JP2006171917A - 無線マルチホップアドホックネットワークのためのプロトコル - Google Patents
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Abstract
【解決手段】保存及び転送メッセージング原理に基づいて組織化された無線ピアツーピアネットワークにおけるサービスの提供に関し、特に、無線マルチホップアドホックネットワークにおいて、要求されたリモートサービスの利用可能性を判定するために必要である、低プロファイルで低オーバヘッドのサービス発見情報を提供するサービス発見プロトコルを実現する。
【選択図】図5A
Description
・サービスの発見:サービス発見プロトコルに対する非常に基本的な(そして最も明白な)要求は、ネットワークにおいて、興味があるサービスを発見することである。幾つかのアプリケーションにおいては、更に、ネットワーク上のサービスに関して、最新の情報を維持し、これによりサービスの発見だけではなく、サービス及び可能であればサービスの状態を監視することが要求されることもある。更に、例えば、サービスが満たす属性の不完全なリストを提供することによってサービスを発見することにより、分散的にクエリを実行することも可能である。
・一貫性がある単純なサービス記述:サービス発見の一部として、通信プロトコルだけではなく、データ形式も指定する必要がある。これらのフォーマットは、矛盾と曖昧さを防ぐために必要である。
・変化への速やかなセットアップと反応:如何なるサービス発見プロトコルも、ネットワークにおける変化に対する迅速な反応を実現するよう努力し、すなわち、新たに導入されたサービスは、可能な限り速やかに、他のノードに告知される。待ち時間を最小にすると、ネットワーク(最終的にユーザ)の体感的な速度に影響する。この問題は、ネットワークトポロジの変化が、例外的であるよりはむしろ規則的であるアドホック環境において特に明白である。
ユニバーサルプラグアンドプレイは、マイクロソフト社主導の業界団体によって採用されているオープンネットワークアーキテクチャである。UPnPは、異なるサービスと機器について、アドホックピアツーピアネットワーク接続を提供する。
サービスロケーションプロトコル(http://www.srvloc.org/参照)は、IETFが提案するサービス発見プロトコルである。これは、Srvlocワーキンググループ(Srvloc Working Group)によって開発され、ベンダから独立した規格である。SLPは、TCP/IPネットワークのために設計されており、インターネットの分野における標準規格となるよう意図されている。SLPの現在のバージョンは、SLPv2である。SLPアーキテクチャは、基本的に、ユーザエージェント(UA)、サービスエージェント(SA)、ディレクトリエージェント(DA)の3つのメンバから構成されている。
サリュテーションアーキテクチャは、サービス発見と使用上の問題に関する業界団体による解決策の1つである。このアーキテクチャは、アプリケーション、サービス及び機器、すなわち、所謂ネットワークエンティティに対し、自らの能力を広告し、又は所望の能力を要求するための標準化された手法を提供する。この規格は、プロセッサ、オペレーティングシステム、及び通信プロトコルから独立している。この規格の要部は、サリュテーションマネージャ(Salutation Manager:以下、SLMという。)である。全てのネットワークエンティティは、SLMを備え、又は、リモートプロシージャコール(Remote Procedure Call:以下、RPCという。)プロトコルを用いてリモートのSLMを使用する。SLMは、転送独立インタフェース(SLM−API)をサービス及びクライアントに提供する。ネットワークエンティティは、サービス、クライアント又はその両方として動作できる。異なるSLM同士は、RPCに基づいて、サリュテーションマネージャプロトコルを用いて通信を行う。
