JP3893966B2 - 保護膜の形成方法とそのための組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、粒子を含有する保護膜用組成物、その組成物から保護膜を形成する方法、および保護膜に関する。さらに詳しくは、新規な粒子を含有する光デバイスに用いられる保護膜を形成するための材料として好適な組成物、その組成物を使用した保護膜の形成方法、ならびにその組成物から形成された保護膜に関する。
【0002】
【従来の技術】
カラー液晶表示装置や電荷結合素子等の光デバイスは、その製造工程中に、溶剤、酸またはアルカリ溶液等による表示素子の浸漬処理が行われ、また、スパッタリングにより配線電極層を形成する際には、素子表面が局部的に高温に曝される。このような処理によって素子が劣化、損傷することを防止するために、これらの処理に対して耐性を有する薄膜からなる保護膜を素子の表面に設けることが行われている。
【0003】
この保護膜には、上記のような処理に耐えうる諸特性が要求される。すなわち、基体または下層との密着性に優れていること、平滑で表面硬度が高いこと、透明性に優れていること、耐溶剤性、耐酸性、耐アルカリ性などの耐薬品性や耐水性に優れていることなどが要求される。また、長期にわたって着色、黄変、白化等の変質がないように耐熱性および耐光性に優れていることも必要とされる。
【0004】
また、このような保護膜をカラー液晶表示装置や電荷結合素子のカラーフィルターの保護膜として使用する場合には、一般的に下地基板上に形成されたカラーフィルターによる段差を平坦化できることが要求される。
さらに、カラー液晶表示装置では、液晶層のセルギャップを均一に保持するためにビーズ状のスペーサーを保護膜上に散布したうえでパネルを貼り合わせることが行われている。その後にシール材を熱圧着することにより液晶セルを密封することとなるが、その際にかかる熱と圧力で、ビーズが存在する部分の保護膜が凹む現象が見られ、セルギャップが狂うことが問題となっている。
特にSTN(SUPER TWISTED NEMATIC)方式のカラー液晶表示素子を製造する際には、カラーフィルターと対向基板との張り合わせの精度を極めて厳密に行わなければならず、保護膜には極めて高度な段差の平坦化性能および耐熱耐圧性能が要求されている。
【0005】
このような保護膜の形成には、簡易な方法で硬度に優れる保護膜を形成できる利点のある熱硬化性組成物を使用することが便宜であるが、上記したような諸性能を満たす保護膜を形成でき、かつ組成物としての保存安定性に優れた材料は未だ知られていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事情を鑑みなされたもので、その目的は、保護膜として要求される諸特性、具体的には、密着性、表面硬度、透明性、耐熱性、耐光性、耐溶剤性などを満たすと共に、熱のかかった状態で荷重によって凹まないこと、および下地基板上に形成されたカラーフィルターの段差を平坦化する性能に優れた光デバイス用保護膜を形成するために好適に用いられる組成物とそれに含有される新規な粒子、上記組成物を用いた保護膜の形成方法、および上記組成物より形成された保護膜を提供することにある。
【0007】
本発明によれば、本発明の上記課題は第一に、
(A)(a1)ケイ素、アルミニウム、ジルコニウム、チタニウム、亜鉛、ゲルマニウム、インジウム、スズ、アンチモンおよびセリウムからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物粒子と、(a2)下記式(1)〜(4)のうちの少なくとも一種とを反応させて得られる粒子、
【0008】
【化2】
【0009】
(式中、R1は水素原子、アルキル基、フッ素原子、フルオロアルキル基、アリル基、アリール基、フリル基またはエチニル基であり、R2は加水分解性基であり、R3はアルキル基であり、R4は2価の有機基であり、m、nおよびpはそれぞれ独立に1〜10の整数であり、qおよびrはそれぞれ1〜3の整数であり、ただしq+r≦4である。)
【0010】
(B)(b1)エポキシ基含有不飽和化合物、および(b2)オレフィン系不飽和化合物の共重合体であってポリスチレン換算重量平均分子量が3,000〜100,000の範囲にある共重合体(以下、「共重合体(B)」ということがある。)、ならびに、
(C)(B)成分以外のカチオン重合性化合物
を含有することを特徴とする、光デバイス保護膜用組成物によって達成される。
【0011】
上記課題は第二に、
上記(A)、(B)および(C)を含有する組成物、ならびに(D)硬化剤を混合し、その混合物を基板上に塗布し、次いで熱および/または放射線で処理することを特徴とする、光デバイス保護膜の形成方法により達成される。
【0012】
また、上記課題は第三に、
(A)上記の粒子、
(E)(e1)不飽和カルボン酸および/または不飽和カルボン酸無水物、(e2)エポキシ基含有不飽和化合物、ならびに(e3)(e1)および(e2)以外のオレフィン系不飽和化合物の共重合体であってポリスチレン換算重量平均分子量が3,000〜100,000の範囲にある共重合体(以下、「共重合体(E)」ということがある。)、ならびに
(F)(E)成分以外のカチオン重合性化合物
を含有することを特徴とする、光デバイス保護膜用組成物によって達成される。
さらに、上記課題は第四に、上記した組成物より形成された保護膜により達成される。
以下、本発明で用いられる粒子、および本発明の組成物に使用されるその他の構成成分について詳説する。
【0013】
(A)粒子
本発明の粒子は、
(a1)ケイ素、アルミニウム、ジルコニウム、チタニウム、亜鉛、ゲルマニウム、インジウム、スズ、アンチモンおよびセリウムからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物粒子と、(a2)下記式(1)〜(4)のうちの少なくとも一種とを反応させて得られる粒子である。
【0014】
【化3】
【0015】
(式中、R1は水素原子、アルキル基、フッ素原子、フルオロアルキル基、アリル基、アリール基、フリル基またはエチニル基であり、R2は加水分解性基であり、R3はアルキル基であり、R4は2価の有機基であり、m、nおよびpはそれぞれ独立に1〜10の整数であり、qおよびrはそれぞれ1〜3の整数であり、ただしq+r≦4である。)
【0016】
上記(a1)酸化物粒子としては、例えば、シリカ、アルミナ、ジルコニア、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ゲルマニウム、酸化インジウム、酸化スズ、インジウムスズ酸化物(ITO)、酸化アンチモン及び酸化セリウム等を挙げることができる。中でも、高硬度の観点から、シリカ、アルミナ、ジルコニア及び酸化アンチモンが好ましい。これらは1種単独で又は2種以上を組合わせて用いることができ、また、アンチモン酸亜鉛粒のような2種以上の金属種を含有する複合酸化物として使用しても良い。また、粒子の分散性を改良するために各種の界面活性剤やアミン類を添加して用いてもよい。
(a1)酸化物粒子の数平均粒子径は、0.001μm〜2μmが好ましく、0.001μm〜0.2μmがさらに好ましく、0.001μm〜0.1μmが特に好ましい。数平均粒子径が2μmを越えると、そのような粒子を含有する組成物から形成される保護膜の透明性が低下したり、表面状態が悪化する場合がある。
【0017】
(a1)酸化物粒子の形状は球状、中空状、多孔質状、棒状、板状、繊維状、又は不定形状であることができるが、好ましくは、球状である。なお、ここでいう「球状」には真球状の他、略球状も含む。(a1)酸化物粒子の比表面積(窒素を用いたBET比表面積測定法による)は、好ましくは、10〜1000m2/gであり、さらに好ましくは、100〜500m2/gである。 (a1)酸化物粒子の使用形態は、溶媒を含有しない状態、または水もしくは有機溶剤で分散した状態で用いることができる。水または有機溶媒に分散した状態で使用するときの分散媒としては、他の成分との相溶性や分散性の観点から、有機溶媒が好ましい。例えば、上記の酸化物の溶剤分散ゾルとして当業界に知られている微粒子状の酸化物粒子の分散液を直接用いることができる。特に、硬化物に優れた透明性を要求する用途においては酸化物の溶剤分散ゾルの利用が好ましい。
【0018】
このような有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、オクタノール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトン、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のエステル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等のエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ジメチルフォルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類を挙げることができる。中でも、メタノール、イソプロパノール、ブタノール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、トルエン、キシレンが好ましい。
【0019】
このような(a1)酸化物粒子の市販品としては、例えば、
溶媒を含有しない状態のシリカとして、日本アエロジル(株)製 商品名:アエロジル130、アエロジル300、アエロジル380、アエロジルTT600、アエロジルOX50、旭硝子(株)製 商品名:シルデックスH31、H32、H51、H52、H121、H122、日本シリカ工業(株)製 商品名:E220A、E220、富士シリシア(株)製 商品名:SYLYSIA470、日本板硝子(株)製 商品名:SGフレ−ク等;
メタノールに分散した状態のコロイダルシリカとして、日産化学工業(株)製 商品名:メタノ−ルシリカゾル IPA−ST、MEK−ST、NBA−ST、XBA−ST、
DMAC−ST、ST−UP、ST−OUP、ST−20、ST−40、ST−C、ST−N、ST−O、ST−50、ST−OL等;
【0020】
アルミナの水分散品として、日産化学工業(株)製 商品名:アルミナゾル−100、−200、−520等;
アルミナのイソプロパノール分散品として、住友大阪セメント(株)製 商品名:AS−150I等;
アルミナのトルエン分散品として、住友大阪セメント(株)製 商品名:AS−150T等;
【0021】
ジルコニアのトルエン分散品として、住友大阪セメント(株)製 商品名:HXU−110JC等;
アンチモン酸亜鉛粒子の水分散品として、日産化学工業(株)製 商品名:セルナックス等;
アルミナ、酸化チタン、酸化スズ、酸化インジウム、酸化亜鉛等の溶媒を含有しない状態の粒子および溶剤に分散した粒子として、シーアイ化成(株)製 商品名:ナノテック等;
アンチモンドープ酸化スズの水分散ゾルとして、石原産業(株) 製 商品名:SN−100D等;
ITO粒子としては、三菱マテリアル(株)製の製品;
酸化セリウム水分散液としては、多木化学(株)製 商品名:ニードラール等を挙げることができる。
【0022】
上記(a2)成分は、上記式(1)〜(4)のうちの少なくとも一種である。
上記式(1)〜(4)において、R1は水素原子、アルキル基、フッ素原子、フルオロアルキル基、アリル基、アリール基、フリル基またはエチニル基であり、R2は加水分解性基であり、R3はアルキル基であり、R4は2価の有機基であり、m、nおよびpはそれぞれ独立に1〜10の整数であり、qおよびrはそれぞれ1〜3の整数であり、ただしq+r≦4である。
【0023】
上記アルキル基としては、炭素数1〜6のアルキル基等が挙げられる。
上記フルオロアルキル基としては、炭素数1〜6のアルキル基に含有される水素原子のうちの一部または全部をフッ素原子で置換した基等が挙げられる。
上記アリール基としては、炭素数6〜20のアリール基等が挙げられる。
上記加水分解性基としては、炭素数1〜6のアルコキシル基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、アセトキシ基、アミノ基、ハロゲン原子等が挙げられ、好ましくは炭素数1〜6のアルコキシル基、および炭素数6〜20のアリールオキシ基である。
