JP2012110983A - 主軸定位置停止の指令方法及びワーク測定方法 - Google Patents

主軸定位置停止の指令方法及びワーク測定方法 Download PDF

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Abstract


【課題】 主軸定位置停止の指令方法において、主軸複数位置停止・主軸定位置停止位置の設定・変更及び停止位置の微調整が容易に行なえる主軸定位置停止の指令方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 特定のMコードと主軸回転制御に係るMコードとを除いたMコードを使用し、そのMコードと同一ブロックに主軸8の回転速度を制御する主軸機能を表すアドレス「S」に続く数値で主軸8の停止位置を指令し、NCプログラム9及びMDIの指令で主軸8を任意の停止位置に位置決め可能にする。「S」に続く数値は、主軸8を回転方向に割出した角度指令であり、基準停止位置を基準とし、そこからの相対的な角度を指令、または直前の位置からの相対的な角度を指令する。主軸定位置停止位置の複数設定や位置の変更が、NCプログラム編集やMDIを用い、マシニングセンタ1の操作画面7上で自由に行なえる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、数値制御の工作機械における主軸定位置停止の指令方法、及びその指令方法を用いたワーク測定方法に関する。
図2に示すマシニングセンタ等の数値制御の工作機械1では、特許文献1に記載されているように、自動工具交換時において主軸8を基準停止位置に位置決めして回転を停止し、主軸をロックする主軸定位置停止(主軸オリエンテーション、オリエンテッドスピンドルストップとも呼ばれる)を行う。基準停止位置は、主軸を所定の角度で割出した唯1つの位置で、主軸定位置停止は、図3に示す主軸外周上に定められた主軸基準点9をこの基準停止位置に停止させる。上記の工作機械は、この主軸定位置停止を行った後、図示しない自動工具交換装置のアームで主軸のツールを交換する。主軸基準点9は仮想点で、例えば図4に示すようなツールホルダ10に設けられた位置決め溝11の位置で、主軸8には、この溝11に嵌まる図示しない位置決めキーが設けられている。
また、図1(a)に示すように主軸定位置停止は、内径ボーリングツールTのバイトBによる加工後の内径円筒面Fに付くリターンマークを防止する為のツール・リトラクトを行う際にも用いられる。この場合、バイト刃先位置は上記の主軸基準点9と同一の位相(角度)で取付けられる。すなわち、ツールホルダ10の位置決め溝11と同方向にバイト刃先位置が位置するように取付けられる。そしてツール・リトラクトは、主軸定位置停止後、バイト刃先を加工面から退避方向に微動させて行われる。図1ではX軸を正(マイナス)方向に動かした後、Z軸を負(プラス)方向に上昇させている。
従来の主軸定位置停止の指令方法は、NC制御装置5(CNCとも呼ばれる)のメモリ内に登録されたNCプログラムによる自動運転やMDIにより、ブロック中の所定のMコード(一般的には「M19」)による指令で回転、基準停止位置での停止、ロックの一連の動作を行なう。ブロックとは、NCプログラムの指令を構成する指令の単位であり、アドレスと数値(ワード)で構成されている。Mコードとは、補助機能を指令するアドレス「M」に続くコード化された数値で、主軸の始動・停止やプログラムの終わりなどを指定する機能の他、機械メーカにより様々な動作(例えば、上記の主軸定位置停止指令や自動工具交換指令)を設定できる。また、MDIとは、操作盤6の操作画面7(MDI画面)からNC制御装置5に入力されたNCプログラムに基づく自動運転であり、NCプログラムは手動で入力する。このように、マシニングセンタ等工作機械1の主軸定位置停止の指令方法は、主軸8を基準停止位置に位置決めする主軸定位置停止を、NCプログラム及びMDIでMコードで指令する。図1(b)に主軸定位置停止を用いたツール・リトラクト動作用のNCプログラムの1例を示す。ブロック「N106M19」が主軸定位置停止指令である。
