JP2019211711A - Optical system, image capturing device having the same, and image capturing system - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、物体からの光束を分光して画像情報を取得する撮像装置に用いられる光学系に関し、例えば農業、食品、医療などの産業分野における評価や検査に好適なものである。 The present invention relates to an optical system used in an imaging apparatus that acquires image information by splitting a light beam from an object, and is suitable for evaluation and inspection in industrial fields such as agriculture, food, and medicine.
従来、被検物(物体)からの光束を互いに波長が異なる複数の光束に分光し、各光束を互いに異なる位置に集光する光学系が知られている。特許文献1には、シリンドリカルミラーにより反射された光束を回折格子により分光し、各光束をレンズによって集光する光学系が記載されている。
2. Description of the Related Art Conventionally, an optical system that splits a light beam from a test object (object) into a plurality of light beams having different wavelengths and condenses each light beam at different positions is known.
しかしながら、特許文献1に記載の光学系では、レンズに対する各光束の入射角が互いに異なるため、波長ごとに異なるコマ収差が生じてしまう。このような波長ごとに異なるコマ収差を補正するためには、多数のレンズを用いる必要があり、光学系の構成が複雑になってしまう。
However, in the optical system described in
本発明は、簡素な構成でありながら波長ごとに異なる収差を補正することができる光学系、それを備える撮像装置及び撮像システムの提供を目的とする。 SUMMARY OF THE INVENTION An object of the present invention is to provide an optical system that can correct different aberrations for each wavelength while having a simple configuration, and an imaging apparatus and imaging system including the optical system.
上記目的を達成するための、本発明の一側面としての光学系は、物体側から像側へ順に配置された前群、遮光部材、後群から成る光学系であって、前記遮光部材には、第1の方向に長い開口が設けられており、前記前群は、前記第1の方向に平行な第1の断面においては前記開口上に物体を結像せず、前記第1の方向に垂直な第2の断面においては前記開口上に前記物体の中間像を形成しており、前記後群は、前記第2の断面において前記開口を通過した光束を互いに波長が異なる複数の光束に分光する回折面と、前記第2の断面において前記複数の光束を互いに異なる位置に集光するアナモフィック光学面とを有し、前記第2の断面において、前記アナモフィック光学面の、光軸に対して一方の側の曲率は軸外に向かうに従い小さくなり、光軸に対して他方の側の曲率は軸外に向かうに従い大きくなることを特徴とする。 In order to achieve the above object, an optical system according to one aspect of the present invention is an optical system including a front group, a light shielding member, and a rear group arranged in order from the object side to the image side. A long opening is provided in the first direction, and the front group does not form an object on the opening in the first cross section parallel to the first direction, and the first group extends in the first direction. In the second vertical section, an intermediate image of the object is formed on the opening, and the rear group splits the light beam that has passed through the opening in the second cross section into a plurality of light beams having different wavelengths. And an anamorphic optical surface for condensing the plurality of light beams at different positions in the second cross section, and one of the anamorphic optical surfaces with respect to the optical axis in the second cross section. The curvature on the side decreases as it goes off-axis, Curvature on the other side with respect to the axis is characterized by increases toward the off-axis.
本発明によれば、簡素な構成でありながら波長ごとに異なる収差を補正することができる光学系、それを備える撮像装置及び撮像システムの提供が可能になる。 According to the present invention, it is possible to provide an optical system that can correct different aberrations for each wavelength while having a simple configuration, an imaging apparatus including the optical system, and an imaging system.
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。各図面は、便宜的に実際とは異なる縮尺で描かれている場合がある。また、各図面において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明を省略する。 Hereinafter, preferred embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings. Each drawing may be drawn on a different scale for the sake of convenience. Moreover, in each drawing, the same reference number is attached | subjected about the same member and the overlapping description is abbreviate | omitted.
以下の説明においては、絶対座標系としてXYZ座標系を定め、光学面ごとのローカル座標系としてxyz座標系を定めている。ローカル座標系において、x軸は各光学面の頂点(原点)における法線方向の軸(光軸)、y軸はY軸に平行かつ原点においてx軸と直交する軸、z軸はx軸及びy軸に直交する軸である。また、Y方向及びy方向を第1の方向(読取方向)、Z方向及びz方向を第2の方向(分光方向)、XY断面及びxy断面を第1の断面(読取断面)、ZX断面及びzx断面を第2の断面(分光断面)とも呼ぶ。 In the following description, an XYZ coordinate system is defined as an absolute coordinate system, and an xyz coordinate system is defined as a local coordinate system for each optical surface. In the local coordinate system, the x axis is the normal axis (optical axis) at the apex (origin) of each optical surface, the y axis is parallel to the Y axis and orthogonal to the x axis at the origin, the z axis is the x axis, and It is an axis orthogonal to the y-axis. Further, the Y direction and the y direction are the first direction (reading direction), the Z direction and the z direction are the second direction (spectral direction), the XY cross section and the xy cross section are the first cross section (read cross section), the ZX cross section, and The zx cross section is also referred to as a second cross section (spectral cross section).
