JP2008200283A - 光プローブおよび光断層画像取得装置 - Google Patents

光プローブおよび光断層画像取得装置 Download PDF

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Abstract

【課題】計測光の出射方向を確実に把握することができる光プローブ、および、そのような光プローブを使って被検体の断層画像を取得する光断層画像取得装置を提供する。
【解決手段】透明チューブ101内を光ファイバー105によって導かれてくる計測光L1の進行方向をこの透明チューブ101の壁に向かう方向に変えてこの壁越しに被検体へと出射し、被検体から戻ってくる計測光L1を光ファイバー105へと戻す、プリズム102およびグリンレンズ103からなる光学素子と、この光学素子を透明チューブ101内で保持してこの光学素子とともに透明チューブ101の軸回りに回転自在な、計測光L1が出射される正面側に対する背面側にマークが付された光学素子保持筒103とを備えた。
【選択図】 図3

Description

本発明は、被検体に向けて光を出射するとともにその被検体で反射されて戻ってくる光を取得する光プローブ、および、そのような光プローブで得られた光を使って被検体内部の断層画像を得る光断層画像取得装置に関する。
例えば、眼科の分野において眼球内部の組織状態等を眼球に対して非侵襲で得る技術として、眼球等の被検体に向けて低コヒーレンス光を出射し被検体内部の各所で反射されて戻ってくる光を使って被検体内部の精密な断層画像を得る光コヒーレンス断層画像化法(OCT:Optical Coherence Tomography)が利用されている。このOCTでは、まず、低コヒーレンス光が被検体に向かう光(計測光)と参照用の光(参照光)とに分けられる。計測光は、被検体に向けて出射され被検体内部の各所で反射されて戻ってる。そして、その戻ってきた計測光と、所定光路を通ってきた参照光とを互いに干渉させて得られる干渉光に基づいて被検体内部の断層画像が取得される。
OCTには、参照光の光路長を、被検体の深さに対応して変化させて、この参照光の光路長の変化、つまり被検体の深さに対する干渉光の強度変化を計測し、その強度変化を画像化することで被検体内部の断層画像を得るTD−OCT(Time Domain OCT)がある。
また、OCTには、上記の干渉光の強度が計測光の被検体内部における反射位置に依存すると共に光の波長にも依存することに着目し、先ず、参照光の光路長を所定の長さに固定したときの干渉光を分光することで干渉光のスペクトル分布すなわち波長についての依存性を求め、次に、そのスペクトル分布にフーリエ変換を施すことで、計測光の被検体内部における反射位置についての依存性を求めて、その依存性を画像化することで被検体内部の断層画像を得るSD−OCT(Spectral Domain OCT)もある。このSD−OCTは、上記のTD−OCTに比べて数学的な処理は複雑になるものの、参照光の光路長を固定したままで良い等といった計測面での利点を有している。
近年、このようなOCTを用いて被検体の断層画像を取得する光断層画像取得装置が、上記のような眼科の分野での利用にとどまらず、例えば、血管の断層画像を得たり、あるいは胃や腸等といった消化器官についての断層画像を得たりする等というように、医療における広範な分野で利用されるようになってきている。
血管や消化器官等といった体腔内における所望の部位を被検体としてその被検体の断層画像をOCTで得るためには、その被検体に向けて計測光を出射してその被検体から戻ってくる光を得る必要がある。光断層画像取得装置は、先端に計測光の照射と被検体から戻ってくる光の取得を行う光学素子を備えその光学素子までの導光を光ファイバで行う光プローブを備えており、断層画像を得る際には、体腔内にこの光プローブを挿入して、その光プローブから被検体へ計測光を照射したり、その被検体から戻ってくる光を取得したりしている。さらに、体腔内の観察等に広く使われている内視鏡をこの光プローブと併用することで、医師等が、体腔内における光プローブの位置を目視確認しながら所望の断層画像を得るといった運用がなされている。
ここで、所望の断層画像を正確に得るためには、光プローブにおける計測光の出射方向が確実に把握できることが望ましい。
一般的に、OCTでは赤外光等といった不可視領域の光が使われることが多い。このため、内視鏡等を使っても計測光の出射方向の把握が困難となっている。そこで、光プローブにおいて不可視の計測光に所定の可視光を合成した上で、その合成光を被検体に出射することで被検体における計測光の照射箇所の可視化を図り、そのような照射箇所を目視することで計測光の出射方向を把握するという技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、一般的に、このような光プローブは、主要な構成部品が透明なチューブに収納され、チューブの内側からチューブの壁越しに光の出射等を行うという構造を有し、さらに、その計測光の出射方向がチューブの軸回りに変更可能となっていることが多い。この構造に着目し、出射方向の変更に対して不動なチューブの壁面における、出射方向がチューブの軸回りに変更されたときに計測光によって横切られる位置に、出射方向の基準となる基準マークを付しておき、断層画像を得る際には、まず、計測光にこの基準マークを横切らせることでこの基準マークの位置を把握し、その把握した位置に基づいて計測光の出射方向を推定するという技術が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開平11−56772号公報 特開平11−56786号公報
一般的に、断層画像取得時には、光プローブが被検体に押し付けられ、その押し付けられた被検体に対して光の出射等が行われる。このような使用状況では、被検体における計測光の照射箇所が光プローブの陰になる。その結果、特許文献1に示されている技術によって照射箇所を可視化したとしても、その照射箇所が光プローブ自体によって隠されてしまうので出射方向の把握は困難なものとなってしまう。
また、特許文献2に示されている技術には、基準マークの位置に基づいて推定された出射方向がどの程度確かなものであるかユーザには分からないという問題がある。
