JP2004152568A - フラッシュランプとその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】光パルス殺菌に用いる従来のフラッシュランプは、短時間で大量の被処理物を殺菌処理するために1秒間に数回という短いインターバルで連発的に点灯させると、その電極(陰極)となる電子放出性物質の燒結体が短期間で分解して不活性化し、ランプ寿命が著しく短くなるという欠点があり、これが光パルス殺菌技術の実用化と普及を妨げていた。
【解決手段】電極となる電子放出性物質の燒結体が短期間で分解して不活性化する原因が、焼結体の表面に吸着してその内部に拡散した水分や水素がランプの点灯動作時に放出されることにあるため、電極リード棒(8)の焼結体(9)と封止用ガラス(10)との間における外周部分に、導電性耐熱材料で成るコイル(11)を巻装させ、該コイルをフラッシュランプ(1)の製造過程で誘導加熱して、その熱で焼結体(9)に吸着した水分や水素を蒸発させるようにした。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光パルスによる紫外線殺菌の光源として利用されるフラッシュランプとその製造方法及びフラッシュランプに用いる電極ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
紫外線殺菌の光源としては、殺菌に有効とされる波長254nmの紫外線を効率良く放射し、ランプ寿命も長い低圧水銀ランプが一般的に使用されているが、該ランプは、紫外線出力が低いため短時間で大量の被処理物を殺菌処理することができず、また、高出力を得ようとすればランプの使用本数を多くしなければならないので、その設置スペースが大きくなり、更に、被処理物の光透過率が低い場合や、菌が高濃度で存在して被処理物の表面等に重なり合って付着している場合、菌がバイオフィルムを生成してその中に潜んでいる場合、あるいは厚い皮膜で覆われた芽胞菌等のように紫外線の被照射耐性が高い菌の場合には、滅菌レベル(99.9999%以上の殺菌)の殺菌効果を得ることができないという欠点があった。
【0003】このため、加熱殺菌に適さない食品、飲料、医薬品等やその容器、包装資材等の殺菌処理は、薬液を用いて行なうのが一般的であるが、薬液を使用すると、殺菌処理した被処理物の表面に付着残存する薬液を洗浄除去しなければならないので、被処理物を無菌水で洗浄する洗浄設備や、その無菌水を作って供給する給水設備、使用済みの薬液が含まれた排水を無害化する排水処理設備等が必要となり、それらの設備費やランニングコストが嵩むと同時に、設備の設置スペースも著しく大きくなるという問題があった。また、近時は、世界的な環境保全運動の高まりに伴って、薬液を使用しない無公害な殺菌処理技術の開発が待望されている。
【0004】以上のような事情に鑑みて、低圧水銀ランプよりも高出力、高照度の紫外線を放射するフラッシュランプ(閃光放電灯)を用いた殺菌処理技術が種々提案されている。この技術は、例えば図5に示すようなキセノンフラッシュランプ40によって瞬間的に高照度の紫外線を照射するもので、該ランプ40は、希ガスのキセノンガスを封入したガラス製発光管41の両端に一対の電極ユニット42、43が対向して配置された構造になっている。
【0005】発光管41は、紫外線透過率の高い石英ガラスによって円筒形に成形され、その両端に配置される各電極ユニット42、43は、夫々電極リード棒44、45の外周に溶着された封止用ガラス46、47によって、キセノンガスが封入された発光管41の端部を気密に封止すると同時に、その発光管41の端部に固定されるようになっている。
【0006】電極ユニット42の電極リード棒44は、電極(陽極)となる先端部48をバルク状に成形加工したタングステンロッドで形成され、また、電極ユニット43の電極リード棒45は、先端に電極(陰極)となる電子放出性物質の燒結体49が固着されたタングステンロッドで形成されている。
【0007】以上の如く構成されたキセノンフラッシュランプ40は、電極リード棒44、45の後端部に接続されたリード線(図示せず)を介してパルス電力が供給されると、発光管41内に生ずる瞬間的な放電プラズマ中でキセノンガスが励起されて、殺菌効果を奏する200〜300nmの短波長紫外線を強力に発するようになっている。
