JP3366158B2 - セラミックダイヤフラム構造体及びその製造方法 - Google Patents

セラミックダイヤフラム構造体及びその製造方法

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JP3366158B2
JP3366158B2 JP22781795A JP22781795A JP3366158B2 JP 3366158 B2 JP3366158 B2 JP 3366158B2 JP 22781795 A JP22781795 A JP 22781795A JP 22781795 A JP22781795 A JP 22781795A JP 3366158 B2 JP3366158 B2 JP 3366158B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、セラミックダイヤフラム構造体
及びその製造方法に係り、特に薄肉のセラミックダイヤ
フラム部が外方に凸なる形状とされてなる、優れた特性
を有するセラミックダイヤフラム構造体において、その
セラミックダイヤフラム部の外方への突出量を効果的に
制御し得る方法、並びにそれによって得られたセラミッ
クダイヤフラム構造体に関するものである。
【0002】
【背景技術】従来から、少なくとも一つの窓部を有する
基体を支持体として、そのような窓部を可撓性の薄肉膜
材料にて覆蓋してダイヤフラムとした構造体が、各種セ
ンサの構成部材等として用いられて来ており、また近年
では、圧電/電歪アクチュエータの構成部材としても、
注目を受けている。例えば、センサ構成部材として用い
られる場合にあっては、そのようなダイヤフラム構造体
のダイヤフラム部位が測定すべき対象によって受ける屈
曲変位を、適当な検出手段にて検出するように構成さ
れ、また圧電/電歪アクチュエータの構成部材として用
いられる場合にあっては、かかるダイヤフラム構造体の
ダイヤフラム部位が、圧電/電歪素子によって変形せし
められて、該構造体の内部に形成された加圧室に圧力を
生ぜしめるようにして用いられることとなる。
【0003】しかして、そのようなダイヤフラム構造体
は、それを構成する支持体としての基体と、ダイヤフラ
ムを与える膜部材とを、一体的に組み付けることによっ
て製造されることとなるが、その一体的構造の信頼性や
耐熱、耐食性の付与等の点より、そのようなダイヤフラ
ム構造体を、セラミックスの一体焼成体にて構成するこ
とが考えられ、本願出願人も、先に、特願昭62−12
9360号(特開昭63−292032号)や特願平3
−204845号(特開平5−49270号)等とし
て、一体焼成にて得られたセラミックス製のダイヤフラ
ム構造体を用いた圧力検出器や圧電/電歪アクチュエー
タを明らかにした。
【0004】ところで、このような一体焼成により得ら
れるセラミックス製のダイヤフラム構造体は、一般に、
窓部を有する所定形状のセラミックグリーン基体と該窓
部を覆蓋する薄肉のセラミックグリーンシートとの一体
的な積層物を焼成せしめることにより、得られるもので
あるが、そのような一体焼成操作において、かかるセラ
ミックグリーン基体の窓部に位置し、セラミックグリー
ンシートから形成されるダイヤフラム部位が、凹状に変
形したり、該ダイヤフラム部位にクラックを生じたりす
る問題が内在していることが、本発明者らの検討によ
り、明らかとなったのである。そして、そのようなダイ
ヤフラム部位の凹みやクラックの発生は、ダイヤフラム
の機能乃至は作動を阻害し、また、その信頼性を低下さ
せているのである。
【0005】また、かかるセラミックダイヤフラム構造
体にあっては、通常、そのダイヤフラム部位の平坦化が
図られているが、そのような平坦な形態のダイヤフラム
部位においては、その固有共振周波数を大きくすること
が困難である他、外表面側からの強度が充分でないため
に、その厚さを薄くすることが困難であり、更には表面
に形成される電極膜や圧電/電歪膜等の焼結を充分に行
ない得ない等の問題をも内在するものであった。
【0006】このため、本発明者らは、先に、特願平6
−122733号として、少なくとも一つの窓部を有す
るセラミック基体と、該窓部を覆蓋するように積層され
た、薄肉のセラミックダイヤフラム板とからなる一体焼
成物であって、該窓部において薄肉のダイヤフラム部が
一体に形成されてなる構造体にして、該ダイヤフラム部
が、前記窓部とは反対方向となる外方に凸なる形状とさ
れていることを特徴とするセラミックダイヤフラム構造
体を提案し、これによって、ダイヤフラム部位における
凹みやクラック等の発生のない、そして、その固有共振
周波数を大きくすることが出来ると共に、強度に優れ、
また表面に形成される各種の膜の焼結に際しても、それ
を阻害することの少ない、信頼性の高い薄肉のセラミッ
クダイヤフラム構造体を実現したのである。
【0007】ところで、このような優れた特徴を有する
セラミックダイヤフラム構造体において、そのダイヤフ
ラム部を外方に凸なる形状とするには、かかるダイヤフ
ラム部とそれを支持する基体の焼結速度や収縮率をコン
トロールしたり、該ダイヤフラム部に圧力を加えて外方
に膨出せしめたり、ダイヤフラム部と基体との間の熱膨
張差を利用したりする方法等が採用されることとなる
が、何れの手法を採用しても、ダイヤフラム部の外方へ
の突出量を、常に、目標とする突出量に制御することは
容易なことではなく、一つのセラミックダイヤフラム構
造体内に形成される複数のダイヤフラム部間において、
また異なるセラミックダイヤフラム構造体のダイヤフラ
ム部間において、外方への突出量を有効に制御すること
が出来ず、そのために特性のバラツキを惹起する問題を
内在するものであった。
【0008】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、かかる事情を背
景にして為されたものであって、その主たる解決課題と
するところは、ダイヤフラム部が外方に凸なる形状とさ
れたセラミックダイヤフラム構造体を製造するに際し
て、そのダイヤフラム部の外方への突出量を容易に且つ
有利に制御せしめ得る手法を提供することにあり、また
他の課題とするところは、そのような突出量を容易に均
一化せしめて、特性のバラツキを低減せしめることにあ
る。
【0009】また、本発明の他の異なる解決課題とする
ところは、そのようなセラミックダイヤフラム構造体の
外方に凸なるダイヤフラム部の表面に対して、圧電/電
歪作動部等の薄膜或いは厚膜を形成するに際して、その
膜厚制御の容易な構造を提供することにある。
【0010】
【解決手段】そして、かかる課題を解決するため、本発
明は、少なくとも一つの窓部を有するセラミック基体
と、該窓部を覆蓋するように積層された、薄肉のセラミ
ックダイヤフラム板とからなる一体焼成物であって、該
窓部において薄肉のダイヤフラム部が一体に設けられ、
且つ該ダイヤフラム部が前記窓部とは反対方向となる外
方に凸なる形状とされた構造体を製造するに際して、該
ダイヤフラム部の凸形状の形成時に若しくは形成の後
に、かかる凸形状の頂部部分に平坦化治具或いは凹面治
具を当接せしめて、該凸形状の頂部部分に若しくはそれ
を含む部分に平坦部或いは、所定の曲率半径の凸面を形
成することにより、該凸形状の突出量を制御するように
したことを特徴とするセラミックダイヤフラム構造体の
製造方法を、その要旨とするものである。
【0011】なお、かかる本発明に従うセラミックダイ
ヤフラム構造体の製造方法の有利な態様の一つによれ
ば、そのような構造体は、(a)少なくとも一つの窓部
を有するセラミックグリーン基体を準備する工程と、
(b)所定厚さの薄肉のセラミックグリーンシートを準
備する工程と、(c)前記セラミックグリーン基体に対
して、その窓部を覆蓋するように、該薄肉のセラミック
グリーンシートを積層し、一体的な積層物と為す工程
と、(d)該積層物を焼成して一体的な焼結体と為し、
前記セラミックグリーン基体の窓部部位において薄肉の
ダイヤフラム部を形成する一方、かかる積層物の焼成と
同時に、該ダイヤフラム部を該窓部とは反対方向となる
外方に凸なる形状に突出せしめる工程とを含んで、製造
されることとなる。
【0012】また、上記した本発明に従うセラミックダ
イヤフラム構造体の製造方法の他の有利な態様によれ
ば、前記構造体は、(a)少なくとも一つの窓部を有す
るセラミックグリーン基体を準備する工程と、(b)所
定厚さの薄肉のセラミックグリーンシートを準備する工
程と、(c)前記セラミックグリーン基体に対して、そ
の窓部を覆蓋するように、該薄肉のセラミックグリーン
シートを積層し、一体的な積層物と為す工程と、(e)
該積層物を構成するセラミックグリーン基体の窓部部位
に位置する前記セラミックグリーンシート部分を、該窓
部とは反対方向の外方に凸なる形状と為す工程と、
(f)このような凸形状の付与された積層物を焼成して
一体的な焼結体と為し、前記セラミックグリーン基体の
窓部部位において外方に突出する薄肉のダイヤフラム部
を形成する工程とを含んで、製造されており、更にその
際、前記凸形状の付与された積層物の焼成に際して、該
