JP2006213674A - 4−ホルミルテトラヒドロピラン化合物の製法 - Google Patents

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繁栄 西野
Kenji Hirotsu
健二 弘津
Hideyoshi Shima
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Abstract

【課題】 本発明の課題は、繁雑な操作を必要とすることなく、4-シアノテトラヒドロピラン化合物から高収率で4-ホルミルテトラヒドロピラン化合物を製造することが出来る、工業的に好適な4-ホルミルテトラヒドロピラン化合物の製法を提供することにある。
【解決手段】 本発明の課題は、一般式(1)
【化1】
Figure 2006213674

(式中、Rは、水素原子又は炭化水素基を示し、Rは、水素原子又は置換基を有していても良い炭化水素基を示す。)
で示される4-シアノテトラヒドロピラン化合物を還元反応させることを特徴とする、一般式(2)
【化2】
Figure 2006213674

(式中、R及びRは、前記と同義である。)
で示される4-ホルミルテトラヒドロピラン化合物の製法によって解決される。
【選択図】 なし

Description

本発明は、4-シアノテトラヒドロピラン化合物から4-ホルミルテトラヒドロピラン化合物を製造する方法に関する。4-ホルミルテトラヒドロピラン化合物は、医薬・農薬等の原料や合成中間体として有用な化合物である。
従来、4-ホルミルテトラヒドロピラン化合物を製造する方法としては、例えば、(メトキシメチル)トリフェニルホスホニウムクロリドとビス(トリメチルシリル)アミドをテトラヒドロフラン中で反応させて得られた混合物と、テトラヒドロピラン-4-オンを反応させて4-メトキシメチリデンテトラヒドロピランを得、これをギ酸と反応させることによって4-ホルミルテトラヒドロピランを得る方法が開示されている(特許文献1参照)。しかしながら、この方法では、高価な試薬を使用しなければならない上に、反応系が複雑であるという問題があった。又、銀触媒の存在下、4-ヒドロキシメチルテトラヒドロピランを450℃にて脱水素反応させて4-ホルミルテトラヒドロピランを得る方法(特許文献2参照)、更には、酸化ジルコニウムの存在下、テトラヒドロピラン-4-カルボン酸を330〜350℃にて水素と反応させることによって4-ホルミルテトラヒドロピランを得る方法が開示されている(特許文献3参照)。しかしながら、これらの方法では、極めて高い温度が必要であるという問題があった。よって、いずれの方法も、4-ホルミルテトラヒドロピラン化合物の工業的な製法としては不利であった。
米国特許第6310095号公報 特表平6-503070号公報 特表平10-500971号公報
本発明の課題は、即ち、上記問題点を解決し、繁雑な操作を必要とすることなく、4-シアノテトラヒドロピラン化合物から高収率で4-ホルミルテトラヒドロピラン化合物を製造することが出来る、工業的に好適な4-ホルミルテトラヒドロピラン化合物の製法を提供することにある。
本発明の課題は、一般式(1)
Figure 2006213674
(式中、Rは、水素原子又は炭化水素基を示し、Rは、水素原子又は置換基を有していても良い炭化水素基を示す。)
で示される4-シアノテトラヒドロピラン化合物を還元反応させることを特徴とする、一般式(2)
Figure 2006213674
(式中、R及びRは、前記と同義である。)
で示される4-ホルミルテトラヒドロピラン化合物の製法によって解決される。
本発明により、繁雑な操作を必要とすることなく、4-シアノテトラヒドロピラン化合物から高収率で4-ホルミルテトラヒドロピラン化合物を製造することが出来る、工業的に好適な4-ホルミルテトラヒドロピラン化合物の製法を提供することが出来る。
本発明の反応において使用する4-シアノテトラヒドロピラン化合物は、前記の一般式(1)で示される。その一般式(1)において、Rは、水素原子又は炭化水素基であるが、炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等のアルキル基;ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、エチルフェニル基等のアリール基が挙げられる。なお、これらの基は、各種異性体を含む。
又、Rは、水素原子又は置換基を有していても良い炭化水素基であるが、炭化水素基としては、Rと同義である。
前記の炭化水素基は、置換基を有していても良い。その置換基としては、炭素原子を介して出来る置換基、酸素原子を介して出来る置換基、窒素原子を介して出来る置換基、硫黄原子を介して出来る置換基、ハロゲン原子が挙げられる。
