JP2004525561A - 電子番組ガイドを検索する方法および装置 - Google Patents

Abstract

ユーザが視聴する番組を選択することを補助する方法であって、これから放送される番組についての記録を含む電子番組ガイド情報を定期的に受信して記憶することを含んでおり、記録は複数のフィールドを有する。更に、ユーザにより選択されたテキスト列とユーザにより選択された１つまたは複数のフィールドを受け取ること、ユーザにより選択されたテキスト列がユーザにより選択されたフィールドの１つまたは複数にある記録を、番組ガイド情報中で検索すること、および、一致する記録に対応するこれから放送される番組のリストを表示することを含んでいる。本発明は、ユーザの望む番組を電子番組ガイド中でより効率的且つ確実に検索することを可能にする。

Description

【技術分野】
【０００１】
本発明は、一般に、テレビジョン・システムの番組ガイド・データの分野に関し、より詳細には、電子番組ガイド（ＥＰＧ）データの検索に関する。
【背景技術】
【０００２】
有線テレビジョン、直接衛星システム、およびその他のテレビジョン番組放送システムの出現により、テレビジョン視聴者には非常に多くの番組の選択肢がある。視聴者が、視聴または録画する番組を選択することを補助するために、精巧なシステムが開発されてきている。このようなシステムには、電子番組ガイド（ＥＰＧ：Ｅｌｅｒｔｒｏｎｉｃ Ｐｒｏｇｒａｍ Ｇｕｉｄｅ）がある。
【０００３】
電子番組ガイド（ＥＰＧ）は、その地域の新聞またはその他の印刷媒体に見られるテレビジョン（ＴＶ）番組リストに相当する、対話式且つオンスクリーンのガイドである。電子番組ガイドは、電子番組ガイドによりカバーされる時間枠内の各番組に関して、２０個までの異なる種類の情報を提供することができる。通常、時間枠は、次の１時間から７日先までの範囲にわたる。電子番組ガイドに含められる情報としては、番組の題名、開始時刻、終了時刻、残り時間、話題、主題、俳優、脚本、製作スタジオ、賞、キーワード、公開日、監督、簡単な説明などの、番組識別情報が挙げられる。通常、電子番組ガイドの番組情報は、一方の軸を時間とし他方の軸をチャンネル番号とした２次元のテーブルまたは格子状の形式で表示される。
【０００４】
専用チャンネル上にあり、他のチャンネル上の現在の番組をスクロールするだけの非対話式ガイドとは異なり、電子番組ガイド（ＥＰＧ）では、視聴者は電子番組ガイドの時間範囲内の任意の時間のどんなチャンネルでも選択することができる。更に、電子番組ガイドの機能には、番組情報を含んでいる格子状の個々のセルをハイライト表示する機能も含まれる。ハイライト表示した後、視聴者は、そのハイライト表示した番組に関連する機能を実行することができる。例えば、視聴者は、その番組が現在放送されている場合は、即座にその番組に切り替えることができる。また、視聴者は、テレビジョンが適切に構成されて録画デバイスに接続されている場合に、ワンタッチ・ビデオ・カセット・レコーダ（ＶＣＲ）などをプログラムすることもできる。このような電子番組ガイドは、当技術分野で知られており、例えば、米国特許第５，３５３，１２１号、第５，４７９，２６８号、第５，４７９，２６６号に記載されている。
【０００５】
チャニ−（Ｃｈａｎｅｙ）氏の米国特許第５，５１５，１０６号には、電子番組ガイド（ＥＰＧ）システムを実現するのに必要なデータ・パケット構造が記載されている。このデータ・パケット構造は、チャンネル情報（例えば、チャンネル名、呼出し符号、チャンネル番号、タイプなど）と、番組に関係のある番組識別情報（例えば、内容、題名、格付け、スターなど）との両方を番組ガイド・データベース・プロバイダからテレビジョンなどの受信装置に効率的に送信することができるように設計されている。
【０００６】
電子番組ガイドを表示することのできるシステムでは、電子ホスト・デバイスが、電子番組ガイドの時間枠内のこれから放送される各テレビジョン番組に対応する記録を記憶する。各記録は、これから放送される特定のテレビジョン番組に固有の番組識別データを含んでいる。番組識別データは、番組の題名、開始時刻、終了時刻、残り時間、話題、主題、俳優、脚本、製作スタジオ、賞、キーワード、公開日、監督、簡単な説明のうちの少なくとも１つを含んでいる。記録は、時間の経過に伴って、放送済みの番組の記録を削除することと、電子番組ガイドの時間枠内に入る今後の番組に関する新しい記録を追加することの両方により定期的に更新される。その後、電子番組ガイドは、電子ホスト・デバイスに関連付けられた、テレビジョンなどの表示モジュール上に表示される。
【０００７】
多くの場合、電子番組ガイド（ＥＰＧ）システムは、これから放送される番組に関する多数の記録を記憶することにより、電子番組ガイドが非常に長い時間帯にわたるテレビジョン番組予定表を表示することを可能にする。従って、電子番組ガイドを使用すれば、ユーザが関心を持つであろうこれから放送される番組を、その番組が放送されるよりも何日か前に検索することができる。このため、ユーザの関心に一致するこれから放送される番組をユーザが効率よく、確実に電子番組ガイド中で検索できることが必要とされている。
【０００８】
テキスト列などのユーザの検索基準に一致するデータを含む記録をユーザが電子番組ガイド（ＥＰＧ）システム中で検索することを可能にする方法および装置が存在する。従来の電子番組ガイド・システムの幾つかは、ユーザが電子番組ガイド記録に対して、例えば「１回限りの（ｏｎｅ ｔｉｍｅ：ワン・タイム）」検索または「持続的な（ｏｎｇｏｉｎｇ：継続的な）」検索を行えるようにすることができる。１回限りの検索を行う際は、ユーザがテキスト（文字）列を作成し、このテキスト列に一致するデータを求める単一の検索を記録に対して行う。このテキスト列に一致するデータをそのどこかに含む記録（ｒｅｃｏｒｄ：レコード）は、この検索について一致として表示される。すべての記録が検索された後、その記録が「一致」として表示されたこれから放送される番組が、ユーザに対して表示モジュールの表示領域中にリストされる。前述のように、次にユーザは、これから放送される番組のセルをハイライト表示して選択することにより、リストされた番組に関連する様々な機能を実行することができる。持続的な検索は、１回限りの検索と同様だが、例外として、ユーザにより作成されたテキスト列が電子ホスト・デバイスの不揮発性メモリに保存され、保存されたテキスト列に基づいて記録の反復的な検索が定期的に行われる。反復的な検索は、自動的に、あるいはユーザ・コマンド時に行うことができる。現存の持続的検索の１つは、「スカウト（Ｓｃｏｕｔ）検索」と呼ばれるものである。
【０００９】
従来技術による検索に伴う問題の１つは、従来技術の検索装置および方法では、ユーザにより作成されたテキスト（文字）列に対応するデータを求めて記録全体を検索するということである。この結果、ユーザにより作成されたテキスト列に対応するデータをその一部に含む記録が一致として返される。これにより、非常に多くの「間違い警報（アラーム）（ｆａｌｓｅ ａｌａｒｍ）」、即ちユーザが関心を持たないこれから放送される番組についての番組記録が、一致として返されることになる。例えば、映画「ウイルス」を検索すると、ウイルスという単語をその題名、説明、主題などに含む番組はどんなものでもすべて返される。映画「ヘビー・メタル」を検索すると、所望の映画ではなく、「ヘビー・メタル」という語をその説明に含む音楽ショーが返されることの方が多い。
【００１０】
この問題は、特定の題名に関連するクレジット・フィールド（俳優、監督、脚本、スタジオなど）、賞情報、およびその他の雑多な情報を含めた追加情報が電子番組ガイド（ＥＰＧ）記録中で得られることにより更に悪化し、且つ、多くの日数分のガイド情報をシステム中に保持できることにより更に悪化する。従って、従来技術の検索機構を引き続き実行すれば、ヒットよりもはるかに多くの間違い警報が返される可能性が最も高くなり、それにより検索機能はユーザにとってより価値の低いものになる。このため、電子番組ガイド記録をより効率的且つ確実に検索し、その結果として「間違い警報」をより少なくする装置および方法が、現在必要とされている。
【発明の開示】
【００１１】
（発明の概要）
