JP3293786B2 - 商取引装置 - Google Patents

商取引装置

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JP3293786B2
JP3293786B2 JP37310598A JP37310598A JP3293786B2 JP 3293786 B2 JP3293786 B2 JP 3293786B2 JP 37310598 A JP37310598 A JP 37310598A JP 37310598 A JP37310598 A JP 37310598A JP 3293786 B2 JP3293786 B2 JP 3293786B2
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庄治 林田
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株式会社富士通総研
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、商取引時のキャッ
シュレス化を可能とする電子財布システムに用いられる
商取引装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より行われているキャッシュレス化
施策の主たるものとしては、次の通りものがある。
【0003】その1、クレジットカードを用いた取引に
おいては、通常、取引銀行からの推薦によりクレジット
カード使用を許された個人顧客は、商品を購入するさ
い、代金の支払いにこのクレジットカードを提示する。
小売店では、クレジットカード発行会社に当該クレジッ
トカードの信用を照会した後、商品の代金を上記クレジ
ット会社に請求する。クレジット会社は、後日まとめて
請求金額を顧客の預金口座から引き落とし、小売店の口
座に入金するという一連の事務代行を行う。
【0004】その2、銀行POSカードを用いた取引に
おいては、銀行口座から現金を払い出すことを目的とし
た、銀行発行のキャッシュカードを、個人顧客は小売店
に提示する。小売店は、銀行の預金元帳ファイルと直接
交信できるPOS端末機により、代金を銀行に請求す
る。銀行は直ちに顧客元帳から当該金額を引き去り小売
店口座に入金処理を終える。
【0005】その3、プリペイドカードを用いた取引に
おいては、顧客はまず、あらかじめ店頭あるいは自動販
売機により、現金と引換えにプリペイドカードを購入す
る。このプリペイドカードを商品の自動販売機に挿入
し、必要な操作をすると、商品が排出され、商品代金に
相当する金額がプリペイドカードより減算される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術では、キャ
ッシュレス効果の観点から見ると、おのずから限度があ
る。
【0007】その1、クレジットカード。
【0008】小売店は、買物一件ごとにクレジット会
社に信用照会を行った上、代金請求伝票作成をするとい
う事務負担があるため、高額商品、高付加価値商品の店
舗に限定される。預金口座の代金引き去り時点での残
高不足や、不良債権の発生が生ずることを防ぐため、一
定の審査をパスした個人顧客にしかカードの利用資格が
与えられない。
【0009】その2、銀行POSカード。
【0010】買物時点での即時口座引き去りが原則で
あるため、銀行営業時間中の正常処理と夜間や銀行休日
の例外処理とが異なり、小売店は事務対応負担を、顧客
には残高管理負担を要請される。買物一件ごとの口座
引き去りを行うので、事務量が多くなり経費がかさむ。
【0011】その3、プリペイドカード。
【0012】先払い回数券的な性格のため、繰り返し
同一の商品を購入しない一元の顧客は使用しない。先
払い方式であるため、顧客は購入予定時点よりはるかに
先立ってプリペイドカードを購入しておく必要があり、
手元の流動性がなくなる。プリペイドカードを購入す
る際には、現金が必要であり、完全なキャッシュレスと
はならない。
【0013】これらのキャッシュレス施策は、局地的に
はその効果を挙げつつあるものの、上に述べたような制
約条件のために、万人が全ての買物に使用できる手段と
はなりにくい。
【0014】従って、本発明では、完全なるキャッシュ
レス化を目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、複数の
顧客に配布されたキャッシュレス媒体と、自動取引装置
と、商取引装置と、センタ装置とから成り、前記センタ
装置は、顧客の口座識別情報と金額情報を記憶する預金
元帳記憶部と、前記複数のキャッシュレス媒体に送信さ
れた金額情報を未決済の金額情報として集計加算して記
憶する未決済資金部とを有し、前記キャッシュレス媒体
に金額情報を送信する場合、該金額情報を前記預金元帳
記憶部の金額情報から減算し、前記未決済資金部の金額
情報に加算し、前記商取引端末装置の送信手段から小売
店口座ごとの前記銀行別金額情報を受信した場合、自銀
行の金額情報の場合には、前記未決済資金部の金額情報
から該自銀行の金額情報を減算し、他銀行の金額情報の
場合には、他銀行の交換請求データの作成を行う電子財
布システムにおける商取引装置において、商取引時に、
前記キャッシュレス媒体の銀行識別情報及び金額情報
を、前記キャッシュレス媒体が記憶する所有者の口座識
別情報を伴うことなく受信して、銀行別に記憶する記憶
部と、記憶された銀行別の金額情報を、前記センタ装置
に送信する送信手段とを有することを特徴とする商取引
装置により達成される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、各図面を用いて本発明の実
施例を説明する。
【0017】先ず、各装置に関して説明する。
【0018】キャッシュレス媒体(第2図参照) 銀行の現行キャッシュカード(磁気ストライプカード)
に代えて、これを技術的にも用途的にも機能拡充するも
ので、電子頭脳(記憶部および演算部)を内蔵した多機
能型ICカード。
【0019】キャッシュレス媒体としての多機能型IC
カード21は、内部に演算制御部211、金額情報記憶部212
、キーワード記憶部213 およびバッテリ214 を、外部
表面に表示部215 (例えば液晶ディスプレイ)、入力キ
