JP2009537239A - コーヒー及び茶用のポッド - Google Patents
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Abstract
ある量の有粘度材料と水を混合するためのポッド。ポッドは、側壁と、同側壁の周りに配置されたベースを備えることができる。ベースは、幾つかの開孔及び幾つかの棘部を備えることができる。これの棘部は、約3°から約15°の頂点を備えることができる。
【選択図】図20
【選択図】図20
Description
本願は、一般に、材料を抽出するための容器に関し、より詳細には、コーヒー、茶及びその他の飲料の自動抽出に使用するためのポッドに関する。
様々な種類の自動のコーヒー及び茶ディスペンサーが知られている。一般に、これらのディスペンサーは、一定量の粉挽きされたコーヒー、茶葉、又は別の種類の抽出可能な材料を、ある種の容器内に保持する。飲料を抽出するために、湯が一般に材料に加えられる。材料は一般に、何らかの使い捨て容器内に保持され、その使い捨て容器は、湯の通過が可能になるように開口されたり、貫通されたりしなければならない。
しかしながら、これら周知の抽出装置に伴う1つの欠点は、抽出材料と接触する装置の要素を、一般に浄化しなければならないことである。さらに、この材料用の容器は、飲料毎にディスペンサー内に挿入され、位置合せされなければならない。その結果、飲料ディスペンサーは総じて飲料サイクル間で幾分遅くなることがあり、これは、容器を挿入し、位置合せし、取出し、且つ/又は供給要素を洗浄するからである。
したがって、迅速なサイクル時間で飲料を抽出する装置が所望されている。同装置は、好ましくは、比較的安価で、使用が容易で、しかも高品質の飲料を製造する。同様に、該装置は、好ましくは、様々な種類の抽出材料又は混合材料及び材料量に適合可能である。
そこで、本願は、ある量の粘着性材料(tacky material)と水とを混合するためのポッドを記載する。ポッドは、側壁と、側壁の周りに配置されたベースと、を備えることができる。ベースは、いくつかの開孔及びいくつかの棘部を備えることができる。棘部は、約3°から約15°の頂点を有することができる。
棘部の個数は、15個から35個の棘部を含むようにすることができる。棘部は、約5.1から約8.9ミリメートル(約0.2から約0.35インチ)の高さを有しても良い。ポッドは、棘部の周りに配置された濾紙層をさらに備えることができ、棘部は、濾紙層を粘着性材料が通過しないように濾紙層を刺穿する。
本願は、さらに、ある量の材料と水を混合するためのポッドを記載する。ポッドは、側壁、及び側壁の周りに配置されたベースを備えることができる。ベースは、いくつかの開孔及びいくつかの同心リングを備えることができる。
同心リングは、3個のリングを備えることができる。同心リングは、約0.8から約3.2ミリメートル(約0.03から約0.125インチ)の高さを有しても良い。ポッドは、複数の同心リングの周りに配置された濾紙層をさらに備え、ベースは、それを貫通する約11平方センチメートル(約1.7平方インチ)の流れ領域を備えても良い。開孔及び同心リングは、それを通る幾つかの別個の流れ区域を備えることができる。
本願は、さらに、ある量の材料と水を混合するためのポッドを記載する。ポッドは、側壁と、側壁の周りに配置されたベースと、を備えることができる。ベースは、いくつかの開孔及びいくつかのプラットホームを備えていても良い。濾紙層は、プラットホームの周りに配置することができる。ベース、複数のプラットホーム及び濾紙層が、開孔の周りに混合領域を画成する。
プラットホームは、15個から35個のプラットホームを備えることができる。プラットホームは、約2から約3.2ミリメートル(約0.08から約0.125インチ)の高さを有することができる。
ここで、図面を参照すると、幾つかの図に渡って同様の番号が同様の要素を示し、図1及び図2は、飲料ディスペンサーシステム100の一例を示している。これらの図には、ポッド抽出装置300が図示されている。ポッド抽出装置300は、熱交換器150を備えることができ、熱交換器150は、湯溜め160内に配置され、注入ノズル200と連通する。この実施形態では、飲料ディスペンサーシステム100の要素は全体的に、ディスペンサーフレーム305上に取付けられる。ディスペンサーフレーム305は、ステンレス鋼、アルミニウム、別の種類の金属、又は別の種類の実質的に非腐食性の材料で製作することができる。
