JP3622397B2 - 車載機器制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自車の走行路に関する走行路情報に基づき、車載機器の所定制御を行う車載機器制御装置に関する。車載機器の所定制御とは、例えば、運転者への各種通知を行うための機器の制御や、車両の運動状態を変化させるための機器の制御である。
【0002】
【従来の技術】
従来より、地図上における車両の現在位置を検出する装置として、GPSなどの衛星航法システムや自立航法システムが知られている。現在位置が分かれば、データベースを利用して走行路に関する走行路情報(以下、単に走行路情報という)が得られる。そして、走行路に適した走行が行われるように、各種車載機器を制御することができる。
【0003】
例えば、特開平5−262251号公報の車両運動制御装置では、ナビゲーションシステムがGPS方式にて自車位置を検出する。ナビゲーションシステムには、走行路情報として、地図上の各位置における道路の種類(一般道、高速道路、山岳路の種別)と路面凹凸度の情報が記憶されている。そして、自車位置の道路種類や路面凹凸度に基づき、車両の運動状態が制御される。ここでは、後輪舵角制御やサスペンションの減衰力特性制御が行われる。
【0004】
さらに、特開平5−262251号公報の装置には、ナビゲーションシステムの異常を検出するための手段が設けられている。異常発生時には、正しい走行路情報が得られない可能性がある。そこで、ナビゲーションシステムから得られた走行路情報を利用した制御が見合わせられる。
【0005】
特開平8−202990号公報に記載の制御装置では、やはりナビゲーションシステムが自車位置を検出する。走行路情報としては、自車の前方に存在するカーブの半径が得られる。そして、カーブ半径に基づいて車両機器が制御される。ここでは、前方のカーブに進入する際に現在の車速が大き過ぎる否かが判定される。車速が大き過ぎる場合には、運転者へ警報が出され、また、車速を下げるための減速制御が行われる。
【0006】
さらに、特開平8−202990号公報の装置では、地図精度などに起因するカーブ半径検出値の誤差が考慮される。そして、この誤差を見込んでカーブ半径が小さく補正され、補正後のカーブ半径を用いた制御が行われる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
実際の道路では、一時的に道路形状が変更されることがある。道路形状を変更するような外乱要因としては、工事があげられる。現に日本国内では、常時、少なくとも数%の道路の一部が工事中や改修中であるといわれている。その他の外乱要因としては、事故発生等による障害車両の停止や、火災発生等による緊急車両の停止、路上落下物などがあげられる。
【0008】
前記特開平5−262251号公報の制御装置は、ナビゲーションシステムの異常を検出している。また、前記特開平8−202990号公報の制御装置は、カーブ半径の検出精度に限界があるために、カーブ半径の誤差を見込んでいる。しかし、いずれの制御装置においても、上記のような外乱要因に起因して道路形状が変更されてしまうことは考慮されていない。
【0009】
そして、道路形状が変更されたために、走行路情報に示された内容が、実際の走行路の条件と異なったものとなる可能性がある。例えば、工事中の臨時の迂回路では、路面凹凸が正規の道路と異なることが多い。また、工事のために、直線であるはずの道路にカーブや屈曲部が存在し、あるいはカーブの半径が変更されることがある。このような場合、車両機器の制御を、実際の走行路の条件に応じて適正に行うことができない。そのため、道路形状の変更に対して適切に対応することが必要である。しかし、従来の制御装置では、道路形状の変更に際して適切に対処することはできないという問題があった。
【0010】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものである。本発明の目的は、工事などの外乱に起因して道路形状が変化したときに、形状変化に対する適切な対応をとることができる車載機器制御装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の車載機器制御装置は、運転者への運転案内通知と車両走行制御とを行う車載機器の所定制御を、自車の走行路に関する走行路情報に基づいて行う車載機器制御装置であって、道路データベースを利用して自車の走行予想道路の道路形状を取得する道路形状取得手段と、前記走行路情報に影響を与える外乱情報を取得する外乱情報取得手段と、
