本発明は、予め準備された入力項目選択用の表示画面の中からアイコンを選択して情報を入力する情報処理装置や、携帯電話機、情報携帯端末装置等に適用して好適な振動伝達構造、触覚機能付きの入力装置及び電子機器に関する。詳しくは、光透過部材の光を入射する側の面に、凹部状の部品収納部を設け、この部品収納部の凹部内に圧電体を組み入れ、この圧電体に所定の振動制御電圧を印加することによって、振動制御電圧に基づく振動を再現性良く光透過部材に伝達できるようにすると共に、薄型化するフィルム状のタッチパネルや液晶表示装置等に当該振動伝達構造を応用できるようにしたものである。
近年、ユーザ(操作者)は、携帯電話機やPDA(Personal Digital Assistants)等の携帯端末装置に様々なコンテンツを取り込み、それを利用するようになってきた。これらの携帯端末装置には入力装置が具備される。入力装置にはキーボードや、JOGダイヤル等の入力手段、表示部を合わせたタッチパネルなどが使用される場合が多い。
また、アクチュエータを組み合わせた入出力装置も開発されている。アクチュエータは、2層以上のひずみ量の異なる圧電素子、又は、圧電素子と非圧電素子とを貼り合わせ、この貼合体の圧電素子に振動制御電圧を印加したとき、双方のひずみ量の差によって生じる貼合体の曲げ変形を力学的に利用するものである(振動体機能)。反対に、圧電素子に力を加えると電圧を発生することが知られている(力検出センサ機能)。アクチュエータには、いわゆるバイモルフアクチュエータや、ユニモルフアクチュエータ、円盤アクチュエータ(これらを総括して、以下、単に圧電アクチュエータという)等が使用される場合が多い。
この種の圧電アクチュエータを備えた電子機器に関して、特許文献1には、入力出力装置及び電子機器が開示されている。この電子機器によれば、多層バイモルフ型圧電アクチュエータ及びタッチパネルを有する入出力装置を備え、多層バイモルフ型圧電アクチュエータは、情報の種類に応じてタッチパネルを通じて異なる触覚を使用者にフィードバックする。入出力装置は、支持フレーム上に支持部を介して圧電アクチュエータを取り付けた圧電体支持構造を有している。圧電アクチュエータの中央上部には、支持部が貼り付けられ、この支持部がタッチパネルに当接される。この構造で、圧電アクチュエータに振動制御電圧を供給すると、タッチパネルに振動を伝達するようになされる。
このように電子機器を構成すると、使用者に対して、情報の種類に応じた入力操作に対する触覚フィードバックを確実に提供できるというものである。これらの圧電アクチュエータを用いた触覚フィードバック制御では、タッチパネルが外部からの入力(位置および、加圧力)を検出し、制御系がタッチパネルからの入力情報をトリガーにして、当該タッチパネルまたは筺体を振動させるようになされる。
また、特許文献2にはタッチパネル入力装置が開示されている。このタッチパネル入力装置によれば、固定フレームの二辺に入力位置検出機構及び圧電素子が設けられ、他の二辺に回転機構部を有した入力動作検出機構とが設けられる共に、これを覆うように操作部シートが設けられる。操作者が操作部シートを指等で押下すると、一方で、操作部シートが引っ張られて入力動作検出機構の回転機構部が回転してクリックが発生する。他方で、操作部シートの各部に生ずる張力が入力位置検出機構の圧電素子によって検出するようになされる。このように装置を構成すると、最大の張力が加えられた位置を押下位置として検出でき、誤操作の少ないタッチパネル装置が提供できるというものである。
特開2004−94389号公報(第4頁 図4)
特開2003−15814号公報(第2頁 図1)
ところで、従来例に係る触覚入力機能付きの情報処理装置や、携帯電話機、情報携帯端末装置等の電子機器によれば、以下のような問題がある。
i.特許文献1に見られるような入出力装置によれば、タッチパネルを構成するガラス板に、圧電アクチュエータを用いて振動的変位を与え、ユーザへ触覚を提示している。この振動伝達構造では、圧電アクチュエータに対する支点となる2つの支持部が支持フレーム上において、当該圧電アクチュエータに接着部材(粘着材)を使用して貼り付けられる。
また、圧電アクチュエータの作用点を成す支持部は、その圧電アクチュエータの中央上部において、当該圧電アクチュエータに接着部材を使用して貼り付けられる。このような接合処理が圧電体取り付け時の作業性を低下させ、その圧電アクチュエータの取り付けに手間がかかる事態を招いている。
ii.近頃、ガラス板のような硬質の材料に代わって、タッチパネル等の入力手段には、フィルム状の軟質素材が使用され、また、透明の強化プラスティック部材が表示部に使用され始めている。これらの入力手段や表示手段を使用して触覚提示機構を構成しようとした場合に、いわゆるフィルム−樹脂方式のタッチパネルにおいて、振動を効率良く入力操作面に伝達することができず、操作者の指等に満足な触覚提示ができなくなるおそれがある。
iii.因みにガラス基板に凹部を形成して圧電アクチュエータを実装する方法が考えられるが、流体状の溶融ガラスの温度上昇及び降下温度調整が難しく、コストアップにつながって実用的ではない。また、ガラスは、被加振体としての重量が多く、かつ、これに対して圧電アクチュエータの支持部の剛性及び重量が少なすぎて、満足な触覚が得られない。
iv.また、特許文献2に見られるようなタッチパネル入力装置によれば、フィルム状の操作面にクリック感を発生させる場合に、固定フレームの二辺に入力位置検出機構及び圧電素子を設け、更に、他の二辺に回転機構部を有した入力動作検出機構を設け、これらを覆うように操作部シートを設けている。
従って、特許文献2は、入力位置検出機構及び圧電素子により押下位置を検出することができても、クリック感発生のために圧電アクチュエータを使用していないばかりか、入力動作検出機構の回転機構部が回転するまで、操作部シートを引っ張らなくてはならい。これらの機構部品は、部品点数が多く、しかも、タッチパネルの薄型化の妨げとなるおそれがある。
そこで、この発明はこのような従来の課題を解決したものであって、光を透過する光透過部材に振動を再現性良く伝達できるようにすると共に、薄型化するフィルム状のタッチパネルや液晶表示装置等に応用できるようにした振動伝達構造、触覚機能付き入出力装置及び電子機器を提供することを目的とする。
上述した課題は、光を透過する光透過部材に振動を伝達する構造であって、光を入射する側の面に凹部状の部品収納部を有した板状の光透過部材と、この光透過部材の部品収納部内に組み入れられた圧電体とを備え、この圧電体に所定の振動制御電圧が印加されることを特徴とする振動伝達構造によって解決される。
本発明に係る振動伝達構造によれば、光を透過する光透過部材に振動を伝達する場合に、光透過部材は、光を入射する側の面に凹部状の部品収納部を有している。この光透過部材の部品収納部内には圧電体が組み入れられる。圧電体には、例えば、多数の圧電素子を積層した積層型の圧電アクチュエータが使用され、当該圧電体には、所定の振動制御電圧が印加される。
従って、光を透過する光透過部材に対して振動制御電圧に基づく振動を再現性良く伝達することができる。これにより、薄型化するフィルム状のタッチパネルや液晶表示装置等と当該振動伝達構造とを組み合わせることができ、情報入力操作時に操作体に触覚を提示する触覚機能付きの入出力装置に十分応用することができる。
本発明に係る触覚機能付きの入出力装置は、情報入力操作時に操作体に触覚を提示する触覚機能付きの入出力装置であって、表示面を有して情報を表示する表示手段と、表示面の上方に配置され、当該表示面からの光を透過すると共に、操作体の接触を検出して情報を入力するように操作される入力手段と、入力手段の上方又は下方に配置された振動伝達構造を備え、振動伝達構造は、光を入射する側の面に凹部状の部品収納部を有した板状の光透過部材と、この光透過部材の部品収納部に組み込まれた圧電体とを有することを特徴とするものである。
本発明に係る触覚機能付きの入出力装置によれば、本発明に係る振動伝達構造が応用され、当該振動伝達構造は、入力手段の上方又は下方に配置される。光透過部材は、例えば、平坦状又はレンズ状を有しており、その光を入射側する面の凹部状の部品収納部内には、圧電体が組み入れられる。圧電体には、例えば、多数の圧電素子を積層した積層型の圧電アクチュエータが使用される。
これを前提にして、触覚提示時に、表示手段からの光を透過する光透過部材に振動を伝達する場合に、表示手段は表示面を有して情報を表示する。入力手段は、表示面の上方に配置され、当該表示面からの光を透過すると共に、操作体の接触を検出して情報を入力するように操作される。触覚提示時、この圧電体には所定の振動制御電圧が印加される。
従って、光透過部材に対して振動制御電圧に基づく振動を再現性良く伝達することができる。これにより、薄型化するフィルム状のタッチパネルや液晶表示装置等と当該振動伝達構造とを組み合わせた触覚機能付きの入出力装置を提供できるようになる。
本発明に係る電子機器は、情報入力操作時に操作体に触覚を提示する触覚入力機能付きの電子機器であって、入力検出手段と、この入力検出手段の入力操作に基づいて操作体に触覚を提示する振動伝達構造とを有する触覚機能付きの入力装置を備え、振動伝達構造は、光を入射する側の面に凹部状の部品収納部を有した板状の光透過部材と、この光透過部材の部品収納部に組み込まれた圧電体とを有することを特徴とするものである。
本発明に係る電子機器によれば、本発明に係る触覚機能付きの入出力装置が応用されるので、表示手段からの光を透過する光透過部材に対して振動制御電圧に基づく振動を再現性良く伝達することができる。これにより、薄型化するフィルム状のタッチパネルや液晶表示装置等と当該振動伝達構造とを組み合わせた触覚入力機能付きの携帯電話機等を提供できるようになる。
