JP3972460B2 - 情報記録媒体の複製制限機能を有する記録装置及び複製制限方法、並びにこれに用いる複製制限用記憶媒体及び複製制限用記憶媒体への情報書き込み装置、情報記録媒体に係る著作権使用料の課金徴収方法 - Google Patents

情報記録媒体の複製制限機能を有する記録装置及び複製制限方法、並びにこれに用いる複製制限用記憶媒体及び複製制限用記憶媒体への情報書き込み装置、情報記録媒体に係る著作権使用料の課金徴収方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報記録媒体の複製制限の技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
コンパクトディスク等からの再生情報の複写については、SCMS(Serial Copy Management System)と称する方式による取極がなされており、これは、著作権のある音楽ソフトからのディジタルコピーを一世代に制限するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、情報のディジタル化の進歩によって良質の複製が簡単に行える状況になると、著作権者の正当な権利行使を可能とするために、著作物の無断複製を防止する必要性が生じてくるが、従来の機器やシステムでは、情報記録媒体の記録情報が無条件で別の記録媒体に複製されないようにするための有効な手立てがないという問題がある。
【0004】
つまり、著作権者側からは、複製に対する課金・徴収によって正当に使用料を受けられるべきとの要求があり、また、利用者側からは、正当な複製行為によって情報記録媒体から情報を読み出してこれを別の記録媒体に記録したいという要求がある。
【0005】
そこで、本発明は、複製制限用記憶媒体を利用して情報記録媒体の記録情報に対する複製を制限することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記した課題を解決するために、情報記録媒体に付与され又は当該情報記録媒体に予め記録されている情報記録媒体の記録内容を特定するための情報内容識別情報と、情報記録媒体に付随して配布される複製制限用記憶媒体に記憶された識別情報とを取得してこれらを照合し、両者の内容の一致が認められた場合にのみ、情報記録媒体の記録情報を別の記録媒体に複製することが許可されるようにしたものである。
【0007】
従って、本発明によれば、情報記録媒体に対して、その記録内容を特定するための情報内容識別情報を記憶させた複製制限用記憶媒体を用いない限り、当該情報記録媒体の記録情報を別の記録媒体に複製することができない。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係る基本構成の説明図であり、本発明は、情報記録媒体1の記録内容を特定するための識別情報(情報内容識別情報)を記憶する複製制限用記憶媒体2を用いることによって、情報記録媒体1の記録情報が無条件で別の記録媒体に複製されないようにすることを目的とする。
【0009】
尚、図では情報記録媒体1の形状を円盤状に描いているが、本発明に関する限り形状の如何は問わないので、テープ状、シート状、カード状等、各種の形態が可能であり、光学読取式ディスクやテープ、あるいは磁気テープ等に幅広く適用することができる。また、情報記録媒体1に記録される情報が特定種類のものに限られることはないので、映像情報や音声情報、あるいはコンピュータ機器で使用するデータ等、あらゆる情報の記録に用いることができる。そして、情報記録媒体1については情報の再生しかできない媒体であっても良いし、また、情報の記録あるいは追記が可能な媒体であっても何等構わない。
【0010】
複製制限用記憶媒体2は、情報記録媒体(情報記録媒体1若しくは情報記録媒体1の記録情報を記録するための情報記録媒体)の一部を構成し又は当該情報記録媒体1に付随して配布される。つまり、情報記録媒体1の記録領域の一部を複製制限用記憶媒体として利用する方法と、複製制限用記憶媒体2を情報記録媒体1とは別の媒体(例えば、メモリーシールやメモリーカード等。)としてこれを情報記録媒体1に添付して配布する方法、あるいは情報記録媒体1の記録情報を記録するための記録媒体の一部を複製制限用記憶媒体として利用する方法等がある。
【0011】
情報記録媒体1の記録内容を特定するための情報内容識別情報(図では「ID」と記す。)については、これを情報記録媒体1に付与する方法(例えば、情報記録媒体1の外表面や包装、付属物等に付する方法等。)と、これを情報記録媒体1に記録情報として記録する方法が挙げられるが、情報記録媒体1と情報内容識別情報との不可分性を考慮すると後者の方法が好ましい。例えば、情報内容識別情報を情報記録媒体1内の特定の記録領域に格納する方法や、情報記録媒体1を電子透かしによって記録情報に重畳して埋め込む方法(スペクトラム拡散方式等を利用した方法等。)が挙げられ(その詳細は後述する。)、後者の方法によれば、情報記録媒体内に特定の格納領域を設けることなく、しかも情報記録媒体の記録情報に悪影響を及ぼすことなく情報内容識別情報を情報記録媒体に記録させることができるという利点がある。
【0012】
情報内容識別情報の認識手段3は、情報内容識別情報を認識した結果を示す情報を後段の複製許可/禁止制御手段5に送出する。尚、情報内容識別情報については、利用者がこれをキー操作等によって手動入力した情報を認識手段3に認識させる方法と、情報内容識別情報を認識手段3に対して自動的に入力して認識させる方法とがあり、後者の例としては、電子透かしによる情報として情報記録媒体1に情報内容識別情報を記録した場合に、記録情報に重畳して埋め込まれた情報を識別する方法(この場合には情報記録媒体1の再生情報から識別情報を抽出することができる。)の他、当該情報を読み出すための識別情報読取手段(光学読取式、磁気式、静電容量式等。)を認識手段3に設ける方法が挙げられる。
【0013】
複製制限用記憶媒体2に記憶された識別情報を取得するための識別情報取得手段4は、複製制限用記憶媒体2から識別情報を取り出してこれを後段の複製許可/禁止制御手段5に送出する。尚、識別情報の取出方法については有線通信又は無線通信で行われるが、非接触方式で行うことが好ましい。
