JP3414476B2 - 投影露光装置 - Google Patents

投影露光装置

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JP3414476B2
JP3414476B2 JP03235694A JP3235694A JP3414476B2 JP 3414476 B2 JP3414476 B2 JP 3414476B2 JP 03235694 A JP03235694 A JP 03235694A JP 3235694 A JP3235694 A JP 3235694A JP 3414476 B2 JP3414476 B2 JP 3414476B2
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70483Information management; Active and passive control; Testing; Wafer monitoring, e.g. pattern monitoring
    • G03F7/7055Exposure light control in all parts of the microlithographic apparatus, e.g. pulse length control or light interruption
    • G03F7/70575Wavelength control, e.g. control of bandwidth, multiple wavelength, selection of wavelength or matching of optical components to wavelength

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば半導体集積回路
や液晶表示デバイス等を製造する際に使用される投影露
光装置に関し、特に照明光の波長を変化させることによ
り投影光学系の結像特性を制御する機能を有する投影露
光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体素子等を製造するため
のフォトリソグラフィ工程で使用される高い解像度を有
する投影露光装置においては、種々の要因で投影光学系
による投影像の結像特性が変化したときに、その結像特
性の変化量を相殺するような補正することにより、その
結像特性を所定の状態に良好に維持するための結像特性
補正手段が備えられている。斯かる結像特性の変化要因
としては、例えば大気圧変化、気温変化、湿度変化、あ
るいは投影光学系における照明光の吸収による温度上昇
等が考えられる。
【0003】また、一般に半導体素子等はウエハ(又は
ガラスプレート)上に多数層の回路パターンを重ねて露
光することにより形成されるものである。そこで、例え
ば或る露光装置で露光された層の上に、重ねて別の露光
装置を用いて回路パターンを露光する場合の重ね合わせ
精度を高く維持するために、上述の結像特性補正手段を
介して意図的に後者の露光装置の投影光学系の倍率を微
調整するか、あるいはその投影光学系で所定の歪曲を発
生させる場合もある。あるいは、ウエハ上に塗布されて
いるフォトレジスト等の感光剤(感光材料)の特性に合
わせて、その結像特性補正手段を介して意図的に投影光
学系で球面収差等を発生させることもある。
【0004】一方、結像特性の補正方法としては、例え
ばフォトマスク又はレチクル(以下、一例として「レチ
クル」を使用する)と投影光学系との間隔を変化させる
方法、投影光学系を構成する所定のレンズ素子の間隔を
変化させる方法、又は所定のレンズ素子間の空気室の圧
力を変化させる方法等が実用化されている。また、照明
光を短波長化してより微細なパターンの露光を行うた
め、照明光源としてエキシマレーザ光源を使用した露光
装置の実用化が進められている。エキシマレーザ光源の
発振波長は、例えばKrFエキシマレーザで248nm
付近、ArFエキシマレーザで193nm付近であり、
従来の水銀ランプの輝線(例えば波長365nmのi
線)と比べて短波長である。
【0005】しかしながら、エキシマレーザ光のような
短波長領域では、透過率の高い硝材が石英及び蛍石のみ
で十分な色収差補正ができないため、その波長域を更に
狭帯化しその中心波長が一定となるような制御を行って
いる。これを逆に利用すると、そのように波長域を狭帯
化した上で中心波長を微妙に変化させることにより、投
影光学系の結像特性を変化させることが可能である。そ
こで、照明光源としてエキシマレーザ光源を用いた露光
装置に対しては、エキシマレーザ光源の発振波長を変化
させて結像特性を補正する方法が提案されている(例え
ば特開昭60−214334号公報参照)。この方法に
おいては、他の従来の方法に比べ、投影光学系に駆動機
構等を装着することなく、簡単な機構で結像特性を変化
させ得るという利点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の如き従来の結像
特性の補正方法の中で、短波長域で狭帯化された照明光
の中心波長を変化させる方法によれば簡単な機構で結像
特性を補正できる。しかしながら、そのように照明光の
中心波長を変化させると、波長の変化に伴って以下のよ
うな不都合が生じてくる。
【0007】先ず、ウエハ上に塗布される感光剤の分光
感度特性が、エキシマレーザ光のような短波長領域では
波長が僅かに変化するだけでも敏感に変化する特性であ
るため、照明光のウエハに対する照射エネルギーが同一
となるように露光を行っても、その照明光の波長により
感光剤に対する実質的な露光量が変化し、現像処理後の
パターン線幅を高精度に管理できないという不都合があ
る。また、投影露光装置においては、ウエハに対する露
光量を制御するために、照明光学系中において照明光の
一部をビームスプリッターにより分離し、分離した照明
光をインテグレータセンサと呼ばれる光電センサに導い
