JP2747644B2 - 植物成長調節剤 - Google Patents
植物成長調節剤Info
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Description
細には植物体に処理することにより、植物の発根促進、
成長促進、収量向上、生育に要する期間の短縮等の効果
を有し、農業や植物栽培分野において有用な植物成長調
節剤に関する。
が数多くなされてきたが、そのうち植物成長調節剤の研
究は、植物全体に共通な植物生理活性物質である植物ホ
ルモンの発見により近年急速に発達した。現在、知られ
ている植物ホルモンは、ジベレリン類、オーキシン類、
サイトカイニン類、エチレン、アブシジン酸及びブラシ
ノライドの6種である。しかしながら、これらの植物ホ
ルモンは、発根促進剤としてのインドール酢酸、種なし
ブドウ作成のためのジベレリン、果実の熟期促進のため
のエテホン、タバコの腋芽抑制のためのマレイン酸ヒド
ラジト等のように、植物の器官の一部に作用するものが
主であり、植物全体に作用したり、収量を向上させるも
のではなかった。
作用するものとして、植物の光合成能力を向上させる薬
物が注目されている。その例としては、塩化コリン又は
その誘導体、N−アリル−N−メチルグリシンやN,N
−ジメチルグリシン等が知られているが、その作用は未
だ充分満足できるものではなかった。
体に作用し、植物の発根促進、成長促進、収量向上、生
育に要する期間の短縮等の効果を有する植物の成長調節
剤を提供することにある。
々研究を重ねた結果、除草作用や殺虫作用を有すること
が知られている5−アミノレブリン酸又はその塩類(特
表昭61−502814号、特開平2−138201
号)が優れた植物成長調節作用を有し、これを植物体に
処理することにより、上記課題を解決できることを見出
し、先に出願した(特開平4−338305号)。しか
しながら、5−アミノレブリン酸又はその塩類は高価で
あり、経済的にも不利なことから、これに代替される安
価な植物成長調節剤の開発が望まれていた。
ミノレブリン酸を代替できる安価な植物成長調節剤を開
発すべく鋭意検討を行った結果、全く以外にも除草剤と
して知られている5−アミノレブリン酸のエステル又は
除草剤原料として知られているN−アシル−5−アミノ
レブリン酸に優れた植物成長調節効果があることを見出
し、本発明を完成した。本明細書において、植物成長調
節剤とは、植物体の発根促進、成長促進、収量向上、生
育に要する期間の短縮、倒伏防止、耐寒性向上、鮮度保
持、緑色向上、緑色保持、健苗育成、器官の成長促進、
分けつ数の増加及び挿し木、さし芽、さし葉、苗の定
植、移植もしくは接ぎ木における活着率向上を指称する
ものである。
のエステル及びN−アシル−5−アミノレブリン酸から
なる群より選ばれる一種又は二種以上の化合物を有効成
分とする植物成長調節剤を提供するものである。
を示す〕で表わされる5−アルカノイルアミノレブリン
酸を提供するものである。
用いられる5−アミノレブリン酸のエステルとしては、
例えば、置換基を有していてもよい、直鎖、分岐鎖又は
環状の炭素数1〜24のアルキルエステルが挙げられ
る。当該アルキル基に置換し得る基としては、ヒドロキ
シ基、アルコキシ基、フェニル基等が挙げられる。好ま
しいエステル残基としては、メチル基、エチル基、イソ
プロピル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−
ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−ドデ
シル基、n−ヘキサデシル基、ベンジル基、フェネチル
基、3−フェニルプロピル基、ヒドロキシエチル基、エ
トキシエチル基等が挙げられる。これらの5−アミノレ
ブリン酸のエステルは公知の化合物である。
としては、5−アミノレブリン酸のアミノ基が炭素数1
〜24のアルカノイル基、芳香族アシル基、ベンジルオ
キシカルボニル基等でアシル化された化合物が挙げられ
る。好ましいアシル基としては、アセチル基、n−ペン
タノイル基、n−ヘキサノイル基、n−ノナノイル基、