本発明に係る振動伝達構造によれば、光透過部材の光を入射する側の面に設けられた凹部状の部品収納部内に圧電体が組み入れられ、この圧電体に所定の振動制御電圧が印加されるものである。
この構成によって、光を透過する光透過部材に対して振動制御電圧に基づく振動を再現性良く伝達することができる。従って、当該振動伝達構造を薄型化するフィルム状のタッチパネルや液晶表示装置等と組み合わせることができ、情報入力操作時に操作体に触覚を提示する触覚機能付きの入出力装置に十分応用することができる。
本発明に係る触覚機能付きの入出力装置によれば、本発明に係る振動伝達構造が応用されるので、表示手段からの光を透過する光透過部材に対して振動制御電圧に基づく振動を再現性良く伝達することができる。
従って、当該振動伝達構造を薄型化するフィルム状のタッチパネルや液晶表示装置等と組み合わせた触覚機能付きの入出力装置を提供できるようになる。
本発明に係る電子機器によれば、本発明に係る触覚機能付きの入出力装置が応用されるので、表示手段からの光を透過する光透過部材に対して振動制御電圧に基づく振動を再現性良く伝達することができる。
従って、当該振動伝達構造を薄型化するフィルム状のタッチパネルや液晶表示装置等と組み合わせた触覚入力機能付きの電子機器を提供できるようになる。
続いて、この発明に係る振動伝達構造、触覚機能付きの入出力装置及び電子機器の一実施例について、図面を参照しながら説明をする。
図1は、本発明に係る第1の実施例としての振動伝達構造例(組立前)を示す斜視図、図2A〜Cは、その振動伝達構造例(組立後)を示す平面図、X1−X1矢視断面図及び正面図である。
図1に示す振動伝達構造100は、光を透過する光透過部材60に振動を伝達する構造であって、携帯電話機や情報携帯端末装置等に使用可能な光透過部材(以下アクリルパネルという)60に圧電体(以下圧電アクチュエータ25a,25bという)を組み入れ、この圧電アクチュエータ25a,25bによる振動を利用して、操作体(操作者の指等)に触覚を提示できるようにした構造である。
アクリルパネル60は光透過部材の一例であり、光を透過する板状の物体であって、例えば、長方形状を成している。アクリルパネル60は、例えば、プラスティック(PC)に比べて透過率が高く、硬度が高く、曲げ弾性率が高い。この例で、アクリルパネル60の大きさは、一辺の長さがL[mm]で、幅がW[mm]で、厚みがt[mm]程度である。アクリルパネル60の長さL、幅W及び厚みtは、用途にもよるが、例えば、携帯電話機に使用する場合に、長さLは50乃至60[mm]で、Wは40乃至50[mm]で、の厚みtは、2.0乃至3.0mm程度である。アクリルパネル60において、光を入射する側の面には、例えば、凹部状の部品収納部61a,61bが設けられる。この例では、アクリルパネル60の右端に部品収納部61aが設けられ、その左端には、部品収納部61bが設けられる(図2A参照)。
各々の部品収納部61a,61bの一辺の長さは、l[mm]で、幅がw[mm]で、深さがd[mm]程度である。アクリルパネル60にはアクリル樹脂を射出成形した平坦状又はレンズ状を有した透明性の基板が使用される。アクリルパネル60にレンズ状のアクリル樹脂成形品を使用すると、出射光が拡散され、例えば、アクリルパネル60の下方に設けられた表示面の映像を拡大して見ることができる。
圧電アクチュエータ25a,25bは、当該部品収納部61a,61bに収納可能な大きさを有している。この例で、部品収納部61a内には圧電アクチュエータ25aが組み入れられる。部品収納部61b内には圧電アクチュエータ25bが各々組み入れられる。圧電アクチュエータ25a,25bには、圧電素子を積層したバイモルフ型又はユニモルフ型の圧電アクチュエータが使用される。
この例では、圧電本体の一方の両側には、引出し電極3a,3bが設けられる。また、部品収納部61a、61bの内側壁面には、図示しない受け側電極が設けられ、当該受け側電極に圧電アクチュエータ25a,25bの引出し電極3a,3bが接続される。この引出し電極3a,3bを介して、圧電本体に所定の振動制御電圧が印加される。このような構造を採るようにしたのは、受け側電極と引出し電極3a,3bの電気的な接続と、アクリルパネル60と圧電アクチュエータ25a,25bとの機械的な係合とを同時、かつ、簡単にできるようにしたためである。
図2Aに示す部品収納部61a,61bの他にアクリルパネル60の光を入射する側の面には、FPCケーブル19が配置され、上述の部品収納部61a,61bに至って、図示しない各々の受け側電極に配線され、振動制御電圧を供給する際に使用される。
この例で、図2Bに示すアクリルパネル60のX1−X2矢視断面図において、部品収納部61a内に組み入れられた圧電アクチュエータ25aと、部品収納部61b内に組み入れられた圧電アクチュエータ25bは、フィルム状のプリント配線(以下FPCケーブルという)19から供給される振動制御電圧に基づいて振動する。この振動は、例えば、図2Cの二点鎖線に示すアクリルパネル60上に取り付けられるタッチパネル等の入力手段24に伝播するようになされる。この結果、入力手段24に触れている操作者の指等に触覚を提示できるようになる。入力手段24には静電容量方式や抵抗膜方式等のタッチパネルが使用される。
図3A及びBは、圧電アクチュエータ25a等の構成例を示す上面図及びそのY1−Y1矢視断面図である。
図3Aに示す圧電アクチュエータ25aは、図1に示した部品収納部61aに収納されるものである。圧電本体の一方の両側には、引出し電極3a,3bが設けられ、振動制御電圧を印加するように使用される。図3Bに示す圧電アクチュエータ25aは、積層型の圧電素子4a,4bを接合した基板(以下で支持板又はシムともいう)3を有している。基板3は、銅、ステンレス(SUS)、リン青銅、黄銅等から構成される。基板3の一端が引出し電極3a,3bを成している。
この例で、基板3の弾性を利用することで、圧電本体が上下方向(垂直方向)に振動できるようになる。圧電本体は、バネ構造を得るために、中央部に凸部を有し、両側下方が脚部(基台:枕)8b,8cを有している。脚部8b,8cは、圧電本体を支持するものであり、樹脂部材や硬質ゴム部材から構成される。脚部8b,8cは、例えば、当該振動伝達構造100が適用される触覚機能付きの入出力装置において、その表示手段上に配置される。
この圧電アクチュエータ25aにおいて、圧電素子4aは、その中央部に突起状の振動作用部8aを有している。圧電アクチュエータ25aは、部品収納部61aの片側壁面の凹部63aと圧電アクチュエータ25aの片側の凸部状の引出し電極3a,3bとが係合されることで、図2に示した部品収納部61aにおいて、圧電素子4aの振動作用部8aがアクリルパネル60の天板部を当接する状態で組み立てられる。もちろん、圧電アクチュエータ25aは、部品収納部61aにおいて、圧電素子4a,4bが振動可能な状態で取り付けられる。
振動作用部8aは、圧電素子4aの中央部上に突起状を有して構成される。振動作用部8aは、当該圧電素子4aの最上層と同一の絶縁部材(例えば、SiO2膜)により一体成形されて成る。振動作用部8aは、被振動体となるアクリルパネル60に当接され、当該アクリルパネル60を下方向から押し上げるように振動を伝播する。振動作用部8aと部品収納部61aの天板部とは、接着剤により貼付するようにしてもよい。
ここで、引出し電極3a,3bを有するシム3を形成方法について簡単に説明する。上述のシム3は、例えば、予め所定の長さ、幅及び厚さを有した金属板をパターニングして当該圧電素子4a,4bの引出し電極3a,3bを形成するように処理する。金属板には、銅板、燐青銅板や、白銅板、黄銅板等が使用される。金属板は、例えば、切断処理して引出し電極3aと引出し電極3bとに分離する。この電極分離は、プラス側の引出し電極3aとマイナス側の引出し電極3bとを絶縁して使用するためである。この2つの引出し電極3a,3bはシム3を構成する。引出し電極3a,3bは、圧電素子4a,4bに振動制御電圧を供給するために設けられる。
また、シム3をエッチング方法による作成する場合は、所定の厚さのステンレス板(SUS304等)を準備する。そのステンレス板上に感光フィルム(レジスト)を載置し、更に、所定形状の引出し電極を象ったこの原版(ステッパ)を被せる。その上から所定波長の光源より光を照射する。この光照射によって、感光フィルムは、版の空いているところ、つまり、引出し電極を象った部位が除去される。その後、版を取り外した後、引出し電極を象った部位上に耐食性皮膜を形成する。そして、耐食性皮膜をマスクにして、余分なステンレス板を金属溶解液(エッチング液)によって除去する。このとき、引出し電極を象った部位以外の感光フィルムも一緒に除去される。この除去によって、所定形状の引出し電極を形成することができる。もちろん、形状が画定された引出し電極上の耐食性皮膜を除去する。これにより、引出し電極3a,3bを有するシム3を形成することができる。
図4は、フィルム状圧電体の積層例及びその内部電極層IE1〜IE16の内部結線例を示す断面図である。
図4に示すフィルム状圧電体は、バイモルフ型の圧電アクチュエータ25a等を構成し、その内部電極層IE1〜IE16は、バイアホールや、アクチュエータ側面部を使用するなどの方法により、一層おきに接続され、それぞれの圧電素子#1〜#18が電気的に並列に接続される。例えば、引出し電極3a,3bの引出し位置を基準にして、その上方の内部電極層IE1,IE3,IE5,IE7は、その内部で接続されて当該引出し電極3aに接続される。内部電極層IE2,IE4,IE6,IE8は、その内部で接続されて上部電極1に接続され、更に、他の引出し電極3bに接続される。
