JP3915204B2 - 送信装置及び方法、送信制御装置及び方法、受信装置及び方法、情報蓄積装置及び方法、並びに放送システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、衛星放送により音楽放送を行う場合に用いて好適な送信装置及び方法、送信制御装置及び方法、受信装置及び方法、情報蓄積装置及び方法、並びに放送システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
ディジタル衛星放送の普及が進んでいる。ディジタル衛星放送は、既存のアナログ放送に比べて、ノイズやフェージングに強く、高品質の信号を伝送することが可能であると共に、周波数利用効率が向上され、多チャンネル化が図れる。例えば、ディジタル衛星放送では、1つの衛星で数100チャンネルを確保することが可能である。このようなディジタル衛星放送では、スポーツ、映画、音楽、ニュース等の専門チャンネルが用意されており、これらの専門チャンネルでは、それぞれの専門のコンテンツのプログラムが終日放映されている。
【0003】
これらの専門チャンネルの中で、音楽チャンネルは、人気のあるチャンネルの1つである。従来の音楽チャンネルでは、主に、プロモーション用のビデオを放映して、新曲紹介やヒット曲の番組が放映されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、従来、音楽チャンネルでは、新曲紹介やヒット曲の番組が動画と音声で送られている。視聴者は、このような音楽チャンネルを見ていて気に入った楽曲があると、紹介されている楽曲のCD等を購入して、楽しみたいと考えことが良くある。また、その楽曲のミュージシャンの情報や、その楽曲の収められているアルバムの情報を知りたくなることが良くある。音楽番組を見ていて、その楽曲のミュージシャンの情報やその楽曲の収められているアルバムの情報を知りたくなったら、その場でその情報が得られ、また、気に入った楽曲があったら、その楽曲の音楽データをダウンロードできれば非常に便利である。ところが、従来の音楽チャンネルでは、音楽に関する動画と音声が一方的に送られるものであり、このような要請には応えられない。
【0005】
したがって、この発明の目的は、放送されている音楽に関する情報を簡単に得ることができる送信装置及び方法、送信制御装置及び方法、受信装置及び方法、情報蓄積装置及び方法、並びに放送システムを提供することにある。
【0006】
この発明の他の目的は、楽曲のデータを簡単に得ることができる送信装置及び方法、送信制御装置及び方法、受信装置及び方法、情報蓄積装置及び方法、並びに放送システムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明は、オーディオ放送を行う送信局と、送信局からの信号を受信する受信局とからなる放送システム、並びに、これらの放送システムを構築するための送信装置及び方法、送信制御装置及び方法、受信装置及び方法、情報蓄積装置及び方法において、送信局は、音楽ディジタルデータを所定の単位時間繰り返して送信する複数のオーディオチャンネルに対して素材を供給する複数のオーディオチャンネル素材供給手段と、送信しているオーディオチャンネルに関連する音声情報画面を形成するためのディジタルデータを供給するデータ供給手段と、所定の圧縮方式で圧縮されたダウンロード用の音声データを供給するダウンロード用オーディオデータ供給手段と、複数のオーディオチャンネルによる送信を行うための音声ディジタルデータと、送信しているオーディオチャンネルに関連する音声情報画面を形成するためのディジタルデータと、ダウンロード用オーディオデータとを多重化する多重化手段と、多重化されたデータを送信する送信手段とを備えた送信装置を含み、受信局は、複数のオーディオチャンネルによる送信を行うための音声ディジタルデータと、送信しているオーディオチャンネルに関連する音声情報画面を形成するためのディジタルデータと、所定の圧縮方式で圧縮されたダウンロード用の音声データとが多重化された信号を受信する受信手段と、複数のオーディオチャンネルによる送信を行うための音声ディジタルデータと、送信しているオーディオチャンネルに関連する音声情報画面を形成するためのディジタルデータと、所定の圧縮方式で圧縮されたダウンロード用の音声データを夫々分割するデータ分離手段と、音声ディジタルデータから音声を再生する音声再生手段と、ダウンロード用の音声データをデコードするダウンロード用データデコード手段と、送信しているオーディオチャンネルに関連する音声情報画面を形成するためのディジタルデータに基づいて、送信しているオーディオチャンネルに関連する音声情報を画面に表示させる表示手段と、表示された画面に基づいて入力が与えられる入力手段と、入力手段により、表示画面に基づいて音楽情報の指定入力が与えられると、音楽情報に対応する音楽番組を放送しているオーディオチャンネルに切り換えると共に、入力手段により、表示画面に基づいて音声情報のダウンロードの指定入力が与えられると、音楽情報に対応するダウンロード用音声データが出力するように制御する制御手段とからなる受信装置と、受信装置から出力されるダウンロード用オーディオデータを蓄積する情報蓄積装置とを含むようにしたものである。
【0008】
放送局からは、複数のオーディオ放送を行うための音声ディジタルデータと、送信しているオーディオ放送に関連する音声情報画面を形成するためのディジタルデータと、所定の圧縮方式で圧縮されたダウンロード用の音声データとが多重化された信号が送られてくる。受信側では、オーディオ放送に関連する音声情報画面を形成するためのディジタルデータに基づいて、送信しているオーディオ放送に関連する音声情報の画面が表示される。表示画面に基づいて音楽情報の指定入力が与えられると、音楽情報に対応する音楽番組を放送しているオーディオ放送に切り換えると共に、表示画面に基づいて音声情報のダウンロードの指定入力が与えられると、音楽情報に対応するダウンロード用音声データが出力される。このダウンロード用オーディオデータを情報蓄積装置に蓄積することで、所望の楽曲データをダウンロードできる。これにより、放送されている音楽に関する情報を簡単に得ることができると共に、所望の楽曲のデータを情報蓄積装置に簡単に蓄積することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
この発明が適用されたシステムは、ディジタル衛星放送を使って音楽番組を放送すると共に、この音楽番組と関連するようなオーディオデータを配信することにより、視聴者が音楽番組を試聴していて気に入った楽曲があった場合に、その場でその楽曲を簡単に購入できるようにしたものである。
【0010】
図1は、この発明が適用されたシステムの全体構成を示すものである。図1において、1は衛星放送システムの地上局である。地上局1には、オーディオチャンネル番組放送素材サーバ12A、12B、…からのオーディオチャンネルの素材と、ダウンロード用オーディオデータ素材サーバ13からのダウンロード用のデータと、GUIデータサーバ14からのグラフィックユーザインターフェース用の画面を表示するためのデータが送られる。
【0011】
