JP2010195210A - ラックピニオン式ステアリング装置 - Google Patents

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賢司 東
隆史 ▲高▼木
Takashi Takagi
Masami Naka
正美 仲
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Abstract

【課題】温度上昇時のバックラッシ増大を抑制し、かつ、大荷重を確実に受け止めるラックピニオン式ステアリング装置を提供する。
【解決手段】本発明のラックピニオン式ステアリング装置は、ラック軸5の背面5aに転接してラック軸5の軸周りの揺動を規制するローラ21と、このローラ21を支持するニードルベアリング22を含むローラ支持部23と、ローラ21がラック軸5に密接する方向へローラ支持部23を付勢する弾性部材24と、ローラ21、ローラ支持部23及び弾性部材24を収容するとともに、ローラ支持部23との間で弾性部材24を畜勢した状態においてローラ支持部23を直接受け止めるハウジング20とを備えたものである。
【選択図】図3

Description

本発明は、自動車等の車両に搭載されるラックピニオン式ステアリング装置に関する。
ラックピニオン式ステアリング装置を基本構成とした電動パワーステアリング装置においては、モータの高出力化により、ピニオン軸と噛み合うラック軸が、その軸周りに揺動しようとする。このような揺動を抑制するため、ラック軸の背面(噛み合い面と反対側)を平面に加工し、この平面にローラを密着させる、という構成が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。ここで、ローラの両端は軸受によって支持され、軸受は、ハウジングに嵌着されている。
特開2004−189038号公報(図3、図4)
上記のような従来のラックピニオン式ステアリング装置において、ピニオン軸、ラック軸、ローラ及び軸受は、鉄製品である。一方、ハウジングは一般にアルミニウム又はその合金を材料としている。従って、熱膨張率に関して、ハウジングの方が鉄製品より大きい。そのため、温度上昇により、ハウジングがより大きく膨張してローラとラック軸との間に隙間ができ、ピニオン軸に対するラック軸の逃げや揺動を許してしまう。こうなると、ラック軸・ピニオン軸の噛み合いにおけるバックラッシが増大し、振動の増大や歯車部分の破損等の原因となる。
一方、熱膨張とは関係なく、大荷重がラック軸に付与されたときは確実にこれを受け止めることも必要である。
かかる従来の問題点に鑑み、本発明は、温度上昇時のバックラッシ増大を抑制し、かつ、大荷重を確実に受け止めるラックピニオン式ステアリング装置を提供することを目的とする。
本発明は、ステアリングホイールに接続されたピニオン軸をラック軸と噛み合わせ、当該ラック軸に接続された転舵輪を転舵させるラックピニオン式ステアリング装置であって、前記ラック軸の背面に転接して、前記ラック軸の軸周りの揺動を規制するローラと、前記ローラを支持する軸受を含むローラ支持部と、前記ローラが前記ラック軸に密接する方向へ前記ローラ支持部を付勢する弾性部材と、前記ローラ、ローラ支持部及び弾性部材を収容するとともに、前記ローラ支持部との間で前記弾性部材を畜勢した状態において前記ローラ支持部を直接受け止めるハウジングとを備えたものである。
上記のように構成されたラックピニオン式ステアリング装置では、弾性部材によってハウジングに対してローラ支持部を押すことで、ローラを、ラック軸に密接させることができる。大荷重がラック軸に加わったときは、ハウジングで直接、ローラ支持部を受け止める。一方、温度上昇によりハウジングが相対的に大きく熱膨張してローラ支持部との間に隙間ができても、弾性部材による付勢によって、ローラをラック軸に密接させる力を維持することができる。
また、上記ラックピニオン式ステアリング装置において、ハウジングに螺着され、弾性部材の畜勢量を調整するねじを設けてもよい。