て露光中の照明光の積算露光量をモニタする露光量制御
系が備えられている。しかしながら、この場合に使用さ
れるビームスプリッターの反射率(あるいは透過率)に
も波長依存性があり、更にインテグレータセンサの光電
変換効率にも波長依存性があるため、照明光の波長を変
化させた場合に照明光の積算露光量が高精度にモニタで
きないという不都合もあった。
【0008】この他に、従来の投影露光装置では、投影
光学系の照明光吸収による結像特性の変化を補正するた
め、照射量モニタと呼ばれる光電センサにより投影光学
系に入射する照明光のエネルギー量を測定している。こ
の測定系においても、照射量モニタの波長依存性による
誤差、あるいは投影光学系の照明光の吸収率の波長依存
性により、照明光吸収による結像特性の変化量の計算誤
差が生じ、補正精度が悪化するという不都合があった。
【0009】本発明は斯かる点に鑑み、照明光の波長を
変化させることにより、所定の結像特性を所定量だけ変
化させる場合に、露光装置として必要な他の結像特性又
は露光量制御精度を悪化させることがない投影露光装置
を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による第1の投影
露光装置は、例えば図1に示すように、照明光を生成す
る光源(1)と、その照明光でマスクパターン(R)を
照明する照明光学系(2〜6)と、マスクパターン
(R)の像を感光剤が塗布された基板(W)上に投影す
る投影光学系(PL)と、光源(1)で生成される照明
光の波長を変化させる波長可変手段(9,11,12,
23)と、を有し、投影光学系(PL)の所定の結像特
性を変化させるためにその波長可変手段を介してその照
明光の波長を変化させる投影露光装置において、その感
光剤の分光感度特性を入力する感度特性入力手段(2
7)と、この感度特性入力手段により入力された分光感
度特性、及びその波長可変手段により設定されたその照
明光の波長に基づいて基板(W)への露光量を制御する
露光量制御手段(4,14,22,24)とを設けたも
のである。
【0011】この場合、その露光量制御手段の一例は、
その照明光学系中でその照明光の一部を分離する光束分
離手段(4)と、この光束分離手段により分離された照
明光を光電変換する光電検出手段(14)と、光束分離
手段(14)の波長毎の光束分離特性を入力する分離特
性入力手段(27)と、この分離特性入力手段により入
力された光束分離特性、及びその波長可変手段により設
定されたその照明光の波長に基づいて、光電検出手段
(14)で検出された光量を補正する演算手段(24)
と、を有するものである。
【0012】また、本発明の第2の投影露光装置は、例
えば図1に示すように、照明光を生成する光源(1)
と、その照明光でマスクパターン(R)を照明する照明
光学系(2〜6)と、マスクパターン(R)の像を感光
剤が塗布された基板(W)上に投影する投影光学系(P
L)と、光源(1)で生成される照明光の波長を変化さ
せる波長可変手段(9,11,12,23)と、を有
し、投影光学系(PL)の所定の結像特性を変化させる
ためにその波長可変手段を介してその照明光の波長を変
化させる投影露光装置において、その照明光学系は、そ
のマスクの照明条件を変更できるように構成され、投影
光学系(PL)のその所定の結像特性と異なる結像特性
を補正する結像特性補正手段(13,21,25,1
6,20)と、その照明光が投影光学系(PL)を通過
することによる、その結像特性補正手段により補正対象
とされる投影光学系(PL)の結像特性の波長毎の変化
量の特性を入力する分光特性入力手段(27)と、この
分光特性入力手段により入力された投影光学系(PL)
の結像特性の波長毎の変化量の特性、その波長可変手段
により設定されたその照明光の波長、及びその照明光学
系によって設定されるそのマスクの照明条件に応じたそ
の結像特性補正手段により補正対象とされる結像特性の
変化特性に基づいて、結像特性補正手段(13,21,
25,16,20)を介して投影光学系(PL)の結像
特性を補正する制御手段(22)と、を設けたものであ
る。
【0013】
【作用】斯かる本発明の第1の投影露光装置において
は、投影光学系(PL)の結像特性の内の例えば倍率を
所定量だけ調整するために、波長可変手段を介して照明
光の波長を変化させる。このように照明光の波長を変化
させると、基板(W)上の感光剤の感光感度も変化す
る。そこで、予め照明光の波長の変化に対する感光剤の
感光感度の変化を計測して記憶しておき、感度特性入力
手段(27)からその照明光の変化した後の波長におけ
るその感光剤の感光感度(適正露光量)を入力し、露光
量制御手段ではその入力された感光感度に応じてその感
光剤への積算露光量を制御する。これにより、照明光の
波長を変えた場合でも、その感光剤に最適な積算露光量
を与えることができる。
【0014】また、露光量制御手段が照明光学系中で照
明光の一部を分離する光束分離手段(4)と、そのよう
に分離された照明光を受光する光電検出手段(14)と
を有する場合、照明光の波長が変化するとその光束分離
手段(4)における例えば反射率(又は透過率)も変化
することがある。そこで、予め照明光の波長が変化した
場合の光束分離手段(4)における反射率特性を変化を
計測しておき、分離特性入力手段(27)からその照明
光の変化した後の波長におけるその光束分離手段(4)
での反射率を入力し、演算手段(24)では光電検出手
段(14)からの出力信号をその変化後の反射率を用い
て補正することにより、基板(W)に対する正確な積算
露光量を求める。これにより、照明光の波長を変えた場
合に、光束分離手段(4)での反射率等が変化しても、
その感光剤に最適な積算露光量を与えることができる。
【0015】更に、光電検出手段(14)における光電
変換効率が照明光の波長により変化する場合にも、予め
その光電変換効率の波長依存性を計測しておき、照明光