基準停止位置の設定は、パラメータで所定の位置を主軸回転軸の位相データで予めNC制御装置5のメモリ内に設定登録する。またこの方法は、基準停止位置以外に停止位置(停止角度)を複数設定する主軸複数位置停止も可能で、夫々の停止位置に対応するMコードを用意し、各Mコード対応する数値をNC制御装置5のメモリ内に設定登録する。従来は、基準停止位置用のM19以外に「特定のMコード」と「主軸回転制御に係るMコード」とを除いたMコードを適宜用意して複数設定に対応していた。上記「特定のMコード」とは、M0,M1,M2,M30,M98,M99で、制御装置メーカにおいて予め機能が限定されたMコードである。また、「主軸回転制御に係るMコード」とは、M3,M4,M5で、これらも制御装置メーカにおいて予め主軸機能用に限定されている。
特開平6−309020号公報
ところが近年の工作機械1、特に自動ライン対応のマシニングセンタ(図2)は、機内にワークWの測定装置や、ローダ/アンローダなどワークの搬送装置(図示せず)を備えたものが主流になり、これらは、工作機械1と同じNC制御装置5で自動制御する。その為、NCプログラムで使用するMコードの数が増加傾向にあった。また、主軸定位置停止に関しても、より多数の停止位置(主軸複数位置停止)で、しかも予め設定された停止位置ではなく、任意の停止位置で主軸定位置停止させると使い勝手が良いので、さらにMコードの数が増加する。メモリーを増設する必要がありコストアップになる。また、停止位置の追加や変更は、専門の知識と機器(パソコンとソフトウェア)が必要でラインの作業者が容易に行えない問題があった。特にワークWの自動測定を行なう場合、主軸定位置停止の追加や変更がラインの作業者が容易に行なえることが望まれていた。
上記の問題を詳しく説明する為、上記従来の主軸定位置停止の指令方法を用いたプログラムで測定装置を制御して行うワークの自動測定の1例を示す。この方法は、図2〜4に示すように、測定装置の1つであるタッチセンサ12(タッチプローブとも呼ばれる。)を主軸8に装着して、機内(加工領域内)でワークWの加工寸法や基準位置などを自動で計測するワーク測定方法である。タッチセンサ12は、その先端にワークWの測定部に接触させるスタイラス13を備えている。スタイラス13は、センサヘッド12aから突設された棒状の測定子で、先端が球面14になっており、その球面をワークWに接触させて計測する。タッチセンサ12は、スタイラス13をセンサヘッド12aに弾性的に保持し、接触圧(計測面の変位)を電気信号に変換して計測する。スタイラス先端の球面14は、ワークWに対し横方向(XY方向)の360°全方向と下方向(Z方向)からの接触が可能になっている。
タッチセンサ12で、ワークWの加工穴15の内径計測を行なう場合は、図3,4に示すように、スタイラス先端の球面14を加工穴15の内径円筒面16の4箇所に接触させて計測を行う。具体的には図6のフローチャートに示すように、主軸定位置停止(S1)後にスタイラス13が穴の中心になるよう、XY方向の位置決めをし、測定可能な高さまでZ方向に位置決めする(S2)。次にX+(プラス)方向と−(マイナス)方向から2箇所、Y+方向と−方向からの2箇所の上記4箇所に球面14を内径円筒面16に接触させる(S3〜S6)。このように互いに直交する方向(図3においてXY方向)に内径を2箇所計測し、加工穴15の真円度や穴位置の測定を行う。
上記測定において、スタイラス先端の球面14が内径円筒面16に接触したポイントは4箇所夫々で異なる。スタイラス13の接触圧は受圧方向により微妙に特性が異なり夫々が不均一の為、このままの計測値では測定誤差が生じるので、予めこの特性(例えば上記の4箇所における接触圧)を夫々計測し、そのデータを基にNC制御装置内部で演算して4箇所の測定値を自動的に補正する(S7)。この特性の計測は、トライアル(自動運転の事前準備)時に行われるが、計測と測定値の信頼性確認を繰り返し行う必要がある為、経験と時間を要し、ベテラン作業者が行っていた。
また、この作業はタッチセンサ12やセンサヘッド12a、あるいはスタイラス13を交換した際には必ず行なう必要がある。したがって、ラインの稼動中に行なう場合もあり、速やかに作業を行なってラインの稼動停止時間を最小にする必要がある。その為、これらの作業をライン作業者の誰もが容易に行えるようにすることが要求されている。