また、引出し電極3a,3bの引出し位置を基準にして、その下方の内部電極層IE10,IE12,IE14,IE16は、その内部で接続されて当該引出し電極3aに接続される。内部電極層IE9,IE11,IE13,IE15は、その内部で接続されて下部電極2に接続され、更に、他の引出し電極3bに接続される。
この引出し電極3a,3bの引出し位置を基準にして、その上方に積層された圧電素子#1〜#8や、その下方に積層された圧電素子#9〜#16等は、振動制御電圧Vaが印加されると、同一方向に変形し、上方に積層された圧電素子#1〜#8とその下方に積層された圧電素子#9〜#16は、逆方向に変形することにより、圧電アクチュエータ25a等が曲げ変形するようになされる。このような積層構造によると、圧電アクチュエータ25a等に印加する電圧を低くすることができ、制御回路や電源回路の簡素化及び小型化が可能になる。また、積層型の圧電アクチュエータ25a等は、単層型圧電アクチュエータに比べて低電圧駆動できるという特徴がある。
ここで、引出し電極3a,3bを有する圧電アクチュエータ25aを形成方法について簡単に説明する。まず、粉末状のセラミック等の圧電材料と溶媒とバインダーと分散材等とを所定の混合機に投入して混合し、混合スラリーを形成する。次に、ドクターブレードを使用して、混合スラリーを一様な厚さに流し出す。その後、溶媒を蒸発乾燥させてグリーンシートを生成する。更に、所定の大きさにフィルム状圧電体をカットし、そのフィルム状圧電体を所定のフレームに装着する。
このフレームに装着されたフィルム状圧電体の所定の位置を開口して、スルーホールを形成する。このスルーホールは、各層にある主電極を中央部に設けられる引出し電極(ランド)3aと、引出し電極3bとに、電気的に接合するために開口される。更に、先にスルーホールが開口されたフィルム状圧電体の所定の位置に電極材料を印刷する。電極印刷はスクリーン印刷によって施される。電極材料には、Ag−Pd合金ペーストが使用される。
各スクリーンには、基本的に1枚の主電極と、例えば、プラス側の引出し電極用のランド及びマイナス側の引出し電極用のランドとが配置される。ランドは、層間の接続用の開口部(スルーホール)に位置合わせするようになされる。主電極は、各層でそれぞれ異なる位置にあるマイナス側の引出し電極用のランドとプラス側の引出し電極用のランドとを接続するようになる。
その後、先に電極材料が印刷されたフィルム状圧電体を所定の枚数だけ貼合面と平行に層状に積層する。図4に示した例では、電極材料が印刷された9枚のフィルム状圧電体によって積層圧電体(圧電素子)4aを形成し、同様にして、9枚のフィルム状圧電体によって圧電素子4bを形成する。
次に、電極材料が印刷された9枚のフィルム状圧電体を熱圧着して積層状のグリーンシート(積層素材)を形成する。なお、圧電素子4aの中央部上に突起部を形成する。この突起部は振動作用部8aを構成するものである。振動作用部8aを形成する際に、圧電素子4aの最上層と同一の絶縁部材により一体成形する。例えば、圧電素子4aの最上層に絶縁性の膜を形成した後に、レジストを塗布し、その後、振動作用部形成領域のレジストを感光して除去する。ここに残留したレジスト膜をマスクにして振動作用部形成領域に絶縁性の部材を堆積する。その後、熱処理する。
振動作用部8aは、絶縁性部材の堆積又はレジスト自体を堆積する方法に限られることはなく、何らかの硬度を有する物質を印刷により高く形成して振動作用部8aとしてもよい。振動作用部8aは、アクリルパネル60の部品収納部61aに当接される。その後、先に熱圧着された積層状のグリーンシートを所定の大きさに切断する。切断後の積層状のグリーンシートは、乾燥室に搬入される。その乾燥室でグリーンシートの中からバインダーを除去するようになされる。そして、バインダーが除去された振動作用部付きの積層状のグリーンシートを焼成装置に搬入して焼成する。
その後、振動作用部付きの積層状のグリーンシートを砥石で切断して個々の圧電素子4a、4bを形成する。これにより、図4に示したような圧電素子4aや4b等が得られる。圧電素子4bには、脚部8b,8cが設けられる。脚部8b,8cは例えば、最下層と同一の絶縁部材により一体成形する。形成方法は、振動作用部8aと同様にして行うようにする。各層のランドは、スルーホール内に充填される電極材料によって接続される。このようにすると、各層の主電極の給電点を中央部のプラス側の引出し電極3aとマイナス側の引出し電極3bとに引き出すことができる。
次に、圧電素子4a,4bとシム3を接合する。例えば、振動作用部付きの積層状の圧電素子4aと、脚部8b,8c付きの積層状の圧電素子4bとが引出し電極3a,3bを挟んで接合するように処理される。この接合処理では、引出し電極3a,3bの表裏面側に圧電素子4a,4bを図示しない接着剤を介して接着する。このとき、引出し電極3a,3bの一方の面に圧電素子4aを接着し、引出し電極3a,3bの他方の面に圧電素子4bを接着する。これにより、図4に示したようなフィルム状圧電体を形成することができる。
図5A〜Dは、アクリルパネル60の射出成形例を示す工程図である。
この例では、携帯電話機や情報携帯端末装置等において、タッチパネル等の入力手段や液晶表示装置等の表示手段と組み合わせるための、部品収納部61a,61b付きの光透過部材(アクリルパネル)60を準備する。
図5Aにおいて、例えば、その内側がアクリルパネル60の本体外形(光出射側面)を象ったキャビティ101を作成する。キャビティ101の内側の寸法は、アクリルパネル60の長さL及び幅W(図示せず)に設計される。その深さd1はアクリルパネル60の仕上げ厚みtとなされる。キャビティ101には、例えば、樹脂部材を導入する部材挿入口(ゲート)104が設けられる。キャビティ101の長さL、幅W及び厚みtは、用途にもよるが、例えば、携帯電話機に使用する場合に、長さLは50乃至60[mm]で、Wは40乃至50[mm]で、深さdは、2.0乃至3.0mm程度である。
次にキャビティ101と組み合わせるためのコア102を作成する。コア102には、光入射面側に部品収納部61a,61bを象った所定の凸状の突起部102aと、受け側電極へのコンタクトホールとなる例えば、円柱凸状の突起部102b、102c(図示せず)を設けた金型を作成する。凸状の突起部102aの高さhは、部品収納部61aの仕上げ深さdとなされる。図示しない反対側の突起部102bの高さhも、部品収納部61bの仕上げ深さdとなされる。金型は放電加工して形成する。
1組の受け側電極挿入用の凹部は、断面が扁平長方形状を有した1組のスライドコア103a,103bを組み合わせた金型を作成する。スライドコア103aは受け側電極64a用であり、スライドコア103bは受け側電極64b用である。スライドコア103a及び103bは、例えば、凸状の突起部102aの側壁から水平方向に引出し引き込み可能な状態に形成される。樹脂封入時には、突起部102aの側壁から庇のように水平方向に引き出され、片開き時には、突起部102aの側壁へ引き込むように収納される。
次に、図5Bに示すように、キャビティ101とコア102とを組み合わせて射出金型装置の型締めを行う。このとき、スライドコア103a,103bをスライドさせて凸状の突起部102b,102bに当接する。その後、射出金型装置を所定の温度に加熱して成型温度を調整し、更に、部材挿入口104からアクリル合成樹脂を導入する。
そして、当該金型装置を徐々に冷却し、図5Cに示すように、キャビティ101とコア102とを分割して射出金型装置の型開きを行う。その後、スライドコア103a,103bを成形品から引き抜くと、受け側電極用の凹部が成型される。更に、キャビティ101から樹脂成形品を引き抜き、その後、樹脂成形品から凸状の突起部102a及び102b,102cを有するコア102を引く抜く。これにより、図5Dに示すような部品収納部61a、コンタクトホール62a及び受け側電極挿入用の凹部63aを有するアクリルパネル60を射出金型成形できるようになる。図示せずも、部品収納部61b、コンタクトホール62b及び受け側電極挿入用の凹部63bも同時に成形される。
図6は、アクリルパネル60の部品収納部61aへの圧電アクチュエータ25aの組立例を示す正面図である。この例では、部品収納部61aへの圧電アクチュエータ25aの組立例について説明するが、図示せずも、他方の側の部品収納部61bへの圧電アクチュエータ25bも同様になされるので、その説明を省略する。
図6に示す部品収納部61aへの圧電アクチュエータ25aの組立例によれば、図5で示したアクリルパネル60が射出成形された後、次の電極形成工程を行う。この電極形成工程によれば、部品収納部61aの片側壁面の凹部63aへ受け側電極64aを設け、その凹部63bへ受け側電極64bを各々設けるための組み立て加工がなされる。例えば、凹部63a内の下面で露出するように受け側電極64aが挿入される。コンタクトホール62a内には、例えば、銅メッキが施される。コンタクトホール62a内の銅メッキの一端は、例えば、一方が引出し電極接触面となされる受け側電極64aに接続され、他方がFPCケーブル19に接続される。
同様にして、凹部63b内の下面で露出するように受け側電極64bが挿入される。コンタクトホール62b内にも、銅メッキが施される。コンタクトホール62b内の銅メッキの一端は、引出し電極接触面となされる受け側電極64bに接続され、他方がFPCケーブル19に接続される。FPCケーブル19から受け側電極64a,64bには、振動制御電圧が印加される。振動制御電圧は、図示しないアクチュエータ駆動回路等からFPCケーブル19を通じて供給するようになされる。このように構成すると、ある程度高さを必要とするコネクタが省略できるので、従来方式に比べて電子機器の小型及び薄型化を実現できるようになる。
