JP2010056314A - 発光ダイオードの駆動回路、それを用いた発光装置および照明装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】広い電圧範囲で、LEDを安定に駆動する。
【解決手段】駆動回路100は、直列に接続された複数のLED4を含むLEDアレイ2を駆動する。電源30は、複数のLED4に直流の駆動電圧Vdrvを供給する。第1定電流回路10は、複数のLED4の駆動経路上に設けられ、LED4に流れる駆動電流Idrvを安定化させる。バイパススイッチSW1は、複数のLED4の少なくともひとつLED4_nと並列に設けられる。制御部20は、バイパススイッチSW1のオン、オフを制御する。
【選択図】図1
【解決手段】駆動回路100は、直列に接続された複数のLED4を含むLEDアレイ2を駆動する。電源30は、複数のLED4に直流の駆動電圧Vdrvを供給する。第1定電流回路10は、複数のLED4の駆動経路上に設けられ、LED4に流れる駆動電流Idrvを安定化させる。バイパススイッチSW1は、複数のLED4の少なくともひとつLED4_nと並列に設けられる。制御部20は、バイパススイッチSW1のオン、オフを制御する。
【選択図】図1
Description
本発明は、発光ダイオードの駆動技術に関する。
近年、蛍光ランプに代えて、高効率、長寿命が期待される発光ダイオード(Light Emitting Diode、以下、LEDと略す)を照明器具として利用する技術が提案されている。たとえば特許文献1には、商用交流電圧を整流し、平滑キャパシタを含む平滑回路によって平滑化して、負荷であるLEDのアレイに供給するLED点灯装置が開示される。同文献記載のLED点灯装置によれば、発光ダイオードの駆動に必要な電圧を安定に供給し続けることができる。
特開2004−273267号公報
商用交流電圧は、100Vや200V程度の所定の定格電圧で供給されるが、実際には変動することが知られている。LEDアレイを安定した輝度で駆動するためには、LEDアレイの駆動経路上に定電流回路を設け、駆動電流を一定として輝度を安定化させる必要がある。商用交流電圧を平滑化してLEDアレイを駆動する場合、商用交流電圧が低下すると、定電流回路の両端間の電圧(電圧降下)が低下し、所望の輝度を得るために必要な駆動電流を生成できなくなってしまう。
この問題を解決するために、商用交流電圧が低下することを前提として、定格時における定電流回路の両端間の電圧(電圧降下)を高くすることも考えられる。しかしながらこの場合、定電流回路における消費電力が大きくなってしまうという別の問題が発生する。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的のひとつは、安定した輝度でLEDを駆動する技術の提供にある。
本発明のある態様は、直列に接続された複数の発光ダイオードを駆動する駆動回路に関する。この駆動回路は、複数の発光ダイオードに駆動電圧を供給する電源と、複数の発光ダイオードの駆動経路上に設けられた第1定電流回路と、複数の発光ダイオードの少なくともひとつと並列に設けられたバイパススイッチと、バイパススイッチのオン、オフを制御する制御部と、を備える。
駆動電圧が低下するに従い、定電流回路の両端間の電圧が小さくなって所定の定電流を生成できなくなり、個々の発光ダイオードの電圧降下が低下して輝度が低下しはじめる。この際に、発光ダイオードの少なくともひとつをバイパスすることによって、定電流回路の両端間の電圧が大きくなり、個々の発光ダイオードの電圧降下が増大するため、個々の発光ダイオードの輝度を維持することができる。
制御部は、駆動電圧をモニタし、駆動電圧が所定のしきい値電圧を下回ると、バイパススイッチをオンしてもよい。
制御部は、複数の発光ダイオードに流れる電流に応じた検出電流をモニタし、検出電流が所定のしきい値を下回ると、バイパススイッチをオンしてもよい。
制御部は、複数の発光ダイオードの輝度が所定のしきい値を下回ると、バイパススイッチをオンしてもよい。
バイパススイッチは、電界効果トランジスタであってもよい。制御部は、バイパススイッチのゲートを、バイパススイッチがオンするレベルにバイアスするバイアス回路と、バイパススイッチのゲートとソースの間に設けられた制御スイッチと、発光ダイオードの状態に応じて、制御スイッチのオン、オフを制御する状態監視部と、を備えてもよい。
状態監視部は、駆動電圧をモニタし、駆動電圧が所定のしきい値電圧を下回ると、制御スイッチをオフしてもよい。