Jiniは、サンマイクロシステムズ社によって開発されたサービス指向のJava(登録商標)ベースのアーキテクチャ(インフラストラクチャ及びプログラミングモデル)である。Jiniのアーキテクチャは、Jiniルックアップサービス(Jini Lookup Service:以下、JLSという。)コンポーネントに基づいている。サービスは、発見プロトコルを用いてJLSサーバの場所を発見し、参加プロトコルを用いて自らをJLSに登録する必要がある。また、クライアントは、JLSを発見し、利用可能なサービスに関する問い合わせを行うことができる。クエリとサービスの間の照合は、Javaインタフェース又は特徴的な属性のリストを比較することによって行うことができる。各サービスは、一定の期間だけ、すなわち、リース期間の間だけ、JLSによって維持される。これにより、登録されていないサービスがレジスタから排除される。
ブルートゥース対応のパーソナルエリアネットワーク(personal area network:以下、PANという。)は、大型のマルチホップネットワークから構成され、ここでは、モバイル機器は、単一のピコネット上に存在しているマスタノードを介して他のモバイル機器と通信できるだけではなく、複数の中間ノードを介して到達できる無線ノードとも通信できる。これにより、モバイル機器は、通信を行い、他のモバイル機器又はインフラストラクチャシステムによって提供されるサービスを利用できる。モバイル端末がこれらのサービスを利用できるようにするために、サービスプロバイダは、何らかの基本構成情報と共に全ての利用可能なサービスを発行する必要があり、サービスユーザは、これらのサービスを検索し、特定のサービスプロバイダを選択するための手段を有している必要がある。このため、ブルートゥースサービス発見プロトコル(SDP)は、利用可能なブルートゥースサーバによって提供されるサービスを発見するために、ブルートゥースクライアントのアプリケーションシェルがどう行動するか及びそれらの特性を定義する。したがって、SDPにより、クライアントアプリケーションは、例えば、SLP、サリュテーション等の他の発見プロトコルを用いてサービスにアクセスすることができる。但し、これらは必ずしも必要ではない。このプロトコルは、クライアント端末が、サービスの利用可能性に関する知識を有することなく、特定の属性に基づいて、リモートサービスをどのように検索するかを定義する。このプロトコルは、クライアント端末がブルートゥースサーバの動作範囲内に入ったときに、利用可能になった新たなサービスを発見するための手段を提供する。また、SDPは、サービスが利用可能ではなくなったことを検出する機能も提供する。
1.まず、ローカルサービステーブルに興味がある特定のサービスを問い合わせる。
2.ローカルでは、利用可能なサービスがない場合、DLCサービス発見プロトコルを実行する。
3.一旦、興味がある幾つかのサービスが既知となると、これらのサービスに関するより詳細な情報を検索し、要求側のピアに送る。
1.如何なるサービス告知も、更なる整数関連パラメータrik及び0〜100%の間の実数で評価された関連性低下率(relevance degeneration rate)dikとに基づいて実行される。
2.サービス告知メッセージMikが、以前にピアNi上で確認されたものである場合、そのサービス告知メッセージMikは、破棄される。これ以外の場合、受け取られたサービス告知メッセージMikのプールPiにこのピアを含めることによって、メッセージは、このピアにおいてローカルに保存される。
3.この後、このプールPi内に保存されたサービス告知メッセージMikに割り当てられている全ての関連値rikを加え、これにより累積的な関連値Ri:=Σkrikを生成する。累積的な関連値Riが所定の閾値Rth,iを超えた場合、サービス告知メッセージMikは、集められ、このピアNiに近接する全てのピアに送信される。また、プールPi内のサービス告知メッセージMikの数Kiが所定の閾値Kth,iを超えた場合、又は最後のサービス告知メッセージMikの受信から経過した時間Δtikが所定の期間閾値Δtth,iを超えた場合にも同様の処理が行われる。これらの条件は、以下のように要約することができる。
1.このメッセージMikがピアNi+1にとって興味があるものではない場合、ピアNi+1は、ピアNiに対し、このメッセージを削除するよう要求できる。
2.メッセージMikがピアNi+1にとって興味があるものであるが、Ni+1がそのメッセージを受け取ることを未だ望んでいない(すなわち、ピアNi+1がスリープモードに入り、更なるメッセージを処理しない)場合、ピアNi+1は、ピアNiに対し、このメッセージを保存し、後に送信するよう要求できる。