注入ノズル200は、カップ230又は任意の別種類の受容器内に所望の飲料を製造するように、1つ又は複数のポッドカートリッジ210と相互作用することができる。ポッドカートリッジ210は、タレットアッセンブリ310内の飲料ディスペンサーシステム100内に配置することができる。タレットアッセンブリ310は、ディスペンサーフレーム305に固定的に取付けることができる。図3に示すように、タレットアッセンブリ310は、タレットフレーム325内に配置されたタレットプレート320を備えることができる。タレットフレーム325は、ステンレス鋼、アルミニウム、その他の種類の従来の金属、又は同様の種類の実質的に非腐食性の素材で製作することができる。タレットプレート320は、実質的に円形とすることができる。タレットプレート320は、幾つかのポッド開口330を備えることができる。ポッド開口330は、ポッドカートリッジ210を収容するような大きさにすることができる。タレットプレート320は、タレットピン340の周りで回転することができる。タレットモータ350は、タレットアッセンブリ310を駆動することができる。タレットモータ350は、従来の交流モータ又は同種の装置とすることができる。タレットモータ350は、タレットアッセンブリ310を毎分約6回転から約30回転で駆動することができるが、毎分約25回転が好ましい。
タレットプレート320はまた、その周縁の周りに配置された幾つかの戻止め360を有することができる。戻止め360は、各タレット開口330の周りに配置することができる。戻止め360は、1つ又は複数個のリミットスイッチ365と協働して、タレットプレート320の回転を制御することができる。プレート320の回転は、リミットスイッチ360が戻止め360のうちの1つに遭遇するときに停止させることができる。
タレットアッセンブリ310に隣接して、注入器アッセンブリ400を配置することができる。注入器アッセンブリ310は、ディスペンサーフレーム305に固定的に取付けることができる。注入器アッセンブリ400はまた、タレットアッセンブリ310の上方に延在する注入器フレーム410を備えることができる。注入器フレーム410は、ステンレス鋼、別の種類の金属、又は同様の種類の実質的に非腐食性の材料で製作すれば良い。
図4及び図5に示すように、注入器アッセンブリ400は、上記で説明したような注入ノズル200を備えることができる。注入ノズル200は、必要な場合はポッドカートリッジ210を穿通するための細い先端を有することができ、又は、ポッドカートリッジ210全体を収容するための広い口部を有することができる。注入器アッセンブリ400は、注入ノズル200と協働する注入器ヘッド420を備えることができる。注入器ヘッド420は、ポッドカートリッジ210よりも直径をわずかに大きくすることができる。注入器ヘッド420もまた、ステンレス鋼、プラスチック、又は同様の種類の実質的に非腐食性の材料で製作することができる。注入器ヘッド420は、その下方周縁の周りに配置された封止リング430を備えることができる。封止リング430は、ゴム、シリコーン、又は別の種類の弾性材料で製作することができ、それにより注入器ヘッド420とポッドカートリッジ210との間に、実質的に水密の封止部を形成することができる。熱交換器150は、注入器ヘッド420と連通して、高温の加圧された水をポッドカートリッジ210に提供することができる。
注入器ヘッド420は、カムシステム440によって、実質的に垂直な平面内で運動させることができる。(「垂直」及び「水平」という用語は、絶対位置と対照的な基準として使用される。注入器ヘッド420及び本発明に記載される別の要素は、任意の向きで動作することができる。)カムシステム駆動モータ450は、カムシステム440を駆動することができる。駆動モータ450は、上記で説明したタレットモータ350と同様の、従来の交流モータとすることができる。駆動モータ450は、また、隈取モータ又は直流式のモータとすることができる。駆動モータ450は、駆動ベルトシステム470を介して偏心カム460を回転させることができる。駆動モータ450及び歯車システム470は、偏心カム460を毎分約6回転から約30回転で駆動することができるが、毎分約25回転が好ましい。偏心カム460は、その下方位置が約4.1から約4.8センチメートル(約1.6から1.9インチ)の半径を有することができる一方、その上方位置が約3.5から4.1センチメートル(約1.3から約1.7インチ)の半径を有することができるような形状とすることができる。
