JP2007311703A - 波長掃引光源および光断層画像化装置 - Google Patents

波長掃引光源および光断層画像化装置 Download PDF

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Abstract

【課題】回転型の光偏向手段の回転角度を有効に活用し、広い波長帯域で波長を掃引する。【解決手段】半導体レーザ媒質211から射出した光は、プリズム202により、ポリゴンミラー213へ入射する入射位置が、ポリゴンミラー213の回転方向へ追従するように光路がシフトされ、偏光ビームスプリッター215へ入射する。直角に反射されたs偏光は、1/4波長板216を透過して円偏光となり、ポリゴンミラー213へ入射する。ポリゴンミラー213において反射された光は、再度1/4波長板216を透過してp偏光となり、偏光ビームスプリッター215を透過して、回折格子214に入射する。回折格子214により、入射方向へ分散された戻り光は、逆の光路を通って、半導体レーザ媒質211 へ帰還する。ポリゴンミラー213が回転し、戻り光の波長が一定の周期で変化するため、光源ユニット210からは、一定の周期で波長掃引されたレーザ光Laが射出される。
【選択図】図4

Description

本発明は、発振波長が掃引される波長掃引光源および該波長掃引光源を用いて測定対象の光断層画像を取得する光断層画像化装置に関する。
従来、波長掃引型光源としてはリトロー型と呼ばれる外部共振器型の波長掃引型のレーザ装置が知られている。このリトロー型のレーザ装置は、基本的に示す構造を有している。
図1に示したレーザ装置は、半導体レーザ媒質101の低反射面からの出射光をコリメートレンズ102によって平行光に変換して、光を回折する回折格子103の回折面へ入射し、回折格子104により回折された回折光を半導体レーザ媒質101に戻すことにより、発振波長を選択している。
この構造のレーザ装置では、半導体レーザ媒質101から出射され回折格子103で回折された光の波長成分のうち、特定の波長成分のみが半導体レーザ媒質101に戻る。半導体レーザ媒質101は、その戻ってきた特定波長の光に誘導されて定在波をつくり、その特定波長(以下発振波長と記載)の光を出射する。
この発振波長は、半導体レーザ媒質101から射出された光の光軸と回折格子103とのなす角度および回折格子103の格子周期の両者で規定されるため、光の光軸に対して、回折格子103を回転させることで発振波長を連続的に変化させること、すなわち発振波長を掃引することができる。
一方、生体組織等の測定対象の断層画像を取得する方法の一つとして、光源から射出されたコヒーレンス光を測定光と参照光とに分割した後、測定光が測定対象に照射されたときの反射光と参照光とを合波し、反射光と参照光との干渉光の強度に基づいて光断層画像を取得する方法が知られている。この方法の一つとして光源から射出される光の周波数を時間的に変化させながら干渉光の検出を行うSS−OCT(Swept-Source Optical Coherence Tomography)装置が提案されている(たとえば特許文献1参照)。このSS−OCT装置においては、マイケルソン型干渉計を用いて、光源から射出されるレーザ光の周波数を時間的に変化させながら反射光と参照光との干渉が行われるようになっている。そして、光周波数領域のインターフェログラムから所定の測定対象の深さ位置における反射強度を検出し、これを用いて断層画像を生成するようになっている。このようなSS−OCT装置により光断層画像を取得するためには、光源における波長掃引を高速で繰り返し行う必要がある。
特許文献2には、上述した波長掃引のレーザ装置に改良を加えた、波長掃引を高速で繰り返し行うことのできるレーザ装置が記載されている。この波長掃引レーザ装置は、図2に示すように、レーザ媒質111 と、コリメートレンズ112 と、ポリゴンミラー113 と、回折格子114を備えている。レーザ媒質111から射出した光は、コリメートレンズ112により平行光に変換され、ポリゴンミラー113において反射され、回折格子114に入射する。回折格子114により分散された光のうち、入射方向へ分散された光(以下戻り光と記載)は、ポリゴンミラー113において反射され、レーザ媒質111 へ帰還する。レーザ媒質111の射出端面111aおよび回折格子114により、共振器が構成され、レーザ媒質111の射出端面111aから、レーザ光Lが射出される。なお、この際、レーザ光Lの波長は、戻り光の波長である。
ここで、ポリゴンミラー113は矢印R1方向に回転するものであって、各反射面において、反射角度が連続的に変化するようになっている。これにより、回折格子114に入射する光の角度が連続的に変化し、発振波長も連続的に変化することとなる。
また、ポリゴンミラー113が矢印R1方向に等速で回転したとき、戻り光の波長は、時間の経過に伴って一定の周期で変化することになる。このため、このレーザ装置からは、一定の周期で波長掃引されたレーザ光が射出される。
特表2004−535577号公報 US4601036号公報
しかしながら、図2に示す波長掃引光源においては、レーザ媒質から射出される光は、ポリゴンミラーの反射面へ所定の面積で入射する。このため、反射面の大きさに対してこの光の入射面積が比較的大きい場合には、波長掃引に使用できるポリゴンミラーの回転角度が小さくなってしまい、波長掃引幅が狭くなってしまうという問題がある。例えば入射光の幅が、反射面の幅の1/2であった場合には、ポリゴンミラーの回転角の半分しか波長掃引に使用することができない。
本発明はこの問題を鑑みなされたもので、回転型の光偏向手段の回転角度を有効に活用でき、広い波長帯域で波長を高速に掃引することのできる波長掃引光源および該波長掃引光源を用いた光断層画像化装置を実現することを目的とするものである。
本発明の波長掃引光源は、光増幅手段と、
該光増幅手段から射出された光を偏向する回転型の光偏向手段と、
該光偏向手段により偏向された光の入射角度または入射位置が変わることにより入射方向に戻る光の波長が異なる波長選択手段とを有する波長掃引光源において、