状態監視部は、複数の発光ダイオードに流れる電流に応じた検出電流をモニタし、検出電流が所定のしきい値を下回ると、制御スイッチをオフしてもよい。
状態監視部は、複数の発光ダイオードの輝度が所定のしきい値を下回ると、制御スイッチをオフしてもよい。
状態監視部は、複数の発光ダイオードおよび第1定電流回路を含む駆動経路と並列に設けられ、直列接続された定電圧ダイオードおよび第2定電流回路を含み、定電圧ダイオードと第2定電流回路の接続点が、制御スイッチのゲートに接続されてもよい。
第1定電流回路と第2定電流回路は、定電流ダイオードであってもよい。
電源は、交流電圧を整流する整流ブリッジ回路と、整流ブリッジ回路の出力電圧を平滑化し、駆動対象の負荷へと供給する平滑キャパシタと、を含んでもよい。
本発明の別の態様は、発光装置である。この発光装置は、直列に接続された複数の発光ダイオードと、複数の発光ダイオードを駆動する上述のいずれかの駆動回路と、を備える。発光装置は、照明装置であってもよい。
この態様によれば、駆動電圧が低下した場合であっても、輝度の低下を抑制することができる。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせ、本発明の表現を、方法、装置などの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、電源電圧の変動に対し、安定した輝度でLEDを駆動できる。
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
本明細書において、「部材Aが部材Bに接続された状態」とは、部材Aと部材Bが物理的に直接的に接続される場合や、部材Aと部材Bが、電気的な接続状態に影響を及ぼさない他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。同様に、「部材Cが、部材Aと部材Bの間に設けられた状態」とは、部材Aと部材C、あるいは部材Bと部材Cが直接的に接続される場合のほか、電気的な接続状態に影響を及ぼさない他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
図1は、実施の形態に係る発光装置200の構成を示す回路図である。発光装置200は、LEDアレイ2と、駆動回路100を備える。発光装置200はたとえば室内照明、車両のヘッドライト、電光掲示板などとして利用可能であるが、その用途は特に限定されない。
LEDアレイ2は、直列に接続されたn個(nは2以上の整数)のLEDモジュール4_1〜4_n(以下、単にLED4と総称する)を備える。図1において各LED4は単一のLEDとして示されているが、それぞれが、直列および並列に接続された複数のLEDを含んでも良い。各LED4は、その内部に直列に接続されるLEDの個数に応じた順方向電圧Vfを有している。高輝度が得られるハイパワー用のLED4としては、Vf=9.75V(250mA)〜10.4V(350mA)程度のものが、ローパワー用のLED4としては、Vf=3V程度のものが市販されている。以下では、Vf=10V程度のハイパワー用のLED4を用いる場合について説明する。
駆動回路100はLEDアレイ2を駆動する。具体的には、駆動電圧Vdrvを供給し、LEDアレイ2に流れる駆動電流Idrvを輝度に応じて設定、制御する。駆動回路100は、第1定電流回路10、制御部20、電源30を備える。
電源30は、LEDアレイ2に駆動電圧Vdrvを供給する。たとえば電源30は、交流電源34、整流回路36、平滑用キャパシタCsを含む。交流電源34は交流電圧Vacを生成し、整流回路36は交流電圧Vacを整流する。整流回路36としてたとえばダイオードブリッジを用いてもよい。この場合、整流回路36によって交流電圧Vacが半波整流される。交流電圧Vacとして、商用交流電圧を利用する場合、交流電源34は駆動回路100の外部に設けられる。
整流回路36の出力端子には、平滑用キャパシタCsが接続され、半波整流された駆動電圧Vacが、平滑化されて直流の駆動電圧Vdrvが生成される。定格100Vの交流電圧Vacを整流して得られる駆動電圧Vdrvは、141V程度となる。
LEDアレイ2に含まれるLED4の個数nは、順方向電圧Vfと、駆動電圧Vdrvの関係に応じて設計される。Vdrv≒141V、Vf≒9.8Vのとき、n=10となる。
