JP2009020510A - パターン形成用表面処理剤、及び該処理剤を用いたパターン形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】第一のレジスト膜上に第一のレジストパターンを形成した後、第一のレジストパターンの上に第二のレジスト膜を形成し第二のレジストパターンを形成するために、第一のレジストパターンに対して化学的な処理を行って第二のレジスト液に溶解しないように性状を変化させるフリージングプロセスにおいて、第一のレジストパターンが第二のレジスト液に溶解せず、第一のレジストパターンの寸法が変化しない、更には、第一のレジストパターンと第二のレジストパターンのドライエッチング耐性が同じであるという要件を満たすように、第一のレジストパターンに対して化学的な処理を行う為のフリージングプロセス用の表面処理剤及びそれを用いたパターン形成方法を提供する。
【解決手段】アミノ基および芳香族環を有する特定の化合物を含有するパターン形成用表面処理剤、及び、当該表面処理剤を用いたパターン形成方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、IC等の半導体製造工程、液晶、サーマルヘッド等の回路基板の製造、さらにはその他のフォトファブリケーションのリソグラフィー工程に使用されるレジストパターン形成用の表面処理剤およびそれを用いたパターン形成方法に関するものである。
特に波長が200nm以下の遠紫外線光を光源とする液浸式投影露光装置で露光するために好適なレジストパターン形成用の表面処理剤およびそれを用いたパターン形成方法に関するものである。
KrFエキシマレーザー(248nm)用レジスト以降、光吸収による感度低下を補うためにレジストの画像形成方法として化学増幅という画像形成方法が用いられている。ポジ型の化学増幅の画像形成方法を例に挙げ説明すると、露光で露光部の酸発生剤が分解し酸を生成させ、露光後のベーク(PEB:Post Exposure Bake)でその発生酸を反応触媒として利用してアルカリ不溶の基をアルカリ可溶基に変化させ、アルカリ現像により露光部を除去する画像形成方法である。
半導体素子の微細化に伴い露光光源の短波長化と投影レンズの高開口数(高NA)化が進み、現在では193nm波長を有するArFエキシマレーザーを光源とする露光機が開発されている。半導体素子の微細化の達成度は解像力により表すことができ、一般によく知られている様に次式で表すことができる。
(解像力)=k1・(λ/NA)
ここでλは露光光源の波長、NAは投影レンズの開口数、k1はプロセスに関係する係数である。
解像力を高める技術として、従来から投影レンズと試料の間に高屈折率の液体(以下、「液浸液」ともいう)で満たす、所謂、液浸法が提唱されている。
この「液浸の効果」はλ0を露光光の空気中での波長とし、nを空気に対する液浸液の屈折率、θを光線の収束半角としNA0=sinθとすると、液浸した場合、前述の解像力及び焦点深度は次式で表すことができる。
(解像力)=k1・(λ0/n)/NA0
すなわち、液浸の効果は波長が1/nの露光波長を使用するのと等価である。言い換えれば、同じNAの投影光学系の場合、液浸により、焦点深度をn倍にすることができる。
更に解像力を高める技術として、特殊なプロセスを用いたパターン形成方法が提案されている。これは、前述の解像力の式において、k1を小さくすることに相当する。そのうちの一つがフリージングプロセスである(特許文献1、非特許文献1)
フリージングプロセスとは、例えば、特許文献1に記載されているように、第一のレジスト膜上に第一のレジストパターンを形成し、第一のレジストパターンの上に第二のレジスト膜を形成し、第二のレジストパターンを形成する工程のうち、第一のレジストパターンが第二のレジスト膜を形成する際に第二のレジスト液に溶解しない、あるいは第二のレジスト膜とミキシングしないように第一のレジストパターンの性状を化学的又は物理的な処理により変化させるプロセスのことを指す。この技術を用いることにより、所望のレジストパターンを二回に分割して形成することができ、通常の露光プロセスと比較して2倍の解像力を実現させることができる。ここで、第一、第二とは図1に示されるような一層目、二層目を形成する工程の順序である。
フリージングプロセスの公知例として前述した特許文献1が挙げられるが、この例では第一のレジストパターンを形成した後に第一のレジストパターンに真空紫外線を照射し、第一のレジストパターンを第二のレジスト液に溶解しないように第一のレジストパターンの性状を変化させている。この方法では第一のレジストパターンの寸法が真空紫外線照射前後で変化してしまうことが本公知例中に明示されており、この問題に対して、真空紫外線照射による寸法変動を考慮に入れて第一のレジストパターンの寸法を補正することで対策をとっている。しかし、寸法変動量はレジストパターンの寸法により異なることが予測され、様々な寸法や形のパターンが存在する実際の半導体デバイスパターンに対して寸法の補正したマスクを設計することは現実的に不可能である。このため、フリージングプロセスに要求される基本特性として、(i)第一のレジストパターンが第二のレジスト液に溶解しないことと、(ii)第一のレジストパターンの性状変化前後で第一のレジストパターンの寸法が変化しないことを両立していることが必要である。さらには、通常、半導体回路の製造工程において、レジストパターンはそれ自体をマスクとして、基板上にパターンをエッチングにより転写するのに用いられる。この際、任意の1パターン内において、全てのレジストパターンのエッチング耐性が同じである事が要求される。従って、フリージングプロセスにおいてはさらに、(iii)第一のレジストパターンと第二のレジストパターンのドライエッチング耐性が同じであることが要求されるが、これら3つの特性を全て満たす材料及びプロセスはまだ見出されていない。
特開2005−197349号公報 J. Vac. Sci. Technol. B 4, 426 (1986)
本発明は上記事情に鑑みて成されたものであり、第一のレジスト膜上に第一のレジストパターンを形成した後、第一のレジストパターンの上に第二のレジスト膜を形成し第二のレジストパターンを形成するために、第一のレジストパターンに対して化学的な処理を行って第二のレジスト液に溶解しないように性状を変化させるフリージングプロセスにおいて、(i)第一のレジストパターンが第二のレジスト液に溶解せず、且つ(ii)第一のレジストパターンの寸法が変化しない、さらには、(iii)第一のレジストパターンと第二のレジストパターンのドライエッチング耐性が同じであるという全ての要件を満たすように、第一のレジストパターンに対して化学的な処理を行う為のフリージングプロセス用の表面処理剤およびそれを用いたパターン形成方法を提供する。
上記課題は、下記の構成により解決された。
〔1〕
第一のレジスト膜上に第一のレジストパターンを形成した後、第一のレジストパターンの上に第二のレジスト膜を形成し、第二のレジストパターンを形成する前工程に用いられる表面処理剤であって、少なくとも一つの−O−C−N−結合を有する化合物を含有することを特徴とするレジストパターン形成用表面処理剤。
〔2〕
前記少なくとも一つの−O−C−N−結合を有する化合物が、下記一般式(1)で表される化合物であることを特徴とする上記〔1〕に記載のレジストパターン形成用表面処理剤。
一般式(1):
Figure 2009020510
一般式(1)において、R1は水素原子、または、1価の有機基を表す。
2は、水素原子、または、1価の有機基を表す。
3は、水素原子、単結合、または、n価の有機基を表す。ただし、R2とR3が互いに結合して環を形成していても良い。
nは1〜8の整数を表す。ただし、R3が水素原子のとき、nは1であり、R3が単結合のとき、nは2である。
〔3〕
一般式(1)で表される化合物が、nが2〜8の整数を表す化合物であることを特徴とする上記〔2〕に記載のレジストパターン形成用表面処理剤。
〔4〕
炭素数10以上の飽和炭化水素化合物または、少なくとも一つのヒドロキシ基を有する炭素数6以上の炭化水素化合物または、少なくとも一つのフッ素原子を有する炭素数6以上の有機化合物を溶剤として含有することを特徴とする上記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のレジストパターン形成用表面処理剤。
〔5〕
第一のレジスト組成物を用いて第一のレジストパターン形成する工程と、該レジストパターンを上記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の処理剤で処理する工程と、該第一のレジストパターン上に第二のレジスト組成物を用いて第二のレジストパターンを形成する工程と、を有することを特徴とするレジストパターン形成方法。
〔6〕
一般式(1)で表される化合物が、分子量が100〜1000の化合物であることを特徴とする上記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載のレジストパターン形成用表面処理剤。
〔7〕
一般式(1)で表される化合物が、R2及び/又はR3の構造中に芳香族環を有する化合物であることを特徴とする上記〔2〕〜〔4〕および〔6〕のいずれかに記載のレジストパターン形成用表面処理剤。
〔8〕
一般式(1)で表される化合物が、R3の炭素数が環を形成している炭素数を除いて0〜30である化合物であることを特徴とする上記〔7〕に記載のレジストパターン形成用表面処理剤。
〔9〕
一般式(1)で表される化合物が、一般式(2)または一般式(3)で表される化合物であることを特徴とする上記〔6〕に記載のレジストパターン形成用表面処理剤。
一般式(2):
Figure 2009020510

一般式(2)において、R2は、水素原子、または、1価の有機基を表す。ただし、2つのR2は同じであっても異なっていても良い。
は、水素原子、または1価の有機基を表す。ただし、2つのRは同じであっても異なっていても良い。
一般式(3):
Figure 2009020510

一般式(3)において、R2は、水素原子、または、1価の有機基を表す。ただし、3つのR2は同じであっても異なっていても良い。
は、水素原子または1価の有機基を表す。ただし、3つのRは同じであっても異なっていても良い。
第一レジストパターンと第二のレジスト液が相溶せず、第一レジストパターンと第二のレジストパターンのドライエッチング耐性が同一で、第一のレジストパターン寸法がフリージング処理前後で変化しないレジストパターン形成用表面処理剤等を提供できる。
以下に本発明の処理剤について詳しく説明する。
尚、本明細書に於ける基(原子団)の表記に於いて、置換及び無置換を記していない表記は、置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば、「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
<レジストパターン形成用表面処理剤>
本発明のレジストパターン形成用表面処理剤は、第一のレジスト膜上に第一のレジストパターンを形成した後、第一のレジストパターンの上に第二のレジスト膜を形成し、第二のレジストパターンを形成する前工程に用いられる表面処理剤であって、少なくとも一つの−O−C−N−結合を有する化合物を含有する。
少なくとも一つの−O−C−N−結合を有する化合物の分子量は特に制限はないが、好ましくは100〜1000で、特に好ましくは100〜700である。即ち、第一のレジストパターンの寸法太り抑制の点で、分子量1000以下が好ましく、700以下がより好ましい。
本発明のレジストパターン形成用表面処理剤において、前記化合物1分子中に含まれる−O−C−N−結合の数は2〜8が好ましく、より好ましくは2〜6であり、更に好ましくは2〜4である。
−O−C−N−結合を有する化合物を用いることで、同一または異なる樹脂間を処理剤で架橋することができ、その結果、第一のレジストパターンの第二レジスト液への溶解を抑制することができる。
また、−O−C−N−結合の数を前記の範囲とすることで、未反応の−O−C−N−結合の数を抑制することができ好ましい。
−O−C−N−結合を有する化合物は、−O−C−N−結合とともに、任意の原子及び基を有することができ、例えば、以下に示す1価の有機基及びこれに対応する多価の基を挙げることができる。
−O−C−N−結合を有する化合物としては、N−メチロール基を有する化合物が好ましく、N−メチロール基の水素は1価の有機基により置換されていてもよい。
1価の有機基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニルアミノ基等を挙げることができる。
ここで、アルキル基は、置換基を有していてもよく、アルキル鎖中に酸素原子、硫黄原子、窒素原子を有していてもよい。具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−ドデシル基、n−テトラデシル基、n−オクタデシル基などの直鎖アルキル基、イソプロピル基、イソブチル基、t−ブチル基、ネオペンチル基、2−エチルヘキシル基などの分岐アルキル基などを挙げることができる。
シクロアルキル基は、置換基を有していてもよく、多環でもよく、環内に酸素原子を有していてもよい。具体的には、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基などを挙げることができる。
アリール基としては、置換基を有していてもよく、例えばフェニル基、ナフチル基などが挙げられる。
アラルキル基は、置換基を有していてもよく、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基などが挙げられる。
アルケニル基は、上記アルキル基、シクロアルキル基の任意の位置に2重結合を有する基等が挙げられる。
アルコキシ基及びアルコキシカルボニルアミノ基に於けるアルコキシ基は、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、n−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基等が挙げられる。
上記各有機基が有してもよい置換基としては、例えば、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシ基、カルボニル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アシル基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アミノアシル基などが挙げられる。アリール基、シクロアルキル基などにおける環状構造については、更なる置換基としてはアルキル基などを挙げることができる。アミノアシル基については、更なる置換基として1または2のアルキル基などを挙げることができる。
本発明において、少なくとも一つの−O−C−N−結合を有する化合物は下記一般式(1)で表される化合物であることが好ましい。
一般式(1):
Figure 2009020510
一般式(1)において、R1は水素原子、または、1価の有機基を表す。
2は、水素原子、または、1価の有機基を表す。
3は、水素原子、単結合、または、n価の有機基を表す。ただし、R2とRが互いに結合して環を形成していても良い。
nは1〜8の整数を表す。ただし、R3が水素原子のとき、nは1であり、R3が単結合のとき、nは2である。
一般式(1)の化合物の分子量は特に制限はないが、好ましくは100〜1000で、特に好ましくは100〜700である。即ち、第一のレジストパターンの寸法太り抑制の点で、分子量1000以下が好ましく、700以下がより好ましい。
一般式(1)においてnは1〜8の整数を表し、好ましくは2以上4以下であり、更に好ましくは2または3である。
1及びRにおける1価の有機基(R1)及び(R)としては、前記のものを挙げることができる。
1として好ましくは、炭素数1〜10の直鎖アルキル基または分岐アルキル基であり、より好ましくは、炭素数1〜4の直鎖アルキル基または分岐アルキル基、更に好ましくはメチル基または水素原子である。
として好ましくは、置換基を有していてもよい炭素数1〜10の直鎖アルキル基または分岐アルキル基で、より好ましくは、置換基を有していてもよい炭素数1〜4の直鎖アルキル基または分岐アルキル基、更に好ましくは水素原子、メチル基、メチロール基またはアルキルメチロール基である。
n価の有機基(R)としては、特に限定されないが、例えば、前述の1価の有機基の任意の水素原子をn−1個除いたn価の有機基、特に、後述の−O−C−N−結合を有する化合物の具体例におけるR3に対応する基、及び、それらの基の組み合わせにより形成される基に対応するn価の基を挙げることができる。
n価の有機基(R)として好ましいものは、Rの炭素数が環を形成している炭素数を除いて0〜30の有機基であり、より好ましくは4〜20の有機基である。
更に、Rの構造中にメチロール基、アルキルメチロール基、芳香族環を有するものも好ましい。芳香族環としては例えば、単環性芳香族のベンゼン誘導体、芳香族環が複数個連結した化合物(ナフタレン、アントラセン、テトラセン等)、非ベンゼン系芳香族誘導体等で、非ベンゼン系芳香族誘導体の例としては、ピロール残基、フラン残基、チオフェン残基、インドール残基、ベンゾフラン残基、ベンゾチオフェン残基等を挙げることができる。
2及び/又はRの構造中にメチロール基及び/又はアルキルメチロール基を有する場合、または、nが2〜8の整数を表す場合、同一または異なる樹脂間を処理剤で架橋することができ、その結果、第一のレジストパターンの第二レジスト液への溶解を抑制することができる。
また、メチロール基及び/又はアルキルメチロール基が4以下で未反応のメチロール基及び/又はアルキルメチロール基の数を抑制することができ、更に3以下で未反応のメチロール基及び/又はアルキルメチロール基の数をより抑制することができる。
また、R2とR3は互いに結合して環を形成していても良い。
また、一般式(1)に於ける別の好ましい形態の一つとして、一般式(2)または一般式(3)で表される化合物が挙げられる。一般式(2)または一般式(3)で表される化合物は保存安定性に優れている。
一般式(2):
Figure 2009020510
一般式(2)において、R2は、水素原子、または、1価の有機基を表す。ただし、2つのR2は同じであっても異なっていても良い。
は、水素原子または1価の有機基を表す。ただし、2つのRは同じであっても異なっていても良い。
一般式(3):
Figure 2009020510

一般式(3)において、R2は、水素原子、または、1価の有機基を表す。ただし、3つのR2は同じであっても異なっていても良い。
は、水素原子または1価の有機基を表す。ただし、3つのRは同じであっても異なっていても良い。
一般式(3)における、R2としては一般式(1)におけるR2と同様のものを挙げることができ、好ましくは水素原子、アルキル基、フッ化アルキル基である。
1価の有機基(R)としては、一般式(1)のR1及びRと同様のものを挙げることができる。