オーディオチャンネル番組放送素材サーバ12A、12B、…は、オーディオチャンネルを使って、オーディオ番組を提供するサーバである。このオーディオチャンネル番組放送の素材は音声のみである。各オーディオチャンネル番組放送では、夫々、同一の楽曲が所定の単位時間繰り返して放送され、この楽曲は、後に説明するダウンロード用の楽曲と関連している。各オーディオチャンネルは、夫々、独立しており、各オーディオチャンネルの利用方法は各種のものが考えられる。例えば、1つのオーディオチャンネルでは、最新の日本のポップスの中の推薦曲を所定時間繰り返して放送し、他のオーディオチャンネルでは、最新のアメリカンポップスの中の推薦曲を所定時間繰り返して放送し、更に他のオーディオチャンネルでは、ジャズの中から推薦曲を所定時間繰り返して放送するようにしても良い。また、同じアーチストの複数の楽曲を夫々のオーディオチャンネルに分けて繰り返して放送するようにしても良い。
【0012】
ダウンロード用のオーディオデータ素材サーバ13は、ダウンロード用の複数のオーディオデータを提供している。このダウンロード用のオーディオデータは、オーディオチャンネル番組放送で放送されている楽曲と関連している。すなわち、例えば、上述のように、1つのオーディオチャンネルでは、最新の日本のポップスの推薦曲が所定時間繰り返して放送され、他のオーディオチャンネルでは、最新のアメリカンポップスの中の推薦曲が所定時間繰り返して放送され、更に他のオーディオチャンネルでは、ジャズの中から推薦曲が所定時間繰り返して放送されているとする。この場合、オーディオチャンネルで取り上げられている最新の日本のポップスの推薦曲や、最新のアメリカンポップスの推薦曲や、ジャズの中の推薦曲のオーディオデータがダウンロード用のオーディオデータとして提供される。
【0013】
なお、オーディオチャンネル番組で放送される楽曲は、紹介のための音楽放送であるから、楽曲紹介のナレーションが含まれていたり、コマーシャルが含まれていたりする場合がある。
【0014】
これに対して、ダウンロード用のオーディオデータでは、楽曲紹介のナレーションやコマーシャルは極力避けられ、なるべく完全な状態でオーディオデータが送られる。また、ダウンロード用のオーディオデータは、オーディオチャンネル番組で送られる音声よりも、音質の向上が図られている。
【0015】
GUI(Graphic User Interface)データサーバ14は、配信される楽曲のリストページや各楽曲の情報ページの画面を形成するためのデータや、EPG(Electric Program Guide)用の画面を形成するためのデータ等を提供するものである。後に説明するように、ダウンロードできる楽曲のリストや、その曲についての情報は、画面上で表示を見ながら行うことができる。GUIデータサーバ14からは、そのためのデータが送られる。
【0016】
地上局1は、これら、オーディオチャンネル番組放送素材サーバ12A、12B、…からのオーディオチャンネルの素材となるオーディオデータと、ダウンロード用オーディオデータ素材サーバ13からのダウンロード用のデータと、GUIデータサーバ14からのデータとを多重化して送信する。このとき、音楽番組放送のビデオデータは、例えば、MPEG2(Moving Picture Experts Groupe )方式により圧縮され、各オーディオチャンネルのオーディオデータは例えばMPEG2オーディオ方式により圧縮され、ダウンロード用のオーディオデータは例えばATRAC(Adaptive Transform Acoustic Coding)2方式により圧縮される。また、ダウンロード用のオーディオデータに対しては、キー情報サーバ15からのキー情報を用いて、暗号化が施される。
【0017】
地上局1からの信号は、衛星2を介して、各家庭の受信設備3で受信される。衛星2には、複数のトランスポンダが搭載されている。1つのトランスポンダは、例えば、30Mbpsの伝送能力を有している。
【0018】
各家庭の受信設備としては、パラボラアンテナ21と、IRD22(Integrated Receiver Decoder )と、ストレージデバイス23と、テレビジョン受像機24とが用意される。パラボラアンテナ21で、衛星2を介して送られてきた信号が受信される。この受信信号がパラボラアンテナ11に取り付けられたLNB(Low Noise Block Downconverter )25で所定の周波数に変換され、IRD22に供給される。
【0019】
IRD22は、受信信号から所定のチャンネルの信号を選択し、ビデオ信号及びオーディオ信号の復調を行うものである。また、IRD22により、配信される楽曲のリストページや各楽曲の情報ページや、EPG用の画面が形成される。IRD22の出力がテレビジョン受像機24に供給される。
【0020】
ストレージデバイス23は、ダウンロードされたオーディオデータを保存するためのものである。例えば、ストレージデバイス23としては、MDレコーダ/プレーヤ、DCCレコーダ/プレーヤ、DATレコーダ/プレーヤ、DVDレコーダ/プレーヤ等を用いることが考えられる。また、ストレージデバイス23としてパーソナルコンピュータを使い、ハードディスドライブにオーディオデータを保存したり、CD−Rにオーディオデータを保存することが考えられる。
【0021】
IRD22は、例えば電話回線4を介して課金サーバ5と結ばれている。IRD22には、各種情報が記録されるICカードが挿入される。オーディオデータのダウンロードが行われると、その情報がICカードに記録される。このICカードの情報は、電話回線4を介して、課金サーバ5に送られる。課金サーバ5は、このダウンロード情報から適切な課金を行い、ユーザに請求する。このように、適切な課金を行うことにより、ダウンロードされる楽曲の著作権を守ることができる。
【0022】
このように、この発明が適用されたシステムでは、地上局1は、オーディオチャンネル番組放送素材サーバ12A、12B、…からのオーディオチャンネルの素材となるオーディオデータと、ダウンロード用オーディオデータ素材サーバ13からのダウンロード用のデータと、GUIデータサーバ14からのデータとを多重化して送信している。
【0023】
各家庭の受信設備3でこの放送を受信すると、送られてきたGUIデータサーバからのデータに基づいて、グラフィック画面が表示される。このグラフィック画面を見ながら必要な操作を行うと、各楽曲についての情報ページを見ることができ、また、各楽曲についての試聴を行うことができる。更に、グラフィック画面を見ながら必要な操作を行うことで、所望のオーディオデータをダウンロードして、ストレージデバイス23に記録することができる。
【0024】
つまり、各家庭の受信設備3でこの放送を受信すると、図2Aに示すように、画面に、配信される楽曲のリストページ30が表示される。このリストページ30の表示画面中には、アーチスト名33、33、…や、ダウンロード可能な楽曲の曲名34、34、34、…が表示され、各楽曲の選択ボタン35、35、35、…が表示される。
【0025】
視聴者は、このウィンドウ31に表示されている曲名を見ながら、興味のある楽曲を探していく。各楽曲についての詳細な情報を見たい場合には、例えば、リモートコマンダの矢印キーを操作して、情報を得たい楽曲の選択ボタン35を押す。
【0026】
所望の楽曲の楽曲選択ボタン35が押されると、図2Bに示すように、楽曲の情報ページ40が表示される。この各楽曲の情報ページ40には、その楽曲が収められているCDのジャケット等の静止画42が表示される。このウィンドウ41には、アーチスト名、曲目、作詞者、作曲者、歌詞、ライブ情報等の楽曲の詳細情報43が表示されると共に、試聴ボタン44、ダウンロードボタン45、戻りボタン46が表示される。
