JP4195612B2 - 管外組織構造を改善する医療システム及び方法 - Google Patents

管外組織構造を改善する医療システム及び方法 Download PDF

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Description

本発明は管外解剖学構造を改善するための血管内の人工器官に関するものである。一適用例では、本発明は僧帽弁環状形成、及び冠状湾曲部内にトランスルミナルに移植可能な補強装置に関するものである。
[関連技術の説明]
拡大した心筋症は冠状動脈疾患、及び高血圧のように心筋の機能を損なうような多くの種々の病状の結果として生ずる。左心室は肥大し、エジェクション・フラクションは減少する。肺静脈の圧力が増大し、心臓の出力が減少するため、鬱血性の心臓疾患を引き起こす。僧帽弁環状部、及び左心室の肥大のため、僧帽弁膜が不完全になる。このため、容積の過大な負荷を生じ、ミオパシーを悪化させ、その結果、徐々に肥大が悪性化し、僧帽弁の逆流が一層悪化する。
最近の推定によれば、毎年、米国の病院で、7万9千人以上の患者が大動脈、及び僧帽弁の疾患で治療を受けている。米国では毎年、4万9千以上の僧帽弁、又は大動脈弁の取替えが行われており、それと共に、著しく多くの心臓弁の修復治療が行われている。
疾患の弁、又は損傷した弁を修復するため、種々の外科技術が開発されている。特に、僧帽弁、及び尖弁の不能を治療するのに有効であると見られている修復技術は環状形成であり、弁環状部の周りの心臓内の表面に、人工環状形成リングを取り付けることによって、弁環状部の有効寸法を収縮させている。この人工環状形成リングは不銹鋼、又はチタンのような金属、又はシリコンゴム、又はダクロンのような可撓性材料の内側基材を具え、生物学的に適合性がある織物、又は布でこの基材を覆い、このリングを心臓の組織に縫い付けるようにしている。この環状形成リングは剛強であるか、可撓性であり、分割されているか、又は連続しており、円形、D字状形、C字状形、又は腎臓形のような種々の形状を有している。例としては、ここに援用する米国特許第4917698 号、第5061277 号、第5290300 号、第5350420 号、第5104407 号、第5064431 号、第5201880 号、及び第5041130 号がある。
環状形成リングは切除のような他の修復技術と組み合わせて、利用されており、弁リーフレットの一部を削除し、リーフレットの残りの部分を互いに縫い合わせ、次に人工環状形成リングを弁環状部に取り付けて、弁の収縮した寸法を維持している。現在、使用されている他の弁の修復技術には、交連部切開術(融合した弁リーフレットを分離させるために、弁の融合部を切開する)、僧帽弁、又は尖弁の腱索の切断、切断した僧帽弁、又は尖弁の腱索の再取付け、及び弁リーフレット、又は環状部の脱石灰がある。弁環状体を収縮させ、又は安定化させるのが望ましい場合には、環状形成リングに任意の修復方法を組み合わせて、使用してもよい。
僧帽弁の修復、及び交換は僧帽弁が不完全になった多くの患者を成功裏に治療することができるが、現在、使用されている技術ではその後、顕著な病的状態を生じ、死亡率も高い。大部分の弁の修復、及び交換には患者の胸の空所に接近するため、胸骨正中切開術のような開胸術が必要である。胸骨を縦方向に切るのに、鋸、又はその他の切開器具を使用し、胸郭の前部、即ち腹部の2つの対向する半部を開く。胸の空所内に大きな開口を設け、この開口を通じて、外科手術者が胸部の中の心臓、及びその他を直接、見て、手術を行う。代わりに、腰の横側で開胸術を行うことができ、肋骨に平行に大きな切開を行い、肋骨を離し、及び/又は除去して、外科手術が容易になるように、十分大きな開口を生ぜしめる。
心臓内に外科的に介入を行うには心臓血管、冠状動脈を残りの動脈系から分離し、心臓機能を停止させることが必要である。通常、胸骨切開部を通じて、外部の大動脈クロスクランプを導入して、大動脈に加え、腕頭の動脈と冠状口との間の大動脈内腔を閉塞し、心臓を動脈系から分離する。次に、直接、冠状口内に、又は上向性大動脈に針を刺して、心停止の流体を冠状動脈に注入し、心臓機能を停止させる。患者は体外の心肺バイパス上に置かれて、人工肺血液の周縁循環を維持する。
本願において、特に関心を有するのは僧帽弁の修復と交換の技術である。心臓の左心房と左心室との間に位置する僧帽弁は胸骨正中切開によって、露出した側の反対側である心臓の後側にある左心房の壁を通じて、最も容易に到達することができる。従って、胸骨切開部を通じて、僧帽弁に到達するためには、心臓を回転して、左心房を前側にする。右肺の血管の前側の左心房の右側に開口し、即ち心房切開を行う。心房切開部を縫合し、又は後退装置によって、収縮させ、この切開部に隣接する僧帽弁を露出する。次に上述の同一の技術を使用して、この弁を修復し、又は取り替えることができる。
僧帽弁に接近する代案の技術は胸骨正中切開、及び/叉は心臓の回転操作が適切でない時に使用されている。この技術では、通常、胸の右側の第4、又は第5肋骨間で、開胸術を行う。1個、又はそれ以上の個数の肋骨を患者から除去し、切開部の近くの他の肋骨を外方に後退させ、胸の空所への大きな開口を生ぜしめる。次に、左心房を心臓の後側に露出し、左心房の壁に心房切開部を形成し、これを通じて、修復、又は取替えのため僧帽弁に接近する。
このような開胸技術を使用し、胸骨正中切開術、又は右開胸術によって、設けた大きな開口により、左心房切開部を通じて、外科医は直接、僧帽弁を見て、大動脈、及び/又は冠状動脈にカニューレを挿入するため、外科医は心臓の外部に密接する胸の空所内に手を位置させ、心臓麻痺対策、外科器具の操作、削除組織の除去、及び環状形成リングの導入、又は心臓内に取り付けるための心房切開部を通じての弁の取替えを行う。
僧帽弁環状形成を含む僧帽弁外科治療は、通常、僧帽弁器官の固有の疾患を持つ患者に適用される。上述したように、これ等の患者は弁リーフレットの傷跡、退縮、裂開、又は癒着、及び大動脈器官の不調を有している。最終的な修復には直接、弁を眼で見ることが必要である。
拡大した心臓ミオパシーの結果、僧帽弁の逆流を生じている患者は本来の僧帽弁疾患を有していない。逆流は拡大した環状部によって、弁のリーフレットが相互に戻ることによって生ずる。心室が肥大し、球状になり、乳頭筋、及び腱索を弁の平面から引っ張るので、逆流オリフィスを更に拡大する。これ等の患者では、逆流の修正には弁リーフレット自身の修正は必要でなく、単に、環状部の大きさを小さくし、左心室の球状化を減少させればよい。
弁リーフレット、叉は腱索の修復を行わない僧帽弁環状形成は、通常の治療では治らない拡大心筋症の患者には有効であることがわかっている。Bolling と、その協力者達はニューヨーク心臓協会規準のIII 、及びIVの症状の患者たちを手術した。手術後、平均の症状の重症度は手術前の3.9 から、2.0 に減少した。血行動態、及びエジェクション・フラクションは著しく向上した。他の研究者も同様の結果を達成している。しかし、心筋症、及び鬱血性の心臓疾患の患者では、病的状態、危険度が高くなり、費用が高価になる。従って鬱血性の心臓疾患の治療のための種々の新たな技術が薬物治療に結合して、試みられている。
幾つかの心臓抑止装置が開示されている。Alferness に与えられた米国特許第5702343 号は心臓拡張を制限するため、心外膜にジャケットのように加える心臓補強装置を開示している。しかし、これは移植のための開胸手術を必要とし、しかも、僧帽弁環状部の直径に直接、作用しない。他の研究はSchweich等に与えられた米国特許第5961440 号に開示されており、心室に橋渡しをするように、心臓の対向する壁を経て、張力部材を設置している。弁の修復、及び取替えのため、人体に対して侵略的でなく、又は侵略性が最少な技術は停止した心臓、及び拍動している心臓の両方について進められている。これ等の技術は開胸方法に若干の利益を与えているが、重大な病的状態、及び死に至る危険が高い。
従って、現在、行われている技術よりも、病的状態が著しく低く、死に至る割合も非常に低く、従って、拡大した心筋症の患者の治療に適している僧帽心臓弁膜の治療のための方法と、装置が必要である。皮膚を通じて、トランスルミナルに、目標に接近でき、移植の弁リーフレット、又はその他の移動部片に依存しない簡単な、移植できる装置を使用して、その方法を行うことができるのが望ましい。
発明の要約
本発明の一態様によれば冠状湾曲部に隣接する僧帽弁環状部を改善するための医療装置を提供する。この医療装置は基端領域と、末端領域とを有する細長体を有するのが望ましく、これ等基端領域、及び末端領域のおのおのは脈管系内に完全に収容される寸法である。細長体は冠状湾曲部の少なくとも一部に、トランスルミナル送給を行うための第1形態から、冠状湾曲部に近い僧帽弁環状部を改善するための第2形態に移動することができる。更に、この医療装置は細長体を第1トランスルミナル形態から、第2改善形態に操作するため、細長体に取り付けた形成素子を有する。細長体は複数個の横方向の溝孔を有する管で構成するのが好適である。
本発明の他の態様によれば、患者の身体内に位置させるための移植片を設ける。この移植片は細長い可撓性の本体から成り、この本体は基端と、末端と、基端、及び末端間に延びる縦軸線とを有する。対向する第1側部、及び第2側部が基端と末端との間に少なくとも一部、移植片の本体に沿って延在している。
少なくとも1個の形成素子は本体への取付け部の末端点まで本体に貫通して延びる。配備カテーテルに本体を取外し可能に取り付けるため、本体の基端部に着脱自在の継手を設ける。第1形成素子の操作によって、本体の少なくとも第1部分を縦軸線から離れるように偏向させる。
一実施例では、本体は管状壁を具える。この管状壁は第1側部に沿って、ほぼ非圧縮性であり、またこの管状壁は第2側部に沿って複数個の窪みを設けている。これ等窪みの少なくとも若干は縦軸線に対しほぼ横方向に延び、管状壁に貫通する溝孔から成る。一般に、少なくとも約10個、又は時々は少なくとも20個、又はそれ以上の個数の横方向の溝孔を設ける。代案の実施例では、管状の本体の少なくとも一部はばねコイルから成る。
形成素子を引張りワイヤのような軸線方向に移動できる素子で構成してもよい。医療装置の操作者に接近する方向に、引張りワイヤを移動させることによって、細長い可撓性の本体を側方に偏向させる。
本明細書中、「基端、又は基端部」と称するのは、おおむね医療装置を操作する医師、又は医療装置の操作者に近い側の端部を意味し、「末端、又は末端部」と称するのは、おおむね医療装置の操作者から遠い側の端部を意味する。
一実施例では、移植片は付加的に少なくとも1個の第2形成素子を具える。第1形成素子を操作することによって、本体に第1湾曲を導入し、第2形成素子を操作することによって、本体に第2湾曲を導入する。これにより、移植片に合成湾曲を形成する。配備カテーテルから取り外した後、この湾曲形態にこの移植片をロックするための構造を設ける。
一実施例では、医療装置の操作者から離れる方向に、形成素子を移動させることによって、第2側部を軸線方向に伸長させ、これにより、移植片を湾曲させる。代案の形態では、医療装置の操作者に接近する方向に、形成素子を移動させることによって、第2側部を軸線方向に圧縮し、移植片を湾曲させる。
本発明の他の態様によれば、マルチゾーン脈管移植片を設ける。この移植片は管状体から成り、この管状体に複数個の横方向窪みを設け、この管状体を少なくとも1個の平面内で湾曲させる。この管状体に少なくとも1個の第1基端帯域と、第2末端帯域とを設ける。第1基端帯域に湾曲を与える第1制御素子を設け、第2末端帯域に湾曲を与える第2制御素子を設ける。一実施例では、第3帯域に湾曲を与える第3制御素子を設ける。可撓機構、又はロック機構によって、制御素子は引張りワイヤ、又は押圧ワイヤ、又は回転自在のロッド、又は管であってもよい。患者の身体内に移植片を湾曲形態に抑止するため、移植片に保持構造を設ける。
本発明の更に他の態様によれば、偏向可能な移植片を設ける。この移植片は基端と、末端と、これ等基端、及び末端間に延在する中心内腔とを有する細長い可撓性ハウジングから成る。このハウジングは側方、即ち横方向に可撓性である。この移植片に、軸線方向に延びる円柱強度支持体を設ける。基端と末端とを有する少なくとも1個の第1偏向ワイヤをこのハウジングに沿って延在し、円柱強度支持体の末端部に対する第1取付け点で、この第1偏向ワイヤを取り付ける。この偏向ワイヤ、又はこの装置のその他の構成部分を掛合させて、ハウジング内の湾曲を保持するよう、ハウジングの基端にロック装置を設ける。偏向ワイヤの軸線方向の移動に応動して、ハウジングの少なくとも一部の軸線が側方に移動し、これにより、ハウジングの末端をハウジングの縦軸線の線の外に曲げ、ハウジング内に湾曲部を形成する。
一実施例では、上記支持体はその末端がハウジングの末端から約2cm以内の点まで延びている。一実施例では、この支持体はハウジングの壁の一部から成る。代わりの実施例では、この支持体はハウジングの壁とは別個のものであり、この支持体は偏向可能な金属、又は重合体のロッド、又はリボンのような任意、種々の軸線方向に延びる円柱強度支持体から成るものであってよい。
一実施例では、この偏向可能な移植片は第2偏向ワイヤを具え、第1取付け点と、基端との間の第2取付け点にこの第2偏向ワイヤは取り付けられている。
添付の図面、及び特許請求の範囲を共に熟考し、次の好適な実施例の詳細な説明を参照すれば、当業者には本発明の更なる要旨、及び利点は明らかである。
好適な実施例の詳細な説明
本発明の好適な実施例は経皮的に、即ち皮膚を通じて、導入し、心臓の冠状静脈系に設置された装置を使用し、左心室の僧帽弁環状形成、及び改善を行う方法、及び装置を包含する。冠状静脈内に設置された装置は圧縮力を僧帽弁環状部、及び左心室に作用させて、僧帽弁の逆流の深刻な症状を軽減し、左心室空所の大きさを減少させる作用を有する。従って、この装置は僧帽弁環状部を減少させ、左心室の心臓拡張をおさえることができ、しかも、胸部を切開することが無いので、胸部を切開して行う外科手術に関連する病的状態、その他の危険を生ずることが無い利点を有する。
本発明の発明者等は僧帽弁環状部を改善するため、血管内人工器官、即ち移植片を位置決めするのに、冠状湾曲部、及び血管は理想的な導管であると決定した。これは冠状湾曲部、及び血管は僧帽弁環状部、及び心室間の隔壁に隣接して位置しているからである。冠状湾曲部は房室溝内に含まれており、僧帽弁環状部の後部、側部、及び前部に密接している。現在の種々の経皮的な、即ち皮膚を通じての経静脈法の診断、治療を実施している間、冠状湾曲部、及び冠状血管にはカニューレを挿入している。冠状湾曲部、及び血管内に、ペースメーカー、及び心臓細動除去器を恒久的に設置することは安全であり、容認されている。