の波長に基づいてその光電検出手段(14)の出力信号
を補正することにより、より正確に基板(W)上の感光
剤に対する積算露光量を検出できる。次に、本発明の第
2の投影露光装置においても、投影光学系(PL)の結
像特性の内の例えば倍率を所定量だけ調整するために、
波長可変手段を介して照明光の波長を変化させる。とこ
ろが、このように照明光の波長を変化させると、投影光
学系(PL)の他の結像特性、例えばディストーション
も変化することがある。そこで、結像特性補正手段によ
りそのディストーションの変化分を相殺するように、そ
のディストーションを補正する。このためには、予め照
明光の波長が変化した場合のディストーションの変化量
を計測又は計算して記憶しておき、分光特性入力手段
(27)からその照明光の変化した後の波長におけるデ
ィストーションの値を入力し、結像特性補正手段ではそ
の入力されたディストーションに応じてディストーショ
ンを補正する。これにより、照明光の波長を変えて或る
結像特性を変化させた場合に、他の結像特性が連動して
変化することが防止される。
【0016】
【実施例】以下、本発明による投影露光装置の一実施例
につき図面を参照して説明する。図1は、本実施例の投
影露光装置の概略的な構成を示し、この図1において、
エキシマレーザ光源1は波長帯域が予め定められた帯域
に狭帯化されたもので、その中心波長も厳密に制御され
ている。本実施例においては後述するように、エキシマ
レーザ光源1の発振波長の中心波長を必要な領域内にお
いて、任意に制御できる構造になっている。
【0017】エキシマレーザ光源1から射出されるパル
スレーザビームよりなる照明光ILは、光路を開閉する
シャッタ2を経て照度分布均一化光学系3に入射する。
照度分布均一化光学系3は、入射する照明光の断面形状
を所定形状に設定するビームエクスパンダ、及びその所
定の断面形状の照明光から多数の2次光源を形成するフ
ライアイレンズ、及び照明系開口絞り等より構成されて
いる。照明系開口絞りの設置面は、投影光学系PLの瞳
面(フーリエ変換面)と共役であり、通常の露光ではそ
の照明系開口絞りの開口は円形に設定される。また、輪
帯照明を行う場合には、その照明系開口絞りの開口を輪
帯状とすればよく、所謂変形光源法を適用して周期的パ
ターンに対する解像力を向上させる場合には、その照明
系開口絞りの開口を光軸に対して偏心して配置された複
数個(例えば4個)の小開口から構成すればよい。
【0018】次に、照度分布均一化光学系3から射出さ
れた照明光ILは、一部の光線を反射するビームスプリ
ッター4に入射する。その照明光の一部がビームスプリ
ッター4に反射されて光電センサよりなるインテグレー
タセンサ14に入射し、ビームスプリッター4を透過し
た大部分の照明光ILは、リレー光学系5A、ミラー6
及びコンデンサーレンズ5Bを介して均一な照度でレチ
クルRを照明する。リレー光学系5A内のレチクルRの
パターン形成面と共役な面に可変視野絞り(レチクルブ
ラインド)が設置され、この可変視野絞りによりレチク
ルR上での照明領域が規定される。
【0019】また、レチクルR側からの反射光は、コン
デンサーレンズ5B、ミラー6、及びリレー光学系5A
を介してビームスプリッター4に戻り、ビームスプリッ
ター4で反射された光が光電センサよりなる反射率モニ
タ13に入射する。インテグレータセンサ14の出力信
号は、後述する露光量制御及び結像特性補正に用いら
れ、反射率モニタ13の出力信号は結像特性補正に用い
られる。
【0020】レチクルRは、ガラス基板上に回路パター
ン等が描かれた原版であり、レチクルホルダ7上に真空
吸着されて保持されている。レチクルRは、不図示のレ
チクルアライメント系により装置本体に対して位置合わ
せがなされる。レチクルRから射出される光は、投影光
学系PLを介してフォトレジストが塗布されたウエハW
上に、レチクルR上のパターンを1/5又は1/4に縮
小した像を結像する。また、本実施例の投影光学系PL
は、レチクルR側から順にレンズエレメント17、レン
ズエレメント18、…を配置して構成され、レンズエレ
メント18が保持されている鏡筒上に、電歪素子(ピエ
ゾ素子)、磁歪素子等の伸縮自在な3個又は4個のレン
ズ駆動素子16を介して鏡筒15が取り付けられ、鏡筒
15内にレンズエレメント17が収納されている。本実
施例においては、後述のように結像特性制御系25がレ
ンズ駆動素子16を伸縮させてレンズエレメント17を
駆動することにより、投影光学系PLの結像特性を補正
する。
【0021】ウエハWは、ウエハホルダ8上に真空吸着
され、このウエハホルダ8がウエハステージWS上に保
持されている。投影光学系PLの光軸AXに平行にZ軸
を取り、Z軸に垂直な2次元平面の直交座標系をX軸及
びY軸とすると、ウエハステージWSは、投影光学系P
Lの最良結像面に対して任意方向にウエハWを傾斜させ
るレベリングステージ、Z方向にウエハWを微動させる
Zステージ、及びステップ・アンド・リピート方式でX
Y平面内でウエハWを移動させるXYステージ等から構
成されている。ウエハW上の1つのショット領域に対す
るレチクルRの転写露光が終了すると、ウエハステージ
WSをステッピング移動することにより、ウエハW上の
次のショット領域が投影光学系PLの露光領域に設定さ
れる。
【0022】なお、近年ではレチクルRをスリット状に
照明し、レチクルRとウエハWとを相対的にスキャンす
ることにより、投影光学系PLの本来の露光領域より広
い範囲にレチクルのパターンを露光できる所謂ステップ
・アンド・スキャン方式の投影露光装置も提案されてい
る。本発明はステッパー型の投影露光装置のみならず、
そのようなステップ・アンド・スキャン方式の投影露光
装置にも同様に適用でき同様の効果が期待できるもので
ある。
【0023】図1において、ウエハステージWS上に
は、光電センサよりなる照射量モニタ21が、その受光
面がウエハWの表面と高さがほぼ一致するように設けて
られいる。照射量モニタ21は、レチクルパターンの投
