JP4012245B2 - キナゾリン誘導体 - Google Patents
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Description
乾癬及び癌のような細胞増殖の疾病に対する現在の治療方法の多くは、DNA合成を抑制する化合物を利用している。このような化合物は、一般に細胞毒性を有するが、しかし、腫瘍細胞のような細胞を急速に分裂させる際のこの細胞毒性効果は、有用であることができる。DNA合成の抑制以外の機構により作用する、抗増殖活性剤の選択的な提案は、作用の高められた選択性を示す可能性を有している。
近年、細胞は、腫瘍形成遺伝子、即ち活性化の際に悪性腫瘍細胞の形成をまねく遺伝子へとDNAの一部が変換されることにより癌性になる可能性のあることが、発見されている(Bradshaw,Mutagenesis,1986,第1巻,91)。このような腫瘍形成遺伝子の中には、成長因子の受容体であるペプチドの生産を起こすものもある。その後成長因子受容体の複合体では、細胞増殖が増大するようになる。例えば、幾つかの腫瘍形成遺伝子が、チロシンキナーゼ酵素をコードし、かつ一定のある成長因子受容体もまた、チロシンキナーゼ酵素であることは公知である(Yarden他,Ann.Rev.Biochem.,1988,第57巻,443;Larsen他,Ann.Reports in Med.Chem.1989,第13章)。
レセプターチロシンキナーゼは、細胞の複製を開始する生化学的信号の伝達に重要である。このレセプターは、細胞膜を連結し、成長因子、例えば、表皮成長因子(EGF)のための細胞外結合領域及びタンパク質中のチロシンアミノ酸をリン酸化するキナーゼとして機能し、それゆえ細胞増殖に影響を及ぼす細胞内部分を有する大きい酵素である。種々の種類のレセプターチロシンキナーゼは、公知であり(Wilks,Advances in Cancer Research,1993,第60巻,43〜73)、異なるチロシンキナーゼに結合する成長因子の系統群を基礎にしている。分類によれば、クラスIは、EGF、トランスフォーミング成長因子α(TGFα)、NEU、erbB、Xmrk,DER及びlet23の受容体のようなレセプターチロシンキナーゼのEGF系統群からなるレセプターチロシンキナーゼを包含し、クラスIIは、インシュリン、IGFI及びインシュリン関連受容体(IRR)の受容体のようなレセプターチロシンキナーゼのインシュリン系統群からなるレセプターチロシンキナーゼを包含し、かつクラスIIIは、PDGFα、PDGFβ及びコロニー刺激因子1(CSF1)受容体のようなレセプターチロシンキナーゼの血小板由来成長因子(PDGF)系統群からなるレセプターチロシンキナーゼを包含する。レセプターチロシンキナーゼのEGF系統群のようなクラスIのキナーゼが、一般のヒトの癌、例えば、乳癌(Sainsbury他,Brit.J.Cancer,1988,第58巻,458;Guerin他,Oncogene Res.,1988,第3巻,21)、肺の扁平上皮癌(Hendler他,Cancer Cells,1989,第7巻,347)、膀胱癌(Neal他,Lancet,1985,366)、食道癌(Mukaida他,Cancer,1991,第68巻,142)、胃腸癌、例えば結腸癌、直腸癌又は胃癌(Bolen他,Oncogene Res.,1987,第1巻,149)、白血病(Konaka他,Cell,1984,第37巻,1035)及び卵巣癌及び気管支癌、膵臓癌(欧州特許第0400586号明細書)にしばしば存在することは、公知である。さらにヒトの腫瘍組織を、レセプターチロシンキナーゼのEGF系統群に関連して試験する場合には、さらに甲状腺癌及び子宮癌のような癌において腫瘍組織が広範囲にはびこることが予想される。また、EGF型のチロシンキナーゼ活性により、正常細胞はほとんど検出されないのに対して、しばしば悪性細胞の検出は可能であることも公知である(Hunter,Cell,1987,第50巻,823)。チロシンキナーゼ活性を有するEGF受容体が、多くのヒトの癌、例えば、脳、肺の扁平上皮細胞、膀胱、胃、直腸結腸、乳房、頭、頚、食道、婦人科及び甲状腺の腫瘍において重複発現されていることは、より最近に示された(W J Gullick,Brit.Med.Bull.,1991,第47巻,87)。
従って、レセプターチロシンキナーゼの抑制剤に、哺乳類の癌細胞に対する成長の選択的な抑制剤としての価値があることは理解されてきている(Yaish他,Science,1988,第242巻,933)。この見解に対する支持は、エルブスタチン、EGFレセプターチロシンキナーゼ抑制剤により、特に、EGFレセプターチロシンキナーゼを発現する移植されたヒトの乳癌腫の無胸腺ヌードマウスの場合の成長は減退するが、EGFレセプターチロシンキナーゼを発現しない別の癌腫の成長の効果はない(Toi他,Eur.J.Cancer Cli.Oncol.,1990,第26巻,722)ことを証明することによって提供される。種々のスチレン誘導体もまた、チロシンキナーゼ抑制の性質を有し(欧州特許第0211363号明細書、同第0304493号明細書及び同第0322738号明細書)かつ抗腫瘍薬剤としての使用されることが述べられている。EGFレセプターチロシンキナーゼ抑制剤であるかかる2つのスチレン誘導体の生体内での抑制効果は、ヌードマウスに接種されたヒトの扁平上皮細胞癌腫の成長に対して証明されている(Yoneda他,Cancer Research,1991,第51巻,4430)。従って、クラスIのレセプターチロシンキナーゼ抑制剤は、ヒトの種々の癌の治療に有用であることが証明されるであろうことが示されている。種々の公知のチロシンキナーゼ抑制剤は、T R Burke Jr.(Drugs of the Future,1992,第17巻,119)によるごく最近の評論で明らかにされている。
EGF型のレセプターチロシンキナーゼの抑制剤は、(TGFαが最も重要な成長因子と考えられている)乾癬及び前立腺肥大症(BPH)のような過度の細胞増殖の他の疾病の治療にも有用である。
4位にアニリノ置換基を有する一定のキナゾリン誘導体が、レセプターチロシンキナーゼの抑制活性を有することは、欧州特許第0520722号明細書及び同第0566266号明細書の記載から公知である。更に、4位にヘテロアリールアミノ置換基を有する一定のキナゾリン誘導体もまた、レセプターチロシンキナーゼ抑制活性を有することは、欧州特許第0602851号明細書の記載から公知である。
更に、一定のアリール化合物及びヘテロアリール化合物が、EGF及び/又はPDGFレセプターチロシンキナーゼを抑制することは、国際特許出願公表第WO92/20642号明細書の記載から公知である。この国際特許出願公表明細書中には一定のキナゾリン誘導体が開示されているが、4−アニリノキナゾリン誘導体については言及されていない。
更に、キナゾリンのベンゼン環に縮合された5員環又は6員環を有する一定の3環式化合物が、レセプターチロシンキナーゼの抑制活性を有することは、欧州特許第0635507号明細書の記載から公知である。また、6位にアミノ基及び7位にハロゲン原子を有する一定のキナゾリン誘導体が、レセプターチロシンキナーゼの抑制活性を有することは、欧州特許第0635498号明細書の記載から公知である。
4−アニリノキナゾリン誘導体の試験管内抗増殖効果は、Fry他,Science,1994,第265巻,1093に開示された。4−(3−ブロモアニリノ)−6,7−ジメトキシキナゾリン化合物は、EGFレセプターチロシンキナーゼの高度に有効な抑制剤であることが述べられた。
レセプターチロシンキナーゼのEGF系統群の抑制剤である4,5−ジアニリノフタルイミド誘導体の生体内抑制効果は、ヒトの類表皮癌A−431又はヒトの卵巣癌SKOV−3のBALB/cヌードマウスにおける成長について証明された(Buchdunger他,Proc.Nat.Acad.Sci.,1994,第91巻,2334)。
前記刊行物中には、4位にアニリノ置換基及び6位にヘテロアリール置換基を有するキナゾリン誘導体は開示されていない。
ところで、一定の新規6位置換の4−アニリノキナゾリン誘導体は、クラスIのレセプターチロシンキナーゼの抑制活性から現れると考えられている抗細胞増殖の性質を有することが見出された。
本発明によれば、式I
〔式中、mは1又は2であり;
それぞれR1は独立に水素、ハロゲン、シアノ、アミノ、ニトロ、カルバモイル、カルボキシ、(1〜4C)アルコキシカルボニル、(1〜4C)アルキル、(1〜4C)アルキルチオ、(1〜4C)アルキルアミノ、ジ−[(1〜4C)アルキル]アミノ、(2〜4C)アルカノイルアミノ又は(1〜4C)アルコキシであり;
nは1、2又は3であり;
それぞれR2は独立に水素、ヒドロキシ、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アミノ、ニトロ、シアノ、(1〜4C)アルキル、(1〜4C)アルコキシ、(1〜4C)アルキルアミノ、ジ−[(1〜4C)アルキル]アミノ、(1〜4C)アルキルチオ、(1〜4C)アルキルスルフィニル、(1〜4C)アルキルスルホニル、(2〜4C)アルカノイルアミノ、(2〜4C)アルカノイル又は(1〜3C)アルキレンジオキシであるか、もしくはR2は、式IのNH基に対しパラに配位した式−X−Qで示される基であり、この場合Xは、CO、C(R3)2、CH(OR3)、C(R3)2−C(R3)2、C(R3)=C(R3)、C≡C、CH(CN)、O、S,SO,SO2,CONR3,SO2NR3,NR3CO,NR3SO2,OC(R3)2,SC(R3)2,C(R3)2O又はC(R3)2Sで示される式の基であり、この場合それぞれR3は独立に水素又は(1〜4C)アルキルであり、並びにQは、フェニル基もしくはナフチル基又は酸素、窒素及び硫黄から選択された3個までのヘテロ原子を有する単環又はベンゼン環に縮合した5又は6員のヘテロアリール部分であり、この場合前記フェニル基もしくはナフチル基又はヘテロアリール部分は、ハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、カルバモイル、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、(1〜4C)アルキル、(1〜4C)アルコキシ、(1〜4C)アルキルアミノ、ジ−[(1−4C)アルキル]アミノ、(2〜4C)アルカノイルアミノ、N−(1〜4C)アルキルカルバモイル及びN,N−ジ−[(1〜4C)アルキル]カルバモイルから選択された1、2又は3個の置換基で場合によっては置換されており;並びに
Arは、4個までの窒素ヘテロ原子を有する5又は9員の窒素結合したヘテロアリール部分であるか、
又はArは、2−オキソ−4−イミダゾリン−1−イル、2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−1−イル、4−オキソ−1,4−ジヒドロピリジン−1−イル、2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、4−オキソ−3,4−ジヒドロピリミジン−3−イル、2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−1−イル、2−オキソ−1,2−ジヒドロピラジン−1−イル、2,3−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピラジン−1−イル、3−オキソ−2,3−ジヒドロピリダジン−2−イル、又は3,6−ジオキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリダジン−1−イル又はその相応するチオキソ類似物、又は2−オキソインドリン−1−イル、2,3−ジオキソインドリン−1−イル、2−オキソ−2,3−ジヒドロベンズイミダゾル−1−イル、3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インダゾル−1−イル、3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インダゾル−2−イル、2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−1−イル、2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−1−イル、1−オキソ−1,2−ジヒドロイソキノリン−2−イル、2−オキソ−1,2−ジヒドロキナゾリン−1−イル、2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリン−1−イル、2−オキソ−1,2−ジヒドロキノキサリン−1−イル、2,3−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキノキサリン−1−イル、4−オキソ−1,4−ジヒドロシンノリン−1−イル、3,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロシンノリン−1−イル、又は3,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロシンノリン−2−イル又はその相応するチオキソ類似物であり、並びにArは、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、メルカプト、カルボキシ、カルバモイル、(1〜4C)アルキル、(1〜4C)アルコキシ、(1〜4C)アルキルアミノ、ジ−[(1〜4C)アルキル]アミノ、(1〜4C)アルキルチオ、(2〜4C)アルカノイル、(1〜4C)アルコキシカルボニル、(2〜4C)アルカノイルアミノ、N−(1〜4)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1〜4C)アルキル]カルバモイル、N−[ヒドロキシ−(2〜4C)アルキル]カルバモイル、N,N−ジ−[ヒドロキシ−(2〜4C)アルキル]カルバモイル、N−[(1〜4C)アルコキシ−(2〜4C)アルキル]カルバモイル、N,N−ジ−[(1−4C)アルコキシ−(2〜4C)アルキル]カルバモイル、アミノ−(1〜4C)アルキル、(1〜4C)アルキルアミノ−(1〜4C)アルキル、ジ−[(1〜4C)アルキル]アミノ−(1〜4C)アルキル、ピロリジン−1−イル−(1〜4C)アルキル、ピペリジノ−(1〜4C)アルキル、モルホリノ−(1〜4C)アルキル、ピペラジン−1−イル−(1〜4C)アルキル及び4−(1〜4C)アルキルピペラジン−1−イル−(1〜4C)アルキルから選択された1、2又は3個の置換基で場合によっては置換されている〕で示されるキナゾリン誘導体;
