JP2008209342A - オプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置及び干渉信号測定方法、可変波長光発生装置及び可変波長光発生方法並びに干渉信号測定装置及び干渉信号測定方法 - Google Patents

オプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置及び干渉信号測定方法、可変波長光発生装置及び可変波長光発生方法並びに干渉信号測定装置及び干渉信号測定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2008209342A
JP2008209342A JP2007048429A JP2007048429A JP2008209342A JP 2008209342 A JP2008209342 A JP 2008209342A JP 2007048429 A JP2007048429 A JP 2007048429A JP 2007048429 A JP2007048429 A JP 2007048429A JP 2008209342 A JP2008209342 A JP 2008209342A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
intensity
wavelength
interference
interference signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007048429A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Obayashi
康二 大林
Kimiya Shimizu
公也 清水
Ryoko Yoshimura
了行 吉村
Takeo Miyazawa
丈夫 宮澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kitasato Institute
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Kitasato Institute
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kitasato Institute, Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Kitasato Institute
Priority to JP2007048429A priority Critical patent/JP2008209342A/ja
Publication of JP2008209342A publication Critical patent/JP2008209342A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01MTESTING STATIC OR DYNAMIC BALANCE OF MACHINES OR STRUCTURES; TESTING OF STRUCTURES OR APPARATUS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G01M11/00Testing of optical apparatus; Testing structures by optical methods not otherwise provided for
    • G01M11/30Testing of optical devices, constituted by fibre optics or optical waveguides
    • G01M11/31Testing of optical devices, constituted by fibre optics or optical waveguides with a light emitter and a light receiver being disposed at the same side of a fibre or waveguide end-face, e.g. reflectometers
    • G01M11/3172Reflectometers detecting the back-scattered light in the frequency-domain, e.g. OFDR, FMCW, heterodyne detection

Abstract

【課題】広範囲の掃引波長範囲において高速で測定できるOCTを提供する。
【解決手段】光を波長を変化させて光を発生光として発生する可変波長光発生手段1と、発生光を測定光50と参照光51に分割する分割手段2と、測定光50の反射又は後方散乱された信号光52と参照光51を干渉させる干渉手段8とを備えるオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置において、波長を変化させた発生光を複数の波長領域ごとに異なる周波数で変調する変調手段18,19と、複数の波長領域の波長を有する測定光50を測定対象22に照射して複数の波長領域を同時に走査する複数走査手段7と、干渉光53,54を前記周波数で復調する復調手段11,12とを備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、オプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置及び干渉信号測定方法、可変波長光発生装置及び可変波長光発生方法並びに干渉信号測定装置及び干渉信号測定方法に関する。
(1)従来のOCTと本発明者等による新しいOCT
オプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー法(Optical Coherence Tomography:OCT法)は、網膜等の断層像の撮影に有効な光学的な断層撮影法である(下記非特許文献1参照)。OCT法は、生体への無侵襲性と高い空間分解能(〜10μm程度)が注目され、目以外の他の臓器への応用も試みられている(下記非特許文献1参照)。実用化されているOCTでは、操作の容易性・信頼性・小型軽量性を考慮して、光源としては半導体発光素子、具体的には近赤外域スーパー・ルミネセントダイオード(SLD)が用いられている。しかし、OCTの空間分解能は光源のスペクトル幅に反比例するため、実用化されているOCTの空間分解能はSLDのスペクトル幅で制限され10μm程度でしかない。また、実用化されているOCTには、機械的駆動部分が存在するため高速測定には不向きであるという欠点もある。
本発明者等は、これらの欠点を解消するため、駆動部分が存在せず高速測定が容易な新しいOCTを開発した(下記特許文献1参照)。更に、この新しいOCTの空間分解能を飛躍的に向上させたOCTも開発している。但し、この断層撮影法には、断層像の構築に必要なフーリエ変換に際して複雑な補正を行わなければならないという問題があった。以下、上記新しいOCTおよびこの新しいOCTを改良して空間分解能を飛躍的に向上させたOCTについて説明する。
(2)本発明者等による新しいOCT(OFDR−OCT)の詳細
本発明者等が発明した新しいOCTは、可変波長光源を光源として用いて、その出力光の波長を階段状に変化させて得られる干渉信号から断層像を構築するものである。本発明者等は、この技術をOFDR−OCT法(Optical・frequency・domainTenectometory−OCT)と呼んでいる。実用化されているOCTでは、測定光路に配置した参照ミラーを機械的に走査して得られる干渉信号から断層像を構築していた。この為、実用化されているOCTでは、測定速度が参照ミラーの機械的走査速度に律速されていた。OFDR−OCT法ではこのような機械的走査が不要なので、極めて高速の測定が可能である。
(a)装置構成
図16は、本発明者等が開発したOFDR−OCT法を利用した従来の前眼部の断層像撮影装置の概略図である。
まず、例えば超周期構造回折格子分布反射形半導体レーザ光発生装置(下記非特許文献2、Super−Structure Grating Distributed Bragg Reflector Laser(以下、SSG・DBRレーザと略す))のような、波長を変化させながら光を出射できる可変波長光発生手段である可変波長光発生装置111の光出射口を、光を二分割(例えば70:30)する方向性結合器等からなる第一のカプラ113の光受入口に光学的に接続する。
前記第一のカプラ113の一方側(分割割合70%側)の光送出口は、オプティカルサーキュレータ115からなる進行方向制御手段の光受入口に光学的に接続している。第一のカプラ113の他方側(分割割合30%側)の光送出口は、光を二分割(50:50)する方向性結合器等からなる合波手段である第二のカプラ116の光受入口に光学的に接続している。上記オプティカルサーキュレータ115の光送出口は、上記第二のカプラ116の光受入口に光学的に接続している。
図17は、従来の測定光照射/信号光補足手段の概略図である。
上記オプティカルサーキュレータ115の光受入/光送出口は、図17に示すような測定光照射/信号光補足手段140に接続する。この測定光照射/信号光補足手段は、測定対象である眼200によって測定光(第二のカプラ116で70%に分割されたレーザ光)が反射又は後方散乱された信号光を捕捉する手段としても機能する。
図17に示すように、測定光照射/信号光捕捉手段140は光ファイバを通ってきた測定光を平行ビームに整形するコリメートレンズ142と、この平行ビームを前眼部に集光するフォーカシングレンズ144と、測定光の進行方向を走査するガルバノミラー143とから構成されている。
図16に示すように、前記第二のカプラ116の一方側及び他方側の光送出口は、光検出機能を有する差動増幅器117の光受入口に光学的に接続されている。
差動増幅器117の出力部は、測定対象の深さ方向の反射光強度分布(又は後方散乱光強度分布)を算出する演算制御装置121の入力部に図示しないアナログ/デジタル変換機を介して電気的に接続されている。演算制御装置121の出力部は、演算結果を表示するモニタやプリンタ等の表示装置122の入力部に電気的に接続している。この演算制御装置121は、入力された情報に基づいて前記可変波長光発生装置111及びガルバノミラー143(図17参照)を制御する。
(b)OFDR−OCT法の測定原理
測定対象たとえば前眼部によって測定光が反射又は後方散乱されて生じた信号光は、第三のカプラ116によって測定光と合波され干渉する。
合波された光の強度は直流成分と正負に振動する干渉信号の和であるが、第一の差動増幅器117はこの干渉信号のみを抽出する。
図18は、一つの反射面201に入射する光と、反射面201によって反射する光の光路を示す図である。
下記式(1)は、測定対象が図18のように反射面201を一つだけ有するとした場合に、差動増幅器117によって検知される干渉信号Id(ki)の大きさ(差動増幅器117の二入力I+(ki)とI-(ki)の差)を表したものである。