影面積(ステップ・アンド・スキャン方式の場合ではス
リット状の投影面積)とほぼ同じ面積の受光面を備えた
光電センサより構成され、照射量モニタ21の出力信号
は結像特性制御系25に供給されている。後述するよう
に、照射量モニタ21の出力信号は結像特性補正に用い
られる。
【0024】更に、図1中には投影光学系PLの最良結
像面に向けて、ピンホールあるいはスリットの像を形成
するための結像光束を光軸AXに対して斜め方向より供
給する照射光学系19と、その結像光束のウエハWの表
面での反射光束をスリットを介して受光する受光光学系
20とから成る斜入射方式の焦点位置検出系が設けられ
ている。これはウエハWの表面の投影光学系PLの結像
面に対するZ方向の位置ずれ量(デフォーカス量)を検
出し、ウエハWの投影光学系PLの結像面に対する合焦
状態を検出するものである。受光光学系20はそのデフ
ォーカス量に対応するフォーカス信号を生成して結像特
性制御系25に供給する。
【0025】本実施例の初期状態では投影光学系PLの
結像面が零点基準となるように、即ち、ウエハWの正面
が結像面に合致しているときにそのフォーカス信号が0
レベルとなるように、受光光学系20の内部に設けられ
た不図示の平行平板ガラス(プレーンパラレル)の角度
が調整されている。結像特性制御系25は、不図示のウ
エハステージ駆動系を介してそのフォーカス信号が常に
0になるように、ウエハステージWS中のZステージの
高さを調整する。これによりオートフォーカスで露光が
行われる。また、本実施例ではその結像面の位置が変化
した場合には、対応するオフセットの角度をその平行平
板ガラスの角度に加え、その変化した位置にウエハWの
表面が位置するときにフォーカス信号が0になるように
する。これにより、その結像面の位置の変動に追従し
て、オートフォーカスが行われる。そのように、受光光
学系20内の平行平板ガラスの角度を補正することを、
焦点位置検出系におけるオフセット補正と呼ぶ。
【0026】また、図1には、装置全体を統括制御する
主制御系22が設けられ、主制御系22は、エキシマレ
ーザ光源1の発振波長を制御する波長制御系23、ウエ
ハWに対する露光量を制御する露光量制御系24、及び
投影光学系PLの結像特性を常に最良に保つ結像特性制
御系25の動作を各々制御すると共に、互いに情報の交
換を行う。更に、投影光学系PLの周囲の大気圧、及び
気温等を計測する環境センサ26が配置され、環境セン
サ26の出力信号が結像特性制御系25に供給されてい
る。また、主制御系22には、エキシマレーザ光源1の
発振波長に対する各種結像特性の変化量を示すデータ等
を記憶するメモリ、及びオペレータが各種コマンドやデ
ータを主制御系22に入力するためのキーボード26も
接続されている。勿論、露光装置として機能するために
は他にも種々の制御系が必要であるが、本発明に関係す
る制御系のみを示した。
【0027】次に、本実施例におけるエキシマレーザ光
源1の発振波長の制御による結像特性の補正動作の一例
につき図1を参照して説明する。補正対象とする結像特
性としては、投影光学系PLによる投影像の収差の内で
実使用上問題となる収差のみを考慮すればよく、結像特
性の補正手段も補正対象となる収差に合わせて最良のも
のを選択すればよい。但し、各収差を独立に補正したい
場合、補正対象とする収差の数と同数の補正手段が必要
である。
【0028】本実施例においては補正対象とする結像特
性として、投影光学系PLの投影倍率、歪曲(但
し、等方的ディストーション、即ち所謂樽型及び糸巻型
ディストーションを扱う)、及び最良結像面のZ方向
の位置の3つを考える。そして、これら〜の結像特
性を独立に補正するための手段として、(A)エキシマ
レーザ光源1の発振波長、(B)投影光学系PL中のレ
ンズエレメント17の位置、及び(C)焦点位置検出系
(19,20)のオフセット補正を考える。これらの
内、(C)の焦点位置検出系のオフセット補正に関して
は、前記の通りであり、(A)及び(B)について以下
に説明する。
【0029】先ず、(A)のエキシマレーザ光源1の発
振波長は、波長制御系23で制御する。本来エキシマレ
ーザ光源の発振波長は、レーザ光源の温度等により変化
し得るものであり、波長可変の必要性の有無に拘らず、
発振波長を一定値に制御する場合でも波長制御系23は
必要である。さて、エキシマレーザ光源1は、レーザチ
ューブ10の前後にビームスプリッター11及び波長狭
帯化素子9を配置して構成され、レーザチューブ10か
ら発振されてビームスプリッター11により分離された
一部の光が波長モニタ12に導かれる。波長モニタ12
は、プリズム又はグレイティングを用いてその光の波長
を求め、求めた波長を波長制御系23に供給する。ま
た、波長狭帯化素子9も、同じくプリズム、グレイティ
ング又はエタロン等より構成され、レーザチューブ10
で発振されるレーザ光を狭帯化するものである。
【0030】波長制御系23は波長モニタ12の出力に
従って、エキシマレーザ光源1の発振波長が目標値とな
るように波長狭帯化素子9の角度等を制御している。波
長制御系23による波長制御を行って結像特性を補正す
るときは、その発振波長の目標値を結像特性制御系25
の計算値に従って変えてやればよい。エキシマレーザ光
源1の発振波長が直ちに目標値に追従しない場合は、シ
ャッタ2を閉じて、目標値に十分近づいてから露光を行
えばよい。
【0031】次に、(B)の投影光学系PLにおけるレ
ンズエレメント17の位置の制御は、レンズ駆動素子1
6により、レンズエレメント17を保持している鏡筒1
5を駆動することにより行う。本実施例では、光軸AX
方向にレンズエレメント17を平行移動させるが、必要
に応じて例えば台形状の像歪みの補正を行う場合等に
は、レンズエレメント17を傾斜させることも可能であ
る。また、レンズ駆動素子16は、厳密な位置精度が要
求されるため、レーザ干渉計、リニアエンコーダ、容量
型位置センサ、又は差動トランスといった変位検出系の