偏心カム460は、従動ホイール480と協働することができる。従動ホイール480は、支持プレート490と連絡させ、且つ支持プレート490内に取付けることができる。支持プレート490は、注入器フレーム410の周りで操作することができる。支持プレート490は、ステンレス鋼、別の種類の鋼、プラスチック、又は別の材料で製作することができる。支持プレート490は、注入器ヘッド420に固定的に取付けることができる。支持プレート490は、その上に配置された幾つかの案内車500を有することができ、それにより支持プレート490は、注入器フレーム410内で垂直方向に動くことができる。戻しばね520もまた、支持プレート及び注入器フレーム410に取付けることができる。リミットスイッチ530をカム460の周りに配置することができ、それによりカム460は、ある大きさを超えて回転することができなくなる。
したがって、注入器ヘッド420は、カムシステム440によって垂直方向で上下に操作することができる。具体的には、駆動モータ450が、歯車システム470を介して偏心カム460を回転させることができる。偏心カム460が最も大きい半径で回転するとき、従動ホイール480は支持プレート490を下向きに押し、それにより注入器ヘッド420が、ポッドカートリッジ210と接触する。偏心カム460は、注入器ヘッド420を、約6.4から約12.7ミリメートル(約1/4から約1/2インチ)下降させることができる。注入器ヘッド420がポッドカートリッジ210と接触すると、偏心カム460は、リミットスイッチ530に到達するまで回転し続け、ポッドカートリッジ210上の圧力を上昇させることができる。注入器ヘッド420は、約136から160キログラム(約300から350ポンド)の下向きの力で、ポッドカートリッジ210に係合することができる。封止リング430はこうして、ポッドカートリッジ210の周りで実質的に気密及び水密の封止部を形成することができる。駆動モータ450は、カム460を所定の期間にわたり定位置に保持することができる。次いでカムシステム440を反転させ、それにより注入器ヘッド420をその元の位置に戻すことができる。
注入器ヘッド420の注入ノズル200がポッドカートリッジ210と接触すると、高温高圧の水が、熱交換器150から注入器ヘッド420内へと流れることができる。水は、約82℃から約93℃(約180から約200°F)とすることができる。流入する水流は、約11から約14重量キログラム毎平方センチメートル(約160から200重量ポンド毎平方インチ)で加圧することができる。ポッドカートリッジ210を通過する水の圧力は、約1.4から約14重量キログラム毎平方センチメートル(約20から約200重量ポンド毎平方インチ)とすることができる。ポッドカートリッジ210を通って流れる水の圧力は、飲料の性質とともに変えることができる。
図6及び図7に示すように、ポッドカートリッジ210は、様々な種類の粉砕物、葉、或いは別の種類の抽出又は混合材料550で、充填することができる。約30ミリリットルの1杯分のエスプレッソ飲料の場合、約6から約8グラムのエスプレッソ粉砕物をポッドカートリッジ210内に配置することができる。同様に、約240ミリリットル(約8オンス)の一杯のコーヒーを製造するために、約6から約8グラムのコーヒー粉砕物をポッドカートリッジ210に加えることができる。約150ミリリットル(約5オンス)の一杯の茶を作るために、約3から約5グラムの茶葉をポッドカートリッジ210に加えることができる。抽出材料550の量は、所望されるように変えることができる。
抽出材料550は、1つ又は複数の濾紙層560内に配置することができる。濾紙560は、飲料の通過を可能にしながら抽出材料550をまとめるために使用される、標準的な濾紙とすることができる。ポッドカートリッジは、上方濾過層570及び下方濾過層580を有することができる。抽出材料550自体を、上方濾過層570と下方濾過層580の間に直接配置することができる。或いは抽出材料550を、ホイル包装590内に配置することができる。ホイル包装590は、その中で抽出材料550を新鮮に、周囲の空気と接触させずに保つように働くことができる。或いは、ポッドカートリッジ210全体を、その使用準備ができるまで、個別に又はグループとしてホイル包装内に配置することができる。ホイル包装590の使用は、必須ではない。