ー216 (機能キーと数字キー)および接触部217 (自動
取引端末装置との接点)を装備する。
【0020】銀行センター装置(第3図参照) 銀行センタ装置として必要な装備は、預金元帳ファイル
321 (個人口座用)、未決済資金ファイル322 、小売店
元帳ファイル323 (小売店口座用)、および媒体残高ロ
グファイル324 の各ファイルと、これら各ファイルの読
み書きを制御する演算処理装置31(これには、預金元帳
ファイル制御部311 、未決済資金ファイル制御部312 、
小売店元帳ファイル制御部313 、媒体残高ログファイル
制御部314 、演算処理部310 が含まれる) および回線制
御部33である。
【0021】自動取引端末装置(第4図参照) 通常、専用回線により銀行センター装置に接続される
が、自動取引端末装置2の機能には、媒体カード読み書
き部411 、媒体カード制御部412 、入力操作制御部413
、演算処理部410 および回線制御部414 が装備され
る。
【0022】POS端末装置(第5図参照) 売上げ商品単品管理を行う通常の小売店POSレジスタ
部51に、カード読み書き部52を追加装備する。
【0023】このカード読み書き部52は、カード読み書
き部521 および売上集計ファイル53を主要機能として持
ち、これらの読み書きを制御するカード制御部522 と売
上集計ファイル制御部524 、POSレジ制御部523 、演
算処理部520 、および回線制御部525 から構成される。
【0024】なお、売上集計ファイル53は、請求先銀行
番号531 ごとに、件数合計532 、金額合計533 を集計格
納し、かつ、総合計534 を格納する。
【0025】次に各部の操作について説明する。 (1)媒体カードの基本操作(第6図参照) 銀行から預金者に対して手交される初期状態の媒体カー
ドの情報記憶部には、このカードが帰属する銀行番号、
預金口座番号、預金者があらかじめ登録したカード暗証
番号などのキーワードが格納されている。
【0026】媒体カードを使用するためにはまず、電源
キーを押して電源オンを確認した後、数字キーで正しい
暗証番号を入力して稼働状態にする必要がある。全ての
用途はここから始まる。
【0027】預金口座からの払い出しや買物の前など、
媒体カード内の金額を確認したい時、稼働状態カードに
してから照会キーを押すと、現在の残高が表示部に表示
される。
【0028】また、照会キーをさらに押すと、最近時の
取引の日付が表示され、さらに照会キーを押すとその金
額が表示される。さらに照会キーを押し続けることによ
って過去の取引の日付と金額が後入れ先出し順で表示さ
れる。これは、家計簿の資料として十分利用できる。
【0029】稼働状態カードは、POSレジやATM装
置に挿入されている間は、そのまま電源オンの状態を保
持するが、POSレジやATM装置から放出された後
は、オートタイムオフ機能で一定時間経過後電源オフの
状態になる。また、電源オン状態の時、さらに電源キー
を押せば、電源オフの状態になる。 (2)媒体カードへの金額補充(第7図参照) 自動取引端末装置で、カード内残高を預金口座から補充
するには、稼働状態カードを、ATM装置所定の入力操
作をして挿入すれば、カード内金額が補充されるととも
に、表示部にその金額が表示され、レシートの代わりに
なる。
【0030】ATM装置は、取引選択キーによる金額補
充の指示入力およびカード挿入を検知すると、カード内
から銀行番号・口座番号を読み取り、その正当性を確認
したのち、口座暗証番号および金額の入力を待つ。これ
ら所定の入力操作を受けたATM装置は、入力された金
額をカードに送出する。カードはこの金額を残高に合算
して新残高を計算しこれをATMに送出する。ATM
は、これら全てのデータ(銀行番号、口座番号、口座暗
証番号、入力金額、カード内新残高)をまとめて銀行セ
ンター装置に送信する。
【0031】銀行センター装置は、預金元帳ファイルよ
り当該預金元帳を読み出し、暗証番号を確認し残高を更
新して元帳ファイルに書きもどし、未決済資金ファイル
に入力金額を合算更新し、媒体残高ログファイルにカー
ド内残高を書き込み、これらすべての処理を終えた旨の
取引完了通知を自動取引端末装置に送信する。
【0032】自動取引端末装置はこれを受信すると、カ
ードに取引完了指令を送出、カードは新残高を書き替
え、取引記録を作成格納し、補充金額を表示部に表示
し、すべての操作が終わる。ATM装置は、カードの操
作が完了したことを確認して、カードを放出する。
【0033】ここで、口座暗証番号の不突合、元帳残高
の不足など例外ケースには、それぞれ対応処理が行われ
る。
【0034】また、カード内に余剰の残高があり、預金
口座に戻し入金する場合は、口座暗証番号入力およびそ
の照合の部分で若干手順が異なるが、残高の増減が逆に
なる以外、基本的には補充入金の場合と変わらない。 (3)カードによる買物(第8図参照) 買物をするさい、稼働状態のカードを小売店POS端末
装置に挿入すると、買物金額合計がカード内から減算さ
れる。POS端末装置から放出されたカードの表示部に
は、減算された買物金額が表示されており、別途受け取
った買物レシートとの突合資料として利用できる。
【0035】POS端末装置の、カード読み書き部は、
稼働状態カードの挿入を検知すると、カードから銀行番
号を読み取って待機する。POSレジは、買物金額集計
後合計キーを押されたら、買物金額をカード読み書き部
に送出する。カード読み書き部はこれをカードに送出す
る。カードは新残高を書き替え、取引記録を作成格納
し、引き去り金額を表示部に表示し、カード内処理が終
わる。
【0036】カード読み書き部は、売上集計ファイルに
各銀行別に金額を合算集計格納し、POSレジスタ部に
取引完了通知を出して、カードを放出する。完了通知を
受けたPOSレジスタは、レジ集計後、レシートを放出
する。 (4)小売店売上げの銀行への入金(第9図参照) 小売店は一日の営業を終えるとPOS端末装置の精査を
行う。精査入力によってカード読み書き部は売上げ集計
ファイルを固定し、暗号化によって送信電文を作成し、
あらかじめPOS端末装置ごとにきめられた指定銀行セ
ンタに送信する。
【0037】銀行センタは、受信した電文を解読し、自
行分と他行分に分ける。自行分の金額をまず、未決済資
金ファイルから引き去り、小売店預金口座に入金処理す
