JP3210286B2 - 光ディスク記録方法 - Google Patents

光ディスク記録方法

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JP3210286B2
JP3210286B2 JP11445998A JP11445998A JP3210286B2 JP 3210286 B2 JP3210286 B2 JP 3210286B2 JP 11445998 A JP11445998 A JP 11445998A JP 11445998 A JP11445998 A JP 11445998A JP 3210286 B2 JP3210286 B2 JP 3210286B2
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  • Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)
  • Indexing, Searching, Synchronizing, And The Amount Of Synchronization Travel Of Record Carriers (AREA)
  • Management Or Editing Of Information On Record Carriers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディジタル動画像
データ、オーディオデータ、副映像データを含むマルチ
メディアデータが記録された光ディスクの記録方法であ
って、特にパレンタルロック区間への分岐再生を少ない
制御情報で容易に実現する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、動画像、オーディオなどからなる
マルチメディアデータを記録する光学的記録媒体とし
て、レーザーディスクやビデオCDなどの光ディスクが
普及している。とりわけビデオCDは、約600Mバイ
トの記憶容量を持ち本来ディジタルオーディオの記録用
であったが、MPEGと呼ばれる高圧縮率の動画像圧縮
手法の出現とあいまって、動画像データの記録を実現し
ている。これにより従来のレーザーディスクの映画タイ
トルがビデオCDに記録できるようになった。
【0003】さらに、最近の研究・開発の成果により、
記憶容量を飛躍的に増大させたDVD(Digital Video
Disc)の実用化が図られている。DVDは、約4.7ギ
ガバイトの記憶容量を有し、ビデオCDに比べて、画質
を大幅に向上させた(当然に単位時間あたりのデータ量
は増える)動画像を記録し、かつ再生時間の長時間化を
実現できる。すなわち、DVDの再生時間は、ビデオC
Dの74分に比べて2時間以上が可能である。このよう
にDVDは、ビデオCDでは時間的な制約などから記録
が困難であった映画など、長時間でかつ高画質が要求さ
れる動画像の記録媒体に適している。
【0004】ところで、映画タイトルには、同一タイト
ルであっても映画の内容に応じた複数の作品分類(バー
ジョン)が存在する。例えば、成人向け版と一般向け
版、ノーカット版とカット版、劇場公開版とテレビ放映
版などである。このようなバージョンが異なる複数の映
画を効率良く光ディスクに記録し、特定のバージョンの
みを再生する従来の再生システムの1つを紹介する。
【0005】この再生システムは、登録部と選択部と読
み出し部とを備えて構成され、ソフトウェア媒体に記録
された映画で、同じ映画を素材とした少なくとも2つの
バーションの映画の中から1つを選択して再生するシス
テムである。ここでいうソフトウェア媒体は、1本のト
ラック上に次の(1)〜(3)の異なるタイプのビデオデータ
ブロックが記録されている。
【0006】(1)少なくとも2つのバージョンのうち1
つにのみ対応するビデオデータを含むブロック。 (2)少なくとも2つのバージョンのうち他の1つにのみ
対応するビデオデータを含むブロック。 (3)少なくとも2つのバージョンに共通するビデオデー
タを含むブロック。
【0007】この再生システムにおいて、登録部は再生
されるべきバージョンの何れかを登録する。選択部は、
再生されるべきバージョンに対応するブロック及び共通
のブロックだけを選択する。読出部は、ソフトウェア媒
体から選択されたブロック内のビデオデータのみを読み
出して、再生信号を生成する。同じトラック上の再生さ
れるべきでないバージョンのビデオデータは読出部にお
いて除外される。
【0008】図1に従来の再生システムにおける複数バ
ージョンのビデオデータブロックの再生進行の様子を示
す説明図を示す。同図において、個別ブロックAはバー
ジョンA(例えば成人向けバージョン)専用、個別ブロ
ックBはバージョンB(例えば一般向けバージョン)専
用、共通ブロック1及び2は両バージョンに共用のビデ
オデータを表す。
【0009】今、ソフトウェア媒体にこれらのブロック
が記録されていて、再生システムの登録部にバージョン
Bが登録されているものとする。この場合、選択部によ
り共通ブロック1、個別ブロックB、共通ブロック2が
順に選択され、読出部により共通ブロック1、個別ブロ
ックB、共通ブロック2のビデオデータが連続して読み
出される。
【0010】このように従来の再生システムによれば、
例えば成人向けバージョンと一般向けバージョンの映画
タイトルが、ソフトウェア媒体上に記録されている場合
に、一般向けバージョンのみを連続再生することも、成
人向けバージョンのみを連続再生することも可能であ
る。これにより、未成年者には好ましくない性的シーン
や暴力的シーンを含む成人向けバージョンの再生を親の
保護の下で制限するパレンタルロックを実現することが
できる。なお、複数バージョンのビデオデータのうち、
登録されているレベルのバージョンのみを再生する制御
を、以降、択一的再生制御と称する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
再生システムによれば、バージョンの1つを連続再生す
ることができるが、ユーザとの間で会話的に再生が進行
するインタラクティブなアプリケーションに対応できな
いという問題がある。例えば、インタラクティブなアプ
リケーションとして、最近注目されているインタラクテ
ィブ映画がある。インタラクティブ映画とは、映画のス
トーリー展開が視聴者の選択に応じて変化する映画をい
う。例えば、インタラクティブ映画では、特定の場面で
視聴者の選択に応じて異なるストーリ(例えば、映画の
主人公がA国から第三国を経由してB国に行くというス
トーリ、またはA国からB国に直行するというストー
リ)が展開する。
【0012】図2は、インタラクティブなアプリケーシ
ョンにおいて必要とされる再生進行の一例を示す説明図
である。例えば、同図の4つのブロックは、「映画の主
人公がA国から第3国を経由してB国に行く」というス
トーリーについて2つのバージョンA、Bを表してい
る。この2つのバージョンのそれぞれに対して、上記の
ように「第三国を経由するかしないか」が視聴者の選択
に応じて定まるものとする。「映画の主人公がA国から
B国に直行する」というストーリーを展開するために
は、同図の破線に示すように、第三国を経由する場面を
ショートカットする必要がある。このショートカットに
より、共通ブロック1のA国出発のシーンまで再生され
た後、B国到着のシーンが再生されるであろう。従来の
再生システムでは、このようなショートカット、さらに
はパレンタルロック区間へのインタラクティブな分岐再
生を実現することが困難である。
【0013】仮に、上記従来技術でこれを実現するとす
れば、再生制御用の情報として次のような複数の分岐命
令が必要になると考えられる。1つは、Aバージョン再
生時には個別ブロックAのB国到着時点の再生位置への
分岐を指示する分岐命令、他の1つは、Bバージョン再
生時には個別ブロックBのB国到着時点の再生位置への
分岐を指示する分岐命令である。1つのショートカット
を実現するための分岐命令の数は、個別ブロック(バー
ジョン)の数と同数が必要になる。
【0014】一般に、インタラクティブ映画において
は、ストーリーの分岐が多ければ多いほど視聴者にとっ
て意外性のある魅力的なストーリー展開を実現できる。
これを実現するには、再生進行の分岐点において異なる
ストーリー毎の分岐命令が必要になる。これらの分岐命
令は、ブロック内のビデオデータの再生に先立って予め
再生システム内のメモリに保持されていなければならな
いので、分岐命令が多ければ多いほど再生システムに要
求されるメモリ量が増大する。
【0015】とりわけ、ビデオデータにおける分岐点が
一つではなく、複数ある場合、極めて多数の分岐命令を
メモリに保持することが必要になる。例えば、前述した
ショートカットによるA国からB国へ移動する例におい
て、さらに、主人公が車に乗って移動する機会、飛行機
にのって移動する機会、列車に乗って移動する機会、…
…等々、計10回の別々の分岐点が共通ブロックAで与
えられているものとする。この場合、再生システムで
は、10回分の機会で実行される可能性のある全ての分
岐命令をメモリ内に保持している必要がある。
【0016】再生システムに要求されるメモリ量が増大
するという問題は、前述したパレンタルロック区間を有
するインタラクティブなアプリケーション対して、特に
深刻さが増すことになる。すなわち、パレンタルロック
区間への分岐の場合、パレンタルのレベル毎に別々の分
岐命令が必要になるからである。例えば、 N通りの異
なるストーリー展開のためにはN個の分岐命令が必要で
あり、加えて、個々のストーリが前述した、性的シーン
や暴力的シーンの視聴制御のためのレベル(バージョ
ン)をM通り持つとすれば、N*M個の分岐命令が必要
になる。そして、ビデオデータブロック内にこのような
分岐点がL個あれば、このビデオデータブロックを再生
するにあたり、予めメモリに保持される分岐命令はN*
M*L個になり、これを格納可能な大容量メモリが再生
装置内に必要になる。
【0017】ところが、ディスク再生装置に搭載される
メモリ容量は少ないほど望ましい。なぜなら、搭載メモ
リ量が機器の価格を押し上げるからである。これは、一
般にビデオCDやレーザディスクは、民生用AV機器と
称され、民生用に価格を抑えるために、搭載するメモリ
量が抑えられているのと同じ理由である。このため、多
数の分岐命令を格納するメモリを要求する上記のような
方法は、民生用AV機器にとってはあまりにも現実的で
ない。
【0018】このように、従来の再生システムでは、パ
レンタルロック区間における択一的再生制御を実現し
て、なおかつ再生分岐が多用されるインタラクティブな
再生制御をも実現することが困難である。本発明の目的
は、ディジタル動画像データ、オーディオデータ、副映
像データを含むマルチメディアデータが記録された光デ
ィスクにおいて、パレンタルロック区間における択一的
な再生制御と、インタラクティブな再生制御との両者を