凸形状の頂部部分に、前記平坦化治具或いは前記凹面治
具を当接せしめ、形成される前記ダイヤフラム部の凸形
状の突出量が制御されるようにした構成も、本発明の有
利な一つの態様として採用されることとなる。
【0013】さらに、本発明の望ましい態様によれば、
前記ダイヤフラム部(窓部)の少なくとも一つを間にし
て、その両側に少なくとも位置するように、所定厚みの
枠部を、前記セラミックダイヤフラム板上に設ける一
方、該両側の枠部にて支持されるように、平坦な当接面
を有する前記平坦化治具或いは凹状の当接面を有する前
記凹面治具を重ね合わせ、該平坦な当接面或いは該凹状
の当接面にて前記ダイヤフラム部の凸形状の突出量が制
御されるようにする手法が採用され、その際、有利に
は、前記セラミックグリーン基体とセラミックグリーン
シートとの積層物に対して、前記枠部を与える所定厚さ
のセラミックグリーン層が形成されることとなる。
【0014】更にまた、本発明の他の望ましい態様によ
れば、前記平坦化治具或いは前記凹面治具は、前記ダイ
ヤフラム部の少なくとも一つを間にして、その両側に少
なくとも位置して当接する脚部を有しており、該脚部を
介しての該平坦化治具或いは該凹面治具の当接により、
前記ダイヤフラム部の凸形状の突出量が制御されるよう
にした構成が、採用される。
【0015】本発明は、かくの如き手法に従って製造さ
れるセラミックダイヤフラム構造体をも、その要旨とす
るものであり、その特徴とするところは、少なくとも一
つの窓部を有するセラミック基体と、該窓部を覆蓋する
ように積層された、薄肉のセラミックダイヤフラム板と
からなる一体焼成物であって、該窓部において薄肉のダ
イヤフラム部が一体に形成されてなる構造体にして、該
ダイヤフラム部が、前記窓部とは反対方向となる外方に
凸なる形状とされていると共に、該ダイヤフラム部の前
記窓部の少なくとも一つに位置するものにおいて、その
凸形状の頂部部分に若しくはそれを含む部分に、平坦部
或いは所定の曲率半径の凸面が形成されているセラミッ
クダイヤフラム構造体にある。
【0016】なお、このような本発明に従うセラミック
ダイヤフラム構造体の有利な態様によれば、前記セラミ
ックダイヤフラム板は、安定化ジルコニア、部分安定化
ジルコニア、アルミナ若しくはそれらの混合材料を主成
分とする材料から構成されている。
【0017】また、本発明の望ましい態様によれば、前
記セラミック基体及びセラミックダイヤフラム板は、そ
れぞれ、5μm以下の平均結晶粒子径を有するものとし
て形成され、更に、前記ダイヤフラム部は、30μm以
下の厚さにおいて形成され、更にまた、相対密度:90
%以上の緻密体にて構成されることとなる。
【0018】
【発明の実施の形態】このように、本発明は、セラミッ
ク基体に設けられた窓部を覆蓋するように薄肉のダイヤ
フラム部が一体的に形成されてなるセラミックダイヤフ
ラム構造体の製造に際して、かかるダイヤフラム部を外
方に凸なる形状となるように突出せしめると共に、その
ような凸形状の頂部部分に対する平坦化治具或いは凹面
治具の当接によって、該凸形状の頂部部分を平坦化或い
は所定の曲率半径の凸面とせしめて、その突出量を制御
するようにしたものであるが、そのような本発明に従う
セラミックダイヤフラム構造体の製造手法の代表的な一
例が、図1に示されている。なお、そこでは、説明を容
易とするために、一つの窓部を有する構造の具体例とし
て示されている。
【0019】すなわち、かかる図1において、図の最上
部に示されたダイヤフラム構造体2は、平坦化治具によ
る凸形状の突出量の制御前のものであって、所定大きさ
の矩形窓部6を有する、支持体としての所定厚さのセラ
ミック基体4と、その一方の面に重ね合わされて、窓部
6を覆蓋する薄肉のセラミックダイヤフラム板8とか
ら、一体的に構成されており、かかるダイヤフラム板8
の前記セラミック基体4における窓部6に位置する部分
が、ダイヤフラム部10とされているのである。そし
て、このダイヤフラム部10が、ダイヤフラム構造体2
を構成するセラミック基体4及びダイヤフラム板8の焼
結速度や収縮率を制御したり、焼成前にダイヤフラム板
8に圧力を作用せしめて、その形状を調節したりする方
法や、それらの熱膨張差を利用して、突出せしめる方法
等によって、窓部6とは反対方向となる外方に凸なる形
状とされているのである。また、セラミックダイヤフラ
ム板8上には、外方に凸なる形状とされたダイヤフラム
部10(窓部6に相当する部位)を間にして、その両側
に位置するように、セラミックダイヤフラム板8と同様
なセラミック材料からなる、所定厚みの枠部12、12
が、それぞれ、一体的に形成されている。
【0020】そして、このようなダイヤフラム構造体2
に対して、図示の如く、平坦化治具たるセラミック板1
4が、その平坦な当接面をダイヤフラム部10に対向さ
せるようにして重ね合わされ、かかるダイヤフラム部1
0の両側の枠部12、12にて支持されるようになるま
で、加熱下にて、加圧せしめられるのである。このよう
な加熱下におけるセラミック板14の平坦な当接面によ
る加圧によって、ダイヤフラム部10は、その凸形状の
頂部部分において変形せしめられ、図1の下部に示され
る如き、平坦部10aが形成されることとなるのである
が、そのような平坦部10aの高さ:hは、実質的にダ
イヤフラム部10の両側に設けられた枠部12、12の
厚みによって規定されるのである。
【0021】このように、平坦化治具たるセラミック板
14の当接によって、ダイヤフラム構造体2におけるダ
イヤフラム部10の凸形状の頂部部分を押圧して変形せ
しめ、そこに平坦部10aを形成することによって、か
かるダイヤフラム部10の凸形状の突出量(h)が効果
的に制御され得ることとなったのであり、しかも、その
ような凸形状の突出量(h)は、枠部12の厚みによっ
て自由に制御可能であるところから、かかる突出量
(h)を所定の目標値に一致させることも容易であり、
これによって、ダイヤフラム構造体2間におけるダイヤ
フラム部10の突出量の変動に基づくところの特性のバ
ラツキを効果的に低減し得ることとなったのである。ま
た、複数のダイヤフラム部が形成されてなるダイヤフラ
ム構造体にあっては、該ダイヤフラム構造体内における
各ダイヤフラム部の突出量の変動に基づくところの特性
のバラツキも、有利に低減され得るのである。
【0022】また、このようにして得られたダイヤフラ
ム部10の頂部部分が平坦化せしめられて、平坦部10
aが形成されてなるダイヤフラム構造体2にあっては、
そのダイヤフラム部10の外側表面に圧電/電歪作動部
等の膜が印刷等によって形成されるとき、平坦部10a
が存在しているところから、湾曲した表面に製膜する場
合に比して、周縁部の膜厚が製膜材料の垂れ等によって
変動することが少なく、以てその膜厚の制御が容易とな
る利点があり、形成される膜の膜厚の均一性を有利に確
保することが出来るのである。
【0023】なお、上記した平坦化治具(14)の代わ
りに、図2に示すように、ダイヤフラム部10の凸面の
曲率半径より大きな曲率半径を有する凹状当接面15a
を備えたセラミック板15からなる凹面治具を用いて
も、上記と同様にして、該凹状当接面15aに対応した
所定曲率半径の凸面部(曲面部)10bを形成すること
が可能であり、そして上記と同様の効果を奏し得るので
あるが、特にダイヤフラム部10の外側表面に形成され
る電極膜や圧電/電歪膜等の焼結を阻害しないという点
において、図1のダイヤフラム構造体より更に望ましい
ダイヤフラム部形状が形成されることとなる。このよう
な凹面治具15にあっては、その凹状当接面15aの曲
率半径(セラミック基体4における窓部6の中心を通る
最短寸法:m方向において)は、凸量制御されるべきダ
イヤフラム部10の凸面の曲率半径よりも大なる関係に
あり、且つ50μm以上、好ましくは200μm以上の
曲率半径を有していることが望ましい。従って、この凹
面治具15により、凸量制御された曲面部(凸面部)1
0bにあっても、その最短寸法:m方向の断面における
曲率半径は、50μm以上が望ましく、更には200μ
m以上がより望ましいのである。
【0024】ところで、かかるダイヤフラム構造体2に
おいて、そのダイヤフラム部10の制御された突出量
(h)としては、該ダイヤフラム構造体2の用途に応じ
て、適宜に決定されることとなるが、一般に、ダイヤフ
ラム部10を外方に凸なる形状とすることによって期待
される効果を充分に奏せしめる上において、セラミック
基体4における窓部6の中心を通る最短寸法(m)に対
するダイヤフラム部10の中央部付近の突出し量
(h)、換言すれば最大突出し量(h)を百分率にて表
した突出し率[y=(h/m)×100]が、1%以上
とされることとなる。また、かかる突出し率(y)の上
限にあっても、適宜に決定されることとなるが、一般
に、50%程度である。さらに、好ましい突出し率
(y)としては、2〜10%程度である。そして、この
ような突出し率を与え得るように、枠部12の厚みが決
定されることとなるのである。
【0025】また、このようなダイヤフラム構造体2に
おいて、それを構成するセラミック基体4やセラミック
