JP3626394B2 - マイクロ波検出器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、マイクロ波検出器に関するもので、より具体的には、誤警報の発生を抑制するための誤動作対策の改良に関する。
【0002】
【発明の背景】
近年、車両の速度を測定するための自動速度測定装置が路上周辺等に多数設置されるようになっている。自動速度測定装置の一例を示すと、所定周波数帯域のマイクロ波を車両に向けて発射し、その反射波を受信して車両の走行スピードを測定するようになっている。
【0003】
一方、係る自動速度測定装置の存在を検出するため、その自動速度測定装置から発射されたマイクロ波を検出して警報を出力するように構成されたマイクロ波検出器が従来から知られている。
【0004】
ところで、自動速度測定装置から出射されるマイクロ波の周波数は、自動ドアにおける人体検知センサが出力するマイクロ波と同じ周波数帯域が用いられている。従って、街中を走行する際にマイクロ波検出器を作動させていると、その人体検知センサから出力されるマイクロ波に反応して誤警報が出力されてしまうことが有る。
【0005】
このような誤警報が頻繁に出力されると、耳障りであったり、逆に運転者が、警報に慣れてしまい、せっかく検出対象の自動速度測定装置からのマイクロ波に基づいて警報が発せられても誤警報と判断してしまうおそれがある。
【0006】
そこで、係る問題を解決するため、例えば、目的のマイクロ波と同様の電波を出す自動ドア等の誤動作源の位置情報をキャンセル範囲として登録するとともに、マイクロ波検出器にGPS等の位置情報を検出する位置検出装置を組み込み、その位置検出装置で検出される現在の車両の位置情報から、車両が前記登録した誤動作源の存在領域に位置する時に所定のマイクロ波を受信しても警報を発しないようにするキャンセル機能を設けることにより対応できる。
【0007】
そして、上記位置情報の登録は、例えば、予め地図情報等として登録しても良いし、マイクロ波検出器が、警報を発した場合に、それが検出対象の真のマイクロ波以外のマイクロ波に基づく警報(誤警報)とユーザが判断した場合に、マイクロ波検出器に設けられたキャンセルボタンなどを押下し、誤検出であることを指示すると、その指示した地点の位置を位置検出装置で検出し記憶保持することもできる。
【0008】
このようなキャンセル機能を備えると、誤警報の発生頻度を抑制することができ、その点では従来の問題をある程度解決できる。しかし、以下に示す新たな問題を生じる。
【0009】
すなわち、GPSの精度は衛星の姿勢制御やGPS信号の反射,天候により大きく変動する。そのため、同一位置に位置しても位置検出装置から出力される車両の位置情報が異なることがある。すると、一度誤警報に基づくキャンセル範囲の登録を行っても、次回同一箇所を通過した際にGPS誤差により登録したキャンセル範囲外を通行していると判断され、キャンセル機能が発揮されずに再度、誤警報が出力されるおそれがある。
【0010】
また、マイクロ波検出器は個体差により感度の違いが大きく、また、同一個体で考えても気候,気温,周囲の車両情況により受信範囲は変化する。従って、受信感度が高く、マイクロ波の発信源からの距離が比較的遠い位置からでもマイクロ波を受信できるような場合には、キャンセル範囲のエリア外であっても、前記発信源からのマイクロ波を受信してしまうことがある。すると、キャンセル範囲外でのマイクロ波の受信であるので、マイクロ波検出器は真のマイクロ波を受信したと判断し、警報(誤警報)を出力してしまう。
【0011】
一方、上記した誤差を考慮して車両を中心とした比較的広い仮想範囲を設定し、マイクロ波受信中の車両の移動に伴う仮想範囲の軌跡を誤動作源に対するキャンセル範囲に設定することが考えられる。このようにすると、検出位置が多少ずれたとしても、キャンセル範囲内に存在し、キャンセル機能が発揮される。
【0012】
しかし、実際の仮想範囲の寸法としては、例えば、GPSに基づく位置検出誤差を100m,道路幅(片側)30m,装置による受信距離のばらつき70mの3点のみを仮想範囲とすると合計200mを半径とする円が想定される。実際には装置の個体差や周囲の車両等による値を考慮する必要が発生しさらに仮想範囲を広げる必要性が発生する。すなわち、例えば受信範囲はマイクロ波検出器の個体差や同一個体中での温度による変化などで距離にして倍くらいの変化をするものがある。すると、状態の良いとき1000m手前から検知し、最悪の状態では500m手前(通常感知距離±250m)からの検知となる。また、GPSの誤差を200mと考慮すると、合計450mの仮想範囲を必要とする。これからわかるように、キャンセル範囲が必要以上に大きくなり本来受信が必要な真のマイクロ波の受信警報をもキャンセルしてしまう可能性が高くなる。
【0013】