又はその製薬学的に認容性の塩が提供される。
さらに本発明の態様によれば、mが1又は2であり;
それぞれR1が、独立した水素、ハロゲン、シアノ、アミノ、ニトロ、カルバモイル、カルボキシ、(1〜4C)アルコキシカルボニル、(1〜4C)アルキル、(1〜4C)アルキルチオ、(1〜4C)アルキルアミノ、ジ−[(1〜4C)アルキル]アミノ、(2〜4C)アルカノイルアミノ又は(1〜4C)アルコキシであり;
nは1、2又は3であり;
それぞれR2は独立した、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アミノ、ニトロ、シアノ、(1〜4C)アルキル、(1〜4C)アルコキシ、(1〜4C)アルキルアミノ、ジ−[(1〜4C)アルキル]アミノ、(1〜4C)アルキルチオ、(1〜4C)アルキルスルフィニル、(1〜4C)アルキルスルホニル、(2〜4C)□アルカノイルアミノ、(2〜4C)アルカノイル又は(1〜3C)アルキレンジオキシであり;並びに
Arが、4個までの窒素ヘテロ原子を有する5又は9員の窒素結合したヘテロアリール部分であるか、
又はArが、2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−1−イル、4−オキソ−1,4−ジヒドロピリジン−1−イル、2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、4−オキソ−3,4−ジヒドロピリミジン−3−イル、2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−1−イル、2−オキソ−1,2−ジヒドロピラジン−2−イル、2,3−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピラジン−1−イル、3−オキソ−2,3−ジヒドロピリダジン−2−イル又は3,6−ジオキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリダジン−1−イル又はその相応するチオキソ類似物であるか、又は2−オキソインドリン−1−イル、2,3−ジオキソインドリン−1−イル、2−オキソ−2,3−ジヒドロベンズイミダゾル−1−イル、3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インダゾル−1−イル、3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インダゾル−2−イル、2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−1−イル、2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−1−イル、1−オキソ−1,2−ジヒドロイソキノリン−2−イル、2−オキソ−1,2−ジヒドロキナゾリン−1−イル、2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリン−1−イル、2−オキソ−1,2−ジヒドロキノキサリン−1−イル、2,3−ジヒドロ−1,2,3
,4−テトラジヒドロキノキサリン−1−イル、4−オキソ−1,4−ジヒドロシンノリン−1−イル、3,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロシンノリン−1−イル又は3,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロシンノリン−2−イル又はその相応するチオキソ類似物であり、
並びにArが、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、メルカプト、カルボキシ、カルバモイル、(1〜4C)アルキル、(1〜4C)アルコキシ、(1〜4C)アルキルアミノ、ジ−[(1〜4C)アルキル]アミノ、(1〜4C)アルキルチオ、(2〜4C)アルカノイル、(1〜4C)アルコキシカルボニル、N−(1〜4C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1〜4C)アルキル]カルバモイル、N−[ヒドロキシ−(1〜4C)アルキル]カルバモイル、N,N−ジ−[ヒドロキシ−(1〜4C)アルキル]カルバモイル、N−[(1〜4C)アルコキシ−(1〜4C)アルキル]カルバモイル及びN,N−ジ−[(1−4C)アルコキシ−(1〜4C)アルキル]カルバモイルから選択された3個までの置換基で場合によっては有することができる式Iのキナゾリン誘導体;
又はその製薬学的に認容性の塩が提供される。
本明細書において“アルキル”の用語は、直鎖状及び分枝鎖状のアルキル基の両方とも包含しているが、“プロピル”のような直鎖型のみに特定されている個
々のアルキル基が参照される。類似の変更を、他の一般的な用語に適用される。
式Iのキナゾリンは、2位が置換されていない。このことは、式Iにおいて特に2位が水素原子で示されていることにある。R1基は、キナゾリン環のベンゼン部分にのみ位置することが分かる。
また、前記で定義した式Iで示される一定の化合物は、互変異性の現象を示すことできる場合には、本発明は、レセプターチロシンキナーゼの抑制活性を有する任意の互変異形を包含する。
また、式Iの一定のキナゾリン誘導体は、例えば、溶解形ならびに水和物のような不溶形で存在することが分かる。本発明は、レセプターチロシンキナーゼの抑制活性を有する全てのかかる溶解形を包含することが理解される。
前記で言及した一般的な基の適当なものは、下記に詳述するものを包含する。
R1又はR2がハロゲンである場合、R1又はR2に適当なものは、例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ又はヨードであり;(1〜4C)アルコキシカルボニルである場合には、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル又はブトキシカルボニルであり;(1〜4C)アルキルである場合には、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第二ブチル、第三ブチルであり;(1〜4C)アルキルチオである場合には、例えば、メチルチオ、エチルチオ、又はプロピルチオであり;(1〜4C)アルカリアミノである場合には、例えば、メチルアミノ、エチルアミノ又はプロピルアミノであり;ジ−[(1〜4C)アルキル]アミノである場合には、例えば、ジメチルアミノ、N−エチル−N−メチルアミノ、ジエチルアミノ、N−メチル−N−プロピルアミノ又はジプロピルアミノであり;(2〜4C)アルカノイルアミノである場合には、例えば、アセトアミド、プロピオンアミド又はブチルアミドであり;(1〜4C)アルコキシである場合には、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ又はブトキシである。
R2が(1〜4C)アルキルスルフィニルである場合、R2に適当なものは、例えば、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル又はプロピルスルフィニルであり;(1〜4C)アルキルスルホニルである場合には、例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル又はプロピルスルホニルであり;(2〜4C)アルカノイルである場合には、例えば、アセチル、プロピオニル又はブチルであり;(1〜4C)アルキレンジオキシである場合には、例えば、メチレンジオキシ、エチレンジオキシ又はプロピレンジオキシである。
R2が(1〜3C)アルキレンジオキシである場合には、このような基のそれぞれの酸素原子は、アニリノ環に隣接した位置を占有する。
X内に存在することができるR3基が(1〜4C)アルキルである場合、R3基の適当なものは、例えば、メチル、エチル又はプロピルである。
Qがナフチル基である場合、Qに適当なものは、例えば、1−ナフチル又は2−ナフチルである。
Qが酸素、窒素及び硫黄から選択された3個までのヘテロ原子を有する5又は6員のヘテロアリール部分である場合、Qに適当なものは、Qが単環である場合に、例えば、フリル、ピロリル、チエニル、ピリジニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、オキサジアゾリル、フラザニル又はチアジアゾリルであり、又はベンゼン環に縮合している場合には、例えば、ベンゾフリル、インドリル、ベンゾチエニル、キノリル、イソキノリル、ベンゾオキサゾリル、インダゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、シンノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル又はベンゾトリアゾリルである。前記ヘテロアリール部分は、任意の有効な位置によってXに結合されることができる。Q上の場合による置換基は、任意の有効な窒素ヘテロ原子に含まれる任意の有効な位置に位置する。
Arが4個までの窒素ヘテロ原子を有する5又は9員の窒素結合したヘテロアリール部分である場合、Arに適当なものは、例えば、完全な不飽和単環ヘテロアリール部分、例えば、1−ピロリル、1−ピラゾリル、1−イミダゾリル、1,2,3−トリアゾール−1−イル、1,2,3−トリアゾール−2−イル、1,2,4−トリアゾール−1−イル、1,2,4−トリアゾール−4−イル、1H−テトラゾール−1−イル及び2H−テトラゾール−2−イルであり、又は完全な不飽和二環式ベンゼン環に縮合したヘテロアリール部分、例えば、1−インドリル、2−イソインドリル、1H−インダゾル−1−イル、2H−インダゾル−2−イル、ベンズイミダゾリル−1−イル及びベンゾ−1,2,3−トリアゾール−1−イルである。
Ar又はQを骨格とすることができる置換基に適当なものは、例えば:
ハロゲン:フルオロ、クロロ、ブロモ及びヨード;
(1〜4C)アルキル:メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル及び第三ブチル
(1〜4C)アルコキシ:メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ及びブトキシ;
(1〜4C)アルキルアミノ:メチルアミノ、エチルアミノ及びプロピルアミノ;
ジ−[(1〜4C)アルキル]アミノ:ジメチルアミノ、N−エチル−N−メチルアミノ、ジエチルアミノ、N−メチル−N−プロピルアミノ及びジプロピルアミノ;
(1〜4C)アルキルチオ:メチルチオ、エチルチオ及びプロピルチオ;
(2〜4C)アルカノイル:アセチル、プロピオニル及びブチリル;
(1〜4C)アルコキシカルボニル:メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル及びブトキシカルボニル;
(2〜4C)アルカノイルアミノ:アセトアミノ、プロピオンアミド及びブチルアミド;
N−(1〜4C)アルキルカルバモイル:N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N−プロピルカルバモイル及びN−ブチルカルバモイル;
N,N−ジ−[(1〜4C)アルキル]カルバモイル:N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル、N−エチル−N−メチルカルバモイル、N,N−ジプロピルカルバモイル及びN,N−ジブチルカルバモイル;
N−[ヒドロキシ−(2〜4C)アルキル]カルバモイル:N−[2−ヒドロキシエチル]カルバモイル、N−[3−ヒドロキシプロピル]カルバモイル及びN−[4−ヒドロキシブチル]カルバモイル;
N,N−ジ−[ヒドロキシ−(2〜4C)アルキル]カルバモイル:N,N−ジ−[2−ヒドロキシエチル]カルバモイル、N,N−ジ−[3−ヒドロキシプロピル]カルバモイル及びN,N−ジ−[4−ヒドロキシブチル]カルバモイル;
N−[(1〜4C)アルコキシ−(2〜4C)アルキル]カルバモイル:N−[2−メトキシエチル]カルバモイル、N−[2−エトキシエチル]カルバモイル、N−[3−メトキシプロピル]カルバモイル及びN−[4−メトキシブチル]カルバモイル;
N,N−ジ−[(1〜4C)アルコキシ−(2〜4C)アルキル]カルバモイル:N,N−ジ−[2−メトキシエチル]カルバモイル、N,N−ジ−[2−エトキシエチル]カルバモイル、N,N−ジ−[3−メトキシプロピル]カルバモイル及びN,N−[4−メトキシブチル]カルバモイル;
アミノ−(1〜4C)アルキル:アミノメチル、2−アミノエチル、3−アミノプロピル及び4−アミノブチル;
(1〜4C)アルキルアミノ−(1〜4C)アルキル:メチルアミノメチル、エチルアミノメチル、2−メチルアミノエチル、2−エチルアミノエチル及び3−メチルアミノプロピル;
ジ−[(1〜4C)アルキル]アミノ−(1〜4C)アルキル:ジメチルアミノメチル、ジエチルアミノメチル、2−ジメチルアミノエチル、2−(N−エチル−N−メチルアミノ)エチル、2−ジエチルアミノエチル及び3−ジメチルアミノプロピル;
ピロリジン−1−イル−(1〜4C)アルキル:ピロリジン−1−イルメチル、2−(ピロリジン−1−イル)エチル及び3−(ピロリジン−1−イル)プロピル;
ピペリジノ−(1〜4C)アルキル:ピペリジノメチル、2−ピペリジノメチル及び3−ピペリジノプロピル;
モルホリノ−(1〜4C)アルキル:モルホリノメチル、2−モルホリノエチル及び3−モルホリノプロピル;
ピペラジン−1−イル−(1〜4C)アルキル:ピペラジン−1−イルメチル、2−ピペラジン−1−イルエチル及び3−ピペラジン−1−イルプロピル;
4−(1〜4C)アルキルピペラジン−1−イル(1〜4C)アルキル:4−メチルピペラジン−1−イルメチル、2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル及び3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピルを包含する。
本発明のキナゾリン誘導体の適当な製薬学的に認容性の塩は、例えば十分に塩基性である本発明のキナゾリン誘導体の酸付加塩、例えば無機酸又は有機酸、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸及びマレイン酸との酸付加塩である。その上、十分に酸性である本発明のキナゾリン誘導体の適当な製薬学的に認容性の塩は、アルカリ金属塩、例えばナトリウム又はカリウム塩、アルカリ土類金属塩、例えばカルシウム又はマグネシウム塩、アンモニウム塩又は製薬学的に認容性のカチオンを供与する有機塩基との塩、例えばメチルアミン、ジメチルアミン、トリエチルアミン、ピペリジン、モルホリン又はトリス−(2−ヒドロキシルアミン)との塩である。