前記光増幅手段と前記光偏向手段との間の光路内に配置された、前記光偏向手段の回転に追従して、前記光偏向手段へ入射する光の入射位置を前記光偏向手段の回転方向へシフトさせる光路シフト手段を備えることを特徴とするものである。
前記光路シフト手段は、第1の光分散素子を有するものであってもよい。第1の光分散素子としては、回折格子あるいはプリズムを用いることもできる。なお、光路シフト手段としては、音響光学偏向器あるいは電気光学偏向器等を用いることができる。なお音響光学偏向器あるいは電気光学偏向器等を用いる場合には、光偏向手段の回転と同期させて、光路をシフトさせればよい。
前記光路シフト手段は、ビーム縮小手段を備えたものであってもよい。
さらに、本波長光源は、前記光路シフト手段から射出された光を前記光偏向手段の方向へ偏向し、かつ前記光偏向手段により偏向され、前記波長選択手段へ入射して折り返された光を前記光路シフト手段へ帰還させる光偏向・帰還手段を備えるものであってもよい。
前記光偏向・帰還手段は、偏光ビームスプリッターおよび1/4波長位相シフタから構成されているものであってもよい。なお、1/4波長位相シフタとしては、複屈折素子等から成る通常の1/4波長板や、あるいは位相が1/4波長シフトするように設定されているファラデーローテータ等を用いることができる。
前記波長選択手段は、第2の光分散素子を有するものであってもよい。
前記第2の光分散素子が、前記光の入射位置に応じて、前記光の入射方向へ戻る戻り光の波長が異なるものであれば、
前記光偏向手段と前記第2の光分散素子の間に光学手段が配置され、
前記光偏向手段および前記光偏向手段と前記第2の光分散素子の間に配置された前記光学手段が、前記第2の光分散素子へ入射する光の入射位置を変更するものであってもよい。
前記波長選択手段は、略同一波長帯域において波長が選択可能な複数の波長選択部を有するものであってもよい。
本発明の光断層画像化装置は、波長を一定の周期で掃引させながらコヒーレント光を射出する光源と、
該光源から射出された前記コヒーレント光を測定光と参照光とに分割する光分割手段と、
前記測定光が測定対象に照射されたときの該測定対象からの反射光と前記参照光とを合波する合波手段と、
該合波手段により合波された前記反射光と前記参照光との干渉光の周波数および強度に基づいて、前記測定対象の各深さ位置における前記反射光の強度を検出する干渉光検出手段と、
該干渉光検出手段により検出された前記各深さ位置における前記干渉光の強度を用いて前記測定対象の断層画像を取得する画像取得手段とを有する光断層画像化装置において、
前記光源が、光増幅手段と、
該光増幅手段から射出された光を偏向する回転型の光偏向手段と、
該光偏向手段により偏向された光の入射角度または入射位置が変わることにより入射方向に戻る光の波長が異なる波長選択手段とを有する波長掃引光源であって、
前記光増幅手段と前記光偏向手段との間の光路内に配置された、前記光偏向手段の回転に追従して、前記光偏向手段へ入射する光の入射位置を前記光偏向手段の回転方向へシフトさせる光路シフト手段を備えたものであることを特徴とするものである。
本発明の波長掃引光源は、光増幅部から射出され前記光偏向手段へ入射する光の入射位置を、前記光偏向手段の回転に追従して、前記光偏向手段の回転方向へシフトさせる光路シフト手段が、光増幅手段と光偏向手段との間の光路内に配置されているため、光偏向手段の回転に追従して、光の入射位置がシフトするため、光偏向手段の回転角度を有効に使用することができる。
また、本発明の光断層画像化装置は、用いられるは波長掃引において光偏向手段の回転角度を有効に使用することができ、広い波長帯域で波長を掃引することができるので、測定分解能の高い光断層画像を取得することができる。
以下、本発明の具体的な第1の実施形態である光断層画像化装置について図3を参照して説明する。図3は本発明の第1の実施の形態である光断層画像化装置の概略構成図である。図3に示す光断層画像化装置200は、例えば体腔内の生体組織や細胞等の測定対象の断層画像を前述のSS−OCT計測により取得するものであって、発振波長を一定の周期で掃引させながらレーザ光Laを射出する波長掃引光源として機能する光源ユニット210と、光源ユニット210から射出されたレーザ光Laを測定光L1と参照光L2とに分割する光分割手段3と、光分割手段3により分割された参照光L2の光路長を調整する光路長調整手段220と、光分割手段3により分割された測定光L1を測定対象Sbに照射する光プローブ230と、こうして測定対象Sbに測定光L1が照射されたとき該測定対象Sbで反射した反射光L3と参照光L2とを合波する合波手段4と、合波された反射光L3と参照光L2との間の干渉光L4を検出する干渉光検出手段240と、該干渉光検出手段240の検出結果に基づいて、測定対象の光断層画像を生成する画像取得部241と、この光断層画像を表示する表示装置242とを有している。
光源ユニット210は、発振波長λcが950nm〜1150nmの範囲になるように、発振波長を一定の周期で掃引させながらレーザ光Laを射出する波長掃引レーザ装置であり、光増幅手段としては、半導体レーザに使用される半導体レーザ媒質が使用されている。なお、光源ユニット210に詳細については後述する。
光分割手段3は、例えば2×2の光ファイバカプラから構成されており、光源ユニット210から光ファイバFB1を介して導波した光Laを測定光L1と参照光L2とに分割する。この光分割手段3は、2本の光ファイバFB2、FB3にそれぞれ光学的に接続されており、測定光L1は光ファイバFB2を導波し、参照光L2は光ファイバFB3を導波する。なお、本例におけるこの光分割手段3は、合波手段4としても機能するものである。
光ファイバFB2には、光プローブ230が光学的に接続されており、測定光L1は光ファイバFB2から光プローブ230へ導波する。光プローブ230は、例えば鉗子口から鉗子チャンネルを介して体腔内に挿入されるものであって、光学コネクタ31により光ファイバFB2に対して着脱可能に取り付けられている。