【0008】これにより、例えば発光長250mm、発光管外径10mm(内径8mm)のキセノンフラッシュランプ40を用いた殺菌試験では、該ランプの中心から被処理物の表面までの照射距離を100mmとしたときに、その被処理物の表面に付着した微生物の滅菌処理に必要なランプ出力と照射回数は、枯草菌芽胞の場合:500Jを6回又は2000Jを1回で足り、また、黒麹カビの場合:500Jを16回又は2000Jを3回で足り、その処理時間も、僅か数秒〜数十秒で足りるという優れた殺菌効果を奏することが確認されている。
【0009】しかし、短時間で大量の被処理物を殺菌処理するためにフラッシュランプ40を短いインターバルで連発的に発光させると、電極ユニット43の電極リード棒45に固着された電子放出性物質の燒結体49が短期間で分解して不活性化し、約100万回程度の少ない点灯回数で放電不能(不点灯)となり、ランプ寿命が著しく短くなるという問題が発生した。
【0010】光パルス殺菌に用いられるフラッシュランプの電極ユニットは、いずれも、電極リード棒の先端に電極を設け、その電極リード棒の外周に封止用ガラスを溶着させた基本構造を有する点で共通しており(例えば、特許文献1参照)、電子放出性物質の燒結体を電極(陰極)とする電極ユニットも、従来品はその基本構造において共通しているので、上記と同様の問題が発生することは不可避であり、これがフラッシュランプによる光パルス殺菌の実用化と普及を妨げる大きな要因の一つとなっていた。
【0011】
【特許文献1】
特許第2723573号公報(第1−3頁、第1−3図)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
このため、電極となる燒結体49が短期間で分解して不活性化する原因を究明したところ、電極ユニット43の製造過程で、電子放出性物質の粉末を電極形の圧粉塊にプレス成形して電極リード棒45の先端に取り付け、その圧粉塊を真空熱処理炉内で千数百度に加熱して燒結させ、これにより先端に燒結体49が固着生成された電極リード棒45を真空熱処理炉から取り出した際に、燒結体49が大気に触れてその表面に大気中の水分が吸着され、次いで、先端に燒結体49が固着された電極リード棒45の後端側に封止用ガラス47となるビーズ状のガラスを外嵌して、これを水素雰囲気中で加熱して電極リード棒45の外周に溶着させる際に、その熱で、燒結体49の表面に吸着された水分と水素が該燒結体49の内部に拡散するため、フラッシュランプ40の点灯動作時に燒結体49の内部から水分及び水素ガスが放出されることが原因であると判明した。
【0013】そこで本発明は、フラッシュランプによる光パルス殺菌の実用化と普及を図るために、ランプの点灯動作時に電極となる焼結体の内部から水分や水素ガスが放出されて該焼結体が分解することを確実に防止し、そのランプ寿命を飛躍的に向上させることを技術的課題としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1の発明は、希ガスが封入されるガラス製発光管の両端に対向して配置された電極ユニットの一方が、電極リード棒の先端に電極となる電子放出性物質の燒結体が固着され、その電極リード棒の外周にガラス製発光管の端部を気密に封止する封止用ガラスが溶着された電極ユニットで成るフラッシュランプにおいて、前記電極リード棒の前記焼結体と前記封止用ガラスとの間における外周部分に、導電性耐熱材料で成るコイルが巻装されていることを特徴とする。
【0015】本発明のフラッシュランプは、その製造過程において、ガラス製発光管の両端に電極ユニットを配置させた状態で、一方の電極ユニットの電極リード棒に巻装されたコイルをガラス製発光管の外部から誘導加熱し、その熱により電極リード棒の先端に固着された焼結体を加熱して、該焼結体に吸着された水分や水素等のガス成分を蒸発させ、その蒸発成分をガラス製発光管の管外へ排出させることができるので、ランプの点灯動作時に燒結体の内部から水分や水素ガスが放出されて生ずる燒結体の分解作用を抑制して、ランプ寿命を飛躍的に向上させることができる。
