JP2864501B2 - 情報量制御回路及び制御方法 - Google Patents

情報量制御回路及び制御方法

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JP2864501B2
JP2864501B2 JP19154288A JP19154288A JP2864501B2 JP 2864501 B2 JP2864501 B2 JP 2864501B2 JP 19154288 A JP19154288 A JP 19154288A JP 19154288 A JP19154288 A JP 19154288A JP 2864501 B2 JP2864501 B2 JP 2864501B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、例えば可変長符号化がされたディジタル
ビデオ信号を磁気テープに記録する場合に、記録される
データの伝送レートを伝送路と対応した所定の値に制御
するのに適用される情報量制御回路及び制御方法に関す
る。
〔従来の技術〕
本願出願人は、特願昭59-266407号明細書に記載され
ているような、2次元ブロック内に含まれる複数画素の
最大値及び最小値により規定されるダイナミックレンジ
を求め、このダイナミックレンジに適応した符号化を行
う高能率符号化装置を提案している。また、特願昭60-2
32789号明細書に記載されているように、複数フレーム
に夫々含まれる領域の画素から形成された3次元ブロッ
クに関してダイナミックレンジに適応した符号化を行う
高能率符号化装置が提案されている。更に、特願昭60-2
68817号明細書に記載されているように、量子化を行っ
た時に生じる最大歪が一定となるようなダイナミックレ
ンジに応じてビット数が変化する可変長符号化方法が提
案されている。
上述のダイナミックレンジに適応した高能率符号(AD
RCと称する)は、伝送すべきデータ量を大幅に圧縮でき
るので、ディジタルVTRに適用して好適である。特に、
可変長ADRCは、圧縮率を高くすることができる。しか
し、可変長ADRCは、伝送データの量が画像の内容によっ
て変動するため、所定量のデータを1トラックとして記
録するディジタルVTRのような固定レートの伝送路を使
用する時には、記録情報量を制御するバッファリングの
処理が必要である。
従来では、可変長の符号化回路の出力データが情報制
限回路に供給され、情報制限回路の出力データがバッフ
ァメモリに供給され、バッファメモリにおいては、伝送
データのデータ量が監視され、伝送路の伝送レートを伝
送データが超えないように制御するための制御信号が情
報量制限回路に対してバッファメモリから帰還され、発
生情報量が制御されていた。
従来のバッファリングは、帰還量に対する感度を上げ
過ぎると、目標値付近で発振し、逆に感度を下げ過ぎる
と、収束に時間がかかる問題が生じる。収束に時間がか
かる時には、バッファメモリの容量を増やす必要があ
る。このように、従来のバッファリング処理は、実用に
当たっては、相当のノウハウが必要な欠点があった。
この問題を解決するために、本願出願人は、特願昭61
-257586号明細書に記載されているように、フィードフ
ォワード形のバッファリング装置であって、積算形の度
数分布表を使用するものを提案している。
このバッファリング装置は、ブロック内のダイナミッ
クレンジの度数分布を積算形にものに変更し、度数分布
に対して、割り当てビット数を規定するために、ブロッ
ク内のダイナミックレンジに対する複数のしきい値を適
用し、その結果分る発生情報量が目標値以下となるよう
に、しきい値を可変するものである。
このバッファリング装置に依れば、発生情報量の算出
を迅速且つ容易に行うことにより、バッファリングの収
束時間を短縮化できる。
〔発明が解決しようとする課題〕
発生情報量が目標値以下となるように、しきい値を動
かす場合、動かし方が経験的で難しく、しきい値をあま
り大きくすると、ブロック歪みのような復元画素の劣化
が見える問題があった。即ち、割り当てビット数毎に劣
化が認知されているしきい値の限界が存在していて、例
えば0ビット割り当てのしきい値が或るレベル以上とな
ると、ブロック歪みが見えて来る。発生情報量を抑える