また、上記2価の有機基としては、メチレン基、炭素数2〜10のアルキレン基等が挙げられる。
【0024】
上記式(1)で表される化合物としては、例えば、
[(3−メチルオキタセン−3−イル)−メチロキシプロピル]−トリエトキシシラン、
[(3−メチルオキタセン−3−イル)−メチロキシプロピル]−トリメトキシシラン、
[(3−メチルオキタセン−3−イル)−メチロキシプロピル]−トリエトキシシラン、
[(3−メチルオキタセン−3−イル)−メチロキシプロピル]−メチルジエトキシシラン、
[(3−メチルオキタセン−3−イル)−メチロキシプロピル]−メチルジメトキシシラン、
[(3−メチルオキタセン−3−イル)−メチロキシプロピル]−エチルジエトキシシラン、
[(3−メチルオキタセン−3−イル)−メチロキシプロピル]−エチルジメトキシシラン、
[(3−エチルオキタセン−3−イル)−メチロキシプロピル]−トリエトキシシラン、
[(3−エチルオキタセン−3−イル)−メチロキシプロピル]−トリメトキシシラン、
[(3−エチルオキタセン−3−イル)−メチロキシプロピル]−メチルジエトキシシラン、
[(3−エチルオキタセン−3−イル)−メチロキシプロピル]−メチルジメトキシシラン、
[(3−エチルオキタセン−3−イル)−メチロキシプロピル]−エチルジエトキシシラン、
[(3−エチルオキタセン−3−イル)−メチロキシプロピル]−エチルジメトキシシラン、
[(3−メチルオキタセン−3−イル)−メチロキシブチル]−トリエトキシシラン、
[(3−メチルオキタセン−3−イル)−メチロキシブチル]−トリメトキシシラン、
[(3−メチルオキタセン−3−イル)−メチロキシブチル]−メチルジエトキシシラン、
[(3−メチルオキタセン−3−イル)−メチロキシブチル]−メチルジメトキシシラン、
[(3−メチルオキタセン−3−イル)−メチロキシブチル]−エチルジエトキシシラン、
[(3−メチルオキタセン−3−イル)−メチロキシブチル]−エチルジメトキシシラン、
[(3−エチルオキタセン−3−イル)−プロピロキシプロピル]−トリエトキシシラン、
[(3−メチルオキタセン−3−イル)−プロピロキシプロピル]−トリメトキシシラン、
[(3−メチルオキタセン−3−イル)−プロピロキシプロピル]−メチルジエトキシシラン、
[(3−メチルオキタセン−3−イル)−プロピロキシプロピル]−メチルジメトキシシラン、
[(3−メチルオキタセン−3−イル)−プロピロキシプロピル]−エチルジエトキシシラン、
[(3−メチルオキタセン−3−イル)−プロピロキシプロピル]−エチルジメトキシシラン等を挙げることができる。
【0025】
上記式(2)で表される化合物としては、例えば、
2−[(3−メチルオキタセン−3−イル)−メチロキシプロピル]−エトキシエチルトリメトキシシシラン、
2−[(3−メチルオキタセン−3−イル)−メチロキシプロピル]−エトキシエチルトリエトキシシシラン、
2−[(3−メチルオキタセン−3−イル)−メチロキシプロピル]−エトキシエチルメチルジメトキシシシラン、
2−[(3−メチルオキタセン−3−イル)−メチロキシプロピル]−エトキシエチルメチルジエトキシシシラン等を挙げることができる。
【0026】
上記式(3)で表される化合物としては、例えば、
β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、
β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジメトキシシラン等を挙げることができる。
上記式(4)で表される化合物としては、例えば、
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、
γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、
γ−グリシドキシプロピルジメチルエトキシシラン、
3,4−エポキシブチルトリメトキシシラン等を挙げることができる。
【0027】
これらの有機化合物のうち、組成物中における粒子の分散性の観点から、[3−エチルオキセタン−3−イル]メチロキシプロピル]トリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン等が好ましい。
これらは単独で、又は2種以上を混合して使用することができる。
【0028】
このような上記式(1)〜(4)で表される(a2)成分の市販品としては、
式(1)に該当するものとして、東亞合成(株)社製 商品名:OXT−610を挙げることができる。
式(3)に該当するものとして、チッソ(株)社製 商品名:サイラエース S530、信越化学工業(株)社製 商品名:KBM303等を挙げることができる。
式(4)に該当するものとして、チッソ(株)社製 商品名:サイラエース S510、S520、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)社製 商品名:SH6040、AY43−026、信越化学工業(株)社製 商品名:KBM403、KBE402等を挙げることができる。
【0029】
(a2)成分の使用量は、(a1)酸化物粒子および(a2)成分の合計量を100重量部に対し、0.1〜60重量部が好ましく、さらに好ましくは、0.1〜40重量部、特に好ましくは、1〜30重量部である。0.1重量部未満であると、得られる保護膜の透明性、耐擦傷性、耐薬品性が十分でなくなる場合がある。また、60重量部を超えると、得られる保護膜の硬度が十分でなくなる場合がある。
【0030】
本発明の(A)粒子は、上記(a1)酸化物粒子および(a2)成分を反応させることにより、得ることができる。このような反応は、通常、適当な溶媒の存在下に(a1)酸化物粒子と(a2)成分を混合、攪拌することによって行うことができる。
このとき使用できる溶媒としては、粒子の分散性や安定性の観点から、アルコール類、ケトン類、エステル類等の極性溶媒が好ましく、具体的にはメタノール、エタノール、プロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸メチル、酢酸エチル等が挙げられる。
(a1)酸化物粒子と(a2)成分の反応に溶媒を使用する場合、その使用量は、(a1)酸化物粒子および(a2)成分の合計量100重量部に対して、好ましくは50重量部以上、より好ましくは50〜1500重量部である。
【0031】
またこのとき、反応を促進するため、脱水剤を添加することができる。
脱水剤としては、オルト蟻酸メチル、オルト蟻酸エチル、テトラエトキシメタン、テトラブトキシメタン等の有機化合物を用いることができる。これらのうち、オルト蟻酸メチル、オルト蟻酸エチル等のオルトエステル類が好ましい。
このような脱水剤の使用量としては、(a2)成分100重量部あたり、通常500重量部以下、好ましくは10〜400重量部である。
【0032】
反応条件としては、(a1)酸化物粒子と(a2)成分の反応が進行しうる条件である限り特に制限はないが、通常40〜150℃、好ましくは50〜120℃にて、通常1〜24時間、好ましくは1〜20時間の条件を採用することができる。
なお、(A)粒子中の(a2)成分の量は、通常、溶媒除去後の粉体を空気中で完全に燃焼させた場合の重量減少割合の恒量値として、空気中で110℃から800℃までの熱重量分析により求めることができる。
【0033】
共重合体(B)
本発明で使用される共重合体(B)は、
(b1)エポキシ基含有不飽和化合物、および(b2)オレフィン系不飽和化合物の共重合体である。
上記(b1)エポキシ基含有不飽和化合物は、エポキシ基と重合性炭素−炭素二重結合を一分子中に持つ化合物であり、具体的には例えば、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、α−エチルアクリル酸グリシジル、α−n−プロピルアクリル酸グリシジル、α−n−ブチルアクリル酸グリシジル、アクリル酸−3,4−エポキシブチル、メタクリル酸−3,4−エポキシブチル、アクリル酸−6,7−エポキシヘプチル、メタクリル酸−6,7−エポキシヘプチル、α−エチルアクリル酸−6,7−エポキシヘプチル、o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、p−ビニルベンジルグリシジルエーテルなどが挙げられる。
これらのうち、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸−6,7−エポキシヘプチル、o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、p−ビニルベンジルグリシジルエーテルなどが共重合反応性および得られる保護膜の耐熱性、硬度を高める点から好ましく用いられる。これらの(b1)エポキシ基含有不飽和化合物は、単独であるいは組み合わせて用いられる。
【0034】
上記(b2)オレフィン系不飽和化合物としては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、sec−ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレートなどのメタクリル酸アルキルエステル;
メチルアクリレート、イソプロピルアクリレートなどのアクリル酸アルキルエステル;
シクロヘキシルメタクリレート、2−メチルシクロヘキシルメタクリレート、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル(当該技術分野で慣用名としてメタクリル酸ジシクロペンタニルといわれている)、ジシクロペンタニルオキシエチルメタクリレート、イソボロニルメタクリレートなどのメタクリル酸環状アルキルエステル;
シクロヘキシルアクリレート、2−メチルシクロヘキシルアクリレート、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル(当該技術分野で慣用名としてアクリル酸ジシクロペンタニルといわれている)、ジシクロペンタニルオキシエチルアクリレート、イソボロニルアクリレートなどのアクリル酸環状アルキルエステル;
【0035】
フェニルメタクリレート、ベンジルメタクリレートなどのメタクリル酸アリールエステル;フェニルアクリレート、ベンジルアクリレートなどのアクリル酸アリールエステル;
マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、イタコン酸ジエチルなどのジカルボン酸ジエステル;
インデン、1−メチルインデン等のインデン誘導体;
フェニルマレイミド、ベンジルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド、N−スクシンイミジル−3−マレイミドベンゾエート、N−スクシンイミジル−4−マレイミドブチレート、N−スクシンイミジル−6−マレイミドカプロエート、N−スクシンイミジル−3−マレイミドプロピオネート、N−(9−アクリジル)マレイミド等のジカルボニルイミド誘導体;2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレートなどのヒドロキシアルキルエステル;
およびスチレン、α−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−メトキシスチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリルアミド、メタクリルアミド、酢酸ビニル、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエンなどが挙げられる。
これらのうち、スチレン、t−ブチルメタクリレート、メタクリル酸ジシクロペンタニル、p−メトキシスチレン、2−メチルシクロヘキシルアクリレート、1,3−ブタジエン、フェニルマレイミド、シクロヘキシルなどが共重合反応性および耐熱性の点から好ましい。
これらの化合物(b2)は、単独であるいは組み合わせて用いられる。
【0036】
本発明で用いられる共重合体(B)は、化合物(b1)から誘導される構成単位を、1〜90重量部、好ましくは40〜90重量部含有している。