出力に従ってフィードバック制御を行うことが望まし
い。
【0032】さて、投影光学系PLによる投影像の結像
特性の変動要因としては、既に説明したように、大気圧
変化、気温変化、投影光学系の照明光吸収、あるいは焦
点位置検出系(19,20)における意図的なオフセッ
ト補正が考えられる。意図的なオフセット補正とは、受
光光学系20中の平行平板ガラスの角度にオフセット補
正を行って、ウエハWの表面のZ方向の位置(フォーカ
ス位置)を結像面の位置から故意にずらすことを言う。
これにより、ウエハWの表面にはレチクルパターンのデ
フォーカスされた像が投影される。
【0033】或る時点でのこれらの各変動要因による結
像特性の変化量の合計の内で、倍率の変化量をΔM、
歪曲の変化量をΔD、結像面の初期位置に対する結
像面の位置ずれ量をΔZとする。また、(A)のエキシ
マレーザ光源1の発振波長の変化量をΔλ、(B)のレ
ンズエメント17の位置変化量をΔL、(C)の焦点位
置検出系での故意のオフセット補正量をΔdとすれば、
以下の式が成立する。
【0034】−ΔM=C11Δλ+C12ΔL (1) −ΔD=C21Δλ+C22ΔL (2) ΔZ=C31Δλ+C32ΔL+Δd (3) ここで、係数C11〜C32は予め求めておく係数である。
例えば(1)式及び(2)式は、エキシマレーザ光源1
の発振波長又はレンズエレメント17の位置を変える
と、投影像の倍率及び歪曲が変化することを意味する。
また、(3)式は、エキシマレーザ光源1の発振波長又
はレンズエレメント17の位置を変えてもそれに付随し
て結像面の位置が変化することを意味する。更に(3)
式は、焦点位置検出系での故意のオフセット補正量Δd
と(C31Δλ+C32ΔL)とをΔZに合わせることによ
り、結像面に対するウエハWの表面の位置ずれ量が0に
なることを意味する。
【0035】本実施例では、倍率の変化量の計算値Δ
M、歪曲の変化量の計算値ΔD、及び結像面に対す
るウエハWの表面の位置のずれ量ΔZの計算値を(1)
式〜(3)式に代入して、それら連立方程式を解くこと
により、各々の補正量Δλ、ΔL、及びΔdを求める。
結像特性制御系25は、環境センサ26により計測され
た大気圧、及び気温の情報、並びに反射率モニタ13、
インテグレータセンサ14、照射量モニタ21の出力信
号より、倍率の変化量ΔM、歪曲の変化量ΔD、及び初
期位置に対する結像面の位置ずれ量ΔZを計算し、
(1)、(2)、(3)式より補正量Δλ、ΔL、及び
Δdを計算する。大気圧、気温に対してはΔM、ΔD、
ΔZはそれぞれ比例関係にあると考えてよく、比例定数
を前記の係数C11〜C32と同様に予め実験又は計算によ
って求めてメモリ27に記憶しておけばよい。また、照
明光吸収による結像特性の変化特性も予め求めてメモリ
27に記憶しておく。これに関しては後述する。
【0036】以上がエキシマレーザ光源1の発振波長
(照明光ILの波長)の制御による結像特性の補正動作
の一例である。実際には、照明光の波長変化で他の収差
(例えば球面収差、湾曲等)も変化するが、これらの許
容レベル内で波長を変化させればよく、仮にその他の収
差が許容範囲を越える場合は、更にその収差の補正を行
えばよい。これらの補正手段の組み合わせは本実施例に
限定されず、投影光学系PLの構成により最適の組合せ
が選択される。
【0037】さて、次に本実施例における露光量制御動
作の一例につき説明する。一般にウエハWに塗布されて
いるフォトレジストの種類、あるいは現像の方法等によ
り最適な露光エネルギー(積算露光量)が決定される。
実際の露光エネルギーが最適な露光エネルギーからずれ
ると、形成されるパターンの線幅が太すぎたり、細すぎ
たりして素子が不良になるため、露光エネルギーは厳密
に制御する必要がある。一般に、露光エネルギーは、最
適値に対して1%以下の精度で合わせる必要がある。
【0038】また、エキシマレーザ光源1はパルス発振
のレーザ光源であり、パルス毎に微妙にパワーがばらつ
くため、露光時間あるいはパルス数で露光量を決定する
と誤差が大となる。このため露光量制御系24は、イン
テグレータセンサ14により、エキシマレーザ光源1か
ら発振される照明光のエネルギーを1ショット(1パル
スの露光)毎に積算していき、積算露光量が必要な露光
エネルギーに達したときに露光終了の信号を主制御系2
2に供給する。これにより、露光が終了する。なお、ス
テップ・アンド・スキャン方式の露光装置の場合は、レ
チクルRとウエハWとの相対走査速度によっても露光量
が制御される。
【0039】図1において、ウエハW上での照明光のパ
ワー(照射量モニタ21の出力信号)と、インテグレー
タセンサ14の出力信号との関係は、定期的にキャリブ
レーションを行うことにより予め求めておく。また、投
影光学系PL、リレー光学系5A、及びコンデンサーレ
ンズ5Bの透過率に露光装置による差があっても、同一
の露光エネルギーの設定量で、どの露光装置でも積算露
光量が一致するように調整されている。また、前記の様
に照度分布均一化光学系3により、レチクルRへの照明
条件を変えた場合(例えば輪帯照明、変形光源等に変え
た場合)、インテグレータセンサ14に入射する光の入
射角度分布が変化し、ウエハWの表面でのパワーが同一
であってもインテグレータセンサ14の出力が変化す
る。そこで、照明条件毎に上記の照射量モニタ21の出
力信号とインテグレータセンサ14の出力信号との関係
を求めるキャリブレーションを行っておき、照明条件に
応じた係数を用いる。これにより、照明条件を変更した
場合でも、積算露光量を同一に設定することにより、ど
の露光装置でも最適な露光エネルギーで露光が行われ、
異なる露光装置間での互換性が確保される。
【0040】また、上述のようにエキシマレーザ光源1
の発振波長が変化すると、ウエハW上のフォトレジスト
の感光感度そのもの、インテグレータセンサ14の感度
(光電変換効率)、及びビームスプリッター4の反射率
