JP3385014B2 - 高圧放電ランプおよびその製造方法 - Google Patents

高圧放電ランプおよびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、点灯時に内圧が1
気圧以上になる高圧放電ランプおよびその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来の高圧放電ランプの構成の一例を図
14に示す。図14に示した高圧放電ランプは、発光管
部50と、発光管部50から延在した側管部51とを有
している。発光管部50の内部には、電極棒52の先端
が位置しており、側管部51内には、電極棒52の一部
と、電極棒52に電気的に接続された金属箔53と、金
属箔53の他端に電気的に接続された外部リード線54
の一部とが設けられている。
【0003】発光管部50には、発光種56である水銀
や金属ハロゲン化物が封入されている。電極棒52は、
実質的にタングステンから構成されており、そして、側
管部51は、実質的に石英ガラスから構成されている。
電極棒52のタングステンと、側管部51の石英ガラス
とは、互いに熱膨張係数が異なるので、この2種類の材
料の封着は非常に困難である。そこで、薄い金属箔53
を塑性変形させることにより、石英ガラスとの封着を行
わせ、それによって、発光管部50内の気密を保ってい
る。
【0004】電極棒52と側管部51とは、あたかも封
着されているように見えるが、実はごくわずかな間隙5
5がある。そして、ランプの点灯・消灯を繰り返すうち
に、この間隙55に発光種56が入り込むことが知られ
ている。このごくわずかな間隙55部分の温度は、点灯
動作中、発光管部50の温度よりも低いため、間隙55
に入り込んだ発光種56が、再び蒸発して、発光管部5
0内に戻ることは難しい。その結果、発光管部50内に
存在する発光種56が減少し、適正な発光が得られなく
なる。また、発光種56が間隙55を通って金属箔53
に達すると、金属箔53と側管部51との剥離を生じさ
せ、その結果、発光管部50がリークするに至り、ラン
プの寿命を短縮させてしまうことがある。
【0005】このような課題を解決するための取り組み
は、従来よりなされてきた。例えば、特開平10−26
9941号公報では、電極棒にタングステンコイルを被
着する技術を開示している。この技術では、コイルは、
封止を行う時に溶融した石英ガラスがコイルピッチ間か
ら入り込むことのないピッチで形成されている。同公報
によると、コイルを電極棒の放電端側に引っ張った状態
で封止することにより、電極棒の金属箔寄りの部分にお
いて、メタルハライドや水銀という発光種が入り込む間
隙ができないようにできることが述べられている。すな
わち、コイルを放電端側に引っ張った状態で封止する
と、コイルが引き伸ばされるため、金属箔寄りのコイル
の内径が狭くなりコイルが電極棒の外形に接触するとと
もに、コイルピッチが広がることによって、溶融した石
英ガラスがコイル間に入り込み、その結果、石英ガラス
が電極棒の外形に接触して、発光種が入り込む間隙を塞
ぐようにすることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報の方法では、発光種が入り込む間隙を塞ぐことができ
るものの、タングステンと石英ガラスの熱膨張係数の差
違を考慮していないため、ランプの点灯・消灯を繰り返
すと、両者の熱膨張係数の差違を吸収できずに、ランプ
が破壊するという問題が生じる。上記方法において、コ
イルは、電極棒にぴったりと巻きつけているので、薄い
金属箔のように塑性変形することはできず、このような
状態で、ランプを点灯させると、電極棒はジュール熱に
より膨張し、その力により、石英ガラスを押し広げ、つ
いにはランプを破壊してしまう。つまり、点灯消灯を繰
り返さなくてはならないランプにおいては、上記公報の
方法は、実際的ではない。
【0007】本発明はかかる諸点に鑑みてなされたもの
であり、その主な目的は、ランプの寿命を高めた高圧放
電ランプおよびその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による高圧放電ラ
ンプは、管内に発光物質が封入される発光管部と、前記
発光管部から延在し、実質的に石英ガラスから構成され
た側管部と、前記発光管部内に一端が配置され、一部は
前記側管部内に設けられた実質的にタングステンから構
成された電極棒と、前記電極棒の他端に電気的に接続さ
れ、前記側管部内に設けられた金属箔と、前記電極棒が
接続された側と反対側の前記金属箔に、電気的に接続さ
れた外部リードと、を備え、前記側管部の少なくとも一
部には、酸化銅および銅の少なくとも一方を含む領域が
存在し、前記酸化銅および前記銅の少なくとも一方は、
前記領域において、石英ガラスに対して1重量%から3
0重量%含有されており、前記領域は、前記側管部との
境界になる前記発光管部の端部と、前記電極棒が接続す
る側の前記金属箔の端部との間の中央よりも前記金属箔
側に存在する
【0009】前記領域は、前記酸化銅および前記銅の少
なくとも一方と、シリカ(SiO2)96.5重量%と