図1及び図2は、本発明の実施形態に係る光学系10の要部概略図であり、図1は第1の断面を示し、図2は第2の断面を示している。なお、図1及び図2においては、各部材の光軸を含む断面での形状を示しており、図1では便宜的に各部材を同一の紙面内に示している。また、図1及び図2では、便宜的に回折面における回折格子を省略している。本実施形態では、YZ平面に平行な物体面におけるZ=0の近傍の位置に被検物が配置されており、光学系10の像面に撮像素子の受光面7が配置されているものとする。また、被検物は、太陽光などの白色光(複数の波長成分を有する光)により照明されているものとする。
1 and 2 are schematic views of a main part of an
本実施形態に係る光学系10は、物体側から像側へ順に配置された前群11、遮光部材(スリット部材)4、及び後群12で構成される。光学系10は、−X側に位置する不図示の被検物からの光束を集光することで、受光面(像面)7に被検物の像を形成している。前群11は、絞り1、第1反射面2、及び第2反射面3を有する。また、後群12は、第3反射面(回折面)5及び第4反射面6を有する。なお、受光面7の直前にはカバーガラスGが配置されているが、これは結像に寄与しないものとして扱う。
The
絞り1は、被検物からの光束の第2の方向における幅を規制するための部材であり、その開口面がX方向に垂直になるように配置されている。ただし、絞り1は光学系10の外部に設けられていてもよい。なお、図1及び図2に示すように、光学系10における光束の入射口(絞り1)と出射口(受光面7)を、各光学面を挟んで互いに反対側に配置することが望ましい。これにより、光学系10を撮像装置に適用した際に、被検物からの光束が撮像素子や配線等によって遮られることを回避し易くすることができる。
The
遮光部材4には、第1の方向に長い開口(スリット)が設けられている。遮光部材4は、光学系10の第2の断面における画角を制限して不要光を遮光しつつ、光束の第1の方向における幅を規制する絞りとしての役割を果たしている。なお、遮光部材4の開口の幅は、求められる光量や解像度などに応じて決定される。遮光部材4の開口の第2の方向における幅は、第1の方向における幅(数mm)よりも短く、数μm〜数100μmであることが望ましい。遮光部材4の開口の第2の方向における幅について、大き過ぎる場合は受光面7での解像度が低下してしまい、小さすぎる場合は結像に寄与する有効光束が遮光され易くなってしまうため、10μm以上0.2mm以下であることがより好ましい。
The
絞り1及び遮光部材4における開口以外の領域は、少なくとも光学系10の使用波長帯域(設計波長帯域)の光が透過しない遮光面となっている。絞り1及び遮光部材4としては、板金に穴を開けたものや、ガラス板の表面にクロム蒸着を施したものなどを採用することができる。このような遮光部材4を採用することにより、光学系10は第1の方向に長いライン状の読取領域(被検領域)の像を形成することができる。
The region other than the aperture in the
第1反射面2、第2反射面3、及び第4反射面6は、自由曲面形状を有するベース面に反射コーティングを施すことで得られる反射面である。各反射面のベース面は、ガラス、樹脂、金属などから成るブロック材を加工(切削、研磨、型によるモールド成形など)することによって形成される。反射コーティングは、使用波長帯域において十分なエネルギー効率(光利用効率)を実現することができる分光反射特性を有していることが望ましい。なお、ベース面が使用波長帯域において十分な反射率を有する場合は、反射コーティングを省略してもよい。
The 1st
本実施形態において、第1反射面2、第2反射面3、及び第4反射面6の夫々は、第1の断面と第2の断面とで曲率(パワー)が異なるアナモフィック光学面(アナモフィック反射面)である。これにより、第1の断面と第2の断面とで異なる光学的作用を生じさせることができる。特に、第4反射面6は、第2の断面において、光軸に対して一方の側の曲率が軸外に向かうに従い小さくなり、光軸に対して他方の側の曲率が軸外に向かうに従い大きくなるような形状を有している。これにより、波長ごとに異なるコマ収差を良好に補正することができる(詳細は後述)。
In the present embodiment, each of the first reflecting
なお、前群11の各反射面はアナモフィック光学面でなくてもよく、例えば各反射面を球面として、代わりにアナモフィック屈折面を設けてもよい。ただし、前群11における光学面の数を減らすためには、第1反射面2及び第2反射面3の少なくとも一方をアナモフィック光学面とすることが望ましい。また、後群12は少なくとも一つの回折面とその像側に配置された少なくとも一つのアナモフィック光学面を有していればよい。
Each reflective surface of the
ただし、光学面同士でパワーを分担することで収差の発生を抑制するためには、前群11及び後群12の全ての光学面をアナモフィック光学面とすることがより好ましい。なお、回折面5を前群11に設けた場合、一部の波長の光束しか遮光部材4の開口を通過できなくなってしまう。よって、回折面5は後群12に設けることが必要である。
However, in order to suppress the occurrence of aberration by sharing power between the optical surfaces, it is more preferable that all the optical surfaces of the
本実施形態においては、全ての光学面を反射面とすることで、光路を折り曲げて光学系10の小型化を実現しつつ、色収差の発生を抑制している。このとき、光学系10の小型化のためには、図2に示すように、前群11及び後群12の夫々において光路が交差するように(4の字になるように)各反射面を配置することが望ましい。なお、必要に応じて少なくとも一つの光学面を屈折面(透過面)としてもよい。
In the present embodiment, since all the optical surfaces are reflecting surfaces, the optical path is bent to realize downsizing of the
ただし、特に後群12においては、不図示の保持部材や配線などが遮光部材4や受光面7の周りに配置されるため、屈折光学素子を配置するための十分なスペースを確保することが難しい。仮に十分なスペースを確保できたとしても、色収差を良好に補正するためには複数の屈折光学素子を配置することが必要になるため、全系が大型化してしまう。よって、少なくとも後群12に含まれる全ての光学面を反射面とすることが望ましい。さらに、前群11に含まれる全ての光学面を反射面とすることがより好ましい。
However, particularly in the
このように、光学系10の構成は本実施形態に限られず、例えば前群11を一つ又は三つ以上の光学面で構成したり、後群12を三つ以上の光学面で構成したりしてもよい。すなわち、前群11は少なくとも一つの反射面又は屈折面を有していればよく、後群12は少なくとも二つの反射面又は屈折面(うち一つは回折面)を有していればよい。このとき、必要に応じて反射面と屈折面とを組み合わせた構成としてもよい。ただし、全系の小型化と部品点数の削減を実現するためには、本実施形態のように前群11及び後群12の夫々を二つの反射面で構成することが望ましい。
As described above, the configuration of the
