JP2020204837A - 火災監視システム及び火災監視方法 - Google Patents

火災監視システム及び火災監視方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2020204837A
JP2020204837A JP2019111327A JP2019111327A JP2020204837A JP 2020204837 A JP2020204837 A JP 2020204837A JP 2019111327 A JP2019111327 A JP 2019111327A JP 2019111327 A JP2019111327 A JP 2019111327A JP 2020204837 A JP2020204837 A JP 2020204837A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
smoke concentration
smoke
notification
fire
alarm
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2019111327A
Other languages
English (en)
Inventor
竜一 井上
Ryuichi Inoue
竜一 井上
章 竹之内
Akira Takenouchi
章 竹之内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kajima Corp
Original Assignee
Kajima Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kajima Corp filed Critical Kajima Corp
Priority to JP2019111327A priority Critical patent/JP2020204837A/ja
Publication of JP2020204837A publication Critical patent/JP2020204837A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Fire Alarms (AREA)
  • Fire-Detection Mechanisms (AREA)

Abstract

【課題】粉塵等が多い場所においても、火災の発生を早期に検知する。【解決手段】対象領域に複数設置されて、所定のタイミングで周囲の煙濃度を測定する煙濃度測定器2と、複数の煙濃度測定器2からの煙濃度測定結果を取得する結果取得部4と、結果取得部4において取得された、複数の煙濃度測定器2それぞれにおける煙濃度の測定結果に基づいて、火災に係る警報を通知するかを判定する判定部6と、を有する火災監視システム1であって、判定部6は、複数の煙濃度測定器2から取得された煙濃度測定結果のそれぞれについて、煙濃度測定結果と第1閾値との比較に基づく第1の通知要否判定と、同一の煙濃度測定器から連続して取得された煙濃度測定結果から算出される煙濃度の上昇率と第2閾値との比較に基づく第2の通知要否判定と、を実施する。【選択図】図1

