JP2017518517A - 腫瘍関連エキソソーム用のバイオマーカーとしてのtm9sf4の使用 - Google Patents

腫瘍関連エキソソーム用のバイオマーカーとしてのtm9sf4の使用 Download PDF

Info

Publication number
JP2017518517A
JP2017518517A JP2017516203A JP2017516203A JP2017518517A JP 2017518517 A JP2017518517 A JP 2017518517A JP 2017516203 A JP2017516203 A JP 2017516203A JP 2017516203 A JP2017516203 A JP 2017516203A JP 2017518517 A JP2017518517 A JP 2017518517A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tumor
cancer
tm9sf4
extracellular vesicles
biomarker
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017516203A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6650929B2 (ja
Inventor
フランチェスコ・ロツァポーネ
アントニオ・チエシ
パオロ・グアッチ
ナターサ・ツァロヴーニ
ピエトロ・フェッルッツィ
ダヴィデ・ゾッコ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Exosomics Siena SpA
Exosomics Siena SpA
Original Assignee
Exosomics Siena SpA
Exosomics Siena SpA
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Exosomics Siena SpA, Exosomics Siena SpA filed Critical Exosomics Siena SpA
Publication of JP2017518517A publication Critical patent/JP2017518517A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6650929B2 publication Critical patent/JP6650929B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/53Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
    • G01N33/574Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor for cancer
    • G01N33/57484Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor for cancer involving compounds serving as markers for tumor, cancer, neoplasia, e.g. cellular determinants, receptors, heat shock/stress proteins, A-protein, oligosaccharides, metabolites
    • G01N33/57492Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor for cancer involving compounds serving as markers for tumor, cancer, neoplasia, e.g. cellular determinants, receptors, heat shock/stress proteins, A-protein, oligosaccharides, metabolites involving compounds localized on the membrane of tumor or cancer cells
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/53Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
    • G01N33/574Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor for cancer
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/53Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
    • G01N33/574Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor for cancer
    • G01N33/57484Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor for cancer involving compounds serving as markers for tumor, cancer, neoplasia, e.g. cellular determinants, receptors, heat shock/stress proteins, A-protein, oligosaccharides, metabolites
    • G01N33/57488Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor for cancer involving compounds serving as markers for tumor, cancer, neoplasia, e.g. cellular determinants, receptors, heat shock/stress proteins, A-protein, oligosaccharides, metabolites involving compounds identifable in body fluids
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2800/00Detection or diagnosis of diseases
    • G01N2800/56Staging of a disease; Further complications associated with the disease

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Urology & Nephrology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Cell Biology (AREA)
  • Oncology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Hospice & Palliative Care (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Abstract

本発明は、対象における腫瘍の転換状態または腫瘍の存在を決定するための細胞外微小胞バイオマーカー、当該バイオマーカーの使用、および当該バイオマーカーを用いた診断方法に関連する。特に、本発明の方法および使用は、TM9SF4陽性細胞外小胞の単離と、好ましくはCD9蛋白質、miR−21およびRNU6からなる群から選択される、第二のバイオマーカーの発現の検出とを含む。