図3は、本実施形態に係る回折面5を含む回折光学素子(反射光学素子)50の要部概略図であり、図3(a)は斜視図、図3(b)は正面図(+x方向から見た図)を示している。回折面5は、ベース面51と、ベース面51に設けられた回折格子52とで構成されている。なお、図3においては、便宜的に回折格子52のうち一部のみを拡大して示している。
3A and 3B are schematic views of a main part of a diffractive optical element (reflective optical element) 50 including the
回折面5におけるベース面51は、他の反射面と同様に自由曲面形状を有している。回折格子52は、サブミクロンからミクロンのオーダのピッチで配置された複数の格子(凸部)から成り、その各格子の高さもサブミクロンからミクロンのオーダとなっている。回折格子52としては、zx断面での形状が、階段形状、矩形凹凸形状、ブレーズ形状、SIN波形状であるものなどを採用することができる。回折格子52の形状は、求められる回折効率及び製造の容易性を考慮して選択される。
The
本実施形態では回折効率の向上及び製造の容易化の両立が比較的容易であるブレーズ形状を採用している。ブレーズ形状の回折格子において、ベース面51に対してx方向に最も離れた部分を格子頂点、入射光を反射させる(回折させる)部分をブレーズ面(格子面)、ブレーズ面に隣接する回折に寄与しない部分を格子壁面と呼ぶ。本実施形態に係る回折面5は、受光面7の側(像側)にブレーズ面が向かい、物体側に格子壁面が向かうように配置されている。これにより、図2における受光面7の+Z側に短波長の光束が入射し、−Z側に長波長の光束が入射することになる。
In the present embodiment, a blazed shape is employed, in which it is relatively easy to improve both diffraction efficiency and ease of manufacture. In the blazed diffraction grating, the portion farthest in the x direction with respect to the
ベース面51は、上述した他の反射面と同様の方法で形成される。回折格子52は、ベース面51を切削や研磨などによって加工することで形成することができるが、ベース面51を形成する際に同時に回折格子52を形成してもよい。例えば、金型を構成する鏡面駒の表面に微細な凹凸構造を設け、その金型を用いたモールド成形によって回折格子52が設けられた回折光学素子50を製造してもよい。なお、回折効率を向上させるために、回折格子52の表面に反射コーティングを施してもよい。
The
また、図3(b)に示すように、zx断面での各格子の頂点に対応する複数の稜線が互いに平行になるように回折格子52を構成することが望ましい。さらに、回折格子52の各稜線の間隔を一定とすることがより好ましい。これにより、切削や研磨によるベース面51の加工を容易にすることができる。ただし、必要に応じて各稜線の間隔を非一定としてもよい。例えば、光学系10におけるより高度な収差補正を実現するために、z方向において各稜線の間隔を変化させてもよい。
Further, as shown in FIG. 3B, it is desirable to configure the
なお、回折面5のベース面51は、xy断面とzx断面とで曲率が異なるアナモフィック面であることが望ましい。これにより、他のアナモフィック光学面とともにパワーを分担することができるため、収差の補正が容易になる。本実施形態においては、回折面5のベース面51をアナモフィック面としているが、回折格子52の製造の容易性を重視して、ベース面51を平面や球面で構成してもよい。
The
図1及び図2を用いて、光学系10の作用について説明する。
The operation of the
被検物から出射した光束は、絞り1の開口を通過した後、第1反射面2及び第2反射面3で反射されて遮光部材4に到達する。このとき、前群11は、第1の断面(XY断面)においては遮光部材4の開口上に被検物を結像せず、第2の断面(ZX断面)においては遮光部材4の開口上に被検物の中間像を形成している。すなわち、前群11は第1の断面において焦点位置が物体面と一致しないように構成されている。これにより、遮光部材4の開口上には、第1の方向に長いライン状の中間像(線像)が形成されることになる。なお、ここでの「開口上」とは、厳密な開口の位置に限らず、開口の位置から光軸方向に微小に離れた開口の近傍(略開口上)も含むものとする。
The light beam emitted from the test object passes through the aperture of the
遮光部材4の開口を通過した光束は、第2の断面において回折面5によって互いに波長が異なる複数の光束に分光される。このとき、図3に示したように、回折面5における回折格子52はz方向に配列された複数の格子(稜線)から成るため、回折面5に入射した光束はz方向においてのみ分光作用を受け、y方向においては分光作用を受けない。
The light beam that has passed through the opening of the
そして、回折面5からの複数の光束は、第4反射面6で反射されて像面に配置された受光面7に入射する。このとき、互いに波長が異なる複数の光束は、第2の断面において受光面7における互いに異なる位置に集光される。すなわち、本実施形態に係る光学系10によれば、受光面7に波長ごとの複数の像を形成することができるため、受光面7は波長ごとの複数の画像情報を取得することができる。
The plurality of light beams from the
このように、本実施形態に係る光学系10は、読取方向を含む第1の断面と分光方向を含む第2の断面とで異なる光学的作用を生じている。具体的には、第1の断面では被検物を遮光部材4の開口上に一旦結像せずに受光面7に結像しているが、第2の断面では被検物を遮光部材4の開口上に一旦結像してから受光面7に再結像している。すなわち、第1の断面では被検物を1回結像する一方で、第2の断面では被検物を2回結像している。
As described above, the
この構成によれば、第1の断面においては遮光部材4の開口を通過する際の光束の収束状態が制限されないため、光学系10の設計自由度を向上させることができる。よって、前群11と後群12とでパワーを適切に分担して受光面7に被検物を結像することができ、諸収差の補正が容易になるため、広画角化(読取領域の広域化)と撮像画像の高精細化を両立することができる。
According to this configuration, in the first cross section, the convergence state of the light flux when passing through the opening of the
具体的には、第1の断面における焦点位置が物体面と一致しないように前群11を構成することで、遮光部材4の開口を通過する際の光束を非平行光とすることができる。これにより、第1の断面における広画角化を実現することが容易になる。仮に、遮光部材4の開口を通過する際の光束が平行光である場合、光学系10を広画角化するためには後群12に多数の光学素子を配置することが必要になり、全系が大型化してしまう。本実施形態においては、遮光部材4の開口を通過する際の光束を発散光とすることで広画角化を実現しているが、必要に応じて遮光部材4の開口を通過する際の光束を収束光としてもよい。