これらおよび他の問題は、本発明により解決される。本発明は、１つの特徴は、ユーザが視聴する番組の選択を補助する方法であって、これから放送される番組についての記録を含む電子番組ガイド情報を定期的に受信して記憶することを含んでおり、記録は複数のフィールドを有する。更に、ユーザにより選択されたテキスト列とユーザにより選択された１つまたは複数のフィールドを受け取るステップと、前記番組ガイド情報中で前記ユーザにより選択された１つまたは複数のフィールドに前記ユーザにより選択されたテキスト列を含む記録を検索するステップと、一致する記録に対応するこれから放送される番組のリストを表示するステップとを含んでいる。各記録は、話題、主題、説明、題名、俳優、役、監督、脚本、製作スタジオ、賞、キーワード、公開日のうちの少なくとも１つについてのフィールドを有することが好ましい。
【００１２】
好ましくは、この方法は更に、ユーザにより選択されたテキスト列とユーザにより選択された１つまたは複数のフィールドを保存し、前記番組ガイド情報中で前記ユーザにより選択された１つまたは複数のフィールドに前記ユーザにより選択されたテキスト列を含む記録を反復的に検索するステップとを含んでいる。
【００１３】
また、好ましくは、この方法は更に、この検索を行うためのユーザ・インターフェースを提供するステップを含んでおり、このユーザ・インターフェースは記録のフィールドのリストを有し、ユーザがリスト中のデータ・フィールドにマークを付けるステップとにより、フィールドの１つまたは複数を、ユーザにより選択されたフィールドとして指定する。
【００１４】
別の特徴では、本発明は、ユーザが視聴する番組の選択を補助するための装置であって、これから放送される番組についての記録を含む電子番組ガイド情報を定期的に受信して記憶する手段を含んでおり、記録は複数のフィールドを有する。更に、表示装置を含むユーザ・インターフェースと、ユーザにより選択されたテキスト列およびユーザにより選択された１つまたは複数のフィールドを入力するためのユーザ制御手段と、前記番組ガイド情報中で前記ユーザにより選択された１つまたは複数のフィールドに前記ユーザにより選択されたテキスト列を含む記録を検索する手段と、一致する記録に対応するこれから放送される番組のリストを表示する手段とを含んでいる。
【００１５】
好ましくは、この装置のユーザ・インターフェースは、記録のフィールドのリストを有し、ユーザがリスト中のデータ・フィールドにマークを付けるステップとにより、フィールドの１つまたは複数を、ユーザにより選択されたフィールドとして指定する。また、好ましくは、この装置の各番組記録は、話題、主題、説明、題名、俳優、役、監督、脚本、製作スタジオ、賞、キーワード、公開日のうちの少なくとも１つについてのフィールドを有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１６】
図１および図２に、従来技術の電子番組ガイド電子ホスト・デバイス（図示せず）に関連する表示モジュール２を示す。ユーザによりコマンド入力モジュール（図示せず）を介して入力されたコマンド（命令）に従って、マイクロプロセッサ（図示せず）がソフトウェアを実行し、ハードウェアを制御し、表示モジュール２上に表示されるグラフィカル（画像）データを出力するように適合される。従って、マイクロプロセッサは、図１および図２に示すユーザ・インターフェース表示の画像生成、およびこのユーザ・インターフェース表示とのユーザ対話を制御する。
【００１７】
図１を参照すると、表示モジュール２は、従来技術のユーザ検索インターフェース４が表示された表示領域３を備えている。検索インターフェース４は、ユーザにより作成されたテキスト列を受け取るための検索フィールド５を有する。ユーザは、文字フィールド６から文字を選択することにより、検索フィールド５中にテキスト列を作成する。ユーザは、カーソルを動かすことにより文字フィールド６から文字を選択し、従って、カーソルは、文字フィールド６から文字をハイライト表示する。次に、ユーザは、その文字を選択する。これは、コマンド入力モジュール上にある方向キーおよび選択キーを使用して行う。この例では、文字「Ｒ」が文字フィールド６中でハイライト表示されている。従って、ユーザからコマンド入力モジュールを介して選択コマンドを受け取ると、検索フィールド５のハイライト表示されたテキスト列ボックス１７中に文字「Ｒ」が表示される。ユーザが、検索フィールド５中にテキスト列を作成し終えると、ユーザは、コマンド入力モジュールを介して検索実行ボタン７をハイライト表示して選択することにより、ユーザ作成テキスト列に基づく電子番組ガイド記録の検索を開始する。従来技術の検索装置は、検索フィールド５に入力されたユーザ作成テキスト列に一致するデータを含む記録を、ローカル・メモリに記憶された番組ガイド記録中で検索する。検索フィールド５に入力されたユーザ作成テキスト列に対応するデータをその一部に含む記録が見つかった場合、その記録は「一致（ｍａｔｃｈ）」として表示される。
【００１８】
図２を参照すると、従来技術の検索装置が、すべての記憶済み記録を検索し終えると、検索結果が検索結果インターフェース８中に表示される。検索結果インターフェース８は、検索結果フィールド９を備えている。検索結果フィールド９は、「一致」として表された記録に対応するこれから放送される番組のリストである。次に、ユーザは、これから放送される番組の特定のセル（枠）をハイライト表示して選択することにより、リストされたこれから放送される番組に関する何らかの機能を実行することができる。例えば、ハイライト表示したセル２９に関連するこれから放送される番組の視聴や録画などを行うことができる。この装置は、ユーザ作成テキスト列に対応するデータを求めて記録全体を検索する。従って、ユーザ作成テキスト列に一致するデータが、記録のどこかで見つかった場合、その番組記録は一致として表されることになる。このため、多くの「間違い警報（ｆａｌｓｅ ａｌａｒｍ）」が「一致」として検索結果フィールド９中に返されることになる。
【００１９】
図３は、本発明によりユーザ・コマンドを処理し、図６、図７、および図８のユーザ・インターフェース・スクリーンを表示し、記憶された番組ガイド記録を検索することのできる装置の概略図である。この装置は、アナログＮＴＳＣテレビジョン信号とインターネット情報の両方を処理することができる。図３の装置は、無線周波数（ＲＦ）のテレビジョン信号ＲＦ＿ＩＮを受け取るための第１の入力１１００と、ベースバンド・テレビジョン信号ＶＩＤＥＯ ＩＮを受け取るための第２の入力１１０２を有する。信号ＲＦ＿ＩＮは、アンテナや有線システムなどの源（ソース）から供給され、信号ＶＩＤＥＯ ＩＮは、例えばビデオ・カセット・レコーダ（ＶＣＲ）から供給されるものとすることができる。チューナ１１０５および中間周波（ＩＦ）処理回路１１３０が、通常の方法で動作して、信号ＲＦ＿ＩＮに含まれる特定のテレビジョン信号を同調し復調する。中間周波（ＩＦ）処理回路１１３０は、同調されたテレビジョン信号のビデオ番組部分を表すベースバンド・ビデオ信号ＶＩＤＥＯを生成する。中間周波（ＩＦ）処理回路１１３０はベースバンド音声信号も生成すると、このベースバンド音声信号は、更に音声処理されるように音声処理部（図３には示さず）に結合される。図３では入力１１０２をベースバンド信号として示しているが、テレビジョン受信機は、信号ＲＦ＿ＩＮからまたは第２の無線周波数（ＲＦ）信号源から第２のベースバンド・ビデオ信号を生成するための、ユニット１１０５およびユニット１１３０と同様の第２のチューナおよび中間周波（ＩＦ）処理回路を備えていてもよい。
【００２０】
図３に示すシステムは、主マイクロプロセッサ（ｍＰ）（コントローラ）１１１０も備えており、これは、チューナ１１０５、ピクチャー・イン・ピクチャー処理ユニット１１４０、ビデオ信号処理回路１１５５、ＳｔａｒＳｉｇｈｔ（スターサイト。商標）データ処理モジュール１１６０など、テレビジョン受信機の各構成要素を制御するものである。本明細書において、「マイクロプロセッサ（ｍｉｃｒｏｐｒｏｃｅｓｓｏｒ）」という用語は、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、マイクロコントローラ、コントローラなどを含めた、様々なデバイスを表す。主マイクロプロセッサ１１１０は、周知のＩ^２Ｃシリアル・データ・バス・プロトコルを利用するシリアル・データ・バスＩ^２Ｃバスを介してコマンドとデータの両方を送受信することによりシステムを制御する。より具体的には、主マイクロプロセッサ１１１０内の中央処理装置（ＣＰＵ）１１１２が、例えば赤外線（ＩＲ）リモート・コントロール・ユニット１１２５および赤外線（ＩＲ）受信機１１２２を介してユーザから提供されたコマンド（命令）に応答して、図３に示すＥＥＰＲＯＭ１１２７などのメモリに含まれる制御プログラムを実行する。例えば、リモート・コントロール・ユニット１１２５上の「チャンネル・アップ」機能が能動化されると、ＣＰＵ１１１２は、Ｉ^２Ｃバスを介して「チャンネル変更」コマンドをチャンネル・データと共にチューナ１１０５に送る。その結果チューナ１１０５は、チャンネル走査リスト中の次のチャンネルを同調する。ＥＥＰＲＯＭ１１２７に記憶される制御プログラムの別の例は、図６、図７、図８、および図９（フロー・チャート形式）に示す動作を本発明により後述のように実現するためのソフトウェアである。