環状形成システムは数個の構成部分から成る。内部頸部血管、鎖骨下動脈、又は大腿骨血管のような中心血管内に、皮膚を通じて導入するようにし、冠状湾曲部にカニューレを挿入するようにした送給システムが存在する。本発明の移植片は送給システム、好適には送給カテーテルから、冠状静脈系内に配備される。この送給カテーテルを通じて、又はそれに沿って、付加的工具を設置し、この装置を位置決めし、素子を所定位置に加え、以下に詳細に説明するように、送給システムからの引張り素子(もし設けてあれば)を制御し、及び/又は切断するようにしてもよい。
図1に線図的に示す心臓10はその内部に位置する好適な実施例の僧帽弁環状形成心臓補強装置40を有する。一般に、心臓10はシュペリアベナカバ14、及びインフェリアベナカバ16に連通する右心房12を有する。左心室18は左心房付加物20の下に位置している。冠状脈管構造の関連部は冠状湾曲部22を有し、この湾曲部は心門24から、冠状湾曲部と、大心臓血管28との結合部26まで延びる。当業者には明らかであるが、符号29にて示すように、大心臓血管28と、中央心臓血管30との間を吻合させてもよい。
一実施例の僧帽弁環状形成心臓補強装置40を冠状湾曲部22内に示す。特に装置40は基端42から、末端44まで延在する。基端42は心房間の隔壁46の後部に位置する。この装置40の中央部48は冠状湾曲部22内に位置する。装置40の遷移部50は冠状湾曲部22と、大心臓血管28との吻合結合部26にある。装置40の末端44は大心臓血管28内に収容されている。
大心臓血管28の基端部内にあるように遷移部50を設計する。冠状湾曲部22によって画成される平面の外に偏向させることによって、アンカー52として役立ち、張力を加えた時、装置40が冠状湾曲部22の外に滑り出すのを防止する。アンカー52のこの実施例は非常に柔軟で、可撓性があるのが好適であり、これにより、大心臓血管の壁、又はその他の冠状血管系に通る装置40が浸食される危険を最少にしている。装置40の基端42は冠状湾曲部22の心門24の外にあって、しかも、上方に湾曲しているのが望ましく、これにより、心房間の隔壁46の後部に繋止する。図示の装置40の基端42は形状が半円形で、輪郭は楕円形であり、従って、端縁が隣接する組織の浸食を促進することは無く、有利である。
装置40の末端延長部のアンカー52の代案として、任意、種々の構造を設けることができる。一般に、この配備された装置40は冠状湾曲部22の弓形通路の内側半径に沿う冠状湾曲部22の壁に接触する。従って、配備された装置40の凹形の側面上の、組織に接触する表面54には、複数個の横方向の突条、歯、又はその他の突起のように、種々の摩擦を増大する表面構造、又は摩擦を増大する変更された表面組織を設けることができる。代案として「とげ」のように、組織に掛合する、又は組織に挿通する構造を表面54に設け、冠状湾曲部22の壁に掛合するようにして、装置40の動きに抵抗するようにしてもよい。
アンカーとしてのこのような構造を使用することによって、或る用途では若干の利点を生ずると共に、ここに示し、説明する実施例は積極的な組織の掛合の必要なく作動するので、一態様において、特に有効である。ここに開示したところに基づいて、心臓の改善のため、湾曲部内の組織に針を刺し、又は把持するような有害な作用を必要とせず、僧帽弁に十分な力を加えることができる独立した装置の操作と、形状制御とを本実施例が提供し得ることは当業者には明らかである。一つの考えでは、「とげ」の無い設計の独立した作用により、重大な組織の損傷、又は浸食の危険を減らし、締め付け方向、及び弛緩方向の両方向の調整を可能にする。他の考えでは、少なくとも或る実施例による好適な装置40は形状の変更範囲にわたり、その長さを有利に維持すると共に、湾曲部、及び隣接する弁環状部は心臓を改善しようとする力を受けて、その寸法を減少させる。更に他の考えでは、この独立した作用と、組織に穿刺したり、組織を把持することの無いアンカーとにより、例えば、合併症の場合、又は患者を運び込む場合のように、一時的に救済処置をする場合のように、湾曲部内に最初に移植した後、この装置を患者から取り除くことができる。更に、これに関して、移植に対応して、生体内での観察に従って、適切なものを見出す前に、所定の患者に種々の形状、寸法の装置が必要であるかも知れない。
ここに開示されたものにかんがみ、僧帽弁環状形成心臓補強装置40のための、特定の寸法、構造の詳細、及び材料は広く変化し得ることは当業者には明らかにである。例えば、種々の解剖学的な寸法、及び形態を受け入れられるよう、寸法的な調整を行うことができる。種々の引張り機構、及びその他の考慮を受け入れることができるように、材料、及び構造の詳細を変化させることができる。
一般に、装置40は基端42から、末端44まで、全体の長さを画成している。この長さは、大心臓血管28内に設置するため、アンカー52が本体66の末端延長部から成る図2に示す実施例のような一実施例では、約2cm〜約10cmの範囲内にある。一実施例の装置40では、長さが約8cmの細長い可撓性本体66を有する。このような実施例では、本体66は楕円形横断面を有するのが好適であり、以下に説明するように、内部の引張り素子に力を加えた時、冠状湾曲部22、及び僧帽弁環状部の平面内で本体66は湾曲する。この装置40は末端に向けテーパになっていて、円形の横断面に変化している。
図2において、ワイヤのような形成素子56を内部に有する装置40の実施例を示す。形成素子56を操作することによって、この装置を可撓性の方位から動かして、皮膚を経過して、血管系に挿入し、冠状湾曲部内に移動させ、僧帽弁環状部の少なくとも一部を圧縮するため、弓形形態にする。特定の設計に応じて、本体66に対して、形成素子56を操作者に接近する方向に、軸線方向に後退させるか、又は形成素子を操作者から離れる方向に、軸線方向に前進させるかのいずれかによって、装置40を第1の可撓性形態から、第2の弓形の形態に前進させることができる。
一般に、装置40は基端42から少なくとも取付け点60まで延びている細長い可撓性支持体58を具える。支持体58は本体66の一部であってもよく、以下に説明するように、別個の構成部分であってもよい。支持体58は一定長さを有し、軸線方向にはほぼ非圧縮性であり、非膨張性である。従って、支持体58の基端に対し、相対的に、操作者に接近する方向に、軸線方向に、形成素子56を後退させることによって、支持体58を第1方向に偏向させ、即ち歪ませ、本体66の縦軸線に対し横方向の軸線の周りに、本体66を湾曲させる。支持体58に対し、操作者から離れる方向に、軸線方向に、形成素子56を前進させることによって、支持体58を第2方向に側方に偏向させ、これにより、支持体58の固有の弾性に起因し、本体66を真っ直ぐにする。この基本的な操作の形態は希望する寸法、及び臨床実績に応じて、本体66のための特定の構造に適するように、最適になるように、当業者によって、多くの形状に具体化することができる。
装置40を通じて、形成素子56を基端42から、取付け点60まで延在させる。この取付け点60において、形成素子56を支持体58に機械的に結合し、好適には支持体58に直接結合する。代案として、他の適切な取付け方法を使用してもよい。孔62に通すなどして、形成素子56の基端延長部64を装置40の基端42から突出させる。孔62を通じて、操作者に接近する方向に、形成素子56を後退させることにより、移植中、冠状脈管構造を移動させるため、移植方位から、即ち送給方位から、冠状湾曲部22と隣接構造との圧縮、及び拘束のための形成方位に、即ち改善方向に、装置40を湾曲させる。
形成方位、即ち改善方向では、上述したように、装置40は僧帽弁環状部に圧縮力を加えるのが好適である。装置を弓形形態に形成することによって、このことを達成するのが望ましい。一般に、形成された装置が合致する一定半径の最も良く適合する曲線の半径は約 1.0cm〜約 2.0cmの範囲内にある。形成素子は重合体、又は金属のワイヤ、又はストランド、多繊維編成線、又は多繊維織線、金属、又は重合体のリボン、又は冠状湾曲部22内で張力を受けて、装置40を保持し得る他の組織のような任意、種々の材料、及び構造で構成することができる。
装置40は支持体58を具え、この支持体は装置40の本体66であってもよく、又は装置40内に位置する別個の素子であってもよい。支持体58が装置40内に収容された別個の素子である実施例では、支持体58はほぼ軸線方向に非圧縮性の任意、種々の素子で構成することができる。これ等の素子としては金属、又は重合体のワイヤ、又は支柱、又はリボン、又は形成素子56を操作者に接近する方向に、後退させた時、側方に容易に曲がるが、軸線方向には圧縮されない「ボトムドアウト」ばね(即ち、完全に圧縮されたばね)等である。或る実施例では、不銹鋼、ニチノール (Nitinol)、又はその他の既知の材料から成る金属リボンが望ましく、これは形成方位にある時、装置40の曲率の平面に影響を及ぼす能力があるためである。
ここに図示した実施例においては、形成素子56の基端延長部64は配備するカテーテルの長さ方向にわたり、操作者に接近する方向に突出して、制御端、即ち自由端まで延びている。この自由端は配備中、患者の外に留まっている。冠状湾曲部内の装置40の設置に続いて、好適な実施例の使用方法に関連して説明するが、操作者に接近する方向への、基端延長部64についての引っ張りによって、装置40を冠状湾曲部内に形成方位に形状変化させる。冠状湾曲部22に十分な張力を加えた後、形成素子56を装置40に対して軸線方向の定まった位置にロックするのが好適であり、孔62を通ずる形成素子56の操作者から離れる方向の移動に抵抗させる。任意種々の適切なロックのための構成を設けてもよい。基端42に、又は基端42の近くに、特に孔62に、又は孔62の周りに、ロック装置70を設けるのが好適である。ロック装置は任意、種々の構造にすることができ、ここにおける開示から、当業者には明らかであるが、縫合糸の結び目、ロッククランプ、又はロックリング、絞りばめ、ラチェット、ポール構造、接着による結合、又は圧縮嵌合がある。
(以上の実施例のいずれかの)ロック装置70は最初は掛合しておらず、医師は装置40の張力を調整しながら、孔62に通して、形成素子56を自由に後退、前進させる。希望する張力を達成した後、ロック装置70を作動させて、ロック装置の設計に従って、ロック装置70を形成素子に掛合させる。代案として、ラチェット、又はカム構造によるなどして、ロック装置70を押圧して、掛合状態にし、操作者に接近する方向に、形成素子を後退させ得るようにする。しかし、ロック装置が形成素子を釈放し得るようにし、一時的に締め過ぎの場合、医師が装置40の張力を釈放し得るようにするのが好適である。
図7〜図9には、釈放可能なロック装置70の好適な一実施例を示す。ロック装置70をシステムの別個の構成部分として示しているが、本体66に一体に、又は本体66の基端に取り付けることができる。ロック装置70は形成素子56上を軸線方向に移動するための中心孔を有する環状カラーの形状の本体114を具える。本体114に、1個、又は2個、又は3個、又はそれ以上の個数の釈放可能なロック素子126を設ける。この素子は操作者に接近する方向に、半径方向、内方に斜めになっている。
各ロック素子126には、形成素子56に掛合するための少なくとも1個の掛合面122を設ける。ロック機能を増大するため、任意の種々の摩擦増加面の組織、又は構造を形成素子56に設けてもよい。従って、形成素子に沿うロック帯域に、摩擦を増大するための腐食面、又は摩擦増加コーティングを設けてもよい。代わりに、複数個のビード、又は歯のような構造を設け、又は掛合面122に締りばめにすることもできる。
掛合面122は第1離脱形態と、第2掛合形態との間に移動することができる。支点118の周りに、ロック素子126を回動させることによって、この2つの形態を達成することができる。図示の実施例では、支点118を環状リング119によって形成する。代わりに、例えば、本体114の1個、又はそれ以上の個数の環状溝によって形成された現存するヒンジのように、一体構造のプラスチックの変形によって、支点118を形成することもできる。
ロック素子126はロック方向、ロックを解く方向、即ちアンロック方向、又は中立位置に押圧される。ロックはロック工具125(図8参照)のような工具により、その先端でロック面124を押圧することによって行う。支点118から半径方向、内方にずれた点で、斜めのロック素子126に、ロック工具125によって、末端方向に圧力を加える。ロックを外すには、即ちアンロックするにはアンロック工具128を末端側に、釈放面120に向け前進させ、釈放面を支点118から半径方向、外方に移動させて行う。一実施例では、当業者には明らかなように、ロック工具125と、アンロック工具128とを同心の管状素子から便利に形成することができる。この管状素子、即ち操作者に近い方向に延びる制御ワイヤを患者の外部の制御装置まで延長する。代案として、斜めの掛合面、及び工具は種々の形式のものの任意のものを使用し、ここに開示したロック機能、及び/又は釈放機能を達成することができる。
基端42から、取付け点60を経る装置40の長さはほぼ2cm〜10cmの範囲内にあり、好適には約6cm〜8cmの範囲内にある。装置40の形状は移植中、及び次の設置中の両方の期間中に、脈管内膜の損傷を最少にするように設計されるのが好適である。このことは、血管壁に接触する全ての端縁に丸みを付けることによって達成される。従って、装置の中央部48の横断面を例えば、楕円形、半円形、又はその他の丸みを付けた形状にし、又は隅角部に丸みを付けた長方形にする。一般に、装置40の横断面の最大面積は約15mm2 に過ぎなく、成人の身体内に移植するための望ましい一実施例として、約10mm2 に過ぎないのが好適である。
装置40はここに開示したところにより、当業者には明らかなように、任意、種々の技術により製作することができる。例えば、本体66は押出し、射出成型、又はその他の技術により形成することができる。一実施例では、形成素子56を取付け点60において、細長い可撓性支持体58に取り付け、重合体の本体66内に同時に押出し成形する。代案として、形成素子56と、支持体58とを仮に組み立てて、モールド空所内に位置させ、射出成型して、最終の装置40を製造してもよい。本体66は当業者には明らかな種々の密度のポリエチレン、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート、pebax 、及びその他のような適切な生物学的適合材料で構成することができる。