光プローブ230は、先端が閉じられた円筒状のプローブ外筒15と、このプローブ外筒15の内部空間に、該外筒15の軸方向に延びる状態に配設された1本の光ファイバ13と、光ファイバ13の先端から出射した光Lをプローブ外筒15の周方向に偏向させるプリズムミラー17と、光ファイバ13の先端から出射した光L1を、プローブ外筒15の周外方に配された被走査体としての測定対象Sbにおいて収束するように集光するロッドレンズ18と、光ファイバ13を該光ファイバ13の光軸を回転軸として回転させるモータ14とを備えている。なお、ロッドレンズ18およびプリズムミラー17は、光ファイバ13とともに回転するように配設されている。
一方、光ファイバFB3の参照光L2の射出側には光路長調整手段220が配置されている。光路長調整手段220は、断層画像の取得を開始する位置を調整するために、参照光L2の光路長を変更するものであって、光ファイバFB3から射出された参照光L2を反射させる反射ミラー22と、反射ミラー22と光ファイバFB3との間に配置された第1光学レンズ21aと、第1光学レンズ21aと反射ミラー22との間に配置された第2光学レンズ21bとを有している。
第1光学レンズ21aは、光ファイバFB3のコアから射出された参照光L2を平行光にするとともに、反射ミラー22により反射された参照光L2を光ファイバFB3のコアに集光する機能を有している。また、第2光学レンズ21bは、第1光学レンズ21aにより平行光にされた参照光L2を反射ミラー22上に集光するとともに、反射ミラー22により反射された参照光L2を平行光にする機能を有している。つまり、第1光学レンズ21aと第2光学レンズ21bとにより共焦点光学系が形成されている。
したがって、光ファイバFB3から射出した参照光L2は、第1光学レンズ21aにより平行光になり、第2光学レンズ21bにより反射ミラー22上に集光される。その後、反射ミラー22により反射された参照光L2は、第2光学レンズ21bにより平行光になり、第1光学レンズ21aにより光ファイバFB3のコアに集光される。
さらに光路長調整手段220は、第2光学レンズ21bと反射ミラー22とを固定した基台23と、該基台23を第1光学レンズ21aの光軸方向に移動させるミラー移動手段24とを有している。そして基台23が矢印A方向に移動することにより、参照光L2の光路長が変えられるようになっている。
また合波手段4は、前述の通り2×2の光ファイバカプラからなり、光路長調整手段220により光路長が変更された参照光L2と、測定対象Sbからの反射光L3とを合波し、光ファイバFB4を介して干渉光検出手段240側に射出するように構成されている。
干渉光検出手段240は、合波手段4により合波された反射光L3と参照光L2との干渉光L4を検出する。なお本例の装置においては、干渉光L4を光ファイバカプラ3で二分した光を光検出器40aと40bに導き、演算手段41においてバランス検波を行う機構を有している。
画像取得手段241は、干渉光検出手段240により検出された干渉光L4をフーリエ変換することにより、測定対象Sbの各深さ位置における反射光L3の強度を検出し、測定対象Sbの断層画像を取得する。この断層画像は表示装置242に表示される。
以下、上記構成を有する光断層画像化装置200の作用について説明する。断層画像を取得する際には、まず基台23を矢印A方向に移動させることにより、測定可能領域内に測定対象Sbが位置するように光路長の調整が行われる。その後、光源ユニット210から光Laが射出され、この光Laは光分割手段3により測定光L1と参照光L2とに分割される。測定光L1は光プローブ230から体腔内に向けて射出され、測定対象Sbに照射される。このとき、前述したように作動する該光プローブ230により、そこから出射した測定光L1が測定対象Sbを1次元に走査する。そして、測定対象Sbからの反射光L3が反射ミラー22において反射した参照光L2と合波され、反射光L3と参照光L2との干渉光L4が干渉光検出手段240によって検出される。
ここで、干渉光検出手段240および画像取得手段241における干渉光L4の検出および画像の生成について簡単に説明する。なお、この点の詳細については「武田 光夫、「光周波数走査スペクトル干渉顕微鏡」、光技術コンタクト、2003、Vol.41、No.7、p426−p432」に詳しい記載がなされている。
測定光L1が測定対象Sbに照射されたとき、測定対象Sbの各深さからの反射光L3と参照光L2とがいろいろな光路長差をもって干渉しあう際の各光路長差lに対する干渉縞の光強度をS(l)とすると、干渉光検出手段240において検出される光強度I(k)は、
I(k)=∫ S(l)[1+cos(kl)]dl
で表される。ここで、kは波数、lは光路長差である。上式は波数k=ω/cを変数とする光周波数領域のインターフェログラムとして与えられていると考えることができる。このため、画像取得手段241において、干渉光検出手段240が検出したスペクトル干渉縞をフーリエ変換を行い、干渉光L4の光強度S(l)を決定することにより、測定対象Sbの測定開始位置からの距離情報と反射強度情報とを取得し、断層画像を生成することができる。この断層画像は表示装置242に表示される。
以下、光源ユニット210について、詳細を記載する。図4に示すように、この光源ユニット210は半導体レーザ媒質211 と、コリメートレンズ212 と、光路シフト手段として機能するプリズム202と、ポリゴンミラー213 と、回折格子214と、偏光ビームスプリッター215と、1/4波長板216とを備えている。なお、1/4波長板216の代わりに、1/4波長だけ偏光が変化するファラデーローテータを用いることもできる。
半導体レーザ媒質211は、直線偏光されたレーザ光を射出するものであり、半導体レーザ媒質211から射出された光が、偏光ビームスプリッター215へs偏光として入射するように配置されている。
偏光ビームスプリッター215および1/4波長板216は、ポリゴンミラー213と回折格子214との間に配置されている。また、偏光ビームスプリッター215は、p偏光は透過し、s偏光は直角に反射するものである。また、半導体レーザ媒質211から射出され、コリメートレンズ212により平行光に変換された光は、プリズム202を介して、偏光ビームスプリッター215へ入射する。回折格子214はリトロー配置されている。