本発明に用いられる共重合体(B)は、ポリスチレン換算重量平均分子量(以下、「Mw」ということがある。)が、3,000〜100,000、好ましくは3,000〜50,000、特に好ましくは3,000〜20,000である。
【0037】
本発明で使用される共重合体(B)は、上記(b1)エポキシ基含有不飽和化合物および(b2)オレフィン系不飽和化合物を、適当な溶媒および重合開始剤の存在下、例えばラジカル重合によって合成することができる。
共重合体(B)の合成に使用される溶媒としては、例えば、
メタノール、エタノールなどのアルコール類;
テトラヒドロフランなどのエーテル類;
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルなどのグリコールエーテル類;メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテートなどのエチレングリコールアルキルエーテルアセテート類;
ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテルなどのジエチレングリコール類;
【0038】
プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールプロピルエーテル、プロピレングリコールブチルエーテルなどのプロピレングリコールモノアルキルエーテル類;
プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールブチルエーテルアセテートなどのプロピレングリコールアルキルエーテルアセテート類;
プロピレングリコールメチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールエチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールプロピルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールブチルエーテルプロピオネートなどのプロピレングリコールアルキルエーテルプロピオネート類;
【0039】
トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;
メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、メチルイソアミルケトンなどのケトン類;
および酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ヒドロキシ酢酸メチル、ヒドロキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチル、3−ヒドロキシプロピオン酸メチル、3−ヒドロキシプロピオン酸エチル、3−ヒドロキシプロピオン酸プロピル、3−ヒドロキシプロピオン酸ブチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸プロピル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、エトキシ酢酸プロピル、エトキシ酢酸ブチル、プロポキシ酢酸メチル、プロポキシ酢酸エチル、プロポキシ酢酸プロピル、プロポキシ酢酸ブチル、ブトキシ酢酸メチル、ブトキシ酢酸エチル、ブトキシ酢酸プロピル、ブトキシ酢酸ブチル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−メトキシプロピオン酸ブチル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−エトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸ブチル、2−ブトキシプロピオン酸メチル、2−ブトキシプロピオン酸エチル、2−ブトキシプロピオン酸プロピル、2−ブトキシプロピオン酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸プロピル、3−メトキシプロピオン酸ブチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸プロピル、3−エトキシプロピオン酸ブチル、3−プロポキシプロピオン酸メチル、3−プロポキシプロピオン酸エチル、3−プロポキシプロピオン酸プロピル、3−プロポキシプロピオン酸ブチル、3−ブトキシプロピオン酸メチル、3−ブトキシプロピオン酸エチル、3−ブトキシプロピオン酸プロピル、3−ブトキシプロピオン酸ブチルなどのエステル類が挙げられる。
【0040】
これらのうち、ジエチレングリコール類、プロピレングリコールアルキルアセテート類が好ましく、特に、エチレングリコールエチルメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテートが好ましい。
【0041】
共重合体(B)の製造に使用される開始剤としては、一般的にラジカル重合開始剤として知られているものが使用でき、例えば2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス−(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)などのアゾ化合物;ベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、t−ブチルペルオキシピバレート、1,1’−ビス−(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサンなどの有機過酸化物;および過酸化水素が挙げられる。ラジカル重合開始剤として過酸化物を用いる場合には、過酸化物を還元剤とともに用いてレドックス型開始剤としてもよい。
【0042】
(C)(B)成分以外のカチオン重合性化合物
本発明で使用される(C)(B)成分以外のカチオン重合性化合物としては、例えば、オキセタン基、3,4−エポキシシクロへキシル基、又はエポキシ基を分子内に2以上有する化合物を挙げることができる。
このような(C)(B)成分以外のカチオン重合性化合物の具体例としては、以下のものを挙げることができる。
上記オキセタン基を分子内に2以上有する化合物としては、3,7−ビス(3−オキセタニル)−5−オキサ−ノナン、3,3’−(1,3−(2−メチレニル)プロパンジイルビス(オキシメチレン))ビス−(3−エチルオキセタン)、1,4−ビス〔(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル〕ベンゼン、1,2−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]エタン、1,3−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]プロパン、エチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンテニルビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリエチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、テトラエチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリシクロデカンジイルジメチレンビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリメチロールプロパントリス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、1,4−ビス(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)ブタン、1,6−ビス(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)ヘキサン、ペンタエリスリトールトリス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ペンタエリスリトールテトラキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ポリエチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールペンタキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールテトラキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテルとカプロラクトンとの反応物、ジペンタエリスリトールペンタキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテルとカプロラクトンとの反応物、ジトリメチロールプロパンテトラキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテルとエチレンオキサイドとの反応物、ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテルとプロピレンオキサイドとの反応物、水添ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテルとエチレンオキサイドとの反応物、水添ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテルとプロピレンオキサイドとの反応物、ビスフェノールFビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテルとエチレンオキサイドとの反応物等を挙げることができる。
【0043】
上記3,4−エポキシシクロヘキシル基を分子内に2以上有する化合物としては、例えば、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタ−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシル−3’,4’−エポキシ−6’−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、メチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)、ジシクロペンタジエンジエポキサイド、エチレングリコールのジ(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、エチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、ラクトン変性3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート等を挙げることができる。
【0044】
上記エポキシ基を2以上有する化合物としては、例えば、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールFジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールADジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールAジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールFジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールSジグリシジルエーテル等の各種ビスフェノール化合物のジグリシジルエーテル類;
1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル等の多価アルコールのポリグリシジルエーテル類;
エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリンなどの脂肪族多価アルコールに1種または2種以上のアルキレンオキサイドを付加することにより得られるポリエーテルポリオールのポリグリシジルエーテル類;