あまり、しきい値を大きくすると、ブロック歪み等の劣
化が認知されることになる。
従って、この発明の目的は、各ビット割り当てのしき
い値の他に、信号レベルを圧縮することにより、発生情
報量を目標値以下に抑えることができる情報量制御回路
及び制御方法を提供することにある。
また、この発明の他の目的は、しきい値と圧縮係数と
の組合せである制御データを予め用意し、簡単な制御と
高速な処理により、発生情報量を目標値以下に抑えるこ
とができる情報量制御回路及び制御方法を提供すること
にある。
〔課題を解決するための手段〕
請求項1の発明は、データの各値の所定周期内の発生
度数を集計する度数集計手段と、 データに関連した信号に対し、係数α(α≦1)を乗
算する圧縮手段と、 データの各値に対する複数のしきい値と係数αとを組
み合わせてなる制御データを発生するしきい値発生手段
と、 しきい値発生手段からの制御データ中の複数のしきい
値を(1/α)倍したしきい値と度数集計手段の出力に基
づいてデータ量を演算する演算手段と、 演算手段の出力と目標値を比較し、データ量が目標値
を超えないように、しきい値発生手段からの制御データ
を設定する設定手段と、 圧縮手段からのデータに関連した信号を設定手段から
の制御データに基づいて処理する処理手段と、 を備えたことを特徴とする情報量制御回路である。
請求項3の発明は、データの各値の所定周期内の発生
度数を集計する工程と、 データに関連した信号に対し、係数α(α≦1)を乗
算する工程と、 データの各値に対する複数のしきい値と係数αとを組
み合わせてなる制御データを発生する工程と、 発生した制御データ中の複数のしきい値を(1/α)倍
したしきい値と集計された発生度数に基づいてデータ量
を演算する工程と、 データ量と目標値を比較し、データ量が目標値を超え
ないように、制御データを設定する工程と、 係数α(α≦1)が乗算されたデータに関連した信号
を制御データに基づいて処理する工程と を備えたことを特徴とする情報量制御方法である。
〔作用〕
データ例えばダイナミックレンジの複数のしきい値に
よって分けられた範囲毎に度数の総和が求められ、この
度数の総和に重み(ビット数)が乗じられることによ
り、各範囲の発生情報量が算出され、この複数の範囲の
発生情報量が加算されて全発生情報量が算出される。従
って、しきい値を変える毎に一連の演算が必要とされ
る。しかし、発生度数の積算表が形成されていれば、し
きい値を変えた場合でも、しきい値と対応する度数が直
ぐに分かり、夫々の度数にビット数を乗じることによ
り、ただちに発生情報量を知ることができる。従って、
バッファリング処理の収束時間を短縮化でき、また、ハ
ードウエァを簡単と出来る。
この発明では、しきい値に基づく発生情報量の制御と
共に信号レベルを圧縮することにより、発生情報量の制
御がなされる。圧縮係数αとしきい基とが組合わされた
制御データがしきい値発生回路例えばROMに格納されて
いる。ROMから読み出された制御データを使用して発生
情報量が演算され、発生情報量と目標値とが比較され
る。この比較出力に基づいて、最適な制御データが求め
られる。つまり、制御データの内のしきい値が(1/α)
倍され、この(1/α)倍されたしきい値と度数分布表と
を使用して発生情報量が演算され、発生情報量と目標値
とが比較され、比較出力に応じて制御データの設定がな
される。最適な制御データは、発生情報量を目標値以下
にすることができる範囲内で、最も復元画像の劣化が少
ない値である。この制御データは、所定周期毎に決定さ
れる。
〔実施例〕
この発明が適用されたディジタルVTRについて図面を
参照して詳細に説明する。この説明は、下記の項目に従
ってなされる。
a.送信側及び受信側の構成 b.可変長量子化とバッファリング c.しきい値決定回路 d.変形例 なお、ディジタルVTRの場合では、送信側が記録側に
対応し、受信側が再生側に対応する。
a.送信側及び受信側の構成 第1図において、1で示す入力端子にアナログビデオ
信号が供給され、このビデオ信号がA/D変換器2に供給
され、A/D変換器2から例えば1サンプルが8ビットに
量子化されたディジタルビデオ信号が得られる。ディジ
タルビデオ信号がブロック化回路3に供給される。