ベンゾイル基、ベンジルオキシカルボニル基等が挙げら
れる。
酸のうち、前記一般式(1)で表わされる5−アルカノ
イルアミノレブリン酸は新規な化合物である。
ル、及びN−アシル−5−アミノレブリン酸は、特開平
4−9360号公報に記載の合成方法等の公知の化学合
成法によって製造することができる。また、その生産物
は、植物に対して有害な物質を含まない限り分離精製す
ることなく、そのまま用いることができる。
分である5−アミノレブリン酸のエステル及びN−アシ
ル−5−アミノレブリン酸は一種を単独であるいは二種
以上を混合して用いることができる。また、上記の有効
成分単独でもよいが、これ以外に、他の植物成長調節
剤、糖類、アミノ酸、有機酸、アルコール、ビタミン、
ミネラル等を配合することができる。ここで用いられる
他の植物成長調節剤としては、例えば、エピブラシノラ
イド等のブラシノライド類、塩化コリン、硝酸コリン等
のコリン剤、インドール酪酸、インドール酢酸、エチク
ロゼート剤、1−ナフチルアセトアミド剤、イソプロチ
オラン剤、ニコチン酸アミド剤、ヒドロキシイソキサゾ
ール剤、過酸化カルシウム剤、ベンジルアミノプリン
剤、メタスルホカルブ剤、オキシエチレンドコサノール
剤、エテホン剤、クロキンホナック剤、ジベレリン、ス
トレプトマイシン剤、ダミノジット剤、ベンジルアミノ
プリン剤、4−CPA剤、アンシミドール剤、イナベン
フィド剤、ウニコナゾール剤、クロルメコート剤、ジケ
ブラック剤、ダミノジット剤、メフルイジド剤、炭酸カ
ルシウム剤、ピペロニルブトキシド剤等を挙げることが
できる。
ロース、キシリトール、ソルビトール、ガラクトース、
キシロース、マンノース、アラビノース、マジュロー
ス、スクロース、リボース、ラムノース、フラクトー
ス、マルトース、ラクトース、マルトトリオース等が挙
げられる。
グルタミン、ヒスチジン、チロシン、グリシン、アルギ
ニン、アラニン、トリプトファン、メチオニン、バリ
ン、プロリン、ロイシン、リジン、イソロイシン等を挙
げることができる。
ロピオン酸、酪酸、吉草酸、シュウ酸、フタル酸、安息
香酸、乳酸、クエン酸、酒石酸、マロン酸、リンゴ酸、
コハク酸、グリコール酸、グルタミン酸、アスパラギン
酸、マレイン酸、カプロン酸、カプリル酸、ミリスチン
酸、ステアリン酸、パルミチン酸、ピルビン酸、α−ケ
トグルタル酸等を挙げることができる。
エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノー
ル、ヘキサノール、グリセロール等が挙げられる。
ミド、ビタミンB6 、ビタミンB12、ビタミンB5 、ビ
タミンC、ビタミンB13、ビタミンB1 、ビタミン
B3 、ビタミンB2 、ビタミンK3 、ビタミンA、ビタ
ミンD2 、ビタミンD3 、ビタミンK1 、α−トコフェ
ロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、δ
−トコフェロール、p−ヒドロキシ安息香酸、ビオチ
ン、葉酸、ニコチン酸、パントテン酸、α−リポニック
酸等を挙げることができる。ミネラルとしては、例えば
チッソ、リン酸、カリ、ホウ素、マンガン、亜鉛、銅、
鉄、モリブデン、苦土等を挙げることができる。
和剤、フロワブル剤、粉末、粒剤、液剤の一般的な剤型
等が挙げられるが、これらの剤型とするには溶剤、分散
媒、増量剤等を用いて、常法に従って製造することがで
きる。
用方法は植物が有効成分を吸収できるならばどのような
処理方法を用いてもよく、例えば茎葉に散布する茎葉処
理、土壌に散布する土壌処理、水耕栽培時に水などの培
地に溶解又は懸濁して根から吸収させる水耕処理等が挙
げられる。また、植物を植え付けたり、挿し木等する前
に吸収させてもよい。
を行う場合は有効成分濃度を1μmol/l〜15mmol/
l、好ましくは5μmol/l〜15mmol/lとなるよう
に調整し、これを土地10アール当たり10〜1000
リットル、特に50〜300リットル使用するのが好ま
しい。また、葉面に薬剤が付着しにくい植物に対して用
いる場合には、展着剤を併用することが望ましい。用い
る展着剤の種類及び使用量については、特に制限されな
い。