前記外乱情報が前記道路形状を変更するものである場合に、自車の走行路に関する走行路情報に基づく前記車載機器の所定制御の実行を禁止する制御禁止手段と、自車の走行軌跡を取得する走行軌跡取得手段と、前記道路形状と前記走行軌跡とを比較し、前記外乱情報に示された外乱による道路形状変更部分の通過後、走行軌跡が道路形状と合致したときに、前記車載機器の所定制御の実行を禁止解除する制御許可手段と、を含み、前記制御禁止手段は、前記車載機器の所定制御が実行されている状態において前記外乱情報取得手段が取得した外乱情報が前記道路形状を変更するものである場合には、前記車載機器の所定制御の実行を禁止し、前記制御許可手段は、前記車載機器の所定制御の実行が禁止されている状態において前記外乱情報に示された外乱による道路形状変更部分の通過後、走行軌跡が道路形状と合致した場合には、前記車載機器の所定制御の実行の禁止を解除する
【0012】
ここでの走行路情報は、工事などによって道路形状が変更されたときなどに影響を受けるような情報である。例えば、直線やカーブなどの情報は、道路形状そのものであるから、当然に工事などの影響を受け、ここでの走行路情報の一つである。また例えば、走行路情報は、路面の凹凸や摩擦係数である。
【0013】
車載機器の所定制御は、運転者への各種通知を行うための機器の制御であり、また、車両の運動状態を変化させるための機器の制御であり、また、その他の車載機器の制御である。
【0014】
本発明によれば、上記のように、外乱情報が走行路情報に与える影響度が、道路形状を変更するものであるか否かに基づいて判定され、判定結果に基づいて車載機器の制御の実行が禁止される。道路形状が変化すると、走行路情報の内容が、実際の走行路の状態とずれてしまうおそれがある。この場合に、車載機器の制御の実行が禁止される。従って、実際の走行路に適応しない状態での機器制御の実行が避けられる。このように、本発明によれば、外乱に起因して正規の進路を取れないほどに道路形状が変化したときに、形状変化に対する適切な対応がなされる。
【0015】
なお、外乱情報が走行路情報に与える影響度の判定基準は、外乱情報の内容に応じて適宜設定すればよい。例えば、外乱情報として、道路工事に関する情報を採用した場合を仮定する。何らかの道路工事があれば道路形状が変更される蓋然性が高いため影響度が大きいと判断し、機器制御を禁止するように構成してもよい。また、工事の規模などに応じて影響度の判定結果が異なるように構成してもよい。
【0016】
また、本発明の一態様において、外乱情報は、道路側に設けられたビーコン装置から送られる情報を受信することにより取得される。別の態様では、外乱情報は、車両前方の画像を基にして取得される。
【0017】
また、本発明の一態様において、車載機器の前記所定制御の実行が禁止されたことを運転者に案内する案内手段が設けられる。これにより、運転者は、車両機器の制御が禁止されたことをはっきりと認識し、それをふまえた運転を行うことができる。従って、上記制御禁止についての判断の煩わしさがないという利点がある。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に好適な実施の形態(以下、実施形態という)について、図面に基づいて説明する。本実施形態において、車載機器制御装置は、車両前方のカーブに関する警告を運転者に伝えるカーブ警告機能と、そのカーブにおいて車速が適切な大きさとなるように車速を制御するカーブ減速機能とを有する。そして、この車載機器制御装置は、経路案内のためのナビゲーションシステムと一体に構成されている。
【0020】
図1は、全体構成を示すブロック図であり、ナビゲーションECU10には、DGPS装置12、地図データベース14が接続されている。DGPS(デファレンシャ・グローバル・ポジショニング・システム)装置12は、人工衛星からの信号を利用して現在地を検出するGPS装置からの位置情報に、FM多重放送などから供給されるGPS装置における誤差情報を合わせ、より正確な現在位置検出を行う。
【0021】