図8から図12は、ポッドカートリッジ210の一実施形態を示している。このポッドカートリッジ210は、飲料ディスペンサーシステム100とともに、又は別の種類の飲料システムにおいて、使用することができる。ポッドカートリッジ210は、実質的にカップ600の形状とすることができる。カップ600は、ポリスチレン、ポリエチレン、又はポリプロピレンなど、従来の熱可塑性物質で製作することができる。或いは、ステンレス鋼、又は別の種類の実質的に非腐食性の材料を使用することもできる。カップ600は、実質的に剛性とすることができる。
カップ600は、実質的に円形の側壁610及び実質的に平坦なベース620を備えることができる。カップ600の側壁610及びベース620は、成形されて一体の要素を形成することができ、又は、別個の側壁610と別個のベース620を、互いに固定的に取付けることができる。側壁610及びベース620、並びにカップ600全体は、任意の都合の良い直径を有して、タレットアッセンブリ310のタレットプレート320のポッド開口330、及び注入器アッセンブリ400の注入器ヘッド420を収容することができる。或いは、カップ600の側壁610及びベース620は、任意の都合の良い直径を有して、任意の別の種類の飲料ディスペンサーシステム100を収容することができる。
カップ600の側壁610は、任意の都合の良い深さを有して、適当な量の抽出材料550を収容することができる。この実施形態では、側壁610は、約3.9センチメートル(約1.535インチ)の内径、約4.03センチメートル(約1.586インチ)の内径、及び約1.295ミリメートル(約0.051インチ)の壁厚を有することができる。側壁610はまた、約2.43センチメートル(約0.955インチ)の深さを有し、ベース620は、約0.318センチメートル(約0.125インチ)の追加の深さを有することができる。そのような構成の、カップ600の側壁610及びベース620は、所望の飲料の大きさ、すなわち8、12又は16オンスに応じて、約6から約16グラムの抽出材料550を保持することができる。これらの寸法は、例示のためのものに過ぎない。カップ600の側壁610及びベース620は、任意の所望の又は都合の良い大きさ又は形状とすることができる。例えば側壁610は、所望される場合、直線状にし、先細にし、階段状にし、又は湾曲させることができる。
ベース620は、底床部630を備えることができる。底床部630は、その中に形成された幾つかの開孔640を備えることができる。開孔640は、床部630の幅全体にわたり延在することができる。この実施形態では、開孔640は、約1.6ミリメートル(約0.066インチ)の直径を有するほぼ円形形状とすることができる。ただし、任意の所望の形状又は大きさを使用することができる。この実施形態では、約54個の開孔640がここで使用されるが、任意の個数を使用することができる。ベース620は、また、床部630を支持する幾つかの支持リブ650を備えることができる。内側円形リブ660、外側円形リブ670及び幾つかの径方向リブ680を使用することができる。任意の設計又は個数のリブ660を、使用することができる。この実施形態では、リブ650は、約2.54ミリメートル(約0.1インチ)の深さを有することができ、床部630は、約1.78ミリメートル(約0.07インチ)の深さを有することができるが、任意の所望の厚さを使用することができる。
カップ600の側壁610は、また、上方リップ700を備えることができる。上方リップ700は、実質的に平坦な頂部710と、頂部710から延出する下向きの角度のフランジ720と、を備えることができる。フランジ720は、下向きに延出して、側壁610とともにポケット730を形成することができる。ポケット730の頂部は、湾曲した内側放射状部分735を形成することができる。図13に示すように、側壁610は、ポケット730内に、外部段差740を備えていても備えていなくても良い。
この実施形態では、また単なる例として、上方リップ700の平坦な頂部710は、垂直方向に延在する約2.54ミリメートル(約0.1インチ)の幅を有することができる。フランジ720は、約2.2ミリメートル(約0.087インチ)の長さを有することができる。リップ700のフランジ720及びポケット730は、ポッド開口330の大きさを収容するような大きさである。具体的には、リップ700は、可能な限り少ない材料を使用しながら、ポッド開口330の大きさ及び注入器ヘッド420の予想される力を許容するように構成される。