10アール当たり3mmol〜5mol 、特に6mmol〜2mol
となるように使用するのが好ましい。
nmol/l〜300μmol/l、特に60nmol/l〜13
0μmol/lの濃度で植物の根から吸収されるのが好ま
しい。
っても効果を得ることができる。処理は1回処理でも充
分な効果が得られるが、複数回処理することにより、更
に効果を高めることができる。複数回処理する場合は、
先に述べた各方法を組み合わせることもできる。使用上
の簡便性により、他の農薬、肥料等と混合して用いる場
合は、本剤の効果を失わしめるものでない限りどのよう
なものと混合してもよい。
限定されず、農業分野で広く栽培されている植物が挙げ
られるが例えばイネ、オオムギ、コムギ、ヒエ、トウモ
ロコシ、アワ等の穀物類;カボチャ、カブ、キャベツ、
ダイコン、ハクサイ、ホウレンソウ、ピーマン、トマト
等の野菜類;ミカン、リンゴ、カキ、ウメ、ナシ、ブド
ウ、モモ等の果樹類;キク、ガーベラ、パンジー、ラ
ン、シャクヤク、チューリップ等の花卉類;サツキ、ク
ヌギ、スギ、ヒノキ、ナラ、ブナ等の樹木類;アズキ、
インゲン、大豆、ラッカセイ、ソラマメ、エンドウ等の
豆類;コウライシバ、ベントグラス、ノシバ等の芝類;
ジャガイモ、サツマイモ、サトイモ、ヤマイモ、タロイ
モ等のイモ類;ネギ、タマネギ、ラッキョウ等のネギ
類;アルファルファ、クローバー、レンゲ等の牧草類等
が挙げられる。
く促進されるので、本剤は例えば、植物体の発根促進、
成長促進、収量向上、生育に要する期間の短縮、倒伏防
止、耐寒性向上、鮮度保持、緑色向上、緑色保持、健苗
育成、器官の成長促進、分けつ数の増加又は挿し木、さ
し芽、さし葉、苗の定植、移植もしくは接ぎ木における
活着率向上を目的として使用することができる。
法、適用対象等について詳述する。まず、植物体の発根
促進を目的とする場合、本剤の使用方法は前述の茎葉処
理、土壌処理、水耕処理及び浸漬処理のいずれでもよ
い。本剤が茎葉処理でも発根促進効果を奏することは特
徴的である。該当発根促進を目的とする処理は、根を有
するすべての植物に適用可能であるが、特にスギ、ヒノ
キ、茶、桑、イヌツゲ、カイヅカイブキ、キンポウジ
ュ、ツツジ、ドウダンツツジ、ヒマラヤシーダ、カーネ
ーション、キク、チューリップ、芝、イネ、ツバキ、マ
メツゲ、モクセイ、メタセコイア、マサキ、アオキ、ジ
ンチョウゲ、ゼラニウム、タバコ、ダリア、バラ、ラ
ン、マツ、カエデ、カシワ、ナス、キュウリ、トマト、
レタス、キャベツ等に適用するのが好適である。なお、
処理期は特に問わない。
の使用方法も前述の茎葉処理、土壌処理、水耕処理及び
浸漬処理のいずれでもよい。この目的のための好ましい
適用対象としては、例えば、イネ、コムギ、オオムギ、
ヒエ、トウモロコシ、カブ、カボチャ、キャベツ、ダイ
コン、ハクサイ、ホウレンソウ、ビート、ワタ、インゲ
ン、ダイズ、ラッカセイ、ソラマメ、エンドウ等に適用
するのが好適である。なお、処理期は特に問わない。
せることを目的とする場合の本剤の使用方法も、前述の
茎葉処理、土壌処理、水耕処理及び浸漬処理のいずれで
もよい。このために好ましい適用対象としては、例え
ば、イネ、ムギ、タマネギ、ニンニク、サツマイモ、ジ
ャガイモ、キャベツ、レタス、ホウレンソウ、コマツナ
等が挙げられる。本剤はすべての植物の増収に有効であ
り穀物、イモ類、ネギ類、豆類、野菜類、果実類等、広
範囲の適用範囲を持つ点が特徴的である。特に、イネ、
オオムギ、コムギ、サツマイモ、ジャガイモ、大豆、小
豆、インゲン豆、サトイモ、ヤマイモ、タマネギ、ネ
ギ、ニンニク、キャベツ、ホウレンソウ、レタス、コマ
ツナ、モモ、カキ、ブドウ、イチジク、キウイ、リン
ゴ、バナナ、パイナップル、トマト、ナス、ピーマン、
シシトウ、オクラ、カボチャ、イチゴ、アスパラガス、
ダイコン、ニンジン、ブロッコリー、カリフラワー、ゴ
ボウ、レンコン等の増収に好適である。また、本剤は、
コリン剤、ブラシノライド剤等組み合わせて使用するこ
ともできる。
の使用方法、使用時期も特に制限されず、土壌処理、茎
葉処理のいずれでもよい。この目的のための好ましい適
用対象としては、水稲、ムギ等の穀物類の他、各種野