半導体レーザ媒質211から射出した光は、コリメートレンズ212により平行光に変換され、プリズム202を介して、偏光ビームスプリッター215の面215aへ入射する。なお、プリズム202の構成および作用については後述する。偏光ビームスプリッター215では、入射した光の内、p偏光は透過され、s偏光は直角に反射されて、面215bから射出される。このs偏光は、1/4波長板216を透過して円偏光となる。この円偏光は、ポリゴンミラー213へ対して、回転中心方向へ入射する。ポリゴンミラー213において反射された光は、再度1/4波長板216を透過してp偏光となる。このp偏光は偏光ビームスプリッター215を透過して、回折格子214に入射する。回折格子214により分散されたp偏光のうち、入射方向へ分散された光(以下戻り光と記載)は、偏光ビームスプリッター215を透過して、さらに1/4波長板216を透過して円偏光となる。この円偏光は、ポリゴンミラー213において反射され、再度1/4波長板216を透過してs偏光となる。このs偏光は、偏光ビームスプリッター215の面215bへ入射し、直角に反射されて、面215aから射出され、半導体レーザ媒質211 へ帰還する。半導体レーザ媒質211の射出端面211aおよび回折格子214により、共振器が構成され、半導体レーザ媒質211の射出端面211aから、レーザ光Laが射出される。なお、この際、レーザ光Laの波長は、戻り光の波長である。
ここで、ポリゴンミラー213は矢印R1方向に回転するものであって、各反射面において、反射角度が連続的に変化するようになっている。これにより、回折格子214に入射する光の角度も、連続的に変化する。分散された光のうち入射方向へ戻る戻り光の波長をλ、回折格子の溝周期をG、回折格子214 への入射光の入射角度をθとすると、戻り光が1次回折光である場合には、これらの関係は次式で表すことができる。
2Sinθ=λ/G (1)
したがって、回折格子214 への入射光の入射角度θが連続的に変化した場合には、発振波長も連続的に変化することとなる。
また、ポリゴンミラー213が矢印R1方向に等速で回転したとき、戻り光の波長は、時間の経過に伴って一定の周期で変化することになる。このため、光源ユニット210からは、波長掃引されたレーザ光Laが、一定の周期で、光ファイバFB1側に射出される。
なお、光源210においては、半導体レーザ媒質211から射出された光は、プリズム202により、ポリゴンミラー213へ入射する入射位置が、ポリゴンミラー213の回転方向へ追従するように光路がシフトされる。以下、このプリズム202の構成および作用について詳細に説明する。図5に示すように、このプリズム202のA点へ所定の角度でレーザ光Laが入射した場合、波長が短ければ、例えば図5のB点から射出され、またレーザ光Laの波長が長くなるに従って、順次B点から図5におけるC点、D点と右側へ移動した部位から射出される。すなわち、プリズム202は、このプリズム202へ入射するレーザ光Laの波長により、レーザ光Laの光路がシフトされるように形成され、また配置されている。なお、光路のシフト量は、プリズム202の屈折率、形状および配置角度、また入射する光の波長および入射角度により異なるため、所望の波長帯域において、所望の光路シフト量が得られるように、予め適切な形状および屈折率を有するプリズムを形成し、適切な位置および角度で配置しておく必要がある。
例えば、レーザ光Laが、0.95μm〜1.15μmの波長帯域で掃引される場合であれば、まず図6に示すように、波長0.95μmのレーザ光Laは、プリズム202のB点から射出され、ポリゴンミラー213で反射され、さらに回折格子214で分散され、戻り光(波長0.95μm)が再度ポリゴンミラー213で反射され、プリズム202のB点に入射して、半導体レーザ媒質211に帰還する。
ポリゴンミラー213がR1方向に回転し、波長が長くなり、例えば1.05μmになると、図7に示すように、波長1.05μmのレーザ光Laは、プリズム202のC点から射出され、ポリゴンミラー213で反射され、さらに回折格子214で分散され、戻り光(波長1.05μm)が再度ポリゴンミラー213で反射され、プリズム202のC点に入射して、半導体レーザ媒質211に帰還する。
さらに、ポリゴンミラー213がR1方向に回転し、波長がより長くなり、例えば1.15μmになると、8に示すように、波長1.15μmのレーザ光Laは、プリズム202のD点から射出され、ポリゴンミラー213で反射され、さらに回折格子214で分散され、戻り光(波長1.05μm)が再度ポリゴンミラー213で反射され、プリズム202のD点に入射して、半導体レーザ媒質211に帰還する。
図6〜図8から明らかなように、プリズム202を配置すると、プリズム202が配置されていない従来の場合に比べ、ポリゴンミラー213の回転角度を有効に使用することができ、広い波長帯域で波長を掃引することができる。
また、本光断層画像化装置200においては、光源ユニット210において、ポリゴンミラー213の回転角度を有効に使用することができ、広い波長帯域で波長を掃引することができるので、測定分解能の高い光断層画像を取得することができる。なお、高い測定分解能が不要な場合には、ポリゴンミラー213の面数を増加することができ、1枚の光断層画像を取得するために必要な取得時間を低減することができる。
なお、図9は、プリズム202の材質、屈折率(n)、dn/dλ(n:屈折率、λ波長)および波長が100nm変化した時の200mm後方のビームシフト量の関係を示す表である。この表に示すように、プリズムの材質によっては、十分なシフト量が得られない場合がある。このような場合には、図10に示すように、プリズム202の後段にプリズム251および252からなるビーム縮小光学系253を配置してもよい。ビーム縮小光学系253は、入射した光のビーム径を1/6に縮小し、入射角度を6倍に拡大するものであり、このようなビーム縮小光学系253を配置することにより、十分なビームシフト量を確保することができる。なお、ビーム縮小光学系としては、レンズを用いたビーム縮小光学系用いることもできる。