【００２１】
また、主マイクロプロセッサ１１１０は、インターネットとの間で情報をアップロードおよびダウンロードする機能を提供する通信インターフェース・ユニット１１１３の動作も制御する。例として、通信インターフェース・ユニット１１１３は、例えば電話回線や有線テレビジョン回線を介してインターネット・サービス・プロバイダに接続するためのモデムを備えている。この通信機能により、図３に示すシステムは、テレビジョン番組の受信に加えて、電子メール機能とウェブ（Ｗｅｂ）閲覧などのインターネット関連機能とを提供することができる。
【００２２】
ＣＰＵ１１１２は、主マイクロプロセッサ１１１０内のバス１１１９を介して、主マイクロプロセッサ１１１０に含まれる諸機能を制御する。具体的には、ＣＰＵ１１１２は、補助データ処理回路１１１５およびオンスクリーン表示（ＯＳＤ）処理回路１１１７を制御する。補助データ処理回路１１１５は、ＳｔａｒＳｉｇｈｔ（商標）データなどの補助データをビデオ信号ＰＩＰＶから抽出する。
【００２３】
通常、周知の形式の番組ガイド・データ情報を提供するＳｔａｒＳｉｇｈｔ（商標）データは、特定のテレビジョン・チャンネル上でしか受信されず、テレビジョン受信機は、このチャンネルを同調してＳｔａｒＳｉｇｈｔ（商標）データを抽出しなければならない。ＳｔａｒＳｉｇｈｔ（商標）データの抽出がテレビジョン受信機の通常の使用を妨げないようにするために、ＣＰＵ１１１２は、テレビジョン受信機が普通は使用されない時間帯（例えば、午前２時）にこの特定のチャンネルを同調することにより、ＳｔａｒＳｉｇｈｔ（商標）データの抽出を開始する。このときＣＰＵ１１１２は、ＳｔａｒＳｉｇｈｔ（商標）データに使用されるライン１６などの水平ライン期間から補助データを抽出するようにデコーダ１１１５を構成する。ＣＰＵ１１１２は、抽出されたＳｔａｒＳｉｇｈｔ（商標）データがデコーダ１１１５からＩ^２Ｃバスを介してＳｔａｒＳｉｇｈｔ（商標）モジュール１１６０に転送されるのを制御する。モジュール内部の処理回路が、データをフォーマット化してモジュール内のメモリに記憶する。ＳｔａｒＳｉｇｈｔ（商標）電子番組ガイド表示が能動化される（例えば、ユーザがリモート・コントロール・ユニット１２５上の特定のキーを能動化する）のに応答して、ＣＰＵ１１１２は、フォーマット化されたＳｔａｒＳｉｇｈｔ（商標）電子番組ガイド表示データをＳｔａｒＳｉｇｈｔ（商標）モジュール１１６０からＩ^２Ｃバスを介してオンスクリーン表示（ＯＳＤ）処理回路１１１７に転送する。
【００２４】
オンスクリーン表示（ＯＳＤ）処理回路１１１７は、通常の方法で動作して、Ｒ（赤）、Ｇ（緑）、Ｂ（青）のビデオ信号ＯＳＤ＿ＲＧＢを生成する。ビデオ信号ＯＳＤ＿ＲＧＢは、表示デバイス（図示せず）に結合されたとき、後述する図６〜図９に従ってオンスクリーン表示情報を表す表示画像を生成することになる。また、ＯＳＤ処理回路１１１７は、制御信号Ｆａｓｔ−Ｓｗｉｔｃｈ（ＦＳＷ）も生成する。この制御信号ＦＳＷは、オンスクリーン表示が表示されるときに、信号ＯＳＤ＿ＲＧＢをシステムのビデオ出力信号に挿入するための高速スイッチを制御するものである。従って、後述する本発明の様々なユーザ・インターフェース・スクリーンをユーザが作動化すると、ＯＳＤ処理回路１１１７は、事前に記憶またはプログラムされたメモリ１１２７中のオンスクリーン表示情報を表す対応する信号ＯＳＤ＿ＲＧＢを生成する。例として、ユーザがリモート・コントロール・ユニット１１２５上の特定のスイッチを能動化することにより電子番組ガイドを作動化すると、ＣＰＵ１１１２は処理回路１１１７を作動化する。ＯＳＤ処理回路１１１７はこれに応答して、先に述べたように、事前に抽出されてメモリに記憶された番組ガイド・データ情報を表す信号ＯＳＤ＿ＲＧＢを生成する。また、ＯＳＤ処理回路１１１７は、電子番組ガイドが表示されるときを示す信号ＦＳＷも生成する。
【００２５】
ビデオ信号処理回路（ＶＳＰ：Ｖｉｄｅｏ Ｓｉｇｎａｌ Ｐｒｏｃｅｓｓｏｒ）１１５５は、ルマ（ｌｕｍａ：ルミナンス、輝度）／クロマ（ｃｈｒｏｍａ：クロミナンス）処理など、通常のビデオ信号処理機能を実行する。ビデオ信号処理回路１１５５により生成される出力信号は、表示画像を生み出すための表示デバイス、例えば、受像管や液晶表示（ＬＣＤ）デバイス（図３には示さず）に結合するのに適したものである。また、ビデオ信号処理回路１１５５は、表示画像にグラフィックスおよび／またはテキストが含められるときに、ＯＳＤ処理回路１１１７により生成された信号を出力ビデオ信号経路に結合するための高速スイッチも備えている。この高速スイッチは、テキストおよび／またはグラフィックスが表示されるときに主マイクロプロセッサ１１１０中のＯＳＤ処理回路１１１７により生成される制御信号ＦＳＷにより制御される。
【００２６】
ビデオ信号処理回路（ＶＳＰ）１１５５への入力信号は、ピクチャー・イン・ピクチャー（ＰＩＰ）処理回路１１４０から出力される信号ＰＩＰＶである。ユーザが、ピクチャー・イン・ピクチャー（ＰＩＰ）モードを能動化したときは、信号ＰＩＰＶは、中に小さい画面（小ピクチャー）が嵌め込まれる大きい画面（大ピクチャー）を表す。ピクチャー・イン・ピクチャー（ＰＩＰ）モードが作動状態でないときは、信号ＰＩＰＶは単に大ピクチャーを表す。即ち、信号ＰＩＰＶに小ピクチャーは含まれない。ＰＩＰ処理回路１１４０は、ビデオ・スイッチ、アナログ・ディジタル変換器（ＡＤＣ）、ＲＡＭ、ディジタル・アナログ変換器（ＤＡＣ）など、ＰＩＰ処理回路１１４０に備わる機構を使用して、述べた機能を通常の方法で提供する。
【００２７】
前述のように、電子番組ガイド（ＥＰＧ）表示に含められる表示データは、オンスクリーン表示（ＯＳＤ）処理回路１１１７により生成され、高速スイッチ信号ＦＳＷに応答してビデオ信号処理回路（ＶＳＰ）１１５５により出力信号に含められる。電子番組ガイド表示が能動化されたことをコントローラ１１１０（主マイクロプロセッサ）が検出したとき、例えば、ユーザがリモート・コントロール・ユニット１１２５上の適切なキーを押したとき、コントローラ１１１０は、ＯＳＤ処理回路１１１７が、ＳｔａｒＳｉｇｈｔ（商標）モジュール１１６０からの番組ガイド・データなどの情報を使用して電子番組ガイド表示を生成するようにする。コントローラ１１１０は、ビデオ信号処理回路１１５５が、信号ＦＳＷに応答してＯＳＤ処理回路１１１７からの電子番組ガイド表示データとビデオ画像信号とを合成して、電子番組ガイドを含む表示を生成するようにする。電子番組ガイドは、表示領域のすべてまたは一部のみを占めるものとすることができる。
【００２８】
電子番組ガイド（ＥＰＧ）表示がアクティブのとき、コントローラ１１１０は、ＥＥＰＲＯＭ１１２７に記憶された電子番組ガイド制御プログラムを実行する。制御プログラムは、電子番組ガイド表示におけるカーソルおよび／またはハイライト表示などの位置インジケータの位置をモニタ（監視）する。ユーザが、リモート・コントロール・ユニット１１２５の方向キーおよび選択キーを使用して、位置インジケータの位置を制御する。あるいは、システムはマウス・デバイスを備えていてもよい。コントローラ１１１０は、マウス・ボタンのクリックなど選択デバイスの能動化を検出し、表示されている電子番組ガイド・データに関して現在のカーソル位置情報を評価して、所望の機能、例えば特定の番組の同調を決定する。その後、コントローラ１１１０は、選択された機能に関連する制御動作を能動化する。
【００２９】