第1定電流回路10は、LEDアレイ2の駆動経路上に設けられる。図1では、LEDアレイ2のアノード側に設けられる構成が示されるが、カソード側に設けられてもよい。定電流回路10の構成は特に限定されるものではなく、公知の回路を利用すればよい。もっとも簡易には、図1に示すように第1定電流回路10として定電流ダイオード(CRD:Current Regulative Diode)を用いることができる。駆動電流Idrvを所定の値に設定するために、電流経路上にスイッチング素子を設け、PWM(パルス幅変調)信号にもとづいてそのスイッチング素子をスイッチング駆動し、駆動電流の時間的な平均値を調節する機構を設けてもよい。
バイパススイッチSW1は、LEDアレイ2を構成する複数のLED4のうち、m個(mは自然数)に対して並列に設けられる。図1はm=1の場合を示しており、バイパススイッチSW1は最も低電位側のLED4_nと並列に、つまり最も低電位側のLED4_nのアノードとカソードの間に設けられる。バイパススイッチSW1の位置は図1に限定されず、別の位置のLED4と並列に設けられてもよい。
制御部20は、バイパススイッチSW1のオン、オフを制御する。バイパススイッチSW1のオン、オフ制御は、以下のいくつかの制御方法によって実現できる。
制御方法1
制御部20は、駆動電圧Vdrvをモニタし、駆動電圧Vdrvが所定のしきい値電圧より高いときバイパススイッチSW1をオフし、駆動電圧Vdrvがしきい値電圧を下回ると、バイパススイッチSW1をオンする。
制御部20は、駆動電圧Vdrvをモニタし、駆動電圧Vdrvが所定のしきい値電圧より高いときバイパススイッチSW1をオフし、駆動電圧Vdrvがしきい値電圧を下回ると、バイパススイッチSW1をオンする。
制御方法2
制御部20は、複数のLED4に流れる駆動電流Idrvに応じた検出電流をモニタし、検出電流が所定のしきい値より高いとき、バイパススイッチSW1をオン状態とし、検出電流がしきい値を下回ると、バイパススイッチSW1をオンする。
制御部20は、複数のLED4に流れる駆動電流Idrvに応じた検出電流をモニタし、検出電流が所定のしきい値より高いとき、バイパススイッチSW1をオン状態とし、検出電流がしきい値を下回ると、バイパススイッチSW1をオンする。
駆動電圧Vdrvと駆動電流Idrv(検出電流)は互いに相関がある。つまり駆動電圧Vdrvが低下すれば、駆動電流Idrvは減少するし、反対もまた成り立つ。したがって制御方法1、2のいずれの方法を採った場合であっても、実質的には同じ制御が実現できる。
制御方法1、2を概念的に捉えると、以下の制御方法3が導かれる。
制御方法3
制御部20は、複数のLED4の輝度が所定のしきい値より高いとき、バイパススイッチSW1をオフ状態とし、輝度がしきい値を下回ると、バイパススイッチSW1をオンする。
制御方法3
制御部20は、複数のLED4の輝度が所定のしきい値より高いとき、バイパススイッチSW1をオフ状態とし、輝度がしきい値を下回ると、バイパススイッチSW1をオンする。
したがって、制御部20は、制御方法1〜3のいずれかを実現可能な回路として構成でき、当業者であれば想到可能な回路は発明に含まれる。たとえば制御方法1の場合、駆動電圧Vdrvに応じた検出電圧を、所定のしきい値電圧と比較する手段を設け、比較結果に応じてバイパススイッチSW1を制御すればよい。また制御方法2の場合、駆動電流Idrvに応じた検出電流を、所定のしきい値電流と比較する手段を設け、比較結果に応じてバイパススイッチSW1を制御すればよい。
図1の制御部20の構成を詳細に説明する。バイパススイッチSW1は、NチャンネルのMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)であり、ソースが最も低電位側のLED4_nのカソードに、ドレインがLED4_nのアノードと接続される。
制御部20は、バイアス回路22、制御スイッチSW2、状態監視部24を備える。バイアス回路22は、バイパススイッチSW1のゲートを、バイパススイッチSW1がオンするレベルにバイアスする。図1の回路では、バイアス回路22は抵抗R1と抵抗R2を含み、駆動電圧Vdrvを分圧して、バイパススイッチSW1のゲート電圧Vg1を生成する。ゲート電圧Vg1は、バイパススイッチSW1のゲートソース間のしきい値電圧Vth1より高く設定すればよい。