本発明は、上記した背景に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、上記した問題を解決し、誤警報の出力を可及的に抑制し、真のマイクロ波を検出した場合には警報出力をすることのできるマイクロ波検出器を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、本発明に係るマイクロ波検出器では、所望のマイクロ波を検出するとともに警報出力をするマイクロ波検出器本体と、車両の現在位置を求める位置検出手段と、入力部からのキャンセル指令にしたがい、前記車両の移動の軌跡に基づいてキャンセル範囲を設定し、キャンセル範囲記憶手段に記憶保持する処理手段(実施の形態では、「キャンセル範囲追加処理部4c」に対応)と車両が前記キャンセル領域を通過した際に、警報を抑制する制御手段(実施の形態では「警報制御部4d」に対応)を備え、前記車両の移動の軌跡は、前記位置検出手段にて検出される車両の現在位置に基づいて生成されるように構成した。そして、好ましくは同一位置を移動した際に得られたキャンセル範囲に基づき、前記キャンセル範囲記憶手段に記憶したキャンセル範囲の更新を行う学習手段(実施の形態では、「キャンセル範囲追加処理部4c」に対応)を設けることである。
【0015】
「警報を抑制する」とは、実施の形態では、警報器に対して制御命令を送り、警報を禁止したり、異なる種類の警報を出力するようにしたが、本発明はこれに限ることは無く、例えば、感度その他の動作設定を変更し、マイクロ波を検出しにくくするようにしてもよい。また、「軌跡」に基づくとは、実施の形態のように車両を基準として設定される仮想範囲(一定の領域)であってもよいし、車両の存在位置、つまり移動軌跡そのものでもよい。さらには、図6に示すように、緯度経度等によって多数の小領域(セル)を構成し、セルを車両の移動軌跡にともない、車両が通過したセルを仮想範囲とし、仮想範囲の総和がキャンセル範囲とすることもできる。
【0016】
本発明によれば、車両の移動軌跡に沿ってキャンセル範囲が設定されるので、仮想範囲を適宜に設定することにより、移動軌跡と直交する幅方向に必要以上にキャンセル範囲が広がらず、しかも、移動軌跡に沿っているので、実際に誤警報の元となる誤作動源からのマイクロ波を受信するエリアをキャンセル領域に設定することができる。よって、誤警報の出力を可及的に抑制し、しかも、不必要にキャンセル範囲が広がることが無いので、検出対象のマイクロ波の発信源がキャンセル範囲内に位置する可能性も低い。
【0017】
更に、学習手段によりキャンセル範囲の更新処理を行うようにすると、1回で設定されるキャンセル範囲(仮想範囲)を必要最小限に設定することも可能であるので、不必要にキャンセル範囲が広がることが更に抑制される。
【0018】
しかも、検出される位置情報や検出感度等には誤差が含まれ、さらには周囲の環境などの相違から、同一位置を走行しても、各回ごとに得られる情報が異なることが多々ある。さらには、1回の走行中であっても、検出される位置情報が、通常の車両の走行ではありえない位置に急に飛ぶこともある。従って、複数回学習を繰り返し行い、それらの学習結果に基づいて総合的にキャンセル範囲を設定することにより、精度の良いキャンセル機能を発揮することができる。
【0019】
そして、この学習手段の学習回数は、無限,有限のいずれを取っても良い。但し、学習回数を有限に設定し、学習手段は、同一位置に対する学習を予め定めた回数実行した場合に、それ以降のキャンセル範囲の学習を行わないように構成すると、キャンセル範囲が必要以上に広がることが防止できる。
【0020】
マイクロ波を受信開始から連続的に検出されている間、前記位置検出手段から出力される位置情報に基づく軌跡情報を記憶する軌跡記憶手段を設け、キャンセル指令を受け取った際に、前記軌跡記憶手段に記憶された前記軌跡情報に基づき、受信開始時点に遡ってキャンセル範囲を設定可能とするとよい。ここで、軌跡情報とは、車両の移動軌跡そのものでも良いし仮想範囲の軌跡等でも良い。また、軌跡記憶手段は、実施の形態ではキャンセル範囲追加処理部4c内のバッファ等により実現されている。このようにすると、誤作動源からのマイクロ波の受信範囲に入ったときから、警報を抑制するキャンセル機能が発揮するので、誤警報される可能性が更に減少する。
【0021】
また、前記マイクロ波を受信しなくなるまでの前記仮想範囲の軌跡に基づいて前記キャンセル範囲を設定するとよい。この場合に、マイクロ波を受信しなくなるとは、文字通り受信しなくなるとすぐにとしてもよいし、環境等により一時的に受信できなくなる場合もあるので、一定時間又は一定距離を通過する間マイクロ波を受信しないときに、初めてマイクロ波を受信しなくなったとしても良い。
【0022】
また、好ましくは、キャンセル範囲に関連付けて、キャンセル範囲設定時に受信した信号の信号強度を記憶保持し、受信した信号強度が、前記記憶した信号強度よりも大きい場合に、真のマイクロ波の検出と判断するように構成することである。このようにすると、設定したキャンセル範囲内に検出対象の真のマイクロ波の発信源が存在するような場合に、その真のマイクロ波を受信した場合にはキャンセルされること無く正規の警報出力が可能となる。
