また、受信分散補償量の許容量は+100ps/nm〜−100ps/nmである。
これにより、図13(c)に示すように、分散補償器は、自己位相変調SPMによる受信分散補償量と、相互位相変調XPMによる受信分散補償量との両者の共通条件(アンド)を考慮して、受信分散補償量を−300ps/nmと決定し、この−300ps/nmを設定するのである。従って、単に曲線の最小値が補償量として決定されずに、両位相変調について考慮された状態で最適ポイントが決定されるのである。
これにより、本WDM伝送システム100は、パワー検出回路61dが、物理量として相互位相変調XPMによる波形歪みを検出し、制御部(分散補償量設定部)89が、パワー検出回路61dにて検出された波形歪みが小さくなるように分散補償量を設定する。すなわち、相互位相変調XPMによる影響が検出され、この相互位相変調XPMによる影響が最小になるように、受信光に含まれる分散量の目標値(残留分散目標)が設定されるのである。
(7)自己位相変調SPMおよび相互位相変調XPMの計算方法の説明
伝送により、n本の信号光は、それぞれ、自分自身により自己位相変調されるとともに、他の(n−1)本の信号光により相互位相変調される。具体的にチャネル#1を例にして詳述すると、チャネル#1について、光ファイバ伝送路50の非線形光学効果に起因して、チャネル#1自身の強度変化に応じた自己位相変調SPMが発生する。
ここで、自己位相変調SPMの発生量は、以下に示す式(1)および式(2)を用いて計算される。また、式(1)のn2,λ,AeおよびLeは、それぞれ、非線形屈折率,波長,有効断面積および有効相互作用長を表す。P1(t)は、入力された光の入力パワーを表す。
SPM発生量Δφnl=γ*P1(t)*Le …(1)
ここで、γ=2π*n2/(λ*Ae) …(2)
そして、チャネル#1は、チャネル#1の波長と異なる波長のチャネル#2〜nの強度変化に応じた相互位相変調XPMを受ける。この相互位相変調XPMの発生量は、チャネル#kが受けるXPMによる位相変調量に相当し、式(3)および式(4)を用いて計算される。
XPM発生量Δφnl=2γ*P1(t)*Le …(3)
また、式(3)は、分散によるウォークオフを考慮すると、
Δφnl=2γεT/(DΔλ)*P1(t) …(4)
ここで、式(4)のεT,DおよびΔλは、それぞれ、光強度が変化する時間,分散係数およびチャネル間隔を表す。
従って、チャネル#k,#m(図7(a)〜図7(e)参照)はいずれも位相変調の影響を受けているので、分散と非線形光学効果とを抑制することにより、光信号の伝送距離が長くなる。
また、この位相変化量はP1(t)の変化に比例するので、時間(時刻)について波長が変化する。この波長変化は、チャーピング(波長変動)とも呼ばれ、送信側が、パルスをそのパルス幅時間Tについて直線的な掃引周波数で変調して送信し、そして、受信側が、受信パルスを高周波数領域にて遅延時間が比例的に少なくなるようなフィルタを通して受信する。
さらに、信号光が光ファイバ又は分散補償器等の分散媒質を通過すると、信号光は式(5)に示すように、波形変化量に変換される。
B=Δφ DL/Δt …(5)
このように、相互位相変調XPMによる波形歪みは、相互位相変調XPMが発生した箇所(ネットワークにおける位置)と受信ターミナルノード14との間における分散量に大きく依存している。
さらに、相互位相変調XPMが発生する箇所は、各スパンにおける入力近傍(伝送路強度が高いところ)である。ここで、各スパンの下流側における分散補償を考慮すると、特定のスパンにおいて発生したXPMが波形歪みに変換される場合、そのスパン入力時の残留分散量と、伝送後の残留分散量との差が波形歪みに変換される。通常、中継ノード13のILA13aが各スパンの分散を補償するので、WDM伝送システム100の受信端に最も近い受信分散補償器の補償量が波形歪みに最も影響することになる(図2参照)。
換言すれば、パワー検出回路61d(図6)が、振幅変動(波形歪み)を、WDM伝送システム100の特定スパンにおける入力残留分散量と出力残留分散量との差に基づいて、相互位相変調XPMを検出するのである。
ここで、DCR9(図1等)の分散補償量を変化させると、CW光を用いて入力されたチャネル#kの信号光が分散補償量に依存して強度変調量が変化する。
この強度変調量は、相対的に強度の大小を比較するためのものであって、これにより、強度の揺らぎがモニタされる。また、この強度変調量は、分散による劣化に加えて、分散以外の要因による劣化を含む光信号のパラメータである。なお、強度変調量よりも正確な量を得る必要がある場合、強度変調度をパラメータに用いることもできる。
(8)受信分散補償量の起動前の設定方法の動作説明
このような構成によって、第1実施形態に係る分散補償量設定方法について、図14を参照して分散補償量の設定動作について説明し、また、図15を参照して受信分散補償量の設定方法を説明する。
図14は本発明の第1実施形態に係る受信分散補償量の設定方法を説明するためのフローチャートである。受信ターミナルノード14の制御部89は、起動後、ステップA1にて、CW光および変調光を、それぞれ、チャネル#i(例えばチャネル#1),チャネル#(i+1)(例えばチャネル#2)に設定する。ここで、i(自然数を表す。)はチャネル数を表す。そして、制御部89は、図11(b),図12(b)および図13(a),図13(b)のそれぞれの横軸を表す5種類の受信分散補償量(−900,−600,−300,0,+300ps/nm)を例えばDCjに設定する(ステップA2)。ここで、j(自然数を表す。)は、受信分散補償量のパラメータ数を表す。