【0014】
複製許可/禁止制御手段5は、認識手段3によって認識された情報内容識別情報の内容と、識別情報取得手段4によって取得された識別情報の内容とを照合し、両者の一致が認められた場合にのみ、情報記録媒体1の記録情報を別の記録媒体6に複製することを許可する。
【0015】
尚、本発明における照合結果についての「一致」とは、情報の形式的な一致に限らず、情報内容の実質的な一致を含む概念であることに注意を要する。例えば、複製制限用記憶媒体2から取り出した識別情報に対してハッシュ(Hush)関数を通して演算を施した結果(情報)と、情報内容識別情報とが一致する場合には、両情報について内容が一致しているのであって、識別情報自体のみかけ上の一致は認められないが、本発明ではこのような場合も一致の概念に含めている。尚、2つの情報の比較において一方向性(あるいは不可逆的)の関数を介在させる方法は、当該関数値(関数を経た後の情報)に対する参照情報そのものが漏洩した場合に当該参照情報を関数に通したのでは元の参照情報に一致しないということを利用しており、セキュリティ面で安全な方法である。
【0016】
情報記録媒体1から読み出された情報は再生処理手段7に送出され、スイッチ(SW)を経て別の記録媒体6への記録の有無が決定される。尚、図では複製許可と禁止をスイッチの記号で概念化して示している。
【0017】
例えば、複製制限用記憶媒体2に記憶された識別情報が「ID」である場合には、当該識別情報と、情報記録媒体1から読み出した情報内容識別情報IDとを複製許可/禁止制御手段5が照合し、両情報の一致が認められるため、再生情報の記録媒体6への記録が許可される。また、複製制限用記憶媒体2′に記憶された識別情報が「ID′」であるとした場合には、当該識別情報と、情報記録媒体1から読み出した情報内容識別情報IDとを複製許可/禁止制御手段5が照合し、両情報の不一致が認められるため、再生情報の記録媒体6への記録が禁止される。
【0018】
以上の方法をまとめると下記(1)乃至(3)のようになる。
【0019】
(1)情報記録媒体1の記録内容を特定するための情報内容識別情報を予め規定しておく。
【0020】
(2)情報記録媒体1の配布時には、上記(1)の情報内容識別情報を情報記録媒体1に付与し又は情報記録媒体に記録するとともに、当該識別情報と同一内容の情報を複製制限用記憶媒体2に記憶させた後、該複製制限用記憶媒体2を情報記録媒体1の一部に含め又は当該情報記録媒体とともに配布する。
【0021】
(3)情報記録媒体1に係る情報内容識別情報と、上記(2)で複製制限用記憶媒体2に記憶された識別情報とを記録時に照合し、その結果、両情報の一致が認められた場合にのみ、情報記録媒体1の記録情報を別の記録媒体6に複製することを許可する。
【0022】
本発明に係る情報記録媒体1の複製制限機能を有する記録装置8は、図1に1点鎖線の枠で囲んで示すように、上記した認識手段3、識別情報取得手段4、複製許可/禁止制御手段5を備えており、情報記録媒体1の情報内容識別情報と複製制限用記憶媒体2の記憶情報とを照合して、両情報の一致が認められる場合にのみ、情報記録媒体1の記録情報を別の記録媒体6に記録することが許可されるように構成されているので、これによって不正な複製を防ぐことができる。
【0023】
尚、この複製制限機能をさらに強化するには、情報記録媒体1の記録情報を別の記録媒体6に複製することが許可されている記録装置を限定して、当該装置以外の機器では情報記録媒体1の複製を行えないように規制することが好ましい。
【0024】
つまり、この場合、複製制限用記憶媒体2には、情報記録媒体1の記録情報を別の記録媒体6に複製することが許可されている記録装置を特定するための、装置識別情報が予め記憶され又は当該装置識別情報の追記が可能とされる。
【0025】
そして、複製制限用記憶媒体2に記憶された装置識別情報を取得して、当該情報と記録装置に予め付与されている装置識別情報とを照合し、両者の内容の一致が認められた場合にのみ、情報記録媒体1の記録情報を別の記録媒体6に複製することが許可されるように制御を行う。
【0026】
尚、複製制限用記憶媒体2については、上記装置識別情報を記憶し又は追記するための記憶手段又は記憶領域を有するものとし、その際、装置識別情報を書き込むためのの専用の記憶手段を設ける方法と、既存の媒体の記憶領域の一部を利用する方法とがある。
【0027】
図2は複製制限用記憶媒体2のデータ構造例を示すものであり、第1の記憶領域2_1が上記情報内容識別情報の格納領域とされ、第2の記憶領域2_2が上記装置識別情報の格納領域とされる。尚、第2の記憶領域2_2には、一定台数までの記録装置(図では「装置Ai」(i=1、2、・・・、N)と記す。)を記憶することが可能とされ、情報記録媒体1の記録情報の複製を、利用者の所有する複数の記録装置によって行うことができるように配慮している。
【0028】
尚、複製管理用情報(例えば、情報記録媒体の複製許可回数や許可内容等。)や情報記録媒体の記録情報に施された暗号処理の解読用鍵等を格納するために、第3の記憶領域2_3を設けることによって、複製制限の内容を明確化して、複製許可の範囲内でのみ情報記録媒体の複製が行われるように規制することが好ましい。また、装置識別情報の示す装置毎にこのような複製管理用情報を各別に設定することができるように両情報を関連付けて格納するデータ構造を採用しても良い。
【0029】
上記のように、情報内容識別情報と装置識別情報とを関連付けて複製制限用記憶媒体2に記憶させた後、該複製制限用記憶媒体2を情報記録媒体1とともに配布し、その後に、複製制限用記憶媒体2に記憶された装置識別情報を読み出して当該情報と記録装置に予め付与されている装置識別情報とを照合し、両者の内容の一致が認められた場合にのみ、情報記録媒体1の記録情報を別の記録媒体6に複製することが許可されるように制御すると、情報記録媒体と複製に使用する記録装置との正しい組み合わせが得られない限り情報記録媒体の複製を行うことができなくなる。例えば、図1に示すように、記録装置8に予め付与されている装置識別情報を「A1」とし、複製制限用記憶媒体2の情報内容識別情報を「ID」、装置識別情報を「id=A1」とし、複製制限用記憶媒体2′′の情報内容識別情報を「ID」、装置識別情報を「id=A2」とする場合には、情報記録媒体1と複製制限用記憶媒体2との組み合わせにおいてのみ記録装置8での複製が許可されることになる。