本発明による番組ガイドの処理および表示は、ソフトウェアとハードウェアの組合せを使用して実現することができる。例えば、図３を参照すると、電子番組ガイドの表示は、ＥＥＰＲＯＭ１１２７などのメモリ中のソフトウェアにより実現することができる。例えば、ユーザがリモート・コントロール・ユニット１１２５上で電子番組ガイドに関連するボタンを押すことにより電子番組ガイドが能動化されると、ＣＰＵ１１１２が、電子番組ガイド・ソフトウェア・ルーチンを実行する。電子番組ガイド表示を生成することの一部として、ＣＰＵ１１１２はまた、ＳｔａｒＳｉｇｈｔ（商標）モジュール１１６０に記憶されているものとすることのできる電子番組ガイド・データおよびグラフィックスにＩ^２Ｃバスを介してアクセスする。ＥＥＰＲＯＭ１１２７に記憶されている電子番組ガイド・ソフトウェア・ルーチンの制御の下で、ＣＰＵ１１１２はオンスクリーン表示（ＯＳＤ）処理回路１１１７を作動化し、ＯＳＤ処理回路１１１７は、電子番組ガイド・データおよびグラフィックスを表すオンスクリーン表示（ＯＳＤ）を生成するのに適した形式に電子番組ガイド・データをフォーマット化する。ＯＳＤ処理回路１１１７により生成されたオンスクリーン表示（ＯＳＤ）データは、信号線ＯＳＤ＿ＲＧＢを介してビデオ信号処理回路１１５５に結合される。ビデオ信号処理回路１１５５中の高速スイッチが、信号ＦＳＷの制御の下で、電子番組ガイド・オンスクリーン表示（ＯＳＤ）データをビデオ信号処理回路１１５５の出力に結合する。即ち、ＣＰＵ１１１２により実行されているソフトウェア・ルーチンは、電子番組ガイド・データがいつ表示されることになるかを決定し（例えば、表示のどんな部分が）、信号ＦＳＷを適切な状態に設定して、高速スイッチが電子番組ガイド・データを出力に結合するようにする。
【００３０】
図３に示した本システムの、先に述べた機能の例示的な実施形態は、主マイクロプロセッサ（ｍＰ）（コントローラ）１１１０に関連する機能を提供するためのＳＧＳ−トムソン・マイクロエレクトロニクス社（ＳＧＳ−Ｔｈｏｍｓｏｎ Ｍｉｃｒｏｅｌｅｃｔｒｏｎｉｃｓ）製ＳＴ９２９６マイクロプロセッサと、ピクチャー・イン・ピクチャー（ＰＩＰ）処理回路１１４０に関連する前述の基本的なピクチャー・イン・ピクチャー（ＰＩＰ）機能を提供するための三菱電機（Ｍｉｔｓｕｂｉｓｈｉ）製Ｍ６５６１６ピクチャー・イン・ピクチャー処理回路と、ビデオ信号処理回路１１５５の機能を提供するための三洋電機（Ｓａｎｙｏ）製ＬＡ７６１２ビデオ信号処理回路とを含んでいる。
【００３１】
図４に、本発明によりユーザ・コマンドを処理し、図６、図７、および図８のユーザ・インターフェース・スクリーンを表示し、記憶された番組ガイド記録を検索することのできる装置の別の例を示す。後述するように、図４に示す装置は、放送番組を表すＭＰＥＧ符号化トランスポート・ストリームを受信するためのＭＰＥＧ互換システムである。ただし、図４に示すシステムは、例示にすぎない。本明細書に述べるユーザ・インターフェース・システムは、他のタイプの符号化データストリームを使用する非ＭＰＥＧ互換システムを含めた、他のタイプのディジタル信号処理デバイスにも適用可能である。例えば、他のデバイスには、ディジタル・ビデオ・ディスク（ＤＶＤ）システムやＭＰＥＧ番組ストリームが含まれ、また、いわゆる「ＰＣＴＶ」など、コンピュータとテレビジョンの機能を組み合わせたシステムが含まれる。更に、後述するシステムは、放送番組を処理するものとして述べるが、これも例示にすぎない。本明細書に於いて、「番組（ｐｒｏｇｒａｍ：プログラム）」という用語は、例えば電話メッセージ、コンピュータ・プログラム、インターネット・データ、またはその他の通信など、任意の形式のパケット化データを表すのに用いられている。
【００３２】
概要として、図４のビデオ受信機システムでは、ビデオ・データで変調された搬送波がアンテナ１０により受信され、入力処理回路１５により処理される。得られたディジタル出力信号は、復調器２０により復調され、デコーダ３０により復号される。デコーダ３０からの出力は、リモート・コントロール・ユニット１２５からのコマンドに応答するトランスポート・システム２５により処理される。トランスポート・システム２５は、圧縮データ出力を供給し、この出力が記憶されるか、更に復号されるか、他のデバイスに通信されるようにする。
【００３３】
ビデオ・デコーダ８５および音声デコーダ８０はそれぞれ、トランスポート・システム２５からの圧縮データを復号して、表示のための出力を供給する。データ・ポート７５は、トランスポート・システム２５からの圧縮データを例えばコンピュータや高精細度テレビジョン（ＨＤＴＶ）受信機など他のデバイスに通信するためのインターフェースを提供する。記憶デバイス９０は、トランスポート・システム２５からの圧縮データを記憶媒体１０５に記憶する。また、デバイス９０は、再生モードで記憶媒体１０５から圧縮データを取り出すこともサポートし、圧縮データが、トランスポート・システム２５により処理されて復号されるように、または他のデバイスに通信されるように、または異なる記憶媒体（図面を簡略化するため示さず）に記憶されるようにする。
【００３４】
図４で、ビデオ・データで変調された搬送波は、アンテナ１０により受信され、入力処理回路１５によりディジタル形式に変換されて処理される。入力処理回路１５は、無線周波数（ＲＦ）チューナおよび中間周波（ＩＦ）ミクサー（ｍｉｘｅｒ）を備え、また、入力ビデオ信号を次の処理に適したより低い周波数帯域にダウンコンバートするための増幅段を備えている。得られたディジタル出力信号は、復調器２０により復調され、デコーダ３０により復号される。デコーダ３０からの出力は、更にトランスポート・システム２５により処理される。
【００３５】
デコーダ３０からの出力と、デコーダ３０の出力が更にＮＲＳＳ暗号化解除ユニット４０により処理された出力との何れかが、セレクタ３５を介してサービス検出器３３のマルチプレクサ（ＭＵＸ）３７に供給される。例えば、ＮＲＳＳ暗号化解除ユニット４０は、ＩＳＯ７８１６標準方式およびＮＲＳＳ（Ｎａｔｉｏｎａｌ Ｒｅｎｅｗａｂｌｅ Ｓｅｃｕｒｉｔｙ Ｓｔａｎｄａｒｄｓ：ナショナル・リニューアブル・セキュリティ・スタンダード）委員会標準方式に準拠したスマート・カードなど、取外し可能なユニットとすることができる（ＮＲＳＳ取外し可能な条件付きアクセス・システムは、ＥＩＡドラフト・ドキュメントＩＳ−６７９、プロジェクトＰＮ−３６３９で定められている）。セレクタ３５は、挿入可能な互換性のあるデスクランブル・カードがあることを検出し、カードが目下ビデオ受信機ユニットに挿入されているときだけＮＲＳＳ暗号化解除ユニット４０の出力をＭＵＸ３７に供給する。そうでない場合は、セレクタ３５はデコーダ３０の出力をＭＵＸ３７に供給する。挿入可能なカードがあることで、ＮＲＳＳ暗号化解除ユニット４０は、例えば追加のプレミアム番組チャンネルをデスクランブルすることができ、追加の番組サービスを視聴者に提供することができる。好ましい実施形態では、ＮＲＳＳ暗号化解除ユニット４０とスマート・カード・ユニット１３０（スマート・カード・ユニット１３０については後述する）とは、ある任意の時点でＮＲＳＳカードとスマート・カードのどちらかだけが挿入されていればよいように、同じトランスポート・システム２５インターフェースを共用することに留意されたい。ただし、インターフェースは、並列動作を可能にするよう別々としてもよい。
【００３６】
セレクタ３５からマルチプレクサ（ＭＵＸ）３７に供給されるデータは、ＭＰＥＧシステム標準方式２．４章で定められているＭＰＥＧ準拠パケット化トランスポート・データストリームの形式であり、番組ガイド情報と、１つまたは複数の番組チャンネルのデータ内容とを含んでいる。特定の番組チャンネルを含んでいる個々のパケットは、パケット識別子（ＰＩＤ：Ｐａｃｋｅｔ ＩＤｅｎｔｉｆｉｅｒ）で識別される。トランスポート・ストリームは、番組特定情報（ＰＳＩ：Ｐｒｏｇｒａｍ Ｓｐｅｃｉｆｉｃ Ｉｎｆｏｒｍａｔｉｏｎ）を含んでおり、番組特定情報（ＰＳＩ）は、パケット識別子（ＰＩＤ）を識別し個々のデータ・パケットを組み立てて、パケット化データストリームを構成するすべての番組チャンネルの内容を回復する際に使用される。トランスポート・システム２５は、システム・コントローラ１１５の制御の下で、入力トランスポート・ストリームから、記憶デバイス９０から、または通信インターフェース・ユニット１１６を介してインターネット・サービス・プロバイダから番組ガイド情報を取得し照合する。特定の番組チャンネル内容と番組ガイド情報のどちらかを含んでいる個々のパケットは、ヘッダ情報に含まれるそれらのパケット識別子で識別される。先に述べたように、番組ガイド情報に含まれる番組記述は、題名、スター、格付けなど、番組に関係のある種々の番組記述フィールドを含むものとすることができる。
【００３７】
図４に示すビデオ受信機に組み込まれたユーザ・インターフェースにより、ユーザは、オンスクリーン表示（ＯＳＤ）メニューから所望の機能を選択することにより様々な機能を能動化することができる。オンスクリーン表示メニューは、前述の電子番組ガイド（ＥＰＧ）と、以下で述べるその他の機能を含むことができる。
【００３８】