ダイヤフラム板8を与える材料としては、公知の各種の
セラミック材料が適宜に選択して用いられ得るが、中で
も、セラミックダイヤフラム板8は、一般に、ムライ
ト、スピネル、炭化珪素、窒化珪素、コージェライト、
窒化アルミニウム、チタニア、ベリリア、安定化ジルコ
ニア、部分安定化ジルコニア、アルミナ、若しくはそれ
らの混合材料等にて形成され、特に、安定化ジルコニ
ア、部分安定化ジルコニア、アルミナ若しくはそれらの
混合材料を主成分とする材料にて形成されていることが
望ましく、更に、本発明者らが特開平5−270912
号公報等において明らかにした如き、酸化イットリウム
等の化合物を添加せしめて、結晶相が主として正方晶、
若しくは主として立方晶、正方晶、単斜晶のうち、少な
くとも2種以上の結晶相からなる混晶とすることで、部
分安定化されたジルコニアを主成分とする材料が特に好
ましく使用される。そのような材料から形成されるダイ
ヤフラム板8は、高強度及び耐熱・耐蝕性と共に、薄肉
でフレキシブルという優れた特性を発揮し、有利なダイ
ヤフラム構造体を与えることとなる。なお、ダイヤフラ
ム構造体2の一体的構造を実現する上において、セラミ
ック基体4も、また、セラミックダイヤフラム8と同様
な、上記した材料にて構成することが望ましいが、その
他、ガラスセラミックス等のセラミック材料を用いて構
成することも可能である。
【0026】さらに、かかるダイヤフラム構造体2にお
いて、セラミック基体4やセラミックダイヤフラム板8
(ダイヤフラム部10)をそれぞれ構成するセラミック
は、機械的強度の点より、一般に、5μm以下、望まし
くは3μm以下、より望ましくは1μm以下の結晶粒子
径を有していることが好ましい。また、セラミック基体
4の窓部6において、薄肉のダイヤフラム部10を与え
るセラミックダイヤフラム板8は、一層にて構成される
ばかりでなく、多層構造とされていても何等差し支えな
く、更にそのようなダイヤフラム板8の厚さとしては、
振動特性上において、30μm以下とすることが望まし
く、特に3〜20μmがより好ましく、更にまた、その
ようなダイヤフラム板8の緻密度としては、相対密度
(=嵩密度/理論密度)が90%以上であるようにする
ことが、強度やヤング率等の材料特性上から好ましく、
中でも95%以上がより好ましく、特に98%以上が更
に好ましい。
【0027】一方、ダイヤフラム構造体2を構成するセ
ラミック基体4の厚みや焼結度は、特に限定されず、ダ
イヤフラム構造体2の使用目的によって、適宜に決定さ
れることとなる。また、そのようなセラミック基体4
は、一層にて構成されるばかりでなく、多層構造とされ
ていても何等差し支えないが、ダイヤフラム板8と同様
なセラミック材料を用いて構成されておれば、ダイヤフ
ラム板8との積層界面の信頼性等の点で有利となる。
【0028】また、ここでは、ダイヤフラム構造体2の
窓部6の形状、換言すればダイヤフラム10の形状は、
矩形(四角形)形状とされているが、これに限定される
ものではなく、ダイヤフラム構造体2の用途に応じて、
例えば、円形、多角形、楕円形等、またはそれらを組み
合わせた形状等、任意の形状が適宜に選択されることと
なる。
【0029】ところで、かくの如き構成のセラミックダ
イヤフラム構造体2は、当業者の知識に基づいて、各種
の手法によって製造され得るものであって、例えば、複
数のダイヤフラム部の形成例ではあるが、図3に示され
ているように、セラミックダイヤフラム板8を与える一
枚若しくは複数枚の薄肉のセラミックグリーンシート1
6を、セラミック基体4を与える一枚若しくは複数枚の
セラミックグリーン基体18に対して、その窓部20を
覆蓋するようにして重ね合わせ、熱圧着せしめて、一体
的な積層体とした後、それを一体焼成することにより、
製造されることとなる。そして、そのような製造におい
て、ダイヤフラム部を窓部とは反対方向となる外方に凸
なる形状とするには、当業者の知識に基づいて各種の手
段が採用され得るものであるが、特に本発明にあって
は、その有利な手段の一つとして、次の(a)〜(d)
からなる工程を有する手法が採用される。
【0030】すなわち、先ず、(a)工程においては、
図3に示されるように、少なくとも一つの窓部20を有
するセラミックグリーン基体18が準備される一方、
(b)工程においては、所定厚さの薄肉のセラミックグ
リーンシート16が準備されるのである。なお、このセ
ラミックグリーンシート16やセラミックグリーン基体
18の作製に際しては、前述のセラミック材料が適宜に
用いられることとなるが、中でも、セラミックグリーン
シート16は、0.05〜1.0μmの平均粒子径を有
する粉末形態の、部分安定化ジルコニア材料、完全安定
化ジルコニア材料、アルミナ材料若しくはそれらの混合
材料、または焼成後にそれらの材料となる材料を用いて
形成されることとなる。なお、これらのセラミック材料
粉末に対して、焼成収縮率(成形グリーン密度)をコン
トロールするために、そのスラリー化やペースト化の前
に、300〜1200℃の温度で熱処理を施すことも、
有利に採用され得るものである。また、セラミック材料
に対しては、従来と同様に、適当なバインダ、可塑剤、
分散剤、焼結助剤、有機溶媒等が配合されて、スラリー
またはペーストが調製され、そしてそのようなスラリー
やペーストを用いて、ドクターブレード法、カレンダー
法、印刷法、リバースロールコーター法等の従来から公
知の手法に従って、所定厚みのセラミックグリーンシー
ト16やセラミックグリーン基体18が成形され、その
後必要に応じて、切断、切削、打抜き等の加工を施した
り、複数枚の積層を行なったりして、所定形状及び厚さ
の成形物(セラミックグリーンシート16及びセラミッ
クグリーン基体18)とされるのである。
【0031】そして、このように準備されたセラミック
グリーンシート16とセラミックグリーン基体18と
は、次の(c)工程において、重ね合わされ、積層物と
される。即ち、該セラミックグリーン基体18に対し
て、その窓部20を覆蓋するように、薄肉のセラミック
グリーンシート16が積層され、熱圧着等によって、一
体的な積層物とされるのである。
【0032】その後、(d)工程において、かかる積層
物に対して焼成操作が実施され、これによって、該積層
物を一体的な焼結体と為し、前記セラミックグリーン基
体18の窓部20部位において、薄肉のダイヤフラム部
(10)を形成する一方、かかる積層物の焼成と同時
に、該ダイヤフラム部(10)を該窓部20(6)とは
反対方向となる外方に凸なる形状に湾曲して突出せし
め、以て図1に示される如きセラミックダイヤフラム構
造体2とするのである。なお、この時の焼成温度は、一
般に、1200〜1700℃程度、好ましくは1300
〜1600℃程度の温度が採用されることとなる。
【0033】なお、このように、セラミックグリーンシ
ート16とセラミックグリーン基体18とからなる積層
一体化物の焼成と同時に、そのダイヤフラム部を外方に
湾曲させた形態にて突出せしめるには、セラミック材料
の材質の選定、材料粉末の粒径の選定、バインダ、分散
剤、焼結助剤等の添加剤の選定やその添加量の程度等に
よって、それらセラミックグリーンシート16やセラミ
ックグリーン基体18の焼結速度や焼成収縮率を制御し
て、セラミックグリーンシート16にて形成されるダイ
ヤフラム部(10)が、焼成に伴って外方に湾曲せしめ
られるようにする等の手法が採用される。
【0034】また、このような手法の他、前記(a)〜
(c)工程と、以下の(e)工程及び(f)工程を組み
合わせてなる手法も、本発明においては、ダイヤフラム
部が外方に凸なる形状とされたセラミックダイヤフラム
構造体を製造するに際して、有利に採用されることとな
る。即ち、前記した(a)〜(c)工程を経て得られた
積層物を用い、(e)工程において、該積層物を構成す
るセラミックグリーン基体18の窓部20部位に位置す
る前記セラミックグリーンシート16部分を、該窓部2
0とは反対方向の外方に凸なる形状と為し、その後、
(f)工程において、そのような凸形状の付与された積
層物を焼成して、一体的な焼結体と為し、前記セラミッ
クグリーン基体18の窓部20部位において、外方に突
出する薄肉のダイヤフラム部(10)を形成せしめるの
である。
【0035】なお、かかる(e)工程において、積層物
のセラミックグリーンシート16部分を窓部20とは反
対側の外方に凸なる形状とするには、かかる窓部20内
に適当な治具を挿入して、該セラミックグリーンシート
16部分を押圧する、等の機械的な圧力を加えたり、或
いは流体圧を窓部20側(内側)より加えたり、また、
かかるセラミックグリーンシート部分に対して、その外
面から負圧を加えたりすること等によって、容易に外方
に凸なる形状のものとすることが出来る。
【0036】図1及び図2に示される具体例において
は、このようにして得られたダイヤフラム部10が外方
に凸なる形状とされたセラミックダイヤフラム構造体2
を用いて、そのダイヤフラム部10の突出量乃至は高さ
(h)が、平坦化治具或いは凹面治具たるセラミック板
14、15の当接によって制御され、目的とする高さと