が変化するため、何等補正を行わないと露光量制御誤差
となる。これを避けるため、露光装置側のインテグレー
タセンサ14及びビームスプリッター4に関しては、そ
れぞれ装置製造時に予め入射する光の波長による光電変
換効率及び反射率の特性を調べておき、波長毎の補正係
数をメモリ27に記憶しておく。
【0041】図2の曲線31は、入射する光の波長λ
[nm]と、インテグレータセンサ14でのエネルギー
変換効率Cとの関係の一例を示し、その曲線31が予め
計測されて記憶される。インテグレータセンサ14は、
通常シリコン・フォトダイオード(SPD)より構成さ
れ、入射する光量[W]に対し、出力信号は電流[A]
となるため、変換効率Cの単位は[A/W]で表せる。
また、波長λは本来の波長λ0 (例えばKrFエキシマ
レーザでは248nm、ArFエキシマレーザでは19
3nm)に対し、波長の必要な可変幅±Δλを露光量制
御系24内の記憶部(又はメモリ27)に記憶してお
く。ビームスプリッター4の反射率に関しても同様に記
憶しておく。
【0042】それ以外に、予めインテグレータセンサ1
4とビームスプリッター4との特性とを合わせたもの、
即ちビームスプリッター4の反射率の変化を考慮したイ
ンテグレータセンサ14の光電変換効率を記憶しておい
てもよい。但し、ビームスプリッター4の反射率は前記
の様に照明条件によって変わってくるため、必要な照明
条件毎に測定して係数を記憶する必要がある。これによ
り照明条件を切り換えて使う場合でも、正確に露光量の
測定が行える。以上のように予め計測して記憶し、実際
に使用するときに記憶された係数を呼び出して、結像特
性制御系25においてインテグレータセンサ14の出力
信号を補正することにより、エキシマレーザ光源1の発
振波長が変更されても、常に正しい積算露光量(ウエハ
Wの表面上での照明光の積算されたパワー)を求めるこ
とができる。
【0043】次に、ウエハW上のフォトレジストの分光
感度特性について説明する。フォトレジストの感光感度
は理想的には波長によらず一定であることが望ましい
が、現実にはそのフォトレジストの透過率が波長により
変化することから、感光感度も波長により変化して一定
ではない。現在までに開発されているエキシマレーザ光
用のフォトレジストは、その感光感度の中心波長が透過
率のピークとなっておらず、中心波長付近では波長の僅
かな変化に対して透過率が大きく変化する。例えば波長
変化に対する透過率の変化の割合は4%/nmである。
【0044】図3の曲線32は、照射される照明光の波
長λに対するフォトレジストの感光感度を中心波長λ0
での値を基準とした感度比で表したものであり、中心波
長λ 0 付近でフォトレジストの感光感度はほぼ線形に変
化している。この変化の割合は、レーザ光の波長の変化
により結像特性の補正を行う上でも無視できず、例えば
中心波長λ0 において感光感度のデータ取りをして最適
な露光エネルギーを求めても、波長λが変化すると最適
な露光エネルギーが変化していき、微妙な細幅制御に悪
影響を及ぼす。このため、フォトレジストの感光感度に
対しても、予め波長による特性の変化(分光感度特性)
を求めて補正を行う。補正を行うデータは、例えばレジ
ストメーカの発表した特性値でもよいが、予め本実施例
の露光装置、つまりレーザ波長を可変にでき、且つ、波
長によらず正確に露光エネルギーを求められる露光装置
において、実際にデータ取りをして、特性を求めること
もできる。この方法を用いれば、露光装置側の分光特性
を補正しなくてもフォトレジストの分光感度特性を、露
光装置の分光特性を含んだ形で測定できるので、露光装
置側の分光特性は補正する必要はない。しかし、ある露
光装置でデータ取りをして決めた最適な露光エネルギー
のデータが、他の露光装置ではそのまま使えない場合が
出てくるので、露光装置側でも分光特性を補正するのが
より望ましいと言える。
【0045】また、フォトレジストは常に一種類のみを
使用するとは限らないし、また新たなフォトレジストが
開発される場合もあるため、露光装置では複数のフォト
レジストの分光感度特性のデータを記憶する必要があ
る。また、同一のフォトレジストでも、プロセスあるい
は露光パターンにより分光感度特性が異なって見える場
合は、その条件毎に記憶する必要がある。記憶する際
は、例えば図3に示すように、中心波長での感光感度に
対する感度比の形で記憶すればよい。
【0046】以上のように露光量制御系24は、例えば
オペレータがキーボード26を介して設定した露光エネ
ルギー、又はメモリ27に記憶されている露光エネルギ
ーに対し、露光装置側の分光特性、レジストの分光感度
特性を各々補正する。これにより、エキシマレーザ光源
1の発振波長によらず、ウエハW上の各ショット領域で
常に最適な露光エネルギーが得られる。
【0047】次に、本実施例におけるエキシマレーザ光
源1の発振波長への依存性を考慮して、投影光学系PL
の照明光吸収による結像特性の変化を補正する動作の一
例につき説明する。先ず、通常の場合の補正法を簡単に
説明する。この際には、投影光学系PLに入射するエネ
ルギーを求めるため、レチクルRの透過率を照射量モニ
タ21にて測定する。具体的に、レチクルRがないとき
の照射量モニタ21の出力と、そのときのインテグレー
タセンサ14の出力との比を装置定数としてメモリ27
に記憶しておく。この比にも波長依存性はあるが、レチ
クルRの透過率の測定であるため、常に中心波長λ0
計測を行うことにしておけば、波長依存性は考慮する必
要がない。
【0048】次に、実際に使用するレチクルRを設置し
た状態で、同様に照射量モニタ21の出力とそのときの
インテグレータセンサ14の出力との比を測定する。こ
の比と、レチクルがないときの比とを比べることにより
レチクルRの透過率を求める。この場合、常にインテグ
レータセンサ14の出力をみているのは、エキシマレー
ザ光源1のパルス発光当りの光強度が一定でないためで
ある。レチクルRの透過率は露光動作直前に測定しても