Specifically, by configuring the
また、第1の断面においても遮光部材4の開口上に被検物を一旦結像する場合は、前群11及び後群12の夫々が単独で収差を補正しなくてはならない。よって、各光学面のパワーを大きくすることが必要になるなど、各光学面の設計自由度が低下し、光学系10の広画角化が難しくなる。一方、第2の断面においては、広画角化の必要がないため、遮光部材4の開口上に被検物を一旦結像することで高NA化が可能になる。
Further, in the first cross section, when the test object is once imaged on the opening of the
上述した構成において、前群11及び後群12の夫々は、第1の断面と第2の断面とで互いに異なるパワーを有することになる。この構成を実現するためには、前群11及び後群12の夫々にアナモフィック光学面を設けることが必要になる。このとき、前群11に含まれるアナモフィック光学面には、第2の断面だけでなく第1の断面にも積極的にパワーを持たせること(曲率の絶対値を0よりも大きくすること)が望ましい。
In the configuration described above, each of the
なお、第2の断面においては、被検物を遮光部材4の開口上に一旦結像してから受光面7に再結像するために、前群11及び後群12に正のパワーを持たせる必要がある。一方、第1の断面では、被検物を遮光部材4の開口上に一旦結像する必要がないため、更なる広画角化を実現するために、前群11に負のパワーを持たせ、後群12に正のパワーを持たせることが望ましい。これにより、第1の断面においては光学系10がレトロフォーカスタイプになるため、全系の焦点距離が短くなり広画角化を実現することができる。ただし、被検物が光学系10から十分に離れている場合は、前群11に正のパワーを持たせ、後群12に負のパワーを持たせることで、光学系10を望遠光学系としてもよい。
In the second cross section, the
図2を用いて、回折面5によって光束が分光される様子を説明する。ここでは、被検物の1点から発された白色光束が、λ1[nm]、λ2[nm]、λ3[nm](λ2<λ1<λ3)の各波長の光束に分光される場合を考える。ただし、図2においては各光束のうち主光線及びマージナル光線のみを示している。
The manner in which the light beam is split by the
被検物から発された白色光束における主光線L1P及びマージナル光線L1U,L1Lは、絞り1、第1反射面2、及び第2反射面3を介して遮光部材4の開口上にライン状の中間像を形成する。遮光部材4の開口を通過した主光線L2P及びマージナル光線L2U,L2Lは、回折面5によって、波長λ1の光線L3P,L3U,L3Lと、波長λ2の光線L4P,L4U,L4Lと、波長λ3の光線L5P,L5U,L5Lに分光される。そして、波長λ1、波長λ2、及びの波長λ3の各光線の夫々は、受光面7における第1の位置73、第2の位置74、及び第3の位置75に集光される。
The chief ray L1P and the marginal rays L1U and L1L in the white light beam emitted from the test object are line-shaped intermediately on the opening of the
次に、第4反射面6の形状及び作用について詳細に説明する。
Next, the shape and action of the fourth reflecting
図4は、第2の断面における第4反射面6の部分曲率(非球面量)を示している。図4において、横軸は第4反射面6のローカル座標系における原点に対するz方向での位置[mm]を示し、縦軸は第4反射面6の部分曲率1/Rz[1/mm]を示している。なお、Rzは、第2の断面における第4反射面6の部分曲率半径である。また、図4において、実線、破線、一点鎖線の夫々は、ローカル座標系におけるy=0.0[mm]、y=−6.0[mm]、y=−10.0[mm]の各位置でのグラフを示している。
FIG. 4 shows the partial curvature (aspheric amount) of the fourth reflecting
図4を見てわかるように、部分曲率1/Rzは光軸(x軸)に対して−z側と+z側とで非対称である。具体的に、部分曲率1/Rzは、+z側よりも−z側の方で大きくなっている。更に、部分曲率1/Rzは、光軸に対して−z側と+z側とで異なる変化(非対称な変化)をしている。本実施形態において、部分曲率1/Rzは、−z側においては軸外に向かうに従い大きくなり、+z側においては軸外に向かうに従い小さくなっている。また、部分曲率1/Rzは、y=0[mm]の位置から離れるほど大きくなっている。
As can be seen from FIG. 4, the
図5は、本実施形態に係る異なる複数の波長の光束の、光軸を含む第2の断面(y=0[mm])における受光面7での集光状態を示している。図5(a)、図5(b)、図5(c)の夫々は、λ1=700nm、λ2=400nm、λ3=1000nmの各波長の光束の主光線及びマージナル光線が受光面7に至るまでの光路を示している。本実施形態においては、波長λ1=700nmの主光線が第4反射面6の光軸(x軸)上に入射するように設計している。なお、図5において、各波長の光線の符号は図2に示したものと同様であり、図2と同様に回折面5における回折格子を省略している。
FIG. 5 shows a condensing state on the
図5(a)、図5(b)、図5(c)の夫々に示すように、第4反射面6の光軸に対して+z側、すなわち回折面5のベース面の頂点54と同じ側(近い側)の曲率は、軸外に向かうに従い小さくなっている。一方、第4反射面6の光軸に対して−z側、すなわち回折面5のベース面の頂点54とは反対側(遠い側)の曲率は、軸外に向かうに従い大きくなっている。これにより、第4反射面6の+z側に入射するマージナル光線L3L及び第4反射面6の−z側に入射するマージナル光線L3Uの夫々が、主光線L3Pへ近づくよう反射される。図5を見てわかるように、何れの波長の光束についても、受光面7におけるコマ収差が良好に補正されている。
5A, FIG. 5B, and FIG. 5C, respectively, + z side with respect to the optical axis of the fourth reflecting
ここで、本実施形態に係る第4反射面6の効果を説明するために、光学系10のうち第4反射面6のみを変更した比較例を考える。
Here, in order to explain the effect of the fourth reflecting
比較例に係る第4反射面6は、本実施形態に係る第4反射面6の第2の断面の形状を表す表現式における非球面係数の一部をゼロにしたものである。具体的には、後述する式(数2)における非球面係数M01,M21,M41,M03,M23,M43,M05,M25,M45の値ゼロにしたものである。ただし、M01,M05,M25,M45の値は本実施形態においてもゼロである。これらの非球面係数は、第4反射面6の光軸に対する対称性に関するものである。すなわち、比較例に係る第4反射面6の部分曲率1/Rzは、本実施形態とは異なり光軸に対して対象である。
The fourth reflecting