フェノールノボラック型エポキシ樹脂;
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂;
ポリフェノール型エポキシ樹脂;
脂肪族長鎖二塩基酸のジグリシジルエステル類;
高級脂肪酸のグリシジルエステル類;
エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油等を挙げることができる。
【0045】
上記エポキシ基を2以上有する化合部の市販品としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂として、エピコート1001、同1002、同1003、同1004、同1007、同1009、同1010、同828(以上、油化シェルエポキシ(株)製)等;
ビスフェノールF型エポキシ樹脂として、エピコート807(油化シェルエポキシ(株)製)等;
フェノールノボラック型エポキシ樹脂として、エピコート152、同154、同157S65(以上、油化シェルエポキシ(株)製)、EPPN201、同202(以上、日本化薬(株)製)等;
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂として、EOCN102、同103S、同104S、1020、1025、1027(以上、日本化薬(株)製)、エピコート180S75(油化シェルエポキシ(株)製)等;
ポリフェノール型エポキシ樹脂として、エピコート1032H60、同XY−4000(以上、油化シェルエポキシ(株)製)等;
環状脂肪族エポキシ樹脂として、CY−175、同177、同179、アラルダイトCY−182、同192、184(以上、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ(株)製)、ERL−4234、4299、4221、4206(以上、U.C.C社製)、ショーダイン509(昭和電工(株)製)、エピクロン200、同400(以上、大日本インキ(株)製)、エピコート871、同872(以上、油化シェルエポキシ(株)製)、ED−5661、同5662(以上、セラニーズコーティング(株)製)等;
脂肪族ポリグリシジルエーテルとしてエポライト100MF(共栄社化学(株)製)、エピオールTMP(日本油脂(株)製)等が挙げられる。
上記のカチオン重合性化合物は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0046】
これらの(C)(B)成分以外のカチオン重合性化合物のうち、好ましいものとして、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ポリフェノール型エポキシ樹脂が挙げられる。
【0047】
(D)硬化剤
本発明の組成物で使用される(D)硬化剤としては、多価カルボン酸、多価カルボン酸無水物、および不飽和多価カルボン酸無水物とオレフィン系不飽和化合物との共重合体が挙げられる。
上記多価カルボン酸としては、例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ブタンテトラカルボン酸、マレイン酸、イタコン酸等の脂肪族多価カルボン酸;ヘキサヒドロフタル酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、シクロペンタンテトラカルボン酸等の脂環族多価カルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、1,2,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸等の芳香族多価カルボン酸を挙げることができる。これらの中では、硬化性組成物の反応性、形成される硬化膜の耐熱性等の観点から、芳香族多価カルボン酸が好適である。
【0048】
上記多価カルボン酸無水物としては、例えば、無水イタコン酸、無水コハク酸、無水シトラコン酸、無水ドデセニルコハク酸、無水トリカルバニル酸、無水マレイン酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水メチルテトラヒドロフタル酸、無水ハイミック酸等の脂肪族ジカルボン酸無水物;1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物等の脂環族多価カルボン酸二無水物;無水フタル酸、無水ピロメリット酸、無水トリメリット酸、無水ベンゾフェノンテトラカルボン酸等の芳香族多価カルボン酸無水物;エチレングリコールビス無水トリメリテート、グリセリントリス無水トリメリテート等のエステル基含有酸無水物を挙げることができる。これらのうち、芳香族多価カルボン酸無水物、特に無水トリメリット酸は耐熱性の高い硬化膜が得られる点で好ましい。
【0049】
上記不飽和多価カルボン酸無水物とオレフィン系不飽和化合物との共重合体を合成するために用いられる不飽和多価カルボン酸無水物としては、例えば、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、無水マレイン酸、シス1,2,3,4−テトラヒドロフタル酸無水物等の群からなる不飽和多価カルボン酸無水物の少なくとも1種類以上が挙げられる。
また、不飽和多価カルボン酸無水物とオレフィン系不飽和化合物との共重合体を合成するために用いられるオレフィン系不飽和化合物としては、例えば、スチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、メチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、メタクリル酸トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル、2−メチルシクロヘキシルアクリレート、フェニルマレイミド、シクロヘキシル等の群からなるオレフィン系不飽和化合物の少なくとも1種類以上が挙げられる。
【0050】
不飽和多価カルボン酸無水物とオレフィン系不飽和化合物との共重合体中の不飽和多価カルボン酸無水物の共重合割合は、通常1〜80重量部、好ましくは10〜60重量部である。このような共重合体を使用することにより、平坦化性に優れた保護膜を得ることができる。
不飽和多価カルボン酸無水物とオレフィン系不飽和化合物との共重合体の好ましい例としては、無水マレイン酸共重合体/スチレン、無水シトラコン酸/メタクリル酸トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル共重合体等が挙げられる。
また、上記不飽和多価カルボン酸無水物とオレフィン系不飽和化合物との共重合体のポリスチレン換算重量平均分子量は、通常500〜50,000、好ましくは500〜10、000である。このような分子量範囲の共重合体を使用することにより、平坦化性に優れた保護膜を得ることができる。
【0051】
共重合体(E)
本発明で使用される共重合体(E)は、(e1)不飽和カルボン酸および/または不飽和カルボン酸無水物、(e2)エポキシ基含有不飽和化合物、ならびに(e3)(e1)および(e2)以外のオレフィン系不飽和化合物の共重合体である。
本発明で用いられる共重合体(E)は、化合物(e1)から誘導される構成単位を、好ましくは5〜40重量部、特に好ましくは10〜30重量部含有している。この構成単位が5重量部未満である共重合体は、耐熱性、耐薬品性、表面硬度が低下する傾向にあり、一方40重量部を超える共重合体は保存安定性が低下する場合がある。
上記(e1)不飽和カルボン酸および/または不飽和カルボン酸無水物としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸などのモノカルボン酸;マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸などのジカルボン酸;およびこれらジカルボン酸の無水物が挙げられる。これらのうち、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸などが共重合反応性、耐熱性および入手が容易である点から好ましく用いられる。これらの化合物(e1)は、単独であるいは組み合わせて用いられる。
【0052】
本発明で用いられる共重合体(E)は、化合物(e2)から誘導される構成単位を、好ましくは10〜70重量部、特に好ましくは20〜60重量部含有している。この構成単位が10重量部未満の場合は得られる保護膜の耐熱性、表面硬度が低下する傾向にあり、一方70重量部を超える場合は、そのような共重合体を含有する組成物の保存安定性が低下する傾向にある。
(e2)エポキシ基含有不飽和化合物は、前述共重合体(B)に用いられる化合物(b1)として例示したものと同様のものを使用することができる。
【0053】
本発明で用いられる共重合体(E)は、化合物(e3)から誘導される構成単位を、好ましくは10〜70重量部、特に好ましくは20〜50重量部含有している。この構成単位が10重量部未満の場合は、そのような共重合体を含有する組成物の保存安定性が低下する傾向にあり、一方70重量部を超える場合は得られる保護膜の耐熱性、表面硬度が低下する場合がある。
(e3)(e1)および(e2)以外のオレフィン系不飽和化合物は、前述の共重合体(B)に用いられる化合物(b2)として例示したものと同様のものを使用することができる。
【0054】
本発明に用いられる共重合体(E)は、ポリスチレン換算重量平均分子量が、3,000〜100,000、好ましくは3,000〜50,000、特に好ましくは3,000〜20,000である。この範囲の分子量を持つ共重合体を使用することにより、平坦化性に優れた保護膜を得ることができる。
本発明で使用される共重合体(E)は、上記(e1)不飽和カルボン酸および/または不飽和カルボン酸無水物、(e2)エポキシ基含有不飽和化合物、ならびに(e3)(e1)および(e2)以外のオレフィン系不飽和化合物を、適当な溶媒および重合開始剤の存在下、例えばラジカル重合によって合成することができる。
共重合体(E)の合成に使用できる溶媒および重合開始剤としては、前述の共重合体(B)の製造に使用される溶媒および重合開始剤として例示したものと同様のものを使用することができる。
【0055】
(F)(E)成分以外のカチオン重合性化合物
本発明に使用される(F)(E)成分以外のカチオン重合性化合物としては、前述の(C)成分として例示したものと同様のものを使用することができる。
【0056】
(G)熱および/または放射線により酸を発生する化合物
本発明に使用される(G)成分は、感放射線酸発生剤または感熱酸発生剤
である。
感放射線酸発生剤としては、ジアリールヨードニウム塩類、トリアリールスルホニウム塩類、ジアリールホスホニウム塩類等が挙げられ、これらを好ましく使用できる。また、感熱酸発生剤としては、スルホニウム塩類(前述のトリアリールスルホニウム塩類を除く)、ベンゾチアゾニウム塩類、アンモニウム塩類、ホスホニウム塩類等が挙げられ、これらのうちでもスルホニウム塩類(前述のトリアリールスルホニウム塩類を除く)、ベンゾチアゾニウム塩類が好ましく用いられる。
【0057】