容易に実現することにある。特に、パレンタルロック区
間への分岐再生制御を少ない制御情報量で容易に実現す
ることである。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する光デ
ィスク記録方法は、データを作成するステップと、作成
されたデータを光ディスクに記録するステップとを有
し、前記光ディスクは、複数のビデオデータを格納する
ビデオデータ格納領域と、所定のビデオデータの再生順
序を示すビデオシーケンス情報と、前記ビデオシーケン
ス情報が示すビデオデータの光ディスク上での位置を示
す位置情報と、少なくとも2つの前記ビデオシーケンス
情報の間のリンク関係を示すリンク情報とを格納する管
理情報格納領域とを備える光ディスクであり、前記ビデ
オシーケンス情報により再生順序が示される所定個数の
ビデオデータは、ビデオシーケンスを構成し、いずれか
の前記ビデオシーケンスは、レーティングレベルにより
選択的に再生されるビデオシーケンスであり、前記管理
情報格納領域には、さらに、互いに選択的に再生される
所定のビデオシーケンスを示すグループ情報と、選択的
に再生されるビデオシーケンスのレーティングレベルを
示すレベルIDとが格納され、前記ビデオデータは、
数のビデオ区間からなり、ビデオ区間毎に当該ビデオ区
間の再生に利用される制御情報を記録するための管理パ
ックを含み、前記制御情報は、前記ビデオシーケンス情
報と前記リンク情報にかかわらず、分岐して再生されう
る前記ビデオシーケンスを示す情報であり、しかも、分
岐して再生されうる前記ビデオシーケンスが前記グルー
プ情報により示される前記ビデオシーケンスである場
合、前記グループ情報により示される全ての前記ビデオ
シーケンスのうち、ただ一つの前記ビデオシーケンスを
示す情報であるように構成されている。
【0020】
【発明の実施の形態】本実施例におけるマルチメディア
光ディスクは、直径120mmの光ディスクに片面約
4.7ギガバイトの記録容量を実現したディジタル・ビ
デオ・ディスク(以下DVDと略す)を用いた例を説明
する。 <光ディスクの物理構造>図3は、DVDの断面図を示
す図である。DVD107は、図面の下側から厚さ約
0.6mm(0.5mm以上0.7mm以下)の第1の
透明基板108、その上に金属薄膜等の反射膜を付着し
た情報層109、第2の透明基板111、情報層109
と第2の透明基板111との間に設けられ両者を接着す
る接着層110から形成され、さらに、必要に応じて第
2の透明基板111の上にラベル印刷用の印刷層112
が設けられる。印刷層112は、部分的に設けていても
よい。
【0021】同図において、光ビーム113が入射し情
報が取り出される下側の面を表面A、印刷層112が形
成される上側の面を裏面Bとする。第1の透明基板10
8と情報層109の接する面は、成形技術により凹凸の
ピットが形成され、このピットの長さと間隔を変えるこ
とにより情報が記録される。つまり、情報層109には
第1の透明基板108の凹凸のピット形状が転写され
る。このピットの長さや間隔はCDの場合に比べ短くな
り、ピット列で形成する情報トラックのピッチも狭く構
成されている。その結果、面記録密度が向上している。
【0022】また、第1の透明基板108のピットが形
成されていない表面A側は、平坦な面となっている。第
2の透明基板111は、補強用であり、第1の透明基板
108と同じ材質で、厚さも同じ約0.6mmの両面が
平坦な透明基板である。情報の取り出しは、光ビーム1
13が照射されることにより光スポット114の反射率
変化として取り出される。
【0023】DVDでの光スポット114は、対物レン
ズの開口数NAが大きく、光ビームの波長λが小さいた
め、CDでの光スポットに比べ直径で約1/1.6にな
っている。このような物理構造をもつDVDは、片面に
約4.7ギガバイトの情報を記録できる。約4.7ギガ
バイトの記憶容量は、それまでのCDに比べて約8倍近
い大きさである。そのため、DVDでは、動画像の画質の
大幅な向上が可能であり、再生時間についてもビデオCD
の74分に比べて2時間以上にまで向上させることがで
きる。このような記録容量のため、DVDは動画像の記録
媒体に非常に適している。
【0024】このような大容量化を実現させた基盤技術
は、光ビームのスポット径Dの小型化である。スポット
径Dは、スポット径D=レーザの波長λ/対物レンズの
開口数NAの計算式で与えられるので、よりレーザの波
長λを小さく開口数NAを大きくすることにより、スポ
ット径Dを小さく絞り込むことができる。留意すべき
は、対物レンズの開口数NAを大きくすると、チルトと
呼ばれるディスク面と光ビームの光軸の相対的な傾きに
よりコマ収差が生じる点である。これの縮小を図るべ
く、DVDでは透明基板の厚さを薄くしている。透明基
板を薄くすると、機械的強度が弱くなるという別の問題
点が浮上するが、DVDは別の基板を貼り合わせること
によりこれを補強しており、強度面の問題点を克服して
いる。実際にはこの2枚の基板は、材質および厚さが等
しいものを採用するのが望ましい。
【0025】DVDからのデータ読み出しには、波長の
短い650nmの赤色半導体レーザと対物レンズのNA
(開口数)を0.6mmまで大きくした光学系とが用い
られる。これと透明基板の厚さを約0.6mmに薄くし
たこととがあいまって、直径120mmの光ディスクの
片面に記録できる情報容量が4.7Gバイト程度に至っ
た。このような大容量によって、映画会社が制作する一
つの映画を一枚の共通ディスクに収録し、多数の異なる
言語圏に対して提供することも可能になる。
【0026】これらの基盤技術によって実現された4.
7Gバイトという記録容量は、動画像データ、オーディ
オデータを複数記録しても余りある。 <ディスク全体のデータ構成>図4は、本実施例におけ
る光ディスク全体のデータ構造の概略を示す。同図に示
すように光ディスクにデータが記録される領域は、リー
ドイン(lead-in)領域とボリューム領域とリードアウト
(lead-out)領域に大別される。さらに、ボリューム領域
はボリューム管理領域とファイル領域からなり、ファイ
ル領域はビデオマネージャファイル(以下ビデオマネー
ジャと略す)と複数のビデオタイトルセットファイル
(以下ビデオタイトルセットと略す)からなる。なお、
ビデオマネージャ、ビデオタイトルセットは、本実施例
では説明の便宜上それぞれ1つのファイルとして扱うけ
れども、例えば映画を格納する場合にはファイル容量が
膨大になるので、再生装置における管理を容易にするた
めには複数ファイルに分割して格納することが望まし
い。
【0027】「リードイン領域」は、光ディスクの最内
周に位置し、再生装置の読み出し開始時の動作安定用の
データ等が記録される。「リードアウト領域」は、光デ
ィスクの最外周に位置し、ボリューム領域が終了したこ
とを示すデータ等が記録される。「ボリューム領域」
は、リードイン領域とリードアウト領域の間に位置し、
物理的には、螺旋トラック上に一次元配列として、極め
て多数の論理ブロック(セクタとも呼ばれる)からな
る。各論理ブロックは、2kバイトでありブロックナン
バー(セクタアドレス)で区別される。論理ブロックサ
イズは、再生装置による最小読出単位である。
【0028】「ボリューム管理領域」は、先頭ブロック
からディスク全体の管理に必要なブロック数だけ取ら
れ、例えば、ISO(International Standards Organiz
aition)13346などの規格に従って、ファイル領域
内のファイルの情報が記録される。「ビデオマネージ
ャ」は、ディスク全体の管理情報を表す。このビデオマ
ネージャは、ボリューム全体の再生制御の設定/変更を
行うためのメニューであるボリュームメニューを表す情
報を有する。
【0029】「ビデオタイトルセット」は、複数のビデ
オオブジェクト(以下VOBと略す)とそれらの再生制
御用の情報とが記録されていて、論理ブロックの整数倍
(2048×n)のサイズをもつ。ここで、タイトルセ
ットは、例えば、同じ映画でノーカット版、劇場公開
版、テレビ放映版など3バージョンがあった場合、バー
ジョン別の3タイトルの総称である。この場合、バージ
ョンが異なるタイトル間でVOBを共有することができ
るので、ビデオタイトルセットには、共有部分のVOB
とバージョン個別のVOBが記録される。1つのVOB
の大きさは、映画の1シーンであったり、映画一本分で
あったり、カラオケの1曲であったり、制作者により定
められる。 <ビデオタイトルセットのデータ構成>図5は、図4中
のビデオタイトルセットの内部構造を示す。同図に示す
ようにビデオタイトルセットは、ビデオタイトルセット
管理情報とVOBセットとからなる。
【0030】「VOBセット」は、複数個のVOBから
なる。各VOBは、ビデオデータとともに、複数のオー
ディオデータと複数の副映像データと管理パック情報と
がインターリーブされて構成される。「ビデオタイトル
セット管理情報」は、ビデオタイトルセット管理テーブ
ル、タイトルサーチポインタ管理情報、プログラムチェ
ーン情報テーブルなどを含む。
【0031】「ビデオタイトルセット管理テーブル」
は、ビデオタイトルセット管理情報の内部構成つまり目
次(どういう情報、テーブルが存在するか)を示す。
「プログラムチェーン情報テーブル」は、複数のプログ
ラムチェーン情報と、各プログラムチェーン情報に対応
する複数のプログラムチェーン属性(以下プログラムチ
ェーン属性の全体を属性テーブルと呼ぶ)とを記録した
テーブルである。同図ではプログラムチェーン情報#1
〜#m、プログラムチェーン属性#1〜#mとを記して
あり、1対1で対応する。各プログラムチェーン情報
は、1つのプログラムチェーンを表す情報、すなわち複
数のVOBの再生順序を示す経路情報や再生に関する制
御情報を含む。ここでプログラムチェーン(以下PGC
と略す)とは、上記再生順序で定まり一連に再生される
VOBのことである。従って、タイトル制作者は、上記
経路情報を設定することにより、任意の個数のVOBを
任意の順序で組み合わせて1つのPGCとすることがで
きる。PGC属性は、PGCのパレンタルロックレベル
(レーティング)が設定されているかどうか、設定され
ている場合のレベルなどを表す。
【0032】「タイトルサーチポインタ管理情報」は、
本ビデオタイトルセットに含まれる複数のPGCと、そ
れが属するビデオタイトルとを示す。以下、PGC情報
とPGC属性の詳細について説明する。エントリーされ
たPGC情報の各々は、再生時間、前処理コマンド、後
処理コマンド、経路情報が記録される。
【0033】「再生時間」は、PGCの再生時間を示
す。「前処理コマンド」は、PGCの再生開始前に実行
すべき制御コマンドを表す。「後処理コマンド」は、次
に再生すべきPGCを再生装置に指示する分岐命令(L
INK命令)や、条件分岐命令などを含む。前処理コマ
ンドおよび後処理コマンドについては詳細に後述する。