【0023】
そして、前記記憶する信号強度は、同一位置においてマイクロ波が複数回検出された場合に、強い値で更新する信号強度学習手段(実施の形態では、「キャンセル範囲追加処理部4c」に対応)をもつようにするとよい。信号強度は、環境その他の条件により変化する。そこで、各位置において、最も強い値になるように更新すると、確実に真のマイクロ波の受信を検出することができる。
【0024】
さらに、前記記憶した信号強度に基づいて、前記キャンセル範囲の設定のもととなるマイクロ波の発信源の位置を推定し、前記推定した位置からの距離に応じて前記キャンセル範囲内における前記記憶する信号強度の上限(実施の形態では、「補正上限」に対応)を設定するように構成するとよい。
【0025】
また、別の解決手段としては、所望のマイクロ波を検出するとともに警報出力をするマイクロ波検出器本体と、車両の現在位置を求める位置検出手段と、マイクロ波検出信号を検出した際の位置情報と前記車両の進行方向を記憶する検出開始位置記憶手段と、キャンセル指令が指示されたときに、前記検出開始位置記憶手段に記憶された前記位置情報と進行方向をキャンセル範囲の始点として記憶するキャンセル範囲記憶手段と、前記車両が前記キャンセル範囲の始点を通過したときに警報を抑制する制御手段を備えて構成してもよい。この発明は、図7に示す実施の形態により実現されている。この発明では、簡易な構成で実現でき、使用するメモリ領域も小さくて済み、装置の小型化・軽量化に適する。
【0026】
そして、前記警報の抑制は、マイクロ波を受信しなくなるまで継続して行うようにすることができる。ここで、前記マイクロ波を受信しなくなるとは、受信がきれた時点でも良いし、一定時間又は一定距離を通過する間マイクロ波を受信しないこととしてもよい。さらには、このように実際のマイクロ波の受信状況とは関係なく、始点を通過後一定時間或いは一定距離(上記の受信しなくなる際の判断基準と異なる)だけ走行するまで、警報の抑制を行うようにしてもよい。
【0027】
上記した各発明において、マイクロ波の検出位置が、前記キャンセル範囲の始点から上流側の所定の範囲内にあるときは、正規の警報出力を禁止するように構成するとよい。さらに、マイクロ波の検出位置が、前記キャンセル範囲の始点から上流側の所定の範囲内にあるときは、その検出位置に基づいてキャンセル範囲の更新を行うようにしてもよい。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るマイクロ波検出器の好適な一実施の形態を説明する。図1は、係るマイクロ波検出器1を示すブロック回路図である。同図に示すように、マイクロ波検出器1は、設定された動作設定条件に基づき、所定周波数帯域のマイクロ波を検出し、警報出力するマイクロ波検出器本体2と、GPS情報を取得するGPS受信部3と、マイクロ波検出器本体2とGPS受信部3の出力に基づいて、キャンセル範囲を管理するキャンセル範囲管理部4と、そのキャンセル範囲管理部4に対し、設定指令等を通知する入力指示部6とを備えている。
【0029】
マイクロ波検出器本体2は、ホーンアンテナ2aを介して捕捉したマイクロ波に基づく受信信号をマイクロ波受信部2bに与え、そこにおいて所望の周波数のマイクロ波を検波し、検波信号を出力する。この検波信号を受信判定部2cに与え、目的のマイクロ波を受信したか否かを判断する。さらに、マイクロ波受信部2bには、Sメータ出力端子を備え、その出力端子から出力される受信信号強度を受信強度判定部2dに与え、そこにおいてしきい値処理され、受信強度が一定以上か否かが判断される。
【0030】
そして、それら受信判定部2c並びに受信強度判定部2dの判定結果が判定部2eに与えられ、そこにおいて検出対象の真のマイクロ波を受信したか否かを判断する。この判断は、例えばAND処理、つまり、受信判定部2cで所定周波数のマイクロ波が受信され、さらに受信強度判定部2dで一定基準以上の受信強度の信号が受信された場合に真のマイクロ波と判断することができる。なお、判定手法はこれに限ることは無く、各種のものを用いることができるのは言うまでも無い。そして、その判定手法に対応して受信判定部2cや受信強度判定部2dの機能を適宜変更してもよい。
【0031】
さらに判定部2eで真のマイクロ波を検出したと判断した場合には、検出信号を警報器2fに与え、所定の警報を出力する。この警報は、ブザーや音声であったり、ライト,LED等のランプや表示器など各種の対応のものが採れる。
【0032】
なお、マイクロ波受信部2bは、例えば、受信信号と局部発振器の出力とをミキサで周波数混合し、得られた中間周波信号を検波器に入力し、所定周波数の信号を検波するスーパーヘテロダイン方式により実現できる。また、マイクロ波検出器本体2を構成する各処理部は、いずれも従来のマイクロ波検出器において用いられている一般的な構成と同様であるので、その詳細な説明は省略する。
【0033】