次に、図14において、制御部89は、チャネル#iの強度変調量ΔP(i,j)を測定し(ステップA3)、ステップA4にて、受信分散補償量の設定が最終値(例えば+300ps/nm)であるか否かを判定し、最終値でない場合はnoルートを通り、ステップA5にて、jをインクリメントし、再度、ステップA2以降の処理が繰り返される。一方、ステップA4にて、受信分散補償量の設定が最終値+300ps/nmである場合はyesルートを通り、ステップA6にて、制御部89は、全てのチャネル範囲をサーチしたか否かを判定する。
制御部89は、このステップA6にて、全チャネルを変更させていない間は、noルートを通り、ステップA7にて、iをインクリメントし、再度、ステップA1以降の処理を繰り返す。このiは、WDM伝送システム100が使用するチャネル#1〜#(n−1)についてインクリメントされる。一方、ステップA6にて、全チャネル#1〜#(n−1)についてのサーチが完了した場合は、ステップA8にて、制御部89は、複数のチャネルのうちの最長波長側チャネルの強度変調量ΔP(i,j)が最小になるJを計算して取得する。
このように、制御部89が、nチャネル#1〜#nのうちのいずれかのチャネル#iにおいて、受信分散補償量jを変化させることにより、チャネル#iの強度変調量ΔP(i,j)を測定するステップと、受信分散補償量変化ステップにおけるチャネル#iと異なるチャネル#(i+1)において、受信分散補償量jを変化させることにより、チャネル#(i+1)の強度変調量ΔP(i+1,j)を測定するステップと、上記の各ステップにて測定された強度変調量ΔPが最小になる受信分散補償量Jを計算するステップとをそなえている。
また、図15は本発明の第1実施形態に係る受信分散補償量の決定方法を説明するための図であり、制御部89は、チャネル#1〜#(n−1)の全チャネルのうちの3個のチャネルについて、「受信分散補償量」対「強度変調量」の曲線を計算し、3個に対応する各曲線および各チャネルについての強度変調量ΔP(i,j)を保持する。すなわち、制御部89は、強度変調量の測定チャネルを複数(例えば3チャネル)分設定し、3チャネルのうちの強度変調量が最小の分散補償量を分散補償器に設定する。すなわち、図14に示すステップA9において、制御部89は、この最小の強度変調量ΔP(i,j)を、受信分散補償量としてDCjに設定するのである。
これにより、本発明によれば、WDM伝送システム100が、波長に応じて分散補償量が異なる特性に対応でき、適切な分散補償量を設定できる。
(9)従来の技術と本発明との比較
従来の技術と本発明とを比較すると、従来の技術においては、中継ノード13の分散補償量が、通常、スパン毎に補償されるので、補償量を大きく調整することは困難である。また、分散マップの作成は、DCR9bのみならず、DCT9aと中継ノード13のDCL13bとの各分散補償器の個別な補償量にも関連するので、伝送条件に応じて適応的に補償量を設定することが困難である。加えて、光ファイバ伝送路50の波長分散値は、温度や圧力等の敷設環境の変化に伴い経時的に変化する。
一方、本発明によれば、分散マップに大きく寄与するものは、DCT9aおよびDCR9bの両方であることを用いて補償量を設定できる。具体的には、WDM伝送システム100において、補償量の増加又は減少を調整するための分散補償器を調整できる。具体的には、DCT9aの補償量の調整と、DCT9aおよびDCR9bの調整と、中継ノード13の分散補償量の調整とのそれぞれについて、どこ又はどの分散補償器を補償するか等の検討を大幅に省くことができ、また、いずれの補償方法を用いた場合にも適用可能となる。
さらに、分散補償器として、エタロンタイプ,VIPA又はFBG等のDCR9bを用いることにより、管理者が、光ファイバ伝送路50,中継ノード13又は送信ターミナルノード12又は受信ターミナルノード14を設けた後においても最適な分散補償量に自動的に設定できるようになる。
このように、本発明によれば、相互位相変調XPMについて非線形歪みをピンポイントに補償するとともに、相互位相変調XPMおよび他の劣化要因を考慮して補償するので、補償量の設定値の変動幅に自由度が付されている。
また、波形歪みを抑制することにより、光増幅器および電気増幅器のNF(Noise Figure:雑音指数)を設計上緩和することができる。この結果、光増幅器および電気増幅器を構成するデバイスおよび部品の仕様上の制限を緩和でき、部品コストの低廉化を促進できる。
このようにして、効果的に分散量を補償し、伝送品質および信頼性を向上させ、自己位相変調SPMによる波形歪みと相互位相変調XPMによる波形歪みとを分離評価でき、部品コストの低廉化を促進でき、また、伝送性能又はパフォーマンスを維持するために要する波長数又は距離等についての検討労力を軽減できる。
さらに、このようにして、クロストークを最適化でき、伝送光の出力強度を抑制でき、伝送光の非線形光学効果を排除し、かつ事前のシミュレーションを不要とし、コストパフォーマンスを改善できる。
(A1)第1変形例
第1実施形態においては、WDM伝送システム100が構築された状態又は運用状態又は運用開始の直前の状態において分散補償量を設定するものであった。
第1変形例においては、各送信部#1〜#nに、特定の送信機能を試験,維持,管理又は測定等に特化された治具(工具,装置)を用いても上記の各測定が可能であることを説明する。さらに、治具は、主信号の伝送処理および受信した主信号の復調処理とを行なわないが簡素化できる。
なお、モニタチャネルの切り替えは、チューナブルレーザーダイオード60bを用いない構成によっても可能であって、固定波長のCW光を出力するレーザーダイオードと、クロスコネクト部とをセットにして、モニタチャネルを切り替えることもできる。