Description

本発明は、対象における腫瘍の転換(transformation)状態または腫瘍の存在を決定するための細胞外微小胞バイオマーカー、当該バイオマーカーの使用、および当該バイオマーカーを用いた診断方法に関連する。
発明の背景
悪性(または癌性)腫瘍とは反して、良性腫瘍は、一般的に、隣接組織に侵入する、または転移する能力を欠く細胞の塊である。また、良性腫瘍は、通常悪性腫瘍よりも遅い成長速度を有し、その腫瘍細胞は、たいてい、より分化している。
たいていの良性腫瘍は命に関わるものではないが、多くのタイプの良性腫瘍は、腫瘍の転換として知られるプロセスを通して、癌性(悪性)に変化する可能性を有する。
(原発性または再発性の)非転移性癌は、原発部位(癌が始まった場所)から体の他の場所に広がらない癌である。
転移性癌は、癌が始まった体の部分(原発部位)から、体の他の部分に広がる癌である。
良性神経線維腫の発達は、シュワン細胞系統1−3の細胞におけるNF1腫瘍抑制遺伝子の変異と、しばしば関連があり得る。これらの新生物(neoplasm)は、しばしば、悪性末梢神経鞘腫(MPNST)1−3にさらに転換し得る。現在のところ、どの細胞タイプが特にMPNST形成しやすいのか、神経線維腫からのMPNSTの発達を引き起こす分子変化は何か、あるいは、腫瘍環境の他のどの因子が新形成(neoplasia)に寄与している可能性があるかは、不明である。さらに、神経膠腫、特に視神経の毛様細胞性星状細胞腫、および白血病は、NF1集団において、高頻度に見られる
MPNSTは、標準的な化学療法または放射線療法に応答しないため、非常に予後が悪く、転移する傾向も高い4−7。NF1患者とその家族は、これらの事実をよく分かっており、それ故に、MPNSTの発症がNF1を患う患者が最も恐れる困難な事態である8。しかしながら、MPNSTが既存の大きな神経線維腫内でしばしば発症するという事実により、早期の検出はよく妨げられ、MRIによってでさえ、新たな成長または進行を検出および区別し難くしている。この診断の遅れが、おそらく、孤発性の対応疾患に対して、NF1におけるMPNSTの予後が悪いことの原因である。このことは、非侵襲的に検出可能であり、NF1患者におけるMPNSTの開始および進行を示す分子変化を同定することに対する、主な原動力を成している。それは、スクリーニングおよび初期の診断において、並びに、前臨床および臨床の状態における疾病または治療成績のモニタリングにおいて、有用であろう。
多くの神経線維腫の亜型が存在し、それらは成長の部位およびパターン、NF1との関連、および悪性転換の可能性において、異なるということについて、通常合意されている。多くの、臨床研究者および基礎科学研究者が、神経線維腫を、大まかに、皮膚の変異形または叢状変異形のいずれかとして分類している。叢状神経線維腫は、ほとんど独占的にNF1患者において生じる神経線維腫変異形であり、先天性であると考えられている;これらは、局在性の神経内神経線維腫とは、その特徴的な叢状成長パターンにより区別される。叢状神経線維腫は、MPNSTへの悪性転換のリスクが最も高い。
神経線維腫のMPNSTへの転換と同様に、他の良性腫瘍は、その対応する悪性腫瘍に転換するリスクを有している。これには、例えば、良性前立腺肥大症(BPH)から前立腺癌へ、結腸ポリープから結腸直腸癌へ、良性母斑からメラノーマへ、非癌性乳房状態から乳癌へ、肺小結節から肺癌へ、初期の星状細胞腫から神経膠芽腫へ、および良性卵巣腫瘍から卵巣癌への症例がある。これらの癌のほとんどはまた、転移する能力がある。
細胞外小胞(EV)は、様々な細胞タイプから分泌される膜結合細胞小器官の一種である。EVには、限定的ではないが、(i)エキソソーム:エンドサイトーシスに起源がある、直径30−100nmの膜小胞、(ii)エクトソーム(分泌マイクロベシクル、SMVとも呼ばれる):細胞膜(PM)から直接分泌される大きな膜小胞(直径50−1000nm)、および(iii)アポトーシス小体(直径50−5000nm):死細胞により放出される、が含まれる。
エキソソームは、微細に調節された、機能的に適切な方法で、実質的に全ての細胞タイプによって生産および放出される、天然の脂質細胞外ナノ小胞であり、従って、その蛋白質およびmRNAの組成は、親細胞のタイプおよび状態を反映する10−14。これらの小胞は、固有の安定性と、生物学的バリアを通過する能力を有し、様々な組織に由来するエキソソームを、血液などの容易に入手できる体液において見つけることができる15−17。それらの生物学的役割および特徴を考慮すると、エキソソームは、細胞と組織の恒常性と代謝における変化の初期の番人と考えられ、また、液体生検のパラダイムにおける既知の組織マーカーの提示と並んで、新規の疾病関連バイオマーカーの同定のための魅力的な供給源である。これは、癌などの複雑な疾病の診断法において、エキソソーム標的アッセイを用いる際の、重要な前提および約束である。特定の状況における、特定の組織に対するエキソソーム関連マーカー(蛋白質およびRNAの両方)の関連付け、および、現実的に臨床研究および実践において実行され得る、信頼のおける、手頃な価格の、非侵襲性のエキソソームを標的とする解決策およびアッセイの最適化に、大きな課題がある18−21
現在、腫瘍の存在(良性、悪性、および転移性であっても)または腫瘍の転換状態(良性から悪性へ、非転移性から転移性へ)を決定できる細胞外小胞バイオマーカーが必要とされている。
発明の説明
エキソソームなどの細胞外小胞のミセルの性質に起因して、これらの小胞に存在するいくつかの生体分子は、膜上に存在するために、小胞を溶解することなく検出可能であり、一方、他のいくつかの生体分子は、小胞内に位置するために、小胞を溶解後に初めて検出できる。
我々は、驚くべきことに、TM9SF4陽性細胞外小胞(すなわち、TM9SF4蛋白質を抱える細胞外小胞)が、特に、表1のリストから選択したバイオマーカーを用いた場合に、対象において腫瘍の存在または腫瘍の転換状態を決定するために用いられ得る、極めて多用途のツールであることを見出した。
原文に記載なし。
TM9SF4蛋白質(配列番号1)は、9回膜貫通型スーパーファミリー(TM9SF)(大きな親水性のN末端ドメインとそれに続く9回膜貫通型ドメインを特徴とする、詳細に明らかにされている蛋白質ファミリー)に属する、最近記載された膜貫通蛋白質である22。当該蛋白質は、メラノーマ、並びに、急性骨髄性白血病および骨髄異形成症候群において過剰発現していることが知られており、後者は、TM9SF4遺伝子全体を有する第20染色体フラグメント(20q11.21)の3倍から10倍の増幅に起因する。TM9SF4は細菌のファゴサイトーシスに関連しており、また、予後の悪さとしばしば関連する現象である、転移性のメラノーマ細胞の人食い(cannibal)表現型に関連している25,26。人食い(cannibal)癌細胞は、しばしば、胃癌および結腸癌で検出されている27−30
TM9SF4が、いくつかの腫瘍で過剰発現しているpH調節プロトンポンプである、液胞型ATPアーゼに結合していることが、最近示された。当該相互作用は、プロトンポンプを活性化状態で異常に安定させ、結果的に、薬剤耐性および結腸癌細胞の侵襲性に関連するpH勾配変化を伴う31
CD9蛋白質(配列番号2)は、テトラスパニンファミリーとも知られる、4回膜貫通型スーパーファミリーのメンバーである。テトラスパニンは、4つの膜貫通ドメインを持つ細胞表面糖蛋白質であり、他の細胞表面蛋白質と多量体の複合体を形成する。コードされた蛋白質は、分化、接着、およびシグナル伝達を含む多くの細胞プロセスにおいて機能し、当該遺伝子の発現は、癌細胞の運動性および転移の抑制において、決定的役割を果たす。CD9蛋白質はエキソソーム表面に見つかっており、血漿由来ナノ小胞の定量分析のためのエキソソームハウスキーピング蛋白質と考えられている。
miRNA21(配列番号3)miRNAは、成熟産物が約22ヌクレオチド長である、低分子ノンコーディングRNAの一種である。これらは、翻訳阻害または転写物分解の誘導により、遺伝子発現を負に制御する32。miR−21は、癌や循環器疾患を含む多くの病態で、上方制御されていることが分かってきている33。いくつかのmiRNAの標的が実際に古典的な癌遺伝子または腫瘍サプレッサーであると同定され、癌の開始、進行、および転移においてmiRNAが中枢の役割を果たすという、広く受け入れられている考えに繋がった34,35。miR−21は、様々な細胞株において、アポトーシスのサプレッサーとして、最初に知られた36
RNU6(配列番号4)は、他の核内低分子RNA(snRNA)の修飾において機能する、ノンコーディングRNA(ncRNA)分子である。microRNA(miRNA)の正確なプロファイリングは、生理的過程および病理過程の両方において、これらの低分子RNAの機能的重要性を理解するための必須のステップである。正規化は、qRT−PCRにおける最も決定的なステップの一つであり、かつ、当該目的のために一般的に用いられる遺伝子、例えばU6および5S37は、癌において異なって発現されていると既に記載されており、そのためこれらの遺伝子は内部標準として適していないことは、よく知られている。
従って、本発明の第一の局面において、対象における腫瘍の存在をインビトロで決定する方法であって:
a)対象から取得した生体試料を提供すること、
b)当該試料から細胞外小胞を単離すること、ここで、細胞外小胞を単離する本ステップは、TM9SF4陽性細胞外小胞を単離することを含む、
c)ステップb)で単離した細胞外小胞から、好適なバイオマーカーのレベルまたは存在を決定すること、および
d)ステップc)で決定したバイオマーカーのレベルまたは存在と、1つ以上の参照値とを比較すること、
を含む方法が提供される。
ある実施形態において、対象は腫瘍を患っている疑いがある。
ある実施形態において、TM9SF4陽性細胞外小胞を、抗TM9SF4抗体との結合により単離する。
別の実施形態において、細胞外小胞の少なくとも一部がエキソソームである。
さらなる実施形態において、細胞外小胞はエキソソームである。
ある実施形態において、腫瘍は悪性腫瘍である。
ある実施形態において、腫瘍は結腸癌である。
別の実施形態において、腫瘍は胃癌である。
別の実施形態において、腫瘍は乳癌である。
別の実施形態において、腫瘍は肺癌である。
別の実施形態において、腫瘍はメラノーマである。
別の実施形態において、腫瘍は膵癌である。
別の実施形態において、腫瘍は卵巣癌である。
別の実施形態において、腫瘍は前立腺癌である。
別の実施形態において、腫瘍は中枢神経系腫瘍である。
特定の実施形態において、中枢神経系腫瘍は神経膠芽腫である。
別の実施形態において、腫瘍はMPNSTである。
ある実施形態において、ステップc)のバイオマーカーはCD9蛋白質である。
別の実施形態において、ステップc)のバイオマーカーはmiR−21である。