GPS受信部3は、地球位置計測衛星から出射されるGPS信号を受信し、車両の現在位置を測定し、測定された位置を基に進行方向を求められるようになっている。具体的には、受信アンテナ3a,GPS受信器3bにて、複数の衛星から発せられるGPS信号を受信し、その受信した受信情報を位置情報算出部3cに与え、そこにおいて受信情報に基づいて現在位置(経度,緯度情報)を算出する。
【0034】
この算出した現在の位置情報は、キャンセル範囲管理部4並びに進行方向判定部3dに与えられる。進行方向判定部3dは、ある時点の位置情報と一定時間後の位置情報から移動ベクトルを求めることにより移動方向を求めることができる。
【0035】
上記のように、移動方向を判定する場合、例えば、2つのメモリを用意し、一方には測定時点の位置情報を記憶させ、他方には測定時点から一定時間後(例えば2秒後等)の位置情報を記憶させることにより、2つの位置情報から車速や車両の進行方向が判定できる。また、上記の進行方向の判定は、一定のサンプリング間隔で実行することになる。
【0036】
なお、進行方向の判定は、上記したように位置情報算出部3cで求められた位置情報を用いず、例えば、ジャイロ,コンパスを用いたり、加速度センサ(複数の方向を求めることが可能なセンサや、検出方向が一方向の場合には、複数後のセンサ)により求めることもできる。
【0037】
また、キャンセル範囲管理部4は、検出対象の真のマイクロ波以外のマイクロ波の受信領域(キャンセル範囲)を設定したり、更新したり、現在の車両がそのキャンセル範囲内に位置しているか否かの判断を行ったりするものである。つまり、マイクロ波検出器本体2で所定周波数のマイクロ波を受信したとしても、警報を出力することなく、誤警報の発生を抑制する機能を持つ。
【0038】
キャンセル範囲の登録(新規登録,追加登録を含む)は、入力指示部6から指示されたキャンセル命令と、GPS受信部3からの出力信号に基づいて行う機能をもつ。
【0039】
具体的には、キャンセル範囲を記憶するキャンセル範囲記憶部4aと、キャンセル範囲内で受信したマイクロ波の信号強度を記憶する信号強度記憶部4bと、それら両記憶部4a,4bに対してデータを書き込むキャンセル範囲追加処理部4cと、GPS受信部3から与えられる現在の車両の位置情報等に基づき、車両がキャンセル範囲内にあるか否かを判断し、警報器2fの動作を制御する警報制御部4dを有している。
【0040】
次に、実際の動作を説明しながら各部の機能を説明する。GPS受信部3からは、キャンセル範囲管理部4に対して現在位置情報と進行方向が所定のサンプリング間隔で与えられる。また、マイクロ波検出器本体2も常時所望のマイクロ波が受信されたか否かを判断し、受信した場合には警報器2fを介して警報出力をする。そして、この判定部2eが所望のマイクロ波を受信したと判断した際に、上記警報出力とともに、キャンセル範囲管理部4にも検出信号を送る。さらに、受信強度判定部2dから、受信した信号強度もキャンセル範囲管理部4に与えられる。
【0041】
キャンセル範囲追加処理部4cは、判定部2eから検出信号を受け取ると、その時(受信開始地点)の位置情報を一時記憶し、さらに、所定のサンプリング間隔で位置情報を一時記憶することにより、車両の移動軌跡を記憶する。そして、原則として、一旦受信したマイクロ波を受信しなくなるまで、つまり、受信開始地点から受信完了地点までの移動軌跡を一時記憶する。そして、その間に入力指示部6のキャンセルボタンが押下されない場合には、真のマイクロ波の受信と判断し、一時記憶した移動軌跡の情報を消去する。
【0042】
一方、マイクロ波を受信中に、入力指示部6のキャンセルボタンが押下され、キャンセル指令を受け取ると、受信開始地点から受信完了地点までの移動軌跡に沿って車両を中心とした半径50mの仮想範囲の軌跡を記憶し、キャンセル範囲とする。このキャンセル範囲を規定する領域情報を、キャンセル範囲記憶部4aに格納する。係る一連の処理をキャンセル範囲追加処理部4cが実行する。なお、このように、仮想範囲を車両を中心に半径50mとしたのは、通常時のGPSの位置検出誤差を基準にしている。もちろん、仮想範囲は円以外でもよく、任意の形状(正方形、長方形)が考えられる。
【0043】
なお、キャンセル範囲記憶部4aへのキャンセル範囲の登録は、受信完了後に、一時記憶した移動軌跡に基づいて一括して行っても良いし、キャンセル指令を受け取ると、その後はリアルタイムにキャンセル範囲記憶部4aへ登録するようにしてもよい。さらにまた、受信開始時点から、仮想範囲の軌跡を一時的に登録し、キャンセル指令を受けたならば正式なキャンセル範囲として登録し、キャンセル指令を受けない場合にはそのまま破棄するようにしても良い。
【0044】
このようにキャンセル範囲を登録すると、その後、同一場所を走行した場合に、上記したごとくキャンセル範囲管理部4には、GPS受信部3から車両の現在の位置情報が逐次与えられるので、警報制御部4dは、与えられた位置情報が、キャンセル範囲記憶部4aに登録されたキャンセル範囲内であるか否かを判断し、キャンセル範囲内の場合には、警報器2fに対して警報停止命令を送る。これにより、一度キャンセル範囲を登録した領域では、その後にマイクロ波検出器本体2にて所定周波数のマイクロ波を受信した場合でも正規の警報がされず、誤警報されるのが抑制される。これが基本的な機能である。