制御スイッチSW2はバイパススイッチSW1のゲートとソースの間に設けられる。制御スイッチSW2がオンすると、バイパススイッチSW1のゲート電圧Vg1が0V付近となるため、バイパススイッチSW1がオフする。制御スイッチSW2がオフのときは、バイパススイッチSW1のゲート電圧Vg1は、バイアス回路22で設定された電圧となる。
状態監視部24は、LED4の状態に応じて、制御スイッチSW2のオン、オフを制御する。LED4の状態は、駆動電圧Vdrvや駆動電流Idrvを介して間接的にモニタリングできる。つまり状態監視部24は、制御方法1や制御方法2にしたがって制御スイッチSW2を制御する。
状態監視部24は定電圧ダイオード26および第2定電流回路28を含む。定電圧ダイオード26および第2定電流回路28は、第1定電流回路10およびLEDアレイ2を含む経路と並列に設けられる。第2定電流回路28によって定電流Icが生成され、定電流Icが定電圧ダイオード26に逆方向に流れることにより、電圧降下Vzが発生する。定電流Icが流れることにより電圧降下Vzが発生した状態において、制御スイッチSW2のゲート電圧Vg2は、Vg2=Vdrv−Vzとなる。定電圧ダイオード26は駆動電圧Vdrvを、逆方向電圧Vzだけシフトするレベルシフト回路と把握することもできる。このゲート電圧Vg2=Vdrv−Vzは、MOSFETのゲートソース間のしきい値電圧Vth2より高く設定される。つまり、駆動電圧Vdrvが十分に高いとき制御スイッチSW2はオンし、バイパススイッチSW1はオフとなる。
駆動電圧Vdrvが低下すると、制御スイッチSW2のゲート電圧Vg2が低下し、制御スイッチSW2のゲートソース間電圧が、MOSFETのしきい値電圧Vtより小さくなり、制御スイッチSW2がオフとなる。その結果、バイパススイッチSW1のゲート電圧Vg1はしきい値電圧Vth1より高くなり、このときバイパススイッチSW1はオンとなり、LED4_nがバイパスされる。
第2定電流回路28は、第1定電流回路10と同様に、定電流ダイオードで構成できる。
つまり状態監視部24は、駆動電圧Vdrvが、Vt+Vzで与えられる所定のしきい値電圧Vth1より低くなると、制御スイッチSW2をオフ状態とする。状態監視部24は、駆動電圧Vdrvを監視する代わりに、駆動電流Idrvに応じた検出電流(駆動電流そのものであってもよい)を監視し、この検出電流としきい値の比較結果にもとづいて制御スイッチSW2を制御してもよい。別の観点から見れば、状態監視部24は、LED4の輝度が所定のしきい値を下回ると、制御スイッチSW2をオフしてもよい。
以上のように構成された駆動回路100の動作について説明する。
本発明の効果を明確とするため、はじめに、比較技術としてバイパススイッチSW1を備えない回路の動作を説明する。
第1定電流回路10の両端間の電圧Vs1と、n個のLED4と、駆動電圧Vdrvの間には、以下の関係式が成り立つ。
Vdrv=Vs1+n×Vf …(1)
式(1)を変形すると、式(2)を得る。
Vs1=Vdrv−n×Vf …(2)
Vdrv=Vs1+n×Vf …(1)
式(1)を変形すると、式(2)を得る。
Vs1=Vdrv−n×Vf …(2)
第1定電流回路10は、その両端間の電圧Vs1が十分に高いとき、所定の駆動電流Idrvを生成することができ、その結果、n個のLED4が駆動電流Idrvに応じた輝度で発光する。
駆動電圧Vdrvが定格の141Vから低下すると、第1定電流回路10の両端間の電圧Vs1が徐々に低下していき、あるしきい値(Vsat)を境界として安定した一定の駆動電流Idrvを供給不能となる。第1定電流回路10としてCRDを用いた場合、しきい値Vsat≒3V程度である。つまり、安定した駆動電流Idrvを生成し、LED4を所望の輝度で発光させるための条件は、
Vdrv>Vsat+n×Vf …(3)
となる。駆動電圧Vdrvが低下し、(Vsat+n×Vf)より低い領域となると、駆動電流Idrvの値が急激に減少し、n個のLED4の輝度が低下してしまう。
たとえば、交流電圧Vacが定格100Vを中心として±10%で変動するとき、駆動電圧Vdrvは141Vを中心として±14Vで変動することになる。Vsat=3V、Vf=9.8V、n=10の場合、交流電圧Vacが定格から10%低下すると、式(3)を満たさなくなるため、LED4の輝度は著しく低下する。たとえば各LED4の輝度がそれぞれ定格時の1/2(=50%)にまで低下した場合、LEDアレイ2全体としての光度も1/2まで低下する。以上がバイパススイッチSW1を備えない回路の動作である。
Vdrv>Vsat+n×Vf …(3)