【0027】
試聴ボタン44は、この楽曲がどのような曲であるかを実際にオーディオデータを購入する前に試聴するためのボタンである。ダウンロードボタン45は、その曲をダウンロードして、ストレージデバイス23に記録させるためのボタンである。戻りボタン46は、前のページの画面に戻るためのボタンである。
【0028】
このように、配信される楽曲のリストページ30及び各楽曲の情報ページ40により、視聴者は、現在どのような楽曲が配信されているのかを知ることができ、各楽曲についての詳細な情報を知ることができる。
【0029】
ここで、その楽曲を試聴したい場合には、視聴者は、矢印キーを操作して、試聴ボタン44を押す。試聴ボタン44が押されると、対応する楽曲が放送されているオーディオチャンネルに設定される。各オーディオチャンネルでは、所定の単位時間中、同一の楽曲が繰り返し放送されている。したがって、試聴ボタン44が押されると、画面はそのままで、その楽曲のオーディオチャンネルに切り換えられ、その楽曲を聞くことができる。
【0030】
その楽曲を購入したい場合には、視聴者は、ダウンロードボタン45を押す。ダウンロード用のオーディオデータと、オーディオチャンネルで放送されている楽曲とは対応している。したがって、ダウンロードボタン45が押されると、選択された楽曲のオーディオデータがダウンロードされ、ストレージデバイス23に記録される。
【0031】
また、リストページに戻りたい場合には、戻りボタン46が押される。戻りボタン46が押されると、図2Aに示すリスト画面30に戻される。
【0032】
このように、この発明が適用されたシステムでは、画面上には楽曲のリストページ30及び各楽曲の情報ページ40が表示され、これら楽曲のリストページ30及び各楽曲の情報ページ40により各楽曲についての情報を知ることができる。そして、この画面上の表示に従って試聴ボタン44が押されると、その楽曲を試聴することができ、ダウンロードボタン45が押されると、その楽曲のオーディオデータをダウンロードして、ストレージデバイス23に記録することができる。
【0033】
図3は、以上のような操作で行われる処理をフローチャートで示したものである。図3に示すように、放送が受信されると、配信される楽曲のリストページ30が表示される(ステップS1)。そして、楽曲選択ボタン32が押されたか否かが判断される(ステップS2)。
【0034】
ここで、楽曲選択ボタン32が押されていなければ、ステップS1にリターンされる。楽曲選択ボタン32が押されたら、選択された楽曲の情報ページ40が表示される(ステップS3)。
【0035】
選択された楽曲の情報ページ40が表示されたら、戻りボタン46が押されたか否かが判断される(ステップS4)。戻りボタン46が押されたら、ステップS1にリターンされる。
【0036】
戻りボタン46が押されていなければ、試聴ボタン44が押されたか否かが判断される(ステップS5)。試聴ボタン44が押されると、そのとき選択された楽曲に対応したオーディオチャネルに設定される(ステップS6)。各オーディオチャンネルでは、所定の単位時間中、同一の楽曲が繰り返し放送されてている。したがって、試聴ボタン44が押されると、選択された楽曲がループして聞けるようになる(ステップS7)。そして、ステップS4にリターンされる。
【0037】
ステップS5で試聴ボタン44が押されていなければ、ダウンロードボタン45が押されたか否かが判断される(ステップS8)。ダウンロードボタン45が押されていなければ、ステップS4にリターンされる。
【0038】
ダウンロードボタン45が押されたら、選択された楽曲のオーディオデータのダウンロードが開始される(ステップS9)。そして、ダウンロードが完了したら(ステップS10)、ダウンロードしたオーディオデータに対する課金処理が行われ(ステップS11)、ステップS4にリターンされる。
【0039】
このように、この発明が適用されたシステムでは、複数のオーディオチャンネルを使って楽曲が送られ、その楽曲のダウンロード用のオーディオデータが送られる。そして、放送されてくる楽曲のリストページや、各楽曲の情報ページを使って、各楽曲の情報を探しながら、所望の楽曲のデータをストレージデバイスに簡単に保存することができる。以下、このようなシステムについて、更に詳述する。
【0040】
図4は、この発明が適用されたシステムにおける地上局1の構成を示すものである。
【0041】
図4において、オーディオチャンネル番組放送素材サーバ12A、12B、…からのオーディオデータは、MPEG2オーディオエンコーダ52A、52B、…に供給される。ダウンロード用オーディオデータ素材サーバ13からのダウンロード用のオーディオデータは、ATRAC2エンコーダ53に供給される。GUIデータサーバ14からのグラフィックユーザインターフェース用の画面を表示するためのデータがGUIデータオーソリング回路54に供給される。
【0042】
MPEG2オーディオエンコーダ52A、52B、52C、…で、オーディオチャンネル番組放送素材サーバ12A、12B、…からのオーディオデータがMPEG2オーディオ方式に基づいて圧縮され、パケット化される。このオーディオパケットがマルチプレクサ56に供給される。
【0043】
ATRAC2エンコーダ52で、ダウンロード用オーディオデータ素材サーバ13からのダウンロード用のオーディオデータがATRAC2方式で圧縮され、パケット化される。このデータパケットは暗号化回路57に送られる。暗号化回路57により、このデータパケットが暗号化される。暗号化回路57の出力がマルチプレクサ56に供給される。このように、各オーディオデータを暗号化するのは、不正なダウンロードが行われて、著作権が侵害されるのを防ぐためである。また、このときの暗号解読のための情報が暗号化情報発生回路58からマルチプレクサ56に送られる。
【0044】
GUIデータオーソリング回路54で、GUIデータサーバ14からのグラフィックユーザインターフェース用の画面のデータが処理され、パケット化される。このデータパケットがマルチプレクサ56に供給される。
【0045】
マルチプレクサ55で、MPEG2オーディオエンコーダ52A、52B、52C、…からのオーディオパケットと、暗号化回路57を介されたATRAC2エンコーダ53からのデータパケットと、GUIデータオーソリング回路54からのデータパケットとが多重化される。
【0046】
マルチプレクサ56の出力がQPSK変調回路57に供給される。QPSK変調回路57で、送信データがQPSK変調される。QPSK変調回路57の出力が高周波回路58に供給される。高周波回路58で、搬送波周波数が所定の周波数となるように周波数変換され、電力増幅が行われる。この高周波回路58の出力がアンテナ59から衛星2に向けて送信される。
【0047】
このように、地上局1においては、オーディオチャンネルのオーディオデータがMPEG2オーディオ方式で圧縮され、ダウンロード用のオーディオデータがATRAC2方式で圧縮される。そして、これらビデオデータと、オーディオデータと、ダウンロード用のオーディオデータと、GUI用データとが多重化されて、送信される。
【0048】
