JP2008269545A - パターン印刷透明シート - Google Patents

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Abstract

【課題】ディスプレイ装置に直接手書きしてデータ入力することができ、軽量で、価格が安く、大面積化が容易で、量産可能であり、しかも殆どモアレが発生しないパターン印刷透明シートを提供する。
【解決手段】本発明のパターン印刷透明シートは、透明基板2の表面に規則性を有する透明な透明パターン3が印刷されてなり、透明パターン3を構成するインキが非可視光線を反射する材料を含み、透明基板2上に、透明パターン3とほぼ同じ厚さ、又は透明パターン3を覆う厚さで透明化層9が形成されてなるものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、各種の画像情報を表示する媒体の前面に設置して、該画像情報に付随する樣々な情報を提供するパターン印刷透明シートに関する。中でも特に、ディスプレイ装置の画面に直接手書きするタイプのデータ入力システムに好適に適用できる、座標検知手段を提供する部材であって、特に、軽量で、価格が安く、大面積化が容易で、量産可能であり、しかも殆どモアレが発生しないパターン印刷透明シートに関するものである。
近年、手書きした文字、絵及び記号などを、情報処理装置が扱うことができる電子データに変換する必要性が高まっており、特に、スキャナーなどの読取装置を経由せず、手書き情報をリアルタイムでコンピューター等へ入力する方式への需要が高まっている。
それに対応して、例えば、手書き入力する為のペン及び被書込面を備えた入力手段と、該入力手段による手書き入力時の入力軌跡を読み取る入力軌跡読取手段と、該入力軌跡情報を電子データ化する入力軌跡変換手段と、該入力軌跡変換手段により変換したデータを情報処理装置に対して送信する入力軌跡データ送信手段を備えた書込型入力装置であって、前記入力軌跡読取手段が、被書込面上に形成された位置情報を提供するマークを、ペンに設置されたセンサーで読み取ることにより行われ、該被書込面が、位置情報を提供するマークとして赤外線を吸収する特殊なドットパターンが印刷されている特殊な用紙であり、前記ペンが該被書込面に対して赤外線を照射する赤外線照射部と、該ドットパターンにより反射された赤外線パターンを検知する赤外線センサーを備えている書込型入力装置が提案されている。
また、書込用パネルに感圧式センサーや静電式のセンサー、光センサーなどを設置し、該パネル表面にスタイラス型ペンや指などを使用して手書きした際の筆圧や静電気、影を検知することで入力軌跡を取得するタイプの書込型入力装置も提案されている。
しかしながら前者の装置では、手書きした内容(入力軌跡)を電子データ化できるが、直接の入力対象は専用の用紙であり、電子データ化された入力軌跡情報を表示するには別途ディスプレイ装置が必要となる。紙の上に軌跡を記録できるよう黒鉛やインキを搭載したペン先を使うことで、軌跡情報を紙上で視認することはできるが、いずれにしろ例えばディスプレイに表示された図表に対して手書き入力をするといった、直感的でインタラクティブな運用には向いておらず、入力時の作業スペースもより広く必要となる。また、紙上に軌跡を記録する場合には、一度手書き入力が終わった用紙は使用できないため、消耗品である入力用紙を常備しておく必要があり、特に移動体用途には不向きである。
一方、後者の装置であると、被書込パネルに感圧式センサーや静電式のセンサーなどを備えるため、入力装置としては前者の装置に比べ小型化が難しく、重量、厚みが増加してしまう。またコスト的にも高価である。加えて、感圧式センサーや静電式のセンサーは、手や袖口が触れた際には、誤作動する可能性があり、通常のノート等に書く時の様に手の平の小指側側面を接触させてしまう書き方をする場合には、不向きなものとなる。このような装置は、書込パネルに透明な材料を用いディスプレイ前面に設置したり、書込パネル自体にディスプレイ機能を持たせることで、例えばディスプレイに表示された図表に対して手書き入力をするといった直感的でインタラクティブな運用が可能となるが、本方式の場合高価であるため大画面化が難しく、またサイズや重量の軽減が難しい為、携帯電話等の移動体用途にも不向きである。
そこで、このような不具合を解決すべく、ディスプレイ装置の表示面に直接手書きした内容を情報処理装置に入力することを可能にしたものであって、コンパクトで安価に製造することが可能な入力装置が望まれていた。これを実現する為には、例えば、前者の書込型入力装置において、被書込手段であるところのドットパターンが印刷された用紙を可視領域の光に対して透明化し、ディスプレイ装置の前方または前面に設置すれば良い。
このような要求を満たす透明シートとして、例えば、特許文献1には、ディスプレイ装置の前面若しくは前方に装着される透明シートであって、入力用電子ペン等による入力軌跡の位置を示すための位置情報(座標)を提供可能なドットパターンからなるマークを所定波長の光を照射されて当該入力軌跡読取手段に読み取り可能な光を発光する蛍光インキを用いて印刷したものが開示されている。しかしながら、特許文献1には、そのような透明シートを具現化するインキの種類などは記載されておらず、透明シートのアイデアもしくは願望が記載されているに過ぎず、具体的な透明シートの例示はない。
また、特許文献1のような透明シートのドットパターンの場合、図9に示すように、そのドットパターン3の形状にややRがついた形状となっている。このような場合、このシートは可視領域では実質透明であるというものの、ドットと空気界面の屈折率の差によるレンズ効果のため、透明基板2上に印刷されたドットパターンは完全に見えなくなるわけではない。また、ドットパターン表面に微細な凹凸が生じた場合、空気界面との屈折率差によりその凹凸で光の散乱が起き、透明基板2上のドットパターン3が少し白っぽく見える場合もある。
このような透明シートを、画像を表示中のディスプレイの前に置くとモアレが発生する。モアレとは、ある程度の規則性がある繰り返し模様を複数重ね合わせた時に、それらの周期のずれにより視覚的に発生する縞模様のことである。CRTやLCD,プラズマディスプレイなどの画像表示装置は、微細な発光ドットの配列により画像を表現しており、この場合のモアレは、ディスプレイの発光ドットの配列が前記ドットパターンと干渉することで発生する。また、モアレを低減するには、ディスプレイ面に対して平行に設置されたドットパターンが形成された透明シートを面内で回転させたり、パターンの周期を変える方法などがあるが、座標を検知する用途に用いる場合、ディスプレイ上の座標とシートが提供する座標情報の一対一の対応が取りにくくなることから好ましい方法ではなかった。
特開平2003−256137号公報
本発明は、前記の課題を解決するためになされたもので、例えば、ディスプレイ装置に直接手書きしてデータ入力する様な、画像表示媒体への付加情報提供用に好適に使用することができ、軽量で、価格が安く、大面積化が容易で、量産可能であり、しかも殆どモアレが発生しない、即ち、モアレが全く発生し無いか、或いは発生しても、実用上、目視にて目立たず、画像認識上支障無い程度にモアレを低減し得るパターン印刷透明シートを提供することを目的とする。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、前記ドットパターンを目立たなくすれば良く、具体的には赤外線に代表される非可視光線を反射する材料の屈折率に近い透明材料でドットパターンのドット間を埋めるか、完全に被覆することにより、該ドットと周囲との屈折率の差を小さくすると共に、空気との屈折率不連続界面の凹凸段差を低減することでレンズ効果が軽減され、ドット表面の凹凸による散乱がある場合も軽減されることを見出し、本発明を完成したものである。
すなわち、本発明は、透明基板の表面に非可視光線反射性の規則性を有する透明パターンが印刷されてなり、該透明パターンを構成するインキが非可視光線を反射する材料を含み、前記透明基板上に、前記透明パターンとほぼ同じ厚さ、又は前記透明パターンを覆う厚さで透明化層が形成されてなるパターン印刷透明シートを提供するものである。
本発明のパターン印刷透明シートは、例えば、ディスプレイ装置に直接手書きして手書き情報の位置座標をデータ入力する様な、画像表示媒体への付加情報提供用に好適に使用することができ、画像表示媒体の視認性を妨げず、作業スペースが低減出来ることに加えて、軽量で、価格が安く、大面積化が容易で、量産可能であり、しかも、透明化層を設けたことにより、透明パターンのレンズ効果が軽減され、透明パターン表面の凹凸による散乱がある場合も軽減されるため、殆どモアレが発生しない。
また、特に透明パターンの反対側にカール防止層を設けるか、透明基板を厚くすることにより、本発明のパターン印刷透明シートのカールを抑制できる。
本発明のパターン印刷透明シート1は、透明基板2の表面に非可視光線反射性の規則性を有する透明パターン(ドットパターンとも呼称する)3が印刷されてなり、透明パターン3を構成するインキが非可視光線を反射する材料を含み、透明基板2上に、透明パターン3とほぼ同じ厚さ(図2参照)、又は透明パターン3を覆う厚さ(図1参照)で透明化層9が形成されてなるものである。
前記非可視光線としては、赤外線又は紫外線が好ましい。赤外線として、好ましくは800〜2500nmの近赤外領域の光であり、800〜950nmに選択反射ピーク波長を有する赤外線であると好ましい。また、紫外線として、好ましくは200〜400nmに選択反射ピーク波長を有する紫外線であると好ましい。
なお、透明基板2上に、透明パターン3とほぼ同じ厚さで透明化層9が形成されてなる図2の場合において、(透明パターン3の厚さ)−(透明化層9の厚さ)が0.15μm以下で、透明パターン間が埋められていることが好ましい。
即ち、ドットパターンのレンズ效果を低減せしめ、モアレ(縞)を低減する為には、ドットパターンと周囲の空気層との屈折率差の段差の低減と共に、ドットパターン及び透明化層と空気との界面の凹凸段差も低減せしめることが必要である。透明パターンを覆う厚さで透明化層が形成されてなる場合も透明化層の表面の凹凸段差は0.15μm程度以下の平坦性が有ることが好ましい。
また、透明パターンの表面の凹凸が光を散乱することにより、パターンが少し白っぽく見えるような場合は、パターン表面を完全に覆う厚みで透明化層を形成することが効果的である。
また、本発明において、透明パターンが規則性を有するとは、非可視光線反射により位置情報を提供可能な機能を有する程度に規則性を有するという意味であって、例えば、図8に示すように、一見不規則なパターン配列であっても、前記機能を有していれば、規則性を有する透明パターンに含まれる。
前記透明化層の材質としては、特に限定されず、樹脂や金属酸化物、ガラス等の各種透明材料が使用可能であるが、特に塗工による層形成が可能という点で有機系樹脂、無機系樹脂などの透明樹脂層が好ましい。また、透明化層は、ハードコート層、粘着剤層、接着剤層、衝撃吸収層、各種フィルター層等の、透明化以外の機能を1つ乃至それ以上併せ持ったものであっても良い。