る。他行分は、交換決済制度を通してそれぞれの銀行に
請求し、それぞれの銀行の未決済資金ファイルの引き去
りが完了した事を確認して小売店預金口座に入金処理す
る。これで、すべての決済が完結する。 (5)媒体カードの故障時の補償の方法。
【0038】現金は紛失しない限りいつでも使えるが、
この媒体カードは故障すると残高が有ろうと無かろうと
使用不能になる。銀行に出向いて新しい正常カードと交
換してもらうが、故障カードの残高が読み取り不可能の
場合、個別に出入り明細管理をしていない本システム
で、補償金額をいかにして確定し、かつ預金者の納得を
得るのか。
【0039】まず、銀行センタでは、媒体残高ファイル
から当該カードの直近の取引時点のカード残高を検索す
る。これが補償の最高限度額である。
【0040】さらに、別途統計的手法によって、当該カ
ードの買物傾向(金額の減りぐあいの傾斜)を分析し
て、直近の取引時点からの日数によって現在の残高を推
計して、推計値残高を算出する。大量観察の法則で、個
々の推計値残高の合計は、限り無く真正残高に近づく。
推計値残高を未決済資金ファイルから払い出し、さらに
預金者が要求する金額との乖離分は、(媒体残高ファイ
ルの残高以内で)差額を補填して、新カード残高を格納
して再交付する。この差額は、通常銀行から見て支出過
多となろうが、保険などで担保しておけばよい。 (6) 以下、電子財布取引の各装置の動作を説明する。
【0041】但し、電子財布処理を行う際のキャッシュ
レス媒体1として、多機能ICカード21を使用し、読
み取り端末4としてPOS端末装置51を使用し、読み
書き端末装置2として自動取引端末装置2を使用して行
うものとする。 キャッシュレス媒体の動作説明(第10図(a) 乃至
(d)) 先ず、電子財布取引を行いたい顧客は、正当な発行母体
によって正当に発行された多機能ICカード21に買い
物処理のための金額情報を書き込む必要がある。この金
額情報は顧客とキャッシュレス媒体1としての多機能I
Cカード発行母体との間で定められた限度額以内で任意
に設定できる金額である。
【0042】この金額情報は多機能ICカード21の金
額情報記憶部212に記憶する必要がある。顧客は、多
機能ICカード21の金額情報記憶部212内にどの位
の残高があるかを把握すれば、どの位の金額を補充する
必要があるかの、的確な補充処理を行うことができる。
【0043】そのためには第10図(a) に示すように、
顧客は多機能ICカード21の入力キー216を使用し
て多機能ICカード自体の電源を投入する。多機能IC
カード21は電源が投入されると、ステップ611のカ
ードオン状態設定により、表示部215に、例えば数字
桁0を表示してカードオン状態を表示する。この時、既
にカードが使用不能状態となっている場合は、カード使
用不能状態判断ステップ612により検出されて、カー
ド使用不能状態表示ステップ621にて、カード表示部
215に例えば記号桁に×記号を表示して、顧客にカー
ド使用が不能であることを知らせ、終了処理ステップ6
22により多機能ICカード21の電源をオフとする。
カード使用不能状態でない場合は、多機能ICカード自
体に予め設定されている顧客毎に設定されている暗証番
号によるカード使用の正当性チェックを行うことにな
る。この暗証番号は、顧客がカード使用上の利便性を考
慮して無暗証とすることも選択可能であり、設定はカー
ド発行時になされるものとする。暗証番号設定有りを無
暗証判断ステップ613で検出した場合には、顧客によ
る誤った暗証番号入力を数えるための暗証不一致カウン
タ初期化ステップ614で暗証入力にそなえる。次に暗
証入力待ちステップ615で顧客による暗証入力待ち状
態となる。顧客が入力キー216によって暗証番号を入
力すると、暗証番号入力判断ステップ616によって入
力を検出し、設定されている暗証番号との一致判断ステ
ップ617により判定されて、不一致の場合は暗証不一
致の入力カウンタを1づつ増加させていく。その過程
で、不一致回数の回数制限を越えたかどうかをステップ
619により判定し、まだ制限以内であれば表示部21
5に暗証違い表示を、例えば数字桁にEを表示して顧客
に通知し、暗証番号の再入力をステップ615にて待
つ。回数制限判断ステップ619により制限オーバが判
明すると、ステップ620でカード使用不能状態である
ことをカード内記憶部に設定し、この状態は以後顧客に
よる解除は不可能となる。次に、カード使用不能状態表
示ステップ621で、カードが使用不能状態であること
を表示部215に例えば記号桁に×を表示して使用者で
ある顧客に通知する。その後終了処理ステップ622に
より電源がオフとなり処理を終了する。このように、暗
証番号の入力を数度に渡り間違えた場合は、多機能IC
カードの正当な所有者でないと判断できるものである。
従って、いったん誤った暗証番号入力の制限回数をこえ
ると、カードの電源をオンにしても常にカード使用不能
状態となって、正当なカード所有者でない者による利用
を防止する。
【0044】顧客により入力された暗証番号が多機能I
Cカード内に記憶された暗証番号と一致すると、第10
図(b) に示すようにカードレディ状態表示ステップ63
1でカード表示部215に、例えば記号桁に◎を表示し
て顧客にカード使用可能状態であることを通知する。カ
ードはこれにより活性化された状態となり、顧客はカー
ド単位での処理としてのカード内残高照会や出入り明細
照会をしたり、商店での買い物をしたり、自動取引端末
装置によるカード内への金額の補充や、カードから預金
口座への戻し入金処理ができることになる。多機能IC
カード21は、これらの要求がくることを検出すべく、
電源キー入力か、照会キー入力か、自動取引端末装置と
の通信が,買い物時の読み取り端末との通信かを、それ
ぞれステップ634、同635、同636、同637に
て判定する。カードがレディ状態になったあと一定時間
放置すると、タイムオーバ判定ステップ633にて検出
し、終了する。カードの電源をオン・オフするのはカー
ドの入力キー216に設定されている電源キーにより行
う。顧客がカードを活性化して処理をしたあとに電源オ
フを行わないで放置しておくと、カードのバッテリ21
4が無目的に消耗することになる。これを防止する目的
で電卓等のオートパワーオフ機能と同様にタイムオーバ