また、地図データベース14には、全国の道路情報などを含む地図情報が記憶されている。特に、この地図データベース14には、各道路の3次元形状のデータ、すなわち、カーブ半径(R)、勾配、カント、幅員等のデータが記憶されている。地図データベース14では、各道路が複数の道路リンク(区間)で構成されており、上記の形状データは、道路リンクと対応づけて記憶されている。また、地図データベース14が記憶するデータには、データベースの作成日時等のバージョン情報や入力年月日が含まれている。ナビゲーションECU10は、地図データベース14から、各道路リンクの形状データを得ることができる。
【0022】
また、ナビゲーションECU10には、車両の走行状態を検出するためのセンサとして、車速センサ16が接続されている。車速センサ16は、車輪軸の回転数を検出する回転センサ等で構成され、車速を検出する。
【0023】
また、ナビゲーションECU10には、道路管理者100との通信手段として、道路交通情報レシーバ18が接続されている。道路交通情報レシーバ18は、基地局よりFM多重方式にて送信される情報を受信するためのFM多重レシーバと、道路側方に設けられたビーコン波送信機より送信される情報を受信するためのビーコンレシーバとを有する。FM多重波による情報送信では、東京23区内などある程度広い地域を対象とした情報が送信される。たとえば、首都高速道路全体の渋滞状況などが送信される。また、ビーコンによる情報送信では、そのビーコン発信点に関する情報が中心に送信される。例えば、接近中の交差点の案内表示や、発信点から所定地点までの所要時間などの情報が送信される。
【0024】
さらに、道路管理者100は、ビーコン波やFM多重波により、道路形状を変化させる外乱情報を送信する。外乱情報に示される外乱は、現在の工事箇所、事故発生等による障害車両停止、路上落下物などである。外乱情報には、これらの外乱の内容とその位置が含まれる。道路管理者100は、これらの外乱情報を、工事等のデータベース102から取得して、他の情報とともに送信する。そして、外乱情報は道路交通情報レシーバ18にて受信される。
【0025】
また、道路管理者100は、工事箇所やその周辺に、適宜、臨時のビーコン波送信機を設置する。この臨時のビーコン波送信機からは、設置区域の工事情報が送信される。
【0026】
なお、道路交通情報レシーバ18は、その他の方式を利用するものでもよい。例えば、ETC用ビーコン、FPLMTS、セルラ等の双方向メディアに対応するものでもよい。
【0027】
さらに、ナビゲーションECU10は、車両前方の画像を取り込むためのCCDカメラ20と接続されている。道路上の工事箇所には、通常、黄色と黒の縞模様を付した目印(看板など)が設置されている。ナビゲーションECU10は、CCDカメラ20が取り込んだ画像に所定の画像処理を施し、上記の縞模様の存在を検出する。縞模様が検出されたときは、ナビゲーションECU10は前方に工事箇所があると判断する。そして、この縞模様の存在を、工事を示す外乱情報として処理する。
【0028】
一方、ナビゲーションECU10には、出力装置として、ディスプレイ22、スピーカ24が接続されている。そして、ナビゲーションECU10は、所定の入力手段(図示せず)を利用した目的地の設定に伴い、地図データベース14の地図情報を用い、目的地までの最適経路を探索、設定する。また、車両の走行時には、ディスプレイ22に現在地周辺の地図を表示すると共に、その地図に現在地マークを表示する。さらに、設定された経路を他の道路と区別できるように表示する。そして、右左折などを行う交差点に進入するときには、ディスプレイ22に交差点での右左折を示す拡大ガイダンス表示を行うと共に、スピーカ24から右左折に関する指示を発し、経路案内を行う。
【0029】
さらに、ナビゲーションECU10は、車両を減速させるための減速制御装置26と接続されている。減速制御装置26は、車輪ブレーキ装置28や自動変速機30と接続されている。そして、減速制御装置26は、ナビゲーションECU10からの指示に従い、この指示に示される車速を得るべく、車輪ブレーキ装置28を作動させ、また、自動変速機30にシフトダウンなどの動作を行わせる。
【0030】