前記透明樹脂層に用いる樹脂としては、後述の如くドットパターンとの屈折率差が十分小さく、ドットパターンに比べて読み取りに使用される赤外線の反射率が十分低い、透明な樹脂であれば特に限定は無く、透明基板や透明パターンを形成するインキ等への密着性などを勘案して公知の樹脂を適宜採用すれば良く、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電離放射線硬化性樹脂等が挙げられる。これらのなかでも、耐久性、耐溶剤性等の点から、架橋により硬化するタイプの樹脂が好ましく、更には、電離放射線により短時間で架橋させることができる電離放射線硬化性樹脂が好ましい。この電離放射線硬化性樹脂は、透明パターンによる凹凸を埋め易いという点では、無溶剤又は無溶剤に近い状態で塗工形成できるため有利である。
前記熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、熱可塑性ウレタン樹脂、酢酸ビニル系樹脂、セルロース系樹脂等が挙げられ、本発明の好ましい態様によれば、透明基板の材料がTAC(トリアセチルセルロース)等のセルロース系樹脂の場合、熱可塑性樹脂として、例えば、ニトロセルロース、アセチルセルロース、セルロースアセテートプロピオネート、エチルヒドロキシエチルセルロース等のセルロース系樹脂が好ましい。
前記熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラニン樹脂、グアナミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アミノアルキッド樹脂、メラミン−尿素共縮合樹脂、ケイ素樹脂、ポリシロキサン樹脂、硬化性アクリル樹脂等が挙げられる。熱硬化性樹脂を用いる場合、必要に応じて、架橋剤、重合開始剤等の硬化剤、重合促進剤、溶剤、粘度調整剤等をさらに添加して使用することができる。
前記電離放射線硬化型樹脂としては、紫外線や電子線等の電離放射線で硬化する(メタ)アクリレート系の官能基を有するもの、例えば比較的低分子量のポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジェン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂、多価アルコール等の多官能化合物の(メタ)アルリレート等のオリゴマー又はプレポリマー、反応性希釈剤が挙げられ、これらの具体例としては、エチル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、スチレン、メチルスチレン、N−ビニルピロリドン等の単官能モノマー並びに多官能モノマー、例えば、ポリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。なお、ここで、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを意味する表記である。
その他、カチオン重合性官能基を有する樹脂、例えばエポキシ樹脂等、又は反応基を有する無機粒子等も用いることが出来る。
また、前記電離放射線硬化型樹脂を紫外線硬化型樹脂として使用する場合には、光重合開始剤を併用することが好ましい。光重合開始剤の具体例としては、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラーベンゾイルベンゾエート、α−アミロキシムエステル、テトラメチルチュウラムモノサルファイド、チオキサントン類が挙げられる。また、光増感剤を混合して用いることが好ましく、その具体例としては、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン等が挙げられる。
また、透明樹脂層中には、本発明における透明パターンの赤外線反射機能やモアレ防止効果を妨げない範囲で、適宜必要に応じて、樹脂に加え、例えば、塗液やインキに於ける公知の各種添加剤や各種色素を添加しても良い。添加剤としては、例えば、紫外線吸収剤等の光安定剤、分散安定剤等が挙げられ、色素としては、例えば、外光反射防止用色素等のディスプレイ用フィルターに於いて公知の色素が挙げられる。
透明樹脂層は、前記樹脂に加え、通常は溶剤と、その他必要に応じ各種添加剤、色素等とを含む組成物を、塗液又はインキとして用いて、塗工法や印刷法等の公知の層形成法で形成することが出来る。具体的には、透明パターンを印刷済みの透明基板の該印刷面に対して、ロールコート、コンマコート、ダイコート等の塗工法、又は、スクリーン印刷、グラビア印刷等の印刷法により形成すれば良い。印刷法は任意形状での部分形成が容易であるが、塗工法でも間欠塗工で部分形成可能である。
なお、透明樹脂層の厚みは、赤外線反射パターンの厚み、必要とされる透明化の程度等に応じて適宜な厚みとすれば良く、特に制限は無いが、通常は透明パターンの厚みとほぼ同じか、透明パターンを覆ってしまう程度の厚みが好ましい。
本発明のパターン印刷透明シートにおいて、ペン型等の入力端末で手書入力する際に、繰り返し入力端末が接触しても耐えられる強度を与えるために、前記透明化層もしくは透明樹脂層が、ハードコート層(表面保護層)の機能を有していると好ましい。また、このハードコート層はある程度の硬度(JIS−K5600−5−4における測定で鉛筆硬度2H以上)を有することにより、劣化などにより硬度が経時的に低下しないことが好ましい。
その場合の透明樹脂層の材質としては、前記電離放射線硬化型樹脂、前記電離放射線硬化型樹脂と溶剤可溶な熱可塑性樹脂との混合物、又は前記熱硬化型樹脂の三種類が好ましく、前記電離放射線硬化型樹脂からなるとさらに好ましい。
また、前記電離放射線硬化型樹脂と前記溶剤可溶な熱可塑性樹脂との混合物においては、熱可塑性樹脂を添加することにより、塗布面の塗膜欠陥を有効に防止することができる。透明基板の材料がTAC等のセルロース系樹脂の場合、熱可塑性樹脂の好ましい具体例として、セルロース系樹脂、例えばニトロセルロース、アセチルセルロース、セルロースアセテートプロピオネート、エチルヒドロキシエチルセルロース等が挙げられる。
本発明のパターン印刷透明シートは、防眩性を持たせるため、前記透明化層の表面に微細凹凸構造が設けられていると好ましい。微細凹凸構造を設けるには公知の方法によれば良く、例えば、微粒子含有の樹脂溶液を塗布する方式やサンドブラストやエンボス加工やエッチング等による粗面化方式などが知られている。この微細な凹凸が透過光を散乱させるので、背後の画像表示装置に由来する輝点がランダムに発生することを防止でき、表示される画像や映像の視認性の低下を防止することができる。
微粒子を用いて表面凹凸構造を設ける方法としては、前述した透明化層の材質、例えば、電離放射線硬化型樹脂中に、透明微粒子又はアクリル系等のフィラーを含ませ透明化層形成し、表面に微細な凹凸を設けることで、シートに防眩機能を持たせることができる。この場合、フィラーは硬化樹脂100質量部に対して、0.5〜50質量部が好ましい。0.5質量部未満であると防眩性が得られず、50質量部を超えると被膜強度が低下するからである。
前記透明微粒子としては、例えば、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化錫、酸化インジウム、酸化カドミウム、酸化ノンモンなどの導電性機能を伴う無機系粒子、架橋又は未架橋のポリマー等からなる有機系粒子等が挙げられ、併用する樹脂等に不溶性なものを1種又は2種以上用いることができる。これらのなかでも、透明性に優れるものが好ましい。透明微粒子の平均粒径は前記表面凹凸構造の形成の容易性などの点より、通常15μm以下であり、0.1〜10μmが好ましい。
また、粗面化方式としては、前述した透明化層の材質、例えば、紫外線硬化型樹脂で透明化層を形成する際に、その表面を予めエンボス加工やサンドブラスト加工やエッチング加工等の適宜な方式で粗面化処理しておく。
本発明のパターン印刷透明シートは、反射防止性を持たせるため、前記透明化層の上に、最外層として前記透明化層よりも反射防止層が形成されてなると好ましい。反射防止層を光波長の1/4の膜厚(約100nm)で形成すると、干渉効果により表面反射が低減し、透過率が向上することが知られている。ディスプレイ等の前面に装着する場合には反射率が2%以下であることが好ましいとされている。
反射防止層の屈折率は、前記透明化層よりも低屈折率であれば良いが、好ましくは1.30〜1.48、さらに好ましくは1.30〜1.45である。反射防止層の屈折率が、1.48を超える場合はウェットコーティングでは十分な反射防止効果を得ることが難しく、また、1.30未満の場合は、層を形成するのは現実的に困難となる場合がある。
また、前記透明化層と比較して屈折率が相対的に0.01以上低いことが好ましい。屈折率差が0.01未満、もしくは透明化層以上であると反射防止効果が低下する。また、屈折率が透明化層と比較して好ましくは0.03以上、さらに好ましくは0.05以上低くすることにより優れた反射防止効果を得ることができる。
反射防止層を形成する材料としては、例えば、酸化珪素、フッ化ランタン、フッ化マグネシウム、フッ化セリウム、フッ化マグネシウム等の無機化合物や含フッ素有機物を単独又は混合物として用いることができる。また、非フッ素系単量体や重合体をバインダーとして用い低屈折率コーティング剤とすることができる。
前記低屈折率コーティング剤には、さらに中空シリカゾルを添加してもよい。中空シリカゾルを添加することにより、さらなる低屈折率化が可能となる。中空シリカゾルは内部に空気を含有しているため、通常のシリカ(屈折率=1.46)と比較して、著しく屈折率が低い(屈折率=1.34)。
前記中空シリカゾルの平均粒径は、0.5〜200nmの範囲内であればよい。この平均粒径が200nmよりも大きくなると、反射防止層の表面においてレイリー散乱によって光が散乱され、白っぽく見えて透明性が低下する。また、平均粒径が0.5nm未満であると、中空シリカゾルが凝集しやすくなってしまう。
前記透明樹脂層には、粘着性を持たせ粘着層としても良い。この場合、赤外線反射パターン印刷シートを他の表面基材と一体化させることができる。このような表面基材としては耐擦傷性シートや反射防止シート、防眩シート、各種フィルターなど、透明パターンの赤外線反射機能を損なわない範囲で用いることができる。
粘着層としては、透明性が得られるものであれば特に限定されず、公知の粘着剤を適宜採用すれば良い。粘着剤としては、例えば、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、又は、天然ゴム系、ブチルゴム、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ポリクロロプレン、スチレン−ブタジエン共重合樹脂などのゴム系樹脂等である。粘着層は、このような成分のみからなっていても良く、前述した透明樹脂層の成分に混合して形成されていても良い。
粘着層は、これら樹脂等からなる粘着剤組成物を用いて、塗工法の公知の層形成法で形成することが出来る。なお、粘着層は、赤外線反射パターン印刷面に直接形成しても良く、剥離シートの剥離面に形成してから、この粘着層付き剥離シートを、粘着層側の面で赤外線反射パターン印刷面に加圧ローラ等でラミネートしても良い。直接形成する場合は、剥離シートを一度粘着層表面にラミネートしておき、他の表面基材と張り合わせる際に剥がして用いても良く、粘着層形成後、すぐに他の表面基材とラミネートしても良い。
前記透明樹脂層には、接着性を持たせ接着層としても良い。この場合も粘着層の場合と同様、赤外線反射パターン印刷シートを他の表面基材と一体化させることができる。表面基材としては耐擦傷性シートや反射防止シート、防眩シート、各種フィルターなど、透明パターンの赤外線反射機能を損なわない範囲で用いることができる。