よいし、予め測定して記憶しておいてもよい。次に、実
際の露光時においては、インテグレータセンサ14の出
力を常にモニタし、その出力とレチクルRの透過率とを
掛け合わせることにより、投影光学系PLに入射するエ
ネルギーを刻々と知ることができる。
【0049】投影光学系PLには、更に露光中ウエハW
により反射された照明光も入射する。この反射光に関し
ては、反射率モニタ13により知ることができる。反射
率モニタ13の出力には、ウエハWからの反射光に基づ
く信号の他に、レチクルR等からの反射光に基づく信号
も含まれ、直ちにウエハWの反射率を知ることはできな
いが、以下の方法により求めることができる。即ち、図
1のウエハステージWS上に、予め反射率が分かってい
る2つ以上の基準反射部を設けておき、それら反射部か
らの反射光を反射率モニタ13で検出したときの出力信
号を基準にウエハWの反射率を求める。
【0050】図4を参照してその方法につき説明する。
図4の横軸は照明光を反射する物体の反射率rを示し、
図4の縦軸はその物体からの反射光を受光した場合の反
射率モニタ13の出力信号Iを示し、基準反射部の既知
の反射率をr1 、及びr2 とし、レチクルRを載置した
状態でそれら基準反射部からの反射光を反射率モニタ1
3で受光した場合の出力信号を、各々I1 及びI2 とす
る。これにより、直線33が求められる。この直線33
上で、実際の露光時の反射率モニタ13の出力信号をI
X とすれば、このときのウエハWの反射率はrx として
求められる。ここでは説明を省略したが、実際はここで
もインテグレータセンサ14の出力信号との比を求め、
エキシマレーザ光源1のパルス発光毎の発光エネルギー
のばらつきを補正しなければならない。このように、反
射率rx が求められると、投影光学系PLに入射する総
エネルギーTEは、次のように算出される。
【0051】TE=(レチクルRの透過率)×(インテ
グレータセンサ14の出力)×(1+rx ) (4) 入射する総エネルギーに対する結像特性の変化特性は、
予め実測により求めて結像特性制御系13内の記憶部
(又はメモリ27)に記憶されている。結像特性の変化
特性は一般にエネルギーが投影光学系PLの内部に蓄積
されていく現象であり、この現象は微分方程式等で表す
ことができ、結像特性制御系13内部で微分方程式等の
数学モデルを演算しながら、変化特性を刻々と求めて補
正を行う。これらの変化特性は、照明条件により変化す
るので、照明条件に応じた変化特性をそれぞれ記憶して
いる。
【0052】この場合、エキシマレーザ光源1の発振波
長を変更すると、反射率モニタ13、インテグレータセ
ンサ14、及びビームスプリッター4の分光特性によ
り、入射エネルギーが正しく求められなくなる。更に、
投影光学系PLへの入射エネルギーに対する結像特性の
変化特性も変わる可能性がある。また、ウエハW及び基
準反射面の反射率の波長毎の分布(分光特性)によって
も、投影光学系PLへの入射エネルギーが変化する。そ
こで本実施例では、露光量制御を行う場合と同様に上述
の分光特性を考慮した補正を行い、そのような入射エネ
ルギーの計算誤差を少なくする。
【0053】具体的に、露光量制御の場合と同様に、反
射率モニタ13、インテグレータセンサ14、及びビー
ムスプリッター4の分光特性をメモリ27に記憶させ
る。これに加えて、基準反射面の反射率r1 、r2 が波
長により変化する場合は、この変化特性も記憶する必要
がある。これにより、入射エネルギーが正しく求められ
るようになる。この状態でエキシマレーザ光源1の発振
波長を変更して実測を行うことにより、結像特性の変化
特性を求めることができる。但し、結像特性の変化特性
は露光装置固有のもので、他の露光装置との互換性は必
要ないため、インテグレータセンサ14の出力の波長補
正は行わず、直ちに実測を行ってインテグレータセンサ
14の出力特性を含んだ特性を求めて記憶してもよい。
一方、反射率モニタ13は反射率を求めるため補正が必
要である。勿論、照明条件毎に特性を記憶する必要があ
る。以上の動作により、照明光吸収による結像特性の変
化を補正する際に、エキシマレーザ光源1から射出され
る照明光の波長が変化しても、常に良好な補正を行うこ
とができる。
【0054】以上、露光量制御、及び照明光吸収による
結像特性の変化に対する補正の2点につき、照明光の波
長が変更された場合の補正方法を説明してきたが、その
他の制御又は補正についても照明光の波長の変更に応じ
た補正を行う場合には、上記方法と同様の方法を適用で
きる。これらの制御又は補正の例としては、例えば像面
の照度むらの変化に対する補正、照明光吸収により発生
するレチクル膨張又はウエハ膨張の補正、及びアライメ
ント系と露光像との位置関係(所謂ベースライン)の補
正等が考えられる。これらについても並行して照明光の
波長の変化に応じた補正を行うことにより、照明光の波
長変化によらず常にウエハW上にレチクルRのパターン
を最良の状態で露光できる。
【0055】なお、本発明は上述実施例に限定されず、
本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取り得る
ことは勿論である。
【0056】
【発明の効果】本発明の第1の投影露光装置によれば、
所定の結像特性の補正のために照明光の波長を変更した
場合においても、その変更後の波長における感光剤の感
光感度に基づいて露光量を制御することにより、露光量
制御精度が悪化することがなくなる利点がある。
【0057】また、露光量制御手段中の光束分離手段の
波長毎の反射率(又は透過率)等の特性を用いて、照明
光の波長が変更された場合に、光電検出手段で検出され
た光量を補正することにより、基板上の感光剤に対する
露光エネルギーを正確に計測でき、露光量制御精度が向
上する。更に、第2の投影露光装置によれば、照明光の
波長を変えて第1の結像特性を変化させたときに、それ
に付随して第2の結像特性が変化した場合でも、変化後