別の実施形態において、ステップc)のバイオマーカーはRNU6である。
ある実施形態において、試料は腫瘍サンプルである。
別の実施形態において、試料は体液である。
特定の実施形態において、試料は血漿サンプルである。
特定の実施形態において、試料は血液サンプルである。
特定の実施形態において、試料は血清サンプルである。
特定の実施形態において、試料は尿サンプルである。
特定の実施形態において、試料は唾液サンプルである。
ある実施形態において、対象はヒトである。
別の実施形態において、対象は哺乳動物である。
ある実施形態において、参照値は、ステップa)と同じ対象由来の以前のサンプルにおける、ステップc)の同じバイオマーカーのレベルまたは存在である。
別の実施形態において、参照値は、ステップa)の対象とは異なる対象から取得したサンプルにおける、ステップc)の同じバイオマーカーのレベルまたは存在である。
本発明の第一の局面の上述の実施形態のいずれの組み合わせも、本発明のさらなる実施形態を表す。
本発明に対する第二の局面において、対象における腫瘍の転換状態をインビトロで決定する方法であって:
a)対象から取得した生体試料を提供すること、
b)当該試料から細胞外小胞を単離すること、ここで、細胞外小胞を単離する本ステップは、TM9SF4陽性細胞外小胞を単離することを含む、
c)ステップb)で単離した細胞外小胞から、好適なバイオマーカーのレベルまたは存在を決定すること、および
d)ステップc)で決定したバイオマーカーのレベルまたは存在と、1つ以上の参照値とを比較すること、
を含む方法が提供される。
ある実施形態において、ステップa)の生体試料は、良性腫瘍の患者から取得される。
特定の実施形態において、良性腫瘍は良性結腸腫瘍である。
特定の実施形態において、良性腫瘍は叢状神経線維腫である。
別の実施形態において、TM9SF4陽性細胞外小胞は抗TM9SF4抗体との結合により単離される。
別の実施形態において、細胞外小胞の少なくとも一部がエキソソームである。
さらなる実施形態において、細胞外小胞はエキソソームである。
ある実施形態において、腫瘍の転換状態はMPNSTへの転換である。
別の実施形態において、腫瘍の転換状態は結腸直腸癌への転換である。
ある実施形態において、ステップc)のバイオマーカーはCD9蛋白質である。
別の実施形態において、ステップc)のバイオマーカーはmiR−21である。
別の実施形態において、ステップc)のバイオマーカーはRNU6である。
ある実施形態において、試料は腫瘍サンプルである。
別の実施形態において、試料は体液である。
特定の実施形態において、試料は血漿サンプルである。
特定の実施形態において、試料は血液サンプルである。
特定の実施形態において、試料は血清サンプルである。
特定の実施形態において、試料は尿サンプルである。
特定の実施形態において、試料は唾液サンプルである。
ある実施形態において、対象はヒトである。
別の実施形態において、対象は哺乳動物である。
ある実施形態において、参照値は、ステップa)と同じ対象由来の以前のサンプルにおける、ステップc)の同じバイオマーカーのレベルまたは存在である。
別の実施形態において、参照値は、ステップa)の対象とは異なる対象から取得したサンプルにおける、ステップc)の同じバイオマーカーのレベルまたは存在である。
本発明の第二の局面の上述の実施形態のいずれの組み合わせも、本発明のさらなる実施形態を表す。
本発明の第三の局面において、対象における腫瘍の存在または腫瘍の転換状態を決定するための試験に用いられるTM9SF4陽性細胞外小胞が提供される。
ある実施形態において、試験はインビトロの試験である。
ある実施形態において、細胞外小胞はエキソソームである。
ある実施形態において、腫瘍は悪性腫瘍である。
ある実施形態において、腫瘍は結腸癌である。
別の実施形態において、腫瘍は胃癌である。
別の実施形態において、腫瘍は乳癌である。
別の実施形態において、腫瘍は肺癌である。
別の実施形態において、腫瘍はメラノーマである。
別の実施形態において、腫瘍は膵癌である。
別の実施形態において、腫瘍は卵巣癌である。
別の実施形態において、腫瘍は前立腺癌である。
別の実施形態において、腫瘍は中枢神経系腫瘍である。
特定の実施形態において、中枢神経系腫瘍は神経膠芽腫である。
別の実施形態において、腫瘍はMPNSTである。
ある実施形態において、腫瘍の転換状態はMPNSTへの転換である。
別の実施形態において、腫瘍の転換状態は結腸直腸癌への転換である。
ある実施形態において、対象はヒトである。
別の実施形態において、対象は哺乳動物である。
本発明の第三の局面の上述の実施形態のいずれの組み合わせも、本発明のさらなる実施形態を表す。
本発明の第四の局面は、対象における腫瘍の存在または腫瘍の転換状態を決定するための試験での、TM9SF4陽性細胞外小胞の使用に関する。
ある実施形態において、試験はインビトロの試験である。
ある実施形態において、細胞外小胞の少なくとも一部がエキソソームである。
さらなる実施形態において、細胞外小胞はエキソソームである。
ある実施形態において、腫瘍は悪性腫瘍である。
ある実施形態において、腫瘍は結腸癌である。
別の実施形態において、腫瘍は胃癌である。
別の実施形態において、腫瘍は乳癌である。
別の実施形態において、腫瘍は肺癌である。
別の実施形態において、腫瘍はメラノーマである。
別の実施形態において、腫瘍は膵癌である。
別の実施形態において、腫瘍は卵巣癌である。
別の実施形態において、腫瘍は前立腺癌である。
別の実施形態において、腫瘍は中枢神経系腫瘍である。
特定の実施形態において、中枢神経系腫瘍は神経膠芽腫である。
別の実施形態において、腫瘍はMPNSTである。
ある実施形態において、腫瘍の転換状態はMPNSTへの転換である。
別の実施形態において、腫瘍の転換状態は結腸直腸癌への転換である。
ある実施形態において、対象はヒトである。
別の実施形態において、対象は哺乳動物である。
本発明の第四の局面の上述の実施形態のいずれの組み合わせも、本発明のさらなる実施形態を表す。
本発明の第五の局面において、対象における腫瘍の存在または腫瘍の転換状態を決定するために用いられるキットであって、抗TM9SF4抗体を含むキットが提供される。
ある実施形態において、キットはさらに抗CD9抗体を含む。
別の実施形態において、キットはさらにmiR−21プライマーを含む。
別の実施形態において、キットはさらにRNU6プライマーを含む。
ある実施形態において、腫瘍は悪性腫瘍である。
ある実施形態において、腫瘍は結腸癌である。
別の実施形態において、腫瘍は胃癌である。
別の実施形態において、腫瘍は乳癌である。
別の実施形態において、腫瘍は肺癌である。
別の実施形態において、腫瘍はメラノーマである。
別の実施形態において、腫瘍は膵癌である。
別の実施形態において、腫瘍は卵巣癌である。
別の実施形態において、腫瘍は前立腺癌である。
別の実施形態において、腫瘍は中枢神経系腫瘍である。
特定の実施形態において、中枢神経系腫瘍は神経膠芽腫である。
別の実施形態において、腫瘍はMPNSTである。
ある実施形態において、腫瘍の転換状態はMPNSTへの転換である。
別の実施形態において、腫瘍の転換状態は、結腸直腸癌への転換である。
別の実施形態において、キットはさらに、好適な操作上のパラメーターの説明書を、ラベルまたは別紙の形態で含む。
本発明の第五の局面の上述の実施形態のいずれの組み合わせも、本発明のさらなる実施形態を表す。
ここで次に、実施例によって、添付の図面を参照して、本発明の詳細な説明のみを行う。添付の図面には以下が記載されている:
図1は、MPNST細胞株(S462、一列目)、叢状神経線維腫株(54836T_003、二列目)および皮膚神経線維腫細胞株(1201A078、三列目)に対して、FACSにより測定したバイオマーカーTM9SF4およびCD9のレベルを比較している。中央値は、バイオマーカーがエキソソーム膜から検出された場合に、バイオマーカーにより良性(叢状神経線維腫、皮膚神経線維腫)と悪性(MPNST)の状態を区別することができることを示している。
図2は、神経膠芽腫細胞株(U87)または3つのMPNST細胞株(S462、T265および88−14)またはヒト胎児由来腎臓細胞株(HEK293)由来の、ならし培地から超遠心分離法プロトコールで精製した40、20、10および5μgのエキソソームを、抗TM9SF4抗体で捕捉し、抗CD9抗体で検出している、サンドイッチELISA試験の結果を示しており、これらのバイオマーカーがエキソソーム膜上で発現されていること、および、当該特定のサンドイッチELISAアッセイは悪性神経線維腫(MPNST)または他の固形腫瘍(例えば、神経膠芽腫)由来のエキソソームの検出には使えるが、HEK293から精製されたエキソソームの検出には使えないことを示している。縦軸で報告されたバックグラウンドに対する比率は、バックグラウンドの平均吸光度で割った各サンプルの吸光度の値に対応している(PBSのみ、0μg=バックグラウンドに対する比率1)。
図3A。結腸直腸癌(CRC)および胃癌(GC)の対象における、健常な周辺組織および新生物発生前の病変(それぞれ、過形成性ポリープおよび腺管繊毛腺腫、並びに胃異形成)と比較した、TM9SF4のIHC評価により、初期および進行期の両方における腫瘍組織の非常に特異的な染色が明らかとなり、健常な組織または異形成の組織においては全く、またはほとんど発現しなかったことが明らかとなった。調べた癌の全体の90%が、TM9SF4を強く発現し、発現レベル(IHCスコア)は病期と有意に相関していた。図3B、健常な周辺組織と比較した、乳癌、肺癌、およびメラノーマ癌における、TM9SF4陽性細胞/mm2のIHC染色。図3Bにより、解析した癌組織全てにおいて、TM9SF4陽性細胞/mm2の数が有意に高いことが明らかとなった。
図4は、腫瘍の初期(TNM分類T1−2N0M0)、または進行期(TNM分類T3−4NxMx)の患者から取得した100μlのプレクリアされた(pre-cleared)(材料と方法参照)血漿サンプルを、TM9SF4抗体で被覆した96穴プレートを用いて免疫捕捉した、サンドイッチELISA試験の結果を示している。CD9抗体による検出により、初期および進行期のいずれにおいても、腫瘍血漿サンプルの非常に特異的なバックグラウンドに対する比率が明らかとなり、健常ドナーの血漿サンプルにおいては非常に発現が低いことが明らかとなった。棒グラフ上の数字は、各研究対象群に対する観察データの数に対応した。バックグラウンドに対する比率は、サンプルの吸光度の値を、バックグラウンドの値で割って計算した(ウェルにPBSのみの場合、バックグラウンドに対する比率=1)。