本発明は、上記事情に鑑み、計測光の出射方向を確実に把握することができる光プローブ、および、そのような光プローブを使って被検体の断層画像を取得する光断層画像取得装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明の光プローブのうちの第1の光プローブは、透明のチューブと、
上記チューブ内をそのチューブに沿って延びてそのチューブ内に先端が配設された、光を内部に通して導く導光部材と、
上記導光部材の先端の更に先に配設された、その導光部材によって導かれてくる光の進行方向を上記チューブの壁に向かう方向に変えてその壁越しにその光を被検体へと出射し、その被検体から戻ってくる光をその導光部材へと戻す光学素子と、
上記光学素子を上記チューブ内で保持してその光学素子とともにそのチューブの軸回りに回転自在な、上記光が出射される正面側に対する背面側にマークが付された素子保持体とを備えたことを特徴とする。
この本発明の第1の光プローブによれば、この光プローブから例えばOCTにおける計測光が出射されたときに被検体における計測光の照射箇所が光プローブ自体によって隠されているような状況下でも、計測光が出射される正面側に対する背面側であって、例えばこの光プローブを内視鏡と併用した場合にその内視鏡によって目視可能な範囲内に上記マークが現れることとなる。このように、上記マークは例えば内視鏡等によって確実に目視できるものであると共に、このマークが付された面の反対側がこの計測光が出射される正面側であることが明らかである。その結果、ユーザは、そのマークを目視するだけで、そのマークが付された面の反対側の面から計測光が出射されていることを確実に把握できる。つまり、本発明の第1の光プローブによれば、計測光の出射方向を確実に把握することができる。
また、上記目的を達成する本発明の光プローブのうちの第2の光プローブは、透明のチューブと、
上記チューブ内をそのチューブに沿って延びてそのチューブ内に先端が配設された、光を内部に通して導く導光部材と、
上記導光部材の先端の更に先に配設された、その導光部材によって導かれてくる光を反射面で上記チューブの壁に向かう方向に反射してその壁越しにその光を被検体へと出射し、その被検体から戻ってくる光をその導光部材へと戻す、その反射面では光の一部が背面に漏れる光学素子と、
上記光学素子を上記チューブ内で保持してその光学素子とともにそのチューブの軸回りに回転自在な素子保持体と、
上記チューブの壁の、上記反射面から漏れる光が当たる位置に設けられた、その漏れる光が当たると発光する発光部とを備えたことを特徴とする。
また、この本発明の第2の光プローブは、「上記発光部が、上記チューブの壁の内面の、上記反射面から漏れる光が当たる位置に、その漏れる光が当たると発光する発光塗料が塗布されてなるものである」という形態であっても良く、あるいは、
「上記発光部が、上記チューブの、上記反射面から漏れる光が当たる位置の壁面中に、その漏れる光が当たると発光する発光物質が含有されてなるものである」という形態であっても良い。
この本発明の第2の光プローブによれば、この光プローブから例えばOCTにおける計測光が出射されたときには、計測光が出射される正面側に向けて上記反射面から光が漏れて、上記チューブの壁のその正面側で上記発光部が発光することとなる。これにより、被検体における計測光の照射箇所が光プローブ自体によって隠されているような状況下でも、この発光部の発光を例えばこの光プローブと併用する内視鏡等によって透明なチューブ越しに観察することで、計測光が出射される正面側を確実に把握することができる。つまり、本発明の第2の光プローブによれば、計測光の出射方向を確実に把握することができる。さらに、この本発明の第2の光プローブによれば、上記発光部の発光によって、被検体への光の出射が確かに行われていることを確認することもできる。
また、本発明の第1及び第2の光プローブにおいて、「上記チューブは、そのチューブの壁の、上記素子保持体がそのチューブの軸回りに回転したときに上記光学素子から出射する光が横切る位置に、その光を遮る遮光マークが付されたものである」という形態は好ましい形態である。
この好ましい形態の光プローブによれば、上記マークや上記発光部の発光に対する目視確認に加えて、上記光学素子から出射する光にこの遮光マークを横切らせることでこの遮光マークの位置を把握し、その把握した位置に基づいてこの光の出射方向等を推定することも可能となる。そして、この好ましい形態の光プローブによれば、上記マークや上記発光部の発光による出射方向の把握と遮光マークによる出射方向の推定とを併用することでより正確な出射方向の把握が可能となる。
また、本発明の第1及び第2の光プローブにおいて、「この光プローブが、チューブ形状を有し体腔内に挿入され先端で、その体腔内を観察するための光を捉える内視鏡の内側に挿通され、その体腔内でその内視鏡の先端から突き出された状況下で使用されるものである」という形態も好ましい形態である。
この好ましい形態の光プローブによれば、上記マークや上記発光部の発光箇所周辺を上記内視鏡で観察することで、体腔内におけるこの光プローブからの光の出射方向を把握することができる。
また、上記目的を達成する本発明の光プローブのうちの第1の光断層画像取得装置は、光を発する光源;
上記光源から発せられた光を測定光と参照光とに分割する光分割部;
透明のチューブと、
上記チューブ内をそのチューブに沿って延びてそのチューブ内に先端が配設された、上記光分割部で分割された測定光を内部に通して導く導光部材と、
上記導光部材の先端の更に先に配設された、その導光部材によって導かれてくる測定光の進行方向を上記チューブの壁に向かう方向に変えてその壁越しにその測定光を被検体へと出射し、その被検体から戻ってくる反射光をその導光部材へと戻す光学素子と、
上記光学素子を上記チューブ内で保持してその光学素子とともにそのチューブの軸回りに回転自在な、上記測定光が出射される正面側に対する背面側にマークが付された素子保持体とを有する光プローブ;
上記素子保持体を回転駆動する回転駆動部;
上記反射光と上記参照光とを合波する合波部;
上記合波部により合波された上記反射光と上記参照光との干渉光を検出する干渉光検出部;および
上記干渉光検出部によって検出された干渉光に基づいて、上記被検体の断層画像を生成する断層画像生成部;