代わりに、形成素子56と、支持体58とをePTFE 、又はダクロンのようなポリエステル繊維の管状ジャケットによって、包囲してもよく、又はその他の材料を形成素子56に巻き付け、又は縫い付けて、最終の装置40を製造してもよい。更に、形成素子56、及び、もしあれば支持体58を仮に組み立てて、押出しによって形成された適切な長さの管の中に位置させてもよい。末端44で、直径が小さくなるように、この管を引き抜き、即ち絞り加工する。付加的な後押出し工程を使用して、希望する横断面の形態を得る。ここに開示したところから、本発明の製造技術は当業者には明らかである。
希望する医療能力に応じて、任意の種々の付加的要旨を装置40に加えてもよい。例えば、潤滑性を向上させるため、PARALENEの商標名で販売されているポリパラキシレン、叉はポリテトラフルオロエチレン、又はその他のような任意、種々のコーティングを設けてもよく、へパリン、その他の抗血栓剤、表面を柔らかにして、血管内膜等の損傷の危険を減少させるシリコン、ネオプレーン、ラテックス、その他の材料のようなエラストーマの種々のコーティングを設けてもよい。cPTEF パッチ、又はジャケットのような接着性増加表面を設け、長期にわたり繋止するため、細胞の内部成長を促進させてもよい。更に、配備システムの設計に応じて、本体66に軸線方向に貫通する案内ワイヤ内腔を設け、処理位置に設置中、本体66を案内ワイヤを越えて、遠く前進させ得るようにしてもよい。
血管系に接近するのに、皮膚を通す方法により、又は外科的切開により、又は他の外科的方法と組み合わせて、開口を経て、直接接近するか(例えば、胸骨を切開する場合と、切開しない場合とがあるが開胸術により)、又は遠方から、冠状湾曲部22内に装置を移植してもよい。内部頸部血管、鎖骨下動脈、及び大腿骨血管のうちの一つに、皮膚を経過して接近する方法のようなトランスルミナル法で装置40を移植するのが好適である。
図3に、本発明の装置40を配備するための配備システム、叉は送給システム72を開示する。配備システム72は皮膚を通じて、血管に接近する方法のための導入シース、又はカテーテル74を具えるのが望ましい。しかし、或る場合には、心臓から遠方位置にある脈管構造内に、皮膚を通じて接近するため、システム72は第1導入シース74を有し、摺動可能に掛合し得る第2導入シース、又は案内カテーテルをこのような第1導入シース74を通じて、送給することができるようにする。導入シース74は基端78から、末端80まで延在する細長い可撓性管体76を有する。心臓に接近するカテーテルの技術で知られているように、管体76の末端80に近く、予め設定された曲線82を設ける。少なくとも1個の内腔84を管体76に通して延在させる。一実施例では、内腔84は導入シース74の湾曲の平面に垂直な長軸を有する楕円のような非円形の横断面を有する。
導入シースはこの分野でよく知られており、壁の中に編成補強構造を有していても、有していなくとも、押出しのような方法で、製造することができる。装置40の寸法と、血管系内への経皮接近のためのアクセス点とに応じて、導入シース74の長さと、直径とは著しく変化する。例えば、大腿骨の血管に接近するためには、導入シースは約80cm〜120cmの範囲内の長さを有する。導入シース74の外径は約 3.3mmに過ぎないのが好適である。
図4に示すようなプッシャ、又は拡張器86を使用する一層広い態様の特定の実施例では、当業者には明らかであるが、トランスルミナル法において、この装置、人工器官を冠状湾曲部に送給し、即ち前進させ、押し入れるため、全体の組立体内に使用する送給部材を設ける。送給部材、又は拡張器86は導入シース74の軸線方向長さより、一層長い約10cm〜約20cmの軸線方向長さを有する。拡張器86は内腔84の内径より小さい外径を有し、従って、内腔84に通して、拡張器86を自由に、軸線方向に前進させることができる。形成素子56の基端延長部64を軸線方向に、移動可能に収容するため、拡張器86に中心内腔88を設ける。
冠状脈管構造内に、装置40を配備するため組み立てる時、内腔84の末端部内に、装置40を位置させる。拡張器86を内腔84内の装置40に近く位置させ、形成素子56の基端延長部64を拡張器86の中心内腔88に通して、延在させる。拡張器86に対して、導入シース74を動かしている間、拡張器86の末端表面90は装置40の操作者に接近する方向の運動に抵抗する。従って、装置40は導入シース74の末端80から配備される。更に、装置40の操作者に接近する方向の運動が表面90によって、防止されている間の基端延長部64の操作者に接近する方向の後退によって、装置40をその配備形態から、その移植形態に前進させる。
導入シース74によって、冠状湾曲部22にカニューレが一旦、挿入されると、形成素子56上に装着された拡張器86はシース74を経て前進する。これを使用して、装置40を大心臓血管28の末端部内にあるその末端44と共に、適正な位置に押圧する。形成素子56と拡張器86との対向する牽引を使用し、環状の改善が適切な程度になるまで、装置40を湾曲させる。拡張器86と、装置40との間に望ましく介挿された形成素子56上のロックリング70は装置40が一旦、湾曲した時、形成素子56が滑るのを防止する。異なる先端形状を有する拡張器86を使用することによって、釈放することができるロックリング70をも採用してもよい。装置40の満足な配備と、偏向の後に、導入シース74を通じて望ましくも設置された切断工具(図示せず)によって、形成素子56を切断する。
好適な第2実施例の装置40は軸線方向に移動可能な形成素子を有していない。代わりに、ニチノール (Nitinol)、又はその他の適切な材料のような弾発力のある記憶材料のコアを形成する。必要な形態を有するように、ニチノール合金を予め形成する。装置40を送給カテーテル74から、冠状静脈系内に押し出した時、この予め形成されたコアの固有のばね力は必要な力を加え、環状部を改善する。この実施例は形成素子56、又は形成素子56を送給システムから離す工具を必要としない。しかし、環状部に加わる力の大きさは調整することができない。
図5、及び図6において、好適な第3実施例は冠状静脈系に通るループとして配備されており、左心室ガードル100を形成している。心室ガードル100は基端104と、末端106とを有する細長い可撓性本体102から成る。第1制御ライン108は基端104から基端側に延び、第2制御ライン110は末端106から末端側に延びる。第1制御ライン108、及び第2制御ライン110は同一ワイヤの異なる部分であってもよく、その場合のワイヤは本体102の全長に、連続的に延在している。このワイヤは医療ガイドワイヤ部門で既知の単一ストランド、又は多数ストランド構成部分、皮下注射針管、ばねコイル、又はその他の構造にすることができる。第1制御ライン、及び第2制御ラインの直径は約0.23mm〜約0.46mm(0.009 〜0.018 インチ)の範囲内が好適であるが、特に第1制御ライン108については、一層大きな直径も使用される。
導入シースを通じて、末端制御ライン110を大心臓血管28内に前進させ、次に、吻合連結部29を通じて、中央心臓血管30内に前進させる。連続的に前進させる結果、末端制御ライン110の先端は冠状湾曲部22の心門24から出る。次に、図5に示すように、制御ライン110に罠を設け、送給カテーテルを通じて、後退するように、制御ライン110を引張る。次に、本体102を冠状静脈系内に引っ張る。この本体の直径は第1制御ライン108、及び第2制御ライン110の直径より大きいのが好適であり、本体の横断面は楕円形が好適であり、楕円形でなければ非円形が好適である。この形状は横断する組織の接触面積を増大し、ループに引張り力が加わった時、組織が浸食される危険を減少させる。ループの基端、及び末端の両方をロッククリップ112に通す。拡張器を使用して、クリップ112を送給カテーテルに通して、冠状湾曲部の心門24のレベルまで押す。拡張器、及び第1制御ライン108、第2制御ライン110に加わる対向する牽引力を使用して、必要な大きさの引張り力が生ずるまで、クリップ112をループに締め付ける。最後に、装置を送給システムから分離し、切断工具を使用して、第1制御ライン108、第2制御ライン110を切断し、更に恐らくは基端104、及び末端106をそれぞれクリップ112から、操作者の方向に突出する程度に切断する。
第1制御ライン108、及び第2制御ライン110の両方が患者の外側に突出することができると共に、図6にほぼ示すように、本体102が心室ガードル100の通路を通じて突出するのに、図5に示す実施例の全長は十分である。従って、皮膚を経て、大腿骨の血管に接近、即ちアクセスするためには、装置の全長は少なくとも200cmであるのが好適であり、一般に、約220cm〜260cmの範囲内にある。基端104から末端106までの本体102の長さは図6に示すように、閉じたループを形成するのに十分であるのが好適である。心臓の大きさ、及び血管通路の形状は個人から個人に変化するが、本体102の長さは一般に約6cm〜12cmの範囲内にある。本体102を射出成型し、又は管のように押し出し、又は第1ライン108、第2ライン110を形成するワイヤ上に同時に押し出してもよい。血管内膜を損傷するのを最少にするのに対応し得るに十分な材料を本体102が具えるか、又はコーティングしているのが好適である。更に、本体102上の組織接触面積114の横幅は冠状血管内で、局部的な圧力壊死を生ずる危険を最少にするように、圧縮力を分散させるのに十分であるのが好適である。
図10〜図13Bは他の特定の装置組立体200の種々のものを示しており、これ等の実施例は上述の種々の実施例に従って、容易に使用し得る種々の態様を有している。一般に、図10は組立体200の全体を示し、この組立体は人工器官、即ち移植片250に掛合する送給組立体210を有する。類似の全体の送給システム、及びいずれかで説明した方法によって、人工器官250は送給組立体210の操作によって、第1状態、及び第1形状において、少なくとも一部、血管内に送給されるようになっている。隣接する組織構造に影響を及ぼすようにするため、目標とする血管の希望する領域内に一旦ある時、この血管内での第2状態、及び第2形状になるように調整し得るようにする。また説明したように、僧帽弁環状部に影響を及ぼす目的で、また特に、僧帽弁の逆流を減少させるため、環状部の形状に影響を及ぼすようにするため、この操作の特に有利なモードにより、この人工器官250を冠状湾曲部内に設置する。
図11A、及び図11Bは装置組立体200の主要な態様、特に、送給組立体210の詳細を示し、この組立体210の外部部材215は管状であるのが好適であり、その内腔216は内腔部材225を収容する寸法であるのが好適である。図示の変形の内部部材225はほぼ管状であり、操作者側である患者の身体の外側で、内部部材225に回転力を与えることによって、内部部材225は内腔216内で、ほぼ自由に回転することができるのが好適である。図示の例によれば、回転力は指で回す円板205を通じて、内部部材225に加えることができる。この円板205は基端ボス組立体201に設けられており、このボス組立体201は送給組立体210の基端部211に結合されている。円板205はボス組立体201内の内部部材225に、回転できるように結合されており、この回転できるように結合させるには、当業者には明らかなように、多数の適用例によって可能である。
内部部材225の回転は回転継手280の回転として伝動され、この回転継手280は次に説明するように、人工器官250の基端部252内に掛合している。内部部材225はその末端部に孔228を有していて、この孔228はめす部材となっており、一方、人工器官250の基端部252内に回転できるように掛合している回転継手280の特殊な形状の基端281によって、おす部材を形成しており、上記のめす部材と、おす部材とによって、キー嵌着を構成している。内部部材225と、回転継手280との間のキー嵌着によって、回転力が回転継手280に伝導される。このキー嵌着を軸線方向に釈放し得る掛合状態に維持するため、フィラメント240のような可撓性部材を孔283に通し、回転継手280の基端281に通るループ状にする。フィラメントの両端242、244は内部部材225を通って、基端継手内の位置まで延びる。キー嵌着のおす部材とめす部材との相互面が十分に緊密な公差であれば、フィラメントが存在するだけで、キー嵌着が外れるのを防止することができるが、フィラメント240は上述のキー嵌着を維持するため、十分な引張り力を受けた状態に維持される。
基端ポート、即ち孔251を通じて、回転継手280は人工器官250の基端部251内に回転するように掛合し、回転継手280を人工器官250内で人工器官250に対して回転できるようにする。この相対回転は変換して、次に説明するように、人工器官250を強制的に変形させて、第2形態の希望する形状にする。
この回転継手の一態様によれば、回転継手280が人工器官250内で回転している間、人工器官250を回転に抵抗するように保持するのが好適である。このことは、人工器官250を冠状湾曲部のような希望する体内管内に、送給した際の周囲の組織の摩擦力によって、簡単に達成することができる。他の例によれば、外部部材215と、人工器官250の基端部252との間の摩擦嵌合のような釈放可能な相互面を設けることによって、このことを達成することができ、内部部材225と、回転継手280とが回転している間、外部部材215と、人工器官250との摩擦掛合を比較的固定位置に保持する。この実施例を図11Aに示す。摩擦掛合に加えて、又は摩擦嵌合に代わり、図12A、及び図12Bに示すようにキー止め接合を採用してもよい。このモードによれば、人工器官250の基端252の特殊な形状の基端嵌合部253は外部部材215の末端212の特殊な形状の孔、又は嵌合部に、おす部片として整合するようにされている。このキー止め接合によって、内部部材225と、回転継手280とについて説明したのと同様に、部材間の回転できる連結が可能であり、部材を軸線方向に取り外す際、摩擦の少ない一層釈放可能な連結を行うことができる。