図5は、腫瘍患者から取得された100μlのプレクリアされた(材料と方法参照)血漿サンプルが、TM9SF4抗体で被覆した96穴プレートを用いて免疫捕捉された、サンドイッチELISA試験の結果を示している。CD9抗体による検出により、腫瘍血漿サンプルの非常に特異的なバックグラウンドに対する比率が明らかとなり、健常ドナーの血漿サンプルにおいては非常に発現が低いことが明らかとなった。横軸では、腫瘍群と観察データの数(N)が説明されている。バックグラウンドに対する比率は、サンプルの吸光度の値を、バックグラウンドの値で割って計算した(ウェルにPBSのみの場合、バックグラウンドに対する比率=1)。
図6は、図5で報告された結腸直腸癌(CRC)データを用いてGraphPad Prism プログラムにより計算された受診者動作特性(ROC)曲線を表している。健常ドナー群は、血漿サンプルに対するTM9SF4/CD9 ELISAサンドイッチアッセイの特異度および最適な閾値を計算するために用いられた。図6は、閾値が>6.925と仮定すれば、その試験がどのように>92%の感度と、>95%の特異度を有するかを示している。
図7は、図5で報告された胃癌データを用いて、GraphPad Prism プログラムにより計算されたROC曲線を表している。健常ドナー群は、血漿サンプルに対するTM9SF4/CD9 ELISAサンドイッチアッセイの特異度および最適な閾値を計算するために用いられた。図7は、閾値が>7.025と仮定すれば、その試験がどのように>83.9%の感度と、>95%の特異度を有するかを示している。
図8は、図5で報告された乳癌データを用いて、GraphPad Prism プログラムにより計算されたROC曲線を表している。健常ドナー群は、血漿サンプルに対するTM9SF4/CD9 ELISAサンドイッチアッセイの特異度および最適な閾値を計算するために用いられた。図8は、閾値が>7.004と仮定すれば、その試験がどのように>88.2%の感度と、>95%の特異度を有するかを示している。
図9は、図5で報告された前立腺癌データを用いて、GraphPad Prism プログラムにより計算されたROC曲線を表している。健常ドナー群は、血漿サンプルに対するTM9SF4/CD9 ELISAサンドイッチアッセイの特異度および最適な閾値を計算するために用いられた。図9は、閾値が>7.005と仮定すれば、その試験がどのように>75.8%の感度と、>95%の特異度を有するかを示している。
図10は、腫瘍患者から取得した100μlのプレクリアされた(材料と方法参照)血清サンプルを、TM9SF4抗体で被覆した96穴プレートを用いて免疫捕捉した、サンドイッチELISA試験の結果を示している。CD9抗体による検出により、健常ドナー血清サンプルと比較した場合に、腫瘍血清サンプルの有意に高いバックグラウンドに対する比率が明らかとなった。これらの結果は、ELISA TM9SF4/CD9の試験が、膵癌血漿サンプルにも適していることを示唆している。
図11−Aは7つの結腸直腸癌(CRC#1−#7)およびコントロール群(健常ドナー−HD)から取得した100μlのプレクリアされた(材料と方法参照)血漿サンプルを、TM9SF4抗体で被覆した96穴プレートを用いて免疫捕捉した、サンドイッチELISA試験の結果を示している。図11−Bは、100μlの同じサンプルセットの、細胞外小胞−(EV)−由来miR−21の相対的な発現(miR−451に正規化)を示している。TM9SF4陽性小胞を抗TM9SF4抗体で被覆したビーズを用いて捕捉し、RNAを抽出し、材料と方法の節に記載したように、RT−qPCRで解析した。ELISAアッセイの診断上の閾値(横線)は、既に記載したように(材料と方法参照)設定し、miR−21アッセイの診断上の閾値は、コントロール群の平均値の2倍の値に設定した。驚くべきことに、7つのCRCサンプル中6つが、一致する診断結果を示し、これら二つのTM9SF4免疫捕捉ベースアッセイの間の相関を示唆した。
図12は、癌患者(結腸直腸癌(CRC)N=7;胃癌N=6;乳癌N=6;前立腺疾患N=5;メラノーマN=5;卵巣N=6;肺癌N=6)およびコントロール群(健常ドナーN=11)からの100μlの血漿のEV由来miR−21の相対的な発現(miR−451またはmiR−574に正規化)を示している。TM9SF4陽性EVは、抗TM9SF4抗体で被覆したビーズで捕捉し、RNAを抽出し、材料と方法の節に記載したようにRT−qPCRで解析した。当該データは、EV由来miR−21が、癌患者の血漿中で過剰発現しており、miR−451およびmiR−574の両方が、EVからの腫瘍由来miRNAの相対的な発現を決定するための、好適な参照miRNAであることを示唆している。
図13は、皮膚、叢状およびMPNST細胞株由来の、1mlの濃縮(10×)細胞上清からの、EV由来RNU6およびEV由来miR−21(miR−223に正規化)の相対的な発現を示している。TM9SF4陽性EVは、抗TM9SF4抗体で被覆したビーズで捕捉し、RNAを抽出し、材料と方法の節に記載したようにRT−qPCRで解析した。当該データは、EV由来RNU6およびmiR−21が、ヒト癌細胞株の上清中で過剰発現しているが、良性腫瘍由来細胞株(叢状)または正常細胞株(皮膚)の上清中では過剰発現していないことを示唆している。
図14−Aは、前立腺癌患者および健常ドナーの100μlの血漿からの、EV由来miR−21(miR−451に正規化)の相対的な発現を示している。EVは、抗CD9抗体で被覆したビーズまたは抗TM9SF4抗体で被覆したビーズを用いて捕捉した。RNAを抽出して、材料と方法の節に記載したように、RT−qPCRにより解析した。図14−Bは、結腸直腸癌(CRC)患者および健常ドナーの100μlの血清からの、EV由来miR−21(miR−451に正規化)の相対的な発現を示している。EVは、抗CD9抗体および抗CD63抗体の両方で被覆したビーズ、または抗TM9SF4抗体で被覆したビーズを用いて捕捉し、RNAを抽出して、材料と方法の節に記載したようにRT−qPCRで解析した。図14−Aおよび−Bのデータは、抗TM9SF4抗体で被覆したビーズによる、腫瘍由来EVの免疫捕捉が、血漿および血清の両方において、miR−21(広く知られる癌関連miRNA)を濃縮する(enrich)ことを示唆している。逆に、一般的なEVマーカー(CD9またはCD63)を標的とする抗体によるEV捕捉は、miR−21を濃縮しない。
図15は、前立腺癌患者および健常ドナーの100μlの血漿からの、EV由来miR−21(miR−451に正規化)の相対的な発現を示している。抗TM9SF4抗体で被覆したビーズ、または非特異的(aspecific)な結合を評価するためのアイソタイプ適合IgG抗体(ISO)で被覆したビーズを用いて、EVを捕捉した。RNAを抽出して、材料と方法の節に記載したように、RT−qPCRにより解析した。当該データは、抗TM9SF4−Abで被覆したビーズを用いたTM9SF4陽性−EVの特異的濃縮を示し、一方、癌患者の血漿において低い非特異的結合が観察された。
図16は、腫瘍患者および健常ドナーから取得した100μlのプレクリアされた(材料と方法参照)血漿サンプルを、CD9抗体で被覆した96穴プレートを用いて免疫捕捉した、サンドイッチELISA試験の結果を示している。TM9SF4抗体による検出によって、図5で用いた捕捉抗体と検出抗体を反転させることは、健常ドナー血漿サンプルから腫瘍由来の血漿サンプルを区別する上で有用でないことが明らかとなった。バックグラウンドに対する比率は、サンプルの吸光度の値を、バックグラウンドの値で割って計算した(ウェルにPBSのみの場合、バックグラウンドに対する比率=1)。
方法
以下は、エキソソームを単離および解析するために実施例で用いられている方法の説明である。当業者であれば、代替の、等価の方法が存在することは理解するであろう。
超遠心分離法プロトコールによるエキソソームの単離
エキソソームの調製および解析のためのならし培地は、80−90%集密した目的の細胞から回収されるべきである。
細胞培養液の上清を無菌状態で回収し、1:1000に希釈したプロテアーゼインヒビターを添加し、ろ過でプレクリアし(0.2μm)、4℃、110.000gで1.5時間超遠心分離する(約50mL/チューブ)。その後、上清を除去して廃棄する。ペレットを100μlの氷冷したPBSに再懸濁した後、50mLの氷冷した1×PBSに希釈し、4℃、110.000gで1.5時間超遠心分離する。その結果得られたペレットを、100μl PBSに再懸濁して、30秒ボルテックスし、その後実験のためにピペッティングする。
FACS解析による蛋白質マーカー検出のための標準的なプロトコール
エキソソーム濃度は、蛋白質定量のためのブラッドフォード法を用いて定量する。
細胞株上清から単離したエキソソームを、アルデヒド/硫酸塩ラテックスビーズ(4%w/v、4μm)と、1:20の割合で、4℃で一晩インキュベートする。PBSによる洗浄ステップの後、ビーズ表面に吸着したエキソソームを、適切な一次抗体と、PBS+0.5%BSA中でインキュベートし(最終濃度5μg/mlで)、4℃で1時間保持する。PBS+0.5%BSAによる洗浄ステップの後、サンプルを、対応する二次抗体(1:10000で希釈した、AlexaFluor 488マウス、ウサギ、またはヤギ)と、4℃で45分間インキュベートする。PBSによる最終洗浄ステップの後、サンプルを300μl PBSで再懸濁し、FACSCalibur (BD)で解析する。アイソタイプ適合抗体または二次抗体単独を、ネガティブコントロールとして用いる。各サンプルの蛍光強度の中央値を、FLIチャネルを用いて読み、ネガティブコントロールに正規化する。
サンプル採取:
組み入れ基準(inclusion criteria)には、新規に癌と診断された症例のみが含まれ、どの患者も、血液採取前に、放射線治療または化学療法治療を受けたことがなく、または手術を受けたことがなかった。全ての患者は、本研究に関与する前に、同意のサインを行った。本研究はRiga East university Hospitalによって行われ、地域の倫理委員会によって承認され、ヘルシンキ宣言を遵守していた。血液は10mlのEDTAチューブに採取され、優しく反転させ、血液採取の瞬間から30分以内に、10分間、室温で、1500gで遠心分離した。
Blood center of North Estonia Hospitalから、健常が保証されたドナーの血漿の提供を受けた。
組織の免疫組織化学的試験
組織切片を、TM9SF4陽性である細胞を可視化するために、免疫染色した。スライドを、科学的マイクロ波を照射して、30分間、pH=9.0にて、Tris/EDTAバッファーでインキュベートすることにより、抗原賦活化を達成した。内在性のペルオキシダーゼ活性を、3.0%Hで10分間処理することで、遮断した。非特異的一次抗体の結合を、抗体とのインキュベーションの前に、正常ウマ血清により遮断した。スライドを、ウサギポリクローナルTM9SF4抗体(希釈度1:400)と、4℃で一晩インキュベートした。スライドを、希釈度1:100で、1時間、室温にてインキュベートした。抗体結合を、EnVision 試薬を用いて(室温で1時間)、検出した。免疫ペルオキシダーゼ反応の色は、スライドをジアミノベンジジンと7分間インキュベートすることにより発生させた。各実験は、一次抗体を除いたネガティブコントロールを含んだ。