1価の有機基(R)として好ましいものは、Rの炭素数が環を形成している炭素数を除いて0〜15の有機基であり、より好ましくは2〜10の有機基である。また、Rの構造中にメチロール基、アルキルメチロール基、N-メチロール基、アルキルN-メチロール基及び/又は芳香族環を有するものも好ましい。更に、Rにおいて炭化水素基の水素原子の一部又は全部がハロゲン原子で置換されているものも好ましい。芳香族環としては例えば、単環性芳香族のベンゼン誘導体、芳香族環が複数個連結した化合物(ナフタレン、アントラセン、テトラセン等)、非ベンゼン系芳香族誘導体等で、非ベンゼン系芳香族誘導体の例としては、ピロール残基、フラン残基、チオフェン残基、インドール残基、ベンゾフラン残基、ベンゾチオフェン残基等を挙げることができる。
としてより好ましくは水素原子、メチル基である。
本発明のレジストパターン形成用表面処理剤中に含まれる少なくとも一つの−O−C−N−結合を有する化合物、一般式(1)〜(3)で表される化合物の量は、それぞれ処理剤の全量に対して、好ましくは0.1〜100質量%、より好ましくは2〜95質量%、更に好ましくは5〜90質量%である。
以下に、少なくとも一つの−O−C−N−結合を有する化合物、一般式(1)〜(3)で表される化合物として、化合物(A−01)〜(A−59)及び化合物(B−01)〜(B−27)及び化合物(C−01)〜(C−25)を例示するが、これらに限定されるものではない。
Figure 2009020510
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少なくとも一つの−O−C−N−結合を有する化合物、一般式(1)〜(3)で表される化合物は、市販品を用いても、Chem.Ber.; 112; 1979; 3950, 3954、J. Heterocycl. Chem.; EN; 8; 1971; 327-328、Chem.Abstr.; 1948; 6335.、Justus Liebigs Ann. Chem.;361; 1908; 149.、Bull. Cl. Sci. Acad. R. Belg.; 1902; 721.、Monatsh. Chem.; 1955; 57, 66.、J.Am. Chem. Soc.; 69; 1947 ; 599; 600.、J. Med. Chem.; EN; 36 ; 26; 1933; 4195-4200.等に記載の公知の方法で合成したものを用いてもよい。
さらに、本発明の処理剤は、第一のレジストパターンの溶解性制御のため、有機溶剤を含有することが好ましい。このような有機溶剤としては、第一のレジストパターンを溶解しなく、かつ、少なくとも一つの−O−C−N−結合を有する化合物を溶解する溶剤であれば、いずれも使用できる。ここで、第一のレジストパターンを溶解しないとは、23℃条件下、膜厚0.2μm、200nmのラインアンドスペースパターンを形成し、これを10分間有機溶剤に浸漬したときに、パターンの寸法変動およびパターンの高さ変動が共に±5%以内であることを示す。
このような溶剤としては炭素数10以上の飽和炭化水素化合物または、少なくとも一つのヒドロキシ基または、少なくとも一つのフッ素原子を有する炭素数6以上の炭化水素化合物、少なくとも一つのフッ素原子を有する炭素数6以上の有機化合物等が挙げられ、その中でも処理剤の溶解性の観点から少なくとも一つのヒドロキシ基を有する炭素数6以上の炭化水素化合物が好ましい。
また、溶剤の含水率は40モル%以下が好ましく、より好ましくは10モル%以下、更に好ましくは5モル%以下である。
少なくとも一つのヒドロキシ基を有する炭素数6以上の炭化水素化合物は、環境安全性、保存安定性、人体への安全性の観点から、1価アルコールが好ましい。これらは1種または2種以上混合して用いることができる。
一価のアルコールの具体例としては、n−ヘキシルアルコール、n−ヘプチルアルコール、2−ヘプチルアルコール、n−オクチルアルコール、n−デカノール、3−メチル−3−ペンタノール、2,3−ジメチル−2−ペンタノール、4−フェニル−2−メチル−2−ヘキサノール、1−フェニル−2−メチル−2−プロパノール、s−アミルアルコール、t−アミルアルコール、イソアミルアルコール、2−エチル−1−ブタノール、n−ウンデカノール等が挙げられる。
その中でも、アルコールの炭素数は溶剤の揮発の抑制の点で炭素数6以上が好ましく、炭素数7以上がより好ましい。更に好ましくは炭素数6〜11であり、特に好ましくは炭素数7〜9である。
本発明においては、n−オクチルアルコール、2,3−ジメチル−2−ペンタノールがより好ましい。
少なくとも一つのフッ素原子を有する炭素数6以上の有機化合物としては、パーフルオロ−2−ブチルテトラヒドロフラン、パーフルオロテトラヒドロフラン、パーフルオロヘキサン、パーフルオロヘプタン、パーフルオロトリブチルアミン、パーフルオロテトラペンチルアミン、パーフルオロテトラヘキシルアミン等を用いることができる。これらの有機溶剤は1種または2種以上混合して用いることができる。また、分子中のフッ素の含有量は40〜80質量%が好ましく、より好ましくは50〜80質量%である。
その中でも、少なくとも一つのフッ素原子を有する炭素数6以上の有機化合物の炭素数は7〜12が好ましく、さらに好ましくは9〜12である。溶剤の揮発の抑制の点で炭素数7以上が好ましく、炭素数9以上がより好ましい。
炭素数が7〜12の少なくとも一つのフッ素原子を有する炭素数6以上の有機化合物の具体例としては、パーフルオロ−2−ブチルテトラヒドロフラン、パーフルオロヘプタン、パーフルオロトリブチルアミン等が挙げられる。炭素数が9〜11のフッ素系溶剤の具体例としては、パーフルオロトリブチルアミン等が挙げられる。
本発明においては、パーフルオロ−2−ブチルテトラヒドロフランがより好ましい。
炭素数10以上の飽和炭化水素化合物としては、デカン、ウンデカン、ドデカン、2,2,4,6,6−ペンタメチルヘプタン、トリデカン、ペンタデカン、テトラデカン、ヘキサデカン等を用いることができる。これらの有機溶剤は1種または2種以上混合して用いることができる。本発明においては、デカンまたはウンデカンがより好ましい。
有機溶剤は、第1のレジストパターンを溶解せず、少なくとも一つの−O−C−N−結合を有する化合物を溶解する限り、アルコール系溶剤、フッ素系溶剤、飽和炭化水素系溶剤等以外の有機溶剤を用いてもよいが、これらの溶剤を80質量%以上、好ましくは100質量%用いることが好ましい。
他の有機溶剤としては、エステル系、エーテル系、ケトン系、アミド系、芳香族炭化水素系、環状ケトン系の中から任意のものを1種または2種以上適宜選択して用いることができる。例えば、乳酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、メトキシプロピオン酸メチルなどのエステル類や、エチレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコールモノアセテート、ジプロピレングリコールモノアセテートのモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、またはモノフェニルエーテルなどのエーテル類およびその誘導体や、ジオキサンのような環式エーテル類や、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノンなどのケトン類などを挙げることができる。
有機溶剤の使用量は、少なくとも一つの−O−C−N−結合を有する化合物を溶解する限り特に限定しないが、少なくとも一つの−O−C−N−結合を有する化合物に対して、通常0〜99質量%、好ましくは5〜95質量%、更に好ましくは10〜90質量%である。
さらに、本発明の処理剤は、第一のレジストパターンとの反応を促進するため、必要に応じて酸又は加熱により酸を発生する化合物、又は塩基を含んでも良い。
添加する酸としては、カルボン酸やスルホン酸等の低分子酸を用いることができ、好ましくは、その一部がフッ素化されたカルボン酸やその一部がフッ素化されたスルホン酸等の低分子酸が挙げられる。具体的には、トリフルオロブタンスルホン酸、ヘプタフルオロプロパンスルホン酸、パーフルオロベンゼンスルホン酸などが挙げられる。
加熱により酸を発生する化合物としては、この分野において公知の種々の化合物を使用することができる。例えば、スルホニウム塩型化合物、アニリニウム塩型化合物、ピリジニウム塩型化合物、ホスホニウム塩型化合物、ヨードニウム塩型化合物などの既知化合物が挙げられる。 これらのオニウム塩型化合物の対アニオンとしては、SbF6 -、BF4 -、AsF6 -、 PF6 -、トルエンスルホネート、トリフレートなどを挙げることができる。酸を発生する温度としては、通常200℃以下であり、好ましくは160℃以下である。
酸または加熱により酸を発生する化合物の添加量は、処理剤の全量に対して、一般的に0.01〜20質量%、好ましくは0.1〜10質量%である。
添加する塩基としては、有機アミン類等の低分子塩基を用いることができ、好ましくは、三級アミンが挙げられる。具体的には、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロピルアミン、トリイソブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、2,3'−(p−トリルアミノ)ジエタノール、ジアザビシクロウンデセン、ジアザビシクロノネンなどが挙げられる。
塩基または加熱により塩基を発生する化合物の添加量は、処理剤の全量に対して、一般的に0.01〜20質量%、好ましくは0.1〜10質量%である。
また、本発明の処理剤は、種々の界面活性剤を含有することが好ましい。界面活性剤としては、本分野において公知の種々の界面活性剤を使用することができ、例えば、イオン性や非イオン性のフッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤等を用いることができる。これらのフッ素及び/又はシリコン系界面活性剤として、例えば特開昭62−36663号公報、特開昭61−226746号公報、特開昭61−226745号公報、特開昭62−170950号公報、特開昭63−34540号公報、特開平7−230165号公報、特開平8−62834号公報、特開平9−54432号公報、特開平9−5988号公報、米国特許第5405720号明細書、同5360692号明細書、同5529881号明細書、同5296330号明細書、同5436098号明細書、同5576143号明細書、同5294511号明細書、同5824451号明細書記載の界面活性剤を挙げることができ、下記市販の界面活性剤をそのまま用いることもできる。
使用できる市販の界面活性剤として、例えばエフトップEF301、EF303、(新秋田化成(株)製)、フロラードFC430、431、4430(住友スリーエム(株)製)、メガファックF171、F176、F189、R08(大日本インキ化学工業(株)製)、サーフロンS−382、SC101、102、103(旭硝子(株)製)、トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)、PF6320、PF6520(OMNOVA社製)等のフッ素系界面活性剤又はシリコン系界面活性剤を挙げることができる。
また、界面活性剤としては、上記に示すような公知のものの他に、テロメリゼーション法(テロマー法ともいわれる)もしくはオリゴメリゼーション法(オリゴマー法ともいわれる)により製造されたフルオロ脂肪族化合物から導かれたフルオロ脂肪族基を有する重合体を用いた界面活性剤を用いることが出来る。フルオロ脂肪族化合物は、特開2002−90991号公報に記載された方法によって合成することが出来る。
また、本発明では、フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤以外の他の界面活性剤を使用することもできる。
これら界面活性剤は、単独で使用してもよいし、また、いくつかの組み合わせで使用してもよい。
界面活性剤の使用量は、処理剤の全量に対して、好ましくは0.0001〜2質量%、より好ましくは0.001〜1質量%である。
処理剤に界面活性剤を添加することによって、処理剤を塗布する場合の塗布性が向上する。
処理剤には、必要に応じてさらに光酸発生剤、光増感剤、前記の酸以外のフリージング反応促進剤、樹脂等を含有させることができる。
<第一のレジスト>
本発明においては、第一のレジスト膜上に第一のレジストパターンを形成した後、本発明の化学種を含む処理剤により、第一のレジストパターンを第二のレジスト液に溶解しないように変化させることが重要である。この制御は、前記処理剤の性状のみならず、第一のレジストの性状および/又は前記処理剤を作用させる際のプロセス条件を変化させることによっても達成できる。
第一のレジストとしては、ポジ型レジストおよびネガ型レジストのいずれであってもよいが、処理剤との反応性を向上させる目的で、ポジ型レジストであることが好ましい。ここで、「ポジ型レジスト」とは露光部分が現像液に溶解するレジストのことを指し、「ネガ型レジスト」とは非露光部分が現像液に溶解するレジストのことを指す。ポジ型レジストでは、一般に、露光部分の現像液に対する溶解性を高めるために、アルカリ可溶性基を保護している原子団の脱離等の化学反応を利用しており、一方のネガ型レジストの多くでは、架橋反応や重合反応等の分子間の結合生成を利用している。
前記ポジ型レジストは、酸の作用により分解しアルカリ現像液に対する溶解度が増加する樹脂、及び、活性光線または放射線の照射により酸を発生する化合物を含有するポジ型レジスト組成物であることが好ましい。
〔1〕酸の作用により分解しアルカリ現像液に対する溶解度が増加する樹脂(樹脂(A))
樹脂(A)としては、本発明の化学種を含む処理剤とエステル化反応を起こし、第一のレジストパターンを第二のレジスト液に溶解しないように性状を変化させる為に、第一のレジストパターンを形成するプロセス中に化学反応によりカルボキシル基が生成するものであることが好ましい。カルボキシル基を含む樹脂はパターン形成前に予め第一のレジスト中に含まれていてもよい。
樹脂(A)は、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解度が増大する樹脂であり、樹脂の主鎖又は側鎖、あるいは、主鎖及び側鎖の両方に、酸の作用により分解し、アルカリ可溶性基を生じる基(以下、「酸分解性基」ともいう)を有する樹脂である。
アルカリ可溶性基としては、フェノール性水酸基、カルボキシル基、フッ素化アルコール基、スルホン酸基、スルホンアミド基、スルホニルイミド基、(アルキルスルホニル)(アルキルカルボニル)メチレン基、(アルキルスルホニル)(アルキルカルボニル)イミド基、ビス(アルキルカルボニル)メチレン基、ビス(アルキルカルボニル)イミド基、ビス(アルキルスルホニル)メチレン基、ビス(アルキルスルホニル)イミド基、トリス(アルキルカルボニル)メチレン基、トリス(アルキルスルホニル)メチレン基等が挙げられる。
好ましいアルカリ可溶性基としては、カルボキシル基、フッ素化アルコール基(好ましくはヘキサフルオロイソプロパノール)、スルホン酸基が挙げられる。
酸分解性基として好ましい基は、これらのアルカリ可溶性基の水素原子を酸で脱離する基で置換した基である。
酸で脱離する基としては、例えば、−C(R36)(R37)(R38)、−C(R36)(R37)(OR39)、−C(R01)(R02)(OR39)等を挙げることができる。
式中、R36〜R39は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はアルケニル基表す。R36とR37とは、互いに結合して環を形成してもよい。
01〜R02は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はアルケニル基を表す。
酸分解性基としては好ましくは、クミルエステル基、エノールエステル基、アセタールエステル基、第3級のアルキルエステル基等である。更に好ましくは、第3級アルキルエステル基である。
樹脂(A)において、酸分解性基を有する繰り返し単位としては下記一般式(AI)で表される繰り返し単位が好ましい。
Figure 2009020510
一般式(AI)に於いて、
Xa1は、水素原子、メチル基、トリフルオロメチル基又はヒドロキシメチル基を表す。
Tは、単結合又は2価の連結基を表す。
Rx1〜Rx3は、それぞれ独立に、アルキル基(直鎖若しくは分岐)又はシクロアルキル基(単環若しくは多環)を表す。
Rx1〜Rx3の少なくとも2つが結合して、シクロアルキル基(単環若しくは多環)を形成してもよい。
Tの2価の連結基としては、アルキレン基、−COO−Rt−基、−O−Rt−基等が挙げられる。式中、Rtは、アルキレン基又はシクロアルキレン基を表す。
Tは、単結合又は−COO−Rt−基が好ましい。Rtは、炭素数1〜5のアルキレン基が好ましく、−CH2−基、−(CH23−基がより好ましい。
Rx1〜Rx3のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基などの炭素数1〜4のものが好ましい。
Rx1〜Rx3のシクロアルキル基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などの単環のシクロアルキル基、ノルボルニル基、テトラシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、アダマンチル基などの多環のシクロアルキル基が好ましい。
Rx1〜Rx3の少なくとも2つが結合して形成されるシクロアルキル基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などの単環のシクロアルキル基、ノルボルニル基、テトラシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、アダマンチル基などの多環のシクロアルキル基が好ましい。
Rx1がメチル基またはエチル基であり、Rx2とRx3とが結合して上述のシクロアルキル基を形成している様態が好ましい。
上記原子団は、更に置換基を有してもよく、その例としては、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、水酸基、シアノ基などが挙げられる。
酸分解性基を有する繰り返し単位の含有率は、樹脂(A)中の全繰り返し単位に対し、20〜50mol%が好ましく、より好ましくは25〜45mol%である。
好ましい酸分解性基を有する繰り返し単位の具体例を以下に示すが、本発明は、これに限定されるものではない。
Figure 2009020510
Figure 2009020510
(上式中、Xa1は、一般式(AI)におけるXa1と同義である。)
Figure 2009020510
(上式中、Xa1は、一般式(AI)におけるXa1と同義である。)
Figure 2009020510
(上式中、Xa1は、一般式(AI)におけるXa1と同義である。)
樹脂(A)は、更に、ラクトン基、水酸基、シアノ基及びアルカリ可溶性基から選ばれる少なくとも1種類の基を有する繰り返し単位を有することが好ましい。
樹脂(A)が好ましく含有し得るラクトン基を有する繰り返し単位について説明する。