上記ジアリールヨードニウム塩類としては、例えばジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスホネート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアルセネート、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホナート、ジフェニルヨードニウムトリフルオロアセテート、ジフェニルヨードニウム−p−トルエンスルホナート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスホネート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムヘキサフルオロアルセネート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホナート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムトリフルオロアセテート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウム−p−トルエンスルホナート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムテトラフルオロボレート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアルセネート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホナート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロアセテート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウム−p−トルエンスルホナート等が挙げられる。これらのうちでも、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスホネートが好適に用いられる。
【0058】
上記トリアリールスルホニウム塩類としては、例えばトリフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスホネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロアセテート、トリフェニルスルホニウム−p−トルエンスルホナート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスホネート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロアセテート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウム−p−トルエンスルホナート、4−フェニルチオフェニルジフェニルテトラフルオロボレート、4−フェニルチオフェニルジフェニルヘキサフルオロホスホネート、4−フェニルチオフェニルジフェニルヘキサフルオロアルセネート、4−フェニルチオフェニルジフェニルトリフルオロメタンスルホナート、4−フェニルチオフェニルジフェニルトリフルオロアセテート、4−フェニルチオフェニルジフェニル−p−トルエンスルホナート等が挙げられる。これらのうちでも、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナートが好適に用いられる。
上記ジアリールホスホニウム塩類としては、(1−6−η−クメン)(η−シクロペンタジエニル)鉄ヘキサフルオロホスホネート等を挙げることができる。
【0059】
感放射線性酸発生剤として好適に用いられる酸発生剤の市販品としては、ジアリールヨードニウム塩類として、ユニオンカーバイド社製 商品名:UVI−6950、UVI−6970、UVI−6974、UVI−6990、みどり化学(株)製 商品名:MPI−103、BBI−103等を挙げることができる。
また、トリアリールスルホニウム塩類として、旭電化工業(株)製 商品名:アデカオプトマーSP−150、SP−151、SP−170、SP−171、日本曹達(株)製 商品名:CI−2481、CI−2624、CI−2639、CI−2064、みどり化学(株)製 商品名:DTS−102、DTS−103、NAT−103、NDS−103、TPS−103、MDS−103、サートマー社製 商品名:CD−1010、CD−1011、CD−1012等を挙げることができる。
また、ジアリールホスホニウム塩類としてチバスペシャルティケミカルズ(株)製 商品名:イルガキュアー261、日本化薬(株)製 商品名:PCI−061T、PCI−062T、PCI−020T、PCI−022T等を挙げることができる。
これらのうち、ユニオンカーバイド社製 商品名:UVI−6970、UVI−6974、UVI−6990、旭電化工業(株)製 商品名:アデカオプトマーSP−170、SP−171、サートマー社製 商品名:CD−1012、みどり化学(株)製 商品名:MPI−103が、得られる保護膜が高い表面硬度を有することから好ましい。
【0060】
上記感熱酸発生剤のうち、スルホニウム塩類(前記のトリアリールスルホニウム塩類を除く)の具体例としては、4−アセトフェニルジメチルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、4−アセトキシフェニルジメチルスルホニウム ヘキサフルオロアルセネート、ジメチル−4−(ベンジルオキシカルボニルオキシ)フェニルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、ジメチル−4−(ベンゾイルオキシ)フェニルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、ジメチル−4−(ベンゾイルオキシ)フェニルスルホニウム ヘキサフルオロアルセネート、ジメチル−3−クロロ−4−アセトキシフェニルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネートなどのアルキルスルホニウム塩;
ベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、ベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム ヘキサフルオロホスフェート、4−アセトキシフェニルベンジルメチルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、ベンジル−4−メトキシフェニルメチルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、ベンジル−2−メチル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、ベンジル−3−クロロ−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム ヘキサフルオロアルセネート、4−メトキシベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム ヘキサフルオロホスフェートなどのベンジルスルホニウム塩;
【0061】
ジベンジル−4−ヒドロキシフェニルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、ジベンジル−4−ヒドロキシフェニルスルホニウム ヘキサフルオロホスフェート、4−アセトキシフェニルジベンジルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、ジベンジル−4−メトキシフェニルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、ジベンジル−3−クロロ−4−ヒドロキシフェニルスルホニウム ヘキサフルオロアルセネート、ジベンジル−3−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、ベンジル−4−メトキシベンジル−4−ヒドロキシフェニルスルホニウム ヘキサフルオロホスフェートなどのジベンジルスルホニウム塩;
p−クロロベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、p−ニトロベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、p−クロロベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム ヘキサフルオロホスフェート、p−ニトロベンジル−3−メチル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、3,5−ジクロロベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、o−クロロベンジル−3−クロロ−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネートなどの置換ベンジルスルホニウム塩等が挙げられる。
これらのうちでも4−アセトキシフェニルジメチルスルホニウム ヘキサフルオロアルセネート、ベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、4−アセトキシフェニルベンジルメチルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、ジベンジル−4−ヒドロキシフェニルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、4−アセトキシフェニルベンジルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート等が好ましく用いられる。
【0062】
上記ベンゾチアゾニウム塩類としては3−ベンジルベンゾチアゾニウム ヘキサフルオロアンチモネート、3−ベンジルベンゾチアゾニウム ヘキサフルオロホスフェート、3−ベンジルベンゾチアゾニウム テトラフルオロボレート、3−(p−メトキシベンジル)ベンゾチアゾニウム ヘキサフルオロアンチモネート、3−ベンジル−2−メチルチオベンゾチアゾニウム ヘキサフルオロアンチモネート、3−ベンジル−5−クロロベンゾチアゾニウム ヘキサフルオロアンチモネートなどのベンジルベンゾチアゾニウム塩が挙げられる。
これらのうち、3−ベンジルベンゾチアゾニウム ヘキサフルオロアンチモネート等が好ましく用いられる。
【0063】
感熱酸発生剤として好適に用いられる酸発生剤の市販品としては、アルキルスルホニウム塩として、旭電化工業(株)製 商品名:アデカオプトンCP−66、CP−77を挙げることができる。
また、ベンジルスルホニウム塩として、三新化学工業(株)製 商品名:SI−60、SI−80、SI−100、SI−110、SI−145、SI−150、SI−80L、SI−100L、SI−110Lを挙げることができる。
これらのうち、SI−80、SI−100、SI−110が、得られる保護膜が高い表面硬度を有することから好ましい。
【0064】
これら(G)成分の使用量は、共重合体(E)100重量部当たり好ましくは0.05〜20重量部、さらに好ましくは0.1〜10重量部である。
この範囲の使用において良好な硬化特性が得られ、硬化後の膜の諸物性を損なうことがない。
【0065】
組成物
次に、本発明の組成物について説明する。
本発明の組成物は、各成分を、好ましくは後述する適当な溶媒中に均一に溶解または分散することにより調製される。
本発明の組成物の実施態様としては、以下の各場合を挙げることができる。
(1)前述の(A)粒子、共重合体(B)、および(C)(B)成分以外のカチオン重合性化合物を必須成分とし、場合により後述する任意添加成分を含有する組成物(以下、「第1の組成物」ということがある。)。
(2)上記第1の組成物にさらに(D)硬化剤を添加した組成物。
(3)前述の(A)粒子、共重合体(E)、および(F)(E)成分以外のカチオン重合性化合物を必須成分とし、場合により後述する任意添加成分を含有する組成物(以下、「第2の組成物」ということがある。)。
(4)上記第2の組成物にさらに(G)熱および/または放射線により酸を発生する化合物を含有させた組成物(以下、「第3の組成物」ということがある。)。
【0066】
第1の組成物中の各成分の配合割合は、以下の通りである。
(A)粒子の配合量は、共重合体(B)100重量部に対して通常1〜50重量部、好ましくは5〜40重量部の量で用いられる。この値が1重量部未満であると、得られる保護膜の硬度が不十分となる場合があり、一方この値が50重量部を越えると、塗膜の形成工程において困難を生ずる場合がある。
第1の組成物中に含有される(C)(B)成分以外のカチオン重合性化合物の配合割合は、共重合体(B)100重量部に対して通常3〜100重量部、好ましくは5〜50重量部の量で用いられる。この範囲の使用量において、十分な硬度を有する保護膜が得られる。