図16は本発明の第1実施形態の第1変形例に係るWDM伝送システムの概略的な構成図である。この図16に示すWDM伝送システム100aは、n波の異なる波長が多重された波長多重信号光を伝送するものであり、送信ターミナルノード72と受信ターミナルノード74と、例えば4個の中継ノード13とをそなえて構成されている。そして、送信ターミナルノード72と受信ターミナルノード74とは、それぞれ、クロスコネクト部33a,33bをそなえて構成されている。
クロスコネクト部33aは、送信部#1〜#nから出力される波長λ1〜λnのCW光のうちの1又はそれ以上の波長光を合波して出力するものであり、また、クロスコネクト部33bは、受信した波長多重光を分離して、波長λ1〜λnの単一光に分離して出力するものである。
いずれか1種類の波長λk(kは1からnの値をとる自然数を表す。)を選択して出力し、又は波長λ1〜λnのCW光の全てを出力するものである。具体的には、クロスコネクト部33aは、分散補償量設定フェーズのときは、1種類の波長λkのCW光を出力し、主信号伝送フェーズのときは、全ての波長λ1〜λnのCW光を出力する。ここで、伝送光を出力しない送信部#2,#4〜#nの動作は、予め管理者が送信部#2,#4〜#nの各動作を停止しておくように構成してもよく、あるいは、送信部#1〜#nの全てを動作させて伝送光を出力させ、クロスコネクト部33aが送信部#1および送信部#2〜#nのうちの所望のものを選択出力する。
なお、図16に示すもので上述したものと同一符号を有するものはそれらと同一のものを表す。ここで、各送信部#1〜#nの機能は、特定の送信機能を試験,維持,管理又は測定等に特化された治具(工具,装置)により実現される。また、受信ターミナルノード74の前段側に設けられた符号51を付したものは、分散補償装置51であり、これについては後述する。
図17は本発明の第1実施形態の第1変形例に係るクロスコネクト部33a,33bを説明するための図である。この図17に示すクロスコネクト部33aは、送信部#1からのCW光と、送信部#2〜#nのレーザーダイオード60eからそれぞれ出力された変調光とを入力され、CW光と変調光との2波のみを通過させ、光ファイバ伝送路50に出力する。これらのCW光および変調光#kは、ともに、受信ターミナルノード14にて分波された後、変調光#kと同一チャネルを受光するフォトダイオード#kに入力され、そして、フォトダイオード#kの後段(図示省略)においてモニタされて分散補償量が測定される。
また、図18(a)は本発明の第1実施形態の第1変形例に係る送信部#1〜#nのブロック図である。この図18(a)に示す送信部10(送信部#1〜#n)は、出力波長が固定されたCW光を発振するレーザーダイオード(LD)60eと、変調器60cと、パターン発生器60dとをそなえて構成されている。そして、図18(b)は本発明の第1実施形態の第1変形例に係る受信部#1〜#nのブロック図である。これらの図18(a),図18(b)に示すもので上述したものと同様の符号を有するものは同一のもの又は同一機能を有するものであるので、さらなる説明を省略する。従って、これらの送信部#1〜#nおよび受信部#1〜#nは、それぞれ、固定波長のモニタ光を出力する機能のみを有する。
これにより、図17に示す送信部#1〜#nがそれぞれ出力する波長λ1〜λnのうちの例えばチャネル#1,#2についての波長λ1,λ2が選択されると、クロスコネクト部33aにてこれらのうちの選択された波長λ1,λ2とが、合波部11aにて増幅されて合波された2波長の波長多重光が光ファイバ伝送路50に出力される。そして、この波長多重光は、光ファイバ伝送路50にて、自己位相変調SPMおよび相互位相変調XPMの両方の影響を受け位相変調が生じる。この位相変調は伝送距離が長区間になると、振幅歪みに変化し、この変化が伝送光に変調を与えて強度変調又は振幅変調された光が受信ターミナルノード14にて受信されるのである。
また、このチャネル#2は、周期Tの強度変調が加えられる。そして、2チャネル分の光を伝送させると、チャネル#1について、チャネル#1自身の強度変化に比例した自己位相変調SPMが発生し、さらに、チャネル#2について、チャネル#1の強度変調に比例した相互位相変調XPMを受ける。そして、受信ターミナルノード14の分波部11bにて波長多重光からチャネル#1,#3が分波され、分波されたチャネル#1,#3の両伝送光について各物理量がモニタされるのである。
このように、固定波長のCW光を出力するレーザーダイオード60eとクロスコネクト部33a,33bとが、セットにされた状態で協働して動作するので、チューナブルレーザーダイオード60eが用いられずに分散補償できる。
さらに、このように、分散補償設定フェーズにおいては、主信号が入出力されずに分散補償機能が発揮される。
そして、高速かつ大容量のWDM伝送が可能になる。さらに、基幹系ネットワークの各中継ノード13は、受信した光信号を増幅してその増幅した光信号を次段の中継ノード13に対して送信するので、高速かつ大容量の情報データを伝送できる。
このようにして、本発明によれば、伝送環境が、シミュレーションによって想定した条件と異なる場合や、光ファイバ,光増幅器等の性能が想定したものよりも低い場合においても、直接クロストークを評価するのでクロストークを最適化でき、伝送光の出力強度を抑制でき、伝送光の非線形光学効果を排除でき、かつ事前のシミュレーションに不要にでき、管理者,設計者の労力が大幅に軽減し、コストパフォーマンスに優れる。
(A2)第2変形例
モニタチャネルの切り替えは、管理者が送信部の機能を有する治具を半手動で動作させて、分散補償量を自動に、測定,設定を行なうようにもできる。
図19は本発明の第1実施形態の第2変形例に係る半自動方法によるチャネルモニタ方法を説明するための図であり、この図19に示す送信ターミナルノード72aの合波部11aと、受信ターミナルノード74aの分波部11bとは、いずれも、治具を脱着するための端子62が形成されている。この図19に示す符号で上述したものと同一符号を有するものはそれらと同一のものを表す。