このような電極形成工程を経た後に、圧電アクチュエータ25aを部品収納部61aに埋め込む(組み入れる)。このとき、部品収納部61aの凹部63a内には圧電アクチュエータ25aの引出し電極3aが挿入され、その凹部63b内には引出し電極3bが挿入される。凹部63a内では引出し電極3aと受け側電極64aとが電気的に接続され、凹部63b内では引出し電極3bと受け側電極64bとが電気的に各々接続される。
また、圧電アクチュエータ25aの振動作用部8aがアクリルパネル60の天板部に当接され、その両側下方の脚部8b,8cは、光を入射する面側と面位置となされる。振動作用部8aとアクリルパネル60の天板部とを図示しない接着剤で接合するようにしてもよい。これにより、一体部品化することができる。もちろん、圧電アクチュエータ25aは、部品収納部61aにおいて、基板3上部の圧電素子4a及び基板3下部の圧電素子4bが振動可能な状態で取り付けることができる。
このように、第1の実施例としての振動伝達構造100によれば、光を透過するアクリルパネル60に振動を伝達する場合に、アクリルパネル60は、光を入射する側の面に凹部状の部品収納部61a,61bを有している。このアクリルパネル60の部品収納部61a,61b内には圧電アクチュエータ25a,25bがそれぞれ組み入れられる。圧電アクチュエータ25a,25bには、例えば、多数の圧電素子を積層した積層型の圧電アクチュエータが使用され、当該圧電アクチュエータ25a,25bには、所定の振動制御電圧が印加される。
従って、光を透過するアクリルパネル60に対して振動制御電圧に基づく振動を再現性良く伝達することができる。これにより、薄型化するフィルム状のタッチパネルや液晶表示装置等と当該振動伝達構造100とを組み合わせることができ、情報入力操作時に操作者の指等に触覚を提示する触覚機能付きの入出力装置に十分応用することができる。
この他に、従来方式の振動伝達構造に比べて、被振動体であるアクリルパネル60の重量が著しく小さくなること、圧電アクチュエータ25a,25bの脚部(基台)8b,8cが剛性を有することにより、大幅な触覚の強さの向上を実現できるようになる。また、従来方式の振動伝達構造に比べて振動伝達ユニット自体の剛性が向上したことにより、組み立てが容易になる。
図7は、第2の実施例としての触覚機能付きの入出力装置200の構造例を示す斜視図である。図8A及びBは、振動伝達ユニット601の構成例を補足する上面図、X2−X2矢視断面図及び正面図である。
図7に示す入出力装置200は、携帯電話機や情報携帯端末装置等に装備可能となされるものであり、フィルム−樹脂タッチパネル等の軟質部材の入力操作面上で、操作者が指をなぞる、又は、指で押下する等の接触操作により情報を入力するようになされる。
例えば、入出力装置200は、入力項目選択用の表示画面に表示された複数のアイコンの1つに接触して当該表示画面上で入力操作され、このような情報入力操作時に操作者の指(操作体)に触覚を提示するものである。この例では、第1の実施例に係る振動伝達構造100が応用され、圧電アクチュエータ25a、25bにより、アクリルパネル60’に振動を伝達して、入力操作に対するアクナレッジやその他の触覚情報をユーザに提示するようになされる。
図7において、入出力装置200は、上部筐体20、蓋体20b、表示手段29及び第1の振動伝達ユニット601を備えて構成される。上部筐体20は、四角形状を有しており、その一辺はアクリルパネル60’の長さLよりやや大きめのL’[mm]で、幅はWよりも、やや大きめのW’[mm]で、高さはH[mm]程度を有している。上部筐体20の上面部位には、所定の大きさの表示窓部20aが開口されている。
振動伝達ユニット601は、フィルム状の入力手段24と、圧電アクチュエータ25a,25bと、4個の力検出手段55a〜55dと、アクリルパネル60’と、マスク部材66を有して構成される。アクリルパネル60’は、図中、クロスハッチ内に示す光透過領域Iを有している。光透過領域Iはマスク部材66により画定された内側の領域をいう(図8A参照)。マスク部材66は、光透過領域Iを囲むように設けられる。これは、アクリルパネル60’がガラスのように透明性を有していることから、図8Bに示すアクリルパネル60’の左右下方の部品収納部61a,61bに埋め込まれた圧電アクチュエータ25a,25bや、図8Cに示すFPCケーブル19を上部から見えないようにするためである。
マスク部材66には、光を遮断するブラック色の塗料や、表示窓部20aを象ったシート状のフィルムを使用するとよい。シート状のフィルムは、光を入射する側に貼る。このようにすると、アクリルパネル60’において、光を透過する領域以外を覆うことができる。この他に、2種類の樹脂(透明、有色)を用いて、マスク部材66で覆う部分と光を透過する部分とを射出成形装置により2色成型するようにしてもよい。なお、上述の表示窓部20aの大きさは、アクリルパネル60’の光透過領域Iとほぼ等しい。
この例では、図7に示す振動伝達ユニット601の下方、すなわち、入力手段24の下方には、表示手段29が設けられ、入力項目選択用の操作画面を表示するようになされる。表示手段29は、例えば、裏蓋20bに設けられた4個のクッション部材67a,67b,67c(図示せず),67d上に載置される。表示手段29は、上部筐体20に収納可能な大きさ、例えば、長さがほぼL’で、幅がほぼW’で高さがほぼH’の大きさを有している。表示手段29には液晶表示装置が使用される。液晶表示装置には図示しないバックライトが備えられる。
表示手段29には、液晶表示装置の他に有機ELが使用される。有機ELを表示手段29に使用する場合には、アクリルパネル60’の上方に、フィルム状の入力手段24を配置するとよい。これは、有機ELが発熱量大となっても、静電潜像容量方式のタッチパネル等において、その透明導電(ITO)膜の温度特性による性能変化が抑えられ、その入力手段24の軟化を原因とする入力操作時のITO膜の曲率変化を抑制できることによる。表示手段29は、フィルム状の入力手段24から得られる位置検出信号及び制御系から供給される表示信号に基づいて入力項目選択用のアイコン等を表示するように動作する。
上述の表示手段29及び振動伝達ユニット601は、上部筐体20に収納されて保護される。上部筐体20には蓋体20bが取り付けられる。上部筐体20は、厚さ0.3mm程度のステンレスのフレームから構成され、アクリルパネル60’の光透過領域Iを露出する表示窓部20aを有しており、上部筐体20内に設けられた表示手段29及び振動伝達ユニット601と組み合わされて使用される。この例で圧電アクチュエータ25a,25bの脚部(土台:基台)8b及び8cは、表示手段29上のいわゆる“額縁“に着地(設置)され、2点支持構造を採る。表示手段29上の“額縁“は、板金加工により形成されている。この例では、上部筐体20と蓋体20bとで、表示手段29及び振動伝達ユニット601を挟み込む構造を採るようになされる。
図9は、入出力装置200における振動伝達ユニット601の組立例を示す斜視図である。
図9に示す振動伝達ユニット601は、フィルム状の入力手段24と、圧電アクチュエータ25a,25bと、4個の力検出手段55a〜55dと、アクリルパネル60’とを有して構成される。アクリルパネル60’には、平坦状又はレンズ状を有したアクリル樹脂成形品が使用される。
この例で、フィルム状の入力手段24及び力検出手段55a〜55dは、入力検出手段45を構成する。ここで、入力検出手段45の入力操作面の一方をX方向とし、当該X方向と直交する他方をY方向とし、X及びY方向と直交する方向をZ方向とする。アクリルパネル60’の四隅には、切り欠き部65a〜65dが設けられ、この切り欠き部65a〜65dには、Z方向の押下力を検出するための力検出手段55a〜55dが設けられる。
例えば、切り欠き部65aには力検出センサ55aが組み入れられ、切り欠き部65bには力検出センサ55bが組み入れられ、切り欠き部65cには力検出センサ55cが組み入れられ、切り欠き部65dには力検出センサ55dが各々組み入れられる。フィルム状の入力手段24に対する操作者の指の押圧力(Z方向への加圧力F)を検出して力検出情報を出力すると共に、当該押下位置に表示された入力情報を確定する。
力検出手段55aは、右下隅の入力量(Z方向の押圧力)として、例えば、当該アイコン選択時の力検出信号Sfaを検出する。同様にして、力検出手段55bは、右上隅の入力量(力)として、当該アイコン選択時の力検出信号Sfbを検出する。力検出手段55cは、左上隅の入力量(力)として、当該アイコン選択時の力検出信号Sfcを検出する。力検出手段55dは、左下隅の入力量(力)として、当該アイコン選択時の力検出信号Sfdを各々検出する。これら4個の力検出手段55a〜55dは、並列に接続され、これら4つの力検出信号Sfa+Sfb+Sfc+Sfdを制御系に出力する。以下、この合算した信号を入力検出信号S2とする。入力検出信号S2は制御系に出力される。
この例では、アクリルパネル60’で光が入射する面側には、フィルム状の入力手段24が配置される。入力手段24は、例えば、アクリルパネル60’の光入射面側に全面接着(粘着)される。これは表示手段29に接着する場合に比べて、アクリルパネル60’の光入射面側に全面接着した方が熱伝導量を少なくできるためである。入力手段24には、静電容量方式のタッチパネルが使用される。タッチパネルは、透明電極をマトリクス状に配置したフィルム状の静電容量シートを有している。入力手段24は、ボタンアイコンの選択位置を検出するようになされる。この入力手段24から得られる入力情報には位置検出情報が含まれる。位置検出情報はボタンアイコン押下時の位置検出信号S1により得られ、制御系に出力される。
この例では、アクリルパネル60’で光が入射する面側には、部品収納部61a及び61bが設けられ、この例で、部品収納部61aには圧電アクチュエータ25aが埋め込まれ、部品収納部61bには圧電アクチュエータ25bが各々埋め込まれる。圧電アクチュエータ25a,25bには、多数の圧電素子を積層したバイモルフ型の圧電アクチュエータが使用される(図3B及び図4参照)。