本発明は、従来技術における上記問題点を解決するもので、主軸定位置停止位置の複数設定(主軸複数位置停止)や停止位置の変更、及び停止位置の微調整が容易に行なえる主軸定位置停止の指令方法を提供することを目的とする。また、その指令方法を用い、誰でも容易に自動測定の準備が行えるワーク測定方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために第1の課題解決手段は、工作機械の主軸を基準停止位置に位置決めする主軸定位置停止を、NCプログラムによる自動運転及びMDIにより、NCプログラムの指令を構成するブロック中の所定のMコードで指令する主軸定位置停止の指令方法において、前記所定のMコードは、特定のMコードと主軸回転制御に係るMコードとを除いたMコードであり、そのMコードと同一ブロックに主軸の回転速度を制御する主軸機能を表すアドレスに続く数値で主軸の停止位置を指令し、前記NCプログラム及びMDIの指令で主軸を任意の停止位置に位置決め可能にしたことを特徴とする。
第1の課題解決手段の作用は次の通りである。すなわち、NCプログラム編集やMDIを用い、主軸定位置停止位置の複数設定や停止位置の変更が、工作機械の操作画面上で自由に行なえる。また、MコードとSコードを組み合わせた簡単な指令であり、従来の操作に慣れた作業者でも違和感無く操作できる。さらに、角度指令に既存のアドレスのSを使用することで、主軸定位置停止用に新たなアドレスの追加を必要としないので、標準の制御装置で対応できる。
より具体的に第2の課題解決手段は、上記第1の課題解決手段において、前記数値は、主軸を回転方向に割出した角度指令であり、前記基準停止位置を基準とし、そこからの相対的な角度を指令、または直前の位置からの相対的な角度を指令することを特徴とする。
第3の課題解決手段は、上記第2に記載の主軸定位置停止の指令方法を用いたワーク測定方法であって、測定装置を主軸に装着し、その測定装置の先端に備えた測定子をワークの測定部の複数箇所に接触させて計測するワーク測定方法おいて、計測毎に主軸定位置停止を行ってワークの測定部全てに前記測定子の同一箇所を接触させて行うことを特徴とする。
第3の課題解決手段の作用は次の通りである。すなわち、ワークの測定部に測定子の同一計測面を接触させるので、測定子の接触圧の不均一による測定誤差を最小にすることができる。また、測定値を補正する必要がないので、予め接触圧を夫々計測し確認する作業が必要ない。さらに、タッチセンサを交換した際にも上記作業を行なう必要がない。
より具体的に第3の課題解決手段は、上記第3の課題解決手段において、前記測定装置を装着した主軸を第1主軸定位置停止位置に位置決めし、前記測定子先端の球面をワークの測定部に接触させる第1計測と、前記主軸を第1主軸定位置停止位置と角度が180°異なる第2主軸定位置停止位置に位置決めし、前記球面と同一面をワークの測定部に接触させる第2計測と、前記主軸を第1主軸定位置停止位置と角度が90°異なる第3主軸定位置停止位置に位置決めし、前記球面と同一面をワークの測定部に接触させる第3計測と、前記主軸を第3主軸定位置停止位置と角度が180°異なる第4主軸定位置停止位置に位置決めし、前記球面と同一面をワークの測定部に接触させる第4計測と、を行うことを特徴とする。このように測定部4箇所を計測することで、ワークや治具の芯出し作業を、MDIを用いて迅速に行うことができる。
上記のように本発明の主軸定位置停止の指令方法は、作業者によって主軸定位置停止位置の変更や停止位置の微調整が容易に行なえる。
また、上記主軸定位置停止の指令方法を用いたワーク測定方法よれば、測定精度の向上が期待でき、経験の少ない作業者でも容易に自動測定の準備や復旧が行える。
主軸低位置停止の1例の説明図とそれを実行するNCプログラムである。 タッチセンサ(ワーク測定装置)を主軸に装着したマシニングセンタ(工作機械)と、タッチセンサによるワーク測定方法の説明図である。 タッチセンサ(ワーク測定装置)による内径計測方法を説明する斜視図である。 図3のYZ平面における断面図である。 本発明の実施形態である内径計測方法のフローチャートと実行する為のNCプログラムリスト及びこれらに関連する説明図である。 従来の内径計測方法のフローチャートである。
以下、本発明の1実施形態である主軸定位置停止の指令方法と、その方法を用いたワーク測定方法について、上記図面に基づき詳細に説明する。
図2は、本実施形態において工作機械として例示するマシニングセンタ1である。最初に、このマシニングセンタ1における主軸定位置停止の指令方法について説明する。Wはワーク、2はコラム、3は主軸頭、4はテーブルである。5はNC制御装置、6はプログラム編集画面やMDI画面を表示する操作画面7を備えた操作盤である。