【0067】
上記第1の組成物は、長期安定性に優れる。
上記第1の組成物は、使用に際して(D)硬化剤をさらに添加した後、後述する方法により保護膜を形成することができる。このようにして形成された保護膜は、密着性、表面硬度、透明性、耐熱性、耐光性、耐溶剤性などを満たすと共に、熱のかかった状態で荷重によって凹まず、および下地基板上に形成されたカラーフィルターの段差を平坦化する性能に優れる。
第1の組成物にさらに添加される(D)硬化剤は通常、適当な溶媒に溶解した状態で使用される。溶液中の(D)硬化剤の濃度は、通常5〜50重量%、好ましくは10〜40重量%である。ここで使用できる溶媒は、前述の共重合体(B)の製造で使用される溶媒として例示したものと同様なものを使用できる。硬化剤の添加量は、共重合体(B)100重量部当たり通常20〜60重量部、好ましくは20〜50重量部である。この範囲の使用量において、組成物は良好な硬化特性を示すこととなり、得られる保護膜の諸物性を損なうことがない。
なお、第1の組成物にさらに(D)硬化剤を添加した組成物は、通常24時間以内に使用に供される。
【0068】
上記第2の組成物中の各成分の配合割合は、以下の通りである。
(A)粒子の配合量は、共重合体(E)100重量部に対して通常1〜50重量部、好ましくは5〜40重量部の量で用いられる。。の値が1重量部未満であると、得られる保護膜の硬度が不十分となる場合があり、一方この値が50重量部を越えると、塗膜の形成工程において困難を生ずる場合がある。
第2の組成物中に含有される(F)(E)成分以外のカチオン重合性化合物の配合割合は、共重合体(E)100重量部に対して通常3〜100重量部、好ましくは5〜50重量部の量で用いられる。この範囲の使用量において、十分な硬度の保護膜を得ることができる。
【0069】
上記第2の組成物は、(G)熱および/または放射線により酸を発生する化合物をさらに含有させ、第3の組成物とすることができる。
第3の組成物に含有される(G)熱および/または放射線により酸を発生する化合物の量は、共重合体(E)100重量部当たり、通常20重量部以下、好ましくは0.05〜20重量部、さらに好ましくは0.1〜10重量部である。この範囲の使用量において組成物は良好な硬化特性を示し、得られる保護膜の諸物性を損なうことはない。
上記第2または第3の組成物は、後述する方法により保護膜を形成することができる。このようにして形成された保護膜は、密着性、表面硬度、透明性、耐熱性、耐光性、耐溶剤性などを満たすと共に、熱のかかった状態で荷重によって凹まず、および下地基板上に形成されたカラーフィルターの段差を平坦化する性能に優れる。
【0070】
任意添加成分
本発明の組成物は、上記した諸態様をとりうるが、本発明の目的を損なわない範囲で必要に応じて上記以外の他の成分を含有していてもよい。このような他の成分としては、例えば、界面活性剤、接着助剤等を挙げることができる。
上記界面活性剤は、組成物の塗布性を向上するために添加される。
このような界面活性剤としては、例えば、フッ素系界面活性剤;
シリコーン系界面活性剤;
ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアリールエーテル類、ポリオキシエチレンジアルキルエステル類などのノニオン系界面活性剤等が挙げられる。
ポリオキシエチレンアルキルエーテル類としてはポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等が挙げられ、ポリオキシエチレンアリールエーテル類としては、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルが挙げられ、ポリオキシエチレンジアルキルエステル類としては、ポリオキシエチレンジラウレート、ポリオキシエチレンジステアレート等が挙げられる。
【0071】
このような界面活性剤の市販品としては、フッ素系界面活性剤として、BM CHIMIE社製 商品名:BM−1000、BM−1100、大日本インキ化学工業(株)社製 商品名:メガファックF142D、同F172、同F173、同F183、住友スリーエム(株)社製 商品名:フロラードFC−135、同FC−170C、同FC−430、同FC−431、旭硝子(株)社製 商品名:サーフロンS−112、同S−113、同S−131、同S−141,同S−145、同S−382,同SC−101、同SC−102、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC−106等;
シリコーン系界面活性剤として、東レシリコーン(株)社製 商品名:SH−28PA、SH−190、SH−193、SZ−6032、SF−8428、DC−57、DC−190、信越化学工業(株)社製 商品名:KP341、新秋田化成(株)社製 商品名:エフトップEF301、同EF303、同EF352等;
その他の界面活性剤として、共栄社化学(株)社製 商品名:(メタ)アクリル酸系共重合体ポリフローNo.57、同No.90等を挙げることができる。
【0072】
これらの界面活性剤の添加量は、上記第1の組成物に添加する場合にあっては共重合体(B)100重量部当たり、上記第2の組成物に添加する場合にあっては共重合体(E)100重量部当たり、好ましくは5重量部以下、より好ましくは2重量部以下で使用される。界面活性剤の量が5重量部を越える場合は、、塗布工程において塗膜の膜荒れが生じやすくなる場合がある。
【0073】
上記接着助剤は、形成される保護膜と基板との密着性を向上させるために添加される。
このような接着助剤としては、例えばカルボキシル基、メタクリロイル基、イソシアネート基、エポキシ基などの反応性置換基を有する官能性シランカップリング剤が好ましく用いられる。具体的にはトリメトキシシリル安息香酸、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−イソシアナートプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどが挙げられる。
このような接着助剤は、上記第1の組成物に添加する場合にあっては共重合体(B)100重量部当たり、上記第2の組成物に添加する場合にあっては共重合体(E)100重量部当たり、好ましくは30重量部以下、より好ましくは25重量部以下の量で用いられる。接着助剤の量が30重量部を超える場合は、得られる保護膜の耐熱性が不十分となる場合がある。
【0074】
溶媒
本発明の組成物は、各成分を、好ましくは適当な溶媒中に均一に溶解または分散することにより調製される。使用される溶媒としては、組成物の各成分を溶解または分散し、各成分と反応しないものが用いられる。
このような溶媒としては、前述の共重合体(B)を製造する際に使用される溶媒として例示したものと同様のものを使用することができる。溶媒の使用量としては、本発明の組成物中の全固形分の含有量が通常1〜50重量部、好ましくは5〜40重量部となるような範囲である。
また、前記の溶媒とともに高沸点溶媒を併用することができる。併用できる高沸点溶媒としては、例えばN−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルホルムアニリド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、ベンジルエチルエーテル、ジヘキシルエーテル、アセトニルアセトン、イソホロン、カプロン酸、カプリル酸、1−オクタノール、1−ノナノール、ベンジルアルコール、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、シュウ酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、γ−ブチロラクトン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、フェニルセロソルブアセテートなどが挙げられる。
高沸点溶媒を併用する際の使用量としては、全溶媒量に対して好ましくは90重量部以下、さらに好ましくは80重量部以下である。
上記のようにして調製された組成物は、孔径0.2〜3.0μm、好ましくは孔径0.2〜0.5μm程度のミリポアフィルタなどを用いて濾別した後、使用に供することもできる。
【0075】
保護膜の形成
次に、本発明の組成物を用いて本発明の保護膜を形成する方法について説明する。
本発明の組成物が上記第1の組成物である場合、第2の組成物である場合および(G)成分として感熱酸発生剤を添加した第3の組成物である場合には、当該組成物を基板表面に塗布し、プレベークにより溶媒を除去して塗膜とした後、加熱処理をすることにより目的とする保護膜を形成することができる。
【0076】
上記基板として使用できるものとしては、例えばガラス、石英、シリコン、樹脂等の基板が使用することができる。樹脂としては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、ポリイミド、ならびに環状オレフィンの開環重合体およびその水素添加物の如き樹脂を挙げることができる。
【0077】
塗布方法としては、例えばスプレー法、ロールコート法、回転塗布法、バー塗布法、インクジェット法などの適宜の方法を採用することができる。
上記プレベークの条件としては、各成分の種類や配合割合などによっても異なるが、通常70〜90℃で1〜15分間程度の条件を採用できる。
塗膜形成後の加熱処理は、ホットプレートやオーブンなどの適宜の加熱装置により実施することができる。処理温度としては、150〜250℃程度が好ましく、加熱装置としてホットプレート使用の場合は5〜30分間、オーブン使用の場合は、30〜90分間の処理時間を採用することが好ましい。
【0078】
一方、本発明の組成物が、(G)成分として感放射線酸発生剤を添加した上記第3の組成物である場合には、当該組成物を基板表面に塗布し、プレベークにより溶媒を除去して塗膜とした後、放射線照射処理(露光処理)を施すことにより目的とする保護膜を形成することができる。必要に応じて、露光処理後にさらに加熱処理を行っても良い。
この場合、上記と同様にして基板上に塗膜を形成することができる。
【0079】
上記放射線の照射処理において使用できる放射線としては、可視光線、紫外線、遠紫外線、電子線、X線等を挙げることができるが、190〜450nmの波長の光を含む紫外線が好ましい。
露光量としては、通常100〜20,000J/m2、好ましくは1,000〜10,000J/m2である。
【0080】
このように形成された保護膜は、その膜厚が通常、0.1〜8μm、好ましくは0.1〜6μm、さらに好ましくは0.1〜4μmである。なお、本発明の保護膜がカラーフィルターの段差を有する基板上に形成される場合には、上記の膜厚は、カラーフィルターの最上部からの厚さとして理解されるべきである。
本発明の保護膜は、下記する実施例から明らかなように、密着性、表面硬度、透明性、耐熱性、耐光性、耐溶剤性などを満たすと共に、熱のかかった状態での荷重によっても凹まず、また下地基板上に形成されたカラーフィルターの段差を平坦化する性能に優れた光デバイス用保護膜として好適である。
【0081】
【実施例】
以下に合成例、実施例を示して、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
共重合体(B)の製造
以下、本発明に使用される共重合体(B)の製造例を合成例1および2に示す。
【0082】
合成例1
冷却管、攪拌機を備えたフラスコに、2,2−アゾビスイソブチロニトリル6重量部、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン6重量部およびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート200重量部を仕込んだ。引き続きグリシジルメタクリレート80重量部およびスチレン20重量部を仕込み窒素置換した後、ゆるやかに撹拌を始めた。溶液の温度を95℃に上昇させ、この温度を4時間保持し共重合体(B−1)を含む重合体溶液を得た。得られた重合体溶液の固形分濃度は、33.0%であった。また、共重合体(B−1)の重量平均分子量(Mw)は、8,000であった。