圧電アクチュエータ25aの引出し電極3aには、図示しない受け側電極64aを通じて、また、その引出し電極3bには同様にして受け側電極64bを通じてFPCケーブル19が接続される。FPCケーブル19は、振動制御電圧Vaを供給する配線に加えて、位置検出信号S1を伝送する信号線、入力検出信号S2を伝送する信号線がフレキシブルプリント配線としてまとめられる。
上述の圧電アクチュエータ25a,25bは振動制御電圧Vaに基づいて振動する。振動制御電圧Vaは、制御系から圧電アクチュエータ25a、25bに供給される。振動制御電圧Vaは、複数の振動波形パターンを合成して発生される。例えば、表示手段29に表示されたアイコンの1つに操作者が接触(タッチ)すると、圧電アクチュエータ25a及び25bに供給される。圧電アクチュエータ25a及び25bに振動制御電圧Vaが印加されると、アクリルパネル60’の入力操作面に振動を供給するようになされる。この振動は、例えば、アクリルパネル60’上を触れている操作者の指等に触覚を提示できるようになる。
このように、第2の実施例としての触覚機能付きの入出力装置200によれば、本発明に係る振動伝達構造100が応用され、振動伝ユニット601において、アクリルパネル60’の下方に入力手段24が配置される。アクリルパネル60’は、平坦状又はレンズ状を有しており、その光を入射側する面の凹部状の部品収納部61a内には、圧電アクチュエータ25aが埋め込まれ、部品収納部61b内には、圧電アクチュエータ25bが各々埋め込まれる。圧電アクチュエータ25a,25bには、多数の圧電素子を積層したバイモルフ型の圧電アクチュエータが使用される。
これを前提にして、触覚提示時に、アクリルパネル60’に振動を伝達する場合に、表示手段29は、入力項目選択用のアイコン等を表示する。アイコン等の表示光は、入力手段24及びアクリルパネル60’を透過して、操作者により視認される。入力手段24は、操作者の指の接触を検出して情報を入力するように操作される。触覚提示時、この圧電アクチュエータ25a,25bには所定の振動制御電圧が印加される。
従って、アクリルパネル60’に対して振動制御電圧Vaに基づく振動を再現性良く伝達することができる。この例では、アクリルパネル60’の下方から上方に向かって振動を伝播することができるので、従来方式に比べて筐体の薄型化が図れる他に、部品点数の削減化、寸法精度の向上及び信頼性の向上を図ることができる。しかも、組み立て工程の簡素化が図られ、従来方式に比べて振動伝播機構の設計制約を軽減できるようになる。
更に、第2の実施例では、入力検出手段45が表示手段29ではなく、アクリルパネル60’の光入射面側に全面接着(粘着)する構造を採ったので、表示手段29から受ける熱量を減少させることができ、入力検出手段45の信頼性を向上させることができる。
なお、第2の実施例において、入力手段24の大きさは、表示手段29の大きさよりも、一回り小さい場合について説明したが、これに限られることはなく、入力手段24の大きさを表示手段29と同じ大きさ、例えば、入力手段24の左右端部を圧電アクチュエータ25a,25bの下部まで延長して、表示手段29の額縁と、脚部8b,8cとにより、入力手段24を挟み込んで押さえ込む構造を採ってもよい。
これにより、当該振動伝達構造100を薄型化するフィルム状のタッチパネルや液晶表示装置等と組み合わせた触覚機能付きの入出力装置200を応用した携帯電話機を提供できるようになる。
図10は、第3の実施例としての触覚機能付きの入出力装置300の構造例を示す斜視図である。図11A及びBは、振動伝達ユニット602の構成例を補足する上面図、X3−X3矢視断面図及び正面図である。
図10に示す入出力装置300は、携帯電話機や情報携帯端末装置等に装備可能となされるものであり、フィルム−樹脂タッチパネル等の入力手段24’がアクリルパネル60’の上方に配置されるものである。第2の実施例と同様にして、軟質部材の入力操作面上で、操作者が指をなぞる、又は、指で押下する等の接触操作により情報を入力するようになされる。
例えば、入出力装置300は、第2の実施例と同様にして、入力項目選択用の表示画面に表示された複数のアイコンの1つに接触して当該表示画面上で入力操作され、このような情報入力操作時に操作者の指(操作体)に触覚を提示するものである。この例でも、第1の実施例に係る振動伝達構造100が応用され、圧電アクチュエータ25a、25bにより、アクリルパネル60’に振動を伝達して、入力操作に対するアクナレッジやその他の触覚情報をユーザに提示するようになされる。
図10において、入出力装置300は、上部筐体20、蓋体20b、表示手段29及び第2の振動伝達ユニット602を備えて構成される。なお、上部筐体20、蓋体20b及び表示手段29については、第2の実施例と同様であるため、その説明を省略する。
振動伝達ユニット602は、マスク枠24a付きのフィルム状の入力手段24’と、圧電アクチュエータ25a,25bと、4個の力検出手段55a〜55dと、アクリルパネル60’とを有して構成される。入力手段24’は、図中、クロスハッチ内に示す光透過領域Iを有している。光透過領域Iはマスク枠24aにより画定された内側の領域をいう(図11A参照)。
マスク枠24aは、光透過領域Iを囲むように設けられる。これは、第2の実施例で説明した通りである。この例でも、アクリルパネル60’がガラスのように透明性を有していることから、図11Bに示すアクリルパネル60’の左右下方の部品収納部61a,61bに埋め込まれた圧電アクチュエータ25a,25bや、図11Cに示すFPCケーブル19をマスク枠24aで上部から見えないように覆われる。
マスク枠24aには、表示窓部20aを象った、光を遮断するブラック色の樹脂成形品を使用するとよい。このようにすると、アクリルパネル60’において、光を透過する領域以外をマスク枠24aで覆うことができる。なお、上述の表示窓部20aの大きさは、マスク枠24aの光透過領域Iとほぼ等しい。
この例では、図10に示す振動伝達ユニット602の下方、すなわち、アクリルパネル60’の下方には、表示手段29が設けられ、入力項目選択用の操作画面を表示するようになされる。表示手段29については、第2の実施例と同様であるのでその説明を省略する。上述の表示手段29及び振動伝達ユニット602も、上部筐体20に収納されて保護される。この例でも、上部筐体20と蓋体20bとで、表示手段29及び振動伝達ユニット602を挟み込む構造を採るようになされる。
図12は、入出力装置300における振動伝達ユニット602の組立例を示す斜視図である。
図12に示す振動伝達ユニット602は、マスク枠付きのフィルム状の入力手段24’と、圧電アクチュエータ25a,25bと、4個の力検出手段55a〜55dと、アクリルパネル60’とを有して構成される。アクリルパネル60’には、平坦状を有したアクリル樹脂成形品が使用される。レンズ状のアクリルパネル60’を使用してもよい。
この例で、フィルム状の入力手段24’及び力検出手段55a〜55dは、入力検出手段45を構成する。力検出手段55a〜55dの組立例及びその機能例については、第2の実施例と同様であるため、その説明を省略する。更に、アクリルパネル60’への圧電アクチュエータ25a,25bの組立例及び、圧電アクチュエータ25a,25bの機能例についても、第2の実施例と同様であるので、その説明を省略する。また、FPCケーブル19の構成及び機能も第2の実施例と同様であるので、その説明を省略する。
この例で、アクリルパネル60’から光が出射する面側には、フィルム状の入力手段24’が配置される。入力手段24’の大きさは、アクリルパネル60’と同じ大きさを有している。入力手段24’には、抵抗膜方式のタッチパネルが使用される。タッチパネルは、透明電極をマトリクス状に配置したフィルム状の抵抗膜シートを有している。入力手段24’は、ボタンアイコンの選択位置を検出するようになされる。この入力手段24’から得られる入力情報には位置検出情報が含まれる。位置検出情報はボタンアイコン押下時の位置検出信号S1により得られ、制御系に出力される。
上述の圧電アクチュエータ25a,25bは振動制御電圧Vaに基づいて振動する。振動制御電圧Vaは、制御系から圧電アクチュエータ25a、25bに供給される。振動制御電圧Vaは、複数の振動波形パターンを合成して発生される。例えば、表示手段29に表示されたアイコンの1つに操作者が接触(タッチ)すると、圧電アクチュエータ25a及び25bに供給される。圧電アクチュエータ25a及び25bに振動制御電圧Vaが印加されると、アクリルパネル60’の入力操作面に振動を供給するようになされる。この振動は、例えば、アクリルパネル60’上の入力手段24’を触れている操作者の指等に触覚を提示できるようになる。
このように、第3の実施例としての触覚機能付きの入出力装置300によれば、本発明に係る振動伝達構造100が応用され、振動伝ユニット602において、アクリルパネル60’の上方に入力手段24’が配置される。アクリルパネル60’は、平坦状を有しており、その光入射面側の凹部状の部品収納部61a内には、圧電アクチュエータ25aが埋め込まれ、部品収納部61b内には、圧電アクチュエータ25bが各々埋め込まれる。圧電アクチュエータ25a,25bには、多数の圧電素子を積層したバイモルフ型の圧電アクチュエータが使用される。
これを前提にして、触覚提示時に、アクリルパネル60’に振動を伝達する場合に、表示手段29は、入力項目選択用のアイコン等を表示する。アイコン等の表示光は、アクリルパネル60’及び入力手段24’を透過して、操作者により視認される。入力手段24’は、操作者の指の接触を検出して情報を入力するように操作される。触覚提示時、この圧電アクチュエータ25a,25bには所定の振動制御電圧Vaが印加される。