【0016】なお、請求項3の発明は、本発明のフラッシュランプに用いられる電極ユニットであって、請求項1と同様、電極リード棒の先端に電極となる電子放出性物質の燒結体が固着され、その電極リード棒の外周にガラス製発光管の端部を気密に封止する封止用ガラスが溶着される共に、電極リード棒の焼結体と封止用ガラスとの間における外周部分に、導電性耐熱材料で成るコイルが巻装されていることを特徴とする。
【0017】また、請求項4の発明は、希ガスが封入されるガラス製発光管の両端に、その端部を夫々電極リード棒の外周に溶着された封止用ガラスで気密に封止する一対の電極ユニットが対向して配置されたフラッシュランプの製造方法であって、まず、ガラス製発光管の片端側に、一方の電極ユニットを配置すると共に、ガラス製発光管の他端側に、電極リード棒の先端に電極となる電子放出性物質の焼結体が固着され、該焼結体と前記封止用ガラスとの間における電極リード棒の外周部分に導電性耐熱材料で成るコイルが巻装された他方の電極ユニットを配置して、それら両電極ユニットの電極リード棒の外周に溶着された封止用ガラスでガラス製発光管の両端を封止する。次いで、その発光管の管外から前記コイルを誘導加熱し、その熱で前記焼結体を加熱して該焼結体に吸着された水分やガス成分を蒸発させ、その蒸発成分を真空ポンプ等で発光管の希ガス封入口から管外へ吸引排出した後、該希ガス封入口から発光管の管内に希ガスを封入することを特徴とする。
【0018】本発明方法によれば、電極ユニットの製造過程で焼結体に吸着された水分や水素が、その電極ユニットを用いてフラッシュランプを製造する過程で除去されるので、ランプの点灯動作時に焼結体の内部から水分や水素ガスが放出されて該焼結体が分解することがない。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面によって具体的に説明する。
図1は本発明によるフラッシュランプの一例を示す断面図、図2はその端部の拡大断面図、図3はフラッシュランプに用いる電極ユニットの例を示す断面図、図4はフラッシュランプの点灯回路を示す図である。
【0020】図1のフラッシュランプ1は、紫外線透過率の良い石英ガラスで成形されたガラス製発光管2の両端に一対の電極ユニット3及び4が対向して配置されている。
【0021】一方の電極ユニット3は、電極(陽極)となる先端部6をバルク状に成形加工したタングステンロッドで成る電極リード棒5の外周にガラス製発光管2の片端部を気密に封止する封止用ガラス7が溶着されている。
【0022】他方の電極ユニット4は、タングステンロッドで成る電極リード棒8の先端に電極(陰極)となる電子放出性物質の燒結体9が固着され、該電極リード棒8の外周にガラス製発光管2の他端部を気密に封止する封止用ガラス10が溶着されると共に、燒結体9と封止用ガラス10との間における電極リード棒8の外周に、タングステン等の導電性耐熱材料で成るコイル11が巻装されている。
【0023】なお、電極ユニット4は、タングステン粉末及びタングステンとアルカリ土類金属の複合酸化物の粉末を電極の形にプレス成形した圧粉塊を電極リード棒8の先端に取り付け、その圧粉塊を1600℃で真空焼成して電極リード棒8の先端に焼結体9を生成固着させる工程と、該工程により先端に焼結体9が固着された電極リード棒8の後端側からコイル11を外嵌して外周に巻装させ、次に、ビーズ状の封止用ガラス10を外嵌して、該封止用ガラス10を水素雰囲気中で加熱して電極リード棒8の外周に溶着させる工程を経て製造されており、その製造過程で電極リード棒8の先端に固着された焼結体9の表面には水分や水素が吸着されている。
【0024】そこで、本発明のフラッシュランプ1は、まず、図1の如く、ガラス製発光管2の片端側に電極ユニット3を配置すると共に、そのガラス製発光管2の他端側に電極ユニット4を配置して、それら両電極ユニット3、4の電極リード棒5、8の外周に溶着された封止用ガラス7、10でガラス製発光管2の両端を気密に封止し、次いで、図2の如く、高周波電源15に接続される高周波誘導加熱装置13の高周波コイル14をガラス製発光管2の外部から電極ユニット4の電極リード棒8に巻装されたコイル11を囲繞するように配して、その高周波コイル14でガラス製発光管2の管外からコイル11を誘導加熱し、そのコイル11の放熱により焼結体9を間接加熱して該焼結体9に吸着された水分やガス成分を蒸発させ、その蒸発成分を真空ポンプ等でガラス製発光管2の希ガス封入口12から管外へ吸引排出した後、該希ガス封入口12から発光管2の管内に希ガスのキセノンガスを常温で約40kPa封入して、その希ガス封入口12を加熱溶封する方法によって製造されている。