【0045】
なお、「正規な警報がされない」とは、警報自体を行わないようにしてもよいし、正規の警報と異なる種類の警報、例えば、通常はブザーその他の音声で警報しているのに対し、LEDの点滅を行うようにしてもよい。つまり、誤警報等があって警報を禁止させたい場所における受信の場合、警報がされている間に、キャンセルボタンを押すことにより、以後同一場所を走行中に誤警報が発せられるのを抑制できる。
【0046】
さらに本発明では、同一場所を走行するたびに、上記と同様に車両の移動軌跡を中心とした仮想範囲の軌跡を求め、既に登録されている範囲とオーバーラップしない部分をキャンセル範囲に加える処理を行う。このような学習を行うことにより、必要以上に過大なキャンセル範囲を設定することなく、必要な部分に対してキャンセル範囲の設定を行うことができる。
【0047】
なお、係る学習を行うか否か、つまり、同一場所を走行中か否かの判断は、受信開始位置と走行方向(反対車線や横道にそれる場合)等に基づき、同一場所を走行中か否かを判断し、走行中と判断した場合に本機能の学習動作を行うようにする。また、単純に、各走行に基づいて設定されたキャンセル範囲のうち、重なる領域がある場合に同一場所を走行中と判断するようにしてもよい。
【0048】
すなわち、受信範囲や位置検出誤差が常に一定していれば、1回目に取得した範囲を用いてキャンセル範囲とできるが、実際には受信範囲は天候、周囲の情況によって変化し、位置検出誤差も衛星システムやGPS波の反射等により大きく変化する。そこで、上記したように、仮想範囲は必要最小限に抑え、複数回学習して誤動作源を受信した範囲だけをキャンセル範囲に追加することにより、個体感度や、各地の温度変化による装置誤差による影響は考慮する必要が無く、必要以上にキャンセル範囲を増加させることを防ぐことができる。なお、同一場所に対する学習を行う走行回数の上限を定めることで必要以上にキャンセル範囲が拡大することを抑えることができる。
【0049】
さらに、キャンセル範囲が必要以上に拡大することを抑制するため、例えば最初に記憶したキャンセル範囲に対し、一定以上離れた範囲を拡張限度領域に設定し、その拡張限度領域内にはキャンセル範囲が設定されないようにしてもよい。この拡張限度領域は、例えば、GPSの誤差と、マイクロ波検出器の検出誤差などを考慮し、最大の変動量に基づいて決定することができる。特に、移動方向に対する幅方向の広がりに対して有効に機能する。
【0050】
上記したキャンセル範囲の登録・追加処理を図面を用いながらさらに説明する。まず、図2に示すように、車両Aが、誤動作源のあるB地点から発せられるマイクロ波の受信範囲に位置すると、警報を発する。この警報が、誤動作源に基づくものと認識すると、入力指示部6のキャンセルボタンが押下されるので、警報を受信したときから受信しなくなるまでの範囲をキャンセル範囲として記憶する。つまり、車両がA地点において誤動作源であるB地点のマイクロ波を検出するとその時点からマイクロ波を受信しなくなるまで車両の位置を一定間隔(時間,距離)毎に記憶していく。そうすると塗りつぶした範囲が車両が誤動作源により誤警報を発する範囲(キャンセル範囲R1)とすることができる。従って、以降、登録されたキャンセル範囲R1を通過するときには警報を発しないようにすることができる。
【0051】
一方、図3に示すように、位置検出誤差が生じた場合、1回目のキャンセル範囲R1と違う位置を車両が走行し、1回目で設定したキャンセル範囲外を走行するようなことがあると、そこで警報を発してしまう。そこで、2回目に走行した軌跡の仮想範囲のうち、1回目のキャンセル範囲R1にない領域を新たなキャンセル範囲R2として追加登録する。換言すると、重なった領域R12については、両方のデータとして持つのではなく、一方(実際には、最初に登録したキャンセル範囲R1)のみでデータを持つことにより、使用するメモリ領域の削減を図る。また、メモリ管理としては、このように各回のキャンセル領域R1,R2と区別することなく、新たな領域R2がキャンセル範囲R1に追加(拡張)されたととらえても良い。要するに、同一場所に対する学習は複数回行い、各回で求められたキャンセル範囲の総和をその誤動作源に基づくキャンセル範囲とし、以後誤警報が発せられないようにすれば良い。
【0052】
また、図3に示すように、3回目に1回目と同様な仮想範囲の軌跡を得ていたときに、例えばC地点において他車によるGPS波の反射のために車両の現在位置情報が外れた場合にも同様にキャンセル範囲R3が加算される。
【0053】
なお、上記した処理を行うだけであれば、進行方向判定部3dや信号強度記憶部4bは特になくても良い。但し、本形態では、より精度良く誤警報の発生を防止し、また、真のマイクロ波を検出することができるようにするため、以下のような機能を持たせている。