ブロック化回路3により、入力ディジタルビデオ信号
が符号化の単位である2次元ブロック毎に連続する信号
に変換される。ブロック化回路3では、例えば(488ラ
イン×720画素)の1フレームの画面が多数のブロック
に細分化される。1ブロックは、例えば第2図に示すよ
うに、(4ライン×4画素)の大きさとされている。ブ
ロック化回路3からは、ブロックの順序に変換されたデ
ィジタルビデオ信号が発生する。
ブロック化回路3の出力信号が最大値MAXをブロック
毎に検出する最大値検出回路4、最小値MINをブロック
毎に検出する最小値検出回路5及び遅延回路6に供給さ
れる。検出された最大値MAX及び最小値MINが減算回路7
に供給され、最大値MAX及び最小値MINの差であるダイナ
ミックレンジDRが減算回路7から得られる。遅延回路6
は、最大値MAX及び最小値MINを検出するために必要な時
間及び後述する圧縮係数αを決定する時間、データを遅
延させる。
遅延回路6からのビデオデータが圧縮回路14に供給さ
れる。この圧縮回路14には、後述するしきい値決定回路
9から圧縮係数αが供給され、圧縮係数α(≦1)が乗
じられた出力信号が圧縮回路14から得られる。圧縮回路
14は、例えば入力データ及び圧縮係数αがアドレスとし
て供給されるROMにより構成されている。
しきい値決定回路9からの圧縮係数αがオフセット値
発生回路16に供給される。このオフセット値発生回路16
からは、圧縮係数αに応じたオフセット値が発生する。
このオフセット値発生回路16は、圧縮係数αがアドレス
として供給されるROMにより構成される。
圧縮回路14の出力信号とオフセット値発生回路16の出
力信号とが加算回路15に供給され、加算回路15からオフ
セット値が付加されたデータが発生する。オフセット値
の付加は、圧縮回路14の出力側に限らず、後述の最小値
検出回路18の出力側で行うことが可能である。
加算回路15の出力信号が最大値MAXをブロック毎に検
出する最大値検出回路17,最小値MINをブロック毎に検出
する最小値検出回路18及び遅延回路19に供給される。検
出された最大値MAX及び最小値MINが減算回路20に供給さ
れ、最大値MAX及び最小値MINの差であるダイナミックレ
ンジDRが減算回路20から得られる。遅延回路19は、最大
値MAX及び最小値MINを検出するために必要な時間、圧縮
回路14の出力データを遅延させる。
遅延回路19の出力信号から最小値MINが減算回路21に
おいて減算され、減算回路21からは、最小値除去後のデ
ータPDIが得られる。最小値除去後のデータPDIが符号化
回路22に供給される。また、符号化回路22には、しきい
値決定回路9からのしきい値セットTi(T1〜T4を意味す
る)及び減算回路20からのダイナミックレンジDRが供給
されている。
符号化回路22は、データPDIを量子化する可変長のADR
C符号化を行う。即ち、符号化回路22では、ブロック内
の画素データを共有する最小値MINで除去された画素デ
ータPDIが量子化幅Δiで除算した時の値に対応するコ
ード信号DTが形成される。
ビデオ信号は、2次元的相関及び3次元的相関を有し
ているので、ブロック内のダイナミックレンジDRは、元
のデータの値に比して小さくなり、8ビットより少ない
0ビット,1ビット,2ビット,3ビット又は4ビットのビッ
ト数でデータを量子化しても、量子化歪が目立たない。
符号化回路22は、画素データPDI,ダイナミックレンジDR
及びしきい値セットTiからコード信号DRを発生するROM
とで構成される。
ディジタルVTRでは、記録されるデータの伝送レート
が一定であるため、伝送データ量を制限しないと、一部
のデータを記録できなかったり、必要以上に圧縮率を高
くして再生画像の質が劣化したりする。そこで、バッフ
ァリング処理がなされ、最適な可変長符号化がなされ
る。
減算回路7により検出されたブロック毎のダイナミッ
クレンジDRが度数分布発生回路8に供給され、積算形の
度数分布表が形成される。この度数分布表がしきい値決
定回路9に端子10を通じて供給される。しきい値決定回
路9には、端子11及び12から例えば1フレーム周期のリ
セット信号及び発生情報量の目標値が供給される。しき
い値決定回路9では、伝送データのレートが一定となる