オンスクリーン表示（ＯＳＤ）メニューに表示される情報を表すデータは、テキスト（文字）／グラフィックス（図形）を表す記憶済みオンスクリーン表示情報、記憶済み番組ガイド情報、および／または、前述のように入力信号を介して受け取られた番組ガイドおよびテキスト／グラフィックス情報に応答して、且つ図６〜図９に示し後述する例示的な制御プログラムに従って、システム・コントローラ１１５により生成される。ソフトウェア制御プログラムは、例えばシステム・コントローラ１１５の組込みメモリ（図示せず）に記憶することができる。
【００３９】
ユーザは、リモート・コントロール・ユニット１２５（またはマウスなど他の選択手段）を使用して、視聴する番組、記憶（例えば、録画）する番組、記憶媒体のタイプ、記憶方法などをオンスクリーン表示（ＯＳＤ）メニュー項目から選択することができる。システム・コントローラ１１５は、インターフェース１２０を介して供給された選択情報を用いてトランスポート・システム２５を構成し、トランスポート・システム２５が記憶および表示のための番組を選択して、選択された記憶デバイスおよび媒体に適した番組特定情報（ＰＳＩ）を生成するようにする。システム・コントローラ１１５は、データ・バスを介してトランスポート・システム２５の構成要素４５、４７、５０、５５、６５、９５内の制御レジスタ値を設定することにより、且つマルチプレクサ（ＭＵＸ）３７および１１０を介して制御信号Ｃで信号経路を選択することにより、これらの構成要素を構成する。
【００４０】
制御信号Ｃに応答して、マルチプレクサ（ＭＵＸ）３７は、ユニット３５からのトランスポート・ストリームと、再生モードで記憶デバイス９０から記憶インターフェース９５を介して取り出されたデータストリームとのどちらかを選択する。通常の非再生動作では、ユーザが視聴のために選択した番組を含んでいるデータ・パケットは、選択ユニット４５によりそれらのパケット識別子（ＰＩＤ）で識別される。選択された番組パケットのヘッダ・データ中の暗号化インジケータが、パケットが暗号化されていることを示す場合は、選択ユニット４５はパケットを暗号化解除ユニット５０に供給する。そうでない場合は、選択ユニット４５は、暗号化されていないパケットをトランスポート・デコーダ５５に供給する。同様に、ユーザが記憶のために選択した番組を含んでいるデータ・パケットは、選択ユニット４７によりそれらのパケット識別子で識別される。選択ユニット４７は、パケット・ヘッダの暗号化インジケータ情報に基づいて、暗号化されたパケットを暗号化解除ユニット５０に供給するか、暗号化されていないパケットをマルチプレクサ（ＭＵＸ）１１０に供給する。
【００４１】
暗号化解除機構４０と５０の機能は、ＮＲＳＳ標準方式に適合する単一の取外し可能なスマート・カード中で実現することもできる。この手法では、すべてのセキュリティ関連機能が１つの取外し可能なユニット中に配置され、この取外し可能なユニットは、サービス・プロバイダが暗号化技術の変更を決定した場合に、あるいはセキュリティ・システムを容易に変更できるようにすること（例えば、異なるサービスをデスクランブルすること）を決定した場合に、容易に置き換えることができる。
【００４２】
選択ユニット４５および４７は、パケット識別子（ＰＩＤ）検出フィルターを利用すると、このパケット識別子検出フィルターは、マルチプレクサ（ＭＵＸ）３７から供給された入力パケットのパケット識別子を、システム・コントローラ１１５により選択ユニット４５および４７内の制御レジスタに事前にロードされたパケット識別子（ＰＩＤ）値と照合する。事前ロード済みパケット識別子値は、記憶されるデータ・パケットと、ビデオ画像の提供に使用されるよう復号されるデータ・パケットとを識別するために、選択ユニット４７および４５で使用される。事前ロード済みパケット識別子は、選択ユニット４５および４７中のルックアップ・テーブルに記憶される。パケット識別子ルックアップ・テーブルは、各事前ロード済みパケット識別子に鍵を関連付ける選択ユニット４５および４７中の暗号化鍵テーブルにメモリ・マッピングされる。メモリ・マッピングされたパケット識別子ルックアップ・テーブルと暗号化鍵ルックアップ・テーブルにより、選択ユニット４５および４７は、事前ロード済みパケット識別子を含んでいる暗号化済みパケットを、それらの暗号化解除を可能にする関連する暗号化鍵と一致させることができる。暗号化されていないパケットには、関連する暗号化鍵はない。選択ユニット４５および４７は、識別されたパケットとそれらに関連する暗号化鍵の両方を暗号化解除機構５０に供給する。また、選択ユニット４５中のパケット識別子ルックアップ・テーブルは、事前ロード済みパケット識別子を含んでいるパケットをパケット・バッファ６０中の対応する宛先バッファ位置と照合する宛先テーブルにもメモリ・マッピングされる。暗号化鍵と、ユーザにより視聴または記憶のために選択される番組に関連する宛先バッファ位置アドレスは、割り当てられたパケット識別子と共に、システム・コントローラ１１５により選択ユニット４５および４７に事前にロードされる。暗号化鍵は、ＩＳＯ７８１６−３に準拠するスマート・カード・システム１３０により、入力データストリームから抽出された暗号化コードから生成される。暗号化鍵の生成は、入力データストリーム中の符号化された情報から決定された、且つ／または挿入可能なスマート・カード自体に事前記憶済みの、顧客資格付与を必要とする（国際標準化機構の１９８９年の文書ＩＳＯ７８１６−３は、スマート・カード・システムについてのインターフェースおよび信号構造を定めている）。
【００４３】
選択ユニット４５および４７から暗号化解除ユニット５０に供給されるパケットは、米国商務省技術情報サービスにより提供された連邦情報標準方式（ＦＩＰＳ：Ｆｅｄｅｒａｌ Ｉｎｆｏｒｍａｔｉｏｎ Ｓｔａｎｄａｒｄｓ）刊行物４６、７４、８１で定められているデータ暗号化標準方式（ＤＥＳ）などの暗号化技術を使用して暗号化される。暗号化解除ユニット５０は、選択された暗号化アルゴリズムに適した暗号化解除技術を適用することにより、選択ユニット４５および４７から供給された対応する暗号化鍵を使用して暗号化済みパケットを暗号化解除する。表示される番組を構成する、暗号化解除ユニット５０からの暗号化解除済みパケットおよび選択ユニット４５からの暗号化されていないパケットは、デコーダ５５に供給される。記憶される番組を構成する、暗号化解除ユニット５０からの暗号化解除済みパケットおよび選択ユニット４７からの暗号化されていないパケットは、マルチプレクサ（ＭＵＸ）１１０に供給される。
【００４４】
パケット・バッファ６０は、システム・コントローラ１１５からアクセス可能な４つのパケット・バッファを含んでいる。バッファの１つは、システム・コントローラ１１５により使用されることになっているデータを保持するのに割り当てられ、他の３つのバッファは、アプリケーション・デバイス７５、８０、８５により使用されることになっているパケットを保持するのに割り当てられる。パケット・バッファ６０内の４つのバッファに記憶されたパケットに対してシステム・コントローラ１１５とアプリケーション・インターフェース７０の両方から行われるアクセスは、バッファ制御ユニット６５により制御される。選択ユニット４５は、復号されるよう識別した各パケットにつき、宛先フラグ（ｄｅｓｔｉｎａｔｉｏｎ ｆｌａｇ）をバッファ制御ユニット６５に供給する。これらのフラグは、識別されたパケットについてパケット・バッファ６０の個々の宛先位置を示すものであり、バッファ制御ユニット６５により内部メモリ・テーブルに記憶される。バッファ制御ユニット６５は、先入れ先出し（ＦＩＦＯ）原理に基づいて、パケット・バッファ６０に記憶されたパケットに関連する一連の読取り（ｒｅａｄ）ポインタおよび書込み（ｗｒｉｔｅ）ポインタを決定する。書込みポインタは、宛先フラグと共に、選択ユニット４５または５０からの識別されたパケットをパケット・バッファ６０中の適切な宛先バッファ内の次の空き位置に順次記憶することを可能にする。読取りポインタは、システム・コントローラ１１５およびアプリケーション・インターフェース７０がパケット・バッファ６０の適切な宛先バッファからパケットを順次読み取ることを可能にする。
【００４５】