【0030】
また、装置識別情報の管理については、複製制限用記憶媒体の配布前でしか装置識別情報の複製制限用記憶媒体への書き込みを行えないようにする方法と、複製制限用記憶媒体の配布後でも特定の記録装置であれば装置識別情報を複製制限用記憶媒体に記憶させることができるようにする方法とがあり、管理の厳正化という点では前者の方法が好ましいが、利用者の所持する記録装置の変更について対処のし易さという観点からは後者の方法が好ましい。その場合、装置識別情報として、複製制限用記憶媒体に最初に記憶された情報の示す記録装置でのみ、別の装置識別情報を当該複製制限用記憶媒体に記憶させることができるように構成する(例えば、図2に示す例において先頭番地に格納した装置A1でのみ、他の装置識別情報(A2乃至AN)を複製制限用記憶媒体2に記憶させることができるようにする。)と、特定の記録装置に対して優先度を与えることが可能となる。
【0031】
図3は、装置識別情報を複製制限用記憶媒体2に記憶し又は追記するための装置識別情報書き込み手段9を設けた記録装置の構成例8Aを示すものであり、装置識別情報の入力手段10から複製許可/禁止制御手段5に入力された装置識別情報(これを「id′」と記す。)が装置識別情報書き込み手段9に送出された後、複製制限用記憶媒体2に記憶される(例えば、図2の第2の記憶領域2_2を参照。)。
【0032】
尚、複製制限用記憶媒体2への装置識別情報の書き込み制御において、複製制限用記憶媒体2に最初に記憶された装置識別情報の示す記録装置を優先させるためには、図示するように書き込み規制手段11を設け、これには、装置識別情報として複製制限用記憶媒体2に最初に記憶された情報と、記録装置に予め付与された装置識別情報(図では記録装置8Aが装置A1であることを示す情報)とを送出する。これによって、書き込み規制手段11は両情報を照合して、両者の内容の一致を認めた場合に、装置識別情報書き込み手段9による複製制限用記憶媒体2への装置識別情報の書き込みを許可し、両者の不一致を認めた場合には当該書き込みを禁止する(図では許可及び禁止をスイッチ(SW)の記号で概念化して示す。)。
【0033】
図4は、複製制限用記憶媒体2への情報(識別情報)の書き込みを専用に行うための情報書き込み装置12を示しており、情報内容識別情報(ID)と装置識別情報(id)とを関連付けた上で複製制限用記憶媒体2に記憶させるための識別情報書き込み手段13を有している。
【0034】
識別情報書き込み手段13には、情報記録媒体1に係る情報内容識別情報(ID)と、情報記録媒体1の利用者が使用する記録装置の装置識別情報(id)が入力され、これらが複製制限用記憶媒体2に記憶された後、該複製制限用記憶媒体が利用者に引き渡される。尚、情報内容識別情報(ID)については、上記したように電子透かし等によって情報記録媒体1に記録されている情報を認識手段3で読み出してからこれを識別情報書き込み手段13に送出する構成を採用すると、利用者が情報記録媒体1を情報書き込み装置12に装着するだけで済むので便利である。
【0035】
また、情報書き込み装置12と複製制限用記憶媒体2との間の通信形態については有線あるいは端子接続による情報伝達が挙げられるが、非接触式の通信手段を採用する方が簡単である。例えば、赤外線や微弱な電波等の電磁波、音声等を利用した非接触式の通信手段14を情報書き込み装置12に設け、複製制限用記憶媒体2にはこれに対応した通信手段15を設ける。そして、識別情報書き込み手段13が通信手段14、15を介して、複製制限用記憶媒体2の記憶手段又は記憶領域2aに識別情報(情報内容識別情報若しくは装置識別情報又は両情報)を記憶させる構成とする。
【0036】
尚、複製制限用記憶媒体2としては、カード式媒体等、持ち運びに便利な形態とし、あるいは、情報記録媒体1の情報を記録させる別の記録媒体6の一部を複製制限用記憶媒体として利用することで特別な複製制限用記憶媒体を不要とする形態が挙げられる。
【0037】
図5は、情報記録媒体1の複製に対して許可を与え又は複製の許可回数を管理するための複製制限用記憶媒体2を使用した、情報記録媒体1に係る著作権使用料の課金徴収方法について説明するための図であり、主体は、ダビング装置16を使用する利用者、上記情報書き込み装置12を使用する課金徴収機関、著作権者である。
【0038】
尚、ここにいう「ダビング装置」とは上記した複製制限機能を有する記録装置を含む装置であり、最初から記録及び再生が可能な装置として設計される装置の他、各別に設計された再生装置と記録装置(記録だけが可能な装置又は記録及び再生が可能な装置)とを通信で結ぶことによって1つの記録再生系を構成する装置が含まれる。
【0039】
先ず、情報記録媒体1を購入した利用者は、該情報記録媒体1の記録内容を特定するための情報内容識別情報(ID)を課金徴収機関に通知するとともに、情報記録媒体1の複製に対する代金(対価)を支払う。尚、利用者の使用するダビング装置16を特定するために装置識別情報(id)が必要な場合には当該情報を課金徴収機関に通知しなければならない。
【0040】
課金徴収機関は、情報書き込み装置12を使って、情報内容識別情報(ID)を複製制限用記憶媒体2に記憶させてから、これを利用者に引き渡す。尚、装置識別情報(id)を複製制限用記憶媒体2に記憶させる場合には、情報内容識別情報(ID)と、図5に破線の矢印で示すように装置識別情報(id)を複製制限用記憶媒体2に記憶させてから、これを利用者に引き渡す。
【0041】
利用者が、その複製制限用記憶媒体2をダビング装置16に装着すると、これから情報内容識別情報が読み出される。そして、当該情報が情報記録媒体1の記録内容を特定するための識別情報と一致した場合にのみ、当該情報記録媒体1の記録情報を別の記録媒体6に複製することがダビング装置16において許可される。
【0042】