図5は、地上局1から送信されるデータの一例を示すものである。図5に示すように、時刻T1 から時刻T2 の間が1つの番組(番組PRG1)とされ、時刻T2 から時刻T3 の間が1つの番組(番組PRG2)とされる。各番組PRG1、PRG2の時間は、30分又は1時間を単位とするのが普通である。
【0049】
オーディオチャンネルは、例えば、チャンルCH1からCH40の40チャンネル分用意される。このとき、各オーディオチャンネルCH1、CH2、CH3、…では、1つのプログラムPRG1、PRG2の間、同一の楽曲が繰り返して送信される。すなわち、時刻T1 から時刻T2 の番組PRG1では、オーディオチャンネルCH1では、楽曲B1が繰り返して送信され、オーディオチャンネルCH2では楽曲C1が繰り返して送信され、オーディオチャンネルCH3では楽曲D1が繰り返して送信される。時刻T2 から時刻T3 の番組PRG2では、オーディオチャンネルCH1では、楽曲B11が繰り返して送信され、オーディオチャンネルCH2では楽曲C11が繰り返して送信され、オーディオチャンネルCH3では楽曲D11が繰り返して送信される。
【0050】
ダウンロード用のオーディオデータは、例えば、2分を1単位として、この2分で40曲分のデータが送られる。このダウンロード用のオーディオデータでは、オーディオチャンネルCH1、CH2、CH3、…CH40に対応するデータが送られる。
【0051】
すなわち、時刻T1 から時刻T2 の番組PRG1では、オーディオチャンネルCH1、CH2、CH3、…、CH40で送信されている40曲分のオーディオデータ(楽曲B1、楽曲C1、楽曲D1、…)が例えば2分間で送られる。時刻T2 から時刻T3 の番組PRG2では、オーディオチャンネルCH1、CH2、CH3、…、CH10で送信されている40曲分のオーディオチャンネルデータ(楽曲B11、楽曲C11、楽曲D11、…)が例えば2分間で送られる。
【0052】
ダウンロード用のオーディオデータは、例えば、2分を単位として送られ、また、ダウンロード用のリストページや楽曲選択ページの画像を表示させるためのデータや、EPG用のデータ等は、10秒を単位として送られる。
【0053】
図5に示すように、各番組PRG1、PRG2では、複数のオーディオチャンネルのデータと、ダウンロード用のオーディオデータと、GUI用のデータとが多重化されて送られてくる。したがって、1つのオーディオチャンネルのビットレートをB1 、オーディオチャンネルのチャンネル数をn、ダウンロード用のオーディオデータのビットレートをB2 、GUI用のデータのビットレートをB3 とすると、全体のビットレートBA は、
BA =n・B1 +B2 +B3
となる。
【0054】
オーディオチャンネルCH1、CH2、CH3、…の1チャンネル当たりのビットレートB1 を、
B1 =256kbps
とする。チャンネル数nを例えば40チャンネルとすると、
n・B1 =256kbps×40=10.24Mbps
である。
【0055】
ATRAC2により圧縮されたダウンロード用のオーディオデータは128kbpsであるとする。そして、ダウンロード用のオーディオデータは、1曲当たりの時間を5分とし、40曲分を2分で送るとする。この場合、ダウンロード用のオーディオデータのビットレートをB2 は、
B2 =128kbps×40曲×5分×60秒/120秒=12.8Mbps
となる。
【0056】
CGI用のデータとしては、1曲当たり200kbyteのデータを使用するとする。そして、40曲分を10秒間で送るものとする。この場合、CGI用のデータのビットレートB3 は、
B3 =200kbyte×40曲×8bit/10秒=6.4Mbps
となる。
【0057】
したがって、全体のビットレートBA は、
となる。これは、衛星2の1トランスポンダが30Mbpsであることから、1トランスポンダの半分を使って送れるということになる。
【0058】
次に、各家庭の受信設備3について説明する。図1に示したように、各家庭の受信設備としては、パラボラアンテナ21と、IRD22と、ストレージデバイス23と、テレビジョン受像機24とが用意される。ストレージデバイス23としては、例えば、MDレコーダ/プレーヤ、DCCレコーダ/プレーヤ、DATレコーダ/プレーヤ、DVDレコーダ/プレーヤ等、種々のものを用いることができる。
【0059】
これらのストレージデバイス23には、アナログオーディオ入力しか持たないものと、PCMオーディオデータが直接入力可能なものとがある。更に、例えば、ATRAC2で圧縮されたオーディオデータを直接入力可能なものがある。
【0060】
すなわち、図6Aに示すように、ストレージデバイス23として、MDレコーダ/プレーヤ、DATレコーダ/プレーヤ、DCCレコーダ/プレーヤ等で、光ケーブルでオーディオデータを送るIEC958等のディジタル入力端子DINが備えているものが用いられているとする。このような機器がストレージデバイス23として用いられた場合には、IRD22のディジタル出力端子DOUTとストレージデバイス23のディジタル入力端子DINとの間が例えばIEC958の光ファイバL1で結ばれる。ダウンロードされたオーディオデータは、IRD22内でATRAC2の伸長処理が行われ、IRD22からPCMオーディオデータで出力される。そして、IRD22から、例えばIEC958の光ケーブルを介して、ストレージデバイス23に送られる。
【0061】
図6Bに示すように、ストレージデバイス23として、MDレコーダ/プレーヤ、DATレコーダ/プレーヤ、DCCレコーダ/プレーヤ、コンパクトカセットレコーダ/プレーヤ等で、ディジタル入力端子を有していないものを用いたとする。このような機器がストレージデバイス23として用いられた場合には、IRD22のアナログ出力端子AOUTと、ストレージデバイス23のアナログ入力端子AINとかケーブルL2により接続される。ダウンロードされたオーディオデータは、IRD22でATRAC2の伸長処理が行われ、更に、D/A変換されて、アナログのオーディオ出力端子AOUTから出力される。そして、IRD22から、ケーブルL2を介して、ストレージデバイス23に送られる。
【0062】
また、図6Cに示すように、ストレージデバイス23として、ATRAC2で圧縮されたデータを直接入力できるデータ端子ATRAC_INを有するものが用いられたとする。このような機器がストレージデバイス23として用いられた場合には、IRD22のATRAC2の出力端子ATRAC_OUTと、ストレージデバイス23のATRAC2の入力端子ATRAC_INとの間が例えばIEC958の光ファイバL3で結ばれる。この場合には、ダウンロードされたATRAC2のオーディオデータがそのままIRD22から出力される。そして、IRD22から、例えばIEC958の光ケーブルを介して、ストレージデバイス23に送られる。
【0063】
このように、ストレージデバイス23として使用されの機器としては、PCMオーディオデータを入力するものと、アナログ入力のものと、ATRAC2のデータを入力するのものの3系統のものが考えられる。更に、これらのストレージデバイス23には、外部からの制御信号に基づいて動作状態を制御できる端子を有しているものがある。このような制御端子を有している場合には、IRD22とストレージデバイス23との間で制御信号のやり取りを行い、IRD22からの制御信号により、ダウンロードされたオーディオデータをストレージデバイス23に自動的に記録することが可能となる。
【0064】