また、制御部(図示省略)は、図15に示す受信分散補償量の決定方法を用いて、強度変調量の測定チャネルを3チャネル分設定する。制御部(図示省略)は、最も強度変調量が小さい分散補償量を分散補償器に設定する。
管理者は、送信治具を用いてチャネル#1に、周波数fm(Hz)の強度変調を加え、チャネル#2に、CW光を入射する。一方、管理者は、受信治具を用いてチャネル#2における周波数fmの変調量(又は変調度)をモニタし、その強度変調された値をIm(チャネル#1)と決定してその内容を保持する。
そして、管理者は、送信治具を操作して変調するチャネルをチャネル#kに設定し、また、CW信号によって変調するチャネルをチャネル#Lに設定する。ここで、チャネル#k,#Lは、隣接するチャネル同士である。すなわち、k−L=1又はL−k=1が成立するように、チャネル#k,#Lが隣接する。なお、隣接チャネルどうしが、チャネル#L,#kである場合は、管理者は、変調チャネル又はCW光のチャネル,あるいは変調チャネルおよびCW光の両チャネルを用いてもよい。
また、他の管理者は、受信治具を用いてCWに設定したチャネル#kの出力変動をモニタしその強度をIm(チャネル#1)とする。同様に、k又は1が最大チャネルmを含む帯域内の数チャネルについてImをモニタする。受信側DCM量を変化させて、Imの最大値が最も小さくなる条件を探し受信DCM量を設定する。
すなわち、管理者は、チャネル#1の伝送光を出力するレーザーダイオード#1を合波部11aの端子62に接続し、また、他の管理者は、チャネル#1についてのフォトダイオードを合波部11aに形成される。そして、チャネル#1についてのモニタが完了すると、管理者は、LD#1をはずしてLD#2を、合波部11aの端子62に接続し、また、受信側においても、他の管理者がフォトダイオードを付け替えて、チャネル#2について分散補償量を自動設定する。以後、接続および取り外しを繰り返す。これにより、精度の高い分散補償が可能となる。
このように、管理者は、WDM伝送システム100の起動前又は起動後において、伝送に用いる波長範囲(波長帯域)のうちの最大波長および最小波長と、必要に応じて設けられる中間波長との複数のチャネルについて、受信分散補償量と同様に測定する。これにより、分散補償量は、測定した分散量を用いて最適な補償値を設定できる。
従って、管理者は、最も強度変動量が少なくなるように受信分散補償器を設けることにより、手動の作業を不要にでき伝送効率が向上する。
そして、クロスコネクト部33a,33bを用いた場合と同様に、受信ターミナルノード14にてチャネル#1についての分散補償量が起動前に設定される。
(A3)第3変形例
なお、分散補償機能だけを、WDM伝送システムの各ノード(送信ターミナルノード12,受信ターミナルノード14および4個の中継ノード13)等と異なる位置,ノード又は装置に設けることもできる。一例として、分散補償を行なう分散補償装置51(図16)を、受信ターミナルノード74よりも前段側の光ファイバ伝送路50に設ける。また、この分散補償装置51には、上記のパワー検出回路61dと、制御部(分散補償量設定部)89とが設けられるようにし、そして、分散量の補償配分を決定するにあたり、図10〜図15に示す分散補償量設定方法と同一の分散補償量設定方法を用いて適切な分散補償を行なう。
従って、第3変形例のWDM伝送システム(図示省略)は、CW光(強度一定光)とCW光の波長と異なる波長を有する強度変調光(変調光)とを送信するノード(第1の伝送局)と、このノードから送信されたCW光の振幅変動に起因する物理量を検出し物理量に基づいて受信分散補償量を設定するノード(第2の伝送局)とをそなえて構成されていることになる。
そして、このような構成によって、図16に示す送信ターミナルノード12(第1の局)は、無変調光と、モニタ信号等の変調パターン信号で変調した変調光とを送信する送信ステップ)。ここで、無変調光は、連続波光であり、変調パターン信号は、図4(a)〜図4(g)に示すような、1又は波長の異なる複数の変調パターン信号である。
次に、分散補償装置(第2の局)51は、送信ステップにて送信された無変調光の強度と変調光の強度との各変動量に基づいて、送信ターミナルノード12と分散補償装置51との間における相互位相変調XPMに起因する物理量を検出し(検出ステップ)、そして、分散補償装置51が、検出ステップにて検出された物理量の変動量に基づいて、分散補償量を設定する(分散補償量設定ステップ)。
これにより、第1実施形態における効果が得られるほかに、きめ細かい分散補償が可能になる。
(B)本発明の第2実施形態の説明
各ノード(送信ターミナルノード12,受信ターミナルノード14および中継ノード13)は、いずれも、双方向に波長多重光を伝送し、また、双方向について分散を補償することもできる。第2実施形態においては、送信ターミナルノード12および受信ターミナルノード14が、ともに、受信用分散補償器(DCR)と送信用分散補償器(DCT)とをそなえて構成するのである。
図20は本発明の第2実施形態に係るWDM伝送システムの概略的な構成図である。この図20に示すWDM伝送システム100bは、波長多重光を双方向に伝送するものであって、送受信ターミナルノード(送受信端局)22と、送受信ターミナルノード(送受信端局)24と、例えば4個の中継ノード13とをそなえるとともに、送受信ターミナルノード22から送受信ターミナルノード24への方向(以下、下り方向と称する。)と、その逆方向(以下、上り方向と称する。)とについてそれぞれ光ファイバ伝送路50が設けられている。