を備えたことを特徴とする。
また、上記目的を達成する本発明の光プローブのうちの第2の光断層画像取得装置は、光を発する光源;
上記光源から発せられた光を測定光と参照光とに分割する光分割部;
透明のチューブと、
上記チューブ内をそのチューブに沿って延びてそのチューブ内に先端が配設された、上記光分割部で分割された測定光を内部に通して導く導光部材と、
上記導光部材の先端の更に先に配設された、その導光部材によって導かれてくる測定光を反射面で上記チューブの壁に向かう方向に反射してその壁越しにその測定光を被検体へと出射し、その被検体から戻ってくる反射光をその導光部材へと戻す、その反射面では測定光の一部が背面に漏れる光学素子と、
上記光学素子を上記チューブ内で保持してその光学素子とともにそのチューブの軸回りに回転自在な素子保持体と、
上記チューブの壁の、上記反射面から漏れる光が当たる位置に設けられた、その漏れる光が当たると発光する発光部とを有する光プローブ;
上記素子保持体を回転駆動する回転駆動部;
上記反射光と上記参照光とを合波する合波部;
上記合波部により合波された上記反射光と上記参照光との干渉光を検出する干渉光検出部;および
上記干渉光検出部によって検出された干渉光に基づいて、上記被検体の断層画像を生成する断層画像生成部;
を備えたことを特徴とする。
これら本発明の第1および第2の光断層画像取得装置によれば、計測光の出射方向を確実に把握して被検体の断層画像を取得することができる。
尚、これら本発明の第1および第2の光断層画像取得装置については、ここではそれぞれの基本形態のみを示すに止めるが、これは単に重複を避けるためであり、本発明の第1および第2の光断層画像取得装置には、上記の形態のみではなく、前述した本発明の第1および第2の光プローブの各形態に対応する各種の形態が含まれる。
以上、説明したように、本発明によれば、計測光の出射方向を確実に把握することができる光プローブ、および、そのような光プローブを使って被検体の断層画像を取得する光断層画像取得装置を得ることができる。
以下図面を参照して本発明の第1及び第2実施形態を説明する。
まず、本発明の第1実施形態について説明する。
図1は、本発明の第1実施形態が組み込まれた光断層画像取得システムを示す図である。
この図1には、上述したSD−OCTを利用して被検体の断層画像を取得する光断層画像取得装置10と、体腔内に挿入されてその体腔内を観察する内視鏡観察装置50とからなり、内視鏡観察装置50での観察下で体腔内における所望の断層画像を取得する光断層画像取得システム1が示されている。
内視鏡観察装置50は、チューブ形状を有し体腔内に挿入されて先端で、この体腔内を観察するための光を捉える内視鏡51と、その内視鏡51で捉えた光に基づいてこの体腔内の画像を取得する内視鏡画像取得部52と、その画像を所定のモニタに表示する内視鏡画像表示部53とを備えている。ここで、内視鏡51が本発明にいう内視鏡の一例に相当し、光断層画像取得装置10が本発明の光断層画像取得装置の一実施形態に相当する。
光断層画像取得装置10は、OCT用光プローブ100、光源12、光カプラ13、ロータリーカプラ14、干渉光検出部150、回転駆動部17、コリメータレンズ18、参照ミラー19、可動ステージ20、アクチュエータ21、断層画像生成部22、断層画像表示部23、および光ファイバ24を備えている。ここで、OCT用光プローブ100は、本発明の光プローブの一実施形態に相当し、光源12、回転駆動部17、干渉光検出部150、および断層画像生成部22は、それぞれ本発明にいう光源、回転駆動部、干渉光検出部、および断層画像生成部の各一例に相当する。また、光カプラ13は、本発明にいう光分割部と合波部とを兼ねた一例に相当する。
光源12は、赤外域における所定の帯域幅を有する低コヒーレント光Lを出射する。本実施形態では、この光源12として、このような低コヒーレント光を出射するSLD(Super Luminescent Diode)が採用されている。尚、本発明はこれに限るものではなく、この低コヒーレント光を出射する光源は、例えば、ASE(Amplified Spontaneous Emission)光源や、超短パルスレーザ光を非線形媒質に照射させて広帯域光を得るスーパーコンティニューム光源等であっても良い。
光源12から出射された低コヒーレント光Lは、光ファイバ24によって2対2の光カプラ13に導かれ、この光カプラ13によって、被検体Sに照射される計測光L1と、その被検体Sから戻ってくる光と干渉させる参照光L2とに分割される。
計測光L1は、光ファイバ24によってロータリーカプラ14を介してOCT用光プローブ100に導かれる。
ここで、OCT用光プローブ100は、体腔内の被検体Sに向けて計測光L1を出射するために、内視鏡51と共に体腔内に挿入される。
図2は、図1の内視鏡51とOCT用光プローブ100とを示す模式図である。
この内視鏡51はチューブ形状を有しており、使用時には体腔内に挿入される。また、この内視鏡51は、体腔内に挿入した内視鏡51で手術箇所を体外から観察しながら手術を行ういわゆる内視鏡手術にも用いられるものであり、内視鏡51には、その内視鏡手術の際に手術用の器具を体腔内に挿入するための挿入孔51aと内視鏡51の先端周辺を照らすライト51bと体腔内を観察するための光を捉える内視鏡レンズ51cとが備えられている。
図1に示す内視鏡観察装置50では、この内視鏡レンズ51cで捉えられた光が、不図示の光ファイバによって図1の内視鏡画像取得部52に伝えられ、その伝えられた光に基づく体腔内の画像がこの内視鏡画像取得部52において取得される。そして、その体腔内の画像が、内視鏡画像表示部53で表示される。
本実施形態では、OCT用光プローブ100が内視鏡51の挿入孔51aに挿入される。そして、断層画像の取得時には、不図示の操作部に対する操作によって、まず、内視鏡51の先端が、断層画像の取得対象の被検体Sの近くまで運ばれる。そして、内視鏡観察装置50による観察の下で、内視鏡51の挿入孔51aからOCT用光プローブ100が突き出されて先端部が被検体Sに押し付けられる。