【0034】「経路情報」は、PGCを構成する複数の
VOBの再生順序を表し、同図の矢線に示すように、各
VOBの光ディスク上の格納領域の論理アドレスを指す
ポインタ列からなる。このポインタの列がPGCを構成
する個々のVOBの再生順序を表している。例えば、P
GC情報#1の経路情報は各VOB#1、#2、#3を
指すポインタであり、PGC情報#2の経路情報は各V
OB#4、#5、#6を指すポインタというように、任
意のVOBの再生順序を指定する。すなわち、PGC情
報#1によれば、第一にVOB#1が再生され、次にV
OB#2が再生され、最後にVOB#3が再生されるこ
とになる。PGC情報#2によれば、第一にVOB#4
が再生され、次にVOB#5が再生され、最後にVOB
#6が再生されることになる。
【0035】図6は、上記経路情報に指定されるPGC
とVOBとの関係を示す説明図である。同図のPGC#
1は、3つのVOB#1〜#3からなる。この場合、P
GC情報#1の経路情報は、これらのVOB#1〜#3
の格納領域の論理アドレスを指す。同様に、PGC#2
からPGC#7は次のVOBを構成要素としている。 PGC#2=VOB#4、#5、#6 PGC#3=VOB#7、#5、#6 PGC#4=VOB#8、#5、#9 PGC#5=VOB#10、#11、#12 PGC#6=VOB#13、#11、#12 PGC#7=VOB#14、#15 これらのPGCの再生は、他のPGCの再生が終了した
とき(後処理コマンドにより指定されたとき)、又は、
他のPGC中のVOBの再生途中において分岐再生が行
われたときに、開始される。
【0036】また、図6の例では、VOB#5は3つの
PGC#2〜#4に共有され、VOB#6は2つのPG
C#2、#3に共有されている。また、VOB#11及
び#12は、2つのPGC#5と#6とに共有されてい
る。このようなVOBの共有は、例えば、PGC#2と
#3とが同じ映画の異なるバージョンで択一に再生され
る部分であり、VOB#4と#7がバージョン固有の部
分、VOB#5と#6がバージョンに共通の部分である
場合に利用される。
【0037】続いて、PGC属性テーブルの詳細につい
てさらに説明する。図7は、図5中の属性テーブルのよ
り詳細な例を示す説明図である。PGC情報テーブル
(属性テーブル)にエントリーされたPGC属性の各々
は、ブロックタイプ、ブロックモード、レベルIDから
なる。「ブロックタイプ」は、PGC属性に対応するP
GCがブロック化されているか否かを表す。具体例を挙
げて説明するため、PGC#2、#3、#4が、同一映
画におけるレーティングレベル(又はバージョン)が異
なる映画の一部分であって、択一的に再生されるものと
する。例えば、PGC#2が18才未満禁止バージョン
(以下レベル1と呼ぶ)、#3が15才未満禁止バージ
ョン(以下レベル2と呼ぶ)、#4が一般向けバージョ
ン(以下レベル3と呼ぶ)であり、何れか1つが選択さ
れて再生される。このようなPGC#2〜#4をブロッ
クと呼ぶ。この場合、PGC情報#2〜#4は、PGC
情報テーブル内に連続して格納され、また、PGC属性
#2〜#3も、PGC情報テーブル内(属性テーブル
内)に連続して格納される。PGC属性#2、#3、#
4は、それぞれのブロックタイプに”ブロック”が設定
される。また、ブロック化されていないPGCは、ブロ
ックタイプに”非ブロック”が設定される。
【0038】「ブロックモード」は、PGC属性に対応
するPGCがブロック化されていない場合(非ブロック
の場合)には無効(null)であり、ブロック化されてい
る場合にはPGC情報テーブル内のPGC属性の格納位
置がブロックにおける先頭、中間、最終(又は末尾)の
何れであるかを表す。具体例を挙げて説明すると、上記
のPGC属性#2〜#4はPGC情報テーブル内に連続
して格納されるので、それぞれのブロックモードは、先
頭、中間、末尾となる。1ブロックを構成するPGC情
報は、PGC情報テーブル内に連続して記録されてさえ
いれば、順番は問わない。PGC属性についても同様で
ある。
【0039】「レベルID」は、PGC属性に対応する
PGCのパレンタルロックレベルまたはバージョン種別
を表す。上記の例では、PGC属性#2〜#3は、それ
ぞれレベルIDがレベル1、レベル2、レベル3と設定
される。同図の属性テーブルの例では、図6に示したP
GC#1〜#7によって、同一映画についてレベル1、
2、3の3バージョンの映画が構成されているものとす
る。図8に3つのバージョンの映画がPGCによりどの
ように構成されるかを示す説明図を示す。 レベル1バージョン=PGC#1→PGC#2→PGC
#5→PGC#7 レベル2バージョン=PGC#1→PGC#3→PGC
#5→PGC#7 レベル3バージョン=PGC#1→PGC#4→PGC
#6→PGC#7 の順に再生されるものとする。
【0040】この場合には、PGC#2、#3、#4
は、レベルに応じて何れか1つが選択されて再生される
のでブロックとして扱われる。PGC#5、#6もレベ
ルに応じて何れか1つが選択されて再生されるのでブロ
ックとして扱われる。また、PGC#1、#7は、レベ
ルとは無関係に必ず再生されるので非ブロックである。
この場合の属性テーブルは、図7のようにブロックタイ
プ、ブロックモード、レベルIDが設定される。ただ
し、PGC属性#2〜#4はブロックを構成するので連
続するエントリに格納され、#5と#6もブロックを構
成するので連続するエントリに格納される。この属性テ
ーブルは、再生装置によりPGCへの分岐再生時に参照
されるので、PGC情報に設定される、ブロック内のP
GCへの分岐指示が非常に簡単になる。例えば、PGC
#1からPGC#2、#3、#4への分岐は、PGC情
報#1の後処理コマンドに分岐指示「LINK PGC
#2」が設定されていればよく、条件分岐指示が設定さ
れる必要がない。
【0041】なお、図5のビデオタイトルセットのデー
タ構成は、ビデオマネージャのデータ構成(図外)と同
様であり、それぞれ必要に応じた項目が記録される。ビ
デオタイトルセット内のビデオタイトルセット管理情
報、ビデオタイトルセット管理テーブルを、ビデオマネ
ージャ内ではそれぞれビデオマネージャ管理情報、ビデ
オマネージャ管理テーブルと呼ぶ。ビデオマネージャ
は、ボリューム全体のビデオタイトルセットに対して、
メニュー表示用のVOB及びPGCが記録される点が主
として異なり、そのため、メニュー表示用PGCを管理
するボリュームメニュー管理情報が記録される。 <DVDに記録されるビデオオブジェクト(VOB)>
図9は、圧縮された動画像データと圧縮されたオーディ
オデータとが如何にVOBと呼ばれる統合されたデータ
列を構成するかを示す説明図である。
【0042】同図では、VOBと共に、元の動画像デー
タ列、オーディオデータ列、副映像データ列とを示して
いる。これはMPEG2(Moving Picture Expert Grou
p、ISO13818)に規定された圧縮方式・データ
形式に準拠している。「動画像データ列」は、圧縮され
た段階のシリアルな動画像データ列であり、GOP(Gr
oup Of Picture)と呼ばれる単位毎に、図中の「video
1,video2,video3・・・・」のように表現されている。
ここでGOPは、圧縮データの伸長単位であり、動画像
データでは約12〜15フレーム、再生時間では約0.
5秒〜約1秒分の動画像データであり、2kバイト単位
にパック化された複数個のビデオパックからなる。
【0043】「オーディオデータ列」は、ステレオ音声
のLR成分やサラウンンド成分を含む音声信号が圧縮処
理によって統合され、同図では、オーディオA、B、C
という3種類の音声信号が「audio A-1,audio A-2・・
・・」「audio B-1,audio B-2・・・・」「audio C-1,a
udio C-2・・・・」のように表現されている。audio A-
1、audio A-2・・・などは、それぞれ2kバイト単位に
パック化された1つ以上のオーディオパックからなる。
【0044】「副映像データ列」は、圧縮されたグラフ
ィックスを含むデータ列であり、同図では2種類の「SP
A-1,SP A-2・・・・」「SP B-1,SP B-2・・・・」のよ
うに表現されている。SP A-1,SP A-2・・・・は、それ
ぞれ2kバイト単位にパック化された1つ以上の副映像
データ映像パックからなる。これらの動画データ列、オ
ーディオデータ列、副映像データ列は、VOB中にイン
ターリーブ記録される。インターリーブされる周期は、
同図ではGOP単位としている。
【0045】さらに、本実施例にて特筆すべきは、VO
B中に、管理パック情報がインターリーブされている点
である。VOB中の管理パック情報と他のデータを含む
最小単位を以後VOBU(VOBユニット)と略す。管
理パック情報には、インタラクティブ再生を実現するた
めの情報、特に多彩な分岐再生を可能にするための情報
が記録されている。また、上記各パックのサイズが2k
Bであるのは、再生装置の最小読出単位、すなわち図4
の論理ブロック(セクタ)と同じサイズにするためであ
る。さらに、管理パック情報は、1つのVOBUに1つ
(1パック)としている。このことは、メモリ容量が少
ない再生装置であっても、インタラクティブ再生を容易
に実現するのに役立っている。
【0046】図10は、VOBにインターリーブされた
ビデオデータ、オーディオデータ、副映像データ、管理
パック情報のパック化された各データ形式を示す説明図
である。同図のようにVOB中の各データは、MPEG
2に準拠するパケット化およびパック化された形式で記
録される。本実施例では、1パックは、PES(Packet
ized Elementary Stream)パケットと呼ばれる1パケッ
トを含み、パックヘッダ、パケットヘッダ、データフィ
ールドからなり、2Kバイト長のサイズを有する。パッ
クの先頭であることを示す「パックヘッダ」、パケット
の先頭であることを示す「パケットヘッダ」の詳細な内
容は、MPEG2に準拠するので説明を省略し、ここで
は各データの種類を表す情報に関して説明する。
【0047】パケットヘッダに含まれる「ストリームI
D」フィールドは、ビデオデータ列を表すビデオパケッ
トであるか、プライベートパケットであるか、MPEG
オーディオパケットであるかを示す8ビット長のフィー
ルドである。ここで、プライベートパケットとは、MP
EG2の規格上その内容を自由に定義してよいデータで
あり、本実施例では、プライベートパケット1をオーデ
ィオデータ及び副映像データであると定義し、プライベ
ートパケット2を管理パック情報であると定義してい
る。
【0048】プライベートパケット1には、さらにサブ
ストリームIDフィールドが設けられている。「サブス
トリームID」は、オーディオデータであるか副映像デ
ータであるかを示す8ビット長のフィールドである。プ
ライベートパケット1で定義されるオーディオデータ