接着層としても、粘着層同様に、透明性が得られるものであれば特に限定されず、公知の接着剤を適宜採用すれば良い。接着剤としては、例えば、ウレタン系接着剤、アクリル系接着剤、エポキシ系接着剤、ゴム系接着剤等が挙げられ、なかでも、ウレタン系接着剤が接着力等の点で好ましい。なお、この様なウレタン系接着剤としては、2液硬化型ウレタン樹脂系接着剤等があり、2液硬化型ウレタン樹脂系接着剤は、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール等の各種ヒドロキシル基含有化合物と、トリレンジイソシアネートやヘキサメチレンジイソシアネート等の各種ポリイソシアネート化合物を含む2液硬化型ウレタン樹脂を利用した接着剤である。
接着層は、これら樹脂等からなる接着剤組成物を用いて、塗工法の公知の層形成法で形成することが出来る。なお、接着層は、赤外線反射パターン印刷面に直接形成しても良く、貼り合わせる表面基材の接着面に形成しても良く、透明パターン印刷面と表面基材の接着面の両方に形成しても良い。これらの基材の接着すべき面を向かい合わせにして加圧ローラ等でラミネートすることで接着が可能となる。
また、前記透明化層には、書きやすさを維持するための適度な滑り性があると好ましい。そのような滑り性を得るためには、入力ペン自体の滑り性を改善する方法と、透明化層の材質自体を改善する方法があり、公知の方法によれば良い。入力ペン自体の滑り性を改善する方法としては、例えば、特開平9−114576号公報に記載の「座標入力装置に座標を入力する入力ペンであって、入力ペンの先端部が平均分子量100万〜500万の超重量ポリエチレンから構成されてなる入力ペン」を用いる方法などが挙げられる。また、透明化層自体を改善する方法として、透明化層用樹脂として、例えば、特開平10−273595号公報「(A)分子内に(メタ)アクリル化合物、(B)重合性不飽和化合物とウレタン結合基とアルコキシラン化合物およびシリカ粒子を反応させて得られる反応生成物、(C)シリコーン重合体、並びに(D)放射線重合開始剤を含有す液状硬化性樹脂組成物。」からなる樹脂などが挙げられる。
以上のような方法により、本発明のパターン印刷透明シートは、ポリアセタールからなるR(曲率半径)が0.8mmのペン先を持つペンを45°の傾斜で前記透明化層表面に取り付け、ペンへの垂直加重を250gf(2450mN)とし、ペンの滑り速度が30mm/minの時、滑り荷重が60gf(588mN)以下であると、入力する際に滑り性に優れ、ペンで書きやすいことから好ましい。
また、前記透明化層の表面抵抗値が1013Ω以下であると帯電防止性が向上するため好ましい。
さらに、前記透明化層表面の純水に対する接触角が90〜120°であると十分な防汚性を有することから好ましく、より好ましくは100〜120°である。接触角は、サンプルシートを温度25℃、湿度60%RHで2時間調湿した後、純水に対する接触角を測定する。
本発明のパターン印刷透明シートは、下記式(A)を満たすと好ましい。
|n1−n3|>|n1−n2| ・・・(A)
(n1:透明パターンの屈折率(=非可視光線反射材料の可視光線帯域に於ける屈折率)、n2:透明化層の屈折率、n3:空気の屈折率(=約1.00))
透明シートが、式(A)を満たせば、ドットパターンと周囲の空気層との屈折率段差は軽減され、ドットパターンによるレンズ効果によるドットパターン可視化が低減されるため、一応の透明化及びモアレ軽減効果は得られるが、透明パターンの屈折率と透明化層の屈折率の差は小さい方が好ましく、下記式(B)を満たすとより大きな効果が得られるため好ましい。
|n1−n2|≦0.14 ・・・(B)
本発明のパターン印刷透明シートで用いることができる透明パターンの非可視光線を反射する材料(非可視光線反射材料)としては、可視領域で透明(波長380nm〜780nmに於いて平均透過率が60%以上、好ましくは80%程度以上)であり、かつ非可視光線反射性能を有するものであれば特に限定されないが、例えば、コレステリック構造を有する液晶材料、非可視光線反射顔料が好ましい。
以下、本発明の透明シートに適用できるコレステリック構造を発現する液晶材料について説明する。
前記液晶材料は、コレステリック液晶相を呈する液晶材料であって、赤外線領域の波長に対して波長選択反射性を持つ固定化されたコレステリック構造を有し、コレステリック規則性を有するものであれば特に限定されるものではないが、重合性のネマチック液晶に重合性のカイラル剤を混合した重合性のカイラルネマチック液晶材料(重合性モノマーもしくは重合性オリゴマー)、又は高分子コレステリック液晶材料を使用することができる。
本発明においては、上記重合性液晶材料の中でも、架橋可能な重合性モノマー又は重合性オリゴマーを用いることが好ましく、重合性官能基としてアクリレート構造を有しているとさらに好ましい。
尚、液晶とは、狭義には、光学異方性を持つ流動性の液状物を言うが、本発明において液晶と云う場合は、これ以外に、かかる液状の狭義の液晶を重合、冷却等により、光学異方性を維持したまま固体化させた物も包含する意味で用いる。
また、上記コレステリック構造を呈する(発現する)液晶材料としては、非可視光線領域の少なくとも一部の波長に於いて高反射率(通常5〜50%程度)を呈するものであれば、本来、可視光線領域の波長に於いて必ずしも高透過性は要求しない。それは、仮に上記コレステリック構造を呈する液晶材料が完全不透明であったとしても当該液晶材料の非形成部(余白部)の面積を適度に大きく取り、其処からの透過光を利用すれば、当該透明パターン全体としては、所望の透明性を得ることは可能だからである。但し、当該液晶材料自体の可視光線透過率は高い方が好ましいことは勿論である。そして、通常、斯かるコレステリック構造を呈する液晶材料は、高反射波長域を非可視光線領域に持って行くと、可視光線領域に於いては、数μm程度の厚みで70%程度以上の可視光線透過率を得る。一方、非可視光線領域に於いては5〜50%程度の高反射率を得ることが一般的である。また、上記重合性液晶材料がコレステリック相を呈する温度範囲については特に制限はなく、コレステリック相の状態で固定化できれば良いが、コレステリック相を呈する温度が30〜140℃の範囲にある材料は、パターン印刷時の乾燥工程と、液晶の相転移を同時に行えるため好ましい。
以上のような材料であれば、液晶分子をコレステリック液晶の状態のままで光学的に固定化することができ、透明シートとしての取り扱いが容易な、常温で安定したパターンを形成することができる。なお、架橋とは、重合性モノマー分子又は重合性オリゴマー分子を互いに重合して、鎖状或いは網目(ネットワーク)構造の状態にすることを意味する。
また、高いガラス転移点を有し、加熱後冷却することにより常温でガラス状態に固化することが可能な液晶ポリマー(高分子コレステリック液晶)を用いることもできる。これらの材料も同様に、液晶分子をコレステリック規則性を有した液晶の状態のままで光学的に固定化することができ、光学シートとしての取り扱いが容易な、常温で安定したパターンを形成することができるからである。
前記重合性モノマーとしては、特開平7−258638号公報、特表平11−513019号公報、特表平9−506088号公報及び特表平10−5088822号公報に開示されているような、液晶性モノマー及びキラル化合物の混合物を用いることができる。例えば、ネマチック液晶相を呈する液晶性モノマーにカイラル剤を添加することによりカイラルネマチック液晶(コレステリック液晶)が得られる。なお、コレステリック液晶の製膜法は、特開2001−5684号公報や特開2001−110045号公報にも記載されている。
本発明で用いることができるネマチック液晶分子(液晶性モノマー)としては、例えば下記式(1)〜(11)に示す化合物が挙げられる。ここに例示した化合物はアクリレート構造を有し、紫外線照射等により重合させることが可能である。
Figure 2008269545
Figure 2008269545
[化合物(11)において、X1は2〜5(整数)である。]
また、前記重合性オリゴマーとしては、特開昭57−165480号公報に開示されているようなコレステリック相を有する環式オルガノポリシロキサン化合物等を用いることができる。
さらに、前記液晶ポリマーとしては、液晶を呈するメソゲン基を主鎖、側鎖、あるいは主鎖および側鎖の両方の位置に導入した高分子、コレステリル基を側鎖に導入した高分子コレステリック液晶、特開平9−133810号公報に開示されているような液晶性高分子、特開平11−293252号公報に開示されているような液晶性高分子等を用いることができる。
前記カイラル剤は、不斉炭素原子を有し、ネマチック液晶と混合することでカイラルネマチック相を形成する材料であって、重合性を有するものであれば特に制限はないが、式(12)に例示するような、アクリレート構造を有する材料は、紫外線照射により重合可能であるため好ましい。
Figure 2008269545
[Xは2〜5(整数)である。]
本発明において、透明パターンの材料としてコレステリック構造を持った液晶材料を用いる場合に透明パターンの非可視光線を反射する性質は、コレステリック構造の波長選択反射性(X線回折に於けるBragg反射と同様な原理)を利用したものであり、その選択反射ピーク波長(Bragg反射条件を満たす波長)は、パターン内に含まれるコレステリック構造のピッチ長で決定されるが、液晶材料としてネマチック液晶とカイラル剤を用いる場合には、カイラル剤の添加量を調整することによりピッチ長を制御できる。目標とする非可視光線領域の選択反射ピーク波長を得る為のカイラル剤添加量は、使用する液晶の種類やカイラル剤の種類により異なり、例えば式(11)の液晶および式(12)のカイラル剤を用いる場合には、液晶100質量部に対しカイラル剤3質量部程度の添加で赤外領域に反射ピークを持つコレステリック相が形成される。液晶材料に高分子コレステリック液晶を用いる場合は、目的とするピッチ長を有するポリマー材料を選べば良い。
前記ネマチック液晶分子とカイラル剤との重合体は、例えば、重合性ネマチック液晶と重合性カイラル剤に公知の光重合開始剤等を添加し、紫外線を照射してラジカル重合させることにより得られる。
また、本発明において、前述した液晶材料により透明パターンを印刷する際、重合性モノマー又は重合性オリゴマーやカイラル剤を溶媒に溶解したコーティング液を用いると好ましい。
この溶媒としては、材料に対し十分な溶解性を持つ限り特に限定されず公知のものを用いれば良く、例えば、アノン(シクロヘキサノン)、シクロペンタノン、トルエン、アセトン、MEK(メチルエチルケトン)、MIBK(メチルイソブチルケトン)、DMF(N,N−ジメチルホルムアミド)、DMA(N,N−ジメチルアセトアミド)、酢酸メチル、酢酸エチル、n−酢酸ブチル、酢酸3−メトキシブチル等の一般的な溶媒や、それらの混合溶媒が挙げられる。
次に、本発明の透明シートに適用できる非可視光線反射顔料について説明する。
この非可視光線反射顔料としては、例えば、赤外線反射顔料及び紫外線反射顔料などが挙げられる。
前記赤外線反射顔料とは、近赤外線領域で反射を示す(着色)顔料であり、JIS A5759で定義される建築用熱線遮蔽及びガラス飛散防止フィルムで規定されている分光反射率(Rλi)により算出される日射反射率で780〜2100nmの波長領域で積分反射率が50%以上の近赤外線反射着色顔料であり、無機系赤外線反射顔料と有機系赤外線反射顔料に大別される。