後述するようにOCT用光プローブ100は、透明なチューブの内部に光ファイバがこのチューブに沿って先端部分まで延びておりこの光ファイバによって上記の計測光L1が先端部分まで導かれる。そして、この導かれた計測光L1が、透明なチューブの壁越しに被検体Sに向けて出射される。この計測光L1は、被検体S内部に有る程度の深さまで透過し、その透過の過程で、被検体S内部の各所で反射される。これら各所で反射された反射光L1’の一部は、OCT用光プローブ100の先端部分に向かって戻り、OCT用光プローブ100内部の光ファイバによって体腔外に導かれる。
このOCT用光プローブ100の詳細については後述する。
OCT用光プローブ100内の光ファイバを通って体腔外に導かれた反射光L1’は、図1のロータリーカプラ14および光ファイバ24を介して光カプラ13にまで導かれる。
一方、この光カプラ13において分割された参照光L2は、光ファイバ24によってコリメータレンズ18の直前まで導かれ、光ファイバ24から拡散状に出射された後にこのコリメータレンズ18によって平行光にされて参照ミラー19で反射される。反射された参照光L2は、コリメータレンズ18によって集光されて光ファイバ24に戻され、その光ファイバ24によって光カプラ13にまで導かれる。
ここで、本実施形態では、参照ミラー19は可動ステージ20に設置されており、アクチュエータ21によって参照光L2の光軸方向D1に移動可能となっている。
本実施形態では、この参照ミラー19の位置は、光カプラ13を出た計測光L1がOCT用光プローブ100を介して被検体Sに照射されその被検体Sの表面で反射されて反射光となって光カプラ13まで戻ってくるまでの光路長と、光カプラ13を出た参照光L2が参照ミラー19で反射されて再び光カプラ13まで戻ってくるまでの光路長とが等しくなるように調節される。なお、断層画像取得時にはOCT用光プローブ100が被検体Sに押し付けられることから、被検体Sの表面は、このOCT用光プローブ100の外壁面にほぼ等しくなる。参照ミラー19は、このように位置が調節されると断層画像取得時にはこの調節された位置に固定される。
断層画像取得時に上述した光路を経て光カプラ13に戻ってきた反射光L1’と参照光L2とは、光カプラ13において合波される。そして、この光カプラ13において、両者が互いに干渉することで干渉光L3が生成される。
ここで、この干渉光L3は、被検体Sのいろいろな深さで反射されたいろいろな計測光L1それぞれと参照光L2との干渉によって生じる、各深さに対応した各干渉光が足しあわされたものとなっている。また、上述したように計測光L1や参照光L2の基となった光源12からの低コヒーレント光Lが、赤外域で所定の帯域幅を有していることから、干渉光L3は、この帯域幅内の様々な波長の光についての干渉光が足しあわされたものともなっている。被検体S表面からの深さを「r」、深さの関数としての干渉光の強度を「E(r)」、帯域幅内の波長の逆数である波数を「k」、波数の関数としての干渉光の強度を「I(k)」とすると、波数の関数としての干渉光の強度「I(k)」と深さの関数としての干渉光の強度「E(r)」とは、次のようなフーリエ変換の式によって結び付けられることが知られている。
Figure 2008200283
この(1)式では、波数の関数としての干渉光の強度「I(k)」が、深さの関数としての干渉光の強度「E(r)」のフーリエ変換となっている。
本実施形態の光断層画像取得装置1で採用されているSD−OCTは、上記の干渉光L3におけるこのような関係を利用したものであり、まず、干渉光L3を各波長の光に分光し、それら各波長の光の強度を計測することで(1)式における波数の関数としての干渉光の強度「I(k)」、即ち干渉光L3のスペクトル分布が求められる。その後、上記の(1)式を使った逆フーリエ変換によって、深さの関数としての干渉光の強度「E(r)」が求められる。この深さの関数としての干渉光の強度「E(r)」は、そのままで、被検体Sにおける深さ方向における反射情報を表わしているので、この干渉光の強度「E(r)」を画像化することで被検体Sの断層画像が得られる。
本実施形態の光断層画像取得装置1では、干渉光検出部150において上記の(1)式における波数の関数としての干渉光の強度「I(k)」、即ち干渉光L3のスペクトル分布が検出される。
この干渉光検出部150は、コリメータレンズ151と、回折格子152と、集光レンズ153と、光検出部154とからなる。光ファイバ24によって光カプラ13から導かれてきた干渉光L3は、この光ファイバ24の先端から拡散状態で出た後、コリメータレンズ151によって平行光にされて回折格子152に照射される。回折格子152に照射された干渉光L3は、この回折格子152によって分光された後、集光レンズ153によって集光されて光検出部154に照射される。光検出部154は、複数の光センサが一次元に配列されたCCD(Charge Coupled Device)であり、回折格子152で分光されて生じる各波長(各波数)の光が集光レンズ153を経て各光センサに照射されるように構成されている。そして、各光センサによって各波数の光の強度が検出されることによって、波数の関数としての干渉光の強度「I(k)」、即ち干渉光L3のスペクトル分布が得られる。
尚、本実施形態では、スペクトル分布を得るための光検出部の一例として、複数の光センサが一次元に配列された光検出部154を例示したが、本発明はこれに限るものではなく、この光検出部は、例えば、上述した1次元のCCDの他に、2次元に光センサが配列されたものや、フォトダイオードが配列されたもの等であっても良い。
このスペクトル分布は断層画像生成部22に渡され、この断層画像生成部22において、そのスペクトル分布に(1)式を使った逆フーリエ変換が施されて深さの関数としての干渉光の強度「E(r)」が算出される。
ここで、この深さの関数としての干渉光の強度「E(r)」に基づいて得られる断層画像は、計測光L1の出射方向に沿った1次元的なものである。そこで、本実施形態の光断層画像取得装置1では、断層画像取得時には、OCT用光プローブ100において計測光L1の出射等を行う後述の光学素子が、図2に示すように矢印D2の方向に回転されて、様々な出射方向に計測光L1が出射され、それら各出射方向の計測光L1それぞれについて上述した一連の処理が行われ断層画像が取得される。