図14及び図15は、カップ600のさらなる実施形態を示す。この実施形態では、カップ600の側壁610は、その内部に形成された幾つかの過剰切込760を備えることができる。この実施形態では、第1の過剰切込770及び第2の過剰切込780を使用することができる。ただし、任意の個数の過剰切込760を使用することができる。過剰切込760は、側壁610の内部円周の周りで連続的にすることができ、又は過剰切込760は、間欠的にすることができる。過剰切込760は、蓋790と協働することができる。蓋790は、縁部800を有することができ、縁部800は、実質的に楔形状であり、過剰切込760に嵌り、その内部に留まる。楔形状の縁部800を使用することにより、蓋790は確実に定位置に留まる。縁部800は、過剰切込760と結合するように、連続的又は間欠的にすることができる。蓋790は好ましくは、内向きに湾曲させられ、又は大幅に凹んだ形状である。
蓋790は、カップ600内への配置が望まれる抽出材料550の量に応じて、第1の過剰切込770又は第2の過剰切込780内に配置することができる。蓋790は、下向きに湾曲させられ、それにより抽出材料550を圧力下で抑え、抽出材料550を移動させずにその内部に維持する。蓋790は、抽出材料550を、少なくとも約9キログラムの圧縮力(約20ポンドの力)で圧縮する。蓋790は、また、その内部に幾つかの開口810を有しており、注入器ヘッド420からの水が蓋790を通過することを可能にすることができる。注入器ヘッド420の性質によっては、必ずしも蓋790を使用しなくても良い。その代わり、ホイルの包み又は任意の別の覆いを使用することができる。同様に、過剰切込760も、また、所望されるように除去又は改変することができる。
図16〜図19は、本発明の応用例のさらなる実施形態である、棘付ポッド850を示す。棘付ポッド850は、ポッドカートリッジ210とともに上記で説明したような、カップ600、側壁610、ベース620、リップ700、及びそれらの要素を使用することができる。棘付ポッド850は、また、ベース620の床部630に沿って配置された幾つかの棘部860を備えることができる。棘部860は、以下でより詳細に説明するように、濾紙の下層580又は抽出材料550用の包装を穿刺するように働くことができる。この実施形態では、約18個の棘部860を使用することができる。ただし、任意の所望の個数の棘部860を使用することができる。棘部860は、ベース620の径方向リブ680に沿って、又は床部630のどこかに沿って位置合せすることができる。
例えば図19に示すように、棘部860は、ベース880を取り囲む3個の三角形の刃870を備えることができる。刃870の先端は、穿刺領域890を形成することができる。刃860は、任意の所望の形状を有することができる。刃870は、約6.35ミリメートル(約0.25インチ)の高さを有することができ、ベース880は、約3.8ミリメートル(約0.15インチ)の高さを有することができ、それにより穿刺領域890は、ベース880の上方で、長さ約2.54ミリメートル(約0.1インチ)となることができる。ただし、任意の所望の大きさを使用することができる。
使用に際しては、濾紙の下層580を、ポッドカートリッジ210のカップ600に配置することができる。下層580は、ベース620の床部630に沿って配置することができる。次いで、ある量の抽出材料550を、その中に配置することができる。次いで、所望される場合は、濾紙の上層570を抽出材料550上に配置することができる。次いで、蓋790をカップ600内に配置して、抽出材料550を軽く押さえることができる。蓋790が抽出材料550を圧縮すると、蓋790の縁部800が、カップ600の側壁610内の適当な過剰切込760内に配置される。次いで、ポッド210を封止し、或いは飲料ディスペンサーシステム100等とともに使用するために輸送することができる。