特に、本発明の新規化合物は、例えば、式Iのキナゾリン誘導体、又はその製薬学的に認容性の塩を包含し、この場合:
(a)mは1であり、R2は、水素、ハロゲン及び(1〜4C)アルコキシから選択されたものであり;かつAr、n及びR2は、前記に定義されたか又は特別な新規化合物に関連する部分に定義された意味のいずれかを有し;
(b)nは1又は2であり、それぞれR2は独立に水素、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、ニトロ、シアノ、(1〜4C)アルキル又は(1−4C)アルコキシであり;並びにAr、m及びR1は、前記に定義されたか又は特別な新規化合物に関連する部分に定義された意味のいずれかを有し;
(c)nは1又は2であり、1つのR2は、式IにおいてNH基に対しパラに位置する式−X−Qで示される基であり、この場合、Xは、式CO、C(R3)2、CH(OR3)、OC(R3)3又はSC(R3)2で示される基であり、この場合それぞれR3は独立にハロゲン又は(1〜4C)アルキルであり、並びにQは、ハロゲン、シアノ、(1〜4C)アルキル及び(1〜4C)アルコキシから選択された1又は2個の置換基で場合によっては置換されているフェニル、フリル、ピロリル、チエニル、ピリジニル、オキサゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、ピリミジニル、1,2,4−トリアゾリル、オキサジアゾリル又はチアジアゾリルであり、また他のR2(存在する場合)は、ハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ及び(1〜4C)アルキルから選択されたものであり;並びにAr、m及びR1は、前記に定義されたか又は特別な新規化合物に関連する部分に定義された意味のいずれかを有し;
(d)nは1又は2であり、1つのR2は、式I中のNH基に対しパラに位置する式−X−Qで示される基であり、この場合、Xは、式CO又はOCH2で示される基であり、並びにQは、ハロゲン及び(1〜4C)アルキルから選択された1個の置換基で場合によっては置換されているフェニル、フリル、チエニル、ピリジル、オキサゾリル、イミダゾリル又はチアゾリルであり、また他のR2(存在する場合)は、ハロゲン及び(1〜4C)アルキルから選択されたものであり;並びにAr、m及びR1は、前記に定義されたか又は特別な新規化合物に関連する部分に定義された意味のいずれかを有し;
(e)Arは、Arについて前記に定義されたものと同様の1、2個又は3個の置換基で場合によっては置換されている4個までの窒素ヘテロ原子を有する5又は9員の窒素結合したヘテロアリール部分であり;並びに、m、n、R1及びR2は、前記に定義されたか又は特別な新規化合物に関連する部分に定義された意味のいずれかを有し;
(f)Arは、2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−1−イル、4−オキソ−1,4−ジヒドロピリジン−1−イル、2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、4−オキソ−3,4−ジヒドロピリミジン−3−イル、2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−1−イル、2−オキソ−1,2−ジヒドロピラジン−1−イル、2,3−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピラジン−1−イル、3−オキソ−2,3−ジヒドロピリダジン−2−イルもしくは3,6−ジオキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリダジン−1−イル又はその相応するチオキソ類似物、又は2−オキソインドリン−1−イル、2,3−ジオキソインドリン−1−イル、2−オキソ−2,3−ジヒドロベンズイミダゾル−1−イル、3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インダゾル−1−イル、3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インダゾル−2−イル、2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−1−イル、2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−1−イル、1−オキソ−1,2−ジヒドロイソキノリン−2−イル、2−オキソ−1,2−ジヒドロキナゾリン−1−イル、2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリン−1−イル、2−オキソ−1,2−ジヒドロキノキサリン−1−イル、2,3−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキノキサリン−1−イル、4−オキソ−1,4−ジヒドロシンノリン−1−イル、3,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロシンノリン−1−イルもしくは3,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロシンノリン−2−イル又はその相応するチオキソ類似物であり、並びにArは、Arについて前記に定義されたものと同様の1、2又は3個の置換基で場合によっては置換されており;並びに、m、n、R1及びR2は、前記に定義されたか又は特別な新規化合物に関連する部分に定義された意味のいずれかを有し;
(g)Arは、Arについて前記に定義されたものから選択された1又は2個の置換基で場合によっては置換されている4個までの窒素ヘテロ原子を有する5員の窒素結合した完全な不飽和単環ヘテロアリール部分であり;並びにm、n、R1及びR2は、前記に定義されたか又は特別な新規化合物に関連する部分に定義された意味のいずれかを有し;
(h)Arは、Arについて前記で定義されたものから選択された1又は2個の置換基で場合によっては置換されている4個までの窒素ヘテロ原子を有する、9員の窒素結合した完全な不飽和二環式ベンゼン環縮合したヘテロアリール部分である;並びに、m、n、R1及びR2は、前記に定義されたか又は特別な新規化合物に関連する部分に定義された意味のいずれかを有し;
(i)Arは、2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−1−イル、4−オキソ−1,4−ジヒドロピリジン−1−イル、2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、4−オキソ−3,4−ジヒドロピリミジン−3−イル、2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−1−イル、2−オキソ−1,2−ジヒドロピラジン−1−イル、2,3−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピラジン−1−イル、3−オキソ−2,3−ジヒドロピリダジン−2−イル又は3,6−ジオキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリダジン−1−イルであり、並びにArは、Arについて前記に定義されたものから選択された1又は2個の他の置換基で場合によっては置換されており;並びに、m、n、R1及びR2は、前記に定義されたか又は特別な新規化合物に関連する部分に定義された意味のいずれかを有しているか;又は
(j)Arは、2−オキソインドリン−1−イル、2,3−ジオキソインドリン−1−イル、2−オキソ−2,3−ジヒドロベンズイミダゾル−1−イル、3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インダゾル−1−イル、3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インダゾル−2−イル、2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−1−イル、2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−1−イル、1−オキソ−1,2−ジヒドロイソキノリン−2−イル、2−オキソ−1,2−ジヒドロキナゾリン−1−イル、2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリン−1−イル、2−オキソ−1,2−ジヒドロキノキサリン−1−イル、2,3−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキノキサリン−1−イル、4−オキソ−1,4−ジヒドロシンノリン−1−イル、3,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロシンノリン−1−イル又は3,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロシンノリン−2−イルであり、かつArは、Arについて前記に定義されたものから選択された1又は2個の他の置換基で場合によっては置換されており;並びにm、n、R1及びR2は、前記に定義されたか又は特別な新規化合物に関連する部分に定義された意味のいずれかを有している。
本発明による1つの好ましい化合物は、mが1であり、R1が水素、フルオロ、クロロ、ブロモ、メトキシ及びエトキシから選択されており;
nが1又は2であり、それぞれR2が独立に水素、ヒドロキシ、フルオロ、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アミノ、ニトロ、シアノ、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、プロピルスルフィニル、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、アセトアミド、プロピオンアミド、ブチルアミド、アセチル、プロピオニル、ブチリル、メチレンジオキシ、エチレンジオキシ又はプロピレンジオキシであり;
Arが、1−ピロリル、1−ピラゾリル、1−イミダゾリル、1,2,3−トリアゾール−1−イル、1,2,3−トリアゾール−2−イル、1,2,4−トリアゾール−1−イル、1,2,4−トリアゾール−4−イル、1H−テトラゾル−1−イル及び2H−テトラゾル−2−イル、1−インドリル、2−イソインドリル、1H−インダゾル−1−イル、2H−インダゾル−2−イル、1−ベンズイミダゾリル又はベンゾ−1,2,3−トリアゾール−1−イルであり、並びにArが、独立にフルオロ、クロロ、ブロモ、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、メチルチオ、エチルチオ、アセチル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル、N−[2−ヒドロキシエチル]カルバモイル、N−[3−ヒドロキシプロピル]カルバモイル、N,N−ジ−[2−ヒドロキシエチル]カルバモイル、N,N−ジ−[3−ヒドロキシプロピル]カルバモイル、N−[2−メトキシエチル]カルバモイル及びN,N−ジ−[2−メトキシエチル]カルバモイルから選択された1又は2個の置換基を有することができるような式Iのキナゾリン誘導体;
又はその製薬学的に認容性の塩であり;
さらに本発明による他の好ましい化合物は、mが1であり、それぞれR1が水素、フルオロ、クロロ、ブロモ、メトキシ及びエトキシから選択されたものであり;
nが1又は2であり、それぞれR2が独立に水素、ヒドロキシ、フルオロ、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アミノ、ニトロ、シアノ、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、プロピルスルフィニル、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、アセトアミド、プロピオンアミド、ブチルアミド、アセチル、プロピオニル、ブチリル、メチレンジオキシ、エチレンジオキシ又はプロピレンジオキシであり;
Arが、2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−1−イル、4−オキソ−1,4−ジヒドロピリジン−1−イル、2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、4−オキソ−3,4−ジヒドロピリミジン−3−イル、2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−1−イル、2−オキソ−1,2−ジヒドロピラジン−1−イル、2,3−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピラジン−1−イル、3−オキソ−2,3−ジヒドロピリダジン−2−イル及び3,6−ジオキソ−1,2,3,6−テトラヒドロピリダジン−1−イルであり、又は2−チオキソ−1,2−ジヒドロピリジン−1−イルのようなその相応するチオキソ類似物、又は2−オキソインドリン−1−イル、2,3−ジオキソインドリン−1−イル、2−オキソ−2,3−ジヒドロベンズイミダゾル−1−イル、3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インダゾル−1−イル、3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インダゾル−2−イル、2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−1−イル、2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−1−イル、1−オキソ−1,2−ジヒドロイソキノリン−2−イル、2−オキソ−1,2−ジヒドロキナゾリン−1−イル、2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリン−1−イル、2−オキソ−1,2−ジヒドロキノキサリン−1−イル、2,3−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキノキサリン−1−イル、4−オキソ−1,4−ジヒドロシンノリン−1−イル、3,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロシンノリン−1−イル及び3,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロシンノリン−2−イルであり、又は2−チオキソインドリン−1−イルのようなその相応するチオキソ類似物、並びに