本発明の他の態様によれば、図10〜図13B、特に図13A、及び図13Bの特定の図示の実施例に示された一例によれば、回転継手からの回転力は人工器官250に作用する偏向させる力に変換される。人工器官250はほぼ管状の壁、即ち管状体260を有し、この管状体は内腔262を有し、人工器官250の基端部252から、末端部254まで延在している。基端252に沿って、ナット嵌合部263を取り付け、このナット嵌合部263は内腔262に連通する溝付き内側孔264を有する。この特殊な実施例では、更に、回転継手280がねじ部材であり、その外側螺旋ねじ285が内腔の内面の相手ねじ(図示せず)に螺合する。ねじ部材285の末端は内腔262内に延び、第2キー嵌着部287で終わっている。この第2キー嵌着部は特殊な形状の基端部282に類似しており、また、孔288を有する。回転継手280の基端と同様に、他の可撓性部材、又は可撓性フィラメント290を孔288に通して、ループ状にしており、2個のアーム292、294は人工器官250の末端部254に沿って、取付け点まで延びている。ナット嵌合部263が外部管状体260に対し固着されていること、及び上述したように管状体260が固定位置に保持されていることにより、回転継手280の回転は管状体260に対し相対的に、回転継手280を操作者に近くなるように動かす。回転継手280のこの操作者に近くなる軸線方向の並進はフィラメント290に張力を加え、フィラメント290は末端を取り付けているため、本体260に張力を加える。外側本体260に加わるこの張力はこの本体260を強制的に偏向させ、即ち変形を生ぜしめる。従って、回転力は引張り力に変換され、この引張り力は装置250の縦軸線Lに対し、本体260を半径方向に偏向させる。言い換えれば、本体260は縦軸線Lに対し横方向の軸線の周りに偏向する。
人工器官250内に複合構造を設けることによって、直ぐ上に述べた強制的な偏向を特定の平面内で、制御することができる。この複合構造は指示されたように、これ等の力に応動、即ち降伏するようにされている。図示の特に望ましい実施例では、比較的剛強な背骨部材270を外部管状体260の内腔262内に設ける。この背骨部材270は外部管状体260の材料のみに比較して、一層剛強であり、軸線方向の力、特に引張り力に対して、一層抵抗する。従って、人工器官250の円周に沿う一半径位置のみに沿って、背骨部材270を設けることによって、装置250に作用する押圧力を発生し、装置250の一層圧縮力を受ける領域に向け、背骨部材270から離れるように偏向する。このような複合設計はワイヤを埋設した補強壁構造のような積層構造、複合構造を更に有する。又は、希望する位置で、本体260を偏向させるように押圧するため、例えば、外部管状体260に沿う一位置において、他の領域に比較し、材料を薄くし、又は厚くし、又は硬化し、又は軟らかにすることによって、装置内に材料の変化を意図することによって、このような複合構造を達成する。
ここに説明した他の制御可能な実施例によって達成されているように、健康管理プロバイダの要請に従って、この実施例による偏向を調整してもよく、曲率半径Rを締め付けるか、又は開放することによって、いずれかの方向に偏向を調整可能にする。しかし、この特定の実施例によれば、偏向を締め付けるのと、開放することとの間の調整、及び選択は回転力伝導システムに加わる回転の方向と、程度とによって定まる。
いずれにせよ、一旦、希望する偏向が達成され、治療上の希望する結果が観察されれば、内部部材225と、回転継手280との間のキー嵌着におけるトルク、即ち回転力伝導システムを切ることによって、人工器官250を送給組立体210から取り外す。他方のアームを引っ張っている間に、基端フィラメント240の少なくとも1個のアーム242、244をまず釈放し、これにより、孔283から、フィラメント240が完全に外れるまで、フィラメント240を孔283に通すことにより(図13Bに太い矢印で示す)、このことを達成する。このようにして、操作者に接近する方向に、内部部材225を回転継手280から引き出し、この位置から取り外して、人工器官250を移植する。
代案として、ここに説明する他の調整可能な偏向システムとして、一時的な時間(この時間は病院に入院中は延長してもよい)、人工器官をその治療状態に保持し、この時間の間に、例えば、患者を一時的に、改善された状態にする目的で、例えば、環状形成、弁の外科治療、心臓移植等の他の治療を行うまで、僧帽弁の逆流を最少にする。この代案としての一時的な設定において、適切な時間に、偏向し、収縮した人工器官を弁の周りの締め付けられた位置から戻して開くように調整し、次に、人工器官になお掛合している全体のシステム、送給システムを引き出すことによって、移植せず、この人工器官を引き出す。更に、このような一時的な人工器官を変更し、上に説明した取外し機構を除去し、一層簡単で、一層安価な装置を提供するように試みることもできる。
図10〜図13Bに種々の装置組立体200を示し、この組立体は案内ワイヤ内腔265を有する末端案内ワイヤ追跡部材を含み、皮膚を通してのトランスルミナル法において、冠状湾曲部22内のような希望する体内管位置に設置するため、案内ワイヤ内腔265を案内ワイヤ230に摺動して、掛合させるようにする。図示の特定の案内ワイヤ内腔は「迅速交換」、又は「モノレール」設計として、人工器官250の末端部内に一体になっており、案内ワイヤ、及びカテーテルの生体内での相対的に独立した運動が許容される。更に、この設計は、例えば「オーバー・ザ・ワイヤ」形のシステムの場合のように、案内ワイヤを全体の装置組立体200に同軸に通す必要を無くしている。図示の形式のものは人工器官250を取り外し可能に掛合させ得る有利さがあり、このことは案内ワイヤ230を末端内腔265から引き出した後に行うのが有利である。
上述の移植方法のそれぞれにおいては、移植片を締め付けている工程中、医師が逆流の程度を監視するのが好適である。僧帽弁の逆流はいくらでも減少させるのが望ましく、逆流は適当な値より若干少ない(2+より少ない)値まで減少させるのが好適である。いずれにせよ、少なくとも一等級の減少を達成するのが好適である。一方、移植片250の再構成は僧帽弁狭窄、即ち血流力学の意味での流れの制限を生ずる程十分に行うべきでない。
従って、この移植方法は移植、及び/又は形態を再構成する工程中、及び好適にはその工程の前、及びその工程に続いて、僧帽弁の逆流の程度を監視する工程を有するのが好適である。僧帽弁の逆流の程度を監視するには、当業者には明らかであるが、僧帽弁環状部、及び/又は左心室の制限を増大している間の経食道超音波心拍記録法、心臓内超音波心拍記録法、左心室(LVgram)内のラジオコントラストを使用する蛍光透視法、又は左心房、又は肺の毛細血管圧力透写法などがある。医師の判断で、特定の患者について、一旦、逆流の十分な減少が達成された時は、装置250をロックし、送給組立体210を装置250から外し、患者から除去する。
この方法は環状湾曲部22、及び/又はその他の冠状血管を測定し、種々の寸法の移植片の群から適切な寸法の移植片250を選択する工程を付加的に含む。このようなパラメータには湾曲部の直径、長さ、又は円弧の曲率半径がある。その後、適切な寸法の移植片250を目標とする血管内に位置させる。従って、移植片250は段階的な寸法に提供されているのが好適で、これにより、各患者のために、最適な寸法を選択することができる。当業者には明らかであるが、超音波心拍曲線、MRI、CTスキャン、又は血管造影法のような任意種々の技術を使用して、冠状湾曲部22、又はその他の血管の寸法を測定することができる。更に、当業者には明らかであるが、冠状湾曲部22のパラメータを測定すれば、例えば僧帽弁の直径のように、僧帽弁、及びその環状部の或るパラメータの値を知ることができる。その場合、冠状湾曲部のパラメータ、又は僧帽弁のパラメータでも、一群の中から、適切な寸法の装置250を選択するために必要な情報を提供する。
次に、適切な装置250を選択するために使用する値を発生させるため、ここに説明する種々の方法により、このような僧帽弁のパラメータを更に直接、測定する。ここに述べるように、解剖学的な特徴に関するパラメータが一旦、測定されると、その値はそれぞれの測定工具の精度に従って、一般に推定される。この推定された値を具備した一群の中から、医療の特別な熟練者、又は特別に訓練を受けた者でなくとも、適切な医療装置250を選択することができる。例えば、一群の各装置250のためのパッケージは他の一群の装置とは異なるそれぞれの寸法を表示しており、測定された解剖学上のパラメータの推定値を単に比較すればよい。
ここに説明した種々の実施例は冠状湾曲部22内での装置250の長さを実質的に変更することなく、僧帽弁環状部を減少させるための冠状湾曲部22の操作を達成できるようにされていることは明らかである。これは冠状湾曲部22に沿い、僧帽弁冠状部の周囲の周りのこの装置250の有用な寸法のものの購入を増大させることにより、一つの利点が得られる。これは、人工器官装置250の半径方向の偏向から改善を行っている間、湾曲部の長さ、及び/又は環状部の直径を減少させるからである。このことはまた、一群の装置の中の装置250の寸法は測定された解剖学上のパラメータの評価値に直接、対応しなくてもよいことを意味する。例えば、測定された装置のパラメータの比較値は装置250を取り扱っている間に、湾曲部22が短くなる可能性があるため、推定された冠状湾曲部22の長さより短いかも知れない。又は、解剖学上のパラメータは治療から生ずる予想される、又は希望する最終結果に基づく最初の値から、推定することができ、そのような手続上の関連する値を適切な装置を選択するために使用することができる(例えば、湾曲部の推定された最終長さ、又は僧帽弁の直径を、その場所に使用する時、改善された形態における装置の既知の寸法に比較する)。
本発明の他の態様としては、鬱血性の心臓疾患を治療するため、移植片250に適切な薬品治療を組み合わせるのが好適である。残留する逆流、及びその他の血流力学的機能は本発明の移植片の移植に続いて、測定するのが好適である。心臓の薬物治療は患者に薬物による治療を進行させるのを計画するに当たり、逆流の減少、及び/又は左心室の容積の減少を考慮して、調整するのが好適である。
更に、本発明は一層普通の環状形成、又は外科による弁の交換のような他の恒久的な治療に組み合わせて、橋絡の方針として、僧帽弁改善のため、湾曲部22内に一時、使用することができる。装置250と、それぞれの使用方法とをこのように組み合わせたシステムは更に薬剤と組み合わせることができるが、全体としての治療方針を提供することができ、有害な僧帽弁逆流の患者の管理のために非常に有利な結果を提供する。
本発明の他の態様によれば、左心室を締め付ける方法を提供する。左心室を締め付けることは僧帽弁の逆流がない患者でも望ましい。この方法の一実施例では、例えば図5、及び図6に示し、説明したように、心室ガードル100を移植することを含む。
ここに説明したいずれの実施例も、1個、又はそれ以上の個数の外方に向く導電性の軸線方向に延びるストリップ、又は環状バンドを付加的に設けることができ、これにより、装置40を心臓調整(ペーシング)、又はその他の診断上、又は治療上の心臓電極として、付加的に機能させる。装置40から延びる1個、又はそれ以上の個数の電気導線によって、導電性のバンドを心臓調整源、又は診断器具に電気的に接続するように設置する。これ等の電気導線はこの分野でよく知られている種々の電子心臓リズム管理装置の任意のものに電気的に接続することができる。
本発明の他の態様によれば、医療装置システム300は医療装置301を有し、この医療装置301は基端部312と、末端部314とを有する送給組立体310を具え、細長体320のように、図14Aに示す移植可能な人工器官の基端部322に、末端部314を釈放可能に結合する。送給組立体310(図14B参照)は冠状湾曲部内に少なくとも一部、細長体320を送給するよう構成されており、一方、細長体320は図15Aの実施例に示すように第1形態である。特に、患者の身体の外で、基端部312を操作することによって、皮膚を通じて、トランスルミナル法により、送給組立体310を湾曲部内に位置決めする。また、特に、システム300は更に、送給カテーテル304を有する送給システム302を有し、これにより、導入位置から、患者(図示せず)の周縁脈管構造内に、更に、冠状湾曲部内に、皮膚を通じて、トランスルミナルにアクセスすることができ、また、システム300は特殊な形状の末端部305を有するのが好適である。送給カテーテル304は末端ポート306を有し、この末端ポート306を通じて、送給カテーテル304内の内部通路(図示せず)によって、冠状湾曲部内に、装置301を送給し得るようにする。導入位置における脈管構造内に、皮膚を通じてアクセスし得るようにするため、付加的導入シース303を設けてもよい。
図15Bの一実施例に示すように、冠状湾曲部内において、細長体320を第1移植形態(可撓性形態)から、第2改善形態(相対的に剛固な形態)に調整し得るようにする。この第2改善形態は僧帽弁環状部を改善するような形状を有する。図15Bに示す実施例によれば、直径を減少させる力を生ずるよう、弁の円周の一部に少なくとも一部を把持押圧して、示した弓形に従うように、少なくとも1個の横方向の軸に沿って、環状部の直径を減少させるため、図15Bのこの形状は環状部に外力を加えることができる。仮想線で示すように、この弓形形状は湾曲の程度が異なっており、更に非常に有利な適用において、この弓形形状は種々の範囲内で制御可能であり、選択可能である。図示の実施例によるこのような制御可能性は図15Bに示し、以下に更に説明するように、中間偏向可能部360、370、380の間で選択することができる。
図15Cは図15A、及び図15Bに示す実施例についての操作の偏向モードに関する要旨を示している。この要旨は図15D〜図15Hに更に詳細に示す。また特に、1個の基準平面に沿って、第2形態での偏向を実質的に生ぜしめると共に、この基準平面の外に偏向し、即ち湾曲するのを防止するように、細長体320を構成する。このことは次に示す実施例によって達成される。
細長体320は管状壁325から構成されており、この管状壁325は細長体320の偏向可能部360、370、380の全長に沿って、連続的に延びている。一群の、即ち複数個の別々の、不連続の溝孔、又は窪み330を壁325に形成し、各窪み330は縦軸線に対し、横方向の細長い形状を有する。各窪み330は縦軸線に対し、横方向の細長い形状である。