細胞の画像化および定量化
全ての検体に対し、核または細胞質の染色の強度に応じたスコア(染色されず=0、弱い染色=1、中程度の染色=2、強い染色=3)と、染色された細胞の程度に応じたスコア(0%=スコア0;1−10%=1:11−50%=2:51>=スコア3)を与えた。陰性は、0%のエリアの染色を意味する。局所的な陽性は、1−80%のエリアの染色を意味し、散在性の陽性は、81−100%のエリアの染色を意味する。乳房、肺およびメラノーマに対しては、1mm2当たりの癌陽性細胞の数を数えている。
データ解析
形態学的データの結果は、平均値±SDで表した。形態学的データおよび免疫組織科学的データは、二元配置ANOVAで解析し、その後、群間の比較のためのボンフェローニ事後検定を行った。臨床データと病理組織学的データとの相関は、スピアマン検定により評価した。全ての検定において、<0.05のp値を統計学的に有意であると見なした。SPSS 21. バージョンソフトウェアを、統計解析に用いた。
サンドイッチELISAアッセイによる、蛋白質マーカー検出の標準的プロトコール:
超遠心したならし培地により精製したエキソソームに対するELISAアッセイ:100μl PBS中の40、20、10および5μgの単離したエキソソームと、ネガティブコントロールとして100μlのPBS(0μg)とを、TM9SF4(2μg/ml)抗体で予め被覆した96穴プレート(透明プレート)上に載せる。簡潔に言うと、96穴プレートを適切な捕捉抗体で予め被覆し、PBS+0.05%TWEEN(洗浄バッファー)で3回洗浄し、単離したエキソソームを添加して、37℃で一晩インキュベートする。洗浄バッファーで3回洗浄後、プレートをCD9検出抗体とインキュベートし、37℃で2時間インキュベートし、洗浄バッファーで3回洗浄し、対応する二次抗体と37℃で1時間インキュベートし、洗浄バッファーで3回洗浄する。100μlのTMB(テトラメチルベンジジン)を各ウェルへ添加し、5分後に、100μlの停止液(1N硫酸)を添加することにより反応を停止する。
O/D吸光度を、M1000 Tecanにより、450nmで読み取る。
体液(血漿および血清)に対するELISAアッセイ:
血漿および血清サンプルを−80℃で保管し、室温で解凍して、1:500のプロテアーゼインヒビター混合物の添加後に、4℃、1200gで20分間遠心分離してプレクリアし、上清を別のバイアルに移して再度4℃、10000gで30分間遠心分離する。得られた上清は、プレクリアされていると呼び、以下の解析に用いられる。簡潔に言うと、100μlのプレクリアした血漿または血清は、TM9SF4抗体(2μg/ml)で予め被覆した96穴プレートにおいて、4℃で一晩インキュベートする。洗浄バッファーで3回洗浄後、プレートをCD9検出抗体とインキュベートし、4℃で2時間インキュベートして、洗浄バッファーで3回洗浄し、対応する二次抗体と4℃で1時間インキュベートし、洗浄バッファーで3回洗浄する。100μlのTMB(テトラメチルベンジジン)を各ウェルへ添加し、5分後に、100μlの停止液(1N硫酸)を添加することにより、反応を停止する。
O/D吸光度を、M1000 Tecanにより、450nmで読み取る。
TM9SF4被覆ビーズの調製
TM9SF4抗体で被覆したビーズは、当業者に知られている方法またはその改変法により、獲得することができる。
免疫捕捉されたエキソソームからの、RNAおよびmiRNAの抽出
TM9SF4で予め被覆したビーズを使った免疫捕捉によるエキソソームの単離:培地または体液(血漿および血清)
細胞培養液の10mLの上清に、1:1000で希釈したプロテアーゼインヒビターを添加し、Centrifugal Filter Unit (Millipore)を用いて10倍に濃縮する。1mlの10倍濃縮培地を、その後、TM9SF4抗体で予め被覆した免疫ビーズ(immunobead)と、4℃で一晩インキュベートする。
免疫捕捉したEVを、PBS+Tween0.01%で3回洗浄し、0.7mlのQIAZOLで処理する。
100μlのプレクリアされた血漿または血清を、900μlの1×PBSで希釈し、TM9SF4で予め被覆したビーズ10μlと、ローテーターで、4℃で一晩インキュベートする。ビーズを3回PBS+Tween0.01%で洗浄し、0.7ml QIAZOLで処理する。
全RNAを、Total RNA 抽出キット(Hansabiomed)を用いて抽出し、抽出したRNAをNanodropで定量する。
miRNAおよびsnoRNAの増幅およびRT−qPCR解析
miRNAは、miScript II RT Kit (Qiagen)を用いて逆転写され、0.3ngのcDNAを、qRT−PCRにより、CFX96TM リアルタイムPCR 検出システム (BIORAD)で、miScript SYBR Green PCR キット(Qiagen)により、miR−21(Cat.Num:MS00009079)、RNU6(Cat.Num:MS00033740)、並びに、参照miRNAである、miR−451(Cat.Num.:MS00004242)、miR−574(Cat.Num.:MS00032025)およびmiR−223(Cat.Num.:MS00003871)をターゲットにした miScript プライマーアッセイ (Qiagen)を使用して、増幅した。
引用文献
1. Carroll SL, Ratner N. How does the Schwann cell lineage form tumors in NF1? Glia. 2008;56(14):1590-605. Epub 2008/09/23. doi: 10.1002/glia.20776. PubMed PMID: 18803326; PubMed Central PMCID: PMC2652636.
2. Evans DG, Baser ME, McGaughran J, Sharif S, Howard E, Moran A. Malignant peripheral nerve sheath tumours in neurofibromatosis 1. J Med Genet. 2002;39(5):311-4. Epub 2002/05/16. PubMed PMID: 12011145; PubMed Central PMCID: PMC1735122.
3. Korf BR. Malignancy in neurofibromatosis type 1. Oncologist 2000;5(6):477-85.
4. Lewis JJ, Brennan MF. Soft tissue sarcomas. Curr Probl Surg. 1996;33(10):817-72. Epub 1996/10/01. PubMed PMID: 8885853.
5. Woodruff JMK, H.P.; Louis,D.N.; Scheithauer,B.W. Malignant peripheral nerve sheath tumour (MPNST). In: Kleihues PC, W.K., editor. Pathology and Genetics of Tumours of the Nervous System. First ed. Lyon: IARC Press; 2000. p. 172-4.
6. Ducatman BS, Scheithauer BW, Piepgras DG, Reiman HM, Ilstrup DM. Malignant peripheral nerve sheath tumors. A clinicopathologic study of 120 cases. Cancer. 1986;57(10):2006-21. Epub 1986/05/15. PubMed PMID: 3082508.
7. Ferner RE, Gutmann DH. International consensus statement on malignant peripheral nerve sheath tumors in neurofibromatosis. Cancer Res. 2002;62(5):1573-7. Epub 2002/03/16. PubMed PMID: 11894862.
8. McQueen M, MacCollin M, Gusella J, Plotkin SR. Patient and physician attitudes regarding clinical trials in neurofibromatosis 1. J Neurosci Nurs. 2008;40(6):341-5. Epub 2009/01/28. PubMed PMID: 19170300.
9. Mathivanan S, Ji H, Simpson RJ (2010) Exosomes: extracellular organelles important in intercellular communication. J Proteomics 73: 1907-1920.
10. Keller S, Sanderson MP, Stoeck A, Altevogt P. Exosomes: from biogenesis and secretion to biological function. Immunol Lett. 2006 Nov 15;107(2):102-8. Epub 2006 Oct 17.
11. Simons M, Raposo G. Exosomes--vesicular carriers for intercellular communication. CurrOpinCell Biol. 2009;21(4):575-81.
12. Simpson RJ, Jensen SS, Lim JW. Proteomic profiling of exosomes: current perspectives. Proteomics. 2008 Oct;8(19):4083-99. doi: 10.1002/pmic.200800109.
13. Mathivanan S, Lim JW, Tauro BJ, Ji H, Moritz RL, Simpson RJ. Proteomics analysis of A33 immunoaffinity-purified exosomes released from the human colon tumor cell line LIM1215 reveals a tissue-specific protein signature. MolCell Proteomics. 2010;9(2):197-208.