されているのであるが、そのような高さ制御のために用
いられる所定厚みの枠部12、12は、適宜の手法に
て、セラミックダイヤフラム板8上の所定部位に位置す
るように設けられることとなるが、一般的には、前記
(a)〜(c)の工程に従って一体的な積層物を形成す
るに際して、セラミックダイヤフラム板8を与えるセラ
ミックグリーンシート16の所定部位に、印刷法やグリ
ーンシート積層法等の公知の手法に従って形成されるこ
ととなる。具体的には、セラミックグリーンシート16
上の所定部位に、枠部12を与える所定厚さのセラミッ
クグリーン層を形成した後、セラミックグリーン基体1
8と積層せしめて、一体的な積層物としたり、セラミッ
クグリーンシート16とセラミックグリーン基体18と
の一体的な積層物を形成した後、該積層物のセラミック
グリーンシート部分の所定の表面部位に、枠部12を与
えるセラミックグリーン層を、印刷法やグリーンシート
積層法等によって形成する手法が採用され、そして積層
物の焼成と同時に、かかるセラミックグリーン層も焼成
され、以て目的とする厚みの枠部12が一体的に形成さ
れるのである。
【0037】ところで、枠部12は、ダイヤフラム部1
0の少なくとも一つを間にして、その両側に少なくとも
位置するように、セラミックダイヤフラム板8上に設け
られておれば、その配設形態や配設形状等は適宜に選定
され得るものであり、例えば、ダイヤフラム部10(窓
部6)を取り囲むように設けられていても、また、ダイ
ヤフラム部10を挟んだ状態において、その両側に二つ
の枠部12、12が、独立した形態において設けられて
いても、何等差し支えなく、更にそのような枠部12
は、連続して設けられていても、また断続的に設けられ
ていても、何等差し支えない。
【0038】なお、かかる枠部12は、セラミックダイ
ヤフラム板8に対して固定的に固着せしめられていて
も、また、離脱可能な状態において設けられていてもよ
いが、作業性等を考慮すると、枠部12は固定的に、特
に一体的にダイヤフラム板8上に設けられていることが
望ましい。このために、かかる枠部12を与える所定厚
さのセラミックグリーン層は、ダイヤフラム板8或いは
セラミック基体4と同様な材料にて構成され、同時に焼
成されることによって、一体的に形成されることとな
る。
【0039】また、平坦化治具或いは凹面治具は、ダイ
ヤフラム部10の突出量制御のために、所定の熱履歴を
受けることとなるところから、一般に、セラミック材料
より形成されていることが望ましく、ここでは、セラミ
ック板14或いは15にて構成されており、このセラミ
ック板14の平坦な一面或いはセラミック板15の凹状
の一面が当接面とされ、ダイヤフラム部10に対して当
接せしめられ、押圧下において加熱されることによっ
て、かかるセラミック板14、15が枠部12、12に
て支持され、その移動が阻止されるまで、ダイヤフラム
部10が変形せしめられ、以て該ダイヤフラム部10の
凸形状の頂部部分に、平坦部10a或いは曲面部(曲率
大)10bが形成されるのである。
【0040】このようなセラミック板14によるダイヤ
フラム部10の変形を容易に行なわしめるためには、所
定の押圧下において、ダイヤフラム構造体2を加熱せし
め、そのダイヤフラム部10の温度がクリープ変形が可
能となる温度或いはそれ以上となるようにする必要があ
る。なお、この加熱温度としては、一般に、ダイヤフラ
ム構造体2の焼成温度近傍の温度とされることが望まし
く、あまりにも高い加熱温度を採用すると、ダイヤフラ
ム構造体2の物性が低下するようになって、好ましくな
い。
【0041】ところで、図4には、外方に突出したダイ
ヤフラム部10の複数を配列して設けてなるセラミック
ダイヤフラム構造体2に対する、セラミック板14を用
いた突出量制御の異なる例が示されている。そのうちの
(a)の例においては、同じ高さの枠部12が、各ダイ
ヤフラム部10を間にして、その両側に少なくとも位置
するように一体的に設けられており、そしてそれら枠部
12に対して当接、支持せしめられるように、加熱下に
おいて、セラミック板14が押圧せしめられることによ
って、各ダイヤフラム部10の凸形状の頂部部分が変形
せしめられて、そこに、平坦部10aが、それぞれ形成
されるようになっているのであり、そしてこのような平
坦化操作(突出量制御)によって、各ダイヤフラム部1
0の高さ(h)が、実質的に枠部12の高さに等しくさ
れ、以て均一な高さとされることとなるのである。な
お、このような平坦化操作において、枠部12は、両端
部に位置する二つが存在すれば充分であり、中央側の二
つの枠部12、12は、省略可能である。
【0042】また、(b)に示される例においては、ダ
イヤフラム部10(窓部6)の配列方向の両端部のみ
に、枠部12a、12bが設けられており、しかも、そ
れら枠部12a、12bの高さが異ならしめられてい
る。従って、そのような高さの異なる枠部12a、12
bに当接、支持されるようにセラミック板14を加圧せ
しめることにより、高さの低い枠部12a側に位置する
ダイヤフラム部10の変形量は大きく、一方高さの高い
枠部12b側に位置するダイヤフラム部10の変形量は
小さくなって、そこに、平坦部10aの大きさの異な
る、換言すればダイヤフラム部10の突出量乃至は高さ
(h)の異なるダイヤフラム構造体2が容易に実現され
得ることとなるのである。このように、平坦化治具たる
セラミック板14を支持する枠部12の高さを異ならし
めれば、前記(a)の例の如く、各ダイヤフラム部10
を均一な高さ(h)において突出せしめるばかりでな
く、突出量の変化したダイヤフラム部10の形成も容易
となるのである。
【0043】また、以上の具体例では、枠部12がセラ
ミックダイヤフラム構造体2を構成するダイヤフラム板
8上に固定的に設けられているが、平坦化治具としての
セラミック板14の当接時に、該枠部12に相当する高
さを有するスペーサ等をダイヤフラム板8上に位置せし
めた状態下において、そのようなセラミック板14によ
る凸形状の突出量制御を行なうようにしても、何等差し
支えなく、更には図5に示される如く、セラミック板1
4に枠部12が一体的に設けられてなる構造の平坦化治
具を用いることも可能である。この図5に示される平坦
化治具は、耐熱性のある材料、例えばセラミック材料か
らなるものであって、全体として平板状を呈する一方の
側の面に、前述の枠部12に等しい高さの脚部24の複
数が、一体的に設けられてなる形状を有する脚付き治具
22であって、その複数の脚部24が、ダイヤフラム構
造体2におけるダイヤフラム部10の少なくとも一つを
間にして、その両側に少なくとも位置するように、ダイ
ヤフラム板8上に当接せしめるようにすることによっ
て、各ダイヤフラム部10の頂部部分の変形を惹起し、
以てそこに平坦部10aを形成せしめて、その凸形状の
突出量乃至は高さ(h)を制御するようになっているの
である。
【0044】このような脚付き治具22を用いた場合に
あっても、その脚部24としては、ダイヤフラム部10
の配列方向における両端部の二つの脚部24、24があ
れば足り、中央側の二つの脚部24、24を省略するこ
とも可能であり、そして、両端部に位置する二つの脚部
の高さを変化させれば、また、図4(b)に示される如
く、ダイヤフラム部10の高さの変化したダイヤフラム
構造体2を得ることも可能である。
【0045】同様に、図6に示される如く、前記凹面治
具たるセラミック板15に枠部12が一体的に設けられ
てなる構造の、複数の凹状当接面23aと複数の脚部2
4とを有する脚付き凹面治具23を用いて、各ダイヤフ
ラム部10の頂部部分の変形を惹起し、そこに制御され
た凸面部10bを形成せしめて、その凸形状の突出量乃
至は高さ(h)を制御せしめることも、可能である。
【0046】なお、上述した具体例では、平坦化治具た
るセラミック板14や脚付き治具22或いは凹面治具た
るセラミック板15や脚付き治具23を用いた突出量制
御が、焼成して得られたダイヤフラム構造体2のダイヤ
フラム部10の凸形状に対して実施されていたが、その
ようなダイヤフラム構造体2の焼成と同時に、セラミッ
ク板14、15や脚付き治具22、23を用いた突出量
制御を実施することも可能である。
【0047】具体的には、前記セラミックグリーンシー
ト16とセラミックグリーン基体18との一体的な積層
物に対して、前記した脚付き治具22、23を重ね合わ
せたり、或いはそのような一体積層物のセラミックグリ
ーンシート16上に枠部12を与えるセラミックグリー
ン層の形成されたものに対して、前記したセラミック板
14、15を重ね合わせて、該一体積層物の焼成を行な
うことにより、セラミックグリーンシート16の窓部2
0に対応する部分の突出量を、脚付き治具22、23や
セラミック板14、15の当接によって抑制し、以て形
成されるダイヤフラム部10の外方への突出量の制御が
有効に行なわれ得るのである。
【0048】また、かかる積層物に対して、若しくは積
層物に枠部形成用のセラミックグリーン層を設けたもの
に対して、そのダイヤフラム部10形成部位を外方に凸
なる形状に加工した後、前記脚付き治具22、23やセ