Arが、独立にフルオロ、クロロ、ブロモ、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、メチルチオ、エチルチオ、アセチル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル、N−[2−ヒドロキシエチル]カルバモイル、N−[3−ヒドロキシプロピル]カルバモイル、N,N−ジ−[2−ヒドロキシエチル]カルバモイル、N,N−ジ−[3−ヒドロキシプロピル]カルバモイル、N−[2−メトキシエチル]カルバモイル及びN,N−ジ−[2−メトキシエチル]カルバモイル選択された1又は2個の置換基を有することができる式Iのキナゾリン誘導体;又はその製薬学的に認容性の塩であり;
さらに本発明による好ましい化合物は、mが1であり、R1が水素、7−フルオロ、7−クロロ又は7−メトキシであり;
nが1又は2であり、それぞれR2が独立にフルオロ、クロロ又はメチルである;並びに
Arが、フルオロ、クロロ、ブロモ、メチル及びエチルから選択された1又は2個の置換基を場合によっては有する1−ピロリル、1−ピラゾリル、1−イミダゾリル、1,2,3−トリアゾール−1−イル、1,2,4−トリアゾール−1−イル、1,2,4−トリアゾール−4−イル、1−インドリル、1H−インダゾリル−1−イル、1−ベンズイミダゾリル又は1,2,3−トリアゾール−1−イルであるような式Iのキナゾリン誘導体;又はその製薬学的に認容性の塩である。
更に、本発明の好ましい化合物は、mが1であり、R1が、水素、7−フルオロ、7−クロロ又は7−メトキシであり;
nが1又は2であり、それぞれR2が、独立にフルオロ、クロロ又はメチルであり;並びに
Arが、フルオロ、クロロ、ブロモ、メチル及びエチルから選択された1又は2個の置換基を場合によっては有する2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−1−イル、2−オキソ−ジヒドロピリミジン−1−イル、2、4−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−1−イル、2,3−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピラジン−1−イル、2−オキソインドリン−1−イル、2,3−ジオキソインドリン−1−イル、2−オキソ−2,3−ジヒドロベンズイミダゾル−1−イル、2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−1−イル、2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−1−イル、2、4−テトラヒドロキナゾリン−1−イル又は2,3−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキノキサリン−1−イルであるような式Iのキナゾリン誘導体;
又はその製薬学的に認容性の塩である。
更に、本発明の好ましい化合物は、(R1)mが水素であり;
(R2)nが、3−クロロ−4−フルオロ、3,4−ジクロロ、3,4−ジフルオロ、3−クロロ、3−フルオロ又は3−メチルであり;並びに
Arが、1−ピラゾリル、1−イミダゾリル、1,2,4−トリアゾール−1−イル、1,2,4−トリアゾール−4−イル又は1−ベンズイミダゾリルであるような式Iのキナゾリン誘導体;
又はその製薬学的に認容性の酸付加塩である。
更に、本発明の好ましい化合物は、(R1)mが水素であり;
(R2)nが、3−クロロ−4−フルオロ、3,4−ジクロロ、3,4−ジフルオロ、3−クロロ、3−フルオロ又は3−メチルであり;Arが、2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−1−イル、2−オキソインドリン−1−イル、2−オキソ−2,3−ジヒドロベンズイミダゾル−1−イル、2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−1−イル又は2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−1−イルのような式Iのキナゾリン誘導体;又はその製薬学的に認容性の酸付加塩である。
更に、本発明の好ましい化合物は、(R1)mが水素であり;
(R2)nが、3−クロロ−4−フルオロ、3,4−ジクロロ又は3−メチルであり;並びにArが、1−イミダゾリル、1−ベンズイミダゾリル又は2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−1−イルのような式Iのキナゾリン誘導体;又はその製薬学的に認容性の酸付加塩である。
本発明の特に好ましい化合物は、式Iの次のキナゾリン誘導体:
4−(3−メチルアニリノ)−6−(1−イミダゾリル)キナゾリン又は4−(3−クロロ−4−フルオロアニリノ)−6−(1−イミダゾリル)キナゾリン、又はその製薬学的に認容性の塩である。
更に、本発明の好ましい化合物は、mが1であり、R1が、水素、7−フルオロ、7−クロロ又は7−メトキシであり;
nが1又は2であり、それぞれR2が独立にフルオロ、クロロ、ブロモ、メチル及びエチルであるか、又は1つのR2が、式IにおけるNH基に対しパラに位置する式−X−Qで示される基であり、この場合、Xが、式CO又はOCH2で示される基であり、並びにQは、フェニル、2−ピリジルであり、並びに他のR2(存在する場合)が、フルオロ、クロロ、ブロモ、メチル及びエチルから選択され;並びに
Arが、1−ピラゾリル、1−イミダゾリル、1,2,4−トリアゾール−1−イル又は1−ベンズイミダゾリルであり、フルオロ、クロロ、ブロモ、メチル又はエチルから選択された置換基を場合によっては有するような式Iのキナゾリン誘導体;
又はその製薬学的に認容性の塩である。
更に、本発明の好ましい化合物は、mが1であり、R1が、水素、7−フルオロ、7−クロロ又は7−メトキシであり;
nが1又は2であり、それぞれR2が独立にフルオロ、クロロ、ブロモ、メチル及びエチルであるか、又は1つのR2が、式IにおけるNH基に対しパラに位置する式−X−Qで示される基であり、この場合、Xが、式CO又はOCH2で示される基であり、並びにQが、フェニル、2−ピリジルであり、また他のR2(存在する場合)が、フルオロ、クロロ、ブロモ、メチル及びエチルから選択され;並びに
Arが、2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−1−イルであるような式Iのキナゾリン誘導体;
又はその製薬学的に認容性の酸付加塩である。
本発明のもう1つの好ましい化合物は、(R1)mが、水素又は7−メトキシであり;
(R2)nが、3−クロロ−4−フルオロ、3,4−ジクロロ、2,4−ジフルオロ、3,4−ジフルオロ、3−メチル、2−フルオロ−4−(2−ピリジルメトキシ)、3−メチル−4−(2−ピリジルメトキシ)又は4−ベンゾイル−3−クロロであり;並びに
Arが、1−イミダゾリル、1−ベンズイミダゾリル、1−ピラゾリル、1,2,4−トリアゾール−1−イル、又は2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−1−イルであるような式Iのキナゾリン誘導体;
又はその製薬学的に認容性の酸付加塩である。
本発明の特に好ましい化合物は、式Iの次のキナゾリン誘導体:
6−(1−イミダゾリル)−4−[3−メチル−4−(2−ピリジルメトキシ)アニリノ]キナゾリン又は4−(4−ベンゾイル−3−クロロアニリノ)−6−(1−イミダゾリル)キナゾリン;
又はその製薬学的に認容性の酸付加塩である。
式Iのキナゾリン誘導体又はその製薬学的に認容性の塩は、公知方法により化学的に関連した化合物の調製に適用することができる。適当な方法は、例えば、欧州特許第0520722号明細書、同第0566226号明細書、同第0602851号明細書、同第0635507号明細書及び同第0635498号明細書に開示されているものを含有する。
式Iのキナゾリン誘導体又はその製薬学的に認容性の塩の調製に使用する場合、このような方法は、本発明の他の特徴として提供されており、かつ次の代表的な例によって詳説され、この場合には別記しない限り、Ar、R1、m、n及びR2は、式Iのキナゾリン誘導体について前記に定義したいずれかの意味を有する。必要な出発材料は、有機化学の標準の方法により得ることができる。このような出発材料の調製は、記載された限定のない例の範囲内で記載される。選択的に必要とされる出発材料は、有機化学者の通常の技術内で示されたものと類似の方法により得ることができる。
(a)式II
〔式中、Zは、置換可能な基である〕で示されるキナゾリン、と式III
で示されるアニリンとの有利に適当な塩基の存在下での反応。
適当な塩基は、例えば、ピリジン、2,6−ルチジン、コリジン、4−ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、モルホリン、N−メチルモルホリン又はジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エンのような有機アミン塩基、又は、例えばアルカリ金属又はアルカリ土類金属の炭酸塩又は水酸化物、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウム、又は例えばアルカリ金属の水素化物、例えば水素化ナトリウムである。
適当な置換可能な基Zは、例えば、ハロゲン、アルコキシ、アリールオキシ又はスルホニルオキシ基、例えば、クロロ、ブロモ、メトキシ、フェノキシ、メタンスルホニルオキシ又はトルエン−p−スルホニルオキシ基である。反応は、有利に適当な不活性溶剤又は希釈剤、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール又は酢酸エチルのようなアルカノール又はエステル、塩化メチレン、クロロホルム又は四塩化炭素のようなハロゲン化溶剤、テトラヒドロフラン又は1,4−ジオキサンのようなエーテル、トルエンのような芳香族溶剤、又はN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリジン−2−オン又はジメチルスルホキシドのような双極性非プロトン溶剤の存在下で実施される。反応は、有利に例えば、10〜250℃の範囲内、有利に40〜80℃の範囲内の温度で実施される。
式Iのキナゾリン誘導体は、遊離塩基の形で前記方法により得ることができるか、又は式H−Z〔式中、Zは、前記で定義した意味を有する〕で示される酸との塩の形で選択的に得ることができる。塩から遊離塩基を得ることが望ましい場合、塩は、適当な塩基、例えばピリジン、2,6−ルチジン、コリジン、4−ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、モルホリン、N−メチルモルホリン又はジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エンのような有機アミン塩基、又は例えばアルカリ金属又はアルカリ土類金属の炭酸塩又は水酸化物、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムで処理されることができる。
(b)式IV
〔式中、Zは、前記で定義したような置換可能な基である〕で示されるキナゾリンと式Ar−H〔式中、Arは前記の定義と同様である〕で示される基との有利に前記で定義したような適当な塩基の存在下での反応。
この反応は、例えば、10〜250℃の範囲内、有利に100〜200℃の範囲内の温度で、前記で定義したような適当な不活性溶剤又は希釈剤の存在下で有利に実施される。
式Iのキナゾリン誘導体の製薬学的に認容性の塩、例えば酸付加塩が必要とされる場合には、この酸付加塩は、例えば常法を使用することにより、前記化合物と例えば適当な酸とを反応させることによって得ることができる。
本明細書で定義された多くの中間体、例えば式IIのものは新規であり、これは、本発明のもう1つの特徴として提供される。
前記で述べたように、本発明において定義されたキナゾリン誘導体は、化合物のクラスIのレセプターチロシンキナーゼ抑制活性から現れると考えられている、抗癌活性のような抗細胞増殖活性を有する。この性質は、例えば以下に述べられた1つまたはそれ以上の方法を使用することにより評価することができる:
(a)酵素EGFレセプターチロシンキナーゼを抑制するための試験化合物の能力を定める試験管内アッセイ。レセプターチロシンキナーゼは、Carpenter他,J.Boil.Chem.,1979,第254巻,4884、Cohen他,Biol.Chem.,1982,第257巻,1523及びBraun他,J.Boil.Chem.,1984,第259巻,2051に記載されたものに関する以下に記載の方法によって、A−431細胞(ヒトの外陰癌より誘導された)から一部精製された形で得られた。A−431細胞は、5%ウシ胎仔血清(FCS)を含有するダルベッコ(Dulbecco)の変性イーグル培地(DMEM)を使用することにより集密するように成長させた。得られた細胞は、pH10.1で低張なホウ酸塩/EDTA緩衝液中で均質化された。この均質化されたホモジェネートは、0〜4℃で10分間400gが遠心分離された。上澄み液は、0〜4℃で30分間25000gが遠心分離された。ペレット状物質は、5%グリセロール、ベンズアミジン4mM及び1%トリトン(Triton)X−100を含有するpH7.4のヘペス(Hepes)緩衝液30mM中に懸濁され、0〜4℃で1時間撹拌され、かつ0〜4℃で1時間100000gが再び遠心分離された。可溶化されたレセプターチロシンキナーゼを含有する上澄み液は、液体窒素中に貯蔵された。