この場合、畜勢量の微調整が可能である。
また、上記ラックピニオン式ステアリング装置において、ローラの軸方向両端にそれぞれ軸受が設けられ、各軸受に対応して、弾性部材としての皿ばね及び、ねじが設けられている構成であってもよい。
この場合、皿ばねの使用により、また、各軸受に個々に対応した皿ばねであることにより、弾性部材の寸法がコンパクトになる。
また、上記ラックピニオン式ステアリング装置において、ローラの軸方向両端にそれぞれ軸受が設けられ、上記弾性部材として両方の軸受に弾発力を及ぼすようにローラ支持部を押す皿ばねと、当該皿ばねを保持する上記ねじとを備えた構成であってもよい。
この場合、皿ばねやねじの寸法は比較的大きくなるが、数量は最小限で足りるので、簡素な構成となる。また、大きな弾発力が必要な場合に好適である。
また、上記ラックピニオン式ステアリング装置において、ローラ支持部は、弾性部材により付勢する方向と交差する方向からハウジングに対して挿入されることにより装着されるものであってもよい。
この場合、ローラ支持部をローラの軸方向すなわち長手方向に挿入することになるので、挿入のためのハウジングの開口は、比較的小さいもので足りる。また、ラック軸の背面に対向するようにハウジングを延伸形成し易く、ローラ支持部を直接受け止める部位を容易に確保することができる。
また、上記ラックピニオン式ステアリング装置において、ラック軸の軸方向における所定の箇所には、ハウジングに挿入されるとき又はハウジングから取り出されるときのローラ支持部と干渉を避けるための切り欠きが形成されていてもよい。
この場合、ラック軸が先に取り付けられていても、ラック軸を軸方向に動かして切り欠きの部位を出現させることにより、ラック軸との干渉を回避しつつ、ローラ支持部を取り付けることができる。ローラ支持部交換のための取り外しの際も同様であり、取外し・取付けが容易である。
上記のように構成されたラックピニオン式ステアリング装置では、ハウジングで直接ローラ支持部を受け止めるので、大荷重を確実に受け止めることができる。一方、温度上昇により隙間ができても、弾性部材による付勢によって、ローラをラック軸に密接させる力を維持するので、ラック軸とピニオン軸との噛み合い部におけるバックラッシの増大を抑制することができる。
第1実施形態に係るラックピニオン式ステアリング装置を含む電動パワーステアリング装置の概略構造を示す図である。 ラック軸・ピニオン軸の噛み合い部から揺動抑制装置までの断面図である。 図2における揺動抑制装置の拡大断面図である。 図3におけるIV−IV線断面図である。 弾性部材及びその周辺の拡大断面図である。 温度上昇時の弾性部材及びその周辺の拡大断面図である。 水平なラック軸をローラ軸方向から見たときの、ラック軸とローラ支持部との位置関係を示す平面図(略図)であり、切り欠きがローラ支持部から離れた位置にある状態を示している。 水平なラック軸をローラ軸方向から見たときの、ラック軸とローラ支持部との位置関係を示す平面図(略図)であり、切り欠きをローラ支持部のところへ移動させた状態を示している。 第2実施形態に係るラックピニオン式ステアリング装置における揺動抑制装置の拡大断面図である。 図3の一部を変更した図である。
図1は、第1実施形態に係るラックピニオン式ステアリング装置を含む電動パワーステアリング装置の概略構造を示す図である。図において、ステアリングホイール1には、操舵軸2、中間軸3を介して、ピニオン軸4が接続されている。ピニオン軸4と噛み合うラック軸5は、車幅方向に延びて、その両端にそれぞれ、タイロッド6、ナックルアーム7を介して転舵輪8が接続されている。また、ラック軸5の揺動を抑制する揺動抑制装置Sが、ラック軸5に対向して設けられている。
運転者がステアリングホイール1に付与する操舵トルクは、トルクセンサ9によって検出され、検出された操舵トルクの信号は制御装置10に送られる。制御装置10は、操舵トルクの信号及びその他の情報(例えば車速)に基づいて必要な操舵補助力を発生させるべく、モータ11を駆動する。モータ11の回転駆動力は減速機12を介して操舵軸2に伝達される。