14. Valadi H, Ekstrom K, Bossios A, Sjostrand M, Lee JJ, Lotvall JO. Exosome-mediated transfer of mRNAs and microRNAs is a novel mechanism of genetic exchange between cells. NatCell Biol. 2007;9(6):654-9.
15. Caby MP, Lankar D, Vincendeau-Scherrer C, Raposo G, Bonnerot C. Exosomal-like vesicles are present in human blood plasma. Int Immunol. 2005 Jul;17(7):879-87.
16. Mitchell PJ, Welton J, Staffurth J, Court J, Mason MD, Tabi Z, Clayton A. Can urinary exosomes act as treatment response markers in prostate cancer? 12;7:4. doi: 10.1186/1479-5876-7-4.
17. Skog J, Wurdinger T, van Rijn S, Meijer DH, Gainche L, Sena-Esteves M, et al. Glioblastoma microvesicles transport RNA and proteins that promote tumour growth and provide diagnostic biomarkers. NatCell Biol. 2008;10(12):1470-6.
18. Logozzi M, De Milito A, Lugini L, Borghi M, Calabro L, Spada M, Perdicchio M, Marino ML, Federici C, Iessi E, Brambilla D, Venturi G, Lozupone F, Santinami M, Huber V, Maio M, Rivoltini L, Fais S. High levels of exosomes expressing CD63 and caveolin-1 in plasma of melanoma patients. PLoS One. 2009;4(4):e5219.
19. Duijvesz D, Luider T, Bangma CH, Jenster G. Exosomes as biomarker treasure chests for prostate cancer. Eur Urol. 2011 May;
20. Vlassov AV, Magdaleno S, Setterquist R, Conrad R. Exosomes: current knowledge of their composition, biological functions, and diagnostic and therapeutic potentials. Biochim Biophys Acta. 2012 Jul;1820(7):940-8.
21. Corrado C, Raimondo S, Chiesi A, Ciccia F, De Leo G, Alessandro R. Exosomes as intercellular signaling organelles involved in health and disease: basic science and clinical applications. Int J Mol Sci. 2013 Mar 6;14(3):5338-66.
22. Chluba-de Tapia J, de Tapia M, Jaeggin V, Eberle AN. Cloning of a human multispanning membrane protein cDNA: evidence for a new protein family. Gene. 1997 Sep 15;197(1-2):195-204.
23. Lozupone F, Perdicchio M, Brambilla D, Borghi M, Meschini S, Barca S, Marino ML, Logozzi M, Federici C, Iessi E, de Milito A, Fais S. The human homologue of Dictyostelium discoideum phg1A is expressed by human metastatic melanoma cells. EMBO Rep. 2009 Dec;10(12):1348-54. doi: 10.1038/embor.2009.236. Epub 2009 Nov 6.
24. Mackinnon RN, Selan C, Wall M, Baker E, Nandurkar H, Campbell LJ. The paradox of 20q11.21 amplification in a subset of cases of myeloid malignancy with chromosome 20 deletion. Genes Chromosomes Cancer. 2010 Nov;49(11):998-1013. doi: 10.1002/gcc.20806.
25. Fais S. Proton pump inhibitor-induced tumour cell death by inhibition of a detoxification mechanism. J Intern Med. 2010 May;267(5):515-25. doi: 10.1111/j.1365-2796.2010.02225.x.
26. Perrin J, Mortier M, Jacomin AC, Viargues P, Thevenon D, Fauvarque MO. The nonaspanins TM9SF2 and TM9SF4 regulate the plasma membrane localization and signalling activity of the peptidoglycan recognition protein PGRP-LC in Drosophila. J Innate Immun. 2015;7(1):37-46. doi: 10.1159/000365112. Epub 2014 Aug 13.
27. Caruso RA, Fedele F, Finocchiaro G, Arena G, Venuti A. Neutrophil-tumor cell phagocytosis (cannibalism) in human tumors: an update and literature review. Exp Oncol. 2012 34:306-11.
28. Caruso RA, Muda AO, Bersiga A, Rigoli L, Inferrera C. Morphological evidence of neutrophil-tumor cell phagocytosis (cannibalism) in human gastric adenocarcinomas. Ultrastruct Pathol. 2002 26:315-21.
29. McBurney McBurney MI, Van Soest PJ, Jeraci JL. Colonic carcinogenesis: the microbial feast or famine mechanism. Nutr Cancer. 1987;10(1-2):23-8.
30. Bansal C, Tiwari V, Singh U, Srivastava A, Misra J. Cell Cannibalism: A cytological study in effusion samples. J Cytol. 2011 28:57-60.
31. Lozupone F, Borghi M, Marzoli F, Azzarito T, Matarrese P, Iessi E, Venturi G, Meschini S, Canitano A, Bona R, Cara A, Fais S. TM9SF4 is a novel V-ATPase-interacting protein that modulates tumor pH alterations associated with drug resistance and invasiveness of colon cancer cells. Oncogene. 2015 Feb 9. doi: 10.1038/onc.2014.437. [Epub ahead of print]
32. Ambros V, Lee RC, Lavanway A, Williams PT, Jewell D. MicroRNAs and other tiny endogenous RNAs in C. elegans. Curr Biol. 2003;13:807-818.
33. Jazbutyte V, Thum T. MicroRNA-21: From cancer to cardiovascular disease. Curr Drug Targets. 2010;11:926-935.
34. Esquela-Kerscher A, Slack FJ. Oncomirs-microRNAs with a role in cancer. Nat Rev Cancer. 2006;6:259-269. [PubMed]
35. Zhang W, Dahlberg JE, Tam W. MicroRNAs in tumor-igenesis: A primer. Am J Pathol. 2007;171:728-738. [PMC free article] [PubMed]
36. Chan JA, Krichevsky AM, Kosik KS. MicroRNA-21 is an antiapoptotic factor in human glioblastoma cells. Cancer Res. 2005;65:6029-6033.
37. Lim QE, Zhou L, Ho YK, Too HP. snoU6 and 5S RNAs are not reliable miRNA reference genes in neuronal differentiation. Neuroscience 2011;199:32-43.