無機系赤外線反射顔料としては、目的の波長で所望の反射率を示すもので有れば公知の材料を用いることができ、例えば、熱線反射性能を示す、太陽光の反射率の高い白色顔料又は金属粉顔料、具体的には、酸化チタン(TiO2)、酸化亜鉛、硫化亜鉛、鉛白、酸化アンチモン、酸化ジルコニウム、酸化スズやスズドープ酸化インジウム(ITO)、スズドープ酸化アンチモン等複合金属酸化物の無機粉体やアルミニウム、金、銅等の金属粉が好ましく用いられる。また、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、シリカ、アルミナ(Al23)、クレー、タルクなども使用できる。
また、赤外線や遠赤外線反射性能、熱線反射性能を有する三酸化アンチモンやジクロム酸アンチモン、SiO2(石英)、Al23(アルミナ)、MgO−Al23−SiO2(コージェライト)、Ca227(アパタイト)、MnO2、Fe23、ZrO2、ZrSiO4(ジルコン)、FeTiO3(イルメナイト)、Cr23、FeCr24(クロマイト)、V25、Bi23、MoO3、SnO2、ZnO、ThO2、La23、CeO2、Pr611、Nd23、Y23等の無機粉体も目的の波長で所望の反射率を示す場合は好ましく用いられる。
この他、特開2004−4840号公報に記載の、天然または合成雲母、別の葉状珪酸塩、ガラス薄片、薄片状二酸化珪素または酸化アルミニウム等の透明支持材料と、金属酸化物の被覆とからなる干渉顔料なども用いることができる。
実際に、透明パターンに用いるインキに含有させて使用する場合には、上記成分を複数種有する複合金属酸化物として用いられている。そのような無機系赤外線反射顔料として市販されている具体例としては、例えば、イエロー10401、イエロー10408、ブラウン10348、グリーン10405、ブルー10336、ブラウン10364、ブラウン10363(いずれも商品名;CERDEC社製)、AB820ブラック、AG235ブラック、AY150イエロー、AY610イエロー、AR100ブラウン、AR300ブラウン、AA200ブルー、AA500ブルー、AM110グリーン(いずれも商品名;川村化学株式会社製)、ピグメントブラック28(CuCr24)、ピグメントブラック27{(Co,Fe)(Fe,Cr)24}、ピグメントグリーン17(Cr23)(いずれも商品名;東罐株式会社製)等のうち目的の波長で所望の反射率を示すものが好ましく用いられる。
これらの中でも、特に、AB820ブラック、AG235ブラック、ピグメントブラック28、ピグメントブラック27が好ましい。
有機系赤外線反射顔料としては、目的の波長で所望の反射率を示すもので有れば公知の材料を用いることができ、例えば、特開2005−330466号公報及び特開2002−249676号公報に記載されている顔料が挙げられ、中でも、アゾ系、アンスラキノン系、フタロシアニン系、ペリノン・ペリレン系、インジゴ・チオインジゴ系、ジオキサジン系、キナクリドン系、イソインドリノン系、イソインドリン系、ジケトピロロピロール系、アゾメチン系及びアゾメチンアゾ系の有機色素が好ましく挙げられる。
実際に、前記インキに含有させて使用する場合に市販されている具体例としては、例えば、SYMULER FAST YELLOW 4192(ベンツイミダゾロン)、FASTONGN SUPER RED 500RG(キナクリドン)、FASTONGN SUPER RED ATY(ジアミノアンスラキノニル)、FASTONGN SUPER VIOLET RVS(ジオキサジン)、FASTONGN SUPER MAGENTA R(キナクリドン)、FASTONGN SUPER BLUE 6070S (インダンスロン)、FASTONGN BLUE RSK(フタロシアニンα)、FASTONGN BLUE 5380(フタロシアニンβ)、FASTONGN GREEN MY(ハロゲン化フタロシアニン)(いずれも商品名;大日本インキ工業株式会社製)等のうち目的の波長で所望の反射率を示すものが好ましく用いられる。
これらの中でも、特に、フタロシアニンα、フタロシアニンβ、ハロゲン化フタロシアニンが好ましい。
また、以上のような赤外線反射顔料は大半が着色物であるため、ディスプレイの視認性を損なう等の不具合が予想される場合は、粒子径が可視光の波長以下、好ましくは100nm以下の超微粒子を用いると、得られる透明シートの透明性が向上する。
前記赤外線反射顔料を用いて、インキを調製する際に、前記顔料の分散性を向上するために分散剤を用いても良く、分散剤の種類としては特に限定されず公知のものを用いれば良く、市販されている具体的な例としては、例えば、ディスパービック183、110、111、116、140、161、163、164、170、171、174、180、182、2000、2001、2020(商品名;ビックケミー株式会社製)等が挙げられる。
なお、分散剤の量は、前記顔料100質量部に対して、1〜50質量部であると好ましい。
また、前記赤外線反射顔料を用いたインキを印刷する際、前記赤外線反射顔料を溶剤に分散したコーティング液を用いると好ましい。
この溶剤としては、特に限定されず公知のものを用いれば良く、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノールのようなアルコール類、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、3−メトキシプロパノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノールのようなアルコキシアルコール類、ジアセトンアルコールのようなケトール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンのようなケトン類、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチルのようなエステル類等が挙げられる。
また、前記コーティング液には、必要に応じ、基板上に固定し、耐擦傷性を向上させるために、バインダー成分を添加しても良く、バインダー成分の種類としては特に限定されず公知のものを用いれば良く、例えば、従来公知の熱可塑性樹脂、反応硬化型樹脂(熱硬化型樹脂、電離放射線硬化型樹脂)及びそれらの混合物等を用いることができる。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリメタアクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、イミド樹脂等が挙げられる。
また、上記反応硬化型樹脂、すなわち、熱硬化型樹脂及び電離放射線硬化型樹脂の少なくともいずれかを使用することが好ましい。熱硬化型樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アミノアルキッド樹脂、メラミン−尿素共縮合樹脂、珪素樹脂、ポリシロキサン樹脂等が挙げられる。電離放射線硬化型樹脂としては、例えば、ラジカル重合性不飽和基((メタ)アクリロイルオキシ基、ビニルオキシ基、スチリル基、ビニル基等)及びカチオン重合性基(エポキシ基、チオエポキシ基、ビニルオキシ基、オキセタニル基等)の少なくともいずれかの官能基を有する樹脂で、例えば、比較的低分子量のポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、(メタ)アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂等が挙げられる。
これらの反応硬化型樹脂に必要に応じて、架橋剤(エポキシ化合物、ポリイソシアネート化合物、ポリオール化合物、ポリアミン化合物、メラミン化合物等)、重合開始剤(アゾビス化合物、有機過酸化化合物、有機ハロゲン化合物、オニウム塩化合物、ケトン化合物等のUV光開始剤等)等の硬化剤、重合促進剤(有機金属化合物、酸化合物、塩基性化合物等)等の従来公知の化合物を加えて使用する。具体的には、例えば、山下普三、金子東助「架橋剤ハンドブック」(大成社、1981年刊)記載の化合物が挙げられる。
前記電離放射線硬化型樹脂には、好ましくは、アクリレート系の官能基を有するもの、例えば、比較的低分子量のポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂、多価アルコール等の多官能化合物の(メタ)アクリレート等のオリゴマーまたはプレポリマーおよび反応性希釈剤としてエチル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、スチレン、メチルスチレン、N−ビニルピロリドン等の単官能モノマー並びに多官能モノマー、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1、6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等を比較的多量に含有するものが使用できる。
上記の電離放射線硬化型樹脂組成物を紫外線硬化型樹脂組成物とするには、この中に光重合開始剤として、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラーのベンゾイルベンゾエート、α−アミロキシムエステル、テトラメチルチウラムモノサルファイドおよびチオキサントン類が含まれると好ましい。
光重合開始剤に加えて、光増感剤を用いても良い。光増感剤の例には、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン、ミヒラーのケトンおよびチオキサントンが含まれる。
なお、バインダー成分の量は、前記コーティング液100質量部に対して、通常5〜80質量部、好ましくは10〜50質量部、さらに好ましくは20〜40質量部である。
また、前記赤外線反射顔料の濃度は透明インキ全量に対して5〜60質量%であると好ましい。また、分散剤の添加量を考慮すると、赤外線反射顔料の量は前記コーティング液に含まれる固形分100質量部中の30〜85質量部、好ましくは40〜80質量部、さらに好ましくは50〜70質量部である。
さらに、前記赤外線反射顔料を用いたインキを印刷する際、透明基板の印刷面を易接着性向上処理すると、インキの印刷性もしくは接着性が向上することから好ましい。易接着性向上処理としては特に限定されず公知の方法によれば良く、例えば、ポリエチレンテレフタレ−トを主体とする樹脂からなるベースフィルムに対応して、易接着層としては、ポリエステル樹脂等が望ましい。
次に、紫外線反射顔料としては、チタン、ジルコニウム、亜鉛、インジウム、スズ等の酸化物、亜鉛の硫化物、珪素、ホウ素などの窒化物等が挙げられる。
本発明の透明シートにおいて、透明パターンの印刷方法としては、特に限定されず公知の方法を用いることができ、例えば、フレキソ印刷法、グラビア印刷法、孔版印刷法、インキジェット印刷法等が挙げられる。
なお、本発明のパターン印刷透明シートにおいて、必ずしも必要ではないが、透明パターンとして液晶材料を用いる場合には、液晶配向の安定化などのために、配向膜4を透明基板2上に設けておくことが好ましい(図3参照)。配向膜の材料は特に限定されず、例えば、PI(ポリイミド)、PVA、HEC、PC(ポリカーボネート)、PS(ポリスチレン)、PMMA(ポリメチルメタクリレート)、PE(ポリエステル)、PVCi( ポリビニルシンナメート)、PVK(ポリビニルカルバゾール)、シンナモイルを含むポリシラン、クマリン、カルコン等の公知の配向膜の材料を用いることができる。これらの材料を用いて形成した配向膜は、ラビング処理等を施しても良い。 また、配向膜として延伸した樹脂シートを透明基板に接着しても良い。