図6は、比較例に係る異なる複数の波長の光束の、光軸を含む第2の断面における受光面7での集光状態を、図5と同様に示したものである。図6(a)、図6(b)、図6(c)の夫々は、λ1=700nm、λ2=400nm、λ3=1000nmの各波長の光束の主光線及びマージナル光線が受光面7に至るまでの光路を示している。図6(a)、図6(b)、図6(c)の夫々に示すように、比較例においては、受光面7における各波長の主光線及びマージナル光線の集光位置が一致しておらず、コマ収差が良好に補正されていない。
FIG. 6 shows the condensing state on the
このように、本実施形態では、第2の断面において、回折面5の像側に配置されたアナモフィック光学面を、光軸に対して一方の側の曲率が軸外に向かうに従い小さくなり、光軸に対して他方の側の曲率が軸外に向かうに従い大きくなるような形状としている。これにより、各波長の光束のマージナル光線を主光線に近づくように集光することができるため、波長ごとに異なるコマ収差を良好に補正することが可能になる。
Thus, in the present embodiment, in the second cross section, the anamorphic optical surface disposed on the image side of the
具体的に、本実施形態においては、第4反射面6を、光軸に対して回折面5のベース面の頂点と同じ側の曲率が軸外に向かうに従い小さくなり、光軸に対して回折面5のベース面の頂点とは反対側の曲率が軸外に向かうに従い大きくなるように構成している。なお、回折面5や第4反射面6による光束の偏向方向(各光学面の向き)に応じて、第4反射面6の光軸に対する両側の曲率の変化の仕方を本実施形態とは反対の関係になるように構成してもよい。ただし、第2の断面において遮光部材4から回折面5に至る光路と第4反射面6から受光面7に至る光路とが交差するように構成した方が全系の小型化に有利であるため、本実施形態のように構成することが望ましい。
Specifically, in the present embodiment, the curvature of the fourth reflecting
以上、本実施形態に係る光学系10によれば、簡素な構成でありながら波長ごとに異なる収差を補正することができる。
As described above, according to the
[実施例1]
以下、本発明の実施例1に係る光学系10について説明する。本実施例に係る光学系10は、上述した実施形態に係る光学系10と同等の構成を採っている。
[Example 1]
The
本実施例において、被検物から絞り1までの距離(物体距離)は300mm、読取領域の第1の方向における幅は300mm、第1の断面での画角は±24.17°である。また、本実施例において、使用波長帯域は400nm〜1000nmであり、受光面7における光束の結像領域(入射領域)の第2の方向での幅は2.7mmである。
In this embodiment, the distance (object distance) from the test object to the
本実施例に係る前群11及び後群12の第1の断面での合成焦点距離は各々−16.27mm、28.30mmであり、前群11及び後群12の第2の断面での合成焦点距離は各々19.99mm、25.76mmである。このように、本実施例に係る光学系10は、第2の断面では中間を行うことで結像性能を向上させつつ、第1の断面ではレトロフォーカスタイプを採ることで広画角化(読取領域の広域化)を実現している。
The composite focal lengths in the first cross section of the
ここで、本実施例に係る光学系10の各光学面の面形状の表現式について説明する。なお、各光学面の面形状の表現式は後述のものに限られず、必要に応じて他の表現式を用いて各光学面を設計してもよい。
Here, the expression of the surface shape of each optical surface of the
本実施例に係る第1反射面2、第2反射面3、第3反射面(回折面)5、及び第4反射面6の夫々のベース面の第1の断面での形状(母線形状)は、夫々のローカル座標系において以下の式で表される。
The shape (bus shape) of the first reflecting
但し、Ryはxy断面での曲率半径(母線曲率半径)であり、Ky,B2,B4,B6はxy断面での非球面係数である。非球面係数B2,B4,B6について、必要に応じてx軸の両側(−y側と+y側)で互いに数値を異ならせてもよい。これにより、母線形状をx軸に対してy方向に非対称な形状とすることができる。なお、本実施例では2次〜6次の非球面係数を用いているが、必要に応じてより高次の非球面係数を用いてもよい。 Here, R y is a radius of curvature (bus curvature radius) in the xy section, and K y , B 2 , B 4 , and B 6 are aspheric coefficients in the xy section. The numerical values of the aspheric coefficients B 2 , B 4 , and B 6 may be different from each other on both sides of the x axis (−y side and + y side) as necessary. As a result, the bus shape can be asymmetric in the y direction with respect to the x axis. In the present embodiment, secondary to sixth-order aspheric coefficients are used, but higher-order aspheric coefficients may be used as necessary.
また、本実施例に係る各光学面の夫々のベース面の、y方向における任意の位置の第2の断面での形状(子線形状)は、以下の式で表される。 In addition, the shape (sub-wire shape) in the second cross section at an arbitrary position in the y direction of each base surface of each optical surface according to the present embodiment is expressed by the following expression.
但し、Kz,Mjkはzx断面での非球面係数である。また、r´は、y方向において光軸からyだけ離れた位置におけるzx断面での曲率半径(子線曲率半径)であり、以下の式で表される。 However, K z and M jk are aspheric coefficients in the zx section. Further, r ′ is a radius of curvature (sub-wire curvature radius) in the zx section at a position separated by y from the optical axis in the y direction, and is represented by the following equation.