更に、図15A〜図15Gの特定の実施例において、横窪み330は2個の隣接部332、334を有する中心溝形領域を有し、これ等隣接部332、334は縦軸線に沿う頂点333に集中している。このような形状の窪み330は細長体320の壁の2個の隣接する縦方向に対向する部分340、350の2個の対向形状面によって、少なくとも一部画成されている。各部分340は頂点33の周りに凸形状であるのが望ましく、他の各部分350は頂点333の周りに凹形状であるのが望ましい。これ等の部分340、350は凹形部350内に凸形部340が位置している入れ子の形態であるのが好適である。このように構成すれば、隣接する壁部分340、350の他の壁部分340、350に対する相対的な側方への運動はこれ等の他の隣接する壁部分の機械的な干渉によって、実質的に防止される。図15Cには防止された側方運動を矢印に×を付して示した。この図面に示すように、細長体320の隣接部340、350の相互に入れ子になっている関係によって、第1平面に沿う半径方向の偏向に機械的に干渉し、軸線方向の曲げ力が作用した時、第2平面に沿う細長体320の偏向を実質的に分離する。
図15Eは一層よく理解するため、図示を簡単化する目的で、全体として、溝窪み330を示す。しかし、図15Dに示すように、これ等の横方向の窪み330(及びここに詳細に説明する全体的にV字状部)は細長体320の円周の少なくとも約180度にわたっている。この横方向の窪み330が細長体320の円周の約300度以上にわたっているのが好適であり、更に、円周の約300度と、約315度との間の角度にわたっているのが一層好適である。壁325の円周の周りに同一の配列で、このような溝窪みを配置することによって、一体の連続するバックボーン、即ち背骨327が細長体320の全長に沿って、軸線方向に延びる壁325に沿って形成される。窪み330、及び背骨327のこの全体の構成は残りの壁構造に起因する軸線方向の完全な状態、及び間隙のあるパターンに起因する曲げ性の望ましい結合を生ずることが観察されている。
図15A〜図15Gに示す細長体320は縦軸線に沿う3個の偏向可能部360、370、380を一般に有する。冠状湾曲部内に細長体320を位置させている間、患者の身体の外側から加えた力により、第1形態と第2形態との間に、個々に偏向可能にするため、上述したように、各偏向可能部360、370、380に窪み330の群を設ける。また特に、偏向可能部に偏向力を加えて、第1形態と、第2形態との間に形状を変更させるため、3個の形成素子365、375、385を3個の偏向可能部360、370、380に結合する。それぞれ結合された偏向可能部360、370、380に偏向力を加えるよう手動で操作するため、細長体320を冠状湾曲部内に位置させた時、各形成素子365、375、385を患者の身体から外に突出させるようにするのが好適である。組み合わされた各これ等の部分の偏向は第2形態の細長体320についての全体の形状を与える。
独得のそれぞれ縦方向に離間した取付け点361、371、381において、形成素子365、375、385を細長体320に取り付ける。これ等の取付け点はそれぞれ結合された偏向可能部360、370、380の末端において、又は末端から離れて位置している。形成部材365、375、385を細長体320に取り付けるための有利な一つの適用例を示し、各取付け点361、371、381は2個の軸線方向に離間した孔を有し、これ等の孔は取付け点361についての基端孔362、末端孔363と、取付け点371についての基端孔372、末端孔373と、取付け点381についての基端孔382、末端孔383とを示している。図15Gに取付け点371に関して、図示したように、形成素子375のための特殊な形状の末端377を末端孔373内に着座する寸法にし、例えば接着剤、溶融ボンド、又ははんだのような取付け剤374によって、末端孔373内に取り付ける。それぞれの形成部材365、375、385のうちの任意のもの、又は全部を上記の孔に通して、壁に溶着させてもよい。形成素子375は末端孔373から、医師、又は操作者の方向に突出し、基端孔372を通じて、導入した付加的取付け剤374によって、壁325に更に取り付ける。取付け剤374は両方の孔372、373を通して、外側から、一操作で、加えることができる。更に、図15Gに仮想線で示すように、操作者の方向に、軸線方向に、引っ張る力を加えている間、取り付けられているための機械的取付け手段になるよう、末端377をも特殊な形状にしてもよい。
有用であると注目されている特殊な一実施例によれば、この取付けの実施例のための孔は直径が約 0.508mmと 0.559mmと(0.020 インチと0.022 インチと)の間であり、同様の縦方向の間隔を有し、着座した形成素子のための末端の直径は約 0.305mmと 0.356mmと(0.012 インチと0.014 インチと)の間にある。この実施例では更に、壁325を管状の不銹鋼壁、又はハイポチューブから構成し、図15D〜図15Fに示し、説明したのと類似のパターンに従って、形成した複数個の溝窪み330を設ける。それぞれの形成素子は金錫ハンダを使用して、それぞれの取付け点にはんだ付けする。この有用な実施例では、更に、図15A〜図15Gに示し、説明したような溝をレーザ加工によって、下にある不銹鋼管に形成した。レーザ加工の代わりに、手動研削、機械的切削、フォトリソグラフ等の他の既知の技術を使用してもよい。
以前に記載したように、形成部材365、375、385から加える力は一般に、細長体320への取付け点361、371、381と、偏向可能部に近く、細長体320に沿う操作者側の位置(図示せず)との間の軸線方向の力である。図示の特定の実施例によれば、この力は取付け点361、371、381と、細長体320の基端部との間にある。強制的に偏向させている間、細長体320は保持装置(図示せず)によって保持される。これは、細長体320の基端部を偏向可能部に対してほぼ固着し、そのままで、これ等の部分間に軸線方向の力を加えるためである。偏向力を偏向可能部360、370、380に加えるため、形成素子365、375、385を操作者に接近する方向に、軸線方向に動かすように記載したが、他の考えでは、回転方向に加えてもよい。
各偏向可能部360、370、380はほぼ軸線方向に剛固であり、縦軸線Lに対して非圧縮性であり、従って、細長体320の軸線方向の全長は第1形態と、第2形態との間でほぼ一定である。しかし、各偏向部は縦軸線に対し横方向の半径軸線に沿って、比較的可撓性であり、そのため、偏向可能部の末端で、又は末端に遠い位置での細長体上の末端位置と、偏向可能部に近く細長体320に沿う基端位置との間に軸線方向の力を加えた時、偏向可能部は半径方向に湾曲する。一つの考えでは、各偏向可能部360、370、380と、細長体320の基端部との間で、細長体320は軸線方向に非圧縮性、又は非膨張性であり、そのため、細長体320の末端位置と、基端部にある基端位置との間で、細長体320に軸線方向の圧縮力、又は引張り力が加わると、各偏向可能部360、370、380は半径方向に湾曲する。
更に一つの考えでは、細長体320の基端部から、末端部までの一体の連続する壁325と、軸線方向の圧縮力、又は引張り力に応動する制御された半径方向の曲げとの組合せが得られるように、細長体320を他の構造にする。形成された窪み330を有する連続する一体の壁に加えて、又は一体の壁に代えて、壁325に意図した複合支持構造を設け、加えられた力の応力に応答する空間的な歪を制御するために配置された意図した支持素子をこの支持構造に設ける。窪み330の他の適切な形状も使用することができる。
図15A〜図15Gに示した入れ子式のVパターンの実施例による窪みのパターンの特別な一変形を図15Hに示し、入れ子式の隣接部340、350は相互面342、352を具え、これ等が有するインタロック歯344、354は第2形態において、半径方向に偏向したパターンで相互にロックする。また特に、歯344、354の相互面のパターンはラチェット機構のように作用する。強制的な偏向の曲げ作用を行っている間、この領域を内側の曲率半径に沿って位置させることにより、凹形の収容領域350によって、形成された嵌合凹所内に、凸形状の歯の領域340を圧縮力により、一層深く入れる。この動きにより、歯344、354間が干渉し、この干渉によって、部分340を偏向させ、部分350に向かう更なる運動によって、歯344は歯354から離れ、再び、歯354の背後に歯344をロックする。窪みを設けた領域内の隣接部の相互の運動は図15Hの太い矢印によって示されている。
変更した窪みのパターン、従って、識別される機能性の他の例を図16A〜図16Eに示す。これ等の要旨は一般部片に関しては、以前に説明したものに類似する組立体300を示しているが、構造、及び機能において、若干の相違はあるものの、ほぼ同一の符号にて示す。
また特に、図16A〜図16Eの実施例はここに説明するシステム、及び方法に従って、人工器官細長体の使用に適する簡単な横方向の切目のパターン、及びダイヤモンドパターンを示す。このような変更されたパターンに関し、溝窪み330を形成している壁325の隣接する部分340、350は縦軸線に沿う頂点に窪みが集中している以前の実施例よりも入れ子の状態が浅く、適合している。この実施例の結果、応力を受ける横方向の運動に対する機械的な干渉は最少である。これにより、一平面より多い平面内の曲げの応答を生ずる。言い換えれば、図16Cに太い矢印で示すように、細長体320は第2形態において、一平面より多い平面内で少なくとも制御された量の曲げを受けるように、各窪み330の形状を定めている。
組立体は全体としては同一であるが、パターンが異なる窪みを有していて、従って異なる機能を有する例を図17Aに示す。ここでは、細長体320の長さ方向に一端から他端に、螺旋状に延びる単一の連続する窪み330を設ける。このようなパターンは壁325の構造から出発して、細長体320の一端から他端に一体に連続して、緊密に巻き付いた螺旋を形成している。この螺旋の壁は半径方向に可撓性の支持体を提供しているが、この螺旋の隣接する巻回はそれぞれ軸線方向の圧縮力を受けて、相互に重なっているように観察されるが、その結果は軸線方向の張力を受けて、細長体は優先的に剛強体となり、半径方向の曲げには優先的に可撓性となる。図15Hの窪みの対向する領域間のラチェット相互面と同様に、螺旋壁325の隣接する巻回に、ラチェット作用が生ずるように、この螺旋窪み330の形状を定める。これを例えば図17Aの段付きパターンによって示す。
図示の目的で、図17はそれぞれ結合された細長体320を偏向させるため、唯1個の形成素子365を使用する実施例に従い、図17Aの組立体についての変形と作動モードとを示す。しかし、図17Aにつき説明する細長体320の特殊な構造は他の実施例につき以前に説明したように、多数の相互面形成素子を有する多数の偏向可能領域を有していてもよい。しかし、単一の形成素子の形状である図17B、及び図17C、及び図17D、及び図17Eは図17Aの装置の着脱可能な恒久移植片の実施例、及び着脱できない一時的移植片の実施例を簡単化して示している。
また特に、図17B、及び図17Cはインタロッキングフックを有する末端引張り部材367、及び基端引張り部材366を具える形成素子365を示す。末端引張り部材367は歯369を有するラチェット組立体368を具え、細長体320の基端部に取り付けられた爪328に、この歯369が相互に作用する。それぞれのインタロッキングフック継手を介して、基端引張り部材366に加わる操作者側への引張り力によって、末端引張り部材367を細長体320に対し、相対的に、操作者に接近する方向に引っ張る。外部部材310を操作者から離れる方向に前進させ、インタロックされたフック366、367を外部部材に収容し、内部部材312の末端を細長体320の基端部に衝合させることによって、細長体320をほぼ静止保持する。従って、ラチェット368は爪328と交差して、操作者側に引っ張られ、爪328は応動して、歯369上に変形し、歯369の間にロックされる。部材367の付加的な操作者に接近する方向の運動は引き続いて細長体320を引っ張り、細長体はこれに応動して、図17Cに示すように、即ち、ここに説明するように変形する。しかし、それぞれ内外の送給部材312、310の末端位置で、これ等内外の送給部材312、310から、インタロッキングフックを釈放することにより、張力に応動して、部材367が操作者から離れる方向に運動しようとするのを爪328の形態はロックするように、好都合に作用する。従って、細長体320は図示の収縮した形態にロックされて、冠状湾曲部内に移植されて残る。
ここに図示し、説明する人工器官細長体の実施例は全体的に恒久的な移植組立体、及び手順において使用されること、又は一時的な移植片設計に使用されることを理解することは重要なことである。図17D、及び図17Eの実施例は図17B、及び図17Cに示す実施例に類似する実施例を示すが、細長体320が恒久的な移植のために配置しないのが好適であることが重要な相違点である。僧帽弁の一時的な形態変更、及び改善のため、細長体320を冠状湾曲部内に配備している間、基端送給部材310を細長体320に取り付けて、患者の身体の外に突出したままにする。このような設計の一つの利点としては、送給部材310と細長体320との間の末端継手組立体にロック作用が不必要なことである。それでも、ロック装置をこの設計に設けてもよく、その場合、そのロック装置は優先的に離脱できるものにすべきであり、これは、第1形態と第2形態との異なる形状間でそのまま調整を行うためである。更に、この設計の構造部材は送給部材310から、細長体320まで延びている形成部材365を切断し、又は取り外し、又は切り離すことを必要としない利点がある。
図18A、及び図18Bのテーパ付き本体の設計によって更に示すように、本実施例による細長体320の制御された望ましい湾曲性を達成するため、更に付加的な変更を加える。また特に、図18Aは基端部321と末端部322との間で外径を末端に向け減少させた壁325を有するテーパ本体320を示す。図面に示すように、この特定の実施例は図15A〜図15Hの一群のV字状溝窪みと組み合わせたテーパ付きの設計を有している。しかし、図15Bに示すように、前に説明した単純な横方向の溝パターンのような他の窪みのパターンもこのテーパの設計に適している。末端に向けてテーパになった壁325は本体320の末端の形状に沿って、次第に可撓性を増大する。更に、テーパの壁に沿って、溝窪み330を一定パターンに維持することにより、本体320の円周にわたる溝の範囲が末端になるにつれて増大し、従って、本体の横断面の割合が減少し、末端の可撓性が更に増大する。図18A、及び図18Bに示すように、連続するテーパが望ましいが、段階的なテーパを含む他のテーパも有効であり、ここでも試みられる。