図1に示す回転駆動部17は、ユーザ操作を受けて、OCT用光プローブ100内の光学素子を、ロータリーカプラ14を介して回転駆動するものである。また、このとき、光学素子をどの方向にどれだけ回転させたか、即ち、どの出射方向に計測光L1が出射されたかという回転情報が断層画像生成部22に送られる。
断層画像生成部22では、計測光L1の各出射方向について得られた1次元的な断層画像を組み合わせることで2次元的な断層画像を作成して断層画像表示部23に送る。そして、断層画像表示部23が、その送られてきた2次元的な断層画像を所定のモニタに表示する。
また、以上に説明した断層画像の取得の際には、上述したように、OCT用光プローブ100や被検体Sの周辺の体腔内の画像が、内視鏡観察装置50によって所定のモニタに表示される。本実施形態の光断層画像取得装置1によれば、ユーザは、OCT用光プローブ100の被検体Sまでの移動等をこの体腔内の画像を見ながら行うことができる。
次に、OCT用光プローブ100の詳細について説明する。
図3は、OCT用光プローブ100の拡大断面図である。
この図3のパート(a)には、本実施形態におけるOCT用光プローブ100の先端部における拡大断面図が示されており、パート(b)には、このOCT用光プローブ100とは光学素子が異なる別例のOCT用光プローブ100’の先端部における拡大断面図が示されている。
パート(a)に示すOCT用光プローブ100は、透明チューブ101、プリズム102、グリンレンズ103、光学素子保持筒104、光ファイバ105、光ファイバ保持筒106、中継筒107、駆動力伝達用コイルバネ108、およびキャップ109を備えている。ここで、透明チューブ101、光学素子保持筒104、および光ファイバ105は、それぞれ本発明にいうチューブ、素子保持体、および導光部材の各一例に相当する。また、プリズム102とグリンレンズ103とを合わせたものが本発明にいう光学素子の一例に相当する。
プリズム102はグリンレンズ103に一体的に固定されており、グリンレンズ103が光学素子保持筒104の先端に嵌め込まれている。また、この光学素子保持筒104は、透明チューブ101に、この透明チューブ101の軸回りに回転自在に収納されている。光学素子保持筒104の中には、透明チューブ101内をこの透明チューブ101に添って延びる光ファイバ105の被覆105aを除かれた先端部分が、グリンレンズ103から所定距離だけ離れた所に位置するように配設されている。この光ファイバ105の先端部分は、光学素子保持筒104に嵌入された光ファイバ保持筒106によって光学素子保持筒104に固定されている。また、光ファイバ105は光ファイバ保持筒106に接着剤106aによって接着固定されている。
さらに、光学素子保持筒104は、中継筒107の先端に嵌め込まれている。この中継筒107は、光学素子保持筒104と同様に、透明チューブ101の軸回りに回転自在にこの透明チューブ101に収納されている。さらに、この中継筒107の中を通って、被覆された光ファイバ105が伸びており、その末端は図1のロータリーカプラ14に接続されている。さらに、中継筒107の、光学素子保持筒104が嵌め込まれている先端とは反対側の後端には駆動力伝達用コイルバネ108の先端が嵌め込まれている。この駆動力伝達用コイルバネ108は、光ファイバ105と共に透明チューブ101内を伸びており、その末端は図1のロータリーカプラ14に繋がっている。また、透明チューブ101の先端には、このOCT用光プローブ100を体腔内に挿入し易くなるように先端が丸められたキャップ109が嵌め込まれている。
光ファイバ105によって導かれてきた計測光L1は、グリンレンズ103を通ってプリズム102に入射され、そのプリズム102の反射面で反射されて、透明チューブ101の壁越しに被検体Sに向けて出射される。また、被検体Sで反射されて戻ってきた反射光L1’は、透明チューブ101の壁越しにプリズム102に入射され、そのプリズム102の反射面で反射されて、グリンレンズ103を通って光ファイバ105の先端に入射される。そして、この反射光L1’が、光ファイバ105を介して、図1の光カプラ13まで導かれることとなる。
また、図1の回転駆動部17がロータリーカプラ14を回転駆動すると、その駆動力が、OCT用光プローブ100における透明チューブ101の軸回りの回転駆動力として、駆動力伝達用コイルバネ108を介して中継筒107に伝わる。このとき、中継筒107と光学素子保持筒104とグリンレンズ103とプリズム102とが互いに結合されているので、中継筒107に伝えられた回転駆動力によって、これらの部品が一体的に透明チューブ101の軸回りに回転され、計測光L1の出射方向が透明チューブ101の軸回りに変わることとなる。本実施形態では、上述したように回転駆動部17に対するユーザ操作によって計測光L1の出射方向が変えられることで、被検体Sに対して計測光L1が複数方向に出射されて各出射方向についての1次元的な断層画像が取得される。そして、それらの1次元的な断層画像が組み合わされて被検体Sの2次元的な断層画像が作成される。
パート(b)に示す別例のOCT用光プローブ100’は、上記のプリズム102とグリンレンズ103との組に替えて半球レンズ110を備えていることを除けば、パート(a)に示すOCT用光プローブ100と同じ構造を有している。そこで、このパート(b)では、パート(a)と同じ構成要素についてはパート(a)と同じ符号を付して示し、以下では重複説明を省略する。
パート(a)に示すOCT用光プローブ100とパート(b)に示す別例のOCT用光プローブ100’とでは、計測光L1を出射する光学素子が違うために、計測光L1の進行経路が若干異なったものとなっている。
図4は、図3に示すOCT用光プローブにおける計測光L1の進行経路を示す模式図である。
この図4のパート(a)には、図3のパート(a)に示すOCT用光プローブ100における計測光L1の進行経路が示されており、図4のパート(b)には、図3のパート(b)に示す別例のOCT用光プローブ100’における計測光L1の進行経路が示されている。