ポッド210は、タレットアッセンブリ310内のポッド開口330のうちの1つの内部に配置することができる。具体的には、ポッド開口330の外縁部が、カップ600のリップ700のフランジ720と位置合せされる。従来の正方形のリップを有するポッド又は別の装置は、ポッド開口330の外へと遠くに延出し過ぎて、注入器アッセンブリ310の注入ヘッド420とともに機能することができない。次いで注入器ヘッド420を、ポッド210の周りに配置することができる。注入器ヘッド420の封止リング630は、カップ600のリップ700の頂部710の周りを封止することができる。関連する圧力の大きさを考慮すると、丸められたリップ又は平坦でない形状のリップの使用により、封止リング430に損傷が生じることがある。すなわち上記で説明したように、圧力注入器ヘッド420は、約136から約160キログラム(約300から約350ポンド)の下向きの力でポッドカートリッジ210に係合することがあり、流入する水流は、約11から約14重量キログラム毎平方センチメートル(約160から200重量ポンド毎平方インチ(psi))で加圧されることがある。ポッドカートリッジ210を通って流れる水の圧力は、抽出材料550の性質とともに、約1.4から約14重量キログラム毎平方センチメートル(約20から約200重量ポンド毎平方インチ)まで変えることができる。
注入ヘッド420を通過する水は、蓋790及びその開口810上、及び抽出材料550内へと拡がることができる。抽出された飲料は次いで、カップ600のベース620内の開孔640を通過する。
リップ700もカップ600のベース620も、大幅な変形を伴わずに上記の水圧に耐えることができる一方、できる限り少ない材料を使用するように設計される。例えばポリプロピレンホモポリマーを使用する場合、カップ600は全体で、約5から約8グラムのプラスチック材料を内部に有することができる。リップ700のこの構成は、約0.4から約0.6グラム、又は約10%の、所要のプラスチックを節約することができる。
棘付ポッド850の実施形態では、抽出材料550及び下方濾過層580を、カップ600内に配置することができる。注入ノズル200は、ホイル包装590が使用される場合はそれを穿通することができ、又は、水が別のやり方で、上記の水圧でカップ600内に流入することができる。この水圧は、両方の下方濾過層580を棘付ポッド850の棘部860に押し付け、それにより、これらの棘部860が下方濾過層580を穿通することを可能にすることができる。棘部860によって生じるこの穿刺部は、残りの抽出材料550をその内部に実質的に維持しながら、抽出された飲料がそこを通過することを可能にすることができる。抽出材料590は、また、棘部860によって穿通することができるホイル包装590など、別の種類の構造内に収容することができる。
図20は、本発明の応用例のさらなる実施形態である棘付ポッド900を示す。棘付ポッド900は、上記で説明した棘付ポッド850と同様である。棘付ポッド900は、ポッドカートリッジ210とともに上記で説明したような、カップ600、側壁610、ベース620、リップ700、及びそれらの要素を使用することができる。棘付ポッド900はまた、ベース620の床部630に沿って配置された、幾つかの棘部910を備えることができる。この実施形態では、約15個から約35個の棘部910を使用することができるが、任意の所望の個数をここで使用することができる。棘部910は、約5.1から約8.9ミリメートル(約0.200から約0.350インチ)の高さ、又は任意の所望の高さを有することができる。
棘付ポッド900は、詰まりにくい、より確かな流路を作り出すことによって、チャイティーなど幾つかのべとつく又は粘着性材料の抽出を促進することが意図される。約4から約7グラムの粘着性材料を使用することができる。棘部910を、上記で説明した棘部よりいくらか鋭くし、それにより、下方濾過層580を穿通し、濾紙580と棘部910との間に環状孔部を作り出すことができる。棘部910は、頂点920を有することができ、頂点920は、約3°から約15°又はそれ以上の角度で延在する。角度は、所望されるように変えることができる。具体的には、棘部910は、抽出又は混合材料550(この場合べとつく又は粘着性のある茶材料)内へと延出し、立体的な濾過部を実際に作り出すことができる。棘部910は、抽出材料550内へと延出して、境界層状況をもたらし、そこで抽出材料550は、棘部910上で封止されるが、飲料は、その内部の抽出材料550のべとつく性質によって妨げられずに、棘部910を伝って落ちる。棘部910はこうして、濾紙580を鋭く穿通し、それにより濾紙580は、棘部910上で封止され、十分に緊密な封止部を作り出し、そこを通って抽出材料550が浸出することを防止する。濾紙580は、水がそこを通る場合の従来の形の濾過と、垂直流路を作り出す固有の形の両方をもたらす。棘付ポッド900は、ホイル包装590を伴わずに使用することが意図されるが、所望される場合ホイル包装を使用することができる。