Description

本発明は、火災監視システム及び火災監視方法に関する。
従来から、煙濃度を測定しその結果に基づいて通報を行う火災通報システムが知られているが、煙草または粉塵等を検出してしまうことによって誤って通報をしてしまう可能性がある。そこで、特許文献1では、検出場所毎に設定される閾値を考慮して、警報を発するか否かを判断することが示されている。
特開昭52−116196号公報
特許文献1記載の方法によれば、煙として誤って検出される可能性がある粉塵等が多い場所においては、閾値が高く設定される。しかしながら、そのような構成とした場合、実際に火災が発生した場合の通報タイミングが遅くなってしまう可能性がある。
本発明は上記を鑑みてなされたものであり、粉塵等が多い場所においても、火災の発生を早期に検知することが可能な火災監視システム及び火災監視方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る火災監視システムは、対象領域に複数設置されて、所定のタイミングで周囲の煙濃度を測定する煙濃度測定器と、複数の前記煙濃度測定器からの煙濃度測定結果を取得する結果取得部と、前記結果取得部において取得された、複数の前記煙濃度測定器それぞれにおける煙濃度の測定結果に基づいて、火災に係る警報を通知するかを判定する判定部と、を有する火災監視システムであって、前記判定部は、複数の前記煙濃度測定器から取得された煙濃度測定結果のそれぞれについて、前記煙濃度測定結果と第1閾値との比較に基づく第1の通知要否判定と、同一の前記煙濃度測定器から連続して取得された前記煙濃度測定結果から算出される煙濃度の上昇率と第2閾値との比較に基づく第2の通知要否判定と、を実施する。
また、本発明の一形態に係る火災監視方法は、対象領域に複数設置されて、所定のタイミングで周囲の煙濃度を測定する煙濃度測定器からの煙濃度測定結果を取得するステップと、複数の前記煙濃度測定器それぞれにおける煙濃度の測定結果に基づいて、火災に係る警報を通知するかを判定するステップと、を有する火災監視方法であって、前記判定するステップにおいて、複数の前記煙濃度測定器から取得された煙濃度測定結果のそれぞれについて、前記煙濃度測定結果と第1閾値との比較に基づく第1の通知要否判定と、同一の前記煙濃度測定器から連続して取得された前記煙濃度測定結果から算出される煙濃度の上昇率と第2閾値との比較に基づく第2の通知要否判定と、を実施する。
上記の火災監視システム及び火災監視方法によれば、煙濃度に係る第1閾値に基づいて警報の通知の要否を判定する第1の通知要否判定と、煙濃度の上昇率に係る第2閾値に基づいて警報の通知の要否を判定する第2の通知要否判定と、に基づいて、警報を通知するかが判定される。第2の通知要否判定において煙濃度の上昇率に基づく判定を行うため、火災に由来する煙濃度の顕著な変化を検知することが可能となる。また、第1の通知要否判定において、測定された煙濃度に基づく判定を行うため、煙濃度の顕著な変化が検知されない場合でも火災に係る警報を通知することができる。このように2種類の通知要否判定を組み合わせて火災に係る警報の通知の要否を判定するため、粉塵等が多い場所においても、火災の発生を早期に検知することが可能となる。
ここで、前記判定部は、前記第2の通知要否判定において、同一の前記煙濃度測定器から連続して取得された前記煙濃度測定結果から算出される煙濃度の上昇率が前記第2閾値よりも大きい状態が、所定の時間内に所定回以上発生した場合に、火災に係る警報の通知が必要であると判定する態様とすることができる。
火災を監視する対象領域が粉塵等の飛散が多い領域である場合、平常時でも煙濃度測定器による測定結果が変動すると考えられる。したがって、第2閾値の設定によっては、平常時の煙濃度の変化であるにもかかわらず、異常として検知をしてしまう可能性がある。それに対して上記の構成とすることで、煙濃度の上昇が明らかな状態を適切に検知することが可能となる。
また、前記結果取得部は、複数の前記煙濃度測定器のそれぞれから1回の前記煙濃度測定結果を順に取得する取得サイクルを繰り返し、前記判定部は、前記第2の通知要否判定において、同一の前記取得サイクルで取得した、互いに異なる複数の前記煙濃度測定器における連続した測定から算出される煙濃度の上昇率が、第2閾値よりも大きい場合に、火災に係る警報の通知が必要であると判定する態様とすることができる。
火災が発生した場所によっては、複数の煙濃度測定器において煙濃度の上昇を検知する可能性も考えられる。また、複数の測定器において煙濃度の上昇率が第2閾値を超えるような状態となる場合には、より警報の通知が必要な状況である可能性が高まると考えられる。したがって、上記の構成とすることで、煙濃度の有意な変化をより精度よく検知することができる。
前記煙濃度測定器は、吸気口を含むサンプリング管と、前記吸気口において吸気された気体に含まれる煙の濃度を測定する測定部と、からなる制限エリア用測定器を含み、前記サンプリング管の前記吸気口は、作業者の立ち入りが制限される制限エリアに設けられる態様とすることができる。
上記の制限エリア用測定器を含む構成とすることで、監視対象となる対象領域中に立ち入りが制限されるエリアが存在する場合であっても、監視を適切に行うことができる。
前記煙濃度測定器は、狭域の気体を吸気して、吸気した気体に含まれる煙の濃度を測定する狭域用測定器を含み、前記狭域用測定器が所定の距離だけ離間して複数設けられている態様とすることができる。
上記の狭域用測定器を含む構成とすることで、火災が発生した場合に発生した場所の特定を速やかに行うことができる。
前記判定部において、前記第1の通知要否判定または前記第2の通知要否判定において通知が必要であると判定された場合に、通知が必要と判定された煙濃度測定結果を取得した煙濃度測定器を特定する情報を含めて火災に係る警報を通知する通知部をさらに有する態様とすることができる。
上記の通知部をさらに有することで、警報の通知が必要であると判定された場合に、通知部は通知が必要と判定された煙濃度測定結果を取得した煙濃度測定器を特定する情報を含めて警報を通知することができる。したがって、警報を通知する原因となった煙濃度を測定した煙濃度測定器を速やかに把握することができるため、警報への対応を速やかに行うことができる。
本発明によれば、粉塵等が多い場所においても、火災の発生を早期に検知することが可能な火災監視システム及び火災監視方法が提供される。
図1は、一例に係る火災監視システムの構成を説明するブロック図である。 図2は、火災監視システムの実装例を説明する図である。 図3は、煙濃度の変化を説明する図である。 図4は、火災監視システムによる火災監視方法を説明するフロー図である。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、一実施形態に係る火災監視システムの構成を説明するブロック図である。また、図2は、火災監視システムを監視対象空間に設置した状態を説明する模式図である。
図1に示すように、火災監視システム1は、監視対象空間における煙の濃度を測定する煙濃度測定器2と、煙濃度測定器2における測定結果に基づいて必要な場合に警報を通知する管理部3と、を含んで構成される。また、管理部3は、結果取得部4と、結果保持部5と、判定部6と、通知部7と、を含んで構成される。監視対象空間の種類・大きさ等は特に限定されないが、例えば、倉庫、プラント(工場)、ビル等を対象とすることができる。
煙濃度測定器2は、監視対象空間に複数設置され、監視対象空間における気体中の煙を検出し、その濃度を測定可能な機構を有する装置である。煙濃度測定器2は、気体中の煙の濃度を測定可能であれば測定機構は特に限定されず、例えば、光電式、イオン化式等の公知の測定器を利用することができる。煙濃度測定器2による測定結果は、管理部3へ送られる。