なお、このように操舵軸2をアシストする電動パワーステアリング装置の他、ピニオン軸4又はラック軸5をアシストする電動パワーステアリング装置もある。
運転者がステアリングホイール1を回転操作すると、これに応じてピニオン軸4が回転し、このピニオン軸4と噛み合うラック軸5が軸方向に移動する。これにより、転舵輪8を転舵させ、所望の転舵角を付与することができる。また、操舵トルクに応じた操舵補助力が、モータ11の回転駆動力に基づいてピニオン軸4からラック軸5へ付与される。
図2は、ラック軸5・ピニオン軸4の噛み合い部から揺動抑制装置Sまでの断面図である。なお、この図では、噛み合い部と揺動抑制装置Sとが互いにラック軸5の軸方向において同じ位置にあるように表しているが、軸方向の異なる位置にあってもよい。
図2において、揺動抑制装置Sは、ピニオン軸4やラック軸5を収容するハウジングから延伸して一体形成されたハウジング20に収容されている。
図3は、図2における揺動抑制装置Sの拡大断面図である。図3において、揺動抑制装置Sは、ハウジング20の他、ローラ21、ローラ21の軸方向両端に外嵌されたニードルベアリング22、ニードルベアリング22を内部に嵌着させたローラ支持部23、ローラ支持部23と係合する弾性部材24、ねじ25、ロックナット26、及び、蓋27を備えている。ローラ21は、ニードルベアリング22によって、軸周りに回転自在に支持されている。また、ローラ21は、ラック軸5の背面5aに密接し、軸方向に移動するラック軸5に転接する。
上記ローラ支持部23は、ローラ21及びニードルベアリング22を収容する一種のハウジングであり、外側のハウジング20の内部に装着される。ハウジング20の紙面下端には蓋27が設けられており、この蓋27を取り外した状態で、ローラ支持部23を紙面下方から挿入し、挿入完了後に蓋27を、ねじ(図示せず。)で固定する。ハウジング20内に装着されたローラ支持部23の軸方向(ローラ21の軸方向)への動きは、ハウジング20と、蓋27と、ブッシュ28とによって規制される。
図4は、図3におけるIV−IV線断面図である。図示のように、揺動抑制装置Sにおけるハウジング20の内壁の断面形状は四角形であり、ハウジング20内に収められるローラ支持部23の断面形状の輪郭も同じ形状の四角形である。従って、ローラ21の回転にローラ支持部23が連れ回りの自転をすることはない。
図3も参照して、ハウジング20の紙面左端側の内壁面20aと、ローラ支持部23の端面23aとは、互いに当接している。ラック軸5の背面5aからローラ21に大荷重が付与されたとき、この大荷重は、ラック軸5と密接したローラ21からニードルベアリング22、ローラ支持部23を介して、ハウジング20の紙面左端部20cすなわちハウジング20によって、確実に受け止められる。従って、ピニオン軸4からラック軸5へ大きな力が伝達されても、ラック軸5の揺動や、ピニオン軸4に対する逃げを抑制することができる。
また、図3において、ハウジング20の紙面上下のねじ孔20bにはそれぞれ、弾性部材24としての皿ばねが挿入されている。弾性部材24は、ねじ孔20bに螺着されたねじ25によって、ローラ支持部23の端面23aとの間で押さえ込まれ、ある程度圧縮された状態となっている。すなわち、ねじ25により、弾性部材24の畜勢量が調整可能である。ねじ25は、ロックナット26によってハウジング20に固定される。圧縮された弾性部材24は、ハウジング20の紙面左端部20cに対してローラ支持部23を紙面右方向へ付勢している。従って、ローラ21は、ラック軸5の背面5aに密接するように、弾性部材24によって付勢されている。
なお、弾性部材24は、ローラ支持部23内のニードルベアリング22近傍を押さえるべく、紙面上下一対のニードルベアリング22に対応して設けられている。弾性部材24やねじ25等の数量は本例では2セットであるが、ラック軸5の軸方向に平行に2列(4セット)に設ける等、必要に応じて増量することは可能である。