ように、圧縮係数α及びしきい値T1,T2,T3,T4が求めら
れる。圧縮係数αが出力端子13から出力され、しきい値
セットTiが端子25から出力される。
しきい値決定回路9からのしきい値セットTiとダイナ
ミックレンジDR及び最小値MINと符号化回路22からのコ
ード信号DTとがフレーム化回路23に供給される。フレー
ム化回路23は、可変長データとしてのコード信号DT及び
固定長データとしての付加コードTi,DR,MINにエラー訂
正用の符号化を施したり、同期信号の付加を行う。フレ
ーム化回路23の出力端子24に送信データが得られる。1
フレームのデータに関して1個のしきい値セットTiが伝
送され、1ブロック毎にDR,MINのデータが伝送され、1
画素毎にコード信号DTが伝送される。
受信されたデータは、第3図において31で示す入力端
子に供給され、フレーム分解回路32により、しきい値セ
ットTi、ダイナミックレンジDR、コード信号DT、最小値
MINの夫々に分解される。フレーム分解回路32からのし
きい値セットTi、ダイナミックレンジDR、コード信号DT
が復号化回路33に供給される。
復号化回路33は、ADRCエンコーダの符号化回路20と逆
にコード信号DTを復元レベルに変換する。この復号化回
路33は、例えばROMにより構成されている。復号化回路3
3からの復元レベルが加算回路34に供給され、遅延回路3
5を介された最小値MINが復元レベルに加算される。加算
回路34からの復元データがブロック分解回路36に供給さ
れる。ブロック分解回路36の出力端子にテレビジョン信
号と同様の順序の出力データが得られる。この復元され
た信号がD/A変換器37に供給され、出力端子38に再生さ
れたアナログビデオ信号が取り出される。
b.可変長量子化とバッファリング 第5図は、符号化回路22においてなされる可変長量子
化を説明するものである。以下の説明において、T1,T2,
T3,T4が夫々割り当てビット数を決定するしきい値で、
ダイナミックレンジDRに対するものである。これらのし
きい値は、(T4<T3<T2<T1)の関係とされている。
ダイナミックレンジDR(=MAX-MIN)が(DR=T4-1)
の時には、第5図Aに示すように、最大値MAXと最小値M
INのみが伝送され、受信側では、両者の中間のレベルL0
が復元レベルとされる。従って、第5図Aに示すよう
に、ダイナミックレンジDRが(T4-1)の時には、量子化
幅がΔ0となる。ダイナミックレンジDRが(0≦DR≦T4
-1)の場合には、割り当てビット数が0ビットである。
第5図Bは、ダイナミックレンジDRが(T3-1)の場合
を示す。ダイナミックレンジDRが(T4≦DR≦T3-1)の時
には、割り当てビット数が1ビットとされる。従って検
出されたダイナミックレンジDRが2つのレベル範囲に分
割され、ブロック最小値除去後の画素データPDIが属す
るレベル範囲が量子化幅Δ1を用いて求められ、レベル
範囲と対応する“0"又は“1"の一方のコード信号が割り
当てられ、復元レベルがL0又はL1とされる。
第5図に示される可変長符号化は、ダイナミックレン
ジが大きくなるほど、量子化幅Δiが(Δ0<Δ1<Δ
2<Δ3<Δ4)と大きくされる非直線量子化が行われ
る。非直線量子化は、量子化歪が目立ち易いダイナミッ
クレンジが小さいブロックでは、最大歪を小さくし、逆
に、ダイナミックレンジが大きいブロックでは、最大歪
を大きくするもので、圧縮率がより高くされる。
ダイナミックレンジDRが(T2-1)の場合には、第5図
Cに示すように、検出されたダイナミックレンジDRが4
個のレベル範囲に分割され、レベル範囲の夫々に対し
て、2ビット(00)(01)(10)(11)が割り当てら
れ、各レベル範囲の中央のレベルが復元レベルL0,L1,L
2,L3とされる。従って、量子化幅Δ2を用いてデータPD
Iの属するレベル範囲が求められる。ダイナミックレン
ジDRが(T3≦DR≦T2-1)の場合では、割り当てビット数
が2ビットとされる。
また、ダイナミックレンジDRが(T1-1)の場合では、
第5図Dに示すように、検出されたダイナミックレンジ
DRが8個のレベル範囲に分割され、レベル範囲の夫々に
対して、3ビット(000)(001)・・・(111)に割り