となる。駆動電圧Vdrvが低下し、(Vsat+n×Vf)より低い領域となると、駆動電流Idrvの値が急激に減少し、n個のLED4の輝度が低下してしまう。
たとえば、交流電圧Vacが定格100Vを中心として±10%で変動するとき、駆動電圧Vdrvは141Vを中心として±14Vで変動することになる。Vsat=3V、Vf=9.8V、n=10の場合、交流電圧Vacが定格から10%低下すると、式(3)を満たさなくなるため、LED4の輝度は著しく低下する。たとえば各LED4の輝度がそれぞれ定格時の1/2(=50%)にまで低下した場合、LEDアレイ2全体としての光度も1/2まで低下する。以上がバイパススイッチSW1を備えない回路の動作である。
続いて、バイパススイッチSW1を備える図1の回路の動作を説明する。
駆動電圧Vdrvが定格の141Vから低下すると、第1定電流回路10の両端間の電圧Vs1が徐々に低下していく。図1の回路では、電圧Vs1が、駆動電流Idrvが目標値から急激に減少しはじめるしきい値Vsatより低くなる前に、制御部20によってバイパススイッチSW1がオンされる。
駆動電圧Vdrvが定格の141Vから低下すると、第1定電流回路10の両端間の電圧Vs1が徐々に低下していく。図1の回路では、電圧Vs1が、駆動電流Idrvが目標値から急激に減少しはじめるしきい値Vsatより低くなる前に、制御部20によってバイパススイッチSW1がオンされる。
バイパススイッチSW1がオンした状態では、低電位側のLED4_nバイパスされるため、
Vdrv=Vs1+(n−1)×Vf …(4)
が成り立つ。したがってバイパススイッチSW1がオンした状態で、LED4を所望の輝度で発光させるための条件として、式(5)を得る。
Vdrv>Vsat+(n−1)×Vf …(5)
Vdrv=Vs1+(n−1)×Vf …(4)
が成り立つ。したがってバイパススイッチSW1がオンした状態で、LED4を所望の輝度で発光させるための条件として、式(5)を得る。
Vdrv>Vsat+(n−1)×Vf …(5)
なおバイパススイッチSW1によってバイパスされるLED4の個数をm個と一般化すると、式(6)は、以下のように修正される。
Vdrv>Vsat+(n−m)×Vf …(6)
Vdrv>Vsat+(n−m)×Vf …(6)
つまりバイパススイッチSW1を設けた場合、式(6)を満たす駆動電圧Vdrvは、バイパススイッチSW1を設けない場合に比べて、LED4のm個分の順方向電圧(Vf×m)だけ高くなる。
Vf=9.7V、m=1のとき、駆動電圧Vdrvが131.3Vまで低下しても、LED4の輝度を保つことができる。
Vf=9.7V、m=1のとき、駆動電圧Vdrvが131.3Vまで低下しても、LED4の輝度を保つことができる。
このとき、LEDアレイ2全体としての光度は、発光状態にあるLED4の個数に比例するから、定格時に比べて、(n−m)/n倍に低下する。n=10、m=1の場合のLEDアレイ2の光度は、定格時の90%となるが、これはバイパススイッチを設けない場合(上述の例では50%)に比べて著しく高いことがわかる。
このように、実施の形態に係る駆動回路100によれば、電源電圧Vacが低下した場合であっても、各LED4の輝度を保ち、結果としてLEDアレイ2全体の光度の低下を抑制することができる。
以上、本発明について、実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下、こうした変形例について説明する。
m=2の場合、バイパススイッチSW1は、2つのLED4_nおよび4_(n−1)を同時にバイパスしてもよい。この場合、単一のバイパススイッチSW1のみによって、駆動電圧Vdrvが121.6Vまで低下した状態までLEDアレイ2の輝度を保つことができる。
また、バイパススイッチSW1を複数個設けてもよい。たとえば図1の構成に加えて、LED4_(n−1)をバイパスする第2のバイパススイッチ(不図示)およびそのオン、オフを制御する制御部を更に設け、駆動電圧Vdrvの低下に応じて、第1のバイパススイッチSW1と、第2のバイパススイッチを2段階でオンしてもよい。さらに、3つ以上のバイパススイッチを設け、駆動電圧Vdrvのレベルに応じて各バイパススイッチを適切に切り換えることにより、広い電圧範囲で、LEDアレイ2の輝度を安定化できる。
実施の形態にもとづき、特定の語句を用いて本発明を説明したが、実施の形態は、本発明の原理、応用を示しているにすぎず、実施の形態には、請求の範囲に規定された本発明の思想を逸脱しない範囲において、多くの変形例や配置の変更が可能である。