すなわち、図7Aに示すように、MDレコーダ/プレーヤ、DATレコーダ/プレーヤ、DCCレコーダ/プレーヤ等のストレージデバイスにおいて、光ファイバでオーディオデータを送るIEC958等のディジタル入力端子DINと、制御信号の入出力端子CTL2とが備えられているとする。この場合には、IRD23のディジタル出力端子DOUTとストレージデバイス23のディジタル入力端子DINとが光ケーブルL1で接続されると共に、IRD22の制御信号入出力端子CTL1とストレージデバイス23の制御信号入出力端子CTL2とがケーブルL5により接続される。これにより、IRD22とストレージデバイス23との間で、制御信号がやり取りされる。オーディオデータをダウンロードする際には、IRD22からの制御信号に基づいて、ストレージデバイス23が記録状態に設定される。そして、ダウンロードされたオーディオデータは、IRD22でATRAC2の伸長処理が行われ、IRD22からPCMオーディオデータで出力され、このPCMオーディオデータがケーブルL1を介して、ストレージデバイス23に送られる。
【0065】
図7Bに示すように、PCM入力端子を有していないMDレコーダ/プレーヤ、DATレコーダ/プレーヤ、DCCレコーダ/プレーヤ等で、制御信号の入出力端子CTL2が備えられているものがある。この場合には、IRD23のアナログ出力端子AOUTとストレージデバイス23のアナログ入力端子AINとがケーブルL2で接続されると共に、IRD22の制御信号入出力端子CTL1とストレージデバイス23の制御信号入出力端子CTL2とがケーブルL5により接続される。これにより、IRD22とストレージデバイス23との間で、制御信号がやり取りされる。オーディオデータをダウンロードする際には、IRD22からの制御信号に基づいて、ストレージデバイス23が記録状態に設定される。そして、ダウンロードされたオーディオデータは、IRD22でATRAC2の伸長処理が行われ、更にD/A変換され、このアナログオーディオ信号がケーブルL2を介して、ストレージデバイス23に送られる。
【0066】
図7Cに示すように、ATRAC2の入力端子ATRAC_INを有しているMDレコーダ/プレーヤ、DATレコーダ/プレーヤ、DCCレコーダ/プレーヤ等で、制御信号の入出力端子CTL2が備えられているものがある。この場合には、IRD23のATRAC2の出力端子ATRAC_OUTと、ストレージデバイス23のATRAC2の入力端子ATRAC_INとが光ケーブルL3で接続されると共に、IRD22の制御信号入出力端子CTL1とストレージデバイス23の制御信号入出力端子CTL2とがケーブルL5により接続される。これにより、IRD22とストレージデバイス23との間で、制御信号がやり取りされる。オーディオデータをダウンロードする際には、IRD22からの制御信号に基づいて、ストレージデバイス23が記録状態に設定される。そして、ダウンロードされたオーディオデータは、IRD22からATRAC2のまま出力され、このATRAC2のオーディオデータはケーブルL5を介して、ストレージデバイス23に送られる。
【0067】
更に、図7Dに示すように、MDレコーダ/プレーヤ、DATレコーダ/プレーヤ、DCCレコーダ/プレーヤ等においては、例えばIEE1394のようなディジタルインターフェースDIF2が備えられたものがある。このようなディジタルインターフェースDIF2が備えられている場合には、IRD22のディジタルインターフェースDIF1と、ストレージデバイス23のディジタルインターフェースDIF2とがケーブルL6により接続される。このようなディジタルインターフェースDIF2が備えられている場合、このディジタルインターフェースを介して、IRD22とストレージデバイスとの間で通信を行いながら、ダウンロードされたオーディオデータをIRD2からストレージデバイス23に送ることができる。
【0068】
図8は、IRD22の構成の一例を示すものである。図8において、パラボラアンテナ21で衛星2からのディジタル衛星放送が受信される。パラボラアンテナ21の受信信号は、パラボラアンテナ22に取り付けられたLNB25に供給され、LNB25で受信信号が所定の周波数の信号にダウンコンバートされる。
【0069】
LNB25の出力がチューナ回路71に供給される。チューナ回路71で、コントローラ76からの設定信号に基づいて、受信信号の中から所定受信周波数の信号が選択される。
【0070】
チューナ回路71の出力がQPSK復調回路72に供給される。QPSK復調回路72で、受信信号がQPSK復調され、受信信号のビットストリームが復調される。QPSK復調回路72の出力がエラー訂正回路73に供給される。エラー訂正回路73で、エラーが検出、訂正される。
【0071】
エラー訂正回路73の出力がデマルチプレクサ74に供給される。デマルチプレクサ74は、エラー訂正回路73から出力されるビットストリーム信号を受け、これをデータバッファメモリ75に一旦記憶させる。そして、これをパケット列の形にフレーミングし、パケット毎に所望のデータであるかどうかを判別し、データを振り分ける。
【0072】
地上局1からは、通常の番組放送を行うためのビデオデータ及びオーディオデータと、複数のオーディオチャンネルのオーディオデータと、ダウンロード用のオーディオデータと、GUI用のデータが送られてくる。ビデオデータはMPEG2方式で圧縮されており、オーディオデータはMPEG2オーディオ方式で圧縮されており、ダウンロード用のオーディオデータはATRAC2方式で圧縮されている。
【0073】
デマルチプレチサ74は、受信されたパケットを、ビデオデータと、オーディオデータと、ダウンロード用のオーディオデータと、GUI用のデータとに振り分ける。
【0074】
デマルチプレクサ74で振り分けられたビデオデータは、MPEG2ビデオデコーダ78に供給される。MPEG2ビデオデコーダ78は、入力されたデジタルビデオ信号をバッファメモリ79に適宣記憶させ、MPEG2により圧縮されたビデオ信号をデコードするものである。MPEG2ビデオデコーダ78により、コンポーネントビデオ信号がデコードされる。
【0075】
MPEG2ビデオデコーダ78の出力が例えばNTSC方式のアナログビデオエンコーダ80に供給される。アナログビデオエンコーダ80で、コンポーネントビデオ信号から、例えばNTSC方式のコンポジットビデオ信号が形成される。このビデオ信号が出力端子81から出力される。
【0076】
オーディオチャンネルのオーディオデータは、MPEG2オーディオデコーダ82に供給される。MPEGオーディオデコーダ82は、入力されたデジタルオーディオ信号をバッファメモリ83に適宣記憶させ、ディジタルオーディオ信号をデコードする。
【0077】
MPEG2オーディオデコーダ82の出力がD/Aコンバータ84に供給される。D/Aコンバータ84により、ディジタルオーディオ信号がアナログオーディオ信号に変換される。D/Aコンバータ84の出力が出力端子85から出力される。
【0078】
ダウンロード用のオーディオデータは、バッファメモリ86に一旦蓄えられる。バッファメモリ86の出力が暗号解読回路87に供給される。前述したように、ダウンロード用のオーディオデータは暗号化されており、暗号解読に必要なキーは、ICカード88から発生される。
【0079】
ゲート回路89には、バッファメモリ86からダウンロード完了情報が供給されると共に、デマルチプレクサ74から、受信された暗号解読に必要な情報が供給される。