従って、アクリルパネル60’に対して第2の実施例と同様にして、振動制御電圧Vaに基づく振動を再現性良く伝達することができる。これにより、当該振動伝達構造100を薄型化するフィルム状の抵抗膜方式のタッチパネルや液晶表示装置等と組み合わせた触覚機能付きの入出力装置300を応用した携帯電話機を提供できるようになる。これにより、アクリルパネル60’の下方から上方に向かって振動を伝播することができるので、従来方式に比べて筐体の薄型化が図れる他に、部品点数の削減化、寸法精度の向上及び信頼性の向上を図ることができる。しかも、組み立て工程の簡素化が図られ、従来方式に比べて振動伝播機構の設計制約を軽減できるようになる。
なお、第2及び第3の実施例によれば、アクリルパネル60’をベースにして、力検出手段55a〜55dと圧電アクチュエータ25a,25bを一まとまりに構成されている。このようにすると、そのどちらかの機能を削除することも、容易に対応できる。これは、電子機器がその価格別にグループ分けされた場合に、低コスト向けに、本発明における入出力装置300において、触覚発生の機能が不要な場合と、それが必要な場合とで、オプショナルにシリーズ要求がなされた際に、共通のアクリルパネル60’で対応することが可能となり、部品選択性に優れている。
更にまた、第2及び第3の実施例では、入力検出手段45の信号線と圧電アクチュエータ25a,25bへの給電線とを共通のFPCケーブル19にまとめているので、別々にFPCケーブル19を設置する場合に比べて、その設置本数を1つに削減することができる。これにより、入出力装置200や入出力装置300等の部品点数の削減化、薄型化、その組み立て簡素化を図ることができる。
図13は、第4の実施例としての触覚入力機能付きの携帯電話機400の構成例を示す斜視図である。
この実施例では、第1の実施例に係る振動伝達構造100及び第2の実施例に係る入出力装置200又は300を備えると共に、表示手段29上の入力検出面において、操作者が押下した位置の加圧力Fに対応した振動パターンに基づいて当該入力検出面を振動する振動伝達ユニット601又は602を備え、その入力検出面における操作者の押下操作に対して触覚を付与できるようにすると共に、表示手段29に表示されたボタンアイコン等の入力を確定できるようにしたものである。
図13に示す携帯電話機400は電子機器の一例であり、表示画面上の入力検出面を摺動接触操作される触覚機能付きの入出力装置200又は300を有している。携帯電話機400は下部筐体10及び上部筐体20を備え、これらの筐体10及び20間は、回転レンジ機構11によって可動自在に係合されている。この回転レンジ機構によれば、下部筐体10の操作面の一端に設けられた図示しない軸部と、下部筐体10の裏面の一端に設けられた図示しない軸受け部とが回転自在に係合され、上部筐体20は下部筐体10に対して角度±180°の回転自由度を有して面結合されている。
下部筐体10には、複数の押しボタンスイッチ12から成る操作パネル18が設けられる。押しボタンスイッチ12は、「0」〜「9」数字キー、「*」や「#」等の記号キー、「オン」や「オフ」等のフックボタン、メニューキー等から構成される。下部筐体10において、操作パネル面の下方には、通話用のマイクロフォン13が取り付けられ、送話器として機能するようになされる。
また、下部筐体10の下端部には、モジュール型のアンテナ16が取り付けられ、その上端内部側面には、大音響用のスピーカー36aが設けられ、着信メロディ等を放音するようになされる。下部筐体10には、バッテリー14や回路基板17等が設けられ、下部筐体10の裏面にはカメラ34が取り付けられている。
上述の下部筐体10に対して、回転レンジ機構11によって可動自在に係合された上部筐体20には、その表面の上方に通話用のスピーカー36bが取り付けられ、受話器として機能するようになされる。上部筐体20のスピーカー取り付け面の下方には、例えば、触覚機能付き入出力装置200が設けられる。入出力装置200は、入力検出手段45及び表示手段29を有しており、表示画面上の入力検出面における操作体の押下操作に対して触覚を与えるものである。表示手段29には、複数のボタンアイコン等の入力情報が表示される。
次に、触覚入力機能付きの携帯電話機400の内部構成例及び感触フィードバック入力方法について説明をする。図14は、触覚入力機能付き携帯電話機400の内部構成例を示すブロック図である。
図14に示す携帯電話機400は、下部筐体10の回路基板17に各機能のブロックを実装して構成される。なお、図1〜図13に示した各部及び手段と対応する部分は、同一符号で示している。携帯電話機400は、制御手段15、操作パネル18、受信部21、送信部22、アンテナ共用器23、入力検出手段45、表示手段29、電源ユニット33、カメラ34、記憶手段35、圧電アクチュエータ25a及び25bを有している。
図14に示す入力検出手段45には、第1の実施例で説明した振動伝達構造100を有するアクリルパネル60’が備えられる。入力検出手段45は、図9では静電容量方式の入力デバイスを説明したが、カーソリングと選択の機能を区別できるものであれば何でも良く、例えば、抵抗膜方式、表面波弾性方式(SAW)、光方式、複数段方式タクトスイッチ等の入力デバイスであっても良く、好ましくは位置検出情報と力検出情報を制御手段15に与えられる構成の入力デバイスであれば良い。上述の入力検出手段45は操作者30の指30aを介して少なくとも位置検出信号S1および入力量(押圧力;加圧力F)となる入力検出信号S2が入力される。
制御手段15は制御系を構成し、画像処理部26、A/Dドライバ31、CPU32及びアクチュエータ駆動回路37を有している。A/Dドライバ31には、入力検出手段45からの位置検出信号S1および入力検出信号S2が供給される。A/Dドライバ31ではカーソリングとアイコン選択の機能を区別するために位置検出信号S1および入力検出信号S2よりなるアナログ信号をデジタルデータに変換する。この他にA/Dドライバ31は、このデジタルデータを演算処理して、カーソリング入力かアイコン選択情報かを検出し、カーソリング入力かアイコン選択かを区別するフラグデータD3あるいは位置検出情報D1または入力検出情報D2をCPU32に供給するようになされる。これらの演算はCPU32内で実行してもよい。
A/Dドライバ31にはCPU32が接続される。CPU32はシステムプログラムに基づいて当該電話機全体を制御するようになされる。記憶手段35には当該電話器全体を制御するためのシステムプログラムデータが格納される。図示しないRAMはワークメモリとして使用される。CPU32は電源オンと共に、記憶手段35からシステムプログラムデータを読み出してRAMに展開し、当該システムを立ち上げて携帯電話機全体を制御するようになされる。例えば、CPU32は、A/Dドライバ31からの位置検出情報D1、入力検出情報D2及びフラグデータD3(以下単に入力データともいう)を受けて所定の指令データDを電源ユニット33や、カメラ34、記憶手段35、アクチュエータ駆動回路37、映像&音声処理部44等のデバイスに供給したり、受信部21からの受信データを取り込んだり、送信部2へ送信データを転送するように制御する。
この例で、CPU32は、入力検出手段45から得られる入力検出情報D2と予め設定された押下判定閾値Fthとを比較し、当該比較結果に基づいて圧電アクチュエータ25a及び25b等を振動制御するようにアクチュエータ駆動回路37を制御する。例えば、入力検出手段45の押下位置における入力検出面から伝播される触覚をA及びBとすると、触覚Aは、その押下位置における操作者の指30aの加圧力Fに応じた入力検出面を低周波数かつ小振幅の振動パターンから、高周波数かつ大振幅の振動パターンに変化させることによって得られる。また、触覚Bは、その押下位置における操作者の指30aの加圧力Fに応じた入力検出面を高周波数かつ大振幅の振動パターンから、低周波数かつ小振幅の振動パターンに変化させることよって得られる。
上述のCPU32には記憶手段35が接続され、入力項目選択用の表示画面を、例えば、3次元的に表示するための表示情報D4や、当該表示情報D4に対応したアイコンの選択位置及び振動モードに関する制御情報Dc等が表示画面毎に記憶される。制御情報Dcには、表示手段29におけるアプリケーション(3次元的な表示や、各種表示内容)に同期した複数の異なった触覚を発生でき、その触覚を発生せしめる複数の具体的な振動波形、及び、アプリケーション毎の具体的な触覚発生モードを設定するアルゴリズムが含まれる。記憶手段35には、EEPROMや、ROM、RAM等が使用される。
この例でCPU32は、A/Dドライバ31から出力される位置検出情報D1、入力検出情報D2及びフラグデータD3に基づいて表示手段29の表示制御及び圧電アクチュエータ25a及び25bの出力制御をする。例えば、制御手段15は、入力手段24から得られる位置検出信号S1及び力検出手段55a〜55dから得られる入力検出信号S2に基づいて記憶手段35から制御情報Dcを読み出して圧電アクチュエータ25a及び25bに振動制御電圧Vaを供給する。
CPU32は、例えば、入力検出手段45が押下判定閾値Fthを越える入力検出情報D2を検出したとき、触覚Aを起動し、その後、押下判定閾値Fthを下回る入力検出情報D2を検出したとき、触覚Bを起動するようにアクチュエータ駆動回路37を制御する。このようにすると、操作者の指30a等の”加圧力”に合わせた異なる振動パターンを発生させることができる。