菜、果樹類が挙げられる。特に、冷害に弱い植物に対し
て用いれば、成育期間を早めることにより、冷害を防止
することができる。
剤の使用方法も前述の土壌処理、茎葉処理及び浸漬処理
のいずれでもよい。この目的のための好ましい適用対象
としては、例えばスギ苗、茶苗、水稲苗、ヒノキ苗、マ
ツ苗、ナス苗、キュウリ苗、キャベツ苗、キク苗、カン
ショ苗等が挙げられる。
法も、特に制限されないが、種子を本剤の薬液に浸漬す
ることにより使用することもできる。ここに用いる薬液
の濃度及び浸漬時間等は、苗のつけ込みの場合と同様の
条件が好ましい。この目的のための好ましい適用対象と
しては、例えば水稲苗、スギ苗、茶苗、ヒノキ苗、マツ
苗、ナス苗、キュウリ苗、キャベツ苗、キク苗、ピーマ
ン苗、シシトウ苗、オクラ苗、トウモロコシ苗等が挙げ
られる。なお、本剤を健苗育成を目的として使用する場
合、他の健苗化剤と併用することもでき、そのような他
の健苗化剤としてはイソプロチオラン剤、過酸化カルシ
ウム剤、ニコチン酸アミド剤、ヒドロキシイソキサゾー
ル剤、ベンジルアミノプリン剤、メタスルホカルブ剤等
を挙げることができる。
の使用方法も、特に制限されない。多くの植物成長調節
剤が成長を促進させると同時に植物体を徒長させ倒伏し
やすい植物体をつくってしまうのに対して本剤において
は不要な徒長は起こらない。本剤は単独でも十分な効果
を示すが節間伸長を抑制するような剤と共用すれば更に
効果を強めることができる。組み合わせる剤の1例を挙
げるならば、アンシミドール剤、イナベンフィド剤、ウ
ニコナゾール剤、クロルメコート剤、ジケグラック剤、
ダミノジット剤、メフルイジド剤等を挙げることができ
る。この目的のための好ましい適用対象としては、キ
ク、ユリ、ポインセチア、チューリップ、水稲、ツツ
ジ、シャクナゲ、コムギ、ハイビスカス、オオムギ、イ
ヌツゲ、カイヅカイブキ、サクラ、イボタノキ、アベリ
ア、トウモロコシ等を挙げることができる。
用方法、使用時期も特に制限されない。本剤の使用によ
り、植物体が充実し、耐寒性が向上し、冷害によって障
害を受けた植物の回復を早めることができる。当該耐寒
性向上を目的とする処理は、例えばイネ、オオムギ、コ
ムギ、トウモロコシ、ホウレンソウ、コマツナ、レタ
ス、チシャ、キャベツ等に適用するのが好ましい。
収穫前の植物に処理してもよいし、収穫後に処理しても
よい。収穫前の処理は茎葉処理、土壌処理のいずれも用
いることができるが、収穫の2週間以内より、望ましく
は、1週間以内に処理することが望ましい。収穫後の処
理は主として茎葉処理となるが、切り花や、つけ込みを
行う場合は、前述のつけ込みを行う手法に基づいて処理
することができる。この目的のための適用植物は、果実
類よりもむしろ、野菜類、切り花等に有効である。具体
例としては、ホウレンソウ、コマツナ、アブラナ、サヤ
エンドウ、ニラ、ノザワナ、ホップ、レタス、チシャ、
キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、ピーマン、ネ
ギ、サヤインゲン、キク、カーネーション、フリージ
ア、ガーベラ、キンポウジュ、ストック、ユリ、リンド
ウ、ヒヤシンス等が挙げられる。
る場合の使用方法、使用時期も特に制限されないが、成
育中だけでなく、収穫後の植物に適用しても効果があ
る。収穫後の処理は主として茎葉処理となるが、切り花
やつけ込みを行う場合は前述のつけ込みを行う手法に基
づいて処理することもできる。この目的のための適用植
物としては、例えばゼニゴケ、シバ、ホウレンソウ、コ
マツナ、アブラナ、サヤエンドウ、ニラ、ホップ、レタ
ス、チシャ、キャベツ、ブロッコリー、ピーマン、ネ
ギ、サヤインゲン、キク、カーネーション、フリージ
ア、ガーベラ、アジアンタム、ハクサイ、ラン、ポト
ス、ホルトノキ、リュウゼツラン、アロエ等が挙げられ
る。
法、使用時期も特に制限されないが、種子の処理、土壌
処理、苗を植え付けた後の土壌又は茎葉処理のいずれで
もよい。この目的のための好ましい適用対象としては、
水稲、ムギ等の穀物類が挙げられる。
官の培養時に、培地に添加することにより使用するのが
好ましい。ここで器官としては、カルス、苗条原基、毛