Claims (20)

  1. 対象における腫瘍の存在をインビトロで決定する方法であって:
    a)対象から取得した生体試料を提供すること、
    b)当該試料から細胞外小胞を単離すること、ここで、細胞外小胞を単離する本ステップは、TM9SF4陽性細胞外小胞を単離することを含む、
    c)ステップb)で単離した細胞外小胞から、好適なバイオマーカーのレベルまたは存在を決定すること、および
    d)ステップc)で決定したバイオマーカーのレベルまたは存在と、1つ以上の参照値とを比較すること、
    を含む方法。
  2. TM9SF4陽性細胞外小胞を、抗TM9SF4抗体との結合により単離する、請求項1に記載の方法。
  3. 細胞外小胞の少なくとも一部がエキソソームである、請求項1または2に記載の方法。
  4. 腫瘍が、結腸癌、胃癌、乳癌、肺癌、メラノーマ、膵癌、卵巣癌、前立腺癌、中枢神経系腫瘍またはMPNSTからなるリストから選択される、請求項1−3のいずれか一項に記載の方法。
  5. ステップc)のバイオマーカーが、CD9蛋白質、miR−21またはRNU6からなるリストから選択される、請求項1−4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 対象における腫瘍の転換状態をインビトロで決定する方法であって:
    a)対象から取得した生体試料を提供すること、
    b)当該試料から細胞外小胞を単離すること、ここで、細胞外小胞を単離する本ステップは、TM9SF4陽性細胞外小胞を単離することを含む、
    c)ステップb)で単離した細胞外小胞から、好適なバイオマーカーのレベルまたは存在を決定すること、および
    d)ステップc)で決定されたバイオマーカーのレベルまたは存在と、1つ以上の参照値とを比較すること、
    を含む方法。
  7. ステップa)の生体試料が、良性腫瘍の患者から取得されたものである、請求項6に記載の方法。
  8. TM9SF4陽性細胞外小胞が抗TM9SF4抗体との結合により単離される、請求項6または7に記載の方法。
  9. 細胞外小胞の少なくとも一部がエキソソームである、請求項6−8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 腫瘍の転換状態が、MPNSTまたは結腸直腸癌への転換である、請求項6−8のいずれか一項に記載の方法。
  11. 好適なバイオマーカーが、CD9蛋白質、miR−21またはRNU6からなるリストから選択される、請求項6−10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 対象における腫瘍の存在または腫瘍の転換状態を決定するための試験において用いられるTM9SF4陽性細胞外小胞。
  13. 細胞外小胞がエキソソームである、請求項12に記載のTM9SF4陽性細胞外小胞。
  14. 腫瘍が、結腸癌、胃癌、乳癌、肺癌、メラノーマ、膵癌、卵巣癌、前立腺癌、中枢神経系腫瘍またはMPNSTからなるリストから選択される、請求項12または13に記載のTM9SF4陽性細胞外小胞。
  15. 腫瘍の転換状態が、MPNSTまたは結腸直腸癌への転換である、請求項12または13に記載のTM9SF4陽性細胞外小胞。
  16. 対象における腫瘍の存在または腫瘍の転換状態をインビトロで決定するために用いられるキットであって、抗TM9SF4抗体を含むキット。
  17. 抗CD9抗体、miR−21プライマーまたはRNU6プライマーからなるリストから選択される試薬をさらに含む、請求項16に記載のキット。
  18. 腫瘍が、結腸癌、胃癌、乳癌、肺癌、メラノーマ、膵癌、卵巣癌、前立腺癌、中枢神経系腫瘍またはMPNSTからなるリストから選択される、請求項16または17に記載のキット。
  19. 腫瘍の転換状態が、MPNSTまたは結腸直腸癌への転換である、請求項16または17のいずれか一項に記載のキット。
  20. 好適な操作上のパラメーターの説明書を、ラベルまたは別紙の形態でさらに含む、請求項16−19のいずれか一項に記載のキット。
JP2017516203A 2014-06-06 2015-06-05 腫瘍関連エキソソーム用のバイオマーカーとしてのtm9sf4の使用 Active JP6650929B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP14171464.2 2014-06-06
EP14171464 2014-06-06
PCT/EP2015/062594 WO2015185730A2 (en) 2014-06-06 2015-06-05 Exosomal biomarkers