判定ステップ633により、所定の時間経過があっても
何ら入力も通信も検出しないと自動的に電源オフとなる
ようにしている。
【0045】多機能ICカード21への金額補充を行う
場合は、自動取引端末装置へカードが挿入された時点で
自動取引端末装置との通信であることをステップ636
により検出し、以後多機能ICカード21の接触部21
7経由で自動取引端末装置との通信を開始する。
【0046】多機能ICカード21は、まず、カード内
キーワード記憶部213内に記憶されているキーワード
と銀行番号を相互確認のために自動取引端末装置2に通
知する。顧客は、金額情報を多機能ICカード21の金
額情報記憶部212に補充処理をすべく、自動取引端末
装置2を操作して顧客の預金口座から引き出して補充す
ることと補充金額などを入力する。それを受けて多機能
ICカード21は、処理種類受信待ちステップ672に
て自動取引端末装置2からの処理種類の受信待ちをす
る。ステップ673で処理種類が補充処理であることが
判定されると、自動取引端末装置2からの補充金額と補
充処理実施の日付情報の受信待ちステップ674で待
つ。受信があると次に、自動取引端末装置2から受信し
た補充金額と金額情報記憶部212に記憶しているカー
ド残高を新残高算出ステップ675で演算制御部211
で加算する。新残高をカード内金額情報記憶部212に
残高情報記憶部更新ステップ676で再度記憶する。こ
れにより、銀行口座からカード内記憶部に顧客の指定す
る金額だけ補充されたことになる。この新残高はステッ
プ677でセンタ処理装置で記憶されるべく自動取引端
末装置2へ送信される。次に、金額補充取引実施の記録
として多機能ICカード21の取引明細記憶部に、補充
金額と日付をステップ678で記憶する。この記憶は、
最近の取引から順に顧客が照会できるようにLIFO
(last−in first−out)方式で記憶す
る。
【0047】多機能ICカード21内での演算制御部2
11による全ての更新処理が終わると、補充金額表示ス
テップ679で表示部215に補充金額が表示される。
引き続き、自動取引端末装置2へ多機能ICカード21
内部の補充処理が完了したことを処理完了送信ステップ
680で行い、ステップ681からタイムオーバ検出ス
テップ682、または入力キー216の電源キー検出ス
テップ683による電源オフで処理を終了する。顧客は
自動取引端末装置2から排出されたカードの表示部の金
額を見ることによって、いま補充した金額を確認するこ
とができる。
【0048】一方、顧客がカード内残高を預金口座に戻
し入金する場合は、自動取引端末装置2からの処理種類
受信待ちステップ672で受信完了を検出すると、処理
判断ステップ684にて、戻し入金処理かどうかを判定
する。処理種類が未定義であると自動取引端末装置への
送信ステップ689で取引種類エラーを自動取引端末装
置へ通知し、カードレディ状態へ戻る。戻し入金処理の
場合は、自動取引端末装置からの受信待ちステップ68
5にて戻し入金の金額と取引日付を受信待ちとなり、受
信完了すると、カード内残高不足判定ステップ686に
て、戻し金額情報記憶部212のカード内残高を比較す
る。戻し入金の金額のほうが大きい場合は、残高不足と
判定され、ステップ688にて自動取引端末装置2へカ
ード残高不足であることを通知する。その後、カードレ
ディ状態表示ステップ631に制御を渡し、次の入力を
待つ。
【0049】カード内残高が戻し入金の金額より多い場
合は、戻し入金処理が可能となり、減算ステップ687
で残高データより戻し入金の金額データが減算される。
その後、補充処理と同じ残高情報更新ステップ676に
制御を移し、金額情報記憶部212の残高情報記憶を更
新する処理をする。減額された新残高はステップ677
にてセンタの媒体残高ログファイルへ記憶されるべく自
動取引端末装置へ通知する。そして取引明細記憶ステッ
プ678にて戻し入金の金額と取引日付を記憶すると戻
し入金金額を表示部125に、例えばマイナス記号つき
の数字表現で表示する。これにより、顧客が表示部を見
ていくら戻し入金したかを確認することができる。その
後自動取引端末装置への送信ステップ680にて処理完
了を通知し、ステップ681から始まる電源キー入力待
ち、またはタイムオーバ判定ステップによる所定時間オ
ーバでの電源オフの顧客からの指示をまつ。このように
電源オフされるまでの時間があることにより、自動取引
端末装置との取引処理結果を顧客が表示部をみることに
よって確認することができる。さらに、顧客の不注意で
電源オフしなくても、自動的に所定時間の経過があると
電源オフとなり、バッテリ214の消耗を防ぎ、且つ、
表示部215の表示内容を他人の目から護り、プライバ
シーの保護に役立てることができる。
【0050】次に、顧客がカード内の残高や、過去の買
い物日付と金額、あるいは、カードへの金額補充かカー
ドから預金口座へ戻し入金した日付と金額の照会をする
場合、多機能ICカード21の金額情報記憶部212に
記憶されている残高、および、取引明細を表示部215
に表示することができる。
【0051】顧客はカードを活性化してレディ状態とし
た後、入力キー216の照会キーを操作する。カードは
活性化状態のため、照会キー検出ステップ635により
これを検出することができる。この照会キーによる処理
状態は、多機能ICカード21のみで行うカード単独処
理となる。第10図(c) に示すように、照会キー検出に
よりカード内残高読み出しステップ651にてカード内
の金額情報記憶部212より残高を読み出し、表示ステ
ップ652により表示部215にカード内残高を表示す
る。残高を表示したまま、ステップ653で次のキー入
力を待つ。顧客が残高を表示したままでカードを放置し
ておけば、ある時間でタイムオーバとなりステップ65
4で検出され、終了処理ステップ622へ制御が渡さ
れ、電源オフとなり終了する。
【0052】顧客が残高表示状態のカードに引き続き照
会キーを入力すると、照会キー入力検出ステップ655
で検出されて、取引明細記憶部の日付データを記録され
た日付の内最も最近のものから一つ読み出して、表示ス
テップ657により表示部215に日付情報を表示す
る。日付情報表示に引き続きキー入力待ちステップ65
8にて次のキー入力を待つ。顧客が放置すればステップ
659でタイムオーバが検出され、処理は終了となる