条根等が挙げられる。
共に、生産工程での取り扱いがしやすい。また、優れた
植物成長調節効果を有し、生分解性が低いために残留性
が良く、この効能が長期間持続する。従って、これを植
物体に用いることにより、植物の発根促進、成長促進、
収量向上、生育に要する期間の短縮等をすることができ
る。
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(1.94mmol)をピリジン10mlに溶解し、氷冷下に
n−ペンタノイルクロリド2.9mmolを10分間で加え
た。室温で12時間攪拌した後、酢酸エチル50mlを加
え、水、1N−塩酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム、
水各50mlを用いて洗浄し、次いで無水炭酸水素ナトリ
ウムで脱水し、濾過した後、酢酸エチルを留去して、5
−n−ペンタノイルアミノレブリン酸ベンジルエステル
が得られた。得られた5−n−ペンタノイルアミノレブ
リン酸ベンジルエステル1.5mmolをメタノール5mlに
溶解し、5%パラジウム−カーボン10mgを加え、水素
雰囲気下、大気圧、室温にて5時間攪拌した。パラジウ
ム−カーボンを濾去し、メタノールを留去すると5−n
−ペンタノイルアミノレブリン酸が得られた。
n−ヘキサノイルクロリドを用いる以外は同様な操作を
行って5−n−ヘキサノイルアミノレブリン酸を得た。
n−ノナノイルクロリドを用いる以外は同様な操作を行
って5−n−ノナノイルアミノレブリン酸を得た。
液に一昼夜浸漬し、その後、暗条件、30℃にてインキ
ュベートし催芽した。ハト胸期のステージのそろった種
子を選び、カッターナイフで溝をつけた発泡ポリエチレ
ンシートに、ピンセットを用いて1シート当たり10粒
挟み込み、表1及び表2に示す各濃度の5−アミノレブ
リン酸のエステル150mlを満たした腰高シャーレにこ
のシートを浮かべ、25℃、5,000ルクス連続光照
射下で24時間インキュベートした。反復数は各濃度3
反復とした。3日後、調査を行い各区の第1葉鞘長、及
び種子根長を測定し無処理区に対する比を算出し、それ
らの平均値を算出した。その結果を表1及び表2に示
す。尚、無処理区の生体長の平均値は、第1葉鞘長で1
1.3mm/個体、種子根長で30.2mm/個体であっ
た。
ノレブリン酸のエステルを処理することにより、第1葉
鞘長、種子根長ともに生育の促進が認められた。
0a(アール)を施した畑土壌を充填した1/5,00
0aのポットにハツカダイコン(コメット、サカタ)種
子10粒を播種し、無加温室内で栽培した。通常の管理
を行い12月1日、各ポット当たり大きさのそろった4
本を残して間引き(本葉1〜2葉期)、12月19日
(本葉2〜3葉期)に各種の5−アミノレブリンのエス
テル、N−アシル−5−アミノレブリン酸を0.62mm
ol/lの割合で含有し、展着剤ネオエステリンを2,0
00倍となるように含む水溶液を1ポット当たり100
リットル/10aの液量で茎葉散布処理した。そのまま
通常の管理を行い、1月16日調査を行い、各区のハツ
カダイコンの地上部重(FW,g)、地下部重(FW,
g)の平均値を算出し、無処理区に対する比を求めた。
なお、試験は各区3ポットで行った(FWは生体重を示
す)。その結果を表3及び表4に示す。無処理区の生体
重の平均値は全重で19.3g/個体、地下部重で1
0.2g/個体であった。
ノレブリン酸のエステル、又はN−アシル−5−アミノ
レブリン酸を処理することにより、全体重、地下部重と
もに増大しており、生育促進効果ならびに可食部の増収
効果が認められた。
a(アール)を施した畑土壌を充填した1/5,000
aのポットにハツカダイコン(コメット、サカタ)種子
15粒を播種し、無加温室内で栽培した。通常の管理を
行い、8月25日、各ポット当たり大きさのそろった6
本を残して間引き、8月28日に各種の5−アミノレブ
リン酸のエステル、N−アシル−5−アミノレブリン酸
を0.19mmol/lの割合で含有し、展着剤ネオエステ
リンを2,000倍となるように含む水溶液を1ポット
当たり100リットル/10aの液量で茎葉散布処理し