なお、図11に示すように、光路シフト手段として、ポリゴンミラー213と連動して働く、音響光学媒質を用いた音響光学偏向器255を用いてもよい。音響光学偏向器255においては、ポリゴンミラー213の各反射面の回転に連動させて、光を偏向させればよい。また、音響光学偏向器255の代わりに、電気光学媒質を用いた電気光学偏向器等も用いることもできる。さらに、光路シフト手段としては、プリズム202の代わりに回折格子を用いることもできる。
また、図11に示すように、回折格子214の代わりに、2枚の小型で同形状の回折格子261aおよび261bを、ポリゴンミラー213による光の走査方向に沿って並べて配置した光源ユニットを用いることもできる。なお、回折格子261aおよび回折格子261bは、同じ波長帯域で波長が変化するように、ポリゴンミラー213の反射面に対して異なる角度で配置されている。このように複数枚の回折格子を組み合わせて用いることにより、ポリゴンミラー213の反射面1枚に対して、複数回の波長掃引が可能となり、より高速な波長掃引が可能となる。
なお、光源ユニット210においては、半導体レーザ媒質211から射出され、コリメートレンズ212により平行光に変換された光は、プリズム202を介して、ポリゴンミラー213の回転軸と垂直な平面内で偏光ビームスプリッター215へ入射し、該偏光ビームスプリッター215で反射されたs偏光はポリゴンミラー213へ入射するように、半導体レーザ媒質211、コリメートレンズ212、偏光ビームスプリッター215およびポリゴンミラー213は配置されているが、偏光ビームスプリッター215、プリズム202、コリメートレンズ212および半導体レーザ媒質211の配置は、偏光ビームスプリッター215を中心として、任意の角度で回転可能である。このため、例えば図12A)に正面図を、図12(B)に側面図を示すように、半導体レーザ媒質211から射出され、コリメートレンズ212により平行光に変換された光が、ポリゴンミラー213の回転軸と略平行な角度で偏光ビームスプリッター215の面215aへ入射するように、偏光ビームスプリッター215、プリズム202、コリメートレンズ212および半導体レーザ媒質211が配置されている光源ユニット250を用いることもできる。なお、この場合には、プリズム202は、波長の増減に応じて、図12(A)の紙面において上下方向へ光路が移動するように、配置されている。
また、図13に示すように、半導体レーザ媒質211 と、コリメートレンズ212 と、プリズム202と、ポリゴンミラー213 と、回折格子214とを備えた光源ユニット260を用いることもできる。
次に、本発明の具体的な第2の実施形態である光断層画像化装置について図14を参照して説明する。なお、第2の実施形態である光断層画像化装置は、光源ユニット310が図3に示す光断層画像化装置に用いられている光源ユニット210と異なっているが、他の構成は同様であるため、光源ユニット310のみを図示し、他の構成の説明は省略する。
図14に示すように、光源ユニット310は、発振波長λcが950nm〜1150nmの範囲になるように、発振波長を一定の周期で掃引させながらレーザ光Laを射出する波長掃引レーザ装置であり、レーザ媒質としては、半導体レーザ媒質211が使用されている。
また、光偏向手段であるポリゴンミラー213および光学系であるテレセントリックレンズ314により、分散手段であるねじれ型回折格子315へ入射する光の入射位置が変更される。なお、ねじれ型回折格子315は、溝の延びる方向を軸として、格子面が連続的にねじれている回折格子であり、光の入射位置に応じて、光の入射方向へ戻る戻り光の波長が異なるものである。
半導体レーザ媒質211から射出した光は、集光レンズ312aおよびシリンドリカルレンズ312bにより集光される。なお、集光レンズ312aおよびシリンドリカルレンズ312bは、ポリゴンミラー213の反射面において、光が図14の紙面における上下方向のライン状に集光するように構成されている。
半導体レーザ媒質211から射出され、偏光ビームスプリッター215へ入射した光の内、p偏光は透過され、s偏光はポリゴンミラー213の方向へ直角に反射されて、面215bから射出される。このs偏光は、1/4波長板216を透過して円偏光となる。この円偏光は、ポリゴンミラー213へ対して、回転中心方向へ入射する。ポリゴンミラー213において反射された光は、再度1/4波長板216を透過してp偏光となる。このp偏光は偏光ビームスプリッター215を透過して、回折格子315に入射する。回折格子315により分散されたp偏光のうち、入射方向へ分散された光(以下戻り光と記載)は、偏光ビームスプリッター215を透過して、さらに1/4波長板216を透過して円偏光となる。この円偏光は、ポリゴンミラー213において反射され、再度1/4波長板216を透過してs偏光となる。このs偏光は、偏光ビームスプリッター215で直角に反射されて、半導体レーザ媒質211 へ帰還する。半導体レーザ媒質211の射出端面211aおよび回折格子315により、共振器が構成され、半導体レーザ媒質211の射出端面211aから、レーザ光Laが射出される。なお、この際、レーザ光Laの波長は、戻り光の波長である。
なお、ポリゴンミラー213において反射された光は、テレセントリックレンズ314により、該テレセントリックレンズ314へ入射した光の角度に応じて、ねじれ回折格子315の所定の位置へ入射する。なお、ねじれ型回折格子315は、溝の延びる方向が、光がライン状に延びる方向と直交するように配設されている。
図15は、図14におけるA点、B点およびC点における、ねじれ回折格子315への光の入射状態を説明する図であり、図14の紙面に対する垂直な断面における概略図である。なお、入射角度に関しては、誇張して記載している。このようにねじれ回折格子315への光の入射位置が異なると、入射光と、格子面とのなす角度が異なる。このため、光の入射位置に応じて、光の入射方向へ戻る戻り光の波長も異なる。ねじれ型回折格子315により分散された光のうち、入射方向へ分散された光は、テレセントリックレンズ314を通り、ポリゴンミラー213において反射され、半導体レーザ媒質211 へ帰還する。