本指令方法も従来と同様に、マシニングセンタ1の主軸8を基準停止位置に位置決めする主軸定位置停止は、NCプログラムによる自動運転及びMDIにより、NCプログラムの指令を構成するブロック中の「所定のMコード」で指令する。この「所定のMコード」は、工作機械業界においては「M19」が慣例になっており、本実施形態も「主軸定位置停止用Mコード」として「M19」を使用している(図5のプログラムリストPのブロックN11参照)。「M19」は、図3に示すように、主軸外周上に定められた主軸基準点9の1点を基準停止位置に停止させることができる。基準停止位置は、主軸8を所定の角度で割出した唯1つの位置である。
本実施形態の主軸定位置停止の指令方法は、「所定のMコード」として上記のM19に限らず、上述の「特定のMコード」(M0,M1,M2,M30,M98,M99の5つ)と「主軸回転制御に係るMコード」(M3,M4,M5の3つ)とを除いたMコードであれば使用してよい。そして、そのMコードと同一ブロックに主軸の回転速度を制御する主軸機能(S機能)を表すアドレス「S」に続く数値で主軸の停止位置を指令する。その数値は、主軸を回転方向に割出した角度である。そして、その角度は所定の基準停止位置を基準とし、そこからの相対的な角度を指令、または直前の位置からの相対的な角度を指令する。本指令方法では、主軸定位置停止に「M19」を使用し、任意の停止位置の位置決めに「M37」を使用し区別しているが(図5のプログラムリストPのブロックN11,N21参照)、同一のMコードを使用しても差し支えない。
上記の「特定のMコード」を除く理由は、これらは制御装置メーカにより予め決められた機能を付与されているので、その機能以外での使用はできない為である。一方、「主軸回転制御に係るMコード」は、これらの指令に続き、同一ブロックでアドレス「S」に続く数値を指令すると、その数値が主軸の回転速度となるよう設定されている。したがって、「主軸定位置停止用Mコード」には主軸の回転速度を指令するアドレス「S」を同一ブロックで指令する上記の「主軸回転制御に係るMコード」以外のMコードを使用する。したがって、プログラミングプロトコルで、これらのMコードとSコードが指令された場合の「S」に続く数値を角度と定義付けられており、Sコードで主軸8を回転方向に割出した角度指令ができる。このようにして、本実施形態の主軸定位置停止は、NCプログラム及びMDIの指令で、主軸8を任意の停止位置に位置決めする主軸複数位置停止を可能にした。
本実施形態のSコードの数値について、さらに詳しく説明する。この数値(指令値)は、基準停止位置に対する相対角度を表し、1°単位で指令可能である。尚、角度の指令方法は、上記のような基準停止位置を基準(0°)とし、そこからの相対的な角度を指令するアブソリュート指令でもよいし、直前の位置からの相対的な角度を指令するインクルメンタル指令でも差し支えない。指令する角度の方向は、反時計回りならば+(プラス)、時計回りならば−(マイナス)の符号を付して指令する(+は省略可)。
このように、本実施形態の主軸定位置停止の指令方法によれば、主軸定位置停止位置の複数設定や停止位置の変更が、NCプログラム編集やMDIを用い、マシニングセンタ1の操作画面7上で自由に行なえる。よって、ライン作業者によって主軸定位置停止位置の変更や停止位置の微調整が容易に行なえる。
また、MコードとSコードを組み合わせた簡単な指令であり、Mコードに特定のMコードを使用しないので、従来のNCプログラムや操作に慣れた作業者でも違和感無く操作できる。さらに、角度指令に既存のアドレスの「S」を使用することで、主軸定位置停止用に新たなアドレスの追加を必要としないので、標準のNC制御装置で対応できる。
次に、上記指令方法を用いてプログラムされたワーク測定方法について説明する。本実施形態の測定方法は、図2〜4に示すようなタッチセンサ12を主軸8に装着し、そのタッチセンサ先端に備えたスタイラス13の先端の球面14を、加工穴15の内径円筒面16の複数箇所に接触させて、それらの位置を計測する内径計測の例である。タッチセンサ12の説明は、発明が解決しようとする課題で詳述しているのでここでは省略する。この測定方法は、以下に詳述するように、計測毎に主軸定位置停止を行ってワークWの加工穴15の内径円筒面16全てにスタイラス先端の球面14の同一箇所を接触させて行う。これにより、接触する球面14の相違による測定誤差を抑えることが可能になる。尚、タッチセンサ13は、課題解決手段における測定装置であり、スタイラス13は測定子である。また、加工穴15は課題解決手段におけるワークW、内径円筒面16は測定部である。したがって、外径計測の時には、ワークWの測定部はボス加工部の外径円筒面となる。