【0025】これにより、フラッシュランプ1の点灯動作時に燒結体9の内部から水分や水素ガスが放出されて該燒結体9が分解することがないので、フラッシュランプ1の寿命が飛躍的に向上し、図4の点灯回路を用いたフラッシュランプ1の寿命試験によれば、1000万回の点灯でも安定した点灯特性を示すことが確認された。
【0026】すなわち、図4に示すフラッシュランプ1の点灯回路は、充電用コンデンサ16、充電用電源17、波形調整用コイル18及びトリガ発生回路19とで構成され、まず、充電用電源17からコンデンサ16に直流電圧が印加されて、500Jの充電エネルギーが蓄えられる(充電電圧2000V、コンデンサ容量250μF)。そして、トリガ発生回路19に点灯信号が入力されると、スイッチSが閉じてパルス状のトリガ電圧(ピーク電圧15kV、半値幅2μs)が誘起され、該トリガ電圧がフラッシュランプ1の電極間に印加されると、発光管2の内部に封入されたキセノンガスの一部が電離して種放電が生じ、コンデンサ16に蓄えられた電荷が一気に流れて、瞬間的に高強度の光パルスが発せられる。なお、電流は波形調整用コイル18で制御されるが、本寿命試験におけるピーク電流は800Aとした。
【0027】この点灯回路によりフラッシュランプ1を1秒間に2回の頻度で点灯させて、コンベアにより30m/minの速度でランプ長手方向に連続的に搬送されるゼリー物質の包装容器(口径60mm、深さ45mm、底面径50mm)を一回の照射で枯草菌芽胞を99.9%殺菌することができる照射距離10mmで毎分480個の割合で殺菌処理すると、燒結体9で成る電極の温度が上昇して1200℃で動作するようになる。
【0028】燒結体9は、水分または水素の介在によって分解しやすいが、本発明のフラッシュランプ1は、その焼結体9で成る電極が高温動作しても、該燒結体9がその内部からの水分や水素ガスの放出によって分解することがない。したがって、図5に示す従来のフラッシュランプ40は、100万回の点灯で不点灯となるものがあり、200万回の点灯で不点灯となる確率が約5%にも達するのに対し、本発明のフラッシュランプ1は、1000万回の点灯でも不点灯とならず、安定した点灯特性を示した。
【0029】そして、上記の如くランプ寿命に各段の差異がある従来品のフラッシュランプ40と本発明品のフラッシュランプ1を各々1万回ずつ点灯動作(エージング)させた後、その発光管を真空チャンバ内で破壊して、マススペクトル分析装置により封入ガスの全圧中の不純ガス分圧から発光管内に混入している水分と水素ガスの量を求めた結果、表1のとおり、本発明品は、ランプ1本当たりの水分と水素の混入量が従来品に比べて桁違いに少ないことが確認された。
【0030】
【表1】
Figure 2004152568
【0031】この表1の実験データは、図1に示すフラッシュランプ1の燒結体9に吸着された水分及び水素の量が、図5に示す従来のフラッシュランプ40の燒結体49に吸着された量より各段に少ないことを示している。これにより、本発明のフラッシュランプ1は、その点灯動作時に燒結体9の内部から水分や水素ガスが放出されて該焼結体9が分解することがなく、そのランプ寿命が飛躍的に向上することが実証されている。
【0032】なお、フラッシュランプ1の製造過程で焼結体9の表面に吸着している水分や水素等のガス成分を効率良く蒸発させるには、焼結体9を800℃前後の高温に加熱することが望ましいが、その焼結体9を加熱するコイル11が、図3(a)に示す電極ユニット4の如く焼結体9と封止用ガラス10の中間位置に巻装されている場合は、焼結体9の加熱効率が良くない一方、ガラス製発光管2の端部を封止する封止用ガラス10の温度が500℃を超えて、その封止部に熱歪やクラック等が生ずるおそれがある。