アルミナ(Al23)0.5重量%とホウ素(B)3重
量%とからなるガラスと、前記石英ガラスとから構成さ
れていることが好ましい。
【0010】
【0011】
【0012】ある実施形態において、前記領域内の前記
側管部と前記電極棒とは互いに密着しており、前記領域
以外の前記側管部の少なくとも一部と、前記金属箔とは
互いに密着している。
【0013】
【0014】前記電極棒の直径は、0.3mm以下であ
ることが好ましい。
【0015】ある実施形態において、前記発光管部内に
は、前記発光物質として、少なくとも金属ハロゲン化物
が封入されている。
【0016】ある実施形態において、前記金属ハロゲン
化物は、インジウムのハロゲン化物を含む。
【0017】本発明による高圧放電ランプの製造方法
は、発光管部と、前記発光管部から延在した側管部とを
有し、実質的に石英ガラスから構成されたガラス管とを
用意する工程(a)と、実質的にタングステンから構成
された電極棒を、酸化銅および銅の少なくとも一方を含
ガラス筒の内部に通す工程(b)と、前記電極棒の一
端が前記発光管部内に位置するように、前記電極棒を前
記側管部に挿入する工程(c)と、前記ガラス筒と前記
側管部とを加熱して密着させることによって、前記酸化
銅および前記銅の少なくとも一方を含む領域を前記側管
部に形成する工程(d)とを包含する。
【0018】ある実施形態において、前記工程(b)に
おける前記ガラス筒は、前記酸化銅および前記銅の少な
くとも一方と、シリカ(SiO 2 )96.5重量%、ア
ルミナ(Al 2 3 )0.5重量%、ホウ素(B)3重量
%とからなるガラスと、石英ガラスとから構成される
【0019】ある実施形態において、前記工程(b)に
おける前記ガラス筒は、バイコールガラスからなるガラ
ススリーブに、前記酸化銅の粉末および前記銅の粉末の
少なくとも一方を含むガラス粉末を付着させたものであ
る、
【0020】前記工程(b)において、前記電極棒は、
その一端が金属箔に接続されたものであり、前記金属箔
の少なくとも一部が前記ガラス筒によって包まれるよう
に、前記電極棒は、前記ガラス筒の内部に通されること
が好ましい。
【0021】前記工程(c)において、前記側管部との
境界になる前記発光管部の端部と、前記電極棒が接続す
る側の前記金属箔の端部との間の中央よりも前記金属箔
側に、前記ガラス筒が配置されるように、前記電極棒を
前記側管部に挿入することが好ましい。
【0022】本発明では、電極棒の一部が位置する部分
の側管部の少なくとも一部に、酸化銅および銅の少なく
とも一方を含む領域が存在するため、当該領域に位置す
る側管部と電極棒とを良好に密着させることができる。
それにより、封入した発光種が電極棒と側管部とのわず
かな間隙へ侵入することを防止でき、その結果、金属箔
と側管部との剥離に基づく発光管部のリークを防ぐこと
ができる。また、当該領域に位置する側管部と電極棒と
の密着によって、発光管部のリークを防いでいるので、
ランプの点灯・消灯を繰り返しても、ランプの破壊が生
じない長寿命の高圧放電ランプを提供することができ
る。
【0023】
【発明の実施の形態】本願発明者は、高圧放電ランプの
側管部と電極棒とを良好に密着させるとともに、ランプ
使用時におけるランプの破壊を防止するという相反する
課題を解決すべく研究していたところ、側管部の一部に
酸化銅を導入した領域を設け、その領域における側管部
と電極棒とを密着させると、驚くべきことに、側管部と
電極棒とを良好に密着できるとともに、ランプの破壊を
防止できることを実験により見出し、本発明に至った。
【0024】以下、図面を参照しながら、本発明による
実施形態を説明する。以下の図面においては、説明の簡
潔化のため、実質的に同一の機能を有する構成要素を同
一の参照符号で示す。なお、本発明は以下の実施形態に
限定されない。
【0025】図1は、本実施形態にかかる高圧放電ラン
プの断面構成を模式的に示している。図2は、図1中の
線II−II’に沿った断面を模式的に示している。
【0026】図1に示した高圧放電ランプは、発光物質
6として金属ハロゲン化物を含むメタルハライドランプ
であり、発光物質6が内部に封入されている発光管部1
と、発光管部1から延びた側管部2とを備えている。発
光管部1および側管部2は、実質的に石英ガラスから構
成されている。すなわち、石英ガラスを主なる材料とし
ている。発光管部1内には、先端が対向するように、一
対の電極棒3が配置されており、各電極棒3は、実質的
にタングステンから構成されている。すなわち、タング
ステンを主たる材料としている。
【0027】電極棒3の一部は、側管部2の内部に位置
しており、そして、電極棒3が位置する部分の側管部2
の少なくとも一部には、酸化銅および銅の少なくとも一
方を含む領域7が存在する。本実施形態において、電極
棒3は、直径(棒径)0.25mmのタングステン棒で
あり、電極棒3の一端(根本側の一端)は、側管部2内
に位置する金属箔4に電気的に接続されており、電極棒
3が接続された側と反対側の金属箔4には、外部リード
線5が電気的に接続されている。金属箔4と電極棒3、
および金属箔4と外部リード線5は、それぞれ、溶接に