本実施形態のOCT用光プローブ100では、図4のパート(a)に示すように、光ファイバ105の先端を出た拡散された計測光L1は、グリンレンズ103によって集光され、その集光状態を維持したままプリズム102内を進み、透明チューブ101に接している被検体Sの表面上に、この透明チューブ101の壁越しに焦点を結ぶこととなる。また、計測光L1がプリズム102の反射面で反射される際には、その計測光L1の一部が背面側に漏れて漏れ光L1”となる。さらに、被検体Sから戻ってくる反射光L1’は、この逆の経路を通り、グリンレンズ103によって集光されて光ファイバ105の先端に入射されることとなる。ここで、上記の漏れ光L1”は、後述する第2実施形態において利用されるものであるので、第2実施形態を説明する際に説明する。
別例のOCT用光プローブ100’では、図4のパート(b)に示すように、光ファイバ105の先端を出て半球レンズ110内を拡散状態で進む計測光L1は、この半球レンズ110を出るときに集光され被検体Sの表面上に焦点を結ぶこととなる。また、この別例においても、計測光L1が半球レンズ110の反射面で反射される際には、その計測光L1の一部が背面側に漏れて漏れ光L1”となる。さらに、被検体Sから戻ってくる反射光L1’は、この逆の経路を通り、半球レンズ110に入射する際に集光作用を受け、半球レンズ110内を集光されつつ進行して光ファイバ105の先端に入射されることとなる。
ここで、以上に説明した断層画像の取得時に、所望の断層画像を得るためには、計測光L1の出者方向を確実に把握できることが望ましい。しかし、断層画像取得時にはこのOCT用光プローブ100が被検体Sに押し付けられた状態で使用されること等から、このOCT用光プローブ100における、計測光L1が出射される正面側が、OCT用光プローブ100自体によって隠されていることが多く、内視鏡観察装置50で得られる体腔内の画像を介してユーザが計測光L1の出射方向を直接的に把握することが困難となっている。そこで、本実施形態では、OCT用光プローブ100に、この計測光L1の出射方向を把握するための次のような工夫が施されている。
本実施形態では、光学素子保持筒104の外壁面における、プリズム102からの計測光L1が出射される正面側に対する背面側の第1マーキング箇所M1に後述の第1マークが付されている。さらに、透明チューブ101の外壁面における、計測光L1の出射方向が透明チューブ101の軸回りに変えられたときにこの計測光L1によって横切られる第2マーキング箇所M2に後述の第2マークが付されている。
以下、これら第1マーク及び第2マークについて説明する。
尚、これらのマークは、図3のパート(a)に示すOCT用光プローブ100とパート(b)に示す別例のOCT用光プローブ100’とで共通であるので、以下では、パート(a)に示すOCT用光プローブ100を代表的に示して説明する。
図5は、第1マーク及び第2マークを示す図である。
この図5のパート(a)には、第1マーク104a及び第2マーク101aが示されており、パート(b)には、別例の第1マーク104a’及び第2マーク101aが示されている。
図5のパート(a)に示す第1マーク104aは十字形状のマークであり、図5のパート(b)に示す別例の第1マーク104a’は二重丸形状のマークであるが、いずれのマークも、そのマークのおおよその中心が視覚的に把握できるマークとなっている。また、この第1マーク104a,104a’は、上述したように光学素子保持筒104の外壁面における、プリズム102からの計測光L1の出射方向に対応した正面側に対する背面側に付されているが、第1マーク104a,104a’の中心は、この外壁面における、計測光L1の焦点の直上の点を通る光学素子保持筒104の中心軸に沿った直線上に配置されている。ここで、この第1マーク104a,104a’が、本発明にいうマークの一例に相当する。
一方、第2マーク101aは、透明チューブ101に沿って延びる直線形状のマークである。そして、この第2マーク101aは、上述したように透明チューブ101の外壁面における、計測光L1の出射方向が透明チューブ101の軸回りに変えられたときにこの計測光L1によって横切られる位置に付されている。ここで、この第2マーク101aが、本発明にいう遮光マークの一例に相当する。
ユーザは、図1に示す内視鏡観察装置50で得られる体腔内の画像を介して透明チューブ101の壁越しにこの第1マーク104a,104a’を見ることができる。この第1マーク104a,104a’は、光学素子保持筒104に付されているので、計測光L1の出射方向を変えるために光学素子保持筒104が透明チューブ101の軸回りに回転されると、この光学素子保持筒104の動きにつれて図中の矢印D3方向に移動する。このとき、この第1マーク104a,104a’の中心の直下を通る、透明チューブ101に沿った直線上に計測光L1の照射箇所があるので、ユーザは、この第1マーク104a,104a’を見ることで計測光L1の出射方向を確実に把握することができる。
一方、第2マーク101aは、透明チューブ101に付されているので、計測光L1の出射方向の変化に対して不動である。本実施形態では、断層画像取得時には、まず、初期動作として計測光L1の出射方向が、透明チューブ101の軸回りに一回転変更される。すると、計測光L1がこの不動の第2マーク101aを横切るときに、プリズム102に戻ってくる反射光L1’の強度が変化する。本実施形態では、この変化が検出されて、この変化が現れたときの出射方向が基準方向に設定される。そして、被検体Sに向けて計測光L1が出射されるときの出射方向と基準方向との間の角度差が、計測光L1の出射方向を表わす推定値として所定のモニタに数値表示される。
このように、本実施形態では、ユーザは、図1に示す内視鏡観察装置50で得られる体腔内の画像を介して第1マーク104a,104a’を見ることで計測光L1の出射方向を確実に把握することができると共に、計測光L1の出射方向を表わす推定値を把握することもできる。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
尚、この第2実施形態は、OCT用光プローブが、上述した第1実施形態におけるOCT用光プローブ100と部分的に異なっている点を除けば、第1実施形態と同等な構成を有している。そこで、以下では、この相違点に注目して説明を行い重複説明を省略する。
図6は、第2実施形態におけるOCT用光プローブ200の拡大断面図である。