の照明光の波長に応じて結像特性補正手段を介してその
第2の結像特性を補正することにより、第1及び第2の
結像特性をそれぞれ良好な状態に維持できる。即ち、照
明光の波長を変化させることにより、所定の結像特性を
所定量だけ変化させる場合に、露光装置として必要な他
の結像特性を悪化させることがない利点がある。更に、
照明条件が変化した場合でも、他の結像特性を悪化させ
ることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による投影露光装置の一実施例を示す一
部を切り欠いた概略構成図である。
【図2】図1のインテグレータセンサ14の光電変換効
率の分光特性を示す図である。
【図3】実施例で使用されるフォトレジストの感光感度
の分光特性の一例を感度比の形式で示す図である。
【図4】図1の反射率モニタ13の出力信号を用いて、
ウエハWの反射率を求める方法の説明図である。
【符号の説明】
1 エキシマレーザ光源 2 シャッタ 3 照度分布均一化光学系 4 ビームスプリッター 5A リレー光学系 5B コンデンサーレンズ R レチクル PL 投影光学系 W ウエハ WS ウエハステージ 9 波長狭帯化素子 10 レーザチューブ 12 波長モニタ 13 反射率モニタ 14 インテグレータセンサ 16 レンズ駆動素子 17 レンズエレメント 21 照射量モニタ 22 主制御系 23 波長制御系 24 露光量制御系 25 結像特性制御系 26 環境センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/027 G02B 27/18 G03F 7/20 521 G03F 9/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 照明光を生成する光源と、前記照明光で
    マスクパターンを照明する照明光学系と、前記マスクパ
    ターンの像を感光剤が塗布された基板上に投影する投影
    光学系と、前記光源で生成される照明光の波長を変化さ
    せる波長可変手段と、を有し、前記投影光学系の所定の
    結像特性を変化させるために前記波長可変手段を介して
    前記照明光の波長を変化させる投影露光装置において、 前記感光剤の分光感度特性を入力する感度特性入力手段
    と; 該感度特性入力手段により入力された分光感度特性、及
    び前記波長可変手段により設定された前記照明光の波長
    に基づいて前記基板への露光量を制御する露光量制御手
    段と;を設けたことを特徴とする投影露光装置。
  2. 【請求項2】 前記露光量制御手段は、前記照明光学系
    中で前記照明光の一部を分離する光束分離手段と; 該光束分離手段により分離された照明光を光電変換する
    光電検出手段と; 前記光束分離手段の波長毎の光束分離特性を入力する分
    離特性入力手段と; 該分離特性入力手段により入力された光束分離特性、及
    び前記波長可変手段により設定された前記照明光の波長
    に基づいて、前記光電検出手段で検出された光量を補正
    する演算手段と;を有することを特徴とする請求項1に
    記載の投影露光装置。
  3. 【請求項3】 前記演算手段は、前記光電検出手段の波
    長毎の光電変換効率をも用いて前記検出された光量を補
    正することを特徴とする請求項2に記載の投影露光装
    置。
  4. 【請求項4】 前記基板を保持するステージ上で受光面
    が前記基板の表面とほぼ一致する光電センサを備え、前
    記照明光学系は、前記マスクの照明条件を変更し、 前記演算手段は、前記照明条件に応じた前記光電検出手
    段の出力と前記光電センサの出力との関係を用いること
    を特徴とする請求項2に記載の投影露光装置。
  5. 【請求項5】 照明光を生成する光源と、前記照明光で
    マスクパターンを照明する照明光学系と、前記マスクパ
    ターンの像を感光剤が塗布された基板上に投影する投影
    光学系と、前記光源で生成される照明光の波長を変化さ
    せる波長可変手段と、を有し、前記投影光学系の所定の
    結像特性を変化させるために前記波長可変手段を介して
    前記照明光の波長を変化させる投影露光装置において、前記照明光学系は、前記マスクの照明条件を変更できる
    ように構成され、 前記投影光学系の前記所定の結像特性と異なる結像特性
    を補正する結像特性補正手段と; 前記照明光が前記投影光学系を通過することによる、前
    記結像特性補正手段により補正対象とされる前記投影光
    学系の結像特性の波長毎の変化量の特性を入力する分光
    特性入力手段と; 該分光特性入力手段により入力された前記投影光学系の
    結像特性の波長毎の変化量の特性、前記波長可変手段に
    より設定された前記照明光の波長、及び前記照明光学系
    によって設定される前記マスクの照明条件に応じた前記
    結像特性補正手段により補正対象とされる前記結像特性
    の変化特性に基づいて、前記結像特性補正手段を介して
    前記投影光学系の結像特性を補正する制御手段と;を設
    けたことを特徴とする投影露光装置。
  6. 【請求項6】 前記結像特性補正手段は、前記投影光学
    系の光軸に平行な方向に関する前記基板の表面と前記投
    影光学系の結像面との位置ずれ量を検出する焦点位置検
    出系を含み、 前記制御手段は、前記結像特性補正手段を介して前記投
    影光学系の結像面と前記基板の表面とを一致させること
    を特徴とする請求項に記載の投影露光装置。
  7. 【請求項7】 前記結像特性補正手段は、前記投影光学
    系の複数のレンズエレメントをそれぞれ移動する駆動素
    子を含むことを特徴とする請求項5又は6に記載の投影
    露光装置。
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