尚、装置識別情報の照合を必要とする場合には、課金徴収機関又は利用者により使用装置(記録装置)を示す装置識別情報が事前に複製制限用記憶媒体2に記憶されているので、利用者が複製制限用記憶媒体2をダビング装置16に装着したときに、これから情報内容識別情報及び装置識別情報が読み出され、これらの情報が情報記録媒体1の記録内容を特定するための識別情報及び使用するダビング装置16に付与された装置の識別情報と一致した場合にのみ、当該情報記録媒体1の記録情報を別の記録媒体6に複製することがダビング装置16において許可されることは勿論である。
【0043】
そして、課金徴収機関は複製制限用記憶媒体2の購入代金から著作権者への分配金を計算して、オンラインによる自動送金システム等を利用して著作権者に利益還元する。
【0044】
しかして、このような課金徴収方法によって、情報記録媒体に係る著作権者の保護及び課金の適正化を実現することができる。即ち、これまでの技術では、コンパクトディスク等のパッケージメディアにおいて複製に対する課金徴収のための有効な手立てがなく、また、徴収した料金を公平に著作権者に配分することが困難であったが、本発明によれば、複製制限用記憶媒体の配布時における課金徴収が可能となり、情報記録媒体に対する不正な複製行為を防止することができる。
【0045】
【実施例】
図6乃至図21は、本発明を、コンパクトディスク(以下、「CD」と略記する。)の記録/再生システムに適用した実施の一例を示すものである。
【0046】
本実施例では、CDにそのコンテンツ(情報内容)を特定する識別情報(例えば、CDの番号である、ISRCコード(International Standard Recording Code:インターナショナルレコーディング標準コード)を、「Watermark」と称する電子透かしの手法によって音声情報の中に埋め込むとともに、当該識別情報と同一内容の情報をメモリーシール(上記した複製制限用記憶媒体2に相当する。)に記憶させて、CDとともに販売する。
【0047】
「メモリーシール」とは、情報の記憶手段を内蔵したシールであり、例えば、図6に示す例17のように、メモリーチップ18及び通信インターフェース部19を備えている。そして、メモリーチップ18は、CDの記録内容を特定する識別情報(以下、「M(usic)−ID」又は「M−ID」と記す。)の記憶領域18aと、CDの複製許可が与えられた記録機器の識別番号(以下、「R(ecorder)−ID」又は「R−ID」と記す。)の記憶領域18bとが設けられており、本例では最大5台まで記録機器の識別情報を記憶させることができるようになっている。
これらの識別情報は非接触式(電磁波や音波等。)の通信インターフェース部19を介してメモリーシール17の外部に取り出すことができる。
【0048】
メモリーシール17が添付されたCDの購入者は、当該CDの再生情報の記録に用いる機器を複数台所有している場合に、これらの機器に付与された識別番号「R−ID」をメモリーシール17に追記することによって、CDの情報を複製できる機器数が5台までに制限される。
【0049】
図7はCDプレーヤを再生機20とし、ミニディスク(以下、「MD」と略記する。)21及び1タイム記録が可能な「CD−R(Compact DiskRecordable)」22のレコーダを記録機(録音機)23とし、両者をアナログ又はディジタル通信インターフェースで接続することによってダビング装置を構成した例を示すものである。
【0050】
同図においてCD24は正規に購入したもので、これには識別情報M−ID、例えば、ISRCコード(CDタイトル毎に付けられる12文字のコード)が電子透かし情報として入っており、音声情報の中に人間の耳では聞こえない情報として埋め込まれている。
【0051】
また、CD24に対するメモリーシール17は、紛失防止のために当該CDのジャケット25等に貼り付けられており、上記記憶領域18aにCD24のM−IDが記憶されている。尚、当該情報の記憶時期についてはCDの製造時でも良いし、また、その後に記憶させてもよいが、少なくとCDの販売時点では情報がメモリーシール17に記憶されている必要がある。
【0052】
また、機器の識別番号R−IDについては、CD24の販売時点では何も記憶されておらず、上記記憶領域18bは空である。
【0053】
CD24の購入者は、当該CDの記録情報を再生機20で再生した後、記録機23によってMD21(例えば、MD2フォーマットのディスク)やCD−R22(例えば、SACD−Rフォーマットのディスク)に記録させ、これらの記録媒体ディスクを、例えば、携帯用機器(再生機)26や車載用機器27(ステレオ装置等)に装着して音楽情報等を聞く事を意図しているものとする。
【0054】
そこで、購入者は、先ず、メモリーシール17を記録機23に近づけて、記録機23に固有の識別番号R−IDをメモリーシール17に記憶させる。つまり、記録機23はメモリーシール17との通信機能を有しており、自機の識別番号をメモリーシール17の記憶領域18bに書き込んだり、あるいは、メモリーシール17の記憶領域18aに記憶された上記M−IDを読み取るための非接触式の通信インターフェース部23a(上記通信インターフェース部19に対応する。)を備えている。
【0055】
こうして、記録機23の識別番号R−IDがメモリーシール17に記憶され、当該情報とCD24の識別情報との対応関係がメモリーシール中に構築される(つまり、どのCDの情報をどの機器で複製して良いかが明らかとなる。)。
【0056】
ダビング時には、CD24の情報を再生機20にかけて再生した後、再生オーディオ信号を有線又は無線通信で記録機23に伝送する。その際、電子透かしによるCD24の識別情報M−IDも同時に記録機23に伝送される。
【0057】
図8は、CDの製作工程において識別情報M−IDを挿入する方法の説明図である。
【0058】
製造装置28において、識別情報M−IDを電子透かしのジェネレータ(あるいはエンコーダ)29によってエンコード(符号化)した信号を、ソース音源30からの信号に重畳した後(図では加算器(31)の記号で示す。)、これをCDのマスタリング装置32に送出することで、メタルマスターが作成される。
【0059】
電子透かしの方式には、例えば、下記に示す方法が挙げられる。
【0060】
(I)スペクトラム拡散を利用した方法。
【0061】
(II)搬送波(キャリヤ)を位相変調(PSK(Phase Shift Keying))する方法。
【0062】