ラミック板14、15を重合、配置せしめて、かかる積
層物の焼成を行なうことにより、その凸形状に加工され
た部分を脚付き治具22、23やセラミック板14、1
5にて押圧、変形せしめた状態にて、焼成することによ
り、目的とする突出量の制御されたダイヤフラム部10
が形成されるのである。
【0049】このように、積層物の焼成と同時に、換言
すればダイヤフラム部10の凸形状の形成時に、セラミ
ック板14や脚付き治具22等の平坦化治具或いはセラ
ミック板15や脚付き治具23等の凹面治具を用いて、
凸形状の頂部部分に対する当接により拘束せしめて、か
かる頂部部分に平坦部10a或いは曲面部10bを形成
することによって、その凸形状の突出量の制御が効果的
に実現され得るのである。
【0050】かくの如くして得られる薄肉のセラミック
ダイヤフラム構造体2は、そのダイヤフラム部10の凸
形状の突出量が制御され、目的とする高さ(h)に調節
されているところから、ダイヤフラム構造体間及びダイ
ヤフラム構造体内での特性バラツキが効果的に低減され
ているのであり、以て品質の良好な且つ信頼性の高いも
のとなると共に、強度的に優れ、また平坦部10a或い
は曲率の大きな曲面部10bの存在によって、かかるダ
イヤフラム部10の外表面上に形成される膜の厚さの制
御も容易となるものであって、センサやアクチュエータ
等の各種の用途に有利に用いられ得るものである。ま
た、このセラミックダイヤフラム構造体は、その材料特
性より、例えば腐食条件の厳しい装置、配管等の一部に
適用すれば、歪みゲージ等の各種検知手段等と併用する
ことで、内圧等をモニタする耐蝕性の圧力センサとする
ことも出来、また、空気圧や押し棒等の駆動源と併用す
ることで、周波数が低いものの、変位量が大きいアクチ
ュエータ等として用いることも出来るのである。
【0051】もっとも、上記したセラミックダイヤフラ
ム構造体は、そのダイヤフラム部位の一方の側の面に圧
電/電歪作動部を設けて、圧電/電歪膜型素子として有
利に用いられ得るものであり、中でも、アクチュエー
タ、フィルタ、ディスプレイ、加速度センサや衝撃セン
サ、トランス、マイクロフォン、発音体(スピーカ
等)、動力用や通信用の振動子や発振子に用いられるユ
ニモルフ型等の屈曲変位や力を発生させる、或いは屈曲
変位や力を検出するタイプの圧電/電歪膜型素子として
特に有利に用いられ得るものである。因みに、図7に
は、上記で得られる薄肉セラミックダイヤフラム構造体
を用いた圧電/電歪膜型素子の一例が、概略的に示され
ており、また図8には、その分解斜視図が示されてい
る。そして、そこに図示された圧電/電歪膜型素子30
は、ダイヤフラム構造体32と、そのダイヤフラム部位
の外表面に配置された圧電/電歪作動部34とが、接
合、一体化されることによって形成されており、かかる
圧電/電歪作動部34が、印加電圧に従い、ダイヤフラ
ム構造体32のダイヤフラム部位を屈曲変形せしめるよ
うにしたものである。
【0052】より詳細には、ダイヤフラム構造体32
は、前述の如き本発明に従って得られたものであって、
それぞれ、ジルコニア等のセラミック材料からなる薄肉
の平板形状を呈する閉塞プレート(ダイヤフラム部)3
6と接続プレート(基体部)38が、同じくジルコニア
等のセラミック材料からなるスペーサプレート(基体
部)40を挟んで、重ね合わされてなる構造をもって、
一体的に形成されている。そして、接続プレート38に
は、所定の間隔を隔てて、連通用開孔部42の複数(こ
こでは3個)が形成され、外部との連通部となるように
構成されている。また、スペーサプレート40には、正
方形状の窓部46が複数個(ここでは3個)形成され
て、その長手方向に所定の間隔を隔てて配列されてい
る。そして、それら各窓部46に対して、前記接続プレ
ート38に設けられた各一つの連通用開孔部42が開孔
せしめられるように、かかるスペーサプレート40が、
接続プレート38に対して、重ね合わされているのであ
る。なお、連通用開孔部42の配置は、圧電/電歪膜型
素子30の用途に応じて、各窓部46につき、適宜の個
数において設定されるものであって、例示の如き1個の
みの場合だけでなく、2個或いはそれ以上の個数におい
て配設されるものである。また、連通用開孔部の形状、
寸法等も用途に応じて適宜選択し得るものである。更
に、このスペーサプレート40における接続プレート3
8が重ね合わされた側とは反対側の面には、閉塞プレー
ト36が重ね合わされており、この閉塞プレート36に
て、窓部46の開口が覆蓋されている。それによって、
ダイヤフラム構造体32の内部には、連通用開孔部42
を通じて外部に連通された複数の加圧室48が形成され
ているのである。なお、ここでは、閉塞プレート(ダイ
ヤフラム部)、スペーサプレート(基体部)、及び接続
プレート(基体部)の3層構造を例としたが、4層或い
はそれ以上の多層構造とすることも可能である。
【0053】そして、このようなダイヤフラム構造体3
2は、前述せるように、ジルコニア等の所定のセラミッ
ク材料を用いて一体焼成品として形成されていると共
に、そのダイヤフラム部位、換言すればスペーサプレー
ト40の窓部46部位に位置する閉塞プレート36部分
が、かかる窓部46とは反対方向となる外方に凸なる形
状とされていると共に、平坦化治具或いは凹面治具によ
って、その凸形状の突出量が均一となるように制御され
ており、その凸形状の頂部部分には、平坦部或いは曲面
部が形成されている。具体的には、先ず、所定のセラミ
ック材料とバインダ並びに溶媒等から調製されるスラリ
ー乃至はペーストより、ドクターブレード装置、リバー
スロールコーター装置、スクリーン印刷装置等の一般的
な装置を用いてグリーンシートを成形、成膜し、次いで
必要に応じて、該グリーンシートに切断、切削、打抜き
等の加工を施して、窓部46や連通用開孔部42等を形
成し、各プレート36、38、40の前駆体を形成した
後、それら各前駆体を積層、熱圧着して、一体的な積層
物と為し、更にその後、焼成を施すことによって、ダイ
ヤフラム部位を与える閉塞プレート36部分が、外方に
凸なる形状とされてなる一体的なダイヤフラム構造体3
2を得る一方、そのダイヤフラム部位の外方に凸なる形
状が前述の如き平坦化治具を用いて拘束されて、その突
出量の制御が行なわれているのである。
【0054】また、かかるダイヤフラム構造体32に
は、その閉塞プレート36の外方に凸なる外面上におい
て、各加圧室48に対応する部位に、それぞれ、圧電/
電歪作動部34が設けられている。この圧電/電歪作動
部34は、閉塞プレート36部分、即ちダイヤフラム部
位の外面上に、下部電極50、圧電/電歪層52及び上
部電極54を膜形成法によって順次形成することによ
り、構成されたものである。なお、かかる圧電/電歪作
動部34としては、本願出願人が先に特願平3−203
831号や特願平3−204845号等において提案し
た圧電/電歪作動部の構成が有利に採用されることとな
る。
【0055】そして、そのような圧電/電歪作動部34
を与える電極膜(上下の電極50、54)及び圧電/電
歪層52は、公知の各種の膜形成法、例えばスクリーン
印刷、スプレー、ディッピング、塗布等の厚膜形成手法
や、イオンビーム、スパッタリング、真空蒸着、イオン
プレーティング、CVD、メッキ等の薄膜形成手法によ
って、焼成一体化されてなるダイヤフラム構造体32の
閉塞プレート36の外面上に、形成されるのである。な
お、その際の電極膜50、54の形成材料や圧電/電歪
層52の形成材料としては、公知の各種の材料や、先に
引用の本願出願人の特許出願に開示の材料等が適宜に採
用されることとなる。またそのようにして形成される電
極膜50、54と圧電/電歪層52とから構成される圧
電/電歪作動部34の厚さとしては、一般に、100μ
m以下とされ、また電極膜50、54の厚さとしては、
一般に、20μm以下、好ましくは5μm以下とされる
ことが望ましく、更に圧電/電歪層52の厚さとして
は、低作動電圧で大きな変位等を得るために、好ましく
は50μm以下、更に好ましくは3μm以上40μm以
下とされることが望ましい。
【0056】従って、このようなダイヤフラム構造体3
2のダイヤフラム部位(36)上に圧電/電歪作動部3
4が一体的に設けられてなる圧電/電歪膜型素子30に
あっては、その圧電/電歪作動部34の作動に基づい
て、かかるダイヤフラム部位(36)の変位が有効に為
され、以て加圧室48内が加圧せしめられることとな
り、そして該加圧室48内の流体の吐出が効果的に実現
され得るのである。
【0057】そして、かくの如き本発明に従うダイヤフ
ラム構造体の有利な適用例においては、ダイヤフラム構
造体32のダイヤフラム部位(36)が外方に凸なる形
状とされていることによって、圧電/電歪作動部34の
設けられるダイヤフラム部位(36)の剛性が効果的に
高められ得、また、その機械的強度や固有振動数が効果
的に大ならしめられ得て、その応答速度が有利に高めら
れ得ると共に、圧電/電歪作動部34に発生する歪みや
応力を効率良く変位に変え得る等の優れた特徴を発揮す
ることは言うまでもなく、そのダイヤフラム部位(3