ラクトン基としては、ラクトン構造を有していればいずれでも用いることができるが、好ましくは5〜7員環ラクトン構造であり、5〜7員環ラクトン構造にビシクロ構造、スピロ構造を形成する形で他の環構造が縮環しているものが好ましい。下記一般式(LC1−1)〜(LC1−16)のいずれかで表されるラクトン構造を有する繰り返し単位を有することがより好ましい。また、ラクトン構造が主鎖に直接結合していてもよい。好ましいラクトン構造としては(LC1−1)、(LC1−4)、(LC1−5)、(LC1−6)、(LC1−13)、(LC1−14)であり、特定のラクトン構造を用いることでラインエッジラフネス、現像欠陥が良好になる。
Figure 2009020510
ラクトン構造部分は、置換基(Rb2)を有していても有していなくてもよい。好ましい置換基(Rb2)としては、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数4〜7のシクロアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数1〜8のアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、酸分解性基などが挙げられる。より好ましくは炭素数1〜4のアルキル基、シアノ基、酸分解性基である。nは、0〜4の整数を表す。nが2以上の時、複数存在する置換基(Rb2)は、同一でも異なっていてもよく、また、複数存在する置換基(Rb2)同士が結合して環を形成してもよい。
一般式(LC1−1)〜(LC1−16)のいずれかで表されるラクトン構造を有する繰り返し単位としては、下記一般式(AI´)で表される繰り返し単位を挙げることができる。
Figure 2009020510
一般式(AI´)中、
Rb0は、水素原子、ハロゲン原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。Rb0のアルキル基が有していてもよい好ましい置換基としては、水酸基、ハロゲン原子が挙げられる。Rb0のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子を挙げることができる。Rb0は、水素原子又はメチル基が好ましい。
Abは、単結合、アルキレン基、単環または多環の脂環炭化水素構造を有する2価の連
結基、エーテル基、エステル基、カルボニル基、又はこれらを組み合わせた2価の連結基を表す。好ましくは、単結合、−Ab1−CO2−で表される2価の連結基である。Ab1は、直鎖、分岐アルキレン基、単環または多環のシクロアルキレン基であり、好ましくはメチレン基、エチレン基、シクロヘキシレン基、アダマンチレン基、ノルボルニレン基である。
Vは、一般式(LC1−1)〜(LC1−16)の内のいずれかで示される構造を有する基を表す。
ラクトン基を有する繰り返し単位は、通常光学異性体が存在するが、いずれの光学異性体を用いてもよい。また、1種の光学異性体を単独で用いても、複数の光学異性体混合して用いてもよい。1種の光学異性体を主に用いる場合、その光学純度(ee)が90以上のものが好ましく、より好ましくは95以上である。
ラクトン基を有する繰り返し単位の含有率は、樹脂(A)中の全繰り返し単位に対し、15〜60mol%が好ましく、より好ましくは20〜50mol%、更に好ましくは30〜50mol%である。
ラクトン基を有する繰り返し単位の具体例を以下に挙げるが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 2009020510
Figure 2009020510
Figure 2009020510
特に好ましいラクトン基を有する繰り返し単位としては、下記の繰り返し単位が挙げられる。最適なラクトン基を選択することにより、パターンプロファイル、疎密依存性が良好となる。
Figure 2009020510
樹脂(A)に好ましく含有され得る水酸基又はシアノ基を有する繰り返し単位について説明する。樹脂(A)が当該繰り返し単位を含有することにより基板密着性、現像液親和性が向上する。水酸基又はシアノ基を有する繰り返し単位は、水酸基又はシアノ基で置換
された脂環炭化水素構造を有する繰り返し単位であることが好ましい。水酸基又はシアノ基で置換された脂環炭化水素構造に於ける、脂環炭化水素構造としては、アダマンチル基、ジアマンチル基、ノルボルナン基が好ましい。好ましい水酸基又はシアノ基で置換された脂環炭化水素構造としては、下記一般式(VIIa)〜(VIId)で表される部分構造が好ましい。
Figure 2009020510
一般式(VIIa)〜(VIIc)に於いて、
2c〜R4cは、各々独立に、水素原子、水酸基又はシアノ基を表す。ただし、R2c〜R4cの内の少なくとも1つは、水酸基又はシアノ基を表す。好ましくは、R2c〜R4cの内の1つ又は2つが、水酸基で、残りが水素原子である。一般式(VIIa)に於いて、更に好ましくは、R2c〜R4cの内の2つが、水酸基で、残りが水素原子である。
一般式(VIIa)〜(VIId)で表される部分構造を有する繰り返し単位としては、下記一般式(AIIa)〜(AIId)で表される繰り返し単位を挙げることができる。
Figure 2009020510
一般式(AIIa)〜(AIId)に於いて、
1cは、水素原子、メチル基、トリフロロメチル基又はヒドロキメチル基を表す。
2c〜R4cは、一般式(VIIa)〜(VIIc)に於ける、R2c〜R4cと同義である。
水酸基又はシアノ基で置換された脂環炭化水素構造を有する繰り返し単位の含有率は、樹脂(A)中の全繰り返し単位に対し、5〜40mol%が好ましく、より好ましくは5〜30mol%、更に好ましくは10〜25mol%である。
水酸基又はシアノ基を有する繰り返し単位の具体例を以下に挙げるが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 2009020510
樹脂(A)に好ましく含有され得るアルカリ可溶性基を有する繰り返し単位について説明する。アルカリ可溶性基としてはカルボキシル基、スルホンアミド基、スルホニルイミド基、ビスルスルホニルイミド基、α位が電子吸引性基で置換された脂肪族アルコール(例えばヘキサフロロイソプロパノール基)が挙げられ、カルボキシル基を有する繰り返し単位を有することがより好ましい。アルカリ可溶性基を有する繰り返し単位を含有することによりコンタクトホール用途での解像性が増す。アルカリ可溶性基を有する繰り返し単位としては、アクリル酸、メタクリル酸による繰り返し単位のような樹脂の主鎖に直接アルカリ可溶性基が結合している繰り返し単位、あるいは連結基を介して樹脂の主鎖にアルカリ可溶性基が結合している繰り返し単位、さらにはアルカリ可溶性基を有する重合開始剤や連鎖移動剤を重合時に用いてポリマー鎖の末端に導入、のいずれも好ましく、連結基は単環または多環の環状炭化水素構造を有していてもよい。特に好ましくはアクリル酸、メタクリル酸による繰り返し単位である。
アルカリ可溶性基を有する繰り返し単位の含有は、樹脂(A)中の全繰り返し単位に対し、0〜25mol%が好ましく、より好ましくは3〜20mol%、更に好ましくは5〜15mol%である。
アルカリ可溶性基を有する繰り返し単位の具体例を以下に示すが、本発明は、これに限定されるものではない。
Figure 2009020510
樹脂(A)は、更に、脂環炭化水素構造を有し、酸分解性を示さない繰り返し単位を有してもよい。これにより液浸露光時にレジスト膜から液浸液への低分子成分の溶出が低減でき、ドライエッチング耐性の点でも有利である。具体例としては、下記一般式(III)で表される繰返し単位が挙げられる。
Figure 2009020510
一般式(III)中、Rは少なくとも一つの環状構造を有し、水酸基及びシアノ基のいずれも有さない炭化水素基を表す。
Raは水素原子、アルキル基又は−CH2−O−Ra2基を表す。式中、Ra2は、水素原子、アルキル基又はアシル基を表す。
が有する環状構造には、単環式炭化水素基及び多環式炭化水素基が含まれる。単環式炭化水素基としては、たとえば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロへプチル基、シクロオクチル基などの炭素数3から12のシクロアルキル基、シクロへキセニル基など炭素数3から12のシクロアルケニル基が挙げられる。好ましい単環式炭化水素基としては、炭素数3から7の単環式炭化水素基であり、より好ましくは、シクロペンチル基、シクロヘキシル基が挙げられる。
多環式炭化水素基には環集合炭化水素基、架橋環式炭化水素基が含まれ、環集合炭化水素基の例としては、ビシクロヘキシル基、パーヒドロナフタレニル基などが含まれる。架橋環式炭化水素環として、例えば、ピナン、ボルナン、ノルピナン、ノルボルナン、ビシクロオクタン環(ビシクロ[2.2.2]オクタン環、ビシクロ[3.2.1]オクタン環等)などの2環式炭化水素環及び、ホモブレダン、アダマンタン、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン、トリシクロ[4.3.1.12,5]ウンデカン環などの3環式炭化水素環、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン、パーヒドロ−1,4−メタノ−5,8−メタノナフタレン環などの4環式炭化水素環などが挙げられる。また、架橋環式炭化水素環には、縮合環式炭化水素環、例えば、パーヒドロナフタレン(デカリン)、パーヒドロアントラセン、パーヒドロフェナントレン、パーヒドロアセナフテン、パーヒドロフルオレン、パーヒドロインデン、パーヒドロフェナレン環などの5〜8員シクロアルカン環が複数個縮合した縮合環も含まれる。
好ましい架橋環式炭化水素環として、ノルボルニル基、アダマンチル基、ビシクロオクタニル基、トリシクロ[5、2、1、02,6]デカニル基、などが挙げられる。より好ましい架橋環式炭化水素環としてノルボニル基、アダマンチル基が挙げられる。
これらの脂環式炭化水素基は置換基を有していてもく、好ましい置換基としてはハロゲン原子、アルキル基、保護基で保護されたヒドロキシル基、保護基で保護されたアミノ基などが挙げられる。好ましいハロゲン原子としては臭素、塩素、フッ素原子、好ましいアルキル基としてはメチル、エチル、ブチル、t−ブチル基が挙げられる。上記のアルキル基はさらに置換基を有していてもく、更に有していてもよい置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基、保護基で保護されたヒドロキシル基、保護基で保護されたアミノ基を挙げることができる。
保護基としては、たとえばアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、置換メチル基、置換エチル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基が挙げられる。好ましいアルキル基としては、炭素数1〜4のアルキル基、好ましい置換メチル基としてはメトキシメチル、メトキシチオメチル、ベンジルオキシメチル、t−ブトキシメチル、2−メトキシエトキシメチル基、好ましい置換エチル基としては、1−エトキシエチル、1−メチル−1−メトキシエチル、好ましいアシル基としては、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、ピバロイル基などの炭素数1〜6の脂肪族アシル基、アルコキシカルボニル基としては炭素数1〜4のアルコキシカルボニル基などが挙げられる。
水酸基及びシアノ基のいずれも有さない、一般式(III)で表される繰り返し単位の含有率は、樹脂(A)中の全繰り返し単位に対し、0〜40モル%が好ましく、より好ましくは0〜20モル%である。
一般式(III)で表される繰り返し単位の具体例を以下に挙げるが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 2009020510
樹脂(A)は、上記の繰り返し構造単位以外に、ドライエッチング耐性や標準現像液適性、基板密着性、レジストプロファイル、さらにレジストの一般的な必要な特性である解像力、耐熱性、感度等を調節する目的で様々な繰り返し構造単位を有することができる。
このような繰り返し構造単位としては、下記の単量体に相当する繰り返し構造単位を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
これにより、樹脂(A)に要求される性能、特に、
(1)塗布溶剤に対する溶解性、
(2)製膜性(ガラス転移点)、
(3)アルカリ現像性、
(4)膜べり(親疎水性、アルカリ可溶性基選択)、
(5)未露光部の基板への密着性、
(6)ドライエッチング耐性、
等の微調整が可能となる。
このような単量体として、例えばアクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、アクリルアミド類、メタクリルアミド類、アリル化合物、ビニルエーテル類、ビニルエステル類等から選ばれる付加重合性不飽和結合を1個有する化合物等を挙げることができる。
その他にも、上記種々の繰り返し構造単位に相当する単量体と共重合可能である付加重合性の不飽和化合物であれば、共重合されていてもよい。
樹脂(A)において、各繰り返し構造単位の含有モル比はレジストのドライエッチング耐性や標準現像液適性、基板密着性、レジストプロファイル、さらにはレジストの一般的な必要性能である解像力、耐熱性、感度等を調節するために適宜設定される。
本発明のポジ型レジスト組成物が、ArF露光用であるとき、ArF光への透明性の点から樹脂(A)は芳香族基を有さないことが好ましい。
樹脂(A)として好ましくは、繰り返し単位のすべてが(メタ)アクリレート系繰り返し単位で構成されたものである。この場合、繰り返し単位のすべてがメタクリレート系繰り返し単位であるもの、繰り返し単位のすべてがアクリレート系繰り返し単位であるもの、繰り返し単位のすべてがメタクリレート系繰り返し単位とアクリレート系繰り返し単位とによるもののいずれのものでも用いることができるが、アクリレート系繰り返し単位が全繰り返し単位の50mol%以下であることが好ましい。より好ましくは、一般式(AI)で表される、酸分解性基を有する(メタ)アクリレート系繰り返し単位20〜50モル%、ラクトン基を有する(メタ)アクリレート系繰り返し単位20〜50モル%、水酸基又はシアノ基で置換された脂環炭化水素構造を有する(メタ)アクリレート系繰り返し単位5〜30モル%、更にその他の(メタ)アクリレート系繰り返し単位を0〜20モル%含む共重合ポリマーである。
本発明のポジ型レジスト組成物にKrFエキシマレーザー光、電子線、X線、波長50nm以下の高エネルギー光線(EUVなど)を照射する場合には、樹脂(A)は、一般式(AI)で表される繰り返し単位の他に、更に、ヒドロキシスチレン系繰り返し単位を有することが好ましい。更に好ましくはヒドロキシスチレン系繰り返し単位と、酸分解基で保護されたヒドロキシスチレン系繰り返し単位、(メタ)アクリル酸3級アルキルエステル等の酸分解性繰り返し単位を有するが好ましい。
好ましい酸分解性基を有する繰り返し単位としては、例えば、t−ブトキシカルボニルオキシスチレン、1−アルコキシエトキシスチレン、(メタ)アクリル酸3級アルキルエステルによる繰り返し単位等を挙げることができ、2−アルキル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート及びジアルキル(1−アダマンチル)メチル(メタ)アクリレートによる繰り返し単位がより好ましい。
樹脂(A)は、常法に従って(例えばラジカル重合)合成することができる。例えば、一般的合成方法としては、モノマー種および開始剤を溶剤に溶解させ、加熱することにより重合を行う一括重合法、加熱溶剤にモノマー種と開始剤の溶液を1〜10時間かけて滴下して加える滴下重合法などが挙げられ、滴下重合法が好ましい。反応溶媒としては、例えばテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジイソプロピルエーテルなどのエーテル類やメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンのようなケトン類、酢酸エチルのようなエステル溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド溶剤、さらには後述のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、シクロヘキサノンのような本発明の組成物を溶解する溶媒が挙げられる。より好ましくは本発明のポジ型レジスト組成物に用いられる溶剤と同一の溶剤を用いて重合することが好ましい。これにより保存時のパーティクルの発生が抑制できる。
重合反応は窒素やアルゴンなど不活性ガス雰囲気下で行われることが好ましい。重合開始剤としては市販のラジカル開始剤(アゾ系開始剤、パーオキサイドなど)を用いて重合を開始させる。ラジカル開始剤としてはアゾ系開始剤が好ましく、エステル基、シアノ基、カルボキシル基を有するアゾ系開始剤が好ましい。好ましい開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリル、ジメチル2,2‘−アゾビス(2−メチルプロピオネート)などが挙げられる。所望により開始剤を追加、あるいは分割で添加し、反応終了後、溶剤に投入して粉体あるいは固形回収等の方法で所望のポリマーを回収する。反応の濃度は5〜50質量%であり、好ましくは10〜30質量%である。反応温度は、通常10℃〜150℃であり、好ましくは30℃〜120℃、さらに好ましくは60〜100℃である。
反応終了後、室温まで放冷し、精製する。精製は、水洗や適切な溶媒を組み合わせることにより残留単量体やオリゴマー成分を除去する液々抽出法、特定の分子量以下のもののみを抽出除去する限外ろ過等の溶液状態での精製方法や、樹脂溶液を貧溶媒へ滴下することで樹脂を貧溶媒中に凝固させることにより残留単量体等を除去する再沈澱法やろ別した樹脂スラリーを貧溶媒で洗浄する等の固体状態での精製方法等の通常の方法を適用できる。たとえば、上記樹脂が難溶あるいは不溶の溶媒(貧溶媒)を、該反応溶液の10倍以下の体積量、好ましくは10〜5倍の体積量で、接触させることにより樹脂を固体として析出させる。
ポリマー溶液からの沈殿又は再沈殿操作の際に用いる溶媒(沈殿又は再沈殿溶媒)としては、該ポリマーの貧溶媒であればよく、ポリマーの種類に応じて、炭化水素、ハロゲン化炭化水素、ニトロ化合物、エーテル、ケトン、エステル、カーボネート、アルコール、カルボン酸、水、これらの溶媒を含む混合溶媒等の中から適宜選択して使用できる。これらの中でも、沈殿又は再沈殿溶媒として、少なくともアルコール(特に、メタノールなど)または水を含む溶媒が好ましい。
沈殿又は再沈殿溶媒の使用量は、効率や収率等を考慮して適宜選択できるが、一般には、ポリマー溶液100質量部に対して、100〜10000質量部、好ましくは200〜2000質量部、さらに好ましくは300〜1000質量部である。
沈殿又は再沈殿する際の温度としては、効率や操作性を考慮して適宜選択できるが、通常0〜50℃程度、好ましくは室温付近(例えば20〜35℃程度)である。沈殿又は再沈殿操作は、攪拌槽などの慣用の混合容器を用い、バッチ式、連続式等の公知の方法により行うことができる。