【0054】
マイクロ波検出器1は、環境や周囲の車両の影響による感度誤差は大きく、同一の発信源からのマイクロ波を受信し、警報を開始する地点は大きく異なることがある。そして、キャンセル範囲を登録した時の感度よりも、その後に同一箇所を通過する際の感度のほうが高い場合には、以下の問題を生じる。つまり、上記したように仮想範囲を半径50mに設定した場合、1回目の受信開始地点Aよりも50m以内で前方より受信開始した場合には対処できるものの、受信感度がさらに高く、図3に示す4回目のように200m手前の地点Dで受信された場合には、警報が出力されてしまう。
【0055】
そこで、キャンセル範囲の開始地点Aを基準とし、上流側(逆進行方向)にはキャンセル範囲の余裕を設け、例えば、キャンセル範囲の始点から逆進行方向直線距離で200m以内で受信した場合には警報を発しないようにする。これは、マイクロ波を受信した時に進行方向判定部3dから出力される車両の移動方向を取得し、移動方向の延長線上に、開始地点Aが存在し、そこまでの距離が一定の範囲内(200m以内)であるか否かを判断することにより行う。もちろん、道路が湾曲していることなどを想定し、延長線上であるか否の判断は、一定のマージンを持たせると良い。例えば、長辺が200m、短辺が所定の長さの仮想長方形を想定し、地点Dが一方の短辺の中点とし、上記地点Dにおける車両の移動方向と、長辺を平行に配置した場合に、仮想長方形内に地点Aが存在した場合には上記一定の範囲内にあると判断することができる。
【0056】
そして、上流側所定距離内と判断された場合に、マイクロ波の受信が継続している間、車両の移動軌跡を中心とした仮想範囲の軌跡にともなう領域R4を新たなキャンセル範囲として学習させるようにするとより効果的である(図4参照)。
【0057】
なお、キャンセル範囲の始点から200m以上離れた位置でマイクロ波を受信し始めた場合は学習機能を働かせず真のマイクロ波として扱うことで、真のマイクロ波を確実に検出することができる。なおまた、上記した200mは、感度誤差に基づいて決定され、例えば、最低感度と最大感度におけるそれぞれの検知可能な距離の差とすることができる。
【0058】
一方、図5に示すように、地点Bに誤動作源がありキャンセル範囲R1が設定された場合に、地点Cに検出対象のマイクロ波の発信源が存在したとすると、地点Cからのマイクロ波を検出しているにもかかわらず、キャンセル範囲R1内ということで警報がされなくなる事態が生じる。
【0059】
そこで、本形態では、受信信号の信号強度に基づいて、キャンセル範囲内であっても真のマイクロ波の検出を行えるようにした。具体的には、キャンセル範囲における通常時の受信信号強度を信号強度記憶部4bに記憶しておき、通常の状態より強い信号を受信した場合には真のマイクロ波を検出したと判断するようにした。この判断も、警報制御部4dで行う。
【0060】
さらに、発信源のマイクロ波の出射レベルが同じであったとしても、前方車両の情況などにより、同一地点で受信した信号強度は異なる。つまり、信号強度は前方車両等の障害物があると低下し、発信源までなにも障害物がない場合がその地点での最大受信強度となるのが一般的である。さらに、発信源に近いほど受信強度も高くなる。従って、同一場所を複数回走行し、その都度移動軌跡上での信号強度を記憶し、最も強かった信号が障害物の影響のない信号に近い位置とみなせる。なお、この誤動作源の位置は、後述する補正上限などを設定する際などに利用される。
【0061】
また、このように信号強度が最強となった位置を誤動作源の位置に設定するようにした場合、学習するごとに信号強度の最大位置が変化することが予想できるが、係る変化した場合には、それらの各最大位置を結んだ中心を誤動作源の位置として記憶しても良い。
【0062】
そこで、キャンセル範囲追加処理部4cは、一定間隔毎に位置データとともに信号強度を取得し、同一場所でのそれ以前に受信した信号強度と比較し、強い場合には信号強度記憶部4bに格納した信号強度情報を更新する。さらに、測定ポイントと測定ポイントの間は、ピークホールド処理によりその間の最も強い値を用いる。ただし、補正の上限は設定しておく。
【0063】
これにより、誤動作源の距離に対する信号強度が学習されキャンセル範囲におけるマイクロ波受信地点での信号強度が学習された値より大きい場合には真のマイクロ波を受信したものとして警報を発することができる。
【0064】
一例を示すと、同一の道路を走行して得られた、3回の測定でそれぞれ各位置での信号強度が図5(b)のようになっていたとする。このとき、地点Eには検出対象のマイクロ波の発信源はなかったものとする。すると、各位置でのピークが、それぞれ位置と信号強度を関連付けて信号強度記憶部4bに格納され、同図(c)に示すP/Hのようなデータとなる。
【0065】