前記炭素原子を介して出来る置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等のアルキル基;シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロブチル基等のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基、プロペニル基、シクロプロペニル基、シクロブテニル基、シクロペンテニル基等のアルケニル基;キノリル基、ピリジル基、ピロリジル基、ピロリル基、フリル基、チエニル基等の複素環基;フェニル基、トリル基、フルオロフェニル基、キシリル基、ビフェニリル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基等のアリール基;アセチル基、プロピオニル基、アクリロイル基、ピバロイル基、シクロヘキシルカルボニル基、ベンゾイル基、ナフトイル基、トルオイル基等のアシル基(アセタール化されていても良い);カルボキシル基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基;フェノキシカルボニル基等のアリールオキシカルボニル基が挙げられる。なお、これらの基は、各種異性体を含む。
前記酸素原子を介して出来る置換基としては、例えば、ヒドロキシル基;メトキシル基、エトキシル基、プロポキシル基、ブトキシル基、ペンチルオキシル基、ヘキシルオキシル基、ヘプチルオキシル基、ベンジルオキシル基等のアルコキシル基;フェノキシル基、トルイルオキシル基、ナフチルオキシル基等のアリールオキシル基が挙げられる。なお、これらの基は、各種異性体を含む。
前記窒素原子を介して出来る置換基としては、例えば、メチルアミノ基、エチルアミノ基、ブチルアミノ基、シクロへキシルアミノ基、フェニルアミノ基、ナフチルアミノ基等の第一アミノ基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジブチルアミノ基、メチルエチルアミノ基、メチルブチルアミノ基、ジフェニルアミノ基、N-メチル-N-メタンスルホニルアミノ基等の第二アミノ基;モルホリノ基、ピペリジノ基、ピペラジニル基、ピラゾリジニル基、ピロリジノ基、インドリル基等の複素環式アミノ基;イミノ基が挙げられる。なお、これらの基は、各種異性体を含む。
前記硫黄原子を介して出来る置換基としては、例えば、メルカプト基;チオメトキシル基、チオエトキシル基、チオプロポキシル基等のチオアルコキシル基;チオフェノキシル基、チオトルイルオキシル基、チオナフチルオキシル基等のチオアリールオキシル基等が挙げられる。なお、これらの基は、各種異性体を含む。
ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
本発明の還元反応は、シアノ基をホルミル基に変換する方法ならば特に限定されず、例えば、水素化金属化合物(例えば、水素化ジイソプロピルブチルアルミニウム等)による還元、ラネーニッケル存在下における水素による還元、ラネーニッケル存在下におけるギ酸による還元、ラネーニッケル存在下におけるギ酸アンモニウムによる還元、塩化第一スズによる還元、貴金属(例えば、パラジウム、白金等)存在下における水素による還元が挙げられるが、好ましくは水素化金属化合物による還元(以下、還元反応(a)と称する)、ラネーニッケル存在下における水素による還元(以下、還元反応(b)と称する)又はラネーニッケル存在下におけるギ酸による還元(以下、還元反応(c)と称する)が使用される。
(1)還元反応(a);水素化アルミニウム化合物による還元
本発明の還元反応(a)において使用する水素化金属化合物としては、例えば、水素化ホウ素ナトリウム、水素化リチウムアルミニウム、水素化ジイソブチルアルミニウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウム等が挙げられるが、好ましくは水素化ジイソブチルアルミニウムが使用される。なお、これらの水素化金属化合物は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
前記水素化金属化合物の使用量は、4-シアノテトラヒドロピラン化合物1モルに対して、好ましくは0.5〜5.0モル、更に好ましくは0.9〜3.0モルである。
本発明の還元反応(a)は、溶媒の存在下又は非存在下にて行われる。使用される溶媒としては、反応を阻害しないものならば特に限定されず、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類が挙げられるが、好ましくトルエン、テトラヒドロフランが使用される。なお、これらの溶媒は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
前記溶媒の使用量は、反応液の均一性や攪拌性により適宜調節するが、4-シアノテトラヒドロピラン化合物1gに対して、好ましくは0.5〜50g、更に好ましくは1〜20gである。
本発明の還元反応(a)は、例えば、4-シアノテトラヒドロピラン化合物、水素化金属化合物及び溶媒を混合して、攪拌しながら反応させる等の方法によって行われる。その際の反応温度は、好ましくは-100〜50℃、更に好ましくは-50〜20℃であり、反応圧力は特に制限されない。
(2)還元反応(b);ラネーニッケル存在下における水素による還元
本発明の還元反応(b)で使用するラネーニッケルとは、ニッケルとアルミニウムを主成分とする合金であり、ニッケルの含有量が、好ましくは10〜90質量%、更に好ましくは40〜80質量%のものが使用される。通常、展開したラネーニッケルが使用されるが、種々の方法によって前処理されたラネーニッケルや安定化されたラネーニッケルもしよう出来る。更に、ラネーニッケル中に、コバルト、鉄、鉛、クロム、チタン、モリブデン、バナジウム、マンガン、スズ、タングステン等の金属が含まれているものも使用出来る。