沈殿又は再沈殿したポリマーは、通常、濾過、遠心分離等の慣用の固液分離に付し、乾燥して使用に供される。濾過は、耐溶剤性の濾材を用い、好ましくは加圧下で行われる。乾燥は、常圧又は減圧下(好ましくは減圧下)、30〜100℃程度、好ましくは30〜50℃程度の温度で行われる。
尚、一度、樹脂を析出させて、分離した後に、再び溶媒に溶解させ、該樹脂が難溶あるいは不溶の溶媒と接触させてもよい。即ち、上記重合反応終了後、該ポリマーが難溶あるいは不溶の溶媒を接触させ、樹脂を析出させ(工程a)、樹脂を溶液から分離し(工程b)、改めて溶媒に溶解させ樹脂溶液Aを調製(工程c)、その後、該樹脂溶液Aに、該樹脂が難溶あるいは不溶の溶媒を、樹脂溶液Aの10倍未満の体積量(好ましくは5倍以下の体積量)で、接触させることにより樹脂固体を析出させ(工程d)、析出した樹脂を分離する(工程e)ことを含む方法でもよい。
樹脂(A)の重量平均分子量は、GPC法によりポリスチレン換算値として、好ましくは1,000〜200,000であり、より好ましくは2,000〜20,000、更により好ましくは3,000〜15,000、特に好ましくは3,000〜10,000である。耐熱性やドライエッチング耐性の劣化を防ぎ、且つ現像性の劣化や、粘度増加による製膜性の劣化を防ぐ点で、重量平均分子量が1,000〜200,000であることが好ましい。
分散度(分子量分布)は、通常1〜3であり、好ましくは1〜2.6、更に好ましくは1〜2、特に好ましくは1.4〜1.7の範囲のものが使用される。分子量分布の小さいものほど、解像度、レジスト形状が優れ、且つレジストパターンの側壁がスムーズであり、ラフネス性に優れる。
本発明のポジ型レジスト組成物において、樹脂(A)の組成物全体中の配合率は、全固形分中50〜99.9質量%が好ましく、より好ましくは60〜99.0質量%である。
また、本発明において、樹脂(A)は、1種で使用してもよいし、複数併用してもよい。
以下、本願発明に用いることのできるポリマーの具体例を示すが、本願発明はこれらのみに限定されるわけではない。
Figure 2009020510
Figure 2009020510

本発明のポジ型レジスト組成物は、更にフッ素原子及び珪素原子の少なくともいずれかを有する樹脂(B)を含有することが好ましい。
特に、液浸露光の場合、樹脂(B)を含有することが好ましく、液浸露光の場合について後述する樹脂(HR)も好ましく用いることができる。
樹脂(B)におけるフッ素原子または珪素原子は、樹脂の主鎖中に有していても、側鎖に置換していてもよい。
樹脂(B)は、フッ素原子を有する部分構造として、フッ素原子を有するアルキル基、フッ素原子を有するシクロアルキル基、または、フッ素原子を有するアリール基を有する樹脂であることが好ましい。
樹脂(B)がフッ素原子を有する場合、フッ素原子の含有量は、樹脂(B)の分子量に対し、5〜80質量%であることが好ましく、10〜80質量%であることがより好ましい。また、フッ素原子を含む繰り返し単位が、樹脂(B)中10〜100質量%であることが好ましく、30〜100質量%であることがより好ましい。
樹脂(B)は、珪素原子を有する部分構造として、アルキルシリル構造(好ましくはトリアルキルシリル基)、または環状シロキサン構造を有する樹脂であることが好ましい。
樹脂(B)が珪素原子を有する場合、珪素原子の含有量は、樹脂(B)の分子量に対し、2〜50質量%であることが好ましく、2〜30質量%であることがより好ましい。また、珪素原子を含む繰り返し単位が、樹脂(B)中10〜100質量%であることが好ましく、20〜100質量%であることがより好ましい。
樹脂(B)の具体例を下記に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、下記(T−01)及び(T−04)において、Xは、水素原子、メチル基、フッ素原子、またはトリフルオロメチル基を表す。
Figure 2009020510

Figure 2009020510
樹脂(B)は、酸に対して安定で、アルカリ現像液に対して不溶であることが好ましい。
樹脂(B)は、(x)アルカリ可溶性基、(y)アルカリ(アルカリ現像液)の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する基及び(z)酸の作用により分解し、現像液に対する溶解度が増大する基を有さない方が、液浸液の追随性の点で好ましい。
樹脂(B)中のアルカリ可溶性基又は酸やアルカリの作用により現像液に対する溶解度が増大する基を有する繰り返し単位の総量は、好ましくは、樹脂(B)を構成する全繰り返し単位に対して、20モル%以下、より好ましくは0〜10モル%、更により好ましくは0〜5モル%である。
また、樹脂(B)は、一般にレジストで使用される界面活性剤とは異なり、イオン結合や(ポリ(オキシアルキレン))基等の親水基を有さない。樹脂(B)が親水的な極性基を含有すると、液浸水の追随性が低下する傾向があるため、水酸基、アルキレングリコール類、スルホン基、から選択される極性基を有さない方がより好ましい。また、主鎖の炭素原子に連結基を介して結合したエーテル基は親水性が増大し液浸液追随性が劣化するため、有さない方が好ましい。一方で、主鎖の炭素原子に直接結合したエーテル基は疎水基を発現できる場合があるので好ましい。
樹脂(B)の標準ポリスチレン換算の重量平均分子量は、好ましくは1,000〜100,000で、より好ましくは1,000〜50,000、更により好ましくは2,000〜15,000、特に好ましくは3,000〜15,000である。
樹脂(B)は、残存モノマー量が0〜10質量%であることが好ましく、より好ましくは0〜5質量%、0〜1質量%が更により好ましい。また、解像度、レジスト形状、レジストパターンの側壁、ラフネスなどの点から、分子量分布(Mw/Mn、分散度ともいう)は、1〜5が好ましく、より好ましくは1〜3、更により好ましくは1〜1.5の範囲である。
ポジ型レジスト組成物中の樹脂(B)の添加量は、レジスト組成物の全固形分を基準として、0.1〜20質量%であることが好ましく、0.1〜10質量%であることがより好ましい。さらには、0.1〜5質量%であることが好ましく、より好ましくは0.2〜3.0質量%であり、さらに好ましくは0.3〜2.0質量%である。
樹脂(B)は、各種市販品を利用することもできるし、常法に従って(例えばラジカル重合)合成することもできる。
〔2〕活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物
本発明のポジ型レジスト組成物は、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(以下、「酸発生剤」ともいう)を含有する。
酸発生剤としては、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、あるいはマイクロレジスト等に使用されている活性光線又は放射線の照射により酸を発生する公知の化合物及びそれらの混合物を適宜に選択して使用することができる。
たとえば、ジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、イミドスルホネート、オキシムスルホネート、ジアゾジスルホン、ジスルホン、o−ニトロベンジルスルホネートを挙げることができる。
また、これらの活性光線又は放射線の照射により酸を発生する基、あるいは化合物をポリマーの主鎖又は側鎖に導入した化合物、たとえば、米国特許第3,849,137号明細書、独国特許第3914407号明細書、特開昭63−26653号公報、特開昭55−164824号公報、特開昭62−69263号公報、特開昭63−146038号公報、特開昭63−163452号公報、特開昭62−153853号公報、特開昭63−146029号公報等に記載の化合物を用いることができる。
さらに米国特許第3,779,778号明細書、欧州特許第126,712号明細書等に記載の光により酸を発生する化合物も使用することができる。
酸発生剤の内で好ましい化合物として、下記一般式(ZI)、(ZII)、(ZIII)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 2009020510
上記一般式(ZI)において、
201、R202及びR203は、各々独立に、有機基を表す。
201、R202及びR203としての有機基の炭素数は、一般的に1〜30、好ましくは1〜20である。
また、R201〜R203のうち2つが結合して環構造を形成してもよく、環内に酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合、カルボニル基を含んでいてもよい。R201〜R203の内の2つが結合して形成する基としては、アルキレン基(例えば、ブチレン基、ペンチレン基)を挙げることができる。
-は、非求核性アニオンを表す。
-としての非求核性アニオンとしては、例えば、スルホン酸アニオン、カルボン酸アニオン、スルホニルイミドアニオン、ビス(アルキルスルホニル)イミドアニオン、トリス(アルキルスルホニル)メチドアニオン等を挙げることができる。
非求核性アニオンとは、求核反応を起こす能力が著しく低いアニオンであり、分子内求核反応による経時分解を抑制することができるアニオンである。これによりレジストの経時安定性が向上する。
スルホン酸アニオンとしては、例えば、脂肪族スルホン酸アニオン、芳香族スルホン酸アニオン、カンファースルホン酸アニオンなどが挙げられる。
カルボン酸アニオンとしては、例えば、脂肪族カルボン酸アニオン、芳香族カルボン酸アニオン、アラルキルカルボン酸アニオンなどが挙げられる。
脂肪族スルホン酸アニオンにおける脂肪族部位は、アルキル基であってもシクロアルキル基であってもよく、好ましくは炭素数1〜30のアルキル基及び炭素数3〜30のシクロアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、ノルボニル基、ボロニル基等を挙げることができる。
芳香族スルホン酸アニオンにおける芳香族基としては、好ましくは炭素数6〜14のアリール基、例えば、フェニル基、トリル基、ナフチル基等を挙げることができる。
脂肪族スルホン酸アニオン及び芳香族スルホン酸アニオンにおけるアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基は、置換基を有していてもよい。脂肪族スルホン酸アニオン及び芳香族スルホン酸アニオンにおけるアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基の置換基としては、例えば、ニトロ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子)、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、シアノ基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜15)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜15)、アリール基(好ましくは炭素数6〜14)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜7)、アシル基(好ましくは炭素数2〜12)、アルコキシカルボニルオキシ基(好ましくは炭素数2〜7)、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜15)、アルキルスルホニル基(好ましくは炭素数1〜15)、アルキルイミノスルホニル基(好ましくは炭素数2〜15)、アリールオキシスルホニル基(好ましくは炭素数6〜20)、アルキルアリールオキシスルホニル基(好ましくは炭素数7〜20)、シクロアルキルアリールオキシスルホニル基(好ましくは炭素数10〜20)、アルキルオキシアルキルオキシ基(好ましくは炭素数5〜20)、シクロアルキルアルキルオキシアルキルオキシ基(好ましくは炭素数8〜20)等を挙げることができる。各基が有するアリール基及び環構造については、置換基としてさらにアルキル基(好ましくは炭素数1〜15)を挙げることができる。
脂肪族カルボン酸アニオンにおける脂肪族部位としては、脂肪族スルホン酸アニオンおけると同様のアルキル基及びシクロアルキル基を挙げることができる。
芳香族カルボン酸アニオンにおける芳香族基としては、芳香族スルホン酸アニオンにおけると同様のアリール基を挙げることができる。
アラルキルカルボン酸アニオンにおけるアラルキル基としては、好ましくは炭素数6〜12のアラルキル基、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基、ナフチルメチル基等を挙げることができる。
脂肪族カルボン酸アニオン、芳香族カルボン酸アニオン及びアラルキルカルボン酸アニオンにおけるアルキル基、シクロアルキル基、アリール基及びアラルキル基は、置換基を有していてもよい。脂肪族カルボン酸アニオン、芳香族カルボン酸アニオン及びアラルキルカルボン酸アニオンにおけるアルキル基、シクロアルキル基、アリール基及びアラルキル基の置換基としては、例えば、芳香族スルホン酸アニオンにおけると同様のハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基等を挙げることができる。
スルホニルイミドアニオンとしては、例えば、サッカリンアニオンを挙げることができる。
ビス(アルキルスルホニル)イミドアニオン、トリス(アルキルスルホニル)メチドアニオンにおけるアルキル基は、炭素数1〜5のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基等を挙げることができる。これらのアルキル基の置換基としてはハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されたアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルオキシスルホニル基、アリールオキシスルホニル基、シクロアルキルアリールオキシスルホニル基等を挙げることができ、フッ素原子で置換されたアルキル基が好ましい。
その他の非求核性アニオンとしては、例えば、弗素化燐、弗素化硼素、弗素化アンチモン等を挙げることができる。
-の非求核性アニオンとしては、スルホン酸のα位がフッ素原子で置換された脂肪族スルホン酸アニオン、フッ素原子又はフッ素原子を有する基で置換された芳香族スルホン酸アニオン、アルキル基がフッ素原子で置換されたビス(アルキルスルホニル)イミドアニオン、アルキル基がフッ素原子で置換されたトリス(アルキルスルホニル)メチドアニオンが好ましい。より好ましくは炭素数4〜8のパーフロロ脂肪族スルホン酸アニオン、フッ素原子を有するベンゼンスルホン酸アニオン、アルキル基がフッ素原子で置換されたビス(アルキルスルホニル)イミドアニオン、アルキル基がフッ素原子で置換されたトリス(アルキルスルホニル)メチドアニオンである。
201、R202及びR203としての有機基としては、例えば、後述する化合物(ZI−1)、(ZI−2)、(ZI−3)における対応する基を挙げることができる。
尚、一般式(ZI)で表される構造を複数有する化合物であってもよい。例えば、一般式(ZI)で表される化合物のR201〜R203の少なくともひとつが、一般式(ZI)で表されるもうひとつの化合物のR201〜R203の少なくともひとつと結合した構造を有する化合物であってもよい。
更に好ましい(ZI)成分として、以下に説明する化合物(ZI−1)、(ZI−2)、及び(ZI−3)を挙げることができる。
化合物(ZI−1)は、上記一般式(ZI)のR201〜R203の少なくとも1つがアリール基である、アリールスルホニウム化合物、即ち、アリールスルホニウムをカチオンとする化合物である。
アリールスルホニウム化合物は、R201〜R203の全てがアリール基でもよいし、R201〜R203の一部がアリール基で、残りがアルキル基又はシクロアルキル基でもよい。
アリールスルホニウム化合物としては、例えば、トリアリールスルホニウム化合物、ジアリールアルキルスルホニウム化合物、アリールジアルキルスルホニウム化合物、ジアリールシクロアルキルスルホニウム化合物、アリールジシクロアルキルスルホニウム化合物を挙げることができる。
アリールスルホニウム化合物のアリール基としてはフェニル基、ナフチル基が好ましく、更に好ましくはフェニル基である。アリール基は、酸素原子、窒素原子、硫黄原子等を有する複素環構造を有するアリール基であってもよい。複素環構造を有するアリール基としては、例えば、ピロール残基(ピロールから水素原子が1個失われることによって形成される基)、フラン残基(フランから水素原子が1個失われることによって形成される基)、チオフェン残基(チオフェンから水素原子が1個失われることによって形成される基)、インドール残基(インドールから水素原子が1個失われることによって形成される基)、ベンゾフラン残基(ベンゾフランから水素原子が1個失われることによって形成される基)、ベンゾチオフェン残基(ベンゾチオフェンから水素原子が1個失われることによって形成される基)等を挙げることができる。アリールスルホニウム化合物が2つ以上のアリール基を有する場合に、2つ以上あるアリール基は同一であっても異なっていてもよい。
アリールスルホニウム化合物が必要に応じて有しているアルキル基又はシクロアルキル基は、炭素数1〜15の直鎖又は分岐アルキル基及び炭素数3〜15のシクロアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロヘキシル基等を挙げることができる。
201〜R203のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基は、アルキル基(例えば炭素数1〜15)、シクロアルキル基(例えば炭素数3〜15)、アリール基(例えば炭素数6〜14)、アルコキシ基(例えば炭素数1〜15)、ハロゲン原子、水酸基、フェニルチオ基を置換基として有してもよい。好ましい置換基としては炭素数1〜12の直鎖又は分岐アルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数1〜12の直鎖、分岐又は環状のアルコキシ基であり、より好ましくは炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基である。置換基は、3つのR201〜R203のうちのいずれか1つに置換していてもよいし、3つ全てに置換していてもよい。また、R201〜R203がアリール基の場合に、置換基はアリール基のp−位に置換していることが好ましい。
次に、化合物(ZI−2)について説明する。
化合物(ZI−2)は、式(ZI)におけるR201〜R203が、各々独立に、芳香環を有さない有機基を表す化合物である。ここで芳香環とは、ヘテロ原子を含有する芳香族環も包含するものである。
201〜R203としての芳香環を含有しない有機基は、一般的に炭素数1〜30、好ましくは炭素数1〜20である。
201〜R203は、各々独立に、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アリル基、ビニル基であり、更に好ましくは直鎖又は分岐の2−オキソアルキル基、2−オキソシクロアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基、特に好ましくは直鎖又は分岐2−オキソアルキル基である。