本発明の種々の実施例による壁325は種々の適切な材料で構成することができ、その材料は例えば、不銹鋼、ニッケルチタン合金、チタン、白金、イリヂウムなどの合金等がある。これ等の実施例の溝窪みの状態は上述の材料のように剛強な材料の制御された半径方向の偏向を増大するのに特に有用であるが、代案として、ポリイミド、高密度ポリエチレン、その他のような高密度、又は高モジュラスの重合体で壁325を構成してもよい。
更に、ここに説明する窪みのパターンは第1形態から第2形態に、そのまま調整するため、材料の弾性、又は形状記憶(例えば、ニッケルチタン合金のような超弾性、又は形状記憶合金におけるように)を利用して、細長体の壁の湾曲応動に同様の制御性を提供する。言い換えれば、形状を変更するため、加える力の代わりに、材料の記憶回復力を使用する用途に関しては、平面内の曲げと、平面外の曲げとの制御が望ましい。更に、皮膚を通じての冠状湾曲部からの僧帽弁の改善において、最も有効な結果を達成するために必要な力の望ましい程度を達成するのに、多くの単純な形状記憶に基づく設計は全ての状態において、十分でないと信じられている。ここに説明する管状形態の超弾性合金、即ち形状記憶合金を備えることによって、実質的な壁構造(例えば壁の厚さ、及び直径)を使用して、曲げに関する能力を生ずるここに説明した溝付きパターンによって、顕著な回復力を生ずる。実質的な材料の厚さと、偏向に対する適切な能力とのこの組合せはここに説明したパターンの窪みを有する壁構造によって、達成することができ、身体の外側から加える力を必要とせず、僧帽弁の改善を行うことができる。しかし、僧帽弁の改善のため、回復された第2形態、及び第2形状におけるこのような全体の構造の強度は冠状湾曲部を通じて「末端を先頭」にする送給に関して重要な問題を提起する。
従って、このような装置は第2形態の戻った形状から、第2形態に送給するための一層、真っ直ぐな形状、又は徐々に湾曲した形状に、本体を偏向させる引張り素子を有していてもよい。このような引張り素子はロッド、又はワイヤであってもよく、この引張り素子は人工器官体の内腔、又は通路内に、着脱自在に掛合する。湾曲部内に人工器官が一旦設置されると、この張力ロッド、又はワイヤは内腔、又は通路から取り外すことができ、弁の改善のため、クランプされた第2形態に本体を回復させるため、このロッド、又はワイヤを除去する。
本発明の一態様は身体の空間に隣接する組織構造を改善するため、身体の空間内に、位置するようにした人工器官を有する組織改善装置を提供する。他の態様は体内管に隣接する管外組織構造を改善するため、体内管内に位置する管外組織改善装置を提供する。
また、本発明の他の態様は冠状湾曲部内に第1形状を有する第1形態で送給した人工器官であって、冠状湾曲部に隣接する僧帽弁を改善するようにした第2形状を有する第2形態になるよう、冠状湾曲部内で調整し得るようにした人工器官を有する僧帽弁改善装置を提供する。この態様の一形態によれば、この人工器官はほぼ管状部材である細長体を有する。この管状部材は基端部と末端部との間に、縦軸線に沿って延びる通路を形成する一体の壁を有する。また、この一体の壁はこの細長体の第2形態における第2形状に大きな影響を及ぼすよう、壁に形成された少なくとも1個の窪みを有する。この形態の有利な一適用では、一体の壁は縦軸線に沿って、分離して、不連続の離間した一群の窪みを有する。他の有利な適用では、一群の窪みのおのおのは縦軸線に対し、横方向の細長い形状を有する。一変形では、これ等の横方向の窪みの少なくとも1個は細長体の円周の少なくとも約180度にわたっている。更に他の変形では、横方向の窪みの少なくとも1個は細長体の円周の約300度以上にわたっており、更に他の変形では少なくとも1個の窪みが円周の約300度と、約315度との間にわたっている。
更に変形を加えた窪み付きの一体の壁の適用例では、1個の平面より多い平面内で、応動して湾曲することができる。各窪みの形状は第2形態での細長体が1個の平面より多い平面内で、少なくとも制御された量の曲げを生じ得る形状である。
他の変形では、少なくとも1個の横方向の窪みは縦軸線に沿う頂点で、集中する2個の隣接する部分を有する溝形領域を有する。このような形状の窪みは細長体の壁の2個の隣接する部分の2個の対向する形状の表面によって、少なくとも一部画成されており、2個の隣接する部分の一方は凸形状であり、他方は頂点の周りに凹形状である。これ等の形状の表面は凹形状の部分内に、凸形状の部分が位置していて、入れ子の形態であり、隣接する壁部分の一方が他方に対して、側方に移動しようとするのを、他方の隣接する部分との機械的な干渉によって、ほぼ防止される。細長体の隣接する部分のこの相互の入れ子の関係によって、第1平面に沿う半径方向の偏向に対する機械的な干渉を生じ、軸線方向の曲げ力が加わった時、第2平面に沿う細長体の偏向をほぼ孤立化させる。これ等の入れ子式の特殊な形状の窪みの一層詳細な一変形では、隣接する壁部はそれぞれの窪みの頂点に向け、操作者から離れる方向に集中する。他の詳細な変形では、隣接する壁部は細長体に沿って、頂点に向け、操作者に接近する方向に集中する。更に、他の変形は操作者から離れる方向に、頂点に集中する別々の窪みを有し、操作者に接近する方向に、集中する他の窪みをも有する。
本発明の僧帽弁改善組立体の態様の他の形態によれば、人工器官は基端部と末端部との間に縦軸線に沿って延在する細長体を有する。この細長体はこの細長体が冠状湾曲部内に位置している間、患者の身体の外側から加えた力によって、第1形態と第2形態との間に、少なくとも一部、独立して偏向可能であり、縦軸線に沿う1個以上の個数の領域を有する。
この多数偏向モードの非常に有利な一適用では、複数個の形成素子を細長体に結合し、第1態様と第2態様との間に形状を変化させる部分に偏向力を加えるため、各形成素子を偏向可能部の別々の1個に結合する。有利な一変形では、それぞれの結合された偏向可能部に、偏向力を加えるよう手動操作するため、細長体を冠状湾曲部に位置させた時、各形成素子を患者の身体から外方に突出するようにする。更に有利な変形では、それぞれの偏向可能部の末端で、又は末端から離れて、細長体に形成素子を取り付けた末端位置と、偏向可能部に近い細長体に沿う基端位置との間で、加える力は軸線方向の力である。一つの考えでは、この軸線方向の力は取付け点と、細長体の基端部との間にある。更に他の詳細な変形では、細長体を保持装置に掛合させる。これは、細長体の基端部を偏向可能部に対してほぼ固着し、そのまま、これ等の部分間に、軸線方向の力を加えるためである。偏向力を偏向可能部に加えるため、形成素子を操作者に接近する方向に動かす操作は一つの考えでは、軸線方向であり、他の考えでは回転方向である。
多数の形成素子を多数偏向モードに加える更に他の変形では、各偏向可能部は軸線方向に、ほぼ剛固であり、縦軸線に対し非圧縮性である。しかし、各偏向可能部は縦軸線に対し、横方向の半径方向軸線に沿って、比較的可撓性であり、偏向可能部の末端の、又は末端から離れた細長体の末端位置と、偏向可能部に近く細長体に沿う基端位置との間で、軸線方向の力を加えた時、偏向可能部は半径方向に湾曲する。一つの考えでは、各偏向可能部と、細長体の基端部との間で、細長体はほぼ軸線方向に非圧縮性、又は非膨張性であり、従って、末端位置と、細長体の基端部である基端位置との間で、細長体に軸線方向の圧縮力、又は引張り力を加えると、各偏向可能部は半径方向に湾曲する。
これ等の多数形成素子、及び多数偏向可能部の変更例の他の考えにおいて、基端部から末端部までほぼ一体の連続する壁を細長体が有し、軸線方向の圧縮力、又は引張り力に応動して、半径方向の湾曲を生ずるように、この壁が構成されている。他の一変形例では、このような壁に一群の形成された窪みを設ける。この一群の窪みの変形の一層詳細な実施例では、この群は窪みの複数個のグループを有し、各グループは1個の偏向可能部に関連しており、偏向可能部に沿って、応動する希望する湾曲を生ずるようなパターン内に配置された複数個の窪みを各グループは有する。それぞれの偏向可能部を作動させる形成素子はそれぞれのグループの最も離れた末端窪みの位置、又は末端窪みから離れた位置において、細長体に取り付けられている。形成された窪みを有する連続する一体壁に加えて、又は一体壁に代えて、加えられた力の応力に応動する特定の歪を制御するように、配置された意図した支持素子を有する意図した複合支持構造をもこの壁は有する。
他の変形例では、調整中に、少なくとも偏向可能部に沿って、細長体の全軸線方向長さがほぼ変化しないように、第1形態から第2形態に、強制的に、細長体を調整する際、偏向可能部は半径方向に湾曲する。
本発明の他の態様は患者の体内管内に移植できる人工器官であり、この人工器官はほぼ管状の管状部材を有する細長体を有し、この細長体は基端部と、末端部との間に、縦軸線に沿って延びる一体の連続する壁を有する。上記の縦軸線に沿って離間している別々の不連続の一群の窪みを管状部材に形成する。この一群の各窪みはこの縦軸線に対し、横方向に細長い形状を有する。この態様の一形態では、壁のほぼ直線の部分が窪みによって、中断されていない背骨として残っていて、基端部と末端部との間に、縦軸線にほぼ一線の背骨軸線に沿って、この背骨が延在するように、一群の窪みを配置する。
図19は移植片402、又は人工器官を冠状湾曲部、又はその他の治療位置に位置決めするようにした医療装置400の付加的な構造を示す。上述の実施例と同様、この医療装置400は基端にハンドル組立体404を有すると共に、移植片402を末端に設置する。細長い可撓性のカテーテル体406によって、ハンドル組立体404と、移植片402とを連結する。カテーテル体406は十分な円柱強度を有する材料の押出し物であるか、又は押出し物を有しており、即ち軸線方向の圧縮には抵抗するが、半径方向には曲げることができる。トランスルミナルカテーテル技術分野で既知のHDPE、又はPEBAX のような任意、種々の重合体を使用して、本体406を形成する。しかし、他の適切な材料も使用することができる。一実施例では、本体406の外径はほぼ2.39mm(0.094インチ) である。
図20において、複数個の内腔、又は通路がカテーテル体406の全長に沿って、軸線方向に延びている。図示の押出し部、即ちカテーテル体は3個の小さい内腔408、410、412と、1個の大きな内腔414とを有する。小さい内腔408、410、412はカテーテル体406の円形横断面のほぼ半分の部分に配置され、その内径は約0.61mm(0.024インチ) である。大きな内腔414は小さい内腔408、410、412に対向して、カテーテル体406の円形横断面のほぼ半分の部分に位置しているのが望ましく、その直径は約1.12mm(0.044インチ)である。内腔408、410、412は医療装置400の制御構成部分(例えば図15、及び図16の形成素子365、375、385)をハンドル組立体404から、移植片402まで延在させると共に、軸406内に構成部分400を保護する。以下に詳細に説明するように、制御構成部分はハンドル組立体404の作動運動を移植片402の希望する合成運動に変換する。次に説明するように、一層大きな内腔414を使用して、ドライバ436を回転可能に収容する。更に、1個、又はそれ以上の個数の内腔を使用して、冠状湾曲部の洗浄、又はその他の目的を達成してもよい。
図21、及び図22〜22Dに、移植片402を非常に詳細に示す。図22は図21の一部の拡大図で、移植片402内の送給組立体401間の釈放可能な連結を示す。上に説明したように、移植片402を送給組立体401に取り外し得るように連結し、冠状湾曲部、又はその他の身体内腔、又は中空器官内に、移植片402を一旦、適正に位置決めして、張力を加えた時、送給組立体401と、移植片402とを切り離すことができるようにする。
移植片402は本体部416を画成しており、この本体部は少なくとも1個の中心内腔が貫通している管状の形状であるのが好適である。意図する治療位置、及び希望する医療性能に従って、移植片402の全長は変化し得る。所定平面を横切る僧帽弁環状部の直径を減少させるため、冠状湾曲部内に、この装置を位置させる一適用では、移植片402の長さは約5cmから約15cmの範囲内にある。成人の患者の場合には、約6cmから約12cmの範囲内の軸線方向長さを使用する。一実施例では、移植片402は長さが約9cmであり、横断面は約15mm2 に過ぎない。移植片402は10mm2 に過ぎない横断面積を有するのが好適である。
この移植片は上述の実施例と同様、種々の不銹鋼、移植に適するニチノール(Nitinol)、又はその他の既知の材料から構成することができる。本体部416の末端に非外傷性の末端チップ418を設ける。このチップ418の先端に丸みを付け、患者の脈管構造に通して、チップ418を前進させる際、このチップが組織を著しく傷つけることがないようにする。チップ418に通して、軸線方向に孔420を延在させ、この分野で既知のように、案内ワイヤに連通させる。
ナット422、又はねじ孔を有するその他の構造体を本体部416の基端に設ける。ナット422を回転して、本体部416に対し、固着するのが望ましい。例えば、図示の実施例では、ナット422の外端縁を円形にし、本体部416内に嵌合する寸法にする。本体部416には切欠、又はその他のインタロッキング面を設け、ナット422の溝内に嵌合するようにする。従って、切欠と溝との間の干渉により、ナット422が本体部416に対し、相対的に回転するのを防止する。同様に、ナット422と、本体部416との間の相対回転を防止するため、例えば、他の機械的な干渉の構成、緊締具、又は接着剤などを使用してもよい。
移植片402には付加的に、軸部430と、ヘッド部432とを有するねじ428を設ける。軸部430はナット422のめねじに合うおねじを有する。従って、ねじ428を本体部416に対し、回転することによって、ねじ428は本体部416に対し軸線方向に並進運動をする。この相対運動を利用し、引張りワイヤの使用や、上述のような他の形成素子を介するなどして、移植片402の本体部416を移植形態から、改善形態まで動かす。