従って、このP/Hで示す各位置での信号強度よりも強い信号強度のマイクロ波を受信した場合には、真のマイクロ波を受信したと判断し、警報制御部4dは、キャンセル範囲内であっても警報停止命令を出力しないようにする。すると、判定部2eからの検出信号に基づいて警報器2fが正規の警報出力をする。
【0066】
なお、補正上限は、地点Bからの離反距離に応じて予め設定される最大信号強度である。従って、上記したように測定ポイント間の値は補正上限を超えないようにしたが、さらに、学習中にその補正上限を超える信号を受信した場合には真のマイクロ波を受信したとして警報を発するようにしてもよい。
【0067】
なお、上記した実施の形態では、車両を中心とした仮想範囲を設定し、その仮想範囲の軌跡に基づいてキャンセル範囲を設定したが、本発明はこれに限ることはなく、例えば、図6に示すように、緯度経度によりセルSを構成し、セルを車両が通過したときの受信結果で該当セルを仮想範囲とし、仮想範囲の総和がキャンセル範囲とすることもできる。
【0068】
この場合に、進行方向に基づく開始地点(図の場合には「セル4−B」)の上流側からの検知機能を設けることもできる。また、信号強度に基づく真のマイクロ波の検知は、各セルごとに、信号強度のピーク値を記憶し、セル単位で学習させる。そして、学習の完了後はセルごとに設定された信号強度を超えたときに真のマイクロ波を受信しているものと判定するようにすることができる。
【0069】
さらにまた、受信開始地点と進行方向を記憶しておき、その後に受信開始地点を同一の進行方向に向けて通過した時点で警報をキャンセルし、その一連の受信を終了するまでの間警報を禁止するようにすることもできる。この場合の受信の終了は、一度受信できなくなっても、一定時間もしくは一定距離の間に再度受信した場合には受信の終了としないようにすることで受信の途切れによる誤動作を防ぐことができる。
【0070】
具体的には、キャンセル範囲追加処理部4cは、受信開始位置とその時の車両の進行方向のみを仮記憶し、警報中もしくは一定時間の間に入力指示部6のキャンセルボタンが押された場合はキャンセル範囲の開始情報としてキャンセル範囲記憶部4aに登録する。これにより、例えば図7に示す「地点A」が受信開始位置に記憶されたとする。そして、警報制御部4dにおける実際の誤警報のキャンセル動作は、以下のようになる。
【0071】
まず、車両10は仮想範囲K(例えば、半径50m)をもち、仮想範囲K内に受信開始位置Aが存在し、しかも、車両の進行方向も登録したものと一致(一定のマージンをとっても可)したときから警報を禁止する。その際、誤動作源Bからのマイクロ波の受信は無かった場合には一定期間(一定時間または一定距離の間)にマイクロ波を受信しなかった場合はこの警報禁止モードを解除する。そして、一定期間内にマイクロ波を受信した場合はこの警報禁止モードを継続するようにした。
【0072】
例えば、一定期間を10秒とした場合、A点でキャンセル動作に入ったものの5秒後の地点Fで始めてマイクロ波を受信した場合においてもこのモードは解除されない。また、地点A点からマイクロ波を受信しているものの、地点Fで前方車両等の影響により3秒間マイクロ波を受信できないような場合でも、警報禁止モードは解除されない。
【0073】
従って、地点Bの誤動作源の受信範囲を過ぎた地点Gに至って(受信範囲経過後10秒以内)も、警報禁止モードは解除されず、10秒経過後の地点Hに至ったときとなる。
【0074】
なお、始点からの一定期間と一度受信してからの値の一定期間をそれぞれ異なる期間に設定してももちろん良く、適宜な値に設定することでより精度が上がる。また、受信開始位置から一定期間を経過した後はキャンセル範囲を抜けたものとして、禁止モードを解除することで誤動作源より先に有る真のマイクロ波の存在の警報を行うことができる。
【0075】
なお、本形態においても、一度学習して登録した受信開始位置よりも上両側の一定距離内でマイクロ波を受信した場合に、キャンセル機能を発揮させるようにしても良い。また、その場合に、単にキャンセル機能を発揮させるだけでなく、受信開始位置の更新を行うようにしてもよい。つまり、図7に示す例で地点Dでマイクロ波を受信したような場合には、受信開始地位を地点Aから地点Dに変更するようにしてもよい。もちろん変更せずに地点Aのままとしても良いし、地点AとDの両方を登録しても良い。
【0076】
本形態では、開始位置(始点)と進行方向のみ記憶すればよいので、領域を記憶する場合よりも精度は落ちるものの処理が容易で少ないメモリで実現することができる。
【0077】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係るマイクロ波検出器では、車両の移動軌跡に沿ってキャンセル範囲を設定したため、必要以上にキャンセル範囲が広がることを抑制し、誤警報の出力を可及的に抑制し、真のマイクロ波を検出した場合には警報出力をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るマイクロ波検出器の好適な一実施の形態を示すブロック回路図である。