当てられ、各レベル範囲の中央のレベルが復元レベルL
0,L1・・・L7とされる。従って量子化幅がΔ3となる。
ダイナミックレンジDRが(T2≦DR≦T1-1)の場合では、
割り当てビット数が3ビットとされる。
更に、ダイナミックレンジが最大の255の場合には、
第5図Eに示すように、検出されたダイナミックレンジ
DRが16個のレベル範囲に分割され、レベル範囲の夫々に
対して、4ビット(0000)(0001)・・・(1111)が割
り当てられ、各レベル範囲の中央のレベルが復元レベル
L0,L1・・・L15とされる。従って、量子化幅でΔ4とな
る。ダイナミックレンジDRが(T1≦DR<256)の場合で
は、割り当てビット数が4ビットとされる。
第6図は、(0〜255)の範囲のダイナミックレンジD
Rを横軸とし、発生度数を縦軸とした度数分布の一例で
ある。x1,x2,x3,x4,x5の夫々は、前述のように、しきい
値T1〜T4によって分けられたダイナミックレンジDRの五
個の範囲に含まれるブロック数を表している。(T4-1)
以下のダイナミックレンジDRを持つブロックは、0ビッ
トが割り当てられるので、ブロック数x5は、発生情報量
に寄与しない。従って、発生情報量は、 4x1+3x2+2x3+x4 で求まる。この発生情報量が目標値と比較され、発生
情報量が目標値を超える時には、より大きいしきい値の
セットが適用され、同様にして発生情報量が算出され
る。上式の演算を行うには、設定されたしきい値のセッ
ト毎に各範囲で度数分布の和を求め、この和に割り当て
ビット数を乗じて加算する処理が必要である。しかしな
がら、しきい値のセットを変更する都度、上記の処理を
行うと、最適なしきい値のセットが求まる迄に時間がか
かる問題が生じる。
この一実施例では、度数分布発生回路8において、第
6図に示す度数分布が求められ、次に、第6図に示す度
数分布が第7図に示す積算型の度数分布に変換される。
積算型の度数分布に変換することにより、異なるしきい
値のセットと対応する発生情報量がより高速に算出で
き、従って、最適なしきい値のセットが得られる迄の収
束時間が短縮される。
第7図から理解されるように、ダイナミックレンジDR
が最大の発生度数からスタートして、より小さいダイナ
ミックレンジDRの発生度数が順次積算されて積算型の度
数分布グラフが得られる。従って、しきい値T1迄の積算
度数がx1となり、しきい値T2迄の積算度数が(x1+x2
となり、しきい値T3迄の積算度数が(x1+x2+x3)とな
り、しきい値T4迄の積算度数が(x1+x2+x3+x4)とな
る。
しきい値T1〜T4に対する発生情報量は、4(x1−0)
+3〔(x1+x2)−x1〕+2〔(x1+x2+x3)−(x1
x2)〕+1〔(x1+x2+x3+x4)−(x1+x2+x3)=4
x1+3x2+2x3+1x4 と求まる。第7図に示される積算型の度数分布グラフ
(積算型度数分布表)を一旦、作成すれば、しきい値の
セットを更新した時に、四個の数の和により直ちに発生
情報量を求めることができる。
この一実施例では、圧縮回路14が設けられ、この圧縮
回路14により、入力レベルがα倍される。このことは、
第8図に示すように、最大値MAX及び最小値MINも圧縮さ
れることになり、ダイナミックレンジDRもα倍に圧縮さ
れ、第6図において、ダイナミックレンジDRの分布が0
の方へ動くことを意味する。従って、αを小さくすれ
ば、発生情報量をより少ないものに制御することができ
る。
信号レベルの全体がα倍されるので、(α<1)の
時、復元画像の輝度が低下することなる。従って、画像
の動き部分が増え、情報量が増大した時に、急に輝度が
低下する問題が生じる。
この実施例では、圧縮係数αに応じたオフセット値が
データに付加されるので、第9図に示すように、信号の
レベルが全体的に上昇する。従って、復元画像の輝度の
低下が抑えられ、上述の問題の発生が防止される。ま
た、オフセット値は、αの値が小さいほど、従って、圧
縮率が大きいほど大きな値とされ、画像の全体の輝度が
低下する問題が効果的に抑えられる。
c.しきい値決定回路 第4図は、しきい値決定回路9の一例を示す。第4図
において、41は、しきい値セットTi及び圧縮係数αから
なる制御データ(しきい値のテーブル)が格納されたRO