が、引き続き照会キーを入力すると照会キー検出ステッ
プ660で入力が検出され、取引日付の金額情報が取引
明細記憶部より最近のものがステップ661で一つ読み
出される。その金額情報は表示ステップ662にて表示
部215に、例えば金額補充ならばプラス記号付きの数
字が表示される。カード内残高照会ステップ以後の照会
キー入力検出ステップ653から金額情報ステップ66
2までは照会キーを検出し続ける間は取引日付と取引金
額を交互に順番に表示する。取引明細を全て照会し終わ
っても、また先頭の取引明細を表示し、入力キーの電源
キー検出ステップ663により電源キー入力を検出して
電源オフとする終了ステップ622に制御を渡して終了
するか、数字キーとして、例えば0キーの検出ステップ
664によりカードレディ状態表示ステップ631へ制
御を渡すまでは、取引明細記憶部に記憶してあるデータ
を、最近のものから順に古い日付のものに、繰り返し表
示をし続ける。
【0053】顧客は、この残高照会をすることにより、
カード内残高を確認することができる。そして、必要に
応じてカード内に金額補充をするか、預金口座に戻し入
金するかを判断できる。また、取引明細を照会すること
によって、いつ、いくらの買い物をしたのか、金額補充
をしたのか、戻し入金をしたのかを知ることができる。
また、その途中で電源キーにより処理を終了することも
できるし、数字キーでカードレディ状態にして、次の新
たな処理をすることもできる。
【0054】顧客がこの多機能ICカード21による買
い物処理をする場合は、カードレディ状態にした後、買
い物をする小売店のカード読取端末であるPOS端末装
置にカードを挿入する。カードは第5図(a) のカード読
み書き部521に挿入し、カード接触部217とにより
相互に通信を行うことができる。
【0055】まず、第10図(b) に示すように、多機能
ICカード21のカードレディ状態表示ステップ631
からの一連の判断ステップを通過して、読取端末との通
信判定ステップ637により、買い物取引処理のために
POS端末装置51のカード読み書き部51に挿入され
たことを、カードの接触部217にPOS端末装置から
の信号受信をもって検出する。正当な読取端末であるこ
との相互認証をするために、カード内キーワードと銀行
番号をキーワード記憶部213より読み出し、通信ステ
ップ638で読取端末に通知する。その後、顧客が買い
物をした金額と、買い物をした当日の日付を読取端末よ
り受信完了判定ステップ639で受信待ちをする。買い
物金額と日付は、読取端末であるPOS端末装置のレジ
部より入力されてカードへ送信されてくるものである。
受信完了を検出すると残高不足判定ステップ640にて
カード内残高を金額情報記憶部212より読み出して買
い物金額と比較する。カード内残高が買い物金額よりも
大きいか等しければ支払いが可能であるので、カード内
残高更新ステップ641にてカード内残高より買い物金
額を減算し金額情報記憶部へ新カード内残高としてデー
タを更新する。取引明細記憶ステップ642では、買い
物金額と日付データを金額情報記憶部212の取引明細
記憶として追加記憶する。この追加記憶は、金額情報記
憶部内に設けられた取引明細記憶用の定められた記憶領
域に日付の新しいもの順に読み出せるようにおこなうこ
とにより、カード内残高照会、および、取引明細照会が
可能となる。
【0056】次に金額表示ステップ643により買い物
金額を表示部215に表示する。多機能ICカード21
はこの表示をしたままPOS端末へ処理完了送信ステッ
プ644によって買い物処理の完了を通知する。顧客は
POS端末よりカードを受け取った時に買い物をした金
額と実際にカードで支払った金額をこの表示内容により
突合チェックをし確認することができる。
【0057】一方、カード内残高判定ステップ640に
より買い物金額に対して残高不足が判明すると、ステッ
プ645にてカードの残高不足であることをPOS端末
に送信する。この情報を受け取ったPOS端末はPOS
端末操作者にこの状態を通知し買い物取引を取り止める
か、カードでの支払い金額を変更するか、他の取引方法
にするかの判断を促し、弾力的な買い物処理の運用がで
きる。
【0058】これらの処理を終えると、多機能ICカー
ド21は次の入力割り込み検出待ちステップ632へと
制御を移し、キー入力、または、端末装置からの受信を
検出するまで待つ。この間、一定時間なんらの検出もさ
れないと、タイムオーバ判定ステップ633でタイムオ
ーバを検出し終了となる。 自動取引端末装置の動作説明(第7図) 自動取引端末装置2は、顧客がキャッシュレス媒体1で
ある多機能ICカード21に銀行預金口座から引き落と
した金額情報を書き込んだり、その逆にカード内金額情
報を銀行預金口座に戻し入金するのに使用する。
【0059】以下、第11図を用いて動作を説明する。
【0060】顧客は、多機能ICカード21の電源をオ
ン状態にして正当なカード暗証番号を入力し、カードレ
ディ状態を確認すると、自動取引端末装置41に取引種
類の選択入力をする。このとき、自動取引端末装置41
は顧客に対して、取引種類を選択入力させるべく、取引
選択画面表示ステップ711にて取引種類を選択するよ
うに指示をだす。この指示に従い、顧客が取引の種類を
選択入力する。選択入力検出待ちステップ712で入力
を検出すると、選択された取引種類をステップ713で
入力操作制御部413により読み取る。ここで、多機能
ICカード21の挿入指示を指示表示ステップ714に
て行い、カード挿入検出ステップ715にてカード読み
書き部411にカードの挿入検知があるまで待つ。カー
ド挿入検知があると、多機能ICカード21との通信が
始まり、受信ステップ716にてカードのキーワードと
の銀行番号を受信する。このデータを使用して多機能I
Cカード21の正当性チェックを正当性判定ステップ7
17で行い、正当でないと判定されると、顧客に不当カ
ード挿入であることを表示ステップ721で表示し、カ
ードを排出して処理を終了する。正当なカードであるこ
とが判定されると、多機能ICカード21からカード情
報読み込みステップ718で銀行口座番号を読み込む。
ここで選択入力された取引種類の判定ステップ731に
より取引種類が金額補充であるかを判定する。口座暗証
入力指示ステップ732により、顧客に入力指示を表示