次に、カーブ警告とカーブ減速制御について説明する。ナビゲーションECU10は、地図データベース14に記憶されているカーブに接近すると、そのカーブのカーブ半径と車速検出値とに基づき、下記のカーブ警告およびカーブ減速を行う。
【0031】
地図データベース14には、前述のように、前方の道路リンクに存在するカーブのカーブ半径が記憶されている。ナビゲーションECU10は、カーブ半径と車速検出値より、現在車速で前方のカーブに進入したときに車両に作用する横加速度Gを推定する。そして、ナビゲーションECU10は、前方のカーブで自車に許容される横加速度許容値に対して、上記の横加速度推定値に余裕があるか否かを判定する。この判定のために、横加速度許容値に対してある程度の余裕をもった横加速度しきい値が設定されている。横加速度推定値が横加速度しきい値以下であれば、ナビゲーションECU10は、運転者への音声案内を行わないか、あるいは、「前方カーブ」等の一般的な音声案内をスピーカ24より行う。一方、横加速度推定値が横加速度しきい値を越えるときは、「前方カーブです。減速して下さい」等の警告をスピーカ24より発する。
【0032】
ナビゲーションECU10は、カーブ警告後、上記の横加速度しきい値とカーブ半径から、横加速度しきい値の加速度が発生するような車速を逆算し、求めた車速を推奨車速とする。そして、この推奨車速を示す減速要求信号を生成して減速制御装置26へ供給する。減速制御装置26は、推奨車速が得られるように、車輪ブレーキ装置28を作動させ、また、自動変速機30にシフトダウンなどの動作を行わせる。このようなカーブ減速制御により、車両は、横加速度許容値に対して余裕のある横加速度を発生させながら、カーブを通過する。
【0033】
ところで、走行路上に工事、落下物、路上飛散物、各種イベントなどによる車線規制、路面陥没(自然災害等に起因)等の外乱があると、実際に走行できる道路形状が変更されてしまう。臨時の迂回路が設けられたために、地図上では直線の道路にカーブが発生している場合がある。また、カーブの形状が、地図上のデータから変更されている場合もある。そのため、地図データを基にした上記のカーブ警告やカーブ減速制御は、実際の道路に適応しないものとなる。例えば、図2に示すリンクL1〜L4の道路を走行中であって、リンクL3に工事中の区間があるとする。リンクL3では、臨時の迂回路が設けられており、道路形状が変更されている。従って、リンクL3では、地図データを基にしたカーブ警告やカーブ減速制御を行っても、この制御が実際の道路の状況に適応しない。
【0034】
そこで、ナビゲーションECU10は、このような状況に対応するため、道路交通情報レシーバ18やCCDカメラ20を用いて得られた外乱情報を活用する。ナビゲーションECU10は、上記のカーブ警告やカーブ減速制御を実行する前に、外乱情報の有無を判定する。そして、必要に応じてカーブ警告やカーブ減速制御の実行許可または禁止の切換えを行う。
【0035】
図3は、ナビゲーションECU10が外乱情報を基に実行する処理を示すフローチャートである。ナビゲーションECU10は、カーブ警告およびカーブ減速制御に関するシステムをONする(S10)。同時に、システムON/OFF状態を示すランプが点灯される。従って、カーブ警告およびカーブ減速制御の実行が許可される。
【0036】
そして、ナビゲーションECU10は、前々方リンク(2つ先の道路リンク)に関する新規の外乱情報があるか否かを判断する(S12)。道路交通情報レシーバ18が、基地局や既設のビーコン波送信機からの外乱情報を受信したときはYESである。また、工事用に臨時のビーコン波送信機が設置されており、その区域の工事情報が道路交通情報レシーバ18に受信された場合もYESである。また、CCDカメラ20が取得した画像に工事の目印が検出されたときもYESである。
【0037】
道路交通情報レシーバ18が受信する外乱情報には、その外乱情報の作成日時を示すタイムスタンプが含まれている。CCDカメラ20を用いて得られた外乱情報は現在のものである。一方、地図データベース14には、地図データの作成日時などのバージョン情報が記録されている。ステップS12にて外乱情報が得られたときは、その外乱情報のタイムスタンプと、地図データのバージョン情報とを参照し、外乱情報が地図データよりも新しい情報であるか否かを判断する(S14)。
【0038】