本発明のパターン印刷透明シートにおいて、透明基板上に6〜8μmの透明パターンとほぼ同じ厚さ、又はそれ以上の厚みを持つ透明化層が形成されると、透明化層が厚いため、カールが大きくなる場合があり、本発明のシートは、ディスプレイ又はその他媒体に貼り付けて用いる場合などは、カールが大きいと画面に貼り付けづらい。このため、実用的なカール許容範囲は10mm以下、好ましくは5mm以下である。
なお、カールの測定法は、シートA4サイズの中心部を10cm角に切断し、四隅の反りの平均値を計算することで評価できる。
カールを低減する方法として、透明化層と反対側にほぼ同じ厚みのカール防止層を設ける、又は透明基板の厚みを増やすことが挙げられる。
カール防止層の厚さとしては、透明化層±5μm以下であると好ましい。また、前記カール防止層の材質としては、前述した透明化層と同様の材質が挙げられ、同じであると好ましい。カール防止層には、例えば、反射防止、すべり防止、帯電防止、汚れ防止、防眩性などを付与してもよい。
また、透明基板の厚みを増す場合には、厚さ透明基板の厚さが180μm〜1mm以下、グラビアなどの印刷適正を考慮すると、400μm以下であることが好ましい。
本発明のパターン印刷透明シートの一実施態様として、図5に示すように、透明基板2が、基材21と基材21の透明パターン3印刷側表面に積層された下地層22とからなり、下地層22が透明パターン3を形成するインキを撥(はじ)くものが好ましく挙げられる。
また、透明パターン3の透明基板2に直交する面で切断した断面を走査型電子顕微鏡で観察した場合に、透明パターン3が一定の繰返し周期からなる多層構造(多層膜構造とも呼称し、以下適宜使い分ける)を含むことが非可視光線反射性を確保するために好ましい。
本発明の透明シート1において、所望により積層される下地層22は、透明パターン3を形成するドット印刷時のインキの各々の液滴を撥く。これらの液滴は、はじかれた結果として盛り上がり、大きく湾曲する。これらの湾曲は液滴の乾燥及び架橋により固定化され、透明パターン3は湾曲部を有する多層構造を含むこととなる。この湾曲部の形成により、広い読取角度を有する非可視光線反射性のパターン印刷透明シートを得ることができる。
尚、下地層22の厚みは、通常0.1〜10μm程度であり、薄膜を形成出来、安価であるという観点より、0.1〜5μmが好ましい。
図6は、本発明の透明シートの一実施態様である透明パターンのドット形状の断面(透明パターンの透明基板に直交する面で切断した断面)写真(a)、及びその部分断面においてコレステリック液晶の繰り返しの層構造を示す走査型電子顕微鏡写真(b)〜(d)である。
(a)は、下地層が透明パターンを構成するインキをはじくことにより、透明パターン3のドット形状が盛り上がり、円盤状又は楕円半球状となることを示す。(b)は、(a)のドット形状の頂部の部分断面写真であり、(c)及び(d)は、それぞれ(a)のドット形状の左側傾斜部及び右側傾斜部の部分断面写真である。このように、ドット形状が長い傾斜部を有することにより、ドット形状全体にコレステリック構造の多層膜即ち平行面群に湾曲部が形成され(b)〜(d)の写真内に見られる微視的な湾曲と相まって、後述のような原理で広い読取角度を実現することができる。
このように、本発明における多層構造に含まれる湾曲部は、個々の透明パターンの輪郭形状に起因する湾曲部分のみならず、個々の透明パターン内の微視的な湾曲部分をも包含するものである。
尚、本発明においては、ドット形状全体に亘る多層膜構造の湾曲の形態は、平行面群を構成する各膜面(或いは該膜面の切断面に対応する線)が図6の如く曲面(対応する切断面では曲線)の他に、交叉して接続した屈折平面(対応する切断面では折線)線、或いは曲面と屈折平面の組合せであっても良い。各膜面が曲面の場合に於いて、各膜面は連続曲面(対応する切断面では連続曲線)の他に、断層や尖点等を含む不連続曲面(対応する切断面では不連続曲線)であっても良い。又、各膜面が曲面の場合に於いて、各膜面は、半球面の如く常に一方向に向かって凸の曲面群(対応する切断面では一方向に凸の曲線群)、或いは凹面と凸面が交互に繰返す褶曲面(対応する切断面では正弦波状の波型曲線群)の何れであっても良い。又、各膜面の湾曲による膜面の接線角の分布の程度は、用途や設計要望に応じて適宜設定するが、通常は、10〜30°程度である。
上述のコレステリック(カイラルネマチック)構造を有する液晶は、各液晶分子の軸は多層構造の各層面内に存在すると共に、該層面内に於いて特定の方向に一様に配向する。且つ、該液晶分子軸の配向方向は層厚み方向の関数として順次変化し、該コレステリック構造の厚み方向に向かって進むに従って順次回転する結果、回転軸が該多層膜の厚み方向を向き、該多層膜の層面内に於いて特定の方向に向かって回転する一定周期のらせん構造(コレステリック構造)を持つ。コレステリック構造の特徴として、該らせんの回転方向と電場の回転方向が一致する円偏光成分であって、且つらせんピッチに対応した波長の円偏光を反射すると言う性質がある(選択反射性)。選択反射波長λ(nm)は、一般に次式で与えられる。
λ=p・n・cosθ
p:コレステリック液晶のらせんピッチ(nm)
n:液晶の平均屈折率
θ:光の入射角(面の法線からの角度)
コレステリック構造の1ピッチとは、細長い液晶分子の軸方向が、層厚み方向(らせん軸のこと、液晶分子軸とは別)に進むに従って、らせんを描いて360°回転するに要するらせん軸軸方向の長さであるが、実際に透明パターンの透明基板に直交する面で切断した断面を観察すると、液晶分子軸が180°回転するごとに液晶分子軸は該層面内に於ける配向方向が同方向となる為、層厚み方向に繰り返しの層構造が見える(図5参照)。従って、断面を観察したときに見える見掛けの層間ピッチは、液晶のらせんピッチの1/2である。それゆえ、断面観察したときに見える見掛けの層間ピッチが250nmであれば、液晶のピッチは500nmとなる。
また、下地層22を形成する下地組成物に用いられる材料としては、透明パターンを形成するインキの液滴を撥く性質を持つ物質を選択する。又、特に塗工による層形成が可能である点で、有機系樹脂、無機系樹脂等を用いた透明な樹脂が好ましい。この下地組成物に用いる樹脂としては特に限定は無く、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電離放射線硬化性樹脂等が挙げられる。これらのなかでも、耐久性、耐溶剤性、広い読取角度を得る観点から、架橋により硬化するタイプの樹脂が好ましく、さらには、紫外線、電子線等の電離放射線により短時間で架橋させることができる電離放射線硬化性樹脂がより好ましい。これら樹脂自体が透明パターン形成用インキに対する十分な撥液性を持たない場合は、更に撥液性レベリング剤を添加する。
前記熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、熱可塑性ウレタン樹脂、酢酸ビニル系樹脂、セルロース系樹脂等が挙げられ、透明基板2の材料がTAC(トリアセチルセルロース)等のセルロース系樹脂の場合、熱可塑性樹脂として、例えば、ニトロセルロース、アセチルセルロース、セルロースアセテートプロピオネート、エチルヒドロキシエチルセルロース等のセルロース系樹脂が好ましい。
前記熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アミノアルキッド樹脂、メラミン−尿素共縮合樹脂、ケイ素樹脂、ポリシロキサン樹脂、硬化性アクリル樹脂等が挙げられる。熱硬化性樹脂を用いる場合、必要に応じて、架橋剤、重合開始剤等の硬化剤、重合促進剤、溶剤、粘度調整剤等をさらに添加して使用することができる。
下地組成物に用いられる材料としては、上述のように電離放射線硬化性樹脂が好ましく、種々の反応性モノマー及び/又は反応性オリゴマーが好適に用いられる。例えば、反応性モノマーとしては、上述の多官能性(メタ)アクリレート単量体が挙げられる。反応性オリゴマーとしては、分子中にラジカル重合性不飽和基を持つオリゴマー、例えば上述の多官能性(メタ)アクリレートオリゴマーが挙げられる。
また、反応性モノマー又は反応性オリゴマーの重合開始剤としては、上述のビスアシルフォスフィンオキサイド系やα−アミノケトン系の光重合開始剤等が挙げられる。
本発明に係る下地組成物に用いられる撥液性レベリング剤としては、透明パターン3を形成するインキをはじくものであれば、何でも良い。レベリング剤の種類としては、シリコーン系、フッ素系、ポリエーテル系、アクリル酸共重合物系、チタネート系等の種々の化合物を用いることができる。固定化されたコレステリック構造を形成する液晶材料のインキをはじくためには、特に、アクリル酸共重合物系レベリング剤(例えば、ビックケミー社製、商標名「BYK361」)が好ましい。添加量は、所望とする読取角度に応じて、適宜調整すれば良い。下地組成物の材料として選択した樹脂自体が透明パターン形成用インキを十分な撥液性を既に有する場合は、撥液性レベリング剤の添加は省略し得る。自身が高撥液性の樹脂としては、ケイ素樹脂、弗素樹脂等が有る。
前記下地層中には、広い読取角度を得る観点から、上述のレベリング剤(撥液性物質)を添加することに加えて、更に、微粒子を添加して、その上に形成される液晶のコレステリック構造のBragg反射面に凹凸や褶曲を形成しても良い。
微粒子としては、通常用いられるものを特に制限なく適量添加することができるが、例えば無機物ではα−アルミナ、シリカ、カオリナイト、硝子、炭酸カルシウム、ダイヤモンド、炭化ケイ素等の透明な粒子が挙げられる。粒子形状は、球、回転楕円体、多面体、截頭多面体、鱗片形等が挙げられ、特に制限はないが、球状が好ましい。有機物では架橋アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等の合成樹脂ビーズが挙げられる。これらの中でも、透明性が高く、球状の粒子を得やすい点で、α−アルミナ及びシリカが好ましく、球状のものが特に好ましい。また、微粒子の粒径は、50μm〜5mm程度である。或いは、透明パターン3表面を上に凸の曲面(例えば、半球面状のような曲面)に湾曲させたり、透明パターン表面に微凹凸をエンボス加工によって賦形しても良い。
また、前記下地層中には、適宜必要に応じ、本発明における透明パターンの非可視光線反射機能、モアレ防止効果、及び透明性を妨げない範囲で、必要に応じて、例えば、塗液やインキにおける公知の各種添加剤を適宜添加しても良い。添加剤としては、例えば、紫外線吸収剤等の光安定剤、帯電防止剤、熱安定剤、滑剤、界面活性剤、分散安定剤等が挙げられる。
前記下地層は、上述のようにして得られる(メタ)アクリレート樹脂組成物又は下地組成物のインキを、塗工法や印刷法等の公知の層形成法で形成することができる。具体的には、(メタ)アクリレート樹脂組成物のインキを透明パターン3の印刷面に、あるいは下地組成物のインキを前記基材に、ロールコート、コンマコート、ダイコート等の塗工法、又は、スクリーン印刷、グラビア印刷等の印刷法により形成すれば良い。
図5の透明シート1における基材21としては、可視光を透過する材料であれば特に限定されず、下記で説明する透明基板と同様のものを用いることができる。