選択ユニット４５および暗号化解除ユニット５０からデコーダ５５に供給される暗号化されていないパケットおよび暗号化解除済みパケットは、ＭＰＥＧシステム標準方式２．４．３．２章で定められているトランスポート・ヘッダ（ｔｒａｎｓｐｏｒｔ ｈｅａｄｅｒ）を含んでいる。デコーダ５５は、トランスポート・ヘッダから、暗号化されていないパケットおよび暗号化解除済みパケットが（ＭＰＥＧシステム標準方式による）アダプテーション（適応）フィールド（ａｄａｐｔａｔｉｏｎ ｆｉｅｌｄ）を含んでいるかどうかを決定する。例えば、アダプテーション・フィールドは、内容パケットの同期および復号を可能にするプログラム・クロック基準（ＰＣＲ：Ｐｒｏｇｒａｍ Ｃｌｏｃｋ Ｒｅｆｅｒｅｎｃｅ）を含めた、タイミング情報を含んでいる。デコーダ５５は、タイミング情報パケット、即ちアダプテーション・フィールドを含んでいるパケットを検出すると、システム割込みをセットすることにより割込み機構を介して、パケットを受け取ったことをシステム・コントローラ１１５に信号で伝える。更に、デコーダ５５は、バッファ制御ユニット６５中のタイミング・パケット宛先フラグを変更し、パケットをパケット・バッファ６０に供給する。バッファ制御ユニット６５は、バッファ制御ユニット６５の宛先フラグを変更することにより、デコーダ５５から供給されたタイミング情報パケットをアプリケーション・バッファ位置にではなく、システム・コントローラ１１５により使用されるデータを保持するのに割り当てられたパケット・バッファ６０のバッファ位置に転送する。
【００４６】
システム・コントローラ１１５は、デコーダ５５によりセットされたシステム割込みを受け取ると、タイミング情報およびプログラム・クロック基準（ＰＣＲ）値を読み取って内部メモリに記憶する。連続的なタイミング情報パケットのプログラム・クロック基準値をシステム・コントローラ１１５が使用して、トランスポート・システム２５のマスタ・クロック（２７ＭＨｚ）を調整する。システム・コントローラ１１５が生成する、連続的なタイミング・パケットを受け取る間隔のプログラム・クロック基準ベースの推定値とクロック・ベースの推定値との差を用いて、トランスポート・システム２５のマスタ・クロックを調整する。システム・コントローラ１１５はこれを、得られた時間推定差を適用してマスタ・クロック生成に使用される電圧制御発振器の入力制御電圧を調整することにより達成する。システム・コントローラ１１５は、タイミング情報を内部メモリに記憶した後、システム割込みをリセットする。
【００４７】
デコーダ５５が選択ユニット４５および暗号化解除ユニット５０から受け取った、音声、ビデオ、字幕、およびその他の情報を含めた番組内容を含んでいるパケットは、バッファ制御ユニット６５により、デコーダ５５からパケット・バッファ６０中の指定アプリケーション・デバイス・バッファに向けて送られる。アプリケーション制御ユニット７０は、音声、ビデオ、字幕、およびその他のデータをパケット・バッファ６０中の指定バッファから順次取り出し、対応するアプリケーション・デバイス７５、８０、８５にデータを供給する。アプリケーション・デバイスには、音声デコーダ８０およびビデオ・デコーダ８５と、高速データ・ポート７５が含まれる。例えば、システム・コントローラ１１５により生成された前述の且つ図６に示すような複合番組ガイドに対応するパケット・データを、ビデオ・デコーダ８５に伝送して、ビデオ・デコーダ８５に接続されたモニタ（図示せず）上に表示されるのに適したビデオ信号にフォーマット化することができる。また例えば、データ・ポート７５を使用して、コンピュータ・プログラムなどの高速データをコンピュータに供給することもできる。あるいは、ポート７５を使用して高精細度テレビジョン（ＨＤＴＶ）デコーダにデータを出力し、例えば選択された番組または番組ガイドに対応する画像を表示することもできる。
【００４８】
番組特定情報（ＰＳＩ）を含んでいるパケットは、パケット・バッファ６０中のシステム・コントローラ１１５バッファに向けられたものとして選択ユニット４５により認識される。番組特定情報（ＰＳＩ）パケットは、番組内容を含んでいるパケットに関して述べたのと同様にして、バッファ制御ユニット６５により選択ユニット４５、５０、５５を介してこのバッファに向けて送られる。システム・コントローラ１１５は、番組特定情報（ＰＳＩ）をパケット・バッファ６０から読み取って内部メモリに記憶する。
【００４９】
また、システム・コントローラ１１５は、記憶した番組特定情報（ＰＳＩ）から圧縮番組特定情報（ＣＰＳＩ：Ｃｏｎｄｅｎｓｅｄ ＰＳＩ）を生成し、選択可能な記憶媒体に記憶されるのに適したパケット化データストリームに圧縮番組特定情報（ＣＰＳＩ）を組み込む。パケットの識別および方向づけは、選択ユニット４５および選択ユニット４７のパケット識別子（ＰＩＤ）と、宛先ルックアップ・テーブルおよび暗号化鍵ルックアップ・テーブルと、バッファ制御ユニット６５の機能と共に、前述のようにしてシステム・コントローラ１１５により制御される。
【００５０】
更に、システム・コントローラ１１５は、図３のインターフェース・ユニット１１１３と同様にして動作する通信インターフェース・ユニット１１６にも結合されている。即ち、ユニット１１６は、インターネットとの間で情報をアップロードおよびダウンロードする機能を提供する。例として、通信インターフェース・ユニット１１６は、電話回線や有線テレビジョン回線などを介してインターネット・サービス・プロバイダに接続するためのモデムを備えている。この通信機能により、図４に示すシステムは、テレビジョン番組の受信に加えて電子メール機能とウェブ閲覧などのインターネット関連機能とを提供することができる。
【００５１】
図５は、図４に一般的に示し、先に詳細に述べた電子デバイスの特定の実施態様である。図５は、ヒューズ・エレクトロニクス社（Ｈｕｇｈｅｓ Ｅｌｅｃｔｒｏｎｉｃｓ）から提供されるＤＩＲＥＣＴＶ（ディレクＴＶ。商標）衛星サービスを受信するための、米国インディアナ州インディアナポリスのトムソン・コンシューマ・エレクトロニクス社（Ｔｈｏｍｓｏｎ Ｃｏｎｓｕｍｅｒ Ｅｌｅｃｔｒｏｎｉｃｓ）により設計および製造された衛星受信機セットトップ・ボックス（ＳＴＢ）を表す。
【００５２】
図５に示すように、セットトップ・ボックス（ＳＴＢ）は、チューナ３０１を有する。チューナ３０１は、９５０〜１４５０Ｍｈｚの範囲の適切な衛星無線周波数（ＲＦ）信号を衛星アンテナ３１７から受け取って同調する。同調されたアナログ信号は、次の処理に向けてリンク・モジュール（Ｌｉｎｋ ｍｏｄｕｌｅ）３０２に出力される。リンク・モジュール３０２は、チューナ３０１からのアナログ同調信号Ｉ＿ｏｕｔおよびＱ＿ｏｕｔを更に処理することを担うもので、この処理には、アナログ信号の濾波および調整や、アナログ信号をディジタル出力信号ＤＡＴＡに変換することが含まれる。リンク・モジュール３０２は、集積回路（ＩＣ）として実現される。リンク・モジュールＩＣは、例えば、フランス、グルノーブルのＳＧＳ−トムソン・マイクロエレクトロニクス社（ＳＧＳ−Ｔｈｏｍｓｏｎ Ｍｉｃｒｏｅｌｅｃｔｒｏｎｉｃｓ）により製造されており、部品番号ＳＴ１５３３９−６１０を有する。
【００５３】
リンク・モジュール３０２からのディジタル出力ＤＡＴＡは、トランスポート・ユニット３０３により認識され処理可能である適合したパケット化データストリームからなる。図４に関して詳細に述べたように、このデータストリームは、番組ガイド・データ情報と、ＤＩＲＥＣＴＶ（商標）からの衛星放送サービスの１つまたは複数の番組チャンネルのデータ内容とを含んでいる。先に述べたように番組ガイド・データは、例えば「クラス（ｃｌａｓｓ）」タイプで示されるような、番組のタイプに関係のある情報（例えば、音声のみ、ビデオのみなど）を含んでいる。
【００５４】
トランスポート・ユニット３０３の機能は、図４に示し先に述べたトランスポート・システム２５と同じである。前述のように、トランスポート・ユニット３０３は、ヘッダ情報に含まれるパケット識別子（ＰＩＤ）に従ってパケット化データストリームを処理する。次に、処理されたデータストリームは、ＭＰＥＧ互換の圧縮音声ビデオ・パケットにフォーマット化され、次の処理に向けてＭＰＥＧデコーダ３０４に結合される。
【００５５】
トランスポート・ユニット３０３は、ＲＩＳＣベースのマイクロプロセッサであるアドバンストＲＩＳＣマイクロプロセッサ（ＡＲＭ：Ａｄｖａｎｃｅｄ ＲＩＳＣ Ｍｉｃｒｏｐｒｏｃｅｓｓｏｒ）３１５により制御される。アドバンストＲＩＳＣマイクロプロセッサ（ＡＲＭ）処理回路３１５は、ＲＯＭ３０８中にある制御ソフトウェアを実行する。このソフトウェアの例示的な構成要素は、例えば、後で述べるように本発明の特徴によりユーザ・インターフェース・コマンドを処理しオンスクリーン表示（ＯＳＤ）情報を表示するための、図６〜図８に示す制御プログラムとすることができる。
【００５６】
通常、トランスポート・ユニット３０３は、集積回路として実現される。例えば好ましい一実施形態は、ＳＧＳ−トムソン・マイクロエレクトロニクス社（ＳＧＳ−Ｔｈｏｍｓｏｎ Ｍｉｃｒｏｅｌｅｃｔｒｏｎｉｃｓ）により製造されているＩＣであり、部品番号ＳＴ１５２７３−８１０または１５１０３−６５Ｃを有する。