試験を行う目的で、こうして得られた酵素溶液40μlは、pH7.4のヘペス(Hepes)緩衝液150mM、オルトバナジン酸ナトリウム500μM、0.1%トリトン(Triton)X−100、10%グリセロールの混合物の400μlと、水200μlと、25mMのDTT80μlと、塩化マグネシウム12.5mM、塩化マグネシウム125mMおよび蒸留水の混合物80μlとの混合物に添加された。こうして試験酵素溶液が得られた。
試験化合物はそれぞれ、ジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解され、50mM溶液が生じ、これは、0.1%トリトン(Triton)X−100、10%グリセロール及び10%DMSOを含有するヘペス(Hepes)緩衝液40mMで希釈され、溶液500μMが生じた。この溶液と表皮成長因子(EGF;20μg/ml)溶液とは等容量で混合された。
[γ−32P]ATP(3000Ci/mM,250μCi)は、蒸留水中のATP(100μM)溶液の添加によって2mlの容量に希釈された。等容量のpH7.4のヘペス(Hepes)緩衝液40mM、0.1%トリトン(Triton)X−100及び10%グリセロールの混合物中のペプチドArg−Arg−Leu−Ile−Glu−Asp−Ala−Glu−Tyr−Ala−Ala−Glyの溶液4mg/mlが添加された。
試験化合物/EGF混合溶液(5μl)は、試験酵素溶液(10μl)に添加され、この混合物は、0〜4℃で30分間恒温保持された。ATP/ペプチド混合物(10μl)は添加され、この混合物は、25℃で10分間恒温保持された。リン酸化反応は、5%トリクロロ酢酸(40μl)及びウシ血清アルブミン(BSA;1mg/ml,5μl)の添加によって終結された。この混合物は、4℃で30分間放置され、その後に遠心分離された。上澄み液のアリコート(40μl)は、ワットマン(Whatman)p81ホスホセルロース紙の細片の上に配置された。この細片は、75mMのリン酸(4×10ml)で洗浄され、ブロットして乾燥された。ろ紙中に存在する放射能は、液体シンチレーションカウンター(配列A)を使用することにより測定された。反応の配列は、EGF(配列B)の不在下で繰り返され、かつ再び試験化合物(配列C)の不在下で繰り返された。
レセプターチロシンキナーゼ抑制率については、次のように計算された:
この場合、抑制の程度は、試験化合物の濃度の範囲で測定され、IC50値として得られた。
(b)ヒトの鼻咽頭の癌細胞系統KBのEGF刺激成長を抑制するための試験化合物の能力を定める試験管内アッセイ。
KB細胞は、ウェル1個あたり1×104〜1.5×104の細胞の密度で種付けされ、5%FCS(チャコールにより細片化した)で補なわれたDMEM中で24時間成長させた。細胞の成長は、3日間の恒温保持後に、青みを帯びた色をもたらすMTTテトラゾリウム染料の代謝の程度によって測定された。次に、細胞成長は、EGF(10ng/ml)の存在下又はEGF(10ng/ml)及び1つの濃度の範囲の試験化合物の存在下で測定された。次いで、IC50値は計算することができた。
(c)成長因子TGFα(皮下に400μg/kg、通常2回、試験化合物を投与してからそれぞれ3時間後及び7時間後に投与した)の投与によって引き起こされる肝細胞成長の刺激を抑制するための試験化合物(通常、0.5%ポリソルベート中のボールミル粉砕された懸濁液として経口投与した)の能力を定めるオスのラット群における生体内アッセイ。
ラットの対照群において、TGFαの投与により、肝細胞成長の平均5倍の刺激が起こる。
対照及び試験動物における細胞成長は、次のように測定される:
試験化合物(又は対照群の場合に0.5%ポリソルベート)の投与後の翌朝に、試験動物に、ブロモデオキシウリジン(BrdU;腹膜内100mg/kg)が投与される。この動物は、4時間後に殺され、肝臓が切除される。組織細片は、それぞれの肝臓から切り出され、BrdUの取り込み量は、Goldsworthy他著による刊行物、Chemically Induced Cell Proliferation:Implications for Risk Assessment, Wiley-Liss Inc.,1991,253〜284ページ中の267および268ページの記載と類似の常用の免疫組織化学的技術によって測定される。更に、試験は、試験化合物の投与量の範囲を使用することにより実施され、BrdUの取り込み量の抑制によって定められるような肝細胞増殖の抑制率についての凡そのED50値を計算することができた。
(d)ヒトの表皮性外陰癌細胞系統A431の異性移植片の成長を抑制するための試験化合物(通常、0.5%ポリソルベート中のボールミル粉砕された懸濁液として経口投与した)の能力を定める無胸腺症のヌードマウス群(ONU系;Alpk)における生体内アッセイ。
A431細胞は、5%FCS及び2mMグルタミンで補なわれたDMEM中での培養に維持された。新たに培養された細胞は、トリプシン処理され、多数のドナーヌードマウスの両側腹部に皮下注入(1000万細胞/0.1ml/マウス)された。十分な腫瘍物質が入手可能である場合(約9〜14日後)、腫瘍組織の断片は、受容ヌードマウスの側腹部に移植された(試験0日目)。移植してから8日後(試験7日)に同様の大きさの腫瘍を有する8〜10匹のマウス群が選択され、試験化合物の投与が開始された。試験化合物の1日1回の投与は、合計で13日間継続された(試験日の7日目及び19日目を含む)。研究の中には、試験化合物の投与が、試験日19日目を超えて、例えば試験日26日目へと継続されたものもある。そのつど、翌日に動物は殺され、最終的な腫瘍の容量は、腫瘍の長さ及び幅の測定から計算された。結果は、未処置の対照に対する腫瘍容量の百分率での抑制率として計算された。
式Iの化合物の薬理学的な性質は、予想されるように構造的変化を伴なって変化するが、一般に、式Iの化合物が有する活性は、次の濃度又は投与量で上記試験(a)、(b)、(c)および(d)の1つ又はそれ以上で証明されることができる:
試験(a):例えば0.01〜1μMの範囲内のIC50;
試験(b):例えば0.1〜10μMの範囲内のIC50;
試験(c):例えば1〜100mg/kgの範囲内のED50;
試験(d):例えば50〜400mg/kgの範囲内の日用量による腫瘍容量の抑制率20〜70%。
従って、例示的に、化合物4−(3−メチルアニリノ)−6−(1−インダゾリル)キナゾリンは、試験(a)で0.026μMのIC50、試験(b)で0.51μMのIC50、試験(c)で12.5mg/kg未満のED50を有し、かつ試験(d)の場合には、200mg/kg/日の投与量で63%の抑制率を生じる。
更に、本発明の他の態様によれば、製薬学的に認容性の希釈剤又は担持剤に関連して前記に定義されたような式Iのキナゾリン誘導体又はその製薬学的に認容性の塩からなる製薬学的組成物が提供される。
この組成物は、経口投与に適した形、例えば錠剤又はカプセル剤であることができるか、腸管外の注射(静脈内、皮下、筋肉内、血管内または注入を含めて)のためには、滅菌された溶液、懸濁液または乳濁液であることができるか、局所投与のためには、軟膏またはクリーム剤であることができるか、または直腸投与のためには、座薬であることができる。
一般に、前記組成物は、常用の賦形剤を使用することにより常法で調製されることができる。
キナゾリン誘導体は、通常、温血動物の体表面積1平方メートルあたり5〜5000mg、即ち約0.1〜100mg/kgの範囲内の単位用量で温血動物に投与され、このことにより、通常、治療に有効な投与量が提供される。錠剤又はカプセル剤のような単位用量形は、通常、例えば活性成分1〜250mgを含有する。好ましくは、1〜100mg/kgの範囲内の日用量が使用される。しかしながら、日用量は、必然的に治療されるホスト、投与の特別の経路および治療される疾病の重さに依存して変化する。従って、最適な投与法は、いずれも特に患者を治療している現場の人間によって決定され得る。
更に、本発明の態様によれば、治療によって人体又は動物の体を処置する方法への使用のために前記で定義されたような式Iのキナゾリン誘導体が提供される。
ところで、本発明の化合物は、クラスIのレセプターチロシンキナーゼ抑制活性により現れると考えられている抗細胞増殖の性質を有することが見出された。従って、本発明の化合物は、クラスIのレセプターチロシンキナーゼ酵素によって単独又は部分的に媒介される疾病又は医学的な症状の処置に有用であることが期待され、即ち、この化合物は、このような処置が必要とされる温血動物にクラスIのレセプターチロシンキナーゼの抑制効果を生じさせるために使用することができる。こうして本発明の化合物により、クラスIのレセプターチロシンキナーゼ酵素の抑制によって特徴付けられる悪性細胞の増殖を処置する方法が供給され、即ち、この化合物は、クラスIのレセプターチロシンキナーゼの抑制によって単独又は部分的に媒介される抗増殖効果を生じさせるために使用されることができる。従って、本発明の化合物は、抗増殖効果の処置による癌の治療、特にクラスIのレセプターチロシンキナーゼの感受性の癌、例えば乳癌、肺癌、結腸癌、直腸癌、胃癌、前立腺癌、膀胱癌、膵臓癌及び卵巣癌の治療に有用であることが期待される。また、本発明の化合物は、乾癬のような他の細胞増殖疾病の治療に有用であることも期待される。
こうして本発明の前記態様によれば、ヒトのような温血動物において抗細胞増殖効果の産生に使用するための医薬の製造に前記に定義したような式Iのキナゾリン誘導体またはその製薬学的に認容性の塩の使用が提供される。
更に、本発明の前記態様の特徴によれば、直前に定義されたようにキナゾリン誘導体の有効量を温血動物に投与することをよりなるような治療が必要とされる場合に、温血動物、例えばヒトにおいて抗細胞増殖効果を生じさせる方法が提供される。
上記に述べたように、特に細胞増殖の疾病の治療的又は予防的処置に必要とされる投与量の大きさは、処置されるホスト、投与の経路及び処置される疾病の重さに依存して必然的に変化する。例えば、1〜100mg/kg、有利に1〜50mg/kgの範囲内の単位用量が考えられる。
前記で定義された抗細胞増殖は、唯一の治療法として適用されることができるか、又は本発明のキナゾリン誘導体に加えて、常用の放射線治療法又は1つ又はそれ以上の他の抗腫瘍物質、例えば有糸分裂抑制剤、例えばビンブラスチン;アルキル化剤、例えばシスプラチン、カルボプラチン及びシクロフォスファミド;抗代謝剤、例えば5−フルオロウラシル、シトシンアラビノシド及びヒドロキシ尿素、又は例えば欧州特許第239362号明細書に開示された好ましい抗代謝剤の1つ、例えばN−{5−[N−(3,4−ジヒドロ−2−メチル−4−オキソキナゾリン−6−イルメチル)−N−メチルアミノ]−2−テノイル}−L−グルタミン酸;介在している抗生物質、例えばアドリアマイシン及びブレオマイシン;酵素、例えばアスパラギナーゼ;トポイソメラーゼ抑制剤、例えばエトポシド;生物学的応答修飾因子、例えばインターフェロン;および抗ホルモン剤、例えば、‘ノルヴァデックス(NOLVADEX)’(タモキシフェン)のような抗エストロゲン、又は例えば、‘カソデックス(CASODEX)’(4’−シアノ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチル−3’−(トリフルオロメチル)プロピオンアニリド)のような抗男性ホルモンから選択されたものを含有することができる。このような合同の治療法は、治療における個々の成分を同時にか、連続的にか、又は別々に投与することにより達成させることができる。本発明の前記態様によれば、癌の合同の治療のために前記で定義されたような式Iのキナゾリン誘導体及び前記で定義したような付加的な抗腫瘍物質からなる製薬学的製品が提供される。
前記で述べたように、本発明で定義されたキナゾリン誘導体は、クラスIのレセプターチロシンキナーゼ抑制の性質から現れると考えられている効果的な抗癌剤である。本発明のこのようなキナゾリン誘導体は、クラスIのレセプターチロシンキナーゼが多くの一般的なヒトの癌、例えば白血病並びに乳癌、肺癌、結腸癌、直腸癌、胃癌、前立腺癌、膀胱癌、膵臓癌及び卵巣癌に影響を及ぼすように抗癌の性質を広範囲に有することが期待される。こうして本発明のキナゾリン誘導体は、前記の癌に対して抗癌活性を有することが期待される。その上、本発明のキナゾリン誘導体は、白血病、リンパ性悪性腫瘍及び組織内、例えば、肝臓、腎臓、前立腺及び膵臓の癌腫及び肉腫のような固体腫瘍の範囲に対して活性を有する。
更に、本発明のキナゾリン誘導体は、他の細胞増殖疾病、例えば乾癬及び前立腺肥大症(BPH)に対して活性を有することが期待される。
また、本発明のキナゾリン誘導体は、依然として確認されていないレセプターチロシンキナーゼ酵素を含めてレセプターチロシンキナーゼ酵素によりシグナルを生じる異常細胞が含まれるような細胞成長の付加的な疾患の治療に有用であることも期待される。このような疾患は、例えば肉芽腫生成、血管形成、血管の再狭窄、免疫学的疾患、膵臓炎、腎臓炎及び未分化胚芽細胞の成熟及び体内移植を包含する。
本発明は、別記しない限り、次の限定されない例で詳説される:
(i)蒸発は、真空下でロータリーエバポレーターにより実施され、後処理は、濾過による乾燥剤のような残留固体の除去後に実施され;
(ii)操作は、周囲温度、即ち18〜25℃の範囲内でアルゴンのような不活性ガスの雰囲気下に実施され;
(iii)カラムクロマトグラフィー(フラッシュ方法による)及び中圧液体クロマトグラフィー(MPLC)は、E.Merck社、Darmstadt在、ドイツから得られたメルク キーゼルゲル(Merck Kieselgel)シリカ(製品番号Art.9385)又は逆相シリカのメルク リクロ プレップ(Merck Lichroprep)RP−18(製品番号Art.9303)で実施され;
(iv)収率は、説明のためにのみ記載されたものであり、達成可能な最大値は、必ずしも必要なものではなく;
(v)融点は、メットラー(Mettler)SP62自動融点測定装置、油浴装置及びコフラー(Koffler)ホットプレート装置を使用することにより測定された。
(vi)式Iの最終生成物の構造は、核磁気共鳴(通常プロトン)(NMR)及び質量スペクトル技術により確認され;プロトン磁気共鳴の化学シフトの値は、デルタスケールで測定され、ピークの多重度は、次のように示される:s、一重項;d、二重項;t、三重項;m、多重項;
(vii)中間体は、一般に特性決定されず、純度は、薄層クロマトグラフィー(TLC)、赤外分析(IR)又はNMR分析で評価され;
(viii)次の略符号が使用された:
DMF N,N−ジメチルホルムアミド;
DMA N,N−ジメチルアセトアミド;
NMP N−メチルピロリジン−2−オン;
DMSO ジメチルスルホキシド。
例1