本発明のパターン印刷透明シート1は、各種画像表示媒体と組合せ乃至は一体化して設置して、該画像に附帯する各種情報(位置座標等)を提供する用途に用いられる。この画像表示媒体としては、各種形態の画像情報を表示するものが対象となる。表示する画像情報は、静止画、動画の何れでも形式でも良く、情報の種類としては、文字、数字、図形、バーコード等の暗号コード、写真画像(風景、人物、絵画、其の他各種)等各種のものが対象となる。具体的な画像表示媒体5を例示すると、CRT(陰極線管)、LCD(液晶表示装置)、PDP(プラズマディスプレイ)、EL(電場発光)表示装置等のディスプレイ装置、或いは画像を印刷した紙、樹脂フィルム等から成る、書籍、パンフレット、カタログ、帳票、取扱説明書等が例示できる。用途乃至仕様形態としては、後述の各種のもの(携帯電話等)が挙げられる。これらの中でも代表的なものが、CRT等のディスプレイ装置の前面に対向して設置し、画面状で手書き入力する画像の位置座標の情報を入力する用途である。以下、この用途について詳述する。図7に示すように、非可視光線の照射及び検知が可能な入力端末6を用いて、透明シート1の反射パターンを読み取ることで、透明シート1上における入力端末の位置に関する情報を提供可能である。
本発明のパターン印刷透明シート1は、画像表示可能なディスプレイ装置5に装着されると好ましく、前記ディスプレイ装置の前面に対向して装着されると好ましい。
なお、前面に対向して装着するとは、ディスプレイ装置の前面に対して、間隙を置かずに密着して装着する形態、間隙を介して隔離状態で装着する形態の何れをも包含する。
本発明のパターン印刷透明シートにおいて、透明パターンは、センサーを備えた入力端末にて読み取った部分的なパターンから、シート面上における入力端末の位置情報を導き出すことができるよう設定されたものである。
本発明における透明パターンは、特許文献1にも例示されており、例えばドットの形状を複数設定し、平面内に於いて、所定範囲内に配置されたこれら複数形状のドットの組み合わせをパターン化したもの、縦横に配置した罫線の太さを変えて、所定範囲内の前記罫線の重なり部分の大きさの組み合わせをパターン化したようなもの、x、y座標の値を直接ドットの縦横の大きさと結びつけたもの等が挙げられるが、特に簡素で好適なものとしては、縦横に等間隔に並ぶ基準点を設定して、この基準点に対して上下左右に変位したドットを配置し、これらドットの当該基準点からの相対的な位置関係を利用する方法が挙げられる。この方法はドットのサイズを小さく一定にできるため入力装置の高分解能化に有利である。
本発明のパターン印刷透明シートにおいて、入力端末に備えられた非可視光線センサーにより反射パターンを検知するには、センサーが照射、検知する波長における非可視光線反射率が大きいほうが好ましい。通常は、センサーが照射、検知する波長において反射率5〜50%程度であり、20%以上であると好ましい。
なお、非可視光線反射材料としてコレステリック構造を有する液晶材料を用いる場合には、コレステリック構造による反射は、コレステリック螺旋と同じ向きの円偏光のみを反射する性質があるため、最大でも50%程度にしか到達しない。
コレステリック構造による反射の場合、一般に印刷厚みが厚い方が反射強度が大きくなるが、厚すぎると液晶の配向性の乱れや透明性の低下、乾燥負荷増大を招くため、非可視光線反射パターンの印刷厚みは通常1〜20μm程度であり、好ましくは3〜10μm程度である。
また、非可視光線反射材料として非可視光線反射顔料を用いる場合、非可視光線反射パターンの印刷厚みは0.1μm以上であれば良いが、通常は1〜20μm程度である。一般的に膜厚が厚いほど反射率は向上するが、着色も濃くなり透明性を損なうので適宜調整する必要がある。
本発明のパターン印刷透明シートにおいて、ドットパターンのドット形状は隣接するドットと容易に区別できれば特に制限はなく、通常は、平面視形状が、円、楕円、多角形などの形状が用いられる。またドットの立体形状についても特に制限はなく、通常は、ペン型入力端末がこれと接触した際に、抵抗無く滑らかに摺動し、ドットと該端末とが相互に損傷し難い点から、略円盤状であることが好ましいが、半球状や凹面状、多角形状であっても良い。
本発明のパターン印刷透明シートに用いる透明基板としては、可視光を透過する材料(波長380nm〜780nmに於いて平均透過率が60%以上、好ましくは80%程度以上)であり、ドットパターンに比べて読み取りに使用される赤外線の反射率が十分低いものでれば特に限定されないが、光学的不具合の少ない材料で形成されたものが好ましい。所謂フィルム、シート、或いは板の形態の物が適宜用いられる。具体的には、透明基板の材料としては、ガラスやTAC(トリアセチルセルロース)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、アクリル、ポリオレフィン等が好適に用いられる。また、厚みは20〜5000μm程度の範囲から、材料、要求性能、及び使用形態に応じて適宜選定する。
前記透明基板としてTACフィルム等の高分子フィルム等の溶媒に溶解乃至膨潤し易い物を用いる場合には、透明パターン印刷時に使用するコーティング液中の溶媒で基板が侵されないように、基板上にバリア層を設けることが好ましい。この場合、バリア層が配向膜を兼ねるようにしても良く、例えば、PVA(ポリビニルアルコール)やHEC(ヒドロキシエチルセルロース)等の水溶性物質をバリア層として用いれば良い。
また、本発明のパターン印刷透明シートにおいて、ペン型等の入力端末で手書入力する際に、繰り返し入力端末が接触しても耐えられる強度を与えるために、透明化層の上に、さらにハードコート層(硬質塗膜から成る表面保護層)を設けても良い。ハードコート層の材質としては、特に限定されず、通常の透明シートやレンズの分野において用いられているものが使用できる。例えば、紫外線、電子線、熱等で架橋硬化したアクリル樹脂、珪素系樹脂等が代表的なものである。
さらに、本発明のパターン印刷透明シートの背後にあるディスプレイ装置の視認性を確保するために、シート表面または内部に反射防止膜等を設けても良い。反射防止膜の材質としては、特に限定されず、通常のディスプレイ用透明シートやレンズの分野において用いられているものが使用できる。例えば、弗化マグネシウム、弗素系樹脂等の低屈折率物質の薄膜と、酸化ジルコニウム、酸化チタニウム等の高屈折率物質の薄膜とを該低屈折率の薄膜が最表面になる様積層した誘電体多層膜等が代表的なものである。
本発明のパターン印刷透明シートを装着するディスプレイ装置は、手書き入力データを処理する情報処理装置に接続されたものであっても良く、独立したものであっても良いが、前者は手書き入力時の軌跡を画面上に表示することができ直感的な入力が可能であるため好ましい。
ここで手書き入力情報を扱う情報処理装置としては、携帯電話、PDA等の各種携帯端末や、パーソナルコンピュータ、テレビ電話、相互通信機能を備えたテレビジョン、インターネット端末などが例示できる。
本発明で用いることができる入力端末6としては、図7に示すように、非可視光線iを発し、前記パターンの反射光rを検知できるものであれば特に限定されず公知のセンサーを用いれば良く、例えば、ペン型の入力端末6が読取データ処理装置7も具備する例として、特開2003−256137号公報に開示されている、インキや黒鉛等を備えないペン先、非可視光線照射部を備えたCMOSカメラ、プロセッサ、メモリ、Bluetooth技術等を利用したワイヤレストランシーバ等の通信インタフェース、及びバッテリ等を内蔵しているものなどが挙げられる。
ペン型入力端末6の動作としては、ペン先を平面視が図8に示すように透明パターンが印刷された透明シート1の前面に接触させてなぞるように描画すると、ペン型入力端末6がペン先に加わった筆圧を検知し、CMOSカメラが作動して、ペン先近傍の所定範囲を非可視光線照射部から発する所定波長の非可視光線で照射するとともに、パターンを撮像する(パターンの撮像は、例えば、1秒間に数10から100回程度行われる)。ペン型入力端末6が読取データ処理装置7を具備する場合には、撮像したパターンをプロセッサで解析することにより手書き時のペン先の移動に伴う入力軌跡を数値化・データ化して入力軌跡データを生成し、その入力軌跡データを情報処理装置へ送信する。
なお、プロセッサ、メモリ、Bluetooth技術等を利用したワイヤレストランシーバ等の通信インタフェース、及びバッテリ等の部材は、図7に示すように、読取データ処理装置7として、ペン型入力端末6の外部に有っても良い。この場合には、ペン型入力端末6は読取データ処理装置7にコード8で接続されていても、電波、非可視光線等を用い無線で読取データを送信しても良い。
この他、入力端末6は、特開2001−243006号公報に記載された読取器のようなものであっても良い。
本発明において適用できる読取データ処理装置7は、入力端末6で読み取った連続的な撮像データから位置情報を算出し、それを時間情報と組み合わせ、情報処理装置で扱える入力軌跡データとして提供する機能を有するものであれば特に限定されず、プロセッサ、メモリ、通信インタフェース及びバッテリ等の部材を具備していれば良い。
また、読取データ処理装置7は、特開2003−256137号公報のように入力端末6に内蔵されていても良く、また、ディスプレイ装置を備える情報処理装置に内蔵されていても良い。また、読取データ処理装置7は、ディスプレイ装置を備える情報処理装置に無線で位置情報を送信しても良く、コード等で接続された有線接続で送信しても良い。
ディスプレイ装置5に接続された情報処理装置は、読取データ処理装置7から送信されてきた軌跡情報に基づき、ディスプレイ装置5に表示する画像を順次更新することによって、入力端末6で手書き入力した軌跡を、紙の上にペンで書いたかのようにディスプレイ装置上に表示することが出来る。
このように、本発明のパターン印刷透明シートは、既存のディスプレイ装置にそのまま装着することができ、ディスプレイ装置に組み込むタイプの静電式、感圧式等の位置入力装置よりもその製作を簡単にすることができ、ディスプレイ装置に装着した際に、殆どモアレが発生しない。また、印刷された位置情報を提供可能なパターンが薄くなったり、傷が付いたりするなどして、位置情報提供の機能が低減した場合であっても、透明シートのみを交換すれば良いので、コストも安く、使用者にとって扱いやすいものとなる。
本発明のパターン印刷透明シートは、液晶ディスプレイに装着すれば、液晶保護シートとしても使用可能なものとなる。また、本発明のパターン印刷透明シートは、検査依頼表などの紙の上に乗せて使用する場合など、ディスプレイ装置の前面に配置する以外の利用方法もある(特開2004−341831参照)。
本発明のパターン印刷透明シートは、ディスプレイ装置の前面又は前方に対して着脱可能に装着するようにすることもできる。このようにすれば、一つのディスプレイ装置のみならず、別のディスプレイ装置にも装着することができるようになる。また、ディスプレイ装置側には装着のための加工を施さないようにして透明シートを装着することができるようにするために、透明シート自体が、ディスプレイ装置に対する装着手段を備えていると好ましい。なお、この装着手段とは、透明シートと一体に設けられたものであっても、別体に設けられたものであっても良い。
このような装着手段として、例えばバックル状のものをディスプレイ装置のコーナ部に引っ掛けるようなものや、ディスプレイ装置の端部を挟み込むようなものなどが挙げられるが、簡単で好適な具体的態様としては、ディスプレイ装置の前面に装着するような場合において、ディスプレイ装置に接触する接触面側に設けられ、ディスプレイ装置に貼り付けるための接着性又は粘着性を有する貼着具が挙げられる。また、貼着具としては、透明シートに一体的に取り付けられた接着性又は粘着性を有するものや、接触面に直接塗装された接着剤や粘着剤などをも含むものが挙げられる。