管理部3の結果取得部4は、煙濃度測定器2からの測定結果を取得する機能を有する。管理部3の結果保持部5は、結果取得部4で取得された測定結果を保持する機能を有する。結果保持部5では、測定結果を一定期間保持した後に破棄する態様としてもよい。詳細については後述するが、判定部6による判定の際に、最新の測定結果だけではなく過去の所定期間の測定結果を利用する場合がある。また、結果保持部5において長期間の測定結果を保持することとした場合、これらの測定結果を用いて警報を通知するか否かを判定するための閾値の設定・補正に利用する構成とすることもできる。したがって、結果保持部5は、判定に必要な期間の測定結果を保持する。また、結果保持部5では、判定部6による判定結果も所定期間保持しておく態様としてもよい。
管理部3の判定部6は、煙濃度測定器2により取得した煙濃度の測定結果に基づいて、火災に係る警報を通知すべきか判定する機能を有する。警報を通知すべきかの判定は、複数の煙濃度測定器2のそれぞれについて行われる。測定結果に基づく通知の要否の判定方法について詳細は後述する。
管理部3の通知部7は、判定部6による判定結果に基づいて、警報の通知を行う機能を有する。警報の通知としては、監視対象空間内での音声、アラーム、または、光(表示盤での表示変更、回転型の警告灯の点灯)等による通知、防火管理者等への通知等が挙げられるが、これらに限定されない。また、通知部7が警報を通知する場合には、警報を通知すべきと判定した煙濃度測定器2を特定する情報についても通知する構成としてもよい。
管理部3は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、主記憶装置であるRAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)、他の機器との間の通信を行う通信モジュール、並びにハードディスク等の補助記憶装置等のハードウェアを備えるコンピュータとして構成される。そして、これらの構成要素が動作することにより、管理部3としての機能が発揮され得る。ただし、管理部3としての機能が図2示す設置例のように各装置に分散している場合には、各装置の一部またはその全てが上記のコンピュータとして構成されていてもよい。
図2に示す設置例では、火災監視システム1の管理部3としての機能が、受信機11,21、差分演算装置12,22,32、警報盤31及び緊急呼出装置40に分散配置された状態となっている。また、煙濃度測定器2としての機能を煙感知器T11〜T14、煙感知器T21〜T24、及び、煙感知器T31〜T33が有している。また、受信機11,21、警報盤31が煙濃度測定器2としての一部の機能を有していてもよい。例えば、煙感知器では煙濃度を測定するための光学測定しか行わず、その光学測定の結果が受信機(または警報盤)に送られて、受信機(または警報盤)において光学測定の結果を煙濃度に変換する処理を行う場合がある。このような場合には、受信機または警報盤が煙濃度測定器としての機能を有しているともいえる。このように、各装置が火災監視システム1におけるどのような機能を実現するかについては適宜変更することができる。
図2に示す設置例では、火災監視システム1の煙濃度測定器2は、3つの系統に分散した状態で、管理部3としての受信機11,21及び警報盤31に接続されている。具体的には、受信機11には煙感知器T11〜T14が接続されている。また、受信機21には、煙感知器T21〜T24が接続されている。さらに、警報盤31には、煙感知器T31〜T33が接続されている。
煙感知器T11〜T14は、それぞれ監視対象空間R内の所定位置に互いに所定の距離だけ離間して取り付けられて、取付け位置の周辺の気体に係る煙濃度を測定する機能を有する。すなわち、煙感知器T11〜T14は、それぞれ自装置の周囲の狭域の気体を吸気して、吸気した気体に含まれる煙の濃度を測定する狭域用測定器として機能する。煙濃度を測定するための吸気機能等が必要である場合、吸気用ポンプ(図示せず)が煙感知器T11〜T14に対して接続されて吸気が行われる。各煙感知器T11〜T14での測定結果はそれぞれ受信機11において受信される。受信機11は、各煙感知器T11〜T14からの測定結果を1つずつ受信することができるため、各煙感知器T11〜T14での測定結果をそれぞれ繰り返し個別に受信する(例えば、T11〜T14の順で、T11〜T14それぞれの測定結果を互いに異なるタイミングで受信することを繰り返す)ことになる。すなわち、受信機11は、各煙感知器からの測定結果を数秒〜数十秒に一度の間隔で受信することが可能である。これを、受信機11による各煙感知器(煙濃度測定器)からの煙濃度測定結果の取得サイクルという場合がある。測定結果の受信間隔は特に限定されず、受信機11に接続される煙感知器の数等に基づいて変更されてもよい。また、予め定められた間隔(例えば、1秒、10秒、30秒、60秒等)で受信機21において受信する態様としてもよい。
煙感知器T21〜T24についても、煙感知器T11〜T14と同様の狭域用測定器であって、それぞれ監視対象空間R内の所定位置に所定の距離だけ離間した状態で取り付けられて、取付け位置の周辺の気体に係る煙濃度を測定する機能を有する。煙濃度を測定するための吸気機能等が必要である場合、吸気用ポンプ(図示せず)が煙感知器T21〜T24に対して接続されて吸気が行われる。各煙感知器T21〜T24での測定結果はそれぞれ受信機21において受信される。受信機21は、各煙感知器T21〜T24からの測定結果を1つずつ受信することができるため、各煙感知器T21〜T24での測定結果をそれぞれ繰り返し個別に受信する(例えば、T21〜T24の順で、T21〜T24それぞれの測定結果を互いに異なるタイミングで受信することを繰り返す)ことになる。すなわち、受信機21は、各煙感知器からの測定結果を数秒〜数十秒に一度の間隔で受信することが可能である。これを、受信機21による各煙感知器(煙濃度測定器)からの煙濃度測定結果の取得サイクルという場合がある。測定結果の受信間隔は特に限定されず、受信機21に接続される煙感知器の数等に基づいて変更されてもよい。また、予め定められた間隔(例えば、1秒、10秒、30秒、60秒等)で受信機21において受信する態様としてもよい。
煙感知器T11〜T14,T21〜T22からの測定結果を受信する受信機11,21は、それぞれ、受信機11,21において予め保持している所定の閾値と煙感知器からの測定結果とを比較して、警報を通知するか否かを判定する判定部6としての機能の一部を有している。受信機11,21において警報を通知するか否かを判定する場合には、警報を通知すると判定した場合には、警報を通知する対象となる煙感知器を特定する情報を緊急呼出装置40に対して送信する。また、受信機11,21は、煙感知器T11〜T14,T21〜T22からの測定結果を、それぞれ、差分演算装置12,22に対しても送信する。差分演算装置12,22では、受信機11,21から送信される煙感知器からの測定結果に基づいて、前回の測定結果との差分(煙濃度の変化)を算出する機能を有する。
煙感知器T31〜T33は、それぞれ監視対象空間R内の所定位置に取り付けられて、取付け位置の周辺の気体に係る煙濃度を測定する機能を有する。煙感知器T31〜T33には、それぞれ、煙濃度を測定する対象となる気体を取得するためのサンプリング管P1〜P3が取り付けられている。サンプリング管P1〜P3には、それぞれ、気体を取り込むための吸気口が1または複数設けられている。煙感知器T31〜T33のそれぞれにおいて、吸気ポンプ(図示せず)等を用いてサンプリング管P1〜P3からの気体の吸い込みを行うことで、サンプリング管P1〜P3の吸気口を介して気体を収集する。また、煙感知器T31〜T33は、サンプリング管P1〜P3の吸気口において吸気された気体に含まれる煙の濃度を測定する測定部としての機能を有する。サンプリング管P1〜P3の吸気口は、それぞれ、作業者の立ち入りが制限されている制限エリアA内に設けられている。制限エリアAとしては、例えば、監視対象空間R内の作業用ロボット及び自動搬送装置等が配置されるエリアが挙げられる。このようなエリアでは、煙感知器のメンテナンスが困難であるため、サンプリング管P1〜P3を接続可能な煙感知器T31〜T33を配置している。このように、サンプリング管P1〜P3を含む煙感知器T31〜T33は、制限エリア用測定器として使用することができる。