また、上り方向と下り方向との各伝送ルートは、同一ルートおよび異なるルートのいずれのルートをも用いることができる。すなわち、同一ルートが用いられる場合、上り方向のモニタ光は、下り方向の伝送光が通過したILA#1〜#4と同一のILA#1〜#4を介して送受信ターミナルノード24に伝送される。これに対して、異なるルートが用いられる場合、上り方向のモニタ光は、下り方向の伝送光が通過したILA#1〜#4と異なる中継ノード13等を経由して伝送することもできる。
図20に示す送受信ターミナルノード22は、n個(nは多重数を表す。)の送信部10と、合波部11aと、EDFA12aと、DCT9aと、n個の受信部30と分波部11bと、DCR9bと、制御部90とをそなえて構成されている。
ここで、制御部90は、受信部30のパワー検出回路にて検出された物理量の変動量に基づいてDCT9aおよびDCR9bの各分散補償量を設定するものであって、分散補償量設定部として機能する。また、制御部90は、検出部と分散補償量設定部(図示省略)とをそなえ、受信部30において検出されるCW光の強度揺らぎと、変調光から抽出される変調成分とを検出し、強度揺らぎと変調成分との変動量に基づいて受信分散補償量を計算するようになっている。従って、第2実施形態における分散補償量の設定は、受信側のみならず送信側の分散補償器によって行なわれる。なお、図20に示すもので、上述したものと同一符号を有するものはそれらと同一のものである。
図21は本発明の第2実施形態に係る制御部90の動作を説明するための図である。
また、送受信ターミナルノード22,24の各モニタチャネルの切り替え機能は、いずれも、チューナブルレーザーダイオード(図示省略)からの制御信号(例えばopt in等)を用いて実現する。また、DCT9a,DCR9bは、いずれも、可変分散補償器なので適切な分散補償量を設定できる。
なお、送受信ターミナルノード24は、送受信ターミナルノード22と同一構成なので送受信ターミナルノード24についての重複説明を省略する。
図20,図21を参照して、可変分散補償器の設定方法について説明する。
図20に示す制御部90は、DCT9aの送信分散補償値を初期値に設定し、設定したことを下りOSC1を介して送受信ターミナルノード24の制御部90に通知する。そして、送受信ターミナルノード24の制御部90は、DCR9bの受信分散補償値を初期値に設定する。
送受信ターミナルノード24の受信部30は、強度変調度と自己位相変調SPMによる波形歪みとを測定し、制御部90にその測定結果を入力する。この測定は所望の環境において続行される。その環境条件においての測定が終了すると、制御部90は、DCR9bの補償値を変更し、補償値を変更する前と同一の測定を行ない、所定の補償値についてデータを取得する。
また、所定の測定項目の測定が終了すると、送受信ターミナルノード24の送信部10は、DCR9bの補償値(又は補償値を表すデータ)を、OSC2を介して、送受信ターミナルノード22の制御部90に通知する。送受信ターミナルノード22の制御部90は、DCT9aの設定値を、送受信ターミナルノード24から送信された補償値に基づいて変更し、変更後の補償値を再度、送受信ターミナルノード24の制御部90に通知する。
さらに、これらの設定および通知を繰り返すことにより、送受信ターミナルノード22,24が、適切なDCT9a,DCR9bの各補償値の組み合わせを得ると、その補償値をDCT9a,DCR9bに設定する。
また、適切値の取得は、送受信ターミナルノード24の制御部90が計算によって行なわれる。
これにより、下り方向について適切な分散補償量が得られる。一方、上り方向(送受信ターミナルノード24から送受信ターミナルノード22への方向)についても、下り方向の設定方法と同様に行なわれる。
そして、WDM伝送システム100bの起動前(分散補償量設定フェーズ)において、送受信ターミナルノード22は、送信部#1からチャネル#1のCW光(又は低周波変調光)を出力し、また、送信部#3からチャネル#3のCW光に周期Tの強度変調を加えた変調光を出力する。そして、光ファイバ伝送路50において、チャネル#1について、自己位相変調SPMが発生し、チャネル#2について、チャネル#1の強度変調に比例した相互位相変調XPMが発生する。送受信ターミナルノード24は、第1実施形態における分散補償量処理と同一処理を行ない、ターミナルノード間の残留分散の目標値が最小になるように分散補償量を設定する。
さらに、送受信ターミナルノード24も、送受信ターミナルノード22に対して、チャネル#1のCW光(又は低周波変調光)と、チャネル#3のCW光に周期Tの強度変調を加えた変調光を出力する。そして、送受信ターミナルノード22は、第1実施形態における分散補償量処理と同一処理して分散補償量を設定する。なお、送信部#2および送信部#4〜#nは、いずれも、伝送光を出力しない
一方、WDM伝送システム100bの起動後の主信号伝送フェーズにおいて、送受信ターミナルノード22,24は、いずれも、送信部#1〜#nから伝送光を出力する。
これにより、伝送劣化の発生量を直接評価して適切に分散補償量が設定され、また、相互位相変調XPMの影響が最小になる。
また、各モニタチャネルの切り替え機能は、図示を省略する固定波長のCW光を出力するレーザーダイオードと、クロスコネクト部とをセットにした状態で発揮することもできる。あるいは、各チャネルについてモニタが完了する度に、管理者が送信側ノードのレーザーダイオードを別個のチャネル用のレーザーダイオードに取り替え、さらに、受信側ノードのフォトダイオードを別個のフォトダイオードに選択することもできる。
このような構成によって、第2実施形態における分散補償量設定方法について、図22,図23(a),図23(b)を参照して説明する。