ステップS14を設けたことにより、道路管理者から得た外乱情報が古いような場合に対する適切な対応がなされる。例えば、以前に工事用に設置された臨時ビーコン波送信機が古い情報を流し続けている場合があり、このビーコン波送信機からの情報よりもデータベースの作成日時が新しい場合が考えられる。このような場合には、ステップS14では、外乱情報が古いものであると判断される。
【0039】
ステップS14で外乱情報の作成日時が新しいときは、その外乱情報が走行路情報に与える影響度が大きいか否かを判定する(S16)。外乱情報が工事に関するものである場合には道路形状が変更される蓋然性が高いため、原則として、影響度が大きいと判定する。また車線変更に関する外乱情報の場合にも、影響度が大きいと判定する。一方で、道路形状がほとんど変更されないような種類の外乱情報である場合には、影響度が小さいと判定する。
【0040】
ステップS16で影響度が大きいと判定したときは、カーブ警告およびカーブ減速制御に関するシステムをOFFする(S18)。このとき、システムON/OFF状態を示すランプは消灯される。従って、カーブ警告およびカーブ減速制御が禁止される。さらに、ナビゲーションECU10は、「前方工事のため、警告および減速機能を停止します。注意して運転して下さい」等の音声案内をスピーカ24より発する(S20)。
【0041】
案内の後、外乱が発生している道路リンクを通過したか否かを判定し(S22)、未通過であればこの判定を繰り返す。外乱が発生した道路リンクを通過したときは、自車の走行軌跡と地図データベース14の道路形状とを比較し、両者が一致しているか否かを判定する(S24)。走行軌跡は、DGPS装置12から逐次検出する自車位置の情報を基に得られる。
【0042】
走行軌跡が道路形状に合致したときには、地図データの道路形状に沿って車両が走行している。従って、カーブ警告やカーブ減速制御を実際の道路形状に適応して実行可能である。そこで、カーブ警告やカーブ減速制御に関するシステムをON状態に復帰する(S26)。このとき、システムON/OFF状態を示すランプが点灯され、システム復帰が運転者に知らされる。ここでは、システムONへの復帰時に運転者に特別の注意を喚起する必要性が低いことを考慮して、ランプ点灯のみを行っている。これに対し、「警告および減速機能が復帰しました」等の音声案内をスピーカ24より発してもよいことはもちろんである。
【0043】
システム復帰後、ナビゲーションECU10は、制御サンプリング毎のカーブ警告とカーブ減速制御を実行する(S28)。このステップの内容は、前述にて説明したものである。そして、ステップS12に戻り、再び、前々方の道路リンクに関する外乱情報があるか否かを検出する。
【0044】
一方、ステップS12で、前々方リンクに関して新規の外乱情報がないときは、実際の道路形状が地図データの通りであると考えられる。また、ステップS14で、外乱情報が古い日時のものであるときは、その外乱情報よりも地図データベース14のデータの方が現状と合致する可能性が高い。また、ステップS16で、外乱情報が走行路情報に与える影響度が低い場合には、実際の道路形状が地図データの通りとみなせる。そこで、これらの場合にはステップS30に進む。
【0045】
ステップS30では、ステップS24と同様にして、現走行リンクにおける自車の走行軌跡と地図データベース14の道路形状とを比較し、両者が合致しているか否かを判定する。ここでの合致とは、走行軌跡の検出誤差等を考慮した上で、走行軌跡が道路形状と等しいといえる状態である。両者が合致していれば、カーブ警告やカーブ減速制御を良好に実行可能であるので、ステップS28に進む。このように、外乱が発生していない場合や、外乱情報が古い場合、外乱の影響が小さい場合には、通常通り、カーブ警告およびカーブ減速制御が実行される。
【0046】
ただし、ステップS30にて、走行軌跡と道路形状が合致しないときは、地図データベース14に記憶している地図情報自体が古いと考えられる。そこで、この場合には、カーブ警告およびカーブ減速制御に関するシステムをOFFし、システムON/OFF状態を示すランプを消灯する(S32)。さらに、ナビゲーションECU10は、「警告および減速機能を停止します。注意して運転して下さい」等の音声案内をスピーカ24より発する(S34)。そして、ステップS24に進む。再び走行軌跡と道路形状が合致するまでは、ステップS24の判断がNOであり、カーブ警告等の禁止状態が継続する。走行軌跡と道路形状が再度合致すると、ステップS24からステップS26へ進み、システム復帰が行われる。
