JP2007042542A - フラッシュランプ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本発明のフラッシュランプは、アルミナ(Al2O3)からなる発光管11を具備してなるフラッシュランプ10において、フラッシュランプ10は、発光管11内に封入された封入ガスによる主発光と、主発光後に発光管自体が発光する残光を放射するものであり、残光の分光放射スペクトルの最大発光強度となる波長を基準波長とし、その基準波長における残光の発光強度を基準発光強度aとし、残光の基準波長と同じ波長における、主発光の分光放射スペクトルの発光強度を比較発光強度b、とすると、a/b≦1×10−5であることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
フラッシュランプは、放射強度の大きな光が高い効率で得られる点で有利であり、1回の発光に要する時間が極めて短く、発光管内部の温度は、例えば1000℃というレベルの高温に達する。
このため、発光管の材料はアルミナ(Al2O3)が注目されており、石英ガラスよりも耐熱性という点で優れているものである。
発光管の材料にアルミナ(Al2O3)を用いた先行文献として、特開2003−109537号公報、特開2005−044635号公報がある。
図1は本発明に係るフラッシュランプを示す。
フラッシュランプ10は直管状の発光管11を有する。発光管11の内部には一対の電極12が電極棒13に支持されて対向配置されている。発光管11の両端には、多結晶アルミナ焼結体よりなる円柱状の封止部材14が挿入されている。発光管11と封止部材14の間は封着ガラス15によって気密に封着されている。
封止部材14には電極棒13が発光管11の軸方向に伸びるように貫通して設けられている。電極棒13と封止部材14も封着ガラス15によって気密に封着されている。
発光管11の内部は放電空間を形成するとともに、放電用ガスとして、例えば、キセノンガスが封入されている。
この発光管11は、外径13mm、肉厚1.0mm、電極間の発光長が250mmである。
なお、図示略ではあるが、発光管11の外表面にはトリガワイヤが設けられている。
フラッシュランプは、放電空間に電圧を印加することにより、封入ガスがプラズマ化し、このプラズマから放射される線スペクトル成分と連続スペクトル成分からなる高強度の光が、放電空間に電圧を印加した点灯時より10μsから100ms程度の短時間に、パルス的に放射される。この発光を、本願では点灯時において発光する主発光と定義する。
さらに、主発光が終了したあと、msオーダーから数秒間にかけて400〜550nmの可視領域にブロードな発光スペクトルを有する主発光に比べ極めて強度が小さな光が放射される。この発光を、本願では主発光後に発光する残光と定義する。
この残光は、フラッシュランプの封入ガス種やガス圧、点灯条件を変化させても発光波長はほとんど変わらず、発光管自体の特性に強く影響されるものである。
先ず、発光管自体の特性に支配される残光に着目した。残光は、前述した通り、400〜550nmの可視領域にブロードな発光スペクトルを有するものであり、残光の分光放射スペクトルの最大発光強度となる波長を基準波長とし、その基準波長における残光の発光強度を基準発光強度aとした。
さらに、主発光の分光放射スペクトルのうち、残光の基準波長と同じ波長における主発光の発光強度を比較発光強度bとした。
結果を図3、図4、図5に示す。
この実験では、点灯初期の照度を100%として、照度が80%となった点灯回数をプロットしたものであり、照度低下の原因は、発光管の内表面に発生する黒化溶融物によって、発光管を透過する光が減少することによるものである。
このような条件下では、照度が点灯初期の80%となる寿命末期は、点灯回数で30万回以上であることが業界の基準である。
このような条件下では、照度が点灯初期の80%となる寿命末期は、点灯回数で10万回以上であることが業界の基準である。
このような条件下では、照度が点灯初期の80%となる寿命末期は、点灯回数で5000回以上であることが業界の基準である。
しかしながら、実験1〜3において、a/bの値が1×10−5以下の発光管を用いたフラッシュランプでは、発光管の内表面にはクラックが発生しないことが確認された。
具体的には、大気中で、1600℃で1時間の高温アニールを行うと、a/bの値が3×10−6になり、1600℃で5時間の高温アニールを行うと、a/bの値が1×10−6になる。
なお、この実験に用いたフラッシュランプは、発光管は、単結晶アルミナ(サファイア)であり、外径13mm、肉厚1.0mm、電極間の発光長が250mmのものであり、パルス幅100μs、管壁負荷10J/cm2で点灯して実験を行った。
また、寿命末期点灯回数は、照度が点灯初期の80%になった点灯回数のことである。
つまり、a/bの値は、任意の基準となるフラッシュランプの残光の分光放射スペクトルの最大発光強度を基準値として、その基準値に対する相対値同士の比較値である。
具体的には、図6中の残光と主発光の光強度は、ランプ1における430nmの残光の光強度を1とした場合の相対的な光強度であり、この光強度を任意強度として明記している。
図6は、ランプ1に用いた発光管と同様の発光管を様々な条件で、高温アニールすることにより、a/bの値を小さくし、できかぎり高温状態にして長時間アニールすると、長寿命のランプとなることがわかる。
発光管となるアルミナ(Al2O3)からなる原管の状態は、その製造工程において、不純物が混入する割合、結晶状態が様々であるが、アルミナ(Al2O3)からなる原管を高温アニールすることなく、そのままの状態でフラッシュランプを製造すると、残光の基準発光強度aと主発光の比較発光強度bの関係であるa/bの値は、1×10−5以上の範囲のバラツキを持った状態である。
11 発光管
12 電極
13 電極棒
14 封止部材
15 封着ガラス
Claims (1)
- アルミナ(Al2O3)からなる発光管を具備してなるフラッシュランプにおいて、
前記フラッシュランプは、発光管内に封入された封入ガスによる主発光と、主発光後に発光管自体が発光する残光を放射するものであり、
前記残光の分光放射スペクトルの最大発光強度となる波長を基準波長とし、その基準波長における残光の発光強度を基準発光強度aとし、
前記残光の基準波長と同じ波長における、主発光の分光放射スペクトルの発光強度を比較発光強度b、とすると、
a/b≦1×10−5
であることを特徴とするフラッシュランプ。
Priority Applications (1)
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JP2005227788A JP2007042542A (ja) | 2005-08-05 | 2005-08-05 | フラッシュランプ |
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JP2005227788A JP2007042542A (ja) | 2005-08-05 | 2005-08-05 | フラッシュランプ |
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ID=37800329
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JP2005227788A Pending JP2007042542A (ja) | 2005-08-05 | 2005-08-05 | フラッシュランプ |
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2005
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