この図6のパート(a)には、本実施形態におけるOCT用光プローブ200の先端部における拡大断面図が示されており、パート(b)には、このOCT用光プローブ200とは光学素子が異なる別例のOCT用光プローブ200’の先端部における拡大断面図が示されている。尚、この図6では、第1実施形態におけるOCT用光プローブ100,100’を示す図3の構成要素と同じ構成要素については図3と同じ符号が付されている。
第2実施形態におけるOCT用光プローブ200,200’は、光学素子保持筒104に、第1実施形態におけるOCT用光プローブ100,100’で光学素子保持筒104に付されていた第1マーク104a,104a’が付されておらず、透明チューブ101の壁の、図4に示すプリズム102や半球レンズ110からの漏れ光L1”が当たる可能性のある所定範囲M3に、赤外光が当たるとその赤外光が当たった位置が発光する後述の発光部が設けられている。
ここで、図4に示すプリズム102や半球レンズ110には、計測光L1は、プリズム102や半球レンズ110の反射面に対してその計測光L1の大部分の入射角が全反射角よりも小さくなるように入射される。しかし、上述したように計測光L1がプリズム102内を集光されつつ進んだり、半球レンズ110内を拡散されつつ進んだりすることから、計測光L1の一部については入射角が全反射角を超えてしまう。そして、この全反射角を超えて反射面に入射された計測光L1が漏れ光L”となる。本実施形態では、この漏れ光L”が当たる可能性のある所定範囲M3に、後述の発光部が設けられているのである。
本実施形態では、この所定範囲M3として、計測光L1が出射される正面側が想定されている。このため、ユーザは、図1に示す内視鏡観察装置50で得られる体腔内の画像を介して、この所定範囲M3設けられた発光部を、その正面側に対する背面側から透明チューブ101の壁越しに見ることができる。
この図6のパート(a)に示すOCT用光プローブ200は、上記の図(3)のパート(a)に示す第1実施形態のOCT用光プローブ100から第1マーク104aが除かれ発光部が設けられた構造となっており、図6のパート(b)に示すOCT用光プローブ200’は、上記の図(3)のパート(b)に示す第1実施形態のOCT用光プローブ100’から第1マーク104aが除かれ発光部が設けられた構造となっている。
以下、図6のパート(a)に示すOCT用光プローブ200を代表的に示して上記の発光部について説明する。
図7は、発光部を示す図である。
この図7のパート(a)には、発光部201が示されており、パート(b)には、別例の発光部201’が示されている。
図7のパート(a)に示す発光部201は、図6に示す所定範囲M3に属する透明チューブ101の内壁面に、赤外光を受けると可視光を発する細かい粉末状のET(Electron Trapping)剤を含有する発光塗料(例えば、米国LUMITEX社のセンサー等で使用されているフォスファー)が塗布されることで形成されたものである。また、図7のパート(b)に示す発光部201’は、図6に示す所定範囲M3に属する透明チューブ101の壁面中に上記のET剤を含有させることで形成されたものである。これらの発光部201,201’が、本発明にいう発光部の一例に相当する。
いずれの例でも、プリズム102から計測光L1が出射されるときには、漏れ光L1”が当たって、その当たった箇所が局所的に発光することとなる。ここで、漏れ光L1”は計測光L1の焦点から透明チューブ101に沿って先端方向に延びる直線に向かって進む。このため、計測光L1の焦点、即ち、被検体Sにおける計測光L1の照射箇所と発光部における発光箇所は、透明チューブ101に沿う直線上に並ぶこととなる。さらに、計測光L1の出射方向を変えるために光学素子保持筒104が透明チューブ101の軸回りに回転されると、その動きにつれて発光箇所は図中の矢印D4方向に移動する。つまり、ユーザは、この発光箇所を見ることで計測光L1の出射方向を確実に把握することができる。また、この発光部が発光しているということは、とりもなおさず計測光L1が出射されていることを示しているので、ユーザは、この発光箇所を見ることで、計測光L1が被検体Sに出射されていることを確認することもできる。また、本実施形態でも、上記の第1実施形態と同様に透明チューブ101の外壁面に第2マーク101aが付されているので、ユーザは、この第2マーク101aを使った第1実施形態と同様の処理によって計測光L1の出射方向を数値的に把握することができる。
以上、説明したように、この第2実施形態によれば、第1実施形態と同様に、ユーザは、計測光L1の出射方向の確実な把握や、計測光L1の出射方向を表わす推定値の把握ができると共に、計測光L1が被検体Sに出射されていることを確認することもできる。
尚、上記では、本発明の光断層画像取得装置の一実施形態として、SD−OCTを利用した光断層画像取得装置10を例示したが、本発明はこれに限るものではなく、本発明の光断層画像取得装置は、例えば、参照光の光路長を、被検体の深さに対応して変化させて、この参照光の光路長の変化、つまり被検体の深さに対する干渉光の強度変化を計測し、その強度変化を画像化することで被検体内部の断層画像を得るTD−OCTを利用したもの等であっても良い。
また、上記では、本発明の光プローブの一実施形態として、光学素子を保持する光学素子保持筒にマークが付されたOCT用光プローブ100,100’と、透明チューブの壁における漏れ光が当たる位置に発光部が設けられたOCT用光プローブ200,200’とを例示したが、本発明はこれに限るものではなく、本発明の光プローブは、例えば、マークが付された光学素子保持筒と発光部との両方を備えたもの等であっても良い。
また、上記では、本発明にいうマークの一例として、十字形状のマークと二重丸形状のマークとを例示したが、本発明はこれに限るものではなく、本発明にいうマークは、例えば×形状のマーク等であっても良い。
また、上記では、本発明にいう発光部の一例として、透明チューブの内壁面に発光塗料が塗布されてなる発光部201や、透明チューブの壁面中にET剤が含有されてなる発光部201’を例示したが、本発明はこれに限るものではなく、本発明の発光部は、例えば、透明チューブの内壁面に、発光塗料が塗布されたシールが貼付されてなるもの等であっても良い。