【0047】
以上、ナビゲーションECU10が外乱情報に基づいて実行する処理を説明した。図2の例を用いて、上記の処理がどのように実行されるかを説明する。車両が道路リンクL1にきたとき、前々方にある道路リンクL3が工事中であるとの外乱情報が入る。この外乱情報が新しいことが判断されると、カーブ警告やカーブ減速制御のためのシステムがOFFされ、音声案内「前方工事のため、警告および減速機能を停止します。注意して運転して下さい」が発せられる。運転者は、カーブ警告やカーブ減速制御機能に頼らずに運転を行い、道路リンクL3を通過する。道路リンクL3を通過し、道路リンクL4で走行軌跡と道路形状が合致していれば、システム復帰が行われる。このとき、システムON/OFFを示すランプが点灯される。
【0048】
このように、本実施形態によれば、工事などの外乱によって道路形状が変更されたときに、この変更に対応して、カーブ警告やカーブ減速制御の実行の許可および禁止の切換えが適切に行われる。外乱があるときには、カーブ警告等が禁止され、その旨が運転者に音声案内される。従って、データベースの道路形状が実際の走行路と合わない状態での制御が避けられる。実際の走行路に不適合な制御実行を回避することにより、カーブ警告やカーブ減速制御に関するシステムに対する運転者の信頼を高めることができる。
【0049】
なお、本実施形態の地図データベース14は、地図データを記憶したCD−ROM等の記憶媒体を装着するものでもよい。また、インフラ側より通信手段を介して提供された情報を利用するものでもよい。この場合、インフラ側からの情報は、道路交通情報レシーバ18にて受信され、地図データベース14に記憶される。また、通信手段は、交通情報レシーバ18とは独立されていて、既存の移動体電話等からあらかじめオンラインで道路形状データを取得して地図データベース14に記憶させてもよい。この情報は、好ましくは、最新の道路形状を含む地図データや、その地図データの入力日時、有効期限などを含む。そして、通信で得られた地図データの入力日時、有効期限と、外乱情報のタイムスタンプが参照され、最新の情報に従った処理が行われる。
【0050】
また、基地局やビーコン波送信機から送信する外乱情報には、将来の工事についての位置および時期の情報を含んでもよい。この将来情報は、道路交通情報レシーバ18にて受信され、地図データベース14に記憶される。そして、該当する時期が来たときに、地図データベース14より読み出され、図3のフローチャートに従った処理に利用される。
【0051】
また、工事中の迂回路を車両から道路管理者に通知するように構成してもよい。例えば、図2において、ナビゲーションECU10は、外乱情報より、道路リンクL3に工事箇所があることを認識している。そこで、道路リンクL3を走行するときの走行軌跡を、工事中の迂回路として記録する。記録された迂回路は、送信アンテナ(図示せず)から道路管理者100に送られる。道路管理者100は、受信した走行軌跡をもって、道路形状についての地図データを更新する。そして、更新後の道路形状が、最新の情報として、後続する車両に対して送られる。後続車両は、迂回路を含んだ最新の道路形状を利用できる。
【0052】
また、大規模な工事が行われたときは、ナビゲーションECU10は経路案内自体を中止してもよい。例えば、交差点の改良工事の場合、交差点拡大図が表示されても経路案内として役立たない。運転者は、工事標識等に注意を配りながら運転すべきである。そこで、大規模な工事が行われたときには、ナビゲーションECU10は、カーブ警告等の中止はもちろんのこと、音声案内や交差点拡大図の表示といった経路案内を中止する。ただし、この場合、ディスプレイ22上に、地図、現在位置マーク、最適経路の表示を継続して行ってよいと考えられる。このような処理が必要であるか否かの情報、すなわち、工事の規模等の情報は、道路交通情報レシーバ18にて、外乱情報の一部として受信される。
【0053】
また、本実施形態では、DGPS装置が衛星航法の原理に基づいて、自車の位置を検出している。これに対し、自立航法や電波航法によって自車位置を検出するように構成してもよい。自立航法では、走行距離センサ、方位センサ等により車両の位置が連続的に測位される。電波航法では、ビーコン波送信機等から発信された電波を受信して車両位置が測位される。また、これらの方式を適宜併用するように構成してもよい。