煙感知器T31〜T33による測定結果は、警報盤31へ送信される。警報盤31における測定結果の受信間隔は特に限定されず、警報盤31に接続される煙感知器の数等に基づいて変更されてもよい。また、予め定められた間隔(例えば、1秒、10秒、30秒、60秒等)で警報盤31において受信する態様としてもよい。また、各煙感知器による測定結果が同時に警報盤31に対して送信される態様としてもよい。
警報盤31は、煙感知器T31〜T33からの測定結果を受信して、警報盤31において予め保持している所定の閾値と測定結果とを比較して、警報を通知するか否かを判定する判定部6としての機能の一部を有している。警報盤31において警報を通知するか否かを判定する場合には、警報を通知すると判定した場合その結果について差分演算装置32を介して緊急呼出装置40に対して送信する。警報を通知するという判定結果は、警報を通知する対象となる煙感知器を特定する情報と共に、差分演算装置32を介して緊急呼出装置40に対して送信される。また、警報盤31は、判定結果に関係なく、煙感知器T31〜T33からの測定結果を差分演算装置32に対して送信する機能を有する。差分演算装置32では、警報盤31からの測定結果に基づいて、前回の測定結果との差分(煙濃度の変化)を算出する機能を有する。
差分演算装置12,22,32は、それぞれ受信した煙感知器からの測定結果に基づいて、差分の計算を行う。また、差分演算装置12、22,32は、差分演算の算出結果を保持しておき、それぞれ予め求められた基準に基づいて、警報を通知するか否かの判定を行う。このように、差分演算装置12,22,32は、煙濃度の測定結果に基づいて、火災に係る警報を通知すべきか判定する管理部3の判定部6としての機能の一部を有する。また、差分演算装置12,22,32では、差分を計算するために、煙感知器から送信される測定結果を取得し、保持する機能を有するので、管理部3の結果取得部4としての機能及び管理部3の結果保持部5としての機能を有する。差分演算装置12,22,32による差分の演算の結果、警報を通知すべきと判定した場合、警報を通知する対象となる煙感知器を特定する情報と共に判定結果が緊急呼出装置40に対して送信される。
差分演算装置12,22,32による差分の演算に関して、図3を参照しながら説明する。所定の空間で火事が発生した場合、燃焼している物品の材質等によっても状況は変わるが、一般的に物品の燃焼に伴い煙が発生する。図3は、火事が発生した場合の煙濃度の変化の一例を模式的に示したものである。火事が発生した(物品に火がついた)瞬間を0秒とすると、図3に示すように、火事が発生した時点から少し(数秒〜十数秒程度)経過したタイミングで周囲の煙濃度が短時間で急激に上昇する。図3に示す例では、時間帯T1及び時間帯T2が煙濃度の急激な変化が生じている時間帯になる。具体的には、火事が発生した場合、初期火災段階で、2〜3分間または5分間での煙濃度の変化率が0.05%/m以上となる急激な煙の増加が発生することが知られている。例えば、資材倉庫または製品出荷室のような比較的粉塵が発生しているような空間では、車の排気ガスの流入や通常作業によってある程度煙濃度が高くなることが知られているが、このような短時間での急激な煙濃度の変化は、通常作業時には発生しないと考えられる。したがって、火事が発生した場合、上記のような急激な煙濃度の変化は、初期段階での火災の検知として有効である。
ただし、何らかの作業に伴って粉塵が瞬間的に発生し、これを煙感知器が検出してしまった場合、差分演算装置12,22,32においてこの粉塵の発生を急激な煙濃度の上昇であると認識し火災の発生として誤検知してしまう可能性がある。これに対処する方法として、火災発生と判断する(警報を通知すると判断する)ための閾値となる差分を適切に設定する方法のほか、煙濃度の急激な上昇を複数検出した場合に、火災発生と判断する(警報を通知すると判断する)方法を用いることができる。
例えば、図3に示すように、同一の煙感知器において時間帯T1,T2の2回煙濃度の急激な上昇が発生した場合、粉塵濃度の変化で偶発的に発生したものとは考えにくいと思われる。そこで、差分演算装置による演算の結果、同一の煙感知器において煙濃度の急激な上昇であると認められる変化を2回検出した場合に、火災発生と判断する(警報を通知すると判断する)という判断基準を設けることが考えられる。
そのほか、差分演算装置による演算の結果、煙濃度の急激な上昇に対応する測定結果を複数の煙感知器において同時に得た場合には火災発生と判断する(警報を通知すると判断する)という判断基準を設けることが考えられる。例えば、図2に示すように監視対象空間R内に煙感知器を設置した場合、隣接する煙感知器T12,T13が同時期(数秒〜1,2分程度のある程度の時間差がある場合も含まれる)に煙濃度の急激な上昇に対応する測定結果を得た場合には、火災の発生と判断する。すなわち、一の煙感知器の周辺で発生した瞬間的な粉塵濃度の変化ではなく、煙濃度の実質的な変化を考える程度の事象(すなわち、火災)が発生したと考え、警報の通知を行うと判断することが考えられる。上記のように差分演算装置による演算結果を利用して煙濃度の急激な上昇に係る複数の判断基準を組み合わせて火災の発生の有無、すなわち、警報の通知の要否を判定することで、より精度よく初期の火災の発生を検知することができる。すなわち、監視対象空間Rの瞬間的な(散発的な)変化を火災の発生として誤って検知してしまうことを防ぎつつ、初期の火災の発生を精度良く検知することができる。
差分演算装置による演算に基づく煙濃度の急激の上昇を用いない方法をさらに組み合わせて初期の火災の発生を検知する構成とすることができる。上述のように、火災発生の初期には煙濃度の急激な上昇がみられる場合が多いが、延焼の状況によっては煙濃度の変化速度が乏しい場合も考えられる。そこで、図3に示すように、煙濃度の絶対値が予め定められた閾値V1を超えた場合に、火災発生と判断する(警報を通知すると判断する)態様とすることが考えられる。閾値V1の設定は、通常時の監視対象空間Rでの煙濃度等を考慮して設定することができる。例えば、粉塵等が発生しない環境では、閾値V1を低く設定することで、火災の発生をより速く検知することができると考えられる。一方、粉塵等が発生しやすい環境で閾値V1を低く設定すると、通常時の粉塵濃度の上昇を火災発生として誤って検知してしまう可能性がある。そこで、通常時の粉塵濃度の大小を考慮した閾値V1を設定することで、火災の発生を誤検知してしまうことを防ぐことができる。
上記のように、煙濃度の絶対値に基づく火災発生の検知と、煙濃度の急激な上昇に基づく火災の発生の検知とを組み合わせた場合、火災が発生した場合により正確に且つ速やかに検知することが可能となり、警報の通知も速やかに行うことが可能となる。なお、上記で説明した2つの判定のうち、煙濃度の測定結果と煙濃度の絶対値に関する閾値V1(第1閾値)の比較に基づく警報の通知の要否に係る判定を第1の通知要否判定という。また、同一の煙濃度測定器から連続して取得された煙濃度測定結果から算出される煙濃度の上昇率と上昇率に係る所定の閾値(第2閾値という)の比較に基づく警報の通知の要否に係る判定を第2の通知要否判定という。
なお、閾値(第1閾値、第2閾値)は一度設定した後に更新してもよい。例えば、結果保持部5において長期間の測定結果を保持することとした場合、これらの測定結果を用いて閾値の設定・補正を行うこととしてもよい。例えば、平時の測定結果には通常時の粉塵濃度に係る情報が含まれるため、この測定結果をフィードバックすることで閾値を補正することとしてもよい。
図2に戻り、緊急呼出装置40は、警報を周囲等に通知する機能を有し、管理部3の通知部7としての機能を有する。緊急呼出装置40は、受信機11,21,警報盤31、差分演算装置12,22,32から受信した情報に基づいて、警報の通知が必要となる程度の煙が存在する場所を特定する情報として、警報を通知する対象となる煙感知器を特定する情報を用いて警報を外部に通知する。