【0080】
オーディオデータをダウンロードする際には、バッファメモリ86にデータが蓄えられると、ゲート回路89が開き、暗号解読に必要な情報がICカード88に供給される。これにより、ICカード88から暗号化回路87にキーが渡される。暗号解読回路87で、ICカード88からのキーに基づいて、暗号が解読される。また、このとき、ICカード88には、課金情報が記憶される。
【0081】
暗号解読回路87の出力がATRAC2デコーダ90に供給されると共に、スイッチ回路91の端子91Bに供給される。ATRAC2デコーダ90で、ATRAC2のデコード処理が行われる。ATRAC2デコーダ90からは、PCMオーディオ信号が出力される。このATRAC2デコーダ90の出力がスイッチ回路91の入力端子91Aに供給される。
【0082】
スイッチ回路91は、コントローラ76により制御される。スイッチ回路91が端子91A側に設定されるときには、スイッチ回路91からは、PCMオーディオ信号が出力される。スイッチ回路91が端子91B側に設定されると、ATRAC2方式で圧縮されたディジタルオーディオ信号がスイッチ回路91から出力される。
【0083】
スイッチ回路91の出力がウォータマーク付加回路92に供給される。ウォータマーク付加回路92は、著作権を保護するために、オーディオデータに電子透かしを付加するものである。
【0084】
ウォータマーク付加回路92の出力は、ディジタル信号出力端子93に供給されると共に、D/Aコンバータ94に供給される。D/Aコンバータ94でディジタルオーディオ信号がアナログオーディオ信号に変換される。このアナログオーディオ信号が出力端子95から出力される。ディジタル信号出力端子93からは、ディジタルオーディオ信号(ウォーターマークが付加されている)が出力される。
【0085】
GUI用のデータは、コントローラ76に供給される。コントローラ76で、これらのデータに基づいて、リストページの画面や各楽曲の情報ページの画面、或いはEPG用の画面が形成される。このようにして形成された画面は、バッファメモリ79の所定のエリアに書き込まれる。これにより、画面上の指定のエリアに、放送されてくる楽曲のリストページや各楽曲の情報ページの画面、或いはEPG用の画面を写し出すことができる。
【0086】
コントローラ76は、全体の処理を行っている。また、コントローラ76に対して、入力キー98を介して入力が与えられる。また、コントローラ76には、モデム99が接続されている。課金に必要な情報は、ICカード88に記録される。このICカード88の情報は、モデム99を用いて、電話回線4を介して、課金サーバ5(図1)に送られる。
【0087】
また、制御信号入出力端子97が設けられ、この制御信号入出力端子97とコントローラ76とが接続される。この制御端子96を介して、ストレージデバイス23とコントローラ76との間で、制御信号のやり取りが行われる。
【0088】
更に、例えば、IEE1394のディジタルインターフェース96が設けられる。このディジタルインタフェース96には、ウォータマーク付加回路92の出力が供給されると共に、このディジタルインターフェース96を介して、コントローラ76との間で、制御信号のやり取りを行うことができる。
【0089】
このように、IRD22には、アナログのオーディオが出力される出力端子95(図6における出力端子AOUTに対応する)と、PCMオーディオデータ又はATRAC2で圧縮されたオーディオデータが出力されるIEC958のようなデータ出力端子93(図6における出力端子DOUT又はATRAC_OUTに対応する)と、IEE1394のようなディジタルインターフェース96(図7におけるディジタルインターフェースDIF1に対応する)と、制御信号入出力端子97(図7における制御信号入出力端子CTL1に対応する)とが備えられている。
【0090】
ストレージデバイス23がアナログオーディオ入力端子AINのみの場合には、IRD22とストレージデバイス23とを接続するのに、アナログオーディオ信号が出力端子95が用いられる。
【0091】
ストレージデバイス23がPCMデータのディジタル入力端子DINを備えている場合には、IRD22とストレージデバイス23とを接続するのに、データ出力端子93が用いられる。このとき、スイッチ回路91は、端子91A側に設定される。
【0092】
ストレージデバイス23がATRACデータの入力端子ATRAC_INを備えている場合には、IRD22とストレージデバイス23とを接続するのに、ディジタル信号出力端子93が用いられる。このとき、スイッチ回路91は、端子91B側に設定される。
【0093】
また、ストレージデバイス23が制御信号の入出力端子CTL2を有している場合には、IRD22の制御信号入出力端子97と、ストレージデバイス23が制御信号の入出力端子CTL2との間で、データのやり取りが行われる。
【0094】
更に、ストレージデバイス23がIEE1394のようなディジタルインターフェースDIF2を備えているような場合には、IRD22のディジタルインターフェース96と、ストレージデバイス23のディジタルインターフェースDIF2とが接続され、ストレージデバイス23が制御信号の入出力端子CTL2との間で、オーディオデータのやり取りが行われる。
【0095】
このように、ディジタル信号出力端子93は、PCMデータを出力する場合と、ATRAC2のオーディオデータを出力する場合とで共用されており、スイッチ回路91でその出力が切り換えられるようになっている。
【0096】
つまり、ストレージデバイス23がPCMデータのディジタル入力端子DINの場合には、スイッチ回路91が端子91A側に設定される。ストレージデバイス23がATRAC2のデータの場合には、スイッチ回路91が端子91B側に設定される。スイッチ回路91が端子91A側に設定されているときには、ダウンロードされたATRAC2のデータは、ATRAC2デコーダ90に送られ、デコードされる。このデコードされたデータがスイッチ回路91、ウォータマーク付加回路92を介して、データ出力端子93から出力される。スイッチ回路91が端子91B側に設定されているときには、ダウンロードされたATRAC2のデータは、スイッチ回路91、ウォータマーク付加回路92を介して、データ出力端子93から出力される。
【0097】
なお、上述の例ではダウンロード用のオーディオデータとして、ATARC2で圧縮されたものを用いるようにしているが、圧縮方式は、ATARC2に限定されるものではない。他の圧縮方式、例えば、ATRACを用いるようにしても良い。
【0098】
上述のように、この発明が適用されたシステムでは、通常の音楽放送の他に、複数のオーディオチャンネルを利用して、音声のみの音楽放送が行われ、更に、ダウンロード用のオーディオデータと、GUI用のデータとが送られる。そして、オーディオチャンネルでは、所定の時間同一の曲が繰り返し送られている。これにより、視聴者は、自分の聞きたい楽曲を選択して、ストレージデバイスにダウンロードすることが可能になる。
【0099】
【発明の効果】