【0054】
また、本実施形態では、走行路情報に基づいた車載機器の制御として、スピーカ24を対象としたカーブ警告や、車輪ブレーキ装置28および自動変速機30を対象としたカーブ減速制御を取り上げて説明した。これら以外にも、サスペンションの制御や4WDシステムの制御(4WD、2WDの切換制御)など各種の制御に対して、本発明を同様に適用可能である。
【0055】
例えば、路面の凹凸に対応してサスペンションを制御する場合、外乱に起因する道路形状の変更時には路面凹凸も異なってしまう。このとき、本発明を適用することにより、道路形状変更時の制御が禁止される。従って、このような制御にも本発明は好適に作用する。
【0056】
同様に、後輪舵角制御、前後輪への駆動トルク配分制御、ステアリング操作時の操舵トルクアシスト量制御、車輪ロックを防ぐアンチロック制御、車輪空転を防ぐトラクション制御などにも本発明を適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】全体構成を示すブロック図である。
【図2】動作例を示す説明図である。
【図3】動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 ナビゲーションECU、12 DGPS装置、14 地図データベース、16 車速センサ、18 道路交通情報レシーバ、20 CCDカメラ、22ディスプレイ、24 スピーカ、26 減速制御装置、28 車輪ブレーキ装置、30 自動変速機。

Claims (5)

  1. 運転者への運転案内通知と車両走行制御とを行う車載機器の所定制御を、自車の走行路に関する走行路情報に基づいて行う車載機器制御装置であって、
    道路データベースを利用して自車の走行予想道路の道路形状を取得する道路形状取得手段と、
    前記走行路情報に影響を与える外乱情報を取得する外乱情報取得手段と、
    前記外乱情報が前記道路形状を変更するものである場合に、自車の走行路に関する走行路情報に基づく前記車載機器の所定制御の実行を禁止する制御禁止手段と、
    自車の走行軌跡を取得する走行軌跡取得手段と、
    前記道路形状と前記走行軌跡とを比較し、前記外乱情報に示された外乱による道路形状変更部分の通過後、走行軌跡が道路形状と合致したときに、前記車載機器の所定制御の実行を禁止解除する制御許可手段と、
    を含み、
    前記制御禁止手段は、前記車載機器の所定制御が実行されている状態において前記外乱情報取得手段が取得した外乱情報が前記道路形状を変更するものである場合には、前記車載機器の所定制御の実行を禁止し、
    前記制御許可手段は、前記車載機器の所定制御の実行が禁止されている状態において前記外乱情報に示された外乱による道路形状変更部分の通過後、走行軌跡が道路形状と合致した場合には、前記車載機器の所定制御の実行の禁止を解除することを特徴とする車載機器制御装置。
  2. 請求項1に記載の装置において、
    前記外乱情報取得手段は、道路側に設けられたビーコン装置から送られる情報を受信することにより前記外乱情報を取得することを特徴とする車載機器制御装置。
  3. 請求項1に記載の装置において、
    前記外乱情報取得手段は、車両前方の画像を基に前記外乱情報を取得することを特徴とする車載機器制御装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の装置において、
    前記外乱情報取得手段が取得する前記外乱情報は、通過予想道路における工事箇所の情報であり、
    前記制御禁止手段による前記所定制御の実行の禁止は、前記工事箇所を含む道路リンクにおいて行われることを特徴とする車載機器制御装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の装置において、
    前記車載機器の前記所定制御の実行が禁止されたことを運転者に案内する案内手段を有することを特徴とする車載機器制御装置。
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