は、リニアPCM方式、AC−3方式それぞれについて
#0〜#7まで最大8種類が設定可能である。また副映
像データは、#0〜#31までの最大32種類が設定可
能である。
【0049】「データフィールド」は、ビデオデータの
場合はMPEG2形式の圧縮データ、オーディオデータ
の場合はリニアPCM方式、AC−3方式又はMPEG
方式のデータ、副映像データの場合はランレングス符号
化により圧縮されたグラフィックスデータなどが記録さ
れるフィールドである。上記のように各パックが2kB
のサイズであるのは、再生装置における光ディスク読み
出しの最小単位、すなわち図4に示した論理ブロック
(セクタ)のサイズと同じにするためである。 <VOB中の管理パック情報のデータ構成>図11は、
図9のVOB中にインターリーブされている各管理パッ
ク情報の構成を示す。同図に示すように管理パック情報
は、トリックプレイ情報、ハイライト情報、一般情報か
らなる。
【0050】「トリックプレイ情報」は、早送り再生や
巻き戻し再生などの飛び先情報などのトリックプレイ用
の情報である。「ハイライト情報」は、副映像データを
用いたメニュー表示情報と、リモコンキー操作によるメ
ニューの選択に対応する再生制御を指示する情報とを表
わし、具体的には、選択項目数、色情報、複数の選択項
目からなり、さらに選択項目は項目表示情報とハイライ
トコマンドとからなり、副映像データによるアイテム画
像の表示による問い合わせと、リモコンによる選択操作
による応答というユーザとの対話処理を実現するための
情報である。このハイライト情報は、図8のVOBU毎
に存在するので、VOB中の任意の再生箇所において対
話処理を実現できるようになっている。
【0051】「選択項目数」は、メニュー表示に対して
ユーザ操作によって選択可能な項目数を表す。ここでい
うメニュー表示は、例えば、副映像データによる選択ボ
タンや選択アイコンなどのアイテム画像の表示である。
選択項目数は、制作者により必要数が設定可能である
が、最大36個程度とすることが望ましい。なぜならイ
ンタラクティブ映画だけでなく、ゲーム用のアプリケー
ションや、商品カタログ用のアプリケーションでは多数
の分岐先を設定する必要があるからである。本実施例で
は、最大36個の選択項目を2kBのサイズしか有して
いない管理パック情報中に設定可能なようにしている。
【0052】「色情報」は、ユーザ操作により項目が選
択されたとき、および、選択された項目が確定されたと
きに、その選択、確定を示すための色の変更を指示する
情報である。複数の「選択項目」は、選択項目数と同数
存在し、ユーザの選択に従って何れか1つが選択された
場合に、選択に応じた分岐再生制御を実現する情報であ
る。
【0053】各選択項目の「項目表示情報」は、項目が
選択されたときに、副映像の色を変更する範囲を示す。
例えば、項目を示すボタンやアイコンが矩形である場合
には、対角にある2つの頂点の座標で表される。各選択
項目の「ハイライトコマンド」は、対応する項目が選
択、確定された場合に実行され、インタラクティブな再
生制御を実現するための命令である。命令には、他のP
GCへの分岐再生を指示する分岐命令と、再生装置内部
のレジスタ値等を設定・変更するための設定命令などが
ある。これらの命令は、既に説明した前処理コマンド、
後処理コマンド、ハイライトコマンドにおいて共通に用
いられる。ハイライトコマンドとして設定された分岐命
令が実行された場合、PGCの最後まで再生終了してい
なくても、VOBの再生途中から他のPGCに分岐する
ことになる。
【0054】また、「一般情報」は、GOP内のデータ
がサポートしている再生機能などの情報が記録される。 <前処理コマント゛、後処理コマント゛およびハイライト情報中のコマント゛
の詳細説明>図12は、前処理コマンド、後処理コマン
ド、ハイライトコマンドとして用いられる命令の具体例
を示す説明図である。同図では各命令(ニーモニック表
記)のOPコードと、オペランドとして要するフィール
ドとを記し、併せて命令の概要を一覧にしてある。
【0055】『Link』命令は、分岐先を指定するフィー
ルドを有し、指定された分岐先(PGC番号)のPGCに
再生進行を分岐させる命令である。例えば「Link PGC#
2」という命令は、PGC#2への分岐再生を指示す
る。この『Link』命令が実行されれば、現在再生されて
いるVOB(ひいてはPGC)の再生がキャンセルさ
れ、本命令のオペランドで指定された他のPGCが新た
に再生開始される。この命令は、主として上記の後処理
コマンドや、ハイライトコマンドで使用される。
【0056】『CmpRegLink』命令は、レジスタ番号、整
数値(即値)、条件、分岐先を指定する4つのフィール
ドを有し、レジスタ値と即値とを比較して比較結果が条
件を満たす場合には分岐先に指定されたPGCに分岐す
ることを指示する命令である。条件は、=(equal)、
≠(not equal)、<(less than)、>(greater tha
n)、≦(less than or equal)、≧(greater than or
equal)の何れかが設定される。例えば「CmpRegLink
R1,#9,>,PGC#4」命令は、レジスタ1の値が即値9より
大きければPGC#4に分岐することを指示する。この
命令は、主として後処理コマンドやハイライトコマンド
として用いられる。
【0057】『SetRegLink』命令は、レジスタ番号、整
数値(即値)、操作(演算)種別、分岐先を指定する4
つのフィールドを有し、レジスタ値と即値とを用いた演
算結果をレジスタに格納し、さらに分岐先に指定された
PGCに分岐することを指示する命令である。操作種別
は、代入、加算、減算、剰余算、ブーリアン演算などが
指定される。例えば、「SetRegLink R1,#4,add,PGC#
4」命令は、レジスタ1の値と即値4とを加算して、加
算結果をレジスタ1に格納し、さらにPGC#4に分岐
することを指示する。この命令も主として後処理コマン
ドやハイライトコマンドにおいて使用される。
【0058】『SetReg』命令は、レジスタ番号、即値、
操作(演算)種別の3つのフィールドを有する。この命
令は、上記のSetRegLinkに対して、分岐指示を含まない
点を除いて同じなので説明を省略する。SetReg命令は、
主としてハイライトコマンドとして用いられる。『Rand
om』命令は、レジスタ番号フィールド、即値フィールド
が与えられており、1から即値フィールドで指定された
数値までの間で整数乱数を発生し、これをレジスタ番号
フィールドに指定された汎用レジスタに代入することを
指示する命令である。
【0059】『SetTime』命令は、タイマー値フィール
ドを有し、指定されたタイマー値を設定してタイマーを
起動することを指示する命令である。上記の分岐命令
(Link命令、CmpRegLink命令、SetRegLink命令)は、何
れも分岐先フィールドを1つしか有していないけれど
も、分岐先として指定すべきPGCが図7、8に示した
ようにブロック化されている場合であっても、レベルに
応じて異なる複数の分岐先を指定する必要がなく、ブロ
ック内の何れかのPGC1つのみを分岐先として指定す
ればよい。なぜなら、ブロック化されている場合は、再
生装置において属性テーブルに従って再生レベルに応じ
たPGCが選択されるからである。また、分岐命令が分
岐先フォールドを1つしか有していないことは、特に、
管理パック情報中のハイライトコマンドとして用いられ
る場合に、より多くの分岐命令(上記の最大36個の選
択項目に対応する)を設定可能にする点で役立ってい
る。例えば、分岐命令のビット長を8バイト(64ビッ
ト)とした場合に、最大36*8=288バイトで足り
るので、2kBという管理パック情報のサイズ(ディス
ク読み出しの最小単位)内に十分に収めることができ
る。 <再生装置の外観>図13は、本実施例における再生装
置とモニターとリモコンからなる再生システムの外観図
である。
【0060】同図において、再生装置1は、リモコン9
1からの操作指示に従って図3に示したDVDを再生
し、映像信号及び音声信号を出力する。リモコン91か
らの操作指示は、再生装置1のリモコン受信部92によ
り受信される。表示用モニター2は、再生装置からの映
像信号及び音声信号を受けて、映像表示及び音声出力す
る。この表示用モニターは、一般的なテレビでもよい。 <再生装置の全体構成>図14は、本実施例における再
生装置の全体構成を示すブロック図である。この再生装
置は、モータ81、光ピックアップ82、機構制御部8
3、信号処理部84、AVデコーダ部85、システムデ
コーダ86、リモコン91、リモコン受信部92、シス
テム制御部93、レベルID記憶部94、OSD(On Sc
reen Display)情報記憶部95から構成される。さらに
システムデコーダ86は、ビデオデコーダ87、副映像
デコーダ88、オーディオデコーダ89、映像合成部9
0から構成される。
【0061】機構制御部83は、ディスクを駆動するモ
ータ81及びディスクに記録された信号を読み出す光ピ
ックアップ82を含む機構系を制御する。具体的には、
機構制御部83は、システム制御部93から指示された
トラック位置に応じてモータ速度の調整を行うと同時に
光ピックアップ82のアクチュエータを制御しピックア
ップ位置の移動を行い、サーボ制御により正確なトラッ
クを検出すると、所望の物理セクタが記録されていると
ころまで回転待ちを行い所望の位置から連続して信号を
読み出す。
【0062】信号処理部84は、光ピックアップ82か
ら読み出された信号を増幅、整形、復調、エラー訂正な
どの信号処理を行う。信号処理部84は、光ピックアッ
プ82から読み出された信号を増幅、波形整形、二値
化、復調、エラー訂正などの処理を経て、システム制御
部93内のバッファメモリ(図外)に論理ブロック単位
に格納する。バッファメモリのデータは、ビデオタイト
ルセット管理情報とビデオマネージャ管理情報とについ
てはシステム制御部93に読み出され、VOBについて
はシステム制御部93の制御によりバッファメモリから
システムデコーダ86に転送される。
【0063】AVデコーダ部85は、信号処理されたV
OBを元のビデオ信号やオーディオ信号に変換する。シ
ステムデコーダ86は、バッファメモリから転送された
VOBに含まれるパケット毎にストリームID、サブス
トリームIDを判別し、ビデオデータをビデオデコーダ
87に、オーディオデータをオーディオデコーダ89
に、副映像データを副映像デコーダ88に出力し、管理
パック情報をシステム制御部93に出力する。その際、
システムデコーダ86は、複数のオーディオデータと複
数の副映像データのうち、システム制御部93から指示
された番号のオーディオデータ、副映像データをオーデ
ィオデコーダ89、副映像デコーダ88にそれぞれ出力
し、その番号以外のデータを破棄する。システム制御部
93に出力された管理パック情報は、上記のバッファメ