先ず、方法(I)には、例えば、PN(Pseudo NoiseあるいはPseudo random Noise)符号と称する擬似雑音と識別情報とのEOR(排他的論理和)をとるようにした直接拡散と呼ばれる方法がある。
【0063】
図9は横軸に周波数fをとり、縦軸に信号振幅をとって周波数特性を概略的に示したものであり、グラフ曲線Gsがソース音源30の信号を示し、当該信号に対して微小信号SSが電子透かしの信号として重畳されている様子を示している。この場合には、微小信号SSの振幅がソース音源30の信号レベルには無関係にほぼ一定値となっている。
【0064】
ソース音源30の信号レベルが低くなった場合に、微小信号SSがノイズとして耳で聞こえないように、ソース音源30の信号レベルに応じて微小信号SSの周波数特性を変化させる方法が提案されており、これをブロック図にしたもの(つまり、ジェネレータ29の要部構成)が図10である。
【0065】
同図において、識別情報M−IDとPN符号とがEOR部33に送出された後の演算結果がフィルタ回路34に送出される。ソース音源30からの信号は、FFT(Fast Fourier Transform:高速フーリエ変換)処理部35に送出され、ここで周波数特性の計測が行われた後、フィルタ回路34の特性制御用信号として用いられる。
【0066】
図11は横軸に周波数fをとり、縦軸に信号振幅をとって周波数特性を概略的に示したものであり、グラフ曲線Gsがソース音源30の信号を示し、当該信号に対して微小信号SSが電子透かしの信号として重畳されている。この場合には、微小信号SSの振幅が、ソース音源30の信号レベルに応じて変化し、例えば、当該信号レベルが高い帯域では信号SSの振幅が相対的に大きく、逆に信号レベルが低い帯域では信号SSの振幅が相対的に小さくなるように制御される。これによって、ソース音源30の信号に対する電子透かしの影響を極力低減することが可能となる。
【0067】
また、上記方法(II)については、例えば、図12に示すように、識別情報M−IDを位相変調(PSK)部36に送出して、周波数fcの搬送波を位相変調した後、これを後段のVCA(電圧制御型増幅器)部37に送出する。
【0068】
そして、ソース音源30からの信号がFFT処理部38を経た後、VCA部37の利得制御用信号として用いられる。
【0069】
図13は横軸に周波数fをとり、縦軸に信号振幅をとって周波数特性を概略的に示したものであり、グラフ曲線Gsがソース音源30の信号を示し、当該信号に対して微小信号SSが電子透かしの信号として重畳されている。
【0070】
この場合には、周波数fcを中心とする所定帯域内に信号SSを収めることで、ソース音源30の信号レベルの低下時に信号SSが目立たないように制御することができる。尚、方法(II)によれば回路構成が比較的簡単になり、また、音楽信号のように位相の不連続性(位相反転等)が希な信号について誤検出が発生しにくいといった利点がある。
【0071】
図14はCDの識別情報M−IDをメモリーシール17に書き込むための書き込み装置の構成例として、当該識別情報をCDの製作時にメモリーシールに記憶させる装置を示すものである。
【0072】
書き込み装置39において、識別情報M−IDを電子透かしのジェネレータ29によってエンコードした信号を、ソース音源30からの信号に重畳した後(図では加算器(31)の記号で示す。)、CDのマスタリング装置32に送出するところまでは、図8に示す構成と同じであるが、図中の点Pで分岐した識別情報M−IDは、実線で示すようにメモリーチップ18に直接記憶されるか、又は1点鎖線で示すように通信インターフェース部19を介してメモリーチップ18に非接触式記録によって記憶される。尚、前者の場合には識別情報M−IDをメモリーチップ18に書き込んだ後に、これを用いてメモリーシール17が作成されるのに対して、後者の場合にはメモリーチップ18を既に収容済のメモリーシール17に対して識別情報M−IDの書き込みが行われるという違いがある。
【0073】
図15や図17はCDの販売、課金・徴収を行うサービス業者(販売店やコンビニエンス・ストア等)が使用する書き込み装置の構成例を示すものである。
【0074】
図15に示す書き込み装置40では、対象のCD24をCDプレーヤ41にかけて情報の一部を再生してこれを電子透かしのデコーダ42に送出する。該デコーダ42は上記した信号SSから元の識別情報M−IDを復元するものであり、その復元情報は通信インターフェース部43や、識別情報及び購入記録情報の処理装置44に送出される。
【0075】
図16はデコーダ42の構成例を示すものであり、図10で示したエンコーダの構成に対応する。
【0076】
電子透かしを施された識別情報は再生音声信号とともにフィルタ回路45及びFFT処理部46に送られる。FFT処理部46は入力信号に関する周波数特性について計測を行った後、逆特性化処理部47を介してフィルタ回路45に制御信号を送出する。つまり、エンコード処理においてFFT処理部35により制御されたフィルタ回路34の特性とは全く逆の周波数特性を有するようにフィルタ回路45を制御し、この逆補正を経た信号とPN符号との排他的論理和をEOR部48で求めることで元の識別情報M−IDが再現される。
【0077】
この識別情報は、利用者の代金支払いによって、図15に示すように通信インターフェース部43からメモリーシール17の通信インターフェース部19を介してメモリーチップ18内の所定の格納場所に記憶される。
【0078】
また、識別情報及び購入記録情報の処理装置44には、上記メモリーチップ18に記憶した識別情報と、代金支払い済の購入記録情報とが対応付けられて記録・管理される。そして、徴収した金額から著作権者に使用料が還元される。
【0079】
尚、図17に示すように、識別情報及び購入記録情報の処理装置44に対して利用者がクレジットカード番号を入力し、あるいはや少額課金カードや電子マネー等を使って代金支払いを行った後、ネットワーク経由での購入情報の管理及びオンライン決算による代金の口座引き落しを行うことも可能である。
【0080】
以上のようにして利用者はCD及びその識別情報M−IDが記録済みのメモリーシールを取得する。
【0081】