201〜R203のアルキル基及びシクロアルキル基としては、好ましくは、炭素数1〜10の直鎖又は分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基)、炭素数3〜10のシクロアルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボニル基)を挙げることができる。アルキル基として、より好ましくは2−オキソアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基を挙げることができる。シクロアルキル基として、より好ましくは、2−オキソシクロアルキル基を挙げることができる。
2−オキソアルキル基は、直鎖又は分岐のいずれであってもよく、好ましくは、上記のアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
2−オキソシクロアルキル基は、好ましくは、上記のシクロアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
アルコキシカルボニルメチル基におけるアルコキシ基としては、好ましくは炭素数1〜5のアルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペントキシ基)を挙げることができる。
201〜R203は、ハロゲン原子、アルコキシ基(例えば炭素数1〜5)、水酸基、シアノ基、ニトロ基によって更に置換されていてもよい。
次に、化合物(ZI−3)について説明する。
化合物(ZI−3)とは、以下の一般式(ZI−3)で表される化合物であり、フェナシルスルフォニウム塩構造を有する化合物である。
Figure 2009020510
一般式(ZI−3)に於いて、
1c〜R5cは、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基又はハロゲン原子を表す。
6c及びR7cは、各々独立に、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
x及びRyは、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリル基又はビニル基を表す。
1c〜R5c中のいずれか2つ以上、R6cとR7c、及びRxとRyは、それぞれ結合して環構造を形成してもよく、この環構造は、酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合を含んでいてもよい。R1c〜R5c中のいずれか2つ以上、R6cとR7c、及びRxとRyが結合して形成する基としては、ブチレン基、ペンチレン基等を挙げることができる。
Zc-は、非求核性アニオンを表し、一般式(ZI)に於けるZ-と同様の非求核性アニオンを挙げることができる。
1c〜R7cとしてのアルキル基は、直鎖又は分岐のいずれであってもよく、例えば炭素数1〜20個のアルキル基、好ましくは炭素数1〜12個の直鎖及び分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、直鎖又は分岐プロピル基、直鎖又は分岐ブチル基、直鎖又は分岐ペンチル基)を挙げることができ、シクロアルキル基としては、例えば炭素数3〜8個のシクロアルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基)を挙げることができる。
1c〜R5cとしてのアルコキシ基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよく、例えば炭素数1〜10のアルコキシ基、好ましくは、炭素数1〜5の直鎖及び分岐アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、直鎖又は分岐プロポキシ基、直鎖又は分岐ブトキシ基、直鎖又は分岐ペントキシ基)、炭素数3〜8の環状アルコキシ基(例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基)を挙げることができる。
好ましくは、R1c〜R5cの内のいずれかが直鎖又は分岐アルキル基、シクロアルキル基又は直鎖、分岐もしくは環状アルコキシ基であり、更に好ましくは、R1c〜R5cの炭素数の和が2〜15である。これにより、より溶剤溶解性が向上し、保存時にパーティクルの発生が抑制される。
x及びRyとしてのアルキル基及びシクロアルキル基は、R1c〜R7cおけると同様のアルキル基及びシクロアルキル基を挙げることができ、2−オキソアルキル基、2−オキソシクロアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基がより好ましい。
2−オキソアルキル基及び2−オキソシクロアルキル基は、R1c〜R7cとしてのアルキル基及びシクロアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
アルコキシカルボニルメチル基におけるアルコキシ基については、R1c〜R5cおけると同様のアルコキシ基を挙げることができる。
x及びRyは、好ましくは炭素数4個以上のアルキル基又はシクロアルキル基であり、より好ましくは6個以上、更に好ましくは8個以上のアルキル基又はシクロアルキル基である。
次に、一般式(ZII)及び(ZIII)について説明する。
一般式(ZII)、(ZIII)中、
204〜R207は、各々独立に、アリール基、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
204〜R207のアリール基としてはフェニル基、ナフチル基が好ましく、更に好ましくはフェニル基である。R204〜R207のアリール基は、酸素原子、窒素原子、硫黄原子等を有する複素環構造を有するアリール基であってもよい。複素環構造を有するアリール基としては、例えば、ピロール残基(ピロールから水素原子が1個失われることによって形成される基)、フラン残基(フランから水素原子が1個失われることによって形成される基)、チオフェン残基(チオフェンから水素原子が1個失われることによって形成される基)、インドール残基(インドールから水素原子が1個失われることによって形成される基)、ベンゾフラン残基(ベンゾフランから水素原子が1個失われることによって形成される基)、ベンゾチオフェン残基(ベンゾチオフェンから水素原子が1個失われることによって形成される基)等を挙げることができる。
204〜R207におけるアルキル基及びシクロアルキル基としては、好ましくは、炭素数1〜10の直鎖又は分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基)、炭素数3〜10のシクロアルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボニル基)を挙げることができる。
204〜R207のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基は、置換基を有していてもよい。R204〜R207のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基(例えば炭素数1〜15)、シクロアルキル基(例えば炭素数3〜15)、アリール基(例えば炭素数6〜15)、アルコキシ基(例えば炭素数1〜15)、ハロゲン原子、水酸基、フェニルチオ基等を挙げることができる。
-は、非求核性アニオンを表し、一般式(ZI)に於けるZ-の非求核性アニオンと同様のものを挙げることができる。
酸発生剤として、更に、下記一般式(ZIV)、(ZV)、(ZVI)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 2009020510
一般式(ZIV)〜(ZVI)中、
Ar3及びAr4は、各々独立に、アリール基を表す。
208、R209及びR210は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。
Aは、アルキレン基、アルケニレン基又はアリーレン基を表す。
酸発生剤の内でより好ましくは、一般式(ZI)〜(ZIII)で表される化合物である。
また、酸発生剤として、スルホン酸基又はイミド基を1つ有する酸を発生する化合物が好ましく、さらに好ましくは1価のパーフルオロアルカンスルホン酸を発生する化合物、または1価のフッ素原子またはフッ素原子を含有する基で置換された芳香族スルホン酸を発生する化合物、または1価のフッ素原子またはフッ素原子を含有する基で置換されたイミド酸を発生する化合物であり、更により好ましくは、フッ化置換アルカンスルホン酸、フッ素置換ベンゼンスルホン酸、フッ素置換イミド酸又はフッ素置換メチド酸のスルホニウム塩である。使用可能な酸発生剤は、発生した酸のpKaがpKa=−1以下のフッ化置換アルカンスルホン酸、フッ化置換ベンゼンスルホン酸、フッ化置換イミド酸であることが特に好ましく、感度が向上する。
酸発生剤の中で、特に好ましい例を以下に挙げるが、本願発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2009020510
Figure 2009020510
Figure 2009020510
Figure 2009020510
Figure 2009020510
酸発生剤は、1種類単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
酸発生剤のポジ型レジスト組成物中の含有率は、ポジ型レジスト組成物の全固形分を基準として、0.1〜20質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜10質量%、更に好ましくは1〜7質量%である。
〔3〕塩基性化合物
本発明のポジ型レジスト組成物は、露光から加熱までの経時による性能変化を低減するために、塩基性化合物を含有することが好ましい。
塩基性化合物としては、好ましくは、下記式(A)〜(E)で示される構造を有する化合物を挙げることができる。
Figure 2009020510
一般式(A)及び(E)中、
200 、R201及びR202 は、同一でも異なってもよく、水素原子、アルキル基(好ましくは炭素数1〜20)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜20)又はアリール基(炭素数6〜20)を表し、ここで、R201とR202は、互いに結合して環を形成してもよい。
上記アルキル基について、置換基を有するアルキル基としては、炭素数1〜20のアミノアルキル基、炭素数1〜20のヒドロキシアルキル基、または炭素数1〜20のシアノアルキル基が好ましい。
203 、R204、R205及びR206 は、同一でも異なってもよく、炭素数1〜20個のアルキル基を表す。
これら一般式(A)及び(E)中のアルキル基は、無置換であることがより好ましい。
好ましい化合物として、グアニジン、アミノピロリジン、ピラゾール、ピラゾリン、ピペラジン、アミノモルホリン、アミノアルキルモルフォリン、ピペリジン等を挙げることができ、更に好ましい化合物として、イミダゾール構造、ジアザビシクロ構造、オニウムヒドロキシド構造、オニウムカルボキシレート構造、トリアルキルアミン構造、アニリン構造又はピリジン構造を有する化合物、水酸基及び/又はエーテル結合を有するアルキルアミン誘導体、水酸基及び/又はエーテル結合を有するアニリン誘導体等を挙げることができる。
イミダゾール構造を有する化合物としてはイミダゾール、2、4、5−トリフェニルイミダゾール、ベンズイミダゾール、2−フェニルベンゾイミダゾール等が挙げられる。ジアザビシクロ構造を有する化合物としては1、4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン、1、5−ジアザビシクロ[4,3,0]ノナ−5−エン、1、8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカー7−エン等が挙げられる。オニウムヒドロキシド構造を有する化合物としてはテトラブチルアンモニウムヒドロキシド、トリアリールスルホニウムヒドロキシド、フェナシルスルホニウムヒドロキシド、2−オキソアルキル基を有するスルホニウムヒドロキシド、具体的にはトリフェニルスルホニウムヒドロキシド、トリス(t−ブチルフェニル)スルホニウムヒドロキシド、ビス(t−ブチルフェニル)ヨードニウムヒドロキシド、フェナシルチオフェニウムヒドロキシド、2−オキソプロピルチオフェニウムヒドロキシド等が挙げられる。オニウムカルボキシレート構造を有する化合物としてはオニウムヒドロキシド構造を有する化合物のアニオン部がカルボキシレートになったものであり、例えばアセテート、アダマンタンー1−カルボキシレート、パーフロロアルキルカルボキシレート等が挙げられる。トリアルキルアミン構造を有する化合物としては、トリ(n−ブチル)アミン、トリ(n−オクチル)アミン等を挙げることができる。アニリン化合物としては、2,6−ジイソプロピルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジブチルアニリン、N,N−ジヘキシルアニリン等を挙げることができる。水酸基及び/又はエーテル結合を有するアルキルアミン誘導体としては、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−フェニルジエタノールアミン、トリス(メトキシエトキシエチル)アミン等を挙げることができる。水酸基及び/又はエーテル結合を有するアニリン誘導体としては、N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アニリン等を挙げることができる。
好ましい塩基性化合物として、更に、フェノキシ基を有するアミン化合物、フェノキシ基を有するアンモニウム塩化合物、スルホン酸エステル基を有するアミン化合物及びスルホン酸エステル基を有するアンモニウム塩化合物を挙げることができる。
アミン化合物は、1級、2級、3級のアミン化合物を使用することができ、少なくとも1つのアルキル基が窒素原子に結合しているアミン化合物が好ましい。アミン化合物は、3級アミン化合物であることがより好ましい。アミン化合物は、少なくとも1つのアルキル基(好ましくは炭素数1〜20)が窒素原子に結合していれば、アルキル基の他に、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜20)又はアリール基(好ましくは炭素数6〜12)が窒素原子に結合していてもよい。アミン化合物は、アルキル鎖中に、酸素原子を有し、オキシアルキレン基が形成されていることが好ましい。オキシアルキレン基の数は、分子内に1つ以上、好ましくは3〜9個、さらに好ましくは4〜6個である。オキシアルキレン基の中でもオキシエチレン基(−CH2CH2O−)もしくはオキシプロピレン基(−CH(CH3)CH2O−もしくは−CH2CH2CH2O−)が好ましく、さらに好ましくはオキシエチレン基である。
アンモニウム塩化合物は、1級、2級、3級、4級のアンモニウム塩化合物を使用することができ、少なくとも1つのアルキル基が窒素原子に結合しているアンモニウム塩化合物が好ましい。アンモニウム塩化合物は、少なくとも1つのアルキル基(好ましくは炭素数1〜20)が窒素原子に結合していれば、アルキル基の他に、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜20)又はアリール基(好ましくは炭素数6〜12)が窒素原子に結合していてもよい。アンモニウム塩化合物は、アルキル鎖中に、酸素原子を有し、オキシアルキレン基が形成されていることが好ましい。オキシアルキレン基の数は、分子内に1つ以上、好ましくは3〜9個、さらに好ましくは4〜6個である。オキシアルキレン基の中でもオキシエチレン基(−CH2CH2O−)もしくはオキシプロピレン基(−CH(CH3)CH2O−もしくは−CH2CH2CH2O−)が好ましく、さらに好ましくはオキシエチレン基である。 アンモニウム塩化合物のアニオンとしては、ハロゲン原子、スルホネート、ボレート、フォスフェート等が挙げられるが、中でもハロゲン原子、スルホネートが好ましい。ハロゲン原子としてはクロライド、ブロマイド、アイオダイドが特に好ましく、スルホネートとしては、炭素数1〜20の有機スルホネートが特に好ましい。有機スルホネートとしては、炭素数1〜20のアルキルスルホネート、アリールスルホネートが挙げられる。アルキルスルホネートのアルキル基は置換基を有していてもよく、置換基としては例えばフッ素、塩素、臭素、アルコキシ基、アシル基、アリール基等が挙げられる。アルキルスルホネートとして、具体的にはメタンスルホネート、エタンスルホネート、ブタンスルホネート、ヘキサンスルホネート、オクタンスルホネート、ベンジルスルホネート、トリフルオロメタンスルホネート、ペンタフルオロエタンスルホネート、ノナフルオロブタンスルホネート等が挙げられる。アリールスルホネートのアリール基としてはベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環が挙げられる。ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環は置換基を有していてもよく、置換基としては炭素数1〜6の直鎖若しくは分岐アルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基が好ましい。直鎖若しくは分岐アルキル基、シクロアルキル基として、具体的にはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、n−ヘキシル、シクロヘキシル等が挙げられる。他の置換基としては炭素数1〜6のアルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ、ニトロ、アシル基、アシロキシ基等が挙げられる。
フェノキシ基を有するアミン化合物、フェノキシ基を有するアンモニウム塩化合物とは、アミン化合物又はアンモニウム塩化合物のアルキル基の窒素原子と反対側の末端にフェノキシ基を有するものである。フェノキシ基は、置換基を有していてもよい。フェノキシ基の置換基としては、例えば、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、カルボン酸エステル基、スルホン酸エステル基、アリール基、アラルキル基、アシロキシ基、アリールオキシ基等が挙げられる。置換基の置換位は、2〜6位のいずれであってもよい。置換基の数は、1〜5の範囲で何れであってもよい。
フェノキシ基と窒素原子との間に、少なくとも1つのオキシアルキレン基を有することが好ましい。オキシアルキレン基の数は、分子内に1つ以上、好ましくは3〜9個、さらに好ましくは4〜6個である。オキシアルキレン基の中でもオキシエチレン基(−CH2CH2O−)もしくはオキシプロピレン基(−CH(CH3)CH2O−もしくは−CH2CH2CH2O−)が好ましく、さらに好ましくはオキシエチレン基である。