より接続されている。金属箔4は、実質的にモリブデン
から構成されており、すなわち、モリブデンを主たる材
料としている。金属箔4と側管部2とは、金属箔4の塑
性変形により、互いに密着しており、それにより、発光
管部1の内部の気密性を保持している。すなわち、側管
部2は、封止部(シール部)として機能する。
【0028】本実施形態における発光管部1は、石英ガ
ラスから構成された略球形状の透明性容器であり、容器
内は放電空間となっている。発光管部1の中央部の外径
は6.0mm、肉厚は1.6mm、そして、内容積は
0.025ccである。発光管部1の内部(放電空間)
には、発光物質(発光種)6として、InI3が0.1
mg、TlIが0.1mg、ScI3が0.16mg、
NaIが0.16mg、そして、始動補助ガスとしての
キセノンガスが1.4MPa(25℃のとき)封入され
ている。ただし、本実施形態の発光管部1には、図14
に示した構成と異なり、Hg(水銀)は封入されていな
い。すなわち、本実施形態のランプは、いわゆる、無水
銀メタルハライドランプである。勿論、無水銀メタルハ
ライドランプに限らず、水銀を封入した有水銀メタルハ
ライドランプ(有水銀高圧放電ランプ)であってもよ
い。
【0029】図1に示すように、電極棒3と側管部2と
の間には、両者の熱膨張係数の違いにより生じるごくわ
ずかな隙間8がある。この隙間8は、電極の封止工程で
自然と発生するものである。図1では、視覚的に分かり
やすくするために、間隙8を大きく示しているが、実際
には、目視で観察できないほど狭い隙間である。この間
隙8は、側管部2の領域7の箇所によって塞がれてい
る。つまり、酸化銅および銅の少なくとも一方を含む領
域7に位置する側管部2と、電極棒3とは互いに密着し
ている。
【0030】領域7が位置する側管部2は、例えば、酸
化銅とコーニング社製のバイコール(Vycor)(登録商
標1657152号、以下同じ)とが混入された石英ガ
ラス層である。バイコールガラスとは、石英ガラスに添
加物を混入させて軟化点を下げて、石英ガラスよりも加
工性を向上させたガラスであり、その組成は、例えば、
シリカ(SiO2)96.5重量%、アルミナ(Al2
3)0.5重量%、ホウ素(B)3重量%である。
【0031】なお、バイコールガラスを混入させない、
酸化銅を混入させた石英ガラス層によって領域7を構成
した場合でも、電極棒3と密着させることができること
を本願発明者は実験により確認した。また、本実施形態
において、添加物として酸化銅を用いたが、その酸化銅
が混入された石英ガラス層の組成分析をしたところ、石
英ガラス層中では、酸化銅の形態で存在しているという
より、ほとんど銅の形態で存在していることが確認され
た。石英ガラス層(領域7)中で、なぜ、銅の形態で存
在するのかその理由はよく分からないが、おそらく、酸
化銅の酸素が何らかの理由により石英ガラス(シリカ)
の方に取られて、銅の形態で存在しているのではないか
と推測される。
【0032】領域7(石英ガラス層)は、側管部2の長
手方向の一部に設けられており、その箇所の外観から見
ると、黒色、あるいは赤色または茶色の粒子がガラス中
に点々と分散したものであった。本実施形態において、
領域7は、電極棒3と接続している側の金属箔4端部付
近の位置10に存在している。言い換えると、領域7
は、発光管部1の端部(発光管部1と側管部2との境
界)と、電極棒3が接続する側の金属箔4の端部との間
の中央よりも金属箔4側に存在しており、図1に示した
構成では、石英ガラス層(7)の金属箔4側(外部リー
ド線5側)の面と、金属箔4の発光管部1側の端面と
は、ほぼ同じ位置にある。したがって、当該中央よりも
金属箔4側(つまり、位置10)で、石英ガラス層
(7)と電極棒3とは互いに密着している。本実施形態
では、側管部2内に位置する電極棒3の長さは約5mm
であり、そのうち、位置10付近の電極棒約1mmの長
さ部分が、石英ガラス層(7)と密着している。
【0033】図2に示すように、領域7中において、酸
化銅(添加物原料;図中「点」で表示)と、バイコール
ガラス(不図示)は、電極棒3から側管部2の外壁に向
かって分布しており、この例では、側管部2の外壁近傍
に比べて電極棒3近傍の方に、酸化銅およびバイコール
ガラスが多く含まれている。領域7の側管部2(石英ガ
ラス層)に、酸化銅(または銅)は、例えば、約1〜約
30重量%含有されている。30重量%を超えると、金
属元素の成分が多くなりすぎて、ガラス状態を維持する
ことが難しくなるため、30重量%以下の含有率にする
ことが好ましい。約1重量%以上であれば、密着性向上
の効果を得ることができ、約5〜約25重量%の範囲で
あることがより好ましい。
【0034】なお、図2では、酸化銅(または銅)およ
びバイコールガラスを不均一に分布させた構成を示した
が、図3に示すように、酸化銅(または銅)およびバイ
コールガラスを均一に分布させた構成にしてもよい。ま
た、上述したように、石英ガラス層(7)中において、
酸化銅および銅の少なくとも一方が含有されていればよ
く、バイコールガラスが含有されていなくてもよい。