【0083】
合成例2
冷却管、攪拌機を備えたフラスコに、2,2−アゾビスイソブチロニトリル6重量部、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン10.0重量部およびプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート200重量部を仕込んだ。引き続きグリシジルメタクリレート50重量部およびメタクリル酸トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル50重量部を仕込み窒素置換した後ゆるやかに撹拌を始めた。溶液温度を95℃に上昇させ、この温度を4時間保持し共重合体(B−2)を含む重合体溶液を得た。得られた重合体溶液の固形分濃度は、33.0%であった。また、共重合体(B−2)の重量平均分子量(Mw)は、6,000であった。
【0084】
共重合体(E)の製造
以下、本発明に使用される共重合体(E)の製造例を合成例3および4に示す。
合成例3
冷却管、攪拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)5重量部、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル200重量部を仕込んだ。引き続きスチレン25重量部、メタクリル酸20重量部、メタクリル酸グリシジル45重量部およびメタクリル酸トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル10重量部を仕込み窒素置換した後、ゆるやかに撹拌を始めた。溶液の温度を70℃に上昇させ、この温度を5時間保持し共重合体(E−1)を含む重合体溶液を得た。得られた重合体溶液の固形分濃度は、33.0%であった。また、共重合体(E−1)の重量平均分子量(Mw)は、6,000であった。
【0085】
合成例4
冷却管、攪拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)5重量部、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル200重量部を仕込んだ。引き続きスチレン18重量部、メタクリル酸20重量部、メタクリル酸グリシジル40重量部およびシクロヘキシルマレイミド22重量部を仕込み窒素置換した後ゆるやかに撹拌を始めた。溶液温度を70℃に上昇させ、この温度を5時間保持し共重合体(E−2)を含む重合体溶液を得た。得られた重合体溶液の固形分濃度は、33.0%であった。また、共重合体(E−2)の重量平均分子量(Mw)は、12,000であった。
【0086】
(A)粒子の製造
参考例1
(a1)としてメチルエチルケトンシリカゾル(a1)(日産化学工業(株)製、商品名:MEK−ST、数平均粒子径0.022μm、シリカ濃度30%)95.0重量部、(a2)としてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(チッソ(株)製、商品名:サイラエースS510)5.0重量部、イオン交換水0.5重量部の混合液を、60℃にて3時間攪拌後、オルト蟻酸メチルエステル3.0重量部を添加し、さらに1時間その温度で加熱攪拌することで本発明の粒子(A−1)を含む分散液を得た。この分散液をアルミ皿に2g秤量後、120℃のホットプレート上で1時間乾燥、秤量して固形分含量を求めたところ32重量%であった。また粒子A−1中の(a2)成分の量を、空気中で120〜800℃までの熱重量分析により求めたところ、粒子100重量部に対して4重量部であった。
【0087】
参考例2
(a1)としてメチルエチルケトンシリカゾル(a1)(日産化学工業(株)製、商品名:MEK−ST、数平均粒子径0.022μm、シリカ濃度30%)70.0重量部、(a2)として[(3−エチルオキセタン−3−イル)メチロキシプロピル]トリエトキシシラン(東亞合成(株)製、商品名:TESOX)30.0重量部、及びイオン交換水3.0重量部の混合液を、60℃で3時間攪拌後、オルト蟻酸メチルエステル18.0重量部を添加し、さらに1時間60℃で加熱攪拌することで本発明の粒子(A−2)を含む無色透明の分散液を得た。この分散液の固形分含量を参考例1と同様に求めたところ42重量%であった。また、粒子A−2中の(a2)成分の量を参考例1と同様にして求めたところ、粒子100重量部に対して29重量部であった。
【0088】
参考例3
(a1)としてメチルエチルケトンシリカゾル(日産化学工業(株)製、商品名:MEK−ST、数平均粒子径0.022μm、シリカ濃度30%)85.0重量部、(a2)としてβ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(チッソ(株)製、商品名:サイラエースS530)15.0重量部、及びイオン交換水1.5重量部の混合液を、60℃にて3時間攪拌後、オルト蟻酸メチルエステル9.0重量部を添加し、さらに1時間、60℃で加熱攪拌することで本発明の粒子A−3を含む半透明の分散液を得た。この分散液の固形分含量および粒子A−3中の(a2)成分の量を参考例1と同様にして求めたところ、それぞれ37重量%、粒子100重量部に対して15重量部であった。
【0089】
参考例4
(a1)としてイソプロパノールアルミナゾル(住友大阪セメント(株)製、商品名:AS−150I、数平均粒子径0.013μm、アルミナ濃度15%)90.0重量部、(a2)としてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(チッソ(株)製、商品名:サイラエースS510)10.0重量部、及びイオン交換水1.0重量部の混合液を60℃で3時間攪拌後、オルト蟻酸メチルエステル6.0重量部を添加し、さらに60℃にて1時間加熱攪拌することで本発明の粒子A−4を含む分散液を得た。この分散液の固形分含量および粒子A−4中の(a2)成分の量を参考例1と同様にして求めたところ、それぞれ22重量%、粒子100重量部に対して8重量部であった。
【0090】
参考例5
(a1)としてトルエンジルコニアゾル(数平均粒子径0.01μm、ジルコニア濃度30%)80.0重量部、(a2)としてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(チッソ(株)製、商品名:サイラエースS510)20.0重量部、メチルエチルケトン30.0重量部、イオン交換水2.0重量部の混合液を、60℃にて3時間攪拌後、オルト蟻酸メチルエステル12.0重量部を添加し、さらに60℃で1時間攪拌することにより本発明の粒子A−5を含有する分散液を得た。この分散液の固形分含量および粒子A−5中の(a2)成分の量を参考例1と同様にして求めたところ、それぞれ31重量%、粒子100重量部に対して20重量部であった。
【0091】
参考例6
(a1)としてトルエンジルコニアゾル90.0重量部、(a2)として[(3−エチルオキセタン−3−イル)メチロキシプロピル]トリエトキシシラン(東亞合成(株)製、商品名:TESOX)10.0重量部、メチルエチルケトン30.0重量部、イオン交換水1.0重量部の混合液を、60℃で3時間攪拌後、オルト蟻酸メチルエステル6.0重量部を添加し、さらに60℃にて1時間攪拌することにより、本発明の粒子A−6を含有する分散液を得た。この分散液の固形分含量および粒子A−6中の(a2)成分の量を参考例1と同様にして求めたところ、それぞれ27重量%、粒子100重量部に対して9重量部であった。
【0092】
比較参考例1
(a1)としてメチルエチルケトンシリカゾル100.0部、及びイオン交換水0.5部の混合液を、60℃にて3時間攪拌後、オルト蟻酸メチルエステル3.0部を添加し、さらに1時間60℃で攪拌することで(a2)成分と反応していない粒子R−1を含有する無色透明の分散液を得た。この分散液をアルミ皿に2g秤量し、120℃のホットプレート上で1時間乾燥、秤量して固形分含量を求めたところ、29重量%であった。
【0093】
上記参考例1〜6および比較参考例1で合成した粒子およびその粒子を含有する分散液について、合成時に使用した各成分の種類と添加量および分析結果を表1にまとめた。ただし、表1中の添加量は重量部であり、表中の「−」は、該当する成分を添加していないことを表す。
また、(a1)成分および(a2)成分を示す略称はそれぞれ以下のものを表す。なお、(a1)成分の添加量は、使用した酸化物粒子ゾルの溶剤成分溶媒を含んだ量である。
a1−1:メチルエチルケトンシリカゾル(シリカ濃度30%)
a1−2:イソプロパノールアルミナゾル(アルミナ濃度15%)
a1−3:トルエンジルコニアゾル(ジルコニア濃度30%)
a2−1:γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
a2−2:[(3−エチルオキセタン−3−イル)メチロキシプロピル]トリエトキシシラン
a2−3:β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン
【0094】
【表1】
【0095】
第1の組成物の調製および評価
実施例1
参考例1で製造した粒子A−1を含む分散液125重量部にジエチレングリコールメチルエチルエーテルを85重量部加え、ロータリーエバポレーターにて液量が125重量部になるまで減圧濃縮したものを(A)成分とし、(B)成分として合成例1で得られた共重合体(B−1)を含む溶液(共重合体(B−1)100重量部(固形分)に相当する量)と、成分(C)としてビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ(株)製 商品名:エピコート157S65)10.0重量部、接着助剤としてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン15重量部、および界面活性剤としてSH−28PA(東レシリコーン(株)製)0.1重量部を加え、さらに固形分濃度が20%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加した後、孔径0.5μmのミリポアフィルタで濾過して第1の組成物を調製した。
【0096】
保護膜の形成
上記のようにして調製した組成物に、(D)成分として無水トリメリット酸35重量部をジエチレングリコールメチルエチルエーテル65重量部に溶解させたものを加え、保護膜形成用組成物を調製した。ここで調製した組成物は、無色透明であった。
スピンナーを用いて上記組成物を、SiO2ディップガラス基板上に塗布した後、ホットプレート上で90℃、5分間プレベークして塗膜を形成し、さらにオーブン中で230℃にて60分間加熱処理して膜厚2.0μmの保護膜を形成した。
【0097】
保護膜の評価
(1)透明性の評価
上記のようにして形成した保護膜を有する基板について、分光光度計(150−20型ダブルビーム(日立製作所(株)製))を用いて400〜800nmの透過率を測定した。400〜800nmの透過率の最小値を表2に示した。この値が95%以上のとき、保護膜の透明性は良好といえる。
【0098】
(2)耐熱寸法安定性の評価
上記のようにして形成した保護膜を有する基板について、オーブン中250℃で1時間加熱し、加熱前後の膜厚を測定した。下記式にしたがって算出した耐熱寸法安定性を表1に示した。この値が95%以上のとき、耐熱寸法安定性は良好といえる。
耐熱寸法安定性=(加熱後の膜厚)/(加熱前の膜厚)×100(%)
【0099】
(3)耐熱変色性の評価
上記のようにして形成した保護膜を有する基板について、オーブン中250℃で1時間加熱し、加熱前後の透明性を、上記(1)と同様にして測定した。下記式にしたがって算出した耐熱変色性を表1に示した。この値が5%以下のとき、耐熱変色性は良好といえる。
耐熱変色性=加熱前の透過率−加熱後の透過率(%)
(4)表面硬度の測定
上記のようにして形成した保護膜を有する基板について、JIS K−5400−1990の8.4.1鉛筆引っかき試験により保護膜の表面硬度を測定した。この値を表2に示す。この値が4Hまたはそれより硬いとき、表面硬度は良好といえる。
【0100】
(5)ダイナミック微小硬度の測定