モリとは別のバッファに格納される。このバッファは、
新たな管理パック情報が出力される毎に更新される。
【0064】ビデオデコーダ87は、システムデコーダ
86から入力されるビデオデータを解読、伸長してデジ
タルビデオ信号として映像合成部90に出力する。副映
像デコーダ88は、システムデコーダ86から入力され
る副映像データがランレングス圧縮されたイメージデー
タである場合には、それを解読、伸長してビデオ信号と
同一形式で映像合成部90に出力する。この際色情報
は、イメージデータ内部に色を変えることも可能であ
る。
【0065】オーディオデコーダ89は、システムデコ
ーダ86から入力されたオーディオデータを解読、伸長
してディジタルオーディオ信号として出力する。映像合
成部90は、ビデオデコーダ87の出力と副映像デコー
ダ88の出力をシステム制御部93に指示された比率で
混合したビデオ信号を出力する。本信号は、アナログ信
号に変換されたのち、ディスプレイ装置に入力される。
【0066】リモコン91は、ユーザ操作による再生制
御指示を受け付ける。図15に、リモコン91のキー配
列の一例を示す。ここでは本発明に関連するキーのみを
簡単に説明する。「メニュー」キーは、ディスク再生中
のどの時点においても表示される全体メニューの呼び出
し用である。「テン」キー及び「方向」キーは、メニュ
ー項目の選択用である。「エンター」キーは、選択した
項目の確定用である。
【0067】リモコン受信部92は、リモコン91のキ
ーが押されることにより赤外線送信されたキー信号を受
信し、割込みによりキーデータをシステム制御部93に
通知する。システム制御部93は、システム制御部とし
ての機能を実現するプログラムを記憶するプログラムメ
モリと、論理ブロックのデータを記憶するバッファメモ
リと、そのプログラムを実行するCPUと、汎用レジス
タ、タイマー、乱数発生器により構成され、再生装置全
体の制御を行う。より具体的には、信号処理部84に対
しては、バッファメモリからデータを読み出して、読み
出されたデータがビデオタイトルセット管理情報または
ビデオマネージャ管理情報である場合は、その内容に基
づいて再生制御を行い、VOBである場合は、バッファ
メモリから直接AVデコーダに転送する。機構制御部8
3に対しては、次に読み出すべき論理ブロックがディス
ク上のどのトラックに相当するかを計算し、トラック位
置を指定して機構制御部83にブロック読み出し制御を
指示する。また、リモコン受信部92からの割込みによ
り、押下されたキーに対応するキーデータが通知され、
キーデータに応じた再生制御を行う。
【0068】レベルID記憶部94は、予めユーザ操作
に従って設定され、本再生装置における再生許可レベル
を表すレベルIDと、ユーザ認証用の暗証番号とを記憶
する。本実施例ではレベルIDは、図7、8に示したよ
うに、レベル1(18才未満禁止)、レベル2(15才
未満禁止)、レベル3(一般向け)の3レベルがあるも
のとする。
【0069】OSD(On Screen Display)情報記憶部9
5は、本再生装置に対する各種のプレーヤ設定メニュー
を表すOSD情報を記憶する。プレーヤ設定メニューの
1つに、ユーザ操作に従ってパレンタルロックレベルの
設定を受け付けるためのレベル設定メニューがある。こ
のOSD情報は、再生装置の電源ONやリセット直後
に、又はリモコン91の「セットアップ」キーが押下さ
れた直後にシステム制御部93により読み出され、AV
デコーダ部85により再生信号が出力される。 <システムデコーダの構成>図16は、図14における
システムデコーダ86の構成を示すブロック図である。
同図のようにシステムデコーダ86は、MPEGデコー
ダ120、副映像/オーディオ分離部121、副映像選
択部122、オーディオ選択部123から構成される。
【0070】MPEGデコーダ120は、バッファメモ
リから転送されたVOBに含まれる各データパックにつ
いて、パケットヘッダ中のストリームIDを参照してパ
ケットの種類を判別し、ビデオパケットであればビデオ
デコーダ87へ、プライベートパケット1であれば副映
像/オーディオ分離部121へ、プライベートパケット
2であればシステム制御部93へ、MPEGオーディオ
パケットであればオーディオ選択部123へ、そのパケ
ットデータを出力する。
【0071】副映像/オーディオ分離部121は、MP
EGデコーダ120から入力されるプライベートパケッ
ト1について、サブストリームIDを参照してパケット
の種類を判別し、副映像データであれば副映像選択部1
22へ、オーディオデータであればオーディオ選択部1
23へ、そのデータを出力する。その結果、全ての番号
の副映像データ、全てのオーディオデータが副映像選択
部122に、オーディオ選択部123に出力される。
【0072】副映像選択部122は、副映像/オーディ
オ分離部121からの副映像データのうち、システム制
御部93に指示された番号の副映像データのみを副映像
デコーダ88に出力する。指示された番号以外の副映像
データは破棄される。オーディオ選択部123は、MP
EGデコーダ120からのMPEGオーディオ及び副映
像/オーディオ分離部121からのオーディオデータの
うち、システム制御部93に指示された番号のオーディ
オデータのみをオーディオデコーダ89に出力する。指
示された番号以外のオーディオデータは破棄される。 <システム制御部の概略処理>図17は、図14におけ
るシステム制御部93の処理内容を示すフローチャート
である。
【0073】まず、システム制御部93は、ディスクが
再生装置にセットされたことを検出すると、機構制御部
83および信号処理部84を制御することにより、安定
な読み出しが行われるまでディスク回転制御を行い、安
定になった時点で光ピックアップを移動させ図4に示し
たボリューム管理領域を読み出し、ボリューム管理領域
の情報に基づきビデオマネージャを読み出す(ステップ
121、122)。さらにシステム制御部93は、ビデ
オマネージャ中のボリュームメニュー管理情報に従っ
て、ボリュームメニュー用のPGCを再生する(ステッ
プ123)。これによりボリュームメニューが表示され
る。ボリュームメニューは、光ディスクに格納された全
てのタイトルから再生すべきタイトルをユーザが選択す
るためのメニューである。
【0074】ユーザが所望するタイトルを選択すれば
(ステップ125)システム制御部93は、ビデオマネ
ージャ中のタイトルサーチポインタ管理情報に従ってそ
のタイトルが記録されているビデオタイトルを決定す
る。次いで、システム制御部93は、選択されたタイト
ルを含むビデオタイトルセット内のビデオタイトルセッ
ト管理情報及び属性テーブルを読み出して内部に保持し
(ステップ126)、タイトルの先頭のPGCに分岐す
る(ステップ127)。さらに、このPGC群を再生
し、再生を終了するとステップ124に戻る(ステップ
128)。PGC群の再生に際してPGCがブロック化
されている場合には、システム制御部93は、レベルI
D記憶部94に記憶されているレベルIDに応じたPG
Cを選択して再生する。 <システム制御部の再生処理>図18は、図17のステ
ップ128に示したシステム制御部93によるPGC群
の再生処理の詳細なフローチャートを示す。この処理
は、図17のステップ123(ビデオマネージャ中のP
GC群の再生)にも共通する処理である。
【0075】図18において、まず、システム制御部9
3は、再生すべきPGCについて、再生装置内部に保持
された属性テーブルを参照して、レベルID記憶部に記
憶されたレベルIDに応じたPGCを判別し(ステップ
130)、判別されたPGC情報を読み出し(ステップ
131)、前処理コマンドを実行する(ステップ13
2)。前処理コマンドとして、例えばSetReg命令が設定
されている場合にはレジスタに指定された値(初期値な
ど)が設定され、SetTime命令が設定されている場合に
はタイマー値の設定とともにタイマーが起動される。
【0076】次いで、システム制御部93は、機構制御
部83及び信号処理部84を制御することにより、図
7、図9に示した経路情報に記述されたポインタの順に
VOBを読み出す(ステップ133)。読み出されたV
OBは、AVデコーダ部85によ分離及び再生される。
この時点で分離されたビデオ、副映像が表示画面(図
外)に表示され、オーディオデータによる音声出力が開
始される。この後、システム制御部93は、AVデコー
ダ部85によって分離された管理パック情報を受け取り
(ステップ134)、図10に示した管理パック情報中
の一般情報、トリックプレイ情報をデコードし、デコー
ド結果にしたがった制御を行う(ステップ135)。
【0077】さらに、システム制御部93は、管理パッ
ク情報中のハイライト情報をデコードし(ステップ13
6)、リモコン受信部92からカーソルキーやテンキー
に対応するキーデータを受けた場合には表示画面上で選
択された項目およびその選択色を変更し(ステップ13
7、138)、エンターキーに対応するキーデータを受
けた場合には表示画面上で選択された項目の色を確定色
に変更する(ステップ139、140)とともに、確定
された項目に対応するハイライトコマンドを実行する
(ステップ141)。このとき、もしハイライトコマン
ドとしてLink命令、CmpRegLink命令、SetRegLink命令な
どの分岐命令が設定されている場合には、その分岐命令
に指定されたPGCへの分岐を実行する。つまり、PG
C番号を指定してステップ130の処理に進む。この場
合、それまで再生していたPGCの残りの再生はキャン
セルされ、新たなPGCの再生か開始することになる。
【0078】分岐しないとき、システム制御部93は、
次に再生すべきVOBがある場合にはステップ133に
戻り(ステップ142:no)、次に再生すべきVOB
が無い場合(PGCが終了した場合)には(ステップ1
42:yes)、後処理コマンドを実行することによっ
て分岐先のPGCを仮決定する(ステップ143)。さ
らに、分岐先がタイトルメニューである場合には図17
に示したステップ124へ戻り(ステップ144:n
o)、そうでない場合にはステップ131へ戻る(ステ
ップ144:yes)。
【0079】図19は、図18のステップ130に示し
た、システム制御部93によるレベルIDに応じたPG
Cの判別処理の詳細なフローチャートを示す。同図にお
いて、システム制御部93は、図7に示した属性テーブ
ルにおいて、再生すべきPGCのPGC属性からブロッ
クタイプを読み出し(ステップ171)、ブロックタイ
プが非ブロックであれば、そのPGC属性に対応するP
GC情報を選択する(ステップ172、173)。プロ
ックタイプがブロックであれば、そのPGC属性を含む
ブロック内の全てのPGC属性(ブロックモードが先頭
から最終までのPGC属性)を読み出す(ステップ17
2、174)。
【0080】さらに、システム制御部93は、読み出さ
れたブロック内のレベルIDのうち、レベルID記憶部