図21は、本発明の応用例の更なる実施形態である、同心リングポッド930を示す。上記で説明した棘付ポッド850、900と異なり、同心円ポッド900は、ベース620の床部630上に配置された幾つかの同心リング940を備える。3個の同心リング940が示されるが、所望の任意個数のリング940を使用することができる。同心リング940は、約0.8から約3.2ミリメートル(約0.030から約0.125インチ)の高さ、又は任意の所望の高さを有することができる。床部630が冷却により自然に膨出状になる(crowning)こと、ならびに最も外側のリング940上に良好な封止部を提供したいという要望から、高さを径方向で変え、内側リング940をより短くすることができる。同心リング940は、濾紙580をベース620から分離し、それにより、開孔640のみの場合よりも流れ領域を増大させる。具体的には、流れ領域は、各々約1.6ミリメートル(1/16インチ)の直径を有する約54個の穴、又は約1.1平方センチメートル(約0.166平方インチ)から、約38.1ミリメートル(約1.5インチ)の直径又は約11.4平方センチメートル(約1.7671平方インチ)まで、約1.066パーセント増大する。同心リング940はまた、個別の流れ区域又は混合領域950を供し、それにより、より多くの水が同じ流路を通り同じ開孔640へと流れる溝路化(チャネリング)する可能性を低減させる。
図22は、本発明の応用例のさらなる実施形態であるプラットホームポッド960を示す。棘付ポッド900の棘部910、又は同心リングポッド930内の同心リング940の代わりに、プラットホームポッド960は、床部630及びベース620上に配置された幾つかのプラットホーム970を備える。図示のように、プラットホーム970は、いくらか三角形の形状とすることができるが、任意の所望の形状を使用することができる。約15個から約35個のプラットホーム970をここで使用することができるが、任意の所望の個数を使用することができる。プラットホーム970は、約2.0から約3.2ミリメートル(約0.080から0.125インチ)の高さ、又は任意の所望の高さを有することができる。支持部980は、開孔640の上方に混合領域980を画成することによってそこを通る流れを増大するために、濾紙580を支持する。
Claims (12)
- ある量の粘着性材料と水を混合するためのポッドであって、
側壁と、
前記側壁の周りに配置されたベースと、を備え、
前記ベースが、複数の開孔と複数の棘部とを備え、
前記複数の棘部が、約3°から約15°の頂点を備えるポッド。 - 前記複数の棘部が、15個から35個の棘部を含む請求項1に記載のポッド。
- 前記複数の棘部が、約5.1から約8.9ミリメートル(約0.2から約0.35インチ)の高さを有する請求項1に記載のポッド。
- 前記複数の棘部の周りに配置された濾紙層をさらに備え、
前記複数の棘部は、前記有粘度材料が前記濾紙層を通過しないように、前記濾紙層を穿孔する請求項1に記載のポッド。 - ある量の材料と水を混合するためのポッドであって、
側壁と、
前記側壁の周りに配置されたベースと、を備え、
前記ベースが、複数の開孔と複数の同心リングとを備えるポッド。 - 前記複数の同心リングが3個のリングを含む請求項5に記載のポッド。
- 前記複数の同心リングが、約0.8から約3.2ミリメートル(約0.03から約0.125インチ)の高さを有する請求項5に記載のポッド。
- 前記複数の同心リングの周りに配置された濾紙層をさらに備え、
前記ベースは、それを貫通する約11平方センチメートル(約1.7平方インチ)の流れ領域を備える請求項5に記載のポッド。 - 前記複数の開孔及び前記複数の同心リングは、複数の別個の通過性の流れ区域を備える請求項5に記載のポッド。
- ある量の材料と水を混合するためのポッドであって、
側壁と、
前記側壁の周りに配置されたベースであって、複数の開孔と複数のプラットホームとを備えるベースと、
前記複数のプラットホームの周りに配置された濾紙層を備え、
前記ベース、前記複数のプラットホーム及び前記濾紙層が、前記開孔の周りに混合領域を画成するポッド。 - 前記複数のプラットホームは、15個から35個のプラットホームを含む請求項10に記載のポッド。
- 前記複数のプラットホームは、約2から約3.2ミリメートル(約0.08から約0.125インチ)の高さを有する請求項10に記載のポッド。
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