【0035】図1に示したランプにおいて、発光種6の
電極潜り込みが金属箔4まで達することなく、そしてリ
ークすることもなく、動作するかどうかを確認するため
に、本願発明者は以下の試験を行った。
【0036】図1に示したランプを定格電力35Wで点
灯した場合、推定される動作圧は約14MPaとなる。
この試験においては、点灯初期時の負荷を大きくするた
めに、点灯初期においては、定格電力の約2倍の電力7
0Wを約30秒間ランプに負荷した。そして、5分点灯
5分消灯を1サイクルとし、そのサイクルを繰り返し
た。 このような実験を、図1に示した構成において領
域7の無いランプ(比較例)と、本実施形態のランプと
を各10本ずつについて行った。その結果、点灯消灯サ
イクル10サイクルにおいて、比較例のランプは全数、
金属箔4端部にまで、発光種6の侵入が認められた。ま
た、更に試験を続け、点灯消灯サイクル100サイクル
において、リークが発生した。一方、本実施形態のラン
プは、点灯消灯サイクル10サイクルにおいて、全数に
ついて発光種6の侵入が認められなかっただけでなく、
点灯消灯サイクル100サイクルにおいても、リークは
発生しなかった。
【0037】隙間8の状態の観察は、次のようにして行
った。まず、実験後のランプを加工して、発光管部1の
内部に注射器でインク(ニューコクシン・食用赤色10
2号)を注入した後、狭い隙間8にもインクを侵入させ
るべく、側管部2を水中に入れた状態で超音波振動を与
え、数時間放置した。比較例のランプでは、金属箔4と
電極棒3との接続部まで、電極棒3に沿ってインクが侵
入した様子が観察された。一方、本実施形態のランプで
は、そのようなインクの侵入は観察されなかった。
【0038】次に、領域7(石英ガラス層)の位置を変
更した場合の効果を実験により確認した。図4に示すよ
うに、発光管部1側の側管部2端部に領域7を配置した
ランプと、図5に示すように、端部(発光管部1と側管
部2との境界)より1mm離れた位置に配置したもの
(図3)を用意し、上述したものと同様の試験を行っ
た。その結果、端部に配置したものはクラックが発生
し、金属箔4にまでメタルハライドが侵入し、リークが
発生した。しかし、1mm離れた位置に配置したもの
は、クラックの発生がなく、リークも起こらなかった。
【0039】そのようになった理由を推測すると、領域
7(石英ガラス層)の位置が、発光管部1に近くなるに
つれ、領域7の温度が上昇し、点灯消灯による負荷が大
きくなるためであると思われる。そこで、電極棒3と側
管部2とが密着している部分(領域7)は、発光管部1
側の側管部2端部より少なくとも1mm離れた位置にす
ることが好ましい。また、発光管部1の端部(発光管部
1と側管部2との境界)と、電極棒3が接続する側の金
属箔4の端部との間の中央よりも金属箔4側に、領域7
を設けるようにすることも望ましい。なお、発光管部1
に近い位置に領域7を設ける場合には、点灯時の領域7
の温度の上昇を抑制するための措置を講じることが好ま
しいと思われる。
【0040】また、本願発明者は、電極棒3の直径が
0.4mmと0.3mmとである2種類のランプを用意
し、同様な試験を行った。直径0.4mmの電極棒3を
用いたランプでは、クラックが生じた結果、金属箔4に
までメタルハライドが侵入し、リークが発生した。しか
し、0.3mmの電極棒3を用いたランプは、クラック
の発生がなく、リークも起こらなかった。これは、電極
棒3の直径が大きくなるにつれ、電極棒3と側管部2と
の体積比が増え、熱膨張の差を緩和することが困難とな
ったからである。そこで、電極棒3の直径は、0.3m
m以下であることが好ましい。また、電極棒3の直径が
0.3mmを超えるもの(例えば、0.4mm)につい
ては、側管部2の設計(特に、電極棒3と側管部2との
体積比の設計など)を考慮して、ランプの設計を行うこ
とが求められる。具体的には、図1に示した構成におい
て、ランプの寸法(特に、側管部2の寸法)を大きくす
ることが好ましい。
【0041】図1、図4および図5に示した例では、側
管部2内の金属箔4にかからない位置に領域7を設けた
が、図6に示すように、金属箔4の一部に領域7がかか
るようにしてもよい。本願発明者は、金属箔4の発光管
部1側の端面の周囲10’に領域7を配置し、電極棒3
だけでなく、金属箔4の一部をも石英ガラス層(7)に
よって封止したランプ(図6参照)を作製し、このラン
プにおいても、上記と同様な試験を行った。その結果、
図6に示したランプにおいて、クラックの発生は確認さ
れず、リークも起こらなかった。この結果を踏まえ、金
属箔4と側管部2との密着性が向上するという有用な利
点を考えると、金属箔4の一部についても、領域7の側
管部2(石英ガラス層)によって封着することが好まし
い。
【0042】領域7を側管部2の所定位置に設けること
により、高圧放電ランプのクラックの発生を防止し、リ
ークも起こらないようにできる理由は、現時点ではまだ
明確でない。ここで、図2に示した断面図を参照しなが
ら、各部分の熱膨張係数を例示する。中心に位置する電
極棒3を構成するタングステンの熱膨張係数は、約46
×10-7 /℃であり、一方、石英ガラスの熱膨張係数