前記ラネーニッケルの使用量は、4-シアノテトラヒドロピラン化合物1gに対して、ニッケル換算で、好ましくは0.3〜2.0g、更に好ましくは0.3〜1.2gである。
本発明の還元反応(b)は、酸の存在下で行うのが好ましく、例えば、硫酸、メタンスルホン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸等が使用される。なお、これらの酸は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
前記酸の使用量は、4-シアノテトラヒドロピラン化合物1モルに対して、好ましくは1.0〜5.0モル、更に好ましくは1.5〜2.5モルである
本発明の還元反応(b)は、溶媒の存在下にて行われる。使用される溶媒としては、反応を阻害しないものならば特に限定されず、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、t-ブチルアルコール等のアルコール類;N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド等のアミド類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;ペンタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;酢酸、プロピオン酸等のカルボン酸類;ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類が挙げられるが、好ましくはアルコール類、芳香族炭化水素類、更に好ましくはメタノール、エタノール、トルエンが使用される。なお、これらの溶媒は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
前記溶媒の使用量は、反応液の均一性や攪拌性により適宜調節するが、4-シアノテトラヒドロピラン化合物1gに対して、好ましくは1.0〜50g、更に好ましくは2.0〜20gである。
本発明の還元反応(b)は、例えば、4-シアノテトラヒドロピラン化合物、ラネーニッケル及び溶媒を混合して、水素雰囲気下(水素ガスを流通させる又は密閉のいずれでも良い)にて、攪拌しながら反応させる等の方法によって行われる。その際の反応温度は、好ましくは10〜100℃、更に好ましくは20〜50℃であり、反応圧力は、好ましくは0.1〜5MPaである。
なお、必要に応じて、無機塩基、有機塩基、白金塩、鉛塩、カドニウム塩等を系内に添加することによって、反応性を調節しても良い(例えば、非特許文献1)。
ラネー触媒(川研ファインケミカル株式会社発行)、123〜147頁
(3)還元反応(c);ラネーニッケル存在下におけるギ酸による還元
本発明の還元反応(c)で使用するラネーニッケルとは、ニッケルとアルミニウムを主成分とする合金であり、ニッケルの含有量が、好ましくは10〜90質量%、更に好ましくは40〜80質量%のものが使用される。通常、展開したラネーニッケルが使用されるが、種々の方法によって前処理されたラネーニッケルや安定化されたラネーニッケルもしよう出来る。更に、ラネーニッケル中に、コバルト、鉄、鉛、クロム、チタン、モリブデン、バナジウム、マンガン、スズ、タングステン等の金属が含まれているものも使用出来る。
前記ラネーニッケルの使用量は、4-シアノテトラヒドロピラン化合物1gに対して、ニッケル換算で、好ましくは0.3〜2.0g、更に好ましくは0.3〜1.2gである。
本発明の還元反応(c)で使用するギ酸は、ギ酸単独で使用しても良いが、好ましくはギ酸と、ギ酸1gに対して、0.25〜1gの水との存在下で行われる。
前記ギ酸の使用量は、4-シアノテトラヒドロピラン化合物1gに対して、ニッケル換算で、好ましくは0.25〜50g、更に好ましくは1〜40gである。
本発明の還元反応(c)は、ギ酸と水以外の溶媒を存在させても良い。使用される溶媒としては、反応を阻害しないものならば特に限定されず、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、t-ブチルアルコール等のアルコール類;N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド等のアミド類;ペンタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;酢酸、プロピオン酸等のカルボン酸類が挙げられる。なお、これらの溶媒は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
前記溶媒の使用量は、反応液の均一性や攪拌性により適宜調節するが、4-シアノテトラヒドロピラン化合物1gに対して、好ましくは0〜60g、更に好ましくは0〜10gである。
本発明の還元反応(c)は、例えば、4-シアノテトラヒドロピラン化合物、ラネーニッケル及びギ酸(水溶液でも良い)を混合して、攪拌しながら反応させる等の方法によって行われる。その際の反応温度は、好ましくは20〜110℃、更に好ましくは30〜80℃であり、反応圧力は、特に制限されない。