ここで、ポリゴンミラー213は矢印R1方向に回転するものであって、各反射面において、反射角度がテレセントリックレンズ314の光軸に対して連続的に変化するようになっている。これにより、ねじれ回折格子315に入射する光の位置も、連続的に変化する。上述したように、ねじれ回折格子315に入射する光の入射位置に応じて、光の入射方向へ戻る戻り光の波長も異なる。すんわち、ポリゴンミラー213が矢印R1方向に等速で回転したとき、戻り光の波長は、時間の経過に伴って一定の周期で変化することになる。このため、光源ユニット310からは、波長掃引されたレーザ光Laが、一定の周期で、光ファイバFB1側に射出される。
光源ユニット310においては、溝の延びる方向を軸として、格子面が連続的にねじれているねじれ型回折格子315を用いたため、ねじれの程度により、所望の波長掃引幅を得ることができる。また、ポリゴンミラー213およびテレセントリックレンズ314を用いたため、簡易な構成で、ねじれ型回折格子315への光の入射位置を連続的に変更することができ、波長を掃引することができる。
また、図16に示すような、ねじれ回折格子315の代わりに、放射型回折格子321を用いた光源ユニット320を使用することもできる。放射型回折格子321は、溝が放射状に形成されている回折格子であり、この放射型回折格子321の中心に配置された溝の延びる方向と直交する方向において、溝間隔が等間隔となるように、作成されている。また、放射型回折格子321は、該放射型回折格子321の中心に配置された溝の延びる方向が、光がライン状に延びる方向と直交するように配設されている。
図17は、図16におけるA点、B点およびC点における、放射型回折格子321への光の入射状態を説明する図であり、図16の紙面に対する垂直な断面における概略図である。なお、溝周期に関しては、誇張して記載している。このように放射型回折格321への光の入射位置が異なると、溝周期が異なる。上述した式(1)に示すように、分散された光のうち入射方向へ戻る戻り光の波長λは、溝周期および入射角度により決められる。このため、光の入射位置に応じて、溝周期が異なれば、戻り光の波長も異なる。このため、光源ユニット310と同様に、放射型回折格子321に入射する光の入射位置に応じて、光の入射方向へ戻る戻り光の波長も異なるので、放射型回折格子321へ光の入射位置が連続的に変化した場合には、発振波長も連続的に変化することとなる。
また、図18(A)に示すように、小型の放射型回折格子331a〜331cを複数枚列説した放射型回折格子セット332を、放射型回折格子321の代わりに用いることもできる。また、図18(B)に示すような、放射型回折格子321の代わりに、光の入射位置が異なると透過波長が異なる多層膜光フィルタ341および該多層膜光フィルタ341を透過した光を垂直に反射する反射ミラー342を用いることもできる。多層膜光フィルタ341は、入射位置が一定方向へ変化すると、透過波長が増加または減少するように作成され、透過波長の増減方向が、光の走査方向と一致するように配設されている。したがって、光の入射位置に応じて、多層膜光フィルタ341を透過して、反射ミラー342で反射され、再度多層膜光フィルタ341を透過する戻り光の波長も異なる。このため、光源ユニット310と同様に、多層膜光フィルタ341に入射する光の入射位置に応じて、光の入射方向へ戻る戻り光の波長も異なるので、多層膜光フィルタ341へ光の入射位置が連続的に変化した場合には、発振波長も連続的に変化することとなる。さらに、図18(C)に示すように、小型で同一の光学性能を有する多層膜光フィルタ351a〜351cを複数枚列説した多層膜光フィルタセット352を、放射型回折格子321の代わりに用いることもできる。
次に、本発明の具体的な第3の実施形態である光断層画像化装置について図19を参照して説明する。なお、第3の実施形態である光断層画像化装置は、光源ユニット410が図3に示す光断層画像化装置に用いられている光源ユニット210と異なっているが、他の構成は同様であるため、光源ユニット410のみを図示し、他の構成の説明は省略する。
図19に示すように、光源ユニット410は、リレーレンズ411aおよび411bを備えている。光源ユニット410では、プリズム202から射出した光は、偏光ビームスプリッター215によりs偏光とp偏光へ分岐され、s偏光はポリゴンミラー213において反射され、リレーレンズ411aおよび411bによりリレーされ、回折格子214に入射する。回折格子214により分散された光のうち、入射方向へ分散された光である戻り光は、リレーレンズ411bおよび411aを通り、ポリゴンミラー213において反射され、半導体レーザ媒質211 へ帰還する。光源ユニット210と同様に、半導体レーザ媒質211の射出端面211aおよび回折格子214により、共振器が構成され、半導体レーザ媒質211の射出端面211aから、レーザ光Laが射出される。ポリゴンミラー213が回転し、戻り光の波長が時間の経過に伴って一定の周期で変化するため、光源ユニット410からは、波長掃引されたレーザ光Laが、一定の周期で、光ファイバFB1側に射出される。回折格子214において略同一の部位を使用するため、回折格子214として小型の回折格子を使用することができ、光源ユニット410を小型化することができる。なお、偏光ビームスプリッター215および1/4波長板216は、リレーレンズ411aと411bの間、あるいはリレーレンズ411bと回折格子214の間に配置してもよい。