図18は記録機23の要部の構成を示すものであり、再生機20からの再生信号(電子透かしの情報を含む。)が記録信号処理部49及びデコーダ42に送出される。
【0082】
記録機23の筐体の一部にはメモリーシール17との通信のためのスペースが設けられており、メモリーシール17をそのスペースに置くか又はメモリーシール17を所定箇所に近づけることで記録機23とメモリーシール17との間で通信を行うことができるようになっている。
【0083】
メモリーシール17に書き込まれた識別情報は、メモリーシール17内の通信インターフェース部19から記録機23の通信インターフェース部23aを経た後、照合部50に送出される。
【0084】
デコーダ42によって復元されたCD24の識別情報M−IDは照合部50に送出されるので、該照合部50は当該情報と上記通信インターフェース部23aからの情報とを照合する。
【0085】
また、照合部50は記録機23の識別番号R−IDと、通信インターフェース部23aからの識別番号とを照合し、CD及び機器の両者についての識別情報が一致した場合にのみ、記録信号処理部49に対して複製の許可信号を送出してCD24の再生情報を記録媒体(この場合には、MD21やCD−R22)に記録することを許可する。
【0086】
尚、記録機23の識別番号R−IDのメモリーチップ18への書き込みは、書き込み処理部51から通信インターフェース部23a、19を経て行われる。
【0087】
図19は記録機23における処理例を示すフローチャート図であり、ステップS1で録音開始釦又はスタンバイ釦が押下されたことを検出した後、次ステップS2では記録機23とメモリーシール17との通信を開始する。
【0088】
そして、次ステップS3では、メモリーシール17を記録機23に近づけて、メモリーチップ18内に記憶された識別情報M−ID及び機器の識別番号R−IDを通信インターフェース部19、23aを経由して読み出した後、ステップS4に進む。
【0089】
ステップS4では、CD24の再生信号から電子透かしの情報を検出し、デコーダ42で識別情報を復元する。
【0090】
次ステップS5では自機(記録機23)の識別番号が前ステップS3で読み出した機器の識別番号と一致しているか否かを照合部50が判断する。そして、両識別番号が一致していると判断した場合には次ステップS6に進むが、不一致と判断した場合にはステップS7に進んで再生情報の記録を禁止する。
【0091】
ステップS6では前ステップS4で復元した識別情報が前ステップS3で読み出した識別情報と一致しているか否かを照合部50が判断する。そして、両識別情報が一致していると判断した場合には次ステップS8に進むが、不一致と判断した場合にはステップS9に進んで再生情報の記録を禁止する。
【0092】
ステップS8では再生情報の記録が許可されるので、当該情報をMD21又はCD−R22に記録することができる。
【0093】
そして、次ステップS10では停止釦が押されたか否かを判断し、押された場合には記録動作を停止して上記した一連の処理を終了するが、停止釦が押されていない場合にはステップS4に戻る。
【0094】
尚、上記の説明では複製制限用記憶媒体としてメモリーシールを用いた例を示したが、これに限らず、例えば、CDの再生情報を記録するためのMDの記録領域の一部に識別情報を記録しても良い。
【0095】
即ち、MDの記録論理フォーマット(例えば、高密度記録が可能なMD2フォーマット等。)上にこれらの識別情報を記録するための領域(識別情報格納域)を設け、利用者はCDの購入時にMDを持参し、上記した書き込み装置40によって当該MDの識別情報格納域に識別情報M−IDを記録してもらい、また、自機で機器の識別番号R−IDをMDの識別情報格納域に記録することができるように構成する。
【0096】
この場合には、図20の記録機23Aに示すように、MD21に情報を記録したり、MD21から情報を再生するための記録/再生処理部52が設けられており、MD21の識別情報格納域から読み出したCD及び機器の識別情報が照合部50に送出される。
【0097】
照合部50は、これらの識別情報と、CD24の再生情報からデコーダ42によって復元した識別情報M−ID及び記録機23に固有の識別番号R−IDとを照合し、識別情報の一致が認められた場合にのみ記録/再生処理部52に制御信号を送出してCD24の再生情報をMD21に記録することを許可するが、いずれかの識別情報に不一致が認められる場合にはMD21への記録を禁止する。
【0098】
この例では、複製制限用記憶媒体と記録機23Aとを結ぶ専用の通信手段やカードスロット等が不要であり、記録機23Aが本来具備しているMDの記録/再生機能を用いているので構成が簡単であり、汎用性に富むという利点がある。
【0099】
この他、複製制限用記憶媒体として個人認証カードを用いることも可能であり、この場合には、図21の記録機23Bに示すように、利用者は、CPU(中央処理装置)53及びメモリーチップ54を有する個人認証カード55にサービス業者から事前にCDの識別情報M−IDを記憶してもらい、また、自らは記録機23Bの識別番号R−IDをメモリーチップ54に書き込んでおく。
【0100】
ダビング時には、利用者が個人認証カード55を記録機23に装着し又は近づけることによって、メモリーチップ54から識別情報M−ID及び識別番号R−IDがCPU53を介して読み出されて照合部50に送出され、ここでデコーダ42からのCDの識別情報及び記録機23に固有の識別番号との照合結果に応じてダビングの許可/禁止が規定される。
【0101】
上記の説明では本発明の実施例に関してCD情報の複製を中心に説明したが、オーディオ信号に限らずビデオ信号等への幅広い適用が可能であり、情報媒体としては、例えば、DVD(ディジタルビデオディスク)やDV(ディジタルビデオ)フォーマットに準拠したディジタルビデオテープ等が挙げられる。
【0102】
また、複製制限用記憶媒体に対して利用者の支払い代金に応じた複製の許可回数を示す管理情報を記憶させるようにし、照合部では記録媒体への情報の複製を行う度に管理情報を操作して複製の許可回数を減らすことによって、複製回数を制限し、1回の複製毎に課金・徴収を行うことも可能である。
【0103】
【発明の効果】