なお、必要に応じて、無機塩基、有機塩基、白金塩、鉛塩、カドニウム塩等を系内に添加することによって、反応性を調節しても良い(例えば、非特許文献1)。
ラネー触媒(川研ファインケミカル株式会社発行)、123〜147頁
本発明の還元反応によって4-ホルミルテトラヒドロピラン化合物が得られるが、これは、反応終了後、中和、抽出、濾過、濃縮、蒸留、再結晶、晶析、カラムクロマトグラフィー等の一般的な方法によって単離・精製される。
次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
実施例1(4-ホルミルテトラヒドロピランの合成)
攪拌装置、温度計及び滴下漏斗を備えた内容積1Lのジャケット付のセパラブルフラスコに、純度99%の4-シアノテトラヒドロピラン80.8g(720mmol)及びトルエン40mlを加えた後、液温を-5℃以下に保ちながら、1.0mol/l水素化ジイソブチルアルミニウム792ml(792mmol)をゆるやかに滴下し、-10℃で1時間反応させた。反応終了後、反応液にアセトニトリル5.9g(144ml)を加えた(反応液Aと称する)。次いで、攪拌装置、温度計及び滴下漏斗を備えた内容積2Lの四つ口フラスコに、6mol/l塩酸588ml(3.53mol)を加えた後、液温を25℃以下に保ちながら、前記反応液Aをゆるやかに滴下し、室温で1時間、40℃で1時間攪拌した。得られた反応液から有機層を分液し、水層を酢酸エチル500mlで3回抽出した後、有機層と抽出液を合わせて、1mol/l水酸化ナトリウム水溶液160ml及び水160mlで洗浄した。有機層を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、濃縮物88.17gを得た。次いで、該濃縮物のうちの44gに、酢酸エチル120ml、水10ml及び1mol/l塩酸5mlを加えた。有機層を分液して減圧下で濃縮した後、濃縮物を減圧蒸留(72〜74℃、2.0kPa)し、淡黄色液体として、純度95.0%(ガスクロマトグラフィーによる面積百分率)の4-ホルミルテトラヒドロピラン6.05gを得た(単離収率:15%)。
4-ホルミルテトラヒドロピランの物性値は以下の通りであった。
CI-MS(m/e);115(M+1)
1H-NMR(CDCl3,δ(ppm));1.61〜1.74(2H,m)、1.82〜1.90(2H,m)、2.49〜2.56(1H,m)、3.44〜3.52(2H,m)、3.91〜3.98(2H,m)、9.64(1H,d,J=1.0Hz)
実施例2(4-ホルミルテトラヒドロピランの合成)
攪拌装置、温度計及び滴下漏斗を備えた内容積1Lのジャケット付のセパラブルフラスコに、純度99%の4-シアノテトラヒドロピラン80.8g(720mmol)及びトルエン40mlを加えた後、液温を-5℃以下に保ちながら、1.0mol/l水素化ジイソブチルアルミニウム792ml(792mmol)をゆるやかに滴下し、-10℃で1時間反応させた。反応終了後、反応液にアセトニトリル5.9g(144ml)を加えた(反応液Aと称する)。次いで、攪拌装置、温度計及び滴下漏斗を備えた内容積2Lの四つ口フラスコに、6mol/l塩酸588ml(3.53mol)を加えた後、液温を25℃以下に保ちながら、前記反応液Aをゆるやかに滴下し、室温で1時間、40℃で1時間攪拌した。得られた有機層と水層をガスクロマトグラフィーで分析(内部標準法)したところ、4-ホルミルテトラヒドロピランが合計57.4g生成していた(反応収率;74%)。
実施例3(2-メチル-4-ホルミルテトラヒドロピランの合成)
実施例2において、4-シアノテトラヒドロピランを2-メチル-4-シアノテトラヒドロピランに変えて、実施例2と同様に反応を行うと、2-メチル-4-ホルミルテトラヒドロピランが収率良く得られる。
実施例4(4-メチル-4-ホルミルテトラヒドロピランの合成)
実施例2において、4-シアノテトラヒドロピランを4-メチル-4-シアノテトラヒドロピランに変えて、実施例2と同様に反応を行うと、4-メチル-4-ホルミルテトラヒドロピランが収率良く得られる。
本発明は、4-シアノテトラヒドロピラン化合物から4-ホルミルテトラヒドロピラン化合物を製造する方法に関する。4-ホルミルテトラヒドロピラン化合物は、医薬・農薬等の原料や合成中間体として有用な化合物である。

Claims (2)

  1. 一般式(1)
    Figure 2006213674
    (式中、Rは、水素原子又は炭化水素基を示し、Rは、水素原子又は置換基を有していても良い炭化水素基を示す。)
    で示される4-シアノテトラヒドロピラン化合物を還元反応させることを特徴とする、一般式(2)
    Figure 2006213674
    (式中、R及びRは、前記と同義である。)
    で示される4-ホルミルテトラヒドロピラン化合物の製法。
  2. 還元反応を、水素化金属化合物による還元、ラネーニッケル存在下における水素による還元又はラネーニッケル存在下におけるギ酸による還元で行う、請求項1記載の4-ホルミルテトラヒドロピラン化合物の製法。
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