上記のようにして形成した保護膜を有する基板について、島津ダイナミック微小硬度計DUH−201((株)島津製作所製)を用い、稜角115°三角圧子(ヘルコビッチ型)の押し込み試験により、保護膜のダイナミック微小硬度を、荷重:0.1gf、速度:0.0145gf/sec.、保持時間:5sec.、温度は23℃および140℃の測定条件で測定した。結果を表2に示す。
(6)密着性の評価
上記のようにして形成した保護膜を有する基板について、プレッシャークッカー試験(120℃、湿度100%、4時間)を行った後、JIS K−5400−1990の8.5.3付着性碁盤目テープ法により保護膜の密着性を評価した。碁盤目100個中、残った碁盤目の数を表2に示した。
【0101】
(7)平坦化性の評価
SiO2ディップガラス基板上に、顔料系カラーレジスト(商品名「JCR RED 689」、「JCR GREEN 706」、「CR 8200B」、以上、ジェイエスアール(株)製)をスピンナーにより塗布し、ホットプレート上で90℃、150秒間プレベークして塗膜を形成した。その後、所定のパターンマスクを介して、露光機Canon PLA501F(キャノン(株)製)を用いてghi線(波長436nm、405nm、365nmの強度比=2.7:2.5:4.8)をi線換算で2,000J/m2の露光量で照射し、0.05%水酸化カリウム水溶液を用いて現像し、超純水にて60秒間リンスした後、さらにオーブン中で230℃にて30分間加熱処理して、赤、緑、および青の3色のストライプ状カラーフィルター(ストライプ幅100μm)を形成した。
このカラーフィルターが形成された基板表面の凹凸を、表面粗さ計「α−ステップ」(商品名:テンコール社製)で測定したところ、1.0μmであった。
この上に、上記保護膜形成用組成物をスピンナーにて塗布した後、ホットプレート上で90℃、5分間プレベークして塗膜を形成し、さらにオーブン中で230℃にて60分間加熱処理し、カラーフィルターの上面からの膜厚が2.0μmの保護膜を形成した。
上記のようにして形成した、カラーフィルター上に保護膜を有する基板について、接触式膜厚測定装置α-ステップ(テンコールジャパン(株)製)にて保護膜の表面の凹凸を測定した。このときの最高部と最底部の高低差(nm)を表2に示した。この値が300nm以下のとき、平坦化性は良好といえる。
【0102】
実施例2〜8、比較例1、2
組成物の各成分の種類および量を表2に記載の通りとし、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートの代わりに表2に記載の溶媒を使用して表2記載の固形分濃度に合わせた他は、実施例1と同様にして組成物を調製した。
その組成物に、(D)成分として無水トリメリット酸35重量部をジエチレングリコールメチルエチルエーテル65重量部に溶解させたものを加え、保護膜形成用組成物を調製した。ここで調製した組成物の外観を、表2に示した。
上記のように調製した保護膜形成用組成物を使用し、実施例1と同様に保護膜を形成し、評価した。結果を表2に示した。
なお、表2において、各成分の添加量は重量部であり、表中の「−」は、該当する成分を添加していないことを表す。なお、(A)粒子の添加量は実施例1〜6で合成した粒子分散液中の固形分量に、共重合体(B)の添加量は合成例1、2で合成した共重合体溶液中の固形分量に、それぞれ換算した値を表す。
また、(C)成分、溶媒の略称はそれぞれ以下のものを表す。
C−1:ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ(株)製 商品名:エピコート157S65)
C−2::ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ(株)製 商品名:エピコート828)
S−1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
S−2:プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート
【0103】
【表2】
【0104】
第2の組成物の調製および評価
実施例9
参考例1で製造した粒子A−1を含む分散液125重量部にジエチレングリコールメチルエチルエーテルを85重量部加え、ロータリーエバポレーターにて液量が125重量部になるまで減圧濃縮したものを(A)成分とし、(E)成分として合成例3で得られた共重合体(E−1)を含む溶液(共重合体(E−1)100重量部(固形分)に相当する量)と、(F)成分としてビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ(株)製 商品名:エピコート157S65)10.0重量部、および界面活性剤としてSH−28PA(東レシリコーン(株)製)0.1重量部を混合し、固形分濃度が20.0%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加した後、孔径0.5μmのミリポアフィルタで濾過して第2の組成物を調製した。
ここで調製した組成物の外観は、無色透明であった。
【0105】
保護膜の形成と評価
上記のようにして調製した組成物を、スピンナーによってSiO2ディップガラス基板上に塗布した後、ホットプレート上で90℃、5分間プレベークして塗膜を形成し、さらにオーブン中で230℃にて60分間加熱処理して保護膜を形成した。
また、実施例1に記載の方法と同様にしてカラーフィルターを形成した基板上に、上記と同様にして保護膜を形成した。
これらの保護膜を有する基板を用いて、実施例1と同様にして評価を行った。結果を表3に示す。
【0106】
実施例10〜14、比較例3、4
組成物の各成分の種類および量を表3に記載の通りとし、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートの代わりに表3に記載の溶媒を使用した他は、実施例9と同様にして組成物を調製した。
ここで調製した組成物の外観を、表3に示した。
上記のように調製した組成物を使用し、実施例9と同様にして保護膜を形成し、評価した。結果を表3に示した。
【0107】
第3の組成物の調製および評価
実施例15
参考例1で製造した粒子A−1を含む分散液62.5重量部にジエチレングリコールメチルエチルエーテルを85重量部加え、ロータリーエバポレーターにて液量が125重量部になるまで減圧濃縮したものを(A)成分とし、(E)成分として合成例4で得られた共重合体(E−2)を含む溶液(共重合体(E−1)100重量部(固形分)に相当する量)と、(F)成分としてトリメチロールプロパントリス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル15.0重量部、(G)成分としてベンジル−2−メチル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート2重量部、および界面活性剤としてSH−28PA(東レシリコーン(株)製)0.1重量部を混合し、固形分濃度が20.0%になるようにジエチレングリコールジメチルエーテルを添加した後、孔径0.5μmのミリポアフィルタで濾過して第3の組成物を調製した。
ここで得られた組成物の外観を表3に示した。
上記のように調製した組成物を使用して実施例9と同様に保護膜を形成し、評価した。結果を表3に示した。
【0108】
実施例16
組成物の各成分の種類および量を表3に記載の通りとした他は、実施例15と同様にして組成物を調製した。
ここで調製した組成物の外観を表3に示す。
上記組成物溶液をSiO2ディップガラス基板上に、スピンナーを用いて塗布した後、90℃で5分間ホットプレート上でプレベークを行って塗膜を形成した。
次いで、形成された塗膜に露光機Canon PLA501F(キャノン(株)製)を用いてghi線(波長436nm、405nm、365nmの強度比=2.7:2.5:4.8)をi線換算で2,000J/m2の露光量で照射した。さらにオーブン中230℃で60分間加熱し、保護膜を形成した。
また、実施例7に記載の方法と同様にしてカラーフィルターを形成した基板上に、上記と同様に塗布、プレベーク、露光および加熱の各工程を実施して保護膜を形成した。
これらの保護膜を有する基板を用いて、実施例1と同様にして評価した。評価結果を表3に示す。
【0109】
なお、表3において、各成分の添加量は重量部であり、表中の「−」は、該当する成分を添加していないことを表す。なお、(A)粒子の添加量は参考例1〜6で合成した粒子分散液中の固形分量に、共重合体(E)の添加量は合成例3、4で合成した共重合体溶液中の固形分量に、それぞれ換算した値を表す。
また、(F)成分、(G)成分、および溶媒の略称は、それぞれ以下のものを表す。
F−1:ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ(株)製 商品名:エピコート157S65)
F−2:トリメチロールプロパントリス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル
G−1:ベンジル−2−メチル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート
G−2:トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナート
S−3:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
S−4:ジエチレングリコールジメチルエーテル
【0110】
【表3】
【0111】
【発明の効果】
本発明によれば、保護膜として従来から要求される諸特性、具体的には、密着性、表面硬度、透明性、耐熱寸法安定性、耐熱変色性を満たすと共に、熱のかかった状態で荷重によって凹まないこと、および下地基板であるカラーフィルターの段差を平坦化する性能に優れた光デバイス用保護膜形成材料として好適な組成物、およびそれから形成された保護膜を得ることができる。
Claims (7)
- (A)(a1)ケイ素、アルミニウム、ジルコニウム、チタニウム、亜鉛、ゲルマニウム、インジウム、スズ、アンチモンおよびセリウムからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物粒子と、(a2)下記式(1)〜(4)のうちの少なくとも一種とを反応させて得られる粒子、
(B)(b1)エポキシ基含有不飽和化合物、および(b2)オレフィン系不飽和化合物の共重合体であって、ポリスチレン換算重量平均分子量が3,000〜100,000の範囲にある共重合体、ならびに
(C)(B)成分以外のカチオン重合性化合物を含有することを特徴とする、光デバイス保護膜用組成物。 - 上記(a2)成分の使用量が、上記(a1)成分と(a2)成分の合計量100重量部に対して0.1〜60重量部である、請求項1に記載の組成物。
- さらに(D)硬化剤を含有する、請求項1に記載の組成物。
- 請求項1に記載の組成物、および(D)硬化剤を混合し、その混合物を基板上に塗布し、次いで熱および/または放射線で処理することを特徴とする、光デバイス保護膜の形成方法。
- (A)(a1)ケイ素、アルミニウム、ジルコニウム、チタニウム、亜鉛、ゲルマニウム、インジウム、スズ、アンチモンおよびセリウムからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物粒子と、(a2)下記式(1)〜(4)のうちの少なくとも一種とを反応させて得られる粒子、
(E)(e1)不飽和カルボン酸および/または不飽和カルボン酸無水物、(e2)エポキシ基含有不飽和化合物、ならびに(e3)(e1)および(e2)以外のオレフィン系不飽和化合物の共重合体であって、ポリスチレン換算重量平均分子量が3,000〜100,000の範囲にある共重合体、ならびに
(F)(E)成分以外のカチオン重合性化合物
を含有することを特徴とする、光デバイス保護膜用組成物。 - さらに(G)熱および/または放射線により酸を発生する化合物を含有する請求項5に記載の組成物。
- 請求項3、5または6に記載の組成物より形成された光デバイス保護膜。
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