94中のレベルIDと一致するものがあれば、そのレベ
ルIDをもつPGC情報を選択する(ステップ175、
176)。もし、一致するものがなければ、読み出され
たブロック内のレベルIDのうち、レベルID記憶部9
4中のレベルIDより制限が緩やかで直近のレベルをも
つPGC情報を選択する(ステップ175、177)。
【0081】このような判別処理によって、仮決定され
た分岐先PGCがさらに本決定されるので、レベルID
記憶部94に記憶されたレベルIDに対応する(又は直
近の)レベルをもつPGC情報が選択される。上記の後
処理コマンドやハイライトコマンドによって、ブロック
化されているPGCへの分岐を実現するためには、レベ
ルID毎の分岐先を個別に明示する必要がなく、ブロッ
ク内の何れか1つのPGCを分岐先とするだけでよい。
したがって、分岐先フィールドを1つだけ有する上記の
分岐命令(Link命令、CmpRegLink命令、SetRegLink命令
など)であってもブロック化されているPGCへの分岐
を実現することができる。 <動作説明>以上のように構成された本発明の実施例に
おけるマルチメディア光ディスクおよび再生装置につい
て、その動作を説明する。 <レベルIDの登録・変更>まず、本再生装置のユーザ
がレベルIDを登録する動作を説明する。
【0082】本再生装置のシステム制御部93は、電源
オン直後、またはリモコン91の「セットアップ」キー
の押下を検出したとき、図14に示したOSD情報記憶
部95のOSD情報を読み出して、AVデコーダに出力
することにより、各種プレーヤ設定メニューを表示画面
(図外)に表示させ、ユーザ操作に従って再生装置に対
する各種設定を行う。
【0083】図20に、各種プレーヤー設定メニューの
うち、レベル設定メニューの表示画面の一例を示す。同
図のメニュー画面D1の表示中に、システム制御部93
は、リモコン91のテンキー入力により、「1. 18
未満禁止」「2. 15未満禁止」「3. 一般向け」
の3項目中何れかの選択操作を受け付ける。メニュー画
面D1表示中に、何れかが選択された場合、システム制
御部93は、次のメニュー画面D2をOSD情報記憶部
95から読み出してAVデコーダ部85に表示させる。
さらに、メニュー画面D2において「1. はい」(ロ
ックする)が選択され、メニュー画面D3において暗証
番号が入力される。このとき、システム制御部93は、
メニュー画面D1での選択結果(レベルID)と、メニ
ュー画面D3での暗証番号とをレベルID記憶部94に
格納する。さらにメニュー画面D4が確認用に表示され
る。
【0084】また、レベルの変更動作については、メニ
ュー画面D1において暗証番号の入力が追加されるだけ
で、その後メニュー画面D2〜D4の順に上記と同様で
ある。 <再生動作>図21は、図8に示した3つのバージョン
のインタラクティブ映画のタイトルセット例における、
PGCとVOBとを関連付けて記した説明図である。
【0085】PGC#1は、図5に示したPGC情報#
1中の経路情報において、VOB#1のポインタ、VO
B#2のポインタ、VOB#3のポインタがこの順に指
定されている。PGC#2〜#7の経路情報も同様に、
同図に示す順に各VOBのポインタが指定されている。
この例では、VOB#4、#7、#8は、同じような内
容ではあるが、それぞれレベル1(18未満禁止)、レ
ベル2(15未満禁止)、レベル3(一般向け)のシー
ンを含む。また、VOB#6、#9は、同内容ではある
が、それぞれレベル2(15未満禁止)、レベル3(一
般向け)のシーンを含む。VOB#10、#13も同様
である。これ以外のVOBはレベル3のシーンを含む。
【0086】ここで、PGC#1〜#7のPGC情報中
の後処理コマンドは次の通りである。 PGC#1の後処理コマンド=Link PGC#2命令 PGC#2〜#4の後処理コマンド=Link PGC#5命令 PGC#5、#6の後処理コマンド=Link PGC#7命令 また、同図のPGC#1〜#7それぞれのPGC属性は
図7に示した通りである。この場合、PGC#1の後処
理コマンドはPGC#2への分岐を指示しているが、図
19の判別処理に従って、レベルID記憶部94に記憶
されたレベルIDに対応する(又は直近の)レベルをも
つPGC情報がシステム制御部93によって選択され
る。すなわち、レベルID記憶部94に記憶されたレベ
ルIDが3であれば図7の属性テーブルからPGC#4
が選択され、レベルIDが2であればPGC#3が選択
され、レベルIDが1であればPGC#2が選択され
る。
【0087】PGC#2〜#4の後処理コマンドは何れ
もPGC#5への分岐を指示しているが、上記と全く同
様に、システム制御部93によってレベルIDに応じ
て、PGC#5とPGC#6の何れかが選択される。従
って、レベルID毎のPGCの再生順序は次の通りにな
る。 レベル1バージョン=PGC#1→PGC#2→PGC
#5→PGC#7 レベル2バージョン=PGC#1→PGC#3→PGC
#5→PGC#7 レベル3バージョン=PGC#1→PGC#4→PGC
#6→PGC#7 さらに、図21のタイトルセットの再生では、図21の
PGC#1のVOB#2中に図示した再生箇所T1のか
らPGC#5又はPGC#6へのショートカットを以下
のようにして実現している。図22は、上記VOB#2
の再生箇T1における複数のVOBUとその再生結果を
示す説明図である。
【0088】図22において、VOB#2の再生箇所T
1は、VOBU#300〜#308からなり、約5秒程
度のシーンとする。同図の表示画像V1は、上記VOB
U中の動画データvideo300〜#308からなる動画
データであり、飛行機の搭乗シーンを表す。静止画SP
1は、上記VOBU中の副映像データSP300〜#3
08からなり、選択項目#1「 A国からB国へ直行
する」と選択項目#2「 第三国を経由する」とを表
し、表示画像V1に重畳(スーパーインポーズ)され
る。
【0089】音声信号audio300〜303は、「あな
たは主人公をどのルートでB国を行かせますか」という
ガイダンス用の音声である。管理パック情報#300〜
#308は、全て同じであり、同図のようにハイライト
情報中に、上記選択項目#1、#2に対応するハイライ
トコマンドが記録されている。選択項目#1のハイライ
トコマンドは「Link PGC#5」命令であり、選択項目#2
のハイライトコマンドは何も設定されていない。
【0090】このような再生箇所T1の再生中に、ユー
ザがリモコン91により選択項目#1を選択した場合に
は、システム制御部93によって「Link PGC#5」命令に
より一旦PGC#5が分岐先として仮決定され、さらに図1
9の判別処理においてレベルID記憶部94に記憶され
たレベルIDに対応する(又は直近の)レベルをもつP
GC#5又はPGC#6が本決定される。従って、図2
1のVOB#3とブロック1とがショートカットされ
る。また、ユーザがリモコン91により選択項目#2を
選択した場合には、ハイライトコマンドが設定されてい
ないのでショートカットされないで再生が続行する。
【0091】また、PGC#1中の他の再生箇所におい
て、上記と同様にハイライトコマンドとして「Link PGC
#2」が設定されていれば、その再生箇所からブロック1
内のレベルIDに応じたPGCへのショートカットを実
現できる。上記のように、図9、図11のようにハイラ
イト情報がVOBU毎に(約0.5秒〜約1秒毎に)設
定可能なので、ハイライトコマンドに分岐命令(図12
参照)を設定しておくことにより、VOBのどの再生時
点においても他のPGCへの分岐再生を実現することが
できる。しかも分岐命令に指定される分岐先は、異なる
レベルの複数のPGCがブロック化されている場合であ
っても、レベル別の分岐先を複数指定する必要がなく、
ブロック内のPGC番号を1つだけ仮に指定しておけば
よい。したがって、VOBUに格納される制御情報(分
岐命令等)のためのデータ量を抑制することができる。
これにより、共にVOBUに格納される映像データのデ
ータ量を圧迫せず、高画質を実現するデータ量を映像デ
ータのために確保することができる。
【0092】例えば、インタラクティブ映画を構成する
VOB中の1つの再生箇所において、N通りの異なるス
トーリー展開のための分岐が存在し、かつ各分岐先がM
通りのレベル(バージョン)の個別ブロックに別れてい
る場合であれば、上記実施例によれば、前記再生箇所に
おいて、N*M個の分岐命令が設定される必要がなく、
N個の分岐命令が設定されていればよい。もっと、具体
的には、本実施例では、分岐命令のビット長が8バイト
であり、設定項目数の最大値が36であるので、上記ハ
イライトコマンド自体は1つの管理パック情報に最大3
6*8=288バイトの容量になる。2kBという管理
パック情報のサイズ(ディスク読み出しの最小単位)内
に十分に収めることができ、しかも最大36通りの異な
るストーリー展開に対応することが可能である。
【0093】これにより、本マルチメディア光ディス
ク、及び再生装置では、多彩なインタラクティブ再生を
実現することができる。仮に、レベル別の分岐先を指定
する複数の分岐命令が設定されるとすれば、レベル数が
多ければ多いほど全分岐命令の合計バイト数が増大し、
管理パック情報の他の情報(トリックプレイ情報、一般
情報)が1個の管理パック情報に収容できなくなってし
まう。この場合には、再生装置の最小読み出し単位が2
kBだから、管理パック情報のサイズが4kB、6kB
・・と2倍、3倍・・・と増大していくことになる。も
し、こうなれば再生装置内の管理パック情報用のバッフ
ァサイズも予め大きくしなければならないと弊害が生
じ、また、VOB中の他の動画データなどの単位時間当
たりの記録容量を圧迫するという弊害も生じる。
【0094】また、上記実施例のように、択一的再生制
御のためのレベルIDは、VOB自体に設定される必要
がなく、VOBの再生順序を制御するPGC情報テーブ
ル(属性テーブル)に設定されている。これにより、ブ
ロック化された複数のPGCにおいて、異なるレベルで
VOBの共有することが可能である。タイトル作成者
は、レベル別に異なる映像が必要な映像区間のみ別々に
VOBを用意すれば良い。このため、光ディスクの記録
容量を有効に使うことができる。
【0095】また、上記実施例における属性テーブル中
の各PGC属性の配列順序については、ブロックモード
の先頭、中間、最終という順に合わせて、レベルIDの
レベルが順に大きく(規制レベルが緩やかに)なるよう
に配置することが望ましい。例えば、既に説明した図7
においても、ブロック化されたPGC#2、#3、#4
は、ブロックモードが先頭、中間、最終の順に合わせ
て、レベルIDがレベル1、2、3と大きく(規制レベ
ルが緩やかに)なるように配列されている。このような
配列順序によれば、仮決定されたPGCから登録されて
レベルに対応するPGCを本決定するための判別処理
(図19)をさらに高速化することができる。