以上に記載したところから明らかなように、請求項1、2に係る発明によれば、情報記録媒体に対して、その記録内容を特定するための情報内容識別情報を記憶させた複製制限用記憶媒体を用いない限り、当該情報記録媒体の記録情報を別の記録媒体に複製することができないので、情報記録媒体についての適正な複製制限用記憶媒体を有する利用者のみが正当な複製を行うことができる。
【0104】
請求項3、4に係る発明によれば、情報記録媒体及び使用する記録機器を複製制限用記憶媒体によって特定の組み合わせに限定することで複製制限をより厳格にすることができる。
【0105】
請求項10に係る発明によれば、複製制限用記憶媒体に最初に記憶された情報の示す記録装置以外の装置では、別の装置識別情報を当該複製制限用記憶媒体に記憶させることができないようにし、これによって、複数の記録装置を使って複製制限用記憶媒体内の装置識別情報が無闇に書き換えられないようにすることができる。
【0106】
請求項乃至に係る発明によれば、識別情報を電子透かしによる情報として情報記録媒体の情報に重畳して記録することによって、識別情報と情報記録媒体との不可分性を保証することができ、かつ情報記録媒体内に識別情報の専用格納域を設ける必要がなくなる。
【0107】
請求項に係る発明によれば、装置識別情報を複製制限用記憶媒体に記憶し又は追記するための装置識別情報書き込み手段を設けることによって、利用者の使用する複数の記録装置を事後的に、複製許可の与えられた記録装置として登録させることができる。
【0108】
請求項1に係る発明によれば、利用者の代金支払いと引き換えに複製制限用記憶媒体への情報内容識別情報の書き込みを行うことによって複製許可に対する課金・徴収が可能となり、当該複製制限用記憶媒体を所持しない利用者は、情報記録媒体のみではその複製を行うことができなくなる。
【0109】
請求項1に係る発明によれば、利用者の代金支払いと引き換えに複製制限用記憶媒体への情報内容識別情報及び装置識別情報の書き込みを行うことによって、情報記録媒体及び記録装置を特定した複製許可に対する課金・徴収が可能となり、複製制限用記憶媒体に記憶された装置識別情報の示す記録装置以外では情報記録媒体の複製を行うことができなくなる。
【0110】
請求項1に係る発明によれば、利用者が情報記録媒体を利用する前に、使用装置の装置識別情報を複製制限用記憶媒体に予め記憶させることによって、利用者に装置登録の権限を与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る基本構成の説明図である。
【図2】複製制限用記憶媒体のデータ構造例を示す説明図である。
【図3】本発明に係る記録装置の構成例を示す図である。
【図4】本発明に係る情報書き込み装置の構成例を示す図である。
【図5】情報記録媒体に係る著作権使用料の課金徴収方法について説明図である。
【図6】図7乃至図21とともに、本発明の実施の一例を示すものであり、本図はメモリーシールの説明図である。
【図7】ダビング装置の構成例を示す図である。
【図8】CD製作工程での識別情報の挿入法を示す説明図である。
【図9】直接拡散法について周波数特性を示す概略的なグラフ図である。
【図10】特性可変型のスペクトラム拡散法についての原理説明図である。
【図11】図10の構成に関して周波数特性を示す概略的なグラフ図である。
【図12】位相変調を利用した方法についての原理説明図である。
【図13】図12の構成に関して周波数特性を示す概略的なグラフ図である。
【図14】書き込み装置の構成例を示す図である。
【図15】書き込み装置の別例を示す図である。
【図16】デコーダの構成例を示す図である。
【図17】図15の書き込み装置の変形例を示す図である。
【図18】記録機の構成例を示す図である。
【図19】記録機の処理例を示すフローチャート図である。
【図20】記録機の変形例を示す図である。
【図21】個人認証カードを用いた場合の記録機の構成例を示す図である。
【符号の説明】
1…情報記録媒体、2、2′、2′′…複製制限用記憶媒体、2a…記憶手段又は記憶領域、6…別の記録媒体、8、8A…記録装置、9…装置識別情報書き込み手段、11…書き込み規制手段、12…情報書き込み装置、13…識別情報書き込み手段、16…ダビング装置

Claims (13)

  1. 情報記録媒体の記録内容を特定するための識別情報を記憶する複製制限用記憶媒体を用いることによって、情報記録媒体の記録情報が無条件で別の記録媒体に複製されないようにする、情報記録媒体の複製制限機能を有する記録装置であって、
    上記複製制限用記憶媒体が当該情報記録媒体に付随して配布され、
    情報記録媒体に付与され又は当該情報記録媒体に予め記憶されている、情報記録媒体の記録内容を特定するための情報内容識別情報と、上記複製制限用記憶媒体に記憶された識別情報とを取得してこれらを照合し、
    両者の内容の一致が認められた場合にのみ、情報記録媒体の記録情報を別の記録媒体に複製することが許可されるようにした
    ことを特徴とする情報記録媒体の複製制限機能を有する記録装置。
  2. 情報記録媒体の記録情報が、無条件で別の記録媒体に複製されないようにするための、情報記録媒体の複製制限方法において、
    (イ)情報記録媒体の記録内容を特定するための情報内容識別情報を予め規定しておき、
    (ロ)上記情報記録媒体の配布時には、当該情報記録媒体に(イ)の情報内容識別情報を付与又は記録するとともに、当該識別情報と同一内容の情報を複製制限用記憶媒体に記憶させた後、該複製制限用記憶媒体を当該情報記録媒体とともに配布し、
    (ハ)その後、情報記録媒体に付与され又は当該情報記録媒体に予め記録されている情報内容識別情報と、上記複製制限用記憶媒体に記憶されている識別情報とを記録装置において照合し、
    その結果、両情報の一致が認められた場合にのみ、情報記録媒体の記録情報を別の記録媒体に複製することが許可されるようにした
    ことを特徴とする情報記録媒体の複製制限方法。
  3. 請求項1に記載した情報記録媒体の複製制限機能を有する記録装置において、
    複製制限用記憶媒体には、情報記録媒体の記録情報を別の記録媒体に複製することが許可されている記録装置を特定するための装置識別情報が予め記憶され又は当該装置識別情報の追記が可能とされており、