CPU32には、アクチュエータ駆動回路37が接続され、CPU32からの制御情報Dcに基づいて振動制御電圧Vaを発生する。振動制御電圧Vaは、正弦波形からなる出力波形を有している。アクチュエータ駆動回路37には2個の圧電アクチュエータ25a,25bが接続され、各々が振動制御電圧Vaに基づいて振動するようになされる。
この例で、アクチュエータ駆動回路37は、各アプリケーションに対応する押下判定閾値Fthを記憶する。例えば、押下判定閾値Fthはトリガーパラメータとしてアクチュエータ駆動回路37に設けられたROM等に予め格納される。アクチュエータ駆動回路37は、CPU32の制御を受けて、入力検出情報D2を入力し、予め設定された押下判定閾値Fthと、入力検出情報D2から得られる加圧力Fとを比較し、Fth>Fの判定処理や、Fth≦F等の判定処理を実行する。
この例で、押下判定閾値Fth=100[gf]を設定すると、クラシックスイッチの触覚を得るための振動パターンに基づいて入力検出面を振動するようになされる。また、押下判定閾値Fth=20[gf]を設定すると、サイバースイッチの触覚を得るための振動パターンに基づいて入力検出面を振動するようになされる。
CPU32にはアクチュエータ駆動回路37の他に画像処理部26が接続され、ボタンアイコン29a等を3次元的に表示するための表示情報D4を画像処理するようになされる。画像処理後の表示情報D4を表示手段29に供給するようになされる。この例で、CPU32は、表示画面中のボタンアイコンを奥行方向に遠近感を有して3次元的に表示するように表示手段29を表示制御する。
このように構成された入出力装置200は、例えば、入力項目選択用の表示画面に表示された複数のボタンアイコンの1つを押下(接触)して当該表示画面上で入力手段24をZ方向に押下すると触覚を伴って画面入力操作されるものである。操作者30は、指30aに振動を受けて触感として、ボタンアイコン毎の振動を感じる。
表示手段29の表示内容は操作者の目による視覚により、スピーカー36a、36b等からの放音は、操作者の耳による聴覚により各機能を判断するようになされる。上述のCPU32には操作パネル18が接続され、例えば、相手方の電話番号を手動入力する際に使用される。表示手段29には上述のアイコン選択画面の他に映像信号Svに基づいて着信映像を表示するようにしてもよい。
また、図14に示すアンテナ16は、アンテナ共用器23に接続され、着呼時、相手方からの無線電波を基地局等から受信する。アンテナ共用器23には受信部21が接続され、アンテナ16から導かれる受信データを受信して映像や音声等を復調処理し、復調後の映像及び音声データDinをCPU32等に出力するようになされる。受信部21には、CPU32を通じて映像&音声処理部44が接続され、デジタルの音声データをデジタル/アナログ変換して音声信号Soutを出力したり、デジタルの映像データをデジタル/アナログ変換して映像信号Svを出力するようになされる。
映像&音声処理部44には大音響用及び受話器を構成するスピーカー36a、36bが接続される。スピーカー36aは、着呼時、着信音や着信メロディ等を鳴動するようになされる。スピーカー36bは、音声信号Sinを入力して相手方の話声30d等を拡大するようになされる。この映像&音声処理部44にはスピーカー36a、36bの他に、送話器を構成するマイクロフォン13が接続され、操作者の声を集音して音声信号Soutを出力するようになされる。映像&音声処理部44は、発呼時、相手方へ送るためのアナログの音声信号Sinをアナログ/デジタル変換してデジタルの音声データを出力したり、アナログの映像信号Svをアナログ/デジタル変換してデジタルの映像データを出力するようになされる。
CPU32には受信部21の他に、送信部22が接続され、相手方へ送るための映像及び音声データDout等を変調処理し、変調後の送信データをアンテナ共用器23を通じアンテナ16に供給するようになされる。アンテナ16は、アンテナ共用器23から供給される無線電波を基地局等に向けて輻射するようになされる。
上述のCPU32には送信部22の他に、カメラ34が接続され、被写体を撮影して、例えば、静止画情報や動作情報を送信部22を通じて相手方に送信するようになされる。電源ユニット33は、バッテリー14を有しており、CPU32、操作パネル18、受信部21、送信部22、入力検出手段45、圧電アクチュエータ25a、25b、表示手段29、カメラ34及び記憶手段35にDC電源を供給するようになされる。
図15A及びBは、触覚A及びBに係る振動パターン例を示す波形図である。図15A及びBにおいて、いずれも横軸は、時間tである。縦軸は振動制御信号Sa等の電圧(振幅Ax)[V]である。振動制御信号Saは、図示しないアンプにより振動制御電圧Vaに増幅して使用される。この例では、ボタンアイコン29a等において、それを押し込む時は触覚Aを与え、それを離す時は触覚Bを与える場合を前提とする。
図15Aに示す第1の振動パターンPaは触覚Aを与える波形である。その触覚Aの駆動条件aは、ボタンアイコン29a等が押し込まれたとき、押下判定閾値Fthと加圧力Fとの関係がFth<Fとなる場合であって、第1段階iで約0.1秒間、周波数fx=50Hz、振幅Ax=5μm、回数Nx=2回の振動パターンで振動する。以下[fx Ax Nx]=[50 5 2]と表記する。同様にして、第2段階iiでは、約0.1秒間、[fx Ax Nx]=[100 10 2]の振動パターンで振動するようになされる。
図15Bに示す第2の振動パターンPbは触覚Bを与える波形である。その触覚Bの駆動条件bは、ボタンアイコン29a等が押し込まれた後に、そのボタンアイコン29aが放されたとき、押下判定閾値Fthと加圧力Fとの関係がFth>Fとなる場合であって、第1段階iで約0.1秒間、[fx Ax Nx]=[80 8 2]で振動し、同様にして、第2段階iiでは、約0.1秒間、[fx Ax Nx]=[40 8 2]の振動パターンで振動する。このような振動パターンに基づいて入力検出面を振動すると、サイバースイッチ等の触覚を得ることができる。
図16A及びBは、加圧力Fと振動パターンとの関係例(その1)を示す図である。図16Aにおいて、縦軸は加圧力Fであり、入力検出信号S2(二値化後は入力検出情報D2)から得られる。図16Bにおいて、縦軸は振動制御信号Sa等の電圧(振幅)である。振動制御信号Saは、図示しないアンプにより振動制御電圧Vaに増幅して使用される。図16A及びBにおいて、横軸はいずれも時間tである。
一般に、ボタンスイッチ操作等において、入力モーションピークが存在する。設計通りの押下速度(操作入力速度)である場合、その加圧力Fは30[gf]乃至240[gf]程度であることが知られている。図16Aに示す加圧力分布波形Iは、入力装置設計時に基準とした、Z方向への押下速度による加圧力Fを反映したものである。
この例で入力検出手段45から得られる入力検出信号S2に対して予め押下判定閾値Fthが設定され、CPU32は、入力検出信号S2の立ち上がり波形が押下判定閾値Fthを横切る時刻t11に第1の振動パターンPaを発生し、入力検出信号S2の立ち下がり波形が押下判定閾値Fthを横切る時刻t21に第2の振動パターンPbを発生するようにアクチュエータ振動回路37を制御する。
このようにすると、入力検出手段45が入力装置設計時に基準とした加圧力Fを検出し、CPU32等が押下判定閾値Fth<加圧力Fを検出したとき、触覚Aを起動することができ、押下判定閾値Fth>加圧力Fを検出したとき、触覚Bを起動することができる。なお、振動パターンPaと振動パターンPbとの間には、無振動の空白期間Tx=T1が設けられる。この空白期間Txは、Z方向への押圧速度に応じて可変するようになされる。
図17A及びBは、加圧力Fと振動パターンとの関係例(その2)を示す図である。図17Aにおいて、縦軸は加圧力Fであり、入力検出信号S2(二値化後は入力検出情報D2)から得られる。図17Bにおいて、縦軸は振動制御信号Sa等の電圧(振幅)である。振動制御信号Saは、図示しないアンプにより振動制御電圧Vaに増幅して使用される。図17A及びBにおいて、横軸はいずれも時間tである。
図17Aに示す加圧力分布波形IIは、図16Aに示した基準押下速度よりも早くボタンアイコン等を押下した場合の加圧力Fを反映したものである。この例でも、図16Aと同様にして、入力検出手段45から得られる入力検出信号S2に対して予め押下判定閾値Fthが設定され、CPU32は、入力検出信号S2の立ち上がり波形が押下判定閾値Fthを横切る時刻t12に振動パターンPaを発生し、入力検出信号S2の立ち下がり波形が押下判定閾値Fthを横切る時刻t22に振動パターンPbを発生するようにアクチュエータ振動回路37を制御する。
このようにすると、入力検出手段45が基準押下速度よりも早くボタンアイコン等が押下された場合の加圧力Fを検出し、CPU32等が押下判定閾値Fth<加圧力Fを検出したとき、触覚Aを起動することができる。また、CPU32等が押下判定閾値Fth>加圧力Fを検出したとき、触覚Bを起動することができる。なお、振動パターンPaと振動パターンPbとの間には、無振動の空白期間Tx=T2(T2<T1)が設けられる。
このように、設計時の押下速度よりも早い押下速度である場合であっても、前半で触覚Aが伝わり、クリック感のある荷重に到達させることができ、その後半で、触覚Bが伝わり、クリック感のあるストロークに到達させることができる。この例で押下判定閾値Fth=100[gf]を設定すると、クラシックスイッチの触覚を得ることができる。
続いて、携帯電話機400における情報処理例について説明をする。図18は、第4の実施例に係る携帯電話機400における情報処理例を示すフローチャートである。