は、約5.5×10-7/℃である。領域7の側管部2
(石英ガラス層)の熱膨張係数は、タングステンの熱膨
張係数と石英ガラスの熱膨張係数との間に位置するもの
の、石英ガラスの熱膨張係数のほぼ等しく、約7×10
-7 /℃のレベルである。なお、添加物として酸化銅
(または銅)を含む石英ガラスの熱膨張係数は、約7×
10-7 /℃であり、バイコールガラスの熱膨張係数
は、約7×10-7 /℃である。これらの点を総合する
と、領域7の側管部2(石英ガラス層)の熱膨張係数が
タングステンの熱膨張係数に近接したものであるとは言
えないため、領域7中の酸化銅または銅が、電極棒3の
タングステンと何らかの相互作用を起こし、それによ
り、ランプ点灯時のクラック及びリークの発生を防止で
きるのではないかと推測される。
【0043】側管部2の一部に領域7を設けて封止する
という手段によって、リークを防ぐという効果は、発光
種6がメタルハライドである場合に、より顕著に発揮さ
れる。なぜなら、水銀や希ガスに比べてメタルハライド
は蒸気圧が低いため、電極棒3周りに在る間隙8にメタ
ルハライドが入り込むと、水銀や希ガスに比べて、発光
管部1内に戻ることが非常に困難になってしまうからで
ある。
【0044】また、メタルハライドは、水分などの不純
物を発光管部1内に持ち込むことが知られており、それ
ゆえ、その水分により、ランプの強度を低下させ、リー
クの発生をより増加させてしまう。ナトリウムのハロゲ
ン化物や、スカンジウムのハロゲン化物、アルミニウム
のハロゲン化物、リチウムのハロゲン化物、ガドリニウ
ムのハロゲン化物は、メタルハライドのなかでも、特に
水分を吸着しやすい材料であるので、以上のメタルハラ
イドを封入したメタルハライドランプの場合には、本実
施形態の技術を適用すると、より効果的である。
【0045】また、水銀に比べると蒸気圧は低いが、メ
タルハライドのなかでは、蒸気圧の高いインジウムのハ
ロゲン化物や、タリウムのハロゲン化物は、間隙8に潜
り込みやすい。さらに、潜り込んだ後も、ランプ点灯中
に、間隙8にて蒸発しようとするので、その膨張により
石英ガラスを押し広げ、つまり、間隙8を大きくし、そ
の結果、リークを促進させてしまう。そこで、インジウ
ムのハロゲン化物やタリウムのハロゲン化物を封入した
メタルハライドランプの場合において、本実施形態の技
術を適用することは、非常に効果的である。加えて、無
水銀メタルハライドの場合、有水銀メタルハライドラン
プと比較して、金属ハロゲン化物の封入量を多くする傾
向が強く、それゆえ、本実施形態の技術は無水銀メタル
ハライドランプに対してより好適に適用可能である。つ
まり、水銀が封入されていないメタルハライドランプに
おいては、ランプ電圧等を所定値にするために、水銀の
代替として金属ハロゲン化物(特に、蒸気圧の高いも
の)をより多く封入する必要が生じるからである。
【0046】次に、図7から図13を参照しながら、本
実施形態のランプの製造方法の一例を説明する。
【0047】図7は、ランプに挿入する電極構造体(単
に「電極」とも言う。)の構成を模式的に示している。
図7に示した電極構造体は、電極棒100と、金属箔1
01と、外部リード線102とを有しており、外部リー
ド線102の端部には、金属バネ103が設けられてい
る。本実施形態では、電極棒(タングステン棒)100
と金属箔(モリブデン箔)101、外部リード線102
と金属箔101は、それぞれ、溶接により互いに接合さ
れており、電極棒100と外部リード線102とは、金
属箔101を介して電気的に接続されている。金属バネ
103は、電極構造体を側管部の管中に保持するための
部材であり、電極構造体を保持できるのであれば、金属
バネ103以外の保持部材を用いても良い。
【0048】図8は、別の工程にて準備した放電ランプ
用ガラス管110である。ガラス管110は、発光管部
111と、発光管部111の両端から延在する側管部1
12、113とから構成されている。発光管部111
は、円筒形状の石英ガラス管の一部を加熱し膨張させ
て、所定の形状にした中空の略球状の部分であり、一
方、側管部112、113は、発光管部111が形成さ
れた箇所以外の石英ガラス管の部分である。なお、図8
に示した放電ランプ用ガラス管110は、発光管部11
1と、側管部112および113との間に窪みが形成さ
れるように作製されている。本実施形態における側管部
112、113の径は、外径4mm、内径2mmであ
る。側管部112は開口しており、そして、側管部11
3の一端は閉じている。
【0049】また、図9は、酸化銅および銅の少なくと
も一方と、バイコールガラスと、石英ガラスとから構成
されたガラス筒120を模式的に示している。本実施形
態におけるガラス筒120は、石英ガラスとバイコール
ガラスと酸化銅とが混在したガラススリーブ(ガラスビ
ート管)である。ガラススリーブ120中の酸化銅の含
有率は、例えば、約1〜約30重量%、好ましくは約5
〜約25重量%である。なお、バイコールガラスが混在
していないガラススリーブ120を用いてもよい。図9
に示したガラススリーブ120の外径は1.5mmであ
り、内径は0.5mmである。また、長さは1mmであ