次に、図4を参照しながら、火災監視システム1における警報通知の要否の判定の手順(火災監視方法)について説明する。警報通知までの一連の処理のうち、警報の通知を行うか否かの判定に係る部分は、火災監視システム1の判定部6において主に行われる。図2に示す装置の場合には、受信機11、21、警報盤31、差分演算装置12,22,32が上記の判定を行うことになる。
まず、火災監視システム1の管理部3に含まれる結果取得部4は、煙濃度測定器2から測定結果を取得する(ステップS01)。取得した測定結果は、結果保持部5で保持される。次に、測定結果に基づいて判定部6による判定が行われる。まず、判定部6では、測定結果が第1閾値よりも大きいか否かを判定する(ステップS02:判定するステップ)。第1閾値とは、絶対値のみで警報の通知が必要か否かを判定するための指標であり、図3に示す閾値V1に対応する。すなわち、このステップS02は、複数の煙濃度測定器から取得された煙濃度測定結果のそれぞれについて、煙濃度測定結果と第1閾値との比較に基づく第1の通知要否判定を行うことに相当する。ここで、測定結果が第1閾値よりも大きい場合(S02−YES)は、判定部6は警報の通知が必要と判定し、通知部7に対して警報の通知を指示し、警報の通知が行われる(ステップS03)。
図2に示す火災監視システム1の場合には、受信機11,21及び警報盤31のいずれかが、警報の通知が必要と判定した場合には、緊急呼出装置40に対して警報の通知を指示し、緊急呼出装置40が警報の通知を行う。警報を通知する際には、警報の通知が必要となった測定結果の送信元となる煙濃度測定器2(図2で示す煙感知器T11〜T14,T21〜T24,T31〜T33のいずれか)を特定する情報についても同時に通知される。これにより、作業者等はどの煙濃度測定器2において警報の通知が必要と判断される程度の煙濃度を検出したかを特定することができ、火災に係る現場確認等を速やかに行うことができる。
一方、測定結果が第1閾値以下である場合(S02−NO)は、判定部6は結果保持部5で保持されている情報に基づいて、同一の煙濃度測定器20での1回前の測定結果を用いて、煙濃度の上昇率を算出する(ステップS04)。なお、ここでの上昇率とは、単位時間あたりの煙濃度の上昇値であり、算出の基準となる単位時間は、所定の時間(例えば、60秒)としてもよいし、煙濃度の測定間隔が固定されている場合には測定間隔自体を単位時間として取り扱ってもよい。このステップS04は、同一の煙濃度測定器から連続して取得された煙濃度測定結果から算出される煙濃度の上昇率と第2閾値との比較に基づく第2の通知要否判定を行うことに相当する。
上昇率を算出した後、判定部6は、上昇率が第2閾値よりも大きいか否かを判定する(ステップS05:判定するステップ)。第2閾値とは、火災が発生していると判断できる煙濃度の上昇率に係る指標であり、例えば、図3で示す時間帯T1,T2で示した煙濃度の上昇率が火災の発生であると判断できる程度の数値である。
ここで、煙濃度の上昇率が第2閾値よりも大きい場合(S05−YES)は、当該結果を結果保持部5において保持すると共に、判定部6は煙濃度の上昇率が第2閾値よりも大きい状態が複数回発生しているか、すなわち、煙濃度の上昇率が第2閾値よりも大きい状態が所定時間内に2回目であるか否かを判定する(ステップS06:判定するステップ)。所定時間とは、例えば、3分以内とすることができる。
判定部6により煙濃度の上昇率が第2閾値よりも大きい状態が2回目であると判定された場合(S06−YES)には、判定部6は警報の通知が必要と判定し、通知部7に対して警報の通知を指示し、警報の通知が行われる(ステップS03)。一方、煙濃度の上昇率が第2閾値よりも大きい状態が2回目ではない(すなわち、1回目である)と判定された場合(S06−NO)には、隣接する煙濃度測定器2でも煙濃度の上昇率が第2閾値よりも大きい状態であるか否かの判定が行われる(ステップS07)。この判定では、例えば、煙感知器T11〜T14,T21〜T24については、同一の取得サイクルで取得された測定結果に基づく煙濃度の上昇率が第2閾値よりも大きいかをそれぞれ評価し、煙濃度の上昇率が第2閾値よりも大きい煙感知器2つ以上存在し且つ隣接している場合には、隣接する煙濃度測定器2でも煙濃度の上昇率が第2閾値よりも大きい状態であると判定する。
判定部6は、隣接する煙濃度測定器20から取得した測定結果及びその測定結果から算出される煙濃度の上昇率を参照する。そして、隣接する煙濃度測定器2において煙濃度の上昇率が第2閾値よりも大きい状態となっている場合(S07−YES)には、判定部6は警報の通知が必要と判定し、通知部7に対して警報の通知を指示し、警報の通知が行われる(ステップS03)。
なお、上記のステップS07では、「隣接する」煙濃度測定器2としているが、煙濃度測定器2(煙感知器)同士が近接している場合には、離間した測定器(感知器)であっても同一の火災に由来する煙濃度の変化を検出する可能性がある。したがって、上記のステップS07の判定の際に「隣接する」煙濃度測定器2とした上で判定を行うかどうかは、適宜変更してもよい。また、煙感知器T31〜T33及び警報盤31のように、測定サイクルの取得サイクルが特に限定されてない場合には、例えば、所定時間(30秒間)の間に、複数の煙濃度測定器において煙濃度の上昇率を検出した場合に、警報の通知が必要であると判定する態様としてもよい。さらに、上記のステップS07は、狭域用測定器に対応する煙感知器T11〜T14,T21〜T24についてのみ適用する構成としてもよい。その場合、煙感知器T31〜T33については、ステップS07に係る判定については、全て判定結果がNOであると判定して、警報の通知を行わないと判定する構成としてもよい。
上記のステップS06及びステップS07は、同一の煙濃度測定器から連続して取得された煙濃度測定結果から算出される煙濃度の上昇率と第2閾値との比較に基づく第2の通知要否判定に含まれる。なお、煙濃度の上昇率が第2閾値以下である場合(S05−NO)、及び、隣接する煙濃度測定器2において煙濃度の上昇率が第2閾値以下である状態となっている場合(S07−NO)は、判定部6は警報の通知を行わないと判定し、煙濃度の測定結果の取得(S01)を継続する。
上記のように火災発生に係る警報の通知の要否を判定しながら、煙濃度の測定結果の取得を繰り返すことで、火災の発生に関係する煙濃度またはその変化を検出した場合には速やかに警報を通知することを可能としている。
以上のように、本実施形態に係る火災監視システム1及び火災監視方法によれば、煙濃度に係る第1閾値に基づいて警報の通知の要否を判定する第1の通知要否判定と、煙濃度の上昇率に係る第2閾値に基づいて警報の通知の要否を判定する第2の通知要否判定と、に基づいて、警報を通知するかが判定される。上記の2つの判定のうち、第2の通知要否判定では、煙濃度の上昇率に基づく判定が行われるため、火災に由来する煙濃度の顕著な変化を検出することが可能となる。また、第1の通知要否判定では、測定された煙濃度に基づく判定が行われるため、煙濃度の顕著な変化が検出されない場合でも火災に係る警報を通知することができる。このように2種類の通知要否判定を組み合わせて火災に係る警報の通知の要否を判定するため、粉塵等が多い場所においても、火災の発生を早期に検知することが可能となる。
従来から、火災の発生を監視するための手法は種々検討されている。しかしながら、特に粉塵等が発生し得る場所では、煙濃度の絶対値に係る閾値を用いて火災に係る警報の通知の要否を判定する手法だけでは、通常レベルでの環境の変化を警報の通知が必要な状況であると誤って検出してしまう可能性がある。一方で、誤った検出が発生しないように閾値を高く設定すると、煙濃度がある程度上昇した状態、すなわち火災が進行した状態まで火災の発生を検知することが困難となり、早期の対応が困難となる可能性がある。これに対して、本実施形態に係る火災監視システム1及び火災監視方法では、煙濃度の測定結果を用いた第1の通知要否判定と、煙濃度の上昇率を用いた第2の通知要否判定とを組み合わせることで、煙濃度の上昇率に基づいて火災の発生を早期に検知することが可能となる。また、第1の通知要否判定を組み合わせることで、煙濃度の上昇率を用いた第2の通知要否判定では火災の発生が検知できない場合であっても、警報の通知が漏れることを防ぐことができるため、より適切に火災の発生を検知することが可能となる。