スルホン酸エステル基を有するアミン化合物、スルホン酸エステル基を有するアンモニウム塩化合物に於ける、スルホン酸エステル基としては、アルキルスルホン酸エステル、シクロアルキル基スルホン酸エステル、アリールスルホン酸エステルのいずれであってもよく、アルキルスルホン酸エステルの場合にアルキル基は炭素数1〜20、シクロアルキルスルホン酸エステルの場合にシクロアルキル基は炭素数3〜20、アリールスルホン酸エステルの場合にアリール基は炭素数6〜12が好ましい。アルキルスルホン酸エステル、シクロアルキルスルホン酸エステル、アリールスルホン酸エステルは置換基を有していてもよく、置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、カルボン酸エステル基、スルホン酸エステル基が好ましい。
スルホン酸エステル基と窒素原子との間に、少なくとも1つのオキシアルキレン基を有することが好ましい。オキシアルキレン基の数は、分子内に1つ以上、好ましくは3〜9個、さらに好ましくは4〜6個である。オキシアルキレン基の中でもオキシエチレン基(−CH2CH2O−)もしくはオキシプロピレン基(−CH(CH3)CH2O−もしくは−CH2CH2CH2O−)が好ましく、さらに好ましくはオキシエチレン基である。
これらの塩基性化合物は、単独であるいは2種以上一緒に用いられる。
塩基性化合物の使用量は、ポジ型レジスト組成物の全固形分を基準として、通常、0.001〜10質量%、好ましくは0.01〜5質量%である。
酸発生剤と塩基性化合物の組成物中の配合割合は、酸発生剤/塩基性化合物(モル比)=2.5〜300であることが好ましい。即ち、感度、解像度の点からモル比が2.5以上が好ましく、露光後加熱処理までの経時でのレジストパターンの太りによる解像度の低下抑制の点から300以下が好ましい。酸発生剤/塩基性化合物(モル比)は、より好ましくは5.0〜200、更に好ましくは7.0〜150である。
〔4〕界面活性剤
本発明のポジ型レジスト組成物は、更に界面活性剤を含有することが好ましく、フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤(フッ素系界面活性剤、シリコン系界面活性剤、フッ素原子と珪素原子の両方を有する界面活性剤)のいずれか、あるいは2種以上を含有することがより好ましい。
本発明のポジ型レジスト組成物が上記界面活性剤を含有することにより、250nm以下、特に220nm以下の露光光源の使用時に、良好な感度及び解像度で、密着性及び現像欠陥の少ないレジストパターンを与えることが可能となる。
フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤としては、例えば特開昭62−36663号公報、特開昭61−226746号公報、特開昭61−226745号公報、特開昭62−170950号公報、特開昭63−34540号公報、特開平7−230165号公報、特開平8−62834号公報、特開平9−54432号公報、特開平9−5988号公報、特開2002−277862号公報、米国特許第5405720号明細書、同5360692号明細書、同5529881号明細書、同5296330号明細書、同5436098号明細書、同5576143号明細書、同5294511号明細書、同58244
51号明細書記載の界面活性剤を挙げることができ、下記市販の界面活性剤をそのまま用いることもできる。
使用できる市販の界面活性剤として、例えばエフトップEF301、EF303、(新秋田化成(株)製)、フロラードFC430、431、4430(住友スリーエム(株)製)、メガファックF171、F173、F176、F189、F113、F110、F177、F120、R08(大日本インキ化学工業(株)製)、サーフロンS−382、SC101、102、103、104、105、106(旭硝子(株)製)、トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)、GF−300、GF−150(東亜合成化学(株)製)、サーフロンS−393(セイミケミカル(株)製)、エフトップEF121、EF122A、EF122B、RF122C、EF125M、EF135M、EF351、352、EF801、EF802、EF601((株)ジェムコ製)、PF636、PF656、PF6320、PF6520(OMNOVA社製)、FTX−204G、208G、218G、230G、204D、208D、212D、218D、222D((株)ネオス製)等のフッ素系界面活性剤又はシリコン系界面活性剤を挙げることができる。またポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)もシリコン系界面活性剤として用いることができる。
また、界面活性剤としては、上記に示すような公知のものの他に、テロメリゼーション法(テロマー法ともいわれる)もしくはオリゴメリゼーション法(オリゴマー法ともいわれる)により製造されたフルオロ脂肪族化合物から導かれたフルオロ脂肪族基を有する重合体を用いた界面活性剤を用いることが出来る。フルオロ脂肪族化合物は、特開2002−90991号公報に記載された方法によって合成することが出来る。
フルオロ脂肪族基を有する重合体としては、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート及び/又は(ポリ(オキシアルキレン))メタクリレートとの共重合体が好ましく、不規則に分布しているものでも、ブロック共重合していてもよい。また、ポリ(オキシアルキレン)基としては、ポリ(オキシエチレン)基、ポリ(オキシプロピレン)基、ポリ(オキシブチレン)基などが挙げられ、また、ポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとオキシエチレンとのブロック連結体)やポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとのブロック連結体)など同じ鎖長内に異なる鎖長のアルキレンを有するようなユニットでもよい。さらに、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体は2元共重合体ばかりでなく、異なる2種以上のフルオロ脂肪族基を有するモノマーや、異なる2種以上の(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)などを同時に共重合した3元系以上の共重合体でもよい。
例えば、市販の界面活性剤として、メガファックF178、F−470、F−473、F−475、F−476、F−472(大日本インキ化学工業(株)製)を挙げることができる。さらに、C613基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C37基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシエチレン))アクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシプロピレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体などを挙げることができる。
また、本発明では、フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤以外の他の界面活性剤を使用することもできる。具体的には、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタントリステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテ−ト、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等のノニオン系界面活性剤等を挙げることができる。
これらの界面活性剤は単独で使用してもよいし、また、いくつかの組み合わせで使用してもよい。
界面活性剤の使用量は、ポジ型レジスト組成物中の全固形分に対して、好ましくは0.0001〜2質量%、より好ましくは0.001〜1質量%である。
〔5〕溶剤
前記各成分を溶解させてポジ型レジスト組成物を調製する際に使用することができる溶剤としては、例えば、アルキレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレート、アルキレングリコールモノアルキルエーテル、乳酸アルキルエステル、アルコキシプロピオン酸アルキル、環状ラクトン(好ましくは炭素数4〜10)、環を含有してもよいモノケトン化合物(好ましくは炭素数4〜10)、アルキレンカーボネート、アルコキシ酢酸アルキル、ピルビン酸アルキル等の有機溶剤を挙げることができる。
アルキレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレートとしては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノエチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテートが好ましく挙げられる。
アルキレングリコールモノアルキルエーテルとしては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルを好ましく挙げられる。
乳酸アルキルエステルとしては、例えば、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチルを好ましく挙げられる。
アルコキシプロピオン酸アルキルとしては、例えば、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチルを好ましく挙げられる。
環状ラクトンとしては、例えば、β−プロピオラクトン、β−ブチロラクトン、γ−ブチロラクトン、α−メチル−γ−ブチロラクトン、β−メチル−γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、γ−カプロラクトン、γ−オクタノイックラクトン、α−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトンが好ましく挙げられる。
環を含有してもよいモノケトン化合物としては、例えば、2−ブタノン、3−メチルブタノン、ピナコロン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、3−メチル−2−ペンタノン、4−メチル−2−ペンタノン、2−メチル−3−ペンタノン、4,4−ジメチル−2−ペンタノン、2,4−ジメチル−3−ペンタノン、2,2,4,4−テトラメチル−3−ペンタノン、2−ヘキサノン、3−ヘキサノン、5−メチル−3−ヘキサノン、2−ヘプタ
ノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、2−メチル−3−ヘプタノン、5−メチル−3−ヘプタノン、2,6−ジメチル−4−ヘプタノン、2−オクタノン、3−オクタノン、2−ノナノン、3−ノナノン、5−ノナノン、2−デカノン、3−デカノン、4−デカノン、5−ヘキセン−2−オン、3−ペンテン−2−オン、シクロペンタノン、2−メチルシクロペンタノン、3−メチルシクロペンタノン、2,2−ジメチルシクロペンタノン、2,4,4−トリメチルシクロペンタノン、シクロヘキサノン、3−メチルシクロヘキサノン、4−メチルシクロヘキサノン、4−エチルシクロヘキサノン、2,2−ジメチルシクロヘキサノン、2,6−ジメチルシクロヘキサノン、2,2,6−トリメチルシクロヘキサノン、シクロヘプタノン、2−メチルシクロヘプタノン、3−メチルシクロヘプタノンが好ましく挙げられる。
アルキレンカーボネートとしては、例えば、プロピレンカーボネート、ビニレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネートが好ましく挙げられる。
アルコキシ酢酸アルキルとしては、例えば、酢酸−2−メトキシエチル、酢酸−2−エトキシエチル、酢酸−2−(2−エトキシエトキシ)エチル、酢酸−3−メトキシ−3−メチルブチル、酢酸−1−メトキシ−2−プロピルが好ましく挙げられる。
ピルビン酸アルキルとしては、例えば、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピルが好ましく挙げられる。
好ましく使用できる溶剤としては、常温常圧下で、沸点130℃以上の溶剤が挙げられる。具体的には、シクロペンタノン、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサノン、乳酸エチル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸エチル、酢酸−2−エトキシエチル、酢酸−2−(2−エトキシエトキシ)エチル、プロピレンカーボネートが挙げられる。
本発明に於いては、上記溶剤を単独で使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。
本発明においては、有機溶剤として構造中に水酸基を含有する溶剤と、水酸基を含有しない溶剤とを混合した混合溶剤を使用してもよい。
水酸基を含有する溶剤としては、例えば、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、乳酸エチル等を挙げることができ、これらの内でプロピレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチルが特に好ましい。
水酸基を含有しない溶剤としては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチルエトキシプロピオネート、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサノン、酢酸ブチル、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等を挙げることができ、これらの内で、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチルエトキシプロピオネート、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサノン、酢酸ブチルが特に好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチルエトキシプロピオネート、2−ヘプタノンが最も好ましい。
水酸基を含有する溶剤と水酸基を含有しない溶剤との混合比(質量)は、1/99〜99/1、好ましくは10/90〜90/10、更に好ましくは20/80〜60/40である。水酸基を含有しない溶剤を50質量%以上含有する混合溶剤が塗布均一性の点で特に好ましい。
溶剤は、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを含有する2種類以上の混合溶剤であることが好ましい。
<第二のレジスト>
第二のレジストパターンを形成するのに用いられる第二のレジストとしては前記第一のレジストとして記載したものを適宜用いることができるが、第一のレジストパターンと第二のレジストパターンのドライエッチング耐性を同一にするという観点から、第二のレジストに用いる樹脂としては、第一のレジストに用いられる樹脂と実質同一なものが好ましい。さらに、種々の寸法や形状のパターンが存在する実際の半導体デバイスマスクに対して、第一のレジストと第二のレジストが実質的に同一性状のパターンを形成する為には、第一のレジストと第二のレジストが全く同一のレジストからなることが最も好ましい。
前記処理剤を作用させる際のプロセス条件を変化させることによっても一般式(1)で表される化合物を含む処理剤と第一のレジストとの前記エステル化反応を制御することができる。
以下、第一のレジストパターンの形成、第一のレジストパターンの化学処理によるフリージングおよび第二のレジストパターンの形成に用いられるプロセスについて説明する。
<第一のレジストパターンの形成>
本発明では第一のレジスト組成物を、フィルター濾過した後、次のように所定の支持体上に塗布して用いる。フィルター濾過に用いるフィルターはポアサイズが0.1μm以下、より好ましくは0.05μm以下、更に好ましくは0.03μm以下のポリテトラフロロエチレン製、ポリエチレン製、ナイロン製のものが好ましい。
フィルター濾過されたレジスト組成物を、精密集積回路素子の製造に使用されるような基板(例:シリコン/二酸化シリコン被覆)上にスピナー、コーター等の適当な塗布方法により塗布、乾燥し、レジスト膜を形成する。乾燥の段階では加熱(プリベーク)を行うことが好ましい。膜厚は、好ましくは50〜200nmの範囲に、より好ましくは70〜180nmの範囲に調整する。
スピナーによりレジスト組成物を塗布する場合、その回転速度は、通常500〜3000rpm、好ましくは800〜2000rpm、より好ましくは1000〜1500rpmである。
レジスト膜を形成する前に、基板上に予め反射防止膜を塗設してもよい。
反射防止膜としては、チタン、二酸化チタン、窒化チタン、酸化クロム、カーボン、アモルファスシリコン等の無機膜型と、吸光剤とポリマー材料からなる有機膜型のいずれも用いることができる。また、有機反射防止膜として、ブリューワーサイエンス社製のDUV30シリーズや、DUV−40シリーズ、シプレー社製のAR−2、AR−3、AR−5等の市販の有機反射防止膜を使用することもできる。
[ドライ露光方式]
当該レジスト膜に、所定のマスクを通して活性光線又は放射線を照射し、好ましくはベーク(加熱)を行い、現像、リンスする。これにより良好なパターンを得ることができる。
活性光線又は放射線としては、赤外光、可視光、紫外光、遠紫外光、X線、電子線等を挙げることができるが、好ましくは250nm以下、より好ましくは220nm以下、特に好ましくは1〜200nmの波長の遠紫外光であり、具体的には、ArFエキシマレーザー、F2エキシマレーザー、EUV(13nm)、電子線が好ましく、ArFエキシマレーザーがより好ましい。
[液浸露光]
液浸露光する場合には、パターン形成のためマスクなどを通し、液浸液を介して前記レジスト膜を露光(液浸露光)する。たとえば、レジスト膜と光学レンズの間を液浸液で満
たした状態で露光する。露光後、必要に応じて、レジスト膜を洗浄する。続いて、好ましくはスピンを行い、液浸液を除去する。活性光線又は放射線としては、赤外光、可視光、紫外光、遠紫外光、X線等を挙げることができるが、好ましくは250nm以下、より好ましくは220nm以下、特に好ましくは1〜200nmの波長の遠紫外光であり、具体的には、ArFエキシマレーザー、F2エキシマレーザー、EUV(13nm)が好ましく、ArFエキシマレーザーがより好ましい。
液浸露光する際に使用する液浸液について、以下に説明する。
液浸液は、露光波長に対して透明で、屈折率の温度変化ができる限り小さい液体が好ましいが、特に露光光源がArFエキシマレーザー(波長193nm)である場合には、上述の観点に加えて、入手の容易さ、取り扱いのし易さなどから、水を用いるのが好ましい。