る。
【0050】まず、電極構造体の電極棒100にガラス
スリーブ120を通した後、図10に示すように、その
電極構造体(100〜103)を側管部112から挿入
する。 具体的に説明すると、電極構造体(100〜1
03)の挿入は、側管部112内径よりも充分細い挿入
棒(図示せず)を用いて押し入れることによって行う。
この時、金属バネ103と、側管部112の内壁とが接
触することで、電極構造体は固定される。電極構造体の
挿入は、CCDで観察しながら行い、電極棒100およ
びガラススリーブ120を所定の位置に配置させた。
【0051】次に、この状態で、ガラス管110内の排
気を行う。図10には示していないが、回転可能なチャ
ックにてガラス管110を保持し、次いで、例えば矢印
122の方向に、ガラス管110を回転させる。その
後、ガラス管110内を排気しながら、端部がまだ封止
されていない側管部112の端部付近121を、加熱し
封止する。なお、図10は、側管部112の端部付近1
21が封止された状態の構成を模式的に示している。
【0052】続いて、回転可能なチャックにて管110
を保持した状態で、図11に示すように、例えば矢印1
30の方向に、ガラス管110を回転させ、そして、電
極棒100、金属箔101などが位置する側管部112
の部分132を加熱溶融せしめ、それにより、側管部1
12を気密封止する。この際、ガラススリーブ120
も、側管部112の石英ガラス材料と同様に溶融して、
電極棒100に密着する。その後、加熱をやめて、自然
冷却させる。この自然冷却時、石英ガラスと電極棒10
0が密着している部分は、両者の収縮量の違いにより、
石英ガラスと電極棒100の密着が剥がれ、ごくわずか
に間隙(図1中の「8」)ができる。ただし、電極棒1
00とガラススリーブ120が密着している部分には、
間隙(8)はできない。これは、タングステンと石英ガ
ラスの熱膨張係数の違いが、バイコールガラスと酸化銅
を含むガラススリーブ120によって緩和されたことが
理由の一つになるかもしれないが、明確な理由は現時点
では分からない。
【0053】以上の工程により、発光管中に電極が1本
封止された。バイコールガラスと酸化銅を含むガラスス
リーブ120の部分は、図11に示した構成において、
黒色の粒子が点々と分散した外観となった。
【0054】次に、図12に示すように、他方の側管部
113についても、電極構造体(100〜103)の挿
入を行う。具体的には、図11に示した構成において、
閉じてあった側管部113の端部を、例えばカッターに
より切断した後、その開口部から、ランプの発光材料で
あるメタルハライド等(135)を封入し、次いで、こ
の状態で上述したのと同様に、電極構造体(100〜1
03)を挿入する。その後、図12に示すように、ガラ
ス管110内の排気を再び行う。
【0055】続いて、回転可能なチャック(不図示)で
ガラス管110を保持し、次いで、例えば矢印136の
方向に、ガラス管110を回転させる。次に、ガラス管
110内を真空排気した後、今度は、乾燥した所定量の
キセノンガスを導入し、その後、側管部113の端付近
137を加熱封止する。
【0056】最後に、図11に示した側管部112を気
密封着する工程と同様に、側管部113に対して、電極
構造体の封止を行う。ただし、この段階では、発光管部
111に、メタルハライドやキセノンガスが封入されて
いるので、例えば水冷などによる冷却を行いながら、気
密封着を行うことが好ましい。その後、図1と同様のラ
ンプを得るために、両側管部(112、113)の端部
のガラスをカッターにより切断し、それによって、図1
2に示した外部リード線102を露出させる。なお、こ
の時点で、両電極構造体の端にある金属バネ103は、
除去することができる。このようにして、本実施形態の
ランプが得ることができる。
【0057】上記実施形態では、石英ガラスと酸化銅と
バイコールガラスが混在したガラススリーブ120を用
いたが、上述したように、酸化銅および銅の少なくとも
一方と石英ガラスとから構成したガラススリーブを用い
てもよいし、また、酸化銅および銅の少なくとも一方と
バイコールガラスとから構成したガラススリーブを用い
てもよい。
【0058】また、バイコールガラスからなるガラスス
リーブに、酸化銅粉末を含むガラス粉末(石英ガラス粉
末またはバイコールガラス粉末)を物理的に吸着(湿気
による吸着や、静電気による吸着など)させたものを用
いてもよい。バイコールガラスのガラススリーブに、酸
化銅粉末を含有させたガラス粉末を付着させたものを用
いて、本実施形態のランプを作製した場合には、ガラス
スリーブが挿入された箇所の側管部2部分(領域7)
は、赤色の粒子が点々と分散している外観になることが
本願発明者の実験により確認された。
【0059】さらに、バイコールガラスからなるガラス
スリーブ120に銅をメッキした後、それを酸化させた
ものを用いてもよい。また、電極棒100の所定の位置
に銅をメッキし、次いで、酸化させた後、その周りにバ
イコールガラスのガラススリーブ120を配置するよう
にしてもよい。つまり、点灯消灯を繰り返しても、発光