6)の外方への凸形状の突出量が制御され、効果的に均
一な突出量と為し得るところから、特性のバラツキが効
果的に低減され得て、例えば、前記圧電/電歪作動部3
4の駆動形態において、その変位量が変化する等の問題
もなく、均一な変位量を示し、品質の均一な圧電/電歪
膜型素子30となるのである。また、本構造の圧電/電
歪膜型素子は、ダイヤフラム部における屈曲変位、力等
を電圧信号として取り出す検出器(センサ)としても使
用可能である。
【0058】ところで、上記した本発明に従う薄肉のセ
ラミックダイヤフラム構造体は、上例の如き圧電/電歪
膜型素子の構成部材として有利に用いられ得るものであ
るが、そのような圧電/電歪膜型素子の構造としては、
上例以外のものも採用され得ることは言うまでもなく、
またスピーカ、センサ、振動子、発振子、フィルター、
ディスプレイ、トランス等の他、内野研二著(日本工業
センター編)「圧電/電歪アクチュエータ 基礎から応
用まで」(森北出版)に記載のサーボ変位素子、パルス
駆動モータ、超音波モータ等に用いられるユニモルフ型
やバイモルフ型の圧電/電歪膜型アクチュエータ等の公
知の各種の用途における構成部材としても、有利に用い
られ得るものである。
【0059】
【実施例】以下に、本発明の代表的な実施例を示し、本
発明を更に具体的に明らかにすることとするが、本発明
が、そのような実施例の記載によって、何等の制約をも
受けるものでないことは、言うまでもないところであ
る。また、本発明には、以下の実施例の他にも、更には
上記した具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しな
い限りにおいて、当業者の知識に基づいて種々なる変
更、修正、改良等を加え得るものであることが、理解さ
れるべきである。
【0060】実施例 1 先ず、長手方向に0.5mm×0.7mmの大きさの矩
形の窓部が0.3mmの間隔を隔てて、0.5mm巾方
向において10個配列されてなるダイヤフラム構造体
(2)を得るために、セラミックグリーンシート(1
6)及びセラミックグリーン基体(18)を、それぞれ
下記の如くして作製した。
【0061】 a)セラミックグリーン基体(18)の作製 3モル%イットリア添加部分安定化ジルコニア粉末(平均粒径0.8μm) 100重量部 ポリビニルブチラール樹脂(バインダ) 9重量部 ジブチルフタレート(可塑剤) 4重量部 ソルビタン脂肪酸エステル系分散剤 2重量部 トルエン/イソプロピルアルコール(50/50)混合溶剤 70重量部 上記の組成を、常法に従って、ポットミル混合し、初期
粘度:1000cps(センチポアズ)のスラリーを得
た。次いで、このスラリーを真空脱泡、粘度調整し、1
0000cpsのスラリーとした後、ドクターブレード
法にて、かかるスラリーから、焼成後の厚みが200μ
mとなるようにシート状のグリーン基体を成形した。な
お、乾燥は、80℃で3時間行なった。
【0062】 b)セラミックグリーンシート(16)の作製 3モル%イットリア添加部分安定化ジルコニア粉末(平均粒径0.8μm) 99重量部 アルミナ粉末(平均粒径0.2μm) 1重量部 ポリビニルブチラール樹脂(バインダ) 11重量部 ジブチルフタレート(可塑剤) 5重量部 ソルビタン脂肪酸エステル系分散剤 2重量部 トルエン/イソプロピルアルコール(50/50)混合溶剤 75重量部 上記の組成を、常法に従って、ポットミル混合し、初期
粘度:1000cpsのスラリーを得た。次いで、この
スラリーを真空脱泡、粘度調整し、3000cpsのス
ラリーとした後、リバースロールコーター装置にて、か
かるスラリーから、焼成後の厚みが20μmとなるダイ
ヤフラム部(10)を与えるようなグリーンシートを成
形した。
【0063】そして、上記の如くして得られたセラミッ
クグリーン基体(18)を所定の金型にてパターン打抜
き(窓部20の形成)した後、これに上記で作製したセ
ラミックグリーンシート(16)を重ね合わせ、100
kg/cm2の圧力下に、80℃×1分の条件にて熱圧着せし
め、一体的な積層物を得た。また、この一体積層物を構
成するセラミックグリーンシート(16)の外表面上
に、該セラミックグリーンシート(16)用のスラリー
と同組成のペーストを用いて、図9に示される如く、焼
成後に20μmの厚みの枠部(12)を与えるセラミッ
クグリーン層(28)を、スクリーン印刷法にて形成し
た。なお、このセラミックグリーン層(28)は、図よ
り明らかな如く、セラミックグリーン基体(18)の窓
部(20)によって形成されるダイヤフラム部を取り囲
むように、印刷、形成されている。
【0064】そして、この2種の積層物(枠部12形成
用のセラミックグリーン層28を設けたものと設けられ
ていないもの)について、それぞれ10個のサンプルを
作製し、1500℃×2時間の焼成を行なった。また、
枠部(12)形成用のセラミックグリーン層(28)が
設けられてなる積層物の焼成体に対しては、そのダイヤ
フラム部の外方に突出した側に、平滑な高純度アルミナ
緻密体からなるセラミック板(14)を載せ、加圧下に
おいて再度加熱せしめ、1500℃で2時間再焼成を行
なうことにより、ダイヤフラム部における凸形状の突出
量制御を行ない、本発明例1のサンプルを得た。
【0065】また、前記枠部(12)形成用のセラミッ
クグリーン層(28)の設けられていない積層物から得
られた焼成体を用い、そのダイヤフラム部の突出側の面
に対して、脚部(24)の高さが20μmとされた、平
滑、高純度アルミナ緻密体からなる脚付き治具(22)
を、図5に示される如くして載置し、加圧下において加
熱せしめ、1500℃×2時間の再焼成を行なうことに
より、ダイヤフラム部における凸形状の突出量制御を実
施し、本発明例2のサンプルを得た。
【0066】このようにして得られた本発明例1及び2
に係るサンプルについて、そのダイヤフラム部の外方へ
の突出量を測定し、その平均を求めると共に、バラツキ
の程度を調べ、その結果を下記表1に示した。なお、比
較のために、枠部(12)形成用のセラミックグリーン
層(28)を設けた積層物の焼成体(比較例1)及びそ
のようなセラミックグリーン層(28)の設けられてい
ない積層物の焼成体(比較例2)における、それぞれの
ダイヤフラム部の突出量についても、同様に測定し、そ
の平均及びバラツキを求めて、下記表1に併せ示した。
【0067】
【表1】
【0068】かかる表1の結果から明らかなように、本
発明に従って、平坦化治具たるセラミック板(14)や
脚付き治具(22)によって、ダイヤフラム部における
凸形状の突出量制御が実施されたものにあっては、その
突出量が平均化され、バラツキの少ないものとなってい
ることが理解される。
【0069】さらに、かくして得られた各種のダイヤフ
ラム構造体を用いて、そのダイヤフラム部の外表面上
に、従来と同様な圧電/電歪作動部を形成して、圧電/
電歪膜型素子を作製し、その変位特性を評価したとこ
ろ、本発明例1及び2のサンプルのバラツキ量は、サン
プル内、サンプル間とも、比較例1、2の1/2以下と
なっていることを認めた。
【0070】実施例 2 実施例1において作製された、枠部(12)形成用のセ
ラミックグリーン層(28)が設けられてなる積層物を
用い、そのセラミックグリーンシート(16)側に、平
滑な高純度アルミナ緻密体からなるセラミック板(1
4)を載せて、1500℃×2時間の焼成を行なうこと
により、かかる積層物の焼結の進行に伴って、ダイヤフ
ラム部を外方に突出せしめ、そしてその突出形状をセラ
ミック板(14)の平坦な表面に当接せしめて拘束する
ことによって、その突出量の制御を行なった。その結
果、得られたダイヤフラム構造体のダイヤフラム部にお
ける外方への突出量は、平均で20.5μmであり、そ
のバラツキは0.5μmであった。
【0071】実施例 3 実施例1において得られた、セラミックグリーン層(2
8)の設けられていない積層物を用いて、そのセラミッ
クグリーンシート(16)側に、実施例1において用い
られた、平滑なアルミナ緻密体からなる脚付き治具(2
2)を載せ、1500℃×2時間の焼成を行ない、形成
されるダイヤフラム部の凸形状を、かかる脚付き治具
(22)にて当接、拘束せしめて、その突出量を制御す
ることにより、突出量の平均が21.5μm、バラツキ
が1.1μmのダイヤフラム構造体を得た。
【0072】実施例 4 実施例1と同様に、ダイヤフラム部(窓部)の10個が
配列したダイヤフラム構造体を得るために、セラミック
グリーンシート(16)及びセラミックグリーン基体
(18)を、下記の如くして作製した。
【0073】 a)セラミックグリーン基体(18)の作製 5モル%イットリア添加部分安定化ジルコニア粉末(平均粒径0.4μm) 100重量部 ポリビニルブチラール樹脂(バインダ) 12重量部 ジオクチルフタレート(可塑剤) 6重量部 ソルビタン脂肪酸エステル系分散剤 2重量部 キシレン/n−ブチルアルコール(50/50)混合溶剤 85重量部 上記の組成を、常法に従って、ポットミル混合し、初期
粘度:1000cpsのスラリーを得た。次いで、この