100…駆動回路、2…LEDアレイ、4…LED、SW1…バイパススイッチ、10…第1定電流回路、20…制御部、22…バイアス回路、SW2…制御スイッチ、24…状態監視部、26…定電圧ダイオード、28…第2定電流回路、30…電源、Cs…平滑用キャパシタ、36…整流回路。
Claims (13)
- 直列に接続された複数の発光ダイオードを駆動する駆動回路であって、
前記複数の発光ダイオードに駆動電圧を供給する電源と、
前記複数の発光ダイオードの駆動経路上に設けられた第1定電流回路と、
前記複数の発光ダイオードの少なくともひとつと並列に設けられたバイパススイッチと、
前記バイパススイッチのオン、オフを制御する制御部と、
を備えることを特徴とする駆動回路。 - 前記制御部は、前記駆動電圧をモニタし、前記駆動電圧が所定のしきい値電圧を下回ると、前記バイパススイッチをオンすることを特徴とする請求項1に記載の駆動回路。
- 前記制御部は、前記複数の発光ダイオードに流れる電流に応じた検出電流をモニタし、前記検出電流が所定のしきい値を下回ると、前記バイパススイッチをオンすることを特徴とする請求項1に記載の駆動回路。
- 前記制御部は、前記複数の発光ダイオードの輝度が所定のしきい値を下回ると、前記バイパススイッチをオンすることを特徴とする請求項1に記載の駆動回路。
- 前記バイパススイッチは、電界効果トランジスタであり、
前記制御部は、
前記バイパススイッチのゲートを、前記バイパススイッチがオンするレベルにバイアスするバイアス回路と、
前記バイパススイッチのゲートとソースの間に設けられた制御スイッチと、
前記発光ダイオードの状態に応じて、前記制御スイッチのオン、オフを制御する状態監視部と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の駆動回路。 - 前記状態監視部は、前記駆動電圧をモニタし、前記駆動電圧が所定のしきい値電圧を下回ると、前記制御スイッチをオフすることを特徴とする請求項5に記載の駆動回路。
- 前記状態監視部は、前記複数の発光ダイオードに流れる電流に応じた検出電流をモニタし、前記検出電流が所定のしきい値を下回ると、前記制御スイッチをオフすることを特徴とする請求項5に記載の駆動回路。
- 前記状態監視部は、前記複数の発光ダイオードの輝度が所定のしきい値を下回ると、前記制御スイッチをオフすることを特徴とする請求項5に記載の駆動回路。
- 前記状態監視部は、前記複数の発光ダイオードおよび前記第1定電流回路を含む駆動経路と並列に設けられ、直列接続された定電圧ダイオードおよび第2定電流回路を含み、前記定電圧ダイオードと前記第2定電流回路の接続点が、前記制御スイッチのゲートに接続されることを特徴とする請求項5に記載の駆動回路。
- 前記第1定電流回路と前記第2定電流回路は、定電流ダイオードであることを特徴とする請求項9に記載の駆動回路。
- 前記電源は、
交流電圧を整流する整流ブリッジ回路と、
前記整流ブリッジ回路の出力電圧を平滑化し、駆動対象の負荷へと供給する平滑キャパシタと、
を含むことを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の駆動回路。 - 直列に接続された複数の発光ダイオードと、
前記複数の発光ダイオードを駆動する請求項1から11のいずれかに記載の駆動回路と、
を備えることを特徴とする発光装置。 - 請求項12に記載の発光装置を備えることを特徴とする照明装置。
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JP2008219996A Pending JP2010056314A (ja) | 2008-08-28 | 2008-08-28 | 発光ダイオードの駆動回路、それを用いた発光装置および照明装置 |
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JP (1) | JP2010056314A (ja) |
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2008
- 2008-08-28 JP JP2008219996A patent/JP2010056314A/ja active Pending
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