し、入力検出ステップ733にて暗証の入力を待つ。口
座暗証番号が入力されると、回線制御部を使用してセン
タへ取引種類、預金口座番号とその暗証番号をステップ
734にて送信して正当性チェック依頼を行う。センタ
でのチェック処理をステップ735で待ち合わせして、
チェック結果を判定ステップ736にて正常かどうかを
判定する。異常であれば、ステップ746にて顧客へ口
座暗証番号入力が不正当であることを表示し、処理を終
了する。正常であると判定すると、顧客がカードへ補充
したい金額の入力を入力指示ステップ737にて指示す
る。金額入力検出ステップ738で金額入力完了を検出
すると、センタ送信ステップ739にて補充金額をセン
タに送信する。この金額データは、顧客の預金口座から
の引き落とし金額としてセンタに通知される。処理待ち
ステップ740にてセンタ処理の完了を待ち、処理結果
判定ステップ741にてセンタ処理が正常に完了したか
どうかを判定する。正常でない場合は、顧客の預金口座
の残高不足の場合であり、顧客に口座残高不足を表示ス
テップ747にて通知して処理を終了する。正常に終了
したことを判定すると、顧客の預金口座から入力された
金額を引き落とすことができたことを確認してことにな
り、多機能ICカード21への金額補充を実施しても良
いことが分かる。そこでカードへの通信ステップ742
にて補充金額を多機能ICカード21へ通信する。そし
てカード処理完了待ちステップ743にて多機能ICカ
ード21内での補充処理の完了を待つ。処理が完了する
と、多機能ICカード21内の新残高をステップ744
にてカードより受信し、ステップ745にてセンタへ新
残高を送信する。センタではこの新残高を媒体残高ログ
ファイルに書き込む。そのセンタ処理をステップ719
にて処理完了待ちをし、センタからの完了通知を受け取
ると、カード排出ステップ720にて多機能ICカード
21を排出し、処理を終了する。顧客はこの排出された
多機能ICカード21を受け取り、カード表示部に表示
されている金額を見て、カードへの金額情報の補充が完
了したことを確認できる。
【0061】取引種類がステップ731で金額補充でき
ないことが判定されると、戻し入金判定ステップ751
にて取引種類が戻し入金であるかを判定する。取引種類
が戻し入金でもなければ、ステップ761で取引種類に
応じたその他の処理を行い処理を終了する。
【0062】戻し入金は、顧客が預金口座へカード残高
の中から預け入れることであり、多機能ICカード21
にとっては、金額情報記憶部に記憶された金額情報をセ
ンタの預金口座に戻すことになる。
【0063】取引種類が戻し入金であることが判定され
ると、取引種類と預金口座番号をセンタへ送信しチェッ
ク依頼をチェック依頼ステップ752にて行う。センタ
処理待ちステップ753にてセンタ処理完了を待ち、次
に戻し入金の金額入力を顧客に指示ステップ754にて
指示する。入金判定ステップ755にて金額の入力を検
知すると、多機能ICカード21へ戻し入金の金額デー
タを送信ステップ756にて通知する。カード処理待ち
ステップ757にて多機能ICカード21内でのカード
残高減算処理完了を待ち、処理結果判定ステップ758
にて多機能ICカード21内での処理が正常に終了した
かどうかを判定する。カード内残高が戻し入金の金額よ
り少ないときは戻し入金はできなく、多機能ICカード
21より残高不足を送信してくる。その結果を自動取引
端末装置41を操作している顧客に表示ステップ762
により表示して通知する。カード内処理が正常に完了し
た場合は、多機能ICカード21よりの戻し入金ができ
ることになり、ステップ759により多機能ICカード
21内新残高を受信し、センタ送信ステップ760に
て、戻し入金の金額と、カード内新残高をセンタへ通知
する。センタでの預金口座更新処理を完了待ちステップ
719にて待ち、カード排出ステップ720にて、多機
能ICカード21の排出を行った後、処理を終了する。
これにより、顧客の指示した金額情報をカードより減算
し、センタの預金口座へ戻し入金することができる。 読取端末装置の動作説明(第12図) 顧客がキャッシュレス媒体を使用して小売店で買い物を
する場合に、第5図で示されるPOSレジスタ部51の
カード読み書き部52が多機能ICカード21の読取端
末装置となる。小売店側で行われる買い物のレジ処理を
POSレジスタ部51で行い、多機能ICカード21取
引であるとき、POSレジスタ部51とカード読み書き
部52とが相互に通信し合って買い物処理を行う。カー
ド読み書き部52へは、多機能ICカード21が挿入さ
れて処理を行うが、多機能ICカード21の種類とし
て、本来の買い物を行うための買物用カードとカード読
み書き部52の保守を行うための保守カードと、買い物
処理によってカード読み書き部内に金額データを蓄積す
る売上集計ファイルを精査する精査カードがある。顧客
によって挿入されるのはこれらのカードのうち買物用カ
ードに限定されている。
【0064】以下、第12図を用いて動作を説明する。
【0065】顧客が買物の支払いをするために小売店の
レジで、POSレジスタ部51のカード読み書き部52
1にカードを挿入する。
【0066】まず、読取端末装置はカード挿入検出ステ
ップ811にて、多機能ICカード21の挿入検出待ち
をしている。カード挿入があると、カード種類判断ステ
ップ812で買物カードであるかどうかを判定する。買
物カードであると判定されると、多機能ICカード21
からカード内の記憶部にあるキーワードと銀行番号をス
テップ813にて受信する。カードの正当性を判定ステ
ップ814にてチェックを行い、正当でないと判定する
と、異常通知ステップ827にてカードのキーワード異
常をPOSレジスタ部51へ送信し、そのカード媒体を
排出ステップ823にて排出し処理を終了する。カード
が正当であると判定されると、POSレジスタ通知ステ
ップ815にてカードを受け入れることをPOSレジス
タ部51に送信する。この状態から、正常なカードによ
る買物処理を実行することになる。
【0067】先ず、POSレジスタ部に送信したカード
受け入れ通知の受信完了をステップ816にて確認する
と、POSレジスタ部からの買物金額を受信ステップ8
17にて受信する。この時に、買物金額と同時に買物取
引の日付をPOSレジスタ部より受信する。この買物金