スラリーを真空脱泡、粘度調整し、10000cpsの
スラリーとした後、ドクターブレード法にて、かかるス
ラリーから、焼成後の厚みが200μmとなるようなシ
ート状のグリーン基体を成形した。
【0074】 b)セラミックグリーンシート(16)の作製 5モル%イットリア添加部分安定化ジルコニア粉末(平均粒径0.3μm) 100重量部 ポリビニルブチラール樹脂(バインダ) 11重量部 ジオクチルフタレート(可塑剤) 5重量部 ソルビタン脂肪酸エステル系分散剤 2重量部 キシレン/n−ブチルアルコール(50/50)混合溶剤 82重量部 上記の組成を、常法に従って、ポットミル混合し、初期
粘度:1000cpsのスラリーを得た。次いで、この
スラリーを脱泡、粘度調整し、3000cpsのスラリ
ーとした後、リバースロールコーター装置を用いて、か
かるスラリーから、焼成後の厚みが20μmとなるグリ
ーンシートを成形した。
【0075】そして、上記の如くして得られたセラミッ
クグリーン基体を所定の金型にてパターン打抜き(窓部
20の形成)した後、これに上記で作製したセラミック
グリーンシートを重ね合わせ、100kg/cm2の圧力下
に、80℃×1分の条件にて熱圧着せしめ、一体的な積
層物Aを得た。また、この得られた積層物Aのセラミッ
クグリーンシート(16)側の表面に、前記セラミック
グリーン基体(18)作製スラリーと同組成のペースト
を用いて、図9と同様なパターンにて、焼成後の厚みが
20μmとなるような厚さにおいて、セラミックグリー
ン層(28)を印刷形成することにより、枠付きの積層
物Bを得た。
【0076】次いで、この得られた枠付きの積層物Bに
対して、そのセラミックグリーン基体(18)の窓部
(20)を通じて空気圧を作用せしめることにより、か
かる窓部(20)部位に位置するセラミックグリーンシ
ート(16)部分にて与えられるグリーン状態のダイヤ
フラム部を、外方に約35μm突出させた。
【0077】そして、この生のダイヤフラム部位が突出
せしめられてなる枠付きの積層物Bに対して、1500
℃×2時間の焼成操作を施した後、更に、平滑な高純度
アルミナ多孔体からなるセラミック板(14)を重ね合
わせ、押圧下において再度加熱せしめ、1500℃×2
時間の再焼成操作を実施することにより、ダイヤフラム
部における凸形状の突出量制御を行なったところ、ダイ
ヤフラム部の突出量は、平均で21.3μm、バラツキ
が0.7μmであった。これに対して、かかるセラミッ
ク板(14)の載置下における再焼成操作が施されてい
ない、前記突出加工された積層物Bの焼成体において
は、そのダイヤフラム部における凸形状の突出量は、平
均で27.5μm、バラツキが3.8μmであった。
【0078】また、前記生のダイヤフラム部位に対して
突出加工の施された枠付きの積層物B上に、平滑な高純
度アルミナ多孔体からなるセラミック板(14)を載せ
て、かかる積層物Bの焼成を、1500℃×2時間の条
件下で行なったところ、ダイヤフラム部の凸形状の突出
量は、平均で20.4μmとなり、またバラツキも0.
9μmであった。
【0079】実施例 5 前記実施例4において作製された積層物Aを用い、その
窓部(20)を通じて所定の空気圧を作用せしめること
により、かかる窓部(20)に対応するセラミックグリ
ーンシート(16)部位を外方に凸なる形状に突出せし
めた。尚、この突出加工にて形成された生のダイヤフラ
ム部の凸形状の突出量は、約35μmであった。
【0080】次いで、この突出加工の施された積層物A
を、1500℃×2時間の条件下で焼成した後、その得
られた焼成体上に、脚部(24)の長さが20μmであ
る高純度アルミナ多孔体からなる脚付き治具(22)
を、図5に示される如き形態において重ね合わせ、所定
の押圧力を作用せしめつつ、再び加熱し、1500℃×
2時間の再焼成を行ない、ダイヤフラム部の凸形状の突
出量制御を行なったところ、突出量の平均が22.1μ
m、バラツキが1.2μmとなった。これに対して、か
かる脚付き治具(22)を用いた再焼成操作が施される
前の焼成体におけるダイヤフラム部の突出量は、平均で
26.7μm、バラツキは3.6μmであった。
【0081】また、上記で得られた突出加工の施されて
なる積層物Aに対して、その生のダイヤフラム部の突出
側に、上記と同様な高純度アルミナ多孔体からなる脚付
き治具(22)を載せた状態において、1500℃×2
時間の焼成を行ない、かかる積層物Aの焼成と同時に、
形成されるダイヤフラム部の凸形状の突出量制御を行な
ったところ、得られたダイヤフラム構造体におけるダイ
ヤフラム部の突出量は、平均で21.4μm、バラツキ
は1.3μmであった。
【0082】実施例 6 実施例1にて得られた一体的な積層物を用いて、該積層
物のセラミックグリーンシート(16)の外表面上に、
該セラミックグリーンシート(16)用のスラリーと同
組成のペーストを用いて、焼成後に10μmの厚みの枠
部(12)を与えるセラミックグリーン層(28)を、
図9に示される如く、スクリーン印刷法にて形成した。
そして、実施例1と同様にして、1500℃×2時間の
焼成を行なった後、得られたダイヤフラム構造体(2)
におけるダイヤフラム部(10)の外方に突出した側
に、高純度アルミナ緻密体からなり、且つ該ダイヤフラ
ム部(10)の曲率半径(1067μm)より大なる曲
率半径(2268μm)を有する凹状当接面(15a)
を備えたセラミック板(15)からなる凹面治具を載
せ、加圧下において再度加熱せしめて、1500℃で2
時間再焼成することにより、ダイヤフラム部(10)に
おける凸形状の突出量制御を行なった。
【0083】その結果、凸形状のダイヤフラム部(1
0)に、凹面治具の凹状当接面(15a)に略対応した
曲率半径の凸面部(10b)が形成され、その突出量
(h)は平均で19.2μm、バラツキは0.6μmと
なった。
【0084】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、セラミックダイヤフラム構造体におけるダイ
ヤフラム部位が、外方に凸なる形状とされると共に、そ
の凸形状が、平坦化治具への当接によって平坦化せしめ
られ、或いは凹面治具への当接によって、所定の曲率半
径の凸面状とされることにより、その突出量の制御が自
由に且つ容易に可能となったのであり、以てダイヤフラ
ム構造体間やダイヤフラム構造体内における特性のバラ
ツキが効果的に低減され得ることとなったのである。
【0085】また、本発明に従って得られるセラミック
ダイヤフラム構造体にあっては、そのダイヤフラム部位
が外方に凸なる形状とされていることによって、従来の
フラット状のダイヤフラムでは得られなかったような利
点、例えば、固有共振周波数を有利に大きくすることが
出来る他、強度が向上され、またダイヤフラム部位の外
面上に厚膜法等によって形成される膜(例えば、電極膜
や圧電/電歪膜等)の焼結も阻害することがない等の特
徴を発揮することは勿論、かかる外方に凸なる形状とさ
れている頂部部分に平坦部乃至は凸面部が存在している
ことによって、そこに形成される膜を印刷等によって形
成する際に、その膜厚の制御が容易となり、その均一性
の確保が有利に実現し得る等の特徴を有しているのであ
る。
【0086】そして、そのような本発明に従うセラミッ
クダイヤフラム構造体を用いて得られる圧電/電歪膜型
素子は、また、その作動信頼性の著しく向上されたもの
となるのであり、以てアクチュエータ、ディスプレイ、
フィルタ、マイクロフォン、発音体(スピーカ等)、各
種センサ、各種振動子や発振子等に有利に用いられ得る
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るセラミックダイヤフラム構造体の
製造方法の代表的な一例を示す工程説明図である。
【図2】本発明に係るセラミックダイヤフラム構造体の
製造方法の代表的な他の一例を示す工程説明図である。
【図3】図1に示されるダイヤフラム構造体の製造に際
しての、セラミックグリーンシートと、セラミックグリ
ーン基体との組合せの一例を示す説明図である。
【図4】外方に突出したダイヤフラム部の複数を設けて
なるセラミックダイヤフラム構造体に対するセラミック
板を用いた突出量制御の異なる例を示す説明図であっ
て、そのうちの(a)は、同一高さの枠部を用いた例を
示し、(b)は、異なる高さの枠部を用いた例を示して
いる。
【図5】異なる平坦化治具を用いた例を示す図4(a)
に対応する説明図である。
【図6】異なる凹面治具を用いた例を示す図5に対応す
る説明図である。
【図7】本発明に従うセラミックダイヤフラム構造体を
用いた圧電/電歪膜型素子の一例を示す断面図である。
【図8】図7に示される圧電/電歪膜型素子の分解斜視
図である。
【図9】実施例において、積層物のセラミックグリーン
シート側の表面に形成されるセラミックグリーン層の印
刷パターンを示す部分平面説明図である。
【符号の説明】