この発明によれば、放送局からは、複数のオーディオ放送を行うための音声ディジタルデータと、送信しているオーディオ放送に関連する音声情報画面を形成するためのディジタルデータと、所定の圧縮方式で圧縮されたダウンロード用の音声データとが多重化された信号が送られてくる。受信側では、オーディオ放送に関連する音声情報画面を形成するためのディジタルデータに基づいて、送信しているオーディオ放送に関連する音声情報の画面が表示される。表示画面に基づいて音楽情報の指定入力が与えられると、音楽情報に対応する音楽番組を放送しているオーディオ放送に切り換えると共に、表示画面に基づいて音声情報のダウンロードの指定入力が与えられると、音楽情報に対応するダウンロード用音声データが出力される。このダウンロード用オーディオデータを情報蓄積装置に蓄積することで、所望の楽曲データをダウンロードできる。これにより、放送されている音楽に関する情報を簡単に得ることができると共に、所望の楽曲のデータを情報蓄積装置に簡単に蓄積することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明が適用された放送システムの一例の全体構成を示すブロック図である。
【図2】この発明が適用された放送システム一例の表示画面の説明に用いる略線図である。
【図3】この発明が適用された放送システム一例の説明に用いるフローチャートである。
【図4】この発明が適用された放送システムの一例における地上局の構成を示すブロック図である。
【図5】この発明が適用された放送システムの一例の説明に用いるタイミング図である。
【図6】この発明が適用された放送システムの一例におけるIRDとストレージデバイスとの接続の説明に用いるブロック図である。
【図7】この発明が適用された放送システムの一例におけるIRDとストレージデバイスとの接続の説明に用いるブロック図である。
【図8】この発明が適用された放送システムの一例におけるIRDの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1・・・地上局、2・・・衛星、3・・・受信設備、12A、12B、12C・・・オーディオチャンネル素材番組サーバ、13・・・ダウンロード用オーディオデータ素材サーバ、14・・・GUIデータサーバ、22・・・IRD、23・・・ストレージデバイス
Claims (9)
- 音声ディジタルデータを所定の単位時間繰り返して送信する複数のオーディオチャンネルに対して素材を供給する複数のオーディオチャンネル素材供給手段と、
送信しているオーディオチャンネルに関連する音声情報画面を形成するためのディジタルデータを供給するデータ供給手段と、
所定の圧縮方式で圧縮されたダウンロード用の音声データを供給するダウンロード用オーディオデータ供給手段と、
上記複数のオーディオチャンネルによる上記送信を行うための音声ディジタルデータと、上記送信しているオーディオチャンネルに関連する音声情報画面を形成するためのディジタルデータと、ダウンロード用オーディオデータとを多重化する多重化手段と、
上記多重化されたデータを送信する送信手段と
からなる送信装置。 - 音声ディジタルデータを所定の単位時間繰り返して送信する複数のオーディオチャンネルに対して素材を供給する複数のオーディオチャンネル素材供給のステップと、
送信しているオーディオチャンネルに関連する音声情報画面を形成するためのディジタルデータを供給するデータ供給のステップと、
所定の圧縮方式で圧縮されたダウンロード用の音声データを供給するダウンロード用オーディオデータ供給のステップと、
上記複数のオーディオチャンネル素材供給のステップにより供給された上記複数のオーディオチャンネルによる上記送信を行うための音声ディジタルデータと、上記データ供給のステップにより供給された上記送信しているオーディオチャンネルに関連する音声情報画面を形成するためのディジタルデータと、上記ダウンロード用オーディオデータ供給のステップにより供給されたダウンロード用オーディオデータとを多重化する多重化のステップと、
上記多重化されたデータを送信する送信のステップと
からなる送信方法。 - 音声ディジタルデータを所定の単位時間繰り返して送信する複数のオーディオチャンネルに対して素材を供給する複数のオーディオチャンネル素材供給手段と、
送信しているオーディオチャンネルに関連する音声情報画面を形成するためのディジタルデータを供給するデータ供給手段と、
所定の圧縮方式で圧縮されたダウンロード用の音声データを供給するダウンロード用オーディオデータ供給手段と、
上記複数のオーディオチャンネルによる上記送信を行うための音声ディジタルデータと、上記送信しているオーディオチャンネルに関連する音声情報画面を形成するためのディジタルデータと、ダウンロード用オーディオデータとを多重化する多重化手段と
からなり、
上記複数のオーディオチャンネルでは、夫々、同一の音楽素材を所定時間帯の間の番組内で繰り返し送ると共に、該番組内で該同一の音楽素材に対応する上記ダウンロード用の音声データを送ることで、上記複数のオーディオチャンネルで送信する音楽素材と上記ダウンロード用の音声データとを対応させる
ようにした送信制御装置。 - 音声ディジタルデータを所定の単位時間繰り返して送信する複数のオーディオチャンネルに対して素材を供給する複数のオーディオチャンネル素材供給のステップと、
送信しているオーディオチャンネルに関連する音声情報画面を形成するためのディジタルデータを供給するデータ供給のステップと、
所定の圧縮方式で圧縮されたダウンロード用の音声データを供給するダウンロード用オ ーディオデータ供給のステップと、
上記複数のオーディオチャンネル素材供給のステップにより供給された上記複数のオーディオチャンネルによる上記送信を行うための音声ディジタルデータと、上記データ供給のステップにより供給された上記送信しているオーディオチャンネルに関連する音声情報画面を形成するためのディジタルデータと、上記ダウンロード用オーディオデータ供給のステップにより供給されたダウンロード用オーディオデータとを多重化する多重化のステップと
からなり、
上記複数のオーディオチャンネルでは、夫々、同一の音楽素材を所定時間帯の間の番組内で繰り返し送ると共に、該番組内で該同一の音楽素材に対応する上記ダウンロード用の音声データを送ることで、上記複数のオーディオチャンネルで送信する音楽素材と上記ダウンロード用の音声データとを対応させる
ようにした送信制御方法。 - 音声ディジタルデータを所定の単位時間繰り返して送信する複数のオーディオチャンネルによる送信を行うための音声ディジタルデータと、送信しているオーディオチャンネルに関連する音声情報画面を形成するためのディジタルデータと、所定の圧縮方式で圧縮されたダウンロード用の音声データとが多重化された信号を受信する受信手段と、
上記複数のオーディオチャンネルによる送信を行うための音声ディジタルデータと、上記送信しているオーディオチャンネルに関連する音声情報画面を形成するためのディジタルデータと、上記所定の圧縮方式で圧縮されたダウンロード用の音声データを夫々分割するデータ分離手段と、
上記音声ディジタルデータから音声を再生する音声再生手段と、
上記ダウンロード用の音声データをデコードするダウンロード用データデコード手段と、
上記送信しているオーディオチャンネルに関連する音声情報画面を形成するためのディジタルデータに基づいて、上記送信しているオーディオチャンネルに関連する音声情報を画面に表示させる表示手段と、
上記表示された画面に基づいて入力が与えられる入力手段と、
上記入力手段により、上記表示画面に基づいて音楽情報の指定入力が与えられると、上記音楽情報に対応する音楽番組を放送しているオーディオチャンネルに切り換えると共に、