【００５７】
トランスポート・ユニット３０３からのＭＰＥＧ互換の圧縮音声ビデオ・パケットは、ＭＰＥＧデコーダ３０４に伝送される。ＭＰＥＧデコーダは、トランスポート・ユニット３０３からの圧縮ＭＰＥＧデータストリームを復号する。次に、デコーダ３０４は、適切な音声ストリームを出力するが、この出力は更に音声ディジタル・アナログ変換器（ＤＡＣ）３０５により処理されて、ディジタル音声データをアナログ音声に変換することができる。また、デコーダ３０４は、画像ピクセル情報を表す適切なディジタル・ビデオ・データもＮＴＳＣエンコーダ３０６に出力する。次に、ＮＴＳＣエンコーダ３０６は、このビデオ・データを更に処理してＮＴＳＣ互換アナログ・ビデオ信号にし、ビデオ画像が通常のＮＴＳＣテレビジョン・スクリーン上に表示されるようにする。前述のＭＰＥＧデコーダは、集積回路（ＩＣ）として実現することができる。例示的な一実施形態は、ＳＧＳ−トムソン・マイクロエレクトロニクス社（ＳＧＳ−Ｔｈｏｍｓｏｎ Ｍｉｃｒｏｅｌｅｃｔｒｏｎｉｃｓ）製の、部品番号ＳＴ１３５２０のＭＰＥＧデコーダＩＣとすることができる。
【００５８】
ＭＰＥＧ処理回路３０４には、オンスクリーン表示（ＯＳＤ）処理回路３２０が備わる。ＯＳＤ処理回路３２０は、記憶済みオンスクリーン表示（ＯＳＤ）情報を含んでいるＳＤＲＡＭ３１６からデータを読み取る。オンスクリーン表示情報は、ビットマップ・オンスクリーン表示（ＯＳＤ）グラフィックス／テキスト画像に対応する。ＯＳＤ処理回路３２０は、通常の方法で、ＡＲＭマイクロプロセッサ３１５の制御の下で、オンスクリーン表示（ＯＳＤ）画像の各ピクセルの色および／または透過性（ｔｒａｎｓｌｕｃｅｎｃｙ）を変更することができる。
【００５９】
また、オンスクリーン表示（ＯＳＤ）処理回路３２０は、アドバンストＲＩＳＣマイクロプロセッサ（ＡＲＭ）処理回路３１５の制御の下で、図６に示すような例示的な番組ガイドを生成することも担う。この例示的な実施形態では、ＡＲＭマイクロプロセッサ３１５は、ガイド表示を生成するよう求めるユーザ要求を検出すると、番組ガイド情報プロバイダから提供されたデータストリームから得られた番組ガイド・データ情報を処理し、このガイド・データ情報を、図６に示すような「格子状ガイド」に対応するオンスクリーン表示（ＯＳＤ）ピクセル・データにフォーマット化する。次に、トランスポート・ユニット３０３からのオンスクリーン表示（ＯＳＤ）ピクセル・データは、前述のようにガイド画像の生成のためにＭＰＥＧ音声／ビデオ・デコーダ３０４中のＯＳＤ処理回路３２０に転送される。
【００６０】
低速データ・ポート３３０を使用して赤外線発信機（ＩＲ−Ｂｌａｓｔｅｒ）（図示せず）に接続し、番組を録画するためのビデオ・カセット・レコーダ（ＶＣＲ）を制御する。先に述べたように、赤外線発信機（ＩＲブラスタ）は基本的に、図５に示す衛星受信機により制御されるプログラム可能なビデオ・カセット・レコーダ（ＶＣＲ）リモート制御エミュレータである。これは、取り付けられたビデオ・カセット・レコーダ（ＶＣＲ）のビデオ・カセット・レコーダ（ＶＣＲ）リモート・センサの前に配置され、衛星受信機の制御の下で、ユーザにより入力されたタイマ・スクリーン情報に従って「ＯＮ（オン）」や「ＲＥＣＯＲＤ（録画）」などのコマンドを適時に送ることになる。
【００６１】
図５における関連する他の機能ブロックには、図４に示した通信インターフェース・ユニット１１６に対応する、例えばインターネットにアクセスするためのモデム３０７が含まれる。条件付きアクセス・モジュール（ＣＡＭ：Ｃｏｎｄｉｔｉｏｎａｌ Ａｃｃｅｓｓ Ｍｏｄｕｌｅ）３０９は、図４に示したＮＲＳＳ暗号化解除ユニット１３０に対応する、条件付きアクセス情報を提供するためのものである。広帯域データ・モジュール３１０は、図４に示した高速データ・ポート７５に対応する、例えば高精細度テレビジョン（ＨＤＴＶ）デコーダやコンピュータへの高速データ・アクセスを提供するためのものである。キーボード／赤外線（ＩＲ）受信機モジュール３１２は、図４に示したリモート・ユニット・インターフェース１２０に対応する、ユーザ制御ユニット３１４からのユーザ制御コマンドを受け取るためのものである。ディジタルＡＶバス・モジュール３１３は、図４に示したＩ／Ｏポート１００に対応する、ビデオ・カセット・レコーダ（ＶＣＲ）やＤＶＤプレーヤなどの外部デバイスに接続するためのものである。
【００６２】
図９は、本発明による例示的な制御プログラムの高レベルのフロー・チャートである。この制御プログラムは、本発明により、図３〜図５に示した装置の何れか１つにより、あるいは適切にプログラムされた他の任意の制御構成の電子ホスト・デバイスにより実行することができる。本明細書において、「電子ホスト・デバイス（ｅｌｅｃｔｒｏｎｉｃ ｈｏｓｔ ｄｅｖｉｃｅ）」という用語は、テレビジョン受信機またはパーソナル・コンピュータに限定されるものではない。そうではなく、テレビジョン受信機またはパーソナル・コンピュータに組み込まれるか外部接続されるかにかかわらず、これらの混成（例えば、ＰＣＴＶ）、有線テレビジョン変換器ボックス、適切に装備された視聴覚番組レコーダ（例えば、ビデオ・カセット・レコーダ（ＶＣＲ））、衛星テレビジョンおよび／またはデータ信号変換器、番組ガイド受信ユニットなども含まれる。この例示的な制御プログラムに組み込まれた過程（プロセス）は、ハードウェア、ソフトウェア、またはこれらの組合せにおいて実現できることを理解されたい。この制御プログラムが、図３〜図５で述べたシステムの何れか１つまたは適切にプログラムされた他の電子ホスト・デバイスにより実行されたときに本発明によりほぼ同じ特徴および利点をもたらすことは、当業者であればフロー・チャートおよび後続の記載から容易に理解するであろう。従って、重複を避けるため、図９の制御プログラムは、図４に示した例示的なハードウェア実施態様に関してのみ以下に述べる。
【００６３】
この例示的な実施形態では、システム・コントローラ１１５が、まず図９のステップ９００を実行し、電子番組ガイド（ＥＰＧ）情報を定期的に受け取って記憶する。電子番組ガイド情報は、これから放送される番組に対応する記録を含んでおり、ローカル・メモリに記憶される。これから放送される各番組には固有の記録が関連する。更に、各記録は、話題、主題、説明、題名、俳優、役、監督、脚本、製作スタジオ、賞、キーワード、公開日のうちの少なくとも１つについての番組識別データを含んでいる。更に、各記録は、話題、主題、説明、題名、俳優、役、監督、脚本、製作スタジオ、賞、キーワード、公開日についての少なくとも１つのフィールドを含めた複数のフィールドを含んでいる。記録は、記憶時に番組識別データが分割されて対応するフィールドに配置されるように適合される。
【００６４】
アプリケーション・インターフェース７０が、システム・コントローラ１１５の制御の下で図６に示すような電子番組ガイド（ＥＰＧ）メニューを生成する。電子番組ガイド・メニューは、電子番組ガイド表示が能動化される（ユーザが、リモート・コントロール・ユニット１２５上の特定のキーを能動化する）のに応答して生成されることが好ましい。このような能動化に応答して、システム・コントローラ１１５は、電子番組ガイド表示データをアプリケーション・インターフェース７０に転送する。次に、アプリケーション・インターフェース７０は、対応する表示情報を、表示モジュール１１（図６）上に表示されるようにビデオ・デコーダに出力する。
【００６５】
図６を参照すると、通常、電子番組ガイド（ＥＰＧ）５００は、表示モジュール１１の全表示領域を占める。電子番組ガイド５００は、新聞に掲載されるテレビジョン（ＴＶ）番組予定表に似た、時間−チャンネル形式の番組予定表を示している。具体的には、ガイドの一方の次元（例えば、水平）は時間情報を示し、ガイドの他方の次元（例えば、垂直）はチャンネル情報を示す。時間情報は、時間ライン５０１をガイドの上部に設けることによりユーザに伝わり、３０分間隔で区切られる。チャンネル情報は、チャンネル番号５１０〜５１６および対応するチャンネル局名５２０〜５２６によりユーザに伝わる。
【００６６】
更に、電子番組ガイド（ＥＰＧ）５００は、検索アイコン５９０も備えている。システム・コントローラ１１５は、電子番組ガイド・メニュー表示上におけるカーソルおよび／またはハイライト表示などの位置インジケータの位置をモニタする。前述のように、ユーザが、リモート・コントロール・ユニット１２５の方向キーおよび選択キーを使用して、位置インジケータの位置を制御する。あるいは、ユーザは、マウス、キーボード、またはジョイスティックを使用することもできる。検索アイコン５９０または同様に機能するアイコンをハイライト表示してクリックすることにより、ユーザは、図７に示すように本発明によるユーザ検索インターフェースにアクセスする。