Figure 2008209342
2Lは第一のカプラ113で分割され第二のカプラ116で合波されるまでに第一の分割光(分割比70%)が走行した光路長(光の走行距離に屈折率を乗じたもの。以下同じ。)と第二の分割光(分割比30%)すなわち参照光が走行した光路長との差であり、kiは可変波長光発生装置111が第i番目に放射する光の波数(=2π/λ,λは波長)、Is及びIrはそれぞれ測定対象によって反射(又は後方散乱)された光(信号光)の強度及び参照光の強度である。第一の差動増幅器117は、上記Id(ki)に比例した信号を出力する。
断層像は、演算制御装置121によってId(ki)をフーリエ変換し、その絶対値または絶対値の二乗を算出することによって得られる(下記特許文献1、下記特許文献2参照)。
(3)空間分解能を向上させたOFDR−OCT
OCTの空間分解能は、光源のスペクトル幅に反比例する。これはOFDR−OCTでも同じである(OFDR−OCTの分解能を決定するのは、個々の可変波長光のスペクトル幅ではなく可変波長光源の可変波長領域(「波数走査範囲」と言い換えることもできる)の幅である。)。
図19は、空間分解能を向上させた従来のOFDR−OCT装置(以下、「改良型OFDR−OCT装置」と呼ぶ)の概略図である。
図19に示すように、この装置は、2台の基本的なOCT装置220,221からなっている。但し、OFDR−OCT装置220,221は同一の測定光照射/信号光補足手段204からなっている。測定光照射/信号光補足手段204は、2台のOFDR−OCT装置220,221が生成する測定光を合波するためのカプラ203を備えている。このカプラ203は、また信号光を分割しそれぞれのOFDR−OCT装置220,221へ供給する手段としても機能する。
可変波長光発生装置201,202の可変波長領域(「波数走査範囲」と言い換えることもできる)は接しており、一体となって一つの拡大可変波領域を形成する。可変波長光発生装置201,202の制御装置は、可変波長光発生装置201,202が同時に波長走査するようにプログラムされている。差動増幅器205は、可変波長光発生装置201に由来する参照光と信号光を受光して第一の干渉信号を生成する。同じく、差動増幅器206は、可変波長光発生装置202に由来する参照光と信号光を受光して第二の干渉信号を生成する。可変波長光発生装置201,202を波長走査して得られた第一および第二の干渉信号を集めると、上記拡大可変波長領域(「拡大波数走査範囲」と言い換えることもできる)中の全波長に対する干渉信号を得ることができる。
上記拡大可変波長領域は、一台の可変波長光発生装置201,202が走査可能な波長範囲の2倍の広さを持っている。従って、上記拡大可変波長領域に対する干渉信号をフーリエ変換すれば空間分解能は2倍に向上する。
一方、可変波長光発生装置201,202は上述したように同時に波長走査するので、本装置の波長走査時間は可変波長光発生装置が一台の基本的なOFDR−OCT装置と同じである。即ち、波長走査範囲が2倍になっても、測定速度は可変波長光発生装置が一台の場合と同じである。可変波領域を拡大する方法としては、OFDR−OCT装置を二重化するのではなく波長走査範囲の接した2台の可変波長光発生装置の出力光を束ねて一つの干渉計に入射する方法も考えられる(下記特許文献2参照)。しかし、この方法では2台の可変波長光発生装置を逐次波長走査しなければならないので、測定時間は2倍になってしまう。
以上、説明した通り改良型OFDR−OCTは、OFDR−OCTの高速を損なうことなく空間分解能を向上させるという特徴を有している。
特開2005−156540号公報 特開2006−47264号公報 陳建培、「臨床応用へ向けた光コヒーレンストモグラフィによる顕微診断」、OPTRONICS、株式会社オプトロニクス社、平成14年7月10日、第247号、p.179−183 吉國裕三、「波長可変レーザの開発動向とそのシステム応用への期待」、応用物理、2002、第71巻、第11号、p.1362−1366 AT&T、ベル研究所著、山口開生、中込雪男訳、「情報通信システム」、第1版、ラテイス株式会社、昭和59年7月15日、p.326−332 Takuji Amano、Hideaki Hiro−Oka、DongHak Choi、Hiroyuki Furukawa、Fumiyoshi Kano、Mituo Takeda、Motoi Nakanishi、Kimiya Shimizu、and Kohji Ohbayashi、APPLIED OPTICS、10 February 2005、Vol.44、No.5、p.808−816
上記改良型OFDR−OCTは、基本的なOCT装置が二重化されているため装置構成が複雑である。
また、図19に示すように、フーリエ変換によって断層像を構築するためには、OCT装置220,221に対する試料光路(カプラ209、210で分割され、試料211を経由してカプラ207,208に至る光路)と参照光路(カプラ209、210で分割され直接カプラ207,208に至る光路)の光路長差が一致していることが必要である。光路長差の不一致に許される誤差は、空間分解能(典型的には、約10μm)以下である。
OCT装置220,221の光路長差をこのような誤差範囲内で一致させようとすると光路長調整用の光回路を更に付加しなければならない。このため装置構成が更に複雑化する。データ処理によって、この光路長差の不一致を解消することは可能である。しかし、このデータ処理は複雑であり測定時間が長大化してしまう。
本発明が解決しようとする課題は、改良型OFDR−OCTが有する上記問題点を伴わずに、高速かつ高空間分解能を実現するOCT装置を提供することである。即ち、装置構成は基本的OFDR−OCT装置と大差なく、且つ測定速度は同等であり、しかも高空間分解能を実現できるOCT装置を提供することが、本発明が解決しようとする課題である。
以上のことから、本発明は、光源からの発生光を掃引する波長領域ごとに異なる周波数で変調し波長領域ごとに同時に掃引し前記周波数で復調することを特徴とし、広範囲の掃引波長範囲において高速で測定できるOCTを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するための第1の発明(請求項1に対応)に係るオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置は、
光を波長を変化させて発生光として発生する可変波長光発生手段と、
前記発生光を測定光と参照光に分割する分割手段と、
前記測定光の反射又は後方散乱された信号光と前記参照光を干渉させる干渉手段と
を備えるオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置において、
波長を変化させた前記発生光を複数の波長領域ごとに異なる周波数で変調する変調手段と、
複数の波長領域の波長を有する前記測定光を測定対象に照射して複数の波長領域を走査する複数波長領域走査手段と、
前記干渉光を前記周波数で復調する復調手段とを備える
ことを特徴とする。
上記の課題を解決するための第2の発明(請求項2に対応)に係るオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置は、第1の発明に係るオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置において、前記干渉手段によって干渉された個々の出力光の強度を前記複数の可変波長光発生手段の波数ごとに測定する測定手段を備えることを特徴とする。
上記の課題を解決するための第3の発明(請求項3に対応)に係るオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置は、第1の発明に係るオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置において、前記干渉光の強度を検出して得られた電気信号を、前記周波数ごとに復調して出力する復調手段を備えることを特徴とする。
上記の課題を解決するための第4の発明(請求項4に対応)に係るオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置は、第1の発明乃至第3の発明のいずれかに係るオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置において、前記信号光と前記参照光を干渉させて生成した光の強度から、前記信号光の強度と前記参照光の強度の和に由来する直流成分を差し引いた干渉信号の強度の集合を、前記発生光の波数に対してフーリエ変換する演算手段を備えることを特徴とする。
上記の課題を解決するための第5の発明(請求項5に対応)に係るオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置は、第4の発明に係るオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置において、前記フーリエ変換の結果の絶対値又は絶対値の二乗を算出する演算手段を備えることを特徴とする。
上記の課題を解決するための第6の発明(請求項6に対応)に係る干渉信号測定方法は、
光を波長を変化させて発生光として発生する工程と、
前記発生光を測定光と参照光に分割する工程と、
前記測定光の反射又は後方散乱された信号光と前記参照光を干渉させる工程と
を有する干渉信号測定方法において、
波長を変化させた前記発生光を複数の波長領域ごとに異なる周波数で変調し、
複数の波長領域の波長を有する前記測定光を測定対象に照射して複数の波長領域を走査し、
前記干渉光を前記周波数で復調する
ことを特徴とする。
上記の課題を解決するための第7の発明(請求項7に対応)に係る干渉信号測定方法は、第6の発明に係る干渉信号測定方法において、前記干渉させる工程によって干渉された個々の出力光の強度を前記複数の可変波長光発生手段の波数ごとに測定することを特徴とする。
上記の課題を解決するための第8の発明(請求項8に対応)に係る干渉信号測定方法は、第6の発明に係る干渉信号測定方法において、前記干渉光の強度を検出して得られた電気信号を、前記周波数ごとに復調して出力することを特徴とする。
上記の課題を解決するための第9の発明(請求項9に対応)に係る干渉信号測定方法は、第5の発明乃至第8の発明のいずれかに係る干渉信号測定方法において、前記信号光と前記参照光を干渉させて生成した光の強度から、前記信号光の強度と前記参照光の強度の和に由来する直流成分を差し引いた干渉信号の強度の集合を、前記発生光の波数に対してフーリエ変換することを特徴とする。
上記の課題を解決するための第10の発明(請求項10に対応)に係る干渉信号測定方法は、第9の発明に係る干渉信号測定方法において、前記フーリエ変換の結果について絶対値又は絶対値の二乗を算出することを特徴とする。
上記の課題を解決するための第11の発明(請求項11に対応)に係る可変波長光発生装置は、
オプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置の光源として用いられる可変波長光発生装置であって、
複数の領域に分割され波数走査範囲ごとに光を走査する走査手段と、