イソプロパノール(5ml)中の4−クロロ−6−(1−イミダゾリル)キナゾリン(0.35g)と3−メチルアニリン(0.162ml)との混合物を1時間還流させながら加熱した。この混合物を蒸発させ、残留物を塩化メチレン、メタノール及びトリエチルアミンの混合物中に懸濁させた。この懸濁液を、溶離液として純粋な塩化メチレンから塩化メチレン:メタノールの19:1の混合物へ極性を増加させた、塩化メチレンとメタノールとの混合物を使用することによりシリカ上でクロマトグラフィー処理した。こうして4−(3−メチルアニリノ)−6−(1−イミダゾリル)キナゾリンが収率39%で得られた、融点218〜232℃;
NMRスペクトル:(CD3SOCD3)2.36(s,3H)、6.98(d,1H)、7.21(s,1H)、7.31(m,1H)、7.64(s,1H)、7.68(d,1H)、7.89(s,1H)、7.91(d,1H)、8.18(m,1H)、8.41(s,1H)、8.60(s,1H)、8.77(d,1H)、9.72(s,1H);
元素分析:C18H15N50.33H2O
実測値C、70.3%;H、5.1%;N、22.5%;
計算値C、70.2%;H、5.1%;N、22.7%。
出発物質として使用された4−クロロ−6−(1−イミダゾリル)キナゾリンは、次のようにして製造された:
DMA(150ml)中の5−クロロ−2−ニトロベンゾニトリル(20.0g)とイミダゾール(22.3g)との混合物を140℃で6時間加熱した。この混合物を蒸発させ、残留物を水で擦り、5−(1−イミダゾリル)−2−ニトロベンゾニトリル(25.3g)を生じた;
NMRスペクトル:(CD3SOCD3)7.20(d,1H)、8.05(t,1H)、8.28(m,1H)、8.62(m,2H)、8.51(d,1H);
元素分析:C10H6N4O2
実測値C、55.5%;H、3.0%;N、27.2%;
計算値C、56.1%;H、2.8%;N、26.2%。
5−(1−イミダゾリル)−2−ニトロベンゾニトリル(2.14g)、ヒドラジン水和物(2ml)、エタノール(25ml)及びDMA(10ml)の混合物を撹拌し、かつ40℃に加熱した。ラネーニッケルを温度40〜50℃に維持しながら少量ずつ添加した。この混合物を40〜50℃で2時間撹拌した。ラネーニッケルを濾別し、混合物を蒸発させ、残留物を酢酸エチル(10ml)で擦り、2−アミノ−5−(1−イミダゾリル)ベンズアミド(2.03g)を生じた;
NMRスペクトル:(CD3SOCD3)6.70(s,2H)、6.79(d,1H)、7.03(s,1H)、7.2(s,1H)、7.37(s,1H)、7.55(s,1H)、7.71(d,1H)、7.73(s,1H)、8.02(s,1H);
元素分析:C10H10N4O DMA
実測値C、58.4%;H、6.7%;N、24.4%;
計算値C、58.1%;H、6.6%;N、24.4%。
2−アミノ−5−(1−イミダゾリル)ベンズアミド(12.0g)とホルムアミド(30ml)との混合物を、160℃で3時間加熱した。この混合物を冷却し、かつ水に添加した。沈殿物を濾別し、水で洗浄し、6−(1−イミダゾリル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−オン(7.5g)を生じた;
NMRスペクトル:(CD3SOCD3)7.15(s,1H)、7.80(s,1H)、7.90(s,1H)、8.13(m,2H)、8.26(d,1H)、8.41(s,1H);
元素分析:C11H8N4O 1.3H2O
実測値C、55.7%;H、4.1%;N、23.6%;
計算値C、56.0%;H、4.5%;N、23.8%。
6−(イミダゾリル)−3,4−(ジヒドロキナゾリン)−4−オン(1.0g)を、オキシ塩化リン(15ml)に溶解させた。DMF(2滴)を添加し、この混合物を還流しながら1時間加熱した。この混合物を蒸発させ、残留物を塩化メチレンに溶解させ、炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、有機相を(MgSO4により)乾燥し、かつ蒸発させ、4−クロロ−6−(1−イミダゾリル)キナゾリン(0.36g)を生じさせ、これを後精製なしに使用した。
例2
イソプロパノール(50ml)中の4−クロロ−6−(1−イミダゾリル)キナゾリン(3.8g)と3−クロロ−4−フルオロアニリン(2.64g)との混合物を、還流しながら3時間加熱した。こうして得られた固体生成物を濾別し、イソプロパノールで洗浄し、ジエチルエーテルで洗浄し、かつ乾燥させた。こうして得られた固体を水(40ml)中に懸濁させ、水酸化アンモニウム水溶液(15ml)を添加した。この混合物を10分間撹拌し、固体を濾別し、20%水酸化アンモニウム水溶液で洗浄し、水で洗浄し、アセトンで洗浄し、ジエチルエーテルで洗浄し、かつ乾燥させ、4−(3−クロロ−4−フルオロアニリノ)−6−(1−イミダゾリル)キナゾリン(1.10g)を生じた;
NMRスペクトル:(CD3SOCD3)7.22(s,1H)、7.49(t,1H)、7.84(m,1H)、7.88(s,1H)、7.96(d,1H)、8.19(t,1H)、8.24(m,1H)8.40(s,1H)、8.68(s,1H)、8.74(d,1H)、9.90(s,1H);
元素分析:C17H11N5ClF0.75H2O
実測値C、58.0%;H、3.2%;N、19.4%;
計算値C、57.7%;H、3.5%;N、19.8%。
例3
水素化ナトリウム(0.24g)をNMP(10ml)中の2−ヒドロキシピリジン(0.95g)の溶液に添加し、この混合物を周囲温度で30分間撹拌した。生じる溶液の一部(3ml)と4−(3,4−ジクロロアニリノ)−6−フルオロキナゾリン塩酸塩(0.172g)との混合物を215℃で10時間加熱した。この反応混合物を氷酢酸で酸性化し、高真空下に90℃で蒸発させた。残留物を溶離液として純粋な塩化メチレンから塩化メチレン:メタノールの19:1の混合物へ極性を増加させた塩化メチレンとメタノールとの混合物を使用することによりシリカ上でクロマトグラフィー処理した。こうして得られた生成物をイソプロパノールと酢酸エチルとの1:1の混合物で擦った。固体を濾別し、酢酸エチルで洗浄し、かつ高真空下に乾燥させ、4−(3,4−ジクロロアニリノ)−6−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−1−イル)キナゾリン(0.099g)を生じた;
NMRスペクトル:(CD3SOCD3)6.44(m,1H)、6.57(m,1H)、7.55〜7.66(m,1H)、7.68(d,1H)、7.75〜8.00(m,4H)、8.34(s,1H)、8.65(s,1H)、8.78(s,1H)、9.78(s,1H);
元素分析:C19H12Cl2N4O
実測値C、59.7%;H、3.2%;N、14.4%;
計算値C、59.7%;H、3.2%;N、14.6%。
出発物質として使用された4−(3,4−ジヒドロアニリノ)−6−フルオロキナゾリン塩酸塩は、次のようにして製造された:
2−アミノ−5−フルオロ安息香酸(2.07g)とホルムアミド(4ml)との混合物を160℃で2時間加熱し、さらに180℃で2時間加熱した。この反応混合物を冷却させ、水を添加した。反応生成物を濾別し、水で洗浄し、ジエチルエーテルで洗浄し、6−フルオロ−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−オンを収率78%で生じた;融点269〜271℃;
元素分析:C8H4N2OF
実測値C、58.2%;H、3.0%;N、16.9%;
計算値C、58.9%;H、2.5%;N、17.2%。
6−フルオロ−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−オン(1.0g)を塩化チオニル(10ml)とDMF(1〜2滴)との混合物中に懸濁させた。この混合物を還流しながら2〜3時間加熱し、冷却させた。溶剤を蒸発により除去し、残留物を真空下に乾燥させ、4−クロロ−6−フルオロキナゾリンを生じさせ、これを後精製なしに使用した。
4−クロロ−6−フルオロキナゾリン(2g)、3,4−ジクロロアニリン(1.78g)及びイソプロパノール(30ml)の混合物を還流しながら2時間加熱した。生じる固体を濾別し、イソプロパノールで洗浄し、ジエチルエーテルで洗浄し、4−(3,4−ジクロロアニリノ)−6−フルオロキナゾリン塩酸塩(3.2g)、融点300℃を上廻る、を生じた;
NMRスペクトル:(CD3SOCD3)7.74(d.1H)、7.88(m,1H)、8.07(m,2H)、8.24(d,1H)、8.97(m,1H)、8.98(s,1H);
元素分析:C14H8Cl2FN31.0HCl
実測値C、48.7%;H、2.6%;N、12.1%;
計算値C、48.6%;H、2.6%;N、12.2%。
例4
4−クロロ−6−(1−イミダゾリル)キナゾリン(0.74g)、2,4−ジフルオロアニリン(0.61g)及びイソプロパノール(10ml)の混合物を撹拌し、かつ還流しながら4時間加熱した。この混合物を周囲温度に冷却し、固体を分離し、イソプロパノール、ジエチルエーテルの順で洗浄した。こうして得られた固体を水(10ml)中に懸濁させ、濃厚な水酸化アンモニウム水溶液(4ml)を添加した。この混合物を濾過し、こうして得られた固体を水、ジエチルエーテルの順で洗浄した。固体を溶離液として塩化メチレンとメタノールと希薄な水酸化アンモニウム水溶液との100:8:1の混合物を使用することによりカラムクロマトグラフィーで精製した。こうして4−(2,4−ジフルオロアニリノ)−6−(1−イミダゾリル)キナゾリン(0.07g)、融点232〜234℃、が得られた;
NMRスペクトル:(CD3SOCD3)7.15(m,1H)、7.2(s,1H)、7.4(m,1H)、7.6(m,1H)、7.85(s,1H)、7.9(d,1H)、8.2(m,1H)、8.38(s,1H)、8.5(s,1H)、8.7(d,1H)、9.8(幅広s,1H);
元素分析:C17H11F2N50.2H2O
実測値C、62.6%;H、3.4%;N、21.2%;
計算値C、62.5%;H、3.5%;N、21.4%。
例5
例4の記載と同様の方法を使用することにより、4−クロロ−6−(1−イミダゾリル)キナゾリンを3,4−ジフルオロアニリンと反応させ、4−(3,4−ジフルオロアニリノ)−6−(1−インダゾリル)キナゾリンを収率35%で生じた;
NMRスペクトル:(CD3SOCD3)7.2(s,1H)、7.4〜7.7(m,3H)、7.95(d,1H)、8.1(m,1H)、8.2(m,1H)、8.4(s,1H)、8.65(s,1H)、8.7(d,1H)、9.7(幅広s,1H);
元素分析:C17H11F2N50.4H2O
実測値C、62.2%;H、3.6%;N、20.6%;
計算値C、61.7%;H、3.6%;N、21.2%。
例6
例4の記載と同様の方法を使用することにより、4−クロロ−6−(2−メチルイミダゾル−1−イル)キナゾリンを3−クロロ−4−フルオロアニリンと反応させ、4−(3−クロロ−4−フルオロアニリノ)−6−(2−メチルイミダゾル−1−イル)キナゾリンを収率10%で生じた;
NMRスペクトル:(CD3SOCD3)2.4(s,3H)、7.0(d,1H)、7.4(m,2H)、7.6(m,1H)、7.95(d,2H)、8.2(m,1H)、8.6(s,1H)、8.7(s,1H)、9.7(幅広s,1H)であった。
出発物質として使用された4−クロロ−6−(2−メチルイミダゾル−1−イル)キナゾリンは、次のようにして得られた:
3−フルオロベンゾニトリル(25g)を、塩と氷との混合物中で冷却させた硝酸カリウム(21.1g)と濃硫酸(150ml)との撹拌した混合物に滴加した。この混合物を周囲温度で45分間撹拌した。この混合物を氷(800ml)の上に流し込み、沈殿物を分離した。こうして得られた固体を塩化メチレンに溶解させ、(MgSO4により)乾燥させ、溶液を蒸発させ、5−フルオロ−2−ニトロベンゾニトリル(19g)を生じた。
こうして得られた物質の一部(5g)を出発物質の製造に関連する例1の部分の第1段落の記載と同様の方法をすることにより、2−メチルイミダゾールと反応させた。こうして5−(2−メチルイミダゾール−1−イル)−2−ニトロベンゾニトリルが収率75%で得られた。
こうして得られた物質を、出発物質の製造に関連する例1の部分の第2〜4段落に記載の反応の順序における出発物質として5−(1−イミダゾリル)−2−ニトロベンゾニトリルの代わりに使用した。こうして4−クロロ−6−(2−メチルイミダゾル−1−イル)キナゾリンが収率54%で得られた。
例7
2−アミノアセトアルデヒドジエチルアセタール(0.2ml)及びトリエチルアミン(0.2ml)を順に、4−(3−クロロ−4−フルオロアニリノ)−6−イソチオシアナト−7−メトキシキナゾリン(0.3g)とエタノール(5ml)との撹拌した混合物に添加した。この混合物を還流しながら1時間加熱した。この混合物を蒸発させ、3N塩酸水溶液(5ml)を添加し、生じる混合物を還流しながら1時間加熱した。この混合物を周囲温度に冷却し、沈殿物を分離し、かつ乾燥させた。こうして4−(3−クロロ−4−フルオロアニリノ)−7−メトキシ−6−(2−チオキソ−4−イミダゾリン−1−イル)キナゾリン塩酸塩(0.32g)、融点226〜228℃、が得られた;
NMRスペクトル:(CD3SOCD3)4.0(s,3H)、7.1(t,1H)、7.2(t.1H)、7.52(s,1H)、7.55(t,1H)、7.7(m,1H)、8.05(m,1H)、8.9(s,1H)、8.95(s,1H)、11.3(幅広s,1H)、12.5(幅広s,1H);
元素分析:C18H13ClFN5OS1.5HCl2H2O
実測値C、43.8%;H、4.1%;N、13.8%;
計算値C、43.9%;H、3.8%;N、14.2%。
こうして得られた出発物質として使用された4−(3−クロロ−4−フルオロアニリノ)−6−イソチオシアナト−7−メトキシキナゾリン塩酸塩は、次のようにして得られた:
例1の記載と同様の方法を使用することにより、4,7−ジクロロ−6−ニトロキナゾリン(欧州特許第0635498号明細書、実施例9内)を3−クロロ−4−フルオロアニリンと反応させ、7−クロロ−4−(3−クロロ−4−フルオロアニリノ)−6−ニトロキナゾリンを収率45%で生じた。
ナトリウムメトキシド(3.8g)を、氷浴中で冷却させた7−クロロ−4−(3−クロロ−4−フルオロアニリノ)−6−ニトロキナゾリン(3.5g)とDMSO(50ml)との撹拌した混合物に少量ずつ添加した。この混合物を周囲温度で3時間撹拌した。この混合物を氷酢酸の添加により酸性化し、次いで蒸発させた。残留物を、溶離液として塩化メチレンとメタノールとの極性混合物を次第に増加させて使用することによりカラムクロマトグラフィーによって精製した。こうして4−(3−クロロ−4−フルオロアニリノ)−7−メトキシ−6−ニトロキナゾリン(2.9g)が得られた。