では、内径計測を例に、図5のフローチャートとNCプログラムリストPの相関図を参照しながら、この測定方法をさらに詳しく具体的に説明する。内径計測は、互いに直交する方向(図3においてXY方向)に加工穴15の直径を2箇所計測する。つまり、円周を4等分した位置の加工穴15の内径円筒面16にスタイラス13の球面14を接触させ、加工穴15の穴径の測定と共に真円度や穴位置の測定を行う(図3における第1〜4計測)。したがって、計測毎の主軸定位置停止は、第1〜4の4つの主軸定位置停止位置が必要になる。
本実施形態のマシニングセンタ1は、図2に示すように、XY方向に移動するテーブル4に固定されたワークWに対し、テーブル上方の主軸頭3がZ方向に上下移動するテーブル移動の立型であるが、ワークWに対しコラム2が移動するコラム移動の立型であっても差し支えないし、横型のマシニングセンタであってもテーブル移動、コラム移動に関わらず行なうことができる。
本測定方法は、計測すべき加工穴15の加工が終了すると、タッチセンサ12を装着した主軸8を第1主軸定位置停止位置に位置決めする(フローチャートのS1)。ここで第1主軸定位置停止位置は、本実施形態のようにM19で指令する基準停止位置、すなわち図3におけるX+(プラス)方向0°の位置でも良いし(NCプログラムリストPのブロックN11)、任意の停止位置でも良い。任意の停止位置とする場合は、NCプログラムで例えば「M37S45」と指令すれば、基準停止位置から反時計回りに45°進んだ相対角度に主軸基準点9が位置決めされる。Mコードは、「特定のMコード」(M0,M1,M2,M30,M98,M99の5つ)と「主軸回転制御に係るMコード」(M3,M4,M5の3つ)とを除いたMコードであれば、「M37」に限らず、他のMコードと重ならないように事前に取り決めたものを使用する。もちろん「M19」を兼用してもよい。
次に、スタイラス13が加工穴15の中心になるようにXY方向の位置決めをし、加工穴15の内径円筒面16に接触可能な高さまでZ方向に位置決めし、計測位置にアプローチする(S2)。続いてスタイラス13をX+(プラス)方向に移動させて、加工穴15の内径円筒面16にスタイラス先端の球面14を接触させ、その位置を計測する第1計測を行う(S3)。この時のスタイラス13の移動方向は、主軸基準点9の向く方向(同一角度)である。
次に、主軸8を第1主軸定位置停止位置と角度が180°異なる第2主軸定位置停止位置に位置決めする(S4)。本実施形態のように第1主軸定位置停止位置を基準停止位置(0°)とした場合、「M37S180」と指令する(ブロックN21)。そして、スタイラス13をX−(マイナス)方向に移動させて、第1計測で加工穴15の内径円筒面16に接触させた球面14と同一面を、加工穴15の内径円筒面16に接触させ、その位置を計測する第2計測を行う(S5)。この時のスタイラス13の移動方向も、主軸基準点9の向く方向である。
次に、主軸を第1主軸定位置停止位置と角度が270°異なる第3主軸定位置停止位置に位置決めする(S6)。第1主軸定位置停止位置を基準停止位置とした場合、「M37S270」もしくは「M37S−90」と指令する(図5における第3計測以降のプログラムは省略)。そして、スタイラス13をY+(プラス)方向に移動させて、第1計測で加工穴15の内径円筒面16に接触させた球面14と同一面を、加工穴15の内径円筒面16に接触させ、その位置を計測する第3計測を行う(S7)。この時のスタイラス13の移動方向も、主軸基準点9の向く方向である。
最後に、主軸を第3主軸定位置停止位置と角度が180°異なる第4主軸定位置停止位置にに位置決めする(S8)。本実施形態の場合、「M37S90」もしくは「M37S−270」と指令する。そして、スタイラス13をY−(マイナス)方向に移動させて、第1計測で加工穴15の内径円筒面16に接触させた球面14と同一面を、加工穴15の内径円筒面16に接触させ、その位置を計測する第4計測を行う(S9)。この時のスタイラス13の移動方向も、第1〜3計測同様に主軸基準点9の向く方向である。このようにして加工穴15の内径円筒面16の4箇所を計測し、NC制御装置5は得られた計測データから内径寸法を演算し、許容値と比較してOK/NG判定をしたり、工具補正データの更新を行ったりする。