また、光源ユニット410の代わりに、ポリゴンミラー213の反射面1枚に対して、2回の波長掃引が可能となる光源ユニット420を用いることもできる。図20および図21に示すように、光源ユニット420は、リレーレンズ421aおよび421bと、該リレーレンズ421aおよび421bの間に異なる角度で配置されたミラー424aおよび424bと、異なる角度で配置された2枚の同形状の回折格子423aおよび423bとを備えている。図20に示すように、ミラー424aおよびリレーレンズ421bは、ポリゴンミラー213の回転に伴って、リレーレンズ421aの図20(A)における上半分を通る光が、回折格子423aへ入射するように、光の光路を変更するものである。また図21に示すようにミラー424bおよびリレーレンズ421bは、リレーレンズ421の図21(A)における下半分を通る光が、回折格子423bへ入射するように、光の光路を変更するものである。なお、リレーレンズ421aおよび421bと、ミラー424aおよび424bと、回折格子423aおよび423bとは、リレーレンズ421aの上半分を通る光が回折格子423aへ入射する入射角度の範囲と、リレーレンズ421aの下半分を通る光が回折格子423bへ入射する入射角度の範囲とが等しくなるように、配置されている。
光源ユニット420では、まず、図20に示すように、半導体レーザ媒質211から射出した光は、コリメートレンズ212により平行光に変換され、プリズム202により、ポリゴンミラー213へ入射する入射位置が、ポリゴンミラー213の回転方向へ追従するように光路がシフトされる。その後偏光ビームスプリッター215によりs偏光とp偏光へ分岐され、s偏光はポリゴンミラー213において反射され、リレーレンズ421aおよび421bによりリレーされ、かつミラー424aにより光路を変更されて、回折格子423aに入射する。回折格子423aにより分散された光のうち、入射方向へ分散された光である戻り光は、入射の場合と逆の光路を通り、半導体レーザ媒質211 へ帰還する。光源ユニット210と同様に、半導体レーザ媒質211の射出端面211aおよび回折格子423aにより、共振器が構成され、半導体レーザ媒質211の射出端面211aから、レーザ光Laが射出される。ポリゴンミラー213が実線で示す状態から点線で示す状態まで回転する間、回折格子423aへ入射する光の入射角は連続的に変化し、戻り光の波長も連続的に変化する。
なお、ポリゴンミラー213が、さらに回転すると、図20に点線で示す状態から、図21に点線で示す状態へ変化する。ポリゴンミラー213が点線で示す状態から実線で示す状態まで回転する間、回折格子423bへ入射する光の入射角が連続的に変化し、戻り光の波長も連続的に変化する。
このため、ポリゴンミラー213の反射面1枚に対して、2回の波長掃引が可能となり、従来使用されているポリゴンミラー213を使用して、高い繰り返し周期で波長を掃引することができる。
さらに、回折格子214の代わりに、図22に示すような、ポリゴンミラー213に面倒れが生じていない場合に各回折格子において光が波長分散される平面に対して角度を有する光であっても、共役的に反射する共役反射光学系431と、リットマン配置された回折格子434とを有する光源ユニット430を用いることもできる。
共役反射光学系431は、集光レンズ432と該集光レンズ432の焦点位置に配置され、ポリゴンミラー213に面倒れが生じていない場合に回折格子434において光が波長分散される平面に対して垂直な方向へ延びた線状ミラー433とを備えている。本実施の形態においては、回折格子434は、ポリゴンミラー213に面倒れが生じていない場合には、ポリゴンミラー213の回転軸に対して垂直な平面の光を分散するように配置されているため、線状ミラー433は、ポリゴンミラー213の回転軸方向へ延びている。
以下、共役反射光学系431について説明する。共役反射光学系431aの上面図を図23(A)に、側面図を図23(B)に示す。回折格子434により分散された光は、集光レンズ432により集光されるが、線状ミラー433において反射された分散光のみが、回折格子434に戻る。すなわち、図23(A)に示すように、回折格子434における波長の分散方向においては、線状ミラー433に集光する方向である432の光軸方向と平行な方向、すなわち図23(A)におけるX方向へ分散した光のみが、回折格子434へ戻る。これは、共役反射光学系431の代わりに通常のミラーが配置されている場合と同様であり、波長選択機能が働く。
一方、ポリゴンミラー213に面倒れが生じた場合、回折格子434により分散される光の方向が例えば図23(B)におけるY方向へずれてしまうことがある。このように分散方向がずれた場合であっても、図23(B)に示すように、共役反射光学系431に入射した光は、入射方向と並行かつ逆方向へ反射される。反射された光は、入射した光路とほぼ同じ光路を逆にたどって、半導体レーザ媒質211へ帰還する。このため、ポリゴンミラー213の面倒れの影響を受けにくくなる。
また、共役反射光学系としては、図24(A)に上面図を、図24(B)に側面図を示すように配置されたシリンドリカルレンズ435および該シリンドリカルレンズ435の焦点位置に配置されたミラー436からなる共役反射光学系437を用いることもできる。この場合にも図24(A)に示すように、回折格子434の波長分散方向においてはミラー436のみが配置されている場合と同様に波長選択機能が働く。また図24(B)に示すように、回折格子434より分散される光の方向が図24(B)におけるY方向へずれた場合であっても、共役反射光学系437に入射した光は、入射方向と並行かつ逆方向へ反射される。
さらに、共役反射光学系としては、図25(A)に上面図を図25(B)に側面図を示すように配置されたレトロリフレクタ438を用いることもできる。この場合にも図20(A)に示すように、回折格子438の波長分散方向においてはミラーが配置されている場合と同様に波長選択機能が働く。また図25(B)に示すように、回折格子438により分散される光の方向が図25(B)におけるY方向へずれた場合であっても、レトロリフレクタ438に入射した光は、入射方向と並行かつ逆方向へ反射される。
また、光源ユニット420の機能と、光源ユニット430の機能を兼ね備えた、図26に示す光源ユニット440を用いることもできる。この光源ユニット440は、ポリゴンミラー213に面倒れが生じていない場合に各回折格子において光が波長分散される平面に対して角度を有する光であっても、共役的に反射する共役反射光学系441aおよび441bと、リットマン配置の回折格子442aおよび442bとを備えている。