こうして得られた物質の一部(2.6g)と、炭素上の10%パラジウム触媒(0.35g)と、エタノール(120ml)と、DMA(100ml)との混合物を水素ガス雰囲気下で周囲温度で1時間撹拌し、次いで40℃で2時間撹拌した。この混合物を濾過し、濾液を蒸発させた。残留物を溶離液として塩化メチレンとメタノールとの19:1の混合物を使用することによりカラムクロマトグラフィーによって精製した。こうして、6−アミノ−4−(3−クロロ−4−フルオロアニリノ)−7−メトキシキナゾリン(0.34g)が得られた;
NMRスペクトル:(CD3SOCD3)3.96(s,3H)、5.48(幅広s,2H)、7.11(s,1H)、7.38(s,1H)、7.49(t,1H)、8.18(m,1H)、8.39(s,1H)、9.4(幅広s,1H)であった。
前記工程を繰り返した後、二塩化チオカルボニル(0.5ml)を、2N塩酸水溶液(45ml)中の6−アミノ−4−(3−クロロ−4−フルオロアニリノ)−7−メトキシキナゾリン(1.65g)の撹拌した溶液に滴加した。この混合物を周囲温度で16時間撹拌した。沈殿物を分離し、かつ乾燥させ、4−(3−クロロ−4−フルオロアニリノ)−6−イソチオシアナト−7−メトキシキナゾリンを生じさせ、これを後精製なしに使用した。
例8
4−(3−クロロ−4−フルオロアニリノ)−7−メトキシ−6−(2−チオキソ−4−イミダゾリン−1−イル)キナゾリン(0.84g)と硝酸水溶液(20%,20ml)との混合物を撹拌し、かつ二酸化窒素の発生に気付くまで加熱した。この混合物を、さらに15分間加熱した。この混合物を周囲温度に冷却し、水(20ml)を添加した。混合物を濃厚な水酸化アンモニウム水溶液の添加により塩基性化した。生じる混合物を氷浴中で冷却し、生じる沈殿物を分離し、かつ乾燥させた。こうして、4−(3−クロロ−4−フルオロアニリノ)−6−(1−イミダゾリル)−7−メトキシキナゾリン(0.46g)、融点233〜237℃、が得られた;
NMRスペクトル:(CD3SOCD3)4.05(s,3H)、7.2(s,1H)、7.5(m,2H)、7.65(s,1H)、7.9(m,1H)、8.1(s,1H)、8.25(m,1H)、8.65(s,1H)、8.7(s,1H)、9.9(幅広s,1H);
元素分析:C18H13ClFN5O0.5HNO31.5H2O
実測値C、50.2%;H、4.2%;N、18.1%;
計算値C、50.5%;H、3.9%;N、18.0%。
例9
例4の記載と同様の方法をすることにより、4−クロロ−6−(1−イミダゾリル)キナゾリンを4−アミノ−3−フルオロフェニル 2−ピリジルメチルエーテルと反応させ、4−[2−フルオロ−4−(2−ピリジルメトキシ)アニリノ]−6−(1−イミダゾリル)キナゾリンを収率7%で生じた;
NMRスペクトル:(CD3SOCD3)5.23(s,2H)6.95(m,1H)、7.1(m,1H)、7.2(s,1H)、7.38(m,1H)、7.44(t,1H)、7.58(d,1H)、7.83〜7.95(m,3H)、8.2(m,1H)、8.4(s,1H)、8.48(s,1H)、8.6(m,1H)、8.71(d,1H)、9.72(幅広s,1H)であり;
元素分析:C23H17FN6O0.75H2O
実測値C、65.1%;H、4.1%;N、19.8%;
計算値C、64.9%;H、4.4%;N、19.7%。
出発物質として使用された4−アミノ−3−フルオロフェニル 2−ピリジルメチルエーテルは、次のように得られた:
3−フルオロ−4−ニトロフェノール(3.14g)、2−塩化ピリジルメチル(3.28g)、炭酸カリウム(5.52g)及びDMF(20ml)の混合物を、周囲温度で16時間撹拌した。この化合物を酢酸エチルと水とに分配した。有機相を水で洗浄し、(MgSO4により)乾燥させ、かつ蒸発させた。残留物を、溶離液としてヘキサンと酢酸エチルとの極性混合物を次第に増加させて使用することによりカラムクロマトグラフイーによって精製し、3−フルオロ−4−ニトロフェニル 2−ピリジルメチルエーテル(0.86g)を生じた。
こうして得られた物質と、酢酸エチル(25ml)と、炭素上の10%パラジウム触媒(0.08g)との混合物を、水素ガス雰囲気下で5時間撹拌した。この混合物を濾過し、かつ蒸発させた。残留物を溶離液としてヘキサンと酢酸エチルとの極性混合物を次第に増加させて使用することによりカラムクロマトグラフィーによって精製した。こうして、4−アミノ−3−フルオロフェニル 2−ピリジルメチルエーテル(0.32g)が得られた;
NMRスペクトル:(CD3SOCD3)4.6(幅広いs,2H)、5.0(s,2H)、6.7(m,3H)、7.3(m,1H)、7.5(d,1H)、7.8(m,1H)、8.6(d,1H)であった。
例10
例4の記載と同様の方法を使用することにより、4−クロロ−6−(1−イミダゾリル)キナゾリンを5−アミノ−2−トリル 2−ピリジルメトキシエーテルと反応させ、6−(1−イミダゾリル)−4−[3−メチル−4−(2−ピリジルメトキシ)アニリノ]キナゾリンを収率14%で生じた;融点208〜211℃;
NMRスペクトル:(CD3SOCD3)2.3(s,3H)、5.2(S,2H)、7.05(d,1H)、7.2(d,1H)、7.35(m,1H)、7.55(m,3H)、7.87(m,3H)、8.15(m,1H)、8.4(s,1H)、8.55(m,1H)、8.6(m,1H)、8.72(d,1H)、9.65(幅広s,1H)である;
元素分析:C24H20N6O0.25H2O
実測値C、69.7%;H、4.8%;N、20.2%;
計算値C、69.8%;H、5.0%;N、20.4%。
出発物質として使用された5−アミノ−2−トリル 2−ピリジルメチルエーテルは、次のようにして得られた:
水素化ナトリウム(鉱油中の60%分散液、1.24g)をNMP(100ml)中の2−ピリジルメタノール(2.49ml)の溶液に添加し、この混合物を周囲温度で15分間加熱した。2−フルオロ−5−ニトロトルエンを添加し、この混合物を2.5時間140℃に加熱した。この混合物を周囲温度に冷却し、水(300ml)中に流し込み、かつ30分間加熱した。沈殿物を分離し、水で洗浄し、かつ乾燥させた。こうして得られた物質を、溶離液として塩化メチレンとメタノールとの極性混合物を次第に増加させて使用することによりカラムクロマトグラフィーによって精製した。こうして、5−ニトロ−2−トリル 2−ピリジルメチルエーテル(1.61,26%)が得られた;
NMRスペクトル:(CD3SOCD3)2.32(s,3H)、5.35(s,2H)、7.21(d,1H)、7.35(m,1H)、7.55(d,1H)、7.85(m,1H)、8.09(m,1H)、8.1(s,1H)、8.6(m,1H)。
前記工程を繰り返した後、5−ニトロ−2−トリル 2−ピリジルメチルエーテル(2g)と、鉄粉(1g)と、濃塩酸(1ml)と、水(1ml)と、エタノール(50ml)との混合物を撹拌し、かつ還流しながら4時間加熱した。この混合物を周囲温度に冷却し、2N水酸化ナトリウム水溶液の添加により塩基性化し、かつ塩化メチレンで抽出した。有機相を(MgSO4により)乾燥させ、かつ蒸発させた。こうして、5−アミノ−2−トリル 2−ピリジルメトキシエーテルが収率97%で得られた。
NMRスペクトル:(CD3SOCD3)2.09(s,3H)、4.61(s,2H)、5.0(s,2H)、6.32(m,1H)、6.42(d,1H)、6.67(d,1H)、7.31(m,1H)、7.50(d,1H)、7.81(m,1H)、8.54(m,1H)。
例11
反応生成物は濃厚な水酸化アンモニウム水溶液を用いるよりもむしろ飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を用いての処理によって塩基性化されることを除き、例4の記載と同様の方法を使用し、4−クロロ−6−(1−イミダゾリル)キナゾリンを4−アミノ−2−クロロベンゾフェノンと反応させ、4−(4−ベンゾイル−3−クロロアニリノ)−6−(1−イミダゾリル)キナゾリンを収率11%で生じた;融点220〜223℃;
NMRスペクトル:(CD3SOCD3)7.2(s,1H)、7.5〜7.8(m,6H)、7.9(s,1H)、8.0(d,1H)、8.1(m,1H)、8.25(m,1H)、8.3(d,1H)8.4(s,1H)、8.78(s,1H)、8.8(d,1H)、10.0(幅広s,1H);
元素分析:C24H16ClN5O0.5H2O
実測値C、66.6%;H、3.8%;N、16.1%;
計算値C、66.6%;H、3.9%;N、16.1%。
出発物質として使用された4−アミノ−2−クロロベンゾフェノンは、次のようにして得られた:
2−クロロ−4−ニトロ安息香酸(20g)と、塩化チオニル(40ml)と、DMF(5滴)との混合物を撹拌し、かつ還流しながら1時間加熱した。この混合物を蒸発させ、2−クロロ−4−ニトロベンゾイルクロリドを生じさせ、これを後精製なしに使用した。
塩化アルミニウム(14g)をこのようにして得られた5℃に冷却されている2−クロロ−4−ニトロベンゾイルクロリドとベンゼンとの撹拌した混合物(50ml)に少量ずつ添加した。この混合物を周囲温度で16時間撹拌し、次いで還流しながら1時間加熱した。この混合物を周囲温度に冷却し、かつ氷と水との挙力に撹拌した混合物に添加した。撹拌を継続させ、濃厚な塩酸水溶液(30ml)を添加した。沈殿物を濾過によって分離し、かつ塩化メチレン(250ml)に溶解させた。有機溶液を水酸化ナトリウム水溶液(10%、2×200ml)で洗浄し、食塩水で洗浄し、乾燥させ、かつ蒸発させた。こうして、2−クロロ−4−ニトロベンゾフェノンが固体(20g,77%)として得られた。
こうして得られた物質の一部(10g)と、塩化第一錫二水和物(20g)と、濃厚な塩酸水溶液(100ml)との混合物を撹拌し、かつ還流しながら5時間加熱した。この混合物を周囲温度に冷却し、氷と水との混合物上に流し込み、かつ濃厚な水酸化ナトリウム水溶液(30%)の添加により塩基性化した。この混合物をジエチルエーテルで抽出し、有機相を食塩水で洗浄し、乾燥させ、かつ蒸発させた。残留物を溶離液としてヘキサンと酢酸エチルとの極性化合物を次第に増加させて使用することによりカラムクロマトグラフィーによって精製した。生じる生成物をヘキサンと塩化メチレンとの混合物から再結晶化させた。こうして4−アミノ−2−クロロベンゾフェノン(2g)が得られた;
NMRスペクトル:(CD3SOCD3)6.0(s,2H)、6.6(m,1H)、6.7(d,1H)、7.1(d,1H)、7.5(m,2H)、7.7(m,3H)。
例12
6−(1−ピラゾリル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−オン(0.32g)、DMF(4滴)及び塩化チオニル(8ml)の混合物を、撹拌し、かつ還流しながら4時間加熱した。この混合物を蒸発させた。塩化メチレンを残留物に添加し、この混合物を再び蒸発させた。
こうして得られた物質と、3−クロロ−4−フルオロアニリン(0.22g)と、イソプロパノール(20ml)との混合物を撹拌し、かつ還流しながら3時間加熱した。この混合物を周囲温度に冷却し、アセトン(15ml)を添加し、沈殿物を分離した。こうして得られた物質原料を、溶離液として塩化メチレン:酢酸エチルの3:2の混合物を使用することによりカラムクロマトグラフィーによって精製した。こうして、次のものが順番に得られた:
4−(3−クロロ−4−フルオロアニリノ)−6−(4−クロロピラゾル−1−イル)キナゾリン(0.047g)、融点225〜226℃;
NMRスペクトル:(CD3SOCD3)7.46(t,1H)、7.85(m,1H)、7.94(d,1H)、7.99(s,1H)、8.18(m,1H)、8.33(m,1H)、8.65(s,1H)、8.85(s,1H)、8.91(d,1H)、9.99(幅広s,1H)である;
元素分析:C17H10Cl2FN5
実測値C、54.5%;H、2.7%;N、18.3%;
計算値C、54.6%;H、2.7%;N、18.7%;及び
4−(3−クロロ−4−フルオロアニリノ)−6−(1−ピラゾリル)キナゾリン(0.093g)、融点243〜244℃;
NMRスペクトル:(CD3SOCD3)6.68(m,1H)、7.45(t,1H)、7.87(m,1H)、7.94(d,1H)、8.19(m,1H)、8.39(m,1H)、8.61(d,1H)、8.63(s,1H)、8.91(d,1H)、10.0(幅広s,1H)である;
元素分析:C17H11ClFN5
実測値C、59.9%;H、3.2%;N、20.1%;
計算値C、60.1%;H、3.3%;N、20.6%。
出発物質として使用された6−(1−ピラゾリル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−オンは次のようにして得られた:
5−フルオロ−2−ニトロベンゾニトリル(0.166g)、ピラゾール(0.272g)、トリエチルアミン(0.55ml)及びDMSO(3ml)の混合物を撹拌し、かつ85℃で16時間加熱した。この混合物を周囲温度に冷却し、水を添加した。沈殿物を分離し、かつ溶離液として塩化メチレンを使用することによりカラムクロマトグラフィーにより精製した。こうして、2−ニトロ−5−(1−ピラゾリル)ベンゾニトリル(0.097g)、融点166〜168℃、が得られた。
出発物質の製造に関連する例1の部分の第2段落の記載と同様の方法を使用することにより、2−ニトロ−5−(1−ピラゾリル)ベンゾニトリルをラネーニッケルで還元し、2−アミノ−5−(1−ピラゾリル)ベンゾニトリルを収率61%で生じた;融点147〜149℃。
こうして得られた物質(1.62g)とホルムアミド(5ml)との混合物を撹拌し、かつ160℃で16時間加熱した。この化合物を周囲温度に冷却し、ジエチルエーテル下で擦った。生じる固体をアセトン、エタノールの順で洗浄した。こうして、6−(1−ピラゾリル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−4−オン(1.35g)が得られ、これを後精製なしに使用した。
例13
4−クロロ−6−(1,2,4−トリアゾール−1−イル)キナゾリン(0.54g)と、3−クロロ−4−フルオロアニリン(0.34g)と、イソプロパノール(25ml)との混合物を撹拌し、かつ還流しながら2時間加熱した。この混合物を周囲温度に冷却し、アセトン(20ml)を添加し、この混合物を濾過した。こうして得られた固体をアセトンで洗浄し、乾燥させ、4−(3−クロロ−4−フルオロアニリノ)−6−(1,2,4−トリアゾール−1−イル)キナゾリン塩酸塩(0.61g)が得られた;融点250℃を上廻る;