額と日付データを多機能ICカードへカード送信ステッ
プ818により送信する。カード処理待ちステップ81
9により、カード内での買物処理完了を待つ。カード処
理判定ステップ820により多機能ICカード内での買
物処理完了を受信すると、すでにカードより受信してい
るキーワード、銀行番号データとPOSレジスタ部より
受信している買物金額、取引日付データを更新データと
して、売上集計ファイル53をファイル更新ステップ8
21にて更新する。更新は、カードの発行銀行を示す銀
行番号ごとに、買物処理件数と買物金額を合算する。同
一の銀行番号で識別される全ての買物取引データは、売
上集計ファイル53上の一つの領域に合計されることを
特長とする。これにより、多数の顧客による買物が行わ
れても売上集計ファイル53の記憶容量は、多機能IC
カードの発行を行う金融機関数で規定される容量とな
る。
【0068】売上集計ファイルの更新が終了すると、処
理完了通知ステップ822にて、POSレジスタ部51
に処理の完了を送信する。その後媒体排出ステップ82
3にてカード媒体を排出し、処理を終了する。
【0069】挿入されたカード媒体が買物用カードでな
く、読取端末装置の保守用カードであることがカード種
類判定ステップ824にて検出されると、保守カード処
理ステップ829にて、カード読み書き部52のハード
ウェア装置、あるいは、演算処理部520で動作するソ
フトウェアや、ソフトウェアなどの保守を保守要員によ
って行う。一方、精査用カードであることがカード種類
判定ステップ825にて検出されると、精査カード処理
ステップ830にて、売上集計ファイル53の締上処理
を行う。締上処理は第1図で示されるセンタ装置3へ売
上集計ファイルを送信するための準備のために行い、既
に締上処理をされた売上集計データがあれば、一つの売
上集計ファイルとして合算し直すこと等を行う。センタ
装置への送信は、通信回線を使用して直接センタ装置へ
センタ装置主導の制御のもとに行われるか、POSレジ
スタ部51が接続されている側のセンタ装置への中継シ
ステム主導の制御のもとに行われる。センタ装置、ある
いは、中継システムへの送信内容は、センタ装置との間
で予め取り決められた方法で暗号化されたデータ部と、
売上集計ファイルそのままの平分データ部である。暗号
化は、売上集計ファイルのデータがセンタ装置へ送信さ
れる間のセキュリティ保護を目的としている(センタ装
置への送信処理は図示せず)。センタ装置の動作説明
(第12図(a) 乃至(b) )第3図で示されるセンタ装置
3は、顧客が自分の媒体カードに金額を補充したり、媒
体カードから戻し入金をしたりする時の、顧客の預金元
帳ファイルと未決済資金ファイルとの間の資金移動を行
い、その時の媒体カードの残高をログする等、自動取引
端末装置とのオンライン実時間処理として動作する場合
と、読取端末装置内の売上集計ファイルを吸い上げて、
未決済資金ファイルから小売店元帳ファイルへ資金決済
するなどの、一括処理として動作する場合がある。
【0070】第13図(a) に示すように、自動取引端末
装置とのオンライン実時間処理では、顧客が自動取引端
末装置で処理を開始すると、自動取引端末装置から取引
種類、預金元帳ファイル321を識別する口座番号、口
座の暗証番号をステップ911にて受信する。そして元
帳ファイル読み込みステップ912にて元帳ファイル3
21の内容を読み込む。取引種類判定ステップ921に
て補充処理であることを検出すると顧客の入力してきた
暗証番号の判定ステップ922にて、元帳ファイルと一
致するかどうか判定する。不一致ならば元帳ファイルか
らの資金引き出しを拒否するべく、ステップ933にて
自動取引端末装置へ口座暗証番号の不一致を送信して、
処理を終了する。一致していることを検出すると、顧客
への金額を入力させるべくステップ924にて自動取引
端末装置からの金額データの受信を待つ。受信する金額
データは、媒体カードに補充する金額データであり、顧
客の元帳ファイルから減算して、未決済資金ファイルへ
加算されるものである。そこで金額データを受信する
と、元帳ファイル321の残高との比較を判定ステップ
925にて行い、元帳残高の値が補充残高より少ない場
合は、ステップ932にて自動取引端末装置へ元帳の残
高不足を送信して処理を終了する。残高不足でないこと
が判明すると、ステップ926で自動取引端末装置へセ
ンタの処理が正常に完了したことを送信する。自動取引
端末装置はセンタの処理正常完了通知を受けて送信して
くるカード内新残高をステップ927にて受信待ちをす
る。このカード内新残高は、補充金額とカード内残高が
カード媒体内で合計されたものが自動取引端末装置経由
で送信されてくるものである。受信が完了すると、更新
ステップ928で元帳ファイル321の残高から補充金
額を減算して元帳ファイル321を更新する。引き続
き、加算ステップ929で未決算資金ファイル322の
残高に補充金額を加算して未決算ファイル322を更新
する。ファイルの更新が終了すると、ログ保存ステップ
930にて受信しておいたカード媒体の新残高を媒体残
高ログファイル324に書き込んで記録を保存する。そ
して、センタ装置での処理を完了したことを自動取引端
末装置に送信ステップ931により通知し、処理を終了
する。自動取引端末装置からの取引種類が戻し入金であ
ることが、種類判定ステップ941にて検出されると、
処理続行をステップ942にて自動取引端末装置へ送信
する。それを受けて、自動取引端末装置からのカード媒
体の新残高と、戻し入金の金額をステップ943にて受
信待ちをする。自動取引端末装置からのデータ受信をす
ると、加算ステップ944にて元帳ファイル321の残
高に戻し入金の金額データを加算して元帳ファイル32
1の更新をする。引き続き、減算ステップ945にて未
決算資金ファイル322の残高から戻し入金の金額デー
タを減算して未決済資金ファイル322を更新する。こ
れで、顧客のカード媒体からの自分の預金口座への金額
データを戻すことができる。カード媒体のログをとるス
テップ930へ制御を移しステップ931にて自動取引
端末装置へセンタ処理終了を通知して、終了する。
【0071】取引種類の判定で、補充処理でも戻し入金
でもないと判定されると、センタ装置で行うその他の取
引としてステップ946にて処理される。