【００６７】
図７を参照すると、本発明によるユーザ検索インターフェース１２を有する表示モジュール１１が示されている。ユーザ検索インターフェース１２は、図９のステップ９１０を進めて、ユーザ選択テキスト列および１つまたは複数のユーザ選択フィールドを受け取る。ユーザ検索インターフェース１２は、インターフェース制御フィールド１３、テキスト列フィールド１４、文字フィールド２６、およびフィールド選択フィールド１６を備えている。インターフェース制御フィールド１３は、テキスト入力ボタン１８、フィールド選択ボタン１９、検索実行ボタン２７、後退（戻る）ボタン２２、ヘルプ（？）ボタン２３、および検索クリア・ボタン２１を備えている。ユーザが、テキスト入力ボタン１８をハイライト表示して選択すると、ユーザは、カーソルを使用して文字フィールド２６から文字をハイライト表示することができる。リモート・コントロール・ユニット１２５に選択コマンドを入力すると、ハイライト表示した文字がテキスト列フィールド１４に表示される。ユーザは、テキスト列フィールド１４中に所望のテキスト列を作成し終えるまで、この文字選択を繰り返す。作成し終えたときには、テキスト列フィールド１４に含まれる文字は、ユーザ選択テキスト列を構成している。
【００６８】
ユーザ選択テキスト列の作成を完了すると、次にユーザは、フィールド選択ボタン１９をハイライト表示して選択することによりフィールド選択フィールド１６を入力することができる。フィールド選択フィールド１６は、前述のように記録の中のデータが分割されているフィールド（例えば、題名、俳優、役など）のリストを有する。ユーザは、フィールド選択フィールド１６中の１つまたは複数のフィールド名をハイライト表示して選択することにより、ユーザ選択テキスト列に一致するデータを記録のどのフィールドで検索するかを選択する。これが終わると、そのフィールド名の隣にチェックが表示される。ユーザは、ユーザ選択テキスト列の検索を行いたいと思うだけの数の記録フィールドについてこの手順を繰り返すことができる。ユーザにより選択されたこれらのフィールドが、ユーザ選択フィールドである。
【００６９】
ユーザが、ユーザ選択テキストを作成し、ユーザ選択フィールドを選択すると、次にユーザは、検索実行ボタン２７をハイライト表示して選択する。検索実行ボタン２７を選択することにより、図９のステップ９２０を実行して、ユーザ選択フィールドの１つまたは複数にユーザ選択テキスト列がある記録を番組ガイド情報中で検索する。検索は、記録を検索するようにプログラムされたシステム・コントローラ１１５（図２）により進められる。システム・コントローラ１１５は、ユーザ選択テキスト列を１つまたは複数のユーザ選択フィールド中に含む記録だけが一致記録として表されるように記録を検索するようプログラムされる。
【００７０】
図８を参照すると、システム・コントローラ１１５（図２）が番組ガイド記録の中で一致を検索し終えると、ユーザ検索結果インターフェース２４が表示モジュール１１中に生成される。ユーザ検索結果インターフェース２４は、図９のステップ９２０を実行して、一致する結果に対応するこれから放送される番組のリストを表示する。このリストは検索結果フィールド２８に表示される。ユーザ検索結果インターフェース２４は更に、前に行われて保存されていた検索および検索結果のリスト８０１〜８０５も備えている。ユーザは、保存されていた検索８０１〜８０５のうちの１つをハイライト表示して選択することにより、その検索についての検索結果を見ることができる。検索は、検索編集ボタン８０６または検索削除ボタン８０７を選択することにより編集または削除することができる。
【００７１】
図９を参照すると、ユーザにより行われた検索が持続的な検索である場合は、ステップ９３０を実行し、ユーザ選択テキスト列および１つまたは複数のユーザ選択フィールドを保存して、ユーザ選択フィールドの１つまたは複数にユーザ選択テキスト列がある記録を番組ガイド情報中で反復的に検索する。
【００７２】
以上の考察は、本発明の例示的な実施形態を開示および記載するものにすぎない。当業者には理解されるであろうが、本発明は、その趣旨および本質的な特徴を逸脱することなく、他の特定の形式で実現することもできる。従って本発明の開示は、冒頭の特許請求の範囲に述べる本発明の範囲を限定するものではなく、例示的なものとする。
【図面の簡単な説明】
【００７３】
【図１】従来技術のユーザ検索インターフェースを略図的に表した表示モジュールの図である。
【図２】従来技術の検索結果インターフェースを略図的に表した表示モジュールの図である。
【図３】本発明による、ユーザ・コマンドを処理しユーザ・インターフェース・スクリーンを表示することのできる装置の概略図である。
【図４】本発明による、ユーザ・コマンドを処理しユーザ・インターフェース・スクリーンを表示するのに適したディジタル・ビデオ処理装置の概略図である。
【図５】図４に一般に示した装置の特定の実施態様の概略図である。
【図６】電子番組ガイド（ＥＰＧ）表示を略図的に表した表示モジュールの図である。
【図７】本発明による、ユーザ検索インターフェースを略図的に表した表示モジュールの図である。
【図８】本発明による、ユーザ検索結果インターフェースを略図的に表した表示モジュールの図である。
【図９】本発明による、番組ガイド情報を検索する方法のフロー・チャートである。

Claims (8)

1. ユーザが、視聴する番組の選択を補助する方法であって、
   これから放送される番組についての記録を含む電子番組ガイド情報を定期的に受信して記憶するステップとを含んでおり、前記記録は、複数のフィールドを有し、
   更に、ユーザにより選択されたテキスト列とユーザにより選択された１つまたは複数のフィールドを受け取るステップと、
   前記番組ガイド情報中で前記ユーザにより選択された１つまたは複数のフィールドに前記ユーザにより選択されたテキスト列を含む記録を検索するステップと、
   一致する記録に対応するこれから放送される番組のリストを表示するステップとを含んでいる方法。
2. 前記ユーザにより選択されたテキスト列と前記ユーザにより選択された１つまたは複数のフィールドを保存し、前記番組ガイド情報中で前記ユーザにより選択された１つまたは複数のフィールドに前記ユーザにより選択されたテキスト列を含む記録を反復的に検索するステップを含んでいる、請求項１に記載の方法。
3. 前記検索を行うためのユーザ・インターフェースを提供するステップを含んでいる、請求項１に記載の方法。
4. 前記ユーザ・インターフェースは、前記記録のフィールドのリストを有し、ユーザが前記リスト中のデータ・フィールドにマークを付けることにより、前記フィールドの１つまたは複数を、前記ユーザにより選択されたフィールドとして指定する、請求項３に記載の方法。
5. 前記各記録が、話題、主題、説明、題名、俳優、役、監督、脚本、製作スタジオ、賞、キーワード、公開日のうちの少なくとも１つについてのフィールドを有する、請求項１に記載の方法。
6. ユーザが視聴する番組の選択を補助するための装置であって、
   これから放送される番組についての記録を含む電子番組ガイド情報を定期的に受信して記憶する手段を含んでおり、前記記録は、複数のフィールドを有し、
   更に、表示装置を含むユーザ・インターフェースと、
   ユーザにより選択されたテキスト列およびユーザにより選択された１つまたは複数のフィールドを入力するためのユーザ制御手段と、
   前記番組ガイド情報中で前記ユーザにより選択された１つまたは複数のフィールドに前記ユーザにより選択されたテキスト列を含む記録を検索する手段と、
   一致する記録に対応するこれから放送される番組のリストを表示する手段とを含んでいる装置。
7. 前記ユーザ・インターフェースは、前記記録のフィールドのリストを有し、ユーザが前記リスト中のデータ・フィールドにマークを付けることにより、前記フィールドの１つまたは複数を、前記ユーザにより選択されたフィールドとして指定する、請求項６に記載の装置。
8. 前記各記録が、話題、主題、説明、題名、俳優、役、監督、脚本、製作スタジオ、賞、キーワード、公開日のうちの少なくとも１つについてのフィールドを有する、請求項６に記載の装置。

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