NMRスペクトル:(CD3SOCD3)7.49(t,1H)、7.8(m,1H)、8.03〜8.08(m,2H)、8.33(s,1H)、8.52(m,1H)、8.93(s,1H)、9.62(m,2H);
元素分析:C16H10ClFN61HC10.5H2O
実測値C、49.7%;H、2.8%;N、21.91%;
計算値C、49.8%;H、3.1%;N、21.8%。
出発物質として使用される4−クロロ−6−(1,2,4−トリアゾール−1−イル)キナゾリンは、次のようにして得られた:
5−フルオロ−2−ニトロベンゾニトリル(3g)、1,2,4−トリアゾール(4.92g)、トリエチルアミン(9.9ml)及びDMSO(50ml)の混合物を撹拌し、かつ85℃で16時間加熱した。この混合物を周囲温度に冷却し、かつ水を添加した。沈殿物を分離し、乾燥させ、2−ニトロ−5−(1,2,4−トリアゾール−1−イル)ベンゾニトリル(1.9g)を生じさせ、これを後精製なしに使用した。出発物質に関連する例1の部分の第2段落の記載と同様の方法を使用することにより、2−ニトロ−5−(1,2,4−トリアゾール−1−イル)ベンゾニトリルをラネーニッケルで還元し、2−アミノ−5−(1,2,4−トリアゾール−1−イル)ベンゾニトリルを収率83%で生じた;融点216〜218℃。
こうして得られた物質(1.62g)とホルムアミド(7ml)との混合物を撹拌し、かつ160℃で16時間加熱した。この混合物を周囲温度に冷却し、アセトンを添加した。固体を分離し、乾燥させ、6−(1,2,4−トリアゾール−1−イル)−3,4−ジ−ヒドロキナゾリン−4−オン(1.44g)を生じた;NMRスペクトル:(CD3SOCD3)7.87(d,1H)、8.16(s,1H)、8.3(s,1H)、8.33(m,1H)、8.54(d,1H)、9.5(s,1H)、12.45(幅広s,1H)。
こうして得られた物質の一部(0.5g)と、DMF(4滴)と、塩化チオニル(10ml)との混合物を撹拌し、かつ還流しながら3時間加熱した。この混合物を蒸発させ、塩化メチレンを残留物に添加し、この混合物を再び蒸発させた。こうして、4−クロロ−6−(1,2,4−トリアゾール−1−イル)キナゾリン(0.54g)が得られ、これを後精製なしに使用した。
例14
反応生成物を、塩化メチレンと、メタノールと、希薄な水酸化アンモニウム水溶液との100:8:1の混合物を使用することによりカラムクロマトグラフィーによって精製することを除いて例13の記載と同様の方法を使用することにより、4−クロロ−6−(1,2,4−トリアゾール−1−イル)キナゾリンを2,4−ジフルオロアニリンと反応させ、4−(2,4−ジフルオロアニリノ)−6−(1,2,4−トリアゾール−1−イル)キナゾリンを収率30%で生じさせた;融点250℃を上廻る;
NMRスペクトル:(CD3SOCD3)7.18(m,1H)、7.4(m,1H)、7.6(m,1H)、7.98(d,1H)、8.38(m,2H)、8.53(s,1H)、8.96(d,1H)、9.37(s,1H)、10.0(幅広s,1H);
元素分析:C16H10F2N60.3H2O
実測値C、58.3%;H、3.2%;N、25.2%;
計算値C、58.3%;H、3.2%;N、25.5%。
例15
6−フルオロ−4−(3−メチルアニリノ)キナゾリン塩酸塩(0.347g)、ベンズイミダゾール(0.33g)、炭酸カリウム(0.78g)及びDMF(7ml)の混合物を撹拌し、かつ150℃で24時間加熱した。この混合物を蒸発させ、残留物を塩化メチレンとメタノールとの混合物中に懸濁させた。この懸濁液を濾過し、濾液を蒸発させ、固体を生じさせ、これを酢酸エチルで洗浄し、溶離液として塩化メチレンとメタノールとの24:1の混合物を使用することにより精製した。生じる固体を塩化メチレンで擦り、濾過し、かつ乾燥させ、6−(1−ベンズイミダゾリル)−4−(3−メチルアニリノ)キナゾリン(0.2g)を生じさせた;融点245〜246℃;
NMRスペクトル:(CD3SOCD3)2.35(s,3H)、6.96〜6.99(d,1H)、7.27〜7.33(t,1H)、7.35(m,2H)、7.64〜7.77(m,3H)、7.82〜7.86(m,1H)、7.99〜8.03(d,1H)、8.15〜8.20(m,1H)、8.66(s,2H)、8.90(d,1H)、9.80(s,1H);
元素分析:C22H17N50.6H2O
実測値C、72.8%;H、5.0%;N、19.3%;
計算値C、73.0%;H、5.1%;N、19.3%。
出発物質として使用された6−フルオロ−4−(3−メチルアニリノ)キナゾリンは、次のようにして得られた:
4−クロロ−6−フルオロキナゾリン(1.1g)をイソプロパノール(20ml)中に懸濁させ、3−メチルアニリン(0.65ml)を添加した。この混合物を還流しながら2時間加熱した。この反応混合物を冷却させ、沈殿物を濾別した。こうして得られた固体を2N塩酸水溶液中に懸濁させ、かつ数分間撹拌した。この混合物を濾過し、6−フルオロ−4−(3−メチルアニリノ)キナゾリン塩酸塩を収率43%で生じさせた;融点255〜260℃;
元素分析:C15H13N3F1.67HCl
実測値C、57.1%;H、4.6%;N、13.2%;
計算値C、57.4%;H、4.7%;N、13.4%。
例16
次に、ヒトにおける治療学的又は予防的使用のための式Iの化合物又はその製薬学的に認容性の塩(以下化合物X)を含有する代表的な製薬学的投薬形を詳説する:
Claims (10)
- 式I
〔式中、mは1又は2であり;
それぞれR1は独立に水素、ハロゲン、シアノ、アミノ、ニトロ、カルバモイル、カルボキシ、(1〜4C)アルコキシカルボニル、(1〜4C)アルキル、(1〜4C)アルキルチオ、(1〜4C)アルキルアミノ、ジ−[(1〜4C)アルキル]アミノ、(2〜4C)アルカノイルアミノ又は(1〜4C)アルコキシであり;
nは1、2又は3であり;
それぞれR2は独立に水素、ヒドロキシ、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アミノ、ニトロ、シアノ、(1〜4C)アルキル、(1〜4C)アルコキシ、(1〜4C)アルキルアミノ、ジ−[(1〜4C)アルキル]アミノ、(1〜4C)アルキルチオ、(1〜4C)アルキルスルフィニル、(1〜4C)アルキルスルホニル、(2〜4C)アルカノイルアミノ、(2〜4C)アルカノイル又は(1〜3C)アルキレンジオキシであるか、又はR2は、式IのNH基に対しパラに配位した−X−Qの式で示される基であり、この場合Xは、式CO、C(R3)2、CH(OR3)、C(R3)2−C(R3)2、C(R3)=C(R3)、C≡C、CH(CN)、O、S,SO,SO2,CONR3,SO2NR3,NR3CO,NR3SO2,OC(R3)2,SC(R3)2,C(R3)2O又はC(R3)2Sで示される基であり、この場合それぞれR3は独立に水素又は(1〜4C)アルキルであり、並びにQは、フェニル基、ナフチル基又は酸素、窒素及び硫黄から選択された3個までのヘテロ原子を有する単環又はベンゼン環に縮合した5又は6員のヘテロアリール部分であり、前記フェニル基又はナフチル基又はヘテロアリール部分は、ハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、カルバモイル、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、(1〜4C)アルキル、(1〜4C)アルコキシ、(1〜4C)アルキルアミノ、ジ−[(1〜4C)アルキル]アミノ、(2〜4C)アルカノイルアミノ、N−(1〜4C)アルキルカルバモイル及びN,N−ジ−[(1〜4C)アルキル]カルバモイルから選択された1、2又は3個の置換基で場合によっては置換されており;並びにArは、4個までの窒素ヘテロ原子を有する5又は9員の窒素結合したヘテロアリール部分であり、並びに
Arは、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、メルカプト、カルボキシ、カルバモイル、(1〜4C)アルキル、(1〜4C)アルコキシ、(1〜4C)アルキルアミノ、ジ−[(1〜4C)アルキル]アミノ、(1〜4C)アルキルチオ、(2〜4C)アルカノイル、(1〜4C)アルコキシカルボニル、(2〜4C)アルカノイルアミノ、N−(1〜4)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1〜4C)アルキル]カルバモイル、N−[ヒドロキシ−(2〜4C)アルキル]カルバモイル、N,N−ジ−[ヒドロキシ−(2〜4C)アルキル]カルバモイル、N−[(1〜4C)アルコキシ−(2〜4C)アルキル]カルバモイル、N,N−ジ−[(1〜4C)アルコキシ−(2〜4C)アルキル]カルバモイル、アミノ−(1〜4C)アルキル、(1〜4C)アルキルアミノ−(1〜4C)アルキル、ジ−[(1〜4C)アルキル]アミノ−(1〜4C)アルキル、ピロリジン−1−イル−(1〜4C)アルキル、ピペリジノ−(1〜4C)アルキル、モルホリノ−(1〜4C)アルキル、ピペラジン−1−イル−(1〜4C)アルキル及び4−(1〜4C)アルキルピペラジン−1−イル−(1〜4C)アルキルから選択された1、2又は3個の置換基で場合によっては置換されている〕で示されるキナゾリン誘導体;又はその製薬学的に認容性の塩。 - mが1又は2であり;
それぞれR1が独立に水素、ハロゲン、シアノ、アミノ、ニトロ、カルバモイル、カルボキシ、(1〜4C)アルコキシカルボニル、(1〜4C)アルキル、(1〜4C)アルキルチオ、(1〜4C)アルキルアミノ、ジ−[(1〜4C)アルキル]アミノ、(2〜4C)アルカノイルアミノ又は(1〜4C)アルコキシであり;
nが1、2又は3であり;
それぞれR2が独立に水素、ヒドロキシ、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アミノ、ニトロ、シアノ、(1〜4C)アルキル、(1〜4C)アルコキシ、(1〜4C)アルキルアミノ、ジ−[(1〜4C)アルキル]アミノ、(1〜4C)アルキルチオ、(1〜4C)アルキルスルフィニル、(1〜4C)アルキルスルホニル、(2〜4C)アルカノイルアミノ、(2〜4C)アルカノイル又は(1〜3C)アルキレンジオキシであり;並びに
Arが、4個までの窒素ヘテロ原子を有する5又は9員の窒素結合したヘテロアリール部分であり、
並びにArがハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、メルカプト、カルボキシ、カルバモイル、(1〜4C)アルキル、(1〜4C)アルコキシ、(1〜4C)アルキルアミノ、ジ−[(1〜4C)アルキル]アミノ、(1〜4C)アルキルチオ、(2〜4C)アルカノイル、(1〜4C)アルコキシカルボニル、N−(1〜4C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1〜4C)アルキル]カルバモイル、N−[ヒドロキシ−(1〜4C)アルキル]カルバモイル、N,N−ジ−[ヒドロキシ−(1〜4C)アルキル]カルバモイル、N−[(1〜4C)アルコキシ−(1〜4C)アルキル]カルバモイル及びN,N−ジ−[(1〜4C)アルコキシ−(1〜4C)アルキル]カルバモイルから選択された3個までの置換基を場合によっては有することができる、請求項1記載の式Iのキナゾリン誘導体;又はその製薬学的に認容性の塩。 - mが1であり、R1が水素、7−フルオロ、7−クロロ又は7−メトキシであり;
nが1又は2であり、それぞれR2が独立にフルオロ、クロロ、ブロモ、メチル及びエチルであるか、又は1つのR2が、式IにおけるNH基に対しパラに位置する式−X−Qで示される基であり、この場合、Xは、式CO又はOCH2で示される基であり、かつQは、フェニル又は2−ピリジルであり、並びに他のR2(存在する場合)が、フルオロ、クロロ、ブロモ、メチル及びエチルから選択されており;かつ
Arが、フルオロ、クロロ、ブロモ、メチル又はエチルから選択された置換基を場合によっては有する1−ピラゾリル、1−イミダゾリル、1,2,4−トリアゾール−1−イル又は1−ベンズイミダゾリルである、請求項1記載の式Iのキナゾリン誘導体;又はその製薬学的に認容性の塩。 - mが1であり、R1が、水素、7−フルオロ、7−クロロ又は7−メトキシであり;
nが1又は2であり、それぞれR2が独立にフルオロ、クロロ、ブロモ、メチル及びエチルであるか、又は1つのR2が、式IにおけるNH基に対しパラに位置する式−X−Qで示される基であり、かつQは、フェニル又は2−ピリジルであり、この場合、Xは、式CO又はOCH2で示される基であり、また他のR2(存在する場合)が、フルオロ、クロロ、ブロモ、メチル及びエチルから選択されている、請求項1記載の式Iのキナゾリン誘導体又はその製薬学的に認容性の酸付加塩。 - (R1)mが、水素又は7−メトキシであり;
(R2)nが、3−クロロ−4−フルオロ、3,4−ジクロロ、2,4−ジフルオロ、3,4−ジフルオロ、3−メチル、2−フルオロ−4−(2−ピリジルメトキシ)、3−メチル−4−(2−ピリジルメトキシ)又は4−ベンゾイル−3−クロロであり;かつ
Arが、1−イミダゾリル、1−ベンズイミダゾリル、1−ピラゾリル又は1,2,4−トリアゾール−1−イルである、請求項1記載の式Iのキナゾリン誘導体又はその製薬学的に認容性の酸付加塩。 - 4−(3−メチルアニリノ)−6−(1−イミダゾリル)キナゾリン及び4−(3−クロロ−4−フルオロアニリノ)−6−(1−イミダゾリル)キナゾリンから選択される、請求項1記載の式Iのキナゾリン誘導体又はその製薬学的に認容性の塩。
- 6−(1−イミダゾリル)−4−[3−メチル−4−(2−ピリジルメトキシ)アニリノ]キナゾリ及び4−(4−ベンゾイル−3−クロロアニリノ)−6−(1−イミダゾリル)キナゾリンから選択される、請求項1記載の式Iのキナゾリン誘導体又はその製薬学的に認容性の酸付加塩。
- 製薬学的に認容性の希釈剤又は担持剤と組み合わせて、式Iのキナゾリン誘導体又はその製薬学的に認容性の塩を含有することを特徴とする製薬学的組成物。
- 温血動物において抗細胞増殖効果を生じさせる場合に使用するための医薬の製造の際の請求項1から7までのいずれか1項に記載された式Iのキナゾリン誘導体又はその製薬学的に認容性の塩の使用。
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