ねじ428のヘッド部432はヘッド部432の基端から、軸線方向に延びる空所434のような回転継手を有する。空所434はドライバ436のような医療装置400の制御構成部分を収容する形状であるのが望ましい。図示の実施例では、空所434は螺旋形状であり、その大きさはドライバ436(図24参照)の六角末端部438を収容する大きさである。
おすコネクタ440をねじ428のヘッド部432に連結する。おすコネクタ440は軸部442とヘッド部444とを有する。おすコネクタ440のヘッド部444は軸部442の直径より一層大きな直径を有する。通路446はおすコネクタ440を通じて、軸線方向に延び、第1部448と、第2部450とを画成している。通路446の第1部448はおすコネクタ440のヘッド部444に近く設置され、この第1部448の直径はおすコネクタ440の軸部442に近く設置されている第2部分450の直径より大きい。第1部分448と、第2部分450との間の遷移部はおすコネクタ440の縦軸線に対し、ほぼ横方向に延びる肩部面452を画成している。通路446の第1部448はねじ428のヘッド部432を収容する大きさと、形状とを有しているのが好適である。ねじ428のヘッド部432は通路446の肩部面452に衝合する。
環状カラー454は通路446内にねじ428のヘッド部432を取り付けている。カラー454の外径はおすコネクタ440のヘッド部444の外径にほぼ等しいのが望ましい。カラー454は内部フランジ部456を有し、おすコネクタ440の通路446の第1部448内に、内部フランジ部456が圧入された状態で嵌合されるように、内部フランジ部456の寸法、形状を定める。
上述の実施例と同様に、移植片402はワイヤ458を有しているのが望ましく、このワイヤ458は移植片402を第1送給形態から、第2改善形態に動かすように作用する。はんだ付け、又は上述の任意の方法、又は当業者が決定する他の任意適切な方法により、ワイヤ458を移植片402の末端に、繋止するのが望ましい。ワイヤ458の基端をおすコネクタ440、及びカラー454の一方に繋止するのが好適である。代案として、上述の実施例に関連して説明したように、ワイヤ458の本体をねじ428の他の部分に取り付けてもよい。ワイヤ458の基端をおすコネクタ440に繋止し、このワイヤの基端をおすコネクタ440に熱融着、又はその他の結合により、取り付けるのが好適である。しかし、接着剤、又は機械的緊締のような適切な他の取付け手段を使用してもよい。ワイヤを通す間隙となる寸法、形状の対応する溝孔460、462、464をおすコネクタ440、カラー454、及びナット422に設けるのが好適である。
上述したように、送給組立体401は移植片402に釈放可能に連結できるのが好ましい。この目的のため、めすコネクタ466を軸406の末端に連結するのが望ましい。めすコネクタ466は中空で、形状がほぼ円筒形であるのが好適である。めすコネクタ466の末端には複数個の突起、即ち指部468を有していて、この指部は半径方向外方に撓むことができ、これにより、めすコネクタ466をおすコネクタ440の軸部442に掛合させることができる。めすコネクタ466を構成する材料が弾性を有するのが望ましく、これにより、めすコネクタ466はおすコネクタ440を固く把持することができる。おすコネクタ440の環状溝472に対応する環状突起470を指部468の内面が画成しているのが望ましい。めすコネクタ466をおすコネクタ440に掛合させた時、環状突起470が環状溝472内に静止するのが望ましく、これにより、送給組立体401と、移植片402との間の好ましくない軸線方向の相対運動を防止するのを助けるようにする。
送給組立体401は軸406の末端に位置しているカバー474を付加的に有する。めすコネクタ466の指部468が覆われていない第1位置から、指部468の少なくとも主要な部分をカバー474が覆っている第2位置まで、カバー474は軸線方向に移動することができる。第2位置では、カバー474は指部468の好ましくない撓みを防止し、めすコネクタ466とおすコネクタ440との間の連結を維持するのを助ける。
図23は医療装置400から分離したドライバ436の拡大図である。ドライバ436は細長い軸であって、基端480から、末端482まで延びているのが望ましい。このドライバ436はニッケル・チタン合金から成るが、他の適切な材料を使用してもよい。以下に一層詳細に説明するハンドル組立体404に対し回転するよう、ドライバ436の基端480を結合するのが望ましい。末端482は横断面が六角形状であるのが好適であり、ねじ428の六角形の空所434に掛合するように末端482の寸法を定める。従って、ドライバ436の回転に対応して、ねじ428が回転する。ドライバ436とねじ428とを回転するように連結するのに、例えば相手構成部分に対して、非円形の横断面を使用するような他の適当な構成を使用してもよい。
ドライバ436は六角形の末端482の基端側に配置された肩部484を有する。肩部484の直径は六角形の末端482の幅W(図24参照)より一層大きいのが好適である。肩部484の直径はほぼ0.81mm〜1.02 mm(0.032〜0.040インチ) で、幅Wは約0.69mm(0.027インチ) であるのが好適である。従って、ドライバの六角形の末端482がねじ428の空所434内に挿入された時、肩部484は止めとして有効に作用する。図面に示すように、肩部484、及び空所434は補足面取り部486、488をそれぞれ、有しているのが望ましく、これにより六角形の末端482を空所434内に容易に挿入することができる。
図示のドライバ436は肩部484の基端側に小径部490を有する。この小径部490の直径は肩部484の幅W、及びドライバ436の主要部492の直径の両方より一層小さく、主要部492は小径部490の基端部から、基端480まで延在するのが望ましい。ドライバ436の主要部492の直径は約1.02mm(0.04 インチ) である。小径部490の長さは約12.7mm(0.5インチ) であり、直径は0.69mm(0.027インチ) である。しかし、他の適切な寸法も採用することができる。ドライバ436の小径部490と、主要部492との間の遷移部、及び小径部490と肩部484との間の遷移部にはそれぞれ面取り部494、及び495を画成しており、これにより、応力の集中を有利に減少させることができる。
図25は基端ハンドル500と、末端ハンドル502とから基本的に成るハンドル組立体404の拡大断面図である。ドライバ436は基端ハンドル500によって,回転するように連結されている。医療装置400を使用中、末端ハンドル502は静止保持される形態を有し、基端ハンドル500は末端ハンドル502に対して,回転可能な形態を有し、従って、ドライバ436を回転すれば、送給位置と,改善位置との間に移植片402を選択的に動かす。
末端ハンドル502は一般的に形状が円筒形であり、内部空所504を画成している。ねじ孔506は空所504から、末端ハンドル502の末端を通じて、延びており、それはハンドル組立体404の縦軸線にほぼ同心である。基端コネクタ508はねじ孔506とのねじ連結によって保持されるのが望ましく、この基端コネクタ508は末端ハンドル502の末端から、軸線方向に突出する。末端ハンドル502は付加的に、ねじ孔510を有しているのが望ましく、このねじ孔510は縦軸線のほぼ横方向に位置し、ねじ孔506と交差している。止めねじ512をねじ孔510に螺着し、基端コネクタ508に向け締め付けて、基端コネクタ508が末端ハンドル502に対し、好ましくない軸線方向の運動をするのを防止する。
基端コネクタ508は軸線方向に貫通する中心孔514を有する。この中心孔514はハンドル組立体404の縦軸線にほぼ同心であるのが望ましく、この中心孔は末端ハンドル502に対し、軸線方向一定位置で、軸406を収容する。例えば、接着剤、又は熱融着のような適切な方法で、軸406を基端コネクタ508に固着する。
図示の実施例では、空所504は末端ハンドル502の基端を通じて、開口しており、ハンドルコネクタ516を収容しているが、この際、両者間がねじで連結されているのが好適である。更に、基端コネクタ514に関して、上に説明したものと同様、止めねじ517の構成はハンドルコネクタ516の望ましくない移動を防止するものであるのが望ましい。ハンドルコネクタ516は基端ハンドル500と、末端ハンドル502との間の相対回転を許容しながら、これ等のハンドルを連結する形態を有する。ハンドルコネクタ516は末端ハンドル502から、離れるように、操作者に接近する方向に延びる軸部518を有しているのが望ましい。円筒通路520は基端ハンドル500に軸線方向に貫通して延び、ハンドルコネクタ516の軸部516上に、回転可能に取り付けられる寸法である。
基端ハンドル500は末端ハンドル502に、釈放可能に掛合し得るハンドル釈放組立体522を有する。このハンドル釈放組立体522は基端ハンドル500を包囲する環状釈放カラー524を具えるのが望ましい。釈放カラー524は基端ハンドル500に対し、軸線方向に移動できる寸法である。複数個のワイヤリテーナ526(図面には2個のみを示す)はハンドルコネクタ516の軸部518に釈放可能に掛合し、末端ハンドル502に対する軸線方向一定位置に、選択的に基端ハンドル500を取り付ける。各ワイヤリテーナ526は横断面が円形で、ボール端528で終わる短脚527と、横断面が長方形であるのが好適である長脚529とを有する。ワイヤリテーナ526が弛緩した状態にある時、短脚527と、長脚529とがその間に約75°の角度を画成しているのが望ましい。各ワイヤリテーナ524は種々の不銹鋼で構成し、全部で4個のワイヤリテーナ526を採用するのが好適である。
図示の実施例では、基端ハンドル500の外面と、釈放カラー524の内面との間に、好ましくは、基端ハンドル500によって、画成された溝530内に、リテーナ524の長脚529を保持する。複数個の孔532は基端ハンドル500の末端近くを半径方向に貫通する。各孔532は溝530の1個に、軸線方向に合致していて、関連する溝530の末端から僅かに離間している。基端ハンドル500の外面は溝530と、孔532との間に肩部534を画成している。釈放カラーによって取り付けられている時、肩部534はワイヤリテーナ526を機械的に偏向させ、短脚527と長脚529との間の角度をワイヤリテーナ526の弛緩状態にある時の角度から増大させる。釈放カラー524の内面は環状溝536を画成しており、少なくとも釈放カラー524が弛緩状態にある時、この環状溝536は肩部534に跨がっているのが望ましい。ワイヤリテーナ526の短脚527は孔532に貫通する。ワイヤリテーナ526の短脚527と、長脚529との間の遷移部によって画成された湾曲部538に溝526が掛合しているのが好適であり、ハンドルコネクタ516の軸部518によって、画成された環状溝540内にボール端528を保持する。
図25において、釈放カラー524は第1位置、即ち掛合位置にあり、環状溝540内に保持されているボール端528は末端ハンドル502から、基端ハンドル500が抜け出るのを防止している。釈放カラー524は基端ハンドル500の基端に向け、第2位置、即ち釈放位置に移動することができ、基端ハンドル500を末端ハンドル502から選択的に除去することができる。釈放カラー524が釈放位置に向け移動した時、溝536の端縁はワイヤリテーナ526に掛合し、短脚527を偏向させ、ハンドルコネクタ516の溝540の外に、ボール端528を動かし、これにより、基端ハンドル500を末端ハンドル502から釈放する。
ドライバホルダ526を通路520の基端内に位置させ、基端ハンドル500と共に回転するよう、ドライバ436を固着する。従って、通路520の基端の平坦部530によって、掛合する平坦部528(図26参照)を有するのが好適な基端ハンドル500によって、回転するように、ドライバホルダ526を固着する。止めねじ532の構成は上述したものと同様、基端ハンドル500に対し、軸線方向に動かないように、ドライバホルダ526を取り付けるように構成する。1対の止めねじ534、536によってドライバ436を基端ハンドル500に対し、軸線方向に移動しないよう、また回転しないように取り付ける。従って、基端ハンドル500を回転すれば、ドライバ436を回転させる。端部キャップ538を基端ハンドル500の基端上に圧入し、更に、ドライバホルダ526を取り付ける。端部キャップ538は軸線方向に貫通する孔540を有する。孔540はドライバ436とほぼ一線をなす。
図25、及び図27において、移植片402が一旦、適正に位置し、その送給位置から、その改善位置に動いてしまうと、送給組立体401を移植片402から、取り外すことができる取外し装置542を末端ハンドル502に設ける。この取外し装置542は末端ハンドル502を包囲する環状取外しカラー544を有する。この取外しカラー544は末端ハンドル502に同心であり、この末端ハンドル上で、軸線方向に摺動できるのが望ましい。ハンドルピン546は末端ハンドル502の空所504内に、同心に位置している。ねじ548のような緊締具を末端ハンドル502の溝孔に通し、ハンドルピン546を取外しカラー544に連結する。緊締具548のおねじは取外しカラー544、及びハンドルピン546のめねじ孔552、554に螺合し、両者を確実に連結する。
ハンドルピン546はその形状がほぼ円筒状であるのが望ましく、ハンドルピン546の開放基端から閉塞末端まで延びる内部空所556を画成している。ハンドルピン546の閉塞末端は軸線方向に貫通して、空所556内に開口する1対の孔558、560を有する。孔558はドライバ436を貫通させることができる寸法を有し、位置している。孔560は取外しワイヤ562の基端を収容する寸法である。取外しワイヤ562はハンドルピン546から、軸406の孔408、410、412の1個を通じて、カバー474(図22参照)まで延びる。例えば、熱融着、接着剤、又は機械的緊締具のような適切な任意の方法により、取外しワイヤ562をカバー474に取り付ける。上述したものと同様に、止めねじ564の構成を利用して、ハンドルピン546によって、軸線方向に移動できるよう、取外しワイヤ562を孔560内に取り付ける。従って、取外しカラー544をハンドル組立体404の基端に向け動かした時、取外しワイヤ562はカバー474を引っ張り、めすコネクタ466の指部468を露出する。カバー474がこの位置にある時、めすコネクタ466はおすコネクタ440から外すことができ、従って、上述したように、送給組立体401を移植片402から外すことができる。