図22は本発明の第2実施形態に係る受信分散補償量の設定方法を説明するためのフローチャートである。制御部90は、起動後、ステップB1にて、CW光および変調光をそれぞれチャネル#i,チャネル#(i+1)に設定する。ここで、i,jは自然数を表す。なお、起動後、最初の分散補償量は、CW光および変調光をそれぞれチャネル#1,チャネル#2に設定される。そして、制御部90は、受信分散補償量をDCjに設定する(ステップB2)。
次に、制御部90は、チャネル#iの強度変調量ΔP(i,j)を測定し(ステップB3)、ステップB4にて、受信波形のピーク値ΔPp(i,j)と、ボトム値ΔPb(i,j)とを測定する。そして、制御部90は、ステップB5において、受信分散補償量の設定が最終値であるか否かを判定し、最終値でない場合はnoルートを通り、ステップB6にて、jをインクリメントし、再度、ステップB2以降の処理を繰り返す。
制御部90は、ステップB5にて、受信分散補償量の設定が最終値であるときは、yesルートを通り、ステップB7にて、全チャネル#1〜#(n−1)についてのサーチが完了したか否かを判定する。このステップB7にて、制御部90は、全チャネル#1〜#(n−1)を変更していない間は、ステップB8にて、iをインクリメントしてステップB1以降の処理を繰り返す。また、ステップB7にて、全チャネル#1〜#(n−1)を変化させた場合は、yesルートを通り、ステップB9の処理を行なう。
このステップB9において、制御部90は、最長波長側チャネルの強度変調量ΔP(i,j)が最小になるJを取得する。また、制御部90は、Pb(i,j)が閾値Pth以下になるJを取得し、相互位相変調XPMと自己位相変調SPMとの両方を満たすJ値又は最も近いJ値を計算する。
そして、制御部90は、ステップB10にて、以下の図23(a)および図23(b)に示すように、受信分散補償量をDCJに設定する。
このように、管理者は、WDM伝送システム100bの起動前において、伝送に用いる波長範囲(波長帯域)のうちの最大波長および最小波長と、必要に応じて設けられる中間波長との複数のチャネルについて、受信分散補償量と同様に測定する。
また、ステップB9における処理について図23(a),図23(b)を参照してさらに詳述する。
図23(a)は本発明の第2実施形態に係る相互位相変調XPMについて受信分散補償量の決定方法を説明するための図であり、図23(b)は本発明の第2実施形態に係る自己位相変調SPMについて受信分散補償量の決定方法を説明するための図である。
制御部90は、図23(a)に示す相互位相変調XPMについて分散を補償し、図23(b)に示す自己位相変調SPMについて分散を補償する。具体的には、制御部90は、全チャネル#1〜#nのうちの3種類のチャネルについて、「受信分散補償量」対「強度変調量」の曲線を計算し、各チャネルに対応する各曲線および各チャネルについての強度変調量ΔP(i,j)を保持する。また、制御部90は、最小の強度変調量ΔP(i,j)を、受信分散補償量としてDCjに設定する。
このように、第2実施形態においても、相互位相変調XPMの発生量を直接評価し、分散補償量を設定でき、相互位相変調XPMの影響を回避する最適な分散補償構成を実現できる。また、本WDM伝送システム100bによれば、波長に応じて適切な分散補償量を得ることができる。
さらに、このように、変調光のモニタによって自己位相変調SPMによる波形歪みと相互位相変調XPMによる波形歪みを分離して評価できる。
そして、管理者は、波長多重光の波長数の減少又は距離の短縮等の伝送性能又はパフォーマンスを維持できる。
このようにして、第2実施形態に係る本発明によれば、第1実施形態における効果のほかに、伝送品質,信頼性の向上、自己位相変調SPMおよび相互位相変調XPMに起因する波形歪みを分離評価でき、さらに、部品コストの低廉化を促進できる。
(C)その他
本発明は、上述した実施態様およびその変形例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施することができる。
また、WDM伝送システム100,100a,100bは、光アド・ドロップ多重システムを接続して構成することができる。この光アド・ドロップ多重システムは、送信ターミナルノード12および受信ターミナルノード14間の光ファイバ伝送路50の途中に設けられたネットワークシステムであって、伝送光のアドおよびドロップを行なう。
さらに、WDM伝送システム100は、加入者系のネットワークシステムと接続されるように構成することもできる。
(D)付記
(付記1) 送信端局と受信端局とをそなえ波長多重光を伝送する波長多重光伝送システムにおける分散補償量設定方法であって、
該送信端局が、連続波光と、変調パターン信号で変調した該連続波光の波長と異なる波長を有する変調光とを送信する送信ステップと、
該受信端局が、該送信ステップにて送信された該連続波光の強度の変動量に基づいて、該送信端局と該受信端局との間における相互位相変調に起因する物理量を検出する検出ステップと、
該受信端局が、該検出ステップにて検出された該物理量の変動量に基づいて、受信分散補償量を設定する分散補償量設定ステップとをそなえたことを特徴とする、分散補償量設定方法。
(付記2) 該検出ステップが、
該連続波光の振幅変動によって該送信端局と該受信端局との間において発生する該変調光の相互位相変調に関する量を該物理量として検出することを特徴とする、付記1記載の分散補償量設定方法。
(付記3) 該分散補償量設定ステップが、
該受信端局が、該受信端局に設けられた分散補償器の分散補償量を変化させて、複数の受信分散補償量ごとの該振幅変動に起因する各物理量を測定する測定ステップと、
該受信端局が、該測定ステップにて測定した複数の物理量のうちの最小の物理量に対応する該受信分散補償量を該分散補償器に設定する最小分散補償量設定ステップとをそなえたことを特徴とする、付記1又は付記2記載の分散補償量設定方法。
(付記4) 該送信ステップが、