上記ハウジング20は、アルミニウム又はアルミニウム合金製であり、他方、ラック軸5、ローラ21は、鉄系金属製である。アルミニウム又はアルミニウム合金と、鉄系金属とでは、熱膨張率が異なり、前者の方が大きい。
図5、図6は、弾性部材24及びその周辺の拡大断面図である。常温(例えば35℃以下)では図5に示すように、ハウジング20とローラ支持部23とが互いに当接している。従って、ローラ21がラック軸5に密接する状態を確保して、大荷重もハウジング20で直接受け止めることができる。
一方、温度上昇によって、ハウジング20が大きく膨張すると、ラック軸5及びローラ21も膨張し、これらの軸間(芯間)距離が拡がるが、ラック軸5及びローラ21は、ハウジング20に比べて膨張量が小さい。このとき、本実施形態では、ローラ21がラック軸5の背面5aに密接するように弾性部材24によって付勢されているので、この付勢によりローラ支持部23が押され、図6に示すように、ハウジング20とローラ支持部23との間に隙間Gができる。すなわち、隙間Gは、前記したような熱膨張の差によって発生するラック軸5とローラ21との隙間である。このとき、予め十分に圧縮されていた弾性部材24は、依然として弾発力をローラ支持部23に付与し続ける。従って、ローラ21とラック軸5との密接状態は変わらず、ローラ21は、ラック軸5の揺動を抑制する。なお、隙間が0の状態(図5)から隙間Gができると、その変化量Gに比例して弾発力も低下する。しかしながら、このGは例えば0.1mm程度の微小な値であり、弾発力の低下は極めて微小である。従って、揺動抑制効果は十分に確保することができる。
以上のように、上記のラックピニオン式ステアリング装置では、弾性部材24による付勢によってハウジング20に対してローラ支持部23を押すことで、ローラ21を、ラック軸5に密接させることができる。また、大荷重が加わったローラ支持部23を、ハウジング20で直接、受け止めることができるので、大荷重を確実に受け止めることができる。一方、温度上昇によりハウジング20が相対的に大きく熱膨張してローラ支持部23との間に隙間ができても、弾性部材24による付勢によって、ローラ21をラック軸5に密接させる力を維持することができる。従って、ラック軸5とピニオン軸4との噛み合い部におけるバックラッシの増大を抑制することができる。
なお、温度上昇時に大荷重が付与されると、一時的に隙間が0になって、大荷重が加わったローラ支持部23を、ハウジング20で直接、受け止めることができる。このときは一時的に隙間分のバックラッシ増があるが、隙間に対応する量以下に抑制される。このように、本実施形態では、弾性部材24を畜勢した状態においてハウジング20によりローラ支持部23を直接受け止めることができる。
また、大荷重をも弾性部材24で受け止め、ハウジング20で受けないようにすることは可能であるが、大きなばね定数が必要であり、また、それに見合ったハウジング等の強度アップが必要となるので、構造が大型化することになり、得策ではない。
また、位置調節可能なねじ構造(ねじ25,ロックナット26)を設けていることで、弾発力の微調整が可能である。但し、このような構造は必ずしも不可欠なものではない。すなわち、使用する弾性部材のサイズや圧縮量が予め決まれば、ロックナット26を使用せずに単なるねじ(なべ頭ねじ等)でねじ孔20bに蓋をすることにより、一定量弾性部材を圧縮するようにしてもよい。また、ねじ孔など設けずに、例えばハウジング20の内面に一定の深さの丸穴を設けて弾性部材24を圧縮状態で埋め込むことも可能である。