液浸液として水を用いる場合、水の表面張力を減少させるとともに、界面活性力を増大させるために、ウェハ上のレジスト層を溶解させず、且つレンズ素子の下面の光学コートに対する影響が無視できる添加剤(液体)を僅かな割合で添加してもよい。その添加剤としては、水とほぼ等しい屈折率を有する脂肪族系のアルコールが好ましく、具体的にはメタノール、エタノール、イソプロパノール等が挙げられる。このような添加剤により、水中の添加成分が蒸発して含有濃度が変化しても、液体全体としての屈折率変化を極めて小さくできるといった利点が得られる。一方で、193nm光に対して不透明な物質や屈折率が水と大きく異なる不純物が混入した場合、レジスト膜上に投影される光学像の歪みを招くため、使用する水としては、蒸留水が好ましい。更にイオン交換膜等で濾過した純水を用いてもよい。
水など液浸液の電気抵抗は、18.3MQcm以上であることが望ましく、TOC(有機物濃度)は20ppb以下であることが望ましく、脱気処理をしていることが望ましい。
また、液浸液の屈折率を高めることにより、リソグラフィー性能を高めることが可能である。このような観点から、屈折率を高めるような添加剤を水に加えたり、水の代わりに重水(D2O)を用いたりしてもよい。
レジスト膜と液浸液との間には、レジスト膜を直接、液浸液に接触させないために、液浸液難溶性膜(以下、「トップコート」ともいう)を設けてもよい。トップコートに必要な機能としては、レジスト上層部への塗布適性(均一に塗布できる)、放射線、特に波長193nmの光に対する透明性、液浸液難溶性である。
トップコートは、波長193nmの光への透明性という観点からは、芳香族を含有しないポリマーが好ましく、具体的には、炭化水素ポリマー、アクリル酸エステルポリマー、ポリメタクリル酸、ポリアクリル酸、ポリビニルエーテル、シリコン含有ポリマー、フッ素含有ポリマーなどが挙げられる。
トップコートを剥離する際は、現像液を使用してもよいし、別途剥離剤を使用してもよい。剥離剤としては、レジストへの浸透が小さい溶剤が好ましい。剥離工程がレジストの現像処理工程と同時にできるという点では、アルカリ現像液により剥離できることが好ましい。アルカリ現像液で剥離するという観点からは、トップコートは酸性が好ましいが、レジストとの非インターミクス性の観点から、中性であってもアルカリ性であってもよい。
また、液浸露光の際には、前記トップコートに換えて、あるいはトップコートと併用して、後述する疎水性樹脂(HR)を、レジスト組成物中に添加してレジスト膜を形成した後、液浸露光を行ってもよい。
これにより、レジスト膜表層に疎水性樹脂(HR)が偏在化し、液浸媒体が水の場合、レジスト膜とした際の水に対するレジスト膜表面の後退接触角を向上させ、液浸水追随性を向上させることができる。疎水性樹脂(HR)としては、表面の後退接触角が添加することにより向上する樹脂で、好ましくはフッ素原子及び珪素原子の少なくともいずれかを有する樹脂である。レジスト膜の後退接触角は60°〜90°が好ましく、更に好ましくは70°以上である。添加量は、レジスト膜の後退接触角が前記範囲になるよう適宜調整して使用できるが、レジスト組成物の全固形分を基準として、0.1〜10質量%であることが好ましく、より好ましくは0.1〜5質量%である。疎水性樹脂(HR)は界面に偏在するものであるが、界面活性剤とは異なり、必ずしも分子内に親水基を有する必要はなく、極性/非極性物質を均一に混合することに寄与しなくてもよい。
疎水性樹脂(HR)がフッ素原子及び珪素原子の少なくともいずれかを有する樹脂の場合、フッ素原子を有するアルキル基、フッ素原子を有するシクロアルキル基、または、フッ素原子を有するアリール基を有する樹脂であることが好ましい。
フッ素原子を有するアルキル基(好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜4)は、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された直鎖又は分岐アルキル基であり、さらに他の置換基を有していてもよい。
フッ素原子を有するシクロアルキル基は、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された単環または多環のシクロアルキル基であり、さらに他の置換基を有していてもよい。
フッ素原子を有するアリール基としては、フェニル基、ナフチル基などのアリール基の少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたものが挙げられ、さらに他の置換基を有していてもよい。
フッ素原子を有するアルキル基、フッ素原子を有するシクロアルキル基、または、フッ素原子を有するアリール基として、好ましくは、下記一般式(F2)〜(F4)で表される基を挙げることができるが、本発明は、これに限定されるものではない。
Figure 2009020510
一般式(F2)〜(F4)中、
57〜R68は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子又はアルキル基を表す。但し、R57〜R61、R62〜R64およびR65〜R68の内、少なくとも1つは、フッ素原子又は少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基(好ましくは炭素数1〜4)を表す。R57〜R61及びR65〜R67は、全てがフッ素原子であることが好ましい。R62、R63及びR68は、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基(好ましくは炭素数1〜4)が好ましく、炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基であることがさらに好ましい。R62とR63は、互いに連結して環を形成してもよい。
一般式(F2)で表される基の具体例としては、例えば、p−フルオロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、3,5-ジ(トリフルオロメチル)フェニル基等が挙げられる。
一般式(F3)で表される基の具体例としては、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロプロピル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロブチル基、ヘキサフルオロイソプロピル基、ヘプタフルオロイソプロピル基、ヘキサフルオロ(2−メチル)イソプロピル基、ノナフルオロブチル基、オクタフルオロイソブチル基、ノナフルオロヘキシル基、ノナフルオロ−t−ブチル基、パーフルオロイソペンチル基、パーフルオロオクチル基、パーフルオロ(トリメチル)ヘキシル基、2,2,3,3-テトラフルオロシクロブチル基、パーフルオロシクロヘキシル基などが挙げられる。ヘキサフルオロイソプロピル基、ヘプタフルオロイソプロピル基、ヘキサフルオロ(2−メチル)イソプロピル基、オクタフルオロイソブチル基、ノナフルオロ−t−ブチル基、パーフルオロイソペンチル基が好ましく、ヘキサフルオロイソプロピル基、ヘプタフルオロイソプロピル基が更に好ましい。
一般式(F4)で表される基の具体例としては、例えば、−C(CF32OH、−C(C252OH、−C(CF3)(CH3)OH、−CH(CF3)OH等が挙げられ、−C(CF32OHが好ましい。
疎水性樹脂(HR)は、珪素原子を有する部分構造として、アルキルシリル構造(好ましくはトリアルキルシリル基)、または環状シロキサン構造を有する樹脂であることが好ましい。
アルキルシリル構造、または環状シロキサン構造としては、具体的には、下記一般式(CS−1)〜(CS−3)で表される基などが挙げられる。
Figure 2009020510
一般式(CS−1)〜(CS−3)に於いて、
12〜R26は、各々独立に、直鎖もしくは分岐アルキル基(好ましくは炭素数1〜20)またはシクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜20)を表す。
3〜L5は、単結合又は2価の連結基を表す。2価の連結基としては、アルキレン基、フェニレン基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基、アミド基、ウレタン基、またはウレア基よりなる群から選択される単独あるいは2つ以上の基の組み合わせを挙げられる。
nは、1〜5の整数を表す。
更に、疎水性樹脂(HR)は、下記(x)〜(z)の群から選ばれる基を少なくとも1つを有していてもよい。
(x)アルカリ可溶性基、
(y)アルカリ現像液の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する基、
(z)酸の作用により分解する基。
(x)アルカリ可溶性基としては、フェノール性水酸基、カルボン酸基、フッ素化アルコール基、スルホン酸基、スルホンアミド基、スルホニルイミド基、(アルキルスルホニル)(アルキルカルボニル)メチレン基、(アルキルスルホニル)(アルキルカルボニル)イミド基、ビス(アルキルカルボニル)メチレン基、ビス(アルキルカルボニル)イミド基、ビス(アルキルスルホニル)メチレン基、ビス(アルキルスルホニル)イミド基、トリス(アルキルカルボニル)メチレン基、トリス(アルキルスルホニル)メチレン基を有する基等が挙げられる。
好ましいアルカリ可溶性基としては、フッ素化アルコール基(好ましくはヘキサフルオロイソプロパノール)、スルホンイミド基、ビス(カルボニル)メチレン基が挙げられる。
アルカリ可溶性基(x)を有する繰り返し単位としては、アクリル酸、メタクリル酸による繰り返し単位のような樹脂の主鎖に直接アルカリ可溶性基が結合している繰り返し単位、あるいは連結基を介して樹脂の主鎖にアルカリ可溶性基が結合している繰り返し単位、さらにはアルカリ可溶性基を有する重合開始剤や連鎖移動剤を重合時に用いてポリマー鎖の末端に導入、のいずれも好ましい。
アルカリ可溶性基(x)を有する繰り返し単位の含有率は、疎水性樹脂(HR)中の全繰り返し単位に対し、1〜50mol%が好ましく、より好ましくは3〜35mol%、更に好ましくは5〜20mol%である。
(y)アルカリ現像液の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する基としては、例えば、ラクトン構造を有する基、酸無水物、酸イミド基などが挙げられ、好ましくはラクトン基である。
アルカリ現像液の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する基(y)を有する繰り返し単位としては、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルによる繰り返し単位のように、樹脂の主鎖にアルカリ現像液の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する基(y)が結合している繰り返し単位、あるいはアルカリ現像液中での溶解度が増大する基(y)を有する重合開始剤や連鎖移動剤を重合時に用いてポリマー鎖の末端に導入、のいずれも好ましい。
アルカリ現像液中での溶解度が増大する基(y)を有する繰り返し単位の含有率は、疎水性樹脂(HR)中の全繰り返し単位に対し、1〜40mol%が好ましく、より好ましくは3〜30mol%、更に好ましくは5〜15mol%である。
アルカリ現像液中での溶解度が増大する基(y)を有する繰り返し単位の具体例としては、先に第一のレジストについての説明で挙げたラクトン構造を有する繰り返し単位と同様のものを挙げることができる。
疎水性樹脂(HR)に於ける、酸の作用により分解する基(z)を有する繰り返し単位は、先に第一のレジストについての説明で挙げた酸分解性基を有する繰り返し単位と同様のものが挙げられる。疎水性樹脂(HR)に於ける、酸の作用により分解する基(z)を有する繰り返し単位の含有率は、疎水性樹脂(HR)中の全繰り返し単位に対し、1〜80mol%が好ましく、より好ましくは10〜80mol%、更に好ましくは20〜60mol%である。
疎水性樹脂(HR)は、更に、下記一般式(IV)で表される繰り返し単位を有していてもよい。
Figure 2009020510
一般式(IV)に於いて、
4は、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基を有する基を表す。
6は、単結合又は2価の連結基を表す。
一般式(IV)に於ける、R4のアルキル基は、炭素数3〜20の直鎖若しくは分岐状アルキル基が好ましい。
シクロアルキル基は、炭素数3〜20のシクロアルキル基が好ましい。
アルケニル基は、炭素数3〜20のアルケニル基が好ましい。
シクロアルケニル基は、炭素数3〜20のシクロアルケニル基が好ましい。
6の2価の連結基は、アルキレン基(好ましくは炭素数1〜5)、オキシ基が好ましい。
疎水性樹脂(HR)がフッ素原子を有する場合、フッ素原子の含有量は、疎水性樹脂(HR)の分子量に対し、5〜80質量%であることが好ましく、10〜80質量%であることがより好ましい。また、フッ素原子を含む繰り返し単位が、疎水性樹脂(HR)中10〜100質量%であることが好ましく、30〜100質量%であることがより好ましい。
疎水性樹脂(HR)が珪素原子を有する場合、珪素原子の含有量は、疎水性樹脂(HR)の分子量に対し、2〜50質量%であることが好ましく、2〜30質量%であることがより好ましい。また、珪素原子を含む繰り返し単位は、疎水性樹脂(HR)中10〜100質量%であることが好ましく、20〜100質量%であることがより好ましい。
疎水性樹脂(HR)の標準ポリスチレン換算の重量平均分子量は、好ましくは1,000〜100,000で、より好ましくは1,000〜50,000、更により好ましくは2,000〜15,000である。
疎水性樹脂(HR)は、樹脂(A)と同様、金属等の不純物が少ないのは当然のことながら、残留単量体やオリゴマー成分が0〜10質量%であることが好ましく、より好ましくは0〜5質量%、0〜1質量%が更に好ましい。それにより、液中異物や感度等の経時変化のないレジストが得られる。また、解像度、レジスト形状、レジストパターンの側壁、ラフネスなどの点から、分子量分布(Mw/Mn、分散度ともいう)は、1〜5の範囲が好ましく、より好ましくは1〜3、さらに好ましくは1〜2の範囲である。
疎水性樹脂(HR)は、各種市販品を利用することもできるし、常法に従って合成することもできる。該樹脂の合成方法および精製方法としては、前記、第一のレジストおよび第二のレジストとして用いられる、酸の作用により分解しアルカリ現像液に対する溶解度が増加する樹脂(A)の方法と同様の方法が挙げられる。
以下に疎水性樹脂(HR)の具体例を示す。また、下記表1に、各樹脂における繰り返し単位のモル比(各繰り返し単位と左から順に対応)、重量平均分子量、分散度を示す。
Figure 2009020510
Figure 2009020510
Figure 2009020510
Figure 2009020510
Figure 2009020510
前記、ドライ露光または液浸露光の後、好ましくはポストベーク(後加熱)を行い、現像、リンスする。これにより良好なパターンを得ることができる。
現像工程では、通常、アルカリ現像液を用いる。レジスト組成物のアルカリ現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第一アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン等の第二アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第三アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエ
タノールアミン等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド等の第四級アンモニウム塩、ピロール、ピヘリジン等の環状アミン類等のアルカリ性水溶液を使用することができる。
さらに、上記アルカリ現像液にアルコール類、界面活性剤を適宜添加して使用することもできる。
アルカリ現像液のアルカリ濃度は、通常0.1〜20質量%である。
アルカリ現像液のpHは、通常10.0〜15.0である。
リンス液としては、通常、純水を使用し、界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
また、現像処理または、リンス処理の後に、パターン上に付着している現像液またはリンス液を超臨界流体により除去する処理を行うことができる。
更に、リンス処理または超臨界流体による処理の後、パターン中に残存する水分を除去するために加熱処理を行うこともできる。
<第一のレジストパターンの化学処理>
上記方法を用いて第一のレジストパターンを形成した後、本発明の処理剤を用いて第一のレジストパターンの化学処理(フリージング処理)を行う。
[酸での洗浄]
まず、第一のレジストパターンを、本発明の処理剤とは別の、酸を含む溶液で洗浄することが好ましい。酸の種類としては、塩酸、硫酸、硝酸、燐酸等の無機酸や、カルボン酸、スルホン酸、スルホニルイミド酸、メチド酸等の有機酸が挙げられるが、この中でも、カルボン酸、スルホン酸、イミド酸、メチド酸等の有機酸が好ましい。
カルボン酸としては、例えば酢酸、プロピオン酸等のアルキルスルホン酸、炭素数1〜8のパーフルオロアルキルカルボン酸等のフルオロアルキルカルボン酸、安息香酸、ペンタフルオロ安息香酸等の芳香族カルボン酸が挙げられる。
スルホン酸としては、例えばブタンスルホン酸、ヘキサンスルホン酸、炭素数1〜8のパーフルオロアルキルスルホン酸等のアルキルスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、ペンタフルオロベンゼンスルホン酸等の芳香族スルホン酸が挙げられる。
イミド酸としては、例えば炭素数1〜8のビス(アルキルスルホニル)イミド酸、炭素数1〜8のビス(パーフルオロアルキルスルホニル)イミド酸、5〜8員環の環状ジスルホニルイミド酸、フッ化アルキレン鎖を有する5〜8員環の環状ジスルホニルイミド酸等のジスルホニルイミド酸が挙げられる。
メチド酸としては、例えば炭素数1〜8のトリス(アルキルスルホニル)メチド酸、炭素数1〜8のトリス(フルオロアルキルスルホニル)メチド酸等のトリスルホニルメチド酸が挙げられる。
これらの中で、パーフルオロアルキルカルボン酸類、スルホン酸類、イミド酸類、メチド酸類が好ましく、更に好ましくはパーフルオロアルキルスルホン酸類、芳香族スルホン酸類、イミド酸類、メチド酸類が好ましい。
溶液の溶媒としては、レジストパターンが溶解せず、酸類が溶解する溶媒であればよく、例えば水や本発明の処理剤に用いられる溶剤が挙げられ、好ましくは本発明の処理剤に用いられる溶剤を用いる。
酸の濃度は、一般的に0.1〜10mol%であり、好ましくは0.5〜5mol%であり、更に好ましくは0.5〜3mol%である。
好ましい処理の方法としては、酸溶液を第一のレジストパターンが形成されている基板上にパドルさせ、しばらくした後に基板を回転させて振り切り、溶剤で基板を洗浄する。
溶液をパドルさせて溶液とレジストパターンが接触している時間は5秒以上で長ければ長いほどよいが、スループットを考慮すると3分以下が好ましく、更に好ましくは2分以下であり、1分以下が最も好ましい。
また、余剰の酸を基板上から除去するために溶剤で基板を洗浄する際の溶剤は、酸溶液に用いた溶剤を用いることが好ましい。