3.ピアNi+1は、ピアNiの1つ(Mik)を無効にする更新されたメッセージMi+1,kを有していてもよい(例えば、ピアNiは、サービス告知の送信を望むがピアNi+1は、各サービスが利用可能ではなくなっていることを既に知っている場合等に用いられる)。この場合ピアNi+1は、更新されたメッセージMi+1,kをピアNiに提供する。
1.如何なるピアNiもサービス告知メッセージプールPiが、いつ、幾つの告知メッセージを含むかをローカルで判定することができる。モバイルピアNi等の電力的制約を有するピアは、多くのメッセージMikを送信することを回避するするために、より大きいプールPiを有していてもよく、一方、固定ピアNjは、より小さいプールPjを有し、この結果、より多くのメッセージMikを送信してもよい。更に、累積的な関連値Ri(Rj)のための閾値Rth,i(Rth,j)は、それぞれのモバイルピア(Ni)又は固定ピア(Nj)の現在の制約に応じて設定してもよい。値自体は、それぞれのピアの現在の状態に応じて、各ピアによって動的に変更してもよい。
2.サービス告知が減衰する可能性により、利用可能なサービスは、ピアNiの近隣(Nj)では、速やかに告知され、より遠くのピアは、このサービスを比較的遅く知る。
3.ネットワーク全体に非常に高速に知らせる必要があるサービスは、比較的高い関連値rik(rjk)によって送信し、これ以外のサービスは、より低い関連値によって送信してもよい。いずれの場合も、ネットワーク内でサービス告知メッセージMikを広める速度は、ピアNi(Nj)によって容易に制御できる。
4.モバイルマルチホップアドホックネットワークを構成するピアの数の変動によって、メッセージ交換をトリガし、これは、全体的な情報の普及に貢献する。
・同報通信を行わない。:無線マルチホップアドホックネットワークにおいては、同報通信は、(可能であるとしても)高価であり、電力を消費するタスクである。したがって、ここに提案するサービス発見プロトコルは、無線マルチホップアドホックネットワークにおけるサービス発見を実現する技術であるとみなすことができる。
・如何なる不要なメッセージも送信せず、これにより、トラフィックオーバヘッドを回避し、電力を節約する。:これは、特にモバイル型の電源として電池を用いるピアにおいて重要な特徴である。ここに提案するプロトコルを用いることにより、これまでの技術水準と比較して、同じ(又はより良い)機能を有しながら、消費電力が小さい機器を製造することができる。
・無線のピアに近接したピア(例えば、同じ部屋に設置されているテレビジョンセット)の最新状態をユーザに知らせ続けるので、したがって、この技術を利用することによって無線ピアのユーザは、今までにない経験をすることができる。
Claims (12)
- ピアツーピアベースの無線マルチホップアドホックネットワークにおいて、サービス発見情報及び要求されたリモートサービスの利用可能性を判定するための他のデータを提供する情報提供方法において、
上記ネットワーク内のサービスプロバイダによって隣接するピア(Nl)に提供されるリモートサービスについて言及する受信されたサービス告知メッセージ(Mik)を配信するステップと、
古くなった及び無関係のメッセージ(Mik)を削除するステップ(S1b)とを有する情報提供方法。 - 上記ピア(Ni)により、
上記サービス告知メッセージ(Mik)を受信するステップ(S1a)と、
該ピア(Ni)によって既に受け取られている古いサービス告知メッセージ(Mik)と同じであるメッセージ(Mik)を削除し(S1b)、該ピア(Ni)に割り当てられているローカルメッセージプール(Pi)に新たなサービス告知メッセージ(Mik)を累加するステップと、
該ピア(Ni)によって受信した各サービス告知メッセージMikに関連値(rik)をタグ付けするステップと、
ローカルメッセージプール(Pi)に保存されている全てのサービス告知メッセージ(Mik)の関連値(rik)を加算し、累積的な関連値(Ri)を生成するステップと、
この累積的な関連値(Ri)が所定の関連性閾値(Rth,i)を超えると、全てのサービス告知メッセージ(Mik)を集め、ローカルメッセージプール(Pi)に保存し(S4a)、該集められたサービス告知メッセージ(Mik)を該ピア(Ni)に隣接する全てのピア(Nl)に送信するステップ(S4b)とを有することを特徴とする請求項1記載の情報提供方法。 - モバイルピア(Ni)に割り当てられているローカルメッセージプール(Pi)の関連性閾値(Rth,i)を固定ピア(Nj)に割り当てられているローカルメッセージプール(Pj)の閾値(Rth,j)より高い値に設定するステップ(S5)を更に有する請求項2記載の情報提供方法。