前記光を相互に異なった変調周波数でそれぞれ光強度変調する変調手段と、
光強度変調された前記光を干渉させて出力する干渉手段とを備える
ことを特徴とする。
上記の課題を解決するための第12の発明(請求項12に対応)に係る可変波長光発生方法は、
オプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置の光源として用いられる可変波長光発生方法であって、
複数の領域に分割され波数走査範囲ごとに光を走査し、
前記光を相互に異なった変調周波数で光強度変調し、
光強度変調された前記光を干渉させて出力する
ことを特徴とする。
上記の課題を解決するための第13の発明(請求項13に対応)に係る干渉信号測定装置は、
オプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置に用いられる干渉信号測定装置であって、
受光した干渉光の強度を検出し得られた電気信号を複数出力する光検出手段と、
前記光検出手段のそれぞれの出力をそれぞれ受信する通過帯域が相互に異なる複数の帯域通過フィルタ手段と、
それぞれの前記帯域通過フィルタの出力をそれぞれ受信して復調する複数の復調手段とを備える
ことを特徴とする。
上記の課題を解決するための第14の発明(請求項14に対応)に係る干渉信号測定方法は、
オプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置に用いられる干渉信号測定方法であって、
受光した干渉光の強度を検出して得られた電気信号を複数出力し、
それぞれの出力をそれぞれ受信する通過帯域が相互に異なる複数の帯域通過フィルタを通過させ、
それぞれの前記帯域通過フィルタの出力をそれぞれ受信して復調する
ことを特徴とする。
上記の課題を解決するための第15の発明(請求項15に対応)に係る干渉信号測定装置は、
オプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置に用いられる干渉信号測定装置であって、
受光した干渉光の強度を検出して得られた電気信号を複数出力する光検出手段と、
前記光検出手段のそれぞれの出力を複数の異なる周波数帯でそれぞれ復調して出力する復調手段とを備える
ことを特徴とする。
上記の課題を解決するための第16の発明(請求項16に対応)に係る干渉信号測定方法は、
オプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置に用いられる干渉信号測定方法であって、
受光した干渉光の強度を検出して得られた電気信号を複数出力し、
複数の異なる周波数帯でそれぞれ復調して出力する
ことを特徴とする。
本発明によれば、測定速度の低下や装置構成の複雑化を引き起こすことなくOFDR−OCT装置を高空間分解能化することができる。
即ち、本発明によれば、装置構成は基本的OFDR−OCT装置と大差なく、測定速度は同等であり、しかも高空間分解能を実現できるOCT装置を実現できる。
また、本発明によれば、空間分解能を向上させない場合には、測定速度を大幅に改善することができる。
以下、本発明に係るオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置の一実施形態について、図1〜図15を用いて説明する。ここで、図1は本発明に係るOFDR−OCT装置の概略図、図2は本発明に係る多重化可変波長光発生装置1の一例を示した図、図3は図2に示す可変波長光源の出力光の波長の時間に対する変化を表した図、図4は本発明に係る変調後の出力光の光強度の時間変化と波長の時間変化を表した図、図5は干渉信号強度の波数依存性の一例を示した図、図6は本発明に係る第一の一連の動作を示した動作フロー図、図7は本発明に係る第二の一連の動作を示した動作フロー図、図8は本発明に係る測定対象の断層像を構築する動作を示した動作フロー図、図9はcos(2k11)の時間変化を表した図、図10は周波数成分の中心が最も高周波側に偏っている擬似的な余弦関数を表した図、図11は図10に示す擬似的な余弦関数のスペクトル分布の上限を表した図、図12は図10に示す余弦関数の3倍の周期で振動する余弦関数のスペクトル分布の上限を表した図、図13は式(19)の右辺第二項のスペクトルを表した図、図14は中心波長1.55μmの光源を用いた際に達成できる生体内での空間分解能を波長走査範囲の関数として表した図、図15は中心波長1.55μmの光源を用いた際に達成できる生体内での測定レンジを波長ステップの関数として表した図である。
(1)装置構成
図1は、本発明に係るOFDR−OCT装置の概略図である。
図1に示すように、本装置は、隣接した二つの波数範囲で同時に波数走査され且つ異なった周波数fm1,fm2で強度変調された二つの出力光を多重化して出力する多重化可変波長光発生装置1と、多重化可変波長光発生装置1の多重化された出力光を測定光50と参照光51に分割する方向性結合器からなるカプラ2と、第一のポート4で受光した測定光50を第二のポート5から送出すると共に第二のポート5に送り返されてきた信号光52(後述)を受光して第三のポート6から送出する光サーキュレータからなる進行方向制御手段3と、進行方向制御手段3の第二のポート5から送出された測定光50を測定対象に照射すると共に測定光50が前記測定対象によって反射(又は後方散乱)された信号光52を捕捉して進行方向制御手段3の第二のポート5に送り返す測定光照射/信号光捕捉手段7と、進行方向制御手段3の第三のポート6から送出された信号光52と参照光51とを合波して干渉させる方向性結合器からなるカプラ8とを有する。
カプラ8は、分割割合が50:50の3dBカプラである。更に、本装置は、カプラ8によって合波された二つ出力光の強度をそれぞれ検出しその差分を並列に二つ出力する差動増幅器9と、この二つの出力の一方55を受信して変調周波数fm1とその側波帯は通過させるが0〜1/2th(Hz)(thは後述する波数保持時間)間の低周波成分や変調周波数fm2とその側波帯は通過させない第一のバンドパスフィルタ10と、第一のバンドパスフィルタ10の出力を復調する第一の復調器11と、前記二つの出力の他方56を受信して変調周波数fm2とその側波帯は通過させるが0〜1/2th(Hz)間の低周波成分や変調周波数fm1とその側波帯は通過させない第二のバンドパスフィルタ12と、第二のバンドパスフィルタ12の出力を復調する第二の復調器13と、第一の復調器11及び第二の復調器13の出力をそれぞれアナログ/デシタル変換する二入力のA/Dコンバータ14と、A/Dコンバータ14の出力とこの出力に対応する多重化可変波長光発生装置1の出力光(発生光)の波数(=2×π/λ、λは波長)とから測定対象の断層像を構築する演算制御装置15と、その結果を表示する表示装置(図示せず)を有する。
多重化可変波長光発生装置1、カプラ2、進行方向制御手段3、測定光照射/信号光捕捉手段7、カプラ8、及び差動増幅器9は、図1に示すように相互に光ファイバにより光学的に接続されている。一方、差動増幅器9、第一のバンドパスフィルタ10、第一の復調器11、第二のバンドパスフィルタ12、第二の復調器13、A/Dコンバータ14、演算制御装置15、及び多重化可変波長光発生装置1は、図1に示すように電気的に接続されている。また、演算制御装置15は、測定光照射/信号光捕捉手段7とも電気的に接続されている(図示せず。)。復調器11,13の復調方式は、搬送波抑圧両側波帯(DSBSC)方式である。復調に必要な復調用搬送波は、光強度変調器18、19を変調するための発信機(図示せず)から直接得ることができる。
図2は、本発明に係る多重化可変波長光発生装置1の一例を示した図である。
図2に示すように、本多重化可変波長光発生装置1は、第一のSSG−DBRレーザ(超周期構造回折格子分布反射型半導体レーザ)からなる第一の可変波長光源16及び可変波長範囲が第一の可変波長光源16の可変波長範囲に隣接している第二のSSG−DBRレーザからなる第二の可変波長光源17と、マッハツェンダ変調器からなる第一の強度変調器18と、同じくマッハツェンダ変調器からなる第二の強度変調器19と、方向性結合器からなる光結合器20と、制御装置25とからなる。
可変波長光源16、17は、制御装置25の指令に基づいてそれぞれの可変波長範囲全体に亘りレーザ光を波長をスッテプ状に変化させながら出力(即ち、波長走査)する。第一の強度変調器及び第二の強度変調器は、それぞれ異なった周波数fm1(Hz)、fm2(Hz)で可変波長光源16、17の出力光を強度変調する。制御装置25は、演算制御装置15に電気的に接続されており、演算制御装置15の指令に基づいて可変波長光源16、17を同時に波長走査させる。可変波長光源16,17、強度変調器18,19、光結合器20は、光ファイバによって光学的に接続されている。また、制御装置25及び可変波長光源16、17は電気的に接続されている。
可変波長光源16、17は、SSG−DBRレーザに代えて、サンプル・グレーティング・分布反射型半導体レーザ(SG・DBRレーザ、US4896325)、変調格子Yレーザ(Modulated Grating Y Laser,MYレーザ)、及びグレーテイング・カプラ・レフレクタ・レーザ(Grating Coupler Sampled Refしector Laser,GCSRレーザ)等を用いることもできる。
図1に示すように、測定光照射/信号光捕捉手段7は、光ファイバを通ってきた測定光50を平行ビームに整形するコリメートレンズ21と、この平行ビームを測定対象22表面に集光するフォーカシングレンズ23と、測定光50の進行方向を走査するガルバノミラー24とからなる。ガルバノミラー24の制御部(図示せず)は、演算制御装置15に電気的に接続されており、演算制御装置15の指令に基づいてガルバノミラー24の角度を制御して測定光50の照射位置を移動させる。
(2)動作方法,
まず、測定者は、図1に示す測定対象22の表面上の断層像を撮影しようとする位置に測定光50が照射されるように、測定対象22に対して測定光照射/信号光捕捉手段7を移動し固定させる。この操作の後、測定者は演算制御装置15に断層像の撮影を開始するように指示を出す。
指示を受けた演算制御装置15は、ガルバノミラー24の制御部に、ガルバノミラー24の角度を所定の角度に設定するよう指令を送出する。指令を受けた制御部は、ガルバノミラー24の角度を上記所定の角度に設定する。この角度によって定まる測定光50の照射位置が、測定対象22表面における測定光の走査線の始点になる。走査線の始点は、ガルバノミラー24の角度を適宜変更することによって微調整可能である。測定光50の照射位置は、以下に述べる動作の中で、この走査線上を一方向にステップ状に逐次移動していく。
次に、演算制御装置15は、多重化可変波長光発生装置1の制御装置25に、可変波長光源16、17の波長走査を開始するよう指令を送出する(図7S4参照)。指令を受けた制御装置25は、可変波長光源16,17(図2参照)の制御部(図示せず)に波長走査開始の指令を同時に送出する。
指令を受けた可変波長光源16,17の制御部は、それぞれのSSG−DBRレーザの駆動を同時に開始し出力光の波長を時間に対してステップ状に変化させる。この波長走査は、波長間隔ではなく波数間隔を一定にして行われる方が望ましい。この波長走査に必要なパラメータ(走査波数の始点、波数間隔、波数保持時間、走査ステップ数、出力光の強度等)は、予め各可変波長光源16、17の制御部に設定されている。