この例では、携帯電話機400において、第1の実施例に係る振動伝達構造100及び第2の実施例に係る入出力装置200又は300のいずれかを備えると共に、操作者の指30aで当該携帯電話機400の表示画面上の入力検出面を押下操作して情報を入力する場合を前提とする。携帯電話機400には、例えば、同一振動モード内において、操作者の指30a等による加圧力Fをパラメータにして波形を加工する機能(アルゴリズム)が備えられる。CPU32は、入力検出情報D2から加圧力Fを算出し、図16Aに示したような駆動条件a,bに対応して判別を行い、その判別結果で、同一の振動モード内において、いかなる種類の入力に対しても、入力動作中の動きに対応した触覚を発生できるようにした。
これらを情報処理条件にして、CPU32は、図18に示すフローチャートのステップG1で電源オンを待機する。例えば、CPU32は電源オン情報を検出してシステムを起動する。電源オン情報は通常、時計機能等が稼働し、スリーピング状態にある携帯電話機等の電源スイッチをオンされたときに発生する。
そして、ステップG2に移行してCPU32は、アイコン画面を表示するように表示手段29を制御する。例えば、CPU32は、表示手段29に表示情報D4を供給して表示画面に入力情報を表示する。表示画面に表示された入力情報は、入力検出面を有した入力検出手段45を通じて目視可能になされる。そして、ステップG3に移行してCPU32は、ボタンアイコン入力モード又はその他の処理モードに基づいて制御を分岐する。ボタンアイコン入力モードとは、ボタンアイコン選択時に入力検出面上のアイコンボタン29a等を押下する入力操作をいう。
ボタンアイコン入力モードが設定された場合、ボタンアイコン29a等が押し込まれるので、ステップG4に移行してCPU32は入力検出情報D2に基づいて加圧力Fを算出する。このとき、力検出手段55a〜55dは、入力検出面における操作者の指30aの押下位置の加圧力Fを検出し、入力検出信号S2をA/Dドライバ31に出力する。A/Dドライバ31は入力検出信号S2をA/D変換し、そのA/D変換後の入力検出情報D2をCPU32に転送する。
そして、ステップG5に移行して、CPU32は加圧力Fと押下判定閾値Fthとを比較し、これらの関係がF>Fthとなるか否かを判別する。これらの関係がF>Fthとなる場合は、ステップG6に移行して触覚Aを起動する。触覚Aは、圧電アクチュエータ25a及び25bによって、操作者の指30aの加圧力Fに対応した振動パターンPaに基づいて入力検出面を振動することで得られる。
例えば、触覚Aは、図15Aに示した周波数fx、振幅Ax及び回数Nxに関して、第1段階iで約0.1秒間、[fx Ax Nx]=[50 5 2]の振動パターンで振動し、第2段階iiでは、約0.1秒間、[fx Ax Nx]=[100 10 2]の振動パターンで振動する。このようにすると、操作者の”加圧力”に合わせた異なる振動パターンを発生させることができる(駆動条件a)。
その後、ステップG7に移行してCPU32は更に加圧力Fを検出する。加圧力Fは、力検出手段55a〜55dによってボタンアイコン29aの押し込みに続いてボタンアイコン29aから離れる状態が検出される。このとき、力検出手段55a〜55dは、入力検出面における操作者の指30aの押下位置から離れるときの加圧力Fを検出し、入力検出信号S2をA/Dドライバ31に出力する。A/Dドライバ31は入力検出信号S2をA/D変換し、そのA/D変換後の入力検出情報D2をCPU32に転送する。
そして、ステップG8に移行してCPU32は、加圧力Fと押下判定閾値Fthとを比較し、これらの関係がF<Fthか否かを判別する。これらの関係がF<Fthとなる場合は、触覚Bを起動する。触覚Bは、圧電アクチュエータ25a及び25bによって、操作者の指30aの加圧力Fに対応した振動パターンPbに基づいて入力検出面を振動することで得られる。そのボタンアイコン29aが放された触覚Bは、例えば、図15Bに示した第1段階iで約0.1秒間、[fx Ax Nx]=[80 8 2]の振動パターンで振動し、第2段階iiでは、約0.1秒間、[fx Ax Nx]=[40 8 2]の振動パターンで振動する。このようにすると、操作者の”加圧力”に合わせた異なる振動パターンを発生させることができる(駆動条件b)。
その後、ステップG10に移行して入力を確定する。このとき、CPU32は、入力操作面で当該押下位置に表示された入力情報を確定する。これにより、表示手段29上の入力検出面における操作者の指30aの押下操作に対応した、アナログスイッチや、サイバースイッチ等の触覚を取得できるようになる。そして、ステップG12に移行する。なお、ステップG3で他の処理モードが選択された場合は、ステップG11に移行して他の処理モードを実行する。他の処理モードには、電話モードやメール作成、送信表示モード等が含まれる。電話モードには、相手方に電話を発信する操作が含まれる。ボタンアイコン29a等は、電話モード選択時の文字入力項目が含まれる。他の処理モードを実行した後は、ステップG12に移行する。ステップG12でCPU32は終了判断をする。例えば、電源オフ情報を検出して情報処理を終了する。電源オフ情報が検出されない場合は、ステップG2に戻って、メニュー等のアイコン画面を表示し、上述した処理を繰り返すようになされる。
このように、第4の実施例としての触覚入力機能付きの携帯電話機400によれば、第1の実施例に係る振動伝達構造100及び、当該構造を応用した第2の実施例に係る入出力装置200又は300のいずれかが備えられる。触覚提示時、アクリルパネル60’に振動を伝達する場合、表示手段29には、入力項目選択用のアイコン等が表示される。アイコン等の表示光は、入力手段24及びアクリルパネル60’を透過して、操作者により視認される。入力検出手段45は、操作者の指30aの接触を検出して位置検出情報D1及び力検出情報D2を入力するように操作される。
CPU32は、位置検出情報D1及び力検出情報D2に基づいて圧電アクチュエータ25a,25bに、所定の振動制御電圧Vaを印加するようになされる。従って、振動制御電圧Vaに基づいて圧電アクチュエータ25a,25bが振動し、アクリルパネル60’に振動を再現性良く伝達することができる。例えば、操作者の指30a等による押下操作に対応した振動パターン(振幅と周波数と振動回数)により複数種類の振動を発生すると、操作者の指30a等に精度良い触覚を提示することができる。
この例では、アクリルパネル60’の下方から上方に向かって振動を伝播することができるので、従来方式に比べて筐体の薄型化が図れる他に、部品点数の削減化、寸法精度の向上及び信頼性の向上を図ることができる。しかも、組み立て工程の簡素化が図られ、従来方式に比べて振動伝播機構の設計制約を軽減できる他に、触覚入力機能付きの電子機器のコストダウンに寄与するところが大きい。
これにより、当該振動伝達構造100を薄型化するフィルム状の静電容量方式のタッチパネルや、抵抗膜方式のタッチパネル、液晶表示装置等と組み合わせた、超薄型の触覚入力機能付きの携帯電話機を提供できるようになる。電子機器に関して、携帯電話機の場合について説明したが、これに限られることはなく、表示手段やタッチパネルを有する情報処理装置や、これらを有する情報携帯端末装置等にも本発明を応用することができる。
この発明は予め準備された入力項目選択用の表示画面の中からアイコンを選択して情報を入力する触覚入力機能付きの情報処理装置や、携帯電話機、情報携帯端末装置等に適用して極めて好適である。
本発明に係る第1の実施例としての振動伝達構造例(組立前)を示す斜視図である。
(A)〜(C)は、その振動伝達構造例(組立後)を示す平面図、X1−X1矢視断面図及び正面図である。
(A)及び(B)は、圧電アクチュエータ25a等の構成例を示す上面図及びそのY1−Y1矢視断面図である。
フィルム状圧電体の積層例及びその内部電極層IE1〜IE16の内部結線例を示す断面図である。
(A)〜(D)は、アクリルパネル60の射出成形例を示す工程図である。
アクリルパネル60の部品収納部61aへの圧電アクチュエータ25aの組立例を示す正面図である。
第2の実施例としての触覚機能付きの入出力装置200の構造例を示す斜視図である。
(A)及び(B)は、振動伝達ユニット601の構成例(補足)を示す上面図、X2−X2矢視断面図及び正面図である。
入出力装置200における振動伝達ユニット601の組立例を示す斜視図である。
第3の実施例としての触覚機能付きの入出力装置300の構造例を示す斜視図である。
(A)及び(B)は、振動伝達ユニット602の構成例(補足)を示す上面図、X3−X3矢視断面図及び正面図である。
入出力装置300における振動伝達ユニット602の組立例を示す斜視図である。
第4の実施例としての触覚入力機能付きの携帯電話機400の構成例を示す斜視図である。
触覚入力機能付き携帯電話機400の内部構成例を示すブロック図である。
(A)及び(B)は、触覚A及びBに係る振動パターン例を示す波形図である。
(A)及び(B)は、加圧力Fと振動パターンとの関係例(その1)を示す図である。
(A)及び(B)は、加圧力Fと振動パターンとの関係例(その2)を示す図である。
第4の実施例に係る携帯電話機400における情報処理例を示すフローチャートである。
符号の説明
3,3a,3b・・・引出し電極(基板,シム)、8a・・・振動作用部、10・・・下部筐体、11・・・回転レンジ機構、15・・・制御手段、20・・・上部筐体、21・・・受信部、22・・・送信部、24・・・入力手段、25a,25b・・・圧電アクチュエータ(圧電体)、29・・・表示手段、32・・・CPU(制御手段)、35・・・記憶手段、45・・・入力検出手段、60,60’・・・アクリルパネル(光透過部材)、61a,61b・・・部品収納部、100・・・振動伝達構造、200,300・・・触覚機能付きの入出力装置、400・・・携帯電話機(電子機器),601,602・・・振動伝達ユニット