該変調パターン信号として交番パターン信号又は擬似雑音パターン信号で変調した変調光を、該送信端局が送信することを特徴とする、付記1〜付記3のいずれか一に記載の分散補償量設定方法。
(付記5) 該送信ステップが、
該連続波光を低周波変調信号で変調した低周波変調光を、該送信端局が送信することを特徴とする、付記1〜付記4のいずれか一に記載の分散補償量設定方法。
(付記6) 送信端局と受信端局とをそなえ波長多重光を伝送する波長多重光伝送システムにおける分散補償量設定方法であって、
該送信端局が、強度一定光と、該強度一定光の波長と異なる波長を有する強度変調光とを送信する送信ステップと、
該受信端局が、該送信ステップにて送信された該強度一定光の振幅変動に起因する物理量を検出する検出ステップと、
該受信端局が、該検出ステップにて検出された該物理量に基づいて、受信分散補償量を設定する分散補償量設定ステップとをそなえたことを特徴とする、分散補償量設定方法。
(付記7) 送信端局と受信端局とをそなえ波長多重光を伝送する波長多重光伝送システムにおける受信端局であって、
該送信端局が送信した強度一定光と、該強度一定光の波長と異なる波長を有する強度変調光とを受光処理する受光処理部と、
該受光処理部にて受光された該強度一定光と該強度変調光とのうちの該強度一定光の振幅変動に起因する物理量を検出する検出部と、
該検出部にて検出された該物理量に基づいて、受信分散補償量を設定する分散補償量設定部とをそなえたことを特徴とする、受信端局。
(付記8) 該分散補償量設定部が、
該検出部において該物理量として検出された相互位相変調に関する量が小さくなるように該受信分散補償量を設定するように構成されたことを特徴とする、付記7記載の受信端局。
(付記9) 該検出部が、
該振幅変動を、該波長多重光伝送システムの特定スパンにおける入力残留分散量と出力残留分散量との差に基づいて、相互位相変調を検出するように構成されたことを特徴とする、付記7記載の受信端局。
(付記10) 該受信分散補償量を設定され受信光の分散を補償する分散補償器をそなえ、
該分散補償量設定部が、複数の受信分散補償量ごとに測定した該振幅変動に起因する複数の物理量のうちの最小の物理量に対応する該受信分散補償量を該分散補償器に設定するように構成されたことを特徴とする、付記9記載の受信端局。
(付記11) 該検出部が、
該受光処理部にて受光された該強度一定光を低周波変調信号で変調した低周波変調光の振幅変動について、該低周波変調光自身の強度変化に比例して発生する該変調光の自己位相変調による振幅変動と、該低周波変調光の強度変調に比例して発生する該低周波変調光の相互位相変調による振幅変動とを、それぞれ、独立して検出するように構成されたことを特徴とする、付記7〜付記10のいずれか一に記載の受信端局。
(付記12) 波長多重光を伝送する波長多重光伝送システムであって、
強度一定光と、該強度一定光の波長と異なる波長を有する強度変調光とを送信する送信端局と、
該送信端局から送信された該強度一定光の振幅変動に起因する物理量を検出し該物理量に基づいて受信分散補償量を設定する受信端局とをそなえて構成されたことを特徴とする、波長多重光伝送システム。
(付記13) 該送信端局および該受信端局間に設けられ該送信端局から送信された該強度一定光の振幅変動に起因する物理量を検出し該物理量に基づいて受信分散補償量を設定するインラインアンプをさらにそなえて構成されたことを特徴とする、付記12記載の波長多重光伝送システム。
(付記14) 波長多重光を伝送する波長多重光伝送システムであって、
強度一定光と、該強度一定光の波長と異なる波長を有する強度変調光とを送信する第1の伝送局と、
該第1の伝送局から送信された該強度一定光の振幅変動に起因する物理量を検出し該物理量に基づいて受信分散補償量を設定する第2の伝送局とをそなえて構成されたことを特徴とする、波長多重光伝送システム。
相互位相変調XPMの発生量を直接評価した上で分散補償量を設定することが可能になるため、相互位相変調XPMの影響を回避する最適な分散補償構成を実現することが可能となる。
また変調光をモニタすることで自己位相変調SPMによる波形歪みと相互位相変調XPMによる波形歪みを分離して評価できるので、WDM伝送システムを起動する前の設定作業負担が大幅に低減する。
本発明の第1実施形態に係るWDM伝送システムの概略的な構成図である。 本発明の第1実施形態に係るCW光および変調光を説明するための図である。 本発明の第1実施形態に係る送信部のブロック図である。 (a)〜(g)はそれぞれ本発明の第1実施形態に係る変調パターン信号の一例を示す図である。 (a)はEDFAを用いた増幅処理の一例を説明するための図であり、(b)は分散補償器の一例を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る複数の受信部のブロック図である。 (a)〜(e)はそれぞれ本発明の第1実施形態に係るWDM伝送システムを説明するための図である。 本発明の第1実施形態に係るピーク/ボトム検出機能を設けた受信部のブロック図である。 VIPA型の分散補償器の一例を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る分散マップの一例を示す図である。 (a)は本発明の第1実施形態に係る受光波形の一例を示す図であり、(b)は本発明の第1実施形態に係る振幅変動を示す図である。 (a)は本発明の第1実施形態に係る受光波形の一例を示す図であり、(b)は本発明の第1実施形態に係る受信分散補償量と強度変動幅との関係を示す図である。 (a)〜(c)はそれぞれ本発明の第1実施形態に係る残留分散量の設定方法を説明するための図である。 