可変波長光源16,17の走査波数の始点は異なるが、波数間隔、波数保持時間、走査ステップ数、光出力強度は同一となるように設定される。可変波長光源16,17は各波長ステップごとに、光の出力を開始すると同時にそのことを通知する信号を制御部25に送出する(尚、第一の可変波長光源16の送出する信号を第一のトリガ、同じく第二の可変波長光源17の送出する信号を第二のトリガと呼ぶこととする。)。
制御装置25は、第一のトリガ及び第二のトリガ双方の受信を確認すると、そのことを通知する信号(第三のトリガ)を、演算制御装置15に送出する。第三のトリガは、演算制御装置15がA/Dコンバータ14にアナログ・デジタル変換を指令するためのタイミングを決定するために用いられる。
図3は、図2に示す可変波長光源16,17の出力光の波長の時間に対する変化を表した図である。
縦軸は各々の可変波長光源が出射する光の波長(又は波数)であり、横軸は最初の波長が出力されてからの経過時間である。第一の可変波長光源16の可変波長範囲28と第二の可変波長光源17の可変波長範囲29は隣接している。
図3に示すように、可変波長光源16,17は同時に波長走査を開始する。また、各波長ステップの波数保持時間は共に1μsで共通する。波長走査範囲はそれぞれ1.530μm〜1.570μm(波数に換算すると4.107μm-1〜4.002μm-1)と1.570μm〜1.612μm(4,002μm-1〜3.898μm-1)である。波長間隔は、2,616×10-4μm-1である。波長間隔ではなく波数間隔を一定とするのは、波数間隔が等しい方が後述する断層像構築のためのデータ処理の精度が高くなるからである。
図2に示す可変波長光源16,17の走査する波長の数すなわち走査ステップ数は可変波長光源16,17間で同一であり、具体的には、走査ステップ数は400点である。多重化可変波長光発生装置1の制御装置25から演算制御装置15(図1参照)に各波長を有する光の出力開始を通知する第三のトリガが送出されるが、具体的には、その時刻は波長走査の開始から0、1、2、3・・・、399μs経過した時である。出力光の強度は、可変波長光源16,17とも総ての波長で10mW一定である。
第一の可変波長光源16の出力光は第一の強度変調器18に送出される。第一の強度変調器18は、受光した出力光を波数保持時間より十分に短い周期で強度変調する。具体的には、波数保持時間1μsの1/20の周期すなわち0.05μsの周期を持つ正弦波で強度変調する。これは、20MHzの変調周波数に相当する。
図4は、変調後の出力光の光強度の時間変化32と波長の時間変化33を表した図である。
図4に示された波長走査期間は、最初のステップ全体とそれに続く第二のステップの一部である。ここで、変調度は0.5である。
同様に、図2に示す第二の可変波長光源17の出力は強度変調器19に送出される。第二の強度変調器19は、受光した出力光を波数保持時間より十分に短い周期で強度変調する。具体的には、波数保持時間1μsの1/40の周期すなわち0.025μsの周期を持つ正弦波で強度変調する。これは、40MHzの変調周波数に相当する。変調度は0.5とする。
第一及び第二の強度変調器18、19の出力はそれぞれ光結合器20に送出される。光結合器20は、受光した変調光を合波して一つの出力とする。これが多重化可変波長光発生装置1の出力光(発生光)となる。
以上の例では、可変波長光源の各波長ステップの波数保持時間は1μsとした例を述べた。波長保持時間に走査ステップ数を乗じた時間が1Aスキャンに要する時間(1測定点の深さ方向の断層像を計測するのに要する時間)になるので、高速性の観点からは波数保持時間は短くした方が有利である。一方、光源や測定系の制御を簡易化するため、及びSN比をよくするためには波数保持時間は長くした方が有利である。
SSG−DBRレーザのような半導体の電流による波長制御を用いた広帯域波長可変レーザは原理的には1ns程度の高速波長可変が可能であるから、高速化のためには波数保持時間は10ns程度まで短くすることが可能である。
一方、1枚の2次元断層像を撮像するためには通常100点程度以上の測定点についてAスキャンを行うことが必要であるが、それに要する時間としては生体がほぼ静止しているとみなされる時間内で行う必要がある。つまり遅くとも1s以内、望ましくは0.1s以内にするのが良い。即ち、10ms/Aスキャン以上(望ましくは1ms/Aスキャン以上)の速度があることが必要である。
次に、1Aスキャン当たりに必要なステップ数について説明する。OCTの性能において空間分解能と侵達度は重要である。空間分解能は波長走査範囲が広いほど向上する。侵達度を決める重要な要素である測定レンジは波長(波数)ステップ間隔が狭いほど向上する。
図14は、中心波長1.55μmの光源を用いた際に達成できる生体内での空間分解能を波長走査範囲の関数として表した図である。
また、図15は、中心波長1.55μmの光源を用いた際に達成できる生体内での測定レンジを波長ステップの関数として表した図である。
図14、図15からわかるように、OCTのメリットが享受できる20μm程度及びそれより優れた分解能と、2mm以上の測定レンジを両立するためには、波長走査範囲は40nm程度以上、波長ステップは0.2nm程度以下にするのが良い。即ち、操作ステップ数は200ステップ程度以上は必要となる。
本発明を適用することにより、この必要なステップ数を複数の光源に分割して出力させることが可能となるが、コストや光パワーを考慮すると、分割する数は2〜4程度が現実的には望ましいことを考慮すると、1台の光源が走査するステップ数は最低でも50ステップ程度以上は必要となることがわかる。
これらを考慮すると、波数保持時間は実用上は最長でも200μs程度以下(望ましくは20μs程度以下)とするのが良い。即ち、可変波長光源の各波長ステップの波数保持時間は10nsから200μsの値をとり、目的により適当な値が選ばれる。
強度変調器18、19の変調周波数はその周期が波数保持時間より短くなるように選ぶことが必要であるから、即ち5kHz以上の周波数が選ばれる。
ここから、再び波数保持時間は1μs、変調周波数20MHz、40MHzとした例について説明を続ける。
図1に示すように、多重化可変波長光発生装置1の出力光は、カプラ2により測定光50(分割割合:70%)と参照光51(分割割合:30%)に分割される。測定光50と参照光51とは、それぞれ試料光路26と参照光路27に送出される。参照光路27に送出された参照光51は、第二のカプラ8の第一の入力端に入力される。試料光路26に送出された測定光50は、進行方向制御手段3の第一のポート4に入力される。
この測定光50は進行方向制御手段3の第二のポート5から送出され、測定光照射/信号光捕捉手段7に入力される。測定光照射/信号光捕捉手段7に入力された測定光50は、コリメートレンズ21によって平行ビームとされる。ついでガルバノミラー24によって偏向され、フォーカシングレンズ23によって測定対象22の表面上に集光される。
測定光50は、測定対象22内部に侵入し、測定対象22の表面及び内部構造によって散乱(又は反射)されながら減衰していく。測定対象22によって後方に散乱(又は反射)された測定光50の一部は測定光照射/信号光捕捉手段7に再入射し、進行してきた光路を逆行して進行方向制御手段3の第二のポート5に戻る。測定対象22によって散乱(又は反射)され測定光照射/信号光捕捉手段7に再入射した測定光50は、散乱位置(又は反射位置)や散乱強度(又は反射強度)に関する情報を携えている。従って、測定対象22によって散乱(又は反射〉され測定光照射/信号光捕捉手段7に再入射した測定光50を、信号光52と呼ぶこととしている。
第二のポート5に再入射した信号光52は、第三のポート6から送出される。第三のポート6から送出された信号光52は、第二のカプラ8の第二の入力端に入力する。信号光52及び参照光51は第二のカプラ8で合波される。第二のカプラ8は、方向性結合器からなる3dBカプラによって構成されているので、強度が相補的な関係にある二つの出力光(干渉光)を送出する。即ち、信号光52と参照光51が方向性結合器からなる3dBカプラで合波されると、強度が相補的な二つの出力光53、54が得られる。
ここで、強度が相補的な関係にある出力光とは、どのようなものであるかについて説明する。説明を簡単にするため、まず可変波長光源16,17の一方のみを動作させ、且つ強度変調器18,19は動作させない場合について説明する。即ち、多重化も強度変調もされていない光の波長を走査した場合について説明する。
この場合、第二のカプラ8の出力光の強度は、測定光50と信号光52それぞれの光強度の和(正確にはその1/2)に波数走査に対して強度が正負に振動する干渉信号が重畳されたものである。第二のカプラ8には、二つの出力口がある。一方の出力口から出射される干渉光53の強度は、参照光51と信号光52の強度の和(正確にはその1/2)に上記干渉信号が加算したものである。他方の出力口から出力される干渉光54の強度は、参照光51と信号光52それぞれの強度の和(正確にはその1/2)から上記干渉信号が差し引いたものである。即ち、二つの出力光の強度は相補的な関係にある。例えば、測定対象22が一つの反射面からなる場合には、第二のカプラが出力する二つの干渉光の強度I+,I-は、下記式(2)及び式(3)のようになる。
Figure 2008209342
ここで、I+は一方の干渉光53の強度を、I-は他方の干渉光54の強度を示す。また、Isは信号光52の光強度を、Irは参照光51の光強度を表す。2Lは、試料光路26と参照光路27の光路長差を表す。kは、信号光52及び参照光51の波数である。尚、以上の説明から明らかなように、干渉信号とは信号光52と参照光51を合波させて生成した光の強度から信号光強度と参照光強度の和に由来する直流成分を差し引いたものである。
差動増幅器9は、この強度が相補的な二つの出力をそれぞれ受光して光電変換し、その差を出力する。従って、差動増幅器9によって、上記「参照光51と信号光52それぞれの光強度の和」(=(Is+Ir)/2)は相殺され、一方「波数に対して強度が振動する干渉信号」(=(Is・Ir1/2cos(2L・k))は加算されて2倍の大きさとなる。差動増幅器9の出力Ioutは、式(2)及び式(3)に基づいて計算するとは以下のようになる。
Figure 2008209342
ここでAは、差動増幅器9の光電変換効率と増幅率に基づく係数である。
ところで、可変波長光源16,17を同時に走査させた場合、第二のカプラ8の出力光(即ち、干渉光)の強度は、可変波長光源16だけを動作させた時に得られる第二のカプラ8の出力光の強度と可変波長光源17だけを動作させた時に得られる第二のカプラ8の出力光の強度との和になっている。即ち、第二のカプラ8の二つの出力光の強度A,Bは、可変波長光源16だけを動作させた時に得られる第二のカプラ8の出力光の強度(a,a’)と、可変波長光源17だけを動作させた時に得られる第二のカプラ8の出力光の強度(b,b’)とを加え合わせたもの(A=a+b,B=a’+b’)である(「測定原理」の欄で詳述する。)。