本発明のパターン印刷透明シートは、その製造の利便性を向上するために、透明シートを、切り離し可能なものとすると好ましい。具体的には、鋏などの切断具若しくは専用の切断具などで切り離せるようなものや、ミシン目などを入れることにより手で切り離すことができるようなものなどが挙げられる。このようなものであれば、使用者側で、各使用者所有のディスプレイ装置の大きさに対応して切断することができるようになるため、製造者側は、数種の所定のサイズに設定したシートを製造すれば良いからである。さらに、汎用のディスプレイ装置の規格サイズにミシン目を入れるようにしても良い。
また、このような使い方が可能であれば、位置情報を提供するパターンが印刷された一のシートを分割し、それぞれのシートが異なる座標範囲を示すようにすることが可能になる。このようなシートを用いる場合、例えば隣接したディスプレイ装置に対して連続した座標を示すシートを適用すれば、入力データに連続性を与えることが出来る。また、1つの入力装置に対し異なる座標範囲の透明シートを複数切り替えて使用することで、それぞれの透明シートに対し異なる意味を付与することが出来る。
次に、実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
実施例1
(1)非可視光線(赤外線)反射性の透明パターン用塗工液の調製
両末端に重合可能なアクリロイル基、中央部にメソゲン構造、前記アクリロイル基との間にスペーサーを有し、ネマチック−アイソトロピック転移温度が110℃付近であるモノマー(前記化合物(11)で示される分子構造を有するもの、平均屈折率n1=1.56)100質量部と、両末端に重合可能なアクリロイル基を有するカイラル剤(上記化学式(12)で示される分子構造を有するもの)3.3質量部とをアノンに溶解させたシクロヘキサノン(以下、アノンと略称)溶液を調製した。なお、このアノン溶液には、4質量部の光重合開始剤(ビーエーエスエフジャパン株式会社製、(登録商標)ルシリンTPO)を添加した。
(2)透明化層用塗工液の調製
1分子中に重合可能なアクリロイル基を3つ有する、ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA、屈折率n2=1.49)をブタノールに溶解させ、PETAのブタノール溶液を調製した。なお、このブタノール溶液には、PETA 100質量部に対し4質量部の割合で光重合開始剤(チバスペシャリティーケミカルズ株式会社製、(登録商標)イルガキュア184)を添加した。
(3)ドットパターンの印刷
濃度が2質量%となるように純水に溶かしたヒドロキシエチルセルロース(HEC)溶液を、バーコートによって透明基板としての透明なトリアセチルセルロース(TAC)フィルム(厚み80μm、桍化処理済)上にコーティングし、乾燥後、100℃で成膜することで(膜厚0.2μm)配向膜付きの透明基板を作製した。得られた基板上に、前述の赤外線反射パターン用塗工液をインキとして、グラビア印刷法によりドットパターンの印刷を行なった。次に、加熱乾燥させると同時に液晶のコレステリック相転移を進行させた。
そして、上記印刷物に紫外線を照射し、塗膜中の光重合開始剤から発生するラジカルによってモノマー分子とカイラル剤のアクリレートを架橋してポリマー化させ、長方形領域中に透明な円盤状(ただし若干真中が厚い)のドットパターンを、図8の平面図に示すように、各ドットを正方格子点から所定の座標だけ偏移させて2次元配置させた透明シートを作製した。このときのパターンの膜厚は約4μmであり、ドットのサイズは円盤の直径が125μmであった。また、ドットの間隔は平均約300μmであった。
(4)透明化層の形成
前記透明化層用塗工液を、前述の赤外線反射パターンが印刷された透明シートの印刷面にバーコートによってコーティングし、乾燥後、紫外線を照射することでPETA分子を架橋させて硬化させ、赤外線反射パターンを覆う形で透明なPETA層を形成しパターン印刷透明シートを作製した。形成されたPETA層の厚みは約7μmであった。
透明パターンの屈折率n1、透明化層の屈折率n2、空気の屈折率n3=1.00、としたときに、|n1−n3|=0.56>|n1−n2|=0.07の不等式を満たした。
得られたパターン印刷透明シートに対し、赤外線を照射してその反射光を画像として検知するペン型センサーで読み取ったところ、赤外線反射ドットによる反射パターンを検知することができた。また、このパターン印刷透明シートを、画像を表示中の液晶ディスプレイの前面に重ねたところ、モアレはほとんど見えなかった。
実施例2
(1)透明化層用塗工液の調製
多官能アクリル系モノマーであるジペンタエリスリトールペンタアクリレート(商品名SR399、サートマー社製)100質量部に平均粒径2μmの球状透明微粒子17質量部、光重合開始剤(チバスペシャリティケミカルズ株式会社製、(登録商標)イルガキュア184)4質量部を添加適量し、さらに有機溶剤としてメチルエチルケトンを樹脂分が50質量%になるように添加混合して透明化層用塗工液を調製した。
(2)透明化層の形成
(1)の透明化層用塗工液を用いた以外は実施例1と同様に、透明化層表面に微細な凹凸を有するパターン印刷透明シートを作製した。形成された透明化層の厚みは7μmであった。
得られた透明シートを蛍光灯直下にあるディスプレイの前面に置いたところ、蛍光灯の映り込みがほぼ無かったことから、透明化層が防眩性を有することを確認できた。
また、得られた防眩性を有するパターン印刷透明シートに対し、赤外線を照射してその反射光を画像として検知するペン型センサーで読み取ったところ、赤外線反射ドットによる反射パターンを認知することができた。また、このパターン印刷透明シートを、画像を表示中の液晶ディスプレイの前面に重ねたところ、モアレはほとんど見えなかった。
実施例3
(1)透明化層用塗工液の調製
エポキシアクリレート(ザ・インクテック株式会社製、商品名エポキシアクリレートA)100質量部に対し、光重合開始剤(チバスペシャリティケミカルズ株式会社製、(登録商標)イルガキュア184)4質量部、レベリング剤(大日本インキ株式会社製、商品名MCF−350SF)を添加混合し、さらにメチルエチルケトンを樹脂分が50質量%になるように添加混合して透明化層用塗工液を調製した。溶剤乾燥後の硬化物の屈折率は1.57であった。
(2)反射防止層用塗工液の調製
1,2−ジ(メタ)アクリロイルオキシ−4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,11,11,11−ヘプタデキフルオロドデカン90質量部、アクリル酸n−ブチルとアクリル酸−3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ヘプタデカフルオロデシルの1:1共重合体10質量部、ベンゾトリフルオライド900質量部、光重合開始剤(チバスペシャリティケミカルズ株式会社製、(登録商標)イルガキュア184)4質量部を混合し、反射防止層用塗工液を調整した。溶剤乾燥後の硬化物の屈折率は1.39であった。
(3)透明化層及び反射防止層の形成
(1)透明化層溶液を用いた以外は実施例1と同様に、ドットパターンが形成された透明シート上に透明化層を形成した。透明化層の厚みは7μmであった。さらに、その上にバーコーターによって反射防止層用塗工液を、乾燥膜厚でλ/4を示す光の波長が550nm程度となるように層の厚さを調整して塗布し、乾燥後、紫外線を照射し、硬化処理することによって透明化層及び反射防止層を有するパターン印刷透明シートを作製した。
また、得られたパターン印刷透明シートに対し、赤外線を照射してその反射光を画像として検知するペン型センサーで読み取ったところ、赤外線反射ドットによる反射パターンを検知することができた。また、このパターン印刷透明シートを、画像を表示中の液晶ディスプレイの前面に重ねたところ、モアレはほとんど見えなかった。
この得られたパターン印刷透明シートの反射防止層の裏面をサンドペーパーで荒らし、黒色塗料を塗りつぶしたものを分光光度計「UV−3100PC(島津製作所製:商品名)」により、5°、−5°正反射率を測定し、そのスペクトルにより最小反射率を読み取ったところ、反射率は1.6%であった。
比較例1
実施例1において、(3)の工程の後、透明化層を形成しなかったパターン印刷透明シート(ドットパターンの周囲は、透明基板以外の部分は空気(屈折率=1.00))を、画像を表示中の液晶ディスプレイの前面に重ねたところ、モアレが発生した。シートを面内で回転させるとモアレの程度は変化するが、モアレを消すことはできなかった。
実施例4
(1)非可視光線(赤外線)反射性の透明パターン用塗工液の調製
両末端に重合可能なアクリロイル基、中央部にメソゲン構造、前記アクリロイル基との間にスペーサーを有し、ネマチック−アイソトロピック転移温度が110℃付近であるモノマー(前記化合物(11)で示される分子構造を有するもの、平均屈折率n1=1.56)100質量部と、両末端に重合可能なアクリロイル基を有するカイラル剤(上記化学式(12)で示される分子構造を有するもの)3質量部とをシクロヘキサノンに溶解させたアノン溶液を調製した。なお、このアノン溶液には、4質量部の光重合開始剤(ビーエーエスエフジャパン株式会社製、ルシリンTPO)を添加した。
(2)撥インキ性下地用塗工液の調製
PETA(日本化薬株式会社製、商品名KAYARAD PET-30)100質量部とレベリング剤(ビックケミー株式会社製、商品名BYK361)0.06質量部、重合開始剤(チバスペシャリティケミカルズ株式会社製、商品名イルガキュア184)4質量部を添加混合し、さらにメチルエチルケトンを樹脂分が50質量%になるように、添加混合して撥インキ性下地用塗工液を調製した。
(3)透明化層用塗工液の調製
PETA(日本化薬株式会社製、商品名KAYARAD PET-30)100質量部に対し、光重合開始剤(チバスペシャリティケミカルズ株式会社製、イルガキュア184)4質量部、レベリング剤(大日本インキ株式会社製、商品名MCF-350SF)を添加混合し、さらにメチルエチルケトンを樹脂分が50質量%になるように添加混合して透明化層用塗工液を調製した。
(4)ドットパターンの印刷
(2)の撥インキ性下地用塗工液を、厚さ80μmのTAC透明基板上に、バーコーターにてよって1μmの厚みで塗工し、紫外線照射により硬化した。次に、この基板上に(1)の赤外線反射性の透明パターン用塗工液を、グラビア印刷法にて6〜8μmの厚みでドットパターンを塗布し、紫外線照射により硬化した。
(5)透明化層の形成
この作製した赤外線反射性パターンが印刷された透明シートの印刷面に、バーコーターによって(3)の透明化層塗工液をコーティングし、乾燥後、紫外線を照射し、硬化処理することによって、赤外線反射パターンを覆う形で、厚さ15μmの透明化層を形成させ、透明シートを作製した。
(6)カール防止層の形成
(5)で得られた透明シートの透明化層とは反対面に、(3)の透明化層用塗工液をバーコーターによってコーティングし、乾燥後、紫外線を照射し、硬化処理することによって、厚み15μmのカール防止層を形成し、カール防止層を有するパターン印刷透明シートを作製した。カールを測定したところ1mmであった。
なお、カールの測定法は、シートA4サイズの中心部を10cm角に切断し、四隅の反りの平均値を計算することで評価した。
また、得られたパターン印刷透明シートに対し、赤外線を照射してその反射光を画像として検知するペン型センサーで読み取ったところ、赤外線反射ドットによる反射パターンを検知することができた。また、このパターン印刷透明シートを、画像を表示中の液晶ディスプレイの前面に重ねたところ、モアレはほとんど見えなかった。
実施例5