共役反射光学系441aは、集光レンズ443aと該集光レンズ443aの焦点位置に配置され、ポリゴンミラー213に面倒れが生じていない場合に回折格子442aにおいて光が波長分散される平面に対して垂直な方向へ延びた線状ミラー444aとを備えている。
また、同様に、共役反射光学系441bは、集光レンズ443bと該集光レンズ443bの焦点位置に配置され、ポリゴンミラー213に面倒れが生じていない場合に回折格子442bにおいて光が波長分散される平面に対して垂直な方向へ延びた線状ミラー444bとを備えている。
なお、各実施の形態において、光増幅手段として半導体レーザ媒質211を用いたが、光増幅手段は光増幅機能を有するものであれば如何なるものであってもよく、例えば色素レーザを構成する色素や、ファイバレーザを構成するファイバなどであってもよい。
従来の波長掃引光源の該略図 従来の波長掃引光源の該略図 本発明の第1の実施形態である光断層画像化装置の概略構成図 光源ユニットの概略構成図 プリズムにおける波長シフトの説明図 他の光源ユニットの概略構成図 他の光源ユニットの概略構成図 他の光源ユニットの概略構成図 プリズムの材質および屈折率とビームシフト量の関係を示す図 他の光源ユニットの概略構成図 他の光源ユニットの概略構成図 他の光源ユニットの概略構成図 他の光源ユニットの概略構成図 他の光源ユニットの概略構成図 入射光の入射位置とねじり型回折格子の格子面との関係の説明図 他の光源ユニットの概略構成図 入射光の入射位置と放射型回折格子の格子面との関係の説明図 他の回折格子の概略構成図 他の光源ユニットの概略構成図 光源ユニットの概略構成図 他の光源ユニットの概略構成図 他の光源ユニットの概略構成図 共役反射光光学系の概略構成図 共役反射光光学系の概略構成図 共役反射光光学系の概略構成図 他の光源ユニットの概略構成図
符号の説明
3 光分割手段
4 合波手段
202 プリズム
210,250,260,310,320,330,340,350,410,420,430,440 光源ユニット
211, 半導体レーザ媒質
212 コリメートレンズ
213 ポリゴンミラー
214a,214b,411a,411b リレーレンズ
214,434 回折格子
215 偏光ビームスプリッター
216 1/4波長板
217 ミラー
220 光路長調整手段
230 光プローブ
240 干渉光検出手段
241 画像取得手段
242 表示装置
253 ビーム縮小光学系
314 テレセントリックレンズ
315 ねじれ型回折格子
321 放射型回折格子
341 多層膜光フィルタ
342 ミラー
431,437 共役反射光学系
438 レトロリフレクタ

Claims (10)

  1. 光増幅手段と、
    該光増幅手段から射出された光を偏向する回転型の光偏向手段と、
    該光偏向手段により偏向された光の入射角度または入射位置が変わることにより入射方向に戻る光の波長が異なる波長選択手段とを有する波長掃引光源において、
    前記光増幅手段と前記光偏向手段との間の光路内に配置された、前記光偏向手段の回転に追従して、前記光偏向手段へ入射する光の入射位置を前記光偏向手段の回転方向へシフトさせる光路シフト手段を備えることを特徴とする波長掃引光源。
  2. 前記光路シフト手段が、第1の光分散素子を有するものであることを特徴とする請求項1記載の波長掃引光源。
  3. 前記第1の光分散素子がプリズムであることを特徴とする請求項2記載の波長掃引光源。
  4. 前記光路シフト手段が、ビーム縮小手段を有するものであることを特徴とする請求項1から3いずれか1項記載の波長掃引光源。
  5. 前記光路シフト手段から射出された光を前記光偏向手段の方向へ偏向し、かつ前記光偏向手段により偏向され、前記波長選択手段へ入射して戻された光を前記光路シフト手段へ帰還させる光偏向・帰還手段を備えることを特徴とする請求項1から4いずれか1項記載の波長掃引光源。
  6. 前記光偏向・帰還手段が、偏光ビームスプリッターおよび1/4波長位相シフタから構成されているものであることを特徴とする請求項5記載の波長掃引光源。
  7. 前記波長選択手段が、第2の光分散素子を有するものであることを特徴とする請求項1から6いずれか1項記載の波長掃引光源
  8. 前記第2の光分散素子が、前記光の入射位置に応じて、前記光の入射方向へ戻る戻り光の波長が異なるものであり、
    前記光偏向手段と前記第2の光分散素子の間に光学手段が配置され、
    前記光偏向手段および前記光学手段が、前記第2の光分散素子へ入射する光の入射位置を変更するものであることを特徴とする請求項7記載の波長掃引光源。
  9. 前記波長選択手段が、略同一波長帯域において波長が選択可能な複数の波長選択部を有するものであることを特徴とする請求項1から8いずれか1項記載の波長掃引光源。
  10. 波長を一定の周期で掃引させながらコヒーレント光を射出する光源と、
    該光源から射出された前記コヒーレント光を測定光と参照光とに分割する光分割手段と、
    前記測定光が測定対象に照射されたときの該測定対象からの反射光と前記参照光とを合波する合波手段と、
    該合波手段により合波された前記反射光と前記参照光との干渉光の周波数および強度に基づいて、前記測定対象の各深さ位置における前記反射光の強度を検出する干渉光検出手段と、
    該干渉光検出手段により検出された前記各深さ位置における前記干渉光の強度を用いて前記測定対象の断層画像を取得する画像取得手段とを有する光断層画像化装置において、
    前記光源が、光増幅手段と、
    該光増幅手段から射出された光を偏向する回転型の光偏向手段と、
    該光偏向手段により偏向された光の入射角度または入射位置が変わることにより入射方向に戻る光の波長が異なる波長選択手段とを有する波長掃引光源において、
    前記光増幅手段と前記光偏向手段との間の光路内に配置された、前記光偏向手段の回転に追従して、前記光偏向手段へ入射する光の入射位置を前記光偏向手段の回転方向へシフトさせる光路シフト手段を備えたものであることを特徴とする光断層画像化装置。
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