本発明の第1実施形態を示す図である。 図1の内視鏡51とOCT用光プローブ100とを示す模式図である。 OCT用光プローブ100の拡大断面図である。 図3に示すOCT用光プローブにおける計測光L1の進行経路を示す模式図である。 第1マーク及び第2マークを示す図である。 第2実施形態におけるOCT用光プローブ200の拡大断面図である。 発光部を示す図である。
符号の説明
1 光断層画像取得システム
10 光断層画像取得装置
12 光源
13 光カプラ
14 ロータリーカプラ
18 コリメータレンズ
19 参照ミラー
20 可動ステージ
21 アクチュエータ
22 断層画像生成部
23 断層画像表示部
24 光ファイバ
50 内視鏡観察装置
51 内視鏡
51a 挿入孔
51b ライト
51c 内視鏡レンズ
52 内視鏡画像取得部
53 内視鏡画像表示部
100,100’,200,200’ OCT用光プローブ
101 透明チューブ
101a 第2マーク
102 プリズム
103 グリンレンズ
104 光学素子保持筒
104a,104a’ 第1マーク
105 光ファイバ
105a 被覆
106 光ファイバ保持筒
106a 接着剤
107 中継筒
108 駆動力伝達用コイルバネ
109 キャップ
110 半球レンズ
150 干渉光検出部
151 コリメータレンズ
152 回折格子
153 集光レンズ
154 光検出部
201,201’ 発光部

Claims (8)

  1. 透明のチューブと、
    前記チューブ内を該チューブに沿って延びて該チューブ内に先端が配設された、光を内部に通して導く導光部材と、
    前記導光部材の先端の更に先に配設された、該導光部材によって導かれてくる光の進行方向を前記チューブの壁に向かう方向に変えて該壁越しに該光を被検体へと出射し、該被検体から戻ってくる光を該導光部材へと戻す光学素子と、
    前記光学素子を前記チューブ内で保持して該光学素子とともに該チューブの軸回りに回転自在な、前記光が出射される正面側に対する背面側にマークが付された素子保持体とを備えたことを特徴とする光プローブ。
  2. 透明のチューブと、
    前記チューブ内を該チューブに沿って延びて該チューブ内に先端が配設された、光を内部に通して導く導光部材と、
    前記導光部材の先端の更に先に配設された、該導光部材によって導かれてくる光を反射面で前記チューブの壁に向かう方向に反射して該壁越しに該光を被検体へと出射し、該被検体から戻ってくる光を該導光部材へと戻す、該反射面では光の一部が背面に漏れる光学素子と、
    前記光学素子を前記チューブ内で保持して該光学素子とともに該チューブの軸回りに回転自在な素子保持体と、
    前記チューブの壁の、前記反射面から漏れる光が当たる位置に設けられた、その漏れる光が当たると発光する発光部とを備えたことを特徴とする光プローブ。
  3. 前記発光部が、前記チューブの壁の内面の、前記反射面から漏れる光が当たる位置に、その漏れる光が当たると発光する発光塗料が塗布されてなるものであることを特徴とする請求項2記載の光プローブ。
  4. 前記発光部が、前記チューブの、前記反射面から漏れる光が当たる位置の壁面中に、その漏れる光が当たると発光する発光物質が含有されてなるものであることを特徴とする請求項2記載の光プローブ。
  5. 前記チューブは、該チューブの壁の、前記素子保持体が該チューブの軸回りに回転したときに前記光学素子から出射する光が横切る位置に、該光を遮る遮光マークが付されたものであることを特徴とする請求項1又は2記載の光プローブ。
  6. この光プローブが、チューブ形状を有し体腔内に挿入され先端で、該体腔内を観察するための光を捉える内視鏡の内側に挿通され、該体腔内で該内視鏡の先端から突き出された状況下で使用されるものであることを特徴とする請求項1又は2記載の光プローブ。
  7. 光を発する光源;
    前記光源から発せられた光を測定光と参照光とに分割する光分割部;
    透明のチューブと、
    前記チューブ内を該チューブに沿って延びて該チューブ内に先端が配設された、前記光分割部で分割された測定光を内部に通して導く導光部材と、
    前記導光部材の先端の更に先に配設された、該導光部材によって導かれてくる測定光の進行方向を前記チューブの壁に向かう方向に変えて該壁越しに該測定光を被検体へと出射し、該被検体から戻ってくる反射光を該導光部材へと戻す光学素子と、
    前記光学素子を前記チューブ内で保持して該光学素子とともに該チューブの軸回りに回転自在な、前記測定光が出射される正面側に対する背面側にマークが付された素子保持体とを有する光プローブ;
    前記素子保持体を回転駆動する回転駆動部;
    前記反射光と前記参照光とを合波する合波部;
    前記合波部により合波された前記反射光と前記参照光との干渉光を検出する干渉光検出部;および
    前記干渉光検出部によって検出された干渉光に基づいて、前記被検体の断層画像を生成する断層画像生成部;
    を備えたことを特徴とする光断層画像取得装置。
  8. 光を発する光源;
    前記光源から発せられた光を測定光と参照光とに分割する光分割部;
    透明のチューブと、
    前記チューブ内を該チューブに沿って延びて該チューブ内に先端が配設された、前記光分割部で分割された測定光を内部に通して導く導光部材と、
    前記導光部材の先端の更に先に配設された、該導光部材によって導かれてくる測定光を反射面で前記チューブの壁に向かう方向に反射して該壁越しに該測定光を被検体へと出射し、該被検体から戻ってくる反射光を該導光部材へと戻す、該反射面では測定光の一部が背面に漏れる光学素子と、
    前記光学素子を前記チューブ内で保持して該光学素子とともに該チューブの軸回りに回転自在な素子保持体と、
    前記チューブの壁の、前記反射面から漏れる光が当たる位置に設けられた、その漏れる光が当たると発光する発光部とを有する光プローブ;
    前記素子保持体を回転駆動する回転駆動部;
    前記反射光と前記参照光とを合波する合波部;
    前記合波部により合波された前記反射光と前記参照光との干渉光を検出する干渉光検出部;および
    前記干渉光検出部によって検出された干渉光に基づいて、前記被検体の断層画像を生成する断層画像生成部;
    を備えたことを特徴とする光断層画像取得装置。
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