また、上記の火災監視システム1では、管理部3の判定部6としての機能が分散配置されている。すなわち、受信機11,21及び警報盤31では、測定結果を所定の閾値と比較して警報を通知するか否かを判定し、また、差分演算装置12,22,32では測定結果から差分の計算を行い、この結果に基づいて警報を通知するか否かの判定を行っている。このように、2種類の通知要否判定を行う装置を分散配置する構成とすることで、各装置での構成変更等を容易に行うことができる。また、受信機11,21または警報盤31としての機能のみを有している既存の装置がある場合に、既存の装置に対して差分演算装置12,22,32に対応する装置を追加することによって本実施形態で説明した火災監視システム1を実現することができる。すなわち、2種類の通知要否判定を行う装置を分散配置する構成とすることで、本実施形態で説明した火災監視システム1に対応する構成を、既存の装置に対する装置の追加または改造によって容易に実現することができる。
また、判定部6による第2の通知要否判定において、同一の煙濃度測定器2から連続して取得された煙濃度測定結果から算出される煙濃度の上昇率が第2閾値よりも大きい状態が、所定の時間内に所定回以上発生した場合に、火災に係る警報の通知が必要であると判定している。火災を監視する対象領域が粉塵等の飛散が多い領域である場合、平常時でも煙濃度測定器2による測定結果が変動すると考えられる。したがって、第2閾値の設定によっては、平常時の煙濃度の変化であるにもかかわらず、警報の通知が必要であると判定をしてしまう可能性がある。それに対して上記の構成とすることで、煙濃度が上昇していることが確実である状態を適切に検知することが可能となる。
また、結果取得部4は、複数の煙濃度測定器2のそれぞれから1回の煙濃度測定結果を順に取得する取得サイクルを繰り返し、判定部6は、第2の通知要否判定において、同一の取得サイクルで取得した、互いに異なる複数の煙濃度測定器における連続した測定から算出される煙濃度の上昇率が、第2閾値よりも大きい場合に、火災に係る警報の通知が必要であると判定する態様とすることができる。火災が発生した場所によっては、複数の煙濃度測定器において煙濃度の上昇を検知する可能性も考えられる。また、複数の測定器において煙濃度の上昇率が第2閾値を超えるような状態となる場合には、より警報の通知が必要な状況である可能性が高まると考えられる。したがって、上記の構成とすることで、煙濃度の有意な変化をより精度よく検知することができる。
なお、上記実施形態では、隣接する2つの煙濃度測定器の場合について説明したが、同一系統に含まれる煙濃度測定器(例えば、一つの受信機11に接続される煙感知器T11〜T14)のうちの2つにおける煙濃度の上昇率がそれぞれ第2閾値よりも大きい場合は、警報の通知が必要であると判断することに変更する等、火災に係る警報の通知の要否を判定するための基準を変更してもよい。このような構成は、特に煙感知器T11〜T14,T21〜T24のような狭域用測定器において特に有効となる可能性がある。
煙濃度測定器2は、吸気口を含むサンプリング管P1〜P3と、吸気口において吸気された気体に含まれる煙の濃度を測定する測定部に対応する煙感知器T31〜T33と、からなる制限エリア用測定器を含み、サンプリング管の吸気口は、作業者の立ち入りが制限される制限エリアAに設けられていてもよい。上記の制限エリア用測定器を含む構成とすることで、監視対象となる対象領域中に立ち入りが制限されるエリアが存在する場合であっても、監視を適切に行うことができる。煙濃度測定器では、フィルタの交換等の定期的なメンテナンスが必要となる場合がある。このような場合、制限エリアに交換が必要な部材等が設置されていると、メンテナンスの度に制限エリアへの立ち入りを解除する等の特別な対応が必要となる。これに対して、上記の制限エリア用測定器を用いることで、制限エリアへの立ち入り回数を減らすことができるため、作業性が向上すると共に、作業性の向上に伴って、適切なメンテナンスが行いやすくなり煙濃度測定器2の信頼性が確保される。
煙濃度測定器2は、狭域の気体を吸気して、吸気した気体に含まれる煙の濃度を測定する狭域用測定器として機能する煙感知器T11〜T14,T21〜T24を含み、狭域用測定器が所定の距離だけ離間して複数設けられている態様とすることができる。上記の狭域用測定器を含む構成とすることで、火災が発生した場合に発生した場所の特定を速やかに行うことができる。
また、判定部6において、第1の通知要否判定または第2の通知要否判定において通知が必要であると判定された場合に、通知が必要と判定された煙濃度測定結果を取得した煙濃度測定器を特定する情報を含めて火災に係る警報を通知する通知部7をさらに有していてもよい。通知部7をさらに有することで、警報の通知が必要であると判定された場合に、通知部は通知が必要と判定された煙濃度測定結果を取得した煙濃度測定器2を特定する情報を含めて警報を通知することができる。したがって、警報を通知する原因となった煙濃度を測定した煙濃度測定器を速やかに把握することができるため、警報への対応を速やかに行うことができる。なお、上記実施形態では、通知部7が含まれる火災監視システム1について説明したが、警報を通知するための機能は、火災監視システム1とは別に設けられていてもよい。このような構成としては、例えば、通知部7としての機能は平常時に使用される放送設備に含める構成が挙げられる。ただしこれに限定されるものではない。
以上、実施形態について説明したが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
例えば、上記の火災監視システム1では、煙感知器が3つの系統に分かれて設けられている構成について説明したが、この構成には特に限定されない。また、煙感知器の数及び配置は適宜変更することができる。
また、管理部3としての機能が受信機11,21、警報盤31,差分演算装置12,22,32、及び、緊急呼出装置40に分散している例について説明したが、これらの装置構成は適宜変更することができる。例えば、受信機11,21、警報盤31,差分演算装置12,22,32、及び、緊急呼出装置40としての機能を一つの装置(管理部3に対応する装置)によって実現する構成としてもよい。また、受信機11,21及び警報盤31としての機能の一部または全てを、煙感知器側に設ける構成としてもよい。
また、図4に示すフロー図は一例であり、通知要否判定を行う順序及び内容は特に限定されない。また、煙濃度の上昇率に基づく第2の通知要否判定に関しては、ステップS06及びステップS07のいずれか一方の判定のみを行う構成としてもよい。また、上記実施形態で説明したように、煙濃度測定器(煙濃度感知器)として複数種類の装置が含まれている場合には、装置の種類によって処理の順序及び判定基準を変更してもよい。また、図4では、上昇率が第2閾値よりも大きい状態が所定時間内に2回目であるかという判定(ステップS06)において、「2回目」を「3回目」等に変更してもよい。また、上述の通り、隣接する測定器における結果を利用した判定(ステップS07)についても判定基準を変更してもよい。このように、警報通知(ステップS03)の要否の判定に係る基準は適宜変更することができる。
1…火災監視システム、2…煙濃度測定器、3…管理部、4…結果取得部、5…結果保持部、6…判定部、7…通知部、11…受信機、12…差分演算装置、20…煙濃度測定器、21…受信機、22…差分演算装置、31…警報盤、32…差分演算装置、A…制限エリア、R…監視対象空間。