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017518517A true JP2017518517A (ja) 2017-07-06
JP6650929B2 JP6650929B2 (ja) 2020-02-19

Family

ID=50896184

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017516203A Active JP6650929B2 (ja) 2014-06-06 2015-06-05 腫瘍関連エキソソーム用のバイオマーカーとしてのtm9sf4の使用

Country Status (12)

Country Link
US (2) US20170146543A1 (ja)
EP (1) EP3152576B1 (ja)
JP (1) JP6650929B2 (ja)
CN (2) CN106574928A (ja)
AU (1) AU2015270450B2 (ja)
BR (1) BR112016028581A2 (ja)
CA (1) CA2950977C (ja)
ES (1) ES2700404T3 (ja)
MX (1) MX2016016122A (ja)
PL (1) PL3152576T3 (ja)
RU (1) RU2712223C2 (ja)
WO (1) WO2015185730A2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021519421A (ja) * 2018-03-30 2021-08-10 エクソソミクス・ソシエタ・ペル・アチオニEXOSOMICS S.p.A. 血球および血小板由来の細胞外小胞を困窮化させた血液または血液誘導体を得るための中空糸の使用

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11614388B2 (en) 2016-10-13 2023-03-28 H.U. Group Research Institute G.K. Method for recovering extracellular vesicles
AU2018288550B2 (en) * 2017-06-21 2024-02-15 Exosomics S.p.A. Methods and kits relating to the capture of CA-IX positive exosomes
US11284222B2 (en) 2017-12-14 2022-03-22 Sony Corporation Communication apparatus, communication method, and program for communicating with directional beams
RU2705344C1 (ru) * 2019-03-15 2019-11-06 Ольга Алексеевна Фишер Способ скрининга рака молочной железы и предрасположенности к нему

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20090220944A1 (en) * 2008-01-25 2009-09-03 Hansabiomed Ou Method to measure and characterize microvesicles in the human body fluids
US20100184046A1 (en) * 2008-11-12 2010-07-22 Caris Mpi, Inc. Methods and systems of using exosomes for determining phenotypes
JP2011511625A (ja) * 2008-01-25 2011-04-14 ハンサビオメド・オサウヒング 新規ヒト転移性腫瘍関連分子、活性化遺伝子およびタンパク質を検出する方法ならびに遺伝子発現を妨害する方法
US20120058492A1 (en) * 2008-01-25 2012-03-08 Hansabiomed Ou Method and a Kit To Detect Malignant Tumors and Provide a Prognosis
WO2012048372A1 (en) * 2010-10-11 2012-04-19 Medsaic Pty Ltd Assay for disease detection
US20120122118A1 (en) * 2008-01-25 2012-05-17 Primm Srl Monclonal antibodies, hybridomas and methods for use

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103197066B (zh) * 2013-03-07 2015-12-23 美国纳米材料创新有限公司 一种免疫脂质体生物芯片、其制备方法及其在生物检测中的应用

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20090220944A1 (en) * 2008-01-25 2009-09-03 Hansabiomed Ou Method to measure and characterize microvesicles in the human body fluids
JP2011510309A (ja) * 2008-01-25 2011-03-31 ハンサビオメド・オサウヒング ヒト体液中の微小胞を測定し、特徴付けるための新規な方法
JP2011511625A (ja) * 2008-01-25 2011-04-14 ハンサビオメド・オサウヒング 新規ヒト転移性腫瘍関連分子、活性化遺伝子およびタンパク質を検出する方法ならびに遺伝子発現を妨害する方法
US20120058492A1 (en) * 2008-01-25 2012-03-08 Hansabiomed Ou Method and a Kit To Detect Malignant Tumors and Provide a Prognosis
US20120122118A1 (en) * 2008-01-25 2012-05-17 Primm Srl Monclonal antibodies, hybridomas and methods for use
US20100184046A1 (en) * 2008-11-12 2010-07-22 Caris Mpi, Inc. Methods and systems of using exosomes for determining phenotypes
WO2012048372A1 (en) * 2010-10-11 2012-04-19 Medsaic Pty Ltd Assay for disease detection

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
CHIBA, M. ET AL.: "Exsosomes secreted from human colorectal cancer cell lines contain mRNAs, microRNAs and natural anti", ONCOLOGY REPORTS, vol. 28, JPN6019018846, 10 August 2012 (2012-08-10), US, pages 1551 - 1558, ISSN: 0004040925 *

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021519421A (ja) * 2018-03-30 2021-08-10 エクソソミクス・ソシエタ・ペル・アチオニEXOSOMICS S.p.A. 血球および血小板由来の細胞外小胞を困窮化させた血液または血液誘導体を得るための中空糸の使用
JP7337438B2 (ja) 2018-03-30 2023-09-04 エクソソミクス・ソシエタ・ペル・アチオニ 血球および血小板由来の細胞外小胞を困窮化させた血液または血液誘導体を得るための中空糸の使用

Also Published As

Publication number Publication date
JP6650929B2 (ja) 2020-02-19
AU2015270450A1 (en) 2017-01-05
PL3152576T3 (pl) 2019-01-31
AU2015270450B2 (en) 2021-04-01
MX2016016122A (es) 2017-04-27
EP3152576A2 (en) 2017-04-12
US20220349892A1 (en) 2022-11-03
ES2700404T3 (es) 2019-02-15
RU2016152346A (ru) 2018-07-09
RU2712223C2 (ru) 2020-01-27
EP3152576B1 (en) 2018-09-12
BR112016028581A2 (pt) 2018-01-30
CA2950977C (en) 2023-10-10
US20170146543A1 (en) 2017-05-25
WO2015185730A3 (en) 2016-02-18
CA2950977A1 (en) 2015-12-10
CN106574928A (zh) 2017-04-19
CN113092764A (zh) 2021-07-09
RU2016152346A3 (ja) 2019-03-18
WO2015185730A2 (en) 2015-12-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20220349892A1 (en) Use of TM9SF4 as a biomarker for tumor associated exosomes
Anfossi et al. Clinical utility of circulating non-coding RNAs—an update
Wang et al. Exosomal miR-1910-3p promotes proliferation, metastasis, and autophagy of breast cancer cells by targeting MTMR3 and activating the NF-κB signaling pathway
Wu et al. CircIRAK3 sponges miR-3607 to facilitate breast cancer metastasis
Chen et al. MicroRNA145 targets BNIP3 and suppresses prostate cancer progression
JP2014526032A (ja) 癌に対する循環バイオマーカー
Wang et al. Long non-coding RNA HOTAIR in circulatory exosomes is correlated with ErbB2/HER2 positivity in breast cancer
KR20140067001A (ko) 생물지표 조성물 및 방법
JP2014519340A (ja) バイオマーカー組成物および方法
Chen et al. Down-regulated microRNA-375 expression as a predictive biomarker in non-small cell lung cancer brain metastasis and its prognostic significance
Orang et al. Diagnostic and prognostic value of miR-205 in colorectal cancer
Orangi et al. Evaluation of miRNA-9 and miRNA-34a as potential biomarkers for diagnosis of breast cancer in Iranian women
Das et al. Tissue inhibitor of metalloproteinase-3 (TIMP3) expression decreases during melanoma progression and inhibits melanoma cell migration
Shi et al. CircPVT1 promotes proliferation of lung squamous cell carcinoma by binding to miR-30d/e
Vitale et al. Detection of tumor-derived extracellular vesicles in plasma from patients with solid cancer
Tsukamoto et al. Expression of DDX27 contributes to colony-forming ability of gastric cancer cells and correlates with poor prognosis in gastric cancer
Song et al. Exosome-mediated miR-9-5p promotes proliferation and migration of renal cancer cells both in vitro and in vivo by targeting SOCS4
Chang et al. Hypermethylation and decreased expression of TMEM240 are potential early-onset biomarkers for colorectal cancer detection, poor prognosis, and early recurrence prediction
von Brandenstein et al. MicroRNAs as urinary biomarker for oncocytoma
Bhardwaj et al. Liquid biopsy in ovarian cancer
Li et al. Characterization of circSCL38A1 as a novel oncogene in bladder cancer via targeting ILF3/TGF-β2 signaling axis
Sattar et al. Diagnostic and prognostic biomarkers in colorectal cancer and the potential role of exosomes in drug delivery
Broner et al. TSAP6 is a novel candidate marker of poor survival in metastatic high-grade serous carcinoma
Li et al. Deregulation of miR-126-3p in basal-like breast cancers stroma and its clinical significance
Chisholm et al. Characterization of proteins, mRNAs, and miRNAs of circulating extracellular vesicles from prostate cancer patients compared to healthy subjects

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180516

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190322

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190528

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190823

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200107

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200121

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6650929

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250