上述したように差動増幅器9は、第二のカプラ8が信号光52と参照光51を合波して得られた出力光の光強度から「参照光51と信号光52それぞれの光強度の和」からなるバックグラウンドを除去して、干渉信号のみを電気信号に変換して送出する。この電気信号には、第一の可変波長光源16だけを動作させた時に得られる第一の干渉信号を光電変換して得られる電気信号と第二の可変波長光源17だけを動作させた時に得られる第二の干渉信号を光電変換した電気信号が混在している。従って、断層像を構築するためには第一の干渉信号に基づく電気信号と第二の干渉信号に基づく電気信号とを分離する必要がある。
差動増幅器9は、第一の干渉信号に基づく電気信号と第二の干渉信号に基づく電気信号とが混在している同一の第一及び第二の電気信号55,56を二つ並列に送出する。第一の電気信号55は第一のバンドパスフィルタ10に、第二の電気信号56は第二のバンドパスフィルタ12にそれぞれ送出される。
第一の電気信号55及び第二の電気信号56双方には、スペクトルが0(Hz)近傍に局在した干渉信号と出力光を第一の強度変調器18で変調して生じたスペクトルが20MHz近傍に局在する第一の変調信号成分と第二の可変波長光源17の出力光を第二の強度変調器19で変調して生じたスペクトルが40MHz近傍に局在した第二の変調信号成分とが含まれている。
ここでスペクトルが0(Hz)近傍に局在した干渉信号と20MHz近傍に局在した第一の信号成分とは、第一の可変波長光源16のみを動作させた場合に得られる干渉信号に対応している。一方、スペクトルが0(Hz)近傍に局在した干渉信号とスペクトルが40MHz近傍に局在した第二の信号成分とは、第二の可変波長光源17のみを動作させた場合に得られる干渉信号に対応している。詳しくは、下記「測定原理」の欄で説明する。
第一のバンドパスフィルタ10は、第一の電気信号55から第一の可変波長光源16の出力光に由来する第一の変調信号成分のみを抽出し、第一の復調器11に第三の電気信号57を送出する。第一のバンドパスフィルタ10のバンド幅は、例えば4(MHz)程度であれば良い。これは、下記「測定原理」で述べる通り第一の変調信号成分の側波帯の幅は高々1/th(Hz)程度(上記波数保持時間1μ-1secに対して1(MHz))なのでその数倍帯域を確保すればよいからである。
復調方法には、例えば電気通信における伝送方式である振幅変調(AM変調)の復調方式として用いられている搬送波抑圧両側波帯(DSBSC)方式を用いることができる(上記非特許文献3参照)。この復調には、受信信号に復調用搬送波を乗じる必要がある。電気通信ではこの復調用搬送波を受信信号から生成しているが、図1の装置では強度変調器18を変調するための発信機(図示せず)から直接得ることができる。
第三の電気信号57を受信した第一の復調器11は、第三の電気信号57を復調し、その結果生じた第一の復調信号58をA/Dコンバータ14に送信する。第一の復調信号58は、下記「測定原理」で説明する通り、可変波長光源16のみを動作させた場合に得られる第一の干渉信号である。
同様に、第二のバンドパスフィルタ12は、第二の電気信号56から第二の可変波長光源17の出力光に由来する第二の変調信号成分のみを抽出し、第二の復調器13に第四の電気信号59を送出する。第四の電気信号59を受信した第二の復調器13は、第四の電気信号59を復調してその結果生じた第二の復調信号60をA/Dコンバータ14に送信する。第二の復調信号60は、下記「測定原理」で説明する通り、可変波長光源17のみを動作させた場合に得られる第二の干渉信号である。
即ち、第二のカプラ8の出力段階では一体となっていた可変波長光源16,17それぞれに由来する干渉信号が、フィルタ10,12によって電気的に分離される。
このような状態において演算制御装置15は、多重化可変波長光発生装置1から上記第三のトリガを受信するごとに(図6S1参照)、A/Dコンバータ14に受信中のアナログ信号をアナログ/デジタル変換するよう指令を送出する(図6S2参照)。
演算制御装置15からこの指令を受信したA/Dコンバータ14は、第一及び第二の復調信号58,60をアナログデジタル変換して、第一及び第二のデジタル信号を生成する。次にA/Dコンバータ14は、第一及び第二のデジタル信号61,62を演算制御装置15に送出する。
第一及び第二のデジタル信号61,62を受信した演算制御装置15は、第一のデジタル信号61を第一の可変波長光源16の出力光の波数およびガルバノミラー24の角度と関連付けて記録媒体(図示せず)に記録する。同様に演算制御装置15は、第二のデジタル信号62も第二の可変波長光源17の出力光の波数およびガルバノミラー24の角度と関連付けて記録媒体に記録する(図6S3参照)。即ち、演算制御装置15は、可変波長光源16、17双方の出力光に由来する干渉信号の強度を、その波数およびガルバノミラー24の角度と関連付けて記録媒体に記録する。
上記一連の動作(演算制御装置15が多重化可変波長光発生装置1から第三のトリガを受信することに始まり、可変波長光源16、17双方の出力光に由来する干渉信号強度をその波数及びガルバノミラー24の角度に関連付けて記録媒体に記録することに終わる一連の動作(以下、「第一の一連の動作70」と呼ぶ)(図6参照)は、可変波長範囲28,29の最後の波長30、31に対応する干渉信号強度が記録されるまで繰り返される。この繰り返しが終了すると、最初の走査位置に対する測定が終了する(図7S5参照)。
最初の走査位置に対する測定が終了すると演算制御装置15は、ガルバノミラー24の制御部に、ガルバノミラー24の角度を僅かに変更するように指令を送出する(図7S6参照)。指令を受けたガルバノミラー24の制御部は、ガルバノミラー24の角度を僅かに変更する。この指令によって指定さる角度は、測定対象22の表面における走査線上で測定光50の照射位置を一方向に僅かに(例えば、50μm)移動させるものである。
これで多重化可変波長光発生装置1の出力する各波長ごとに繰り返される第一の一連の動作70と、波長走査終了後にガルバノミラー24の制御部にガルバノミラー24の角度を僅かに変更せよとの指令を送出することからなる演算制御装置15の第二の一連の動作71が終了する(図7参照)。波長走査の終了は、第三のトリガの数をカウントすることによって判断することができる。
以後、演算制御装置15は、上記第二の一連の動作71を最後の走査位置に対応する測定が終了するまで繰り返す。
最後の走査位置に対する測定が終了する(図8S7参照)と、演算制御装置15は、各「ガルバノミラーの角度」に関連付けられた「波数」と「干渉信号の強度」の組合せを総て記録媒体から読み出して、「干渉信号の強度」を「波数」に対してフーリエ変換し(図8S8参照)、その絶対値または絶対値の二乗を算出する(上記特許文献2参照)。
ここで、フーリエ変換の絶対値またはその二乗を算出する必要は必ずしもないが、算出される信号は前記絶対値を包絡線として走査波長と同程度の周期で激しく振動する関数となる。この演算の結果、測定光50の照射位置における測定対象22の深さ方向(正確には測定光50の進行方向)に対する後方散乱光強度の分布(又は反射光強度の分布)が得られる。
一方、「ガルバノミラーの角度」に基づけば、測定光50の照射位置を算出することができる(図8S9参照)。演算制御装置15、以上のようにして求めた「深さ方向に対する後方散乱光強度の分布(又は反射光強度の分布)」と「測定光の照射位置」に基づいて、測定対象22の断層像を構築する(図8S10参照)。
多重化可変波長光発生装置1の出力光強度(平均光強度40及び振幅41)は、可変波長範囲28,29で等しいことが望ましい。しかし、多重化可変波長光発生装置1は可変波長光源16,18、強度変調器18,19、カプラ20等多数の部品によって構成されているので、多重化可変波長光発生装置1の出力光強度が可変波長範囲28,29間で異なる場合もある。更に、バンドパスフィルタ10,12や復調器11,13も、その入出力特性が十分に等しいとは限らない。このような場合、上記フーリエ変換に誤差が生じる。
この問題は、適当な補正係数を上記「干渉信号の強度」に乗じてからフーリエ変換することによって解決することができる。この補正係数は、一方の可変波長光源例えば可変波長光源17に基づく「干渉信号の強度」にのみ乗ずる。
この補正係数は、以下のようにして決定される。以下の説明では、可変波長光源17に基づく「干渉信号の強度」に乗ずる補正係数を求める方法について述べる。まず、測定対象22としてミラーを配置し、図1に示すOFDR−OCT装置で干渉信号強度の波数依存性(演算制御装置15が、上記フーリエ変換を行う前のデータ)を測定する。
図5は、干渉信号強度の波数依存性の一例を示した図である。
縦軸は干渉信号の強度、横軸は多重化可変波長光発生装置1の出力光の波数である。尚、多重化可変波長光発生装置1の出力光の波数は離散的なので、干渉信号強度の波数変化も本来は離散的であるが、説明を簡単にするため図5では干渉信号の強度変化を連続的な曲線で表現した。
理想的なミラーはその表面が唯一の反射面なので、可変波長光源16、17に由来する干渉信号は式(4)に表す通り波数に対して余弦関数となる。第一の可変波長光源16に由来する干渉信号34は可変波長範囲28に、第二の可変波長光源17に由来する干渉信号35は可変波長範囲29に現れる。この干渉信号強度の波数依存性から干渉信号34,35の振幅36,37を求めてその比(=振幅36/振幅37)を算出すれば、上記補正係数となる。
ところで、図5に表したように干渉信号34,35の周期は同一である。これは、第一の可変波長光源16に由来する出力光と第二の可変波長光源17に由来する出力光とが、同一の試料光路26及び参照光路27を走行するためである。これに対し従来技術として説明した複数のOCT(干渉計)を用いる高速・広帯域OFDR−OCT装置では、干渉信号34,35は振幅だけでなくその周期も異なっている。上記高速・広帯域OFDR−OCT装置によって断層像を構築するためにはこの周期の相違を補正するため複雑な補正計算が必要であるが、本発明においてはそのような複雑な計算は必要ない。
(3)測定原理
最後に、第一の復調器11の出力が第一の可変波長光源16だけを動作させた時に得られる第一の干渉信号に相当し、第二の復調器13の出力は第二の可変波長光源17だけを動作させた時に得られる第二の干渉信号に相当することを明らかにする。
まず、参照光51及び信号光52の電界を数式化する。
参照光51の電界Erは、第一の可変波長光源16に由来する電界成分Er1と第二の可変波長光源17に由来する電界成分Er2の和である。同様に、信号光52の電界Esは、第一の可変波長光源16に由来する電界成分Es1と第二の可変波長光源17に由来する電界成分Es2の和である。これを数式で表すと以下のようになる。
Figure 2008209342
ここでEr1,Er2,Es1,Es2は、以下のように表すことができる。
Figure 2008209342