Claims (7)

  1. 対象領域に複数設置されて、所定のタイミングで周囲の煙濃度を測定する煙濃度測定器と、
    複数の前記煙濃度測定器からの煙濃度測定結果を取得する結果取得部と、
    前記結果取得部において取得された、複数の前記煙濃度測定器それぞれにおける煙濃度の測定結果に基づいて、火災に係る警報を通知するかを判定する判定部と、
    を有する火災監視システムであって、
    前記判定部は、複数の前記煙濃度測定器から取得された煙濃度測定結果のそれぞれについて、前記煙濃度測定結果と第1閾値との比較に基づく第1の通知要否判定と、同一の前記煙濃度測定器から連続して取得された前記煙濃度測定結果から算出される煙濃度の上昇率と第2閾値との比較に基づく第2の通知要否判定と、を実施する、火災監視システム。
  2. 前記判定部は、
    前記第2の通知要否判定において、同一の前記煙濃度測定器から連続して取得された前記煙濃度測定結果から算出される煙濃度の上昇率が前記第2閾値よりも大きい状態が、所定の時間内に所定回以上発生した場合に、火災に係る警報の通知が必要であると判定する、請求項1に記載の火災監視システム。
  3. 前記結果取得部は、複数の前記煙濃度測定器のそれぞれから1回の前記煙濃度測定結果を順に取得する取得サイクルを繰り返し、
    前記判定部は、前記第2の通知要否判定において、同一の前記取得サイクルで取得した、互いに異なる複数の前記煙濃度測定器における連続した測定から算出される煙濃度の上昇率が、第2閾値よりも大きい場合に、火災に係る警報の通知が必要であると判定する、請求項2に記載の火災監視システム。
  4. 前記煙濃度測定器は、吸気口を含むサンプリング管と、前記吸気口において吸気された気体に含まれる煙の濃度を測定する測定部と、からなる制限エリア用測定器を含み、
    前記サンプリング管の前記吸気口は、作業者の立ち入りが制限される制限エリアに設けられる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の火災監視システム。
  5. 前記煙濃度測定器は、狭域の気体を吸気して、吸気した気体に含まれる煙の濃度を測定する狭域用測定器を含み、前記狭域用測定器が所定の距離だけ離間して複数設けられている、請求項1〜4のいずれか一項に記載の火災監視システム。
  6. 前記判定部において、前記第1の通知要否判定または前記第2の通知要否判定において通知が必要であると判定された場合に、通知が必要と判定された煙濃度測定結果を取得した煙濃度測定器を特定する情報を含めて火災に係る警報を通知する通知部をさらに有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の火災監視システム。
  7. 対象領域に複数設置されて、所定のタイミングで周囲の煙濃度を測定する煙濃度測定器からの煙濃度測定結果を取得するステップと、
    複数の前記煙濃度測定器それぞれにおける煙濃度の測定結果に基づいて、火災に係る警報を通知するかを判定するステップと、を有する火災監視方法であって、
    前記判定するステップにおいて、複数の前記煙濃度測定器から取得された煙濃度測定結果のそれぞれについて、前記煙濃度測定結果と第1閾値との比較に基づく第1の通知要否判定と、同一の前記煙濃度測定器から連続して取得された前記煙濃度測定結果から算出される煙濃度の上昇率と第2閾値との比較に基づく第2の通知要否判定と、を実施する、火災監視方法。
JP2019111327A 2019-06-14 2019-06-14 火災監視システム及び火災監視方法 Pending JP2020204837A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019111327A JP2020204837A (ja) 2019-06-14 2019-06-14 火災監視システム及び火災監視方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019111327A JP2020204837A (ja) 2019-06-14 2019-06-14 火災監視システム及び火災監視方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020204837A true JP2020204837A (ja) 2020-12-24