本発明の第1実施形態に係る受信分散補償量の設定方法を説明するためのフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係る受信分散補償量の決定方法を説明するための図である。 本発明の第1実施形態の第1変形例に係るWDM伝送システムの概略的な構成図である。 本発明の第1実施形態の第1変形例に係るクロスコネクト部を説明するための図である。 (a)は本発明の第1実施形態の第1変形例に係る送信部のブロック図であり、(b)は本発明の第1実施形態の第1変形例に係る受信部のブロック図である。 本発明の第1実施形態の第2変形例に係る半自動方法によるチャネルモニタ方法を説明するための図である。 本発明の第2実施形態に係るWDM伝送システムの概略的な構成図である。 本発明の第2実施形態に係る制御部の動作を説明するための図である。 本発明の第2実施形態に係る受信分散補償量の設定方法を説明するためのフローチャートである。 (a)は本発明の第2実施形態に係る相互位相変調XPMについて受信分散補償量の決定方法を説明するための図であり、(b)は本発明の第2実施形態に係る自己位相変調SPMについて受信分散補償量の決定方法を説明するための図である。
符号の説明
9a 送信用分散補償器(DCT)
9b 受信用分散補償器(DCR)
10 送信部
11a 合波部
11b 分波部
12,72,72a 送信ターミナルノード(送信端局)
12a,14a EDFA(光増幅器)
13 中継ノード(中継器,中継局,中継装置又は光増幅中継装置)
13a インラインアンプ(ILA)
13b 伝送路分散補償器(DCL)
14,74,74a 受信ターミナルノード(受信端局)
22,24 送受信ターミナルノード(送受信端局)
25 送受信部
30,30a 受信部
31a 分波器
31b 合波器
32a EDF(エルビウム添加光ファイバ)
32b,60e レーザーダイオード
33a,33b クロスコネクト部
34a 分散補償ファイバ(DCF)
34b 光増幅器
50 光ファイバ伝送路
51 分散補償装置
60b チューナブルレーザーダイオード(波長可変レーザーダイオード)
60c 変調器
60d パターン発生器
61a,61g フォトダイオード
61b 直流成分除去部(受光処理部)
61c 直流成分抽出部(受光処理部)
61d パワー検出回路(パワー検出部:受光処理部)
61e 主信号復調部(主信号復調回路)
61f ピーク/ボトム検出部
62 端子
63a 主信号出力部
63b モニタ信号出力部
63c スイッチ
63d 変調部(変調回路)
63e 変調切替制御部
65 VIPA型の分散補償器
65b,65c,65e 集光レンズ
65d VIPAガラス板
65g 光反射膜
65f 反射ミラー
88,89,90 制御部(分散補償量設定部)
100,100a,100b 波長多重光伝送システム(WDM伝送システム)
112a 前段EDFA
112b 後段EDFA

Claims (5)

  1. 送信端局と受信端局とをそなえ波長多重光を伝送する波長多重光伝送システムにおける分散補償量設定方法であって、
    該送信端局が、連続波光と、変調パターン信号で変調した該連続波光の波長と異なる波長を有する変調光とを送信する送信ステップと、
    該受信端局が、受信分散補償量を変化させて、該送信ステップにて送信された該連続波光の強度の変動量検出する検出ステップと、
    該受信端局が、該検出ステップにて検出された該連続波光の強度の変動量が最も小さくなる受信分散補償量に当該受信端局での受信分散補償量を設定する分散補償量設定ステップとをそなえたことを特徴とする、分散補償量設定方法。
  2. 送信端局と受信端局とをそなえ波長多重光を伝送する波長多重光伝送システムにおける分散補償量設定方法であって、
    該送信端局が、強度一定光と、該強度一定光の波長と異なる波長を有する強度変調光とを送信する送信ステップと、
    該受信端局が、受信分散補償量を変化させて、該送信ステップにて送信された該強度一定光の強度の変動量を検出する検出ステップと、
    該受信端局が、該検出ステップにて検出された該強度一定光の強度の変動が最も小さくなる受信分散補償量に当該受信端局での受信分散補償量を設定する分散補償量設定ステップとをそなえたことを特徴とする、分散補償量設定方法。
  3. 送信端局と受信端局とをそなえ波長多重光を伝送する波長多重光伝送システムにおける受信端局であって、
    該送信端局が送信した強度一定光と、該強度一定光の波長と異なる波長を有する強度変調光とを受信する受信部と、
    該受信部にて受信された該強度一定光と該強度変調光とのうちの該強度一定光の強度の変動量を検出する検出部と、
    該検出部にて検出された該強度一定光の強度の変動が最も小さくなる受信分散補償量に当該受信端局での受信分散補償量を設定する分散補償量設定部とをそなえたことを特徴とする、受信端局。
  4. 該受信分散補償量を設定され受信光の分散を補償する分散補償器をそなえ、
    該分散補償量設定部が、複数の受信分散補償量ごとに測定した該強度一定光の強度の変動量のうちの最小の変動量に対応する信分散補償量を該分散補償器に設定するように構成されたことを特徴とする、請求項3記載の受信端局。
  5. 波長多重光を伝送する波長多重光伝送システムであって、
    強度一定光と、該強度一定光の波長と異なる波長を有する強度変調光とを送信する第1の伝送局と、
    受信分散補償量を変化させて、該第1の伝送局から送信された該強度一定光の強度の変動量を検出し、受信分散補償量を、強度一定光の強度の変動が最も小さくなる受信分散補償量に設定する第2の伝送局とをそなえて構成されたことを特徴とする、波長多重光伝送システム。
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