2,32 ダイヤフラム構造体 4 セラミック基体 6,20,46 窓部 8 セラミックダイヤフラム板 10 ダイヤフラム部 10a 平坦部 10b 曲面部(凸面部) 12 枠部 14,15 セラミック板 15a,23a 凹状当接面 16 セラミックグリーンシート 18 セラミックグリーン基体 22,23 脚付き治具 24 脚部 28 セラミックグリーン層 30 圧電/電歪膜型素子 34 圧電/電歪作動部 36 閉塞プレート 38 接続プレート 40 スペーサプレート 42 連通用開孔部 48 加圧室 50 下部電極 52 圧電/電歪層 54 上部電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹内 勝之 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日本碍子株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−168333(JP,A) 特開 昭63−292032(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 41/08

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一つの窓部を有するセラミッ
    ク基体と、該窓部を覆蓋するように積層された、薄肉の
    セラミックダイヤフラム板とからなる一体焼成物であっ
    て、該窓部において薄肉のダイヤフラム部が一体に設け
    られ、且つ該ダイヤフラム部が前記窓部とは反対方向と
    なる外方に凸なる形状とされた構造体を製造するに際し
    て、 該ダイヤフラム部の凸形状の形成時に若しくは形成の後
    に、かかる凸形状の頂部部分に平坦化治具或いは凹面治
    具を当接せしめて、該凸形状の頂部部分に若しくはそれ
    を含む部分に平坦部或いは所定の曲率半径の凸面部を形
    成することにより、該凸形状の突出量を制御するように
    したことを特徴とするセラミックダイヤフラム構造体の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 前記構造体が、 少なくとも一つの窓部を有するセラミックグリーン基体
    を準備する工程と、 所定厚さの薄肉のセラミックグリーンシートを準備する
    工程と、 前記セラミックグリーン基体に対して、その窓部を覆蓋
    するように、該薄肉のセラミックグリーンシートを積層
    し、一体的な積層物と為す工程と、 該積層物を焼成して一体的な焼結体と為し、前記セラミ
    ックグリーン基体の窓部部位において薄肉のダイヤフラ
    ム部を形成する一方、かかる積層物の焼成と同時に、該
    ダイヤフラム部を該窓部とは反対方向となる外方に凸な
    る形状に突出せしめる工程と、 を含んで、製造される請求項1に記載のセラミックダイ
    ヤフラム構造体の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記構造体が、 少なくとも一つの窓部を有するセラミックグリーン基体
    を準備する工程と、 所定厚さの薄肉のセラミックグリーンシートを準備する
    工程と、 前記セラミックグリーン基体に対して、その窓部を覆蓋
    するように、該薄肉のセラミックグリーンシートを積層
    し、一体的な積層物と為す工程と、 該積層物を構成するセラミックグリーン基体の窓部部位
    に位置する前記セラミックグリーンシート部分を、該窓
    部とは反対方向の外方に凸なる形状と為す工程と、 このような凸形状の付与された積層物を焼成して一体的
    な焼結体と為し、前記セラミックグリーン基体の窓部部
    位において外方に突出する薄肉のダイヤフラム部を形成
    する工程と、 を含んで、製造される請求項1に記載のセラミックダイ
    ヤフラム構造体の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記凸形状の付与された積層物の焼成に
    際して、該凸形状の頂部部分に前記平坦化治具或いは前
    記凹面治具を当接せしめ、形成される前記ダイヤフラム
    部の凸形状の突出量が制御されるようにした請求項3に
    記載のセラミックダイヤフラム構造体の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記ダイヤフラム部の少なくとも一つを
    間にして、その両側に少なくとも位置するように、所定
    厚みの枠部を、前記セラミックダイヤフラム板上に設け
    る一方、該両側の枠部にて支持されるように、平坦な当
    接面を有する前記平坦化治具或いは凹状の当接面を有す
    る前記凹面治具を重ね合わせ、該平坦な当接面或いは該
    凹状の当接面にて前記ダイヤフラム部の凸形状の突出量
    が制御されるようにした請求項1乃至請求項4の何れか
    に記載のセラミックダイヤフラム構造体の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記セラミックグリーン基体とセラミッ
    クグリーンシートとの積層物に対して、前記枠部を与え
    る所定厚さのセラミックグリーン層が形成される請求項
    5に記載のセラミックダイヤフラム構造体の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記平坦化治具或いは前記凹面治具が、
    前記ダイヤフラム部の少なくとも一つを間にして、その
    両側に少なくとも位置して当接する脚部を有しており、
    該脚部を介しての該平坦化治具の当接により、前記ダイ
    ヤフラム部の凸形状の突出量が制御されるようにした請
    求項1乃至請求項4の何れかに記載のセラミックダイヤ
    フラム構造体の製造方法。
  8. 【請求項8】 少なくとも一つの窓部を有するセラミッ
    ク基体と、該窓部を覆蓋するように積層された、薄肉の
    セラミックダイヤフラム板とからなる一体焼成物であっ
    て、該窓部において薄肉のダイヤフラム部が一体に形成
    されていると共に、該セラミック基体及び該セラミック
    ダイヤフラム板の平均結晶粒子径が、それ ぞれ、5μm
    以下である構造体にして、 該ダイヤフラム部が、前記窓部とは反対方向となる外方
    に凸なる形状とされていると共に、該ダイヤフラム部の
    前記窓部の少なくとも一つに位置するものにおいて、そ
    の凸形状の頂部部分に若しくはそれを含む部分に、平坦
    部或いは所定の曲率半径の凸面が形成されていることを
    特徴とするセラミックダイヤフラム構造体。
  9. 【請求項9】 前記セラミックダイヤフラム板が、安定
    化ジルコニア、部分安定化ジルコニア、アルミナ若しく
    はそれらの混合材料を主成分とする材料から構成されて
    いる請求項8に記載のセラミックダイヤフラム構造体。
  10. 【請求項10】 前記ダイヤフラム部の厚さが、30μ
    m以下である請求項8又は請求項9に記載のセラミック
    ダイヤフラム構造体。
  11. 【請求項11】 前記ダイヤフラム部が、相対密度:9
    0%以上の緻密体にて構成されている請求項8乃至請求
    10の何れかに記載のセラミックダイヤフラム構造
    体。
  12. 【請求項12】 内部に対向した側壁面を持つ窓部を少
    なくとも一つ以上有するセラミック基体と、該窓部を覆
    蓋するように積層された、薄肉のセラミックダイヤフラ
    ム板とからなる一体焼成物であって、該窓部の該側壁面
    端部で薄肉のダイヤフラム部端部と接続され、一体に形
    成されてなる構造体にして、 該ダイヤフラム部が、前記窓部とは反対方向となる外方
    に凸なる形状とされていると共に、該ダイヤフラム部の
    前記窓部の少なくとも一つに位置するものにおいて、そ
    の凸形状の頂部部分に若しくはそれを含む部分に、平坦
    部或いは所定の曲率半径の凸面が形成されていることを
    特徴とするセラミックダイヤフラム構造体。
  13. 【請求項13】 前記セラミックダイヤフラム板が、安
    定化ジルコニア、部分安定化ジルコニア、アルミナ若し
    くはそれらの混合材料を主成分とする材料から構成され
    ている請求項12に記載のセラミックダイヤフラム構造
    体。
  14. 【請求項14】 前記セラミック基体及びセラミックダ
    イヤフラム板の平均結晶粒子径が、それぞれ、5μm以
    下である請求項12又は請求項13に記載のセラミック
    ダイヤフラム構造体。
  15. 【請求項15】 前記ダイヤフラム部の厚さが、30μ
    m以下である請求項12乃至請求項14の何れかに記載
    のセラミックダイヤフラム構造体。
  16. 【請求項16】 前記ダイヤフラム部が、相対密度:9
    0%以上の緻密体にて構成されている請求項12乃至請
    求項15の何れかに記載のセラミックダイヤフラム構造
    体。
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