ここでtは時刻を、jは虚数単位を表す。Ar1’〜As2’は定数である。k1及びω1は、波長可変光源16の出力光の波数及び角振動数である。同じく、k2及びω2は、波長可変光源17の出力光の波数及び角振動数である。また、lrは、カプラ2で分割されてからカプラ8で信号光52と合波されるまでの間に参照光51が走行する光路長(参照光路27の光路長)である。lsは、カプラ2によって分割され測定光50となった光が信号光52としてカプラ8によって参照光51と合波されるまでの間に走行する光路の光路長すなわち測定光50が走行する光路長と信号光52が走行する光路長の和(試料光路26の光路長)を表す。φ1,φ2は、波長可変光源16,17の出力光の時刻t=0の瞬間における位相である。式(7)及び式(8)中のj(π/2)は、カプラ2で分割された際に測定光に生じる位相変化である。
1(t),m2(t)は、強度変調器18,19による光強度変調に伴ったそれぞれの電界成分に生じる位相変化である。
ωm1(=2πf1),ωm2(=2πf2)はそれぞれ第一の光強度変調器18及び第二の光強度変調器19の変調周波数、同様にm1,m2はそれぞれ第一の光強度変調器18及び第二の光強度変調器19による変調度である。
ここで、m1,m2は、0≦m1≦1,0≦m2≦1である。本来は式(7)〜式(10)で光強度変調器18,19の作用を表す項(例えばm1cosωm1t)のcosの中には、t=0における位相が加算されるべきである。しかし、このような加算の有無は以後の議論に影響を及ぼさないので、説明を簡単にするためこの位相は無視することとした。
尚、電界成分Er1〜Es2は虚数表示されている。即ち、Er1〜Es2の実部が、実際の電界強度である。
上述した通りカプラ8は、方向性結合器からなる3dBカプラによって構成されている。従って、カプラ8の第一の出力Eout1および第二の出力Eout2は以下のように表される。
Figure 2008209342
次に、第一の出力の光強度|EOUT12を求める。
Figure 2008209342
ここで、「*」は共役複素数を、「Re」は実部をとることを表す。また明示はしないが、式(13)の各項は時間平均したものを表すとする(以下、同じ)。
異なる光源からの光は互いに干渉しないので、右辺第5項、第7項、第8項、第10項
はゼロになる。従って、式(13)は、
Figure 2008209342
となる。
同様に、第二の出力の光強度|EOUT22を求める。
Figure 2008209342
となる。
尚、可変波長光源のコヒーレント時間は10ns程度なのでこの時間内であれば式(13)及び式(15)の右辺第5項、第7項、第8項、第10項は有限の値をとり得る。しかし、通常差動増幅器9は数百ns以上の時間に亘って干渉信号を平均化した値を出力するので、第5項、第7項、第8項、第10項の値は殆ど零と考えて差し支えない。
従って、差動増幅器9の出力V(k1)は、以下のようになる。
Figure 2008209342
ここでBは、差動増幅器9の光電変換効率と増幅率に基づく係数である。
式(17)に、式(7)〜式(10)を代入すると、以下のようになる。
Figure 2008209342
ここで、2z1=1s1−1r1及び2z2=1s2−1r2である。
以上の式で表される差動増幅器9の出力V(k1)が、バンドパスフィルタ10,12に送出される。
可変波長光源16,17の出力する可変波長光のステップ数は数百〜数千に及ぶ。従って、巨視的に観察すればk1,k2は時間に対して略直線的に増加(又は減少)する。即ち、式(18)中のcos(2k11)、cos(2k22)は時間に対しても略余弦関数となる。但し、厳密には、波数は波数保持時間thを一ステップとして階段状に増加(又は減少)するので、cos(2k11)、cos(2k22)の時間変化は連続的でなく図9のように階段状になる。
この擬似的な余弦関数cos(2k11)、cos(2k22)の周波数成分は、0〜1/2th(Hz)の間の周波数帯域に集中している。何故このように結論できるのか、少し説明する。周波数の下限が、0であることは特に説明を必要としないと考えられる。次に、周波数の上限が何処にあるか考える。周波数の上限近傍の様子を考察するため、周波数成分の中心が最も高周波側に偏っている擬似的な余弦関数を考える。この関数は、図10のように周期が2thで変化する周期関数である。
この関数の周波数帯域を考えることによって、擬似的な余弦関数のスペクトル分布の上限を知ることができる。図11の実線70は、周期2thで振動する擬似的余弦関数を表す。即ち、この関数の基本周波数は1/2th(Hz)である。実線70によって示した擬似的余弦関数は三角関数でないので、1/ht、3/2th(Hz)、・・・を周波数とする高調波が存在する。
図11の破線71は基本周波数1/2th(Hz)で振動する余弦関数を、図12の破線72は3倍の周期(3/2th(Hz))で振動する余弦関数を表す。この図から、擬似的余弦関数と基本周波数1/2th(Hz)で振動する余弦関数との重なり積分は大きく、基本周波数1/2th(Hz)の三倍の周期で振動する余弦関数との重なり積分は小さいことが分かる。五倍波以上の高調波ではこの傾向は更に強くなる。尚、容易に分かるように、基本周波数1/2th(Hz)の偶数倍の周期で振動する余弦関数と擬似余弦関数との重なり積分はゼロである。即ち、1/2th(Hz)より大きい周波数では周波数成分すなわち
Figure 2008209342
は急速に減衰する。
上記事実は、周波数成分の中心が最も高周波側に偏っている図10のような擬似的な余弦関数であっても、その周波数成分は1/2th(Hz)より高周波では急速に減衰することを示している。従って、擬似的な余弦関数cos(2k11)、cos(2k22)の周波数成分は、0〜1/2th(Hz)の間に集中しており、1/2th(Hz)以上の領域では急速に減少する。
式(18)によると、差動増幅器9の正規化した出力V’(k1)(≡V(k1)/B)は、第一の変調成分Ar1’・As1’・(1+m1cosωm1t)・cos(2k11)と第二の変調成分Ar2’・As2’・(1+m2cosωm2t)・cos(2k22)とから成っている。第一の変調成分を展開すると、以下のようになる。
Figure 2008209342
となる。この式の第一項は、cos(2k11)に比例する。従って、右辺第一項の周波数スペクトルは上述の通り0〜1/2th(Hz)の範囲に集中している。
一方、右辺第二項は以下のように変形できる。
Figure 2008209342
ここで、fm1=ωm1/2πである。k0は、可変波長範囲28の始点である。
また、δkは波数間隔である。上記式の導出には、以下の関係式を用いた。
Figure 2008209342
ところで、z1は以下に示す測定可能範囲位内になければならない(上記非特許文献4参照)。
Figure 2008209342
従って、式(20)は、中心周波数fm1から以下に示すΔfだけ増減した周波数を持つ二つの余弦関数からなる。
Figure 2008209342
尚、式(20)は近似式である。このため、厳密には1/2thより高周波へ周波数シフトする周波数成分も存在する。ただし、その強度は周波数シフト量の増加と共に急速に減少する。厳密な説明は、cos(2k11)を時間に対してフーリエ変換することによって可能になる。
以上の説明から明らかなように、式(19)の右辺第二項のスペクトルは、図13のようにfm1(=ωm1/2π)を中心とする幅1/th(Hz)の範囲に集中している。同様に、第二の変調成分のスペクトルも、0〜1/2th(Hz)とfm2(=ωm2/2π)を中心とする幅1/th(Hz)の範囲に集中している。
即ち、差動増幅器9の正規化した出力V’には、スペクトルが0(Hz)近傍に局在した干渉信号cos(2k11),cos(2k22)と、出力光を第一の強度変調器18で変調して生じたスペクトルfm1(Hz)近傍に局在する第一の変調周波数成分と、第二の可変波長光源17の出力光を第二の強度変調器19で変調して生じたスペクトルがfm2(Hz)近傍に局在した第二の変調周波数成分とが含まれている。
第一のバンドパスフィルタ10は、スペクトルがfm1(Hz)近傍に局在する第一の変調周波数成分をのみ通過させる。第一のバンドパスフィルタ10の出力は、第一の復調器11に送出され復調される。第一のバンドパスフィルタ10の出力は、式(19)に比例する。第一の復調器11の出力は、式(20)に比例する。
Figure 2008209342
式(24)は、可変波長光源16だけを動作させた時に得られる第一の干渉信号Ar1’・As1’・cos(2k11)に比例する。同様に、第二の復調器13の出力は、第二の干渉信号Ar2’・As2’・cos(2k22)に比例する。
即ち、復調器11の出力が第一の可変波長光源16だけを動作させた時に得られる第一の干渉信号に相当し、復調器13の出力は第二の可変波長光源17だけを動作させた時に得られる第二の干渉信号に相当する。
尚、復調方法には、例えば電気通信で用いられている搬送波抑圧両側波帯(DSBSC)方式を用いることができる(上記非特許文献3参照)。この復調には、復調用搬送波に相当するcos(ωm1t)又はcos(ωm2t)(第一の復調器11に対してはcos(ωm1t)、第二の復調器13に対してはcos(ωm2t))を乗じる必要がある。電気通信ではこの復調用搬送波を受信信号から生成しているが、図1に示すOFDR−OCT装置では光強度変調器18、19を変調するための発信機(図示せず)から直接得ることができる。このため、搬送波抑圧両側波帯(DSBSC)方式で問題となる復調用搬送波の周波数誤差は問題とならない。
一方、搬送波送出両側波帯(DSBSC)方式を用いる場合には、第一のバンドパスフィルタ10の出力には搬送波に相当するcos(ωm1t)を加え、一方第二のバンドパスフィルタ12の出力には同じく搬送波に相当するcos(ωm2t)を加えて復調する必要がある。この時必要なcos(ωm1t)及びcos(ωm2t)も、光強度変調器18、19を変調するための発信機(図示せず)から直接得ることができる。尚、差動増幅器9の出力にcos(ωm1t)及びcos(ωm2t)を同時に加えても良い。また、変調方式としては、残留側波帯(VSB)方式等他の方式も当然用いることができる。
以上、可変波長光源16,17の数は2つの場合について説明した。しかし、可変波長光源の数は2つに限られるものではなく、3つ以上の可変波長光源を並列に動作させても良い。その場合には、分解能は更に向上する。
以上の例では、測定光照射/信号光捕捉手段7とその他の部分は一体の装置として説明した。しかし、測定光照射/信号光捕捉手段7の構造は、測定対象22(例えば眼、消化器、血管、塗装膜等)に応じて大きく異なる。従って、測定光照射/信号光捕捉手段7以外の部分は汎用的な装置(「OCTエンジン」と呼ぶこととする)として製作しておき、測定対象22に応じて別途作製した最適の測定光照射/信号光捕捉手段7とこのOCTエンジンを組合わせても良い。
尚、以上の例では、可変波長光源16,17はその可変波長範囲総てを走査することを前提としている。この場合、測定速度に関しては可変波長光源が一つの基本的OFDR−OCTと変りはない。しかし、上記多重化可変波長光発生装置1の構成を変更して、一つの可変波長光源で走査可能な波長範囲を複数の可変波長光源で並列に走査するようにすれば、測定速度を向上させることが可能になる。
尚、多重化可変波長光発生装置1の波長走査は必ずしも階段状である必要はなく、連続的であっても本発明は実施可能である。波長ステップ間隔が狭いのでその中で、波長が連続的に変化しても得られる干渉信号は波長を階段状に変化させた場合と大きな差はない。測定感度の劣化する等の問題は生じるが、測定対象によっては問題にならない場合も多い。