上記入力手段により、上記表示画面に基づいて音声情報のダウンロードの指定入力が与えられると、上記音楽情報に対応するダウンロード用音声データが出力するように制御する制御手段と
を備えるようにした受信装置。 - 音声ディジタルデータを所定の単位時間繰り返して送信する複数のオーディオチャンネルによる送信を行うための音声ディジタルデータと、送信しているオーディオチャンネルに関連する音声情報画面を形成するためのディジタルデータと、所定の圧縮方式で圧縮されたダウンロード用の音声データとが多重化された信号を受信する受信のステップと、
上記複数のオーディオチャンネルによる送信を行うための音声ディジタルデータと、上記送信しているオーディオチャンネルに関連する音声情報画面を形成するためのディジタルデータと、上記所定の圧縮方式で圧縮されたダウンロード用の音声データを夫々分割するデータ分離のステップと、
上記音声ディジタルデータから音声を再生する音声再生のステップと、
上記送信しているオーディオチャンネルに関連する音声情報画面を形成するためのディジタルデータに基づいて、上記送信しているオーディオチャンネルに関連する音声情報を画面に表示させる表示のステップと、
上記表示画面に基づいて音楽情報の指定入力が与えられると、上記音楽情報に対応する音楽番組を放送しているオーディオチャンネルに切り換えると共に、
上記表示画面に基づいて音声情報のダウンロードの指定入力が与えられると、上記音楽情報に対応するダウンロード用音声データを出力するように制御する制御のステップと
を備えるようにした受信方法。 - 音声ディジタルデータを所定の単位時間繰り返して送信する複数のオーディオチャンネルによる送信を行うための音声ディジタルデータと、送信しているオーディオチャンネルに関連する音声情報画面を形成するためのディジタルデータと、所定の圧縮方式で圧縮されたダウンロード用の音声データとが多重化された信号を受信する受信手段と、
上記複数のオーディオチャンネルによる送信を行うための音声ディジタルデータと、上記送信しているオーディオチャンネルに関連する音声情報画面を形成するためのディジタルデータと、上記所定の圧縮方式で圧縮されたダウンロード用の音声データを夫々分割するデータ分離手段と、
上記音声ディジタルデータから音声を再生する音声再生手段と、
上記送信しているオーディオチャンネルに関連する音声情報画面を形成するためのディジタルデータに基づいて、上記送信しているオーディオチャンネルに関連する音声情報を画面に表示させる表示手段と、
上記表示された画面に基づいて入力が与えられる入力手段と、
上記入力手段により、上記表示画面に基づいて音楽情報の指定入力が与えられると、上記音楽情報に対応する音楽番組を放送しているオーディオチャンネルに切り換えると共に、
上記入力手段により、上記表示画面に基づいて音声情報のダウンロードの指定入力が与えられると、上記音楽情報に対応するダウンロード用音声データが出力するように制御する制御手段と、
上記出力されたダウンロード用音声データを蓄積する蓄積手段と
からなり、
上記入力手段により、上記表示画面に基づいて音楽情報の指定入力を与えると、上記音楽情報に対応する音楽番組を放送しているオーディオチャンネルに切り換えられて上記音楽素材を試聴でき、上記音声情報のダウンロードの指定入力が与えられると、上記音楽情報に対応する音声データが上記蓄積手段に蓄積されるようにした
ことを特徴とする情報蓄積装置。 - 音声ディジタルデータを所定の単位時間繰り返して送信する複数のオーディオチャンネルによる送信を行うための音声ディジタルデータと、送信しているオーディオチャンネルに関連する音声情報画面を形成するためのディジタルデータと、所定の圧縮方式で圧縮されたダウンロード用の音声データとが多重化された信号を受信する受信のステップと、
上記複数のオーディオチャンネルによる送信を行うための音声ディジタルデータと、上記送信しているオーディオチャンネルに関連する音声情報画面を形成するためのディジタルデータと、上記所定の圧縮方式で圧縮されたダウンロード用の音声データを夫々分割するデータ分離のステップと、
上記音声ディジタルデータから音声を再生する音声再生のステップと、
上記送信しているオーディオチャンネルに関連する音声情報画面を形成するためのディジタルデータに基づいて、上記送信しているオーディオチャンネルに関連する音声情報を画面に表示させる表示のステップと、
上記表示画面に基づいて音楽情報の指定入力を与えると、上記音楽情報に対応する音楽番組を放送しているオーディオチャンネルに切り換えられて上記音楽素材を試聴でき、上記音声情報のダウンロードの指定入力が与えられると、上記音楽情報に対応する音声データが蓄積されるステップと
を有する
ことを特徴とする情報蓄積方法。 - テレビジョン放送及びオーディオ放送を行う送信局と、上記送信局からの信号を受信する受信局とからなる放送システムにおいて、
上記送信局は、
音楽ディジタルデータを所定の単位時間繰り返して送信する複数のオーディオチャンネルに対して素材を供給する複数のオーディオチャンネル素材供給手段と、
送信しているオーディオチャンネルに関連する音声情報画面を形成するためのディジタルデータを供給するデータ供給手段と、
所定の圧縮方式で圧縮されたダウンロード用の音声データを供給するダウンロード用オーディオデータ供給手段と、
上記複数のオーディオチャンネルによる上記送信を行うための音声ディジタルデータと、上記送信しているオーディオチャンネルに関連する音声情報画面を形成するためのディジタルデータと、ダウンロード用オーディオデータとを多重化する多重化手段と、
上記多重化されたデータを送信する送信手段と
を備えた送信装置を含み、
上記受信局は、
上記複数のオーディオチャンネルによる送信を行うための音声ディジタルデータと、上記送信しているオーディオチャンネルに関連する音声情報画面を形成するためのディジタルデータと、所定の圧縮方式で圧縮されたダウンロード用の音声データとが多重化された信号を受信する受信手段と、
上記複数のオーディオチャンネルによる送信を行うための音声ディジタルデータと、上記送信しているオーディオチャンネルに関連する音声情報画面を形成するためのディジタルデータと、上記所定の圧縮方式で圧縮されたダウンロード用の音声データを夫々分割するデータ分離手段と、
上記音声ディジタルデータから音声を再生する音声再生手段と、
上記ダウンロード用の音声データをデコードするダウンロード用データデコード手段と、
上記送信しているオーディオチャンネルに関連する音声情報画面を形成するためのディジタルデータに基づいて、上記送信しているオーディオチャンネルに関連する音声情報を画面に表示させる表示手段と、
上記表示された画面に基づいて入力が与えられる入力手段と、
上記入力手段により、上記表示画面に基づいて音楽情報の指定入力が与えられると、上記音楽情報に対応する音楽番組を放送しているオーディオチャンネルに切り換えると共に、
上記入力手段により、上記表示画面に基づいて音声情報のダウンロードの指定入力が与えられると、上記音楽情報に対応するダウンロード用音声データが出力するように制御する制御手段と
からなる受信装置と、
上記受信装置から出力されるダウンロード用オーディオデータを蓄積する情報蓄積装置と
を含むようにした放送システム。
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