【0096】例えば、判別処理において登録されている
レベルが3、仮決定されたPGCのレベルが2である場
合には、ブロックモードが先頭又は中間であれば、属性
テーブルの下位のエントリに有効なPGCが必ず存在す
る。この場合、図19に示したステップ174におい
て、システム制御部93は、属性テーブル中ブロック内
の全PGC属性を読み出す必要がなく、下位のエントリ
のみを読み出していくだけで良い。
【0097】さらに、上記の配列順序が望ましい理由
は、PGCを全くランダムに拾い出して再生する場合で
あっても、登録されたレベルが破られるという誤動作を
防止する点にもある。例えば、ユーザのリモコン操作な
どにより直接指定されたPGC番号を再生する特殊な機
能を備えている場合、あるいは、再生装置に衝撃を受け
た誤動作やディスクの読み取りエラーの発生に起因し
て、予期しないPGC蛮行が指定された場合に、判別処
理において、当該PGC属性のブロックモードが最終で
あれば、検索を行うまでもなく、登録されているレベル
で再生可能なPGCが存在しないことを直ちに判別する
ことができる。
【0098】なお、上記実施例では、レベルIDが3段
階(レベル1〜3)である場合を説明したが、何段階で
あっても構わない。例えば、アメリカ映画協会において
決められ自主規制「G,PG,PG-13、R、NC-1
7、X」のように6段階としてもよい。また、ドイツの
ように5段階、イタリアのように3段階、オーストラリ
アのように4段階としてもよい。
【0099】また、上記実施例ではレベル1〜3は、性
的描画や暴力シーンの程度に従った自主規制の分類(レ
ーティング)例を示したが、他の分類基準による分類で
あってもよい。例えば、映画アプリケーションなどにお
いて映画のノーカット版、劇場版、テレビ放映版という
分類や、ゲームアプリケーションなどにおいて初心者、
初級、中級、上級という分類でもよい。また、初心者、
初級、中級、上級などパレンタルロックの必要がないよ
うな分類では、レベルID記憶部94とは別に再生装置
内の特定レジスタに一時的に再生レベルを設定するよう
にしてもよい。その場合、ゲームアプリケーションの初
めにユーザ選択に従って設定することになる。
【0100】なお、本実施例においてはディスク再生装
置のレベルID記憶部94に格納されるレベル番号と、
各PGCにPGC属性テーブルにより付与されるレベル
番号は同一であるとしたが、変換テーブルを用意し、レ
ベルID記憶部94に格納されるレベル番号とPGC属
性テーブルにより付与されるレベル番号を対応づけても
もちろん良い。変換テーブルをディスクに格納しておけ
ば、アプリケーションが常に8レベル分のPGCを用意
しなくとも、存在するPGCのレベルを8レベルにマッ
ピングすることで、対応することができる。例えば、デ
ィスク内にはLV1、LV2、LV3の3レベルのPG
Cがあったとし、変換テーブルが以下に示す内容だとす
る。
【0101】「変換テーブル内容」 LV1―>再生LV1及び再生LV2 LV2―>再生LV3、再生LV4、再生LV5 LV3―>再生LV6、再生LV7、再生LV8 この場合、レベルID記憶部94に格納されるレベル番
号をディスク内に存在するレベル番号にマッピングする
ことができる。
【0102】また、本実施例では管理情報パックは動画
の復元単位であるGOP毎に配置されたが、ディジタル
動画の圧縮方式が異なれば、その圧縮方式の復元単位毎
にすればよい。なお、本実施例のハイライト情報は、そ
の格納領域を、早送り等のスキップ再生用の制御情報の
格納領域と共有している。早送り等のスキップ再生用の
制御データは映像の復元単位毎に配置されることが必要
であり、このためハイライト情報を格納する管理情報パ
ックは前述したGOP毎に配置されている。このため、
ハイライト情報とスキップ再生用制御情報の格納領域を
共有しないのであれば、ハイライト情報を格納する管理
情報パックの配置単位はGOP毎に限るものではなく、
0.5秒〜1.0秒よりも細かな映像再生の同期単位、例え
ば、1/30秒毎の映像フレーム単位であってもよいことは
いうまでもない。
【0103】尚、本実施形態ではPGC情報における『VOB
位置情報テーブル』には、VOBの記録箇所を記載した
VOB位置情報を羅列し、ディスク再生装置にこれに基づ
いたVOB読み出しを行わせたが、VOBが占めている
記録箇所の部分領域をVOB位置情報に記載することによ
り、VOBの一部のみを光ピックアップに読み出させる
よう構成してもよい(このような部分読み出しはトリミ
ングと呼ばれる。)。このトリミングされたVOBの一
部はセルという単位で指示される。このようにVOB位置情
報に部分領域を指定させることにより、VOBの一部の
みを巧みに利用でき、映像素材の利用効率が非常に向上
する。
【0104】また、本実施形態においては、1つのVOB
ユニットを1つのGOPを含む構成としたが、格納する動
画映像の再生時間が1秒前後になるのであれば1つのGO
Pに限るものではなく、2個や3個の非常に再生時間の
短いGOPから構成されても良いことはいうまでもない。
また、この場合、管理情報パックは、連続した複数個の
GOPの先頭に配置され、これら複数のGOPに対して有効な
再生制御情報を格納することになる。
【0105】尚、本実施形態では、動画情報にはMPE
G2方式のディジタル動画データの場合で説明したが、
音声や副映像等と共にマルチメディアデータを形成可能
な動画データであればこれに限るものではなく、例えば
MPEG1方式のディジタル動画や、MPEG方式で利
用されるDCT(Discrete Cosine Transform )以外の
変換アルゴリズムによるディジタル動画であってももち
ろんよい。
【0106】また、本実施形態では光ディスクにDVDを
使用したが、大容量のディジタル動画データを記録でき
ればこれに限るものではない。また、図7の属性テーブ
ルにおいて、ブロックタイプが非ブロックのPGC属性
は、レベルIDとして再生可能なレベルを全部記録して
おくようにしてもよい。この場合、同図の属性テーブル
では、PGC#1およびPGC#7のレベルID欄にレ
ベル1、2、3が記録され、PGC#5のレベルID欄
にレベル1、2が記録される。さらに、図19に示した
システム制御部93の判別処理において、ステップ17
5でレベルIDが一致するPGC情報が必ず存在するの
で、ステップ177の処理が不要になる。
【0107】図20でのレベルIDの登録動作では、O
SD情報記憶部95のOSD情報によるレベル設定メニ
ューにおいて、暗証番号を用いた登録操作を説明した
が、特定ユーザのみ設定可能であれば、これに限らな
い。例えば、レベル設定メニューを記録した特別な光デ
ィスクを親が所有しておき、この光ディスクがセットさ
れた場合に設定可能とするようにしてもよい。
【0108】また、上記実施例では管理パック情報が複
数のVOBUにわたって記録されているので、きめ細か
い分岐制御を可能にしているが、連続するVOBUにわ
たって同じ内容の管理パック情報が記録される場合に
は、次のようなフラグを設けて情報量を節約するように
してもよい。この場合、2つ目以降の管理パック情報
に、1つ前のVOBUの管理パック情報と同じである旨
を示すフラグを設けて、再生装置においてこのフラグが
ONであれば1つ前の管理パック情報に利用する構成と
なる。
【0109】本実施例では、VOB中にインターリーブ
される制御データが圧縮単位であるGOP毎にインター
リーブされる場合を説明した。これは、DVDのVOB
が可変ビットレートであり、早送りや巻き戻しなどのト
リックプレイを行う場合に次および前のGOPへのポイ
ンタが必要となるため、トリックプレイ用の制御データ
パケットを共用した結果である。しかし、制御データパ
ケットがインターリーブされる単位はGOPに限らな
い。
【0110】また、本実施例ではDVDの読み出し専用
ディスクにより説明を行ったが書換可能なディスクであ
っても効果は同様である。 <光ディスクの製造方法>最後に、本発明の実施例にお
ける光ディスクの製造方法を説明する。図23は、本発
明に係る光ディスクの製造方法を示すフローチャートで
ある。
【0111】まず、図4に示したボリューム領域のデー
タを論理データ列作成装置により作成する(ステップ1
91)。この論理ボリュームデータ作成装置は、パソコ
ンやワークステーション上でマルチメディアデータの編
集ソフトを使用して、図4に示したデータ構造をもつボ
リュームデータを作成することができる。このボリュー
ムデータは、磁気テープ等の伝達媒体に記録され、さら
に物理データ列作成装置により物理データ列に変換され
る(ステップ192)。この物理データ列は、ボリュー
ムデータに対してリードイン領域のデータ、リードアウ
ト領域のデータなどが付加された後、ECC(Error Cor
rection Code)処理されたものである。この物理データ
列を用いて原盤カッティングは、光ディスクの原盤を作
成する(ステップ193)。さらにプレス装置によって
作成された原盤から光ディスクが製造される(ステップ
194)。
【0112】上記の製造フローでは、本発明のデータ構
造に関る論理データ列作成装置の一部を除いて、既存の
CD用の製造設備がそのまま使用可能である。この点に
関しては、オーム社「コンパクトディスク読本」中島平
太郎、小川博司共著や、朝倉書店「光ディスクシステ
ム」応用物理学会光学談話会に記載されている。以上の
ように、本発明に係るマルチメディア光ディスク及びそ
の再生装置は、異なるバージョンの複数タイトルに対す
る択一的な再生制御と、インタラクティブな再生制御と
の両者を、少ない制御情報量で容易に実現し、特にパレ
ンタルロックを行うのに適している。
【0113】
【発明の効果】本発明の光ディスク記録方法はデータを
作成するステップと、作成されたデータを光ディスクに
記録するステップとを有し、前記光ディスクは、複数の
ビデオデータを格納するビデオデータ格納領域と、所定
のビデオデータの再生順序を示すビデオシーケンス情報
と、前記ビデオシーケンス情報が示すビデオデータの光
ディスク上での位置を示す位置情報と、少なくとも2つ
の前記ビデオシーケンス情報の間のリンク関係を示すリ
ンク情報とを格納する管理情報格納領域とを備える光デ
ィスクであり、前記ビデオシーケンス情報により再生順
序が示される所定個数のビデオデータは、ビデオシーケ
ンスを構成し、いずれかの前記ビデオシーケンスは、レ
ーティングレベルにより選択的に再生されるビデオシー
ケンスであり、前記管理情報格納領域には、さらに、互
いに選択的に再生される所定のビデオシーケンスを示す
グループ情報と、選択的に再生されるビデオシーケンス
のレーティングレベルを示すレベルIDとが格納され、
前記ビデオデータは、複数のビデオ区間からなり、ビデ
オ区間毎に当該ビデオ区間の再生に利用される制御情報
を記録するための管理パックを含み、前記制御情報は、
前記ビデオシーケンス情報と前記リンク情報にかかわら
ず、分岐して再生されうる前記ビデオシーケンスを示す