但し、rは光軸上での子線曲率半径であり、E2,E4は子線変化係数である。式(数3)においてr=0である場合は、式(数2)の右辺の第1項はゼロとして扱うものとする。なお、子線変化係数E2,E4について、必要に応じて−y側と+y側で互いに数値を異ならせてもよい。これにより、子線形状の非球面量をy方向において非対称にすることができる。また、式(数3)は偶数項のみを含んでいるが、必要に応じて奇数項を加えてもよい。また、必要に応じてより高次の子線変化係数を用いてもよい。 Here, r is the radius of curvature of the strand on the optical axis, and E 2 and E 4 are the strand changing coefficients. When r = 0 in Expression (Expression 3), the first term on the right side of Expression (Expression 2) is treated as zero. Note that the numerical values of the child line change coefficients E 2 and E 4 may be different from each other on the −y side and the + y side, if necessary. As a result, the aspherical amount of the child wire shape can be made asymmetric in the y direction. Moreover, although the formula (Equation 3) includes only even terms, odd terms may be added as necessary. Further, a higher order strand change coefficient may be used as necessary.
なお、式(数2)におけるzの1次の項は、zx断面での光学面のチルト量(子線チルト量)に寄与する項である。よって、Mjkを−y側と+y側で互いに異なる数値とすることで、子線チルト量をy方向において非対称に変化させることができる。ただし、奇数項用いることで子線チルト量を非対称に変化させてもよい。また、式(数2)におけるzの2次の項は、光学面の子線曲率半径に寄与する項である。よって、各光学面の設計を簡単にするために、式(数3)ではなく式(数2)におけるzの2次の項のみを用いて光学面に子線曲率半径を与えてもよい。 Note that the first-order term of z in the equation (Equation 2) is a term that contributes to the tilt amount (child tilt amount) of the optical surface in the zx section. Therefore, by setting M jk to different values on the −y side and the + y side, it is possible to asymmetrically change the sub-line tilt amount in the y direction. However, the amount of sub-line tilt may be changed asymmetrically by using odd terms. In addition, the quadratic term of z in the equation (Equation 2) is a term that contributes to the radius of curvature of the optical surface. Therefore, in order to simplify the design of each optical surface, the subsurface curvature radius may be given to the optical surface using only the quadratic term of z in Expression (Expression 2) instead of Expression (Expression 3).
また、回折面5における回折格子の形状は、既知の回折光学理論に基づく位相関数で表されるものであれば、特に限定されるものではない。本実施例では、基本波長(設計波長)をλ[mm]、zx断面における位相係数をC1とするとき、回折面5における回折格子の形状を以下の位相関数φで定義している。但し、本実施形態では回折格子の回折次数が1であるとする。
φ=(2π/λ)×(C1×z)
The shape of the diffraction grating on the
φ = (2π / λ) × (C1 × z)
なお、ここでの基本波長は、回折格子の高さを決めるための波長であり、被検物に対する照明光の分光特性、回折面5以外の反射面の分光反射率、受光面7を含む撮像素子の分光受光感度、要求される回折効率などに基づいて決定される。すなわち、基本波長は、受光面7による検知の際に重視したい波長に対応する。本実施例においては、基本波長λを542nmとすることで、使用波長帯域における可視域を重点的に観察できるようにしている。ただし、例えば基本波長を850nm程度とすることで近赤外域を重点的に観察できるようにしたり、基本波長を700nm程度とすることで可視域から近赤外域をバランス良く観察できるようにしたりしてもよい。
Note that the fundamental wavelength here is a wavelength for determining the height of the diffraction grating, the spectral characteristics of the illumination light with respect to the object to be examined, the spectral reflectance of the reflective surface other than the
表1に、本実施例に係る光学系10の各光学面の頂点の位置、頂点における法線の方向、及び各断面での曲率半径を示す。表1において、各光学面の頂点の位置は絶対座標系における原点からの距離X,Y,Z[mm]で示し、法線(x軸)の方向は光軸を含むZX断面でのX軸に対する角度θ[deg]で示している。また、d[mm]は各光学面同士の間隔(面間隔)を示し、d´[mm]は各光学面における主光線の反射点同士の間隔を示し、Ry,Rz[mm]の夫々は主光線の反射点におけるXY断面及びZX断面での曲率半径を示している。なお、各反射面の曲率半径の値が正のときは凹面を示し、負のときは凸面を示す。
Table 1 shows the position of the vertex of each optical surface of the
表2に、本実施例に係る光学系10の各光学面の面形状を示す。表2において、Ry,r,λの夫々の単位は[mm]である。表2に示すように、本実施例に係る第4反射面6は、y方向においてはzx断面に対して対称な非球面形状となっており、z方向においてはxy断面に対して非対称な非球面形状となっている。
Table 2 shows the surface shapes of the optical surfaces of the
表3に、絞り1の開口、遮光部材4の開口、及び受光面7のy方向及びz方向における径[mm]を示す。本実施例においては、絞り1の開口、遮光部材4の開口、及び受光面7の何れもが矩形である。
Table 3 shows the aperture [1] in the y direction and the z direction of the aperture of the
図7は、本実施例に係る光学系10のMTF(Modulated Transfer Function)を示す。図7では、700nm(frq1),400nm(frq2),1000nm(frq3)の各波長に対するMTFを、読取領域における物体高[mm]がY=0,30,60,90,120,150である場合の夫々について示している。図7に示すように、受光面7を含む撮像素子の各波長に対する空間周波数[本/mm]は、27.8,41.7,55.6である。図7を見てわかるように、読取領域の全域にわたって収差が良好に補正され、焦点深度が十分に確保されている。
FIG. 7 shows an MTF (Modulated Transfer Function) of the
[実施例2]
以下、本発明の実施例2に係る光学系10について説明する。本実施例に係る光学系10において、上述した実施例1に係る光学系10と同等の構成については説明を省略する。
[Example 2]
Hereinafter, the