Mを示す。ROM41には、アドレスカウンタ42からアドレス
コードPiが供給される。アドレスカウンタ42には、端子
11から1フレーム周期のリセット信号が供給される。
ROM41に格納されているしきい値テーブルの一例を第1
0図に示す。第10図に示すように、制御データとして
は、アドレスコードPiの(0〜31)と夫々対応する32種
類のものが用意されている。しきい値テーブルは、発生
情報量が最大のもの(Pi=0)から順に発生情報量が減
少し、(Pi=31)の時の制御データで発生情報量が最小
となるように、構成されている。このしきい値テーブル
は、コンピュータを使用したシュミレーションで作成で
きる。また、圧縮係数αの変化の幅が小さくされ、αが
急激に変化することによる復元画像の劣化が防止されて
いる。
ROM41のしきい値テーブルから読み出された制御デー
タの内で、係数αが出力端子13に取り出されると共に、
しきい値セットTiが出力端子25に取り出される。また、
しきい値セットTiがこれを(1/α)倍する演算回路43を
介して情報量演算回路44に供給される。演算回路43に
は、ROM41から同一の制御データに含まれる係数αが供
給される。
情報量演算回路44には、端子10からの積算型の度数分
布表が供給されている。前述のように、演算回路43から
の(1/α)倍された所定しきい値セットと対応する発生
情報量がこの情報量演算回路44により求められる。入力
データをα倍に圧縮したときの発生情報量は、しきい値
を(1/α)倍することで求められる。発生情報量は、比
較回路45に供給される。比較回路45には、端子12からの
目標値が供給されている。
比較回路45の出力信号がアドレスカウンタ42にクロッ
クとして供給され、発生情報量が目標値より大きい時に
発生する比較回路45の出力信号でアドレスカウンタ42が
インクリメントされる。第10図に示すテーブルにおい
て、発生情報量が順次減少され、発生情報量が目標値以
下になる時には、インクリメントが停止される。この時
の制御データが最適なしきい値のセットTi及び圧縮係数
αとして採用される。
以上により、ROM41から発生する制御データが決定さ
れる。制御データの中の係数αは、出力端子13から圧縮
回路14、オフセット値発生回路16に供給される。オフセ
ット値発生回路16からは、その係数αに応じたオフセッ
ト値が発生し、圧縮回路14の出力信号に加算される。オ
フセット値は、レベル圧縮され、輝度が全体的に低下す
ることを補正する。また、制御データの中のしきい値の
セットTiが出力端子25から符号化回路22に供給され、こ
のしきい値セットTiを用いて符号化回路22でADRCの符号
化がされる。
以上のように、発生情報量が多い時、入力レベルが圧
縮されると共に、しきい値が大きくされるので、発生情
報量が目標値以下に制御される。ADRCの量子化は、この
圧縮係数αで圧縮された入力データに対して、同一の制
御データに含まれるしきい値セットを用いて行われる。
従って、単に、しきい値の制御で発生情報量を低減する
のと比較して、復元画像でブロック歪みや、エッジビジ
ネス等の視覚的劣化が軽減される。
また、圧縮回路14でレベル圧縮がされるために、全体
の信号レベルが低下するが、圧縮比に応じたオフセット
値が加算されるので、復元画像では、輝度の低下が補正
される。
なお、コード信号DT以外にダイナミックレンジDR、最
小値MIN、しきい値セットTi及び誤り訂正コードの冗長
コードが伝送されるが、これらのデータは、固定長であ
るため、伝送データのレートを検査する際に、目標値に
オフセットを持たせることで無視することができる。
d.変形例 この発明は、3次元ブロックのADRCに対しても適用で
きる。3次元ブロックが例えば2フレームに夫々属する
2個の2次元領域で構成される場合、1ブロック内の画
素数が2倍となる。また、3次元ブロックのADRCでは、
圧縮率を高くする目的で、2個の2次元領域の間で動き
の有無を判定し、動きが有る時には、2個の2次元領域
の画素データ即ち、ブロック内の全画素データの符号化
を行い、動きが無い時には、1個の2次元領域の画素デ
ータを符号化する処理がなされる。従って、発生情報量
が静止部と動画部とで(1:2)となる。