【図2】作用を説明する図である。
【図3】作用を説明する図である。
【図4】作用を説明する図である。
【図5】信号強度に基づく真のマイクロ波の検出アルゴリズムを説明する図である。
【図6】変形例を示す図である。
【図7】本発明に係るマイクロ波検出器の別の実施の形態の機能を示す図である。
【符号の説明】
1 マイクロ波検出器
2 マイクロ波検出器本体
2a ホーンアンテナ
2b マイクロ波受信部
2c 受信判定部
2d 受信強度判定部
2e 判定部
2f 警報器
3 GPS受信部
3a 受信アンテナ
3b GPS受信器
3c 位置情報算出部
3d 進行方向判定部
4 キャンセル範囲管理部
4a キャンセル範囲記憶部
4b 信号強度記憶部
4c キャンセル範囲追加処理部
4d 警報制御部
6 入力指示部
Claims (13)
- 所望のマイクロ波を検出するとともに警報出力をするマイクロ波検出器本体と、
車両の現在位置を求める位置検出手段と、
入力部からのキャンセル指令にしたがい、前記車両の移動の軌跡に基づいてキャンセル範囲を設定し、キャンセル範囲記憶手段に記憶保持する処理手段と、
車両が前記キャンセル領域を通過した際に、警報を抑制する制御手段を備え、
前記車両の移動の軌跡は、前記位置検出手段にて検出される車両の現在位置に基づいて生成されることを特徴とするマイクロ波検出器。 - 同一位置を移動した際に得られたキャンセル範囲に基づき、前記キャンセル範囲記憶手段に記憶したキャンセル範囲の更新を行う学習手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波検出器。
- マイクロ波を受信開始から連続的に検出されている間、前記位置検出手段から出力される位置情報に基づく軌跡情報を記憶する軌跡記憶手段を設け、
キャンセル指令を受け取った際に、前記軌跡記憶手段に記憶された前記軌跡情報に基づき、受信開始時点に遡ってキャンセル範囲を設定可能としたことを特徴とする請求項1または2に記載のマイクロ波検出器。 - 前記マイクロ波を受信しなくなるまで、前記車両の移動の軌跡に基づいて前記キャンセル範囲を設定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のマイクロ波検出器。
- 前記マイクロ波を受信しなくなるとは一定時間又は一定距離を通過する間マイクロ波を受信しないことである請求項4に記載のマイクロ波検出器。
- キャンセル範囲に関連付けて、キャンセル範囲設定時に受信した信号の信号強度を記憶保持し、
受信した信号強度が、前記記憶した信号強度よりも大きい場合に、真のマイクロ波の検出と判断するようにしたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のマイクロ波検出器。 - 前記記憶する信号強度は、同一位置においてマイクロ波が複数回検出された場合に、強い値で更新する信号強度学習手段をもつことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のマイクロ波検出器。
- 前記記憶した信号強度に基づいて、前記キャンセル範囲の設定のもととなるマイクロ波の発信源の位置を推定し、
前記推定した位置からの距離に応じて前記キャンセル範囲内における前記記憶する信号強度の上限を設定するようにしたことを特徴とする請求項6または7に記載のマイクロ波検出器。 - 所望のマイクロ波を検出するとともに警報出力をするマイクロ波検出器本体と、
車両の現在位置を求める位置検出手段と、
マイクロ波検出信号を検出した際の位置情報と前記車両の進行方向を記憶する検出開始位置記憶手段と、
キャンセル指令が指示されたときに、前記検出開始位置記憶手段に記憶された前記位置情報と進行方向をキャンセル範囲の始点として記憶するキャンセル範囲記憶手段と、
前記車両が前記キャンセル範囲の始点を通過したときに警報を抑制する制御手段を備えたことを特徴とするマイクロ波検出器。 - 前記警報の抑制は、マイクロ波を受信しなくなるまで継続するようにしたことを特徴とする請求項9に記載のマイクロ波検出器。
- 前記マイクロ波を受信しなくなるとは一定時間又は一定距離を通過する間マイクロ波を受信しないことである請求項10に記載のマイクロ波検出器。
- マイクロ波の検出位置が、前記キャンセル範囲の始点から上流側の所定の範囲内にあるときは、正規の警報出力を禁止するようにしたことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載のマイクロ波検出器。
- マイクロ波の検出位置が、前記キャンセル範囲の始点から上流側の所定の範囲内にあるときは、その検出位置に基づいてキャンセル範囲の更新を行うようにしたことを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載のマイクロ波検出器。
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