情報であり、しかも、分岐して再生されうる前記ビデオ
シーケンスが前記グループ情報により示される前記ビデ
オシーケンスである場合、前記グループ情報により示さ
れる全ての前記ビデオシーケンスのうち、ただ一つの前
記ビデオシーケンスを示す情報であるように構成されて
いる。
【0114】この構成によれば、制御情報に示される分
岐先のビデオシーケンスが、選択的に再生されるビデオ
シーケンスである場合であっても、制御情報において、
複数のレベルIDに応じた複数の分岐先となるビデオシ
ーケンスの全てを個別に示す必要がなく、そのうちのた
だ1つのビデオシーケンスだけを指定するだけでよい。
例えばインタラクティブ映画におけるショートカットな
どに対して、少ない情報量でビデオ区間からグループ情
報に示されるビデオシーケンスのうち、レベル情報に対
応するビデオシーケンスへの分岐再生を可能にしてい
る。したがって、互いに選択的に再生されるビデオシー
ケンス(例えばパレンタルロック区間や、複数バージョ
ン区間)における択一的な再生制御と、インタラクティ
ブな再生制御との両者を容易に実現することができる。
【0115】また、前記ビデオデータ格納領域は、複数
のセクタを螺旋状に配列したトラックを有し、前記ビデ
オデータは、連続するセクタに格納される1つ以上のビ
デオ区間を有し、前記ビデオ区間は、動画データと、当
該ビデオ区間の前記動画データに対する制御情報を有
し、前記ビデオ区間の前記制御情報を格納するセクタ
は、当該ビデオ区間の前記動画データを格納するセクタ
よりもトラックの内周方向に位置するように構成しても
よい。
【0116】この構成によれば、さらに、どのビデオ区
間からの再生分岐が可能になる。例えばビデオ区間を動
画データの再生時間で0.5秒程度のサイズとすること
により、十分に細かい時間単位でのインタラクティブ再
生制御を実現できる。さらに再生装置に対して、制御情
報の読み出しに続いて、最小限のヘッドシーク量で動画
データの読み出しを可能にする。
【0117】さらに、前記グループ情報は、選択的に再
生されるビデオシーケンスか否かを示すブロックタイプ
情報と、選択的に再生されるビデオシーケンスが他のい
ずれの前記ビデオシーケンスと共に選択的に再生される
かを示すブロックモード情報とを有し、前記ビデオシー
ケンス情報と、前記レベルIDと、前記グループ情報と
は互いに関連づけられてテーブル形式で前記管理情報格
納領域に格納され、互いに選択的に再生される所定のビ
デオシーケンスに対する各前記ビデオシーケンス情報は
テーブル内で集合して配置され、前記ブロックモード情
報は集合の先頭に配置される前記ビデオシーケンス情報
と集合の終端に配置される前記ビデオシーケンス情報と
を少なくとも示すように構成してよい。
【0118】この構成によれば、互いに選択的に再生さ
れる所定のビデオシーケンスに対する各前記ビデオシー
ケンス情報は前記テーブル内で集合して配置されていれ
ばよい。このように前記ビデオシーケンス情報と、前記
レベルIDと、前記グループ情報とは互いに関連づけら
れて、簡単なテーブル形式でよい。また、前記制御情報
は、分岐して再生されうる前記ビデオシーケンスが前記
グループ情報により示される前記ビデオシーケンスであ
る場合、前記ブロックモード情報により集合の先頭に配
置されることが示される前記ビデオシーケンスをただ一
つ示すように構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の再生システムにおける複数バージョンの
ビデオデータブロックの再生進行の様子を示す説明図を
示す。
【図2】インタラクティブなアプリケーションにおいて
必要とされる再生進行の一例を示す説明図である。
【図3】本実施例におけるDVDの断面図を示す図であ
る。
【図4】光ディスク全体のデータ構造の概略を示す。
【図5】図4中のビデオタイトルセットの内部構造を示
す。
【図6】上記経路情報に指定されるPGCとVOBとの
関係を示す説明図である。
【図7】図5中の属性テーブルのより詳細な例を示す説
明図である。
【図8】図7に示した3つのバージョンの映画がPGC
によりどのように構成されるかを示す説明図を示す。
【図9】圧縮された動画像データと圧縮されたオーディ
オデータとが如何にVOBと呼ばれる統合されたデータ
列を構成するかを示す説明図である。
【図10】VOBにインターリーブされたビデオデー
タ、オーディオデータ、副映像データ、管理パック情報
のパック化された各データ形式を示す説明図である。
【図11】図9のVOB中にインターリーブされている
各管理パック情報の構成を示す。
【図12】前処理コマンド、後処理コマンド、ハイライ
トコマンドとして用いられる命令の具体例を示す説明図
である。
【図13】本実施例における再生装置とモニターとリモ
コンからなる再生システムの外観図である。
【図14】本実施例における再生装置の全体構成を示す
ブロック図である。
【図15】再生装置とともに使用されるリモコンのキー
配列の一例を示す。
【図16】図14におけるシステムデコーダ86の構成
を示すブロック図である。
【図17】図14におけるシステム制御部93の処理内
容を示すフローチャートである。
【図18】システム制御部93によるPGC群の再生処
理の詳細なフローチャートを示す。
【図19】図18のステップ130に示した、システム
制御部93によるレベルIDに応じたPGCの判別処理
の詳細なフローチャートを示す。
【図20】各種プレーヤー設定メニューのうち、レベル
設定メニューの表示画面の一例を示す。
【図21】図8に示した3つのバージョンのインタラク
ティブ映画のタイトルセット例における、PGCとVO
Bとを関連付けて記した説明図である。
【図22】上記VOB#2の再生箇T1における複数の
VOBUとその再生結果を示す説明図である。
【図23】本発明に係る光ディスクの製造方法を示すフ
ローチャートである。
【符号の説明】
81 モータ 82 光ピックアップ 83 機構制御部 84 信号処理部 85 AVデコーダ部 86 システムデコーダ 87 ビデオデコーダ 88 副映像デコーダ 89 オーディオデコーダ 90 映像合成部 91 リモコン 92 リモコン受信部 93 システム制御部 94 レベルID記憶部 95 OSD情報記憶部 95 情報記憶部 107 DVD 108 透明基板 109 情報層 110 接着層 111 透明基板 112 印刷層 113 光ビーム 114 光スポット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H04N 5/92 H04N 5/92 H G11B 27/10 A 27/00 D (72)発明者 村瀬 薫 奈良県生駒郡斑鳩町目安367番地プレジ ール栗原105号 (72)発明者 三輪 勝彦 大阪府大阪市淀川区野中南一丁目4番地 40−444 (56)参考文献 特開 昭60−231972(JP,A) 特開 平9−17161(JP,A) 国際公開95/12197(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 5/76 - 5/937 G11B 20/12 G11B 20/12 103 G11B 27/00 G11B 27/10

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ディスクの記録方法であって、 データを作成するステップと、 作成されたデータを光ディスクに記録するステップとを
    有し、 前記データは、複数のビデオデータを格納するビデオデ
    ータと、所定のビデオデータの再生順序を示すビデオシ
    ーケンス情報と、前記ビデオシーケンス情報が示すビデ
    オデータの光ディスク上での位置を示す位置情報と、少
    なくとも2つの前記ビデオシーケンス情報の間のリンク
    関係を示すリンク情報と、互いに選択的に再生される所
    定のビデオシーケンスを示すグループ情報と、選択的に
    再生されるビデオシーケンスのレーティングレベルを示
    すレベルIDとを含み、 前記ビデオシーケンス情報により再生順序が示される所
    定個数のビデオデータは、ビデオシーケンスを構成し、 いずれかの前記ビデオシーケンスは、レーティングレベ
    ルにより選択的に再生されるビデオシーケンスであり、 前記ビデオデータは、複数のビデオ区間からなり、ビデ
    オ区間毎に当該ビデオ区間の再生に利用される制御情報
    を記録するための管理パックを含み、 前記制御情報は、前記ビデオシーケンス情報と前記リン
    ク情報にかかわらず、分岐して再生されうる前記ビデオ
    シーケンスを示す情報であり、しかも、分岐して再生さ
    れうる前記ビデオシーケンスが前記グループ情報により
    示される前記ビデオシーケンスである場合、前記グルー
    プ情報により示される全ての前記ビデオシーケンスのう
    ち、ただ一つの前記ビデオシーケンスを示す情報であ
    る、光ディスク記録方法。
  2. 【請求項2】 前記ビデオデータ格納領域は、複数のセ
    クタを螺旋状に配列したトラックを有し、 前記ビデオデータは、連続するセクタに格納される1つ
    以上のビデオ区間を有し、 前記ビデオ区間は、動画データと、当該ビデオ区間の前
    記動画データに対する管理パックを有し、 前記ビデオ区間の前記管理パックを格納するセクタは、
    当該ビデオ区間の前記動画データを格納するセクタより
    もトラックの内周方向に位置する、請求項1記載の光デ
    ィスク記録方法。
  3. 【請求項3】 前記グループ情報は、選択的に再生され
    るビデオシーケンスか否かを示すブロックタイプ情報
    と、選択的に再生されるビデオシーケンスが他のいずれ
    の前記ビデオシーケンスと共に選択的に再生されるかを
    示すブロックモード情報とを有し、 前記ビデオシーケンス情報と、前記レベルIDと、前記
    グループ情報とは互いに関連づけられてテーブル形式で
    前記管理情報格納領域に格納され、 互いに選択的に再生される所定のビデオシーケンスに対
    する各前記ビデオシーケンス情報はテーブル内で集合し
    て配置され、前記ブロックモード情報は集合の先頭に配
    置される前記ビデオシーケンス情報と集合の終端に配置
    される前記ビデオシーケンス情報とを少なくとも示す、
    請求項1又は2記載の光ディスク記録方法。
  4. 【請求項4】 前記制御情報は、分岐して再生されうる
    前記ビデオシーケンスが前記グループ情報により示され
    る前記ビデオシーケンスである場合、前記ブロックモー
    ド情報により集合の先頭に配置されることが示される前
    記ビデオシーケンスをただ一つ示す、請求項3記載の光
    ディスク記録方法。
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