洗浄の方法は、基板を50〜500rpmで回転させながら溶剤を0.5〜5ml/secの流速で、基板の中心に5〜30秒間吐出させた後、基板を500〜3000rpmで10〜60秒間回転させ、溶剤を振り切る方法が好ましいが、これに限定されない。
[化学処理]
次に、本発明の処理剤を用いた第一のレジストパターンの化学処理の方法を説明する。
処理剤とレジストパターンを接触させる方法として、処理剤にレジストパターンを浸漬させる方法と、レジストパターン上に処理剤を塗布する方法が挙げられる。
浸漬させる方法としては、処理剤を第一のレジストパターンが形成されている基板上にパドルさせる方法が好ましい。
処理剤を基板上にパドルさせて処理剤とレジストパターンが接触している時間は5秒以上で長ければ長いほどよいが、スループットを考慮すると3分以下が好ましく、更に好ましくは2分以下であり、1分以下が最も好ましい。
また、反応を進行させるために処理装置内の温度や処理剤の温度を室温よりも高くすることが出来るが、安全性の観点から50℃以下の温度が好ましい。
処理剤を接触させた後、余剰の化学種を基板上から除去するために溶剤で基板を洗浄することが好ましいが、この場合の溶剤は処理剤に用いた溶剤を用いることが好ましい。洗浄の方法は、基板を50〜500rpmで回転させながら溶剤を0.5〜5ml/secの流速で、基板の中心に5〜30秒間吐出させた後、基板を500〜3000rpmで10〜60秒間回転させ、溶剤を振り切る方法が好ましいが、これに限定されない。
また、レジストパターン上に処理剤を塗布する方法としては、スピン塗布好ましい。
スピン塗布の場合、基板を50〜500rpmで回転させながら溶剤を0.5〜5ml/secの流速で、基板の中心に0.5〜5秒間吐出させた後、基板を500〜3000rpmで10〜60秒間回転させて溶剤を振り切り、処理剤を塗布することが好ましい。
また、この場合でも余剰の化学種を基板上から除去するために溶剤で基板を洗浄することが好ましいが、この場合の溶剤は処理剤に用いた溶剤を用いることが好ましい。洗浄の方法は、基板を50〜500rpmで回転させながら溶剤を0.5〜5ml/secの流速で、基板の中心に5〜30秒間吐出させた後、基板を500〜3000rpmで10〜60秒間回転させ、溶剤を振り切る方法が好ましいが、これに限定されない。
本発明においては、本発明の処理剤とレジストパターンの反応を進行させるために、基板を加熱することが好ましい。
加熱温度は、通常、60℃以上200℃以下であることが好ましく、80℃以上180℃以下であることが更に好ましく、最も好ましくは、90℃以上150℃以下である。加熱時間は、10秒以上300秒以下であることが好ましく、30秒以上150秒以下であることが更に好ましい。
加熱後、基板を冷却し、更に余剰の処理剤や、反応の副生成物を除去するために、基板を溶剤で洗浄することが好ましい。この場合の溶剤は処理剤に用いた溶剤や、第一のレジストの溶剤を用いることが好ましい。
洗浄の方法は、基板を50〜500rpmで回転させながら溶剤を0.5〜5ml/secの流速で、基板の中心に5〜30秒間吐出させた後、基板を500〜3000rpmで10〜60秒間回転させ、溶剤を振り切る方法が好ましいが、これに限定されない。
更に、洗浄溶剤を除去するために加熱工程を加えることが好ましい。加熱温度は、60℃以上200℃以下であることが好ましく、70℃以上170℃以下であることが更に好ましく、最も好ましくは、80℃以上150℃以下である。加熱時間は、30秒以上12
0秒以下であることが好ましく、40秒以上100秒以下であることが更に好ましい。
<第二のレジストパターンの形成>
本発明では、第二のレジスト組成物をフィルター濾過した後、既に化学処理されている第一のレジストパターンが形成されている基板上に塗布して用いる。該フィルターろ過については、第一のレジストパターンにおける場合と同様である。
第二のレジスト組成物を、第一のレジストパターンの形成と同様の方法で、化学処理(フリージング処理)を行った第一のレジストパターン上に塗布し、レジスト膜を形成する。その後の、乾燥(プリベーク)、露光、ポストベーク、現像、リンス等の、第二のレジストパターンを形成する工程については、第一のレジストパターンの形成方法として説明した方法と同様の方法が適用可能である。こうして、第一のレジストパターンとは別の、第二のレジストパターンを形成することができる。
以下、本発明を実施例によって更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[樹脂1の合成]
窒素気流下、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)の6/4(質量比)の混合溶剤20gを3つ口フラスコに入れ、これを80℃に加熱した(溶剤1)。ブチロラクトンメタクリレート、ヒドロキシアダマンタンメタクリレート、2−メチル−2−アダマンチルメタクリレートをモル比50/10/40の割合でプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルの6/4(質量比)の混合溶剤に溶解し、22質量%のモノマー溶液(200g)を調製した。更に、開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)をモノマーに対し8mol%を加え、溶解させた溶液を、(溶剤1)に対して6時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに80℃で2時間反応させた。反応液を放冷後ヘキサン1800ml/酢酸エチル200mlに注ぎ、析出した紛体をろ取、乾燥すると、樹脂(1)が37g得られた。得られた樹脂(1)の重量平均分子量は、8800、分散度(Mw/Mn)は、1.8であった。
同様にして、樹脂(2)〜(6)及び(PO−A)を合成した。
樹脂(1)〜(6)及び(PO−A)の構造を以下に示し、組成、質量平均分子量及び分散度を表1に示す。
Figure 2009020510
Figure 2009020510
Figure 2009020510
[レジストの調製]
下記表2に示す成分を溶剤に溶解させ、それぞれについて固形分濃度5.8質量%の溶
液を調製し、これを孔径0.1μmのポリエチレンフィルターで濾過してポジ型レジスト溶液を調製した。尚、表2における各成分について、複数使用した場合の比は質量比である。
Figure 2009020510
以下、各表における略号は次の通りである。
〔酸発生剤〕
Figure 2009020510
〔塩基性化合物〕
TPI:2,4,5−トリフェニルイミダゾール
PEA:N−フェニルジエタノールアミン
DPA:2,6−ジイソプロピルフェニルアルコール
PBI:2−フェニルベンゾイミダゾール
〔界面活性剤〕
W−1:メガファックF176(大日本インキ化学工業(株)製)(フッ素系)
W−2:メガファックR08(大日本インキ化学工業(株)製)(フッ素及びシリコン系)
W−3:ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)(シリコン系)
〔溶剤〕
A1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
A2:γ−ブチロラクトン
A3:シクロヘキサノン
B1:プロピレングリコールモノメチルエーテル
B2:乳酸エチル
C1:オクタノール
C2:2,3−ジメチル−2−ペンタノール
C3:パーフルオロ−2−ブチルテトラヒドロフラン
C4:デカン
C5:ウンデカン
[フリージング処理剤の調製]
下記表3に示す成分を溶剤に溶解させ、得たフリージング処理剤を孔径0.1μmのポリエチレンフィルターで濾過してフリージング処理剤を調製した。
Figure 2009020510
〔処理剤〕
Figure 2009020510
Figure 2009020510
FG−01は、Chem.Ber.; 112; 1979; 3950, 3954に記載の方法で合成を行った。
FG−03は、J. Heterocycl. Chem.; EN; 8; 1971; 327-328に記載の方法で合成を行った。
FG−04は、Chem.Abstr.; 1948; 6335.に記載の方法で合成を行った。
FG−05は、Justus Liebigs Ann. Chem.; 361; 1908; 149.に記載の方法で合成を行った。
FG−06は、Bull. Cl. Sci. Acad. R. Belg.; 1902; 721.に記載の方法で合成を行
った。
FG−08は、Monatsh. Chem.; 1955; 57, 66.に記載の方法で合成を行った。
FG−11、12、13は、J.Am. Chem. Soc.; 69; 1947 ; 599; 600.に記載の方法で合成を行った。
FG−14は、J. Med. Chem.; EN; 36 ; 26; 1933; 4195-4200.に記載の方法で合成を行った。
他は、市販品(東京化成株式会社、シグマ−アルドリッチ株式会社からの市販品)を用いた。
〔添加剤〕
Figure 2009020510

調製した処理剤溶液およびポジ型レジスト溶液を下記の方法で評価に用いた。
<評価方法>
<ArFドライ露光>
以下、図1を用いて、フリージング処理を施したパターン形成方法について説明する。図1の(a):
シリコンウエハー上に有機反射防止膜ARC29A(日産化学社製)を塗布し、205℃で、60秒間ベークを行い、膜厚78nmの反射防止膜4を形成した。その上に調製した第一のポジ型レジスト組成物を塗布し、115℃で、60秒間ベークを行い、膜厚160nmの第一のレジスト膜1を形成した。
図1の(b)、(c):
レジスト膜1の塗布されたウェハを、露光マスクm1を介してArFエキシマレーザースキャナー(ASML社製 PAS5500/1100、NA0.75)を用いてパターン露光した。露光量は、所望の線幅となるように調節した。その後115℃で、60秒間加熱した後、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液(2.38質量%)で30秒間現像し、純水でリンスした後、スピン乾燥してピッチ180nm線幅90nmの第一のレジストパターン1aおよび1a’を得た。
図1の(d)、(e):
続いて、第一のレジストパターンの内1a’部分を全面露光するように、マスクm2を介して前記ArFエキシマレーザースキャナーによる露光を30mJ/cmの露光量で行った。その後115℃で、60秒間加熱した後、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液(2.38質量%)で30秒間現像し、純水でリンスした後、スピン乾燥して、レジストパターン1a’部分のレジスト膜を完全に除去し、有機反射防止膜を塗布したウェハ上に第一のレジストパターン1aだけが残るようにした。
図1の(f)〜(h):
続いて第一のレジストパターン1aが残存しているウェハを500rpmで回転させながら、処理剤3を2cc/secの流量で60秒間ノズルnから吐出させ、その後2000rpmで60秒間回転させ、余剰の処理剤を完全に振り切った。次に130℃で、90秒間ベークを行い反応を進行させた後、ウェハを室温まで冷却し、2−ヘプタノールで20秒間リンスを行い、処理剤によるフリージング処理を施した第一のパターン1bを形成した。
図1の(j):
処理を施した第一のレジストパターン1bが存在するウエハに、調製した第二のポジ型レジスト組成物を塗布し、115℃で、60秒間ベークを行い、膜厚160nmの第二のレジスト膜2を形成した。得られたウエハのうち、第一のレジストパターン1bが存在していない部分に、ピッチ180nm、線幅90nmのマスクm3を介し、前記ArFエキシマレーザースキャナーを用いてパターン露光した。露光量は、所望の線幅となるように調節した。
図1の(k)、(l):
続いて、第二のレジスト膜のみから成る部分を遮光したマスクm4を介して、第一のレジストパターン1bおよび第2のレジスト膜2が混在している部分を前記ArFエキシマレーザースキャナーにより30mJ/cmの露光量で露光し、その後115℃で、60秒間加熱した後、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液(2.38質量%)で30秒間現像し、純水でリンスした後、スピン乾燥した。このようにして、マスクm3を介して露光したレジスト膜2の露光部分および第一のレジストパターン1bが存在している部分の第二のレジスト膜2を完全に除去して、第二のレジストパターン2aの形成をおこない、さらには、第一のレジストパターン1b(1c)を露出させた。このようにして、第一のレジストパターン1cと第二のレジストパターン2aがピッチ180nm線幅90nmでウェハ上に整列したパターンを形成した。
<ArF液浸露光>
液浸液として純水を用い、ArFエキシマレーザースキャナーとしてNA0.85のレンズが装備されたASML社製のPAS5500/1250iを用い、第一のレジスト膜および第二のレジスト膜について、パターン寸法をピッチ130nm、線幅65nmに変更し、膜厚を120nmに変更した以外は上記“ArFドライ露光”に示した方法と同様の手法を用いてパターンを形成した。
上記組成物および方法により得られた結果を表4及び5に示した。
表4及び5中の用語を、図1を参照しながら、説明を行う。
処理前後の寸法変動比とは、第一のレジストパターン(図1中、(e)のパターン1a)と表面処理後の該パターン(図1中、(h)のパターン1b)の寸法(幅)変動----を比率で表したものである(1b/1a×100(%))。表面処理前後でレジストパターンの寸法変動が起こらないことが好ましいため、比率は100%に近い程好ましい。
仕上がり寸法比とは、第一のレジストパターン(1c)と第二のレジストパターン(2a)の仕上がり寸法(幅)を比率で表したものである(2a/1c×100(%))。第一のレジストパターンと第二のレジストパターン寸法が等しいことが好ましいため、比率は100%に近い程好ましい。
パターン高さ比とは、第一のレジストパターン(1c)と第二のレジストパターン(2a)のパターン高さを比率で表したものである(2a/1c×100(%))。第一のレジストパ
ターンと第二のレジストパターンの高さが等しいことが好ましいため、比率は100%に近い程好ましい。
エッチング速度比とは、第一のレジストパターン(1c)と第二のレジストパターン(2
a)のパターンエッチング速度を比率で表したものである(2a/1c×100(%))。第一のレジストパターンと第二のレジストパターンのエッチング速度が等しいことが好ましいため、比率は100%に近い程好ましい。
ドライ露光方式による評価結果を表4に示し、液浸露光方式による評価結果を表5に示す。なお、表4及び5において、*は処理剤による処理後にパターン1aが完全に消失してしまったことを示す。
Figure 2009020510
Figure 2009020510
(パターン寸法の計測)
上記方法により作成したレジストパターンの寸法を測長用走査型電子顕微鏡(SEM, (株)日立製作所製S−9380II)を用いて計測した。
(パターン高さの計測)
上記方法により作成したレジストパターンの高さをSEM(株)日立製作所S−4800)により計測した。
(ドライエッチング耐性の評価)
ヘキサメチルジシラザン処理を施したシリコンウエハー上に前記と同様にして調製した各レジスト組成物をスピンコーター塗布し、115℃で、60秒間ベークを行い、膜厚200nmのレジスト膜を形成させた。このレジスト膜に対し、アルバック製平行平板型リアクティブイオンエッチング装置を用い、エッチングガスを酸素とし、圧力20ミリトール、印加パワー100mW/cm3の条件でエッチング処理した。膜厚変化からレジスト膜のエッチング速度を求めた。エッチング速度の算出を処理剤によるフリージング処理を行った場合のレジスト膜と行わない場合のレジスト膜とで計算し、最終的にはそのエッチング速度比(処理後/処理前のエッチング速度)として算出した。
表4及び5の結果から、本発明のパターン形成用処理剤は、ArFドライ露光およびArF液浸露光による特性評価において、該処理剤を用いない比較例と比べて、
(i)第一のレジストパターンが第二のレジスト液に溶解しない。
(ii)第一のレジストパターンの寸法変動が大幅に抑制された結果、
第一のレジストパターンと第二のレジストパターンを同一寸法で形成できる。
(iii)第一のレジストを塗布した膜と第二のレジスト塗布膜のドライエッチング耐性が同じである。
このように、本発明のパターン形成用処理剤は、フリージングプロセスにおいて要求される特性を全て満たすようにレジストパターンに対して作用する。このように、本発明のパターン形成用処理剤は、フリージングプロセスにおいて優れたパターン形成性を示すことが明らかである。
フリージングプロセスを用いたパターン形成方法の概略図である。
符号の説明
1:レジスト1
1a:レジスト1を用いて形成したパターン
1b:処理剤で処理後のレジストパターン1a
1c:第2の露光、現像後のレジストパターン1b
2:レジスト2
2a:レジスト2を用いて形成したパターン
3:処理剤
4:半導体基板(反射防止膜層を含む)
m:露光マスク
m1〜m4はそれぞれの工程で使用するマスクを表す
n:吐出ノズル

Claims (5)

  1. 第一のレジスト膜上に第一のレジストパターンを形成した後、第一のレジストパターンの上に第二のレジスト膜を形成し、第二のレジストパターンを形成する前工程に用いられる表面処理剤であって、少なくとも一つの−O−C−N−結合を有する化合物を含有することを特徴とするレジストパターン形成用表面処理剤。
  2. 前記少なくとも一つの−O−C−N−結合を有する化合物が、下記一般式(1)で表される化合物であることを特徴とする請求項1に記載のレジストパターン形成用表面処理剤。
    一般式(1):
    Figure 2009020510
    式(1)において、R1は水素原子、または、1価の有機基を表す。
    2は、水素原子、または、1価の有機基を表す。
    3は、水素原子、単結合、または、n価の有機基を表す。ただし、RとRが互いに結合して環を形成していても良い。
    nは1〜8の整数を表す。ただし、R3が水素原子のとき、nは1であり、R3が単結合のとき、nは2である。
  3. 式(1)で表される化合物が、nが2〜8の整数である化合物であることを特徴とする請求項2に記載のレジストパターン形成用表面処理剤。
  4. 炭素数10以上の飽和炭化水素化合物または、少なくとも一つのヒドロキシ基を有する炭素数6以上の炭化水素化合物または、少なくとも一つのフッ素原子を有する炭素数6以上の有機化合物を溶剤として含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のレジストパターン形成用表面処理剤。
  5. 第一のレジスト組成物を用いて第一のレジストパターン形成する工程と、該レジストパターンを請求項1〜4のいずれかに記載の処理剤で処理する工程と、該第一のレジストパターン上に第二のレジスト組成物を用いて第二のレジストパターンを形成する工程と、を有することを特徴とするレジストパターン形成方法。
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