また、上記OFDR−OCT装置の光学系はマッハ・ツェンダー形干渉系であるが、マイケルソン干渉計(上記非特許文献1参照)を用いても良い。この場合、多重化可変波長光発生装置1の出力光を測定光50と参照光51に分割するカプラ2と信号光52と参照光51を合波するカプラ8の機能は、一つの方向性結合器が賄うことになる。
なお、本実施形態においては、複数の測定光を同時に走査する場合について説明したが、必ずしも複数の測定光を同時に走査する必要はなく、時間をずらして走査しても測定時間を遅延させない程度であれば良い。
本発明は、例えば生体や塗装面等各種構造物の断層像を光の干渉現象を利用して測定する装置及びその光源に適用することが可能である。
本発明に係るOFDR−OCT装置の概略図である。 本発明に係る多重化可変波長光発生装置の一例を示した図である。 図2に示す可変波長光源の出力光の波長の時間に対する変化を表した図である。 本発明に係る変調後の出力光の光強度の時間変化と波長の時間変化を表した図である。 干渉信号強度の波数依存性の一例を示した図である。 本発明に係る第一の一連の動作を示した動作フロー図である。 本発明に係る第二の一連の動作を示した動作フロー図である。 本発明に係る測定対象の断層像を構築する動作を示した動作フロー図である。 cos(2k11)の時間変化を厳密に表した図である。 周波数成分の中心が最も高周波側に偏っている擬似的な余弦関数を表した図である。 図10に示す擬似的な余弦関数のスペクトル分布の上限を表した図である。 図10に示す余弦関数の3倍の周期で振動する余弦関数のスペクトル分布の上限を表した図である。 式(19)の右辺第二項のスペクトルを表した図である。 中心波長1.55μmの光源を用いた際に達成できる生体内での空間分解能を波長走査範囲の関数として表した図である。 中心波長1.55μmの光源を用いた際に達成できる生体内での測定レンジを波長ステップの関数として表した図である。 従来の前眼部の断層像撮影装置の概略図である。 従来の測定光照射/信号光補足手段の概略図である。 一つの反射面に入射する光と、反射面によって反射する光の光路を示す図である。 空間分解能を向上させた従来のOFDR−OCT装置の概略図である。
符号の説明
1 多重化可変波長光発生装置
2 カプラ
3 進行方向制御手段
7 測定光照射/信号光捕捉手段
8 カプラ
9 差動増幅器
10 第一のバンドパスフィルタ
11 第一の復調器
12 第二のバンドパスフィルタ
13 第二の復調器
14 A/Dコンバータ
15 演算制御装置
16 第一の可変波長光源
17 第二の可変波長光源
18 第1の光強度変調器
19 第2の光強度変調器
22 測定対象
50 測定光
51 参照光
52 信号光
53,54 出力光(干渉光)
55 第一の電気信号
56 第二の電気信号
57 第三の電気信号
58 第一の復調信号
59 第四の電気信号
60 第二の復調信号
61 第一のデジタル信号
62 第二のデジタル信号

Claims (16)

  1. 光を波長を変化させて発生光として発生する可変波長光発生手段と、
    前記発生光を測定光と参照光に分割する分割手段と、
    前記測定光の反射又は後方散乱された信号光と前記参照光を干渉させる干渉手段と
    を備えるオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置において、
    波長を変化させた前記発生光を複数の波長領域ごとに異なる周波数で変調する変調手段と、
    複数の波長領域の波長を有する前記測定光を測定対象に照射して複数の波長領域を走査する複数波長領域走査手段と、
    前記干渉光を前記周波数で復調する復調手段とを備える
    ことを特徴とするオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置。
  2. 前記干渉手段によって干渉された個々の出力光の強度を前記複数の可変波長光発生手段の波数ごとに測定する測定手段を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載のオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置。
  3. 前記干渉光の強度を検出して得られた電気信号を、前記周波数ごとに復調して出力する復調手段を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載のオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置。
  4. 前記信号光と前記参照光を干渉させて生成した光の強度から、前記信号光の強度と前記参照光の強度の和に由来する直流成分を差し引いた干渉信号の強度の集合を、前記発生光の波数に対してフーリエ変換する演算手段を備える
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置。
  5. 前記フーリエ変換の結果の絶対値又は絶対値の二乗を算出する演算手段を備える
    ことを特徴とする請求項4に記載のオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置。
  6. 光を波長を変化させて発生光として発生する工程と、
    前記発生光を測定光と参照光に分割する工程と、
    前記測定光の反射又は後方散乱された信号光と前記参照光を干渉させる工程と
    を有する干渉信号測定方法において、
    波長を変化させた前記発生光を複数の波長領域ごとに異なる周波数で変調し、
    複数の波長領域の波長を有する前記測定光を測定対象に照射して複数の波長領域を走査し、
    前記干渉光を前記周波数で復調する
    ことを特徴とする干渉信号測定方法。
  7. 前記干渉させる工程によって干渉された個々の出力光の強度を前記複数の可変波長光発生手段の波数ごとに測定する
    ことを特徴とする請求項6に記載のオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置。
  8. 前記干渉光の強度を検出して得られた電気信号を、前記周波数ごとに復調して出力する
    ことを特徴とする請求項6に記載の干渉信号測定方法。
  9. 前記信号光と前記参照光を干渉させて生成した光の強度から、前記信号光の強度と前記参照光の強度の和に由来する直流成分を差し引いた干渉信号の強度の集合を、前記発生光の波数に対してフーリエ変換する
    ことを特徴とする請求項6乃至請求項8のいずれかに記載の干渉信号測定方法。
  10. 前記フーリエ変換の結果について絶対値又は絶対値の二乗を算出する
    ことを特徴とする請求項9に記載の干渉信号測定方法。
  11. オプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置の光源として用いられる可変波長光発生装置であって、
    複数の領域に分割され波数走査範囲ごとに光を走査する走査手段と、
    前記光を相互に異なった変調周波数でそれぞれ光強度変調する変調手段と、
    光強度変調された前記光を干渉させて出力する干渉手段とを備える
    ことを特徴とする可変波長光発生装置。
  12. オプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置の光源として用いられる可変波長光発生方法であって、
    複数の領域に分割され波数走査範囲ごとに光を走査し、
    前記光を相互に異なった変調周波数で光強度変調し、
    光強度変調された前記光を干渉させて出力する
    ことを特徴とする可変波長光発生方法。
  13. オプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置に用いられる干渉信号測定装置であって、
    受光した干渉光の強度を検出して得られた電気信号を複数出力する光検出手段と、
    前記光検出手段のそれぞれの出力をそれぞれ受信する通過帯域が相互に異なる複数の帯域通過フィルタ手段と、
    それぞれの前記帯域通過フィルタの出力をそれぞれ受信して復調する複数の復調手段とを備える
    ことを特徴とする干渉信号測定装置。
  14. オプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置に用いられる干渉信号測定方法であって、
    受光した干渉光の強度を検出して得られた電気信号を複数出力し、
    それぞれの出力をそれぞれ受信する通過帯域が相互に異なる複数の帯域通過フィルタを通過させ、
    それぞれの前記帯域通過フィルタの出力をそれぞれ受信して復調する
    ことを特徴とする干渉信号測定方法。
  15. オプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置に用いられる干渉信号測定装置であって、
    受光した干渉光の強度を検出して得られた電気信号を複数出力する光検出手段と、
    前記光検出手段のそれぞれの出力を複数の異なる周波数帯でそれぞれ復調して出力する復調手段とを備える
    ことを特徴とする干渉信号測定装置。
  16. オプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置に用いられる干渉信号測定方法であって、
    受光した干渉光の強度を検出して得られた電気信号を複数出力し、
    それぞれの出力を複数の異なる周波数帯でそれぞれ復調して出力する
    ことを特徴とする干渉信号測定方法。
JP2007048429A 2007-02-28 2007-02-28 オプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置及び干渉信号測定方法、可変波長光発生装置及び可変波長光発生方法並びに干渉信号測定装置及び干渉信号測定方法 Pending JP2008209342A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007048429A JP2008209342A (ja) 2007-02-28 2007-02-28 オプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置及び干渉信号測定方法、可変波長光発生装置及び可変波長光発生方法並びに干渉信号測定装置及び干渉信号測定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007048429A JP2008209342A (ja) 2007-02-28 2007-02-28 オプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置及び干渉信号測定方法、可変波長光発生装置及び可変波長光発生方法並びに干渉信号測定装置及び干渉信号測定方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008209342A true JP2008209342A (ja) 2008-09-11