アクリレートモノマー、アクリルオリゴマー混合物(大日精化株式会社製、商品名PET-D31、40質量%トルエン・1〜5質量%光重合開始剤を含む)に、メチルエチルケトンを添加混合し、樹脂分が45質量%となる透明化層用塗工液を調製した。
この透明化層用塗工液を、実施例4のカール防止層を形成する際に用いた以外は同様にして、厚み15μmのカール防止層を形成し、カール防止層を有するパターン印刷透明シートを作製した。カールを測定したところ1mmであった。
また、得られたパターン印刷透明シートに対し、赤外線を照射してその反射光を画像として検知するペン型センサーで読み取ったところ、赤外線反射ドットによる反射パターンを検知することができた。また、このパターン印刷透明シートを、画像を表示中の液晶ディスプレイの前面に重ねたところ、モアレはほとんど見えなかった。
実施例6
カール防止層の厚さを10μmに変えた以外は、実施例4と同様にカール防止層を有するパターン印刷透明シートを作製した。カールを測定したところ1.3mmであった。
また、得られたパターン印刷透明シートに対し、赤外線を照射してその反射光を画像として検知するペン型センサーで読み取ったところ、赤外線反射ドットによる反射パターンを検知することができた。また、このパターン印刷透明シートを、画像を表示中の液晶ディスプレイの前面に重ねたところ、モアレはほとんど見えなかった。
実施例7
透明基板を厚さ188μmポリエステル基板に変更し、カール防止層を設けないこと以外は、実施例4と同様にパターン印刷透明シートを作製した。カールを測定したところ5mmであった。
また、得られたパターン印刷透明シートに対し、赤外線を照射してその反射光を画像として検知するペン型センサーで読み取ったところ、赤外線反射ドットによる反射パターンを検知することができた。また、このパターン印刷透明シートを、画像を表示中の液晶ディスプレイの前面に重ねたところ、モアレはほとんど見えなかった。
実施例8
透明基板を厚さ250μmポリエステル基板に変更し、カール防止層を設けないこと以外は、実施例4と同様にパターン印刷透明シートを作製した。カールを測定したところ1mmであった。
また、得られたパターン印刷透明シートに対し、赤外線を照射してその反射光を画像として検知するペン型センサーで読み取ったところ、赤外線反射ドットによる反射パターンを検知することができた。また、このパターン印刷透明シートを、画像を表示中の液晶ディスプレイの前面に重ねたところ、モアレはほとんど見えなかった。
実施例9
カール防止層を設けないこと以外は実施例4と同様に、パターン印刷透明シートを作製した。カールを測定したところ23mmであった。
また、得られたパターン印刷透明シートに対し、赤外線を照射してその反射光を画像として検知するペン型センサーで読み取ったところ、赤外線反射ドットによる反射パターンを検知することができた。また、このパターン印刷透明シートを、画像を表示中の液晶ディスプレイの前面に重ねたところ、モアレはほとんど見えなかった。
実施例10
カール防止層の厚さを5μmに変えた以外は、実施例4と同様にカール防止層を有するパターン印刷透明シートを作製した。カールを測定したところ11mmであった。
また、得られたパターン印刷透明シートに対し、赤外線を照射してその反射光を画像として検知するペン型センサーで読み取ったところ、赤外線反射ドットによる反射パターンを検知することができた。また、このパターン印刷透明シートを、画像を表示中の液晶ディスプレイの前面に重ねたところ、モアレはほとんど見えなかった。
実施例11
透明基板を厚さ100μmポリエステル基板に変更し、カール防止層を設けないこと以外は、実施例4と同様にパターン印刷透明シートを作製した。カールを測定したところ19mmであった。
また、得られたパターン印刷透明シートに対し、赤外線を照射してその反射光を画像として検知するペン型センサーで読み取ったところ、赤外線反射ドットによる反射パターンを検知することができた。また、このパターン印刷透明シートを、画像を表示中の液晶ディスプレイの前面に重ねたところ、モアレはほとんど見えなかった。
以上詳細に説明したように、本発明のパターン印刷透明シートは、ディスプレイ装置の画面に直接手書きするタイプのデータ入力システムに適用できる、座標検知手段を提供する部材であって、作業スペースが低減出来ることに加えて、軽量で、価格が安く、大面積化が容易で、量産可能であり、しかも、透明化層を設けたことにより、透明パターンのレンズ効果が軽減され、透明パターン表面の凹凸による散乱がある場合にも軽減されるため、殆どモアレが発生しない。また、特に透明パターンの反対側にカール防止層を設けるか、透明基板を厚くすることにより、本発明のパターン印刷透明シートのカールを抑制できる。
このため、手軽に使用することができ、実用性能が高く、携帯電話、PDA等の各種携帯端末や、パーソナルコンピュータ、テレビ電話、相互通信機能を備えたテレビジョン、インターネット端末などの種々の情報処理装置に用いることが出来る。
本発明のパターン印刷透明シートの一実施態様を示す断面図である。 本発明のパターン印刷透明シートの別の一実施態様を示す断面図である。 本発明のパターン印刷透明シートの別の一実施態様を示す断面図である。 本発明のパターン印刷透明シートの別の一実施態様を示す断面図である。 本発明のパターン印刷透明シートの別の一実施態様を示す断面図である。 本発明の透明シートの一実施態様である透明パターンのドット形状の断面(透明パターンの透明基板に直交する面で切断した断面)写真(a)、及びその部分断面においてコレステリック液晶の繰り返しの層構造を示す走査型電子顕微鏡写真(b)〜(d)である。 本発明のパターン印刷透明シートを用いるシステム全体の概略図である。 本発明のパターン印刷透明シートにおいてドットパターンが不規則に配列した例を示す要部拡大平面図である。 従来技術に於ける、パターン印刷透明シートを示す断面図である。
符号の説明
1:パターン印刷透明シート(透明シート)
2:透明基板
3:透明パターン
4:配向膜
5:ディスプレイ装置
6:入力端末(ペン型)
7:読取データ処理装置
8:コード
9:透明化層
10:カール防止層
21:基材
22:下地層
i:非可視光線(入射光)
r:反射光

Claims (30)

  1. 透明基板の表面に非可視光線反射性の規則性を有する透明パターンが印刷されてなり、該透明パターンを構成するインキが非可視光線を反射する材料を含み、
    前記透明基板上に、前記透明パターンとほぼ同じ厚さ、又は前記透明パターンを覆う厚さで透明化層が形成されてなるパターン印刷透明シート。
  2. 前記透明基板上に、前記透明パターンとほぼ同じ厚さで透明化層が形成されてなる場合において、(透明パターンの厚さ)−(透明化層の厚さ)が0.15μm以下である請求項1に記載のパターン印刷透明シート。
  3. 前記透明化層が、電離放射線により架橋が形成される透明樹脂層である請求項1又は2に記載のパターン印刷透明シート。
  4. 前記透明化層が鉛筆硬度2H以上の硬さを持つハードコート層である請求項1〜3のいずれかに記載のパターン印刷透明シート。
  5. 前記透明化層の表面に微細凹凸構造が設けられた請求項1〜4のいずれかに記載のパターン印刷透明シート。
  6. 前記透明化層の上に、最外層として前記透明化層よりも低屈折率な反射防止層が形成されてなる請求項1〜5のいずれかに記載のパターン印刷透明シート。
  7. 前記透明化層が接着層又は粘着層である請求項1〜6のいずれかに記載のパターン印刷透明シート。
  8. ポリアセタールからなるR(曲率半径)が0.8mmのペン先を持つペンを45°の傾斜で前記透明化層表面に取り付け、ペンへの垂直加重を250gf(2450mN)とし、ペンの滑り速度が30mm/minの時、滑り荷重が60gf(588mN)以下である請求項1〜7のいずれかに記載のパターン印刷透明シート。
  9. 前記透明化層の表面抵抗値が1013Ω以下である請求項1〜8のいずれかに記載のパターン印刷透明シート。
  10. 前記透明化層表面の純水の接触角が100〜120°以上である請求項1〜9のいずれかに記載のパターン印刷透明シート。
  11. 下記式(A)を満たす請求項1〜10のいずれかに記載のパターン印刷透明シート。
    |n1−n3|>|n1−n2| ・・・(A)
    (n1:透明パターンの屈折率、n2:透明化層の屈折率、n3:空気の屈折率)
  12. 下記式(B)を満たす請求項1〜11のいずれかに記載のパターン印刷透明シート。
    |n1−n2|≦0.14 ・・・(B)
    (n1:透明パターンの屈折率、n2:透明化層の屈折率)
  13. 前記透明パターンの厚さが1〜20μmである請求項1〜12のいずれかに記載のパターン印刷透明シート。
  14. 前記非可視光線が、赤外線又は紫外線である請求項1〜13のいずれかに記載のパターン印刷透明シート。
  15. 前記透明パターンが800〜950nmに選択反射ピーク波長を有する請求項1〜14のいずれかに記載のパターン印刷透明シート。
  16. 前記透明パターンが200〜400nmに選択反射ピーク波長を有する請求項1〜14のいずれかに記載のパターン印刷透明シート。
  17. 前記非可視光線を反射する材料が、非可視光線領域の波長に対して波長選択反射性を持つ、固定化されたコレステリック構造を有する液晶材料である請求項1〜16のいずれかに記載のパターン印刷透明シート。
  18. 前記非可視光線を反射する材料が、非可視光線反射顔料を含有するものである請求項1〜17のいずれかに記載のパターン印刷透明シート。
  19. 前記透明パターンがドットパターンである請求項1〜18のいずれかに記載のパターン印刷透明シート。
  20. 前記透明パターンの反対側に、透明なカール防止層が形成されてなる請求項1〜19のいずれかに記載のパターン印刷透明シート。
  21. 前記カール防止層の厚さが前記透明化層の厚さの±5μm以下である請求項1〜20のいずれかに記載のパターン印刷透明シート。
  22. 前記カール防止層の材質が前記透明化層の材質と同じである請求項1〜21のいずれかに記載のパターン印刷透明シート。
  23. 前記透明基板の厚さが180〜400μmである請求項1〜22のいずれかに記載のパターン印刷透明シート。
  24. 前記透明基板が、基材と該基材の前記透明パターン印刷側表面に積層された下地層とからなり、該下地層が前記透明パターンを形成するインキを撥くものである請求項1〜23のいずれかに記載のパターン印刷透明シート。
  25. 前記パターン印刷透明シートが、非可視光線の照射及び検知が可能な入力端末を用いて、前記透明シートの反射パターンを読み取ることで、透明シート上における入力端末の位置に関する情報を提供可能である請求項1〜24のいずれかに記載のパターン印刷透明シート。
  26. 前記パターン印刷透明シートが、画像表示可能なディスプレイ装置に装着される透明シートである請求項25に記載のパターン印刷透明シート。
  27. 前記ディスプレイ装置の前面に対向して装着される請求項26に記載のパターン印刷透明シート。
  28. 前記ディスプレイ装置に装着するための装着手段を備えている請求項26に記載のパターン印刷透明シート。
  29. 前記装着手段が、ディスプレイ装置に接触する接触面側に設けられ、ディスプレイ装置に貼り付けるための接着性又は粘着性を有する貼着具である請求項28記載のパターン印刷透明シート。
  30. 切り離し可能なものである請求項1〜29のいずれかに記載のパターン印刷透明シート。
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