Family

ID=73838395

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019111327A Pending JP2020204837A (ja) 2019-06-14 2019-06-14 火災監視システム及び火災監視方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2020204837A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN116165345A (zh) * 2023-02-22 2023-05-26 营口天成消防设备有限公司 一种吸气式感烟探测器异常采样孔的定位系统及方法

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS527287A (en) * 1975-06-23 1977-01-20 Pyrotector Inc Smoke senser
JPS6011995A (ja) * 1983-07-01 1985-01-22 ホーチキ株式会社 火災報知装置
JPS6219999A (ja) * 1985-07-18 1987-01-28 ホーチキ株式会社 火災報知装置
JPH0962958A (ja) * 1995-08-21 1997-03-07 Nohmi Bosai Ltd 火災警報装置
JPH09288779A (ja) * 1996-04-22 1997-11-04 Matsushita Electric Works Ltd 火災警報システム
JP2007509390A (ja) * 2003-10-20 2007-04-12 ヴァグナー・アラーム−ウント・ジッヒェルングスジェステーメ・ゲーエムベーハー 火災を検出して特定するための方法および装置
JP2010033235A (ja) * 2008-07-28 2010-02-12 Panasonic Electric Works Co Ltd 火災警報器
US20120212346A1 (en) * 2011-02-21 2012-08-23 Fred Conforti Apparatus and Method for Detecting Fires

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS527287A (en) * 1975-06-23 1977-01-20 Pyrotector Inc Smoke senser
JPS6011995A (ja) * 1983-07-01 1985-01-22 ホーチキ株式会社 火災報知装置
JPS6219999A (ja) * 1985-07-18 1987-01-28 ホーチキ株式会社 火災報知装置
JPH0962958A (ja) * 1995-08-21 1997-03-07 Nohmi Bosai Ltd 火災警報装置
JPH09288779A (ja) * 1996-04-22 1997-11-04 Matsushita Electric Works Ltd 火災警報システム
JP2007509390A (ja) * 2003-10-20 2007-04-12 ヴァグナー・アラーム−ウント・ジッヒェルングスジェステーメ・ゲーエムベーハー 火災を検出して特定するための方法および装置
JP2010033235A (ja) * 2008-07-28 2010-02-12 Panasonic Electric Works Co Ltd 火災警報器
US20120212346A1 (en) * 2011-02-21 2012-08-23 Fred Conforti Apparatus and Method for Detecting Fires

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN116165345A (zh) * 2023-02-22 2023-05-26 营口天成消防设备有限公司 一种吸气式感烟探测器异常采样孔的定位系统及方法
CN116165345B (zh) * 2023-02-22 2024-04-12 营口天成消防设备有限公司 一种吸气式感烟探测器异常采样孔的定位系统及方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11276297B2 (en) Systems and methods for robust man-down alarms
EP2543026B1 (en) Aspirating environmental sensor with webserver and email notification
US10769919B2 (en) Additional function-expandable fire detector
JP2017519981A (ja) 産業用オーディオ騒音監視システム
US10885763B2 (en) Sensing technologies in alarm devices
JP2020204837A (ja) 火災監視システム及び火災監視方法
WO2008045735A2 (en) System and method of acoustic detection and location of fire sprinkler water discharge
JP2023055960A (ja) 防災システム及び火災検知器
CN105894710A (zh) 一种温度监测警告装置及消防警示系统
EP3452998B1 (en) Automatic cover detection system and method
KR20160093448A (ko) 블루투스 아이비콘을 이용한 전자식 화재감지기 및 수신시스템
JP2015138477A (ja) 火災検知システム及び火災検知方法
KR20200003452A (ko) 지능형 화재 대피 유도시스템
US10657785B2 (en) Process and detector system for detecting a flame event
JP6602035B2 (ja) 検知装置
US11513017B2 (en) System and method of analyzing duct pressure within a pipe
US20230074294A1 (en) System and Method of Analyzing Duct Pressure within a Pipe
JP7280812B2 (ja) 火災検知システム
KR20050016742A (ko) 진단 및 교정 기능을 가지는 방재 시스템 및 그 방법
JP2018136846A (ja) 火災感知器
KR102508926B1 (ko) 광전식 화재감지기의 수명을 관리할 수 있는 화재감시 시스템
KR102670375B1 (ko) 화재 발생을 감지하는 광전식 아날로그 감지기
KR20100002681A (ko) 화력 발전소의 화재 판별 방법
JP2019197334A (ja) 火災受信機
JP2022065389A (ja) 火災検出装置、防災設備及び火災検出方法

Legal Events

Date Code Title Description
A80 Written request to apply exceptions to lack of novelty of invention

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A80

Effective date: 20190621

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20211129

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20221213

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221220

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230213

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20230516