取外しカラー544の好ましくない移動を実質的に防止するため、ハンドル組立体404も、取外しカラーロック装置566を有するのが望ましい。このロック装置566は末端ハンドル502に半径方向に貫通するねじ孔568を有するのが好適である。ねじ孔568に螺着するよう、ロックねじ570を設ける。ロックねじ570はヘッド部572を有し、ロックねじ570をねじ孔568にほぼ完全にねじ込んだ時、このヘッド部572は取外しカラー544がハンドル組立体404の基端に向け移動するのに干渉する。ロックねじ570をねじ孔568から一部戻し、又はねじ孔568から完全に戻せば、ハンドル組立体404の基端への取外しカラー544の希望する移動を許容する。
医療装置400の作動は上述の実施例のものとほぼ類似する。治療を開始する前に、ロックねじ570を位置決めし、移植片402から、送給組立体401が早や過ぎて、外れてしまう原因となる取外しカラー544の好ましくない移動を防止する。上述のような適当な方法によって、一旦、移植片402を冠状湾曲部内に希望するように位置決めし終われば、末端ハンドル502に対して、基端ハンドル500を回転し、ドライバ436を回転させる。ドライバ436を回転すれば、対応して、ねじ42が回転し、上に詳細に説明したように、移植片402は送給形態から、改善形態に動く。ねじ428と、ナット422との間のねじ連結の方向に応じて、基端ハンドル500の回転方向は変化する。しかし、右ねじを使用すれば、基端ハンドル500が反時計方向に回転して、移植片402を送給形態から、改善形態に動かす。
移植片402が希望する改善形態を達成した時、ロックねじ570をそのロック位置から戻し、取外しカラー544を動かす。次に、取外しカラー544をハンドル組立体404の基端に向け動かし、カバー474を後退させ、めすコネクタ466の指部468を露出する。次に、ハンドル組立体404を十分な力で引っ張り、めすコネクタ466の指部468を半径方向外方に偏向させ、めすコネクタ466をおすコネクタ440から離脱させ、従って、送給組立体401を移植片402から離脱させる。次に、送給組立体401を患者から除去し、移植片を患者の所定位置に残す。
図28、及び図29は図14〜図18につき説明したものに類似する代わりの移植片600の溝孔パターンを示し、送給形態から、改善形態への移植片402の移動に、影響を及ぼす窪み602を有している。図28は好適な窪み602の平面図であり、57個の個々の窪み602を設けている。一般に、この移植片の第1側部は管状壁の使用によって、達成されるような非圧縮性である。この移植片の第1側部は半径方向に、この移植片の第2側部に対向しており、この第2側部に複数個の窪み602を設ける。この窪みにより、移植片の第2側部は軸線方向に膨張、又は収縮することができ、当業者に明らかなように、移植片を湾曲させる。窪み602の数、及び形態は移植片の曲げ特性に影響を及ぼす。一般に、移植片の縦軸線の横方向である窪みは平面内での移植片の曲げを助ける。冠状湾曲部内に位置させるように、意図された移植片であって、従って、軸線方向の長さが約5cmから、約16cmの範囲内にある移植片の場合には、少なくとも約10個、また時々は約20個の窪みを設ける。移植される器官の希望する最終曲率、窪みの寸法、及び関連する固体壁材料に応じて、30個、又は40個、又はそれ以上の個数の窪みを設けてもよい。
図29は単一の窪み602の拡大図である。上述の実施例におけるように、複数個の窪み602は移植片402に沿って、軸線方向に配置され、移植片402の縦軸線のほぼ横方向に位置している。窪み602は移植片402の円周の少なくとも約180°にわたり、好ましくは円周の少なくとも300°にわたり延在する。若干の実施例では、窪み602は移植片402の円周の約300°と315°との間にわたり延在する。代案として、移植片の管状体はばねコイルから成っていてもよく、このコイルの隣接する巻回を僅かに離間する。移植片の第1側部の軸線方向の円柱強度は可撓性リボン、又はコアワイヤのような軸線方向に延在する支持体によって得られており、このリボン、又はコアワイヤをばねコイルにはんだ付け、又はその他の方法で取り付けて、この支持体を支持する側に沿う軸線方向の圧縮変形を防止している。このコイルの支持体の反対側は圧縮され、又は膨張し、曲がりを生ずる。このコイルに重合体の外側スリーブを設けてもよい。
各窪み602の両端は円形窪み部603で終わっている。窪み602の円形窪み部603は窪み602の両端における応力集中を減少させるのが有利である。この応力集中は送給形態から、改善形態への移植片402の曲げに起因する。円形窪み部603の直径は約0.76mm(0.03 インチ)であり、単一の窪み602の円形窪み部603の中心間の円周距離は約0.69mm(0.027インチ) である。この要旨は窪み602の両端における移植片402の材料にクラックが発生する可能性を減少させる。
各窪み602は移植片402の本体の対向する端縁表面604、606によって画成されている。表面604はほぼ「U字状」の突起608を有し、この突起608は表面606の補足し合うほぼ「U字状」の凹所610内に位置している。山形のような代わりの補足形態を使用してもよい。突起608と、凹所610との両方の軸線Avは移植片402の縦軸線にほぼ平行である。
ほぼ横方向部分である表面604、606の間の軸線方向距離は窪み602の幅Wvを画成している。希望する性能に応じて、窪み602の幅Wvは変化する。一般に、約0.25mm〜約1.02mm(0.010〜0.040 インチ) の範囲内の幅が使用されることが多い。図示の実施例では、幅Wvは約0.38mm(0.015インチ) である。突起608と凹所610との両方の側部の少なくとも一部の間の距離は窪みの幅Wvより小さく、表面604と表面606との間の1対の干渉部612を画成している。
移植片402が送給形態から、改善形態に移動する際、この干渉部612は移植片402の縦軸線によって、画成された平面の外に、移植片402が移動するのを防止する。平面の外に曲げるよう移植片402を押圧する力に応動して、表面604、606が窪み602の干渉部612内で、相互に接触するのが有利である。従って、図示の構成によれば、移植片を送給形態から、改善形態に動かしている間、この移植片402は希望する平面内に維持される。当業者には明らかなように、代案として、もし必要なら、移植片が平面の外に移動するように、窪み602の形態を定めてもよい。例えば、唯1個の干渉部612を設けてもよいし、平面604、606の間の距離を干渉部612で増大してもよい。
好適な実施例につき、本発明を説明したが、ここに開示したところに基づいて、当業者であれば、これ等の実施例を他の実施例に組み合わせ、又は他の工程を通じて、実施することができる。更に、ここに説明したいずれかの実施例の要旨を他の実施例に組み合わせることができることも当業者には明らかである。本発明の範囲は、ここに開示した実施例に限定されず、特許請求の範囲に記載した通りである。
冠状静脈系内に配備された本発明僧帽環状形成装置の一実施例を示す心臓の線図的図面である。 図1に示す僧帽環状形成装置の移植した状態の線図的図面である。 図1に示す僧帽環状形成装置の配備した状態の線図的図面である。 経静脈送給シースの全体の一部を断面として示す図である。 一方に形成素子があり、他方に形成素子がない2つの移植片の異なる実施例と、送給シースとを線図的に示す図である。 送給シースを通じて、開放ループ形態に位置している本発明の代案の実施例を線図的に示す図である。 冠状湾曲部と連続静脈系とに位置する本発明の僧帽弁環状形成心臓補強装置の他の実施例の装置を有する心臓を線図的に示す図である。 本発明ロック装置の一実施例の線図的横断面図である。 ロック工具と共に示す、図7のロック装置の一部の部分図である。 ロックを外すアンロック工具を示す図8と同様の部分図である。 本発明による他の装置組立体の斜視図である。 図10に示す装置組立体の一部分解図である。 図11Aの11B−11B線上の横断面図である。 本発明による他の装置組立体の一部の分解斜視図である。 図12Aに示す装置組立体の一部の部分断面側面図である。 図10に示した装置組立体と同様の装置組立体を第1モードで使用している間の第1形態での末端人工器官移植領域を示す部分断面分解図である。 図13Aの装置組立体を第2モードで使用している間の第2形態での図13Aと同様の部分断面分解図である。 本発明の送給組立体の線図的側面図である。 本発明の送組システムの線図的側面図である。 図14に示す装置組立体に従って、使用するようにした細長体に連結された装置組立体の末端部の一部側面図である。 図15Aの細長体の湾曲した状態を示す側面図である。 図15Bに示す状態の細長体の15C−15C線に沿う横断面図である。 図15Aに示す細長体の側面図である。 横溝孔パターンを示す図15Dの15E−15E線に沿う横断面図である。 偏向素子と細長体との間の取付け点を示す図15Eの15F−15F線に沿う横断面図である。 形成素子、又は偏向素子と、細長体との間の連結を示す部分断面図である。 図15Aから図15Fに示す細長体の特別な一モードにおける2個のインタロックセグメントの一部の線図である。 図1に示す装置組立体に従って、使用するようにした一作動モードにある他の細長体に着脱自在に連結された送給組立体の末端部の側面図である。 図16Aの細長体の他のモードを示す側面図である。 図16Bに示すモードでの図16Bの16C−6C線に沿う断面図である。 図16Aに示すモードの細長体の側面図である。 図16Dに示す装置の底面図である。 図14に示す装置組立体によって、使用するようにした一作動モードにある他の細長体に連結された装置組立体の末端部の側面図である。 図17Aに示す細長体の一部を詳細に示す側面図である。 図17Bの細長体の他のモードを示す側面図である。 本発明の代わりの構造の移植片の第1形態を示す側面図である。 図17Dの移植片の第2形態を示す側面図である。 本発明の代案の溝孔パターンを示す移植片の側面図である。 図18Aの溝孔パターンと異なるパターンを示す移植片の側面図である。 ハンドル組立体と軸とから成る送給組立体と、僧帽弁を改善する形態の移植片とを含む代わりの医療装置の底面図である。 図19の医療装置を示す図19の20−20線線に沿う横断面図である。 移植片を送給組立体に取外し可能に連結するための連結組立体と移植片とを含む図19の医療装置の一部の拡大図である。 図21の医療装置の連結組立体の拡大図である。 図22の連結組立体のおすコネクタの拡大断面図である。 図22の22B−22B線上の断面図である。 図22Aの22C−22C線上の断面図である。 図22の22D−22D線上の断面図である。 医療装置から離して示す図19の医療装置の送給組立体のドライバの平面図である。 図23のドライバの六角形末端の図23の24−24線の方向に見た一部の図面である。 図19の医療装置のハンドル組立体の横断面図である。 ドライバホルダを含む図25のハンドル組立体の一部の26−26線に沿う断面図である。 27−27線に沿う図25のハンドル組立体の平面図である。 図19の移植片の溝孔パターンの平面図である。 図28の溝孔の構成のうちの単一の溝孔の拡大図である。

Claims (19)

  1. 冠状湾曲部に隣接する僧帽弁環状部を改善する医療装置において、
    脈管系内に完全に配置される寸法を共に有する基端領域と、末端領域とを有する細長体であって、冠状湾曲部の少なくとも一部にトランスルミナル送給をするための第1形態から、前記冠状湾曲部に近い僧帽弁環状部を改善するための第2形態に移動可能である細長体と、
    前記細長体を前記第1トランスルミナル形態から、前記第2改善形態に操作するため、前記細長体に取り付けられた形成素子とを具え、
    前記細長体が複数個の横方向の溝孔または窪みを有する管から成ることを特徴とし、
    前記溝孔または窪みが前記細長体の円周の180゜と315゜との間にわたり延在し、そして前記溝孔または窪みが、少なくとも1つの軸の側方運動と干渉するような形態である2個の隣接する縦方向に対向する部分を備えことを特徴とする医療装置。
  2. 前記細長体が前記改善形態にある時、前記溝孔の形状を変化させることによって、前記細長体が弓形を形成する請求項1に記載の医療装置。
  3. 前記弓形に相当する最もよく適合する一定半径の曲線は約10mmから約20mmの範囲内の半径を有している請求項2に記載の医療装置。
  4. 前記細長体を前記第2形態に保持するロック装置を更に具える請求項1に記載の医療装置。
  5. 前記ロック装置が締りばめから成る請求項4に記載の医療装置。
  6. 前記ロック装置が圧縮ばめから成る請求項4に記載の医療装置。
  7. 前記ロック装置がラチェットから成る請求項4に記載の医療装置。
  8. 前記ロック装置が第1の離脱形態と第2の掛合形態との間に移動できる掛合面から成る請求項4に記載の医療装置。
  9. 前記ロック装置はロックされる方向に押圧されている請求項4に記載の医療装置。
  10. 前記ロック装置はロックを解く方向に押圧されている請求項4に記載の医療装置。
  11. 前記細長体上にコーティングを更に具えている請求項1に記載の医療装置。
  12. 前記医療装置はその操作者に接近する方向への前記形成素子の後退に応答して、前記移植形態から、前記改善形態に移動可能である請求項1に記載の医療装置。
  13. 前記医療装置はその操作者から離れる方向への前記形成素子の前進に応答して、前記移植形態から、前記改善形態に移動可能である請求項1に記載の医療装置。
  14. 体内管内の配備位置に、前記医療装置を保持するアンカーを更に具える請求項1に記載の医療装置。
  15. 前記アンカーが前記医療装置の末端延長部から成る請求項14に記載の医療装置。
  16. 前記アンカーが前記体内管の壁に掛合する摩擦増大表面構造から成る請求項14に記載の医療装置。
  17. 前記アンカーが前記体内管の壁に挿通する少なくとも1個のとげから成る請求項14に記載の医療装置。
  18. 前記医療装置の軸線方向の長さが約10cmに過ぎない請求項1に記載の医療装置。
  19. 前記医療装置の最大横断面の寸法が約10mmに過ぎない請求項18に記載の医療装置。
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