- 上記関連性閾値(Rth,i)を外部の条件に従って動的に変更するステップを更に有する請求項3記載の情報提供方法。
- 上記ネットワーク内で利用可能なサービスを告知する第1のピア(Ni)によって、
隣接している第2のピア(Nl)が小さな電力で動作し、及び/又はネットワーク内の様々なリソースの利用可能性に関する他の情報及び/又は上記第1のピア(Ni)とその上記隣接しているピア(Nl)との間のリンクの特徴が変更されているか否かを判定するステップ(S6a)と、
上記判定の結果が肯定的である場合、上記隣接するピア(Nl)に不要なメッセージ(Mik)が送信されることを回避するために、対応する上記第1のピア(Ni)のサービス告知メッセージプール(Pi)の閾値(Rth,i)を高めるステップ(S6b)とを有することを特徴とする請求項4記載の情報提供方法。 - 上記第1のピア(Ni)によって、
該第1のピア(Ni)に割り当てられるローカルメッセージプール(Pi)に保存されたサービス告知メッセージ(Mik)の数(Ki)が所定の閾値(Kth,i)を超えた場合、受信され、集められたサービス告知メッセージ(Mik)を上記隣接する全てのピア(Nl)に送信するステップ(S4b’)を有する請求項5記載の情報提供方法。 - 上記第1のピア(Ni)によって、
最後のサービス告知メッセージ(Mik)の受信から経過した時間(Δtik)が所定の期間閾値(Δtth,i)を超えた場合、受信され、集められたサービス告知メッセージ(Mik)を隣接する全てのピアに送信するステップ(S4b”)を有する請求項5記載の情報提供方法。 - 上記第1のピア(Ni)によって、
サービス告知メッセージ(Mik)が近いピア(Nl)には、高速に伝播され、上記第1のピア(Ni)から遠くのピア(Nl)には、遅く伝播されるように、各関連値(rik)から、サービス告知メッセージ(Mik)が伝播されたホップの数が大きくなるほど高くなる関連性低下率(dik)によって与える低下の割合を減算することによって、受信したサービス告知メッセージ(Mik)の関連値(rik)を再計算するステップ(S7)を有する請求項1乃至7いずれか1項記載の情報提供方法。 - 上記第1のピア(Ni)によって、
上記ネットワーク内で上記隣接するピア(Nl)の利用可能性を監視するステップ(S8a)と、
上記ピア(Nl)が上記ネットワークに存在しなくなり、その結果、そのピア(Nl)がホストするサービスが利用可能ではなくなった場合、上記ネットワーク全体に、これらのサービスの停止を伝播するステップとを有する請求項1乃至8いずれか1項記載の情報提供方法。 - 上記第1のピア(Ni)によって、
該第1のピア(Ni)に割り当てられているローカルメッセージプール(Pi)のコンテンツが上記隣接するピア(Nl)のいずれか又はそれらのうちの複数に送信される場合、上記隣接するピア(Nl)には、伝播すべき、サービス告知メッセージ(Mik)に関する、これらのデータを受け取る隣接しているピアがメッセージ(Mik)について特に興味があるものであるか否かを判定できるよう、少なくともサービス識別子と、サービスをホストするピア(NH)のアドレスと、メッセージ識別子とを含む短い概要を供給するステップを有する請求項1乃至9いずれか1項記載の情報提供方法。 - 上記第1のピア(Ni)によって、
興味がある特定のサービスの利用可能性に関する情報を含んでいるローカルサービステーブルについて、これらのサービスをホストするピア(NH)に対し、先見的に問い合わせを行うステップ(S10a)と、
ローカルで利用可能なサービスがない場合、マルチホップアドホックネットワーク内で要求されたサービスの利用可能性を判定するために必要であるサービス発見情報を提供するためにサービス発見プロトコルを実行するステップ(S10b)と、
興味がある幾つかのサービスが既知になると、これらのサービスに関するより多くの詳細情報を検索するステップ(S10c)とを有する請求項1乃至10いずれか1項記載の情報提供方法。 - 請求項1乃至11いずれか1項記載の情報提供方法を実現するよう設計されたソフトウェアプログラム製品。
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