    複製制限用記憶媒体に記憶された装置識別情報を取得して、当該情報と記録装置に予め付与されている装置識別情報とを照合し、
    両者の内容の一致が認められた場合に、情報記録媒体の記録情報を別の記録媒体に複製することが許可されるようにした
    ことを特徴とする情報記録媒体の複製制限機能を有する記録装置。
  4. 請求項2に記載した情報記録媒体の複製制限方法において、
    情報記録媒体の記録内容を特定するための情報内容識別情報と、該情報記録媒体の記録情報を別の記録媒体に複製することが許可されている記録装置を特定するための装置識別情報とを関連付けて複製制限用記憶媒体に記憶させた後、
    該複製制限用記憶媒体を情報記録媒体とともに配布し、
    その後、複製制限用記憶媒体に記憶された装置識別情報を読み出して、当該装置識別情報と記録装置に予め付与されている装置識別情報とを照合したときに、両者の内容の一致が認められた場合に、情報記録媒体の記録情報を別の記録媒体に複製することが許可されるようにした
    ことを特徴とする情報記録媒体の複製制限方法。
  5. 請求項4に記載した情報記録媒体の複製制限方法において、
    情報記録媒体の記録情報を別の記録媒体に複製することが許可されている記録装置を特定するための装置識別情報として、複製制限用記憶媒体に最初に記憶された情報の示す記録装置でのみ、別の装置識別情報を当該複製制限用記憶媒体に記憶させることができるようにした
    ことを特徴とする情報記録媒体の複製制限方法。
  6. 請求項1に記載した情報記録媒体の複製制限機能を有する記録装置において、
    電子透かしによる情報として情報記録媒体に記録された情報内容識別情報を読み出すための識別情報読取手段を有する
    ことを特徴とする情報記録媒体の複製制限機能を有する記録装置。
  7. 請求項2に記載した情報記録媒体の複製制限方法において、
    情報記録媒体の記録内容を特定するための情報内容識別情報を、電子透かしによる情報として情報記録媒体に記録した
    ことを特徴とする情報記録媒体の複製制限方法。
  8. 請求項3に記載した情報記録媒体の複製制限機能を有する記録装置において、
    電子透かしによる情報として情報記録媒体に記録された情報内容識別情報を読み出すための識別情報読取手段を有する
    ことを特徴とする情報記録媒体の複製制限機能を有する記録装置。
  9. 請求項3に記載した情報記録媒体の複製制限機能を有する記録装置において、
    情報記録媒体の記録情報を別の記録媒体に複製することが許可されている記録装置を特定するために装置識別情報を、複製制限用記憶媒体に記憶し又は追記する装置識別情報書き込み手段を有する
    ことを特徴とする情報記録媒体の複製制限機能を有する記録装置。
  10. 請求項に記載した情報記録媒体の複製制限機能を有する記録装置において、
    情報記録媒体の記録情報を別の記録媒体に複製することが許可されている記録装置を特定するための装置識別情報として複製制限用記憶媒体に最初に記憶された情報を読み出したときに、当該情報の示す記録装置以外の装置によって、別の記録装置を示す装置識別情報が当該複製制限用記憶媒体に記憶されないように規制するための書き込み規制手段を設けた
    ことを特徴とする情報記録媒体の複製制限機能を有する記録装置。
  11. 情報記録媒体の複製に対して許可を与え又は複製の許可回数を管理するための複製制限用記憶媒体を使用した、情報記録媒体に係る著作権使用料の課金徴収方法であって、(イ)情報記録媒体を購入した利用者が、該情報記録媒体の記録内容を特定するための情報内容識別情報を課金徴収機関に通知するとともに、当該情報記録媒体の複製に対する代金を支払った後、
    (ロ)課金徴収機関が(イ)の情報内容識別情報を上記複製制限用記憶媒体に記憶させてから、該複製制限用記憶媒体を利用者に渡し、
    (ハ)利用者が(ロ)の複製制限用記憶媒体をダビング装置に装着してこれから情報内容識別情報を読み出すとともに、当該情報が情報記録媒体の記録内容を特定するための識別情報と一致した場合にのみ、当該情報記録媒体の記録情報を別の記録媒体に複製することがダビング装置において許可されるようにした
    ことを特徴とする情報記録媒体に係る著作権使用料の課金徴収方法。
  12. 請求項1に記載した情報記録媒体に係る著作権使用料の課金徴収方法において、
    )情報記録媒体を購入した利用者が、該情報記録媒体の記録内容を特定するための情報内容識別情報と、利用者の使用するダビング装置を特定するための装置識別情報とを課金徴収機関に通知するとともに、情報記録媒体の複製に対する代金を支払った後、
    )課金徴収機関が()の情報内容識別情報及び装置識別情報を上記複製制限用記憶媒体に記憶させてから、該複製制限用記憶媒体を利用者に渡し、
    )利用者が()の複製制限用記憶媒体をダビング装置に近づけ又は装着してこれから情報内容識別情報及び装置識別情報を読み出すとともに、これらの識別情報が情報記録媒体の記録内容を特定するための識別情報及び使用するダビング装置に付与された装置の識別情報と一致した場合にのみ、当該情報記録媒体の記録情報を別の記録媒体に複製することがダビング装置において許可されるようにした
    ことを特徴とする情報記録媒体に係る著作権使用料の課金徴収方法。
  13. 請求項1に記載した情報記録媒体に係る著作権使用料の課金徴収方法において、
    上記手順(ハ)で、利用者が情報記録媒体の利用に先だって、使用する装置の装置識別情報を複製制限用記憶媒体に予め記憶させておき、
    その後、当該複製制限用記憶媒体をダビング装置に近づけ又は装着してこれから情報内容識別情報及び装置識別情報を読み出すとともに、これらの識別情報が情報記録媒体の記録内容を特定するための識別情報及び使用するダビング装置に付与された装置の識別情報と一致した場合にのみ、当該情報記録媒体の記録情報を別の記録媒体に複製することがダビング装置において許可されるようにした
    ことを特徴とする情報記録媒体に係る著作権使用料の課金徴収方法。
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