た。そのまま通常の管理を行い、9月16日調査を行
い、各区のハツカダイコンの地上部重(FW,g)、地
下部重(FW,g)の平均値を算出し、無処理区に対す
る比を求めた。なお、試験は各区3ポットで行った(F
Wは生体重を示す)その結果を表5及び表6に示す。無
処理区の生体重の平均値は全重で17.6g/個体、地
下部重で9.5g/個体であった。
ノレブリン酸のエステル、N−アシル−5−アミノレブ
リン酸を処理することにより、全体重、地下部重ともに
増大しており、生育促進効果ならびに可食部の増収効果
が認められた。
0a(アール)を施した畑土壌を充填した1/5,00
0aのポットにトウモロコシ(ハニーバンタムスイート
コーン、サカタ)種子10粒を播種し、無加温室内で栽
培した。通常の管理を行い、各ポット当たり大きさのそ
ろった4本を残して間引き、9月3日(地上部長約15
cm)に各種の5−アミノレブリン酸のエステル、N−ア
シル−5−アミノレブリン酸を0.62mmol/lの割合
で含有し、展着剤ネオエステリンを2,000倍となる
ように含む水溶液を1ポット当たり100リットル/1
0aの液量で茎葉散布処理した。そのまま通常の管理を
行い9月21日調査を行い、各区のトウモロコシの地上
部乾燥重量(DW,g)、根部乾燥重量(DW,g)、
地上部長(cm)の平均を算出し、無処理区に対する比を
求めた。なお、試験は各区3ポットで行った。その結果
を表7及び表8に示す。無処理区の生体重の平均値は地
上部重で2.6g/個体、根部重で1.5g/個体であ
り、生体長の平均値は地上部長で38.8cm/個体であ
った。
ノレブリン酸のエステル、N−アシル−5−アミノレブ
リン酸を処理することにより、地上部重、根部重、地上
部長ともに増大しており、生育促進効果が認められた。
また、地上部重、根部重の増加に比して地上部長の増加
は小さく、5−アミノレブリン酸のエステル、N−アシ
ル−5−アミノレブリン酸による成長促進は、不要な徒
長などがない健全な成長促進効果であることがわかる。
Claims (2)
- 【請求項1】 5−アミノレブリン酸のエステル及びN
−アシル−5−アミノレブリン酸からなる群より選ばれ
る一種又は二種以上の化合物を有効成分とする植物成長
調節剤。 - 【請求項2】 次の一般式(1) 【化1】 〔式中、Rは炭素数2〜18のアルキル基を示す〕で表
わされる5−アルカノイルアミノレブリン酸を有効成分
とする植物成長調節剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5205075A JP2747644B2 (ja) | 1993-08-19 | 1993-08-19 | 植物成長調節剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5205075A JP2747644B2 (ja) | 1993-08-19 | 1993-08-19 | 植物成長調節剤 |
Publications (2)
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---|---|
JPH0753487A JPH0753487A (ja) | 1995-02-28 |
JP2747644B2 true JP2747644B2 (ja) | 1998-05-06 |
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ID=16501015
Family Applications (1)
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JP5205075A Expired - Fee Related JP2747644B2 (ja) | 1993-08-19 | 1993-08-19 | 植物成長調節剤 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2747644B2 (ja) |
Cited By (1)
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