図8は、本発明の実施形態に係る光学系10の要部概略図であり、図8(a)は第1の断面を示し、図8(b)は第2の断面を示している。本実施例に係る光学系10は、実施例1に係る光学系10に対して、絞り1から受光面7に至る光路長が短く、全系の更なる小型化を実現している。
FIGS. 8A and 8B are schematic views of a main part of the
本実施例において、被検物から絞り1までの距離は300mm、読取領域の第1の方向における幅は300mm、第1の断面での画角は±24.46°である。また、本実施例においては、使用波長帯域が400nm〜1000nmであり、受光面7における第2の方向での結像領域の幅は2.7mmである。本実施例に係る前群11及び後群12の第1の断面での合成焦点距離は各々−14.21mm、16.69mmであり、前群11及び後群12の第2の断面での合成焦点距離は各々19.33mm、11.01mmである。
In this embodiment, the distance from the test object to the
実施例1と同様に、表4に本実施例に係る光学系10の各光学面の頂点の位置、頂点における法線の方向、及び各断面での曲率半径を示し、表5に各光学面の面形状を示し、表6に絞り1の開口、遮光部材4の開口、及び受光面7の径を示す。但し、第3反射面5の第2の断面における形状については、式(数1)で表される母線上の各位置での法線とx軸とが一致するように、位置ごとに異なるローカル座標系を定めた上で、上述の式(数2)で表している。なお、表4と表5とで曲率半径Ryの値が一致していないのは、表4における曲率半径の値が第2の断面におけるチルト角を考慮したものであるためである。
As in Example 1, Table 4 shows the position of the vertex of each optical surface of the
図9は、図7と同様に本実施例に係る光学系10のMTFを示したものである。図9を見てわかるように、読取領域の全域にわたって収差が良好に補正され、焦点深度が十分に確保されている。
FIG. 9 shows the MTF of the
[実施例3]
以下、本発明の実施例3に係る光学系10について説明する。本実施例に係る光学系10において、上述した実施例1に係る光学系10と同等の構成については説明を省略する。
[Example 3]
The
図10は、本発明の実施形態に係る光学系10の要部概略図であり、図10(a)は第1の断面を示し、図10(b)は第2の断面を示している。本実施例に係る光学系10は、実施例1に係る光学系10に対して、射出側(像側)のFnoが小さい(明るい)構成となっている。具体的には、実施例1に係る光学系10の射出側のFnoが、第1及び第2の断面において各々4.7及び4.0であるのに対して、本実施例に係る光学系10の射出側のFnoは、第1及び第2の断面において各々4.1及び3.5となっている。
FIGS. 10A and 10B are schematic views of a main part of the
本実施例において、被検物から絞り1までの距離は300mm、読取領域の第1の方向における幅は300mm、第1の断面での画角は±24.44°である。また、本実施例においては、使用波長帯域が400nm〜1000nmであり、受光面7における第2の方向での結像領域の幅は2.64mmである。本実施例に係る前群11及び後群12の第1の断面での合成焦点距離は各々−14.46mm、26.85mmであり、前群11及び後群12の第2の断面での合成焦点距離は各々19.34mm、24.98mmである。
In this embodiment, the distance from the test object to the
実施例1と同様に、表7に本実施例に係る光学系10の各光学面の頂点の位置、頂点における法線の方向、及び各断面での曲率半径を示し、表8に各光学面の面形状を示し、表9に絞り1の開口、遮光部材4の開口、及び受光面7の径を示す。
As in Example 1, Table 7 shows the position of the vertex of each optical surface of the
図11は、図7と同様に本実施例に係る光学系10のMTFを示したものである。図11を見てわかるように、読取領域の全域にわたって収差が良好に補正され、焦点深度が十分に確保されている。
FIG. 11 shows the MTF of the
[実施例4]
以下、本発明の実施例4に係る光学系10について説明する。本実施例に係る光学系10において、上述した実施例1に係る光学系10と同等の構成については説明を省略する。
[Example 4]
The
図12は、本発明の実施形態に係る光学系10の要部概略図であり、図12(a)は第1の断面を示し、図12(b)は第2の断面を示している。本実施例に係る光学系10は、実施例1に係る光学系10に対して、絞り1から受光面7に至る光路長が短く、全系の更なる小型化を実現している。
FIGS. 12A and 12B are schematic views of a main part of the
本実施例において、被検物から絞り1までの距離は300mm、読取領域の第1の方向における幅は300mm、第1の断面での画角は±24.49°である。また、本実施例においては、使用波長帯域が400nm〜1000nmであり、受光面7における第2の方向での結像領域の幅は2.37mmである。本実施例に係る前群11及び後群12の第1の断面での合成焦点距離は各々−13.23mm、16.78mmであり、前群11及び後群12の第2の断面での合成焦点距離は各々17.53mm、11.25mmである。
In this embodiment, the distance from the test object to the
実施例1と同様に、表10に本実施例に係る光学系10の各光学面の頂点の位置、頂点における法線の方向、及び各断面での曲率半径を示し、表11に各光学面の面形状を示し、表12に絞り1の開口、遮光部材4の開口、及び受光面7の径を示す。なお、表10と表11とで曲率半径Ryの値が一致していないのは、表10における曲率半径の値が第2の断面におけるチルト角を考慮したものであるためである。
As in Example 1, Table 10 shows the position of the vertex of each optical surface of the
なお、本実施例において、第1反射面2、第2反射面3、第3反射面5、及び第4反射面6の子線形状は、上述した式(数3)の代わりに以下の式を用いて表される。また、第3反射面5の子線形状については、実施例2と同様に母線上の位置ごとに異なるローカル座標系を定めた上で、上述の式(数2)で表している。
r´=r(1+E2y2+E4y4)
In the present embodiment, the sub-wire shapes of the first reflecting
r ′ = r (1 + E 2 y 2 + E 4 y 4 )
図13は、図7と同様に本実施例に係る光学系10のMTFを示したものである。図13を見てわかるように、読取領域の全域にわたって収差が良好に補正され、焦点深度が十分に確保されている。
FIG. 13 shows the MTF of the
[撮像システム]
以下、上述した実施形態に係る光学系10の使用例としての撮像装置(分光読取装置)及び撮像システム(分光読取システム)について説明する。
[Imaging system]
Hereinafter, an imaging apparatus (spectral reading apparatus) and imaging system (spectral reading system) as examples of use of the
図14及び図15は、本発明の実施形態に係る撮像システム100,200の要部概略図である。撮像システム100,200は、光学系10及び光学系10により形成された像を受光する撮像素子を有する撮像装置101,201と、各撮像装置及び被検物103,203の相対位置を変更する搬送部102,202とを備える。なお、各撮像システムは、撮像素子から得られる画像情報に基づいて画像を生成する画像処理部を有することが望ましい。画像処理部は、例えばCPUなどのプロセッサであり、各撮像装置の内部又は外部の何れに設けられていてもよい。
14 and 15 are schematic views of main parts of the
撮像装置101,201によれば、第1の方向(Y方向)に長いライン状の読取領域104,204を1回撮像することで、複数の波長に対応する複数の画像情報(一次元画像)を取得することができる。このとき、各撮像装置を、一般的なカメラよりも多い4種類以上の波長に対応する画像情報を取得できるマルチスペクトルカメラとして構成することが望ましい。さらに、各撮像装置を、100種類以上の波長に対応する画像情報を取得できるハイパースペクトルカメラとして構成することがより好ましい。