次に、ローラ支持部23をハウジング20に挿入するための構造について補足説明する。図7,図8は、水平なラック軸5をローラ軸方向から見たときの、ラック軸5とローラ支持部23との位置関係を示す平面図(略図)である。ローラ支持部23は、ラック軸5が取り付けられた(但し、軸方向にはまだ固定されていない。)後に取り付けられる。しかし、図3にも示すように、ローラ支持部23の幅(図3における全横幅)の範囲内にラック軸5が入り込んでいる。従って、ローラ支持部23をハウジング20に挿入しようとすると、図7に示すように、ラック軸5が邪魔になって挿入できない。
そこで、予めラック軸5の軸方向の一箇所に例えば図示のような切り欠き5bを形成しておく。切り欠き5bを形成する位置は、組立完成後にラック軸5を左右(車体の左右・紙面上では上下)の限度まで操舵により移動させてもローラ支持部23の上(紙面上の)には来ないような位置とする。そして、ローラ支持部23の挿入時には、ラック軸5を軸方向に移動させ、図8に示すように、切り欠き5bがローラ支持部23の真上(紙面上の)に来るようにする。この状態では、ラック軸5と干渉することなく、ローラ支持部23を所定位置まで挿入することができる。なお、その後、ラック軸5は、本来あるべき位置に戻される。
なお、ラックピニオン式ステアリング装置の完成後にローラ支持部23を取り外す場合も同様に、ラック軸5の軸方向移動量のみ十分に確保できる状態とすれば、ラック軸5を取り外す面倒な作業を行うことなく、ローラ支持部23の取り外しや新品への交換が可能となる。
このようにして、ローラ支持部23は、弾性部材24により付勢する方向と交差する方向から、ハウジング20に対して挿入又は取り出しされることにより着脱される。結果的に、ローラ支持部23をローラ21の軸方向すなわち長手方向に挿入等することになるので、挿入等のためのハウジング20の開口は、比較的小さいもので足りる。
また、ラック軸5の背面に対向するようにハウジング20を延伸形成し易く、ローラ支持部23を直接受け止める部位(紙面左端部20c)を容易に確保することができる。さらに、ハウジング20を延伸形成、すなわち一体形成することにより、ローラ支持部23を直接受け止める部位(紙面左端部20c)の強度を高めることができる。
次に、第2実施形態に係るラックピニオン式ステアリング装置の揺動抑制装置Sについて説明する。揺動抑制装置以外の構成は、第1実施形態と同様である。
図9は、当該揺動抑制装置Sの拡大断面図である。図9において、揺動抑制装置Sは、ハウジング20の他、ローラ21、ローラ21の軸方向両端に外嵌されたニードルベアリング22、ニードルベアリング22を内部に嵌着させたローラ支持部23、ローラ支持部23と係合する弾性部材24、ねじ25、ロックナット26、及び、蓋27を備えている。ローラ21は、ニードルベアリング22によって、軸周りに回転自在に支持されている。また、ローラ21は、ラック軸5の背面5aに密接し、軸方向に移動するラック軸5に転接する。
上記ローラ支持部23は、ローラ21及びニードルベアリング22を収容する一種のハウジングであり、外側のハウジング20の内部に装着される。ハウジング20の紙面下端には蓋27が設けられており、この蓋27を取り外した状態で、ローラ支持部23を紙面下方から挿入し、挿入完了後に蓋27を、ねじ(図示せず。)で固定する。ハウジング20内に装着されたローラ支持部23の軸方向(ローラ21の軸方向)への動きは、ハウジング20と、蓋27と、ブッシュ28とによって規制される。
ローラ支持部23は、図4と同様に、四角形であることで自転を防止している。第1実施形態における揺動抑制装置S(図3)との主な相違点は、弾性部材24、ねじ25、ロックナット26の形態及び数量である。弾性部材24は第1実施形態と同様の皿ばねであるが、直径が大きく、径方向の紙面上下端がニードルベアリング22近傍のローラ支持部23を押さえるように係合している。ねじ25も弾性部材24に合わせた大径なものとなっており、一方側(紙面右側)には弾性部材24を保持する保持穴25aが、他方側(紙面左側)にはねじ25を回す工具を嵌め込む工具穴25bがそれぞれ形成されている。