【0033】そこで、図3(b)に示す電極ユニット4は、焼結体9の加熱効率を高めてその焼結体に吸着された水分や水素の蒸発を促進させると同時に、封止用ガラス10の温度を500℃以下に抑えて封止部にクラック等を生じさせないようにするため、コイル11が、封止用ガラス10から遠ざけられて焼結体9に近い所に巻装されている。また、図3(c)に示す電極ユニット4は、焼結体9の加熱効率をより一層高めるために、コイル11が、封止用ガラス10から遠ざけられて焼結体9に近い所に巻装されると同時に、該コイル11が電極リード棒8の外周部分に二重に巻き付けられた重ね巻きコイルになっている。
【0034】また、電極リード棒8の外周部分に巻装させたコイル11が定位置から擦り動かないようにするため、該コイル11は、その内径が電極リード棒8の外径よりも若干小さく選定されている。なお、コイル11は、タングステン以外の導電性耐熱材料で成形された例えばモリブデンコイル等を用いても良い。
【0035】
【発明の効果】
本発明によれば、光パルス殺菌に用いるフラッシュランプを短いインターバルで連発的に点灯させても、電極となる電子放出性物質の燒結体が短期間で分解して不活性化することがなく、フラッシュランプのランプ寿命が飛躍的に向上するので、光パルス殺菌技術の実用化と普及に資することができるという大変優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるフラッシュランプの一例を示す断面図
【図2】本発明によるフラッシュランプの製造方法を示す端部の拡大断面図
【図3】本発明のフラッシュランプに用いる電極ユニットの例を示す断面図
【図4】フラッシュランプの点灯回路を示す図
【図5】従来のフラッシュランプを示す断面図
【符号の説明】
1……………フラッシュランプ 10……………封止用ガラス
2……………ガラス製発光管 11……………コイル
4……………電極ユニット 12……………希ガス封入口
8……………電極リード棒
9……………電子放出性物質の燒結体

Claims (4)

  1. 希ガスが封入されるガラス製発光管の両端に対向して配置された電極ユニットの一方が、電極リード棒の先端に電極となる電子放出性物質の燒結体が固着され、その電極リード棒の外周にガラス製発光管の端部を気密に封止する封止用ガラスが溶着された電極ユニットで成るフラッシュランプにおいて、前記電極リード棒(8)の前記焼結体(9)と前記封止用ガラス(10)との間における外周部分に、導電性耐熱材料で成るコイル(11)が巻装されていることを特徴とするフラッシュランプ。
  2. 前記コイル(11)が、前記封止用ガラス(10)から遠ざけられて前記焼結体(9)に近い所に巻装されている請求項1記載のフラッシュランプ。
  3. 電極リード棒の先端に電極となる電子放出性物質の燒結体が固着され、その電極リード棒の外周にガラス製発光管の端部を気密に封止する封止用ガラスが溶着された電極ユニットにおいて、前記電極リード棒(8)の前記焼結体(9)と前記封止用ガラス(10)との間における外周部分に、導電性耐熱材料で成るコイル(11)が巻装されていることを特徴とする電極ユニット。
  4. 希ガスが封入されるガラス製発光管の両端に、その端部を夫々電極リード棒の外周に溶着された封止用ガラスで気密に封止する一対の電極ユニットが対向して配置されたフラッシュランプの製造方法において、ガラス製発光管(2)の片端側に、一方の電極ユニット(3)を配置すると共に、ガラス製発光管(2)の他端側に、電極リード棒(8)の先端に電極となる電子放出性物質の焼結体(9)が固着され、該焼結体(9)と前記封止用ガラス(10)との間における電極リード棒(8)の外周部分に導電性耐熱材料で成るコイル(11)が巻装された他方の電極ユニット(4)を配置して、それら両電極ユニット(3、4)の電極リード棒(5、8)の外周に溶着された封止用ガラス(7、10)でガラス製発光管(2)の両端を封止し、次いで、該発光管(2)の管外から前記コイル(11)を誘導加熱し、その熱で前記焼結体(9)を加熱して該焼結体(9)に吸着された水分やガス成分を蒸発させ、その蒸発成分を発光管(2)の希ガス封入口(12)から管外へ吸引排出した後、該希ガス封入口(12)から発光管(2)の管内に希ガスを封入することを特徴とするフラッシュランプの製造方法。
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