According to the
各撮像装置における撮像素子としては、CCD(Charge Coupled Device)センサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサなどを採用することができる。撮像素子は、可視光に限らず赤外光(近赤外光や遠赤外線光)などを光電変換できるように構成されていてもよい。具体的には、使用波長帯域に応じてInGaAsやInAsSbなどの材料を用いた撮像素子を採用してもよい。また、撮像素子の画素数は、読取方向及び分光方向において求められる分解能に基づいて決定することが望ましい。 A CCD (Charge Coupled Device) sensor, a CMOS (Complementary Metal Oxide Semiconductor) sensor, or the like can be used as an imaging element in each imaging apparatus. The imaging device may be configured to photoelectrically convert not only visible light but also infrared light (near infrared light or far infrared light). Specifically, an image sensor using a material such as InGaAs or InAsSb may be employed according to the wavelength band used. In addition, the number of pixels of the image sensor is desirably determined based on the resolution required in the reading direction and the spectral direction.
図14に示す通り、撮像システム100における搬送部102は、被検物103を第2の方向(Z方向)へ移動させる手段である。搬送部102としてはベルトコンベアなどを採用することができる。一方、図15に示す通り、撮像システム200における搬送部202は、撮像装置201を第2の方向へ移動させる手段である。搬送部202としては、マルチコプタ、飛行機、人工衛星等を採用することができる。搬送部202を用いることで、ベルトコンベアなどでは搬送できない大型の被検物や、移動が困難な被検物などに対しても、第2の方向における複数の位置での撮像を行うことができる。
As illustrated in FIG. 14, the
撮像システム100,200によれば、各搬送部に各撮像装置及び各被検物の相対位置を変更させながら、各撮像装置に読取領域を順次撮像させることで、第2の方向における複数の位置に対応する複数の画像情報を取得することができる。画像処理部によってこの複数の撮像画像の並び替えや演算処理などを行うことで、特定の波長に対応する二次元画像を生成することができる。なお、各画像情報は第1の方向における濃淡情報を表すため、第2の方向における特定の位置での波長ごとの濃淡情報に基づいて、画像処理部によりスペクトル分布を生成してもよい。
According to the
なお、各搬送部を、各撮像装置及び各被検物の両方を移動させるように構成してもよい。また、各搬送部によって各撮像装置と各被検物との光軸方向(X方向)における相対位置を調整することができるようにしてもよい。あるいは、光学系10の内部又は外部に駆動可能な光学部材(フォーカス部材)を配置し、その光学部材の位置を調整することで、被検物に対するフォーカシングを行うことができるようにしてもよい。
In addition, you may comprise each conveyance part so that both each imaging device and each test object may be moved. Moreover, you may enable it to adjust the relative position in the optical axis direction (X direction) of each imaging device and each test object by each conveyance part. Alternatively, an optical member (focusing member) that can be driven inside or outside the
以上、本発明の好ましい実施形態及び実施例について説明したが、本発明はこれらの実施形態及び実施例に限定されず、その要旨の範囲内で種々の組合せ、変形及び変更が可能である。 The preferred embodiments and examples of the present invention have been described above, but the present invention is not limited to these embodiments and examples, and various combinations, modifications, and changes can be made within the scope of the gist.
4 遮光部材
5 第3反射面(回折面)
6 第4反射面(アナモフィック光学面)
7 受光面(像面)
10 光学系
11 前群
12 後群
4
6 Fourth reflective surface (anamorphic optical surface)
7 Light receiving surface (image surface)
10
Claims (20)
前記遮光部材には、第1の方向に長い開口が設けられており、
前記前群は、前記第1の方向に平行な第1の断面においては前記開口上に物体を結像せず、前記第1の方向に垂直な第2の断面においては前記開口上に前記物体の中間像を形成しており、
前記後群は、前記第2の断面において前記開口を通過した光束を互いに波長が異なる複数の光束に分光する回折面と、前記第2の断面において前記複数の光束を互いに異なる位置に集光するアナモフィック光学面とを有し、
前記第2の断面において、前記アナモフィック光学面の、光軸に対して一方の側の曲率は軸外に向かうに従い小さくなり、光軸に対して他方の側の曲率は軸外に向かうに従い大きくなることを特徴とする光学系。 An optical system composed of a front group, a light shielding member, and a rear group arranged in order from the object side to the image side,
The light shielding member is provided with a long opening in the first direction,
The front group does not image an object on the opening in a first cross section parallel to the first direction, and the object on the opening in a second cross section perpendicular to the first direction. An intermediate image of
The rear group condenses the light beams that have passed through the opening in the second cross section into a plurality of light beams having different wavelengths and condenses the light beams in different positions in the second cross section. An anamorphic optical surface,
In the second cross section, the curvature of one side of the anamorphic optical surface with respect to the optical axis decreases as it goes off-axis, and the curvature of the other side with respect to the optical axis increases as it goes off-axis. An optical system characterized by that.
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