上記のように構成された揺動抑制装置S(図9)においては、弾性部材24による付勢によってハウジング20に対してローラ支持部23を押すことで、ローラ21を、ラック軸5に密接させることができる。また、大荷重が加わったローラ支持部23を、ハウジング20で直接、受け止めることができるので、大荷重を確実に受け止めることができる。一方、温度上昇によりハウジング20が相対的に大きく熱膨張してローラ支持部23との間に隙間ができても、弾性部材24による付勢によって、ローラ21をラック軸5に密接させる力を維持することができる。従って、ラック軸5とピニオン軸4との噛み合い部におけるバックラッシの増大を抑制することができる。
また、弾性部材24、ねじ25及びロックナット26の寸法は大きくなるが数量は最小限(各1個)で足りるので、簡素な構成となる利点がある。また、大きな弾発力が必要な場合には好適な構成である。なお、大きいとはいえ、弾性部材24は皿ばねであるので、ばね軸方向には比較的コンパクトである。
逆に、第1実施形態における揺動抑制装置S(図3)の場合には、小さな皿ばねの使用により、また、各軸受(ニードルベアリング22)に個々に対応した皿ばねであることにより、弾性部材24の寸法が、径方向にも、ばね軸方向にも、極めてコンパクトになる。
なお、上記の各実施形態における揺動抑制装置Sは、基本的には、ラック軸5を、積極的に噛み合い相手のピニオン軸4の方へ押すサポートヨークのような装置ではなく、いわば、ラック軸5に押されてもこれを反力で押し返す装置である。しかしながら、例えば図10(図3の一部を変更した図)に示すように、ローラ支持部23全体の紙面右端面と、これに対向するハウジング20との間に隙間gを設けて、弾性部材24の弾発力が、常時、そのままラック軸5を背面から押す力となるように構成すれば、サポートヨークにも応用可能である。
1 ステアリングホイール
4 ピニオン軸
5 ラック軸
5a 背面
5b 切り欠き
8 転舵輪
20 ハウジング
21 ローラ
22 ニードルベアリング
23 ローラ支持部
24 弾性部材
25 ねじ
26 ロックナット

Claims (6)

  1. ステアリングホイールに接続されたピニオン軸をラック軸と噛み合わせ、当該ラック軸に接続された転舵輪を転舵させるラックピニオン式ステアリング装置であって、
    前記ラック軸の背面に転接して、前記ラック軸の軸周りの揺動を規制するローラと、
    前記ローラを支持する軸受を含むローラ支持部と、
    前記ローラが前記ラック軸に密接する方向へ前記ローラ支持部を付勢する弾性部材と、
    前記ローラ、ローラ支持部及び弾性部材を収容するとともに、前記ローラ支持部との間で前記弾性部材を畜勢した状態において前記ローラ支持部を直接受け止めるハウジングと
    を備えたことを特徴とするラックピニオン式ステアリング装置。
  2. 前記ハウジングに螺着され、前記弾性部材の畜勢量を調整するねじを備えた請求項1記載のラックピニオン式ステアリング装置。
  3. 前記ローラの両端にそれぞれ前記軸受が設けられ、各軸受に対応して、前記弾性部材としての皿ばね及び、前記ねじが設けられている請求項2記載のラックピニオン式ステアリング装置。
  4. 前記ローラの軸方向両端にそれぞれ前記軸受が設けられ、前記弾性部材として両方の軸受に弾発力を及ぼすように前記ローラ支持部を押す皿ばねと、当該皿ばねを保持する前記ねじとを備えた請求項2記載のラックピニオン式ステアリング装置。
  5. 前記ローラ支持部は、前記弾性部材により付勢する方向と交差する方向から前記ハウジングに対して挿入されることにより装着されるものである請求項1〜4のいずれか1項に記載のラックピニオン式ステアリング装置。
  6. 前記ラック軸の軸方向における所定の箇所には、前記ハウジングに挿入されるとき又は前記ハウジングから取り出されるときの前記ローラ支持部と干渉を避けるための切り欠きが形成されている請求項5記載のラックピニオン式ステアリング装置。
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