種が金属箔に達することなく、リーク等が生じないとい
う本実施形態のランプが奏する効果は、電極棒100の
まわりに、酸化銅とバイコールガラスを存在させる手法
に限定されず、図1に示した構成のように、側管部2の
所定箇所に、酸化銅および銅の少なくとも一方を含む領
域7を作製する手法であればよい。
【0060】なお、上述の実施形態においては、封止方
法として、発光管部1内を減圧状態で加熱溶融させ封止
部外管を焼き縮めて封止する手法(いわゆるシュリンク
方法)を採用し、それにより、シュリンク構造を有する
側管部(封止部)2を作製したが、これに限定されな
い。例えば、図13に示すように、側管部(封止部)を
加熱溶融させた後、発光管111の回転を止め、すばや
く金型140にて、矢印141の方向に封止部を圧縮
し、成形して封止する手法(いわゆるピンチング方法)
でも、特に問題なく本実施形態のランプを得ることがで
きる。この手法によれば、金型成形を行うので、設計し
たランプの封止部形状にばらつきなく成形しやすいとい
う利点を得ることができる。
【0061】加えて、上述の実施形態においては、無水
銀のメタルハライドランプを例として示したが、勿論、
有水銀のメタルハライドランプについても好適に適用可
能である。また、同様に、側管部2によって発光管部1
を気密にする高圧放電ランプ(例えば、高圧水銀ランプ
または超高圧水銀ランプ)についても適用可能である。
また、上述の実施形態においては、金属箔(4または1
01)を用いた高圧放電ランプを示したが、これに限定
されず、金属箔の無い構成の高圧放電ランプ(メタルハ
ライドランプ、水銀ランプなど)について適用可能であ
る。つまり、領域7と電極棒3との密着作用により、発
光管部1内を密閉することができるため、金属箔無しの
高圧放電ランプを構成することも可能である。金属箔無
しの高圧放電ランプの構成の場合、例えば、タングステ
ンからなる電極棒(3)が、側管部2内を通って外部リ
ード線(5)まで延びることになる。
【0062】以上、本発明による実施形態について説明
してきたが、当業者によれば、さらに種々の改変が可能
であり、上記の記述は限定的に解釈されるべきものでは
ない。
【0063】
【発明の効果】本発明によると、電極棒の一部が位置す
る部分の側管部の少なくとも一部に、酸化銅および銅の
少なくとも一方を含む領域が存在するため、高圧放電ラ
ンプのランプ寿命を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかる高圧放電ランプの構
成を模式的に示す断面図である。
【図2】図1中のII−II'線に沿った断面図である。
【図3】図1中のII−II'線に沿った断面図である。
【図4】本発明の実施形態にかかる高圧放電ランプの構
成を模式的に示す断面図である。
【図5】本発明の実施形態にかかる高圧放電ランプの構
成を模式的に示す断面図である。
【図6】本発明の実施形態にかかる高圧放電ランプの構
成を模式的に示す断面図である。
【図7】電極構造体(電極)の構成を模式的に示す図で
ある。
【図8】放電ランプ用ガラス管110の構成を模式的に
示す断面図である。
【図9】ガラススリーブ120の構成を模式的に示す断
面図である。
【図10】電極構造体の挿入工程およびガラス管110
内の真空排気工程を説明するための工程断面図である。
【図11】電極構造体の封止工程を説明するための工程
断面図である。
【図12】電極構造体の挿入工程およびガラス管110
内の真空排気工程を説明するための工程断面図である。
【図13】金型140による電極構造体の封止を説明す
るための工程断面図である。
【図14】従来の高圧放電ランプの構成を模式的に示す
断面図である。
【符号の説明】
1,50,111 発光管部 2,51,112,113 側管部 3,52,100 電極棒 4,53,101 金属箔 5,54,102 外部リード線 6,56,135 発光種(発光物質) 7 領域(石英ガラス層) 8,55 電極棒と側管部との間隙 103 金属バネ 110 放電ランプ用ガラス管(ガラス管) 120 ガラススリーブ(ガラス筒) 121,137 加熱位置 122,130,136 管の回転方向 132 封止位置 140 金型 141 金型の圧縮方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01J 61/36 H01J 61/36 61/88 61/88 C (72)発明者 ▲よし▼田 正人 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平11−162409(JP,A) 特開 平11−191391(JP,A) 特開2000−315456(JP,A) 特開2000−72478(JP,A) 特開 平6−48765(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 61/06 H01J 9/20 H01J 9/32 H01J 61/073 H01J 61/30 H01J 61/36 H01J 61/88

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管内に発光物質が封入される発光管部