また、この発明は、上述の3次元ブロックのバッファ
リングにおいて、ブロック毎の最大フレーム差情報も加
味する場合にも適用でき、圧縮率を高くするためにサブ
サンプリングを行ってからADRCを行う場合にも適用でき
る。
更に、しきい値セットTiを出力する代わりに、アドレ
スコードPiを出力するようにしても良い。
より更に、この発明は、高能率符号化方法と併用した
バッファリングに限らず、伝送データ量を一定に抑える
目的に広く使用できる。
〔発明の効果〕
この発明では、発生情報量が多くなる時に、入力デー
タのレベルを圧縮してから符号化等の処理を行うので、
復元画質でブロック歪み等の劣化が目につくことを防止
することができる。また、この発明では、圧縮係数αと
しきい値セットTiとを同時に定めるので、制御が簡単と
なり、高速の処理が可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例の送信側の構成を示すブロ
ック図、第2図はブロックの説明のための略線図、第3
図は受信側のブロック図、第4図はしきい値決定回路の
一例のブロック図、第5図は可変長量子化の説明のため
の略線図、第6図及び第7図は度数分布表の説明のため
のブロック図、第8図はレベル圧縮の説明のための略線
図、第9図はオフセット値付加の説明のための略線図、
第10図は制御データに関するテーブルの一例の略線図で
ある。 図面における主要な符号の説明 1:アナログビデオ信号の入力端子、3:ブロック化回路、
4,17:最大値検出回路、5,18:最小値検出回路、7,20,21:
減算回路、22:符号化回路、9:しきい値決定回路、41:し
きい値テーブルが格納されたROM、42:アドレスカウン
タ、43:(1/α)倍演算回路、44:情報量演算回路、45:
比較回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H03M 7/30 H04N 5/00 H04N 7/00 G11B 20/10

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】データの各値の所定周期内の発生度数を集
    計する度数集計手段と、 上記データに関連した信号に対し、係数α(α≦1)を
    乗算する圧縮手段と、 上記データの各値に対する複数のしきい値と上記係数α
    とを組み合わせてなる制御データを発生するしきい値発
    生手段と、 上記しきい値発生手段からの上記制御データ中の上記複
    数のしきい値を(1/α)倍したしきい値と上記度数集計
    手段の出力に基づいてデータ量を演算する演算手段と、 上記演算手段の出力と目標値を比較し、上記データ量が
    上記目標値を超えないように、上記しきい値発生手段か
    らの制御データを設定する設定手段と、 上記圧縮手段からのデータに関連した信号を上記設定手
    段からの制御データに基づいて処理する処理手段と、 を備えたことを特徴とする情報量制御回路。
  2. 【請求項2】請求項1において、 上記処理手段が符号化手段であることを特徴とする情報
    量制御回路。
  3. 【請求項3】データの各値の所定周期内の発生度数を集
    計する工程と、 上記データに関連した信号に対し、係数α(α≦1)を
    乗算する工程と、 上記データの各値に対する複数のしきい値と上記係数α
    とを組み合わせてなる制御データを発生する工程と、 上記発生した上記制御データ中の上記複数のしきい値を
    (1/α)倍したしきい値と上記集計された発生度数に基
    づいてデータ量を演算する工程と、 上記データ量と目標値を比較し、上記データ量が上記目
    標値を超えないように、上記データを設定する工程と、 上記係数α(α≦1)が乗算されたデータに関連した信
    号を上記制御データに基づいて処理する工程と、 を備えたことを特徴とする情報量制御方法。
  4. 【請求項4】請求項3において、 上記係数α(α≦1)が乗算されたデータに関連した信
    号を上記制御データに基づいて符号化する工程を備える
    ことを特徴とする情報量制御方法。
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