Family

ID=39785753

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007048429A Pending JP2008209342A (ja) 2007-02-28 2007-02-28 オプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置及び干渉信号測定方法、可変波長光発生装置及び可変波長光発生方法並びに干渉信号測定装置及び干渉信号測定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008209342A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011007571A (ja) * 2009-06-24 2011-01-13 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 多波長同時吸収分光装置および多波長同時吸収分光方法
WO2011007632A1 (en) * 2009-07-13 2011-01-20 Canon Kabushiki Kaisha Tomography apparatus and tomogram correction processing method
JP2011196695A (ja) * 2010-03-17 2011-10-06 Kitasato Institute オプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置とその光源
WO2013151173A1 (en) * 2012-04-05 2013-10-10 Canon Kabushiki Kaisha Optical coherence tomography apparatus and optical coherence tomography method
WO2014148803A1 (en) * 2013-03-18 2014-09-25 Samsung Electronics Co., Ltd. Frequency shifting optical swept lightsource system and apparatus to which the system is applied
CN110579177A (zh) * 2019-07-30 2019-12-17 天津大学 基于相对相位变化的光频域反射分布式传感解调方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001013063A (ja) * 1999-07-01 2001-01-19 Shimadzu Corp 光計測装置
JP2003516531A (ja) * 1999-12-09 2003-05-13 オーティーアイ オフサルミック テクノロジーズ インク 可変奥行き解像力を有する光学マッピング装置
JP2006047264A (ja) * 2004-07-09 2006-02-16 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> オプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置及びこれに用いる可変波長光発生装置並びに可変波長発光光源
JP2007504883A (ja) * 2003-09-12 2007-03-08 オル−ニム メディカル リミテッド 対象領域の非侵襲的光学モニタリング

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001013063A (ja) * 1999-07-01 2001-01-19 Shimadzu Corp 光計測装置
JP2003516531A (ja) * 1999-12-09 2003-05-13 オーティーアイ オフサルミック テクノロジーズ インク 可変奥行き解像力を有する光学マッピング装置
JP2007504883A (ja) * 2003-09-12 2007-03-08 オル−ニム メディカル リミテッド 対象領域の非侵襲的光学モニタリング
JP2006047264A (ja) * 2004-07-09 2006-02-16 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> オプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置及びこれに用いる可変波長光発生装置並びに可変波長発光光源

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011007571A (ja) * 2009-06-24 2011-01-13 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 多波長同時吸収分光装置および多波長同時吸収分光方法
WO2011007632A1 (en) * 2009-07-13 2011-01-20 Canon Kabushiki Kaisha Tomography apparatus and tomogram correction processing method
JP2011019576A (ja) * 2009-07-13 2011-02-03 Canon Inc 断層像撮影装置及び断層像の補正処理方法
US8970849B2 (en) 2009-07-13 2015-03-03 Canon Kabushiki Kaisha Tomography apparatus and tomogram correction processing method
JP2011196695A (ja) * 2010-03-17 2011-10-06 Kitasato Institute オプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置とその光源
WO2013151173A1 (en) * 2012-04-05 2013-10-10 Canon Kabushiki Kaisha Optical coherence tomography apparatus and optical coherence tomography method
JP2013217700A (ja) * 2012-04-05 2013-10-24 Canon Inc 光干渉断層撮像装置及び撮像方法
CN104204775A (zh) * 2012-04-05 2014-12-10 佳能株式会社 光学相干层析成像设备以及光学相干层析成像方法
WO2014148803A1 (en) * 2013-03-18 2014-09-25 Samsung Electronics Co., Ltd. Frequency shifting optical swept lightsource system and apparatus to which the system is applied
EP2782197A3 (en) * 2013-03-18 2015-03-18 Samsung Electronics Co., Ltd. Frequency shifting optical swept lightsource system and apparatus to which the system is applied
US9577400B2 (en) 2013-03-18 2017-02-21 Samsung Electronics Co., Ltd. Frequency shifting optical swept lightsource system and apparatus to which the system is applied
CN110579177A (zh) * 2019-07-30 2019-12-17 天津大学 基于相对相位变化的光频域反射分布式传感解调方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9575182B2 (en) Three-dimensional tomographic imaging camera
TWI463177B (zh) 使用頻率域干涉法用以執行光學成像之方法及設備
JP4566685B2 (ja) 光画像計測装置及び光画像計測方法
JP4933336B2 (ja) 光断層画像表示システム及び光断層画像表示方法
JP3564373B2 (ja) 光計測システム
JP6125981B2 (ja) 光断層画像装置用サンプルクロック発生装置、および光断層画像装置
US20060055939A1 (en) Optical image measuring apparatus
JP4563130B2 (ja) 光画像計測装置
JP2007163241A (ja) オプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置及びこれに用いる可変波長光発生装置
JP2019512086A (ja) 光コヒ−レンストモグラフィを用いた高速・長深度レンジの撮像装置及び方法
JP2014160057A (ja) 光計測装置
JP2008209342A (ja) オプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置及び干渉信号測定方法、可変波長光発生装置及び可変波長光発生方法並びに干渉信号測定装置及び干渉信号測定方法
US8564788B2 (en) Optical imaging method and optical imaging apparatus
JP2007101262A (ja) 光断層画像化装置
US20150062589A1 (en) Optical measurement apparatus and optical measurement method
JP5936931B2 (ja) 光画像形成方法及び光画像形成装置
KR101263326B1 (ko) 음향 광변조필터를 이용한 헤테로다인 광 간섭성 단층 촬영 장치
JP2011089887A (ja) 光断層画像表示システム
JP5590524B2 (ja) オプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置とその光源
JP2010175271A (ja) 光断層画像表示システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080903

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20080903

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101203

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101214

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110510