【0072】小売店は、読取端末装置内の売上集計ファ
イルに蓄積された金額データを銀行に請求することによ
って小売店元帳ファイルへ資金決済することができる。
そのためには第13図(b) に示すように、センタ装置は
読取端末装置からの売上集計ファイルのデータ受信をス
テップ951で行う。受信を完了するとステップ952
で読取端末装置へ受信完了を通知し、受信データの暗号
解読ステップ953に移る。暗号部は売上集計ファイル
を暗号化したものであり、暗号を解読すると、同時に送
信されてきた売上集計ファイルデータの平文部と同一内
容になる。このチェックを正当性判定ステップ955に
て暗号部の解読結果と平文部の突号判定を行う。一致し
ないデータが検出されると、送信されてきた売上集計フ
ァイルは正当なものでないと判断でき、ステップ950
にて異常処理を行う。全てが一致して初めて送信データ
を正当であると判断し、売上集計ファイル内の銀行番号
をキーにソートステップ956にて金融機関別に並べ替
える。センタ装置を所有する銀行番号を持つ売上集計フ
ァイル上のデータをステップ957にて判定し、当行分
データの検出を行う。当行分データがあれば、そのデー
タを未決済資金ファイル322の残高より減算し、未決
済資金ファイル322を更新する。次に、他行分のデー
タ判定ステップ958にて、他行の発行したカード媒体
による金額データがあれば、ステップ962にて他行宛
の交換請求データの作成処理を行う。そして、売上集計
ファイルを送信してきた小売店の元帳ファイルへの入金
処理をするために、入金処理ステップ959にて、小売
店元帳ファイル323へ入金処理の更新を行い処理を終
了する。
【0073】小売店元帳ファイルの更新処理は、入金デ
ータを銀行番号によって当行分と他行分とに分離できて
いるため、当行分は現金入金と同じ扱いとなりすぐに利
用可能な資金として、他行分は交換請求が済むまでの未
資金化入金と同じ扱いとなり、すぐには利用できない資
金という、従来からの決済方法を適用することが可能で
あることを特長とする。
【0074】本発明のカード使用の対象とする読取端末
装置の実施例では、POSレジスタ部51を用いて説明
したが、各種自動販売機に本カードを取り扱える機構を
設け、切符、煙草、テレホンカード、飲み物、などを購
入できるようにすれば、より一層キャッシュレス化が図
られ、汎用的な資金決済方法となる。
【0075】
【発明の効果】上述したように、キャッシュレス媒体に
金額情報を書き込み、この金額情報の授受で取引を行う
ため、完全なキャッシュレス化を可能とするものであ
る。
【0076】また、現在銀行店頭に設置される自動取引
装置も、紙幣の入出を必要とせず、金額情報の授受だけ
であり、自動取引装置の小型化を図ることができる。
【0077】未決済資金ファイルは、複数のキャッシュ
レス媒体に書き込んだ金額情報の合計値だけを格納する
ため、記憶容量は小さくてよい。
【0078】販売元としても、現在クレジットカード等
で行われている一件一件の処理を行う必要なく、複数の
取引により得た金額情報の合計額を銀行毎に処理するだ
けでいいため、他の決済処理に比較し、速やかな処理を
行うことができる。
【0079】しかも、クレジットカード等の様に多数の
伝票も不要となるので、事務処理も簡略化できる。
【0080】且つ、クレジットカードの様に、残高不足
となり、必要な金額が引き落とせないと言った状況を完
全になくすことができ、カードの信頼性も向上する。
【0081】従って、高信頼性のカードにより、操作を
簡略化したキャッシュレス化を達成することが可能とな
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】原理構成図
【図2】キャッシュレス媒体の実施例
【図3】銀行センタ装置の実施例
【図4】自動取引端末装置の実施例
【図5】POS端末装置の実施例
【図6】ICカードの基本処理フロー
【図7】カードへの金額補充の処理フロー
【図8】ガードによる買物の処理フロー
【図9】小売店売上を銀行に入金する処理フロー
【図10】ICカードの処理フロー
【図11】自動取引端末装置の処理フロー
【図12】読取端末装置の処理フロー
【図13】センタ装置の処理フロー
【符号の説明】
1 キャッシュレス媒体 2 自動取引端末装置 3 センタ装置 4 商取引端末装置 11 記憶手段 12 演算手段 2−1 読み書き手段 31 預金元帳ファイル 32 未決済資金ファイル 33 販売元元帳ファイル 34 媒体残高ログファイル 41 授受手段 42 集計ファイル 44 レジスタ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06F 17/60 G07F 7/00 G07F 19/00 JICSTファイル(JOIS)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の顧客に配布されたキャッシュレス媒
    体と、自動取引装置と、商取引装置と、センタ装置と
    ら成り、前記センタ装置は、顧客の口座識別情報と金額
    情報を記憶する預金元帳記憶部と、前記複数のキャッシ
    ュレス媒体に送信された金額情報を未決済の金額情報と
    して集計加算して記憶する未決済資金部とを有し、前記
    キャッシュレス媒体に金額情報を送信する場合、該金額
    情報を前記預金元帳記憶部の金額情報から減算し、前記
    未決済資金部の金額情報に加算し、前記商取引端末装置
    の送信手段から小売店口座ごとの前記銀行別金額情報を
    受信した場合、自銀行の金額情報の場合には、前記未決
    済資金部の金額情報から該自銀行の金額情報を減算し、
    他銀行の金額情報の場合には、他銀行の交換請求データ
    の作成を行う電子財布システムにおける商取引装置にお
    いて、 商取引時に、前記キャッシュレス媒体の銀行識別情報及
    び金額情報を、前記キャッシュレス媒体が記憶する所有
    者の口座識別情報を伴うことなく受信して、銀行別に記
    憶する記憶部と、記憶された銀行別の金額情報を、前記センタ装置に送信
    する送信手段とを有することを特徴とする商取引装置。
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