以上のように、本実施形態のワーク測定方法によれば、加工穴15の内径円筒面16にスタイラス先端の球面14の同一計測面を接触させるので、スタイラス13の接触圧の不均一による測定誤差を最小にすることができる。また、測定値を補正する必要がないので、予め接触圧を夫々計測し確認する作業が必要ない。さらに、タッチセンサ12を交換した際にも上記作業を行なう必要がない。したがって、測定精度の向上が期待でき、経験の少ない作業者でも容易に自動測定の準備や復旧が行える。さらに、加工穴15の内径円筒面16の4箇所を計測することで、ワークや治具の芯出し作業を、MDIの指令を用いて迅速に行うことができる。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。例えば、主軸定位置停止の指令方法は、工作機械はマシニングセンタに限らず、CNC旋盤や複合加工機の主軸に適用することも可能である。またその用途はタッチセンサによるワーク測定に限らず、主軸の動作を利用して加工以外の仕事を行なう場合、例えばフック型のツールで、主軸の動作を利用してワーク等の出し入れ(ローディング、アンローディング)を行なう際にも有効で、NCプログラムの指令で任意の主軸停止位置(角度)が選定でき、微調整や角度変更も簡単に行なえる。
さらに、本発明のワーク測定方法は、上記の穴径計測に限らず、例えば溝幅の計測や凸部の厚み計測、あるいは円筒外径の計測など、スタイラスをワークの測定部の複数箇所に接触させ、スタイラス先端の球面が接触する箇所が夫々で異なる計測であれば、主軸定位置停止の回数や角度、スタイラスのアプローチ方法や移動方向を適宜変更して適用可能である。
1 マシニングセンタ(工作機械)
8 主軸
12 タッチセンサ(測定装置)
13 スタイラス(測定子)
14 球面
15 加工穴(ワーク)
16 内径円筒面(測定部)
P NCプログラムリスト(NCプログラム)
W ワーク

Claims (4)

  1. 工作機械の主軸を基準停止位置に位置決めする主軸定位置停止を、NCプログラムによる自動運転及びMDIにより、NCプログラムの指令を構成するブロック中の所定のMコードで指令する主軸定位置停止の指令方法において、前記所定のMコードは、特定のMコードと主軸回転制御に係るMコードとを除いたMコードであり、そのMコードと同一ブロックに主軸の回転速度を制御する主軸機能を表すアドレスに続く数値で主軸の停止位置を指令し、前記NCプログラム及びMDIの指令で主軸を任意の停止位置に位置決め可能にしたことを特徴とする主軸定位置停止の指令方法。
  2. 前記数値は、主軸を回転方向に割出した角度指令であり、前記基準停止位置を基準とし、そこからの相対的な角度を指令、または直前の位置からの相対的な角度を指令することを特徴とする請求項1に記載の主軸定位置停止の指令方法。
  3. 請求項2に記載の主軸定位置停止の指令方法を用いたワーク測定方法であって、測定装置を主軸に装着し、その測定装置の先端に備えた測定子をワークの測定部の複数箇所に接触させて計測するワーク測定方法おいて、計測毎に主軸定位置停止を行ってワークの測定部全てに前記測定子の同一箇所を接触させて行うことを特徴とするワーク測定方法。
  4. 前記測定装置を装着した主軸を第1主軸定位置停止位置に位置決めし、前記測定子先端の球面をワークの測定部に接触させる第1計測と、
    前記主軸を第1主軸定位置停止位置と角度が180°異なる第2主軸定位置停止位置に位置決めし、前記球面と同一面をワークの測定部に接触させる第2計測と、
    前記主軸を第1主軸定位置停止位置と角度が90°異なる第3主軸定位置停止位置に位置決めし、前記球面と同一面をワークの測定部に接触させる第3計測と、
    前記主軸を第3主軸定位置停止位置と角度が180°異なる第4主軸定位置停止位置に位置決めし、前記球面と同一面をワークの測定部に接触させる第4計測と、を行うことを特徴とする請求項3に記載のワーク測定方法。
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