    と、 前記発光管部から延在し、実質的に石英ガラスから構成
    された側管部と、 前記発光管部内に一端が配置され、一部は前記側管部内
    に設けられた実質的にタングステンから構成された電極
    棒と、前記電極棒の他端に電気的に接続され、前記側管部内に
    設けられた金属箔と、 前記電極棒が接続された側と反対側の前記金属箔に、電
    気的に接続された外部リードと、 を備え 記側管部の少なくとも一部には、酸化銅および銅の少
    なくとも一方を含む領域が存在し、 前記酸化銅および前記銅の少なくとも一方は、前記領域
    において、石英ガラスに対して1重量%から30重量%
    含有されており、 前記領域は、前記側管部との境界になる前記発光管部の
    端部と、前記電極棒が接続する側の前記金属箔の端部と
    の間の中央よりも前記金属箔側に存在する、高圧放電ラ
    ンプ。
  2. 【請求項2】 管内に発光物質が封入される発光管部
    と、 前記発光管部から延在し、実質的に石英ガラスから構成
    された側管部と、 前記発光管部内に一端が配置され、一部は前記側管部内
    に設けられた実質的にタングステンから構成された電極
    棒と、 前記電極棒の他端に電気的に接続され、前記側管部内に
    設けられた金属箔と、 前記電極棒が接続された側と反対側の前記金属箔に、電
    気的に接続された外部リードと、 を備え、 前記側管部の少なくとも一部には、酸化銅および銅の少
    なくとも一方を含む領域が存在し、 前記酸化銅および前記銅の少なくとも一方は、前記領域
    において、石英ガラスに対して1重量%から30重量%
    含有されており、 前記領域は、前記金属箔の一部にかかるように配置す
    る、高圧放電ランプ。
  3. 【請求項3】 前記領域は、前記酸化銅および前記銅の
    少なくとも一方と、シリカ(SiO2)96.5重量%
    とアルミナ(Al23)0.5重量%とホウ素(B)3
    重量%とからなるガラスと、前記石英ガラスと、から構
    成されている、請求項1または2に記載の高圧放電ラン
    プ。
  4. 【請求項4】 前記電極棒の直径は、0.3mm以下で
    ある、請求項1からの何れか一つに記載の高圧放電ラ
    ンプ。
  5. 【請求項5】 前記発光管部内には、前記発光物質とし
    て、少なくとも金属ハロゲン化物が封入されている、請
    求項1からの何れか一つに記載の高圧放電ランプ。
  6. 【請求項6】 前記金属ハロゲン化物は、インジウムの
    ハロゲン化物を含む、請求項に記載の高圧放電ラン
    プ。
  7. 【請求項7】 発光管部と、前記発光管部から延在した
    側管部とを有し、実質的に石英ガラスから構成されたガ
    ラス管を用意する工程(a)と、 実質的にタングステンから構成された電極棒を、酸化銅
    および銅の少なくとも一方を含むガラス筒の内部に通す
    工程(b)と、 前記電極棒の一端が前記発光管部内に位置するように、
    前記電極棒を前記側管部に挿入する工程(c)と、 前記ガラス筒と前記側管部とを加熱して密着させること
    によって、前記酸化銅および前記銅の少なくとも一方を
    含む領域を前記側管部に形成する工程(d)とを包含
    し、前記工程(b)において、前記電極棒は、その一端が金
    属箔に接続されたものであり、前記金属箔の少なくとも
    一部が前記ガラス筒によって包まれるように、前記電極
    棒は、前記ガラス筒の内部に通される、 高圧放電ランプ
    の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記工程(b)における前記ガラス筒
    は、前記酸化銅および前記銅の少なくとも一方と、シリ
    カ(SiO2)96.5重量%とアルミナ(Al23
    0.5重量%とホウ素(B)3重量%とからなるガラス
    と、石英ガラスと、から構成される、請求項に記載の
    高圧放電ランプの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記工程(b)における前記ガラス筒
    は、シリカ(SiO2)96.5重量%とアルミナ(A
    23)0.5重量%とホウ素(B)3重量%とからな
    るガラススリーブに、前記酸化銅の粉末および前記銅の
    粉末の少なくとも一方を含むガラス粉末を付着させたも
    のである、請求項に記載の高圧放電ランプの製造方
    法。
  10. 【請求項10】 前記工程(c)において、前記側管部
    との境界になる前記発光管部の端部と、前記電極棒が接
    続する側の前記金属箔の端部との間の中央よりも前記金
    属箔側に、前記ガラス筒が配置されるように、前記電極
    棒を前記側管部に挿入する、請求項7から9の何れか一
    に記載の高圧放電ランプの製造方法。
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